17
21 NO. Autumn/ Winter 2014 教育大の「これまで」と「これから」 特 集

学生スタッフが大活躍する学園情報誌です! - hokkyodai.ac.jp...人が人を育てる大学・北海道教育大学の学生発信マガジン学園情報誌[ヒュー・ランドスケープ]

  • Upload
    others

  • View
    0

  • Download
    0

Embed Size (px)

Citation preview

Page 1: 学生スタッフが大活躍する学園情報誌です! - hokkyodai.ac.jp...人が人を育てる大学・北海道教育大学の学生発信マガジン学園情報誌[ヒュー・ランドスケープ]

学園情報誌[ヒュー・ランドスケープ]学園情報誌[ヒュー・ランドスケープ]人が人を育てる大学・北海道教育大学の学生発信マガジン人が人を育てる大学・北海道教育大学の学生発信マガジン人が人を育てる大学・北海道教育大学の学生発信マガジン人が人を育てる大学・北海道教育大学の学生発信マガジン

震災の教訓を生かし、堅固な未来を築くルポルタージュ]

岩見沢キャンパス/岩見沢校 温故知新 [インタビュー]

函館キャンパス/国際地域学科で力を増す外国語教育のこれから [取材]

札幌キャンパス/札幌校の「これまで」と「これから」 [インタビュー]旭川キャンパス/90年の思いを未来につなぐ

釧路キャンパス/震災の教訓を生かし、堅固な未来を築く[ルポルタージュ

岩見沢キャンパス/

旭川キャンパス/90年の思いを未来につなぐ90年の思いを未来につなぐ [インタビュー]

インタビュー]

震災の教訓を生かし、堅固な未来を築く

国際地域学科で力を増す外国語教育の

90年の思いを未来につなぐ90年の思いを未来につなぐ

21NO.

Autumn/Winter

2014

教育大の「これまで」と「これから」特 集

釧路キャンパス/震災の教訓を生かし、堅固な未来を築く釧路キャンパス/震災の教訓を生かし、堅固な未来を築く震災の教訓を生かし、堅固な未来を築く震災の教訓を生かし、堅固な未来を築く震災の教訓を生かし、堅固な未来を築く釧路キャンパス/震災の教訓を生かし、堅固な未来を築く

HUE LANDSCAPE

平成26年10月 発行発行:国立大学法人 北海道教育大学編集:北海道教育大学学園情報誌 HUE-LANDSCAPE 編集局   編集局長/鈴木 明彦(札幌校)   編集局員/村田 裕和(旭川校) 渡部 謙一(岩見沢校)        鴨川 太郎(釧路校) 今  尚之(札幌校)         竹中 康之(函館校) 編集協力:株式会社須田製版

北海道教育大学ホームページ http://www.hokkyodai.ac.jp/

Autumn/Winter 2014 No.21

齊藤 友輝旭川校

竹森 舞郁旭川校

齊藤 紫葉岩見沢校

高杉 綾岩見沢校

佐藤 直史釧路校

湧川 碧斗釧路校

奥寺 栞織函館校

中野 雅文札幌校

海藤 彩香札幌校

山㟢 聡太札幌校

松尾 知実札幌校

藤平 佳奈岩見沢校

HUE-LANDSCAPEは学生スタッフが大活躍する学園情報誌です!

森 愛莉函館校

藤原 めぐみ函館校

増森 彩香函館校

編集局のE-mail ▶ [email protected]

HUE-LANDSCAPEに関するご意見、ご感想をお気軽にお寄せください。企画案や写真・イラストも、常時募集しています!

小島 絵美函館校

Page 2: 学生スタッフが大活躍する学園情報誌です! - hokkyodai.ac.jp...人が人を育てる大学・北海道教育大学の学生発信マガジン学園情報誌[ヒュー・ランドスケープ]

3 2HUE­ LANDSCAPE Autumn/Winter 2014HUE­ LANDSCAPE Autumn/Winter 2014

わたしたちのキ ャ ン パ ス

物や風景からキャンパスの魅力を伝える

実はいま釧路市に貸し出していて、コレクションはこの数倍あるとのこと!

Contentsわたしたちのキャンパスキャンパスの不思議なコレクション

2

4

4

6

8

10

14

16

教職員のエッセイ 佐山 圭司先生(札幌校)

26

2728293031

2120191817 釧路キャンパス便り

岩見沢キャンパス便り函館キャンパス便り札幌キャンパス便り旭川キャンパス便り

保健管理センター発

国際交流NEWS 各校発(函館キャンパス)

国際交流NEWS 国際交流・協力センター発

INFORMATION

学園情報誌HUE-LANDSCAPE編集局から

2224

新任の先生方・Ⅰ新任の先生方・Ⅱ

研究ファイル 半澤 礼之先生(釧路校)

副学長からのメッセ-ジ岩見沢校担当/佐藤 徹先生

教育大の「これまで」と「これから」特集

シリーズ

このキャンパスから眺める今現在の風景と、これから創造していく自分と社会の風景という意味をこめてつけました。●HUEは“Hokkaido University of Education”より

Autumn/Winter 2014 No.21Autumn/Winter 2014 No.21

HUE LANDSCAPE

キャンパスの不思議なコレクション

ちくわの化石? いいえ……!

「コレクション」というと、部屋の奥から箱を取り出してきて見せてくれるのかと思いきや、村田敦郎先生の研究室は部屋そのものがコレクションの宝庫。文化人類学の研究もかねて集められているそうですが、見たことのないものばかりでまるで博物館です。先生の研究は「インドネシア・バリ島に関する宗教文化」についてなのですが、インドネシアのもの以外にも、チベットの曼荼羅やギリシャ正教のイコン、アフリカの置物、日本の土器や、沖縄の置物など世界の珍しいものが大集合!!! 興味がある人は、函館校8号館3階村田敦郎研究室にぜひ訪ねてみてね。解説付きで見せてもらえます(^^)

―研究室のドアを開けると―

鈴木明彦教授(理科教育・地学)の研究室で、先生が収集していらっしゃる漂着物を拝見させていただきました。貝類化石の研究で海岸を歩いていて貝殻を採取するうちに、他の漂着物にも興味をお持ちになられたそうです。漂着物を探す面白さは「運」と、季節によって見つかるものが全く異なるところにあるそうです。ガラス製の浮きやアオイガイは珍しい漂着物の一つ、ビーチコーマー(浜辺で珍しい物を拾う人)憧れの品とのこと。その他、多くの興味深いコレクションを見せていただきました。皆さんも素敵な漂着物を探してみてはいかがでしょうか。

漂着物コレクション

岩見沢校が誇る、音楽コース二橋潤一先生の民族楽器コレクション(の一部!)です。インドのものを中心にタイ、中国、東南アジアなど国籍も様々な楽器が20種類以上も揃っています。特にその奏法や歴史を学ぶ授業で使用するインドの打楽器であるタブラは、大きさや材質の違うものがたくさん!二橋先生はタブラ奏者でもおありで、パリに留学なさった時、近所に住んでいた(!)タブラの演奏家に演奏の手ほどきを受けたそうです。

これは何と、釧路校からさほど遠くない阿寒町で、50年近く前に発見されたという絶滅哺乳類デスモスチルスの歯の化石です! ギリシャ語でデスモスはタバ(束)、スチルスはハシラ(柱)という意味で、合わせると標本のとおり「束ねられた柱」という意味になります。また、デスモスチルスの歯は水平交換方式で、乳歯が抜けると後ろから歯が前にスライドしてくるそうです。今生きているゾウの歯も同じ方式とのこと。貝化石がご専門の松原尚志先生に、釧路校の秘蔵品を見せていただきました。う~ん、化石好きにはたまらない!!

パリでハマった民族楽器

貝化石標本をクリーニングする松原尚志先生

①戦前の学生服

インドネシアの影絵人形を持っている村田敦郎先生

②教育実習の様子

フランスのアカデミックな教材のなかに点在する民族楽器とのミスマッチ!

ひょうたんで作られたインドネシア・パプアの男性の下着コテカ。現地では普通にこれだけ着ている人が歩いていて、お財布として二重に活用している人もいるそうです(笑)

ギリシャ正教のイコン。左側の人はマリアと子どもの頃のイエス・キリスト、右は聖ジョージの龍退治の図像だそうです。

さまざまな場所の置物がずらり

(松尾知実/札幌校・教員養成課程・総合学習開発専攻1年)

(藤平佳奈/岩見沢校・芸術課程・芸術文化コース・芸術学研究室3年)

(佐藤直史/釧路校・教員養成課程・地域教育開発専攻1年)

(奥寺栞織/函館校・人間地域科学課程・地域創生専攻・地域計画分野3年)

旭川校では創立90周年を機に史料室が再設置されました。史料室には、大正時代の教員免許状や昔の校章などさまざまなものが収められています。①は昭和14年頃に学生が着ていた制服です。このころは男子校でした。②は昭和13年頃の教育実習の記録として残っている写真です。時代は違っても、教員になるために勉学に励む学生の姿は変わらないということがひしひしと伝わってきます。史料室はまだ公開に向けて準備中です。一般公開された時にはぜひ足を運んでみてください。

大正時代から続く90年の歴史

(竹森舞郁/旭川校・教員養成課程・国語教育専攻2年)

釧路キャンパス/教員養成課程

震災の教訓を生かし、堅固な未来を築く[ルポルタージュ]

岩見沢キャンパス/芸術・スポーツ文化学科

岩見沢校 温故知新[インタビュー]

函館キャンパス/国際地域学科

国際地域学科で力を増す外国語教育のこれから[取材]

札幌キャンパス/教員養成課程

札幌校の「これまで」と「これから」[インタビュー]

旭川キャンパス/教員養成課程

90年の思いを未来につなぐ[インタビュー]

12

岩見沢

函 館

札 幌

旭 川

釧 路

標本のラベル

デスモスチルスの歯化石

すずき あきひこ

珍しいガラス製の浮き

鈴木明彦先生が大学院生と作ったビーチコーミングのガイド

葵紋が語源のアオイガイ

に はしじゅんいち

むら た あつろう

まつばら たかし

3 2HUE­ LANDSCAPE Autumn/Winter 2014HUE­ LANDSCAPE Autumn/Winter 2014

わたしたちのキ ャ ン パ ス

物や風景からキャンパスの魅力を伝える

実はいま釧路市に貸し出していて、コレクションはこの数倍あるとのこと!

Contentsわたしたちのキャンパスキャンパスの不思議なコレクション

2

4

4

6

8

10

14

16

教職員のエッセイ 佐山 圭司先生(札幌校)

26

2728293031

2120191817 釧路キャンパス便り

岩見沢キャンパス便り函館キャンパス便り札幌キャンパス便り旭川キャンパス便り

保健管理センター発

国際交流NEWS 各校発(函館キャンパス)

国際交流NEWS 国際交流・協力センター発

INFORMATION

学園情報誌HUE-LANDSCAPE編集局から

2224

新任の先生方・Ⅰ新任の先生方・Ⅱ

研究ファイル 半澤 礼之先生(釧路校)

副学長からのメッセ-ジ岩見沢校担当/佐藤 徹先生

教育大の「これまで」と「これから」特集

シリーズ

このキャンパスから眺める今現在の風景と、これから創造していく自分と社会の風景という意味をこめてつけました。●HUEは“Hokkaido University of Education”より

Autumn/Winter 2014 No.21

HUE LANDSCAPE

キャンパスの不思議なコレクション

ちくわの化石? いいえ……!

「コレクション」というと、部屋の奥から箱を取り出してきて見せてくれるのかと思いきや、村田敦郎先生の研究室は部屋そのものがコレクションの宝庫。文化人類学の研究もかねて集められているそうですが、見たことのないものばかりでまるで博物館です。先生の研究は「インドネシア・バリ島に関する宗教文化」についてなのですが、インドネシアのもの以外にも、チベットの曼荼羅やギリシャ正教のイコン、アフリカの置物、日本の土器や、沖縄の置物など世界の珍しいものが大集合!!! 興味がある人は、函館校8号館3階村田敦郎研究室にぜひ訪ねてみてね。解説付きで見せてもらえます(^^)

―研究室のドアを開けると―

鈴木明彦教授(理科教育・地学)の研究室で、先生が収集していらっしゃる漂着物を拝見させていただきました。貝類化石の研究で海岸を歩いていて貝殻を採取するうちに、他の漂着物にも興味をお持ちになられたそうです。漂着物を探す面白さは「運」と、季節によって見つかるものが全く異なるところにあるそうです。ガラス製の浮きやアオイガイは珍しい漂着物の一つ、ビーチコーマー(浜辺で珍しい物を拾う人)憧れの品とのこと。その他、多くの興味深いコレクションを見せていただきました。皆さんも素敵な漂着物を探してみてはいかがでしょうか。

漂着物コレクション

岩見沢校が誇る、音楽コース二橋潤一先生の民族楽器コレクション(の一部!)です。インドのものを中心にタイ、中国、東南アジアなど国籍も様々な楽器が20種類以上も揃っています。特にその奏法や歴史を学ぶ授業で使用するインドの打楽器であるタブラは、大きさや材質の違うものがたくさん!二橋先生はタブラ奏者でもおありで、パリに留学なさった時、近所に住んでいた(!)タブラの演奏家に演奏の手ほどきを受けたそうです。

これは何と、釧路校からさほど遠くない阿寒町で、50年近く前に発見されたという絶滅哺乳類デスモスチルスの歯の化石です! ギリシャ語でデスモスはタバ(束)、スチルスはハシラ(柱)という意味で、合わせると標本のとおり「束ねられた柱」という意味になります。また、デスモスチルスの歯は水平交換方式で、乳歯が抜けると後ろから歯が前にスライドしてくるそうです。今生きているゾウの歯も同じ方式とのこと。貝化石がご専門の松原尚志先生に、釧路校の秘蔵品を見せていただきました。う~ん、化石好きにはたまらない!!

パリでハマった民族楽器

貝化石標本をクリーニングする松原尚志先生

①戦前の学生服

インドネシアの影絵人形を持っている村田敦郎先生

②教育実習の様子

フランスのアカデミックな教材のなかに点在する民族楽器とのミスマッチ!

ひょうたんで作られたインドネシア・パプアの男性の下着コテカ。現地では普通にこれだけ着ている人が歩いていて、お財布として二重に活用している人もいるそうです(笑)

ギリシャ正教のイコン。左側の人はマリアと子どもの頃のイエス・キリスト、右は聖ジョージの龍退治の図像だそうです。

さまざまな場所の置物がずらり

(松尾知実/札幌校・教員養成課程・総合学習開発専攻1年)

(藤平佳奈/岩見沢校・芸術課程・芸術文化コース・芸術学研究室3年)

(佐藤直史/釧路校・教員養成課程・地域教育開発専攻1年)

(奥寺栞織/函館校・人間地域科学課程・地域創生専攻・地域計画分野3年)

旭川校では創立90周年を機に史料室が再設置されました。史料室には、大正時代の教員免許状や昔の校章などさまざまなものが収められています。①は昭和14年頃に学生が着ていた制服です。このころは男子校でした。②は昭和13年頃の教育実習の記録として残っている写真です。時代は違っても、教員になるために勉学に励む学生の姿は変わらないということがひしひしと伝わってきます。史料室はまだ公開に向けて準備中です。一般公開された時にはぜひ足を運んでみてください。

大正時代から続く90年の歴史

(竹森舞郁/旭川校・教員養成課程・国語教育専攻2年)

釧路キャンパス/教員養成課程

震災の教訓を生かし、堅固な未来を築く[ルポルタージュ]

岩見沢キャンパス/芸術・スポーツ文化学科

岩見沢校 温故知新[インタビュー]

函館キャンパス/国際地域学科

国際地域学科で力を増す外国語教育のこれから[取材]

札幌キャンパス/人間地域科学課程

札幌校の「これまで」と「これから」[インタビュー]

旭川キャンパス/教員養成課程

90年の思いを未来につなぐ[インタビュー]

12

岩見沢

函 館

札 幌

旭 川

釧 路

標本のラベル

デスモスチルスの歯化石

すずき あきひこ

珍しいガラス製の浮き

鈴木明彦先生が大学院生と作ったビーチコーミングのガイド

葵紋が語源のアオイガイ

に はしじゅんいち

むら た あつろう

まつばら たかし

Page 3: 学生スタッフが大活躍する学園情報誌です! - hokkyodai.ac.jp...人が人を育てる大学・北海道教育大学の学生発信マガジン学園情報誌[ヒュー・ランドスケープ]

旭川キャンパス

教員養成課程

釧路キャンパス

教員養成課程

札幌キャンパス

教員養成課程

函館キャンパス

国際地域学科

岩見沢キャンパス

芸術・スポーツ文化学科

45 HUE­ LANDSCAPE Autumn/Winter 2014HUE­ LANDSCAPE Autumn/Winter 2014

震災の教訓を生かし、堅固な未来を築く

ルポルタージュ 教育大の

「これまで」と

「これから」

 一九九三(平成五)年一月十五日

二十時六分七秒、マグニチュード

(M)七・五の大地震が北海道東部

を襲い、死者二名、負傷者九六六

名を出し、建物は全壊五十三棟、

半壊二五四棟、一部破損五三一一

棟の被害が出た。

 当時のことをよくご存じの酒井

多加志先生によれば、このときの

地震は非常に大きな揺れで、立っ

ているのがやっとだったとのこと。

地震発生時、自宅にいらっしゃっ

た先生は、当時新しく購入したば

かりのテレビを真っ先に守った、

と振り返られる。地震直後、先生

教育大の「これまで」と「これから」

特集

湧川 碧斗(わくがわ あおと)釧路校・教員養成課程・学校カリキュラム開発専攻・家庭科研究室1年

Interviewer

20年前の釧路沖地震で大きな被害の出た北海道教育大学釧路校。なんと地震の翌日は

センター試験の当日でした。この危機はどう乗り越えられたか、また、現在の地震対策は

どうなっているかなど、当時すでに釧路校にいらっしゃった社会科教育の酒井多加志先

生のお話をもとにまとめました。

特集

釧路沖地震の規模と

被害状況は?

北海道教育大学は、最も歴史のある札幌校および函館校で創立百年を

超え、札幌、旭川、函館、釧路、岩見沢の各校で、これまで数多くの教

員を世に送り出してきました。二〇一四年、本学に「国際地域学科(函

館校)」と「芸術・スポーツ文化学科(

岩見沢校)

」という二つの学科が誕

生しました。このひとつの変わり目に、北海道教育大学の「これまで」

の歩みを振り返りつつ、「これから」歩んでいく先への希望を語る特集

としました。

筑波大学大学院・地球科学研究科(「地理学・水文学」専攻)・博士課程を単位取得後退学。博士(理学)。奈良県立山辺高等学校山添分校教諭、筑波大学研究協力部研究協力課文部技官などを経て、平成4年より北海道教育大学教育学部釧路校に赴任。現在の専門分野は「人文地理学」。また、研究テーマは「港湾空間および港湾背後圏に関する研究」。今回の記事と関連する授業としては、全学連携科目「子ども・地域と防災(防犯)教育」を担当する。この授業は第12回消防庁長官賞受賞。

PROFILE酒井 多加志(さかい たかし)先生

釧路校の状況は?

はご自分の研究室が気になり、早

速カメラを片手に釧路校へ向かわ

れた。 

先生が大学に辿り着くと、校舎

は壊滅的な打撃を受けていた。ほ

とんどのガラスが破損し、壁はひ

び割れ、天井が崩落しているとこ

ろもあったという。恐る恐る研究

室まで行ってみると、ドアは開か

ず、仕方なく上方にある小さな窓

の隙間から中へ潜入。ドアの左右

に置いてあった本棚が倒れてドア

を塞ぎ、外からの進入を阻んでい

たのが確認された。

 このような被害の中でも、酒井

教授は、「地震が起きたのが夜の時

間帯で助かった。昼間、地震が発

生したら学生にも被害が及んだか

もしれません。ほんと、不幸中の

幸いとはこのことですよ」と苦笑

い。確かに、地震の発生が日中で

あったなら、まだ耐震補強もされ

ていなかった釧路校では、構内に

暖房機が転倒している図。横には受験番号が貼られたままの試験用の机が。

いたであろう大勢の学生に、甚大

な被害が及んだと想像される。

 不運はこうも重なるものか、地

震が起きた一月十五日の翌日は大

学入試センター試験の当日だった。

大学の事務局は大至急先生方に連

絡を回し、夜中に大学へ招集をか

けた。教職員が手分けをして大学

の全教室を見て回ったものの、ど

こにも使える教室はなく、代用の

試験場となったのは体育館であっ

た。先生方は素早い対応で椅子や

机を運びだし、地震直後の余震が

続く恐怖の中、試験会場をあっと

いう間に設営することに成功。こ

の瞠目すべき教育大の先生方の底

力は、まさに感服の極みである。

 センター試験の前日であったた

めに、普段であれば学内に残って

いたはずの学生が、誰一人として

いなかったことも本当に運がよ

一月十五日夜半、教育大の

先生方、底力を発揮!

かったと言わざるを得ない。

 震災後の大学の取り組みは、ま

ず老朽化した建物の取り壊しから

始まり、各研究室のドアに、いざ

というときに割って人が出入りで

きるようガラスをはめ込んだり、

建物自体の耐久性を上げるための

補強板を入れたりしていったが、

酒井先生ご自身は、授業の中に震

災の講話を積極的に取り込まれて

いったという。

 その後、東日本大震災での津波

被害の教訓を生かし、釧路市では

津波浸水予測区域内の幹線道路の

街路灯などに標高標示板を設置し

ていったが、釧路校でもそれに

倣って、今では正面玄関前に「海抜

釧路校・教員養成課程・学校カリキュラム開発専攻・社会科教育・教授

13・4m」と書かれた標札が貼られ

ている。

 津波警報が発令されて高台の方

へ避難する際、これらの標札は安

全の目安として大いに役立ち、市

民の生命の守り札ともなっていく

ことであろう。

 釧路校では老朽化していた最後

の校舎C棟が、今夏より本格的に

耐震補強されることとなり、来年

度からはすべての校舎が堅牢なも

のになる。元来、釧路校は小高い

丘の中腹に建っていて、津波から

避難する場所としてふさわしいう

えに、校舎の上層階へ逃げ込めば、

さらに安全安心が確保されること

になる。その観点から、つい最近、

屋上に上る外階段も敷設された。

 夏は涼しく、冬は比較的雪の少

ない晴天が続く釧路にあって、こ

の災害に強い堅固な学び舎をもつ

釧路校には、明るい未来が待って

いるに違いない。

 ここ十年来、主に小学校教員養

成課程に特化(主要五教科は副免

許として中学校課程の教員免許状

も取得可能)していた釧路校だっ

たが、二〇一五年度からは、「音楽」

「美術」「体育」の教科においても、

中学校教員養成課程が再開される

見通しとのことである。

正面玄関の海抜表示

津波避難場所の標識

耐震補強済の校舎

震災後の大学の変化

自治体の取り組み

釧路校の明るい未来

釧路沖地震の被害状況などを実際に経験された先生から直接うかがえたのは大変有意義でした。今回の取材がなければ、釧路沖地震についてよく知る機会はなかったと思われます。過去の経験によって自分たちが守られていることを痛感しました。

釧路キャンパス

教員養成課程

45 HUE­ LANDSCAPE Autumn/Winter 2014HUE­ LANDSCAPE Autumn/Winter 2014

震災の教訓を生かし、堅固な未来を築く

ルポルタージュ 教育大の

「これまで」と

「これから」

 一九九三(平成五)年一月十五日

二十時六分七秒、マグニチュード

(M)七・五の大地震が北海道東部

を襲い、死者二名、負傷者九六六

名を出し、建物は全壊五十三棟、

半壊二五四棟、一部破損五三一一

棟の被害が出た。

 当時のことをよくご存じの酒井

多加志先生によれば、このときの

地震は非常に大きな揺れで、立っ

ているのがやっとだったとのこと。

地震発生時、自宅にいらっしゃっ

た先生は、当時新しく購入したば

かりのテレビを真っ先に守った、

と振り返られる。地震直後、先生

教育大の「これまで」と「これから」

特集

湧川 碧斗(わくがわ あおと)釧路校・教員養成課程・学校カリキュラム開発専攻・家庭科研究室1年

Interviewer

20年前の釧路沖地震で大きな被害の出た北海道教育大学釧路校。なんと地震の翌日は

センター試験の当日でした。この危機はどう乗り越えられたか、また、現在の地震対策は

どうなっているかなど、当時すでに釧路校にいらっしゃった社会科教育の酒井多加志先

生のお話をもとにまとめました。

特集

釧路沖地震の規模と

被害状況は?

北海道教育大学は、最も歴史のある札幌校および函館校で創立百年を

超え、札幌、旭川、函館、釧路、岩見沢の各校で、これまで数多くの教

員を世に送り出してきました。二〇一四年、本学に「国際地域学科(函

館校)」と「芸術・スポーツ文化学科(

岩見沢校)

」という二つの学科が誕

生しました。このひとつの変わり目に、北海道教育大学の「これまで」

の歩みを振り返りつつ、「これから」歩んでいく先への希望を語る特集

としました。

筑波大学大学院・地球科学研究科(「地理学・水文学」専攻)・博士課程を単位取得後退学。博士(理学)。奈良県立山辺高等学校山添分校教諭、筑波大学研究協力部研究協力課文部技官などを経て、平成4年より北海道教育大学教育学部釧路校に赴任。現在の専門分野は「人文地理学」。また、研究テーマは「港湾空間および港湾背後圏に関する研究」。今回の記事と関連する授業としては、全学連携科目「子ども・地域と防災(防犯)教育」を担当する。この授業は第12回消防庁長官賞受賞。

PROFILE酒井 多加志(さかい たかし)先生

釧路校の状況は?

はご自分の研究室が気になり、早

速カメラを片手に釧路校へ向かわ

れた。 

先生が大学に辿り着くと、校舎

は壊滅的な打撃を受けていた。ほ

とんどのガラスが破損し、壁はひ

び割れ、天井が崩落しているとこ

ろもあったという。恐る恐る研究

室まで行ってみると、ドアは開か

ず、仕方なく上方にある小さな窓

の隙間から中へ潜入。ドアの左右

に置いてあった本棚が倒れてドア

を塞ぎ、外からの進入を阻んでい

たのが確認された。

 このような被害の中でも、酒井

教授は、「地震が起きたのが夜の時

間帯で助かった。昼間、地震が発

生したら学生にも被害が及んだか

もしれません。ほんと、不幸中の

幸いとはこのことですよ」と苦笑

い。確かに、地震の発生が日中で

あったなら、まだ耐震補強もされ

ていなかった釧路校では、構内に

暖房機が転倒している図。横には受験番号が貼られたままの試験用の机が。

いたであろう大勢の学生に、甚大

な被害が及んだと想像される。

 不運はこうも重なるものか、地

震が起きた一月十五日の翌日は大

学入試センター試験の当日だった。

大学の事務局は大至急先生方に連

絡を回し、夜中に大学へ招集をか

けた。教職員が手分けをして大学

の全教室を見て回ったものの、ど

こにも使える教室はなく、代用の

試験場となったのは体育館であっ

た。先生方は素早い対応で椅子や

机を運びだし、地震直後の余震が

続く恐怖の中、試験会場をあっと

いう間に設営することに成功。こ

の瞠目すべき教育大の先生方の底

力は、まさに感服の極みである。

 センター試験の前日であったた

めに、普段であれば学内に残って

いたはずの学生が、誰一人として

いなかったことも本当に運がよ

一月十五日夜半、教育大の

先生方、底力を発揮!

かったと言わざるを得ない。

 震災後の大学の取り組みは、ま

ず老朽化した建物の取り壊しから

始まり、各研究室のドアに、いざ

というときに割って人が出入りで

きるようガラスをはめ込んだり、

建物自体の耐久性を上げるための

補強板を入れたりしていったが、

酒井先生ご自身は、授業の中に震

災の講話を積極的に取り込まれて

いったという。

 その後、東日本大震災での津波

被害の教訓を生かし、釧路市では

津波浸水予測区域内の幹線道路の

街路灯などに標高標示板を設置し

ていったが、釧路校でもそれに

倣って、今では正面玄関前に「海抜

釧路校・教員養成課程・学校カリキュラム開発専攻・社会科教育・教授

13・4m」と書かれた標札が貼られ

ている。

 津波警報が発令されて高台の方

へ避難する際、これらの標札は安

全の目安として大いに役立ち、市

民の生命の守り札ともなっていく

ことであろう。

 釧路校では老朽化していた最後

の校舎C棟が、今夏より本格的に

耐震補強されることとなり、来年

度からはすべての校舎が堅牢なも

のになる。元来、釧路校は小高い

丘の中腹に建っていて、津波から

避難する場所としてふさわしいう

えに、校舎の上層階へ逃げ込めば、

さらに安全安心が確保されること

になる。その観点から、つい最近、

屋上に上る外階段も敷設された。

 夏は涼しく、冬は比較的雪の少

ない晴天が続く釧路にあって、こ

の災害に強い堅固な学び舎をもつ

釧路校には、明るい未来が待って

いるに違いない。

 ここ十年来、主に小学校教員養

成課程に特化(主要五教科は副免

許として中学校課程の教員免許状

も取得可能)していた釧路校だっ

たが、二〇一五年度からは、「音楽」

「美術」「体育」の教科においても、

中学校教員養成課程が再開される

見通しとのことである。

正面玄関の海抜表示

津波避難場所の標識

耐震補強済の校舎

震災後の大学の変化

自治体の取り組み

釧路校の明るい未来

釧路沖地震の被害状況などを実際に経験された先生から直接うかがえたのは大変有意義でした。今回の取材がなければ、釧路沖地震についてよく知る機会はなかったと思われます。過去の経験によって自分たちが守られていることを痛感しました。

Page 4: 学生スタッフが大活躍する学園情報誌です! - hokkyodai.ac.jp...人が人を育てる大学・北海道教育大学の学生発信マガジン学園情報誌[ヒュー・ランドスケープ]

教育大の「これまで」と「これから」

特集

HUE­ LANDSCAPE Autumn/Winter 2014HUE­ LANDSCAPE Autumn/Winter 20147 6

岩見沢キャンパス

芸術・スポーツ文化学科

 私が岩見沢〝分校〞に入学した

のは、一九八二年。確か誕生日が入

学式で、大雪でJRが途中で立ち往

生し、帰れなくなるかと焦った記憶

があります。今と比べると雪も多く

て寒かったので、日に三回の雪かき

や、部屋の水道を落としていっても

凍結する、なんてこともよくありま

した。昔と変わったのは、キャンパ

ス内で学生と遊ぶこどもの姿を見

なくなったこと、コンパが学外の飲

食店で行われることが多くなった

こと、そしてスポ体・学祭が当時よ

り盛り上がっていないことでしょ

う。昔の学生行事はいつも大変な盛

り上がりで、常にスポ体の決勝戦は

理科VS体育。行事前には、第二講

義室に満員の学生と数人の教員と

が膝づめ談判して、使用できる施設

と時間を交渉で決めていました。大

学祭ではサークル棟は二十四時間

使用され、まさに〝不夜城〞。二階

は理科の〝指定席〞で「プラズマ」

というパブ・ディスコが名物でし

た。向かいの野外活動施設には「ろ

まん酒」という体育が運営する居酒

屋があり、昼間は一般のお客さん、

夜はOBを含めた〝大人の時間〞

ということで張り合いつつも学祭

期間を盛り上げていました。その他

にも、学生が主催する討論会やこど

も対象の出店もたくさんあり、今の

「あそびプロジェクト」が学生主導

で行われていたような感じです。

 今も昔も、外部の人から「岩見沢

校の学生は挨拶してくれるね」とよ

く言われます。岩見沢校は「大学の

中の僻地小規模校」であり、教員と

学生の距離が近いのがその良さに

つながっていると思います。また、

先輩やOBとの絆が強いのも特徴

で、昔の学生はみな貧乏でしたが、

先輩やOBがちょくちょく来てく

れて卒論の面倒もみてくれました

齊藤 紫葉(さいとう しよう)岩見沢校・芸術課程・芸術文化コース・アート・マネージメント美術研究室4年教員お二人の大学へのいろいろな思いが、文面からいろいろ伝わってくる気がして、学生の私たちももっといろいろがんばりたい気持ちになりました。

Interviewer

岩見沢校 温故知新インタビュー

長い間、小学校教員養成を中心とし生涯教育や社会教育を太い機器として地域に貢献してきた岩見沢校は、平成18年

に芸術・スポーツを中心とした全国でも非常に珍しい課程へと大転換し、平成26年度からは、ビジネス専攻を新たに加

えた新学科へと発展してきました。そんな、本学5キャンパスのなかでも、函館校とともに大変革の潮流に乗る岩見沢校

の「これまで」と「これから」を展望してみました。

能條 歩(のうじょう あゆむ)先生

 「社会のニーズがこの専攻を生み

ました」。二〇一四年からスタート

した、芸術・スポーツビジネス専攻

は、芸術・スポーツ文化を知り、そ

れを活かしたマネジメントの知識

を得ながら実際の組織の運営に関

する能力を育て、地域活性化やま

ちづくりなども含めた新しい文化

ビジネスを創造できる人材の養成

を目指しています。

 今年の一年生が第一期生で、ス

ポーツの好きな学生も、芸術文化

の好きな学生も一緒になって学ん

でいます。先生方の中にはマネジ

メントの第一線で活躍されていた

方々もいらっしゃいます。そんな

中で、私が敢えて学生たちに願う

のは、この四年間、今のうちに、ど

んなことでも(公序良俗に反しない

範囲で)体験できるものは体験し、

知識を詰められるだけ詰め込んで

おけ!

 ということです。一つ一つ

の体験や知識は、大小の差はあれ、

たとえわずか1㎠でも自分の世界

を、つまり可能性を広げるというこ

とにつながると同時に、間違いなく

社会に出ていくときの武器にもな

ります。少しでも自陣を広くして、

多く武器を身に付けて戦場に送り

出したいところです。

 さらには、驕らず、慢心せず、関

わる人々に寄り添って物事を考え

る人間になって貰えたらと思いま

す。人の数だけ心があり、それは一

つとして同じではないということ

をしっかり認識し、文化と人間の多

様性を理解できるように、本質を見

る目、感じる心を持ってくれること

を望みます。企画ができる、組織の

運営をする、でもしっかりとそのメ

ンバーの気持ちを踏まえて仕事が

できる。組織のどの位置にいてもそ

の仕事を遂行できるように、リー

ダーも、雑用もできるオールマイ

新ビジネスコースの概要、

未来への展望と理想

し、飲み食いもさせてくれて、「先

輩になったら後輩にしてあげなさ

い」という文化の中で私は育ちまし

た。昔の方がよかったというつもり

はありませんが、昔のよさも残しつ

つ、今の時代にあった岩見沢校らし

さを〝学生主導で〞つくっていっ

てほしいと思っています。

ティな人間になって…

というこ

とが、決して高望みではなかった報

告を、卒業後に受け取ることを楽し

みにしています。

①廃校になった小学校の体育館に炭鉱町をイメージしたインスタレーションを作ります。

岩見沢校教授。博士(地球環境科学) 岩見沢分校卒業後、高校教員・教育委員会職員(学芸員)を経て現職。教育委員会時代に北海道大学大学院博士課程を修了。現在の専門は、自然体験教育学、臨床環境教育学、自然災害教育、地球環境変遷学。

PROFILE

角 美弥子(すみ みやこ)先生

岩見沢校准教授。芸術・スポーツビジネス専攻・地域文化政策研究室福岡県出身。東京大学考古学専修課程卒業後、システムエンジニア、生涯学習センター職員等を経て、東京藝術大学大学院音楽研究科にて学位取得(学術博士)。東京藝術大学・九州大学学術研究員、政策研究大学院大学研究助手を経て現職。

PROFILE

「昔は学生、今は教授」

藤平 佳奈(ふじひら かな)岩見沢校・芸術課程・芸術文化コース・芸術学研究室3年思うに岩見沢校はまた、新しい学科の一年生が入ってより普通の大学ではない方向に進んでいる気がします。でもそれがなんだか嬉しい……。

Interviewer

高杉 綾(たかすぎ りょう)岩見沢校・芸術課程・美術コース・メディアデザイン専攻デザイン研究室4年キャンパス便りには音楽のほうを、そしてこちらでは美術の「キャラ濃い」部分をお見せしました。でももっと岩見沢はマニアックです。

Interviewer

芸術文化(アートマネジメント)研

究室

 三橋純予教授の芸術文化(アート

マネジメント)研究室では、実践的

にアートをマネジメントすること

を学んでいます。二〇一四年の夏

は、芸術家・川俣正氏の三笠プロ

ジェクトにコアメンバーとして参

加しました。(写真①、②)

デザイン研究室

 デザイン研究室の学生たちは小

現場で学ぶ

アートマネジメントの世界!

北麻記子准教授の指導のもと、日々

デザインの勉強に励んでいます。

キャンパスバッグやカントリーサ

工藤 美早季(くどう みさき)さん芸術スポーツ・ビジネス専攻1年

私が入った専攻はさまざまなことに興味を持った人がいて、日々みんなから色々な考え方を学んでいます。私は将来、たくさんの人に力を与えることのできる音楽の力をもっと身近に感じてもらうための地域づくりや施設運営に関わりたいです。

本多 優衣(ほんだ ゆい)さん美術文化専攻1年

本多さんは、学芸員資格、教員免許の両方の取得を目指して頑張るエネルギッシュな1年生。美術の分野だけでなく、さまざまな面で活躍できるような学芸員を目指して、今日も頑張っています!

小松崎 笑帆(こまつざき えみほ)さんスポーツ文化専攻1年

アウトドアライフコースの小松崎さん。自然に興味のない人にも自然の良さを知って貰いたい、という想いから将来はテレビ関係の仕事に就きたいそうです。大学ではアウトドアを中心に様々なジャンルの事に挑戦したいそうです。

青山 桃子(あおやま ももこ)さん芸術文化コース2年

私は今、アートマネジメント音楽研究室で主に演劇や音楽など、芸術と社会の関わりについて学んでいます。様々な芸術に触れ、将来は芸術の表舞台ではなく裏側から支え、人々の心を動かす素晴らしいステージを作り上げたいです。

河野 真弘(こうの まさひろ)さん音楽専攻1年

私は、この大学で音楽の知識を増やし、技術を高め、さまざまな挑戦をし、卒業後は海外へ留学して学びを深め、異文化の中で新たな価値観を見つけたいです。そして、その後は世界を股に掛ける作曲家として活動したいです。

インなど、学内外の人とコラボレー

ションをしながら、実践的なスキル

を磨いています。(写真③)

新1年生の展望

②プロジェクトの収入源であるグッズの企画・制作なども行いました。

□アツい討論が飛び交う小北ゼミ。デザインへのこだわりを貫く一人ひとりのこだわりのぶつかり合いが洗練度を上げていきます。③

教育大の「これまで」と「これから」

特集

HUE­ LANDSCAPE Autumn/Winter 2014HUE­ LANDSCAPE Autumn/Winter 20147 6

旭川キャンパス

教員養成課程

釧路キャンパス

教員養成課程

札幌キャンパス

教員養成課程

函館キャンパス

国際地域学科

岩見沢キャンパス

芸術・スポーツ文化学科

 私が岩見沢〝分校〞に入学した

のは、一九八二年。確か誕生日が入

学式で、大雪でJRが途中で立ち往

生し、帰れなくなるかと焦った記憶

があります。今と比べると雪も多く

て寒かったので、日に三回の雪かき

や、部屋の水道を落としていっても

凍結する、なんてこともよくありま

した。昔と変わったのは、キャンパ

ス内で学生と遊ぶこどもの姿を見

なくなったこと、コンパが学外の飲

食店で行われることが多くなった

こと、そしてスポ体・学祭が当時よ

り盛り上がっていないことでしょ

う。昔の学生行事はいつも大変な盛

り上がりで、常にスポ体の決勝戦は

理科VS体育。行事前には、第二講

義室に満員の学生と数人の教員と

が膝づめ談判して、使用できる施設

と時間を交渉で決めていました。大

学祭ではサークル棟は二十四時間

使用され、まさに〝不夜城〞。二階

は理科の〝指定席〞で「プラズマ」

というパブ・ディスコが名物でし

た。向かいの野外活動施設には「ろ

まん酒」という体育が運営する居酒

屋があり、昼間は一般のお客さん、

夜はOBを含めた〝大人の時間〞

ということで張り合いつつも学祭

期間を盛り上げていました。その他

にも、学生が主催する討論会やこど

も対象の出店もたくさんあり、今の

「あそびプロジェクト」が学生主導

で行われていたような感じです。

 今も昔も、外部の人から「岩見沢

校の学生は挨拶してくれるね」とよ

く言われます。岩見沢校は「大学の

中の僻地小規模校」であり、教員と

学生の距離が近いのがその良さに

つながっていると思います。また、

先輩やOBとの絆が強いのも特徴

で、昔の学生はみな貧乏でしたが、

先輩やOBがちょくちょく来てく

れて卒論の面倒もみてくれました

齊藤 紫葉(さいとう しよう)岩見沢校・芸術課程・芸術文化コース・アート・マネージメント美術研究室4年教員お二人の大学へのいろいろな思いが、文面からいろいろ伝わってくる気がして、学生の私たちももっといろいろがんばりたい気持ちになりました。

Interviewer

岩見沢校 温故知新インタビュー

長い間、小学校教員養成を中心とし生涯教育や社会教育を太い機器として地域に貢献してきた岩見沢校は、平成18年

に芸術・スポーツを中心とした全国でも非常に珍しい課程へと大転換し、平成26年度からは、ビジネス専攻を新たに加

えた新学科へと発展してきました。そんな、本学5キャンパスのなかでも、函館校とともに大変革の潮流に乗る岩見沢校

の「これまで」と「これから」を展望してみました。

能條 歩(のうじょう あゆむ)先生

 「社会のニーズがこの専攻を生み

ました」。二〇一四年からスタート

した、芸術・スポーツビジネス専攻

は、芸術・スポーツ文化を知り、そ

れを活かしたマネジメントの知識

を得ながら実際の組織の運営に関

する能力を育て、地域活性化やま

ちづくりなども含めた新しい文化

ビジネスを創造できる人材の養成

を目指しています。

 今年の一年生が第一期生で、ス

ポーツの好きな学生も、芸術文化

の好きな学生も一緒になって学ん

でいます。先生方の中にはマネジ

メントの第一線で活躍されていた

方々もいらっしゃいます。そんな

中で、私が敢えて学生たちに願う

のは、この四年間、今のうちに、ど

んなことでも(公序良俗に反しない

範囲で)体験できるものは体験し、

知識を詰められるだけ詰め込んで

おけ!

 ということです。一つ一つ

の体験や知識は、大小の差はあれ、

たとえわずか1㎠でも自分の世界

を、つまり可能性を広げるというこ

とにつながると同時に、間違いなく

社会に出ていくときの武器にもな

ります。少しでも自陣を広くして、

多く武器を身に付けて戦場に送り

出したいところです。

 さらには、驕らず、慢心せず、関

わる人々に寄り添って物事を考え

る人間になって貰えたらと思いま

す。人の数だけ心があり、それは一

つとして同じではないということ

をしっかり認識し、文化と人間の多

様性を理解できるように、本質を見

る目、感じる心を持ってくれること

を望みます。企画ができる、組織の

運営をする、でもしっかりとそのメ

ンバーの気持ちを踏まえて仕事が

できる。組織のどの位置にいてもそ

の仕事を遂行できるように、リー

ダーも、雑用もできるオールマイ

新ビジネスコースの概要、

未来への展望と理想

し、飲み食いもさせてくれて、「先

輩になったら後輩にしてあげなさ

い」という文化の中で私は育ちまし

た。昔の方がよかったというつもり

はありませんが、昔のよさも残しつ

つ、今の時代にあった岩見沢校らし

さを〝学生主導で〞つくっていっ

てほしいと思っています。

ティな人間になって…

というこ

とが、決して高望みではなかった報

告を、卒業後に受け取ることを楽し

みにしています。

①廃校になった小学校の体育館に炭鉱町をイメージしたインスタレーションを作ります。

岩見沢校教授。博士(地球環境科学) 岩見沢分校卒業後、高校教員・教育委員会職員(学芸員)を経て現職。教育委員会時代に北海道大学大学院博士課程を修了。現在の専門は、自然体験教育学、臨床環境教育学、自然災害教育、地球環境変遷学。

PROFILE

角 美弥子(すみ みやこ)先生

岩見沢校准教授。芸術・スポーツビジネス専攻・地域文化政策研究室福岡県出身。東京大学考古学専修課程卒業後、システムエンジニア、生涯学習センター職員等を経て、東京藝術大学大学院音楽研究科にて学位取得(学術博士)。東京藝術大学・九州大学学術研究員、政策研究大学院大学研究助手を経て現職。

PROFILE

「昔は学生、今は教授」

藤平 佳奈(ふじひら かな)岩見沢校・芸術課程・芸術文化コース・芸術学研究室4年思うに岩見沢校はまた、新しい学科の一年生が入ってより普通の大学ではない方向に進んでいる気がします。でもそれがなんだか嬉しい……。

Interviewer

高杉 綾(たかすぎ りょう)岩見沢校・芸術課程・美術コース・メディアデザイン専攻デザイン研究室4年キャンパス便りには音楽のほうを、そしてこちらでは美術の「キャラ濃い」部分をお見せしました。でももっと岩見沢はマニアックです。

Interviewer

芸術文化(アートマネジメント)研

究室

 三橋純予教授の芸術文化(アート

マネジメント)研究室では、実践的

にアートをマネジメントすること

を学んでいます。二〇一四年の夏

は、芸術家・川俣正氏の三笠プロ

ジェクトにコアメンバーとして参

加しました。(写真①、②)

デザイン研究室

 デザイン研究室の学生たちは小

現場で学ぶ

アートマネジメントの世界!

北麻記子准教授の指導のもと、日々

デザインの勉強に励んでいます。

キャンパスバッグやカントリーサ

工藤 美早季(□□□ □□□)さん芸術スポーツ・ビジネス専攻1年

私が入った専攻はさまざまなことに興味を持った人がいて、日々みんなから色々な考え方を学んでいます。私は将来、たくさんの人に力を与えることのできる音楽の力をもっと身近に感じてもらうための地域づくりや施設運営に関わりたいです。

本多 優衣(□□□ □□)さん美術文化専攻1年

本多さんは、学芸員資格、教員免許の両方の取得を目指して頑張るエネルギッシュな1年生。美術の分野だけでなく、さまざまな面で活躍できるような学芸員を目指して、今日も頑張っています!

小松崎 笑帆(こまつざき えみほ)さんスポーツ文化専攻○年

アウトドアライフコースの小松崎さん。自然に興味のない人にも自然の良さを知って貰いたい、という想いから将来はテレビ関係の仕事に就きたいそうです。大学ではアウトドアを中心に様々なジャンルの事に挑戦したいそうです。

青山 桃子(□□□□ □□□)さん芸術文化コース2年

私は今、アートマネジメント音楽研究室で主に演劇や音楽など、芸術と社会の関わりについて学んでいます。様々な芸術に触れ、将来は芸術の表舞台ではなく裏側から支え、人々の心を動かす素晴らしいステージを作り上げたいです。

河野 真弘(□□□ □□□)さん音楽専攻1年

私は、この大学で音楽の知識を増やし、技術を高め、さまざまな挑戦をし、卒業後は海外へ留学して学びを深め、異文化の中で新たな価値観を見つけたいです。そして、その後は世界を股に掛ける作曲家として活動したいです。

インなど、学内外の人とコラボレー

ションをしながら、実践的なスキル

を磨いています。(写真③)

新1年生の展望

②プロジェクトの収入源であるグッズの企画・制作なども行いました。

□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□③

Page 5: 学生スタッフが大活躍する学園情報誌です! - hokkyodai.ac.jp...人が人を育てる大学・北海道教育大学の学生発信マガジン学園情報誌[ヒュー・ランドスケープ]

旭川キャンパス

教員養成課程

釧路キャンパス

教員養成課程

札幌キャンパス

教員養成課程

函館キャンパス

国際地域学科

岩見沢キャンパス

芸術・スポーツ文化学科

HUE­ LANDSCAPE Autumn/Winter 2014HUE­ LANDSCAPE Autumn/Winter 2014

教育大の「これまで」と「これから」

特集

89

SASの変遷:2010年4月から2011年9月まで。小さな一室からのスタート。

相手チームに対して、自分のチームの意見を英語で発表しています。

国際地域学科で力を増す外国語教育のこれから

取材

1914年に北海道函館師範学校が設立されてから100周年をむかえた函館校では、これまでの人間

地域科学課程から国際地域学科となり、より国際的な視野と、豊かなコミュニケーション能力の養

成に力を入れています。そのため外国語教育もぐんとレベルアップし、外国語学習に悩んでいる学

生も多いかと思います。そこで今回は、これからの外国語学習に向け、外国語の自立学習を支援す

る施設や先生方からのアドバイス、そのほか新設された語学系サークルを紹介したいと思います。

「外国語学習向上のポイントは、継続することです。短期・

長期間の目標を設定し、スケジュールを立て、毎日の学習を

習慣付けましょう。もちろん、必ず復習をしてください。語学

学習はたくさんの時間と努力を要しますが、諦めないこと。

言語は、私たちを未知の世界へと導く鍵になり得るのです」

 国際地域学科では、実践外国語

中級を必修としており、英語(地域

協働専攻はTOEIC600点程

度、国際協働グループはTOEI

SASを覗いてみよう

外国語学習に励む

学生へのアドバイス

C800点程度)、ドイツ語、フラ

ンス語、中国語、韓国語の五ヶ国

語を開講するなど、特に外国語教

育に力を入れています。

 学生へのインタビューでは、積

極的に外国語学習に取り組んでい

る学生もいましたが、勉強の仕方

がわからない、という声も多数あ

りました。そんな時こそ、SASの

利用をおすすめします。SAS

(Self-A

ccess Language Learning

Station

 外国語自律学習ステー

ション)は、外国語の自律的かつ効

果的学習支援の場です。もともと

二〇一〇年にSAC(S

elf-Access

Language Learning Center

 自己外

国語学習センター)として誕生し

ましたが、徐々に規模と役割を拡

大し、二〇一二年にマルチメディ

ア国際語学センターへ移転、今も

なお進化し続けています。

 二〇一三年までは留学生との交

流イベントやパーティーの開催が

主でしたが、二〇一四年はよりア

カデミックなイベントが増え、留

学生による外国語サポート「クニ

コト・カフェ」や、ワークショップ、

外部団体から国際交流関係ボラン

ティアの依頼などがあります。ま

た担当教員が海外の大学の外国語

学習センターを実際に訪ね、SA

Sのよりよい運営に役立てていま

す。そして、SASの人気学習サ

ポートであるS

peaking & W

riting

Support

は、留学に必要なIELT

Sの筆記・面接試験対策に利用す

る学生が多いようです。今後も学

生の外国語学習の場としての活躍

が期待されています。

 函館校では、二〇一四年から新

しく二つの語学系サークルが誕生

しました。一つ目の韓国語サーク

ルは、韓国への留学から帰ってき

た学生の、多くの人に韓国につい

て興味をもってほしいという願い

から設立されました。活動は週に

一度の昼休み、留学中に使用して

いたテキストを用いて、部員に韓

国語を教えています。韓国人留学

生も参加しており、会話練習や発

音指導をしてくれます。その他に

も、韓国映画の鑑賞や、韓国の歌

の歌詞を翻訳したり、今後は韓国

料理を作ったりと、さまざまな活

動を控えているそうです。

 二つ目はEDC(E

nglish Debate

Club

)です。週に三回、空きコマを

使って英語でディベートを行って

語学系新設サークル

います。活動中の約一時間、使用

できる言語は英語のみです。ある

テーマに対して賛成派と反対派に

分かれ、ディベートをし、留学生

やネイティブの先生に判定しても

らいます。より具体的で根拠のあ

る発言をしたチームが勝つことが

できるのです。日常生活で英語を

話す機会は限られていますが、そ

れを確保したのがEDCです。ま

た、留学生との交流や、ディベー

トを通じて、人前で話すこと、論

理的に物事を考える力も養うこと

ができるそうです。

 このようなサークルの設立に

よって、学生たちの中でも第二外

国語の重要性が高まっていること

が伺えました。以上の施設やサー

クルにより、ますますグローバル

な人材が育成されていくことで

しょう。

ネイティブの先生方お二人から、

外国語学習についてのアドバイス

をいただきました。

ありがとうございました。自分

に合った学習スタイルで工夫しな

がら能動的に学習していくことが

大切なのですね!増森 彩香(ますもり あやか)

函館校・人間地域科学課程・国際文化・協力専攻・欧米文化分野3年

Reporter

今回は外国語教育を視点に取材を進めましたが、グローバル人材の育成ということで、今後は世界との情報のやり取りという分野にも発展していくのではないかと思いました。

小島 絵美(こじま えみ)函館校・人間地域科学課程・国際文化・協力専攻・欧米文化分野2年

Reporter

外国語学習は努力あるのみだと改めてわかりました。私も学習の方法を見つめなおして、継続して学習していきたいと思います。

COLUMN

【1位】 留学のための「IELTS対策」

【2位】 就活で役立つ「TOEIC対策」

【3位】 DVDで勉強「超字幕」(日本語と英

語の両方の字幕で、音声のスピード

を選択して映画を見ることができる)

IELTSやTOEIC、そのほか外国語学習に対

応したテキストが多く揃っているので、わざわ

ざ参考書を買わなくてもSASで勉強するこ

とができます。また、個人的な勉強空間もあ

り、留学生との交流や留学生チューターの

学生がサポートの場としても利用されていま

す。

SASの利用目的ベスト3

SAS Users/Non-UsersInterview

週1、2回留学生との交流やIELTSに 向 け たSpeaking & Writing supportで利用中です。好きな教材は超字幕の映画DVDです。SASは語学学習、留学生との交流ができる点が魅力です。

第二外国語:韓国語

Advice 01

Advice 02「学生の達成目標はそれぞれ違うからこそ、各自が目標を設定し積極的に

SASを使ってほしいです。SASにはバラエティに富んだ教材があります。

語学上達にはその言語の使用環境に身を置くのが一番ですが、最近はビ

デオ、Twitter、映画など語学学習に利用できる様々なツールがあります。

そんな身の回りのチャンスも利用し、学習言語を能動的に使いましょう」

SASの変遷:2012年10月から現在。広々としたカフェのような空間になり、勉強への意欲も高まりますね。

留学生と楽しくコミュニケーション!

SASの変遷:2011年10月から2012年9月まで。前回より広い部屋に移り、教材も増えました。

函館校・特任講師

エイミー・アイヴス先生

函館校・国際地域学科・地域協働専攻・国際協働グループ

アンドレ・パーソンズ先生

佐藤 夏巳さん(さとう なつみ)

国際文化・協力専攻国際協力分野2年

週 1 回 Speak ing & Wr i t i n g support や IELTSの教材を利用しています。お気に入りは超字幕DVDです。SASには、行きやすい雰囲気と勉強しやすい環境があります。

第二外国語:ドイツ語

三上 佳代子さん(みかみ かよこ)

国際文化・協力専攻欧米文化分野2年

週に2回IELTSの勉強などで利用しています。超字幕Matrixを見たこともありますよ。お気に入りはIELTSの過去問・解説本です。自分で購入困難な教材を利用できるのが良いです。

第二外国語:中国語

中山 祐喜さん(なかやま ゆうき)

環境科学専攻2年

先生の勧めで、週に1、2回英語の試験に向けて利用中です。お気に入りの教材はIELTSの過去問・解説シリーズです。個人ブースやDVDの施設が整っているのが魅力的です。

第二外国語:韓国語

大堀 史依那さん(おおほり しえな)

地域協働専攻地域政策グループ1年

SASは知っているものの使ったことはありません。ネイティブの先生と英語で会話するのが難しいです。超字幕DVDに興味がありますが、時間的に授業の空きがないので難しいです。

第二外国語:中国語

佐々木 悠さん(ささき はるか)

地域協働専攻・地域政策グループ

SASの存在は知っていますが利用したことはありません。英語力を上げたいので、TOEIC対策の参考書を使ってみたいです。

第二外国語:中国語

佐々木 志織さん(ささき しおり)

地域協働専攻・地域政策グループ1年

SASは授業でしか行ったことがありません。授業中に外国人の先生が話す英語が上手く聞き取れないので、SASのDVD教材をリスニングの練習として使ってみたいです。

第二外国語:フランス語

相馬 里衣さん(そうま りえ)

地域協働専攻・地域政策グループ1年

SASは授業でしか行ったことがありません。中国語は週に1回しか勉強しないため忘れてしまうのが悩みです。SASではTOEIC対策の参考書を使ってみたいです。

第二外国語:中国語

渡辺 真帆さん(わたなべ まほ)

地域協働専攻・地域政策グループ1年

SASは授業でしか行ったことがありません。授業中に英語で先生に質問するのが難しいです。留学生との交流があるのなら、SASを使ってみたいです。クニコト・カフェに興味があります。

第二外国語:韓国語

佐藤 李咲さん(さとう りさ)

地域協働専攻・地域環境グループ1年

SASの利用者に、利用頻度と、活用の仕方、お気に入りの教材を伺いました。

SAS Users

SASを利用したことがない学生に、SASを知っているか、外国語学習で困っていることや今後SASを利用してみたいかを伺いました。

SASNon-Users

函館キャンパス

国際地域学科

HUE­ LANDSCAPE Autumn/Winter 2014HUE­ LANDSCAPE Autumn/Winter 2014

教育大の「これまで」と「これから」

特集

89

SASの変遷:2010年4月から2011年9月まで。小さな一室からのスタート。

相手チームに対して、自分のチームの意見を英語で発表しています。

国際地域学科で力を増す外国語教育のこれから

取材

1914年に北海道函館師範学校が設立されてから100周年をむかえた函館校では、これまでの人間

地域科学課程から国際地域学科となり、より国際的な視野と、豊かなコミュニケーション能力の養

成に力を入れています。そのため外国語教育もぐんとレベルアップし、外国語学習に悩んでいる学

生も多いかと思います。そこで今回は、これからの外国語学習に向け、外国語の自立学習を支援す

る施設や先生方からのアドバイス、そのほか新設された語学系サークルを紹介したいと思います。

「外国語学習向上のポイントは、継続することです。短期・

長期間の目標を設定し、スケジュールを立て、毎日の学習を

習慣付けましょう。もちろん、必ず復習をしてください。語学

学習はたくさんの時間と努力を要しますが、諦めないこと。

言語は、私たちを未知の世界へと導く鍵になり得るのです」

 国際地域学科では、実践外国語

中級を必修としており、英語(地域

協働専攻はTOEIC600点程

度、国際協働グループはTOEI

SASを覗いてみよう

外国語学習に励む

学生へのアドバイス

C800点程度)、ドイツ語、フラ

ンス語、中国語、韓国語の五ヶ国

語を開講するなど、特に外国語教

育に力を入れています。

 学生へのインタビューでは、積

極的に外国語学習に取り組んでい

る学生もいましたが、勉強の仕方

がわからない、という声も多数あ

りました。そんな時こそ、SASの

利用をおすすめします。SAS

(Self-A

ccess Language Learning

Station

 外国語自律学習ステー

ション)は、外国語の自律的かつ効

果的学習支援の場です。もともと

二〇一〇年にSAC(S

elf-Access

Language Learning Center

 自己外

国語学習センター)として誕生し

ましたが、徐々に規模と役割を拡

大し、二〇一二年にマルチメディ

ア国際語学センターへ移転、今も

なお進化し続けています。

 二〇一三年までは留学生との交

流イベントやパーティーの開催が

主でしたが、二〇一四年はよりア

カデミックなイベントが増え、留

学生による外国語サポート「クニ

コト・カフェ」や、ワークショップ、

外部団体から国際交流関係ボラン

ティアの依頼などがあります。ま

た担当教員が海外の大学の外国語

学習センターを実際に訪ね、SA

Sのよりよい運営に役立てていま

す。そして、SASの人気学習サ

ポートであるS

peaking & W

riting

Support

は、留学に必要なIELT

Sの筆記・面接試験対策に利用す

る学生が多いようです。今後も学

生の外国語学習の場としての活躍

が期待されています。

 函館校では、二〇一四年から新

しく二つの語学系サークルが誕生

しました。一つ目の韓国語サーク

ルは、韓国への留学から帰ってき

た学生の、多くの人に韓国につい

て興味をもってほしいという願い

から設立されました。活動は週に

一度の昼休み、留学中に使用して

いたテキストを用いて、部員に韓

国語を教えています。韓国人留学

生も参加しており、会話練習や発

音指導をしてくれます。その他に

も、韓国映画の鑑賞や、韓国の歌

の歌詞を翻訳したり、今後は韓国

料理を作ったりと、さまざまな活

動を控えているそうです。

 二つ目はEDC(E

nglish Debate

Club

)です。週に三回、空きコマを

使って英語でディベートを行って

語学系新設サークル

います。活動中の約一時間、使用

できる言語は英語のみです。ある

テーマに対して賛成派と反対派に

分かれ、ディベートをし、留学生

やネイティブの先生に判定しても

らいます。より具体的で根拠のあ

る発言をしたチームが勝つことが

できるのです。日常生活で英語を

話す機会は限られていますが、そ

れを確保したのがEDCです。ま

た、留学生との交流や、ディベー

トを通じて、人前で話すこと、論

理的に物事を考える力も養うこと

ができるそうです。

 このようなサークルの設立に

よって、学生たちの中でも第二外

国語の重要性が高まっていること

が伺えました。以上の施設やサー

クルにより、ますますグローバル

な人材が育成されていくことで

しょう。

ネイティブの先生方お二人から、

外国語学習についてのアドバイス

をいただきました。

ありがとうございました。自分

に合った学習スタイルで工夫しな

がら能動的に学習していくことが

大切なのですね!増森 彩香(ますもり あやか)

函館校・人間地域科学課程・国際文化・協力専攻・欧米文化分野3年

Reporter

今回は外国語教育を視点に取材を進めましたが、グローバル人材の育成ということで、今後は世界との情報のやり取りという分野にも発展していくのではないかと思いました。

小島 絵美(こじま えみ)函館校・人間地域科学課程・国際文化・協力専攻・欧米文化分野2年

Reporter

外国語学習は努力あるのみだと改めてわかりました。私も学習の方法を見つめなおして、継続して学習していきたいと思います。

COLUMN

【1位】 留学のための「IELTS対策」

【2位】 就活で役立つ「TOEIC対策」

【3位】 DVDで勉強「超字幕」(日本語と英

語の両方の字幕で、音声のスピード

を選択して映画を見ることができる)

IELTSやTOEIC、そのほか外国語学習に対

応したテキストが多く揃っているので、わざわ

ざ参考書を買わなくてもSASで勉強するこ

とができます。また、個人的な勉強空間もあ

り、留学生との交流や留学生チューターの

学生がサポートの場としても利用されていま

す。

SASの利用目的ベスト3

SAS Users/Non-UsersInterview

週1、2回留学生との交流やIELTSに 向 け たSpeaking & Writing supportで利用中です。好きな教材は超字幕の映画DVDです。SASは語学学習、留学生との交流ができる点が魅力です。

第二外国語:韓国語

Advice 01

Advice 02「学生の達成目標はそれぞれ違うからこそ、各自が目標を設定し積極的に

SASを使ってほしいです。SASにはバラエティに富んだ教材があります。

語学上達にはその言語の使用環境に身を置くのが一番ですが、最近はビ

デオ、Twitter、映画など語学学習に利用できる様々なツールがあります。

そんな身の回りのチャンスも利用し、学習言語を能動的に使いましょう」

SASの変遷:2012年10月から現在。広々としたカフェのような空間になり、勉強への意欲も高まりますね。

留学生と楽しくコミュニケーション!

SASの変遷:2011年10月から2012年9月まで。前回より広い部屋に移り、教材も増えました。

函館校・特任講師

エイミー・アイヴス先生

函館校・国際地域学科・地域協働専攻・国際協働グループ

アンドレ・パーソンズ先生

佐藤 夏巳さん(さとう なつみ)

国際文化・協力専攻国際協力分野2年

週 1 回 Speak ing & Wr i t i n g support や IELTSの教材を利用しています。お気に入りは超字幕DVDです。SASには、行きやすい雰囲気と勉強しやすい環境があります。

第二外国語:ドイツ語

三上 佳代子さん(みかみ かよこ)

国際文化・協力専攻欧米文化分野2年

週に2回IELTSの勉強などで利用しています。超字幕Matrixを見たこともありますよ。お気に入りはIELTSの過去問・解説本です。自分で購入困難な教材を利用できるのが良いです。

第二外国語:中国語

中山 祐喜さん(なかやま ゆうき)

環境科学専攻2年

先生の勧めで、週に1、2回英語の試験に向けて利用中です。お気に入りの教材はIELTSの過去問・解説シリーズです。個人ブースやDVDの施設が整っているのが魅力的です。

第二外国語:韓国語

大堀 史依那さん(おおほり しえな)

地域協働専攻地域政策グループ1年

SASは知っているものの使ったことはありません。ネイティブの先生と英語で会話するのが難しいです。超字幕DVDに興味がありますが、時間的に授業の空きがないので難しいです。

第二外国語:中国語

佐々木 悠さん(ささき はるか)

地域協働専攻・地域政策グループ

SASの存在は知っていますが利用したことはありません。英語力を上げたいので、TOEIC対策の参考書を使ってみたいです。

第二外国語:中国語

佐々木 志織さん(ささき しおり)

地域協働専攻・地域政策グループ1年

SASは授業でしか行ったことがありません。授業中に外国人の先生が話す英語が上手く聞き取れないので、SASのDVD教材をリスニングの練習として使ってみたいです。

第二外国語:フランス語

相馬 里衣さん(そうま りえ)

地域協働専攻・地域政策グループ1年

SASは授業でしか行ったことがありません。中国語は週に1回しか勉強しないため忘れてしまうのが悩みです。SASではTOEIC対策の参考書を使ってみたいです。

第二外国語:中国語

渡辺 真帆さん(わたなべ まほ)

地域協働専攻・地域政策グループ1年

SASは授業でしか行ったことがありません。授業中に英語で先生に質問するのが難しいです。留学生との交流があるのなら、SASを使ってみたいです。クニコト・カフェに興味があります。

第二外国語:韓国語

佐藤 李咲さん(さとう りさ)

地域協働専攻・地域環境グループ1年

SASの利用者に、利用頻度と、活用の仕方、お気に入りの教材を伺いました。

SAS Users

SASを利用したことがない学生に、SASを知っているか、外国語学習で困っていることや今後SASを利用してみたいかを伺いました。

SASNon-Users

Page 6: 学生スタッフが大活躍する学園情報誌です! - hokkyodai.ac.jp...人が人を育てる大学・北海道教育大学の学生発信マガジン学園情報誌[ヒュー・ランドスケープ]

札幌キャンパス

教員養成課程

教育大の「これまで」と「これから」

特集

HUE­ LANDSCAPE Autumn/Winter 2014HUE­ LANDSCAPE Autumn/Winter 2014 1011

札幌校の「これまで」と「これから」インタビュー

後藤先生よろしくお願いしま

す!

後藤先生

何でも知ってることは

答えるけれど、覚えてるかどうか

……

―後藤先生は何年から教育大学に

勤めているのですか?

後藤先生

一九七七(昭和五十二)

年に札幌校に着任して、大学があ

いの里に移転したのが一九八七

(昭和六十二)年だから、十年間、

古い校舎にいたことになる。

移転する前の学生の雰囲気はど

うでしたか?

後藤先生

ひと言で言うのはむず

かしいけど。…

今よりも学生は

遅くまで大学に残っていて、活気

に満ちていた気がするなぁ。それ

は、交通が便利だったこともある

かもしれない。札幌駅に出るにし

ても、バスも頻繁に通っていたし、

市電も目の前を走っているから、

交通はすごく便利だった。だから

みんな遅くまで残って、いろんな

こともできて、それが活気につな

がっていたんだと思うよ、すぐ帰

れるから、遅くなっても。

寮の様子はどうでしたか?

後藤先生

木造二階建てで。札幌

校が師範学校だった頃、全寮制の

時代からあったんだろうな。その

時代から使われているから、大学

の校舎よりもぼろで、屋根が波

打ってたんだよ。

今と比べて教師になりたいと

思っている学生の割合はどうでし

たか?

後藤先生

んー、教育大に入った

からといって始めから「教師にな

りたい」っていう学生の数はあま

り変わっていないと思うよ。最初

は少ないんだけど、教育実習など

を経て、少しずつ自覚的に教師に

なりたいと思うようになって、最

後には七割八割になるっていうの

は、昔も今もそんなに変わってな

いと思う。

移転について教師の立場からど

う思いましたか?

後藤先生

旧校舎はグラウンドが

一つしかなくてね。附属小も附属

中も、大学も共用で使っていたか

ら、狭くて大変だろうなーって

ずっと思っていたよ。大学の設備

も旧式で、いずれどこかに移らな

ければならないと、当初から感じ

ていたね。やっぱり一等地で交通

が便利な分、土地はとても狭かっ

たなぁ。

移転するときは、壮大な引っ越

し作業のようなものだったんです

か?

後藤先生

移動するときに本を、

段ボール箱に詰めて学生さんにも

手伝ってもらったんだけど、これ

はね、荷造りからもう大変なもの

だったね。理科系の人は実験器具

とかもあっただろうしねぇ。

それを春休みの間に一気にやっ

たんですか?

後藤先生

いやー、本当に一気に

やって、春から授業したんだよね。

本当に大変なスケジュールだった

よ(笑)。

移転後の校舎についてどう思い

ましたか?

後藤先生

春先かな、雲雀がさ、

ものすごく鳴いていてにぎやか

だった、それはよく覚えているね。

あいの里教育大駅から校舎まで歩

いていて、あーこういうところに

今日はお時間ありがとうござい

ます。私たち学生のあいだでも、

来年度からの札幌校の専攻が変わ

ることに関心が出てきています。

今日は、そのことを中心にいろい

ろとお話をお聞かせください。

昔と比べ、いまの学生はどのよ

うに感じますか

渡部先生

 昔と比べて、ルールや

規則を守る真面目な学生さんが多

いですね。そのため、学内の雰囲

気も非常に落ち着いたものとなっ

ています。

 一方、昔の方が個性的で活発な

学生が多くいたような気がします。

例えば、自分でアルバイトして貯

めたお金で、強い意志を持って留

学する学生やヒマラヤにチャレン

ジする学生もいましたね。

 いまの学生さんに求めることは、

活動的で自分の個性を発揮するよ

うな大学生活を送ってほしい。そ

の一点です。

今回の改革のねらいはどのよう

なものなのですか

渡部先生

 今回の改革の一番のね

らいは、教師として大切な、専門

の力を身につけてもらいたいとい

うところにあります。

 現在の札幌校のカリキュラムは、

様々な分野が集まって専攻を形

作っており、教科が中心となって

いるわけではありません。

 教科専門というと難しく聞こえ

ますが、本来、小・中学校での指導

は、教科指導が中心です。

 そのため、「札幌校の学生さんに

は、専門の力を身につけてから教

員になってもらいたい」と、多くの

先生方で検討し、議論を重ねてき

ました。また、札幌校には音楽・図

工美術・体育・技術の教員を養成

する機能がありませんでした。そ

こで、新たにこれらの教科指導に

長けた教員を養成する教育組織を

設けました。

 それから、受験生にとって札幌

校の各専攻が何を学ぶ専攻である

のかを分かりやすくすることもね

らいの一つです。総合学習開発専

攻や基礎学習開発専攻の名称は、

何を学ぶのか分かりにくいとの高

校生からの声もありました。

今回の改革のなかで学生に求め

ることはなんですか

渡部先生

 教員養成改革にかかわ

らず、児童や生徒から信頼される

教員になってほしいということで

す。そのために自ら学ぶという姿

勢を忘れずに。教育実習などの経

験を自分の力に変えてほしいです

ね。

今後、教育大全体としてどのよ

うになってほしいですか。

渡部先生

 先生方と院生さん学生

さんがのびのびと学べる環境に

なってほしいと思います。今、改

革の時期にあり、先生方が会議や

打合せなどで多忙を極めています。

研究と学生教育のために時間が使

われるのが本来の大学の姿です。

藻岩山のふもとから、あいの里へ

私たちのキャンパスの歴史やこれからは、意外と知らないことが多いように思います。

あいの里への移転当時のお話と専攻が改まるこれからについてインタービューを行い

ました。

皆さんは、札幌校が札幌市街地にあったことを知っていますか?

 いまから三十

年ほど前の札幌校は、路面電車が走る中央区にキャンパスがありました。男子寮

の「紫藻寮」は、藻岩山のふもとにキャンパスがあったことに由来するそうです。

当時から大学に勤めている後藤秋正先生にインタビューしてきました。

中野 雅文(なかの まさふみ)札幌校・教員養成課程・基礎学習開発専攻・理科グループ2年

今年で2年目となった学園情報誌編集スタッフ、今回は札幌校の「これまで」と「これから」、を調べてみようということなので昔から興味のあった札幌校の移転にまつわる話を掘り下げてみました! 自分がまだ生まれていない時代の教育大学を知ることができて非常に感慨深い気持ちでいっぱいです!!

Interviewer

山嵜 聡太(やまざき そうた)札幌校・教員養成課程・総合学習開発専攻1年

学園情報誌での取材ははじめてでしたが、編集やねらいに一貫性を持たす大変さを感じました。この経験を生かし、札幌校の一員として多くの事を吸収し、生徒から信頼される教員を目指します。

Interviewer

松尾 知実(まつお ともみ)札幌校・教員養成課程・総合学習開発専攻1年

今回、「北海道教育大学の歩み」とキャンパスコレクションを担当しました。キャンパスコレクションでは、ビーチコーミングという言葉を聞いたのは今回の取材が初めてでした。漂着物から気候や海流など様々な情報を読み取っていく物の見方は興味深いもので、教員を目指す私にとっても、必要な考え方だと思いました。これからもアンテナを伸ばして自分にとって未知である多くのことを知っていきたいと思いました。

Interviewer

┃北海道教育大学特任教授

 後藤秋正先生に移転当時のお話を聞きました┃

ごとうあきのぶ

札幌校のこれから┃札幌校の教員養成改革について┃

札幌校は、二〇一五(平成二十七)年度から、これまでの「教育臨床専攻」「特別支

援教育専攻」「養護教育専攻」「総合学習開発専攻」「基礎学習開発専攻」五専攻から、

「学校教育専攻」「特別支援教育専攻」「言語・社会教育専攻」「理数教育専攻」「生活

創造教育専攻」「芸術体育教育専攻」「養護教育専攻」の七専攻となります。

札幌校はこれからどう変わるのでしょうか。来年度新入生を迎える私たち学生に

とっても興味深いものがあります。

そこで、札幌校のこれからについて、札幌校担当副学長の渡部英昭先生に、お忙

しいなかお時間をいただきお話を伺いました。

渡部英昭副学長へのインタビュー

わたべひであき

来たんだって思った。自然にもの

すごく恵まれている場所だなぁっ

て。

今の学生に対してどのように感

じていますか?

後藤先生

一般論かもしれないけ

ど、今の学生はおとなしくなっ

たっていうよね。どうなんだろう、

紳士淑女になったっていうこと

(笑)?

 もっと元気があってもい

いんじゃないかって思うなー。騒

ぐって意味じゃないよ、いい意味

で活気があってほしいって。どん

どんいろんなことを自分で判断し

て、勉強したり活動したり、そう

いうことがあってもいいんじゃな

いかって、変な風に小さくまとま

らなくてもいいんじゃないかって

切実に思う。

それでは後藤先生ありがとうご

ざいました!

後藤先生

僕も久しぶりに昔のこ

とをちょっと考えてみたけど、懐

かしかったなぁ。これからいい意

味で活気がある大学になってほし

いね。

残念なことに、本来使うべき時間

が削られてしまっているのが現状

です。それらが改善され、先生と

学生が共有する時間が多くなるこ

とを望んでいます。そうなること

が、よりよい教員養成につながる

と考えています。

「子どもたちに信頼される教員

になってほしい」という言葉を大

切にしたいと思います。そのため

にも、教科の専門力を身につけた

り、子どもたちのことを理解でき

るよう頑張りたいと思います。ま

た、新しい専攻で入学してくる後

輩たちにも、これからも変わらな

い大切なメッセージとして伝えて

いきたいと思います。お忙しいな

かお時間ありがとうございました。

Interview01

Interview02

▼一八八六(明治十九)年

札幌師範学校が設立されました。

この時が、北海道教育大学札幌校

の創立とされています。

▼一九四三(昭和十八)年

小学校が国民学校に改められたこ

とを受けた新しい師範教育令にも

とづき、三年制の高等教育機関と

して、全国に五十六の官立師範学

校が設置され、札幌師範学校は、

北海道第一師範学校となりまし

た。

▼一九四九(昭和二十四)年

国立学校設置法により、北海道学

芸大学が設置されました。北海道

内四つの師範学校が一緒になり、

教養教育と教員養成の目的を併せ

持つ「学芸学部(四年課程・二年課

程)」を置く国立大学として発足し

ました。北海道教育大学学芸学部

には、札幌、函館、旭川、釧路の各

分校および札幌分校岩見沢分教場

が置かれました。

▼一九五一(昭和二十六)年

附属札幌小学校、附属札幌中学校

が設置されました。

▼一九五六(昭和三十一)年

中学・高校の音楽の教員を養成す

る特別教科(音楽)教員養成課程が

設置されました。

▼一九五八(昭和三十三)年

中学・高校の美術・工芸の教員を

養成する特別教科(美術・工芸)教

員養成課程が設置されました。

▼一九六〇(昭和三十五)年

臨時養護学校教員養成課程が設置

され、二年後には養護学校教員養

成課程になりました。

▼一九六五(昭和四十)年

附属札幌小学校に特殊学級(ふじ

のめ学級)が設置されました。

▼一九六六(昭和四十一)年

専門職業としての教員に求められ

る高い資質の育成と計画的な教員

養成の必要などから、北海道学芸

大学学芸学部は、北海道教育大学

教育学部に改組されました。

▼一九六七(昭和四十二)年

附属札幌中学校に特殊学級(ふじ

のめ学級)が設置されました。

▼一九七一(昭和四十六)年

教育専攻科美術・工芸専攻が設置

されました。

▼一九七一(昭和四十六)年

臨時言語障害児教育教員養成課程

が設置されました。

▼一九七九(昭和五十四)年

養護教諭養成課程が設置されまし

た。

▼一九八七(昭和六十二)年

札幌分校は、中央区から北区あい

の里の新校舎へ移転しました。

▼一九八九(平成元)年

少子高齢化、生涯学習社会への移

行、社会のグローバル化などから、

教員免許取得を必須にしない、芸

術文化課程が設置され、一九九六

(平成八)年には、国際理解教育課

程が設置されました。

▼一九九二(平成四)年

大学院教育学研究科学校教育専攻

(修士課程)、教科教育専攻(修士課

程)が設置され、修士課程の学修が

できるようになりました。

▼一九九三(平成五)年

北海道教育大学の分校名は、札幌

校、函館校、旭川校、釧路校、岩見

沢校に変わりました。

▼一九九三(平成五)年

特殊教育特別専攻科重複障害教育

専攻が設置されました。

▼一九九九(平成十一)年

教科専門力を高めるために、学校

種別の教員養成から教科別の教員

養成を柱にして、小学校教員養成

課程、中学校教員養成課程を、学

校教育教員養成課程に改めまし

た。

▼二〇〇〇(平成十二)年

大学事務合理化を目的に、学生生

活、学修にかかわる部門を含め、

札幌校の事務部門が、大学本部事

務局に一元化されました。

▼二〇〇二(平成十四)年

大学院教育学研究科学校臨床心理

専攻(修士課程)が設置されまし

た。

▼二〇〇六(平成十八)年

教育・文化の発展に貢献する人材

育成のために、北海道教育大学各

校が役割分担をして、特徴ある教

育を行うことになり、教員養成課

程、人間地域科学課程、芸術課程、

スポーツ教育課程ができました。

札幌校は、教員養成課程となり、

現代的な教育課題に対応できる教

員養成のために、「教育臨床専攻」

「特別支援教育専攻」「養護教育専

攻」「総合学習開発専攻」「基礎学習

開発専攻」が設置されました。

▼二〇一五(平成二十七)年

教科の専門性を高め、力量ある教

員養成をめざし、「学校教育専攻」

「特別支援教育専攻」「言語・社会教

育専攻」「理数教育専攻」「生活創造

教育専攻」「芸術体育教育専攻」「養

護教育専攻」に再編されます。

北海道教育大学の歩み(これまで)

旭川キャンパス

教員養成課程

釧路キャンパス

教員養成課程

札幌キャンパス

教員養成課程

函館キャンパス

国際地域学科

岩見沢キャンパス

芸術・スポーツ文化学科

教育大の「これまで」と「これから」

特集

HUE­ LANDSCAPE Autumn/Winter 2014HUE­ LANDSCAPE Autumn/Winter 2014 1011

札幌校の「これまで」と「これから」インタビュー

後藤先生よろしくお願いしま

す!

後藤先生

何でも知ってることは

答えるけれど、覚えてるかどうか

……

―後藤先生は何年から教育大学に

勤めているのですか?

後藤先生

一九七七(昭和五十二)

年に札幌校に着任して、大学があ

いの里に移転したのが一九八七

(昭和六十二)年だから、十年間、

古い校舎にいたことになる。

移転する前の学生の雰囲気はど

うでしたか?

後藤先生

ひと言で言うのはむず

かしいけど。…

今よりも学生は

遅くまで大学に残っていて、活気

に満ちていた気がするなぁ。それ

は、交通が便利だったこともある

かもしれない。札幌駅に出るにし

ても、バスも頻繁に通っていたし、

市電も目の前を走っているから、

交通はすごく便利だった。だから

みんな遅くまで残って、いろんな

こともできて、それが活気につな

がっていたんだと思うよ、すぐ帰

れるから、遅くなっても。

寮の様子はどうでしたか?

後藤先生

木造二階建てで。札幌

校が師範学校だった頃、全寮制の

時代からあったんだろうな。その

時代から使われているから、大学

の校舎よりもぼろで、屋根が波

打ってたんだよ。

今と比べて教師になりたいと

思っている学生の割合はどうでし

たか?

後藤先生

んー、教育大に入った

からといって始めから「教師にな

りたい」っていう学生の数はあま

り変わっていないと思うよ。最初

は少ないんだけど、教育実習など

を経て、少しずつ自覚的に教師に

なりたいと思うようになって、最

後には七割八割になるっていうの

は、昔も今もそんなに変わってな

いと思う。

移転について教師の立場からど

う思いましたか?

後藤先生

旧校舎はグラウンドが

一つしかなくてね。附属小も附属

中も、大学も共用で使っていたか

ら、狭くて大変だろうなーって

ずっと思っていたよ。大学の設備

も旧式で、いずれどこかに移らな

ければならないと、当初から感じ

ていたね。やっぱり一等地で交通

が便利な分、土地はとても狭かっ

たなぁ。

移転するときは、壮大な引っ越

し作業のようなものだったんです

か?

後藤先生

移動するときに本を、

段ボール箱に詰めて学生さんにも

手伝ってもらったんだけど、これ

はね、荷造りからもう大変なもの

だったね。理科系の人は実験器具

とかもあっただろうしねぇ。

それを春休みの間に一気にやっ

たんですか?

後藤先生

いやー、本当に一気に

やって、春から授業したんだよね。

本当に大変なスケジュールだった

よ(笑)。

移転後の校舎についてどう思い

ましたか?

後藤先生

春先かな、雲雀がさ、

ものすごく鳴いていてにぎやか

だった、それはよく覚えているね。

あいの里教育大駅から校舎まで歩

いていて、あーこういうところに

今日はお時間ありがとうござい

ます。私たち学生のあいだでも、

来年度からの札幌校の専攻が変わ

ることに関心が出てきています。

今日は、そのことを中心にいろい

ろとお話をお聞かせください。

昔と比べ、いまの学生はどのよ

うに感じますか

渡部先生

 昔と比べて、ルールや

規則を守る真面目な学生さんが多

いですね。そのため、学内の雰囲

気も非常に落ち着いたものとなっ

ています。

 一方、昔の方が個性的で活発な

学生が多くいたような気がします。

例えば、自分でアルバイトして貯

めたお金で、強い意志を持って留

学する学生やヒマラヤにチャレン

ジする学生もいましたね。

 いまの学生さんに求めることは、

活動的で自分の個性を発揮するよ

うな大学生活を送ってほしい。そ

の一点です。

今回の改革のねらいはどのよう

なものなのですか

渡部先生

 今回の改革の一番のね

らいは、教師として大切な、専門

の力を身につけてもらいたいとい

うところにあります。

 現在の札幌校のカリキュラムは、

様々な分野が集まって専攻を形

作っており、教科が中心となって

いるわけではありません。

 教科専門というと難しく聞こえ

ますが、本来、小・中学校での指導

は、教科指導が中心です。

 そのため、「札幌校の学生さんに

は、専門の力を身につけてから教

員になってもらいたい」と、多くの

先生方で検討し、議論を重ねてき

ました。また、札幌校には音楽・図

工美術・体育・技術の教員を養成

する機能がありませんでした。そ

こで、新たにこれらの教科指導に

長けた教員を養成する教育組織を

設けました。

 それから、受験生にとって札幌

校の各専攻が何を学ぶ専攻である

のかを分かりやすくすることもね

らいの一つです。総合学習開発専

攻や基礎学習開発専攻の名称は、

何を学ぶのか分かりにくいとの高

校生からの声もありました。

今回の改革のなかで学生に求め

ることはなんですか

渡部先生

 教員養成改革にかかわ

らず、児童や生徒から信頼される

教員になってほしいということで

す。そのために自ら学ぶという姿

勢を忘れずに。教育実習などの経

験を自分の力に変えてほしいです

ね。

今後、教育大全体としてどのよ

うになってほしいですか。

渡部先生

 先生方と院生さん学生

さんがのびのびと学べる環境に

なってほしいと思います。今、改

革の時期にあり、先生方が会議や

打合せなどで多忙を極めています。

研究と学生教育のために時間が使

われるのが本来の大学の姿です。

札幌校の「これまで」と「これから」インタビュー

藻岩山のふもとから、あいの里へ

私たちのキャンパスの歴史やこれからは、意外と知らないことが多いように思います。

あいの里への移転当時のお話と専攻が改まるこれからについてインタービューを行い

ました。

皆さんは、札幌校が札幌市街地にあったことを知っていますか?

 いまから三十

年ほど前の札幌校は、路面電車が走る中央区にキャンパスがありました。男子寮

の「紫藻寮」は、藻岩山のふもとにキャンパスがあったことに由来するそうです。

当時から大学に勤めている後藤秋正先生にインタビューしてきました。

中野 雅文(なかの まさふみ)札幌校・教員養成課程・基礎学習開発専攻・理科グループ2年

今年で2年目となった学園情報誌編集スタッフ、今回は札幌校の「これまで」と「これから」、を調べてみようということなので昔から興味のあった札幌校の移転にまつわる話を掘り下げてみました! 自分がまだ生まれていない時代の教育大学を知ることができて非常に感慨深い気持ちでいっぱいです!!

Interviewer

山嵜 聡太(やまざき そうた)札幌校・教員養成課程・総合学習開発専攻1年

学園情報誌での取材ははじめてでしたが、編集やねらいに一貫性を持たす大変さを感じました。この経験を生かし、札幌校の一員として多くの事を吸収し、生徒から信頼される教員を目指します。

Interviewer

松尾 知実(まつお ともみ)札幌校・教員養成課程・総合学習開発専攻1年

ビーチコーミングという言葉を聞いたのは今回の取材が初めてでした。漂着物から気候や海流など様々な情報を読み取っていく物の見方は興味深いもので、教員を目指す私にとっても、必要な考え方だと思いました。これからもアンテナを伸ばして自分にとって未知である多くのことを知っていきたいと思いました。

Interviewer

┃北海道教育大学特任教授

 後藤秋正先生に移転当時のお話を聞きました┃

ごとうあきのぶ

札幌校のこれから┃札幌校の教員養成改革について┃

札幌校は、二〇一五(平成二十七)年度から、これまでの「教育臨床専攻」「特別支

援教育専攻」「養護教育専攻」「総合学習開発専攻」「基礎学習開発専攻」五専攻から、

「学校教育専攻」「特別支援教育専攻」「言語・社会教育専攻」「理数教育専攻」「生活

創造教育専攻」「芸術体育教育専攻」「養護教育専攻」の七専攻となります。

札幌校はこれからどう変わるのでしょうか。来年度新入生を迎える私たち学生に

とっても興味深いものがあります。

そこで、札幌校のこれからについて、札幌校担当副学長の渡部英昭先生に、お忙

しいなかお時間をいただきお話を伺いました。

渡部英昭副学長へのインタビュー

わたべひであき

来たんだって思った。自然にもの

すごく恵まれている場所だなぁっ

て。

今の学生に対してどのように感

じていますか?

後藤先生

一般論かもしれないけ

ど、今の学生はおとなしくなっ

たっていうよね。どうなんだろう、

紳士淑女になったっていうこと

(笑)?

 もっと元気があってもい

いんじゃないかって思うなー。騒

ぐって意味じゃないよ、いい意味

で活気があってほしいって。どん

どんいろんなことを自分で判断し

て、勉強したり活動したり、そう

いうことがあってもいいんじゃな

いかって、変な風に小さくまとま

らなくてもいいんじゃないかって

切実に思う。

それでは後藤先生ありがとうご

ざいました!

後藤先生

僕も久しぶりに昔のこ

とをちょっと考えてみたけど、懐

かしかったなぁ。これからいい意

味で活気がある大学になってほし

いね。

残念なことに、本来使うべき時間

が削られてしまっているのが現状

です。それらが改善され、先生と

学生が共有する時間が多くなるこ

とを望んでいます。そうなること

が、よりよい教員養成につながる

と考えています。

「子どもたちに信頼される教員

になってほしい」という言葉を大

切にしたいと思います。そのため

にも、教科の専門力を身につけた

り、子どもたちのことを理解でき

るよう頑張りたいと思います。ま

た、新しい専攻で入学してくる後

輩たちにも、これからも変わらな

い大切なメッセージとして伝えて

いきたいと思います。お忙しいな

かお時間ありがとうございました。

Interview01

Interview02

▼一八八六(明治十九)年

札幌師範学校が設立されました。

この時が、北海道教育大学札幌校

の創立とされています。

▼一九四三(昭和十八)年

小学校が国民学校に改められたこ

とを受けた新しい師範教育令にも

とづき、三年制の高等教育機関と

して、全国に五十六の官立師範学

校が設置され、札幌師範学校は、

北海道第一師範学校となりまし

た。

▼一九四九(昭和二十四)年

国立学校設置法により、北海道学

芸大学が設置されました。北海道

内四つの師範学校が一緒になり、

教養教育と教員養成の目的を併せ

持つ「学芸学部(四年課程・二年課

程)」を置く国立大学として発足し

ました。北海道教育大学学芸学部

には、札幌、函館、旭川、釧路の各

分校および札幌分校岩見沢分教場

が置かれました。

▼一九五一(昭和二十六)年

附属札幌小学校、附属札幌中学校

が設置されました。

▼一九五六(昭和三十一)年

中学・高校の音楽の教員を養成す

る特別教科(音楽)教員養成課程が

設置されました。

▼一九五八(昭和三十三)年

中学・高校の美術・工芸の教員を

養成する特別教科(美術・工芸)教

員養成課程が設置されました。

▼一九六〇(昭和三十五)年

臨時養護学校教員養成課程が設置

され、二年後には養護学校教員養

成課程になりました。

▼一九六五(昭和四十)年

附属札幌小学校に特殊学級(ふじ

のめ学級)が設置されました。

▼一九六六(昭和四十一)年

専門職業としての教員に求められ

る高い資質の育成と計画的な教員

養成の必要などから、北海道学芸

大学学芸学部は、北海道教育大学

教育学部に改組されました。

▼一九六七(昭和四十二)年

附属札幌中学校に特殊学級(ふじ

のめ学級)が設置されました。

▼一九七一(昭和四十六)年

教育専攻科美術・工芸専攻が設置

されました。

▼一九七一(昭和四十六)年

臨時言語障害児教育教員養成課程

が設置されました。

▼一九七九(昭和五十四)年

養護教諭養成課程が設置されまし

た。

▼一九八七(昭和六十二)年

札幌分校は、中央区から北区あい

の里の新校舎へ移転しました。

▼一九八九(平成元)年

少子高齢化、生涯学習社会への移

行、社会のグローバル化などから、

教員免許取得を必須にしない、芸

術文化課程が設置され、一九九六

(平成八)年には、国際理解教育課

程が設置されました。

▼一九九二(平成四)年

大学院教育学研究科学校教育専攻

(修士課程)、教科教育専攻(修士課

程)が設置され、修士課程の学修が

できるようになりました。

▼一九九三(平成五)年

北海道教育大学の分校名は、札幌

校、函館校、旭川校、釧路校、岩見

沢校に変わりました。

▼一九九三(平成五)年

特殊教育特別専攻科重複障害教育

専攻が設置されました。

▼一九九九(平成十一)年

教科専門力を高めるために、学校

種別の教員養成から教科別の教員

養成を柱にして、小学校教員養成

課程、中学校教員養成課程を、学

校教育教員養成課程に改めまし

た。

▼二〇〇〇(平成十二)年

大学事務合理化を目的に、学生生

活、学修にかかわる部門を含め、

札幌校の事務部門が、大学本部事

務局に一元化されました。

▼二〇〇二(平成十四)年

大学院教育学研究科学校臨床心理

専攻(修士課程)が設置されまし

た。

▼二〇〇六(平成十八)年

教育・文化の発展に貢献する人材

育成のために、北海道教育大学各

校が役割分担をして、特徴ある教

育を行うことになり、教員養成課

程、人間地域科学課程、芸術課程、

スポーツ教育課程ができました。

札幌校は、教員養成課程となり、

現代的な教育課題に対応できる教

員養成のために、「教育臨床専攻」

「特別支援教育専攻」「養護教育専

攻」「総合学習開発専攻」「基礎学習

開発専攻」が設置されました。

▼二〇一五(平成二十七)年

教科の専門性を高め、力量ある教

員養成をめざし、「学校教育専攻」

「特別支援教育専攻」「言語・社会教

育専攻」「理数教育専攻」「生活創造

教育専攻」「芸術体育教育専攻」「養

護教育専攻」に再編されます。

北海道教育大学の歩み(これまで)

Page 7: 学生スタッフが大活躍する学園情報誌です! - hokkyodai.ac.jp...人が人を育てる大学・北海道教育大学の学生発信マガジン学園情報誌[ヒュー・ランドスケープ]

旭川キャンパス

教員養成課程

釧路キャンパス

教員養成課程

札幌キャンパス

教員養成課程

函館キャンパス

国際地域学科

岩見沢キャンパス

芸術・スポーツ文化学科

教育大の「これまで」と「これから」

特集

HUE­ LANDSCAPE Autumn/Winter 2014HUE­ LANDSCAPE Autumn/Winter 2014 1213

師範学校時代の旭川校はどのよ

うな学校だったのですか。

 旭川師範学校は小学校教員養成

を目的に一九二三年に開校しまし

た。師範学校に入学したのは、経済

的事情から中学進学が困難であっ

た優秀な生徒たちでした。また、師

範学校は学費のみならず、生活費も

全額官費で負担されていました。そ

のかわり、師範学校生は卒業後、一

定期間は北海道の小学校教員とし

て服務しなければなりませんでし

た。一般に、多くの師範学校ではそ

の当時の理想の日本人像を体現し

た人間を育てることを目的とし、自

由な発想と学問研究への雰囲気に

欠けていました。ところが、開校当

時の旭川師範学校では、生徒の自発

的研究を積極的に認める雰囲気が

ありました。その校風を作ったのが

初代の山下直平校長でした。山下校

長は生徒の自発性を尊重し、十二の

学会を組織し、原則として生徒を学

会に所属させ、研究を奨励していま

した。旭川校では今も一年生からゼ

ミに入りますが、それは山下校長の

精神を受け継いでいるのです。

昔の学生はどのような人たち

だったのですか。

 旭川師範学校生は、礼儀正しく勤

勉であり、率先垂範して校外の行事

にもあたっていたといいます。それ

はおそらく、全寮制の寄宿舎生活の

なかで繰り返し行われた規律的生

活訓練の影響が大きかったと思い

ます。そうした寄宿舎生活のなかで、

忍耐と寛容を身に付け、他者への思

いやりの心を育んでいったのでは

ないかと思われます。

師範学校では学生をどのような

教員に育てようとしていたのです

か。

 先ほど述べました初代の山下校

長の教育方針は、二代目の小野校長

齊藤 友輝(さいとう ゆうき)旭川校・教員養成課程・国語教育専攻2年自分の理解の浅さを痛感しました。海老名先生のお話を拝聴し、自らの生活や態度はどうであるかについて考えさせられました。また、管原さんの話を聞いて、学生の多様性について触れ、いろいろな人と出会えてよかったなと改めて思いました。

Interviewer

90年の思いを未来につなぐインタビュー

旭川校は2013年、開校90周年を迎えました。そこで今回は旭川校の「これまで」と「これから」をテーマに、お二人の方にお話をう

かがいました。お一人目は社会科教育専攻教授海老名尚先生(日本史)です。お二人目は教育発達専攻幼児教育分野3年生の菅原

亜美さんです。

旭川師範学校はどんな学校だったのでしょうか? これからの未来を担う子どもたちに教育大は何を託そうとしているのでしょうか?

海老名 尚(えびな なお)先生

旭川校教授 社会科教育・日本史

菅原 亜美(すがわら あみ)さん

旭川校・教員養成課程・教育発達専攻・幼児教育分野3年

 次に教育発達専攻・幼児教育分

野のゼミ長である三年生の菅原亜

美さんにお話をうかがいました。

この大学を志望した理由はなん

ですか。

 幼児教育を勉強したかったとい

うのが大きかったです。公立の学

校で親の負担を少しでも減らした

かったこともあります。北海道の

ほかの私立大学や短大でも幼児教

育の免許は取れるのですが、四年

制国公立大学での幼稚園教諭養成

コースはここしかないと思います。

幼児教育をやりたいと思った

きっかけはなんですか?

 母親が幼稚園の先生だったので

その姿を見て幼稚園の先生に憧れ

ていたのと、小さないとこたちの

世話をするのが大好きだったので、

子どもとかかわる仕事に就きたい

と思いました。

菅原さんが通っていた保育園の

先生はどんな先生でしたか?

 まるでお母さんのような先生で

した。また、子どもと接することを

心から楽しんでくれる先生でした。

幼児教育分野の特徴はなんです

か。

 幼児教育では遊びを通して学ぶ

ということを大事にしています。で

も、幼稚園教諭は、ただ単に子ども

と楽しく遊ぶだけの、優しいお兄さ

ん・お姉さんではありませんし、何

かを教える人というだけでもあり

ません。大学で理論を学び、附属幼

稚園や近隣の保育園で実際に子ど

もと先生方の様子を目の当たりに

して、そのことがよくわかりまし

た。一人ひとりの子どもを理解し

て、その子の中にある育つ力を自発

的な活動の中で引き出すというの

は、とてつもなく難しい仕事なんだ

と気づきました。

 ゼミ活動では、幼児の生活につい

遊びを通じて一人一人の

個性を引き出す

によって洗練された

ものとなりました。な

かでも「生み出す力の

教育」という考え方は、

現在の「生きる力」や

生涯学習の考えを先

取りしたような画期

的なものです。この

「生み出す力」とは、現

代風にいえば学び続

ける力を養成する教

育であり、知識・技能

の人格化という人間

性の育成と結びつけ

ているところが画期的だと私は思

います。

海老名先生ご自身の大学生活を

教えてください。

 私は浪人して史学科に入学しま

した。そこで近世史を勉強したかっ

たのですが、入学後、自分が師事し

ようと思っていた近世史の教授が

退職されていたことがわかりまし

た。入学早々、目標喪失という状態

となりました。そうした影響もあっ

て、二年生の最初のゼミ選択の際も、

友人たちの動向に流される形で、中

世史ゼミを選びました。当然のこと

ながら、モチベーションが低いため、

非常に出来が悪かった。ところが、

ゼミの先生は私を怒るのではなく

先輩を怒るのです。先輩は何度しか

られても夜中まで一生懸命私の面

倒を見てくれました。その姿を見て

先輩に申し訳ないと思うようにな

り、誰よりも史料を読めるようにな

り、しっかりとした研究ができる人

間になりたいと思い、一念発起して

まじめに勉強をはじめました。おそ

らく私がしかられていたら私は猛

て、実践的に学んでいます。日本の

文化や四季のはっきりした自然を

題材に、幼児の目線で工作、絵本、

紙芝居、手遊び、歌、とにかく感受

性のアンテナを全開にして、遊びの

引き出しを増やしています。将来、

子どもと一緒に感動したり共感し

たりするために必要なことではな

いかと思っています。また、近隣園

の行事やボランティアなどにも積

極的に参加して、子どもと触れ合い

ながら、個性的な発達の姿や、場面

に応じた先生方の支援の方法につ

いて学ぶ機会も多くあります。

高校生活と大学生活は違います

か。

 生活の価値観が全然違います。高

校時代は、似たような価値観を持っ

ている人に囲まれて、大学受験とい

う共通の目標に向かって、目の前に

与えられるものをただ吸収しよう

としていたような感覚があります。

大学ではいろいろな考え方や価値

観を持っている人がいて、目標や関

心もさまざまですし、自分や仲間の

得手・不得手も見えてきて、自分に

とって大切なものを自分で選ぶ感

覚です。自分の行動がすべて自分に

返ってくるので大変な面もありま

すが、すごく勉強になります。

教育実習に向けての意気込みを

お願いします。

 子どもをきちんと見て、決めつけ

ないで子ども一人ひとりの個性を

大事にしたいと思います。目前に

迫った小学校実習では、授業をもっ

と上手にできるようになりたいで

す。今はまだ、自分の計画に沿って

進めるだけで必死です。子どものた

めになる授業、子どもが伸びる授業

を目指してがんばります!

これから子どもたちをどのよう

に育てていきたいと思いますか。

 幼稚園や保育園は初めて家庭を

離れて集団生活を送る場になるの

で、人間関係の基礎となる、先生や

仲間と〝つながる力〞、コミュニ

ケーション能力を育む保育ができ

るようになりたいと思います。子

ども一人ひとりの発達の姿を丁寧

に見つめながら、成長を促してい

けたらと思います。

この大学に入ってよかったなと

思いますか。

 本当にさまざまな人がいて、こ

んな人がいるのかという感動や驚

きがあっておもしろいと思います。

勉強していなかったと思います。自

分のせいでほかの人に迷惑がかか

るという体験をしたからこそ自分

は猛勉強をして、今このような仕事

をしているのだと思います。

これから教育を通してどのよう

な人を育てたいですか。

 自分の学生時代の経験や、旭川校

の歴史を知ることで、人格教育の重

要性に改めて気づかされました。ま

た自らがセルフコントロール(心の

鍛錬)ができるようになることを通

じて他者への思いやりの心を育て

ることも大事だと思っています。そ

のためにも、心の教育を通じて、知

性のみならず慈しみの心と正しく

強い意志をもった人間を育ててい

きたいと思っています。

これからの教育大生に求めるこ

とはなんですか。

 教育は教えるだけではありませ

ん。学ぶことも重要なのです。師範

学校時代の「積極的学習」・「生み出

す力の教育」にもう一度目を向けて

ほしいと思います。確かに、教える

ことの喜びは、児童・生徒の反応を

みることで簡単に得られます。しか

し、学ぶことの喜びは自分に問いか

けるしかないのです。ですが、多く

の人は自分に問いかけ、自分のこと

を知ることがもっとも苦手です。だ

からこそ、教える名人になること以

上に、学び続ける力をもった学びの

名人になってほしい。学びの名人に

なったら、つまらないと思って出て

いた大学の授業も、ひょっとすると

おもしろくなるかもしれないです

よ。

大変貴重なお話をありがとうご

ざいました。

初代校長山下直平の銅像

幼児教育分野の皆さん

「生み出す力の教育」が旭川校の伝統と語る海老名先生

子どもと一緒に新しい発見を共有したいと語る菅原さん

学び続ける力をもった

「学びの名人」になってほしい

旭川師範学校旧校舎

旭川キャンパス

教員養成課程

教育大の「これまで」と「これから」

特集

HUE­ LANDSCAPE Autumn/Winter 2014HUE­ LANDSCAPE Autumn/Winter 2014 1213

師範学校時代の旭川校はどのよ

うな学校だったのですか。

 旭川師範学校は小学校教員養成

を目的に一九二三年に開校しまし

た。師範学校に入学したのは、経済

的事情から中学進学が困難であっ

た優秀な生徒たちでした。また、師

範学校は学費のみならず、生活費も

全額官費で負担されていました。そ

のかわり、師範学校生は卒業後、一

定期間は北海道の小学校教員とし

て服務しなければなりませんでし

た。一般に、多くの師範学校ではそ

の当時の理想の日本人像を体現し

た人間を育てることを目的とし、自

由な発想と学問研究への雰囲気に

欠けていました。ところが、開校当

時の旭川師範学校では、生徒の自発

的研究を積極的に認める雰囲気が

ありました。その校風を作ったのが

初代の山下直平校長でした。山下校

長は生徒の自発性を尊重し、十二の

学会を組織し、原則として生徒を学

会に所属させ、研究を奨励していま

した。旭川校では今も一年生からゼ

ミに入りますが、それは山下校長の

精神を受け継いでいるのです。

昔の学生はどのような人たち

だったのですか。

 旭川師範学校生は、礼儀正しく勤

勉であり、率先垂範して校外の行事

にもあたっていたといいます。それ

はおそらく、全寮制の寄宿舎生活の

なかで繰り返し行われた規律的生

活訓練の影響が大きかったと思い

ます。そうした寄宿舎生活のなかで、

忍耐と寛容を身に付け、他者への思

いやりの心を育んでいったのでは

ないかと思われます。

師範学校では学生をどのような

教員に育てようとしていたのです

か。

 先ほど述べました初代の山下校

長の教育方針は、二代目の小野校長

齊藤 友輝(さいとう ゆうき)旭川校・教員養成課程・国語教育専攻2年自分の理解の浅さを痛感しました。海老名先生のお話を拝聴し、自らの生活や態度はどうであるかについて考えさせられました。また、管原さんの話を聞いて、学生の多様性について触れ、いろいろな人と出会えてよかったなと改めて思いました。

Interviewer

90年の思いを未来につなぐインタビュー

旭川校は2013年、開校90周年を迎えました。そこで今回は旭川校の「これまで」と「これから」をテーマに、お二人の方にお話をう

かがいました。お一人目は社会科教育専攻教授海老名尚先生(日本史)です。お二人目は教育発達専攻幼児教育分野3年生の菅原

亜美さんです。

旭川師範学校はどんな学校だったのでしょうか? これからの未来を担う子どもたちに教育大は何を託そうとしているのでしょうか?

海老名 尚(えびな なお)先生

旭川校教授 社会科教育・日本史

菅原 亜美(すがわら あみ)さん

旭川校・教員養成課程・教育発達専攻・幼児教育分野3年

 次に教育発達専攻・幼児教育分

野のゼミ長である三年生の菅原亜

美さんにお話をうかがいました。

この大学を志望した理由はなん

ですか。

 幼児教育を勉強したかったとい

うのが大きかったです。公立の学

校で親の負担を少しでも減らした

かったこともあります。北海道の

ほかの私立大学や短大でも幼児教

育の免許は取れるのですが、四年

制国公立大学での幼稚園教諭養成

コースはここしかないと思います。

幼児教育をやりたいと思った

きっかけはなんですか?

 母親が幼稚園の先生だったので

その姿を見て幼稚園の先生に憧れ

ていたのと、小さないとこたちの

世話をするのが大好きだったので、

子どもとかかわる仕事に就きたい

と思いました。

菅原さんが通っていた保育園の

先生はどんな先生でしたか?

 まるでお母さんのような先生で

した。また、子どもと接することを

心から楽しんでくれる先生でした。

幼児教育分野の特徴はなんです

か。

 幼児教育では遊びを通して学ぶ

ということを大事にしています。で

も、幼稚園教諭は、ただ単に子ども

と楽しく遊ぶだけの、優しいお兄さ

ん・お姉さんではありませんし、何

かを教える人というだけでもあり

ません。大学で理論を学び、附属幼

稚園や近隣の保育園で実際に子ど

もと先生方の様子を目の当たりに

して、そのことがよくわかりまし

た。一人ひとりの子どもを理解し

て、その子の中にある育つ力を自発

的な活動の中で引き出すというの

は、とてつもなく難しい仕事なんだ

と気づきました。

 ゼミ活動では、幼児の生活につい

遊びを通じて一人一人の

個性を引き出す

によって洗練された

ものとなりました。な

かでも「生み出す力の

教育」という考え方は、

現在の「生きる力」や

生涯学習の考えを先

取りしたような画期

的なものです。この

「生み出す力」とは、現

代風にいえば学び続

ける力を養成する教

育であり、知識・技能

の人格化という人間

性の育成と結びつけ

ているところが画期的だと私は思

います。

海老名先生ご自身の大学生活を

教えてください。

 私は浪人して史学科に入学しま

した。そこで近世史を勉強したかっ

たのですが、入学後、自分が師事し

ようと思っていた近世史の教授が

退職されていたことがわかりまし

た。入学早々、目標喪失という状態

となりました。そうした影響もあっ

て、二年生の最初のゼミ選択の際も、

友人たちの動向に流される形で、中

世史ゼミを選びました。当然のこと

ながら、モチベーションが低いため、

非常に出来が悪かった。ところが、

ゼミの先生は私を怒るのではなく

先輩を怒るのです。先輩は何度しか

られても夜中まで一生懸命私の面

倒を見てくれました。その姿を見て

先輩に申し訳ないと思うようにな

り、誰よりも史料を読めるようにな

り、しっかりとした研究ができる人

間になりたいと思い、一念発起して

まじめに勉強をはじめました。おそ

らく私がしかられていたら私は猛

て、実践的に学んでいます。日本の

文化や四季のはっきりした自然を

題材に、幼児の目線で工作、絵本、

紙芝居、手遊び、歌、とにかく感受

性のアンテナを全開にして、遊びの

引き出しを増やしています。将来、

子どもと一緒に感動したり共感し

たりするために必要なことではな

いかと思っています。また、近隣園

の行事やボランティアなどにも積

極的に参加して、子どもと触れ合い

ながら、個性的な発達の姿や、場面

に応じた先生方の支援の方法につ

いて学ぶ機会も多くあります。

高校生活と大学生活は違います

か。

 生活の価値観が全然違います。高

校時代は、似たような価値観を持っ

ている人に囲まれて、大学受験とい

う共通の目標に向かって、目の前に

与えられるものをただ吸収しよう

としていたような感覚があります。

大学ではいろいろな考え方や価値

観を持っている人がいて、目標や関

心もさまざまですし、自分や仲間の

得手・不得手も見えてきて、自分に

とって大切なものを自分で選ぶ感

覚です。自分の行動がすべて自分に

返ってくるので大変な面もありま

すが、すごく勉強になります。

教育実習に向けての意気込みを

お願いします。

 子どもをきちんと見て、決めつけ

ないで子ども一人ひとりの個性を

大事にしたいと思います。目前に

迫った小学校実習では、授業をもっ

と上手にできるようになりたいで

す。今はまだ、自分の計画に沿って

進めるだけで必死です。子どものた

めになる授業、子どもが伸びる授業

を目指してがんばります!

これから子どもたちをどのよう

に育てていきたいと思いますか。

 幼稚園や保育園は初めて家庭を

離れて集団生活を送る場になるの

で、人間関係の基礎となる、先生や

仲間と〝つながる力〞、コミュニ

ケーション能力を育む保育ができ

るようになりたいと思います。子

ども一人ひとりの発達の姿を丁寧

に見つめながら、成長を促してい

けたらと思います。

この大学に入ってよかったなと

思いますか。

 本当にさまざまな人がいて、こ

んな人がいるのかという感動や驚

きがあっておもしろいと思います。

勉強していなかったと思います。自

分のせいでほかの人に迷惑がかか

るという体験をしたからこそ自分

は猛勉強をして、今このような仕事

をしているのだと思います。

これから教育を通してどのよう

な人を育てたいですか。

 自分の学生時代の経験や、旭川校

の歴史を知ることで、人格教育の重

要性に改めて気づかされました。ま

た自らがセルフコントロール(心の

鍛錬)ができるようになることを通

じて他者への思いやりの心を育て

ることも大事だと思っています。そ

のためにも、心の教育を通じて、知

性のみならず慈しみの心と正しく

強い意志をもった人間を育ててい

きたいと思っています。

これからの教育大生に求めるこ

とはなんですか。

 教育は教えるだけではありませ

ん。学ぶことも重要なのです。師範

学校時代の「積極的学習」・「生み出

す力の教育」にもう一度目を向けて

ほしいと思います。確かに、教える

ことの喜びは、児童・生徒の反応を

みることで簡単に得られます。しか

し、学ぶことの喜びは自分に問いか

けるしかないのです。ですが、多く

の人は自分に問いかけ、自分のこと

を知ることがもっとも苦手です。だ

からこそ、教える名人になること以

上に、学び続ける力をもった学びの

名人になってほしい。学びの名人に

なったら、つまらないと思って出て

いた大学の授業も、ひょっとすると

おもしろくなるかもしれないです

よ。

大変貴重なお話をありがとうご

ざいました。

初代校長山下直平の銅像

幼児教育分野の皆さん

「生み出す力の教育」が旭川校の伝統と語る海老名先生

子どもと一緒に新しい発見を共有したいと語る菅原さん

学び続ける力をもった

「学びの名人」になってほしい

旭川師範学校旧校舎

Page 8: 学生スタッフが大活躍する学園情報誌です! - hokkyodai.ac.jp...人が人を育てる大学・北海道教育大学の学生発信マガジン学園情報誌[ヒュー・ランドスケープ]

1415 HUE­ LANDSCAPE Autumn/Winter 2014HUE­ LANDSCAPE Autumn/Winter 2014

皆さんは「キャリア」という言葉を聞いて、何を思い浮かべま

すか。「キャリア教育」「キャリアアップ」といった言葉が思い

浮かぶでしょうか。キャリアという言葉がついた表現としては

他に、主に仕事に関するキャリアを指す「ワーク・キャリア」や、

主に家族や余暇、教育といった人生に関するキャリアを指す

「ライフ・キャリア」といった言葉もあります。いずれにせよ、

キャリアという言葉を聞いて思い浮かべる事柄の多くは、仕

事や職業とそれを取り巻くさまざまな事項なのではないかと

思います。

札幌育ち。2009年度中央大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(心理学)。2012年10月まで京都大学高等教育研究開発推進センター特定助教。2012年10月より釧路校准教授。専門は発達心理学・教育心理学、キャリア教育。前職では大学院生に対するPFFP(Prepared Future Faculty Program:大学教員になるための準備プログラム)の開発や、関西の大学の新任教員研修プログラムの作成支援などを行ってきた。現在釧路校では、教育心理学研究室で「教育心理学実験」や「教育心理学演習」、「心理統計」などの授業を担当すると同時に、「教育フィールド8」という酪農家への民泊体験を行う授業に関わるなど、道東に根差した教育への関心を深めている。

「過去-現在-未来」の連関から自らのキャリアを知る

-キャリア形成と時間的展望-

PROFILE

釧路校/教員養成課程/地域学校教育専攻

半澤 礼之先生(はんざわ れいの)

研 究ファ イル

ャリア」とはいったいどの

ような意味を持つ言葉なの

でしょうか。ここで、キャリアの

由来について説明をしたいと思

います。この言葉はラテン語の

「carrus

(車)」や「carraria

(轍)」に

由来すると考えられています。車

やその車輪によってできた跡の

ことをキャリアとよぶと捉えて

もよいでしょう。それは、これま

でに自分が歩んできた道につい

たものであり、これから自分が歩

んでいく道につくものだといえ

ます。途切れることのない連続し

た道筋です。ここから、キャリア

 ここで、この時間的展望という

考え方と先ほどのキャリアを捉

える視点の類似点に気づくこと

ができるでしょう。どちらも、自

分(もしくは他者)を理解する上

で時間軸とその結びつきを考慮

する必要性を強調しているとい

えます。れ

らの考え方をふまえて青

年期(ここでは特に大学生

としましょう)のキャリア形成を

理解する上で、重要な観点があり

ます。それは、繰り返し述べてき

た過去ー現在ー未来の連関に対

して、主体的に自分にとっての意

味を見出すことです。

 一つ例をあげましょう。「就き

たい職業があって(未来・将来)、

そのために大学に進学し(過去)、

今それに向けて学んでいる(現

在)」という状況があったとしま

す。これは一見すると、過去ー現

在ー未来の連関が形成されてい

るように思える状況です。これを

掘り下げて考えてみます。

   

 一点目として、「進学理由となっ

た職業は自分の意志で選択した

ものなのか」ということです。多

くの場合、大学進学前は選択した

ものも含めて職業に関して十分

な知識を持っているとは言えま

せん。過去に自分の選択した職業

は、他のさまざまな職業よりも自

分にとって意味があるものだと

果たして自信を持っていうこと

ができるのでしょうか。

 二点目として、「今の学びをふ

まえた上でも、その職業は自分に

とって意味あるものなのか」とい

うことです。大学で学びを進める

中で、その職業に本当に自分は向

いているのか、自分にとって意味

あるものなのかということを改

めて考えているでしょうか。言い

換えれば、過去に自分が決めた職

業だからという理由で、現在にお

いてその自分の将来の職業につ

いて真剣に考えることを放棄し

ていないでしょうか。

 最後に、以上二点をふまえて、

「過去の十分に知識のなかったと

きの選択を現在の大学での学び

という経験を通じて改めて問い

直し、その上でその将来の職業に

対して意味を見出して目指すこ

とができているかどうか」という

ことです。今の自分の経験が豊か

になることがあげられます。過去

の自分の考えに対して問い直し

が生じることはおかしいことで

はありません。ここでいう問い直

しとは、「考えが変わる」というだ

けではなく「深まる」「広がる」と

いったことも当然指します。そし

てこの問い直しこそが、先に述べ

た過去ー現在ー未来の連関に主

体的に自分にとっての意味を見

出す作業の一つだといえます。そ

れは、自らのキャリアを形作って

いくことに最終的にはつながる

ものだと考えられます。「深まる」

「広がる」という体験ができれば、

過去の選択がより具体的で強い

意味を持つようになり、それが将

来の職業に向けての動機づけに

について考える上では、仕事や職

業に代表されるような自分の「こ

れから(未来・将来)」だけではな

く、自分が経験してきた「これま

で(過去)」のことも視野に入れて

考える必要があるといえるで

しょう。間

のこれまで(過去)やこ

れから(未来・将来)を取り

扱う心理学の考え方として、「時

間的展望(Tim

e Perspective

)」と

いう概念があります。これは、レ

ヴィン(Lew

in 1951/1979

)によっ

て「ある一定の時点における個人

の心理学的過去、および未来につ

いての見解の総体」と定義されて

いる考え方です。この定義は、現

在において私たちが自分の過去

や未来をどのように受け止め解

釈しているのかということを表

すものだと理解できます。私たち

は過去の経験によって形作られ、

未来の展望を描くことによって

生きる力を得ているといえます。

言い換えれば、現在の私たちは過

去や未来との関連の中で作られ

ていると述べることができるの

です。時間的展望は、このように

人間を理解する上で過去ー現

在ー未来の連関に着目すること

の重要性を指摘した概念である

といえます。

つながります。「考えが変わる」と

いう体験も、自分にとってより意

味のある新たな選択を行うきっ

かけとなるでしょう。

 このような作業を大学生活の

中でどのように行えばよいので

しょうか。例えば私が所属する教

育心理学研究室では、「教育心理

実験」という授業の中で、調査法

の一つである面接法を学ぶため

に、他の人の大学進学動機や将来

展望を面接で聞いてその内容を

整理するという実習を行ってい

ます。他者の考えを聞いて整理す

ることは、自分の考えを改めて問

い直すことにつながります。なぜ

なら、そこには自分とは異なる考

えが含まれていることが多く、そ

れが自分の考えを揺さぶり問い

直す契機となるからです。私はこ

れまで述べてきたような「キャリ

ア」や「時間的展望」の研究によっ

て得られた知見を、このように実

際の大学での授業に反映させて、

そこでの学生の反応をもとに更

に研究を進めるという活動を

行っています。

「キ

キャリア形成に向けて:

現在から過去を見通し、

そこから将来を展望すること

こ キャリアとは何か:

自分のこれまでとこれから

時間的展望:過去ー現在ー未来の

連関の中に生きる

2013年度に刊行された筆者の論文・書籍

1415 HUE­ LANDSCAPE Autumn/Winter 2014HUE­ LANDSCAPE Autumn/Winter 2014

皆さんは「キャリア」という言葉を聞いて、何を思い浮かべま

すか。「キャリア教育」「キャリアアップ」といった言葉が思い

浮かぶでしょうか。キャリアという言葉がついた表現としては

他に、主に仕事に関するキャリアを指す「ワーク・キャリア」や、

主に家族や余暇、教育といった人生に関するキャリアを指す

「ライフ・キャリア」といった言葉もあります。いずれにせよ、

キャリアという言葉を聞いて思い浮かべる事柄の多くは、仕

事や職業とそれを取り巻くさまざまな事項なのではないかと

思います。

札幌育ち。2009年度中央大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(心理学)。2012年10月まで京都大学高等教育研究開発推進センター特定助教。2012年10月より釧路校准教授。専門は発達心理学・教育心理学、キャリア教育。前職では大学院生に対するPFFP(Prepared Future Faculty Program:大学教員になるための準備プログラム)の開発や、関西の大学の新任教員研修プログラムの作成支援などを行ってきた。現在釧路校では、教育心理学研究室で「教育心理学実験」や「教育心理学演習」、「心理統計」などの授業を担当すると同時に、「教育フィールド8」という酪農家への民泊体験を行う授業に関わるなど、道東に根差した教育への関心を深めている。

「過去-現在-未来」の連関から自らのキャリアを知る

-キャリア形成と時間的展望-

PROFILE

釧路校/教員養成課程/地域学校教育専攻

半澤 礼之先生(はんざわ れいの)

研 究ファ イル

ャリア」とはいったいどの

ような意味を持つ言葉なの

でしょうか。ここで、キャリアの

由来について説明をしたいと思

います。この言葉はラテン語の

「carrus

(車)」や「carraria

(轍)」に

由来すると考えられています。車

やその車輪によってできた跡の

ことをキャリアとよぶと捉えて

もよいでしょう。それは、これま

でに自分が歩んできた道につい

たものであり、これから自分が歩

んでいく道につくものだといえ

ます。途切れることのない連続し

た道筋です。ここから、キャリア

 ここで、この時間的展望という

考え方と先ほどのキャリアを捉

える視点の類似点に気づくこと

ができるでしょう。どちらも、自

分(もしくは他者)を理解する上

で時間軸とその結びつきを考慮

する必要性を強調しているとい

えます。れ

らの考え方をふまえて青

年期(ここでは特に大学生

としましょう)のキャリア形成を

理解する上で、重要な観点があり

ます。それは、繰り返し述べてき

た過去ー現在ー未来の連関に対

して、主体的に自分にとっての意

味を見出すことです。

 一つ例をあげましょう。「就き

たい職業があって(未来・将来)、

そのために大学に進学し(過去)、

今それに向けて学んでいる(現

在)」という状況があったとしま

す。これは一見すると、過去ー現

在ー未来の連関が形成されてい

るように思える状況です。これを

掘り下げて考えてみます。

   

 一点目として、「進学理由となっ

た職業は自分の意志で選択した

ものなのか」ということです。多

くの場合、大学進学前は選択した

ものも含めて職業に関して十分

な知識を持っているとは言えま

せん。過去に自分の選択した職業

は、他のさまざまな職業よりも自

分にとって意味があるものだと

果たして自信を持っていうこと

ができるのでしょうか。

 二点目として、「今の学びをふ

まえた上でも、その職業は自分に

とって意味あるものなのか」とい

うことです。大学で学びを進める

中で、その職業に本当に自分は向

いているのか、自分にとって意味

あるものなのかということを改

めて考えているでしょうか。言い

換えれば、過去に自分が決めた職

業だからという理由で、現在にお

いてその自分の将来の職業につ

いて真剣に考えることを放棄し

ていないでしょうか。

 最後に、以上二点をふまえて、

「過去の十分に知識のなかったと

きの選択を現在の大学での学び

という経験を通じて改めて問い

直し、その上でその将来の職業に

対して意味を見出して目指すこ

とができているかどうか」という

ことです。今の自分の経験が豊か

になることがあげられます。過去

の自分の考えに対して問い直し

が生じることはおかしいことで

はありません。ここでいう問い直

しとは、「考えが変わる」というだ

けではなく「深まる」「広がる」と

いったことも当然指します。そし

てこの問い直しこそが、先に述べ

た過去ー現在ー未来の連関に主

体的に自分にとっての意味を見

出す作業の一つだといえます。そ

れは、自らのキャリアを形作って

いくことに最終的にはつながる

ものだと考えられます。「深まる」

「広がる」という体験ができれば、

過去の選択がより具体的で強い

意味を持つようになり、それが将

来の職業に向けての動機づけに

について考える上では、仕事や職

業に代表されるような自分の「こ

れから(未来・将来)」だけではな

く、自分が経験してきた「これま

で(過去)」のことも視野に入れて

考える必要があるといえるで

しょう。間

のこれまで(過去)やこ

れから(未来・将来)を取り

扱う心理学の考え方として、「時

間的展望(Tim

e Perspective

)」と

いう概念があります。これは、レ

ヴィン(Lew

in 1951/1979

)によっ

て「ある一定の時点における個人

の心理学的過去、および未来につ

いての見解の総体」と定義されて

いる考え方です。この定義は、現

在において私たちが自分の過去

や未来をどのように受け止め解

釈しているのかということを表

すものだと理解できます。私たち

は過去の経験によって形作られ、

未来の展望を描くことによって

生きる力を得ているといえます。

言い換えれば、現在の私たちは過

去や未来との関連の中で作られ

ていると述べることができるの

です。時間的展望は、このように

人間を理解する上で過去ー現

在ー未来の連関に着目すること

の重要性を指摘した概念である

といえます。

つながります。「考えが変わる」と

いう体験も、自分にとってより意

味のある新たな選択を行うきっ

かけとなるでしょう。

 このような作業を大学生活の

中でどのように行えばよいので

しょうか。例えば私が所属する教

育心理学研究室では、「教育心理

実験」という授業の中で、調査法

の一つである面接法を学ぶため

に、他の人の大学進学動機や将来

展望を面接で聞いてその内容を

整理するという実習を行ってい

ます。他者の考えを聞いて整理す

ることは、自分の考えを改めて問

い直すことにつながります。なぜ

なら、そこには自分とは異なる考

えが含まれていることが多く、そ

れが自分の考えを揺さぶり問い

直す契機となるからです。私はこ

れまで述べてきたような「キャリ

ア」や「時間的展望」の研究によっ

て得られた知見を、このように実

際の大学での授業に反映させて、

そこでの学生の反応をもとに更

に研究を進めるという活動を

行っています。

「キ

キャリア形成に向けて:

現在から過去を見通し、

そこから将来を展望すること

こ キャリアとは何か:

自分のこれまでとこれから

時間的展望:過去ー現在ー未来の

連関の中に生きる

2013年度に刊行された筆者の論文・書籍

Page 9: 学生スタッフが大活躍する学園情報誌です! - hokkyodai.ac.jp...人が人を育てる大学・北海道教育大学の学生発信マガジン学園情報誌[ヒュー・ランドスケープ]

1617 HUE­ LANDSCAPE Autumn/Winter 2014HUE­ LANDSCAPE Autumn/Winter 2014

釧 路

副学長[岩見沢校担当]

佐藤 徹先生(さとう とおる)

齊藤 紫葉(さいとう しよう)岩見沢校・芸術課程・芸術文化コース・アートマネージメント美術研究室4年いつも物静かでニコニコしていらっしゃる副学長は、お話ししても本当に物腰の柔らかいジェントルマンでありました。いつも岩見沢のためにお疲れ様です!

Interviewer岩見沢校教授。筑波大学大学院体育研究科修了。博士(コーチング学)。2007年4月に函館校から岩見沢校へ転任。2013年10月から副学長(岩見沢校担当)。専門はスポーツ運動学。

PROFILE

副学長からのメッセージ

違う世界を知ることで、初めて自分自身の立っている場所が

見えてきます。

日常から抜け出て、自分を見つめなおし、

広い視野を得てください。

他を知って、自分を深く知る

 三十年間働いた函館校を離れ、

岩見沢校へ移ってきてから八年目

になります。初めて岩見沢校へ来

たとき、多くの学生たちから廊下

で挨拶をいただき、とても快く

思ったことが印象に残っていま

す。岩見沢校は大学規模としては

小さな方ですが、その分、教職員

や学生との親近感が強いと思いま

す。

 岩見沢校へ来た当初は、芸術と

スポーツを専門とする学生ばかり

で、なにか偏った印象を否めませ

んでした。それは、函館校の教員

養成課程で過ごした経験で、さま

ざまな分野の学生が入り交じって

いた多様性におもしろさを感じて

いたからでした。

 しかし、そのうちに慣れてくる

と、岩見沢校の学生は目的意識が

はっきりしていて、一時期話題と

なった「自分探しの・・・」などとい

う若者とは違う安定感を感じるよ

うになりました。新入生のときか

ら落ち着いて自分の求める道を駆

け進んでいく学生の姿に好感を

持っています。強い意志を持って

入学してきた人ばかりだと思いま

すから、大学の四年間は自分がや

りたいと思っていたことに邁進し

てほしいと思います。

 確かに将来のことを考えて就職

のための勉強や就活に励むのもと

ても大事なことですが、自分のす

べてを傾注したいと考えているも

のに向かって毎日を生きることが

できるのも大学時代です。確たる

目的があれば、多少の期間はモラ

トリアム(猶予期間)とみなしても

らえるでしょう。

 専門性の高い岩見沢校の学生の

皆さんにお勧めしたいのは、自分

の専門分野に限定してもいいの

で、自分が生きている文化とは違

う世界を知る機会をもってほしい

ということです。例えていえば、

外国の芸術やスポーツの文化を体

験することです。音楽専攻のよう

に演奏旅行するのもよいでしょ

う。ヨーロッパの美術館巡りをす

れば、超有名な作品を、日本のよ

うに人の頭越しにではなく、じっ

くり何回でも見返すことができま

す。アメリカのメジャーリーグの

野球観戦をしてみれば、静寂の中

で打者と投手が一騎打ちをするの

を楽しめます。日本の応援合戦の

方が楽しいという人もいるかもし

れません。どちらがいいと決める

のではなく、楽しみ方の違いを感

じてみるのもまた一つの喜びで

す。

 違いを知ることは、自分を深く

知ることを意味します。人間は、

日常の中では自分を意識すること

はありません。日常と違う差異の

中に思考、知識は生まれてきます。

ドイツの文豪(マルチタレントと

いった方がよいかもしれません)

ゲーテは、「外国語を知らない者は

母語について何も知らない」と

言っています。これは言語に限ら

ず、文化や世界に置き換えても同

じです。他を知って初めて自分の

位置というものが分かってくると

いうことです。広い視野をもって

自分の専門を見つめてほしいと思

います。

 釧路校は「鶴ヶ岱」という小高い

丘の中腹にありますが、この「岱」

という字は釧路へ来て初めて見ま

した。今年の四月、見慣れないこ

の文字を見た私たち(二人とも今

年度の入学です)新入生は、初めの

うち、ある種の軽い恐怖を覚えま

したが、今では慣れて、「岱」の字

の大らかというか伸び伸びとした

イメージが、とても気に入ってい

ます。 

普通だったら「台」と書けばよさ

そうなところを、あえて「岱」の字

を当てているのはなぜだろうと調

べてみると、漢字本来の意味は、

中国の山東省泰安市にある道教の

聖地「泰山」という山の古い別称で

あることが分かりました。ところ

が、さらに調べてみると、山岳用

語として、「高層湿原」という意味

釧路校をとりまく風景

もあるようです。湿原の中央部に

よく生育するミズゴケが低温のた

め枯れずに泥炭化し、盛り上がっ

てできるのが高層湿原で、その高

さゆえに水が流れ込まなくなると、

湿原は乾燥して樹木が生育するよ

うになるのだそうです。

いくつもの「岱」

 釧路キャンパス周辺には、おそ

らく「○○岱」という名前を付けて

もよさそうな、大小さまざまな丘

があります。

 中でも私たちの一番のお気に入

りは、晩春から初秋にかけて表面

に草が青々と茂る(それ以外の季

節は草が枯れたり土がむき出しに

なって淡褐色にみえるそうです

が)、独特な丸みを帯びた小さな丘

です。何とも言えず心和ませてく

れる面白いフォルムだと思います。

通学時に、また授業中や休み時間などに窓から見える釧路校周辺の風景は、

独特でちょっと不思議な感じです。

自然と人為が織りなす風変わりな景観に癒やされ、心ひかれます。

しかし、よく調べてみると、この

丘は別名「お供え山」といい(そう

いえば、二段重ねのお供え餅に

そっくりですね!)、十八世紀中葉

にアイヌの人々が築いた「モシリ

ア砦」の跡地だったそうです。

 また、釧路校のすぐそばには「仏

舎利塔」を戴いた丘もあります。丘

の下を通る道路沿いのバス停には、

「仏舎利塔通り」という名前がつい

ています。この「仏舎利塔」は学生

食堂をはじめとして、学内の北側

にある窓からはどこからでも見る

ことができ、釧路校のキャンパス・

イメージとは切っても切れない関

係になっていると思います。

 そして「モシリア砦」や「仏舎利

塔」のある方角を校舎の上方から

眺めると、活火山である雄阿寒岳

や雌阿寒岳の悠然とした姿が心を

奪います。

 釧路校の南方から西方へ、港の

際の方まで続く大きな丘は、「富士

見」と呼ばれる地域ですが、キャン

佐藤 直史(さとう なおふみ)釧路校・教員養成課程・地域教育開発専攻1年私は岩見沢の出身ですが、同じ北海道とはいっても、湿原で有名な釧路の風景は空知とは全く違い、丘の間から見える海や港のある風景がとても気に入っています。大学周辺にはまだイロイロな史跡があると聞いてワクワクしています。

Reporter

湧川 碧斗(わくがわ あおと)釧路校・教員養成課程・学校カリキュラム開発専攻・家庭科研究室1年私は沖縄県の出身で、気候の違いもさることながら、キャンパスの周りに広がる風変わりな景色を眺めては、随分と遠くへ来たものだなあと日々感じています。ここが第2の故郷になるかと思うと、感慨もひとしおです。

Reporter

パス側の「鶴ヶ岱」と「富士見」の

丘との間にある谷間には、「鶴ヶ岱

公園」があり、研究棟の上層階から

眺めると、まるで美しく整えられ

た箱庭のようです。

 「富士見」の丘の方は、民家や各

種施設の建物によって埋め尽くさ

れていて、これも絵になる風景だ

と思います。先生方や先輩方から

お話を伺うだけで、当然まだ呑ん

だことはありませんが、大変に美

味しいという釧路の地酒「福司」。

その醸造元の白地に赤い文字の看

板が目をひきます。

釧路名物「海霧」

 この丘を西の港の方へと目で

辿っていくと、茶褐色の生涯学習

センター「まなぼっと」がひときわ

高くそびえたちます。釧路校から

はさほど遠くない距離にあります

が、霧がかかり始めると、この建

物だけが見えなくなってしまうこ

ともあります。

 「霧」といえば釧路名物の一つで

すが、これも風景を色々に変化さ

せてくれる自然の舞台装置です。

五メートル先も見えなくなってし

まう深い霧が出ることもあります。

 それから、霧だと思って歩いて

いると、頬にポツン、ポツンと何

か当たるのを感じる場合がありま

す。これぞ真の釧路名物「海霧」と

呼ばれるものだそうです。霧と霧

雨の中間のようなものと言ったら

いいでしょうか。

 晴れた日の夕方には、港の方へ

下っていく道のその先に、世界で

も三本の指に入る美しさと讃えら

れる「夕日」が見られます。

 夕日が沈んだ後は、ロマン

ティックな街の灯。素敵な夜景が

出現します。

箱庭のように美しい鶴ヶ岱公園

仏舎利塔を戴く小高い丘 「お供え山」こと「モシリア砦」跡

釧路川河口付近と幣舞橋を見下ろす。海霧の晴れ間に対岸(白糠町あたり)が浮かび上がる。

つる

だい

とりで

ふくつかさ

 り

たいざん

1617 HUE­ LANDSCAPE Autumn/Winter 2014HUE­ LANDSCAPE Autumn/Winter 2014

釧 路

副学長[岩見沢校担当]

佐藤 徹先生(さとう とおる)

齊藤 紫葉(さいとう しよう)岩見沢校・芸術課程・芸術文化コース・アートマネージメント美術研究室4年いつも物静かでニコニコしていらっしゃる副学長は、お話ししても本当に物腰の柔らかいジェントルマンでありました。いつも岩見沢のためにお疲れ様です!

Interviewer岩見沢校教授。筑波大学大学院体育研究科修了。博士(コーチング学)。2007年4月に函館校から岩見沢校へ転任。2013年10月から副学長(岩見沢校担当)。専門はスポーツ運動学。

PROFILE

副学長からのメッセージ

違う世界を知ることで、初めて自分自身の立っている場所が

見えてきます。

日常から抜け出て、自分を見つめなおし、

広い視野を得てください。

他を知って、自分を深く知る

 三十年間働いた函館校を離れ、

岩見沢校へ移ってきてから八年目

になります。初めて岩見沢校へ来

たとき、多くの学生たちから廊下

で挨拶をいただき、とても快く

思ったことが印象に残っていま

す。岩見沢校は大学規模としては

小さな方ですが、その分、教職員

や学生との親近感が強いと思いま

す。

 岩見沢校へ来た当初は、芸術と

スポーツを専門とする学生ばかり

で、なにか偏った印象を否めませ

んでした。それは、函館校の教員

養成課程で過ごした経験で、さま

ざまな分野の学生が入り交じって

いた多様性におもしろさを感じて

いたからでした。

 しかし、そのうちに慣れてくる

と、岩見沢校の学生は目的意識が

はっきりしていて、一時期話題と

なった「自分探しの・・・」などとい

う若者とは違う安定感を感じるよ

うになりました。新入生のときか

ら落ち着いて自分の求める道を駆

け進んでいく学生の姿に好感を

持っています。強い意志を持って

入学してきた人ばかりだと思いま

すから、大学の四年間は自分がや

りたいと思っていたことに邁進し

てほしいと思います。

 確かに将来のことを考えて就職

のための勉強や就活に励むのもと

ても大事なことですが、自分のす

べてを傾注したいと考えているも

のに向かって毎日を生きることが

できるのも大学時代です。確たる

目的があれば、多少の期間はモラ

トリアム(猶予期間)とみなしても

らえるでしょう。

 専門性の高い岩見沢校の学生の

皆さんにお勧めしたいのは、自分

の専門分野に限定してもいいの

で、自分が生きている文化とは違

う世界を知る機会をもってほしい

ということです。例えていえば、

外国の芸術やスポーツの文化を体

験することです。音楽専攻のよう

に演奏旅行するのもよいでしょ

う。ヨーロッパの美術館巡りをす

れば、超有名な作品を、日本のよ

うに人の頭越しにではなく、じっ

くり何回でも見返すことができま

す。アメリカのメジャーリーグの

野球観戦をしてみれば、静寂の中

で打者と投手が一騎打ちをするの

を楽しめます。日本の応援合戦の

方が楽しいという人もいるかもし

れません。どちらがいいと決める

のではなく、楽しみ方の違いを感

じてみるのもまた一つの喜びで

す。

 違いを知ることは、自分を深く

知ることを意味します。人間は、

日常の中では自分を意識すること

はありません。日常と違う差異の

中に思考、知識は生まれてきます。

ドイツの文豪(マルチタレントと

いった方がよいかもしれません)

ゲーテは、「外国語を知らない者は

母語について何も知らない」と

言っています。これは言語に限ら

ず、文化や世界に置き換えても同

じです。他を知って初めて自分の

位置というものが分かってくると

いうことです。広い視野をもって

自分の専門を見つめてほしいと思

います。

 釧路校は「鶴ヶ岱」という小高い

丘の中腹にありますが、この「岱」

という字は釧路へ来て初めて見ま

した。今年の四月、見慣れないこ

の文字を見た私たち(二人とも今

年度の入学です)新入生は、初めの

うち、ある種の軽い恐怖を覚えま

したが、今では慣れて、「岱」の字

の大らかというか伸び伸びとした

イメージが、とても気に入ってい

ます。 

普通だったら「台」と書けばよさ

そうなところを、あえて「岱」の字

を当てているのはなぜだろうと調

べてみると、漢字本来の意味は、

中国の山東省泰安市にある道教の

聖地「泰山」という山の古い別称で

あることが分かりました。ところ

が、さらに調べてみると、山岳用

語として、「高層湿原」という意味

釧路校をとりまく風景

もあるようです。湿原の中央部に

よく生育するミズゴケが低温のた

め枯れずに泥炭化し、盛り上がっ

てできるのが高層湿原で、その高

さゆえに水が流れ込まなくなると、

湿原は乾燥して樹木が生育するよ

うになるのだそうです。

いくつもの「岱」

 釧路キャンパス周辺には、おそ

らく「○○岱」という名前を付けて

もよさそうな、大小さまざまな丘

があります。

 中でも私たちの一番のお気に入

りは、晩春から初秋にかけて表面

に草が青々と茂る(それ以外の季

節は草が枯れたり土がむき出しに

なって淡褐色にみえるそうです

が)、独特な丸みを帯びた小さな丘

です。何とも言えず心和ませてく

れる面白いフォルムだと思います。

通学時に、また授業中や休み時間などに窓から見える釧路校周辺の風景は、

独特でちょっと不思議な感じです。

自然と人為が織りなす風変わりな景観に癒やされ、心ひかれます。

しかし、よく調べてみると、この

丘は別名「お供え山」といい(そう

いえば、二段重ねのお供え餅に

そっくりですね!)、十八世紀中葉

にアイヌの人々が築いた「モシリ

ア砦」の跡地だったそうです。

 また、釧路校のすぐそばには「仏

舎利塔」を戴いた丘もあります。丘

の下を通る道路沿いのバス停には、

「仏舎利塔通り」という名前がつい

ています。この「仏舎利塔」は学生

食堂をはじめとして、学内の北側

にある窓からはどこからでも見る

ことができ、釧路校のキャンパス・

イメージとは切っても切れない関

係になっていると思います。

 そして「モシリア砦」や「仏舎利

塔」のある方角を校舎の上方から

眺めると、活火山である雄阿寒岳

や雌阿寒岳の悠然とした姿が心を

奪います。

 釧路校の南方から西方へ、港の

際の方まで続く大きな丘は、「富士

見」と呼ばれる地域ですが、キャン

佐藤 直史(さとう なおふみ)釧路校・教員養成課程・地域教育開発専攻1年私は岩見沢の出身ですが、同じ北海道とはいっても、湿原で有名な釧路の風景は空知とは全く違い、丘の間から見える海や港のある風景がとても気に入っています。大学周辺にはまだイロイロな史跡があると聞いてワクワクしています。

Reporter

湧川 碧斗(わくがわ あおと)釧路校・教員養成課程・学校カリキュラム開発専攻・家庭科研究室1年私は沖縄県の出身で、気候の違いもさることながら、キャンパスの周りに広がる風変わりな景色を眺めては、随分と遠くへ来たものだなあと日々感じています。ここが第2の故郷になるかと思うと、感慨もひとしおです。

Reporter

パス側の「鶴ヶ岱」と「富士見」の

丘との間にある谷間には、「鶴ヶ岱

公園」があり、研究棟の上層階から

眺めると、まるで美しく整えられ

た箱庭のようです。

 「富士見」の丘の方は、民家や各

種施設の建物によって埋め尽くさ

れていて、これも絵になる風景だ

と思います。先生方や先輩方から

お話を伺うだけで、当然まだ呑ん

だことはありませんが、大変に美

味しいという釧路の地酒「福司」。

その醸造元の白地に赤い文字の看

板が目をひきます。

釧路名物「海霧」

 この丘を西の港の方へと目で

辿っていくと、茶褐色の生涯学習

センター「まなぼっと」がひときわ

高くそびえたちます。釧路校から

はさほど遠くない距離にあります

が、霧がかかり始めると、この建

物だけが見えなくなってしまうこ

ともあります。

 「霧」といえば釧路名物の一つで

すが、これも風景を色々に変化さ

せてくれる自然の舞台装置です。

五メートル先も見えなくなってし

まう深い霧が出ることもあります。

 それから、霧だと思って歩いて

いると、頬にポツン、ポツンと何

か当たるのを感じる場合がありま

す。これぞ真の釧路名物「海霧」と

呼ばれるものだそうです。霧と霧

雨の中間のようなものと言ったら

いいでしょうか。

 晴れた日の夕方には、港の方へ

下っていく道のその先に、世界で

も三本の指に入る美しさと讃えら

れる「夕日」が見られます。

 夕日が沈んだ後は、ロマン

ティックな街の灯。素敵な夜景が

出現します。

箱庭のように美しい鶴ヶ岱公園

仏舎利塔を戴く小高い丘 「お供え山」こと「モシリア砦」跡

釧路川河口付近と幣舞橋を見下ろす。海霧の晴れ間に対岸(白糠町あたり)が浮かび上がる。

つる

だい

とりで

ふくつかさ

 り

たいざん

Page 10: 学生スタッフが大活躍する学園情報誌です! - hokkyodai.ac.jp...人が人を育てる大学・北海道教育大学の学生発信マガジン学園情報誌[ヒュー・ランドスケープ]

1819 HUE­ LANDSCAPE Autumn/Winter 2014HUE­ LANDSCAPE Autumn/Winter 2014

岩見沢函 館

高杉 綾(たかすぎ りょう)岩見沢校・芸術課程・美術コース・メディアデザイン専攻デザイン研究室4年この場所をはじめ、岩見沢には特殊な用途の施設にあふれています。またいろいろご紹介できればと思います!

Reporter

「岩見沢校多目的ホール(i-HALL)」は、9年前の新課程発足時に新しく建てられた、新生岩見沢校

を象徴する建物のひとつです。音楽関連授業での使用を主目的として建てられましたが、学位授与

式後のレセプションやガイダンス等にも使われます。写真が標準状態ですが、実は椅子は可動式収

納タイプなので、スイッチひとつで平らなスタジオ型スペースにもなります。そのためなんとセンター

試験の受験会場としても利用されています! では今回は、ホール内の特性を表す多様なパフォーマ

ンスから代表的なものをご紹介したいと思います。

実技試験

 音楽コース及び音楽文化専攻生、

そして、芸術文化コースや新学科

ビジネス専攻の学生で、音楽実技

関連のレッスンを単位として受け

ているものは、実技試験を課され

子どもたちの夏の思い出を作る……そういった思いから始まった「サマースクール」を知るために、実行委

員長とスーパー学生ボランティアのお二人に話を聞かせていただきました。話を聞いていく中で、子どもた

ちだけではなく、たくさんの人の夏の思い出となっているのが分かっていきました。

藤原 めぐみ(ふじわら めぐみ)函館校・人間地域科学課程・国際文化・協力専攻・日本語・日本文化分野3年「サマースクール」という言葉自体はよく目や耳にしていたのですが、その中身というものを全く知りませんでした。今回の取材でお二人にいろいろとお話を聞けて、教えていただけてよい機会となりました。「サマースクール」をこれから私なりに応援していけたらと思っています。

Interviewer

夏の楽しい思い出のために

     

サマースクール―

紙コップをたくさん積み上げて子どもたちを包む

たくさんの風船が敷き詰められている教室

サマースクールのトップ!

 実行

委員長

藤嶋

さと子(ふじしま

さとこ)さん

函館校・人間地域科学課程・人間

発達専攻・障害児臨床分野四年

どのような目的で行われている

のですか?

 函館の知的障がいのある子ども

たちが夏休みの余暇を楽しく過ご

せるように、また素敵な夏休みの

思い出を子どもたちに提供した

い!

 ということが第一の目的で

す。

どういった活動をされているの

ですか?

 八月に四日間、八幡小学校をお

借りして行います。小学校一年生

〜高校三年生の子どもたちをそれ

ぞれ小学生ブロック、中学生ブ

ロック、高校生ブロックに分けて、

それぞれの発達段階にあった遊

び、学校では体験できないような

ことをしようと心がけています。

プールやグラウンドで水遊び、調

理などをやりますね。一番の目玉

は体育館で一八〇〇〇個の紙コッ

プを使って遊ぶこと!

 家や壁を

つくったり、紙コップを積み重ね

て身体を包んだりと普段見ること

のできない光景だと思います。最

終日には縁日を行っています。ブ

ロック関係なくすべての子どもた

ちと、御家族の方々も一緒に楽し

んでいただいています。

準備、当日は大変ではありませ

んか? 

二〇一三年の十一月から準備を

長い期間で行い、サマースクール

の間も子どもたちの安全に気を張

ります。大変なことはたくさんあ

りますが、それ以上に四日間で私

たちも子どもたちと一緒に楽しん

でいますね。毎日子どもたちが

帰った後の疲労感はすごいです

が、学校中に子どもたちの笑い声

や走る音が響いたり、笑顔が見ら

れたりすると頑張ろうと思えま

す。前には子どもたちが帰りたく

ないと言って学生ボランティアも

泣いてしまう感動の別れがありま

したし、担当者のことを覚えてい

てくれる子もいて、そういったこ

とでも本当にやってよかったなと

実感しますね。

その名もスーパー学生ボランティ

ア!

武田

祥代(たけだ

さちよ)さん

函館校・人間地域科学課程・地域

創生専攻・地域福祉分野四年

なぜ参加されようと思ったので

すか? 

大学に入ってから、何かを始め

てみようと思い立ったのが初めで

す。それと福祉を勉強しているた

め、子どもたちに関わるような体

験をしてみたいとも思いました。

子どもたちが可愛くて四年間やり

続けました。結果、続けたことに

意味があったと感じますね。しか

し四年間学生ボランティアとして

参加し続けたので、周りからは

スーパー学生ボランティアと呼ば

れています(

笑)

参加し続けてどうでしたか?

 一年目は精一杯で余裕がなかっ

→実行委員長の藤嶋さと子さん

←学生ボランティアの武田祥代さん

たのですが、二年目からはいかに

楽しませてあげられるかを念頭に

おいていました。楽しめるものは

一人ひとり違い、大人しい子は教

室でじっとしていて、元気な子は

教室を飛び出していきます。それ

ぞれ楽しんでもらえるものを探す

のは大変ですが、子どもたちが楽

しそうにしているのを見ているの

が私も楽しいです。

なぜ学生ボランティアとして四

年間参加されたのですか?

 一・二年のときは部活動の方に

も力を入れていたからですが、三・

四年は学生ボランティアとして子

どもと一対一で向き合って接する

ことができるという部分に惹かれ

たのが大きいですね。学生ボラン

ティアとして四年間参加できたか

らこそ、得られたものもあると思

います。地域の人たちにも、函館

校の人たちにも、皆さんに楽しん

でもらえるなら何よりです。

岩見沢の風

   

キャンパスの色―

 業 写真は音楽コース・音楽文化専

攻の合奏(吹奏楽)。管打楽器専攻

生主科副科合わせて八十名余の大

所帯!(実は、芸術文化コースやビ

ジネスの学生もいるらしい!!)一

見してフツーの吹奏楽と思いきや

その実態は、時代の先端を切り開

く現代作品の創造を行っていると

のこと。とりわけここ数年は、イ

キのいい現代作曲家たちのコラボ

レーションも活発で、「まさに世界

最先端の吹奏楽!」とは担当教員

談(!!)対外的活動の際は「北海道

教育大学スーパーウィンズ」とし

て、数多くの現代作品の録音を世

に出しています。

 この十年間で激動の変遷を遂げ

ている岩見沢校の、アツいアカデ

ミック・パフォーマンスをこれか

らもどんどんご紹介していきたい

と思います!!

齊藤 紫葉(さいとう しよう)岩見沢校・芸術課程・芸術文化コース・アート・マネージメント美術研究室4年実は私もホールでこういったことが普段から行われていることを知りませんでした。そう考えると岩見沢はかなりのワンダーランドだと改めて認識しました。

Reporter

藤平 佳奈(ふじひら かな)岩見沢校・芸術課程・芸術文化コース・芸術学研究室3年見えないものへの感覚と見えるものへの感覚の両方を磨くのには最適のキャンパスだな、と感じました。

Reporter

岩見沢校多目的ホール(i-HALL)

時おり、暗譜が飛んでしまい演奏

者も審査の教員たちも、筆舌に尽

くしがたい恐怖と重い空気を味わ

うこともあります。コワイ…

調整室および録音機器

 このホールを作る際に装備した

録音調整室。結構ハイスペックら

しく、本格的なマルチ・トラック・

レコーディングもできる、らしい

(実はあまり使いこなせていない)。

照明もかなり多角的にあてられる

ことになっている(らしい…

)。

大きなスクリーンもあるし。ゆえ

に、演劇やオペラ、モダンなパ

フォーマンス、民族音楽、アニメー

ション投影など、なんでもござれ

のファシリティ。

「i-HALL」を使用した実技試験の様子

授業風景。80名以上の多人数での演奏も可能です。

ハイスペックな調整室の内部

ています。主専攻だけではなく、

四月に初めて持たされた副科楽器

の学生たちももちろんです!

 そ

れもすべて暗譜で!!

 審査の教員

たちが目の前にいるというプレッ

シャーと戦わなければなりません。

1819 HUE­ LANDSCAPE Autumn/Winter 2014HUE­ LANDSCAPE Autumn/Winter 2014

岩見沢函 館

高杉 綾(たかすぎ りょう)岩見沢校・芸術課程・美術コース・メディアデザイン専攻デザイン研究室4年この場所をはじめ、岩見沢には特殊な用途の施設にあふれています。またいろいろご紹介できればと思います!

Reporter

「岩見沢校多目的ホール(i-HALL)」は、9年前の新課程発足時に新しく建てられた、新生岩見沢校

を象徴する建物のひとつです。音楽関連授業での使用を主目的として建てられましたが、学位授与

式後のレセプションやガイダンス等にも使われます。写真が標準状態ですが、実は椅子は可動式収

納タイプなので、スイッチひとつで平らなスタジオ型スペースにもなります。そのためなんとセンター

試験の受験会場としても利用されています! では今回は、ホール内の特性を表す多様なパフォーマ

ンスから代表的なものをご紹介したいと思います。

実技試験

 音楽コース及び音楽文化専攻生、

そして、芸術文化コースや新学科

ビジネス専攻の学生で、音楽実技

関連のレッスンを単位として受け

ているものは、実技試験を課され

子どもたちの夏の思い出を作る……そういった思いから始まった「サマースクール」を知るために、実行委

員長とスーパー学生ボランティアのお二人に話を聞かせていただきました。話を聞いていく中で、子どもた

ちだけではなく、たくさんの人の夏の思い出となっているのが分かっていきました。

藤原 めぐみ(ふじわら めぐみ)函館校・人間地域科学課程・国際文化・協力専攻・日本語・日本文化分野3年「サマースクール」という言葉自体はよく目や耳にしていたのですが、その中身というものを全く知りませんでした。今回の取材でお二人にいろいろとお話を聞けて、教えていただけてよい機会となりました。「サマースクール」をこれから私なりに応援していけたらと思っています。

Interviewer

夏の楽しい思い出のために

     

サマースクール―

紙コップをたくさん積み上げて子どもたちを包む

たくさんの風船が敷き詰められている教室

サマースクールのトップ!

 実行

委員長

藤嶋

さと子(ふじしま

さとこ)さん

函館校・人間地域科学課程・人間

発達専攻・障害児臨床分野四年

どのような目的で行われている

のですか?

 函館の知的障がいのある子ども

たちが夏休みの余暇を楽しく過ご

せるように、また素敵な夏休みの

思い出を子どもたちに提供した

い!

 ということが第一の目的で

す。

どういった活動をされているの

ですか?

 八月に四日間、八幡小学校をお

借りして行います。小学校一年生

〜高校三年生の子どもたちをそれ

ぞれ小学生ブロック、中学生ブ

ロック、高校生ブロックに分けて、

それぞれの発達段階にあった遊

び、学校では体験できないような

ことをしようと心がけています。

プールやグラウンドで水遊び、調

理などをやりますね。一番の目玉

は体育館で一八〇〇〇個の紙コッ

プを使って遊ぶこと!

 家や壁を

つくったり、紙コップを積み重ね

て身体を包んだりと普段見ること

のできない光景だと思います。最

終日には縁日を行っています。ブ

ロック関係なくすべての子どもた

ちと、御家族の方々も一緒に楽し

んでいただいています。

準備、当日は大変ではありませ

んか? 

二〇一三年の十一月から準備を

長い期間で行い、サマースクール

の間も子どもたちの安全に気を張

ります。大変なことはたくさんあ

りますが、それ以上に四日間で私

たちも子どもたちと一緒に楽しん

でいますね。毎日子どもたちが

帰った後の疲労感はすごいです

が、学校中に子どもたちの笑い声

や走る音が響いたり、笑顔が見ら

れたりすると頑張ろうと思えま

す。前には子どもたちが帰りたく

ないと言って学生ボランティアも

泣いてしまう感動の別れがありま

したし、担当者のことを覚えてい

てくれる子もいて、そういったこ

とでも本当にやってよかったなと

実感しますね。

その名もスーパー学生ボランティ

ア!

武田

祥代(たけだ

さちよ)さん

函館校・人間地域科学課程・地域

創生専攻・地域福祉分野四年

なぜ参加されようと思ったので

すか? 

大学に入ってから、何かを始め

てみようと思い立ったのが初めで

す。それと福祉を勉強しているた

め、子どもたちに関わるような体

験をしてみたいとも思いました。

子どもたちが可愛くて四年間やり

続けました。結果、続けたことに

意味があったと感じますね。しか

し四年間学生ボランティアとして

参加し続けたので、周りからは

スーパー学生ボランティアと呼ば

れています(

笑)

参加し続けてどうでしたか?

 一年目は精一杯で余裕がなかっ

→実行委員長の藤嶋さと子さん

←学生ボランティアの武田祥代さん

たのですが、二年目からはいかに

楽しませてあげられるかを念頭に

おいていました。楽しめるものは

一人ひとり違い、大人しい子は教

室でじっとしていて、元気な子は

教室を飛び出していきます。それ

ぞれ楽しんでもらえるものを探す

のは大変ですが、子どもたちが楽

しそうにしているのを見ているの

が私も楽しいです。

なぜ学生ボランティアとして四

年間参加されたのですか?

 一・二年のときは部活動の方に

も力を入れていたからですが、三・

四年は学生ボランティアとして子

どもと一対一で向き合って接する

ことができるという部分に惹かれ

たのが大きいですね。学生ボラン

ティアとして四年間参加できたか

らこそ、得られたものもあると思

います。地域の人たちにも、函館

校の人たちにも、皆さんに楽しん

でもらえるなら何よりです。

岩見沢の風

   

キャンパスの色―

 業 写真は音楽コース・音楽文化専

攻の合奏(吹奏楽)。管打楽器専攻

生主科副科合わせて八十名余の大

所帯!(実は、芸術文化コースやビ

ジネスの学生もいるらしい!!)一

見してフツーの吹奏楽と思いきや

その実態は、時代の先端を切り開

く現代作品の創造を行っていると

のこと。とりわけここ数年は、イ

キのいい現代作曲家たちのコラボ

レーションも活発で、「まさに世界

最先端の吹奏楽!」とは担当教員

談(!!)対外的活動の際は「北海道

教育大学スーパーウィンズ」とし

て、数多くの現代作品の録音を世

に出しています。

 この十年間で激動の変遷を遂げ

ている岩見沢校の、アツいアカデ

ミック・パフォーマンスをこれか

らもどんどんご紹介していきたい

と思います!!

齊藤 紫葉(さいとう しよう)岩見沢校・芸術課程・芸術文化コース・アート・マネージメント美術研究室4年実は私もホールでこういったことが普段から行われていることを知りませんでした。そう考えると岩見沢はかなりのワンダーランドだと改めて認識しました。

Reporter

藤平 佳奈(ふじひら かな)岩見沢校・芸術課程・芸術文化コース・芸術学研究室4年見えないものへの感覚と見えるものへの感覚の両方を磨くのには最適のキャンパスだな、と感じました。

Reporter

岩見沢校多目的ホール(i-HALL)

時おり、暗譜が飛んでしまい演奏

者も審査の教員たちも、筆舌に尽

くしがたい恐怖と重い空気を味わ

うこともあります。コワイ…

調整室および録音機器

 このホールを作る際に装備した

録音調整室。結構ハイスペックら

しく、本格的なマルチ・トラック・

レコーディングもできる、らしい

(実はあまり使いこなせていない)。

照明もかなり多角的にあてられる

ことになっている(らしい…

)。

大きなスクリーンもあるし。ゆえ

に、演劇やオペラ、モダンなパ

フォーマンス、民族音楽、アニメー

ション投影など、なんでもござれ

のファシリティ。

「i-HALL」を使用した実技試験の様子

授業風景。80名以上の多人数での演奏も可能です。

ハイスペックな調整室の内部

ています。主専攻だけではなく、

四月に初めて持たされた副科楽器

の学生たちももちろんです!

 そ

れもすべて暗譜で!!

 審査の教員

たちが目の前にいるというプレッ

シャーと戦わなければなりません。

Page 11: 学生スタッフが大活躍する学園情報誌です! - hokkyodai.ac.jp...人が人を育てる大学・北海道教育大学の学生発信マガジン学園情報誌[ヒュー・ランドスケープ]

2021 HUE­ LANDSCAPE Autumn/Winter 2014HUE­ LANDSCAPE Autumn/Winter 2014

札 幌旭 川

自分を待っていてくれる、心配したり励ましてくれる、

一緒に楽しんだり頑張る存在がいる、そう思える場所がある……

どのようなボランティア活動を

行っているのですか。

 ezorockというNPO法人で

の活動が多いですね。ezorock

は、北海道のR

ISING

SUN

ROCK

FESTIV

AL

という音楽イベントの

環境対策のために集まった人たちで

作られたのが元なんですが、そこか

ら活動の幅が広がり、今はさまざま

なことに取り組んでいます。僕はそ

の中でも、旭岳のプロジェクトと「ふ

くしまキッズ」のコアスタッフ(活

動の最初の部分から作り上げていく

スタッフ)をやっています。他にも

ねおすというNPO法人の活動や留

萌観光協会のお手伝いなどもやって

行くことだけが被災地支援じゃない

       旭川の学生だからできること

います。

旭岳のプロジェクトではどのよ

うなことをしていますか。

 旭岳を保護するというのが一番の

目的です。利用者による管理を目標

にしていて、そのためにどうするか

ということを自然保護監視員の方と

一緒に考えています。そして、実際

に観光客へ向けたマナーのレク

チャー等を実施しています。

「ふくしまキッズ」ではどのよう

なことをしているのですか。

 福島の小中学生を対象に、親元を

離れて一時避難という形でキャンプ

などをしています。長期休暇の間だ

けは放射能の影響を心配しなくてい

いところで過ごすといった感じで北

海道に来ていますね。受け入れは北

海道全域でしています。函館の規模

が一番大きくて、あとは留萌、東川、

栗山、札幌、余市、士別や苫小牧で

すね。その地域の子供と交流したり、

留萌だったら海で遊んだり。被災地

支援が四年目になってきて、忘れら

れてきているので、ずっと続けてい

るこの「ふくしまキッズ」は貴重な

んです。だから行かせたいっていう

親御さんも増えていて、ニーズはど

んどん高まってきています。

「ふくしまキッズ」で関わる子ど

もたちの印象を教えてください。

 震災が起こってからは外で遊べな

くなったので、うまく外で遊べない

子どもがいます。極端に言うとうま

く走れないというようなことです

ね。福島では室内で遊んでばかりで

したので、最初は北海道に来てもあ

んまり外に出たがらないです。まあ

結局外に出ると楽しいんですけど。

四年間ずっと来ているような子は抵

抗無く「外に行こう」となるんです

が、初めて来る子は北海道に来ても

ずっとマスクを外さなかったり、

ちょっとした地震の揺れでもすごく

怯えたりしていますね。

ボランティア活動を通して得た

ものは何ですか。

 どこでも生きていける力ですかね

(笑)。あとは、「ふくしまキッズ」は

被災地支援が一つの側面としてある

のですが、それに対する考え方も変

わってきて、物資を送る、わざわざ

行くということだけが被災地支援

じゃないんだなと気づきました。

教育大生に向けて何か一言お願

いします。

 ぜひ参加してほしいなと思いま

す。どのプロジェクトでも人が必要

なので少しでも参加して、いろいろ

なことを掴んでほしいです。子ども

を相手にするものもあるので、教員

を目指している人にはいいんじゃな

いかなと思います。「ふくしまキッ

ズ」はとても楽しいです。ついでに

北海道の自然や文化にも詳しくなり

ます(笑)。あとは月に一度東川で

行っている子どもの自然体験活動も

気軽に参加できます。震災に関して

のボランティアなら、瓦礫撤去など

はニュースではあまり取り上げられ

ないんですけど今もやっていて、そ

ういう活動もまだ人手は必要です。

少しでも興味があればぜひ参加して

みてください。いつでもお待ちして

います。

ありがとうございました。

公益財団法人 さっぽろ青少年女性活動協会 こども育成課 『まなべぇ』事務局TEL:011-671-4121 E-mail:[email protected]

海藤 彩香(かいどう あやか)札幌校・教員養成課程・教育臨床専攻3年親や学校の先生だけではなく様々な人のあたたかい目が子どもに向けられ、「ちゃんと見ていてくれる」「大事にされているんだ」と常に子どもが感じ、安心できる環境があることは子どもの成長にとって非常に大切であると同時に、子どもとの関わりを通じ私たちもまた成長できるということを再認識した取材となりました。

Reporter

「まなべぇ」ってなーに?

 平成二十四年度から始まった

さっぽろまなびのサポート事業

『遊學舎』は「まなべぇ」という愛称

で親しまれており(厚生労働省奨

励事業)、中学生に継続した学習支

援を行うことで基礎学力の向上を

図るとともに学習習慣の習得を目

指して週に一回、主に平日の夜に、

札幌市内全区三十会場の公共施設

内で行われています。一会場につ

き中学生の定員は十五名、中学生

二名に対し大学生の学習支援サ

ポーターが一名以上配置され、学

校の宿題プリントやワークなど自

分が勉強したい教材を持参して分

からないところを聞いたりしなが

ら学習を進めています。

ここが「まなべぇ」の魅力!

旭川校・教員養成課程・英語教育専攻3年 大竹 将太(おおたけ しょうた)さん旭川校には、ボランティア活動に精力的に取り組んでいる学生がたくさんいます。本校英語教育専攻3年

生の大竹将太さんもその一人。大竹さんは複数の団体に所属し、さまざまな活動を行っています。そこで、

大竹さんにボランティア活動の実態やその魅力についてお話をうかがいました。

 学校でもなく塾でもなく、自分

のペースで学ぶことができる場

所、それが「まなべぇ」。しかし、生

涯教育研究室の古村えり子教授は

「『まなべぇ』最大の特徴は勉強だ

けではないところ」とおっしゃい

ます。子どもの居場所づくり・仲

間づくりに重きを置き、「みんなで

やって楽しもう」をモットーに学

校や学年、さらには中学生と大学

生の枠を超え、お楽しみ交流会や

野外活動を通してみんなで楽しい

経験を共有することを大切にして

います。

 また、中学生にとって「まな

べぇ」は大学生と接することので

きる数少ない機会。少し年上のお

兄さん、お姉さんとの関わりは中

学生たちの楽しみのひとつでもあ

り、学習のことはもちろん、多くの

話に花を咲かせています。親でも

なく先生でもない、一番身近な将

来像としての大学生との関わりは、

中学生たちにたくさんの刺激を与

えているようです。

「まなべぇ」に参加する札幌校の学

 そこで今回は、学習支援サポー

ターとして活躍中の札幌校の学生

にインタビューを行いました。中

村茉友子さん(四年)、竹内友麻さ

ん(四年)、鎌田誠司さん(三年)に

「まなべぇ」に参加しての感想を聞

くと真っ先に、「とにかく子どもと

関われることが楽しい」「分かっ

た!

 ありがとう!

 の言葉がす

ごく嬉しい」と笑顔で答えてくれ

た三人。そして、「中学生が考えて

学習支援と居場所づくり

―札幌校学生の取り組み―

竹森 舞郁(たけもり まい)旭川校・教員養成課程・国語教育専攻2年身近なところでこんなにもたくさんの活動が行われているということを初めて知りました。あまりボランティア活動に参加したことがないので、時間がたくさんある大学生の間に一度は参加してみたいなと感じました。

Interviewer

環境保護活動(外来種対策)の様子

「ふくしまキッズ」の子どもたちと

ボランティア活動について語る大竹さん

いることや流行など今の中学生の

実態を知ることができる」「中学生

やスタッフと話をすることで自分

の視野が広がった」と大学生自身

も学んで成長し、また、「どこから

分からないのか前の学習内容まで

遡って教えている」「さまざまなア

プローチを心がけて伝え方を工夫

している」と教員を目指す上での

良い経験にもなっているようでし

た。

 この活動に興味のある方は、「ま

なべぇ」事務局までご連絡くださ

い。ぜひ「まなべぇ」で中学生と交

流を持ちながら、一緒に楽しい時

間を過ごしてみませんか?

(活動謝礼一時間一〇〇〇円※

通費込み)

“まなべぇ”リーフレット(表)見かけたらぜひ手に取って見てください!

リーフレット(裏)2時間半の活動の流れ。充実の内容!

リーフレットを開くと…お楽しみ交流会や野外活動の写真も掲載!

2021 HUE­ LANDSCAPE Autumn/Winter 2014HUE­ LANDSCAPE Autumn/Winter 2014

札 幌旭 川

自分を待っていてくれる、心配したり励ましてくれる、

一緒に楽しんだり頑張る存在がいる、そう思える場所がある……

どのようなボランティア活動を

行っているのですか。

 ezorockというNPO法人で

の活動が多いですね。ezorock

は、北海道のR

ISING

SUN

ROCK

FESTIV

AL

という音楽イベントの

環境対策のために集まった人たちで

作られたのが元なんですが、そこか

ら活動の幅が広がり、今はさまざま

なことに取り組んでいます。僕はそ

の中でも、旭岳のプロジェクトと「ふ

くしまキッズ」のコアスタッフ(活

動の最初の部分から作り上げていく

スタッフ)をやっています。他にも

ねおすというNPO法人の活動や留

萌観光協会のお手伝いなどもやって

行くことだけが被災地支援じゃない

       旭川の学生だからできること

います。

旭岳のプロジェクトではどのよ

うなことをしていますか。

 旭岳を保護するというのが一番の

目的です。利用者による管理を目標

にしていて、そのためにどうするか

ということを自然保護監視員の方と

一緒に考えています。そして、実際

に観光客へ向けたマナーのレク

チャー等を実施しています。

「ふくしまキッズ」ではどのよう

なことをしているのですか。

 福島の小中学生を対象に、親元を

離れて一時避難という形でキャンプ

などをしています。長期休暇の間だ

けは放射能の影響を心配しなくてい

いところで過ごすといった感じで北

海道に来ていますね。受け入れは北

海道全域でしています。函館の規模

が一番大きくて、あとは留萌、東川、

栗山、札幌、余市、士別や苫小牧で

すね。その地域の子供と交流したり、

留萌だったら海で遊んだり。被災地

支援が四年目になってきて、忘れら

れてきているので、ずっと続けてい

るこの「ふくしまキッズ」は貴重な

んです。だから行かせたいっていう

親御さんも増えていて、ニーズはど

んどん高まってきています。

「ふくしまキッズ」で関わる子ど

もたちの印象を教えてください。

 震災が起こってからは外で遊べな

くなったので、うまく外で遊べない

子どもがいます。極端に言うとうま

く走れないというようなことです

ね。福島では室内で遊んでばかりで

したので、最初は北海道に来てもあ

んまり外に出たがらないです。まあ

結局外に出ると楽しいんですけど。

四年間ずっと来ているような子は抵

抗無く「外に行こう」となるんです

が、初めて来る子は北海道に来ても

ずっとマスクを外さなかったり、

ちょっとした地震の揺れでもすごく

怯えたりしていますね。

ボランティア活動を通して得た

ものは何ですか。

 どこでも生きていける力ですかね

(笑)。あとは、「ふくしまキッズ」は

被災地支援が一つの側面としてある

のですが、それに対する考え方も変

わってきて、物資を送る、わざわざ

行くということだけが被災地支援

じゃないんだなと気づきました。

教育大生に向けて何か一言お願

いします。

 ぜひ参加してほしいなと思いま

す。どのプロジェクトでも人が必要

なので少しでも参加して、いろいろ

なことを掴んでほしいです。子ども

を相手にするものもあるので、教員

を目指している人にはいいんじゃな

いかなと思います。「ふくしまキッ

ズ」はとても楽しいです。ついでに

北海道の自然や文化にも詳しくなり

ます(笑)。あとは月に一度東川で

行っている子どもの自然体験活動も

気軽に参加できます。震災に関して

のボランティアなら、瓦礫撤去など

はニュースではあまり取り上げられ

ないんですけど今もやっていて、そ

ういう活動もまだ人手は必要です。

少しでも興味があればぜひ参加して

みてください。いつでもお待ちして

います。

ありがとうございました。

公益財団法人 さっぽろ青少年女性活動協会 こども育成課 『まなべぇ』事務局TEL:011-671-4121 E-mail:[email protected]

海藤 彩香(かいどう あやか)札幌校・教員養成課程・教育臨床専攻3年親や学校の先生だけではなく様々な人のあたたかい目が子どもに向けられ、「ちゃんと見ていてくれる」「大事にされているんだ」と常に子どもが感じ、安心できる環境があることは子どもの成長にとって非常に大切であると同時に、子どもとの関わりを通じ私たちもまた成長できるということを再認識した取材となりました。

Reporter

「まなべぇ」ってなーに?

 平成二十四年度から始まった

さっぽろまなびのサポート事業

『遊學舎』は「まなべぇ」という愛称

で親しまれており(厚生労働省奨

励事業)、中学生に継続した学習支

援を行うことで基礎学力の向上を

図るとともに学習習慣の習得を目

指して週に一回、主に平日の夜に、

札幌市内全区三十会場の公共施設

内で行われています。一会場につ

き中学生の定員は十五名、中学生

二名に対し大学生の学習支援サ

ポーターが一名以上配置され、学

校の宿題プリントやワークなど自

分が勉強したい教材を持参して分

からないところを聞いたりしなが

ら学習を進めています。

ここが「まなべぇ」の魅力!

旭川校・教員養成課程・英語教育専攻3年 大竹 将太(おおたけ しょうた)さん旭川校には、ボランティア活動に精力的に取り組んでいる学生がたくさんいます。本校英語教育専攻3年

生の大竹将太さんもその一人。大竹さんは複数の団体に所属し、さまざまな活動を行っています。そこで、

大竹さんにボランティア活動の実態やその魅力についてお話をうかがいました。

 学校でもなく塾でもなく、自分

のペースで学ぶことができる場

所、それが「まなべぇ」。しかし、生

涯教育研究室の古村えり子教授は

「『まなべぇ』最大の特徴は勉強だ

けではないところ」とおっしゃい

ます。子どもの居場所づくり・仲

間づくりに重きを置き、「みんなで

やって楽しもう」をモットーに学

校や学年、さらには中学生と大学

生の枠を超え、お楽しみ交流会や

野外活動を通してみんなで楽しい

経験を共有することを大切にして

います。

 また、中学生にとって「まな

べぇ」は大学生と接することので

きる数少ない機会。少し年上のお

兄さん、お姉さんとの関わりは中

学生たちの楽しみのひとつでもあ

り、学習のことはもちろん、多くの

話に花を咲かせています。親でも

なく先生でもない、一番身近な将

来像としての大学生との関わりは、

中学生たちにたくさんの刺激を与

えているようです。

「まなべぇ」に参加する札幌校の学

 そこで今回は、学習支援サポー

ターとして活躍中の札幌校の学生

にインタビューを行いました。中

村茉友子さん(四年)、竹内友麻さ

ん(四年)、鎌田誠司さん(三年)に

「まなべぇ」に参加しての感想を聞

くと真っ先に、「とにかく子どもと

関われることが楽しい」「分かっ

た!

 ありがとう!

 の言葉がす

ごく嬉しい」と笑顔で答えてくれ

た三人。そして、「中学生が考えて

学習支援と居場所づくり

―札幌校学生の取り組み―

竹森 舞郁(たけもり まい)旭川校・教員養成課程・国語教育専攻2年身近なところでこんなにもたくさんの活動が行われているということを初めて知りました。あまりボランティア活動に参加したことがないので、時間がたくさんある大学生の間に一度は参加してみたいなと感じました。

Interviewer

環境保護活動(外来種対策)の様子

「ふくしまキッズ」の子どもたちと

ボランティア活動について語る大竹さん

いることや流行など今の中学生の

実態を知ることができる」「中学生

やスタッフと話をすることで自分

の視野が広がった」と大学生自身

も学んで成長し、また、「どこから

分からないのか前の学習内容まで

遡って教えている」「さまざまなア

プローチを心がけて伝え方を工夫

している」と教員を目指す上での

良い経験にもなっているようでし

た。

 この活動に興味のある方は、「ま

なべぇ」事務局までご連絡くださ

い。ぜひ「まなべぇ」で中学生と交

流を持ちながら、一緒に楽しい時

間を過ごしてみませんか?

(活動謝礼一時間一〇〇〇円※

通費込み)

“まなべぇ”リーフレット(表)見かけたらぜひ手に取って見てください!

リーフレット(裏)2時間半の活動の流れ。充実の内容!

リーフレットを開くと…お楽しみ交流会や野外活動の写真も掲載!

Page 12: 学生スタッフが大活躍する学園情報誌です! - hokkyodai.ac.jp...人が人を育てる大学・北海道教育大学の学生発信マガジン学園情報誌[ヒュー・ランドスケープ]

2223 HUE­ LANDSCAPE Autumn/Winter 2014HUE­ LANDSCAPE Autumn/Winter 2014

末次 弘明(すえつぐ ひろあき)先生

1福岡県です。中学校は福岡教育大学附属中学だったので、教育大にはご縁を感じています。 2東京藝術大学美術学部油画専攻です。 3私立の大学に勤務していました。4具体的な夢はありませんでしたが、その時々の作品制作に懸命でした。 5学級委員的な優等生が多いと思いきや、密かに野望を持った学生が多いことがわかりました。

岩見沢校・准教授芸術・スポーツ文化学科・美術文化専攻[現代美術・平面表現]

石出 和也(いしで かずや)先生

1札幌市 2北海道教育大学 3弘前大学教育学部准教授。高等学校教員(音楽科)としての勤務経験もあります。4最初のうちは明確な夢も無く、他の人があまり気にとめなさそうな音楽の事を考えようとする〈あまのじゃく〉的な学生でした。今もそうですが…。 5文章を書くスピードが速い点。グループ課題などにも熱心に取り組むので感心しています。

札幌校・准教授芸術体育教育専攻[音楽教育学]

高尾 広通(たかお ひろみち)先生

1札幌市 2北海道大学文学部西洋哲学科 3大地康雄企画・主演『じんじん』という映画のプロデューサー、その前には雑誌社、札幌市役所広報課長、広告会社などまあまあ“流転” 4世界を再編集しようと“言葉の錬金術師”をめざして“雑学”かな 5明るくてマジメで愛くるしい。でも、ちょっと“天邪鬼”も魅力的かもね。

岩見沢校・准教授芸術・スポーツ文化学科・芸術・スポーツビジネス専攻[イベントマネジメント]

志村 昭暢(しむら あきのぶ)先生

1紋別市生まれで札幌市育ち 2北海学園大学人文学部英米文化学科 3旭川実業高等学校教諭 4高校の英語教師になること。学部の時は英語学のゼミに所属し、音声学を勉強していました。 5自然豊かな環境の中で、とても熱心に学んでいる学生が多いように思えます。未来の教師目指して、頑張ってください。

札幌校・特任准教授基礎学習開発専攻[英語教育]

池田 千紗(いけだ ちさ)先生

1北海道紋別市生まれ、札幌市育ち 2札幌医科大学保健医療学部作業療法学科 3一視同人会 札樽すがた医院リハビリテーション部、児童発達支援・放課後等デイサービスわくわく 4特別支援教育に関わる作業療法士として働く母さん(夢半ば) 5とても人懐っこく元気な印象。札幌校付近のおいしいご飯屋さんを教えてほしいです。

札幌校・特任講師特別支援教育専攻[障害児運動発達、作業療法]

益子 洋人(ましこ ひろひと)先生

1栃木県那須塩原市 2明治学院大学文学部 3明治大学文学部助教 兼 栃木県スクールカウンセラー 4臨床心理士になること。心理学が楽しかったんです♪大学教員にもなれたらいいと思っていました。 5好きなことをしていると、自然とエネルギーが湧いてくると思います。その点、教育大生は、自分の好きなことに一生懸命。とても大事なことだと思います。

札幌校・特任准教授教育臨床専攻[教育心理学、学校臨床心理学]

1出身地 2出身大学・学部 3前職 4学生時代の夢5教育大生の印象新任の先生方・Ⅰ 平成26年2月以降に教育大にいらっしゃった先生方に、

右記の項目にお答えいただきました!How do you do?

曽田 雄志(そだ ゆうし)先生

1札幌市 2筑波大学体育専門学群 3コンサドーレ札幌選手 4プロサッカー選手 5まだまだコミュニケーション不足だが、学生がもっと個性を外へ出してもいいと思う。教員志望ではない学生にとっては、自由な発想、積極的な行動というのが現社会では特に必要だと思う。思考と行動が一致し、ハードワークできる社会人の準備をして欲しい。

岩見沢校・講師芸術・スポーツ文化学科・ビジネス専攻[スポーツマーケティング]

岡田 忠雄(おかだ ただお)先生

1高知県南国市生まれ・育ち 2高知医科大学 3北海道大学病院消化器外科Ⅰ講師(小児外科担当) 4法医学者を目指した時もありますが、最終的には病める子ども達を手術で治す小児外科医を目指しました。 5ひとことで言えばとても素直です。卒前教育をしっかり受けることも大事ですが、卒後教育は更に重要で、研究志向ももつ教育者になってほしいです。

札幌校・教授養護教育専攻[小児医学、小児外科学、生理学]

福原 崇之(ふくはら たかゆき)先生

1生まれも育ちも神奈川県横浜市です。 2慶應義塾大学経済学部 3大学の助手をしたのち、大学院に入り直していました。 4特に具体的な夢はありませんでしたが、なんとなく好きなことを仕事にできたらいいなと漠然と考えていました。5教育大生は、挨拶を積極的にしてくれるなど家庭的な雰囲気を持ちつつ、プロ顔負けの才能を持つ学生が多い印象です。

岩見沢校・講師芸術・スポーツ文化学科・芸術・スポーツビジネス専攻[スポーツ経済学、スポーツマネジメント]

本庄 十喜(ほんじょう とき)先生

1東京都 2青山学院大学法学部 3東京学芸大学非常勤講師 4国際公務員(国連職員)や外交官など。 5明るくスポーツ好きの爽やかな学生が多く、私の育ってきた「文系」の生活環境とはだいぶ違うので大変新鮮です(笑)。学業や社会問題へ向き合う姿勢も誠実で、皆さんと学びあうことに日々 やりがいを感じています。よろしくお願いします。

札幌校・講師基礎学習開発専攻[社会科教育、歴史学]

山崎 隆恵(やまざき たかえ)先生

1北海道剣淵町 2北海道教育大学教育学部旭川校 3神奈川県立高等学校養護教諭 4養護教諭。毎日剣淵町から片道1.5時間の汽車通学をし、読書やレポート書きをしました。乗客にお菓子やバナナ、英字新聞等をもらい「学生さん頑張って」と励まされた思い出が。 5上級生の下級生へのリードが上手く、将来教員になったときに役立つと頼もしく思っています。

札幌校・准教授 養護教育専攻[養護教育学]

高橋 均(たかはし ひとし)先生

1山形県生まれで神奈川県育ち 2早稲田大学文学部 3関西福祉大学 4大学教員になること。でしたが、毎日遊んでばかり…。大学時代は「人間力」を高めていたのだと思いたいです(苦笑)。 5若さと活力に溢れています。また、自分の言葉でしっかりと意見を述べることのできる学生が多いと感じます。ともに学び合えることを楽しみにしています。

旭川校・准教授達教育専攻[教育社会学]

片桐 徳昭(かたぎり のりあき)先生

1小樽市 2国際基督教大学(ICU) 教養学部 語学科 3北海道札幌開成高等学校 教諭 4国連の職員になる事を密かに考えていました。大学の講義もほとんどが英語で、寮のルームメイトも外国人だったので、文字通り英語漬けの4年間を過ごしました。大学2年の時、自動二輪に目覚め、バイクで全国をツーリングしました。 5大学の世界標準を意識してほしい。

旭川校・講師英語教育専攻[英語コミュニケーション学]

芳賀 均(はが ひとし)先生

1東京都板橋区(第二の故郷は宗谷管内) 2文教大学教育学部 3公立小学校教員≪北海道宗谷管内(15年)東京都江東区(5年)≫ 4全国旅行をして日本全国を知る人になりたいと思っていました。ユースホステルを泊まり歩くために郵便配達のアルバイトに精を出しました。 5その真面目さを活かして、創造的な愉しみをたくさん見つけてほしいです。

旭川校・講師芸術・保健体育教育専攻[音楽科教育、教育評価]

高橋 一将(たかはし かずまさ)先生

1北海道旭川市出身 2北海道教育大学教育学部 3なし 4小学校の教師になること 5北海道という自由な風土に育まれて、日々のびのびと学んでいる印象です。本学の学生は、北海道の将来の教育を支える重要な役割を担っています。その自覚を持ち、全力で遊び、全力で勉学に励んでもらいたいと思います。

旭川校・講師理科教育専攻[理科教育学]

Andre PARSONS(アンドレ・パーソンズ)先生

1カナダの一番東にあるニューファンドランド島という島です。 2函館市の姉妹都市のハリファックス市にあるセントメリーズ大学という大学での人文学部でした。 3英語とフランス語会話の講師でした。 4歌手になりたかったです。 5若い時に世界を見ることは貴重な経験になります。短期でも長期でもいいので、ぜひ留学してください。

函館校・講師地域協働専攻[英語コミュニケーション論]

渡会 陽平(わたらい ようへい)先生

1岐阜県 2信州大学教育学部 3小・中・高の教員を務めた後、大学院に進学。大学院在籍時には筑波大学附属中学校で数学科教員を務めた。 4教師になって社会の役に立つ。 5「始めなき悟り、終わりなき修行」です。

札幌校・特任講師数学教育専攻[数学科教育]

蔦森 英史(つたもり えいし)先生

1生まれも育ちも宮城県仙台市 2北海道大学教育学部3児童福祉施設職員、その後研究職、現在に至る。4学生時代は合気道部に所属していて、力をつかわず相手を倒せる域に達したいと思っていましたが、3年程度のスパンでは筋力トレーニングに励んだ方が有効だと感じました。 5素朴で素直、まっすぐな性格の人が多いように思いました。

旭川校・講師教育発達専攻[特別支援教育]

小泉 匡弘(こいずみ ただひろ)先生

1北海道石狩市生まれ 2北海道教育大学旭川校 3中学校教諭 4海外の雪山を滑ること。カナダに行ったが、現地の人に「どうしてニセコがある北海道からわざわざ来たの?」と不思議がられた。 5柔軟で爽やか、挨拶ができる。積極的に色 な々人・本・文化などに出会ってほしい。これらの経験がさまざまな子を受け入れられる教師の器になるはず。

旭川校・特任講師生活・技術専攻[技術科教育]

青木 昌雄(あおき⦆まさお)先生

1神戸市生まれ、宮崎、岡山で育ち中学以降は再び神戸 2京都大学理学部 3ポストドクター研究員、非常勤講師4数学が大好きで、誰も知らなかったことを見つけたいと思っていました。問題を見ると人と違う解き方をせずにはいられませんでした。 5小さなキャンパスなので学生と教員の距離が近いと感じました。皆さん勉強熱心ですね。

函館校・講師地域協働専攻[数学]

読者のほとんどが大学院生ではないので、2ではあえて出身学部を伺っています。

2223 HUE­ LANDSCAPE Autumn/Winter 2014HUE­ LANDSCAPE Autumn/Winter 2014

末次 弘明(すえつぐ ひろあき)先生

1福岡県です。中学校は福岡教育大学附属中学だったので、教育大にはご縁を感じています。 2東京藝術大学美術学部油画専攻です。 3私立の大学に勤務していました。4具体的な夢はありませんでしたが、その時々の作品制作に懸命でした。 5学級委員的な優等生が多いと思いきや、密かに野望を持った学生が多いことがわかりました。

岩見沢校・准教授芸術・スポーツ文化学科・美術文化専攻[現代美術・平面表現]

石出 和也(いしで かずや)先生

1札幌市 2北海道教育大学 3弘前大学教育学部准教授。高等学校教員(音楽科)としての勤務経験もあります。4最初のうちは明確な夢も無く、他の人があまり気にとめなさそうな音楽の事を考えようとする〈あまのじゃく〉的な学生でした。今もそうですが…。 5文章を書くスピードが速い点。グループ課題などにも熱心に取り組むので感心しています。

札幌校・准教授芸術体育教育専攻[音楽教育学]

高尾 広通(たかお ひろみち)先生

1札幌市 2北海道大学文学部西洋哲学科 3大地康雄企画・主演『じんじん』という映画のプロデューサー、その前には雑誌社、札幌市役所広報課長、広告会社などまあまあ“流転” 4世界を再編集しようと“言葉の錬金術師”をめざして“雑学”かな 5明るくてマジメで愛くるしい。でも、ちょっと“天邪鬼”も魅力的かもね。

岩見沢校・准教授芸術・スポーツ文化学科・芸術・スポーツビジネス専攻[イベントマネジメント]

志村 昭暢(しむら あきのぶ)先生

1紋別市生まれで札幌市育ち 2北海学園大学人文学部英米文化学科 3旭川実業高等学校教諭 4高校の英語教師になること。学部の時は英語学のゼミに所属し、音声学を勉強していました。 5自然豊かな環境の中で、とても熱心に学んでいる学生が多いように思えます。未来の教師目指して、頑張ってください。

札幌校・特任准教授基礎学習開発専攻[英語教育]

池田 千紗(いけだ ちさ)先生

1北海道紋別市生まれ、札幌市育ち 2札幌医科大学保健医療学部作業療法学科 3一視同人会 札樽すがた医院リハビリテーション部、児童発達支援・放課後等デイサービスわくわく 4特別支援教育に関わる作業療法士として働く母さん(夢半ば) 5とても人懐っこく元気な印象。札幌校付近のおいしいご飯屋さんを教えてほしいです。

札幌校・特任講師特別支援教育専攻[障害児運動発達、作業療法]

益子 洋人(ましこ ひろひと)先生

1栃木県那須塩原市 2明治学院大学文学部 3明治大学文学部助教 兼 栃木県スクールカウンセラー 4臨床心理士になること。心理学が楽しかったんです♪大学教員にもなれたらいいと思っていました。 5好きなことをしていると、自然とエネルギーが湧いてくると思います。その点、教育大生は、自分の好きなことに一生懸命。とても大事なことだと思います。

札幌校・特任准教授教育臨床専攻[教育心理学、学校臨床心理学]

1出身地 2出身大学・学部 3前職 4学生時代の夢5教育大生の印象新任の先生方・Ⅰ 平成26年2月以降に教育大にいらっしゃった先生方に、

右記の項目にお答えいただきました!How do you do?

曽田 雄志(そだ ゆうし)先生

1札幌市 2筑波大学体育専門学群 3コンサドーレ札幌選手 4プロサッカー選手 5まだまだコミュニケーション不足だが、学生がもっと個性を外へ出してもいいと思う。教員志望ではない学生にとっては、自由な発想、積極的な行動というのが現社会では特に必要だと思う。思考と行動が一致し、ハードワークできる社会人の準備をして欲しい。

岩見沢校・講師芸術・スポーツ文化学科・ビジネス専攻[スポーツマーケティング]

岡田 忠雄(おかだ ただお)先生

1高知県南国市生まれ・育ち 2高知医科大学 3北海道大学病院消化器外科Ⅰ講師(小児外科担当) 4法医学者を目指した時もありますが、最終的には病める子ども達を手術で治す小児外科医を目指しました。 5ひとことで言えばとても素直です。卒前教育をしっかり受けることも大事ですが、卒後教育は更に重要で、研究志向ももつ教育者になってほしいです。

札幌校・教授養護教育専攻[小児医学、小児外科学、生理学]

福原 崇之(ふくはら たかゆき)先生

1生まれも育ちも神奈川県横浜市です。 2慶應義塾大学経済学部 3大学の助手をしたのち、大学院に入り直していました。 4特に具体的な夢はありませんでしたが、なんとなく好きなことを仕事にできたらいいなと漠然と考えていました。5教育大生は、挨拶を積極的にしてくれるなど家庭的な雰囲気を持ちつつ、プロ顔負けの才能を持つ学生が多い印象です。

岩見沢校・講師芸術・スポーツ文化学科・芸術・スポーツビジネス専攻[スポーツ経済学、スポーツマネジメント]

本庄 十喜(ほんじょう とき)先生

1東京都 2青山学院大学法学部 3東京学芸大学非常勤講師 4国際公務員(国連職員)や外交官など。 5明るくスポーツ好きの爽やかな学生が多く、私の育ってきた「文系」の生活環境とはだいぶ違うので大変新鮮です(笑)。学業や社会問題へ向き合う姿勢も誠実で、皆さんと学びあうことに日々 やりがいを感じています。よろしくお願いします。

札幌校・講師基礎学習開発専攻[社会科教育、歴史学]

山崎 隆恵(やまざき たかえ)先生

1北海道剣淵町 2北海道教育大学教育学部旭川校 3神奈川県立高等学校養護教諭 4養護教諭。毎日剣淵町から片道1.5時間の汽車通学をし、読書やレポート書きをしました。乗客にお菓子やバナナ、英字新聞等をもらい「学生さん頑張って」と励まされた思い出が。 5上級生の下級生へのリードが上手く、将来教員になったときに役立つと頼もしく思っています。

札幌校・准教授 養護教育専攻[養護教育学]

高橋 均(たかはし ひとし)先生

1山形県生まれで神奈川県育ち 2早稲田大学文学部 3関西福祉大学 4大学教員になること。でしたが、毎日遊んでばかり…。大学時代は「人間力」を高めていたのだと思いたいです(苦笑)。 5若さと活力に溢れています。また、自分の言葉でしっかりと意見を述べることのできる学生が多いと感じます。ともに学び合えることを楽しみにしています。

旭川校・准教授達教育専攻[教育社会学]

片桐 徳昭(かたぎり のりあき)先生

1小樽市 2国際基督教大学(ICU) 教養学部 語学科 3北海道札幌開成高等学校 教諭 4国連の職員になる事を密かに考えていました。大学の講義もほとんどが英語で、寮のルームメイトも外国人だったので、文字通り英語漬けの4年間を過ごしました。大学2年の時、自動二輪に目覚め、バイクで全国をツーリングしました。 5大学の世界標準を意識してほしい。

旭川校・講師英語教育専攻[英語コミュニケーション学]

芳賀 均(はが ひとし)先生

1東京都板橋区(第二の故郷は宗谷管内) 2文教大学教育学部 3公立小学校教員≪北海道宗谷管内(15年)東京都江東区(5年)≫ 4全国旅行をして日本全国を知る人になりたいと思っていました。ユースホステルを泊まり歩くために郵便配達のアルバイトに精を出しました。 5その真面目さを活かして、創造的な愉しみをたくさん見つけてほしいです。

旭川校・講師芸術・保健体育教育専攻[音楽科教育、教育評価]

高橋 一将(たかはし かずまさ)先生

1北海道旭川市出身 2北海道教育大学教育学部 3なし 4小学校の教師になること 5北海道という自由な風土に育まれて、日々のびのびと学んでいる印象です。本学の学生は、北海道の将来の教育を支える重要な役割を担っています。その自覚を持ち、全力で遊び、全力で勉学に励んでもらいたいと思います。

旭川校・講師理科教育専攻[理科教育学]

Andre PARSONS(アンドレ・パーソンズ)先生

1カナダの一番東にあるニューファンドランド島という島です。 2函館市の姉妹都市のハリファックス市にあるセントメリーズ大学という大学での人文学部でした。 3英語とフランス語会話の講師でした。 4歌手になりたかったです。 5若い時に世界を見ることは貴重な経験になります。短期でも長期でもいいので、ぜひ留学してください。

函館校・講師地域協働専攻[英語コミュニケーション論]

渡会 陽平(わたらい ようへい)先生

1岐阜県 2信州大学教育学部 3小・中・高の教員を務めた後、大学院に進学。大学院在籍時には筑波大学附属中学校で数学科教員を務めた。 4教師になって社会の役に立つ。 5「始めなき悟り、終わりなき修行」です。

札幌校・特任講師数学教育専攻[数学科教育]

蔦森 英史(つたもり えいし)先生

1生まれも育ちも宮城県仙台市 2北海道大学教育学部3児童福祉施設職員、その後研究職、現在に至る。4学生時代は合気道部に所属していて、力をつかわず相手を倒せる域に達したいと思っていましたが、3年程度のスパンでは筋力トレーニングに励んだ方が有効だと感じました。 5素朴で素直、まっすぐな性格の人が多いように思いました。

旭川校・講師教育発達専攻[特別支援教育]

小泉 匡弘(こいずみ ただひろ)先生

1北海道石狩市生まれ 2北海道教育大学旭川校 3中学校教諭 4海外の雪山を滑ること。カナダに行ったが、現地の人に「どうしてニセコがある北海道からわざわざ来たの?」と不思議がられた。 5柔軟で爽やか、挨拶ができる。積極的に色 な々人・本・文化などに出会ってほしい。これらの経験がさまざまな子を受け入れられる教師の器になるはず。

旭川校・特任講師生活・技術専攻[技術科教育]

青木 昌雄(あおき⦆まさお)先生

1神戸市生まれ、宮崎、岡山で育ち中学以降は再び神戸 2京都大学理学部 3ポストドクター研究員、非常勤講師4数学が大好きで、誰も知らなかったことを見つけたいと思っていました。問題を見ると人と違う解き方をせずにはいられませんでした。 5小さなキャンパスなので学生と教員の距離が近いと感じました。皆さん勉強熱心ですね。

函館校・講師地域協働専攻[数学]

読者のほとんどが大学院生ではないので、2ではあえて出身学部を伺っています。

Page 13: 学生スタッフが大活躍する学園情報誌です! - hokkyodai.ac.jp...人が人を育てる大学・北海道教育大学の学生発信マガジン学園情報誌[ヒュー・ランドスケープ]

2425 HUE­ LANDSCAPE Autumn/Winter 2014HUE­ LANDSCAPE Autumn/Winter 2014

飯山 雅史(いいやま まさし)先生

1東京です。生まれは練馬区、この20年ぐらいは小平市に住んでいました。 2一橋大学社会学部 3読売新聞で政治記者や中南米と北米の海外特派員をしていました。4ジャーナリストになりたかったです。そのために何かをしたわけではありませんが。 5キャンパスライフを楽しんで、勉強もまじめにやっているようす。いいですね。

函館校・教授地域協働専攻[アメリカ研究、メディア研究]

古地 順一郎(こぢ じゅんいちろう)先生

1山口県光市生まれだが、育った場所は日本全国 2早稲田大学政治経済学部 3在カナダ日本国大使館専門調査員 4カナダで生活すること。でも英語ができなくて苦労しました。 5素直。批判的な思考力を身に付け、自分たちの住む地域が世界とどのようにつながっているか、地域から世界に向けて何を発信できるかを常に意識してほしい。

函館校・講師地域協働専攻[地域政策学、政治学]

石井 洋(いしい ひろし)先生

1旭川市 2北海道教育大学旭川校 3留萌管内で小学校教諭を12年間、青年海外協力隊に2回参加(ブータン、ザンビア) 4世界一周(大学3年時に2カ月で36カ国を旅行しました) 5大人しい印象。学生に望むことは、早く世界に飛び出すこと。世界は広いことを実感し、日本を、そして自分自身を見つめ直してほしい。

函館校・講師地域教育専攻[算数・数学教育]

齋藤 征人(さいとう まさと)先生

1北海道枝幸町生まれ。3歳から函館市&旧上磯町で育ちました。 2東北福祉大学社会福祉学部 3知的障がい者の就労支援事業所で支援員をしながら、廃校跡施設を活用した支え合いのまちづくりを推進するプロジェクトを運営していました。 4モヤモヤ(漠然としていました) 5自分自身を知り、ものの見方・考え方を拡げる4年間にしてください。

函館校・准教授地域協働専攻[地域福祉]

今井 宏(いまい こう)先生

1札幌市 2一橋大学経済学部 3北海道新聞記者を38年。経済や国際報道を担当 4第1次石油ショックを体験し実際の経済の世界で働いてみたいと思い、そのくせ経済倫理や哲学に興味を持っていました。 5まっすぐな学生が多いと感じています。自分の昔を思い返してもまだ暗中模索の時なのでは。いろいろな可能性を見つけ果敢にチャレンジしてほしい。

函館校・教授地域協働専攻[現代中国論]

高橋 圭介(たかはし けいすけ)先生

1山形県酒田市 2茨城大学人文学部 3福島工業高等専門学校准教授 4当時興味を持って勉強していた日本語学の知見が活かせる仕事に就きたいと、漠然と考えていました。5授業中の様子からは勤勉な印象を受けますが、自分で学習、研究する力が十分ではないように感じました。早い段階で興味のあることを見つけ、有意義な大学生活を送ってください。

函館校・准教授地域協働専攻[日本語学]

新任の先生方・Ⅱ 平成26年2月以降に教育大にいらっしゃった先生方に、右記の項目にお答えいただきました!

How do you do?

池ノ上 真一(いけのうえ しんいち)先生

1大阪府堺市 2九州大学芸術工学部 3NPO職員(沖縄・竹富島)→(財)日本ナショナルトラスト職員(東京)→北海道大学教員(札幌) 4学部時代は入学式の日から、長崎・天草・枕崎をはじめ九州の海に潜り続け、それを仕事にしたいと本気で思っていた。 5多様なコミュニティ(現実の!)に臆せず飛び込んでいき、多くの深い知見を得て欲しい。

函館校・講師地域協働専攻[観光学、地域計画論]

孔 麗(こん りー)先生

1中国瀋陽市 2大連外国語大学日本語学部 3北海学園本部で国際交流を担当するかたわら、経営学部で講義を担当していました。 4日本留学が夢で、日本のアニメや日本文学を読みふけっていました。 5素直で真面目です。自分の目標を立てて、それに向かって失敗を恐れず、あらゆることに積極的に挑戦してほしい。

函館校・教授地域協働専攻[国際地域企業論、比較企業論]

伊藤 泰(いとう やすし)先生

1福島県本宮市生まれ、福島市育ち 2学習院大学法学部3拓殖大学ほか非常勤講師 4夢とかあまり考えてなかった(苦笑)。歴史が好きで、京都や奈良に貧乏旅行ばかりしていました。 5学内外のさまざまな活動に積極的に関わっている学生が多い印象。大学時代の経験は今後の人生の貴重な財産になるので、いろいろなことにチャレンジしてみてください。

函館校・准教授地域協働専攻[法哲学]

菅原 健太(すがわら けんた)先生

1北海道帯広市生まれで音更町育ち 2札幌大学外国語学部(現:地域共創学群) 3北海道大学大学院メディア・コミュニケーション研究院 助教  4英語教員。そのために、TIMEや英文学作品を読んだり、協定校への留学に向けたTOEFLの勉強をしていました。 5学科・専攻の特色をよく知り、目標に沿って学生生活を送ることができるよい学生がたくさんいます。

函館校・講師地域協働専攻[第二言語習得の心理学、英語教育]

橋本 忠和(はしもと ただかず)先生

1黒田勘兵衛の城があった宍粟市 2四国学院大学文学部からスタートし47歳まで3つの大学、4つの課程で学びました。 3小学校教諭を29年務めたあと佛教大学教員になりました。 4先生になる。友だちと採用試験の勉強会を立ち上げました。 5素直。めざせ元気な教師。

函館校・教授地域教育専攻[美術教育]

山岡 邦彦(やまおか くにひこ)先生

1広島県三原市生まれ、広島市で高校時代を送り、卒業後は東京に出ました。 2上智大学外国語学部 32014年3月まで読売新聞社で論説委員をしていました。 4特派員になって外国を見たいと思っていました。4年生前期にとった小論文作法で実践的な技術を身に付けたことが就職試験突破に役立ちました。 5教育大生には「もっと質問を」と言いたい。

函館校・教授地域協働専攻[韓国研究]

藤巻 秀樹(ふじまき ひでき)先生

1山梨県 2東京大学文学部 3日本経済新聞編集委員。長く国際報道の現場にいました。 4物を書く仕事。作家、大学教授、ジャーナリストのいずれかになりたいと思い、本ばかり読んでいました。 5素直で真面目そうな学生が多い。学生時代に、これだけはやったと自慢できるものを一つ持ってください。

函館校・教授地域協働専攻[国際経済、多文化共生論]

伊原 禎雄(いはら さだお)先生

1群馬県富岡市育ち 2東海大学文学部 3奥羽大学歯学部で生物学を教えていました。 4イスラーム中世史に興味があり、中央アジアや中東を巡ったのですが、この時、砂漠の中で息づく多様な生命に感動したことが忘れられず、会社経験の後、横浜国立大学大学院にて生態学の道に入りました。 5失敗を恐れず、挑戦してください。

釧路校・准教授地域教育開発専攻[生態学]

宮崎 悠(みやざき はるか)先生

1小樽市 2北海道大学法学部 3成蹊大学法学部助教 4学芸員、翻訳者、研究者になること 5バランス感覚に優れていて、周囲の人を大事にしている印象があります。

函館校・講師地域協働専攻[国際政治]

和田 紘平(わだ こうへい)先生

1千葉県松戸市 2東京藝術大学音楽学部 3国立音楽大学音楽研究所助手 4ピアニスト、ピアノの先生(先生は叶いました。これから北海道で演奏家としてもどんどん活動していきます!) 5何事にも真っ向から真剣に取り組むことができる。(無理しすぎて体を壊さないように!)

釧路校・講師学校カリキュラム開発専攻[器楽(ピアノ)]

藤井 麻由(ふじい まゆ)先生

1東京都 2一橋大学経済学部 3国立社会保障人口問題研究所研究員 4具体的な夢はありませんでしたが、学部の恩師のお人柄と授業に惚れ込んでおり、結局それが今に繋がっている気がします。 5明るく熱心というのが第一印象です。大学時代に自分の世界・視野を広げる経験をたくさんしてください。

函館校・講師地域協働専攻[公共経済学]

楊 帆(よう はん)先生

1中国甘粛省蘭州市生まれ 2西安外国語大学日本語学部3山形大学、秋田大学で留学生向けの日本語教育に従事。4学部の専門は日本語・日本文化で、日本語教師になることを夢にしていました。一生懸命日本のドラマを見て勉強していました。 5今年の新入生の皆さんは皆まじめで、熱心です。これから共に勉強していくことを楽しみにしています。

函館校・准教授地域協働専攻[日本語教育学]

松田 教男(まつだ のりお)先生

1福井市 2京都大学農学部 3国際協力機構(JICA)4大学では土木系の仕事を目指していましたが、カヌーとバイトに明け暮れて、勉強不足と就職難のため受かったのは当時無名のJICAだけでした。 5みんなまじめですね。勉学以外も含めいろいろチャレンジし、視野を広めてください。そして、国際社会の動向にもっと関心を示しましょう。

函館校・教授地域協働専攻[国際協力学]

菊野 雅之(きくの まさゆき)先生

1鹿児島県鹿児島市 2横浜国立大学教育人間科学部3早稲田中学・高等学校、中央大学高等学校非常勤講師 4プロボクサー(笑)つい最近までジムで練習はしていましたね。それぐらい好きです。 5自分がなりたいものややりたいことを簡単に否定しない。要はそれを続けられるかどうか。

釧路校・講師カリキュラム開発専攻[国語科教育]

1出身地 2出身大学・学部 3前職 4学生時代の夢5教育大生の印象

読者のほとんどが大学院生ではないので、2ではあえて出身学部を伺っています。

2425 HUE­ LANDSCAPE Autumn/Winter 2014HUE­ LANDSCAPE Autumn/Winter 2014

飯山 雅史(いいやま まさし)先生

1東京です。生まれは練馬区、この20年ぐらいは小平市に住んでいました。 2一橋大学社会学部 3読売新聞で政治記者や中南米と北米の海外特派員をしていました。4ジャーナリストになりたかったです。そのために何かをしたわけではありませんが。 5キャンパスライフを楽しんで、勉強もまじめにやっているようす。いいですね。

函館校・教授地域協働専攻[アメリカ研究、メディア研究]

古地 順一郎(こぢ じゅんいちろう)先生

1山口県光市生まれだが、育った場所は日本全国 2早稲田大学政治経済学部 3在カナダ日本国大使館専門調査員 4カナダで生活すること。でも英語ができなくて苦労しました。 5素直。批判的な思考力を身に付け、自分たちの住む地域が世界とどのようにつながっているか、地域から世界に向けて何を発信できるかを常に意識してほしい。

函館校・講師地域協働専攻[地域政策学、政治学]

石井 洋(いしい ひろし)先生

1旭川市 2北海道教育大学旭川校 3留萌管内で小学校教諭を12年間、青年海外協力隊に2回参加(ブータン、ザンビア) 4世界一周(大学3年時に2カ月で36カ国を旅行しました) 5大人しい印象。学生に望むことは、早く世界に飛び出すこと。世界は広いことを実感し、日本を、そして自分自身を見つめ直してほしい。

函館校・講師地域教育専攻[算数・数学教育]

齋藤 征人(さいとう まさと)先生

1北海道枝幸町生まれ。3歳から函館市&旧上磯町で育ちました。 2東北福祉大学社会福祉学部 3知的障がい者の就労支援事業所で支援員をしながら、廃校跡施設を活用した支え合いのまちづくりを推進するプロジェクトを運営していました。 4モヤモヤ(漠然としていました) 5自分自身を知り、ものの見方・考え方を拡げる4年間にしてください。

函館校・准教授地域協働専攻[地域福祉]

今井 宏(いまい こう)先生

1札幌市 2一橋大学経済学部 3北海道新聞記者を38年。経済や国際報道を担当 4第1次石油ショックを体験し実際の経済の世界で働いてみたいと思い、そのくせ経済倫理や哲学に興味を持っていました。 5まっすぐな学生が多いと感じています。自分の昔を思い返してもまだ暗中模索の時なのでは。いろいろな可能性を見つけ果敢にチャレンジしてほしい。

函館校・教授地域協働専攻[現代中国論]

高橋 圭介(たかはし けいすけ)先生

1山形県酒田市 2茨城大学人文学部 3福島工業高等専門学校准教授 4当時興味を持って勉強していた日本語学の知見が活かせる仕事に就きたいと、漠然と考えていました。5授業中の様子からは勤勉な印象を受けますが、自分で学習、研究する力が十分ではないように感じました。早い段階で興味のあることを見つけ、有意義な大学生活を送ってください。

函館校・准教授地域協働専攻[日本語学]

新任の先生方・Ⅱ 平成26年2月以降に教育大にいらっしゃった先生方に、右記の項目にお答えいただきました!

How do you do?

池ノ上 真一(いけのうえ しんいち)先生

1大阪府堺市 2九州大学芸術工学部 3NPO職員(沖縄・竹富島)→(財)日本ナショナルトラスト職員(東京)→北海道大学教員(札幌) 4学部時代は入学式の日から、長崎・天草・枕崎をはじめ九州の海に潜り続け、それを仕事にしたいと本気で思っていた。 5多様なコミュニティ(現実の!)に臆せず飛び込んでいき、多くの深い知見を得て欲しい。

函館校・講師地域協働専攻[観光学、地域計画論]

孔 麗(こん りー)先生

1中国瀋陽市 2大連外国語大学日本語学部 3北海学園本部で国際交流を担当するかたわら、経営学部で講義を担当していました。 4日本留学が夢で、日本のアニメや日本文学を読みふけっていました。 5素直で真面目です。自分の目標を立てて、それに向かって失敗を恐れず、あらゆることに積極的に挑戦してほしい。

函館校・教授地域協働専攻[国際地域企業論、比較企業論]

伊藤 泰(いとう やすし)先生

1福島県本宮市生まれ、福島市育ち 2学習院大学法学部3拓殖大学ほか非常勤講師 4夢とかあまり考えてなかった(苦笑)。歴史が好きで、京都や奈良に貧乏旅行ばかりしていました。 5学内外のさまざまな活動に積極的に関わっている学生が多い印象。大学時代の経験は今後の人生の貴重な財産になるので、いろいろなことにチャレンジしてみてください。

函館校・准教授地域協働専攻[法哲学]

菅原 健太(すがわら けんた)先生

1北海道帯広市生まれで音更町育ち 2札幌大学外国語学部(現:地域共創学群) 3北海道大学大学院メディア・コミュニケーション研究院 助教  4英語教員。そのために、TIMEや英文学作品を読んだり、協定校への留学に向けたTOEFLの勉強をしていました。 5学科・専攻の特色をよく知り、目標に沿って学生生活を送ることができるよい学生がたくさんいます。

函館校・講師地域協働専攻[第二言語習得の心理学、英語教育]

橋本 忠和(はしもと ただかず)先生

1黒田勘兵衛の城があった宍粟市 2四国学院大学文学部からスタートし47歳まで3つの大学、4つの課程で学びました。 3小学校教諭を29年務めたあと佛教大学教員になりました。 4先生になる。友だちと採用試験の勉強会を立ち上げました。 5素直。めざせ元気な教師。

函館校・教授地域教育専攻[美術教育]

山岡 邦彦(やまおか くにひこ)先生

1広島県三原市生まれ、広島市で高校時代を送り、卒業後は東京に出ました。 2上智大学外国語学部 32014年3月まで読売新聞社で論説委員をしていました。 4特派員になって外国を見たいと思っていました。4年生前期にとった小論文作法で実践的な技術を身に付けたことが就職試験突破に役立ちました。 5教育大生には「もっと質問を」と言いたい。

函館校・教授地域協働専攻[韓国研究]

藤巻 秀樹(ふじまき ひでき)先生

1山梨県 2東京大学文学部 3日本経済新聞編集委員。長く国際報道の現場にいました。 4物を書く仕事。作家、大学教授、ジャーナリストのいずれかになりたいと思い、本ばかり読んでいました。 5素直で真面目そうな学生が多い。学生時代に、これだけはやったと自慢できるものを一つ持ってください。

函館校・教授地域協働専攻[国際経済、多文化共生論]

伊原 禎雄(いはら さだお)先生

1群馬県富岡市育ち 2東海大学文学部 3奥羽大学歯学部で生物学を教えていました。 4イスラーム中世史に興味があり、中央アジアや中東を巡ったのですが、この時、砂漠の中で息づく多様な生命に感動したことが忘れられず、会社経験の後、横浜国立大学大学院にて生態学の道に入りました。 5失敗を恐れず、挑戦してください。

釧路校・准教授地域教育開発専攻[生態学]

宮崎 悠(みやざき はるか)先生

1小樽市 2北海道大学法学部 3成蹊大学法学部助教 4学芸員、翻訳者、研究者になること 5バランス感覚に優れていて、周囲の人を大事にしている印象があります。

函館校・講師地域協働専攻[国際政治]

和田 紘平(わだ こうへい)先生

1千葉県松戸市 2東京藝術大学音楽学部 3国立音楽大学音楽研究所助手 4ピアニスト、ピアノの先生(先生は叶いました。これから北海道で演奏家としてもどんどん活動していきます!) 5何事にも真っ向から真剣に取り組むことができる。(無理しすぎて体を壊さないように!)

釧路校・講師学校カリキュラム開発専攻[器楽(ピアノ)]

藤井 麻由(ふじい まゆ)先生

1東京都 2一橋大学経済学部 3国立社会保障人口問題研究所研究員 4具体的な夢はありませんでしたが、学部の恩師のお人柄と授業に惚れ込んでおり、結局それが今に繋がっている気がします。 5明るく熱心というのが第一印象です。大学時代に自分の世界・視野を広げる経験をたくさんしてください。

函館校・講師地域協働専攻[公共経済学]

楊 帆(よう はん)先生

1中国甘粛省蘭州市生まれ 2西安外国語大学日本語学部3山形大学、秋田大学で留学生向けの日本語教育に従事。4学部の専門は日本語・日本文化で、日本語教師になることを夢にしていました。一生懸命日本のドラマを見て勉強していました。 5今年の新入生の皆さんは皆まじめで、熱心です。これから共に勉強していくことを楽しみにしています。

函館校・准教授地域協働専攻[日本語教育学]

松田 教男(まつだ のりお)先生

1福井市 2京都大学農学部 3国際協力機構(JICA)4大学では土木系の仕事を目指していましたが、カヌーとバイトに明け暮れて、勉強不足と就職難のため受かったのは当時無名のJICAだけでした。 5みんなまじめですね。勉学以外も含めいろいろチャレンジし、視野を広めてください。そして、国際社会の動向にもっと関心を示しましょう。

函館校・教授地域協働専攻[国際協力学]

菊野 雅之(きくの まさゆき)先生

1鹿児島県鹿児島市 2横浜国立大学教育人間科学部3早稲田中学・高等学校、中央大学高等学校非常勤講師 4プロボクサー(笑)つい最近までジムで練習はしていましたね。それぐらい好きです。 5自分がなりたいものややりたいことを簡単に否定しない。要はそれを続けられるかどうか。

釧路校・講師カリキュラム開発専攻[国語科教育]

1出身地 2出身大学・学部 3前職 4学生時代の夢5教育大生の印象

読者のほとんどが大学院生ではないので、2ではあえて出身学部を伺っています。

Page 14: 学生スタッフが大活躍する学園情報誌です! - hokkyodai.ac.jp...人が人を育てる大学・北海道教育大学の学生発信マガジン学園情報誌[ヒュー・ランドスケープ]

2627 HUE­ LANDSCAPE Autumn/Winter 2014HUE­ LANDSCAPE Autumn/Winter 2014

保健管理センター発

 私たちは人と関わる時に相手の役割に応

じた期待をしています。例えば、相手が「教

師」であれば「教師」としてわかりやすい授

業をしてくれることを期待するでしょう。逆

に相手が「生徒」であれば、「生徒」として

授業を集中して聞いたり、宿題をきちんと

こなすことを期待するでしょう。このように

私たちは相手に何らかの期待を投げかけて

いますし、逆に相手も私たちにさまざまな

期待を投げかけてきているのです。

 親しい人とのコミュニケーションが上手く

いかなくて悩んでいる人は、「お互いにどの

ような期待を相手にしているのか」を考えて

みると役に立つかもしれません。例えば、

恋人に「他の異性とあまり親しくしないでほ

しい」という期待をしている人は、恋人が他

の異性の話ばかりしていると、腹が立つか

もしれません。

 このような役割期待のズレが解消されな

いままでいると、コミュニケーションは次第

にうまくいかなくなっていきます。ついには

それがきっかけでトラブルが生じたり、場合

によっては心身に不調を来すこともあるの

です。

 役割期待のズレを解消するためには、ま

ず相手にその期待が伝わっているかどうか

を確認する必要があります。よくあるパター

ンは「言わなくてもわかっているはず」と思

い込み、実際には相手に伝わっていないと

いうものです。日本人は「何も言わずに分か

り合える」関係を理想としがちです。しかし、

たとえ親しい仲でも、やはり言葉の助けは

必要です。まずは自分の期待を相手に言葉

でしっかり伝えてみてください。そうすると

相手は「そんな期待をされているとは知らな

かった」と驚き、それだけで関係が改善す

る場合があります。

 次に、期待を伝えてもダメな場合は、「そ

の期待は妥当なのか」と期待を点検してみ

てください。例えば、確かに恋人が他の異

性と楽しく話している様子を見ると心落ち

着かないかもしれませんが、「異性と一言も

話してほしくない」という期待は非現実的で

しょう。その場合、「話すのは構わないが、

二人きりで食事に行くのは止めてほしい」な

どと、より現実的な期待に修正することで、

相手への期待が現実なものへと変化し、

関係も改善していくでしょう。

 このように「言葉で伝えよう」と言われる

と、最初はとてもそんなことできないと思う

人も多いでしょう。でも、試してみると、意

外に伝わるものです。もちろん、親など相

手の力が自分より上であると感じられる場

合、カウンセラーなどの力を借りながら、よ

り効果的な伝え方を考えてみることもでき

ます。この機会に一度自分のコミュニケー

ションを見直してみませんか。

(保健管理センター・カウンセラー・三上謙一)

もっとコミュニケーション上手になりたい人へコミュニケーションと心の健康は切っても切り離せない関係にあると

言って良いでしょう。なぜなら、私たちの心の健康は人とのコミュニ

ケーション、特に親しい人とのコミュニケーションに大きく影響される

からです。この場合、親しい人とは家族や親友や恋人などが主に当て

はまります。最近、親しい人とのコミュニケーションがうまくいってい

ないと思う人は以下の考え方が参考になるかもしれません。

みかみけんいち

 私は、二〇〇三年に倫理学の教

員として岩見沢校に赴任し、二〇

〇七年からは札幌校で教えてい

ます。数年前から始まった必修授

業「倫理・人権」では、「なぜ倫理

を学ばなければならないのか」と

いうテーマで一年生にお話をし

ています。だから私のことを、倫

理学の専門家=倫理学者と思っ

てくれている方もいるかもしれ

ません。しかし、実際はそうでは

ありません。私が大学と大学院で

勉強したのは、「社会思想史」とい

うマイナーな分野で、ドイツの哲

学者ヘーゲルのイギリス経済学

受容などという、これまたマイ

ナーな研究をしてきました。

 こんなことを書くと、「なぜそ

んな人がここで倫理学を教えて

いるの?」、あるいは「そもそもそ

んな人に倫理を語る資格がある

の?」などと不思議に思う人がい

るかもしれません。かくいう私自

身がそうです。大学院生のとき、

まさか自分が将来大学で倫理学

を教えることになるとは思って

もみませんでした。私は、そもそ

も倫理学の専門家ではないし、自

分が人様に倫理や道徳を教えら

れるような「立派な人間」とも思

えなかったからです。ところが、

人生とは不思議なもので、あまり

倫理的でない私が、教育大学で教

師の卵に倫理を教えるはめに

なってしまいました。

 私のこうした自己評価が決し

て「卑下」でないことは、授業ア

ンケートの結果から明らかです。

先に挙げた「倫理・人権」科目では、

「陰口を言われるような人間が偉

そうにウチらをさとそうとする

のがうざい。尊敬できる先生に同

じことを言われたら素直に聞く

ことができる」という大変厳しい

お言葉を頂戴しました。これを読

んで私は、「倫理の先生として失

格!」と宣告されたように感じ、

「尊敬できる先生」には到底なれ

ないにしても、今後はあまり陰口

をたたかれないよう、また偉そう

に諭すことのないよう努めてい

こうと心に誓いました。

 しかし、困ったことに私という

人間はなかなか変われませんで

した。その後も「授業者は授業内

容をよく分かっていない」「学生

の批判に正しく答えられていな

い」といった厳しいご意見をいた

だきました。自分がこれまで倫理

学をきちんと勉強してこなかっ

たことを喝破されたようで、私は

ただうなだれるばかりでした。と

ある学会で研究発表をしたとき

にも、さる高名な倫理学の先生か

ら「君は全然分かっていない。君

の発表は全部間違いだ!」と罵倒

されたことがありました。どうや

ら私は、研究者としても「失格」

のようです。

 こんなダメ先生で札幌校の学

生には本当に申し訳なく思いま

すが、もし皆さんが教員になって

から、(こうならないことを切に

願っていますが)児童や生徒、あ

るいは保護者の方々に、「教え方

が下手」「頭が悪い」「人間ができ

ていない」「教師として失格」など

と厳しく批判されて自信を失っ

てしまったときには、母校のダメ

な「倫理の先生」に会いに来てく

ださい。きっとちょっぴり元気が

出るはずです。

一橋大学社会学部卒業。一橋大学大学院 社会学研究科 博士課程単位取得退学。哲学博士(Dr. phil.)。専門は、ドイツ社会思想史。

PROFILE

文=佐山 圭司先生(さやま けいじ)札幌校 准教授

あまり倫理的でない私が、

倫理を教えることに

もし自信を失ったときは

倫理の先生として「失格」

役割期待とは

役割期待のズレとは

役割期待のズレを解消する

言葉でコミュニケーションしてみよう

教職員のエッセイ

「失格」先生が思うこと

Essay

2627 HUE­ LANDSCAPE Autumn/Winter 2014HUE­ LANDSCAPE Autumn/Winter 2014

保健管理センター発

 私たちは人と関わる時に相手の役割に応

じた期待をしています。例えば、相手が「教

師」であれば「教師」としてわかりやすい授

業をしてくれることを期待するでしょう。逆

に相手が「生徒」であれば、「生徒」として

授業を集中して聞いたり、宿題をきちんと

こなすことを期待するでしょう。このように

私たちは相手に何らかの期待を投げかけて

いますし、逆に相手も私たちにさまざまな

期待を投げかけてきているのです。

 親しい人とのコミュニケーションが上手く

いかなくて悩んでいる人は、「お互いにどの

ような期待を相手にしているのか」を考えて

みると役に立つかもしれません。例えば、

恋人に「他の異性とあまり親しくしないでほ

しい」という期待をしている人は、恋人が他

の異性の話ばかりしていると、腹が立つか

もしれません。

 このような役割期待のズレが解消されな

いままでいると、コミュニケーションは次第

にうまくいかなくなっていきます。ついには

それがきっかけでトラブルが生じたり、場合

によっては心身に不調を来すこともあるの

です。

 役割期待のズレを解消するためには、ま

ず相手にその期待が伝わっているかどうか

を確認する必要があります。よくあるパター

ンは「言わなくてもわかっているはず」と思

い込み、実際には相手に伝わっていないと

いうものです。日本人は「何も言わずに分か

り合える」関係を理想としがちです。しかし、

たとえ親しい仲でも、やはり言葉の助けは

必要です。まずは自分の期待を相手に言葉

でしっかり伝えてみてください。そうすると

相手は「そんな期待をされているとは知らな

かった」と驚き、それだけで関係が改善す

る場合があります。

 次に、期待を伝えてもダメな場合は、「そ

の期待は妥当なのか」と期待を点検してみ

てください。例えば、確かに恋人が他の異

性と楽しく話している様子を見ると心落ち

着かないかもしれませんが、「異性と一言も

話してほしくない」という期待は非現実的で

しょう。その場合、「話すのは構わないが、

二人きりで食事に行くのは止めてほしい」な

どと、より現実的な期待に修正することで、

相手への期待が現実なものへと変化し、

関係も改善していくでしょう。

 このように「言葉で伝えよう」と言われる

と、最初はとてもそんなことできないと思う

人も多いでしょう。でも、試してみると、意

外に伝わるものです。もちろん、親など相

手の力が自分より上であると感じられる場

合、カウンセラーなどの力を借りながら、よ

り効果的な伝え方を考えてみることもでき

ます。この機会に一度自分のコミュニケー

ションを見直してみませんか。

(保健管理センター・カウンセラー・三上謙一)

もっとコミュニケーション上手になりたい人へコミュニケーションと心の健康は切っても切り離せない関係にあると

言って良いでしょう。なぜなら、私たちの心の健康は人とのコミュニ

ケーション、特に親しい人とのコミュニケーションに大きく影響される

からです。この場合、親しい人とは家族や親友や恋人などが主に当て

はまります。最近、親しい人とのコミュニケーションがうまくいってい

ないと思う人は以下の考え方が参考になるかもしれません。

みかみけんいち

 私は、二〇〇三年に倫理学の教

員として岩見沢校に赴任し、二〇

〇七年からは札幌校で教えてい

ます。数年前から始まった必修授

業「倫理・人権」では、「なぜ倫理

を学ばなければならないのか」と

いうテーマで一年生にお話をし

ています。だから私のことを、倫

理学の専門家=倫理学者と思っ

てくれている方もいるかもしれ

ません。しかし、実際はそうでは

ありません。私が大学と大学院で

勉強したのは、「社会思想史」とい

うマイナーな分野で、ドイツの哲

学者ヘーゲルのイギリス経済学

受容などという、これまたマイ

ナーな研究をしてきました。

 こんなことを書くと、「なぜそ

んな人がここで倫理学を教えて

いるの?」、あるいは「そもそもそ

んな人に倫理を語る資格がある

の?」などと不思議に思う人がい

るかもしれません。かくいう私自

身がそうです。大学院生のとき、

まさか自分が将来大学で倫理学

を教えることになるとは思って

もみませんでした。私は、そもそ

も倫理学の専門家ではないし、自

分が人様に倫理や道徳を教えら

れるような「立派な人間」とも思

えなかったからです。ところが、

人生とは不思議なもので、あまり

倫理的でない私が、教育大学で教

師の卵に倫理を教えるはめに

なってしまいました。

 私のこうした自己評価が決し

て「卑下」でないことは、授業ア

ンケートの結果から明らかです。

先に挙げた「倫理・人権」科目では、

「陰口を言われるような人間が偉

そうにウチらをさとそうとする

のがうざい。尊敬できる先生に同

じことを言われたら素直に聞く

ことができる」という大変厳しい

お言葉を頂戴しました。これを読

んで私は、「倫理の先生として失

格!」と宣告されたように感じ、

「尊敬できる先生」には到底なれ

ないにしても、今後はあまり陰口

をたたかれないよう、また偉そう

に諭すことのないよう努めてい

こうと心に誓いました。

 しかし、困ったことに私という

人間はなかなか変われませんで

した。その後も「授業者は授業内

容をよく分かっていない」「学生

の批判に正しく答えられていな

い」といった厳しいご意見をいた

だきました。自分がこれまで倫理

学をきちんと勉強してこなかっ

たことを喝破されたようで、私は

ただうなだれるばかりでした。と

ある学会で研究発表をしたとき

にも、さる高名な倫理学の先生か

ら「君は全然分かっていない。君

の発表は全部間違いだ!」と罵倒

されたことがありました。どうや

ら私は、研究者としても「失格」

のようです。

 こんなダメ先生で札幌校の学

生には本当に申し訳なく思いま

すが、もし皆さんが教員になって

から、(こうならないことを切に

願っていますが)児童や生徒、あ

るいは保護者の方々に、「教え方

が下手」「頭が悪い」「人間ができ

ていない」「教師として失格」など

と厳しく批判されて自信を失っ

てしまったときには、母校のダメ

な「倫理の先生」に会いに来てく

ださい。きっとちょっぴり元気が

出るはずです。

一橋大学社会学部卒業。一橋大学大学院 社会学研究科 博士課程単位取得退学。哲学博士(Dr. phil.)。専門は、ドイツ社会思想史。

PROFILE

文=佐山 圭司先生(さやま けいじ)札幌校 准教授

あまり倫理的でない私が、

倫理を教えることに

もし自信を失ったときは

倫理の先生として「失格」

役割期待とは

役割期待のズレとは

役割期待のズレを解消する

言葉でコミュニケーションしてみよう

教職員のエッセイ

「失格」先生が思うこと

Essay

Page 15: 学生スタッフが大活躍する学園情報誌です! - hokkyodai.ac.jp...人が人を育てる大学・北海道教育大学の学生発信マガジン学園情報誌[ヒュー・ランドスケープ]

2829 HUE­ LANDSCAPE Autumn/Winter 2014HUE­ LANDSCAPE Autumn/Winter 2014

浴衣を着て花火大会へ

オーロラさん力作の日本漫画

オーロラさんは日本のプリクラが大好き!

愛称ロッキーで親しまれる人気者 函館校の学生にギターレッスンをするロックランさん

仲間とポーズ!(本人中央)

通っていたギョンアム体育館 大学の近くにあるチャンジョン小学校にて 慶州にあるヤンドンマウルという世界遺産 広安里の海(本人右) 韓国で流行していた「ビンス」というかき氷

図書館で友達と勉強(中央が本人) 大学内で見られるワラビー

友達と韓国料理(本人左奥) JCUの教育学部の建物

留学中や帰国直後の学生から届いた文章と写真で、北海道教育大学の全学協定校を紹介します。

10回目の今回は、韓国の釜山大学校師範大学とオーストラリアのジェームズクック大学です。

函館校には世界各国からユニークで素敵な留学生たちが来ています。

今回は、北はアメリカ・アラスカ、南はオーストラリアからの留学生にインタビューしました。

 日本に興味を持ったきっかけは?子どもの時に、日本のアニメ「セー

ラームーン」を見て興味を持ちました。

その後、茶道、生け花、空手などの日

本文化をどんどん知りたくなりました。

 日本で驚いたことは?エスカレーターに乗った時に、「お足

元にご注意ください、Please watch

your step.」という自動アナウンスを

聞いて、「丁寧すぎ~!」と、びっくり

しました。

 将来の夢は?アラスカ大学を卒業した後に、日本に

戻り、日本で英語の先生として働きた

いです。また、マンガを描くことが好

きなので、日本や世界で、漫画家とし

ても活躍したいです。

留学中の学生からの協定校紹介第10回 キャンパスの留学生紹介函館校

FROM

留学期間

2014年4月~ 8月

アメリカ

アラスカ大学 オーロラ クリスチナ ドーダンさん

 私が留学中の釜山大学校師範大学

は韓国・釜山市内にある国公立大学

です。学校全体が山のようになってい

て、体育館や寄宿舎はその山の頂上

にあるため、登山のような感覚を味わ

うことができます。私は、主に学部生

の授業に参加していましたが、体育科

教育論や学校体育管理論などの座学

から、陸上・水泳・バドミントン・バレー

ボール・テニス・フィットネスなど幅

広い実技も学ぶことができます。大

学院生は、仕事をしながら学んでいる

人が多く、各自研究をしたり、毎週日

曜日には大学院生だけで集まって勉

強会を行うなど熱心な姿がうかがえま

した。

 釜山は海が近く、海雲台や広安里

などといったビーチがあり、夏になる

と多くの人が訪れます。私自身、誕生

日をこちらで過ごしましたが、仲の良

い友達と海を見ながらチキンにビール

…最高です!! また、西面や南甫洞

では韓国コスメや雑貨、衣類など

ショッピングも楽しめます。さらに、

釜山から電車で40分ほど行くと、「屋

根のない博物館」と呼ばれるほど文化

遺産が散在している慶州という都市

に行くことができるので、韓国の歴史

に興味のある方にはおすすめです。

 海外に行ってみたいけど遠い所は…

英語は…と思う方はまずは隣国、韓国

に行ってみてはどうでしょうか。

北海道教育大学大学院教育学研究科・教科教育専攻・保健体育専攻2年

留学期間

2014年3月~6月

TO

釜山大学校師範大学 秋月 茜(あきづき あかね)さん

森 愛莉(もり あいり)函館校・人間地域科学課程・国際文化・協力専攻・欧米文化分野4年日本では当たり前だと思っていることも、海外からの留学生には驚きや感動がたくさんあるのだと気付かされました。日本に興味を持ち、将来の夢へと繋がっていることを聞けて嬉しいです。

Interviewer

韓国

 私が滞在中のタウンズビル市には、

オーストラリアには珍しくアジア人が

ほとんどいません。“オーストラリアに

いる~”と実感でき、英語の学習には

もってこいの街です。大学内ではたま

にワラビー(小さなカンガルー)を見る

ことができ、週1回の無料コーヒー&

ライブミュージックなどもあり、のん

びりとした雰囲気です。

 私が履修しているのは、教育や言

語に関する科目です。現地の学生に1

人混ざっての授業なので戸惑うことも

ありましたが、毎日の学習や100ペー

ジにも及ぶ課題、手が痛くなるほど書

いた最終試験も無事乗り越えること

ができました。勉強で成功する鍵と

なったのが、充実した学生サポートで

す。図書館にいるアドバイザーは、文

法の間違いや、評価基準に沿ってい

るかなどをチェックして、適切なアドバ

イスをくれます。困った時に相談に

乗ってくれる専門の先輩学生も含め、

支援してくれる人がたくさんいて心強

いです。そんな中、現地の友達と日本

語と英語を教え合いながら、楽しく、

猛勉強しています。

 海外に興味がある人は、どんどん

挑戦してみてください。きっと、視野

や今後の道が広がることでしょう。夢

に向かって一歩踏み出せば、案外でき

るものです。

函館校・人間地域科学課程・国際文化・協力専攻・欧米文化分野4年

留学期間

2014年2月~12月

TO

ジェームズクック大学 大杉 萌(おおすぎ もえ)さんオーストラリア

 日本に興味を持ったきっかけは?大学で外国語を選択するときに、日

本語の文字や日本のニュース番組を見

て、英語と全く違う印象を受けたので、

チャレンジしてみようと思いました。

 日本で驚いたことは?日本の湯沸かし器や、トイレが自動

的に話すことです。初めて使ったとき

は、いきなり話しかけてきたので、腰

を抜かすほど驚きました。ロボットみ

たいで面白いです。

 将来の夢は?オーストラリアで、ガイドや教師など

の日本語を使う仕事をしたいです。ま

た、音楽が好きなので、英語と日本語

の作曲家にもなりたいです。CDをリ

リースした時には、是非聞いてくださ

い!

FROM

留学期間

2014年4月~ 2015年2月

オーストラリア

ジェームズクック大学 ロックラン スコット ウィリアムズさん

2829 HUE­ LANDSCAPE Autumn/Winter 2014HUE­ LANDSCAPE Autumn/Winter 2014

浴衣を着て花火大会へ

オーロラさん力作の日本漫画

オーロラさんは日本のプリクラが大好き!

愛称ロッキーで親しまれる人気者 函館校の学生にギターレッスンをするロックランさん

仲間とポーズ!(本人中央)

通っていたギョンアム体育館 大学の近くにあるチャンジョン小学校にて 慶州にあるヤンドンマウルという世界遺産 広安里の海(本人右) 韓国で流行していた「ビンス」というかき氷

図書館で友達と勉強(中央が本人) 大学内で見られるワラビー

友達と韓国料理(本人左奥) JCUの教育学部の建物

留学中や帰国直後の学生から届いた文章と写真で、北海道教育大学の全学協定校を紹介します。

10回目の今回は、韓国の釜山大学校師範大学とオーストラリアのジェームズクック大学です。

函館校には世界各国からユニークで素敵な留学生たちが来ています。

今回は、北はアメリカ・アラスカ、南はオーストラリアからの留学生にインタビューしました。

 日本に興味を持ったきっかけは?子どもの時に、日本のアニメ「セー

ラームーン」を見て興味を持ちました。

その後、茶道、生け花、空手などの日

本文化をどんどん知りたくなりました。

 日本で驚いたことは?エスカレーターに乗った時に、「お足

元にご注意ください、Please watch

your step.」という自動アナウンスを

聞いて、「丁寧すぎ~!」と、びっくり

しました。

 将来の夢は?アラスカ大学を卒業した後に、日本に

戻り、日本で英語の先生として働きた

いです。また、マンガを描くことが好

きなので、日本や世界で、漫画家とし

ても活躍したいです。

留学中の学生からの協定校紹介第10回 キャンパスの留学生紹介函館校

FROM

留学期間

2014年4月~ 8月

アメリカ

アラスカ大学 オーロラ クリスチナ ドーダンさん

 私が留学中の釜山大学校師範大学

は韓国・釜山市内にある国公立大学

です。学校全体が山のようになってい

て、体育館や寄宿舎はその山の頂上

にあるため、登山のような感覚を味わ

うことができます。私は、主に学部生

の授業に参加していましたが、体育科

教育論や学校体育管理論などの座学

から、陸上・水泳・バドミントン・バレー

ボール・テニス・フィットネスなど幅

広い実技も学ぶことができます。大

学院生は、仕事をしながら学んでいる

人が多く、各自研究をしたり、毎週日

曜日には大学院生だけで集まって勉

強会を行うなど熱心な姿がうかがえま

した。

 釜山は海が近く、海雲台や広安里

などといったビーチがあり、夏になる

と多くの人が訪れます。私自身、誕生

日をこちらで過ごしましたが、仲の良

い友達と海を見ながらチキンにビール

…最高です!! また、西面や南甫洞

では韓国コスメや雑貨、衣類など

ショッピングも楽しめます。さらに、

釜山から電車で40分ほど行くと、「屋

根のない博物館」と呼ばれるほど文化

遺産が散在している慶州という都市

に行くことができるので、韓国の歴史

に興味のある方にはおすすめです。

 海外に行ってみたいけど遠い所は…

英語は…と思う方はまずは隣国、韓国

に行ってみてはどうでしょうか。

北海道教育大学大学院教育学研究科・教科教育専攻・保健体育専攻2年

留学期間

2014年3月~6月

TO

釜山大学校師範大学 秋月 茜(あきづき あかね)さん

森 愛莉(もり あいり)函館校・人間地域科学課程・国際文化・協力専攻・欧米文化分野4年日本では当たり前だと思っていることも、海外からの留学生には驚きや感動がたくさんあるのだと気付かされました。日本に興味を持ち、将来の夢へと繋がっていることを聞けて嬉しいです。

Interviewer

韓国

 私が滞在中のタウンズビル市には、

オーストラリアには珍しくアジア人が

ほとんどいません。“オーストラリアに

いる~”と実感でき、英語の学習には

もってこいの街です。大学内ではたま

にワラビー(小さなカンガルー)を見る

ことができ、週1回の無料コーヒー&

ライブミュージックなどもあり、のん

びりとした雰囲気です。

 私が履修しているのは、教育や言

語に関する科目です。現地の学生に1

人混ざっての授業なので戸惑うことも

ありましたが、毎日の学習や100ペー

ジにも及ぶ課題、手が痛くなるほど書

いた最終試験も無事乗り越えること

ができました。勉強で成功する鍵と

なったのが、充実した学生サポートで

す。図書館にいるアドバイザーは、文

法の間違いや、評価基準に沿ってい

るかなどをチェックして、適切なアドバ

イスをくれます。困った時に相談に

乗ってくれる専門の先輩学生も含め、

支援してくれる人がたくさんいて心強

いです。そんな中、現地の友達と日本

語と英語を教え合いながら、楽しく、

猛勉強しています。

 海外に興味がある人は、どんどん

挑戦してみてください。きっと、視野

や今後の道が広がることでしょう。夢

に向かって一歩踏み出せば、案外でき

るものです。

函館校・人間地域科学課程・国際文化・協力専攻・欧米文化分野4年

留学期間

2014年2月~12月

TO

ジェームズクック大学 大杉 萌(おおすぎ もえ)さんオーストラリア

 日本に興味を持ったきっかけは?大学で外国語を選択するときに、日

本語の文字や日本のニュース番組を見

て、英語と全く違う印象を受けたので、

チャレンジしてみようと思いました。

 日本で驚いたことは?日本の湯沸かし器や、トイレが自動

的に話すことです。初めて使ったとき

は、いきなり話しかけてきたので、腰

を抜かすほど驚きました。ロボットみ

たいで面白いです。

 将来の夢は?オーストラリアで、ガイドや教師など

の日本語を使う仕事をしたいです。ま

た、音楽が好きなので、英語と日本語

の作曲家にもなりたいです。CDをリ

リースした時には、是非聞いてくださ

い!

FROM

留学期間

2014年4月~ 2015年2月

オーストラリア

ジェームズクック大学 ロックラン スコット ウィリアムズさん

Page 16: 学生スタッフが大活躍する学園情報誌です! - hokkyodai.ac.jp...人が人を育てる大学・北海道教育大学の学生発信マガジン学園情報誌[ヒュー・ランドスケープ]

3031 HUE­ LANDSCAPE Autumn/Winter 2014HUE­ LANDSCAPE Autumn/Winter 2014

 学生の皆さんが読書を通じて書物に興味を持ち、図

書館を積極的に活用することを期待して「書評コンテス

ト2014」を開催します。自分の選んだ本とじっくり向き

合って、自分の考えを整理し、論理的な批評を加えた書

評を書いてみませんか。

編集後記

▶第21号の編集にご協力くださいました学外・

学内の皆さま誠にありがとうございました。

 今回の特集は、「教育大の『これまで』と『こ

れから』」です。北海道教育大学は、最も歴史

のある札幌校および函館校で創立100年を超

え、札幌、旭川、函館、釧路、岩見沢の各校で、

これまで数多くの教員を世に送り出してきまし

た。2014年、本学に「国際地域学科(函館校)」

と「芸術・スポーツ文化学科(岩見沢校)」とい

う2つの学科が誕生しました。このひとつの変

わり目に、北海道教育大学の「これまで」の歩

みを振り返りつつ、「これから」歩んでいく先へ

の希望を語る特集としました。

 この特集を通じて、北海道教育大学の各キャ

ンパスの課程や学科の特徴がよくわかるのでは

ないかと思います。各キャンパスの特徴をいか

して、幅広い視野を持って新たな課題に取り組

んでいっていただければうれしく思います。また、

北海道教育大学における過去から現在、そし

て未来へと向かう教育活動の多様性を認識す

る良い機会にもなるでしょう。

▶今年度も継続して編集局長を務めることにな

りました札幌校の鈴木明彦です。学生の皆さん

との距離を縮められる好機と捉えて頑張ってゆ

くつもりです。学内外の皆様に愛される学園情

報誌HUE-LANDSCAPEの発行に微力

ながらも全力をつくす所存ですので、今後とも

よろしくお願いします。

 また、前号まで副編集局長を務められた高

久元先生(札幌校)、編集局員の小林真二先生

(函館校)、中西紗織先生(釧路校)、倉重哲二

先生(岩見沢校)、大橋賢一先生(旭川校)が

ご退任されました。2年間にわたる編集の取り

まとめ、本当にお疲れさまでした。そして新た

に今尚之先生(札幌校)、竹中康之先生(函館

校)、鴨川太郎先生(釧路校)、渡部謙一先生

(岩見沢校)、村田裕和先生(旭川校)が、編集

局員にご就任されました。新編集局員の皆さん、

どうぞよろしくお願いします。

▶編集局の学生スタッフのうち、旭川校の大本

健太さん、森悠一郎さん、釧路校の新敷庸二

さん、小林可奈さん、札幌校の山口彩佳さん、

函館校の竹花美穂さん、猪股一樹さんが前号

で退任されました。お疲れさまでした!

 また、旭川校の竹森舞郁さん、齊藤友輝さん、

釧路校の湧川碧斗さん、佐藤直史さん、札幌

校の海藤彩香さん、松尾知実さん、山嵜聡太

さんが今号から就任しました。編集局の新メン

バーの皆さん、どうぞよろしくお願いします。

INFORMATION

「附属図書館書評コンテスト2014」作品募集

学園情報誌 HUE­LANDSCAPE編集局から

▶○○の活躍を取り上げてほしい、○○がおもしろそうなので取材してみては? など、本誌についてのご意見・ご要望などをお寄せください。可能なかぎり掲載させていただきますので、欄外の編集局のメールアドレスまでお知らせください。

▶本誌の各ページを飾る「らくがきイラスト」も、随時募集しています。投稿箱に入れるか、各キャンパスの編集局員の先生方に渡すなどしてください。

 その他、写真やイラストなどの画像、書・絵画・彫刻・工芸などの作品写真の投稿も歓迎します。画像ファイル(拡張子がjpg)を添付したメールを、編集局のメールアドレスまでどうぞ。

ご意見・ご感想・ご要望を編集局にお寄せください!   メールアドレス [email protected]

本誌と他の広報媒体との役割分担

 北海道教育大学広報企画室は、本誌HUE-LANDSCAPEの第19号・第20号の合冊を、平成26年9月に発行し、保護者の皆様に送付いたしました。本誌は紙媒体で、お手元でご覧になりやすいのが最大の長所かと思います。 しかし、半年ごとの発行ですし、各校の個別のスケジュールには必ずしも対応しておりません。本誌は、総合的に教育大的なるものを体現する存在ですので、最新の情報を提供するというニーズに、タイムラグが生じるのはいたしかたないことです。そこで、以下のように、目的ごとにそれぞれをご参照いただけたら幸いです。各校ホームページは、更新頻度に若干の差はありますが、最新の情報が得られる場です。

感想・意見・要望・情報・アイデア募集中!歓迎! らくがきイラスト・写真・その他の投稿!

・成 績 など:・各校の情報:・各校 紹 介:       ・全学情報:・大学 概要:・行事予定等:

大学教育情報システム各校ホームページ各校案内誌と『大学案内』(冊子のほかにhttp://daigaku.shingakunavi.jp/p/school/pamphlet/pamphlet.aspx?scl_no=6692200)『大学案内』『大学概要』(冊子のほかにhttp://www.hokkyodai.ac.jp/pdf/gaiyou.pdf)『学報』(冊子のほかにhttp://www.hokkyodai.ac.jp/public/publicity-01.html)

上記のように、本誌を含めすべてオンラインでご覧いただけますが、ご希望の冊子等がございましたら、総務部・総務課・広報・地域連携グループ(TEL011-778-0231、FAX011-778-0631)まで、連絡をお願いいたします。

 国際交流・協力センターは、北海道教育大学の留学制度につい

て皆さんによりよく知ってもらうために、『北海道教育大学留学ハン

ドブック』を作成しました。交換留学の流れや選考スケジュール、本

学の協定校一覧、短期プログラムの紹介など、本学で行う留学制

度についての手引き書となっています。また、留学生活を具体的にイ

メージしやすいように、在学生の留学体験談をはじめ、留学経験の

ある卒業生からのメッセージも掲載されています。

 各校学務グループ(札幌校は国際課)で配布していますので、ぜ

ひお読みください。

留学ハンドブックを作成しました!

--本との出会いを大切にし、すばらしい本との出会いを皆に伝えよう--

書評コンテスト2013表彰の様子

◉応募締切:平成26年11月28日(金)

 ビブリオバトルとは、お気に入りの本を紹介する書評合戦で、バトラーそ

れぞれが持ち寄った本の内容を5分間で紹介し合い、どの本が一番読みた

くなったかをゲーム感覚で競い、「チャンプ本」を決定するものです。

 平成26年度も各キャンパスを、TV会議システムで結ぶ北海道教育大学

独自の方法で開催しますので、多数の参加を希望します。過去には、全国

的な「ビブリオバトル首都決戦」など、本学学生が学外で積極的に参加し活

躍しているものでもあります。

 優秀作等・チャンプには賞状・賞品を、応募者・参加者には参加賞を用

意していますので、多数の応募・参加を、お待ちしています。 

「全学ビブリオバトル」バトラー募集-書評合戦に参加し、プレゼン能力を磨こう-

◉実施予定時期:平成26年12月

詳しくは、図書館のホームページをご覧ください。 https://s-opac.sap.hokkyodai.ac.jp/library/

ビブリオバトル2013(札幌校予選)の様子

書評コンテスト2013佳作受賞 杉山亜理紗さん(釧路校) 書評コンテスト2013佳作受賞 山北隆太郎さん(岩見沢校)

書評コンテスト2013優秀賞受賞 中居みよさん(札幌校)

本戦(TV会議)

表彰式

3031 HUE­ LANDSCAPE Autumn/Winter 2014HUE­ LANDSCAPE Autumn/Winter 2014

 学生の皆さんが読書を通じて書物に興味を持ち、図

書館を積極的に活用することを期待して「書評コンテス

ト2014」を開催します。自分の選んだ本とじっくり向き

合って、自分の考えを整理し、論理的な批評を加えた書

評を書いてみませんか。

編集後記

▶第21号の編集にご協力くださいました学外・

学内の皆さま誠にありがとうございました。

 今回の特集は、「教育大の『これまで』と『こ

れから』」です。北海道教育大学は、最も歴史

のある札幌校および函館校で創立100年を超

え、札幌、旭川、函館、釧路、岩見沢の各校で、

これまで数多くの教員を世に送り出してきまし

た。2014年、本学に「国際地域学科(函館校)」

と「芸術・スポーツ文化学科(岩見沢校)」とい

う2つの学科が誕生しました。このひとつの変

わり目に、北海道教育大学の「これまで」の歩

みを振り返りつつ、「これから」歩んでいく先へ

の希望を語る特集としました。

 この特集を通じて、北海道教育大学の各キャ

ンパスの課程や学科の特徴がよくわかるのでは

ないかと思います。各キャンパスの特徴をいか

して、幅広い視野を持って新たな課題に取り組

んでいっていただければうれしく思います。また、

北海道教育大学における過去から現在、そし

て未来へと向かう教育活動の多様性を認識す

る良い機会にもなるでしょう。

▶今年度も継続して編集局長を務めることにな

りました札幌校の鈴木明彦です。学生の皆さん

との距離を縮められる好機と捉えて頑張ってゆ

くつもりです。学内外の皆様に愛される学園情

報誌HUE-LANDSCAPEの発行に微力

ながらも全力をつくす所存ですので、今後とも

よろしくお願いします。

 また、前号まで副編集局長を務められた高

久元先生(札幌校)、編集局員の小林真二先生

(函館校)、中西紗織先生(釧路校)、倉重哲二

先生(岩見沢校)、大橋賢一先生(旭川校)が

ご退任されました。2年間にわたる編集の取り

まとめ、本当にお疲れさまでした。そして新た

に今尚之先生(札幌校)、竹中康之先生(函館

校)、鴨川太郎先生(釧路校)、渡部謙一先生

(岩見沢校)、村田裕和先生(旭川校)が、編集

局員にご就任されました。新編集局員の皆さん、

どうぞよろしくお願いします。

▶編集局の学生スタッフのうち、旭川校の大本

健太さん、森悠一郎さん、釧路校の新敷庸二

さん、小林可奈さん、札幌校の山口彩佳さん、

函館校の竹花美穂さん、猪股一樹さんが前号

で退任されました。お疲れさまでした!

 また、旭川校の竹森舞郁さん、齊藤友輝さん、

釧路校の湧川碧斗さん、佐藤直史さん、札幌

校の海藤彩香さん、松尾知実さん、山㟢聡太

さんが今号から就任しました。編集局の新メン

バーの皆さん、どうぞよろしくお願いします。

INFORMATION

「附属図書館書評コンテスト2014」作品募集

学園情報誌 HUE­LANDSCAPE編集局から

▶○○の活躍を取り上げてほしい、○○がおもしろそうなので取材してみては? など、本誌についてのご意見・ご要望などをお寄せください。可能なかぎり掲載させていただきますので、欄外の編集局のメールアドレスまでお知らせください。

▶本誌の各ページを飾る「らくがきイラスト」も、随時募集しています。投稿箱に入れるか、各キャンパスの編集局員の先生方に渡すなどしてください。

 その他、写真やイラストなどの画像、書・絵画・彫刻・工芸などの作品写真の投稿も歓迎します。画像ファイル(拡張子がjpg)を添付したメールを、編集局のメールアドレスまでどうぞ。

ご意見・ご感想・ご要望を編集局にお寄せください!   メールアドレス [email protected]

本誌と他の広報媒体との役割分担

 北海道教育大学広報企画室は、本誌HUE-LANDSCAPEの第19号・第20号の合冊を、平成26年9月に発行し、保護者の皆様に送付いたしました。本誌は紙媒体で、お手元でご覧になりやすいのが最大の長所かと思います。 しかし、半年ごとの発行ですし、各校の個別のスケジュールには必ずしも対応しておりません。本誌は、総合的に教育大的なるものを体現する存在ですので、最新の情報を提供するというニーズに、タイムラグが生じるのはいたしかたないことです。そこで、以下のように、目的ごとにそれぞれをご参照いただけたら幸いです。各校ホームページは、更新頻度に若干の差はありますが、最新の情報が得られる場です。

感想・意見・要望・情報・アイデア募集中!歓迎! らくがきイラスト・写真・その他の投稿!

・成 績 など:・各校の情報:・各校 紹 介:       ・全学情報:・大学 概要:・行事予定等:

大学教育情報システム各校ホームページ各校案内誌と『大学案内』(冊子のほかにhttp://daigaku.shingakunavi.jp/p/school/pamphlet/pamphlet.aspx?scl_no=6692200)『大学案内』『大学概要』(冊子のほかにhttp://www.hokkyodai.ac.jp/pdf/gaiyou.pdf)『学報』(冊子のほかにhttp://www.hokkyodai.ac.jp/public/publicity-01.html)

上記のように、本誌を含めすべてオンラインでご覧いただけますが、ご希望の冊子等がございましたら、総務部・総務課・広報・地域連携グループ(TEL011-778-0231、FAX011-778-0631)まで、連絡をお願いいたします。

 国際交流・協力センターは、北海道教育大学の留学制度につい

て皆さんによりよく知ってもらうために、『北海道教育大学留学ハン

ドブック』を作成しました。交換留学の流れや選考スケジュール、本

学の協定校一覧、短期プログラムの紹介など、本学で行う留学制

度についての手引き書となっています。また、留学生活を具体的にイ

メージしやすいように、在学生の留学体験談をはじめ、留学経験の

ある卒業生からのメッセージも掲載されています。

 各校学務グループ(札幌校は国際課)で配布していますので、ぜ

ひお読みください。

留学ハンドブックを作成しました!

--本との出会いを大切にし、すばらしい本との出会いを皆に伝えよう--

書評コンテスト2013表彰の様子

◉応募締切:平成26年11月28日(金)

 ビブリオバトルとは、お気に入りの本を紹介する書評合戦で、バトラーそ

れぞれが持ち寄った本の内容を5分間で紹介し合い、どの本が一番読みた

くなったかをゲーム感覚で競い、「チャンプ本」を決定するものです。

 平成26年度も各キャンパスを、TV会議システムで結ぶ北海道教育大学

独自の方法で開催しますので、多数の参加を希望します。過去には、全国

的な「ビブリオバトル首都決戦」など、本学学生が学外で積極的に参加し活

躍しているものでもあります。

 優秀作等・チャンプには賞状・賞品を、応募者・参加者には参加賞を用

意していますので、多数の応募・参加を、お待ちしています。 

「全学ビブリオバトル」バトラー募集-書評合戦に参加し、プレゼン能力を磨こう-

◉実施予定時期:平成26年12月

詳しくは、図書館のホームページをご覧ください。 https://s-opac.sap.hokkyodai.ac.jp/library/

ビブリオバトル2013(札幌校予選)の様子

書評コンテスト2013佳作受賞 杉山亜理紗さん(釧路校) 書評コンテスト2013佳作受賞 山北隆太郎さん(岩見沢校)

書評コンテスト2013優秀賞受賞 中居みよさん(札幌校)

本戦(TV会議)

表彰式

Page 17: 学生スタッフが大活躍する学園情報誌です! - hokkyodai.ac.jp...人が人を育てる大学・北海道教育大学の学生発信マガジン学園情報誌[ヒュー・ランドスケープ]

21NO.

Autumn/Winter

2014

教育大の「これまで」と「これから」特 集

HUE LANDSCAPE

平成26年10月 発行発行:国立大学法人 北海道教育大学編集:北海道教育大学学園情報誌 HUE-LANDSCAPE 編集局   編集局長/鈴木 明彦(札幌校)   編集局員/村田 裕和(旭川校) 渡部 謙一(岩見沢校)        鴨川 太郎(釧路校) 今  尚之(札幌校)         竹中 康之(函館校) 編集協力:株式会社須田製版

北海道教育大学ホームページ http://www.hokkyodai.ac.jp/

Autumn/Winter 2014 No.21

齊藤 友輝旭川校

竹森 舞郁旭川校

齊藤 紫葉岩見沢校

高杉 綾岩見沢校

佐藤 直史釧路校

湧川 碧斗釧路校

奥寺 栞織函館校

中野 雅文札幌校

海藤 彩香札幌校

山嵜 聡太札幌校

松尾 知実札幌校

藤平 佳奈岩見沢校

HUE-LANDSCAPEは学生スタッフが大活躍する学園情報誌です!

森 愛莉函館校

藤原 めぐみ函館校

増森 彩香函館校

編集局のE-mail ▶ [email protected]

HUE-LANDSCAPEに関するご意見、ご感想をお気軽にお寄せください。企画案や写真・イラストも、常時募集しています!

小島 絵美函館校