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はじめに
このたびは、新ダイワ製品「小型交流アーク溶接機」をお買い求めいただき、ま
ことにありがとうございます。
この取扱説明書は、本器の正しい取扱い方法、注意事項、点検について説明して
います。
ご使用前によくお読みいただいて十分理解され、お買い上げの製品が優れた性能
を発揮、かつ安全に作業をするためこの冊子をご活用ください。
また、お読みになった後必ず大切に保存し、わからないことがあった時には取り
出してお読み下さい。なお、製品の仕様変更などにより、お買い上げの製品とこの
説明書の内容が一致しない場合がありますので、あらかじめご了承ください。
目 次
1.本書に使用している記号の意味について ・・・・ 2頁
2.安全に使用していただくために ・・・・・・ 2~4頁
3.仕様・定格 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4頁
4.各部の名称 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5頁
5.結線方法 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5頁
6.内部回路図 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6頁
7.使用方法 ・・・・・・・・・・・・・・・ 6~7頁
8.保守・管理 ・・・・・・・・・・・・・・・ 7~8頁
9.構 造 図 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 9頁
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1.本書に使用している記号の意味について
取扱いを誤った場合……
使用者が死亡または重症を負う危険が切迫して生じることが想定される場合
使用者が死亡または重症を負う可能性が想定される場合
使用者が障害を負う危険が想定される場合、および物的損害のみが想定される場
合
2.安全に使用していただくために
■ 作業するまわりには、ガソリン・シンナー・ガスなど引火・爆発のおそれがある危険物
や紙、ワラなどの可燃物は絶対に置かないでください。溶接中はアーク(火花)が発生
しますので、大変危険です。
■ 作業場所には関係者以外、近づけないでください。溶接のアークやスパッタ(火花の飛
びはね)やアーク光、ヒューム(煙)が発生し大変危険ですし、思わぬ事故につながる
おそれがあります。
■ 雨中や湿気の多い場所では使用しないでください。トランスや電気部品などの電気絶縁
を低下させ、感電事故の原因となり危険です。
■ 次のような場所で溶接作業を行う場合は法令で電撃防止器を取りつけて使用するように
決められております。
● ボイラータンク内部などの周りを金属でかこまれており、感電の危険性が高い場所で
著しく狭い場所
● 墜落により作業者に危険を及ぼす恐れのある高さが2m以上の場所で鉄骨など電気
をよく通す接地物に作業者が接触する恐れのある場所
■ 服装は体に合ったものを着用し、そで口や胸元のボタン類は、とめてください。なお、
溶接用革前掛け、溶接用皮手袋、溶接用遮光保護具(溶接面)防塵マスク、安全靴など
を着用してください。
■ 作業前には必ずネジ類などの緩みや脱落がないか、出力コードや電源コードに異常がな
いか、各部品に亀裂や破損(特に溶接用ホルダーの握りや溶接用アースクリップの握り)
がないか確認してください。もし、異常があった場合はお求めの販売店か、弊社までご
連絡ください。そのまま使用されますと感電や火災など思わぬ事故をおこすおそれがあ
ります。主がないか確認してください。もし、異常があった場合はお求めの販売店か、
お近くの弊社営業所までご連絡ください。そのまま使用されますと感電や火災など思わ
ぬ事故をおこすおそれがあります。
■ 感電防止のために必ず接地(アース)を確実に取ってください。法令で定められており
ます。
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■ 漏電・感電防止のために水気の多い場所や鉄板の上での作業など感電する危険性の高い
場所で溶接作業をする場合、 または電源電圧が 200V の機種の場合は必ず漏電遮断器を
取り付けて、使用してください。法令で定められております。
■ 使用電源は必ず銘板に表示してある電源で使用してください。表示以外の電源で使用す
ると本機の破損や故障をまねくだけではなく、火災などの重大な事故の原因となります。
また、単相 100V・単相 200V 兼用機の場合は電源への接続方法を同梱の取扱説明書で確
認してください。接続を間違えると本機が故障するだけではなく、火災や感電などの重
大な事故の原因となります。
■ 電源を入れる前に溶接用ホルダーと溶接用アースクリップがショートしていないことを
確認してください。また、使用後ならびに停電の際は、必ず電源スイッチを切ってくだ
さい。
■ 電源を接続する場合は、必ず電気工事店に依頼して工事をしてもらってください。資格
をもたないお客様での工事は法令で禁止されており、大変危険です。感電や火災などの
重大な事故をおこすおそれがあります。
■ 使用しないときは必ず電源スイッチを切ってください。修理、点検、停電の際も同様で
す。また、不用意にスイッチを入れないでください。
■ 溶接作業時は必ず JIS で定められた遮光保護具使用基準に基づく溶接用遮光面を使用し
てください。溶接のアーク光は非常に強い紫外線や赤外線などを含んでおり、直接目に
入ると目をいためます。ひどい場合は白内障となることがあります。また、肌に溶接の
アーク光があたると日焼けと同様の症状をおこしますので、適正な服装で作業を行って
ください。
■ 高い場所で溶接作業を行う場合、溶接のスパッター(火花の飛びはね)を下へ落とさな
いように遮へい板などを設けてください。火災や火傷など重大な事故の原因となります。
■ 溶接を行うとヒューム(煙)が発生します。溶接作業時は必ず防塵マスクを着用すると
ともに風向きや溶接姿勢および保護具の方向を考え、ヒュームを吸い込まないようにし
てください。溶接時のヒュームを多量に吸い込みますと、じん肺やガス中毒を起こす原
因となります。
■ 溶接中や溶接終了後しばらくの間は、溶接棒や溶接された金属は非常に高温となってお
ります。溶接する場合、溶接する金属の裏側に不燃性のものを準備して火災などを起こ
さないようにしてください。また、溶接した周りや金属に直接手で触れないでください。
なお、用心のためバケツ一杯の水を溶接作業現場に準備しておいてください。
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■ 電源スイッチを入れたまま本機を持って移動しないでください。感電や短絡(ショート)
事故の原因となり大変危険です。
■ コードを持って本機を運んだりしないでください。また、コードを、高熱・油脂類・薬
品類や鋭利なものから避けてください。コードを傷めると、漏電や感電事故となり危険
です。
■ 本機はお客様の方で勝手に改造されますと大変危険ですので絶対にしないでください。
■ 作業中に異常(音・振動・においなど)を感じたら、ただちに使用を中止してください。
そして、お求めの販売店かお近くの弊社営業所までご連絡ください。
■ 作業場所はいつも、きれいにしておいてください。そして充分な照明のもとで作業して
ください。乱雑でうす暗い場所での作業は効率も悪く危険です。
■ 本体についた汚れは常に掃除をして、きれいな状態を保ってください。ベンジン・シン
ナーなどで拭かないでください。ひび割れや変色の原因となります。
■ 本機はお子様が簡単に持ち出せない湿気の少ない乾燥した場所で保管してください。湿
気の多いところに置きますと電気絶縁が低下し感電事故の原因となります。
■ 単相 200V でご使用になる場合は、所轄の電力会社への届出が必要です。もよりの電力会
社がお近くの電気工事店にご相談ください。
3.仕様・定格
定 格 入 力 電 圧 AC100V AC200V
定 格 周 波 数 50Hz 60Hz 50Hz 60Hz
定 格 入 力 容 量 3.2KW 2.6KW 5.5KW 4.3KW
定 格 二 次 電 流 95A 80A 145A 130A
電 流 調 整 範 囲 35A~95A 28A~80A 56A~145A 43A~130A
定 格 二 次 電 圧 24.8V 24V 27.3V 26.5V
二次無負負荷電圧 50V 50V 64V 64V
一次無負負荷電流 3.1A 2.2A 6.1A 3.1A
定 格 使 用 率 20% 30% 20% 30%
使 用 溶 接 棒 径 1.4φ~2.6φ 1.6φ~4φ
電 装 品 電源表示ランプ ・ ファン
外 形 寸 法 巾280×高さ355×奥行き383
製 品 重 量 30Kg(付属品をのぞく)
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6.内部回路図
7.使 用 方 法
⑴ まず、鋼材のサビ、油、ゴミ、塗料などの付着物をワイヤーブラシできれいに取り除い
てください。
⑵ アースクリップを鋼材にはさみ込みます。
⑶ 溶接ホルダーがアースクリップとショートしないことを確認した上で電源を入れてく
ださい。
⑷ 溶接棒を選定した上で溶接棒に合った電流位置にハンドルを回して指針を合わせてく
ださい。
溶 接 棒 径 溶 接 電 流
1.4φ 30~50A
1.6φ 40~70A
2φ 60~80A
2.6φ 70~100A
3.2φ 100~130A
4φ 120~145A
⑸ 溶接棒を溶接ホルダーに芯線部をはさみ込み、溶接部先端を鋼材(母材)に軽くあて、
ひきずってください。火花が出たら火花を切らさないように、鋼材と溶接棒の間を少し
空けた状態(2~3mm)で溶接してください。
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⑹ 溶接状態をみて、溶け込みが悪い場合は電流を上げ、溶け過ぎる場合は、電流を下げて
ください。
ハンドル回転方向 時計回り (右) →増
反時計回り(左) →減
⑺ 使用率を超えないようにご使用ください。
入 力 負荷電流 使用率 繰り返し時間
100V50Hz 95A 20% 2分溶接 8分休止
100V50/60Hz 80A 30% 3分溶接 7分休止
〃 70A 40% 4分溶接 6分休止
〃 60A 60% 6分溶接 4分休止
〃 50A 連 続 連続溶接可
200V50Hz 145A 20% 2分溶接 8分休止
200V50/60Hz 130A 30% 3分溶接 7分休止
〃 120A 40% 4分溶接 6分休止
〃 100A 50% 5分溶接 5分休止
〃 80A 80% 8分溶接 2分休止
〃 60A 連 続 連続溶接可
8.保 守・管 理
⑴ 使用後は必ず電源を切ってください。
溶接しない場合でも、数アンペアの無負荷一次電流が流れています。
⑵ 風通しが良く、雨水のかからない場所に保管してください。
⑶ 使用前にケーブル接続部の締付ビスのゆるみがないかを確認してください。
⑷ 溶接時の振動音がいつもより大きくなってきた場合、各部のビスのゆるみが考えられま
すので、電源を切った上で天板を外して内部のビス、ナットのゆるみの有無を確認して
ください。
⑸ 時間経過と共に内部にほこりや金属粉等が堆積して、絶縁劣化の原因となりますので、
定期的に電源を切った上で天板を外して内部の清掃を行ってください。
天板止めネジ M4バインドスクリュウネジ 12本
M5ナベプラスメートル並目ネジ 4本
⑹ 繰り返し使用されると、どうしてもケーブル芯線が特に圧着部近くで切れて有効断面積
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が小さくなり、断線箇所近くが特に熱くなります。
使用中あるいは使用直後にケーブルを手でさわって局部的に特に熱くなっておれば芯
線の断線が進行していると考えられますので、その部分を切断し外被をむき、芯線を差
込ジャックに差込んで六角レンチで確実に締め込んでください。
⑺ ブースターケーブルの加工及びジャックのかみあわせについて
① 付属品の加工をお客様の方でされるときは、下図の通り加工をしてください。
使用時かみあわせのゆるい場合は下図のごとく手直しして使用してください。
② 特に埋込ジャックと差込ジャックとのかみあわせがゆるいときは差込ジャック切込の
部分をマイナスドライバーで拡げてください。
③ 溶接作業前には必ずかみあわせを確認してください。
かみあわせがゆるい状態で溶接をしますと、埋込ジャックと差込ジャックが発熱して
溶着し状況によっては火災や火傷などの重大な事故の原因となります。
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9.構 造 図
NO. 品 名 (仕様) NO. 品 名 (仕様)
1 天板 16 ガイドレール
2 指針 17 可動軸
3 表示板 18 ハンドルカラー
4 後部パネル 19 ハンドル
5 アース端子(ナベM5×15L黄銅) 20 レール支持板
6 丸端子(5.5-5) 21 絶縁紙
7 一次側口出線(2CT8-6 丸端子付) 22 調整ネジ
8 ファンガード 23 調整ネジ受け
9 底板 24 補強金具
10 台ゴム 25 レール支持金具A
11 とって 26 埋込ジャック
12 トランス可動鉄芯 27 電源表示ランプ
13 トランス二次巻線 28 前部パネル
14 トランス固定鉄芯
15 ファン
仕様変更などにより、一部変わる場合があります。
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〒198-8760 東京都青梅市末広町 1-7-2 Tel 0428-32-6181
産業機械株式会社
〒 731-3167 広島市安佐南区大塚西 6 丁目 2-11 Tel 082-849-2005(代)
北海道株式会社
〒 004-0041 北海道札幌市厚別区大谷地東 1-2-20 Tel 011-891-2249(代)
東北株式会社
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