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Chemist - 神戸市:トップページ 2014.3 Chemist 2014.3 黒田和歌子(平成23年度採用) 環境局環境創造部環境保全指導課 水質汚濁の規制指導や浄

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緊急特別企画 若手職員座談会

化学職のホンネ 社会の重要なインフラである上下水道や、近年ますます重要性を増す環境分野で活躍する化学職。神戸市

職員として採用され、どんな仕事をするのか、やりがいはあるのかなど、疑問は尽きない。そこで今回、入庁後

に感じたギャップや職場の雰囲気、人事異動の状況など「受験者が気になること」をテーマに据え、化学職若

手職員を集めて座談会を開催した。化学職へ思いをめぐらす一助となれば幸いだ。

【聞き手:森本隆夫(環境局、平成11年度採用)】

■仕事をするうえで職種は意識しない

─それではよろしくお願いします。まずは各局での化学職の仕事を紹介いただくのと、実際に仕事をされてみての感想をお伺いします。入庁する前のイメージと違った点やギャップなどはありましたか?

黒田(環境局) 環境局の化学職は、水質・大気などの環境監視や工場の規制・指導、市のクリーンセンター(ごみ焼却施設)の排水処理施設の管理、産業廃棄物の規制・指導などに加えて、最近では地球温暖化対策や環境教育など、非常に幅広い仕事を担当しています。化学職には下水処理場や浄水場といった現場のイメージがありましたが、実際には本庁に配属されましたし、周囲には様々な職種の方がいてとても驚きましたね。

白神(建設局) 建設局では、下水道に流れる工場排水の規制・指導や、下水処理場の運転管理、水質分析、処理技術の研究などを担当しています。私の部署では、現場での対応や判断など担当に任せられている部分が大きいので、最初は戸惑いました。やはり上司と密に連携しているイメージがあったので。

中島(水道局) 水道局では、基本的には水質試験所に配属され、水道水や貯水池などの水質分析を主に担当します。一番驚いたのは、担当と係長以上で仕事内容が180度異なる点ですね。担当は分析や浄水場への巡回などデスクワーク以外の仕事がほとんどなんですが、係長以上は資料作成や対外的な窓口対応など、デスクワークが中心になるんです。

黒田 環境局では技術職というよりは事務職に近い仕事が多いので、担当でもデスクワークが多いですね。当初配属された部署では、化学の専門知識以外に覚えることが多くて大変でした。

白神 私たちは化学職という技術職ですが、仕事をするうえでは職種はあまり気にしない方がいいと思いますね。

─これまでの仕事でやりがいを感じたこと、失敗したことなどはありますか?

黒田 市民啓発の仕事をしていたときは、市民の方からの反応が直接見られたので、やりがいを感じることも多かったですね。失敗というと、送付文書を間違えたり、自分で考えていたスケジュールがうまくいかなかったり。3年目になりますが、まだまだたくさん…

中島 自分たちでスキームを組んで調査を行い、取りまとめた結果を有識者や他部署の方に評価していただいたときは「頑張って良かった」と思いました。

─私は昔も今も失敗だらけですよ(笑) 化学職は裏方的に黙々と取り組む仕事も多いですが、その分、仕事ぶりが評価されたときの喜びもひとしおですよね。

■将来を見据えて刺激も求めていく

─さて、職場の雰囲気はいかがですか?

黒田 今の職場は、ベテランの職員が多くて、気軽に質問できる良い雰囲気ですね。

白神 私のところは個性的な方が多いですけど(笑)、とけこみやすいですよ。

中島 優しい方ばかりでとてもアットホームですね。一方で、将来を見据えて、新たな仕事への挑戦や、さまざまな職種の方との協働といった刺激も求めていきたいですね。

─化学職は人数の少ない職種で、より良い仕事をするためにも他の職種との関わりは重要ですね。そうした中で、化学職として求められるのはどんな人物でしょうか?

黒田 環境局では、配属によって全然違う業務になるので、化学的な専門知識というよりは、行政職と同じような事務処理能力だったり、業者や市民の方とお話しする機会も多いので、コミュニケーション能力だったりが必要なのかな、と思います。

白神 私の部署では、そういった行政的な能力に加えて、やはり化学的な知識も必要になりますね。程度はどうあれ、両方とも備えていた方がいいと思います。

中島 水質試験所は、化学職が所属している部署の中でもかなり特殊なところなので、行政的な能力というよりは、水質に関する深い知識や、ICP-MS(誘導結合プラズマ質量分析計)やLC/MS/MS(液体クロマトグラフ質量分析計)といった分析機器を上手に扱えることが大切ですね。とはいえ、分析経験がなくても全然大丈夫ですよ。現職員も配属後に習得した人ばかりですし。

■どこへ配属されても前向きに

─異動があることを考慮しても、行政的な能力と化学知識は両方必要なんでしょうね。では、その異動はどれくらいの頻度なのでしょうか?

黒田 53人という化学職の小さな輪の中でも、異動は結構あります。配属先が希望していた業務でなくてもがっかりする必要はないし、逆に、希望の部署へ配属されてもいつかは異動します。どんな部署へ配属されてもがんばる気持ちが大事です!

中島 確かに、昔は局外への異動はほとんどありませんでしたが、最近は活発になりつつあります。私の部署でも、過去3年間だと、転入が1名・2名・2名、転出が1名・2名・1名となっており(退職者は除く)、ほぼ全員が局間異動です。昔のような「40年間同じ職場」というのは、今後はレアなケースになっていくと思います。黒田さんの言うとおり、どこへ配属されても前向きに取り組むことが本当に大切

ですね。

─今後、どんな仕事を経験し、どんな職員になりたいですか?

黒田 職種のイメージにこだわらず、幅広く取り組みたいですね。得られた知識や経験が、後で役に立つと思いますから。事務職の印象が強い経理とか興味ありますよ。

白神 私もそうですね。化学職=分析というようなことではなく、もっと市民に近い仕事に取り組みたいです。

中島 私は「化学職初の局長」を目指します!

一同 おお~。

─非常に大きな話も出ましたね。頼もしい限りです。私は事務職的な仕事の経験が多いんですが、職種を超えた人のつながりも増えますし、自分にプラスになることがたくさんありますよ。若い人には専門知識を深めるとともに、ぜひ色々な仕事を経験してもらいたいです。

■神戸市職員をめざす人たちへ

─それでは最後に、これから神戸市職員をめざす人たちにメッセージをお願いします。

黒田 いわゆる『9時ー5時』な公務員のイメージとは違うことが多いかもしれません。それでも神戸市職員になりたい!というやる気のある人、お待ちしています。

白神 マンホールを開けた時に虫が出てきても冷静にスプレーを噴射できるくらい、どんなことでも耐えられる人、来てください!

中島 閉塞感が漂うこんな時代だからこそ、愛する神戸のために。みなさんと一緒に働ける日を楽しみにしています!

─本日はどうもありがとうございました。

Chemist 2014.3 Chemist 2014.3

黒田和歌子(平成23年度採用)環境局環境創造部環境保全指導課

水質汚濁の規制指導や浄化槽の整備事業など生活排水対策の担当をしています。今年度、初めて底引き網漁船に乗りました。

白神 有基(平成25年度採用)建設局下水道河川部計画課

工場・事業場から下水に流れる排水の水質検査や指導を担当しています。市内全区を回り、外に出る機会が多い職場です。神戸市は意外と広い。

中島 祐輔(平成24年度採用)水道局事業部水質試験所

水道水・貯水池などの農薬の分析や、貯水池の水質改善に向けた調査研究などに取り組んでいます。昼休みのサッカーがとても楽しいです!

下水の採水風景。指導現場では的確な判断が求められる。

ICP-MS(誘導結合プラズマ質量分析計)は水質検査の主力機器の一つ。

専門知識とともに市民・事業者とのコミュニケーション能力が不可欠。

下水処理場も配属先の一つ。さまざまな職種が協力して水処理に取り組む。

水質試験所ではより精度の高い分析をめざした研究も盛んだ。

環境局の電気自動車。地球温暖化対策分野でも化学職が活躍する。

化学職の先輩たち。次代を担う新進気鋭の若手の登場を待ち望む。

参加者PROFILE ※配属は平成25年度現在です

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ist2014.3

平成26年3月発行

神戸市中央区加納町6-5-1(神戸市役所1号館22階)

078-322-

5823 http://www.city.kobe.lg.jp/

そこが知りたい!化学職

最新データでみる 化学職あれこれ

●化学の「シマ」。the “化学職” な分析業務から、工場の排水規制、届出審査、調査研究、普及啓発、苦情対応等、様々ですが、基本的な配属先としては、水道・下水・環境の3つになっています。化学職ばっかりのところもあれば、いろんな職種の人がいるところも。

●可能性、いろいろ。現在化学職が在籍している部署へ配属されることがほとんどですが、最近では採用区分に関わらず配属されることもあるようです。環境省に派遣された例もあります。職種を超えた幅広い職務を経験できるようになるかもしれませんね。

●意外と多い? 女性職員。化学職の中で女性職員はなんと2割強。なんだか少ないように思えるかもしれませんが、技術職の中ではかなり多いほうなんです。どの職場にもまんべんなく在籍しているので、1人で不安・・・ということもありません。女性の係長級以上も年々増え、勢力はどんどん拡大している、かも?。

●みんな知りたい、休暇のホント。有給休暇 20 日に加え、夏季休暇も5日あり、1日・半日・時間休といろいろな使い方ができます。介護休暇や産前産後休暇、イクメンパパ向けの育児参加休暇などもあります。一方で、イベント出務等で休日出勤がある職場もあります(振替休があります)。業務と相談しながらですが、うまく休暇を取って、プライベートも充実させていけるといいですね。

●ある化学職のいちにち。環境局所属の某化学職職員の一日のスケジュールを紹介します。

8:35 出勤 まずはメールチェックなど。8:45 始業 朝礼・今日の業務を確認。9:00 採水調査 工場排水の採水に向かいます。12:00 昼休み お昼の本庁舎は消灯で真っ暗。13:00 書類作成 パソコンが使えないと大変です。14:00 窓口対応 市民や事業者の方も多く来られます。15:30 苦情処理 通報を受け突然現場へ向かうことも。17:30 記録作成 残業がある日もあります。19:00 退庁 明日もがんばりましょう^^

男性41人

女性12人

環境局12人

建設局21人

水道局20人

課長級6人係長級10人担当

37人

男女比率 局別の配置現所属での勤務年数 役職の割合年齢構成

~29歳11人

30~39歳18人

40~49歳17人

50歳~7人

1~2年24人

3~4年14人

5~9年6人

10年~9人

※データはすべて平成25年度末時点

配属状況

環境局 資源循環部

事業系廃棄物対策室

環境創造部

庶務課(環境省派遣)

環境未来都市推進室

施設課

地球環境課

環境保全指導課

環境評価共生推進室

建設局 下水道河川部

東水環境センター

中央水環境センター

西水環境センター

水道局 経営企画部

事業部

計画課

  水質検査事務所

経営計画課

水質試験所

12人1人

1人

3人

1人

2人

3人

1人

10人

21人 3人

2人

20人

2人

4人

1人

19人

編集人 神戸市化学職職員有志一同

発行人 神戸市人事委員会事務局任用課

神戸市広報印刷物登録 平成25年度第349号(広報印刷物規格B-1類)