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15 竿宿

稲刈り月に想 - Ibusuki...中秋節のころ、親しくして をもらったことがありました。の平に余るほどの大きな月餅いた王(ワン)さんから、手

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Page 1: 稲刈り月に想 - Ibusuki...中秋節のころ、親しくして をもらったことがありました。の平に余るほどの大きな月餅いた王(ワン)さんから、手

報恩

謝徳

 

あちらこちらで彼岸花を見

掛ける季節です。

 

「これまで(此し

がん岸)」に別れ

を告げ「これから(彼ひ

がん岸

)」を

想うといわれる彼岸花は、時

空の分かれ目に咲く花のよう

です。

 

さて、中国では旧暦8月15

日の中秋節に、満月をかたど

った伝統的な縁起物の菓子

「月餅(げっぺい)」を食べる

習慣があります。

 

月餅を食べることは、「天と

地と人」の三者が一体(丸)

になることを意味し、食べる

こと自体が極めて重要といわ

れます。

 

月餅に家族の幸せ、国家の

安泰、世界の平和を願う力が

こもるという思想は、脈々と

悠久の昔から今に引き継がれ

てきました。

 

中秋節のころ、親しくして

いた王(ワン)さんから、手

の平に余るほどの大きな月餅

をもらったことがありました。

 

そのころは「団円(家族が

そろって月餅を食べながら月

見をすること)」の意義も、由

来も知らず、大き過ぎて厄介

に思ったものでした。

 

月餅はお世話になった人へ

の贈り物でもあるようです。

 

中秋節のころは稲刈りの時

期でもあり、9月(長月)を

稲刈り月とも言います。

 

赤トンボが、黄金色の稲穂

すれすれを飛び交い、鼻先ま

で近づいてはくるっとターン

して、収穫を喜んでくれてい

るかのようでした。

 

鎌を手に思わず口ずさんだ

のが「夕やけ小やけの…」で

始まる「赤とんぼ」。「故郷」

などと並び、最も愛される童

謡です。その歌詞を口ずさむ

時、何ともいえぬ郷愁が漂い

素直になります。

 

童謡で歌われる竿に止まる

トンボは、アキアカネといい

ます。

 

トンボの別名は秋津(あき

つ)。秋津島が日本国の異称で

あったことからすれば、日本

はトンボの国だったことにな

りそうです。

 

稲の害虫を食べるトンボの

飛び交う様子は、昔から、い

わば収穫の象徴であり日本人

の原風景でもあるようです。

稲刈りはこれからが本番の所

もあります。

「台風よ!しばし来ないで」

と願いながら豊作を祈りたい

ものです。

 

九州新幹線鹿児島ルート全

線開業から2年が経った現在

も、本市が誇る観光名所には、

多くの観光客が訪れにぎわい

を見せています。

 

この傾向を、維持・拡大さ

せていくために、周辺地域と

連携した広域観光の推進が重

要となってきます。

 

いぶすき広域観光推進協議

会では、今年度から大隅広域

観光開発推進会議と連携し、

薩摩・大隅ぐるっとキャンペ

ーンを実施します。

 

9月から平成26年1月31日

までの間に、指宿地域または

大隅地域内の宿泊施設(ホテ

ル・旅館)に宿泊し、山川

根占フェリーを利用すると、

車両1台(バスを含む)につ

き1,000円、自動二輪1台

につき500円を助成するも

のです。

 

大隅は、美しい清流が自慢

の猿ヶ城渓谷や、千畳敷と呼

ばれる川床が見られる花瀬自

然公園といった大自然を感じ

ることができるスポットが満

載です。また、新鮮な魚・黒

牛・黒豚などのグルメも魅力

の1つです。大隅地域の観光

資源は、今後、鹿児島観光の

目玉となることが期待されて

います。

 

このキャンペーンは、観光

客を両地域へ誘うことを目的

としていますが、市民の皆さ

んでも利用できます。この機

会に大隅で宿泊して、あなた

だけのゴールデンルートを開

拓してみませんか。

問い合わせ先

いぶすき広域観光推進協議

会(観光課観光交流係)

☎㉒2111(内線325)

光を観せて、魅せられて

観光シリーズ

ゴールデンルートを見付けませんか

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稲刈り月に想お

指宿市長 豊留

悦男

花瀬自然公園の千畳敷

12広報いぶすき 9月号