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COMSOL Multiphysics® Ver.5.3a 専門モジュールイントロダクション MEMS モジュール マイクロエレクトロメカニカル (MEMS) シミュレーショ ン用ソフトウェア 製品説明 https://www.comsol.jp/mems-module 計測エンジニアリングシステム株式会社 東京都千代田区内神田 1-9-5 井門内神田ビル 5F 2018 1.22

COMSOL Multiphysics® Ver.5.3a MEMS モジュール...COMSOL Multiphysics®Ver.5.3a 2MEMSイントロダクション 1.専門モジュールイントロダクションの目的 COMSOL

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COMSOL Multiphysics® Ver.5.3a 専門モジュールイントロダクション

MEMSモジュール

マイクロエレクトロメカニカル (MEMS) シミュレーショ

ン用ソフトウェア

製品説明

https://www.comsol.jp/mems-module

計測エンジニアリングシステム株式会社

東京都千代田区内神田 1-9-5 井門内神田ビル 5F

2018 1.22

COMSOL Multiphysics®Ver.5.3a MEMSイントロダクション 2

1.専門モジュールイントロダクションの目的

COMSOL Multiphysics®の各専門モジュールにおける基本的な問題を取り上げ、検討

したい分野で操作手順をすぐに試すことができるようにすることが目的です。

COMSOL Multiphysics®トライアル版を受領後、本書の内容をトレースすることでトラ

イアル期間を有効につかうことができるでしょう。

COMSOL Multiphysics®Ver.5.3a MEMSイントロダクション 3

2.チュートリアル

静電容量型圧力センサーの解析

手順

モデルウィザード

1.デスクトップの COMSOL アイコンをダブルクリックします。ソフトウェアが起動する

と画面にモデルウィザードを使う(COMSOL モデルを新規作成)か

ブランクモデルを使う(手動で COMSOL モデルを新規作成)かを選

択する画面が表示されます。ここではモデルウィザードを選択しま

す。COMSOL がすでに起動している場合にはファイルメニュで新規を

選択後にモデルウィザードを選択します。

2.空間次元を選択ウィンドウで3Dをクリックします。

3.フィジックスを選択ツリーで構造力学を展開し、「電気機械(emi)」を選択しま

す。

4.追加ボタンをクリックして、またスタディをクリックします。

5.標準スタディの下のスタディツリーで「定常」を選択します。

6.完了をクリックします。

COMSOL Multiphysics®Ver.5.3a MEMSイントロダクション 4

ジオメトリ

外部ファイルからジオメトリデータをインポートしました。また、本例の構造は対称性

があるので、1/4 のジオメトリを用いて解析を行いました。

1.ホームツールバー上の「インポート」をクリックします。

2.追加された「インポート」ノードの設定ウインドウに、「インポート」セクション

の「参照...」をクリックします。

3.KESCOホームページ http://www.kesco.co.jp/comsol/download/manual.html

にて capacitive_pressure_sensor.mghbin をダウンロードします。

参照にて、capacitive_pressure_sensor.mghbin をダブルクリックします。

4.ホームツールバー上の「全て作成」をクリックします。

グローバル定義‐パラメタ定義

1.ホームツールバーのパラメタボタンをクリックします。

2.パラメタの設定ウィンドウで、以下を入力します。

COMSOL Multiphysics®Ver.5.3a MEMSイントロダクション 5

定義

次にコンポーネントカップリング演算子を定義します。これらの演算子はポスト処理

や、ソルバー計算中に使用することができます。

平均1

1.定義ツールバーの「コンポーネントカップリング」をクリックし、「平均」を選択

します。

2.「平均1」の設定ウインドウに、「ソース選択」セクションの「ジオメトリックエ

ンティティレベル」を「境界」に設定します。

3.境界 12 を選択します。

COMSOL Multiphysics®Ver.5.3a MEMSイントロダクション 6

積分1

1.定義ツールバーの「コンポーネントカップリング」をクリックし、「積分」を選択

します。

2.「積分1」の設定ウインドウに、「ソース選択」セクションの「ジオメトリックエ

ンティティレベル」を「ポイント」に設定します。

3.ポイント 4 を選択します。

COMSOL Multiphysics®Ver.5.3a MEMSイントロダクション 7

次には、これからの材料設定や物理設定を簡単にできるようにするために、いくつかの「選

択」を定義します。

ボックス1

1.定義ツールバーの「ボックス」をクリックします。

2.追加された「ボックス1」ノードの設定ウインドウに、ジオメトリックエンティテ

ィレベルを「境界」に設定する。

3.「ボックス範囲」セクションの「x 最大」を 1e-6 に設定する。

4.「出力エンティティ」セクションの「エンティティを含む条件」を「ボックス内エ

ンティティ」に変更する。

5.ラベルを「YZ Symmetry Plane」に変更する。

COMSOL Multiphysics®Ver.5.3a MEMSイントロダクション 8

ボックス2

1.定義ツールバーの「ボックス」をクリックします。

2.追加された「ボックス1」ノードの設定ウインドウに、ジオメトリックエンティテ

ィレベルを「境界」に設定する。

3.「ボックス範囲」セクションの「y 最大」を 1e-6 に設定する。

4.「出力エンティティ」セクションの「エンティティを含む条件」を「ボックス内エ

ンティティ」に変更する。

5.ラベルを「XZ Symmetry Plane」に変更する。

ボックス3

1.定義ツールバーの「ボックス」をクリックします。

2.「ボックス範囲」セクションの「z 最大」を-100e-6に設定する。

COMSOL Multiphysics®Ver.5.3a MEMSイントロダクション 9

3.「出力エンティティ」セクションの「エンティティを含む条件」を「ボックス内エ

ンティティ」に変更する。

4.ラベルを「Steel Base」に変更する。

明示的1

1.定義ツールバーの「明示的」をクリックします。

2.ドメイン3のみ選択する。

3.ラベルを「Cavity」に変更する。

COMSOL Multiphysics®Ver.5.3a MEMSイントロダクション 10

明示的2

1.定義ツールバーの「明示的」をクリックします。

2.「入力エンティティ」セクションの「全ドメイン」チェックボックスにチェックを

入れます。

3.ラベルを「All domains」に変更する。

差1

1.定義ツールバーの「差」をクリックします。

2.「入力エンティティ」セクションの「追加の選択」の下の追加ボタン「+」をクリ

ックします。

3.追加ダイアログボックスに表示された「追加の選択」から「All domains」を選択

し、OKをクリックします。

4.「入力エンティティ」セクションの「差引の選択」の下の追加ボタン「+」をクリ

ックします。

5.追加ダイアログボックスに表示された「差引の選択」から「Cavity」を選択し、OK

をクリックします。

COMSOL Multiphysics®Ver.5.3a MEMSイントロダクション 11

6.ラベルを「Linear Elastic」に変更します。

これからは物理の設定に入ります。

電気機械

線形弾性材料1

1.フィジックスツールバーの「ドメイン」をクリックし、「線形弾性材料」を選択し

ます。

COMSOL Multiphysics®Ver.5.3a MEMSイントロダクション 12

2.「線形弾性材料1」の設定ウインドウに、「ドメイン選択」セクションの選択リス

トから「Linear Elastic」を選択します。

次には構造の対称条件を追加します。

対称性1

1.フィジックスツールバーの「境界」をクリックし、「対称性」を選択します。

2.「対称性1」の設定ウインドウに、「境界選択」セクションの選択リストから「XZ

Symmetry Plane」を選択します。

COMSOL Multiphysics®Ver.5.3a MEMSイントロダクション 13

対称性2

1.フィジックスツールバーの「境界」をクリックし、「対称性」を選択します。

2.「対称性1」の設定ウインドウに、「境界選択」セクションの選択リストから「YZ

Symmetry Plane」を選択します。

以上の対称性設定によって、構造の大部分の運動が拘束されていますが、デバイス全体

の z 方向移動はやはりできます。以下にポイント拘束によってこれを制限します。

既定変位2

1.フィジックスツールバーの「ポイント」をクリックし、「既定変位」を選択しま

す。

COMSOL Multiphysics®Ver.5.3a MEMSイントロダクション 14

2.ポイント44のみ選択します。

3.既定変位の設定ウインドウに、「既定変位」セクションの「z 方向で既定」チェッ

クボックスにチェックを入れます。

境界荷重1

1.フィジックスツールバーの「境界」をクリックし、「境界荷重」を選択します。

2.境界13のみ選択します。

3.境界荷重設定ウインドウの力セクションに以下の作業を行います:

「荷重タイプ」を「圧力」に変更します。

圧力pを「p0」に設定します。

COMSOL Multiphysics®Ver.5.3a MEMSイントロダクション 15

次には移動メッシュ境界条件を追加します。

既定メッシュ変位1

1.モデルビルダの「電気機械」インターフェース下の「既定メッシュ変位1」をクリ

ックします。

2.「既定メッシュ変位」セクションの「既定変位 z」チェックボックスのチェックを

外します。

この作業によって、膜の z 方向の移動を許します。

次にモデルの電気的物理条件を設定します。

ターミナル1

1.フィジックスツールバーの「境界」をクリックし、「ターミナル」を選択します。

2.境界12のみ選択します。

3.「ターミナル」セクションの「ターミナルタイプ」を「電圧」に変更します。

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接地1

1.フィジックスツールバーの「境界」をクリックし、「接地」を選択します。

2.境界9のみ選択します。

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材料

次にモデル各部分の材料を設定します。

材料1

1.材料ツールバーの「ブランク材料」をクリックします。

2.材料1設定ウインドウの「材料コンテンツ」セクションに、以下の値を入れます:

3.ラベルを「Silicon」に変更します。

材料2

1.材料ツールバーの「ブランク材料」をクリックします。

2.材料2設定ウインドウの「ジオメトリックエンティティ選択」セクションに行っ

て、選択リストから「Cavity」を選択します。

3.「材料コンテンツ」セクションに、以下の値を入れます:

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4.「材料特性」セクションをクリックし展開します。材料タイプリストから「非固

体」を選択します。

5.ラベルを「Vacuum」に変更します。

Steel AISI 4340

1.材料ツールバーの「材料を追加」をクリックします。

2.GUI 画面の右側に出てきた「材料を追加」ウインドウに行って、「標準」を展開し

て「Steel AISI 4340」を選択します。

3.「材料を追加」ウインドウの「コンポーネントに追加」をクリックします。次に材

料ツールバーの「材料を追加」をクリックしますと、「材料を追加」ウインドウを閉じ

ます。

4.モデルビルダ中の「Steel AISI 4340」ノードをクリックします。

5.「ジオメトリックエンティティ選択」セクションに行って、選択リストから「Steel

Base」を選択します。

メッシュ1

サイズとフリーメッシュ 4 面体 1

1.モデルビルダの「メッシュ1」を右クリックし、「フィジックス制御メッシュシー

ケンスを編集」を選択します。

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2.「フリーメッシュ 4 面体 1」を右クリックして、「無効」を選択します。

サイズ1

1.「メッシュ1」を右クリックして、「サイズ」を選択します。

2.「サイズ1」の設定ウインドウの「要素サイズ」セクションに行って、「カスタ

ム」を選択します。

3.「要素サイズパラメータ」セクションの「最大要素サイズ」チェックボックスにチ

ェックを入れて、そのテキストフィールドに 50e-6を入れます。

4.「ジオメトリックエンティティ選択」セクションの「ジオメトリックエンティティ

レベル」選択リストから「境界」を選択します。

5.境界3のみ選択します。

マップト1

1.「メッシュ1」を右クリックし、その他の操作>マップトを選択します。

2.境界3、16と32のみ選択します。

3.「全て作成」をクリックします。

スイープ1

1.「メッシュ1」を右クリックし、「スイープ」を選択します。

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2.「全て作成」をクリックします。

スタディ1

1.モデルビルダの「スタディ1」ノードを展開して、「ステップ1:定常」をクリッ

クします。

2.設定ウインドウの「スタディ拡張」セクションを展開して、「補助スイープ」チェ

ックボックスを選択します。

3.「補助スイープ」の追加ボタン「+」をクリックします。すると、ディフォルトで

パラメータ p0が追加されました。今回のこのパラメータでスイープ計算を実行します。

4.「補助スイープ」の範囲ボタンをクリックし、範囲のダイアログボックスに以下の

値を入れます:

「スタート」テキストフィールドに 0 を入れます。

「ステップ」テキストフィールドに 5000を入れます。

「停止」テキストフィールドに 25000 を入れます。

5.「追加」ボタンをクリックします。

6.ホームツールバーの「計算」をクリックします。

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結果

ポスト処理をより便利にするために、先ずデータセットに「選択」を追加して、表示し

たい部分のみ表示できるようにします。

データセット

1.モデルビルダの、結果>データセットを展開します。

2.「スタディ1/解1」を右クリックして、「選択」を追加します。

3.「ジオメトリックエンティティ選択」セクションの「ジオメトリックエンティティ

レベル」選択リストから「ドメイン」を選択します。

4.ドメイン3と4のみ選択します。

変位(emi)

1.モデルビルダの「変位(emi)」をクリックします。

2.グラフィックウインドウの「画面にわたってズーム」ボタンをクリックします。

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上記図から、センサー中心部の変位が想定通りに一番大きいとのことが分かりました。

電位(emi)

1.モデルビルダの「電位(emi)」を展開して、「断面1」をクリックします。

2.断面の設定ウインドウの「平面データ」セクションに、以下の設定を行います:

「平面」リストから、「xy 平面」を選択します。

「平面数」テキストフィールドに1を入力します。

「インタラクティブ」の所にチェックを入れます。

「シフト」テキストフィールドに-5.8E-6 を入れます。

3.プロットボタンをクリックします。

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以上