実用化を見据えたカーボンナノホーンの応用開発 環境やエネルギー産業分野への展開

Production to Application

岡山大学 大学院自然科学研究科（工学部）

産業創成工学専攻 電気電子機能開発講座

教授 林 靖彦

新技術の概要

ナノカーボンの一種である，「カーボンナノホーン」を高品質で短時間に大量合成する技術を確立している．この材料による様々な応用へ展開すべく，様々な試作を行うことで応用製品の産業化への橋渡しを行う． 6

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背 景

カーボンナノチューブ（CNT）は産業への応用が期待されつつも．．． CNT発見から20年以上が経っている 高純度のCNTの量産技術が未だ実証段階 産業用途結びつけるだけの低コストではない 材料物性の制御の難しさ アスベストと同様な健康被害をもたらす？

ナノカーボン応用製品の産業化が強く求められている

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ナノカーボンファミリー

1991 1993

http://www.photon.t.u-tokyo.ac.jp/index-j.html

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カーボンナノホーンの構造

DHALIA BUD

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水中アーク放電合成 6

スケーラブル大量合成技術

Simultaneous Production

Soot

Floating in water

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SEMによるカーボンナノホーンの観察

Typical size of some 25nm (range 20-150nm)

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TEMによるカーボンナノホーンの観察 9

BUDタイプカーボンナノホーン

BET, BJH Methods

Agglomerates Size (nm)

20-50

Surface Area (m2/g)

250

Pore Volume (cm3/g)

1.1

Pore Size (nm)

5-10

Bulk density (g/l) 35

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ラマン散乱測定

1590 cm-1

G-band

1330 cm-1

D-band

Quality: I(D)/I(G) ratio

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Available In Different Forms

Powder/Particle Foam

Easy Handling

Suspension

Dispersed in H2O 8% CNH

Very Pure > 99,5%

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Application Trials

fiber or yarn for textile

Zeolite/Al composites

PC composites

Metal particle loaded

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新技術の特徴・従来技術との比較

比較項目 本技術 従来技術 （CNTを想定）

材料構造の完全性 △ ○

品質・大量合成 ○○ ○△

溶液分散性 ○ ×

材料のハンドリング ○ ？

低コスト化 ○ △

安全性 ○ △

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開発の方向性

機能性素材・複合材料分野 導電性フィルム・ゴム，繊維，ガス吸蔵材料

エネルギー関連材料・デバイス分野 燃料電池，スパーキャパシタ，蓄電池への添加剤 触媒担持体や水素吸蔵などの吸着剤

省エネルギー技術分野 潤滑剤（摩擦摩耗制御）

薬剤搬送キャリアと担持薬剤分野 環境分野

放射性物質吸着シート，環境モニタリングデバイス

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広範なアプリケーション 16

カーボンナノホーンの毒性

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J. Miyawaki, M. Yudasaka, T. Azami, Y. Kubo, S. Iijima ACS Nano, 2008, 2 (2), pp 213–226

We extensively investigated in vitro and in vivo the toxicities of as-grown carbon. Negative mutagenic and clastogenic potentials suggest that SWNHs are not carcinogenic. The present results strongly suggest that as-grown SWNHs have low acute toxicities.

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想定される業界

想定されるユーザー 機能性素材関連，エネルギー関連， 自動車関連，機械加工関連， 薬剤関連，環境関連

Research process to Next step in development of prototype products

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実用化へ向けた課題

本技術は，カーボンナノホーンの高品質・大量合成，企業の研究開発に繋げるための基盤となる様々な試作に関するものである． 広範な用途が期待されるため，各々の分野に応じてカーボンナノホーンを用いた用途開発，そのためのマスプロダクションのための技術開発が必要である．

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企業への期待

将来的なカーボンナノホーンの安定供給（これまでの大きな問題点）を気にすることなく，企業の研究開発に専念できる．

これまでにカーボンナノホーンを用いて試作した様々な成果を基盤に，企業で量産に耐えうる技術開発を期待する．

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共同研究経歴（主なもの）

JST関係 2006/9～2007/2 JSTシーズ発掘試験研究に採択 2008/10～2010/3 JST地域ニーズ即応型に採択 2010/10～2011/3 JST A-STEP（探索タイプ）に採択 2012/10- JST復興A-STEP事業に採択

企業との共同研究（2008年以降） 12件の共同研究を実施（豊富な共同研究実績） 東海地区（T社，D社，AC社，中小企業など） 東海地区以外の電機メーカー ファインケミカルメーカー，金属材料メーカー

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お問い合わせ先

＜技術的内容＞ 岡山大学 自然科学研究科 産業創成工学専攻 教授 林 靖彦 email hayashi.yasuhiko@gmail.com ＜技術の育成や特許等＞ 岡山大学 知的財産本部 知財マネージャー平野 芳彦 ＴＥＬ ０８６－２５１ － ８４７６ ＦＡＸ ０８６－２５１ － ８９６１

e-mail y-hirano@cc.okayama-u.ac.jp

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