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手術手技書 Sports Med Joint Spine INNOVATION THAT DELIVERS GMK PRIMARY CONVENTIONAL

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手術手技書Sports MedJoint Spine

INNOVATION THAT DELIVERS

GMK PRIMARY CONVENTIONAL

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GMK Efficiency Surgical Technique

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INDEX1. はじめに 4

1.1 適応 41.2 禁忌 4

2. 脛骨の骨切り 52.1 髄外式脛骨骨切りガイド 52.2 髄内式脛骨骨切りガイド 72.3 脛骨カッティングブロックの固定とガイドの取り外し 82.4 脛骨の骨切り 92.5 脛骨骨切りの確認 11

3. 大腿骨遠位の骨切り 123.1 遠位カッティングブロックの設置 123.2 遠位カッティングブロックの固定 133.3 大腿骨遠位の骨切り 14

4. 伸展位ギャップの確認 15

5. 大腿骨の4面骨切り 165.1 大腿骨のサイジング 165.2 4in1カッティングブロックの設置(アンテリアリファレンス) 185.3 4in1カッティングブロックの設置(ポステリアリファレンス) 195.4 大腿骨の4面骨切り 205.5 大腿骨のサイズアップ/サイズダウン 20

6. トライアル 21

7. 大腿骨の仕上げ 23

8. 脛骨の仕上げ 24

9. エクステンションステム 25

10. 膝蓋骨の置換 2610.1 膝蓋骨厚の計測 2610.2 膝蓋骨クランプの設置 2710.3 サイジングとペグホールの作成 2710.4 トライアル 28

11. コンポーネントの選択と使用可能な組み合わせ 2911.1 Mobileバージョン 2911.2 FIXEDバージョン 29

12. インプラントの設置 3012.1 脛骨コンポーネントの設置 3012.2 脛骨インサートの設置 3012.3 大腿骨コンポーネントの設置 3112.4 膝蓋骨コンポーネントの設置 31

13. インスツルメント 32

14. 金属製インスツルメント 33

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GMK Efficiency Surgical Technique

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1. はじめに

本書はGMK Efficiencyを用いてGMK Primary人工膝関節システムの手術を行う際の手術手技を記載しています。

PLEASE NOTE 本書は以下の骨切り手順で書かれています:A.脛骨の骨切りB.大腿骨遠位の骨切りC.大腿骨の4面骨切り執刀医の判断において、以下のように骨切り順を変更して頂くことも可能です:B.大腿骨遠位の骨切りA.脛骨の骨切りC.大腿骨の4面骨切りまたはB.大腿骨遠位の骨切りC.大腿骨の4面骨切りA.脛骨の骨切り

ただし、大腿骨の遠位骨切りは4面骨切りの前に必ず行ってください。

1.1 適応

GMK EfficiencyはMedacta社製人工膝関節システムが適切に設置できるように設計されています。また、GMK Efficiencyは単回使用専用です。再使用はできません。

手術中は以下の点にご注意ください:

• 体内遺残を防止するため、ご使用後に手術器械に損傷がないかを必ずご確認ください。

• 同様に、体内遺残防止のため廃棄前に手術器械の点数を必ずご確認ください。

• この手術手技では、一部、通常の再使用可能な金属製の手術器械を使用する必要があります。必要な手術器械を一覧の項で確認してください。

CAUTION 一部の手術器械は専用のピンで骨に固定されます。ピンを使用される前にピンの状態を必ず確認してください。曲がりや損傷が見られた場合絶対に使用せず、新しいピンと交換してください。ピンを抜去する際は、ピンとピン抜去器の軸を合わせていただき、ピンが曲がらないように注意してください。また、本書内に特に指示が無い限り、手術器械をハンマーなどで直接叩かないでください。詳細に関しましては、メダクタジャパン営業担当者までお問い合わせください。

CAUTION EfficiencyはGeneralキット、Conventionalキット、サイズ別となっている大腿骨キットと脛骨キットで構成されています。万が一に備えてバックアップ用の器械も含めてご準備ください。通常の金属製の手術器械をバックアップとしてご準備いただく事も可能です。

1.2 禁忌

GMK Efficiencyを用いた人工膝関節置換術の禁忌は、通常の人工膝関節置換術の禁忌と同一です。

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2. 脛骨の骨切り

脛骨近位の骨切りは髄外式・髄内式いずれかを選択可能です。

2.1 髄外式脛骨骨切りガイド

髄外式骨切りガイドは以下の品目から構成されます:

• マレオラクランプ (A)

• マレオラクランプサポート(B)

• 髄外ディスタルロッド (C)

• 髄外プロキシマルロッド(D)

• 大腿骨遠位/脛骨カッティングブロック(E)

• 脛骨スタイラスサポート(F)

• 2/9mm脛骨スタイラス (G)

B

A

DC

F

GE

1.

BA

D

C

FG

E

2.

大腿骨遠位/脛骨カッティングブロック(E)を髄外プロキシマルロッド(D)に近位側からスライドさせて取り付けます。

MIS: MIS大腿骨遠位/脛骨カッティングブロックを使用される場合は、左右をご確認の上ご使用ください。

このカッティングブロックは左右反対側の大腿骨遠位骨切りにも使用します。脛骨骨切りに使用される際は、Tの文字側のL/R表記をご確認ください。

TL

FR

TR

FL

MIS

3.

マレオラクランプ(A)をマレオラクランプサポート(B)にスライドして挿入し、髄外ディスタルロッド(C)と組み合わせます。髄外ディスタルロッド(C)に髄外プロキシマルロッド(D)を挿入します。 組み合わせたカッティングガイドを脛骨に設置します。マレオラクランプを足関節にしっかりと固定して、マレオラク

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GMK Efficiency Surgical Technique

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ランプサポートが第二中足骨の方向を向くように調整します。患者の脛骨長に合わせて、ガイド長を調整して、大腿骨遠位/脛骨カッティングブロックが脛骨の中央に来るように調整したら、スタイラス(G)を用いて骨切り量を確認します。カッティングブロック上のスタイラス用ホールにスタイラスを取り付けます。このとき、スタイラスがカッティングブロック内に完全に収まっていることを確認してください。スタイラスの一方は変形の無い顆(通常外側顆)に使用する9mmとなっており、反対側は変形の大きな顆(通常内側顆)に使用する2mmとなっています。カッティングブロックを髄外プロキシマルロッド上で移動させることで、骨切り量を調整します。

4.

OPTION より強固な固定が必要な場合、スパイクロッドを使用することもできます。この場合、髄外ガイドを組み立てる前に、スパイクロッドをプロキシマルロッドに装着して、カッティングブロックをプロキシマルロッドの下方(遠位側)から取り付け、上方(近位側)いっぱいまでスライドさせる必要があります。髄外ガイド全体の適切な位置が得られたら、スパイクロッドにヘッドピンを挿入してしっかり固定します。

5.

6.

スパイクロッドを使用される場合、脛骨の骨切り量はカッティングブロック自体をプロキシマルロッド上で上下させることで調整します。

7.

骨切り前にエンジェルウイングを用いて、カッティングブロックの設置位置を必ず確認してください。

内外反の調整脛骨コンポーネントを適切な回旋で設置するために、脛骨カッティングブロックは脛骨粗面の内側1/3の位置に設置されなくてはなりません。また、カッティングブロックの近位の平らな面は脛骨の横断面に冠状面で平行に設置しなくてはなりません。

CAUTION 脛骨の骨切り面が内外反しないようにカッティングブロックは慎重に設置してください。

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脛骨機能軸に垂直な骨切りを実施するため、マレオラクランプサポートは足関節の中央に位置しなくてはなりません。内外反はマレオラクランプに対してマレオラクランプサポートを移動させる事で調整できます。

8.

脛骨後傾角の調整あまりに大きい脛骨後傾角は推奨されませんが、執刀医の判断で調整可能です。この場合、前傾骨切りにならないよう充分に注意してください。矢状面において脛骨骨軸と髄外ロッドが平行となったとき、後傾角は0°となります。マレオラクランプに対してディスタルロッド前後させることで後傾角の調整が可能です。ディスタルロッドを足関節から遠ざかる方向に動かすと後傾角が増大します。後傾角を調整する際は、マレオラクランプが第二中足骨の方向からずれないように注意してください。

9.

OPTION スパイクロッドを使用している場合、カッティングブロックと脛骨の距離を調整することが可能となります。この距離が変わると、後傾角に影響を及ぼしますので、後傾角の調整にあたって、この距離が変わっていないかも合わせて確認してください。

10.

2.2 髄内式脛骨骨切りガイド

脛骨の髄腔を9mmドリルで開口します。この際、IMロッド挿入により髄腔の内圧が上がり過ぎないよう、ドリルの軸をずらしながら9mmよりも大き目に開口することをお勧めします。大腿骨遠位/脛骨カッティングブロック(A)を髄外プロキシマルロッド(B)にスライドさせて取り付けます。

MIS: MIS大腿骨遠位/脛骨カッティングブロックを使用される場合は、左右をご確認の上ご使用ください。 このカッティングブロックは左右反対側の大腿骨遠位骨切りにも使用します。脛骨骨切りに使用される際は、Tの文字側のL/R表記をご確認ください。

IMアダプター(C)にプロキシマルロッドを取り付けます。最後に髄内ロッド(D)をIMアダプターにスライドして取り付けて、髄腔内に挿入します。 骨切りレベルを確認する為にスタイラス(E)を使用することも可能です。

B

A

D

C

E

11.

CAUTION IMアダプターには3°の後傾角が組み込まれています。

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GMK Efficiency Surgical Technique

8

87°

12.

CAUTION 髄内式を使用する場合、内外反の調整はできません。内外反の調整が必要な場合、リカット用カッティングブロックを使用します。大腿骨遠位/脛骨カッティングブロックを通じて挿入された2本の平行ピンを骨に残して、リカットガイドの適切なピンホールに再設置し、骨切りを行います。

2.3 脛骨カッティングブロックの固定とガイドの取り外し

STD

13.

脛骨カッティングブロックのホール配置:

平行ピンホール

調整用平行ピンホール

斜め固定用ピンホール

スロットホール

テレスコーピックアライメントロッド用ホール

スタイラス用ホール

MIS

14.

MIS脛骨カッティングブロックのホール配置:

平行ピンホール

調整用平行ピンホール

斜め固定用ピンホール

スロットホール

テレスコーピックアライメントロッド用ホール

スタイラス用ホール

CAUTION Efficiencyのピンアダプターをピンの挿入/スレッドピンの抜去に使用する場合、パワーツールで回転させる前に、ピンヘッドがしっかりとアダプターに挿入されていることを確認してください。 ピンの挿入時・抜去時に関わらず、ピンアダプターはピンと平行を保った状態で使用してください。ピンとピンアダプターのアライメントが概ね15°以上ずれると、ピンアダプターは正しく機能しません。

CAUTION Efficiencyのピンエクストラクターはスムースピンの抜去に使用します。スレッドピンの抜去にはピンアダプターを使用します。ピンエクストラクターを使用する場合、ピンをしっかりと把持するため、ピンの断面が完全な正円になっている部分を把持するようにしてください。

髄外式アライメントガイドの取り外し大腿骨遠位/脛骨カッティングブロックが適切な位置に設置できたら、スロット(青丸参照)にピンを挿入し仮固定します。スロットホールにピンを挿入しても、脛骨後傾角などの調整は可能です。ラインで示された平行ピンホールにプレドリルをした後、ピン挿入をします。スタンダードカッティングブロックを使用している場合、端から1番目と3番目または2番目と4番目の組み合わせで使用してください。後に2mmや4mmの追加骨切りが必要となった際、調整用平行ピンホールが使用可能となりま す。M I S カッティングブ ロックを 使 用して いる 場 合は、±2mmの調整のみ可能となっています。マレオラクランプを開放してディスタルロッドを髄外ガイドから取り外します。最後に、ピンで固定されたカッティングブロックを残したままプロキシマルロッド下方に引き抜きます。

OPTION カッティングブロックをより安定させるために、髄外ガイドを残したまま骨切りを行うことも可能です。

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OPTION スパイクロッドを使用している場合、カッティングブロックを2本の平行ピンで固定した後、マレオラクランプを開放して、(使用している場合)スパイクロッドからヘッドピンを抜去します。ピンで固定されているカッティングブロックを押えて、プロキシマルロッドを上方に引き抜き、カッティングブロックのみを骨に残します。

髄内アライメントガイドの取り外しスタイラスを上方に引き抜きます。ラインで示された平行ピンホールにプレドリルをした後、ピン挿入をします。スタンダードカッティングブロックを使用している場合、端から1番目と3番目または2番目と4番目の組み合わせで使用してください。後に2mmや4mmの追加骨切りが必要となった際、調整用平行ピンホールが使用可能となります。MISカッティングブロックを使用している場合は、±2mmの調整のみ可能となっています。ピンで固定されたカッティングブロックを押えて、IMロッドとそれに連結されたフック、プロキシマルロッドを上方に引き抜き、カッティングブロックのみを骨に残します。

2.4 脛骨の骨切り

テレスコーピックアライメントロッドを用いる事で、カッティングブロックの前額面のアライメントを確認することができます。

15.

骨切り前にアライメントロッドを取り外してください。

平行ピンに沿わせて、カッティングブロックが脛骨に接触する位置にスライドさせて斜めピンを挿入します。

CAUTION アライメントガイドの取り外しの作業中に骨切り量がずれていないかを、骨切り前に必ず確認してください。

カッティングブロックのスロットを通じて脛骨近位の骨切りを行います。斜めピンを抜去して、2本の平行ピンを残した

ままカッティングブロックを取り外します。平行ピンは骨切り量の調整に備えて残しておいてください。

16.

CAUTION ボーンソーを作動させる前に、ブレードをスロットに挿入してください。また、骨切り中に生理食塩水などを用いて、ブレードの振動によって発生する熱を抑えてください。また、骨切り後、トライアルやコンポーネントを設置する前に創内を充分に洗浄してください。

再骨切りが必要となった場合、脛骨カッティングブロックの調整用平行ピンホールを用いてカッティングブロックを再設置します。

更に必要に応じて、内外反調整(±2°の内外反調整)、後傾角調整(+2°)の2種類の調整用カッティングブロックが使用可能です。

17.

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10

0+4 mm

-2 mm+2 mm

STDBA C

18.

(A)±2°内外反修正用カッティングブロック(B)脛骨/大腿骨遠位用カッティングブロック (C)+2°脛骨後傾角修正用カッティングブロック

0 -2 mm+2 mm

MISBA C D

19.

MIS: MISカッティングブロックで骨切りを実施している場合で、金属製のMIS調整用カッティングブロックで再骨切りを実施する場合、必ず左右が正しい側ブロックを使用してください。(A)+2°MIS外反修正用カッティングブロック(B)脛骨/大腿骨遠位用MISカッティングブロック(C)+2° MIS外反角修正用カッティングブロック(D)+2° MIS脛骨後傾角修正用カッティングブロック

CAUTION 調整用のカッティングブロックで内外反・後傾角の調整を行う場合、直前の骨切りと同じ高さのピンホール(-2、0、+2、 +4mm)を使用してカッティングブロックを設。

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2.5 脛骨骨切りの確認

脛骨の骨切りが正確に行えたかと適切な脛骨トレイのサイズを確認する為に、脛骨サイザーを骨切り面に乗せてください。脛骨サイザーは連続する2サイズが一体となっています(1-2、3-4、5-6)

20.

また、脛骨スペーサーを脛骨骨切り後の関節内に挿入し、屈曲/伸展ギャップを確認することで脛骨の骨切りが正確に行えたか確認してください。

21.

22.

脛骨スペーサーは10mmインサートに対応するスペーサーと12mmインサートに対応するスペーサーが一体となっています。10mmスペーサーが関節内に挿入できない場合、脛骨の追加骨切りが必要となる可能性があります( §2.4参照)。

14mmインサート厚の確認は、14mmスペーサーを10mmスペーサーの側に取り付けることで行えます。

より厚いスペーサー(17、20mm)はオプションのExtensionキットに収納されています。

内外反角度や後傾角度を確認する為には、テレスコーピックアライメントロッドから白の内筒を取り外し、スペーサーの適切なホールに挿入する事で行えます。

23.

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3. 大腿骨遠位の骨切り

3.1 遠位カッティングブロックの設置

大腿骨の髄腔を9mmドリルで開口します。この際、IMロッド挿入により髄腔の内圧が上がり過ぎないよう、ドリルの軸をずらしながら9mmよりも大き目に開口することをお勧めします。

遠位カッティングブロックの構成:

• 大腿骨遠位/脛骨カッティングブロック(A)

• 遠位カットポジショナー(B)

• 遠位カットポジショナー用ブロック(C)

• IMロッド(D)

B

A

DC

24.

B

A

DC

25.

遠位カットポジショナー用ブロック(C)をIMロッド(D)に取り付け、ロッドを髄腔内に挿入します。ブロックには、カッティングブロックを適切に設置する為にIMロッドに対しての一定の外反角を有しています。適切な外反角で設置する為に、正しい側(LまたはR)が表示されている向きで使用する必要があります。

6° L

26.

ブロックに少なくとも一つの遠位顆部が接触していることを確認してください。

OPTION Efficeincy Conventionalキットは外反角5°と6°のブロックが入っています。必要に応じて適切なブロックを使用してください。

大腿骨遠位/脛骨カッティングブロック(A)と遠位カッティングブロックポジショナー(B)を組み立てて、髄腔に挿入しているアッセンブリーに取り付けます。

MIS: MIS大腿骨遠位/脛骨カッティングブロックを使用される場合は、左右をご確認の上ご使用ください。 このカッティングブロックは左右反対側の脛骨骨切りにも使用します。大腿骨骨切りに使用される際は、Fの文字側のL/R表記をご確認ください。

大腿骨の遠位骨切り量はカッティングブロックを遠位カットポジショナー上でスライドさせる事で調整可能です。カッティングブロックをポジショナー上の遠位一杯の位置に設定したときの 骨 切り量 が 9 m mとなります。調 整 は 幅 は 9~13mmで2mm刻みとなっています。カッティングブロックのスロットとポジショナーの適切な目盛りを合わせて、骨切り量を調整してください。

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13

27.

骨切りを行う前にエンジェルウイングを用いてカッティングブロックの位置を必ず確認してください。

28.

CAUTION シャフト部分の変形を防ぐためIMロッドを髄腔内に挿入して大腿骨の持ち上げに使用しないでください。

3.2 遠位カッティングブロックの固定

STD

29.

遠位カッティングブロックのホール配置

平行ピンホール

調整用平行ピンホール

斜め固定用ピンホール

スロットホール

テレスコーピックアライメントロッド用ホール

MIS

30.

MIS遠位カッティングブロックのホール配置:

平行ピンホール

調整用平行ピンホール

斜め固定用ピンホール

スロットホール

テレスコーピックアライメントロッド用ホール

リファレンスラインで示されている平行ピンホール(紫色の丸印)にピンを2本挿入する事で、カッティングブロックを固定します。必要に応じて、遠位カッティングブロックはポジショナーを取り外した後でも、調整用平行ピンホール(黄色の丸印)を用いる事で、遠/近位方向に2mm刻みで骨切り量を調整できます。

テレスコーピックアライメントロッドを適切なホール(オレンジ色の丸印)に挿入し、カッティングブロックのアライメントを確認することができます。アライメントロッドが大腿骨頭中心に向かっていることを確認してください。

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+2 mm-2 mm

+4 mm0

STDA B

31.

(A)大腿骨遠位用/脛骨カッティングブロック(B)±2°内外反修正用カッティングブロック

0 -2 mm+2 mm

MISA B

32.

(A)脛骨/大腿骨遠位用MISカッティングブロック(B)±2°MIS内外反修正用カッティングブロック

遠位カッティングブロックが適切な位置に設置できたら、斜め固定用ピンホールを用いて追加の固定を実施してください。

MIS: 大腿骨の遠位骨切りをMISカッティングブロックで行った場合の再骨切りは、適切なMIS調整用カッティングブロックを使用してください。

CAUTION Efficiencyのピンアダプターをピンの挿入/スレッドピンの抜去に使用する場合、パワーツールで回転させる前に、ピンヘッドがしっかりとアダプターに挿入されていることを確認してください。ピンの挿入時・抜去時に関わらず、ピンアダプターはピンと平行を保った状態で使用してください。ピンとピンアダプターのアライメントが概ね15°以上ずれると、ピンアダプターは正しく機能しません。

CAUTION Efficiencyのピンエクストラクターはスムースピンの抜去に使用します。スレッドピンの抜去にはピンアダプターを使用します。ピンエクストラクターを使用する場合、ピンをしっかりと把持するため、ピンの断面が完全な正円になっている部分を把持するようにしてください。

3.3 大腿骨遠位の骨切り

カッティングブロックのスロットを通じて骨切りを行います。

CAUTION ボーンソーを作動させる前に、ブレードをスロットに挿入してください。また、骨切り中に生理食塩水などを用いて、ブレードの振動によって発生する熱を抑えてください。また、骨切り後、トライアルやコンポーネントを設置する前に創内を充分に洗浄してください。

斜めピンを抜去して、2本の平行ピンを残したままカッティングブロックを取り外します。平行ピンは骨切り量の調整に備えて残しておいてください。

更に必要に応じて、アライメント調整(±2°の内外反調整)用カッティングブロックが使用可能です。調整用ブロックを使用する際、その時点での最終骨切りと同じ骨切り量の高さのピンホールを使用してください。

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4. 伸展位ギャップの確認

伸展位ギャップを確認する為に 大腿骨スペーサーを関節内に挿入します。大腿骨スペーサーは最終的なインプラントの厚み(脛骨トレイ+インサート+大腿骨コンポーネント)の合計を反映したサイズになっています。10mmインサート使用時と12mmインサート使用時の厚みを反映しスペーサーが一体となっています。内外反角度や後傾角度を確認は、テレスコーピックアライメントロッドから白の内筒を取り外し、スペーサーの適切なホールに挿入する事で行えます。

33.

14mmインサート厚の確認は、14mmスペーサーを10mmスペーサーの側に取り付けることで行えます。より厚いスペーサー(17、20mm)はオプションのExtensionキットに収納されています。

34.

最適と思われるスペーサーが挿入できない場合、脛骨の骨切りが必要となる場合があります。脛骨に残した2本の平行ピンに対してカッティングブロックを再設置する事で追加で2mmまたは4mmの骨切りが行えます。後方のリリースなどを実施したにもかかわらず、最適な伸展位ギャップが得られない場合、大腿骨の遠位を2mm追加骨切りが必要となる場合があります。遠位カッティングブロックを再設置する場合に備えて、遠位骨切りに使用した2本の平行ピンは残しておいてください。

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16

5. 大腿骨の4面骨切り

5.1 大腿骨のサイジング

大腿骨サイザーの構成は以下の通りです:

• コンディラーサポート(A)

• ポステリアリファレンスガイド(B)

• アンテリアモバイルボディ/スタイラス(C)

B

A

C

35.

B

A

C

36.

大腿骨サイザーのピンホール配置:

アンテリアリファレンス用ホール

ポステリアリファレンス用ホール

コンディラーサポートはフェモラルファーストで実施する場合や小さいサイズである場合に、一部または全部のパートを取り外して小型に変形させて使用することができます。取り外す場合はクランプやピンエクストラクターの尾端を使用します。

CAUTION 使用後に取り外し可能なパーツが体内に残っていないかを確実に確認してください。特にコンディラーサポートは後顆の大きさに応じて折ってサイズを調整することが可能です。意図せず折れたパーツの体内遺残に注意してください。

37.

コンディラーサポート(A)にポステリアリファレンスガイド(B)を取り付けます。後顆基準の外旋角別に0°、3°、5°の3種類あります。

ポステリアリファレンスガイドは手術側に応じてガイドに記された、L/Rの表記を確認して正しい向きで使用してください。

3° L

M D

Posterior condyles axis38.

ポステリアリファレンスガイドは遠位骨切り面にしっかりと接触していなくてはなりません。また、コンディラーサポートは内外側両方の後顆にしっかりと接触させなくてはなりません。

仮固定のために、ポステリアリファレンス用ホール(緑穴)にピンを2本挿入します。

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17

アンテリアリファレンスモバイルボディとスタイラス(C)を取り付けます。これらはポステリアリファレンスガイドに取り付けられます。

39.

スタイラスが前方皮質に接触するまでサイザー全体を縮めます。ポステリアリファレンスガイド上のゲージでサイズを読み取ります(下図参照)。

40.

スタイラスをアンテリアリファレンスモバイルボディに対してスライドさせて、サイザーの示したサイズになるよう調節

してください。スタイラスに表示された弧とボディ頂部の円の弧が合う位置に調整します。

CAUTION スタイラスの左側にマーキングされているサイズ(1+、2+、3+、4+、5+、6+)はGMK Primaryには使用しません。これらのサイズが示された場合、ポステリアリファレンスガイドを調整して、調整後のサイズにスタイラスのサイズが一致しているかを確認してください。

41.

アンテリアモバイルボディの前方のスロットにエンジェルウイングを挿入する事で、サイザーの外旋角と上顆軸の比較を行うことも可能です。

42.

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18

適切な大腿骨コンポーネントのサイズが確定したら、4in1 カッティングガイド設置用のホールを作成します。以下の2つのオプションがあります:

43.

アンテリアリファレンス用ホールの作成

ポステリアリファレンス用ホールの作成

CAUTION ドリリングの際、サイザーがずれないよう注意してください。

大腿骨サイザーを取り外します。サイザーの取り外しにはトライアルベースハンドルを使用することができます。

CAUTION 使用後に取り外し可能なパーツが体内に残っていないかを確実に確認してください。特にコンディラーサポートは後顆の大きさに応じて折ってサイズを調整することが可能です。意図せず折れたパーツの体内遺残に注意してください。

44.

5.2 4IN1 カッティングブロックの設置(アンテリアリファレンス)

適切なサイズの4in1カッティングブロックのアンテリアリファレンス用平行ピンホールにピンを2本挿入します。使用しているホールが基準ホール(青穴)であることを確認します。

先ほどドリリングしたホールにカッティングブロックと一体でピンを挿入していきます。ピンに沿わせて4in1カッティングブロックを遠位骨切り面に接触するまでスライドさせます。

45.

4in1カッティングブロックを正しい位置に調整する為、基準ホールの前後にある平行ピンホールを用いることができます。”UP”側のホールを使用するとカッティングブロックは2mm前方に、”DOWN”側のピンホールを使用すると、カッティングブロックは2mm後方に移動させることができます。

4in1カッティングブロックが適切な位置に設置できたら、骨切り前に骨切りレベルをエンジェルウイングを用いて確認してください。

ローテーションガイドを用いて、4in1カッティングブロックが適切な外旋角に設置されたかを確認します。ローテーションガイドは最終的なインプラント合計の厚み(脛骨トレイ+インサート+大腿骨コンポーネント)の合計を反映した厚みとなっています。10mmインサート使用時の合計厚みを示す側と、12mmインサート使用時の合計厚みを示す側が一体となっています。

14mmインサートに対応した厚みの確認は、対応する14mmスペーサーを10mmスペーサーの側に取り付けることで行えます。より厚いスペーサー(17、20mm)はオプションのExtensionキットに収納されています。

46.

Page 19: 手術手技書 - Medacta › media › 9926e82conv-rev00.pdf5 2. 脛骨の骨切り 脛骨近位の骨切りは髄外式・髄内式いずれかを選択可能です。2.1 髄外式脛骨骨切りガイド

19

外旋角の調整(アンテリアリファレンス)大腿骨の外旋角の調整するときは、ポステリアリファレンス用ホールにドリリングを行います(下図バイオレットの穴)。アンテリアリファレンス用のピンを抜去して、4in1カッティングブロックを内側ピンホールと2つの外側ピンホールのうちいずれかを使用して再設置します。

47.

内側のピンホール

+2°(外旋角増加)

-2°(外旋角減少)

5.3 4IN1 カッティングブロックの設置(ポステリアリファレンス)

適切なサイズの4in1カッティングブロックのポステリアリファレンス用平行ピンホールにピンを2本挿入します。使用しているホールが基準ホール(下図紫穴)であることを確認します。

先ほどドリリングしたホールにカッティングブロックと一体でピンを挿入していきます。ピンに沿わせて4in1カッティングブロックを遠位骨切り面に接触するまでスライドさせます。

48.

大腿骨の外旋角を調整しるときは、4in1カッティングブロックを内側ピンホールと2つの外側ピンホールのうちいずれかを使用して再設置します。

49.

内側のピンホール

+2°(外旋角増加)

-2°(外旋角減少)

4in1カッティングブロックが適切な位置に固定できたら、骨切り前に骨切りレベルをエンジェルウイングで確認します。

4in1 カッティングブロックの前後位置の調整 (ポステリアリファレンス)大腿骨コンポーネントの前後位置を変更するときは、アンテリアリファレンス用ホールにドリリングを行います。その後、ポステリアリファレンス用ピンを抜去して、4in1カッティングブロックを正しい位置に調整する為、基準ホールの前後にある平行ピンホールを用いることができます。”UP”側のホールを使用するとカッティングブロックは2mm前方に、”DOWN”側のピンホールを使用すると、カッティングブロックは2mm後方に移動させることができます。

50.

2mm前方に移動

2mm後方に移動

MMM

LL

MMM

LL

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5.4 大腿骨の4面骨切り

4in1カッティングブロックが調整も含めて適切な位置に設置ができたら、下図に示す通りに固定の追加を行って、ブロックを骨にしっかりと固定します。

51.

斜め固定用ピンホール

キャンセラススクリュー用ホール

4in1カッティングブロックがしっかり固定できたら、以下の順に大腿骨の骨切りを行います:1. 前方骨切り2. 後方骨切り3. 後方シャンファーの骨切り4. 前方シャンファーの骨切り

CAUTION ボーンソーを作動させる前に、ブレードをスロットに挿入してください。また、骨切り中に生理食塩水などを用いて、ブレードの振動によって発生する熱を抑えてください。また、骨切り後、トライアルやコンポーネントを設置する前に創内を充分に洗浄してください。

スクリューと斜め固定用ピンを抜去します。 4in1カッティングガイドを取り除きます。この際トライアルベースハンドルの末端を使用することができます。

52.

5.5 大腿骨のサイズアップ/サイズダウン

1サイズ違いの大腿骨コンポーネントの大きさの違いは前後・左右とも4mmになります。

アンテリアリファレンス時のサイズアップ/サイズダウン使用するピンとピンホールはそのままで、4in1カッティングブロックを適切なサイズのものと変更します。サイズダウンをする際は、後顆の骨切り量が4mm増大します。必要に応じてカットブロックを2mm前後に移動させてください。

ポステリアリファレンス時のサイズアップ/サイズダウン後方の同じ位置のピンホールを用いて、より適切なサイズの4in1カッティングブロックと変更します。

CAUTION サイズダウンする場合は前方骨切りレベルが4mm後方に移動します。前方ノッチを作らないかよく確認して、必要に応じてカッティングブロックを前方に移動させてください。

アンテリアリファレンス時の大腿骨骨切り後のダウンサイズ 大腿骨の骨切りが終了した後にサイズダウンの必要が生じた場合、前方骨切り用のスロットにボーンソーブレードを挿入して、前方骨切りに合わせて、4in1 カッティングブロックを遠位骨切り面に再設置します。ブレードがしっかりと前方骨切り面に、カッティングブロックが遠位骨切り面にしっかり接触していることを確認して、アンテリアリファレンス用平行ピンホールの基準ホールにピンを2本挿入します。

そして最適なサイズのカッティングブロックと付け替えます。§5.2 4in1カッティングブロックの設置(アンテリアリファレンス)を参照してカッティングブロックを固定します。

ポステリアリファレンス時の大腿骨骨切り後のダウンサイズ 大腿骨の骨切りが終了した後にサイズダウンの必要が生じた場合、前方骨切り用のスロットにボーンソーブレードを挿入して、前方骨切りに合わせて、4in1 カッティングブロックを遠位骨切り面に再設置します。ブレードがしっかりと前方骨切り面に、カッティングブロックが遠位骨切り面にしっかり接触していることを確認して、ポステリアリファレンス用平行ピンホールの基準ホールにピンを2本挿入します。

そして最適なサイズのカッティングブロックと付け替えます。§5.3 4 in1カッティングブロックの設置 (ポステリアリファレンス)を参照してカッティングブックを固定します。

CAUTION ポステリアリファレンスで1サイズダウンする場合、前方の骨切りが4mm後方に移動します。前方ノッチを形成しないか確認してください。

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6. トライアル

大腿骨クランプとマルチファンクショナルハンドルを組み合わせます。左右正しい側の大腿骨トライアルを大腿骨キットから取り出します。大腿骨クランプのネジを緩めて、クランプ両サイドの2本のジョーに引っ掛けるように大腿骨コンポーネントトライアルを取り付けます。

53.

クランプのネジを締め付けていき、可動部分が大腿骨トライアルに押し付けていきます。

54.

骨切りの完了した大腿骨の内外側中央を目安にトライアルを設置します。

CAUTION 大腿骨クランプは、大腿骨トライアルや大腿骨コンポーネントの打ち込みに使用しないでください。

NOTE: 大腿骨コンポーネントの”ナロー”シリーズは、MLサイズのみが狭く設計されています。スタンダードの大腿骨コンポーネントの差は4mmとなります。

55.

大腿骨トライアルが正しい位置に設置できたら、クランプを取り外します。ハンドルとクランプと取り外し、ハンドルに大腿骨インパクターを取り付けて、トライアルを打ち込みます。

56.

ピンを1~2本、大腿骨トライアルの前方ピンホールに挿入して固定した後、大腿骨ドリルビットと適切なスリーブを組み合わせて、ペグホールを作成します。

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GMK Efficiency Surgical Technique

22

57.

適切なサイズのGMK Efficiency脛骨キットを開封します。

適切なサイズのトライアルベースプレートをトライアルベースハンドルに取り付けます。更に適切な厚みのインサートトライアルを取り付けます。膝蓋骨を整復位に戻して、試験整復をして全可動域を通じて安定性を確認します。

NOTE: トライアルベースハンドルはオフセット形状になっており、取り外すことなく、膝蓋骨を整復位に戻すことが可能です。

58.

OPTION Efficeincy脛骨キットには10、12、14mmのインサートトライアルが収納されています。さらに厚いインサートトライアルが必要となった場合17mm、20mmのスペーサーはEfficeincy Extensionキットに収納されています。スペーサーを10mmインサートトライアルと脛骨トレイトライアルの間に挟み込むことで所定の厚みのトライアルとして機能します。

脛骨トレイの最適な回旋位置が見つかったら、トライアルの中央の目印に脛骨にマーキングを行います。

59.

PS ポステリオールスタビライズド型(PS)を使用する場合は、トライアルの前に大腿骨の仕上げを終わらせておく必要があります(§7参照)。PSトライアルペグをインサートトライアルに、PSカムと大腿骨ペグを大腿骨トライアルに取り付けてトライアルとします。 PSペグが邪魔にならないように、大腿骨トライアルを先に設置して、インサートトライアルは最後に設置します。

60

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7. 大腿骨の仕上げ

再度大腿骨クランプをマルチファンクショナルハンドルに取り付けて、大腿骨トライアルを骨から取り外します。

OPTION 大腿骨トライアルを取り外すために、下の図のようにピンエクストラクターのハンドルの尾端を使用することができます。エクストラクターのハンドルの尾端形状はGMK Primaryの大腿骨トライアルの顆間ノッチ部分に組み合わさるようになっています。ノッチにハンドルを挿入して、顆幹部の形状に合うように回転させると両者がロックします。この状態で大腿骨トライアルを骨から取り外すことができます。

61.

大腿骨ボックスカッティングガイドをペグホールを基準として大腿骨に設置し、2本のピンで固定します。

トロクリアリーマーを用いて、トロクリアグルーブ部分の仕上げを行います。

62.

CAUTION 大腿骨ボックス部分の骨切りを正確に実施する為に、リーマーは前方のリーミングから開始して遠位側に動かす事をお勧めします。

63.

PS ポステリオールスタビライズド型(PS)を使用する場合、大腿骨の仕上げが完了した後、大腿骨ボックスの作成を行います。大腿骨ボックスカッティングガイドにPSリーマーガイドを取り付け、PSカムリーマーでPSホールを作成します。リーミングする深さはリーマーに示されたサイズマーキングを参考にします。

64

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大腿骨ボックスカッティングガイドを取り除いて、ボックスカットベリファイヤーを用いて、ボックスカットが正確に行えたかを確認します。

ベリファイヤー内外側のフランジが骨切り面にしっかり密着していれば、ボックスの骨切りが正確に行えたことになります。修正が必要な場合、ヤスリなどを用いて修正してください。

65.

8. 脛骨の仕上げ

脛骨の骨切り面にトライアル時に骨に残したマーキングを参照して、トレイトライアルを設置します。被覆の状態を慎重に確認して、トライアルを2本のピンで固定します。

66.

トライアルにリーマーガイドを設置して、時計回りに回して固定します。

67.

リーマーをガイド越しに挿入してキールホールを作成します。リーマーのストッパーがガイドに当たる位置まで、骨軸に対して平行にリーミングしてください。時計回りでリーミングを行い、髄腔内の骨を取り除きます。

ロッキングレバー

68.

キールホールの作成が完了したら、ロッキングレバーを押してリーマーガイドを反時計回りに回して取り除きます。

CAUTION キールパンチ中の骨折などを防止するために、フィンの部分はあらかじめボーンソーなどで下穴を開けておいてください。

最後に、トライアルキールをハンドルに取り付けて、トレイトライアル越しに打ち込みます。

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9. エクステンションステム

ティビアルトレイの更なる固定力が必要な場合、エクステンションステムを脛骨キールに追加で使用することが可能です。

CAUTION 皮質骨との干渉や骨折の誘発を防止するため、術前にテンプレートを用いてステムの位置を慎重に決定してください。

トライアルキールを骨内から取り出します。リーマーガイドをトレイトライアルに再度取り付けて、9mmドリルを用いて髄腔を開口した後、金属製の11mmブッシュをリーマーガイドに取り付けます。

69.

11mmリーマーの30mmのマーキングがリダクションブッシュの位置に来るまでリーミングします。

30 mm dent

70.

OPTION 65mmのステムエクステンションを使用する場合、65mmのマーキングまでリーミングを行います。65mmステムエクステンショントライアルを金属製のみとなります(§14参照)

11mmブッシュを取り除いて、15.5mmブッシュをリーマーガイドに挿入します。15.5mmリーマーを用いてリーミングを行います。

71.

リーマーガイドを取り除き、GMK Efficiencyエクステンションキットを開封します。トライアルエクステンションステム(30mm)をハンドルに取り付けたトライアルキールに取り付けて、トレイトライアル越しに打ち込みます。

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10. 膝蓋骨の置換

GMK Efficiency膝蓋骨キットを開封して膝蓋骨クランプ(A)、とリセクションジョー(B) を取り出します。

AB

72.

リセクションジョーを2本パテラクランプに取り付けます。ジョーとクランプのマーキングが直線状に並んでいれば、ジョーとクランプが正確に取り付けられていることになります。

73.

膝蓋骨クランプはロッキング機構を有しており、クランプを閉じると自動的にその位置で保持されます。再度クランプを開くには、ロッキングレバー(C)を解放してアームを解放します。

CAUTION クランプハンドルを軽く握ってから、ロッキングレバーを解放するとロックが簡単に解放されます。

C

74.

75.

10.1 膝蓋骨厚の計測

ジョーとクランプの組み合わせたものは、膝蓋骨の厚みを計測するためのキャリパーとして使用できます。クランプの先端で膝蓋骨の最も厚い部分を挟み込むように閉じていきます。

CAUTION このとき膝蓋骨クランプに過剰な力をかけないで下さい。たわみによって厚みの正確な計測値が得られない恐れがあります。

76.

厚みはクランプ本体の目盛りで確認できます。(下図は24 mmであることを示しています)

77.

読み取るべき目盛りは2mmごとに左右のアームに記されています。

78.

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10.2 膝蓋骨クランプの設置

膝蓋骨スタイラス(D)を膝蓋骨クランプの適切な穴に取り付けます。クランプの”UP”と表示された面にスタイラスを取り付けます。

D

79.

組み立てはクランプの切り欠きとフックの位置が合う一ヶ所でのみ可能となります。

80.

希望する骨切り量に応じて、正しい目盛りの位置まで差し込んでください。スタイラスに記された目盛りは、切除する骨の量を表します。

2mm ピッチ

81.

CAUTION 骨切り後に残る骨の量が必ず13mm以上になるように設定してください。

スタイラスを膝蓋骨クランプの中央に向けて回転させて固定します。

膝蓋骨クランプを解放して、スタイラスが膝蓋骨の最も高い点に接触する位置に合わせて、ジョーが膝蓋骨をしっかり挟むまでクランプを閉じます。

82.

スタイラスを取り外して、ボーンソーを用いて骨切りを行います。 骨切りが終了したら、クランプを開放して取り外します。

CAUTION ボーンソーを作動させる前に、ブレードをスロットに挿入してください。また、骨切り中に生理食塩水などを用いて、ブレードの振動によって発生する熱を抑えてください。また、骨切り後、トライアルやコンポーネントを設置する前に創内を充分に洗浄してください。

83.

骨切りが終了たら、クランプを解放して取り外してください。

10.3 サイジングとペグホールの作成

膝蓋骨サイザーを用いて膝蓋骨コンポーネントのサイズを決定します。膝蓋骨キット内には2本のサイザーが収納されています。それぞれ連続するサイズのサイザーが1本になっています(サイズ1-2、3-4)。

84.

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適切な膝蓋骨のサイズが決まったら、ペグホールガイド(F)とベースインサート(E)を膝蓋骨クランプに取り付けます。

CAUTION ドリルガイドとベースインサートにはスパイクがありますので、注意してお取り扱いください。

E

F

85.

膝蓋骨クランプを膝蓋骨に設置します。このとき、ドリルガイドのMEDとLATのマーキングがそれぞれ、膝蓋骨の内側/外側に位置しているかを確認してください。(正しく設置していれば、2本のペグが膝蓋骨の内側寄りに位置しているはずです。)

86.

ドリルガイドの角は、それぞれ4サイズの膝蓋骨コンポーネントに対応する、4重に輪郭を表しています。

87.

ドリルビットで3本のペグホールを作成します。

内側関節面

外側関節面

その位置に 膝蓋骨翻転した膝蓋骨

内側関節面

外側関節面

88.

10.4 トライアル

膝蓋骨クランプを解放して取り外し、適切なサイズの膝蓋骨トライアルをペグを基準として骨に設置します。

89.

必要に応じてドリルガイドをクランプから取り外して、セメントカップ(G)を取り付けて、トライアルを骨に圧着させます。

G

90.

膝蓋骨を整復して可動域試験を行い膝蓋骨のトラッキングを確認します。

NOTE: 大腿骨、脛骨、膝蓋骨の各仕上げが終了したら、トライアルコンポーネントを使用してトライアルを実施することをお勧めします。脛骨ハンドルはトライアルインサートにも取り付けることができますので、インサートトライアルの入れ替え等の際に使用可能です。ハンドルはオフセット形状ですので、取り付けたままトライアルを行うことが可能です。.

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11. コンポーネントの選択と使用可能な組み合わせ

11.1 MOBILEバージョン

Mobileトライアルインサート(STD/UC)は同サイズの大腿骨コンポーネントとのみ組み合わせて使用することができます。また、Mobile脛骨トレイは2サイズ小さいものから1サイズ大きい脛骨インサート(STD/UC)を組み合わせて使用することができます。正しい組み合わせについてはTable1と2をご参照ください。

Mobile脛骨インサート(STD/UC)

サイズ 1 2 3 4 5 6 7

大腿骨コンポーネント

11N 22N 33N 44N 55N 66N 77N

Table 1: Mobile STD/UC脛骨インサートと大腿骨トライアルの組み合わせ

Mobile脛骨インサート(STD/UC)

サイズ 1 2 3 4 5 6 7

Mobile脛骨トレイ

1

2

3

4

5

6

Table 2:Mobile脛骨トレイと脛骨インサートの組み合わせ

11.2 FIXEDバージョン

Fixed脛骨インサート(STD/UC)は同サイズのFixed脛骨トレイとのみ組み合わせて使用することができます。大腿骨コンポーネント(STD)は1サイズ小さいものよりも大きいFixed脛骨インサート(STD/UC)と組み合わせての使用が可能です。Fixed脛骨インサート(PS)は同サイズのFixed脛骨トレイとのみ組み合わせて使用することができます。大腿骨コンポーネント(PS)は1サイズ小さいものよりも大きいFixed脛骨インサート(PS)と組み合わせての使用が可能です。正しい組み合わせについてはTable3と4をご参照ください。

Fixed脛骨インサート(STD/PS/UC)

サイズ 1 2 3 4 5 6

大腿骨コンポーネント

0 11N 22N 33N 44N 55N 66N 77N

Table 3:Fixed脛骨インサートと大腿骨トライアルの組み合わせ

Fixed脛骨インサート(STD/PS/UC)

サイズ 1 2 3 4 5 6

Fixed脛骨トレイ

1

2

3

4

5

6 Table 4:Fixed脛骨トレイと脛骨インサートの組み合わせ

Page 30: 手術手技書 - Medacta › media › 9926e82conv-rev00.pdf5 2. 脛骨の骨切り 脛骨近位の骨切りは髄外式・髄内式いずれかを選択可能です。2.1 髄外式脛骨骨切りガイド

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12. インプラントの設置

コンポーネント設置の準備がすべて整ったら、無菌的に取扱いコンポーネントを骨セメントを用いて固定します。一般的に脛骨コンポーネントから固定する方が簡便な方法となります。。

12.1 脛骨コンポーネントの設置

脛骨トレイと大腿骨コンポーネントの接触が適切に保たれ、脛骨の回旋以上や大腿骨の脱臼などを来さない様、適切な位置に脛骨トレイを設置する必要があります。最終の打ち込みにマルチファンクションハンドルと組み合わせたベースプレートインパクターを用います。ステムエクステンションを用いている場合、脛骨キール部分のプラスティック製プラグを取り外して、ステムをキール部分に打ち込みます。しっかりと打ち込めたら、トレイ上端面からスクリューを挿入して最終固定を行います。

CAUTION 打ち込みの際にステムエクステンションに傷がつかないよう、ステムの先端にスクリュードライバーを取り付けて、ドライバーの尾端をハンマーで打ち込むようにしてください。

脛骨トレイのセメンティング骨セメントはセメント製造元の取扱説明書に従って適切に取扱ってください。骨セメントが適切な粘度になったら、脛骨トレイ背面のセメントポケットにセメントを塗布します。骨側にも塗布する場合、キールホールにセメントが入っていかないように注意してください。脛骨トレイを適切な位置まで挿入できたら、インパクターを用いて打ち込みます。はみ出してきた骨セメントは関節内に残らないよう、きれいに取り除いてください。

12.2 脛骨インサートの設置

Fixedインサート以下の手順に従って、脛骨インサートを取り付けてください:1. 脛骨トレイの上端面にトレイとインサートの組み合わせ

の障害になるような異物が一切ないことを確認してください。

2. インサートの後方の張り出しを脛骨トレイ後方の溝に組み合わせます(A)。

3. インサートの前方部分を手でクリック音がするまで押し込んでください(B)。”

BA

91.

PSタイプ PSインサートを使用する場合は、PSペグにより、大腿骨コンポーネントの挿入がしずらくなるので、大腿骨コンポ―ネントを先に設置してください。インサートと同梱されてるスクリューをスクリュードライバーで締結してインサートとトレイを確実に結合させてください。.

CAUTION スクリューの挿入は、必ず3.5Nmトルクリミッティングドライバーを使用してください。

Mobile Insert脛骨を前方に脱臼させて、トライアルを通じて決定された厚さ・サイズのポリエチレン製インサート(STD/UC)を脛骨トレイに挿入してください。

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12.3 大腿骨コンポーネントの設置

大腿骨クランプをマルチファンクショナルハンドルに取り付けます。クランプのジョーを開いて、その間に大腿骨コンポーネントを取り付けます。2本のジョーはコンポネント遠位両サイドにある溝と組み合わせます。

作成したペグホールを基準にして、正しい位置に大腿骨コンポーネントを設置します。適切な位置に設置が完了したら、ハンドルに大腿骨インパクターを取り付けて最終打ち込みを行います。

CAUTION 大腿骨クランプは、大腿骨トライアルや大腿骨コンポーネントの打ち込みに使用しないでください。

セメンテッド大腿骨コンポーネント骨セメントはセメント製造元の取扱説明書に従って適切に取り扱ってください。骨セメントが適切な粘度になったら、大腿骨コンポーネント背面のセメントポケットにセメントを塗布します。大腿骨の骨切り面はパルス式洗浄器などを用いて充分に洗浄しておき、IMロッドを挿入した穴は海綿骨などで塞いでおきます。大腿骨コンポーネントを適切な位置まで打ち込みます。はみ出してきた骨セメントは関節摺動面、顆間ノッチや関節内に残らないよう、きれいに取り除いてください。

12.4 膝蓋骨コンポーネントの設置

スパイクジョーとセメントカップを膝蓋骨クランプ取り付けます。骨セメントはセメント製造元の取扱説明書に従って適切に取り扱ってください。骨セメントが適切な粘度になったら、膝蓋骨コンポーネントのセメントポケットにセメントを塗布します。コンポーネントを膝蓋骨に設置して、クランプで締め込んで圧着します。クランプで圧をかけたまま、はみ出したセメントが摺動面に残らないようにきれいに取り除きます。

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GMK Efficiency Surgical Technique

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13. インスツルメント

Efficiencyのキット一覧を記します。それぞれのキットの詳細な内容に関しては『GMK Efficiencyキットの』(Ref: 99.26E.12INST)をご参照ください。

CONVENTIONAL キット製品番号(箱入り)

製品番号(箱無し) 製品名

11.00004 11.10004 Conventionalinstrumentキット

GENERAL キット製品番号(箱入り)

製品番号(箱無し) 製品名

11.00001 11.10001 GMKPrimaryGeneralキット

11.00002 11.10002 GMKPrimaryGeneralMISキット

GMK PRIMARY 大腿骨(STD/NARROW)キット (サイズ別)製品番号(箱入り)

製品番号(箱無し) サイズ

11.00031 11.10031 111.00032 11.10032 211.00033 11.10033 311.00034 11.10034 411.00035 11.10035 511.00036 11.10036 6

GMK PRIMARY 脛骨/インサート (FIXED STD/PS)キット (サイズ別)製品番号(箱入り)

製品番号(箱無し) サイズ

11.00011 11.10011 111.00012 11.10012 211.00013 11.10013 311.00014 11.10014 411.00015 11.10015 511.00016 11.10016 611.00017 11.10017 7

GMK PRIMARY 脛骨/インサート (MODILE STD)キット (サイズ別)製品番号(箱入り)

製品番号(箱無し) サイズ

11.00041 11.10041 111.00042 11.10042 211.00043 11.10043 311.00044 11.10044 411.00045 11.10045 511.00046 11.10046 611.00047 11.10047 7

オプション 製品番号(箱入り)

製品番号(箱無し) 製品名

11.00005 11.10005 Patellaresurfacingキット

11.00102 11.10102 ExtensionInstrumentキット

11.00006 11.10006 SwordPinキット

11.00007 11.10007 Shortthreadedpinキット

11.00008 11.10008 Smoothpinキット

11.00009 11.10009 Threadedpinキット

11.00010 11.10010 Screwキット

GMK PRIMARY 脛骨/インサート (FIXED STD/PS)キット (サイズ別)製品番号(箱入り)

製品番号(箱無し) サイズ

11.00021 11.10021 111.00022 11.10022 211.00023 11.10023 311.00024 11.10024 411.00025 11.10025 511.00026 11.10026 6

GMK PRIMARY 脛骨/インサート (MODILE UC)キット (サイズ別)製品番号(箱入り)

製品番号(箱無し) サイズ

11.00051 11.10051 111.00052 11.10052 211.00053 11.10053 311.00054 11.10054 411.00055 11.10055 511.00056 11.10056 611.00057 11.10057 7

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REF. 02.07S.EFFMETAL

1

2

3

8 9

7 10

45 6

N. Ref. Description Qty.

1 02.07.10.1074 DrillØ7forfemoralpegs-Hudsonconnection 1

2 02.07.10.1071 Reamerfortibialkeel-Hudsoncoupling 1

3 02.07.10.0046 Trochleafinishingreamer 1

4 02.07.10.4577 Torquelimiterscrewdriver3.5Nm 1

5 02.12.10.0142 GMK-SPHEREMultisizeMediumSickleFinger 1

6 02.07.10.0775 MediumSickleFinger-Narrow 1

7 02.07.10.9795 PScamresectionreamer 1

8 02.02.10.0128 Drillbit(¢9,L162mm)Hudsoncoupling 1

9 02.02.10.0404 Mobilepatellapegsdrill(¢4.5,L155)Hudsoncoupling 1

10

02.08.10.0120 UKMpinØ3.2L=55 2

02.02.10.0130 DrillØ3.2mmL130 1

02.02.10.0145/A Pins¢3.2,L70mm 4

02.02.10.0145/B Pins¢3.2,L90mm 2

02.07.10.2294 PinØ3.2L=40ISO5835-Meche-Head-Triangle 4

02.07.10.2194 SwordpinØ3.2L=22mm 2

02.07.10.4741 ThreadedpinØ3.2L85longerconnection 4

02.07.10.4650 ScrewHA5-Length35-reducedhead 3

REF. 02.07S.EFFEXT

1

2

3

8

7

4

5

6

N. Ref. Description Qty.

1 02.02.10.0128 Drillbit(¢9,L162mm)Hudsoncoupling 1

2 02.07.10.4590 PrimaryextensionstemreamerD11 1

3 02.07.10.0019 SafeguidereamerreductionbushØ11 1

4 02.07.10.1072 DrillbitØ15.5mm-Hudsoncoupling 1

5 02.07.10.2020 HandleforsafeGuidereamer 1

6 02.07.10.1052 PrimarystemØ15.5mmdrillbutguide 1

7 02.07.10.1053 Primarycem.trialextensionstem/Ø11mm-L.65mm 1

8 1.113 Screwdriver3.5mm 1

14. 金属製インスツルメント

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GMK Efficiency Surgical Technique

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NOTES

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35

製品番号は予告なく変更されることがございます。

滅菌に関する注意GMK Efficiencyは滅菌済で提供されます。組合わせて使用する再利用可能な金属製器械は使用前に適切に洗浄し、各国やEUの法規制に従った上で、高圧蒸気滅菌器の製造販売元の取扱説明書に従って滅菌をかけてください。 詳細な手順はwww.medacta.com上の“Recommendations for cleaning decontamination and sterilization of Medacta International reusable orthopedic devices” をご参照ください。

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GMKEfficiencySurgicalTechnique

ref:99.26E.82CONVrev.00

Lastupdate:September2019

Medacta International SAStrada Regina - 6874 Castel San Pietro - SwitzerlandPhone +41 91 696 60 60 - Fax +41 91 696 60 [email protected]

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製造販売業 [許可番号:13B1X10060]メダクタジャパン株式会社〒102-0083 東京都千代田区麹町5-3-5 麹町中田ビルTEL 03-6272-8797 FAX 03-6272-8798

認証番号: 227AFBZX00082000一般的名称: 単回使用関節手術用器械販売名: GMK Efficiency 単回使用膝関節手術用器械

本書に掲載された再使用可能な手術器械は、すべて弊社で製造販売届出を行った一般医療機器です。

全ての登録商標は、当社又は権利取得者に帰属しています。