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九州企業の海外展開の状況と支援策について 2017.8.7 平成29年版通商白書及び海外展開支援施策説明会 九州経済産業局 国際課長 松谷昭一 1

九州企業の海外展開の状況と支援策について83.5% 53.3% 海外進出企業件数 輸入額 姉妹提携自治体数 国際航空路線数 外国人入国者数

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Page 1: 九州企業の海外展開の状況と支援策について83.5% 53.3% 海外進出企業件数 輸入額 姉妹提携自治体数 国際航空路線数 外国人入国者数

九州企業の海外展開の状況と支援策について

2017.8.7 平成29年版通商白書及び海外展開支援施策説明会

九州経済産業局 国際課長 松谷昭一

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Page 2: 九州企業の海外展開の状況と支援策について83.5% 53.3% 海外進出企業件数 輸入額 姉妹提携自治体数 国際航空路線数 外国人入国者数

○目次 1.総論:九州の経済状況 2.九州企業の海外展開の動向 3.九州企業の海外展開ニーズ 4.海外展開支援施策について

2

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総論:九州の経済状況 = 「1割経済」 九州は、東アジアのほぼ中心に位置し、日本の中では韓国や中国と地理的に近く、歴史的にも西のゲートウェイ(玄関口)として、海外との交流拠点としての役割を担ってきた。

九州の経済規模は「1割経済」。面積(全国比11.2%)や人口(同10.3%)等でも全国の約10%を占めている。一方、基幹産業であるICの生産金額では同27.0%、自動車生産台数では同14.6%、農業産出額では同20.2%を占める。

九州の域内生産額は、タイと同等の経済規模である。

44.644.4

44.6 45.1

43.6

42.7

43.5 43.643.4

43.9

8.5%8.4%

8.4% 8.4%8.5%

8.7%8.8% 8.7% 8.7%

8.6%

7.0%

7.5%

8.0%

8.5%

9.0%

40.0

41.0

42.0

43.0

44.0

45.0

46.0

47.0

48.0

49.0

50.0

H16年度 17 18 19 20 21 22 23 24 25

全国比総生産(億円) 九州の域内総生産・全国比の推移

出所:九州経済産業局「九州経済の現状2016年夏号」より

3

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総論:九州の経済状況 = 「アジア」・「人口減」 九州の2015年の経済活動全体に占める対アジアの割合を「アジア度」として算出し全国と比較すると、「輸入額」を除いた5項目について、九州の「アジア度」が全国よりも高く、九州経済はアジアとの結びつきが強いことがうかがえる。

九州の人口は1302万人と、全国の10%程度で推移しているが、近年は減少傾向 事業所数は約60万事業所で、全国の10.4%。

77.7%

45.3%

54.3%

94.4%

96.0%

60.0% 62.8%

48.9%

35.3%

73.9%

83.5%

53.3%

海外進出企業件数

輸入額

姉妹提携自治体数

国際航空路線数

外国人入国者数

輸出額

九州 全国

輸入額

外国人入国者数

姉妹提携自治体数

海外進出企業件数

国際航空路線数

輸出額

項目 単位 アジア 世界 アジア度 アジア 世界 アジア度

海外進出企業件数 件 757 974 77.7% 18,300 29,125 62.8%

輸入額 億円 25,738 56,788 45.3% 383,585 784,055 48.9%

姉妹提携自治体数 件 100 184 54.3% 597 1,692 35.3%

国際航空路線数 路線 34 36 94.4% 263 356 73.9%

外国人入国者数 人 1,962,587 2,045,117 96.0% 16,446,943 19,688,247 83.5%

輸出額 億円 35,740 59,566 60.0% 403,287 756,139 53.3%

九州(2015年) 全国(2015年)

九州と全国の「アジア度」の比較

1,242

1,297

1,328 1,330 1,342 1,345

1,335 1,320

1,302

11.1 11.1 11.0 10.8 10.7 10.6 10.5 10.3 10.2

0.0

2.0

4.0

6.0

8.0

10.0

12.0

1,150

1,200

1,250

1,300

1,350

1,400

昭和50年 55年 60年 2年 7年 12年 17年 22年 27年

(%)(万人)九州の人口・全国比の推移

(出所)総務省「平成27年国勢調査」速報

出所:財務省「貿易統計」、(公財)九州経済調査協会「九州・山口地場企業の海外進出2015」、東洋経済新報社「海外進出企業総覧2016(国別編)」、法務省「出入国管理統計年報」、JTBパブリッシング「JTB時刻表2016年3月号」、 (一財)自治体国際化協会ホームページより九州経済産業局作成。

ブロック別事業所数構成比

北海道

4.2%

東北

7.3%

関東

39.0%

中部

11.1%

近畿

17.4%

中国

6.1%

四国

3.4% 九州

10.4%

沖縄

1.2%

全国 577万 事業所

(出所)総務省、経済産業省「平成24年経済センサス活動調査(確報)」 ※民営の事業所数

九州の事業所数 約60万事業所

4

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○目次 1.総論:九州の経済状況 2.九州企業の海外展開の動向 3.九州企業の海外展開ニーズ 4.海外展開支援施策について

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Page 6: 九州企業の海外展開の状況と支援策について83.5% 53.3% 海外進出企業件数 輸入額 姉妹提携自治体数 国際航空路線数 外国人入国者数

01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15年

輸出額 2.8 3.3 3.4 4.0 4.4 5.1 5.9 5.9 4.1 5.2 5.2 5.2 5.6 5.8 6.0

輸入額 2.7 2.7 2.8 3.4 4.3 5.4 6.1 7.2 4.1 4.9 5.6 5.6 6.6 6.8 5.7

輸出全国比 5.8 6.2 6.2 6.5 6.6 6.7 7.0 7.3 7.6 7.7 8.0 8.1 8.1 7.9 7.9

輸入全国比 6.3 6.5 6.4 6.9 7.5 8.1 8.4 9.1 7.9 8.1 8.3 8.0 8.1 7.9 7.2

0

1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

0

1

2

3

4

5

6

7

8

全国比(%)(兆円)

九州企業の海外展開の動向【貿易】:統計データより 2015年の九州の貿易額は、輸出が5兆9,566億円(前年比3.2%増)で3年連続で前年より増加、過去最高を記録、輸入は5兆6,788億円(前年比16.6%減)で6年ぶりに前年より減少。

輸出品目としては、自動車、半導体等電子部品、鉄鋼のフラットロール製品が上位となり、輸出相手国は中国、韓国、米国が上位となっている。(全国では、米国、中国、韓国が上位)

九州の対世界貿易額の推移

中国

12,70421.3%

韓国

7,08911.9%

米国

6,79511.4%台湾

3,9166.6%

香港

2,6664.5%

シンガポール

2,3273.9%

タイ

1,7302.9%

アラブ首長国

連邦

1,5412.6%

メキシコ

1,4372.4%

オランダ

1,3732.3%

その他

17,98730.2%

九州から世界

への輸出総額

(2015年)

5兆9,566億円

自動車

11,54919.4%

半導体等

電子部品

7,03911.8%

鉄鋼のフラット

ロール製品

4,5617.7%

船舶類

3,8946.5%

ゴムタイヤ及び

チューブ

3,0565.1%

半導体等

製造装置

2,5124.2%

有機化合物

2,2543.8%

映像機器

1,7703.0%

事務用機器

1,7002.9%

原動機

1,3342.2%

その他

19,89633.4%

九州から世界への輸出総額(2015年)

5兆9,566億円

九州から世界への輸出品目

九州の輸出相手国・地域(2015年)

出所:財務省「貿易統計」より九州経済産業局作成。 6

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161

142

116

75

5551

35 34 34

28 2520 20 20 19 18 17 14 14

10 8 8 7 6 6 5 4 4 4 4 3 3 2 1 10

20

40

60

80

100

120

140

160

180

単位:件

34

20

12

5

6

中国

2

1

2

2

2

韓国

2

4

1

3

1

香港

1

5

4

2

3

4

台湾

2

4

7

14

9

13

ASEAN

16

4

1

2

インド

1

1

5

1

2

EU

1

ロシア

1

1

1

4

1

3

米国

6

4

1

6

5

1

その他

4

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

05

11

12

13

14

15

((単位:件)

計46

計44

計32

計32

計50

計333 4 6 7

12

5 7 6 10

6 8 5

11 8 6

10

17 22

2931

44

45 41

29

32 38

48

4133

2426

23

0

10

20

30

40

50

60

00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15年

(件)

アジア

非アジア

九州企業の海外展開の動向【海外進出】:統計データより 2015年までの九州企業の海外進出累計件数は、974件となっている。このうち2015年の新規海外進出件数は33件。 進出先別の累計件数ではアジアが757件と8割弱を占めており、中でも中国(359件)やASEAN(228件)への進出が多い。また、新規進出件数では、2011年頃までは中国が最も多かったが、近年ではASEANが中国を上回っている。

進出業種別にみると、「運輸」が16.5%を占め、以下「小売・卸売」、「生産用機械器具」が続いている。

九州企業による海外進出の年次別進出件数

九州の業種別進出件数(2015年累計)

出所:(公財)九州経済調査協会「九州・山口地場企業の海外進出2015」より九州経済産業局作成

九州企業の海外進出先の推移

タイ:5件 インドネシア:4件 ベトナム:4件 etc:2件

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九州企業の海外展開の動向【九州への対日投資】:統計データより 九州の主な外資系企業(支店等含む)の国籍別では、米国199社、ドイツ59社、フランス35社、スイス22社,韓国22社の順に多い。

進出企業の親企業を業種別にみると、製造業、卸売業、金融業、サービス業など多岐にわたる。 全国の外資系企業(本社ベース)では、関東(2,833社)がシェア85.0%と圧倒的に多く、九州(40社)はシェア1.2%。

199

59

3522 22 18 17 14 9 8 6 6 6 5 3 2 2 2 1 1 1 1 1

0

50

100

150

200

250

製造業, 202, 45.9%

卸売業, 94, 21.4%

金融業, 48, 10.9%

サービス業, 31, 7.0%

情報通信業(ソフ

トウェア), 23, 5.2%

運輸業, 19, 4.3%

小売業, 8, 1.8%

建設業, 5, 1.1%

情報通信業

(ハードウェア), 3, 0.7%

不動産業, 3, 0.7% 情報通信業(ソフ

トウェア,ハード

ウェア), 2, 0.5%

飲食業, 2, 0.5%

N=440

九州の外資系企業(支店・営業所等含む)の 業種別企業数(2014年時点)

九州の外資系企業の国籍別企業数(2014年時点)

(公財)九州経済調査協会「九州・山口の外資系企業2015」より九州経済産業局作成

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○目次 1.総論:九州の経済状況 2.九州企業の海外展開の動向 3.九州企業の海外展開ニーズ 4.海外展開支援施策について

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九州企業の海外展開ニーズ・効果 ~全国の動き、海外展開の効果~

2002年以降、中小企業の製造業で直接輸出を行っている企業数及び中小製造業全体に占める割合は増加基調。また、子会社を持つ中小企業数及びその割合も増加基調。「海外展開」はもはや特別なことではない。(左図参照)

海外進出している企業の従業員数は、海外進出している企業に比べて多い。「海外展開」は国内雇用を減らすのではなく、逆に増やす効果あり。(右図参照)

中小企業 6,346社 (72.4%)

<輸出中小企業数(製造業)>

<海外に子会社を持つ中小企業数>

<海外に直接投資をしている企業としてない企業の国内従業者数>

資料:中小企業庁「中小企業白書2016年版」

10

直接投資している企業

直接投資していない企業

2004年=100

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九州企業の海外展開ニーズ・効果 ~九州企業の海外展開実態調査(2015年)より~

2015年に九州経済産業局が、九州企業の海外展開実態調査を実施(741社が回答)。 約6割の企業が海外事業を展開中または検討中で、「海外展開」は九州企業にも広がりを見せている。※海外展開に関心のある企業がサンプルに多いことに注意が必要

現在は中国や台湾、韓国といった東アジアが目立つものの、今後の展開先としては、ベトナムが最多で、ASEAN諸国が台頭。 九州企業においても、海外展開によって売上や雇用、設備投資が増えた企業は、それらが減った企業よりもはるかに多い。

展開状況 割合

展開中 46.8% 展開を検討中 11.3% 展開は考えていない 34.6% 展開しているが撤退検討中 0.5% 一部撤退済み 2.3%

<海外展開の取り組み状況>

展開中 (上位3国・地域)

関心のある展開先 (上位3国・地域)

中国(56.3%) ベトナム(22.1%) 台湾(21.7%) タイ (8.5%) 韓国(15.1%) 米国(7.3%) 米国(14.6%) 中国(7.3%) タイ (14.3%) 台湾(7.0%)

<海外展開先の状況>

57.8 36.5 5.7

0% 20% 40% 60% 80% 100%

会社全体の売り上げ 増えた 変わらない 減った

25.9 67.8 6.3 国内での雇用 増えた 変わらない 減った

23.5 70.8 5.7 国内での設備投資 増えた 変わらない 減った

N=364 複数回答

N=244 複数回答 N=741

<海外展開による事業への影響>

合計で 約6割を 占める

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九州企業の海外展開ニーズ・効果 ~九州の経済成長に向けた成果目標(KPI)~

成果目標(KPI) 支援施策(例)

平成27年度ベトナムミッション時の現地バイヤーとの商談会開催 九州に招聘した海外バイヤーとの商談会(熊本、福岡)

①中小企業の海外展開支援

②九州ブランドの確立

2013年度~2017年度で中小企業の海外展開を1000社 (全国:10000社)

企業の進出ニーズが高いベトナム、ミャンマーといったASEAN諸国へのミッション派遣 九州7県における支援施策の説明会

2020年までに九州から輸出される農林水産物・食品の輸出額を2012年比で2倍 (500億円→1000億円)

九州を訪れる外国人を、平成35年までに440.6万人(平成27年:283.2万人)。

環黄海会議(九州、中国、韓国による国際会議)でのプロモーション 外国人専門家を招聘したプロモーションツアー

日本再興戦略

九州・沖縄地方成長戦略

③九州観光戦略プロジェクト

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○目次 1.総論:九州の経済状況 2.九州企業の海外展開の動向 3.九州企業の海外展開ニーズ 4.海外展開支援施策について

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九州における海外展開支援施策:九州経済国際化推進機構の事業 九州経済国際化推進機構は、九州における国際経済交流の一元的組織として、域内の地方公共団体、経済団体、民間企業等が一体となり、平成13年7月に設立。

■会長: (一社)九州経済連合会 会長 ■副会長: 九州商工会議所連合会 会長 ■会員: 各県知事、政令市市長、経済団体・民間企業の長 □支援機関:ジェトロ、日本政策投資銀行等 □顧問: 九州経済産業局長、九州運輸局長 □事務局:(一社)九州経済連合会、九州経済産業局

○海外展開支援施策説明会&相談会 毎年度九州7県全てで開催。

○海外展開支援施策及びその活用事例の発信 (局HPからのダウンロード可)

海外展開支援施策情報の発信

○九州7県及び九経連との協働により、九州域内の企業と外国人留学生とのマッチングを支援。「Work In Kyushu」の運用・活用

グローバル人材の活用・定着

○環黄海経済・技術交流会議 2001年より続く、九州・韓国・中国の三か国による国際会議。2017年11月に九州(鹿児島)開催予定。

○ベトナムとの経済交流 計画投資省とのMOUを活用し、九州-ベトナム経済交流ミッション団を派遣予定(2018年3月)。 ※H27年度に40名規模のミッションを派遣

○ミャンマーとの経済交流 現地商工会議所連盟と九州経済連合会とのMOUを活用し、同商工会議所会頭を招聘したセミナーやミッション団の派遣を実施予定(2018年2月)

海外との経済交流の促進

○九州プロモーションツアー 外国人専門家を招へいし、「Kyushu」をPR。 H29年度は、九州中部(福岡・熊本)で実施予定。

○「九州のビジネス環境」(H29年1月公表))

対日投資拡大に向けた取組

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政府間ハイレベル協議での積極的な評価 第10回日中韓経済貿易大臣会合(2015年10月30日、韓国・ソウル)において、「環黄海経済・技術交流会議」がこれまで成功裡に運営されてきたことについて確認。 さらに、3年半ぶりに開催され国際的に注目された第6回日中韓サミットにおける共同宣言(2015年11月1日、韓国・ソウル)の付属書においても、三国首脳間で同様の認識が明記。

九州と海外の経済交流の例:中国・韓国との環黄海経済・技術交流会議

環黄海地域 上海から大連、仁川から釜山に至る中国・韓国沿岸部及び九州からなる黄海を取り巻く地域経済エリア。 同地域の人口は約4億人(全世界の約6%)。GDPは全世界の約5%に達し、ASEAN(同2.3%)を上回る水準に達する。

2001年3月から、九州経済産業局、中国/商務部、韓国/産業通商資源部、それぞれの国の経済団体とのパートナーシップのもと、環黄海圏(下図参照)の経済交流の深化を図るため、「環黄海経済・技術交流会議」を開催。

日中韓の地域間経済交流を持続するプラットフォームとして、重要な地方レベルの会議として、三か国首脳からも注目。 第16回は2017年11月29日~12月2日に「食と観光」をテーマの中心として、鹿児島県鹿児島市で開催予定。また、第24回九州・韓国経済交流会議も同時開催予定。

15

日時: 2017年11月29日(水)~12月2日(土) 場所: 鹿児島県鹿児島市 城山観光ホテル 主催: 【日本】九州経済国際化推進機構、

九州経済産業局、(一社)九州経済連合会 【中国】商務部 【韓国】産業通商資源部、(社)韓日経済協会 参加者数(九州・韓国経済交流会議との合計での見込): 約300人(日本120人、韓国100人、中国80人) テーマ:

「地域間交流の促進」「イノベーションを通じた新産業・新市場の創出」

第16回環黄海経済・技術交流会議 開催計画

2017 KAGOSHIMA

JAPAN

全体プログラム案 【11月29日(水)】 九州・韓国経済交流会議、産業視察(韓国団) 【11月30日(木)】 環黄海ビジネスフォーラム、食・観光フォーラム、九州・韓国商談会 三国政府間局長会議、本会議、歓迎レセプション 【12月1日(金)】 産業視察(中国団)

前回の中国塩城会合

の様子

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九州と海外の経済交流の例:ベトナムとの経済交流【新興市場/既にニーズが現出】

九州経済国際化推進機構は、2016年2月21日(日)~26日(金)にベトナム(ホーチミン市・ハノイ市)へミッションを派遣した。今回のミッションでは、九州企業に対する事前のアンケート調査にてニーズが高かった①専門家及び進出日系企業との座談会・懇親会、②日系企業視察、③JETROホーチミン事務所でのブリーフィングの他、④九州規模では初となる食品・食品加工分野での商談会(商談件数は160件)を開催するなど、ビジネス志向の高いプログラムを実施した。

2018年3月に同規模のミッション派遣を予定しており、プログラムを準備中。(2017年11月~12月募集開始予定) 日程:2016年2月21日(日)~26日(金) 訪問地:ホーチミン市、ハノイ市 参加者: (一社)九州経済連合会 麻生会長、九州経済産業局 岸本局長、九州ベトナム友好協会 矢頭会長((株)やずや代表取締役会長)、北九州

ベトナム協会 山田会長(TOTO㈱取締役専務執行役員)ほか総勢46名 主催:九州経済国際化推進機構、九州経済産業局、(一社)九州経済連合会、九州ベトナム友好協会、北九州ベトナム協会等

2月21日(日) 2月26日(金)

AM

PM

イオンモール タンフーセラドン店

視察

福岡発 ホーチミン着

ハノイ発

福岡着

2月25日(木) 2月24日(水) 2月23日(火) 2月22日(月)

ミッション団 懇親会

飲食店訪問 等

ベトナム市場・投資環境 勉強会(JETROホーチミン)

ホーチミン地下鉄1号線 建設工事視察

VIE-PAN TECHNO PARK

(工場団地) 視察

九州の 食品 商談会

在ホーチミン日本国 総領事表敬・夕食会

ESUHAI(人材育成機関)視察

ベトナム 味の素社 ロンタン 工場視察

専門家・日系進出企業との座談会

日系進出企業・支援機関等との懇親会

卸会社・ 飲食店等

訪問

ホーチミン発 ハノイ着

ニャッタン橋視察

九州・ベトナム経済交流座談会

九州・ベトナム経済交流事例報告会

九州・ベトナム経済 交流レセプション

在ベトナム 日本国 大使表敬

計画投資 大臣表敬

国家主席 表敬

タカギベトナム視察

解団式

結団式

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九州・ミャンマー経済交流ミッション ■日時:2018年2月頃(日程は調整中) ■場所:ヤンゴン等 ■参加者:九州内企業、経済団体等、30名程度(予定) ■プログラム: ・「九州・ミャンマービジネス展示・交流会」 →農産品・二次加工品、農業用機械、インフラ関連製品等 ・改正外国投資法を踏まえた投資環境の調査 ・現地政府機関訪問 ・現地日系支援機関(JETRO、JICA等)訪問 ・企業視察 ■2017年11月~12月 参加者募集開始

九州と海外の経済交流の例:ミャンマーとの経済交流【新興市場/今後ニーズ拡大見込まれる】

九州経済連合会は、2013年2月にミャンマー商工会議所連盟(UMFCCI)との間で、経済交流に関する覚書(MOU)を締結。本年度、九州経済国際化推進機構では、上記MOUの締結の効果を十二分に発揮すべく、UMFCCI会員企業を中心とした現地関係者とのネットワークを構築し、更なる両地域の経済交流を推進する。

本年度は、8月にUMFCCI会頭を招聘したセミナーや九州企業視察を実施し双方のニーズを掘り起こした上で、事前アンケートで関心が高い分野(製造業、卸売小売業、農業等)を中心とした「ビジネス展示・交流会」や現地政府・経済団体等との関係強化、現地投資環境の調査等のプログラムで構成される「九州・ミャンマー経済交流ミッション」を2018年2月に実施予定。

(一社)九州経済連合会とミャンマー商工会議所連盟(UMFCCI)が経済交流に関する覚書MOUを締結

2013年2月

調印式の様子

九州企業への「ミャンマービジネスについてのアンケート調査」を実施 【結果概要】 ■興味ある分野 →製造業、卸・小売業、農業(含む加工)、インフラ(電気、その他)等 ■ミャンマー進出の際の課題 →現地情報の不足、法制度に関する情報不足、ビジネスパートナーの発掘、販路開拓 等 ■ミッションでの関心がある企画 →現地政府機関表敬、現地日系支援機関(JETRO、JICA)訪問、企業視察、投資環境・工業団地視察、商談・マッチング交流会等

2017年5~6月

ミャンマービジネスセミナー ■日時:2017年8月2日 ■場所:ハイアットリージェンシー福岡 ■参加者:約100名 ■プログラム: 【代表メッセージ】 「九州とミャンマーの経済交流について」 ミャンマー商工会議所連盟 会頭 Zaw Min Win 氏

【基調報告】 「九州との経済交流への期待」 ミャンマー商工会議所連盟 執行委員 Ye Myint Maung 氏

【講演】 JETRO ヤンゴン事務所、住友商事(株)、 西田精麦(株)、 DAIICHI ASIA CO.,LTD(第一交通産業グループ)

2017年8月

2018年2月

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海外展開支援施策情報の発信:説明会&個別相談会、事例集の作成

飛躍を目指す中堅・中小企業の海外展開を加速させるために、支援機関等との連携のもと、7~9月にかけて九州7県にて「海外展開支援施策説明会&無料相談会」を開催。本年で6回目の開催。

各県や地方銀行とも企画段階から連携して、販路開拓、グローバル人材の育成・確保、知財管理・活用などに有効な支援施策やその活用事例をまとめてご紹介。

<福岡会場分の案内チラシ> <熊本会場(7月27日)の様子>

<鹿児島会場(7月28日)の様子>

場所:グランメッセ熊本 中会議室(熊本県上益城郡益城町) 参加者数:52名(事務局、講師除く) 相談件数:延べ18件

場所:城山観光ホテル パールホール天平(鹿児島県鹿児島市) 参加者数:53名(事務局、講師除く) 相談件数:延べ7件 18

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九州を国内外に知っていただくため、九州のインフラ情報や投資環境、立地情報、文化、観光、特産物の情報等について紹介しています。日本語版、英語版、中国語版、韓国語版を作成。九州経済産業局のホームページで公開。 2017年4月発行。

海外展開を目指す中小企業の皆様にご活用いただきたい支援施策をとりまとめた冊子。九州内の支援施策の問い合わせ先も掲載。九州経済産業局のホームページで公開。 2017年4月発行。

「海外展開したいけど、何から始めればいいのか」、「自社で活用できる支援施策は何だろうか」等の疑問を抱く中堅・中小企業にヒントを提供するため、国や各支援機関の施策と、施策を活用し世界に挑む九州企業の事例が載っています。九州経済産業局のホームページで公開。 2016年12月発行。

PROFILE OF KYUSHU 2017年海外ビジネスサポートブック九州版 海外展開支援ガイドブック 『挑め!世界へ!~世界に挑む九州企業~』

参考:海外展開冊子のご紹介

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【お問い合わせ先】 九州経済産業局 国際部 国際課 (住所)〒812-8546 福岡県福岡市博多区博多駅東2-11-1 福岡合同庁舎本館7階 (TEL)092-482-5423 (FAX)092-482-5321 (ウェブサイト) http://www.kyushu.meti.go.jp/seisaku/kokusai/index.html 【メールマガジン配信のご案内】 九州経済産業局では、九州企業の皆様の海外展開を支援するため、イベントや支援施策の情報 をメールマガジンで紹介しています。配信を希望される方は下記登録フォームからご登録下さい。 (登録フォーム) http://www.kyushu.meti.go.jp/mailservices/index02.html