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1 平成28年度 大分県障害福祉サービス事業所等 共同受注事務局 運営委託業務報告書 実施期間 平成28年 4月 1日より 平成29年 3月31日まで 【報告者】 社会福祉法人 太陽の家内 大分県障害者就労支援事業所等 共同受注事務局 リーダー兼事務担当 村 明洋 コーディネーター 矢吹 政秀 コーディネーター 首藤千美 1.共同受注体制の確立について 1-1 新規開所事業所の現況調 1-2 共同受注体制の基盤づくり 1-3 農作業共同受注の継続体制の整備 2.事業所製品等の広報活動について 2-1 官公庁への広報・営業活動 2-2 民間企業への広報・営業活動 2-3 HPでの事業所、事務局活動の広報 2-4 団体への広報やメディアでの広報活動 2-5 共同販売会での広報活動 3.事業所等の負荷軽減について 3-1 契約の代行、原材料の共同購入等について

大分県障害福祉サービス事業所等 共同受注事務局 運営委託業務 … · 1 平成28年度 大分県障害福祉サービス事業所等 共同受注事務局

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平成28年度

大分県障害福祉サービス事業所等

共同受注事務局 運営委託業務報告書

実施期間

平成28年 4月 1日より 平成29年 3月31日まで

【報告者】 社会福祉法人 太陽の家内

大分県障害者就労支援事業所等

共同受注事務局

リーダー兼事務担当 植村 明洋

コーディネーター 矢吹 政秀

コーディネーター 首藤千栄美

1.共同受注体制の確立について

1-1 新規開所事業所の現況調査

1-2 共同受注体制の基盤づくり

1-3 農作業共同受注の継続体制の整備

2.事業所製品等の広報活動について

2-1 官公庁への広報・営業活動

2-2 民間企業への広報・営業活動

2-3 HPでの事業所、事務局活動の広報

2-4 団体への広報やメディアでの広報活動

2-5 共同販売会での広報活動

3.事業所等の負荷軽減について

3-1 契約の代行、原材料の共同購入等について

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4.その他報告事項

4-1 研修・出張報告

5.共同受注事務局のあり方について

5-1 平成30年度からの事業継続方策の検討

6.受注実績の報告

6-1 官公庁からの受注実績

6-2 民間からの受注実績

6-3 農作業共同受注事業の実績

6-4 平成28年度の受注実績のまとめ

※添付資料

資料-1 部会加入事業所一覧

資料-2 平成28年度部会活動報告

資料-3 農作業共同受注のグループ化資料

資料-4 平成28年度営業訪問実績

資料-5 共同販売会の開催記録

資料-6 アンケート分析結果報告

資料-7 共同受注作業等の実績内訳資料

資料-8 農作業共同受注の実績内訳資料

資料-9 共同受注事務局受注実績一覧

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平成28年度大分県障害福祉サービス事業所等共同受注事務局事業報告

〈 概 要 〉

平成 27 年度は、「農作業共同受注事業」が県の管轄から当事務局へ統合され、業務の引継ぎ

の為に4名で運営を行なってきたが、引継ぎも無事に完了し、平成 28 年度は3名体制でのス

タートとなった。

平成28年度の主たる取り組みとしては、平成29年度からの事務局人員の減員を見据えて、

受注体制の安定してきた各地域のJA作業について、発注元である各JA事業部と、その受託

事業所によるグループ化を地域単位で進め、今後は事務局が関与せずとも、各地域で継続的に

作業を共同受注する為の体制整備を進めてきた。

また、業務委託期間満了後の共同受注事務局(事業)継続の方策については、運営協議会で

必要経費の試算や方策案について意見交換を行ない、11 月に全事業所の総意を確認する目的

でアンケート調査を実施した。今後はその結果から、現実的な方策を検討する方針である。

受注活動では、報酬単価の高い施設外就労先の開拓を第一の目標にあげて取り組み、新規農

業支援や配送業務の仕分け作業などの、期間作業の受注は得ることが出来たが、昨年度末から

進めてきたクリーニング関連の施設外作業は、依頼元の事情により立ち消えとなる残念な結果

となった。

にんにくの栽培など、実績が伸び悩んでいる農作業関連は、企業との提携作業獲得を目標に

営業を実施した。豊後大野市の企業から黄金唐辛子の栽培協力を依頼され、受託を希望する事

業所が、平成29年春からの作付けに向けた準備を進めている。

企業からの外注作業等については、工賃向上成果に結びつくような大きな受注案件は無かっ

た。また、一昨年度から受託先拡大を進めてきた「自動車の電装部品組み立て作業」について

も、納期対応や人員不足、難易度等の問題で、量産体制まで立ち上げる事が出来ずに頓挫する

事業所も多く、目標とした成果には至っていない。

1.共同受注体制の確立について

事業を開始した平成25年度に、事務局が把握していた事業所数は143事業所であった。

平成28年度当初には205 事業所まで増加しており、新規開所事業所の情報収集に追いつけて

いない状況が続いている。

事業の基盤となる業種別部会での活動としては、共同受注可能な仕事の案件についての説明

会の開催や受注の対応、スキルの向上の為の研修会を主に実施してきた。また、4 月と 10 月

には定例会として、各部会の幹事事業所で構成する「共同受注事業運営協議会」を開催し、平成

30 年度からの体制作りについての方策案や、今後の実施スケジュール等を協議し、11 月には

事業所に対して、平成 30 年度からの共同受注事業(事務局)継続化についてのアンケート調査

を実施した。 来期はこの結果を踏まえ、事業所の意向に添う方向性での、自立的な運営体制

案を提案し、平成30年度に向けた準備を進めていきたい。

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1-1. 新規開所事業所の現況調査

新規開所した事業所については、引き続き訪問調査を実施して情報収集を行なっている。

今年度は以下の 14 事業所を訪問し、事業所の方針や状況確認、共同受注事務局に対するニー

ズ等についてのヒアリングを行なった。

近年開所する事業所の傾向としては、一般法人を運営母体とするものが多いが、母体会社の

系列作業等で、安定した仕事量が確保されている事業所は少ないようで、開所準備期間中に事

務局に来訪される方も増えてきた。新規開所事業所は特に、事務局への期待度も高い事が伺え、

当面の適切な仕事が確保出来るよう配慮し、信頼関係を構築していきたい。

表1-1 平成28年度新規開所事業所への訪問実績

所在地 事業所名 設置団体名 事業種 訪問日

杵築市 なもりの杜 七守株式会社 A、B型 H28.4.19

大分市 B型事業所 れもん NPO法人 里の風 B型 H28.5.20

大分市 明日の輪 社福 豊肥福祉会 移、B型 H28.6.9

大分市 おひさまファーム NPO法人 イノセント 移、B型 H28.6.10

日田市 ドリームパーク日田 株式会社TEAM・G A型 H28.6.21

大分市 ぽの ぽの 一般社団法人 福祉協会 和 B型 H28.8.23

大分市 勇輝 株式会社 KOUSHIN A型 H28.10.24

大分市 はぐくむ NPO法人HUGKUMU B型 H28.11.8

別府市 B型事業所 いちご 一般社団法人 楠 B型 H28.11.14

別府市 みどりの風・別府(来訪 ) 合同会社 緑風会 A型 H28.11.1

大分市 大分ゆたかの会作業所 大分ゆたかの会 B型 H28.12.16

別府市 STARTING POINT 株式会社支援センターらいぶおん B型 H29.1.18

大分市 アップライト 一般社団法人 ウィル B型 H29.1.30

由布市 あすなろ NPO法人 あすなろ B型 H29.3.6

1-2. 共同受注体制の基盤づくり

共同受注体制の基盤として立ち上げた、業種別部会の活動も3年目となるが、積極的に出席

している事業所は固定化されつつある。出席率は、最も高い部会でも印刷部会が50%程度で、

次いで製造、農園芸、環境部会が20~25%、販売部会が15%程度となっている。

事務局の業務委託期間満了後の平成 30 年度からは、この部会を軸とした受注体制を整える

事を想定しているが、日々ギリギリの人員で業務を行っている事業所も多い中、部会への出席

も間々ならないのが現状であり、現在の県全域を一まとめとした作業種部会では、遠隔地の事

業所ほど参加も難しくなる事から、より情報交換を密に行なえる地域単位での受注組織に再編

成するなど、現実的に運用可能な体制に切り替えていく事が必要かもしれない。

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また、個人用PC等の整備がされていない事業所が殆どであり、メールによる情報が担当者

へ伝わっていなかったり、FAXや電話での連絡方法を主とする事業所が多い事から、連絡調

整業務に必要以上の時間や労力を要している事も伺え、共同受注体制を確立する上で必要とな

る、スムーズな情報伝達が難しい事も課題としてあげられる。

現在の部会幹事事業所も今期で3年目の任期が終わる事から、新たな幹事事業所の任命が必

要な時期であるが、事務負担を懸念され、幹事を引き受けて頂ける事業所探しにも苦慮する現

状を併せると、事業所のみで構成した共同受注組織では、円滑な運営は困難であると予見出来

る。体制の確立にはまだ相応の期間と、情報整理やフォローを行う第三者機関としての事務局

の継続が必要であると感じている。

① 業種別部会の加入状況

平成28年度当初の部会加入事業所は99事業所であったが、今年度は8事業所が新規加入し、

期末時点での部会へ加入事業所数は107事業所となった。

今期は、これまで別々の部会として運営してきた食品部会と手工芸部会を、販売部会として

統合させる事を提案し、90%以上の加入事業所から承諾を得て実施する事になった。理由とし

ては、業種による共同商品開発や事業提携等のニーズも特になく、共通の目的は販路拡大であ

る事から、統合が合理的と判断した為で、今後の営業方策や県庁店舗・販売会の継続体制など、

より現実的なテーマに絞った活動を行なう事とした。

平成28年度期末時点での部会加入事業所数と、これまでの推移は下記のとおりである。

【部会加入事業所の推移】

平成26年度期末の加入数 85事業所(複数部会への加入含め延べ143事業所)

平成27年度期末の加入数 99事業所(複数部会への加入含め延べ193事業所)

平成28年度期末の加入数 107事業所(複数部会への加入含め延べ206事業所)

表1-2-① 部会の編成と加入事業所数(平成29年3月31日現在) ※()内前年度増減

部会名 対象事業内容 幹事事業所 加入事業所数

農園芸部会 野菜や生花等の製造販売 ぶらぼう作業所 43事業所(+5)

製造部会 製造・下請け作業等 太陽の家・やまびこ広場 41事業所(+2)

環境部会 メンテ・リサイクル・クリーニング ソレイユ・樹の実園 39事業所(+4)

印刷部会 名刺印刷、チラシ、冊子等 ひので・援ジョイワーク大分 20事業所(+2)

販売部会(食品)

(手工芸)

菓子、弁当、加工食品

縫製・革製品・木工・雑貨

ウインド、べっぷ優ゆう

メロディー・

32事業所(+2)

35事業所(+3)

重複4事業所除く

計63(+5)

※添付資料-1 部会加入事業所一覧参照

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② 業種別部会の活動状況

各部会の開催については、昨年度末に部会で決定した年間計画をベースに実施したが、食

品・手工芸部会の統合調整や、企業からの発注に関する説明会等の臨時開催により、一部の部

会については計画を修正して実施している。平成 28 年度の各部会の活動状況は以下の通りで

ある。

表1-2-② 平成28年度 業種別部会の活動状況

部会名 実施内容 出席事業所

農園芸 H28.6.29 第一回部会

アグリコ依頼の赤しそ生産状況報告

豊後大野クラスターから黄金唐辛子栽培の提案

農業祭出店説明、ほ木栽培事業概要

H28.8.25 第二回部会

豊後大野クラスター、黄金唐辛子栽培状況見学

H29.1.25 第三回部会

豊後大野クラスター、黄金唐辛子栽培提携事業所

説明会、作付け量確認

H29.2.20 第四回部会 年度報告、次年度計画

農福連携事業計画説明(県障害福祉課)

12 事業所

9 事業所

7 事業所

(欠席 1)

8 事業所

製 造 H28.7.20 第一回部会 山下工芸正月飾り説明会

H28.9.7 第二回部会 正月飾り作業研修会

H28.12.20 第三回部会 楠木チップ商品製造販売について

楠木チップ消臭材製造、自社製品としての販売

H28.1.18 第四回部会 正月飾り反省・報告会

H29.3.14 第五回部会 ソニー・太陽 生産・原価管理研修会

H29.3.22 第六回部会 年度報告、次年度計画

23 事業所

18 事業所

7 事業所

9 事業所

13 事業所 18 名

5 事業所(欠席 2)

販売部会

食 品

手工芸

H28.7.12 第一回合同部会

手工芸、食品部会の統合と営業案について

地域販売グループによる販売会活動について

H28.9.6 第二回合同部会

部会統合アンケート結果報告、地域販売グループ活動

の進捗報告、アビリンピックパッケージ商品報告

H28.10.25 第三回部会 アマゾン震災復興サイト出品説明会

大分代理店 Hi ヒロセより事業説明

H28.12.14 第四回部会

マゾンネット販売希望事業所への手続き説明会

H29.1.23 第五回部会 地域G定期販売会について

実績報告、大分地域のリーダー決めと実施計画

H29.3.15 第六回部会 年度報告、次年度計画

16 事業所

11 事業所

8 事業所

6 事業所

11 事業所

8 事業所

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環 境 H28.9.12 第一回部会(コープG実績報告会)

上期お墓清掃受注状況、課題検討

H28.10.14 リンガーハット、浜勝 6店舗の年間除草作業について

受託先広報、個別調整にて 5事業所で受託

H29.3.8 第二回部会 実績報告、次年度計画

9 事業所

18 事業所

印 刷 H28.5.25 第一回部会 県異動名刺実績報告会

H28.8.19 第二回部会 年賀葉書営業について

印刷物発注の広報活動について

H28.9.27 第三回部会 年賀葉書パンフ、データ配布

広報、受注体制の調整

H29.1.30 第四回部会 年賀状実績報告、県異動名刺確認

8 事業所

6 事業所

7 事業所

8 事業所

運営

協議会

H28.4.6 第三回運営協議会

H27 年度実績報告、部会総会議題

H28.10.26 第四回運営協議会

上期実績報告、食品手工芸部会の統合について

平成 30 年度からの体制、運営案について協議

幹事 9名

幹事 7名

欠席 2名

県障害福祉課

部会総会 H28.5.12 共同受注関係者会議

県・市の調達状況報告、27 年度実績報告

部会活動報告、JA 作業グループ化案説明

73 事業所

③ 業種別部会での主な取り組み

平成28年度の各部会での主な取り組みは以下のとおりである。

※添付資料-2 部会活動報告参照

【農園芸部会】

・販路の開拓

農園芸部会での今期の主テーマとしては、提携栽培が可能な企業の開拓を営業目標として活

動した。また、ニーズも少なく成果の薄かった個別販路開拓については、唯一希望のあがった

「花苗」に対象を絞り、需要のありそうな企業、公共施設等の開拓をテーマとした。

・共同受注品目の開拓

大分市内の食品加工会社からの依頼を受け、平成 26 年度から取り組んできた「黒にんにく」

加工用のにんにく栽培は、例年、複数事業所でチャレンジして来たが、天候による不作や、規

格に適合する良品の収穫量が少なく、思うような成果を出せていない状況が続いている。

今年度、新たに取り組みを始めたのは、豊後大野市の企業から依頼を受けた「黄金唐辛子」

の提携栽培である。菓子用香辛料の加工原料とするもので、苗木や指定農薬については発注元

から支給され、投資も最低限で済むため、発注元による説明会と農場の見学会を開催し、来期

の受託希望事業所を募った。今年度は、試験的に1施設が先行して作付けを行ったが、天候等

の影響で苗木の生育が悪く、目標収穫量の1割も達成出来なかった。

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来期は6事業所が取組む事になり、4月からの作付けに向け、発注元による土壌分析や作付

けの指導を実施して頂いている。また、県の事業として、農業アドバイザー派遣事業も計画さ

れていることから、これを活用して成果向上を目指したい。

【製造部会】

・取引先の開拓

製造部会のテーマとしては、事業所から要望の多い、室内での軽作業(箱折、包装作業等)

の確保に向けた発注企業の開拓を続けたほか、宇佐市の企業から依頼を受け、一昨年度から取

り組んでいる、「自動車部品のハーネス組み立て作業」について、大分市内の事業所を中心に

受託先の拡大を進めた。昨年度末の説明会の後、8事業所が試作を開始したが、量産体制まで

軌道に乗せる事が出来たのは2事業所のみであった。その後、新規に3事業所がトライを開始

し、現在見極めを続けている。仕事の供給量は十分確保されている事から、今後も事業所への

展開を継続していく。

・共同受注アイテムの受注実績

製造関連作業での共同受注としては、スポット作業として今年で3度目となる「正月用品」

の加工・検品・包装作業で、説明会を開催して受託事業所を決定した後、作業研修会を経て9

月の中旬から作業を開始し、11月下旬の納期までに無事完納した。

製品8タイプ、合計 61,000 個を 18 事業所で受注したが、10 事業所が新規である事から、

研修会にてポカミス予防の為の作業要領や、チェックシートの活用を指導した。

しかし、入り数の過不足や、外装箱のラベル貼り忘れなど、考えられない不適合が発生し、そ

の都度再発防止のフォローを行った。また、客先への流出防止策として、専任の事業所による

全数二次検品を実施したことで、事業所責任区分での客先クレームはゼロという結果で完遂す

る事が出来た。

また、お中元用のギフト包装などの期間作業も昨年度同様に発注を頂き、複数事業所にて受注

を得る事は出来たが、新規作業の獲得に関しては、満足のいく成果は上がらなかった。

・研修会の実施

今期の研修会は、障害者雇用に力を入れているソニー・太陽株式会社へ講師を依頼し、収益

向上を考える際の指標となる、原価計算や損益分岐点、生産管理に必要な工数管理についての

研修を行った。固定費と売上げに比例した変動費の変化や、損益分岐点の見極め、収益改善に

必要な問題点の抽出や改善についての講義のほか、工数をベースにした製造原価の把握や生産

管理の目的について学んだ。

現在の就労支援事業所に置き換えて見ると、企業の固定費にあたる部分は全額支援費で賄わ

れており、利用者の生産活動全般の部分が全て変動費として扱われている現状がある。(材料

費と同様に利用者の工賃が出来高制で、工賃額を変動させ損益分岐点の帳尻を合わせている)

この事を認識して頂き、工賃は目標工賃を基準とした固定費として捕らえ、本来の変動費の改

善や、新規作業導入時などの適正単価を判断する材料として活かしてほしい。

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【環境部会】

・共同受注作業の獲得と継続体制

今年度4月からの新規作業として期待されたのが、施設外就労での「クリーニング関連作業」

であったが、4月に実習を行い3事業所での対応が決定した直後に、受け入れ先企業の事情に

より延期となり、その後進展が無い状況が続いている。

その他の新規作業としては、佐賀県に拠点を置く「リンガーハット系列店」のメンテナンス

管理会社から、県内の直営6店舗の除草作業の相談を受けた。同社は、社会貢献活動として全

県の直営店の除草作業に、就労支援事業所を活用する取り組みを進めているとの事で、佐賀県

の共同受注窓口からのご紹介により、大分県でも展開をする事になった。

10 月に事業所を公募し、5事業所で日田、大分、別府市の6店舗の除草作業を受託し、第一

回目を実施している。今後も年4~5回の年間契約にて継続していく予定である。

①電力メーターリサイクル事業

平成 27 年度4月から取り組んでいる同事業だが、金属相場の下落による影響が次第に大き

くなって来た事を理由に、発注元から単価引き下げの要請を受けた。その為、同社社長に同伴

して各事業所を訪問し、状況説明と単価引き下げ後の作業継続意向の確認を行なった。結果と

しては、受託 23 事業所のうち、事業所の都合によるものも含め4事業所が撤退する事になっ

たが、納期の無い負荷調整作業としては重宝されており、単価の回復についても、今後の相場

の動きを見極めながら検討して頂ける意向である。

②コープサービスおおいた提携のお墓清掃事業

コープおおいた会員を対象としたお墓清事業は、別府市の事業所に窓口を担って頂き、環境

部会内の「お墓清掃グループ」として16事業所で活動を行なっている。

継続的に受注が見込める、共同受注の柱となる事業のひとつであるが、作業が短期間に集中す

る事から、他の業務とのやり繰りが難しくなった事を理由に、今期4事業所が撤退する事にな

った。また、発注者も高齢の方が多く、「お墓」が居住区から遠方の場合などは場所特定が難し

く、作業以外の部分でかなりの労力が必要となる事も理由の一つのようだ。

リーダー事業所も確立されており、受注量は今後も伸びていく事が期待出来るため、受注の増

加に合わせて、各地域での拠点となる事業所の拡大を図っていく予定である。

【印刷部会】

・県(人事異動)名刺受注事業の定着化について

平成26年の3月から、部会での主たる取り組みとして進めてきた、「県職員の人事異動名刺」

の共同受注は、県の優先調達方針に後押しされ、取引部署も順調に増加してきた。

開始当初は、取引部署の増加により、各事業所の生産能力が追いつかなくなる懸念もあったが、

各事業所とも生産体制を強化してきた。

現在では事業所毎に取引部署も固定化されており、新規部署からの発注対応以外は、事務局

が介在する必要のない状態まで体制が固まってきた。また、名刺作業の難点である、部署独自

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のロゴマークの加工等についても、設備が不十分な事業所のフォローを、幹事事業所が積極的

に行なっており、横の繋がりも強化されている。

・新規作業の開拓

今年度の試みとしては、年賀状印刷を部会での活動目標に追加して実施を試みた。ある程度

の実績は上がったものの準備期間が短かった事もあり、大きな成果にはならなかったが、来期

は早めに準備を開始し、再チャレンジする計画である。

【販売部会】

・県庁店舗の運営体制の確立

「けんちようのパン屋さん」もリニューアルオープンから2年目を迎えた。

当初はメインのパンのほか、菓子類を主に販売を行なっていたが、アンテナショップとしての

役割を加えるため、食品関連事業所を昨年度の 12 事業所から 19 事業所へ、手工芸品の

販売についても 11 事業所から 16 事業所に増やし、季節野菜のスポット販売等、品揃えに

も常に変化を持たせる工夫を行い、昨年度同様の売上げ目標を維持している。

現在、販売員の人件費相当分は、出品事業所の売上げの一部で賄い、他のリース備品や消耗品

を事務局事業費から充当している事から、事業費による補助が見込めなくなる、平成 30 年度

からの運営方法については、来期の販売部会のテーマとして協議していきたい。

・地域販売会の実施

販売部会として食品、手工芸部会を統合し、今期部会の主活動として実施を進めたのが、事

業所を主体とした定期販売会の開催である。目的は、自主製品を製作している事業所の販売機

会の拡大で、開催規模は小規模ではあるが、近隣地域の事業所が定期的に行うことで認知度を

上げ、リピーターの獲得を期待して実施している。テーブル等の備品は店舗から無償でお借り

出来る事から、事業所の金銭的負担も軽減される。また、現在は事務局が販売会を主催し、開

催店舗等との調整を経て実施しているが、平成 30 年度以降は、販売部会が協力店舗との関係

を継続し、販売会を実施していけるよう、ノウハウを引き継ぐ事も目的としている。

今年度は、ゆめタウン別府店で 10 月から4回(3月は全体での販売会)実施し、段取り等を

参加事業所へ引き継いでいる。来期は大分市内の店舗にて同様の活動を開始する計画である。

④ 部会運営の今後の課題について

業種部会を立ち上げた最終的な目的は、現行の共同受注事務局の委託事業期間が終了した後

にも、部会を中心としたネットワークを整え、受注体制を維持する事である。

営業方策の決定や情報交換、特定の作業依頼に対する受注対応に対しては、業種別部会の方

が機能的との考えで現在の体制をとってきたが、各部会とも出席状況は1-2項の冒頭でも述べ

た通りであり、現状のままでは何れ機能を果たせなくなる事が予見される。

平成 30 年度からの受注体制を、事業所主体で整えるのであれば、各作業の特性や対応範囲

などに合わせ、情報交換を密に行なえる地域単位での共同受注組織や、業種により必要な作業

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種部会を並行させる事が現実的だと現在は考えている。印刷部会を例にあげると、県の人事異

動名刺等の共通目的があり、部会内での負荷調整や技術的な支援体制も構築されている事か

ら、現行の作業種部会の形が適している。また、現在動いている共同受注作業に関しては、J

Aのグループ化にならい、作業グループとしてまとめる事も必要だと考えている。何れにせよ、

リーダーシップをとれる事業所の存在が必須であり、そこが体制づくりの最大の課題である。

1-3. 農作業共同受注の継続体制の整備

平成 28 年度に県から引き継いだ「農作業共同受注事業」であるが、引継ぎ期間も終わり今

年度は3名体制となった。各JA事業部からの発注作業やその受託事業所も、年間を通してほ

ぼ定着化しており、平成 29 年度からは事務局が2名体制となる事も踏まえ、今後は事務局が

介在せずとも、当事者間で受注体制を継続していく為の「しくみ作り」を、今年度の主な活動

目的として進めてきた。当初の計画としては、各地域のJA事業部(選果場)とその作業を受

注している事業所を、1つの共同受注グループとして組織化し、窓口となった事業所がJAと

の発注調整や受託事業所間の作業スケジュール調整を行い、受注体制を維持させる構想であっ

た。しかし、同じJAから複数の作業依頼がある地域では、一部の作業にしか参加していない

事業所もあり、自所が関係の無い作業まで窓口を担う事には抵抗があるとの意見も多く、窓口

となる事業所が見つからなかった。そこで、豊肥・南部・中部地域については、個別作業単位

でのグループ化に計画を変更し、再度事業所を説得しながら窓口事業所を決定していった。そ

れに伴い、各JA事業部ならびに選果場を訪問し、グループ化による平成 29 年度からの受注

体制を説明し、必要な業務の引継ぎについて協力を依頼した。

杵築柑橘選果場作業に関しては、早々にリーダーを引き受けて頂ける事業所が見つかった事

で、当初計画通りの選果場単位でのグループ化が図れ、現在は引き継ぎも完了しているが、他

の地域に関しては、各作業の開始段階にあわせてフォローが必要であり、平成 29 年度中には

引継ぎを完了させる予定である。

※添付資料-3 農作業共同受注のグループ化資料参照

表 1-3 グループ化推進業務等での訪問実績

訪問・用談内容 訪問日 訪問先

JA グループ化での窓口担当の依頼 6 月 3 日 社福 偕星会新星館

新体制での挨拶訪問、今後の作業の協議 6 月 3 日 JA 豊肥事業部園芸課課長

竹田市 グループ化についての相談 6 月 28 日 社福 豊肥福祉会のびる園他

トマト出荷調整作業視察、挨拶訪問 7 月 11 日 JA荻町選果場

JA 豊肥作業グループの窓口依頼 7 月 11 日 社福 千仁会 千歳ハイツエイブル

カボス収穫作業の進め方協議 7 月 22 日 JA全農おおいた

野津甘藷つる切作業窓口依頼 7 月 28 日 NPO 法人 銀河鉄道

カボス貯蔵作業開始の視察、今後の相談 9 月 1 日 JA 県南柑橘選果場

カボス出荷調整作業視察、今後の相談 9 月 5 日 JA 豊肥事業部カボス選果場

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ニラ出荷調整作業 窓口依頼 10 月 12 日 社福 豊海会とよみ園

(豊後大野)甘藷つる切り作業視察、体制説明 11 月 21 日 JA 豊肥三重選果場

(野津)甘藷つるきり作業説明会、体制説明 12 月 2 日 野津ライスセンター

H29 からの運営体制説明、協力依頼 2 月 2 日 JA 南部事業部営農部園芸課

H29 グループ化によるカボス作業の体制について 2 月 21 日 JA 全農おおいた営業部直販課

H29 からの運営体制説明、協力依頼 2 月 28 日 JA県南柑橘選果場

H29 からの運営体制説明、協力依頼 3 月 10 日 JA豊肥事業部

2.事業所製品等の広報活動について

2-1. 官公庁への広報・営業活動

※添付資料-4 平成28年度営業訪問実績

① 市町村役場 への営業 (訪問先4部署)

毎年県で実施している「障がい者優先調達推進県市町村連絡会」にて、啓発活動用のポケット

ティッシュや記念品、花苗、弁当などの採用実績を報告し、発注の促進をお願いした。

啓発活動用のポケットティッシュ(中刷り広告印刷封入)は、県からの発注を切っ掛けに、印

刷作業を行っている事業所で取り組みを開始した。その後は、市町村にも呼びかけを行い、中

津市からも事業所へ発注して頂けるようになった。

豊後高田市からは、大分市内で開催される「ねんりんピック」の参加者用のお弁当の予約を受

け、会場近隣の大分市内の事業所を紹介した。

また、アンテナショップ拡大の候補場所として、大分市・別府市の公共施設内を狙い、

市の担当者へヒアリングを行ったが、場所の無償提供等、状況的には難しい事を確認し

た。

② 県への営業 (訪問先13部署)

県庁部署に関しては、共同受注事務局の存在も周知された事から、営業目的での訪問は現在実

施していないが、発注相談等に関しては、都度訪問や連絡調整を行いながら対応している。

大分県立看護科学大学からは、平成29 年 8 月に開催される、地域看護学会学術集会での、資

料入れ兼ノベルティとして、不織布のトートバッグの相談を受けた。しかし、予算的に厳しく、

別素材のバッグについて提案を行なったところ、快諾して頂き、予定として800枚を受注する

事が出来た。

名刺の新規発注部局も順調に増加を続けており、他の印刷物や役務に関しても実績は順調に

伸びている。また、保管書類のデータ化の作業や、郵便物の宛名管理~宛名印刷・封入作業等

の事業所の現有能力では対応の難しい案件の相談も増えてきた。

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③ 国の機関への営業 (訪問先7部署)

国立研究開発法人森林総合研究所と、日本年金機構から、一般物品の調達について相談を受

け、カタログ注文を受け付けているA型事業所のカタログ提供を行ない、物品の受注を開始し

たほか、独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構へは「アビリンピック」の参加者への記念

品の活用を提案し、菓子類と日用品のパッケージ商品が採用された。また、それを期に印刷物

についても発注を受ける事が出来た。

2-2. 民間企業への広報・営業活動

平成 28 年度の営業訪問企業は、取引継続中も含めて119 団体で、広報・商談目的での営業

先が94社、情報収集目的が25社で、うち新規営業先は49社の実績であった。また、営業活

動を開始した平成26年からの営業訪問企業は約300社となった。

今年度の成果としては、新規発注を頂けた企業が 10 社で、既存取引企業への新規事業所の

紹介を含め、延べ104事業所へ仕事を繋ぐことが出来た。

今年度の営業方針としては、事業所の個別ニーズの対応のほか、主としては各部会の活動目

標に沿って実施した。

1.事業所製品の広報

「けんちょうのパン屋さん」関連では、店舗のみでの販売では売上げも頭打ちとなる為、

チラシを製作し、パン等の定期購入やイベント時の商品活用を依頼する目的で、老人ホ

ームや児童施設等への営業を強化した。その他、昨年度の震災の影響により、利用客の

減少を理由に保留となっていた、別府湾ロイヤルホテルと黒田やの売店では、来期4月

から木工製品・食品(佐伯の施設)の販売開始が無事決定した。また、同ホテルからは、

利用客のお子様向けのノベルティとして、昨年度同様にクッキーを採用して頂いている。

2.定期販売会の開催

販売部会で企画した、事業所主体による定期販売会の開催について、実施候補店舗へ

趣旨を説明し、会場の無償提供や備品の借用ついての依頼を行い、大分、別府市の商業

施設2店舗にご協力頂ける事になった。その他、就労支援事業として店舗運営を行って

いる、大分市内のA型事業所にも協力を仰ぎ、2事業所が委託販売を開始した。

3.食品関連商品の販路拡大

お菓子類の営業としては、ロスの出ない買取先の拡大を目的に、ブライダルクッキー

への採用を目的に実施したが、大分市内の結婚式場では、趣旨への賛同が得られず不採

用となり、県内最大手のホテル式場へは、サンプルを提供して検討を依頼したが、お客

様の式場への持込が定着しているとの事で、ニーズが少ないため断念した。

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4. 製造・下請け作業

施設外作業へ取り組む事業所が増加する中、製造や下請け作業については、単価水準

が低く、工賃向上には繋がりにくい事や、品質・納期対応等の不安から、事業所のニー

ズは低いが、開所間もない事業所への当面の仕事の確保や、身体障害の方が多い事業所

には必要枠とされているため、軽作業の確保を主として営業を行い、新規3社と取引を

開始した。また、現在取引実績のある企業からの依頼は、必要に応じて事業所を紹介し、

8事業所へ新規作業を仲介した。

5.農産物

農業分野では、企業との提携生産品目の獲得を目標に営業活動を行なった。今年度は

豊後大野市の食品加工会社から、原料とする黄金唐辛子栽培の依頼を受け、受託希望事

業所と準備を進めている。

個別販路の営業としては、事業所から希望のあがった「花苗」について実施し、民間

企業からの需要はあったが、事業所の方針変更により、遠方への配達や植栽の施設外作

業が困難となった為、受注には至らなかった。

6.メンテナンス作業

メンテナンス関連では、研修会の講師の相談に民間業者への訪問相談を行なった他、

紹介を受けた不動産会社を訪問し、管理物件等の清掃、除草作業について、事業所の活

用を依頼した。また、コープサービスおおいたと提携した「お墓清掃事業」については、

同社から会員を対象に、チラシによる定期的な広報を実施して頂いており、受注件数を

順調に伸ばしている。

⑥ 印刷作業の受注拡大

印刷物単独での営業活動は行っていないが、他目的の営業と併せて、需要のありそうな企業

には随時実施している。今期は1社から、トートバッグへの印刷作業を継続的に受ける事が出

来た。

⑦ 新規事業の開拓について

今年度は、事業所からのニーズの多い施設外就労先の開拓にも力を入れてきた。

結果としては、大分市内のクリーニング関連企業での作業は、先方の都合により1ヶ月

で中断となったが、由布市のトマト収穫作業(1事業所対応中)と、農産物加工作業(来

期より1事業所が予定)を新規に受託する事が出来た。他にも、菓子箱製造企業と民間

農園からの施設外就労の打診があったが、事業所の状況とはマッチングしなかった。

昨年度から着手した「電気器具リサイクル作業」の企業からは、新たに2種類のリサイ

クル作業の依頼を受け、既存作業と合わせて 10 事業所が取組む事となった。

また、広い作業環境が整っている事業所へは、作業単価の良い新規作業が提供出来る見

込みである。

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2-3 HPでの事業所、事務局活動の広報

現在、共同受注事務局のホームページ「みちょくれ♪おおいた!」にて、事業所の商品や受

託可能作業の広報、イベント等の告知を行っている。データの更新を希望する事業所や、新規

開所事業所の新規データ制作のため、定期的にデータシートの提出をメールで案内している

が、今年度は更新の希望はあがらなかった。HPから事務局の情報を得て、仕事の相談を頂い

たケースもあり、もっと多くの方の目に触れるような工夫が必要である。

また、日本セルプセンターが開設している、全国の共同受注窓口と事業所の商品などを紹介

する「ナイスハートネット」にもリンクを掲載した。

平成28年度「みちょくれ♪おおいた!」アクセス件数。

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※ホームページアドレス

共同受注事務局HP「みちょくれ♪おおいた!」http://www.michokure-oita.net/

「ナイスハートネット全国版」http://japan.nice-heart-net.jp/

2-4 団体への広報やメディアでの広報活動

5月 24 日にトキワ会館で開催された「大分ライオンズクラブ5月第二例会」にゲスト

として参加させて頂き、パワーポイントにて障害者就労支援事業所の取り組みや、共同

受注事務局の役割と直近の実績について説明を行なった。多方面の企業の代表が集われ

ており、就労支援事業所で受注可能な仕事や事務局の活用をお願いした。

その他、「けんちようのパン屋さん」ではチラシを作成し、障害福祉サービス事業所の

アンテナショップとして、各営業先へ配布し広報を続けている。

高齢者福祉施設には好評で、入所者のレクリエーションとして、県庁店舗への「お買い

物ツアー」でのご利用や、施設のイベント用にも商品を活用して頂いた。

今年度は、事業費予算との兼ね合いもあり、メディア等を活用した広報活動は行なって

いない。

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2-5 共同販売会での広報活動

・共同販売会の開催

平成 28 年度の事務局主催による販売会、ならびにイベントへの協賛出店の実績は以

下の表のとおりである。昨年度は 13 回の実施で、延べ 102 事業所の参加があったが、

今年度は 15 回の実施で 70 事業所の参加に留まった。1回の1事業所あたりの売上げも

1.3万円程度と収益効果は少なく、遠方の事業所ほど参加率が減少している傾向である。

イベント等への出店では、屋店での買い物目的で来場するお客様も多く、売上げも比

較的良好だが、商業施設内での販売会は、他の買い物目的で来店したお客様に、目を向

けて頂くための工夫や、商品の魅力を向上させる事が必要だと感じている。

添付資料-5 共同販売会の開催記録参照

表2-5 平成28年度の販売会開催状況

実施日 開催内容 事業所数 売り上げ

5月4、5日 別府駅前ストリートマーケット(協賛) 2事業所 11,230

5月15日 大銀スペシャルサンクスデートリニータ戦出店 2事業所 48,270

5月28日 パークプレイス大分販売会 9事業所 114,980

7月28日 盲学校全国大会会場販売(ホルトホール) 1事業所+県庁店舗 8,120

8月19日 玉光苑(福祉施設)夏祭り協賛 2事業所 43,400

9月10日 パークプレイス大分販売会 7事業所 118,840

10月1日 パークプレイス大分販売会 7事業所 83,860

10月8日 ゆめタウン別府定期販売会 3事業所 23,500

10月15、16日 県農林水産祭合同出店 5事業所 189,100

11月26日 ゆめタウン別府定期販売会 3事業所 20,200

12月10日 ヒューマンフェスタin臼杵 5事業所 117,520

1月28日 ゆめタウン別府定期販売会 3事業所 20,600

2月4、5日 トヨタカローラオレンジフェスタ 4事業所 56,460

2月18日 ゆめタウン別府定期販売会 2事業所+県庁店舗 29,000

3月28日 ゆめタウン別府店販売会 15事業所 229,980

合 計 70事業所 1,115,060

※県庁店舗出張販売分の売上げは含まず

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3.事業所等の負荷軽減について

3-1 契約の代行、原材料の共同購入について

・契約の代行

今年度も農作業共同受注事業に関する、JAおおいたと受託希望事業所の年間業務委託契約

書の締結、ならびに作業毎に各JA事業部と取り交わす個別作業仕様書の原本作成や、物流セ

ンター等での施設外就労について、契約締結までの以下のフォローを行った。

表3-1 平成28年度の契約代行とフォロー業務の実績

作業名 フォロー内容 契約処理数

農作業共同受注年間委託契約

JA等からの発注26作業

年間契約書,個別仕様書雛形の

作成

記載内容確認、発注元への提出

年間業務委託契約仲介43件

個別作業仕様書仲介 100件

けんちようのパン屋追加出店 出店規約書作成、同意確認 6件

お歳暮仕分け等の施設外作業 契約書雛形の作成、確認、提出 8件

正月飾り作業の共同受注 契約書雛形の作成 17件

印刷物品の契約代行 事務局にて受注し事業所へ発注 2件

・原材料の共同購入について

部会を通じてヒアリングを行ったが、共同購入等に対する事業所のニーズはなかった。

・共同受注作業での事業所のフォロー

共同受注作業として受託した正月飾り作業では、事業所全体の生産計画の作成と進捗確認、

品質管理に使用する、チェックシート等の共有帳票類のデータ作成を行なった。

県の人事異動に伴う名刺受注事業では、事業所の取引部署の整理や、新規発注部署の割り振

り等の一元管理を行い、事業所の生産能力や受注予測数との差異による負荷調整等のフォロー

を行なった。

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4.その他の報告事項

4-1 研修・出張報告

① 神奈川県共同受注窓口への視察交流訪問

報告者 植村 明洋

・出張日 平成28年9月22日~23日

・出張者 2名 コーディネーター 植村 明洋、矢吹政秀

・出張地 22日 ナイスハートバザール2016in神奈川会場視察

神奈川県共同受注窓口「はたらき隊かながわ」訪問、情報交換

23日 社会福祉法人 進和学園「進和ルネッサンス」見学訪問

・目 的

大分県と同様に、県からの委託事業として現在運営されている、神奈川県共同受注窓

口「はたらき隊かながわ」の現在の事業実施状況のヒアリングや、委託期間満了後の事

業の見通しについての意見交換を行ない、今後の事業継続化の方策の検討材料とする事

を目的に訪問した。

・概要、感想

同日 22 日から 26 日の期間は、全国社会福祉協議会、社会就労センター協議会、日本セ

ルプセンターと、開催県の同地域団体が主催する「ナイスハートバザール 2016in神

奈川」が、緑区の商業施設「ららぽーと横浜」にて開催される事もあり、バザールの視

察を行った後、同会場内にて「はたらき隊かながわ」担当者と面会し、情報交換を行っ

た。神奈川県での共同受注作業としては、民間からのボールペン組み立て作業と、水道

局からの水道メーターの解体リサイクル作業(年 80,000 個)を展開しているとの事で、

規模の大きな幾つかの事業所がハブ施設の役割を担い、近隣の事業所をまとめていると

の事であった。

翌 23 日は、平塚市にある社会福祉法人 進和学園の運営する多機能・B型事業所「進

和ルネッサンス」を見学訪問した。同法人は、昭和 33 年に知的障がい児の支援を目的

に設立され、翌年法人格を取得、昭和 49 年には社会就労センターを設置し、以降ホン

ダ技研工業㈱との提携による生産活動を継続している。

現在では、同法人が立ち上げた「㈱研進」がホンダ技研との営業窓口として間に入り、

物流や受発注等の管理業務を担う事で、ホンダ技研への品質保証体制を整え、ISO9001

を取得、事業所は「研進」のバックアップにより生産活動に注力出来るしくみを構築し

ている。

リーマンショック後は、ホンダ技研からの受注量不足に陥ったが、施設外就労や新規

事業開拓を進め、平成 25 年に農林水産省 6 次産業化事業の認定を受け、1Fの工場を

食品加工場に改装、給食業務の他、地域のJAと提携し、規格外品を活用したトマトジ

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ュース等の製造販売など、多角的に事業拡大を進めている他、前述した水道メーター作

業のハブ施設も担っている。

同県の平成 26 年度平均工賃月額が、A型 73,327 円、B型 13,709 円なのに対して、進

和ルネッサンスはA型 153,062 円、B型 46,799 円とトップクラスの実績をあげている。

当法人も、ホンダとの共同出資会社であるホンダ太陽㈱と協力し、仕事を続けている

が、他県でも大手企業と古くから提携し、素晴らしい実績を積み重ねている事業所を始

めて知り、見学させて頂く事が出来た事は、今後の業務を行う上での大変良い刺激とな

った。

② 農と福祉の連携推進セミナーin 九州受講報告

報告者 植村 明洋

厚生労働省ならびに農林水産省が、農福連携をテーマとした事業を進めており、大分

県でもその準備を行なっていることから、事業の概要を確認する目的で同セミナーを受

講した。

・出張日 平成 29 年 1 月 16 日(月)

・出張者 2名 コーディネーター 植村 明洋、矢吹政秀

・出張地(会場) 熊本市国際交流会館5F大広間

・開催時間 13:30~16:30

1.開催挨拶 九州農政局次長 山田 耕士 氏

2.基調講演 「始めよう農福連携」 全国で広がる農業分野での障がい者就労

農林水産政策研究所主任研究官 小柴 由理江 氏

就労支援事業所等の増加に伴い、農業分野への障がい者の進出が近年進んでおり、

その活躍が期待されている事から、障がい者についての基礎的な情報の講義があっ

た。障がい者にとっての農業の意味するところや、農業サイドから見た障がい者への

期待についての説明、アンケート調査結果による全国的な動向についての報告と、先

進事例の紹介があった。

3.パネルディスカッション

(1)コーディネーター 農林水産政策主任研究官 小柴氏

(2)パネラー(5名) 農業生産法人福田農園代表

天水福祉事業会第二天水生命学園施設長

㈱熊本地域協働システム研究所代表取締役

熊本県健康福祉部障がい者支援課

農林水産省農村振興局都市農村交流課

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コーディネーターの進行により、各パネラーの事業体で取り組んでいる、障がい者

の就農についての経験や苦労、喜び等についての報告があげられた。

障がい者支援施設の第二天水学園では、自所での農業への取り組みについて語られ、

「百姓」という言葉には「百の仕事がある」意味が込められており、「農業の中には障が

い者が活躍出来る仕事が必ずある」という確信を持たれた言葉が印象的であった。ま

た、福田農園では昭和 41 年から、地域には無かったピーマンやハウスによる生姜栽

培を導入し、20 年程前のバブル全盛期の労働力不足の時期より、知的障がい者を周

年雇用で受け入れ始め、現在は 6 名が 10~26 年間にわたり働いているとの事で、従

業員として欠かせない存在となるまで育てた、これまでの経験談を語られた。

4.支援制度の紹介

(1)厚生労働省熊本労働局職業安定部職業対策課

・平成 28 年度の障がい者の雇用状況集計結果報告

(2)地方自治体公民連携研究財団

・農福連携施策の効果的なPR手法の中間報告

農福連携マルシェ等のイベントPRなどの経過報告

・受講の感想

今回のセミナーは、障がい者雇用を始めたいと考えている、農業者向けの内容が濃か

った。参加者は定員 100 名程度のところ、用意されていた席が足りない程の受講者が

おり、障がい者雇用への関心の高さが伺えた。先進事例の紹介では、就労支援事業所

が、大分県と同様にJAや農家の支援作業を行っている例が報告されていたが、実績

は大分県が勝っていた事は密かな喜びであった。

また、セミナー内でも紹介された、九州農政局が実施している「九州地域農福連携推

進ネットワーク」への会員加入については、事業所にも有用な情報源となる事から、

農園芸部会にて報告を行い、事業所へも加入を促している。

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5.共同受注事務局のあり方について

5-1 平成30年度からの事業継続方策の検討

平成27年4月に発足した、各部会幹事事業所と事務局をメンバーとした「共同受注運営協議

会」にて、部会全体の運営や、平成30年度からの体制について協議を行ってきた。

現在の県の方向性としては、事業委託期間の再延長等の計画は無く、仮に委託期間が延びたに

せよ、何れは同じ問題にぶつかる事から、事業に賛同する事業所組織での、自主運営の方法を

検討する方向で進めている。

体制案としては、運営費を会費や仲介手数料で賄い、共同受注事務局(窓口)を継続させる案

と、現行の部会等を主体とした事業所組織による自主運営案である。平成28年10月の運営協

議会では、事務局を継続させる場合に必要な運営費(有期雇用者2名+事業費を想定)の試算と、

それを賄う為に必要な、会費と仲介手数料の徴収率をシュミレーションして検討を行なった

が、現存する事業所の殆どの賛同がなければ難しい数字であった。何れにせよ、事業継続の要

否とその方法については、事業所の総意により決定すべき事柄である事から、各事業所の意向

を確認するため、11 月にアンケート調査を実施した。対象は実施時点で事務局が把握してい

た、県内のA型、B型、就労移行支援事業所と、関わりのあった一部の生活介護事業含む198

事業所で、178事業所からの回答が得られた。

来期はこの結果を踏まえ、4月の運営協議会にて今後の体制案を協議した後、5月の総会にて

事業所への報告と意見交換を実施し、今後の体制整備に必要な対応を進めていく。

※添付資料-6 アンケート分析結果報告

① アンケート調査結果から見た共同受注事業の効果について

前述したアンケート結果から、事務局を設置した最大の目的である、工賃向上に対しての事

業所の評価については、仲介実績のあった 116(65%)事業所のうち、工賃向上に繋がったと

の回答は 50 事業所(43%)であった。工賃効果があったと回答された事業所への、仲介平均

月額は1万円以下~28 万円内で分布しており、平均月額は約 6.2 万円である。効果なしと回

答された事業所は1万円以下~18万円内の分布で、平均月額は2.4万円であった。

全体の傾向としては、月額の仲介金額が3万円を超えると、「工賃効果があった」との回答

割合が多くなる傾向にあり、アンケートにより改めて分かったことは、同じ仲介金額でも、事

業所の事業規模の違いにより、全体収益の中の割合で評価が異なる事や、県庁店舗等の委託販

売では、店舗へ支払う手数料負担も発生する事から、原価率の高い物販では、実利が低い事も

理由のようである。

また、事務局としての関わりが全く無い事業所が、全体の30%にあたる60事業所近くある事

も、反省点として改めて認識する事が出来た。

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② アンケート結果による事業継続の見通しと課題

平成27年度末の時点で、37都道府県にて共同受注の取り組みが継続されているが、大分県

も含み、行政からの補助のみで運営されている所は9都道府県である。他の28都道府県では、

社会福祉協議会やセルプセンターがその役割を担っているケースも多く、就労支援事業に共同

受注窓口を組み込んで実施するなど、何れも賛同する事業所からの会費や仲介料の徴収と、行

政からの助成や、関連する委託事業を組み合わせて運営している。「共同受注窓口」単独では

運営費の捻出は難しく、他の事業との兼任等により人員を確保しているのが現状のようだ。

今回のアンケートでは、他県にならい、有償化による共同受注事務局(窓口)の継続につい

ての意向確認を行なったが、回答のあった178事業所のうち、有償化でも継続を希望するとの

意向があった事業所は 81(45.5%)事業所で、現段階で有償化を進めるには厳しい結果と見

ている。

事務局の現体制の維持には、最低でも年間500万円以上の運営費は必要と試算しており、今

回の結果から、有償化に賛同された事業所の仲介実績金額をベースに、運営費を徴収した場合

の収入と、不足見込み金額を試算した。結果としては、現行の共同受注事務局の維持経費の確

保は困難である事が分かったが、各部会の窓口を担う事業所の事務経費程度は賄える可能性も

あるため、今後は、有償化による事業所主体の新組織化も検討していきたい。

事業の本来の目的は「工賃の向上」であり、事務局としては、現状でも収益性の低い事業所

の売上げから、経費徴収を行なってまで事務局を継続させる事には疑念もあり、最低限の人員

配置では最も重要な営業力が不足し、見合った成果が見込めない事も懸念される。

共同受注事業のあるべき姿としては、単独では非力な事業所だからこそ、各事業所が役割を担

い、業界団体組織として結束し、企業等に対して安心感や信頼感を築く事で、受注に繋げる活

動であると考えているが、何らかの「役割を担う」事に、拒絶反応を示す事業所が多くみられ

る事が、部会等を主体とした事業継続には、最大で唯一の課題だと感じている。

この課題解決が出来ないまま事務局の機能が無くなれば、部会のみでの事業継続は困難と予

見される事から、来期は運営協議会のほか、事業継続を真剣に考えて頂いている事業所の代表

とも、課題解決に向けた協議の場を設けると共に、関連機関へも協力を仰ぎ、最適な事業継続

体制を整えていきたい。

6.受注実績報告

6-1 官公庁からの受注実績

添付資料-7 共同受注作業等の実績内訳資料参照

① 市町村からの受注実績

市町村から、事務局へ問い合わせを受けたのは3件で、発注に繋がったものは、豊後高

田市役所からの「ねんりんピック」参加選手者のお弁当のみであった。姫島村からは、例

年ウエスを調達していた事業所が販売を止めたとの事で、他に対応出来そうな事業所を幾

つか紹介したが、結果については未確認である。

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② 国の機関からの受注実績

国の機関からの発注相談件数は 29 件で、法務局3支局の日常清掃作業については、例年通

りの契約を継続出来たほか、日本年金機構等の4機関から、印刷物や一般物品の新規発注を頂

いた。

③ 県からの受注実績

県からは 21 件の発注相談を受け、印刷物や庁舎の除草作業等の依頼を受けたほか、学校関

係からは名刺印刷の問い合わせが多かった。また、名刺印刷や封筒などの印刷物に関しては、

直接事業所へ発注するケースが増えており、事務局への依頼件数は減少している。

平成28年度の官公庁からの受注実績は以下のとおりである。

表6-1 平成28年度の官公需実績 ※アビリンピツック記念品は県庁店舗実績に計上

発注元 件数 数量 受注内容 受注額(円)

豊後高田市役所 1 110 ねんりんピック参加者弁当 81,900

法務局 (杵築・竹田・日田支局) 3 97 ホール、トイレ日常清掃 1,281,550

大分行政評価事務所 1 61,000 チラシ印刷 170,856

高齢・障害・求職者雇用支援機構

2

1

4,500

60

トートバッグ、クリアファイル印刷

アビリンピック記念品(県庁店舗)

445,000

(※53,900)

大分県財務事務所 6 - レターパック、洗剤、一般物品 204,444

森林総合研究所 3 - 一般物品 37,631

日本年金機構(大分・佐伯・日田) 4 - 一般物品 115,176

国立別府重度障害者センター 1 515 センターだより印刷 80,340

中津高校他、新規 6部署 6 20 名刺印刷 30,738

大分県農業大学校 1 - 食品表示シール 13,200

県雇用労働政策課 1 - チラシ、ポスター印刷 158,760

県人権同和対策課 1 - リーフレット印刷 64,800

県障害福祉課 1 - 封筒印刷 10,800

農林水産研究指導センター 1 - CD、インデックス印刷 36,288

福祉保険部 1 - 啓発用ポケットティッシュ 18,000

県立工科短期大学校 1 年契約 敷地内除草、芝管理作業 944,000

南部振興局 1 - 敷地内除草、剪定作業 207,818

大分土木事務所 1 - 土木事務所、港振興室除草 140,000

高齢者福祉課他 4部署 4 - エコバック 34,700

県 214 部署 214 300,130 人事異動による名刺印刷 4,341,200

合 計 8,417,201

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6-2 民間からの受注実績

① 手工芸品、食品の受注実績

事業所の自主製品の民間への販売支援については、委託販売店舗や買取先の紹介、イ

ベントやノベルティ等への採用による実績の他、お弁当などの日常購入客先の紹介によ

るものが主であった。

表 6-2-① 事業所製品(食品、手工芸品等)の仲介実績

協力企業 品目 事業所数 受注額(円)

個人 エコバッグ 1 640

黒田やホテル 手工芸品、食品委託販売 3 83,417

モバイルクリエイト㈱ 弁当購入 1 1,000,180

西日本コンサルタント 弁当購入 1 117,820

一般社団法人虹色他 弁当購入 2 124,750

ソーシャルアーチ 弁当購入 1 157,920

アップライト 弁当購入 1 112,140

極東印刷 弁当購入 1 509,120

県立工科短期大学校(学生用) 弁当購入 1 1,413,720

セントラルパーク豊後高田店 端玉景品用クッキー 1 344,600

エーワン(南大分・王子・戸次店) 端玉景品用クッキー 1 104,200

エーワン萩原店 端玉景品用クッキー 2 28,950

DearHAZAMA 端玉景品用クッキー 1 6,000

ダイヤモンド日田(5 月閉店) 端玉景品用クッキー 1 2,400

ユーコーラッキー南的ヶ浜店 端玉景品用クッキー 1 52,000

高田のぞみ保育園 イベント用パン購入 1 15,000

財団法人森林ネット大分 カフェ提供用クッキー購入 1 47,950

大分オアシスタワーホテル ブライダルクッキー購入 2 222,064

Hiヒロセ別府店委託販売 ペット用クッキー 1 10,020

別府湾ロイヤルホテル ノベルティークッキー 1 170,000

合 計 4,522,891

② 「けんちようのパン屋さん」販売実績

大分県庁本館 1Fで営業している「けんちようのパン屋さん」については、昼食用の

パンの他、「事業所のアンテナショップ」として手工芸品や季節野菜等の販売も行って

いる。今年度は新規 6事業所の商品を加え、計 23 事業所の商品の取り扱いを行なって、

売上げ目標を達成する事が出来た。

現在は事務局の事業費による補助と、各事業所の売上げから 10%を徴収し人件費に

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充てているが、平成 30 年度からは事務局事業費による運営費補助が難しくなる為、運

営方法については、今後の販売部会で協議し決定する事になる。

表 6-2-② 「けんちようのパン屋さん」販売売上げ実績

4月 5月 6月 7月 8月 9月

営業日数 20 19 22 20 21 19

月売上額 542,230 513,310 595,370 578,050 636,350 516,000

日平均額 27,112 27,016 27,062 28,903 30,302 27,158

10月 11月 12月 1月 2月 3月 合計

営業日数 20 20 19 19 20 22 241

月売上額 560,780 543,930 590,560 465,000 546,340 646,000 6,733,920

日平均額 28,039 27,197 31,082 24,474 27,317 29,364 27,942

③ 農園芸品の受注実績

農業関連作業については、今年度も「黒ニンニク」への加工用として、2事業所がニンニク

の生産を行なった他、新規依頼のあったジュース原料用の「赤しそ」と、来年度本格的に取り

組む予定の「黄金唐辛子」の試験栽培に1事業所が取り組んだ。

結果としては、ニンニクは500キロ程度を見込んでいたが、今年も不作となり、皮破れ等も多

く発生したことから、規格に合格して納品出来たものは約130キロだった。赤しそも生育が今

ひとつで70キロ程度の出荷に終わった。

その他、一部事業所からの個別要望として花苗の営業を実施し、数社から小ロットの依頼を受

けたが、事業所の営業範囲の問題や方針変更により、受注には至らなかった。

表6-2-③ 農園芸品の受注実績

協力企業 品目 事業所数 受注額(円)

アグリコ株式会社 にんにく

赤しそ

2

1

119,600

14,280

豊後大野クラスター 黄金唐辛子 1 5,134

合 計 139,014

④ 製造・役務作業の受注実績

製造関連の外注作業としては、7社からの新規作業を受けたが、3社は単価が見合わ

ず取引には至らなかった他、1社は試作品の試験加工等を行う段階から先に進んでおら

ず、保留中の状態である。また、一昨年度から受託先の拡大を進めている自動車部品関

連の作業については、難易度と人員確保の問題等から、定着化する事業所が少なく、引

き続き受託先の紹介を続けていく。

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27

表 6-2-④ 製造・軽作業等の仲介実績

協力企業 品目 事業所数 受注額(円)

田中ゴム科学工業㈱ ゴム製品バリ修正 1 79,947

西日本電線株式会社 熱収縮チューブ検品

スペーサー組立、グリス塗布他

1

1

684,956

1,735,622

株式会社ナカシマ技研 トラック荷台防水シート張替えユ

ニット組み立て 1 6,100

アルファクリエイト 縫製作業下請け 3 288,873

松和産業 ギフト梱包、包装 7 3,771,274

山下工芸 お正月用品加工検品 18 1,703,986

有限会社ジェイ・パック 菓子箱の組み立て 2 14,835

八寿洋 ギフト梱包、包装 3 47,000

キャリン ギフト梱包 4 194,321

極東印刷紙工 箱の組み立て 4 444,905

樋口紙器工業所 箱の組立て(11 月開始) 1 12,318

どんど焼本舗 箱の組立て(12 月開始) 1 51,992

ヤマトマルチメンテナンスソリューション㈱ キャノン部品ケース清掃 1 13,710

大分ポリエチレン加工所 PP商品組み立て 2 187,564

ETS株式会社 ペット飼育マット製造 1 500,032

明文堂印刷 ラベル糊付け作業 3 7,500

久保製作所 ハーネス組み立て 4 1,226,810

株式会社オリエント ヒューズ管組み立て 2 30,794

合 計 11,002,539

⑤ 施設外作業の受注実績

昨年度から、報酬単価の高い施設外就労先の拡大を目的とした営業を行なっている。

実績としては、スポット作業であるが、昨年度同様にお中元、お歳暮時期の配送センター内で

の仕分け作業のほか、ハウストマトの生産農家での収穫作業(通年)を受注する事が出来た。

しかし、昨年度末から準備を進め、4月から開始したクリーニング関連の施設外作業は、発注

元の事情から5月以降保留となり、再開の目処がたっていない。

表6-2-⑤ 施設外作業の受注実績 ※トマト作業は農作業受注実績に計上

協力企業 品目 事業所数 受注額(円)

クリーニング業者 工場での作業補助(4月) 3 36,000

㈱トキハ物流サービス お中元、お歳暮仕分け 5 382,048

合 計 418,048

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⑥ 印刷関連作業の受注実績

印刷関連での新規取引開始企業は1社で、名刺以外の印刷物を対応可能な事業所も限定され

るため、民間からの実績件数は少ない。

表6-2-⑥ 印刷作業の受注実績

協力企業 品目 事業所数 受注額(円)

ムラテックKDS 製品用ラベルシール印刷 1 815,353

㈱ヨコブリシ トートバッグ印刷 1 69,121

個人 年賀はがき印刷 6 238,269

共同受注事務局 JA作業用腕章

トートバッグ印刷(広報用)

1

1

36,000

90,000

合 計 1,248,743

⑦ メンテナンス作業の受注実績

メンテナンス作業では、リンガーハット・とんかつ浜勝直営6店舗の、定期除草作業

の新規依頼を受けたほか、不動産管理会社より、除草作業の新規発注を受けた。

また、コープサービスおおいたと提携したお墓清掃作業の受注実績も、前年度比の約

170%と順調に推移している。

亜李蘭中津店の日常清掃作業については、10 月に事業所が辞退する事になり、代わ

りの事業所が見つからずに、残念ながら打ち切りとなった。

表6-2-⑦ メンテナンス作業の受注実績

協力企業 品目 事業所数 受注額(円)

有限会社キリムラ 焼肉亜李蘭 3 店舗日常清掃 2 1,282,500

クボタ不動産建設 マンション周辺除草 2件 1 65,000

有限会社大高地建 戸建て住宅除草 1 16,000

リンガーハット開発 6 店舗の除草作業 5 24,000

コープサービスおおいた コープ会員対象のお墓掃除 15 1,372,600

株式会社 堀文 ウォーターサーバー定期清掃 1 812,000

合 計 3,572,100

⑧ リサイクル作業の受注実績

主作業である「電気器具リサイクル作業」については、金属の取引相場が下落している影響

で、単価が引き下げられたことから、事業所の収益性にも影響は出ているが、各事業所とも数

をこなす事で収入を維持している。また、他の作業品目の追加依頼を受けたことで、仕事全体

のボリュームとしては増えてきており、納期の無い負荷調整作業としては喜ばれている。

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表6-2-⑧ リサイクル作業の受注実績

協力企業 品目 事業所数 受注額(円)

大分市リサイクル業者

電気器具の解体分別作業

銅と紙の仕分け作業

銅線の被服剥ぎ

アルミ板ゴム剥がし

22

8

4

5

9,190,570

204,360

80,295

60,040

大洋運輸 車の内装シートの分別作業 2 89,400

合 計 9,624,705

6-3 農作業共同受注事業の実績

① 平成 28 年度の農作業共同受注事業の概要

今年度は、JAの組織変更による事業部の統合等が行なわれた事から、年度初めには

各事業部を訪問し、新体制の確認と人事異動による後任者への挨拶、事業の引き継ぎ状

況についての確認を行った。作業面については大きな変化も無く、ほぼ例年どおりの発

注を頂く事ができた。また、JA東部事業部からは新規依頼を受ける事が出来た。平成

28 年度のJA作業関連の訪問、説明会の開催状況は以下のとおりである。

表 6-3-① 平成 28 年度JA関連作業の視察、説明会開催実績

作業説明会 実施日 開催場所 参加数

JA 杵築柑橘選果場年間作業 説明会 4 月 11 日 JA おおいた杵築柑橘選果場 7 事業所

(新)こねぎ調整作業説明会、現地案内 4 月 19 日 JA おおいた東部事業部(国東) 2 事業所

作業クレームの状況確認と視察 6 月 24 日 JA 杵築柑橘選果場 -

トマト出荷調整作業 説明会 6 月 28 日 JAおおいた豊肥事業部 6 事業所

県南地域カボス収穫作業 説明会 8 月 9日 JAおおいた県南柑橘選果場 5 事業所

トマト出荷調整作業視察 9 月 5 日 JA 豊肥事業部荻町選果場 -

早生みかんパック詰め作業視察 9 月 28 日 JA 杵築柑橘選果場 -

(豊後大野)甘藷つるきり作業 説明会 11 月 10 日 JAおおいた豊後大野事業部

三重選果場

5 事業所

美娘・デコポン化粧箱詰め作業 説明会 11 月 15 日 JAおおいた杵築柑橘選果場 7 事業所

(野津)甘藷つるきり作業 説明会 11 月 29 日 JAおおいた南部事業部

野津ライスセンター

7 事業所

美娘・デコポン化粧箱詰め作業確認 12 月 6 日 JA 杵築柑橘選果場 -

(県南)甘藷作業日程確認、視察 12 月 16 日 JA 県南柑橘選果場 -

(県南)甘藷つるきり作業 説明会 12 月 27 日 JAおおいた県南柑橘選果場 4 事業所

ポンカン袋詰め作業視察 1 月 27 日 JA 杵築柑橘選果場 -

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② 事業所の参加状況

平成 28 年度のJA年間委託契約書締結事業所数は 43 事業所(前年比-2)で、作業へ

参加した事業所は 33 事業所(前年比-5)と減少傾向となった。

特に豊後大野市の事業所の幾つかが、作業に適応可能な利用者の減少や、事業休止

等により減少してきたことから、大分市内の新規開所事業所にも随時声賭けを行ない、

作業への参加を促している。今年度は6事業所が新たに作業に加わっている。

③ 各地域での作業状況

【JA杵築柑橘選果場】

平成 27 年度と比較すると、全般的に収穫量は減少傾向であったが、単価の引き上げ

をして頂いた事で、報酬金額は前年度を上回ることが出来た。杵築柑橘選果場では、い

ち早くグループリーダーを担う事業所が決まったことから、参加事業所とも密に連絡を

とりながら、作業へも精力的に取り組んでいる。昨年度までは、作業内容によって参加

事業所数が変動していたが、今年度は 7事業所が全ての作業に参加している。

【JA南部事業部】

昨年度に4事業所で受注を開始した、通年作業のニラ出荷調整作業は、JAから8事

業所への増強依頼を受け、新規事業所へ参加を促して体制を整えた。

曜日固定で週1回ほどのローテーションは、他の作業と併用して参加しやすい状況で

あり、毎月の作業計画が立てやすく、一律した収入にもつながっていると好評である。

なお、工賃時間単価は事業所の出来高により相違はあるが、昨年度は平均約 355 円、今

年は約 453 円と、作業効率も向上している。

また、事業部の統合により南部事業部の管轄となった、野津ライスセンターでの甘藷(甘

太)つるきり作業には、新規2事業所が参加している。

【JA豊肥事業部】

旧JA竹田事業部依頼のトマト出荷調整作業、カボス収穫作業、ならびに旧JA豊後

大野事業部の甘藷つる切り作業は、平成 25 年度から継続して受注している。

事業所が対応しているトマト、およびカボスの作業量については、当初に比べ減少傾

向ではあるが、竹田地域の主力商品であり、季節作業として固定した工賃が得られる点

がメリットである。さらにトマト作業については、夏期の作業であるが、荻選果場内は

冷房設備が完備され、事業所への配慮として、新たに広い休憩所も用意して頂けたこと

など、作業環境の面からも利用者へ喜ばれている。

今年はパート従業員の公募の際に、例年に無く人が集まったとの事で、9 月から毎日 2

事業所で予定していた作業が、1事業所での対応となった。

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31

【JA東部事業部】

4 月にJA東部事業部から「小ネギの調整作業」についての相談を受けた。

選果場内での施設外作業を前提とした依頼であったが、施設内に持ち帰って対応したい

との事業所の意向により、作業環境を整備する事を条件にJAの承諾を得た。

旧JA国東ではパート従業員数も確保されており、その負荷調整分が事業所へ流れてい

る事から、日々の発注量が不安定で、調整作業から箱詰め行程を対応しているが、小ネ

ギの品質にもムラが多く、調整作業に手間取っているとの報告を受けている。

複数のスタッフを作業に充当して処理しているが、一人当たりの時間単価は150円前

後と低い状況である。

単価交渉は実施したが、パート従業員の出来高と同じ基準で設定しているとの事で、

作業の効率化を図って改善して欲しいとの回答を受けた。

【カボス収穫作業(県全域)】

原料用カボスの収穫作業は、今年から国東地区が増え、全9地域で実施する事になっ

た。県全体の収穫量については前年比の8割増との事で、ほとんどの地域で対応に困る

ほどの作業依頼があった。県内収穫量の 40%近くを占める県南地域では、事業所が不

足した為、新規3事業所にも参加を依頼し、計5事業所で対応した。

今年は豊作で、JAでの後加工が追いつかない恐れがあるとの事から、収穫開始を急

遽 1ヶ月早める事になった。そのため、事業所の作業計画が狂い、時期的に参加が厳し

くなった事業所もあったが、全体の実績としては大幅に伸びている。

来年度からは今年の状況を考慮し、早めの情報提供をお願いした。

【甘藷つるきり作業(豊後大野、野津、県南)】

今年度の甘藷つるきり作業は、JA事業部の統合による主管部署の変更で、作業要領

の相違など当初若干の問題はあったが、例年同様の開始となった。参加数が減った豊肥

地区の事業所の替わりに、大分市内の新規事業所が、野津作業に2事業所、県南作業に

1 事業所参加している。

野津地域の甘藷作業は、大分市、津久見市、豊後大野市などからも、比較的参加しや

すい距離であるが、豊後大野、県南地域については近隣の施設も少なく、作業場所まで

に時間を要するため、参加率は場所により現状維持、または減少傾向となっている。

県南地域の甘藷作業については、JA担当者から受けた内容と、現場従業員の認識に

食い違いのある事が多々あり、事業所から作業効率に影響が出るなどの声もあった。

④ 平成 28 年度の農作業共同受注実績

本項の冒頭でも述べたとおり、参加事業所は昨年度より減少し、受注品目に関しても、旧

竹田事業部から昨年度試験的に依頼を受けた、「スイートコーンの氷詰め作業」などは

発注が無かったが、新たに東部事業部からは「小ねぎの調整作業」の依頼が入ったほか、

昨年度から始まった野津選果場の「ニラ調整作業」など、通年作業が安定供給された事

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32

でコンスタントに実績を伸ばす事ができた。

また、カボスの収穫作業の実績は前年度比の 180%、甘藷のツル切り作業は 125%と

なり、年間の受注実績としては前年度比の 136%となった。

・カボス収穫、甘藷つる切り作業の実績推移

平成28年度の農作業共同受注事業の各作業別の実績は以下の表のとおりである。

表 6-3-④ 平成 28 年度の農作業共同受注 作業別実績内訳 (円)

発注元 作業種別 作業場所 作業期間 参加数 報酬金額

JAおおいた

南部事業部

ニラ出荷調整 野津選果場 4 月 1 日~

3 月 31 日

8 事業所 2,936,100

(野津)

甘藷つるきり

野津ライスセ

ンター

12 月 1 日~

4 月 15 日

8 事業所 1,936,800

JAおおいた

豊肥事業部

トマト出荷調整 荻野菜集出荷

7 月 11 日~

9 月 30 日

6 事業所

1019,850

カボス出荷調整 カボス選果場 9 月 2 日~

9 月 30 日

2 事業所

116,850

(豊後大野)

甘藷つるきり

三重選果場 11 月 21 日~

3 月 24 日

6 事業所 1,981,370

JAおおいた

東部事業部

(新)

こねぎ調整

各事業所持ち

帰り作業

7 月 16 日~

3 月 31 日

2 事業所 1,024,979

JAおおいた

杵築柑橘選果場

ハウスミカンパッ

ク詰め

JA 杵築柑橘選

果場

4 月 8 日~

9 月 2 日

7事業所

1,457,994

早生ミカンスタン

ドパック詰め

9 月 8 日~

9 月 30 日

140,440

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33

JAおおいた

杵築柑橘選果場

美娘化粧箱詰め JA 杵築柑橘選

果場

11 月 21 日~

11 月 23 日

7事業所 582,175

ポンカン袋詰め 1 月 5 日~

2 月 1 日

398,615

アンコール箱詰め 2 月 27 日~ 339,070

JAおおいた

県南柑橘選果

カボス貯蔵 JA 県南柑橘選

果場

9 月 1 日~

月 23 日

3 事業所 119,300

(県南)

甘藷つるきり

12 月 5 日~

2 月 27 日

4 事業所

681,800

JA全農おおいた

JAおおいた

各地域事業部

大分県内(9地域)

カボス収穫

(内訳)県 南

山 香

別 府

(新)国 東

中 津

大 分

竹 田

豊後大野

豊後高田

各園地 9 月中旬~

11 月末

14 事業所 3,668,800

(内訳)

(1,377,450)

(574,600)

(517,536)

(218,016)

(356,748)

(76,864)

(277,106)

(186,060)

(84,420)

馬馬虎虎農園 水耕こねぎ植付 日出町 4 月 1 日~

3 月 31 日

2 事業所 536,000

ワタミファーム

臼杵農場

畑全般作業 野津町 4 月 1 日~

11 月 30 日

2 事業所 44,775

(農事組合法人)

天の川生産組合

畑全般作業 豊後大野市 4 月 1 日~

10 月 31 日

1 事業所 393,575

個人農家 (新)大麦畑除草 日出町 5 月末

(2 日間程度)

1 事業所 20,000

太陽のアトリエ (新)トマト収穫 由布市 12 月開始通年 1 事業所 92,100

H28 実績総額 34 事業所 17,490,593

※受託延べ103事業所

添付資料-8 農作業共同受注の実績内訳資料参照

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6-4 平成 28 年度の受注実績のまとめ

① 平成 28 年度受注実績

平成28年度の年間受注金額目標は、前年度実績の103.3%に設定を行い、事業活動を進め

てきた。結果としては年間目標の6,060万円に対して、6,428万円(前年比109.6%、目標達成

率106.1%)の実績であった。事業トータルでの受注実績は以下のとおりである。

表6-4-① 平成28年度の共同受注事業仲介実績 (円)

作業種 官公需 民 需 作業別合計

メンテ、リサイクル作業 2,573,368 13,232,805 15,806,173

農園芸品 0 139,014 139,014

弁当販売 81,900 3,482,976 3,564,876

菓子・加工食品 0 1,003,184 1,003,184

印刷物・情報処理 5,369,982 1,248,743 6,618,725

製造委託、受託役務 0 11,384,587 11,384,587

手工芸・物品販売 391,951 36,731 428,682

農作業共同受注 - 17,490,593 17,490,593

販売会売上げ - 1,115,060 1,115,060

県庁店舗売上げ - 6,733920 6,733,920

実績合計 8,417,201 55,867,613 64,284,814

・平成28年度の作業種別受注実績グラフ

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② 受注実績の年度推移状況

前年度比の実績トータルではプラスとなったが、JA作業の伸びによるものが大きく、弁当

の受注実績は減少傾向で、仲介事業所の販売規模縮小や「ものづくり王国総合展」等のイベント

発注が無かった事が理由としてあげられる。また、菓子類では「パチンコ端玉景品」の仕入れ店

舗の減少が大きく影響している。印刷の実績に関しては前年度の 25%減となっているが、平

成27年度は県知事選挙の関係から、26年度末の県職員の人事異動が4月となり、名刺の受注

実績が期首、期末の2期分となった為で、27年度期末分との比較では112%の実績となってい

る。販売会の売上げについては 2-5 項でも述べたとおり、参加事業所が 69%に減少した事が

原因としてあげられる。来年度は、実績が減少傾向となった業種について、実績の回復が図れ

るよう方策を考えていきたい。特に実績の少ない農園芸部門では「にんにく」「黄金唐辛子」

の成果向上に繋がるよう、新規事業である「アグリ就労アドバイザー派遣事業」とも連携した

活動を図っていきたい。

表 6-4-② 受注実績金額の年度推移

作業種 25 年度下期 26 年度 27 年度 28 年度 前年比

メンテ、リサイクル作業 40,200 1,728,950 14,846,256 15,806,173 106.5%

農園芸品 100 337,440 185,434 139,014 75.0%

弁当販売 304,000 1,157,360 4,517,400 3,564,876 78.9%

菓子・加工食品 90,000 1,418,954 1,465,712 1,003,184 68.4%

印刷・情報処理 1,887,975 3,801,172 8,929,395 6,618,725 74.1%

軽作業・製造委託 0 2,529,935 7,422,950 11,384,587 153.4%

手工芸・物品販売 17,670 520,990 298,819 428,682 143.5%

販売会売上げ 354,178 1,293,721 1,609,620 1,115,060 69.3%

JA共同受注 - (11,798,803) 12,738,173 17,490,593 137.3%

県庁店舗売上げ - - 6,643,950 6,733,920 101.4%

実績合計 2,694,123 12,788,522 58,657,709 64,284,814 109.6%

※平成26年度JA共同受注は県が運営、今年度との比較参考金額として()記載。

※平成27年度実績額は、前回報告後に漏れのあったメンテナンス作業実績追加分を含む