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新潟県SSH生徒課題研究発表会 7月25日にアオーレ長岡を会場に新潟県SSH生徒課題研究発表会が行われ、本校の理数科1~3年の生徒、 生物同好会生徒が参加、発表を行いました。生物同好会生徒と理数科3年生はポスター発表を行い、1、2年生 は発表会の参加だけでなく、その後の交流会に加わり、長岡高校、新発田高校、柏崎高校などの県内の他校の生 徒たちと科学を用いた交流を行いました。 高田高校の代表として、「上越地方のヤマトシジミの mtDNA ND5領域の研究」班がステージ発表を行いまし た。発表者の一人は「大きなステージでの発表で緊張しましたが、4月の発表から何度か発表を重ねてきて、よ り良い発表ができるようになり、質疑にも適切に答えられました。これから先に大学へ行っても研究はあるので、 課題研究を経験できたことは良かったです。」と感想を述べています。ポスター発表を見学した1年生徒は「色々 なテーマがあり面白かったですが、特に綱引きの研究に興味を持ちました。身近なことへの疑問に対し、科学的 な根拠に結び付けていくのが興味深かったです。」と、この日の発表から刺激を得たようでした。 クロスカリキュラム「発酵」 1年生全員を対象に、クロスカリキュラム「発酵」を行いました。クロスカリキュラムでは、地域の自然や産 業・科学技術史を深く学ぶため、共通のテーマで講義や実験・観察を行い、理解を深めます。 実験では、麹を用いて味噌と甘酒を仕込み、麹菌のつくったアミラーゼによるデンプンの糖化の様子を観察・ 測定しました。そして、郷土が生んだ発酵・醸造の世界的な研究者である坂口謹一郎博士の業績について学習し、 また、重松亨新潟薬科大学教授と光永伸一郎上越教育大学教授から発酵学についての講演をしてもらいました。 上越の誇る文化である発酵を科学的に学ぶ、高田高校の科学学習の大きな柱の学習活動です。なお、作成した味 噌は発酵が進み、秋には食べられるようになる予定です。 高田高校 SSH 通信 第24号 新潟県立高田高等学校 SSH 部 平成 29年 7 月 27 日

高田高校 SSH 通信 第24号 - takada-h.nein.ed.jp · 先日、中間発表の場を設けて、生徒同士でプレゼンのさら なる改善を図っているところです。

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Page 1: 高田高校 SSH 通信 第24号 - takada-h.nein.ed.jp · 先日、中間発表の場を設けて、生徒同士でプレゼンのさら なる改善を図っているところです。

新潟県SSH生徒課題研究発表会

7月25日にアオーレ長岡を会場に新潟県SSH生徒課題研究発表会が行われ、本校の理数科1~3年の生徒、

生物同好会生徒が参加、発表を行いました。生物同好会生徒と理数科3年生はポスター発表を行い、1、2年生

は発表会の参加だけでなく、その後の交流会に加わり、長岡高校、新発田高校、柏崎高校などの県内の他校の生

徒たちと科学を用いた交流を行いました。

高田高校の代表として、「上越地方のヤマトシジミの mtDNA ND5領域の研究」班がステージ発表を行いまし

た。発表者の一人は「大きなステージでの発表で緊張しましたが、4月の発表から何度か発表を重ねてきて、よ

り良い発表ができるようになり、質疑にも適切に答えられました。これから先に大学へ行っても研究はあるので、

課題研究を経験できたことは良かったです。」と感想を述べています。ポスター発表を見学した1年生徒は「色々

なテーマがあり面白かったですが、特に綱引きの研究に興味を持ちました。身近なことへの疑問に対し、科学的

な根拠に結び付けていくのが興味深かったです。」と、この日の発表から刺激を得たようでした。

クロスカリキュラム「発酵」

1年生全員を対象に、クロスカリキュラム「発酵」を行いました。クロスカリキュラムでは、地域の自然や産

業・科学技術史を深く学ぶため、共通のテーマで講義や実験・観察を行い、理解を深めます。

実験では、麹を用いて味噌と甘酒を仕込み、麹菌のつくったアミラーゼによるデンプンの糖化の様子を観察・

測定しました。そして、郷土が生んだ発酵・醸造の世界的な研究者である坂口謹一郎博士の業績について学習し、

また、重松亨新潟薬科大学教授と光永伸一郎上越教育大学教授から発酵学についての講演をしてもらいました。

上越の誇る文化である発酵を科学的に学ぶ、高田高校の科学学習の大きな柱の学習活動です。なお、作成した味

噌は発酵が進み、秋には食べられるようになる予定です。

高田高校 SSH 通信 第24号

新潟県立高田高等学校 SSH 部

平成 29年 7月 27日

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理数科2年生課題研究

思考力と表現力を高め、グローバルに活躍する科学技術人材の育成を目標にする理数科課題研究では、2年生

の課題研究のテーマが決まり、先日研究テーマを設定した動機、予備実験の結果、今後の研究計画などの発表を

校内にて行いました。これからは本格的な研究活動に入っていきます。県内外の研究者などの協力を得ながら自

分のテーマに関して研究を進め、今年の12月26日に中間研究発表会、来年の4月21日に校内発表会を行い

ます(上越教育大学が会場となる予定)。保護者の皆様には大いにご期待いただき、是非とも発表会に足を運んで

いただければと思います。また、東京研修の中で訪問する研究施設や大学の研究室などでも学習を深め、より質

の高い研究へとつなげていく予定です。

総合的な学習(MSB)での取組

(1)1年生 未来展望セミナーとグループディスカッション研修会

1年生は7月18日(火)に未来展望セミナーとグループディスカッション研修会を行いました。午前中は本

校卒業生の下西秀人様(三菱東京UFJ銀行ファイナンス・アドバイザー)から「国際的に働くとは~好きな

仕事に出会うまで」とのテーマで、また、同じく本校卒業生の藤田憲彦様(行政書士、元衆議院議員)から「日

本に住む外国人から見える未来の日本像」について、高校生にも分かりやすくご講話を頂きました。多くの生

徒が自分の将来への大きな刺激を得られた模様です。なお、講師の派遣については本校校友会東京支部より全

面的に支援をしていただいております。

午後は、グループでアイデアを出し話し合うスキルを伸ばすことを目的に、

吉崎利生様よりグループディスカッション活動を指導していただきました。生

徒たちは「高田高校が全国トップ5入りしました!」という未来新聞を作る活

動を通して、アイデアの共有や膨らませかたなどを体験しました。今後は学校

生活の色々な場面で協働が必要になります。この経験がその一助となることを

期待しています。なお、理数科生徒につきましては、新潟県立中央病院と上越

地域医療センター病院を会場として病院訪問研修を実施しました。

(2)2年生 ゼミ活動

2年生は10月の「東京・ベトナム研修」に向けて、提案に磨きをかけています。今年度は国内外の28社の

企業のご協力を得て、課題解決型の学習を行います。先日、中間発表の場を設けて、生徒同士でプレゼンのさら

なる改善を図っているところです。

今後は10月4日からの企業訪問を経て、10月16日(月)、17日(火)にゼミ発表会を校内にて行いま

す。保護者の皆様にもぜひ見て頂きますようよろしくお願いいたします。

今後の行事など

8月3日~ 理数科1年生 妙高フィールドワーク

8月9日~ 代表生徒 全国SSH生徒課題研究発表会(神戸)

8月21日~ 理数科2年生 サイエンスツアー(カミオカンデ等)

10月4日~ 2年生 東京ベトナム研修

10月16日、17日 2年生 ゼミ発表会