19
集団的労使関係等 資料5

集団的労使関係等 - mhlw*「主要な取引先事業者」(回答者が主要な取引先と考える事業者(法人・個人を含む)1社について回答したもの。なお、主要な取引先事業者に、一般消費者は含まれない。

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集団的労使関係等

資料5

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現状・課題

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契約内容の決定方法について

○主要な取引先事業者との契約内容について、全体でみると、「双方協議の上、決定」との回答が47.4%で最も多く、次いで「取引先が一方的に決定」(24.0%)、「やり取りはなかった」(14.1%)の順に回答が多い。

○業種別にみると、全体と比べて「双方で協議の上、決定」との回答がIT関連(54.8%)、専門関連業務(54.8%)、デザイン・映像製作関連(51.2%)で高くなっており、事務関連(31.5%)、生活関連サービス、理容・美容(43.0%)、現場作業関連(43.8%)では低くなっている。また、事務関連では、「第三者の定めるルールに沿って決定」の割合が19.4%と高くなっている。

2

主要な取引先事業者との契約内容についての決定方法

(N=6,329※)

(N=1,283)

(N=611)

(N=617)

(N=2,487)

(N=358)

(N=973)

※「自営業・フリーランス・個人事業主・クラウドワーカーとしてのお仕事の取引相手」について、「一般消費者と直接取引していた」とのみ回答した者を除く。*「主要な取引先事業者」(回答者が主要な取引先と考える事業者(法人・個人を含む)1社について回答したもの。なお、主要な取引先事業者に、一般消費者は含まれない。

*業種の分類は、「雇用類似の働き方に関する検討会」報告書参考資料p25による。

(出所)JILPT「独立自営業者の就業実態と意識に関する調査(ウェブ調査)」をもとに雇用環境・均等局作成

24.0% 26.0% 26.8% 21.4% 22.5% 21.2% 26.2%

47.4%31.5%

51.2%54.8% 54.8%

43.0%43.8%

5.9%

6.6%

5.4% 5.8% 5.4%

7.3%6.0%

8.5%19.4%

5.7% 7.5% 5.4%

6.7%5.0%

0.1% 0.2% 0.2%

0.3%14.1% 16.4%

10.8% 10.4%11.7%

21.8% 18.7%

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

全体

事務関連

デザイン・映像製作関連

IT

関連

専門関連業務(医療、技術、

講師、芸能、演奏など)

生活関連サービス、

理容・美容

現場作業関連(運輸、

製造、修理、清掃など)

やり取りはなかった

その他

第三者の定めるルールに沿って決定

あなたが一方的に決定

双方協議の上で決定

取引先が一方的に決定

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報酬額の決定方法

○主要な取引先での仕事の報酬額について、全体でみると、「取引先が一方的に決定した」との回答が33.6%で最も多く、次いで「取引先が提示し、必要があれば交渉した」(29.8%)、「あなたが提示し、必要があれば交渉した」(21.8%)の順に多い。

○業種別にみると、全体と比べ、例えば、事務関連では、「あなたや取引先以外の第三者が決定した」との回答が16.8%、「取引先が一方的に決定した」との回答が40.6%と高い。一方、IT関連やデザイン・映像製作関連では、「取引先が一方的に決定した」との回答が低く、「取引先が提示し、必要があれば交渉した」「あなたが提示し、必要があれば交渉した」との回答が高くなっている。

3

主要な取引先での仕事の報酬額の決定方法

33.6%40.6%

29.8% 24.1%32.4% 34.6% 35.1%

29.8%27.0%

36.0%37.0%

29.6% 27.1% 26.6%

21.8% 11.2%25.2%

26.4% 25.5%19.3% 21.9%

5.4%4.1%

3.4%3.9% 6.2%

6.1%7.2%

8.8%16.8%

5.4% 8.3% 5.3%11.5% 8.4%

0.7% 0.2% 0.2% 0.3% 1.0% 1.4% 0.7%

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

全体

事務関連

デザイン・映像製作関連

IT

関連

専門関連業務(医療、技術、

講師、芸能、演奏など)

生活関連サービス、

理容・美容

現場作業関連(運輸、

製造、修理、清掃など)

その他

あなたや取引先以外の第三者(クラウド

ソーシングの会社や仲介会社など)が決

定した

あなたが一方的に決定した

あなたが提示し、必要があれば交渉した

取引先が提示し、必要があれば交渉した

取引先が一方的に決定した

(N=6,329※)

(N=1,283)

(N=611)

(N=617)

(N=358)

(N=2,487)(N=973)

※「自営業・フリーランス・個人事業主・クラウドワーカーとしてのお仕事の取引相手」について、「一般消費者と直接取引していた」とのみ回答した者を除く。

*「主要な取引先事業者」(回答者が主要な取引先と考える事業者(法人・個人を含む)1社について回答したもの。なお、主要な取引先事業者に、一般消費者は含まれない。

*業種の分類は、「雇用類似の働き方に関する検討会」報告書参考資料p25による。

(出所)JILPT「独立自営業者の就業実態と意識に関する調査(ウェブ調査)」をもとに雇用環境・均等局作成

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トラブルについて①

○1年間で独立自営業の仕事で経験したトラブルについては、「トラブルはなかった」との回答が50.1%で最も多い。経験したトラブルの中では、「作業内容・範囲についてもめた」が14.6%で最も多く、次いで「仕様を一方的に変更された」(9.3%)、「一方的に作業期間・納品日を変更された」(7.8%)の順に多い。

4

14.6%

9.3% 7.8%3.9%

1.8%4.7%

7.2% 5.7%3.1% 4.5%

2.1% 1.2% 0.0%

50.1%

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

作業内容・範囲についてもめた

仕様を一方的に変更された

一方的に作業期間・納品日を変更された

作業途中で一方的に契約を打ち切られ

成果物、サービスの受け取りを拒否され

報酬が支払われなかった・一方的に減額

された

報酬の支払いが遅れた・期日に支払われ

なかった

予定外の経費負担を求められた

自分の案が無断で使われた

取引相手と連絡がとれなくなった

セクハラ・パワハラ等の嫌がらせを受けた

その他

無回答

トラブルはなかった

独立自営業の仕事で経験したことがあるトラブル(複数回答) (N=8,256)

(出所)JILPT「独立自営業者の就業実態と意識に関する調査(ウェブ調査)」をもとに雇用環境・均等局作成

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○トラブル別に、経験のあったトラブルは解決したかを見ると、「全て解決した」との回答が「報酬の支払いが遅れた・期日に支払われなかった」(70.4%)、「一方的に作業期間・納品日を変更された」(65.0%)、「作業内容・範囲についてもめた」(60.5%)、「予定外の経費負担を求められた」(60.0%)では6割を超えていた。一方、「セクハラ・パワハラ等の嫌がらせを受けた」では24.1%と他の類型よりも低くなっている。

トラブルについて②

5

(N=1,204) (N=771) (N=645) (N=323) (N=145) (N=390) (N=595) (N=472) (N=257) (N=374) (N=174) (N=95)

60.5% 58.2% 65.0%53.6%

44.8%34.9%

70.4%60.0%

38.5% 45.5%

24.1%

52.6%

31.1% 30.9%27.1%

26.6%35.2%

36.2%

24.2%27.8%

33.9% 26.2%

32.2%

24.2%

8.4% 10.9% 7.9%19.8% 20.0%

29.0%

5.4% 12.3%27.6% 28.3%

43.7%

23.2%

0%10%20%30%40%50%60%70%80%90%

100%

作業内容・範囲についてもめ

仕様を一方的に変更された

一方的に作業期間・納品日

を変更された

作業途中で一方的に契約を

打ち切られた

成果物、サービスの受け取り

を拒否された

報酬が支払われなかった・一

方的に減額された

報酬の支払いが遅れた・期日

に支払われなかった

予定外の経費負担を求めら

れた

自分の案が無断で使われた

取引相手と連絡がとれなく

なった

セクハラ・パワハラ等の嫌がら

せを受けた

その他

全く解決していない

未解決のものもある

全て解決した

経験のあったトラブルの解決の状況

(出所)JILPT「独立自営業者の就業実態と意識に関する調査(ウェブ調査)」をもとに雇用環境・均等局作成

※N値は、前ページの設問に対するそれぞれの選択肢に回答した者

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トラブルについて③

○経験のあったトラブルで最もよくあったトラブルについて、「作業内容・範囲についてもめた」との回答が25.2%で最も多く、次いで「仕様を一方的に変更された」(13.5%)、「一方的に作業期間・納品日を変更された」(11.4%)の順に回答が多い。

6

経験のあったトラブルの中で最もよくあったトラブル

25.2%

13.5%11.4%

4.9%

2.2%

6.1%

10.8%8.8%

4.0%

7.2%

3.3%2.2%

0.5%

0%

5%

10%

15%

20%

25%

30%

作業内容・範囲についてもめた

仕様を一方的に変更された

一方的に作業期間・納品日を変更さ

れた

作業途中で一方的に契約を打ち切

られた

成果物、サービスの受け取りを拒否

された

報酬が支払われなかった・一方的に

減額された

報酬の支払いが遅れた・期日に支払

われなかった

予定外の経費負担を求められた

自分の案が無断で使われた

取引相手と連絡がとれなくなった

セクハラ・パワハラ等の嫌がらせを受

けた

その他

無回答

(N=4,117※)

(出所)JILPT「独立自営業者の就業実態と意識に関する調査(ウェブ調査)」をもとに雇用環境・均等局作成

※4ページの設問について、「トラブルはなかった」と回答した者を除く。

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○仕事でトラブルが起こった際、どのような対処したかについては、「取引相手と直接交渉した」との回答が54.8%と最も多い。一方で、「特に何もしなかった」との回答も25.6%と一定割合あった。

トラブルについて④

7

独立自営業の仕事でトラブルが起こった際の対処方法(複数回答)

54.8%

11.6%

3.5%

9.6%

0.6%

25.6%

0.05%0%

10%

20%

30%

40%

50%

60% (N=4,117※)

※4ページの設問について、「トラブルはなかった」と回答した者を除く。

(出所)JILPT「独立自営業者の就業実態と意識に関する調査(ウェブ調査)」をもとに雇用環境・均等局作成

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外部の組織や集まり、ネットワークへの参加の有無

○現在、外部の組織や集まり、ネットワークに参加しているかについて、「特に何も参加していない」との回答が69.7%で最も多いが、参加している者の中では、「専門家が主催するセミナーや講座、勉強会に参加している」(9.6%)、「業界団体、経営者団体に参加している」(8.8%)、「私的な勉強会に参加している」(7.8%)との回答もあった。

8

8.8%4.4% 6.6% 5.2%

9.6% 7.8%

0.4%

69.7%

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

業界団体、経営者団体に参加している

協同組合・同業者組合に参加している

仲介組織(クラウドソーシングの会社や

仲介会社など)に登録している

異業種交流会に参加している

専門家が主催するセミナーや講座、勉強

会に参加している

私的な勉強会に参加している

その他

特に何も参加していない

外部の組織や集まり、ネットワークへの参加の有無(複数回答) (N=8,256)

(出所)JILPT「独立自営業者の就業実態と意識に関する調査(ウェブ調査)」をもとに雇用環境・均等局作成

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独立自営業者がより働きやすくなるために整備等を望む事柄①

○独立自営業者がより働きやすくなるために今後、整備・充実すればよいと思う事柄について、「特に必要な事柄はない」との回答が43.0%で最も多い。整備・充実すればよいと思う事柄がある者については、「取引相手との契約内容の書面化の義務付け」との回答が23.1%で最も多く、次いで「トラブルがあった場合に、相談できる窓口やわずかな費用で解決できる制度」(20.6%)、「取引相手との契約内容の決定や変更の手続き(プロセス)の明確化」(19.0%)の順に回答が多い。

9

23.1%

19.0%

9.6%

15.1%

10.2% 9.0%

13.6%

7.4%

14.8%

4.8%

11.2%

20.6%

7.1%

0.9%

43.0%

0%

5%

10%

15%

20%

25%

30%

35%

40%

45%

50%

取引相手との契約内容の書面化の義

務付け

取引相手との契約内容の決定や変更

の手続き(プロセス)の明確化

仲間同士で集まり、取引相手と契約

内容について交渉し取り決めることに

関するルール

取引相手からの報酬支払い時期の遅

延や減額を禁止するルール

取引相手が、不正を告発した独立自

営業者に対して、不利益な取り扱いを

禁止すること

公的機関において、予め、自身が法律

上の労働者として保護対象となるの

かを確認できる制度

取引相手が、正当な理由なしに契約

を終了させることを禁止するルール

独立自営業者が過重労働とならない

よう、取引相手に発注量や納期期間

に関する基準を定めたルール

独立自営業者の仕事について、最低限

支払われるべき報酬額を定めたルー

取引相手に対して、作業スペースの安

全確保を行うことを定めたルール

作業中に生じた怪我や病気について、

取引相手が加入する保険から補償を

受けることができるルール

トラブルがあった場合に、相談できる

窓口やわずかな費用で解決できる制

妊娠中や育児・介護中の独立自営業

者に対して不利益な取り扱いを禁止

するルール

その他

特に必要な事柄はない

独立自営業者がより働きやすくなるために今後、整備・充実すればよいと思う事柄(複数回答)

(N=8,256)

(出所)JILPT「独立自営業者の就業実態と意識に関する調査(ウェブ調査)」をもとに雇用環境・均等局作成

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○独立自営業者がより働きやすくなるために最も整備・充実して欲しいと考えている事柄について、「取引相手との契約内容の書面化の義務付け」との回答が21.5%で最も多く、次いで「トラブルがあった場合に、相談できる窓口やわずかな費用で解決できる制度」(14.9%)、「取引相手との契約内容の決定や変更の手続き(プロセス)の明確化」 (11.8%)の順に回答が多い。

10

独立自営業者がより働きやすくなるために最も整備・充実して欲しいと考えている事柄(N=4,703※)

21.5%

11.8%

5.5%

7.9%

3.7% 3.7%

5.9%

2.7%

11.3%

0.9%

4.9%

14.9%

3.8%

1.6%

0%

5%

10%

15%

20%

25%

取引相手との契約内容の書面化の

義務付け

取引相手との契約内容の決定や変

更の手続き(プロセス)の明確化

仲間同士で集まり、取引相手と契

約内容について交渉し取り決める

ことに関するルール

取引相手からの報酬支払い時期の

遅延や減額を禁止するルール

取引相手が、不正を告発した独立

自営業者に対して、不利益な取り

扱いを禁止すること

公的機関において、予め、自身が法

律上の労働者として保護対象とな

るのかを確認できる制度

取引相手が、正当な理由なしに契

約を終了させることを禁止する

ルール

独立自営業者が過重労働とならな

いよう、取引相手に発注量や納期

期間に関する基準を定めたルール

独立自営業者の仕事について、最低

限支払われるべき報酬額を定めた

ルール

取引相手に対して、作業スペースの

安全確保を行うことを定めたルー

作業中に生じた怪我や病気につい

て、取引相手が加入する保険から

補償を受けることができるルール

トラブルがあった場合に、相談でき

る窓口やわずかな費用で解決でき

る制度

妊娠中や育児・介護中の独立自営

業者に対して不利益な取り扱いを

禁止するルール

その他

※前ページの設問について、「特に必要な事柄はない」と回答した者を除く。

独立自営業者がより働きやすくなるために整備等を望む事柄②

(出所)JILPT「独立自営業者の就業実態と意識に関する調査(ウェブ調査)」をもとに雇用環境・均等局作成

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検討会等におけるヒアリング結果<雇用類似の働き方に係る論点整理等に関する検討会> ※第3回 参考資料1【一般社団法人 日本アニメーター・演出協会】○ 一部歴史のある制作会社には個別の労組があるところもあるが稀。組合を組成して集団で活動するコストのかけられる人たちがあまりいないということもある様に思われる。

<雇用類似の働き方に係る論点整理等に関する検討会> ※第4回 参考資料2○ フリーだと団結しにくいと思う(放送/受注者)。○ フリーランスとして働いていると、労働組合自体の効力について実感があまりない(放送/受注者)。○ 団体交渉等については、業界にもよるが、ITは個人のスキルなのであまり必要性は感じない(IT/受注者)。○ 個人でやるしかない仕事なので、団体交渉などがやりたかったら会社勤めをしたほうが良いと思う(IT/受注者) 。

<雇用類似の働き方に関する検討会> ※「雇用類似の働き方に関する検討会」報告書 参考資料○ アテレコ・アニメーション等の音声出演の場合は、中小企業等協同組合法に基づき、関係団体と出演先(制作会社)団協約を交わしているため、出演者(声優)は逐一個別契約を結ばなくても契約条件が確立している(芸能/関係団体)。

○ 声優及び俳優については、協同組合として団体協約で最低出演料を定めているが、仕事が欲しいので安価なギャラで請け負う非組合員俳優や事務所がおり、これにより、報酬額が最低出演料を割り込むこともある(芸能/関係団体)。

○ トラブルの解決方法としては、団体交渉又は任意の話し合いの方法があるが、多くは交渉を通じた譲歩で解決する。交渉で解決しない場合は、労働委員会のあっせんや下請かけこみ寺、裁判を活用することもある(出版/関係団体)。

○ 契約条件について組合に相談が来た場合、契約条件について組合が発注者と交渉をすることがある。組合員から相談がなければ、組合が事前に条件を交渉することはない。「労働組合法上の労働者性」の範囲を広げられないか。これが認められないと、団体交渉や労働委員会制度が使えず、

問題解決の手段が極めて限られてしまう。話し合いを通じた問題解決は、ワーカーだけでなく発注者にも資する(出版/関係団体)。

○ ワーカーから条件変更の打診があれば、譲歩可能な範囲で対応する。買い手市場なこともあり、ワーカーからの無理な要求や団体交渉などはない(出版/発注者)。

○ トラブルなどの解決を図るため個人事業主として企業と契約している場合(雇用関係がない場合)でも労働組合との団体交渉に応じる義務を企業に課してほしい。企業対個人の交渉は、個人であるワーカーが不利になる。企業の言うことを聞かないと、仕事がもらえないという恐怖がワーカーにはある。だからこそ協同組合や企業組合のような組織に所属することが重要だと思う(IT/関係団体)。

○ 選手会が労働組合として認められており、定期的に団交を行っている。過去に選手から報酬を上げないとボイコットするという騒動があったが、現在はそのようなことはない(スポーツ/関係団体)。

11

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検討会等におけるヒアリング結果

<労働政策審議会労働政策基本部会>

※第8回 資料2ー2(一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会提出資料)

○ 身元や品格を保証してもらえる、また相互交流ができる団体を設立してほしい。

○ ひとつのプロジェクトに対して各ジャンルのフリーランスが集結し、プロジェクトを遂行できるような仕組み作

り(が必要)。

○ フリーランスとして働いている方々とのネットワークは、何より重要だと感じます。

○ 私が一番必要だと思うのは同じようにフリーランスで働いている人たちとであう場(が必要)。

○ 同業のフリーランサーによる業種組合など、仕事と報酬を守るクラフトユニオンの必要性。

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現行制度

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労働基準法 労働組合法

定義

○ 職業の種類を問わず、事業又は事務所に使用される者で、賃金を支払われる者(第9条)

○ 職業の種類を問わず、賃金、給料その他これに準ずる収入によって生活する者(第3条)

解釈等

○ 職場における労働条件の最低基準を定めることを目的とするため、労働基準法が定める労働条件による保護を受ける対象を確定するための概念と解される。

○ 労働安全衛生法、最低賃金法における労働者は、労働基準法に規定する労働者をいうと定義。労働者災害補償保険法は労働者の定義を置いていないが、法律の目的・趣旨等から、労働基準法上の労働者を指すと解される。

平成23年厚生労働省「労使関係法研究会報告書(労働組合法上の労働者性の判断基準について)」より

○ 売り惜しみのきかない自らの労働力という特殊な財を提供して対価を得て生活するがゆえに、相手方との個別の交渉においては交渉力に格差が生じ、契約自由の原則を貫徹しては不当な結果が生じるため、労働組合を組織し集団的な交渉を通じた保護が図られるべき者が幅広く含まれると解される。

平成23年厚生労働省「労使関係法研究会報告書(労働組合法上の労働者性の判断基準について)」より

判断基準

○ 1・2を総合的に勘案することで、個別具体的に判断する。1 使用従属性に関する判断基準(1)指揮監督下の労働①仕事の依頼、業務従事の指示等に対する諾否の自由の有無、②業務遂行上の指揮監督の有無、③拘束性の有無、④代替性の有無

(2)報酬の労務対償性2 労働者性の判断を補強する要素(1)事業者性の有無①機械、器具の負担関係、②報酬の額

(2)専属性の程度(3)その他

昭和60年厚生労働省「労働基準法研究会報告(労働基準法の「労働者」の判断基準について)」より

○ 1をもとに、2と合わせて総合判断する。ただし、3が認められる場合は、労働者性が否定され得る。1 基本的判断要素(1)業務組織への組み入れ(2)契約内容の一方的・定型的決定(3)報酬の労務対価性2 補充的判断要素(1)業務の依頼に応ずべき関係(2)広い意味での指揮監督下の労務提供、

一定の時間的場所的拘束3 消極的判断要素(1)顕著な事業者性

平成23年厚生労働省「労使関係法研究会報告書(労働組合法上の労働者性の判断基準について)」より

労働基準法と労働組合法における「労働者」について

○労働基準法と労働組合法における「労働者」は、定義規定の違いもあり、必ずしも一致しないと解されている。

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労働組合法の概要

労働基本権(憲法第28条)を具体化するため、①~③を目的とする。

① 労働者が使用者との交渉において対等の立場に立つことを促進することにより、労働者の地位を向上させること② 労働者がその労働条件について交渉するために自ら代表者を選出することその他の団体行動を行うために自主的に労働組合を組織し、団結することを擁護すること

③ 使用者と労働者との関係を規制する労働協約を締結するための団体交渉をすること及びその手続を助成すること

労働組合法の目的

1 労働組合の要件

① 積極的要件 : 労働者が主体となって自主的に労働条件の維持改善を図ることを主たる目的とした組織であること② 消極的要件 : ア~エのいずれかに該当する場合には、労働組合法上の労働組合とは認められない(※)

ア) 使用者の利益を代表する者の参加を許すもの イ) 使用者から経理上の援助を受けるものウ) 福利事業のみを目的とするもの エ) 主として政治運動又は社会運動を目的とするもの

※ ①の積極的要件を満たせば、憲法上の効果として当然生ずるような法的保護(刑事・民事免責、不利益取扱の民事訴訟による救済はあり得る。)

2 労働組合に与えられる保護(1)労働組合の正当な行為に対する刑事免責、正当な争議行為に対する民事免責

(2)不当労働行為に対する救済使用者によるア~エの行為を「不当労働行為」として禁止。労働組合や労働者は、不当労働行為を受けた場合には、労働委員会に

救済申し立てを行うことができる。ア) 労働者が労働組合の組合員であること等を理由として、解雇その他の不利益取扱いをすることイ) 正当な理由がない団体交渉の拒否 ウ) 労働組合の運営等に対する支配介入及び経費援助エ) 労働委員会への申立て等を理由とする解雇その他の不利益取扱いをすること

(3)労働協約・ 労働協約:労働組合と使用者の間で締結する労働条件等についての協定。書面作成、両当事者の署名又は記名押印で効力発生・ 労働契約のうち労働協約(労働条件その他の労働者の待遇に関する基準の部分に限る)に反する部分は無効。無効となった部分は当該基準の定めるところによる等の効力を有する。(労働協約の規範的効力)

労働組合法の内容

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我が国の労働組合

・労働組合の正当な行為に対する刑事免責、正当な争議行為に対する民事免責・不当労働行為に対する救済を受けられる。・労働協約の締結

※労働協約…労働組合と使用者又はその団体との間で締結する労働条件その他に関する協定

労働組合に与えられる保護

≪日本の法制度の特徴≫・ 自由設立主義(行政機関の許可/届出制をとっていない)・ 最低設立人数の制限無し(=2人以上)・ 組合員数の多寡によらず同様の権利を保障 →これらは、国により異なる。

➢ 労働者が主体となって自主的に労働条件の維持改善その他経済的な地位の向上を図ることを主たる目的として組織する団体又はその連合団体をいう。

労働組合法上の定義

・企業別組合:企業単位で組織されているもの。(我が国では一般的だが、西欧諸国では一般的ではない)・産業別労働組合:企業別組合が同種の産業ごとに結集し、上部団体として産業別の連合体を組織したもの。

(欧米では、同一産業に従事する労働者が直接加入する大規模な横断的労働組合のことを指す。)・職能別組合:職能別に企業の枠を超えて労働者を組織したもの。 (我が国では、船員や港湾関係者など一部に限られる)・地域一般労組:一定の地域で企業の枠を超え、中小企業の労働者を主に組織し、個人加盟できる労働組合。

労働組合の形態

≪日本の労働組合の特徴≫・ 企業別に組織された労働組合が大半を占める・ 近年では個人加入を基礎とする地域一般労組の活動も活発化している

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労働関係調整法の概要

労働組合法と相まって、労働関係の公正な調整を図り、労働争議を予防し、又は解決して、産業の平和を維持し、もって経済の興隆に寄与すること。

労働関係調整法の目的

1 労働争議等の定義○ 労働争議とは、労働関係の当事者間において、労働関係に関する主張が一致しないで、そのために争議行為が発生している状態又は発生する恐れがある状態○ 争議行為とは、同盟罷業、怠業、作業所閉鎖その他労働関係の当事者が、その主張を貫徹することを目的として行う行為及びこれに対抗する行為であって、業務の正常な運営を阻害するもの

2 労働委員会による労働争議の調整(1) あっせん労働委員会の会長が学識経験者の中から指名するあっせん員が関係当事者双方の主張の要点を確かめ、事件が解決さ

れるように努める(2) 調停公・労・使三者構成の調停委員会が調停案を作成して、これを関係当事者に示し、その受諾を勧告する。(当事者に調停案

の受諾義務はない。)(3) 仲裁公益委員により構成される仲裁委員会が仲裁裁定を書面により行う。(仲裁裁定は労働協約と同一の効力を有する。)

3 緊急調整等内閣総理大臣は、事件が公益事業に関するものであるため、又はその規模が大きいためもしくは特別の性質の事業に

関するものであるために、争議行為により当該業務が停止されるときは国民経済の運行を著しく阻害し、又は国民の日常生活を著しく危うくする恐れがあると認める事件について、その恐れが現実に存するときに限り、緊急調整の決定をすることができる。

労働関係調整法の内容

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中小企業等協同組合法における団体協約

○ 事業協同組合(*1)及び事業協同小組合(*2)は、組合員の経済的地位の改善のためにする団体協約の締結を行うことができる。

○ 事業協同組合又は事業協同小組合の組合員と取引関係がある事業者(小規模の事業者を除く。)は、その取引条件について事業協同組合又は事業協同小組合の代表者が団体協約を締結するため交渉をしたい旨を申し出たときは、誠意をもってその交渉に応ずるものとする。

○ 団体協約は、あらかじめ総会の承認を得て、団体協約であることを明記した書面をもってすることによって、その効力を生ずる。また、団体協約は、直接に組合員に対してその効力を生ずる。

○ 組合員の締結する契約であって、その内容が団体協約に定める基準に違反するものについては、その基準に違反する契約の部分は、その基準によって契約したものとみなす。

※中小企業等協同組合法第9条の2第1項第6号、第12項~第15項

*1 事業協同組合の組合員たる資格を有する者は、組合の地区内において商業、工業、鉱業、運送業、サービス業その他の事業を行う小規模の事業者又は事業協同小組合で定款で定めるもの(同法第8条第1項)

*2 事業協同小組合の組合員たる資格を有する者は、組合の地区内において主として自己の勤労によって商業、工業、鉱業、運送業、サービス業その他の事業を行う事業者であって、おおむね常時使用する従業員の数が5人(商業又はサービス業を主たる事業とする事業者については2人)を超えないもので定款で定めるもの(同法第8条第3項)

団体協約について

○ 交渉の当事者の双方又は一方は、当該交渉ができないとき又は団体協約の内容につき協議が調わないときは、行政庁に対し、そのあっせん又は調停を申請することができる。

○ 行政庁は、前項の申請があった場合において経済取引の公正を確保するため必要があると認めるときは、速やかにあっせん又は調停を行うものとする。

○ 行政庁は、調停を行う場合においては、調停案を作成してこれを関係当事者に示しその受諾を勧告するとともに、その調停案を理由を付して公表することができる。

○ あっせん・調停ついては、中小企業政策審議会又は都道府県中小企業調停審議会に諮問しなければならない。

※中小企業等協同組合法第9条の2の2

あっせん・調停

(協議済)