34
資料7 環境経営・ビジネス具体事例(その2) 1.生活者としての社員の環境保全活動への取組みを企業が促進・支援している事例 2.環境経営の担い手としての社員へのインセンティブ制度を導入している事例 3.企業が行う環境教育の実践事例 4.環境会計の企業経営における活用事例 (1 「投資判断」における環境会計の活用事例 10 (2 「マテリアルフロー計算」における環境会計の活用事例 11 (3 「ユーザー対策」における環境会計の活用事例 12 (4 「社会コスト対策」における環境会計の活用事例 13 5.環境ラベルの状況 15 6.環境広告の活用事例 18 7.ユニークな環境ビジネス事例 21 8.企業間連携による環境ビジネスの事例 25 (1)エコタウン事業 25 (2)廃ガラスのリサイクル 26 (3)廃棄自動車の天井材のリサイクル 27 (4)パソコンのリユース 28 (5)土壌浄化事業 29 9.環境報告書に見る我が国企業の温暖化防止への取組状況 30 電気・電子機器 30 (1) (2)自動車 31 10.経団連自主行動計画における業種別CO2排出量 32

資料7 環境経営・ビジネス具体事例(その2)資料7 環境経営・ビジネス具体事例(その2) 1.生活者としての社員の環境保全活動への取組みを企業が促進・支援している事例1

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資料7

環境経営・ビジネス具体事例(その2)

1.生活者としての社員の環境保全活動への取組みを企業が促進・支援している事例 1

2.環境経営の担い手としての社員へのインセンティブ制度を導入している事例 5

3.企業が行う環境教育の実践事例 7

4.環境会計の企業経営における活用事例 9

(1 「投資判断」における環境会計の活用事例 10)

(2 「マテリアルフロー計算」における環境会計の活用事例 11)

(3 「ユーザー対策」における環境会計の活用事例 12)

(4 「社会コスト対策」における環境会計の活用事例 13)

5.環境ラベルの状況 15

6.環境広告の活用事例 18

7.ユニークな環境ビジネス事例 21

8.企業間連携による環境ビジネスの事例 25

(1)エコタウン事業 25

(2)廃ガラスのリサイクル 26

(3)廃棄自動車の天井材のリサイクル 27

(4)パソコンのリユース 28

(5)土壌浄化事業 29

9.環境報告書に見る我が国企業の温暖化防止への取組状況 30

電気・電子機器 30(1)

(2)自動車 31

10.経団連自主行動計画における業種別CO2排出量 32

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1

  1.生活者としての社員の環境保全活動への取組みを

   企業が促進・支援している事例

 環境省の実施した「平成 13 年度環境にやさしい企業行動調査」によれば、地域社会

の一員として環境に関する社会貢献活動を実施または検討する企業は約 7割(67.1%、

2,898社中 1,945社)であり、その内容は清掃活動の実施等がもっとも多く、次に、施

設見学の受入やイベントへの参加等となっている。

 こうした活動のほか、社員の一人一人の活動を通じて、地域や社会へ環境配慮行動を

広げていくための支援を始めている企業もあり、「社員の家庭での活動を支援する」事

例や「社員の地域での活動を支援する」事例がみられる。

 

○ 企業の実施する社会貢献活動の内容

  (出典)環境省 平成 13 年度 環境にやさしい企業行動調査

社員一人ひとりが、社内での環境配慮活動に留まらず、市民、生活者(消費者)

であることを通じて環境配慮行動を広げていこうとする試みも、企業で展開され

ている。

79.7%

42.8%

41.3%

35.4%

29.5%

24.7%

19.8%

10.0%

5.6%

0.5%

0.0% 20.0% 40.0% 60.0% 80.0% 100.0%

清掃活動の実施等

施設見学の受入

イベントへ参加等

工場周辺の緑化

ボランティア活動

資源回収の支援

NPOの支援等

植林活動の実施

その他

回答なし

事業所周辺に対し環境に関する社会貢献活動を、行っている、または検討中と回答した1945社を対象

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2

<社員の家庭での活動を支援している事例>

○家電M社の事例:LE(Love the Earth)活動

  M社では、従業員と家族が家庭や地域でも積極的に環境活動を行う「地球を愛

する市民活動(Love the Earth=LE活動)」を推進している。

  2万世帯を超える LE ファミリーは、環境家計簿をつけることによりエコライフ

を実践しており、CO2排出量データを数値で回収し集計している。2000年度は一

世帯平均で CO2を 1.5%削減という成果を得ている。

    ■地球を愛する市民活動の目指すもの

   

■LEファミリーの世帯数とデータ回収数  ■エネルギー別 CO2排出量と増減率(前年比)

  

(出典:M社グループ「環境報告書 2002」)

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○電機N社の府中事業場:グリーンコンシューマー教育

  N社では、「全事業領域で全員参加の環境経営の実現」「地域や家族まで含む環

境意識の向上(環境の輪の拡大)」「全員参加の環境コミュニケーション」を、環境

経営基本方針として掲げている。これを受けて、同社府中事業場では、グリーンコ

ンシューマー・ワークショップ、グリーン商品フェアの開催、エコクッキング体験

等の参加型環境教育を積極的に実施している。

  「今日からあなたもグリーンコンシューマー」をテーマに開催されたワークショ

ップ形式のセミナーでは、参加者全員が各自の日常行動をチェックしたり、実際の

エコ商品の紹介を交えたりするなど、実践的な工夫がなされている。

                  

<社員の地域での活動を支援している事例>

○自動車N社

  社員が自発的に市民活動に参加できるよう、「きっかけづくり」のためのプログ

ラムを整備している。

① ボランティア情報提供システム「トライアングル」

社員・家族に関心ある活動分野を登録してもらい、関連するボランティア情報

を提供することにより、参加を支援。

② ボランティア活動資金支援制度

社員がNGOに寄付をする場合、会社からも同額を寄付する「マッチングギフ

ト」等の制度により、社員の自主的な社会参加活動や寄付活動を奨励、推進。

③ 社員が参加できる機会の提供

会社がNPO活動を支援する際に、NPO主催の展示会において社員の作品発

表コーナーを設けるなど、自社社員が参加できる機会を設けるとともに、ボラン

ティア活動に必要な知識や技術が習得できる講習会も開催。

項目得点

0 特に環境を意識して行動していない。

1 アイドリングストップを心がけている

2 車購入の際には、排ガスレベル、燃費、リサイクル素材などの環境を考慮している。

3 今の車は長く大事に使い、次回の購入時にはハイブリッドカー等エコカーを購入する。

4 運搬等の仕事以外ではなるべく車を使用しないようにしている。

交通手段

5 公共の交通機関を利用し、車を必要としない生活を家族でしている。

0 特に環境を意識して行動していない。

1 カップ麺等のファーストフードでは出来るだけ避けている。

2 季節外れの野菜や魚介類ではなく、旬のものを選んでいる。

3 食材を残さず使ったり、省エネを心がけたエコクッキングをしている。

4 基本的には近郊で作られた有機野菜ものを選んで和食を多くしている。

食事

5 有機野菜を自分で作って、家族みんなで楽しく団欒したり、エコクッキングをしている。

0 特に環境を意識して行動していない。

1 照明、テレビ、パソコン、ステレオ等家電のつけっぱなしはない。

2エアコンやテレビは1台で家族仲良く一家団欒し、使わないときは、待機電力がもったいないのでコンセントを抜いている。

3今使用している機器は長く大事に使い、次回購入時には省エネの電球、液晶のテレビやパソコン、ノンフロン冷蔵庫、太陽温水器等、省エネを考えて購入する。また、既に使用している。

4エアコンは使わず、外光、太陽熱、風などを季節ごと取り入れている。(環境家計簿をつけている)

リビング

5太陽光、風力、バイオマス発電等の自然エネルギーを利用している。(自然エネルギーを促進するように社会に働きかけ環境家計簿を多くの人につけてもらうように省エネ活動を推進している。)

■研修風景

■エコレベルチェックシート

(出典:N社府中事業場

環境アニュアルレポート 2002)

(出典:N社府中事業場資料)

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4

      ■社会文化活動情報誌「H’IMAGINE(ひまじん)」

          (出典)N社「環境・社会報告書 2002 年 3 月期」

 ○家電M社:Mグリーンボランティア倶楽部

  M社では、「一人ひとりが地球環境問題に関心をもち、緑を守り育む活動に参加

すること」を目的に、Mグリーンボランティア倶楽部(MGV)を 93年に発足さ

せた。

  同倶楽部の基金は同社労働組合員や退職者が出し合って設立されており、地域の

人々も交えて、さまざまなイベントや活動を実施している。2001 年には植林や間

伐などの森林保全活動や自然観察会、クリーンアップ活動などに延べ 9,000 人を超

える参加があった。

■ Mグリーンボランティア倶楽部(MGV)

         (出典:M社グループホームページ)

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2.環境経営の担い手としての社員へのインセンティブ   制度を導入している事例

 

 

(1) 社内表彰制度

  ①対象

    事業所、グループ、個人、関連会社

  ②表彰のテーマ

   ・環境活動(高い環境パフォーマンスの実現、エコオフィス活動など)

   ・研究開発(新エコ商品の開発、環境配慮プロセスの実現など)

   ・社内外への環境貢献(社員ボランティア活動など) など多岐にわたる。

  ③受賞者へのインセンティブ

 環境イベントで表彰され、副賞として賞金やメダル・盾等が授与される例がほと

んどである。表彰の結果が人事評価に直接リンクしないが、表彰の実績は間接的に

評価に反映されるようである。

○ 事務機器K社の事例

  全世界のK社グループ社員を対象に、環境マネジメント賞、環境製品賞、環境技術賞、

環境貢献賞の 4 分野で表彰を行う。受賞者による講演会も開催している。

■K社環境賞 2002 年度(第 7 回)受賞タイトルと受賞部門 (出典:K社資料)

環境マネジメント賞

・環境管理システムの事業場統合による効率化・ KMSA(米国)における環境マネジメント・ 複写機本体のリユースシステム構築と実行

本社事業サポート本部事業サポートセンター 環境整備室       他、2 グループ

環境製品賞 ・2001年度発売のモノクロ複写機 Sitios Net Pro シリーズ全機種での省エネ製品のラインアップ を達成

ODカンパニー 機器開発統括部 第二開発センター等

環境技術賞 ・ 鉛フリーはんだを使用した量産実装化(K社 製品量産第一号)・生分解性漂白剤技術

K電子 鉛フリー委員会       他、1 グループ

環境貢献賞 ・継続的、情熱的、かつ献身的な省エネ・節水活 動

K社 CIカンパニー、個人

○ 産業機械E社の事例

社内外の環境改善や環境保全に貢献した活動や環境保全活動を表彰。

■E社環境貢献褒賞 2001 年度受賞  (出典:E社「環境レポート 2002」)世界の子供環境絵画展 E環境保全推進委員会特級営業部門 ISO14001 取得 営業部門工場環境保全設備の改善 台湾E電産股イ分有限公司北海道支店内のゴミ箱がなくなりました 北海道支店庶務課、日常分科会

1 級

ポンプ試験用水の水道水節減と汚水排出量の削減 藤沢工場生産第二部生産課、生産技術部

2 級 藤沢事業所の取引先に対して、環境改善の取組みの深化を図ると共にグリーン調達を計画し、推進する。他 9 件

藤沢事業所 環境調達分科会

3 級 調達先に対する環境の取組み(CO2 削減のための実態調査)     他 6 件

エンジニアリング事業本部 調達統括、風水力システム調達室

事業所や個人を対象にした社内表彰は、多くの企業で実施されている。毎年の環境イ

ベントでの表彰式で表彰を行い、社員の志気を高めている。

表彰制度の他、業績評価への環境項目を盛り込む試みも、電機業界等で始まっている。

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(2) 業績評価等への環境項目の設定

  環境活動インセンティブのために、業績評価等へ環境項目を盛り込む例が電機業界を

中心に始まっている。

○家電S社の事例

  S社では、2000 年度上期より、国内生産事業部門の業績評価に環境活動項目を組み

入れている。環境分野のウェイトは、全体の約 10%であり、獲得した点数は他の評価

項目での点数と合算され、課長級以上の社員の賞与査定に反映される。

  環境活動の評価は、環境配慮型商品開発促進を目的とした「グリーンプロダクト評価」

と、生産拠点の地球及び地域へ及ぼす環境負荷の最小化を目的とした「グリーンファク

トリー評価」の両面から行っている。

 ■2002 年度評価項目・内容

評 価 項 目 主 な 評 価 内 容①GP達成率 ・GP宣言機種数/新規発売機種数で評価グリーンプロダクト

(GP) ②Gシール取得率 ・Gシール発売機種数/GP宣言機種数で評価③CO2削減率 ・CO2排出量削減目標達成度を評価④ゼロエミッション達成率 ・最終埋立て処分量の削減計画達成度を評価グリーンファクトリー

(GF)⑤化学物質管理 ・PRTR 法指定化学物質削減計画達成度を評価

GP宣言機種 ・「グリーンプロダクトガイドライン」で定めた遵守項目達成機種数Gシール(グリーンシール)発売機種数

・「グリーンシール認定基準」(グリーンプロダクトの内、省エネや省資源など、環境面で特に優れた特長を持つ商品を認定する社内基準)適合機種。商品にグリーンシール添付し公表。

参 考

最終調整 ・コンプライアンス遵守、CO2 削減、廃棄物発生/排出抑制等の環境取組を総合評価し実施。

 ※評価内容は、重要度及び前年の進捗度等から毎年見直される。

○流通S社の「企業内環境税」

  S社では、店舗でのエネルギー・水使用量やごみ排出量を CO2 に換算し、その量に

応じて課税する「企業内環境税」を 2002 年度から試験的に実施している。徴収した税

の一部は同社や各地域の環境対策に活用し、課税状況は人事評価にも反映させる予定と

している。

  また、環境学習会や環境配慮商品の販売拡大、容器や包装の削減などを実現した店舗

は、CO2 削減ポイントを与えるなどの、免税(控除)のしくみも設定されている。

○家電M社の「スーパーGP(グリーンプロダクツ)」認定制度

  M社は、2001 年度から社内分社や関係会社の業績評価基準の 10%を環境経営の取り

組みに充てているが、さらに環境対応製品の取組みを加速させるため、2002 年度から社

内の環境配慮製品認定制度を制定し、その中の最上位のものをスーパーGP として認定

している。

  同社は、2010 年には開発製品の 90%以上を環境配慮製品とするなどの目標を立てて

おり、新制度では新しい発想や技術によって『地球環境との共存』に貢献する新しいト

レンドを作った製品を 1 年に 1~2 機種のみ選定し、特に「スーパーGP」として認定す

る。

  業績評価基準の対象となる環境経営は製品開発と工場での生産活動が主体となってい

るが、スーパーGP を開発した事業部門には、製品開発の項目について無条件で満点評

価が与えられる。

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3.企業が行う環境教育の実践事例

 

 

 

いろいろなツール(web やイベントなど)を通じて、幅広い対象者に対して、様々な環境

教育や啓発活動がなされている。

 ■企業が行う環境教育

生活者

・社会

向け

地域

向け

学校・

子供

向け

    ※1 重線のものは、地域協力やコミュニケ-ションの目的もあわせもつもの。

     (出典:UFJ総合研究所)

 

 社員への環境教育活動のほか、地域や社会を対象とした環境教育、環境イベント等

を通じての啓発活動なども実施している。企業にとっても、自社の取組みを知っても

らう環境コミュニケーションの機会として活用できるなどのメリットもある。

イベントタイプ常設/

情報提供タイプ

店舗や商品での環境情報掲載/環境広告を通じての啓発

環境講演会等の開催

環境教材の配布子供向け体験講座

ショールームや施設の設置

学校への講師派遣/

研修・視察受入

ホームページでの

    環境コーナー

ホームページでの

子供向け環境コーナ

研修・視察受入

環境フェア等の開催

工場緑化・清掃活動

地域・NPO イベントへの支援・協力

資源回収拠点の提供、買い物

袋持参運動など

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○ 流通S社の「エコ・ニコ学習会」

 1997 年から、店舗を利用した子供向け環境教育「エコ・ニコ学習会」を開催してい

る。これは各店舗でのリサイクルや省エネ、環境配慮商品の陳列などの状況を、実際

に見ながら紹介することで、環境に関心をもつきっかけを提供することから始まった。

さらに、活動の場を広げ、リサイクル工場や自然公園などでの開催も実施している。

2001 年度は 11 件の学習会が開催され、総勢 3,555 名が参加した。

  また、2002年8月には、「エコ・ニコ学習会」の一環として、小学生をスウェーデ

ンに10人派遣した。現地のスーパーマーケットの見学や、小学校の授業への参加を

体験し、報告してもらうことで、環境活動の輪を広げていくことを目的としている。

○ 酒造メーカーT社の「エコキッズ」

  子供向け環境教育を目的として、ホームページに「エコキッズ」のコーナーを設け

 ている。「森のリサイクル工房~ごみは僕らの宝物」「デジタル紙芝居 容器リサイク

 ルの旅」「我が家の緑字決算」などのメニューにより、楽しみながら学習できる工夫を

 している。

(出典:T社ホームページ)

○ ガスT社「環境エネルギー館」

 子供が遊びながら見て触れて考え、環境を体験学習できる施設として 1998 年に「環

境エネルギー館」を開館した。

 同館は、展示物やシアターなどを通じて環境を学ぶだけでなく、太陽光発電や中水

道システムなどの環境技術を体験したり、自発的に調べものができる仕組みを演出し

ており、2001 年度には約 9.8 万人が来館した。

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4.環境会計の企業経営における活用事例

〈経済産業省「環境管理会計手法ワークブック」の概要と活用事例〉

本ワークブックでは、環境管理会計手法について、その手法を適用する対象という観点から、以下の 6つの手法に整理している。

1. 環境配慮型原価企画システム 製品レベルでの環境をコスト面から補完するための手法で、設計段階(概念設計から)で使用

するもの。 製品の企画・開発の基本戦略に環境方針を反映させ、その枠組みの中で消費者から期待される

品質・コストを作り込んだり、従来の商品開発の中で品質・コストと並行して環境保全性の評価・ 検証を行うもの。

2. ライフサイクルコスティング 製品レベルでの環境をコスト面から補完するための手法で、設計段階(詳細設計から)で使用

する手法。 製品の評価のみならず、製品のライフサイクルでの環境側面の評価(LCA)に経済的視点を

加えたライフサイクルコンサルティング(LCC)を実施するもの。3. 環境配慮型設備投資決定手法

設備投資の意思決定において環境面での配慮と経済性との両立ないしバランスを図る手法。 設備投資の規模に対して適切な水準の環境負荷削減効果が期待できるかという効果性の側面と、

企業本来の目的である利益獲得にどの程度貢献できるかという採算性の側面を考慮に入れた評価

を行うもの。4. マテリアルフローコスト会計

主として生産工程のマテリアルフローを対象に、資材・原材料の調達から生産、物流のプロセス までを対象領域とするもの。

投入された原材料(マテリアル)を物量で把握し、マテリアルが企業内もしくは製造プロセス内 をどのように移動するかを追跡し、最終製品(良品)を構成するマテリアルではなく、良品を構成

しないロス(無駄)分に注目し、ロスを発生場所別に投入された材料名と物量で記録し、価値評価 するもの。

5. 環境コストマトリックス手法 環境保全コスト(評価コストを含む)と内部負担及び外部負担環境コストとの因果関係をマト

リックス形式で俯瞰できるように工夫されたワークシートで、同時に環境保全計画の立案とこれに 関連するコストの予算案を論理的に導くためのツール。

6. 環境配慮型業績評価システム 企業活動と環境保全活動を統合するためには、経営システムの最も根幹をなす業績評価システ

ムと連携することで、環境保全活動は企業の目的とリンクされて全社的かつ継続的な活動として

認知される。業績評価システムは、基本的に財務情報を中心に設計されており、このシステムに 環境パフォーマンス情報を導入するもの。

環境省の「環境会計ガイドラン」が外部報告用のガイドラインであるのに対し、経済産業省の「環境管理会計手法ワークブック」は、一般的な企業の企業活動における環境側面を管理会計と同様に、企

業内部の意思決定に活用しようというもので、国内でもいくつかの企業が内部環境管理会計の活用に対する取組みを展開中。

 

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4.環境会計の企業経営における活用事例(1)「投資判断」における環境会計の活用事例

<セグメント環境会計> 環境会計は、大きくコーポレート会計と、セグメント会計に大別できる。前者は、事業活動の全体を表現

するものであり、後者は、プロジェクトごとに実施される。特に後者のセグメント環境会計は、個別のプロジェクトの意思決定の場面で活用することができる。

○事務機器R社の事例

  2001年のR社の報告に拠れば、R社グループ環境行動計画(2002~2004年度)において、セグメント環 境会計を活用し、そのコストと、効果について予測を行っている。

  温室効果ガスや有害化学物質の排出量に関して目標値を設定し、その手段を具体的に検討する際にコス トについても算出し、判断基準としている。

(出典:R社ホームページ)

事業所の温室効果ガス排出量削減計画における効果予測

(目標:売上高原単位で20%減)

省エネ製品販売計画における効果予測

化学物質の使用削減計画における効果予測(ジクロロメタンを全廃した場合)

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4.環境会計の企業経営における活用事例(2)「マテリアルフロー計算」における環境会計の活用事例

<マテリアルフローコスト会計> マテリアルフローコスト会計におけるコスト要素は、「マテリアルコスト」・「システムコスト」・「配送/処理

コスト」の3 要素である。この中で、「マテリアルコスト」が最も重要なコストで、製造工程に投入される原材料すべてを指し、原材料ごとにその投入始点から終点までその原材料として物量的に追跡する。そして、

その物量に単価を乗じて、投入原材料ごとにマテリアルコストが場所別に算定される(下図参照)。「システムコスト」とは、主に減価償却費や労務費などの加工費を指す。「配送/処理コスト」は、一般的に廃棄物に

関わる配送費と廃棄物処理コストである。 N社は、この手法を用い、マテリアルロスを約7%改善した。

 N社事業所のエレクトロニクス用粘着テープという1 製品群1 製造ライン、1 ヶ月(2000 年11 月)を対象とし、実験の結果、主に、マテリアルロスコスト率(総コストに占めるロス総額の比率)29.8%、切断ロ

スコスト率(総コストに占める「切断ロス総額」の比率)23.6%、切断ロス率(ロス総額に占める「切断」ロス総額の比率)79.2%という事実が浮かび上がった。ここで、改善策として、物量センター「切断」にお

いてセパレータのロスを改善するために実験が重ねられ、その幅を最小限に変更する等のプロセス改善がなされるなどで、現在マテリアルロスが約7%改善されているという。

Tフローコストマトリックス

(出典:経済産業省「環境管理会計手法ワークブック」)

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4.環境会計の企業経営における活用事例(3)「ユーザー対策」における環境会計の活用事例

<製品のエネルギー利用効率向上とその製品の販売台数増加で、「顧客経済効果を」算出している事例>

<独自に「エコシンボル」製品を設定し、その普及率で社会への貢献度を算出している事例>

(出典:M社環境報告書)

(出典:N社環境アニュアルレポート 2002)

○ 電気機器N社の「間接関連領域」

 N社では、社会への貢献度を示す指標として、環境配慮型製品の売上比率と、環境配慮型製品

の CO2 削減貢献度を用いている。環境配慮型の商品が普及し、またその製品の省エネ性能が

向上することで、資源生産性、地球温暖化防止、化学物質削減、廃棄物削減が図られるという発

想である。 環境配慮型製品は、N社が定めた環境配慮基

準をクリアし、「エコシンボル」マークが付与された製品である。このエコシンボル製品に関し

ては、インターネットなどで詳細な環境情報が

公開されている。 

 

○家電M社の「顧客経済効果」

 M社は、消費者が、製品を使用する際の電気代

削減となる「顧客経済効果」を算出している。これは、家庭での消費電力量の大きい3品目(エア

コン、冷蔵庫、テレビ)についての推定値である。 その結果、年間消費電力量の削減が 13 億

kWh、電気代として300億円の削減額になった。

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4.環境会計の企業経営における活用事例(4)「社会的コスト対策」における環境会計の活用事例

<社会的コスト対策>

企業において発生するコストに加えて、自治体において発生するコストや環境に影響を与えその回復のために必要なコストで責任者を特定することができないコスト等を社会的コストとして環境会計に取りいれ

る「社会的環境会計」が拡大の兆しを見せている。

<酒造メーカーT社の容器包装リサイクル環境会計> 「緑字会計」という独自のコンセプトで、環境報告を行っているT社。その中で、とりわけユニークで

あるのが、「社会的環境会計」という考え方である。その一例として、「容器包装リサイクル環境会計」がある。

容器包装をリサイクルする場合のコストは企業のコストと自治体の資源回収等コストにより構成される。この両者を重ねて検討することで、トータルとしてコストの低いリサイクル手法を選択すべきであるという

のが、この「容器包装リサイクル環境会計」の考え方である。 この「容器包装リサイクル環境会計」によるリサイクル情報の開示で、社会的にもっとも効率的な容器

包装選択を消費者とともに考えていきたいというねらいがある。

 容器包装リサイクル環境会計の一例として容器ごとのリサイクルに要した企業内環境コストと自治体コスト(社会的コスト)を500mlボトルを基準に集計を行っている。この表から、リターナブルびんが社

会的コストを最も低く抑える容器であることが確認できる。

「社会的環境会計(地球環境会計)」の考え方

容器 企業コスト(容器包装リサイクル法コスト+その

他企業コスト)

自治体コスト(参考:30万都市データ)

フルコスト(合計) 基準容器重量

透明びん 1円07銭 11円65銭 12円72銭 191.85g

茶びん 1円18銭 11円76銭 12円94銭 同上

その他色びん 1円58銭 11円97銭 13円55銭 同上

ペットボトル 1円75銭 8円63銭 10円38銭 34.45g

スチール缶・2ピー ス 1円85銭 4円14銭 5円99銭 47.00g

アルミ缶 11銭 40銭 51銭 19.37g

リターナブルびん 11円00銭 0 11円 198.50g

(出典:T社ホームページ)

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<事務機器R社の社会的コストおよび環境活動の経済効果の考え方>

○「社会コスト」  R社は2001年度より、環境会計の中に「社会コスト」という考え方を導入した。社会的コストは、「事

業活動に伴い発生した環境負荷による地球環境へのダメージを回復するために要する、責任者を特定でき ないコスト」と定義されている。

  具体的には、CO2 1t を排出した場合、その「社会コスト」は11,945 円となる(11,945 円/t-CO2)。算 出に際しては、スウェーデン環境研究所(IVL)が開発したライフサイクルインパクトアセスメント手法であ

る、EPS(Environment Priority Strategies for Product Design) Ver.2000の環境負荷の金額換算モデルを ベースとしている。

 この「社会コスト」を活用し、以下のような指標で、環境経営の評価が行われている。・「社会コスト改善率」=社会コスト削減総額/環境保全コスト総額

(効率よく社会コスト削減がなされたかを判断する指標)

・「社会コスト利益率」=売上総利益/社会コスト総額

(適正な社会コストで利益が獲得できているかを判断する指標)

・「社会コスト売上率」=売上高/社会コスト総額

(事業規模に見合う社会コストで事業活動がなされているかを判断する指標)

○環境活動の経済効果  さらに、環境活動の効果についても、金額換算することによる評価が行われている。効果は、以下の4 つに分けられている。

「実質的効果」 :節約,売却等で利益を得た効果

「みなし効果」 :環境対応が寄与したとみなされる付加価値や節約の効果「偶発的効果」 :汚染修復や訴訟などのリスク回避による効果

「社会的効果」 :製品使用時の電気代削減や廃棄物処理費削減の効果(日本国内のみ対象)2001年度においては、「実質的効果」が45.2 億円、「みなし効果」が 88.7 億円、「偶発的効果」が21.7億

円、「社会的効果」が29.9億円となった。

(出典:R社ホームページ)

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5.環境ラベルの状況

 

タイプ ISO規格等 特  徴 内  容 我国の状況

タイプⅠ

ISO14024環境ラベル及び宣言

タイプⅠ環境ラベリング-原則及び手順

第三者認証による環境ラベル

・ 第三者実施機関 によって運営・ 製品分類と判定 基準を実施機関 が決める・ 事業者の申請に 応じて、基準適合性を審査し、合格製品にマーク使用を認可

・国際ネットワーク組織、GEN(Global    Ecolabelling Network)に、我国からは (財)日本環境協会(エコマーク)が加盟し ている

タイプⅡ

ISO14021環境ラベル及び宣言

自己宣言による環境主張(タイプⅡ環境ラベリング)

事業者等の自己宣言による環境主張

・ 事業者等が製品 やサービス等の 環境への配慮を 主張するもの・ 第三者による判 断は入らない

・ 業界団体等が実施するラベルとしては、 『グリーンマーク(古紙利用製品が該当: (財)古紙再生促進センター)』、『PCグリーンラベル(基準を満たすパソコンが該当:(社)電子情報技術協会)』などがある。

・ 個々の事業者が実施するラベル制度も多 数存在するが、家電製品やパソコンとい った電気・電子製品、文具・事務用品、 繊維製品を対象としたものが多い。また、 一定の基準を満たす製品にマークを表示 する制度だけでなく、製品の環境情報を マークと併せて表示する制度もある。

タイプⅢ

TR14025環境ラベルタイプⅢ

定量的環境情報表示のラベル

製品の定量的な環境情報を表示

・ 定量的データを 表示・ 合格・不合格の判 断はしない・ 判断は購買者に 任される

(社)産業環境管理協会(JEMAI)において、『エコリーフ環境ラベル』として、2002年 6 月から運用が開始されている (2002 年 11 月末現在、14 社41 製品が登録されている)

注:このほか、これらに共通する一般原則を定めた ISO14020 が制定されている。

〈タイプⅠ:第三者認証による環境ラベル〉 (出典:(財)日本環境協会)

ISO及びJISでは、環境マネジメントの手段のひとつとして、環境ラベルを3つのタイプに分けて規格(タイプⅢについては技術報告書)を制定している。我が国でも、それぞれのタイプについてマーク制度が実施されている。特に、タイプⅢについては、(社)産業環境管理協会による「エコリーフ環境ラベル」が運用中で、活用実績が拡大中。

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世界の主要な環境ラベル制度(GEN に加盟しているもの)

オーストラリア

カナダ“環境チョイスプログラム”

クロアチア共和国

チェコ共和国

EUほかドイツ

“ブルー・エンジェル”

香港 ハンガリー インド

大韓民国 ニュージーランド

北欧“ノルディック・スワ

ン”

台湾 スペイン スウェーデン

タイ米国

“グリーン・シール”

日本“エコマー

ク”

(出典:環境省ホームページ)

〈タイプⅡ:事業者等の自己宣言による環境主張〉

○電機各社による独自ガイドラインを設けている事例

社名 S社 H社 M社 S社マーク グリーンシール 「環境適合製品」

マークグリーンプロダクツ特徴ステッカー

E21シリーズ

目標 2003 年に売上構成比 50%

2003 年に売上構成比 60%

2010 年グリーンプロダクツ開発製品 90%

2004 年に売上構成比 25%

  (出典:各社「環境報告書 2002 年」等)

○流通各社によるプライベートブランドなどを含めた独自基準で商品を選別している事例

社名 I社 S社 A社マーク 環境奨品 環境優選 共環宣言目標 2002 年度

リサイクル適性の高い容器を 20 アイテム

2002 年度環境商品の売上シェア5%

2002 年度環境商品の売上シェア2.0%

(出典:各社「環境報告書 2002 年」等)

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〈タイプⅢ:製品の定量的な環境情報を表示〉

○ 2000 年3月にISO/TR環境ラベルタイプⅢが発行(2002 年 11 月に国際規格化が決定)、我が国では、(社)産業環境管理協会(JEMAI)において「エコリーフ環境ラベル」として、2002 年 6 月から運用が開始されている。

製品分類ごとに制定された製品分類別基準(PSC)により、企業が環境ラベルを作成し、それ を外部専門家(または認定・登録した内部専門家)が検証する。検証されたデータは、各社イン

ターネット、カタログ、製品貼付等で表示できるほか、同法人のホームページでも公開されている。2002 年 11 月末現在、14 社 41 製品が登録されている。

エコリーフ登録済み製品(2002 年 11 月末登録分まで)

製品分類 登録済み製品点数 参加企業数

乾式間接静電式複写機 11 点 5 社発泡ポリスチレン系バラ状緩衝材   3 点 2 社レンズ付きフィルム   16 点 2 社EPおよびIJプリンタ 4 点 3 社カメラ (銀塩フィルム用) 2 点 1 社デジタル印刷機   3 点 3 社カードプリンタ 1 点 1 社水道用メータボックス 1 点 1 社

※ 参加企業数は、同一企業の重複を含む (出典:(社)産業環境管理協会ホームページ)

○タイプⅢラベル導入事例:事務機器R社

(出典:R社「社会・環境報告書」)

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6.環境広告の活用事例

○ 企業各社は、様々な広告手法を用いて、環境保全についてのアピールを行っている。○ その事例としては、生活者とのリレーションシップづくりを行うもの、象徴的なエコ プロダクツを開発し広告に活用するもの、自社の工場を社会見学等で開放するもの、 理念だけでなく具体的な数値データを提示するもの、さらに企業にとってある意味ネ ガティブな情報をも提示するものなどである。

         (参考:遠藤憲次,「21世紀環境経営とコミュニケーション」,電通,2002)

<広告において消費者とのリレーションシップづくりを行っている事例>

 環境問題に関するクイズを掲載し、消費者に考えてもらうことで自社の取り組みの認知を図るもの、「環境問題に、ご一緒に答えを出したい。」というキャッチコピーで、リサイクルキャンペーンを展開するもの等、消費者を巻き込むために様々な手法が使われている。下記の例以外では、「環境報告書でお会いしましょう。」というコピーを出し、より詳細な情報への案内を行うもの等がある。

全国2000ヶ所以上に設置されているプリンタの使用済みカートリッジ回収ポストの紹介

出典:E社 ホームページ新聞等に掲載

親しみやすいキャラクターを用いて、広告を見る人にクイズ形式で会社の取り組みを紹介

出典:K社 ホームページ雑誌・新聞等に掲載

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<工場を環境配慮型にし、広告や環境教育プログラムに活用する事例>

 環境破壊を引き起こすものとして捉えられがちである工場を、環境配慮型とし、見学者等を積極的に受け入れることで地元住民をはじめ、社会的な理解を得ることを目指している。

<エコプロダクツをある種の広告塔としている事例>  エコプロダクツを開発することで、その製品がそのまま企業競争力の象徴として、ある種の広告等となっている。そうした製品がテレビ・新聞・雑誌等の広告に頻繁に利用されている。以下の例以外にも、自動車メーカーT社の事例等がある。 

出典:S社 ホームページ新聞・雑誌等に掲載

大規模太陽光発電施設「ソーラーアーク」。21世紀に力強く船出する「箱舟」をイメージ

出典:M社 ホームページ新聞・雑誌等に掲載。

断熱効果や太陽光発電により、生活に必要なエネルギーを100%自給できるという「ゼロ・エネルギー住宅」

出典:遠藤憲次,「21世紀環境経営とコミュニケーション」, 電通

製品の100%リサイクルを目指すという新聞広告

出典:F社 ホームページ

「写ルンです」を生産しているF社の「循環生産工場」は、修学旅行の見学コースに入るなど、オープン以来、毎月約1000名の見学者が訪れている

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<自社の取り組みのアピールのみにとどまらない広告の事例>

企業が、自社のイメージ向上に役立つ側面の情報だけでなく、ネガティブな情報をも出しつつ、ユーザー等と一緒になって問題解決を模索しようとしている。

<具体的な数値目標を出している広告の事例>

 理念や抽象的な目標だけでなく、具体的な数値を用いて、自社の取り組みの進捗度合いをアピールしている。

出典:C社 ホームページ

2001年4月から施行されたグリーン購入法における基準の1/4以下の省エネ効果をもたらしたという広告

出典:S社 ホームページ2001年10月11日 日本経済新聞(朝刊)に掲載

5つの半導体事業所でゼロエミッション(再資源化率99%)を達成した等の報告がある広告

出典:遠藤憲次,「21世紀環境経営とコミュニケーション」,電通

新聞広告

「私たちの製品は公害と、騒音と、廃棄物を生み出しています」というインパクトの強い一文は、大きな話題となった。ボディーコピーには、「だからこそV社は環境問題に真剣に取り組みます。」と続く

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7.ユニークな環境ビジネス事例

○ A商事:ガソリンスタンドのリサイクル拠点化

 この事例は、ガソリンスタンドがリサイクル拠点となっているケースである。A商事(本社:滋賀県)

では、ガソリンスタンドでの資源物の回収(エコステーション)、廃食用油から製造したバイオディー

ゼル燃料の販売、廃食用油から製造した液体石鹸を洗車用に利用(エコ洗車)している。

 経営者は、「新規事業の拡大と、環境負荷の高いガソリンスタンドができる地域貢献について考えて

いた際、地域のエコステーションとしてスタンドを活用できないか」と考え、取り組み始める。このエ

コステーション化が集客増に寄与し、ガソリンの売上げ増にも貢献。

 ガソリンスタンドの光景

(出典:A商事資料)

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○N電工:他社の公害防止プロセスを自社の既存設備を活用して新ビジネスを創出

 この事例は、従来はコスト要因でしかなかった公害防止装置(廃水処理)を自社の工程内にビルトイ

ンし、収益の源泉として展開しているケースである。

 N電工は、約 4,000台の排水処理装置を企業に貸し出し、汚染物質がたまると装置を回収・洗浄して

顧客にまた貸し出す処理ビジネスを手掛ける。対象とする物質は、1973年から手掛けるクロム酸に加え

て、2001年よりホウ素を加え、2003年からはニッケルの排水処理も手掛ける予定である。回収した排

水は、既存の化学薬品製造工程で利用(自社固定資産活用型ビジネス)する。ユーザ企業では、自身の

負担による排水処理設備を持つ必要がなくなることとなる。

 

 事業の仕組み

(出典:N電工資料)

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○繊維T社:印刷工場向け薬品等の使用量を抑制する印刷機の開発

 この事例は、印刷工場において薬品と水の使用量を削減し、廃液処理等の負荷を低減させるビジネス

モデルである。

 T社が開発した水を必要としない専用印刷機(水なし平版)は、現像処理において現像液を使用せず、

前後処理液を使った水現像方式を採用した印刷機である。現像液の補充の必要性がなく、1年以上も循

環して使用でき、定期的な廃液回収を必要としない。同社では、21世紀の印刷工場では水なし平版、植

物油インキ、再生紙・非木材紙の使用が「三種の神器」であると提唱している。

 

 21世紀の印刷工場の考え方と採用工場でのBOD 排出量の推移

 (出典:T社資料)

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○鉛筆メーカーT社:鉛筆・シャープペン芯用の黒鉛のカスケード型リサイクル

 この事例は、今までは乾電池等への利用が主であったリサイクル黒鉛を鉛筆やシャープペンシル用の

芯等に利用しているケースである。

 T社では、リサイクル黒鉛加工技術やシャープ芯の高強度加工技術を駆使し、容器に加えて、芯まで

リサイクルした鉛筆、シャープ芯を販売している。同社では、「環境負荷の少ない素材を用いて、高品

質なモノをつくる」ことを基本方針としている。

 リサイクル黒鉛は、これまで乾電池等で使用している実績がある。同社では、そのようなリサイクル

黒鉛の規格から外れたものの中から、シャープ芯に適した黒鉛を厳選し使用している。製鉄所では、溶

鉱炉で鉄鉱石やコークスを溶かした時、その溶鉄の中に多量に含まれる炭素が、次工程で黒鉛となって

析出する。同社のシャープ芯は、その黒鉛を磨鉱機で砕いて分別精製し、さらに熱風乾燥させて粉砕機

にかけられた、純度の高いリサイクル黒鉛(キッシュ黒鉛)を使用している。

 

リサイクル品

(出典:T社資料)

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8.企業間連携による環境ビジネスの事例 (1)エコタウン事業

<エコタウン事業>地域 概要 企業連携事例

川崎エコタウン地区内のゼロ・エミッション工業団地

・ 企業 13社(製紙・金属加工・メッキ・鋳造プレス等)が進出し、協同組合を設立。

・ 企業単独では対応できない汚染要因を団地内企業や周辺地域企業と連携して内部化する。

・ 企業内で発生する紙類廃棄物は、組合で収集し、ゼロエミッション工業団地内企業で再生。

・ 企業内で発生するプラスチック廃棄物を、組合で回収し、川崎臨海部エコタウン内の廃プラスチック高炉原料化施設等で使用。

・ 加熱炉・焼却施設の廃熱エネルギーを再利用。

・ 焼却灰をセメント原料として再利用。・ 企業内で発生する生ゴミをコンポスト化し、団地の共同緑地内で肥料として再利用。

北九州エコタウンの響リサイクル団地における自動車リサイクル事業

・ 響リサイクル団地は、中小規模の事業化を支援するために、整備が進められている。

・ その一画の自動車リサイクルゾーンの整備は、H13.9 着工、H14 年.5 月操業開始。市街地に点在する自動車解体業者が集団で移転し、より適正で効率的な自動車リサイクル事業へ取り組む。事業主体は、北九州ELV 共同組合(市内企業 7 社で構成)

【共同部品倉庫の整備】  使用済み自動車から、バンパー、ドアな どの外装部品、エンジンなどの機能部品、 電装品などを取り出し、一括保管、コンピ ュータ管理。中古部品市場へ供給。【共同処理事業】  中古部品やエンジン等を外し終えた車両 本体部分から、配線、ガラスを取り出し、 共同プレス工場で車両本体部分を鉄の塊に する。【共同販売事業】  有価金属(鉄、アルミ等)を、組合で一 括販売。

札幌エコタウンのペットボトルリサイクル事業

・ 札幌市が、公共・民間事業社一体となってリサイクル関係事業に取り組む専用用地として「札幌リサイクル団地」を造成。

・ 本団地では、事業者の初期投資を軽減し、企業立地を促進するために賃貸方式による用地提供を行っている。

・ 3つの企業・組織が連携することにより、スムーズなPETボトルのリサイクルの仕組みを構築。

・ PETボトルのフレーク化(再資源化)、フレークを用いたシート化、シートの利用を分業化。

・ リサイクルのボトルネックである販路開拓を、ユーザーである生協と連携することにより解消。

・ 再生されたシートは,お菓子や卵等のパッ クの原料として利用。

○ エコタウン事業でのリサイクルの推進にあたっては、廃棄物の収集、再利用、共同の 施設整備、共同販売等で企業間連携が促進。

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8.企業間連携による環境ビジネスの事例 (2)廃ガラスのリサイクル

 この事例は、全国の企業(17 社)が連携することにより、道路事業用に同時大量の供給が必要とされる廃ガラスの安定的供給体制を構築しようとしているケースである。 廃ガラスは、再生工場が関東及び関西周辺しかないため、自治体等でせっかく分別回収されても、輸送コストまではかけられない地域があるとともに、その他の色つきガラスについては再生用途がない実態であるため、廃ガラスのリサイクルに限界が生じている。この事例は、廃ガラスの利用拡大に向けた事例でもある。 なお、同組合は、破砕装置の開発を手掛けるK社(本社:岩手県水沢市)が中心となって展開している。同社では、これまで分離が困難であった王冠、ラベル、キャップ、鉛(印刷物)等の分離技術や、磨砕技術の開発により、川砂の代替品としての新たな商品開発や、その他ガラス関係(ガラス短繊維)、コンポスト関係、海浜関係(砂浜)、工業関係(濾過・研磨材)、土木関係(道路舗装、基盤)など様々な再生用途の拡大により、新たな需要を開拓している。 

廃ガラスリサイクル事業協同組合の組合員の分布

(出典:廃ガラスリサイクル事業協同組合資料)

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8.企業間連携による環境ビジネスの事例 (3)廃棄自動車の天井材のリサイクル

 この事例は、これまではリサイクルが困難であったものを、リサイクル技術を有する企業が連携することによりリサイクルを可能とするケースである。 これまで自動車の天井材は、変性PPE(PPE(ポリフェニレンエーテル)+PS(ポリスチレン))という素材であり、分離が困難であったことから、熱回収(サーマルリサイクル)が主であり、マテリアルリサイクルができない状況にあった。 PS(ポリスチレン)を原料とする発泡スチロールは、既に家電S社が、リモネン(みかん皮の汁)を利用した高品質な原料に戻す技術として工業化しており、同じ成分を含む天井材もリモネンを使って原料に戻せるのではないかと考え、S社の協力を得ながら開発に取り組んだ結果、天井材を素材ごとに分離し、原料としてリサイクルする技術の開発に成功した。再商品化については、他社3社の協力を得る形でビジネス化していく予定である。 廃自動車天井材の回収はD社が、回収した天井材の分離はD社(技術提携:S社)が、分離回収PPEの再原料化はN社が、分離回収した不織布の再原料化はH社が、再生自動車用天井材の製品化はS社が手掛ける。 

リサイクルの流れ

(出典:D社資料)

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8.企業間連携による環境ビジネスの事例 (4)パソコンのリユース

 この事例は、オフィス等から生じる中古コンピュータをリユースするビジネスである。 T社が、S社、M社と協力して展開する。内部・外部のクリーニング、多数のチェックリストに基づいた動作チェック、正規OSの再インストールといった作業を経て工場から出荷される中古コンピュータは、6か月の保証付きで、再び販売されることとなる。 S社は、パソコンの仕入れ先として、M社は、中古パソコンに新規OSをインストールする際の、ソフト等の仕入先として関与している。 

(出典:エコピュータ資料)

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8.企業間連携による環境ビジネスの事例 (5)土壌浄化事業

 売買や用途変更などの際に土地所有者に汚染の調査や浄化を義務付ける土壌汚染対策法が5月22日に成立、2003年1月に施行される予定である。同法成立により、米国に比して10年は遅れているといわれる我が国の土壌汚染対策が活発化している。企業連携による市場参入の動きも急展開している。

取り組み企業 企業連携事例

企業連合S

 汚染の調査、浄化を初めとして、土地の資産価値の評価、売買支援まで総合サービスを展開するため、企業連合を結成。 6 社の参加企業のうち、N鉱業が調査分析、A工業が土壌や地下水の浄化、S社が土地の資産価値、売買支援をそれぞれ担当する。また、K社は作業に必要な土木機械など、M社とD社は浄化に使う薬品をそれぞれ提供する。 (出典:日経産業新聞 2002.10.22)

L社

土壌汚染問題の解決に向けて 11社が出資し、設立。資本金は 4億 5,000万円。参加企業は、汚染土壌の調査・浄化事業のノウハウを持つK社と、銀行・損害保険・証券・不動産など。

主な事業内容は、(1) 土壌汚染の評価(2) 浄化工事業者の紹介(3) 土地売買の支援

 土壌浄化のスキルをもつ企業と、土地取引に係わる特有の機能を持った各企業とがアライアンスを組むことによって、土地所有者の多様なニーズに的確に応えることを目指す。(参考:K社ホームページ)

L社のサービス内容

(出典:L社ホームページより作成)

L 社

不動産関連会社

銀行

損害保険会社

浄化関連会社

デューデリジェンス会社

証券会社

評価システムの運営・開発資産価値の評価・保全・回復環境保健の販売・開発土地用途に合わせた浄化プラン策定再開発プランの策定保有不動産の有効活用提案

土地保有者

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9.環境報告書に見る我が国企業の温暖化防止への取組状況(2)自動車

T社

【目標】・2005 年度末までに CO2 総排出量を 90 年度比 5%減

・2001 年度目標:2005 年CO2 低減シナリオに基づいた取り組みの実施により CO2 総排出量を 170 万トン以下に低減

【2001年度の実績】・2001 年度の CO2 排出量は

163 万トンとなり、前年比4%減、売上高あたり排出量は 10%減

N社

【目標】・2005 年度までに CO2 排出量を 1999年度比10%以上低減

【2001年度の実績】・2001 年度の CO2 排出量は

70.6 万トンとなり、1999 年度比 14.5%減(1990 年度比 45%減)

M社

【目標】・工場における CO2 排出量を2010年度末までに1990年度比 20%以上低減

・2001 年度目標:CO2 総排出量を 2000 年度比 8%以上低減(543 千トン-CO2 以下)

【2001年度の実績】・CO2 総排出量は515千トン-

CO2 となり 2000 年度比13%減(1990 年度比 24%減)

・売上高あたりの CO2 排出量は27.9 トン-CO21億円で2000年度比 5%減

H社

【目標】・2001 年度までに、エネルギー原単位を 1990 年度比15%削減

【2001年度の実績】・2001 年度の生産事業所における CO2 排出量は前年度比 4%削減の 48.8 万トン-CO2(90 年度比 21%削減)

・2001 年度のエネルギー原単位は 12.98kl/億円(90年度比 15.6%削減)

2001年度における各社のCO2排出量の1990年度増減率

-16.4

-45.0

-24.2-20.7

-50.0

-25.0

0.0T社 N社 M社 H社

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電気電子4団体:日本電機工業会、電子情報技術産業協会、情報通信ネットワーク産業協会、ビジネス機械・情報システム産業協会

10.経団連自主行動計画における業種別CO2排出量

業種別CO2排出量の増減 2001/1990(産業・エネルギー転換部門)(1)

12.6%

29.3%

-33.9%

-8.7%

5.8% 3.8%

-13.5%

18.8%

-17.5%

-22.9%

-30.9%

3.1%

-40%

-30%

-20%

-10%

0%

10%

20%

30%

40%

電気事業連合会石油連盟

日本ガス協会

日本鉄鋼連盟

日本化学工業協会

日本製紙連合会

セメント協会

電気電子4団体

日本自動車部品工業会

日本自動車工業会

日本建設業団体連合会

日本鉱業協会

業種別CO2排出量の増減 2001/1990(産業・エネルギー転換部門)(2)

4.4%

-7.2%

-22.9%

30.4%

4.3%

-7.7%

-14.3%

-3.1%

-10.7%

13.7%

-20.0%

-30%

-20%

-10%

0%

10%

20%

30%

40%

住宅生産団体連合会

日本ゴム工業会

板硝子協会

日本製薬団体連合会 日本製薬工業協会

日本アルミニウム協会

ビール酒造組合

日本電線工業会

日本自動車車体工業会

日本ベアリング工業会

日本乳業協会

日本産業機械工業会

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業種別CO2排出量の増減 2001/1990(産業・エネルギー転換部門)(3)

-30.8%

-15.1%

-74.5%

-22.2%

72.8%

-9.3%-15.7%

11.5%20.8%

-12.2%

-26.7%

-100%

-80%

-60%

-40%

-20%

0%

20%

40%

60%

80%

100%

日本伸銅協会

精糖工業会

石炭エネルギーセンター

日本衛生設備機器工業会

全国清涼飲料工業会

石灰石鉱業協会

日本工作機械工業会製粉協会

日本造船工業会 日本中小造船工業会

日本産業車両協会

日本鉄道車両工業会