高校生の考え・感じ方アンケート調査より

奈良女子大学　吉田信也

シンポジウム 「理数教育における魅力の創造 Part1」

2017年3月11日 奈良女子大学コラボレーションセンターZ306

13：10～13：50

質問票 L 物理の

好きな・嫌いな・苦手な 理由の自由記述から抜粋

この生徒のナマの声に どう応えていくか･･･

女子は理工系に向いていないわけではないが、理工系科目や学問に魅力を感じないから理工系に進学しないのだとしたらどうなるだろう。 できないわけではないが、やりたいと思わないだけなのである。

小路田泰直(本学理事・副学長)

本日のストーリー

1.高校生への「教科に関する意識調査」の結果とその分析

2.調査から考える新しい数学・物理教育のあり方

3.新しい物理のテキスト・副読本の概要

4.今後の課題

本日のストーリー

1.高校生への「教科に関する意識調査」の結果とその分析

2.調査から考える新しい数学・物理教育のあり方

3.新しい物理のテキスト・副読本の概要

4.今後の課題

研究の目的

女子高校生の理数系への進学が男子に比べて少ないことは，従来からの「定説」 特に，物理・数学は男子に比べて女子に「人気」がない しかし，その理由が何であるのか，そしてどのようにすれば女子高校生が物理・数学の学びに向かうのかは，明確にはされていないと考える 物理・数学への抵抗感の要因を探るために，高校生への「教科に対する意識調査」を実施

研究の目的

調査の結果をもとにして，「共感」や「全体の物語の把握」を意識して

生活に密着した，具体的で文脈のある数物教育のための教材を開発し 新しいテキスト・副読本を作成する

これは，女子生徒のみならず男子生徒の教育にとっても非常に有効である

教科に関する意識調査

2016年6月に実施

実施校(規模)

•国立A大学附属中等教育学校(後期課程：各学年3クラス，計360名)

•奈良県立B高等学校(1年9クラス，2・3年10クラス，計1,160名)

•私立C高等学校(1年2コース，2・3年3コース，計480名)

教科に関する意識調査：基本データ

女子 男子 合計

国立A大学附属中等教育学校 (3学年×3クラス)

185名 174名 359名

奈良県立B高等学校 (3学年×4クラス) 265名 199名 464名

私立C高等学校 (3学年×3クラス) 135名 175名 310名

合計 585名 548名 1133名

協力して頂いた高等学校

理系に進学する女子をターゲットにする研究 大学進学実績を持つ高等学校に依頼 各校は進学校ではあるが，「勉強」一辺倒ではなく，様々な生徒が学んでいる高等学校

質問票(資料を参照)

A.

[1]

[2] ( )

1 2 3

[3]

B. [4]

[5]

[6]

A B

[7]

C.

[9] [17] D I

[8]

[9]

[10]

[11]

[12]

[13]

[14]

[15]

[16]

[17]

D.

( [18] [27]) E.

( [28] [37])

F. (

)

( [38] [47])

G. (

)

( [48] [57])

H. (

)

( [58] [67])

I. ( )

( [68] [77])

J.

[78] [79] [93]

[79] ( )

[80] ( )

[81]

[82]

[83]

[84]

[85]

[86]

[87]

[88]

[89]

[90]

[91]

[92]

[93]

K.

[94] [95] [99]

[95]

[96]

[97]

[98]

[99]

L ( )

( )

M.

( )

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

女子

男子

女子

男子

数学

理科

数学・理科の好き嫌い

①好き ②どちらかというと好き ③どちらかというと嫌い ④嫌い

数学・理科の好き嫌い

数学・理科の好き嫌い

定説通り！ 数学・理科は 　女子高校生に 　　好かれない！

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

数学Ⅰ

数学Ⅱ

数学Ⅲ

数学A

数学B

数学活用

数学の履修科目

履修 未履修

数学の履修科目

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

物理基礎

物理

化学基礎

化学

生物基礎

生物

地学基礎

地学

理科の履修科目

履修 未履修

理科の履修科目

数学・理科の履修科目

女子の履修率を男子と比較すると･･･ 数学　数学Ⅲの履修率が低い 理科 　物理，化学の履修率が低く 　生物の履修率が高い

質問票C～I 各教科のイメージ

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

国語

社会

数学

物理

化学

生物

地学

実生活に役立つ

①とても当てはまる ②やや当てはまる ③あまり当てはまらない ④まったく当てはまらない

教科のイメージ：実生活に役立つ

実生活に役立つ

物理 　女子の肯定割合が低い 生物 　女子の肯定割合が高い

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

国語

社会

数学

物理

化学

生物

地学

各教科・学問の基盤である

①とても当てはまる ②やや当てはまる ③あまり当てはまらない ④まったく当てはまらない

教科のイメージ：各教科・学問の基盤である

各教科・学問の基盤である

国語・数学 　肯定の割合が高い 数学・物理・化学 　男女差が大きい 　女子が低い

教科のイメージ：知識・技能が習得できる

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

国語

社会

数学

物理

化学

生物

地学

知識・技能が習得できる

①とても当てはまる ②やや当てはまる ③あまり当てはまらない ④まったく当てはまらない

知識・技能が習得できる

教科・科目間にほとんど差がない 日本の高校教育の「特徴」を表しているか

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

国語

社会

数学

物理

化学

生物

地学

思考力が育成される

①とても当てはまる ②やや当てはまる ③あまり当てはまらない ④まったく当てはまらない

教科のイメージ：思考力が育成される

■χ2検定 　漸近有意確率 (両側)＜0.01　1％水準で有意差あり　＊＊ 　漸近有意確率 (両側)＜0.05　5％水準で有意差あり　＊ 　漸近有意確率 (両側)＞0.05　有意差なし

＊＊

＊

＊

＊＊＊

思考力が育成される

国語・数学 　肯定の割合が高い 社会・生物 　肯定の割合が低い→暗記科目？ 　教師は違うと言うが生徒は･･･ 国語・物理・化学 　男女の有意差あり

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

国語

社会

数学

物理

化学

生物

地学

論理的な力が育成される

①とても当てはまる ②やや当てはまる ③あまり当てはまらない ④まったく当てはまらない

教科のイメージ：論理的な力が育成される

＊

■χ2検定 　漸近有意確率 (両側)＜0.01　1％水準で有意差あり　＊＊ 　漸近有意確率 (両側)＜0.05　5％水準で有意差あり　＊ 　漸近有意確率 (両側)＞0.05　有意差なし

＊＊＊

論理的な力が育成される

国語・数学 　肯定の割合が高い 社会・生物 　肯定の割合が低い→暗記科目？ 　教師は違うと言うが生徒は･･･ 国語 　男女の有意差あり

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

国語

社会

数学

物理

化学

生物

地学

情緒的である

①とても当てはまる ②やや当てはまる ③あまり当てはまらない ④まったく当てはまらない

教科のイメージ：情緒的である

■χ2検定 　漸近有意確率 (両側)＜0.01　1％水準で有意差あり　＊＊ 　漸近有意確率 (両側)＜0.05　5％水準で有意差あり　＊ 　漸近有意確率 (両側)＞0.05　有意差なし

＊＊＊

＊＊

＊＊

＊＊

＊＊

＊

＊

情緒的である

国語以外 　男女の有意差あり 数学・物理・化学・生物 　有意差が大きい 　男子の方が情緒を感じる 後ほど詳しく観る

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

国語

社会

数学

物理

化学

生物

地学

冷ややかに感じる

①とても当てはまる ②やや当てはまる ③あまり当てはまらない ④まったく当てはまらない

教科のイメージ：冷ややかに感じる

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

国語

社会

数学

物理

化学

生物

地学

機械的である

①とても当てはまる ②やや当てはまる ③あまり当てはまらない ④まったく当てはまらない

教科のイメージ：機械的である

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

国語

社会

数学

物理

化学

生物

地学

学習するのは易しい

①とても当てはまる ②やや当てはまる ③あまり当てはまらない ④まったく当てはまらない

教科のイメージ：学習するのは易しい

■χ2検定 　漸近有意確率 (両側)＜0.01　1％水準で有意差あり　＊＊ 　漸近有意確率 (両側)＜0.05　5％水準で有意差あり　＊ 　漸近有意確率 (両側)＞0.05　有意差なし

＊＊＊

＊＊

＊＊

＊＊

＊＊

学習するのは易しい

国語・数学・物理・化学 　男女の有意差あり 　このうち国語以外は 　女子の肯定割合が低い

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

国語

社会

数学

物理

化学

生物

地学

理解するのは易しい

①とても当てはまる ②やや当てはまる ③あまり当てはまらない ④まったく当てはまらない

教科のイメージ：理解するのは易しい

■χ2検定 　漸近有意確率 (両側)＜0.01　1％水準で有意差あり　＊＊ 　漸近有意確率 (両側)＜0.05　5％水準で有意差あり　＊ 　漸近有意確率 (両側)＞0.05　有意差なし

＊＊＊

＊＊

＊＊

＊＊

＊＊

＊＊

理解するのは易しい

国語・社会・数学・物理・化学 　男女の有意差あり 　このうち国語以外は 　女子の肯定割合が低い

質問票 J 学習してみたい 物理の内容

学習してみたい物理の内容0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

電化器具と

関連した内

容

交通手段

(車・飛行機

など)と関連

した内容

工学(金属・

材料など)と

関連した内

容

化粧品と関

連した内容

衣類と関連

した内容

食事や食物

と関連した

内容

住居と関連

した内容

生命と関連

した内容

環境と関連

した内容

化学と関連

した内容

生物学と関

連した内容

天文学と関

連した内容

医学と関連

した内容

科学の歴史

や，法則・

公式等が発

見された過

程に関連し

た内容

先進的な科

学技術と関

連した内容

最先端の物

理学と関連

した内容

学習してみたい物理の内容

①とても思う ②やや思う ③あまり思わない ④まったく思わない

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

電化器具と

関連した内

容

交通手段

(車・飛行機

など)と関連

した内容

工学(金属・

材料など)と

関連した内

容

化粧品と関

連した内容

衣類と関連

した内容

食事や食物

と関連した

内容

住居と関連

した内容

生命と関連

した内容

環境と関連

した内容

化学と関連

した内容

生物学と関

連した内容

天文学と関

連した内容

医学と関連

した内容

科学の歴史

や，法則・

公式等が発

見された過

程に関連し

た内容

先進的な科

学技術と関

連した内容

最先端の物

理学と関連

した内容

学習してみたい物理の内容

①とても思う ②やや思う ③あまり思わない ④まったく思わない

学習してみたい物理の内容

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

電化器具と

関連した内

容

交通手段

(車・飛行機

など)と関連

した内容

工学(金属・

材料など)と

関連した内

容

化粧品と関

連した内容

衣類と関連

した内容

食事や食物

と関連した

内容

住居と関連

した内容

生命と関連

した内容

環境と関連

した内容

化学と関連

した内容

生物学と関

連した内容

天文学と関

連した内容

医学と関連

した内容

科学の歴史

や，法則・

公式等が発

見された過

程に関連し

た内容

先進的な科

学技術と関

連した内容

最先端の物

理学と関連

した内容

学習してみたい物理の内容

①とても思う ②やや思う ③あまり思わない ④まったく思わない

学習してみたい物理の内容

学習してみたい物理の内容

学習してみたい内容は 男女で違う 次に細かく分析 →女子のコース別に着目 →「情緒的」に着目

質問票 [3]とJ 文系・理系と 学習してみたい 物理の内容の クロス集計

クロス集計：学習してみたい物理の内容(女子)

1.9%

12.9%

5.7%

19.8%

25.7%

27.8%

49.8%

41.5%

46.4%

28.5%

19.9%

20.1%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

① ② ③ ④

■χ2検定　漸近有意確率 (両側)　0.000 　1％水準で有意差あり

クロス集計：学習してみたい物理の内容(女子)

■χ2検定　漸近有意確率 (両側)　0.006 　1％水準で有意差あり

4.3%

9.4%

3.6%

26.0%

31.6%

37.1%

38.9%

40.9%

39.2%

30.8%

18.1%

20.1%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

① ② ③ ④

クロス集計：学習してみたい物理の内容(女子)

■χ2検定　漸近有意確率 (両側)　0.006 　1％水準で有意差あり

1.9%

13.5%

5.7%

13.9%

24.7%

22.2%

45.7%

40.0%

43.3%

38.5%

21.8%

28.9%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

( )

① ② ③ ④

学習してみたい物理の内容(女子)

電化器具・交通手段 工学(金属・材料) 　文系・理系で 　　有意差あり

クロス集計：学習してみたい物理の内容(女子)

■χ2検定　漸近有意確率 (両側)　0.777 　有意差なし

24.5%

28.1%

21.4%

37.0%

33.9%

34.4%

27.4%

26.3%

31.8%

11.1%

11.7%

12.5%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

① ② ③ ④

クロス集計：学習してみたい物理の内容(女子)

■χ2検定　漸近有意確率 (両側)　0.517 　有意差なし

21.6%

20.6%

14.5%

40.4%

38.8%

44.0%

25.0%

30.0%

29.5%

13.0%

10.6%

11.9%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

① ② ③ ④

クロス集計：学習してみたい物理の内容(女子)

■χ2検定　漸近有意確率 (両側)　0.213 　有意差なし

23.6%

35.1%

29.5%

45.2%

38.6%

43.0%

19.7%

18.1%

20.7%

11.5%

8.2%

6.7%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

① ② ③ ④

学習してみたい物理の内容(女子)

化粧品・衣類・食事や食物 　文系・理系で有意差なし →物理への興味・関心を 　持つ女子生徒を増やす 　ヒント？

クロス集計：学習してみたい物理の内容(女子)

■χ2検定　漸近有意確率 (両側)　0.000 　1％水準で有意差あり

13.5%

27.6%

10.9%

31.3%

35.3%

44.8%

34.1%

25.9%

34.9%

21.2%

11.2%

9.4%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

① ② ③ ④

クロス集計：学習してみたい物理の内容(女子)

■χ2検定　漸近有意確率 (両側)　0.001 　1％水準で有意差あり

15.4%

31.8%

23.8%

42.3%

41.8%

41.5%

23.6%

15.9%

25.4%

18.8%

10.6%

9.3%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

① ② ③ ④

クロス集計：学習してみたい物理の内容(女子)

■χ2検定　漸近有意確率 (両側)　0.001 　1％水準で有意差あり

6.3%

18.8%

13.5%

29.8%

34.1%

35.2%

39.9%

31.8%

37.3%

24.0%

15.3%

14.0%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

① ② ③ ④

クロス集計：学習してみたい物理の内容(女子)

■χ2検定　漸近有意確率 (両側)　0.000 　1％水準で有意差あり

2.9%

17.6%

11.4%

16.3%

26.5%

20.2%

38.5%

34.1%

43.0%

42.3%

21.8%

25.4%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

① ② ③ ④

クロス集計：学習してみたい物理の内容(女子)

■χ2検定　漸近有意確率 (両側)　0.001 　1％水準で有意差あり

8.2%

22.4%

14.0%

24.0%

27.6%

30.1%

37.5%

30.0%

37.8%

30.3%

20.0%

18.1%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

① ② ③ ④

学習してみたい物理の内容(女子)

住居・生命・環境・ 化学・生物学 　文系・理系で 　　有意差あり

クロス集計：学習してみたい物理の内容(女子)

■χ2検定　漸近有意確率 (両側)　0.233 　有意差なし

18.8%

24.1%

21.8%

29.3%

24.7%

35.2%

31.7%

35.3%

28.5%

20.2%

15.9%

14.5%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

① ② ③ ④

学習してみたい物理の内容(女子)

天文学 　文系・理系で有意差なし →物理への興味・関心を持つ 　女子生徒を増やすヒント？ →「占星術」的な興味かも？ →天文学は占星術から始まった

クロス集計：学習してみたい物理の内容(女子)

■χ2検定　漸近有意確率 (両側)　0.000 　1％水準で有意差あり

8.7%

34.1%

21.2%

23.1%

34.7%

28.0%

38.9%

17.6%

32.1%

29.3%

13.5%

18.7%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

① ② ③ ④

学習してみたい物理の内容(女子)

「医学」とせずに 「医学・看護・福祉」 　とすると， 　結果は違ったかも･･･

クロス集計：学習してみたい物理の内容(女子)

■χ2検定　漸近有意確率 (両側)　0.001 　1％水準で有意差あり

4.8%

12.4%

11.4%

17.3%

20.0%

22.3%

35.1%

41.2%

43.0%

42.8%

26.5%

23.3%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

① ② ③ ④

学習してみたい物理の内容(女子)

科学の歴史や過程 　文系・理系で有意差あり →文系の肯定割合が，もう少し 　あるのではの予想が外れる →女子は特定の個人を通じての 　歴史好き，との指摘も →ロールモデルの不足？

クロス集計：学習してみたい物理の内容(女子)

■χ2検定　漸近有意確率 (両側)　0.000 　1％水準で有意差あり

5.3%

24.1%

16.1%

31.7%

32.4%

30.7%

32.7%

28.8%

33.9%

30.3%

14.7%

19.3%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

① ② ③ ④

クロス集計：学習してみたい物理の内容(女子)

■χ2検定　漸近有意確率 (両側)　0.000 　1％水準で有意差あり

4.8%

18.2%

12.0%

16.3%

25.9%

26.6%

37.0%

32.4%

32.3%

41.8%

23.5%

29.2%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

① ② ③ ④

質問票 K 学問や研究内容について

知っているか

学問や研究内容について知っているか0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

女子

男子

結び目の数学

暗号と数学

クオークやヒッグス粒

子

重力波やビッグバン

超電導や半導体

ナノテクノロジーや機

能性高分子

学問や研究について知っているか

①内容を知っている ②内容を少し知っている ③名称は知っている ④名称も知らない

学問や研究内容について知っているか

超電導や半導体以外は 　女子のほうが男子より 　　知らない割合が高い

本調査のキーワードの1つは，各教科・科目において 　　情緒的である こと

情緒 人にある感慨をもよおさせる、その物独特の味わい。また、物事に触れて起こるさまざまな感慨。(大辞林 第三版)

生徒自身が 　　情緒的である ことをどのように解釈 したかはよくわからないが この視点から分析する

まずは 数学・理科の好き嫌いと 各教科・科目に 　情緒を感じるかの関係

クロス集計：数学の好き嫌いと各教科の情緒的

31.4%

21.5%

21.8%

24.3%

38.0%

50.3%

48.9%

54.2%

22.3%

22.1%

27.0%

17.8%

8.3%

6.1%

2.3%

3.7%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

①

②

③

④

( )

① ② ③ ④

18.4%

17.2%

22.6%

29.7%

48.1%

48.5%

50.0%

43.8%

23.4%

26.3%

21.0%

20.3%

10.1%

8.1%

6.5%

6.3%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

①

②

③

④

( )

① ② ③ ④

■χ2検定 　1％水準で有意差あり　＊＊ 　5％水準で有意差あり　＊

＊＊＊

クロス集計：数学の好き嫌いと各教科の情緒的

4.1%

3.3%

3.4%

4.7%

23.1%

24.3%

22.4%

25.2%

48.8%

53.6%

50.0%

43.9%

24.0%

18.8%

24.1%

26.2%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

①

②

③

④

( )

① ② ③ ④

6.9%

7.6%

7.3%

9.4%

24.5%

29.4%

23.4%

25.0%

43.4%

40.1%

48.4%

34.4%

25.2%

22.8%

21.0%

31.3%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

①

②

③

④

( )

① ② ③ ④

■χ2検定 　1％水準で有意差あり　＊＊ 　5％水準で有意差あり　＊

＊＊＊

数学の好き嫌いと国語・社会の情緒的

国語 　男女とも情緒的である 　と感じている割合が高い 国語・社会 　両教科において， 　男女ともに有意差なし

クロス集計：数学の好き嫌いと各教科の情緒的

9.1%

1.7%

1.7%

1.9%

12.4%

17.1%

7.5%

4.7%

49.6%

43.6%

48.9%

37.4%

28.9%

37.6%

42.0%

56.1%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

①

②

③

④

( )

① ② ③ ④

12.6%

6.1%

2.4%

4.7%

26.4%

25.4%

19.5%

10.9%

29.6%

41.1%

42.3%

23.4%

31.4%

27.4%

35.8%

60.9%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

①

②

③

④

( )

① ② ③ ④

■χ2検定 　1％水準で有意差あり　＊＊ 　5％水準で有意差あり　＊

＊＊＊

＊＊

＊＊

数学の好き嫌いと数学の情緒的

数学が好きであるほど， 　数学を情緒的と感じる 男女ともに有意差あり 　数学と数学なので， 　「当たり前」

クロス集計：数学の好き嫌いと各教科の情緒的

4.1%

2.2%

0.0%

1.9%

17.4%

12.7%

6.3%

6.5%

45.5%

49.7%

50.6%

45.8%

33.1%

35.4%

43.1%

45.8%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

①

②

③

④

( )

① ② ③ ④

7.0%

7.6%

3.2%

6.3%

23.4%

18.7%

17.7%

9.4%

38.0%

43.9%

45.2%

35.9%

31.6%

29.8%

33.9%

48.4%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

①

②

③

④

( )

① ② ③ ④

■χ2検定 　1％水準で有意差あり　＊＊ 　5％水準で有意差あり　＊

＊＊＊

＊＊

数学の好き嫌いと物理の情緒的

女子 数学が好きであるほど， 　物理を情緒的と感じる 　　有意差あり 男子 　有意差なし

クロス集計：数学の好き嫌いと各教科の情緒的

5.8%

1.7%

0.0%

.9%

15.0%

12.8%

7.5%

8.4%

47.5%

48.3%

53.8%

48.6%

31.7%

37.2%

38.7%

42.1%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

①

②

③

④

( )

① ② ③ ④

7.0%

5.1%

3.3%

6.3%

23.4%

16.8%

17.9%

17.2%

39.2%

50.3%

48.0%

31.3%

30.4%

27.9%

30.9%

45.3%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

①

②

③

④

( )

① ② ③ ④

■χ2検定 　1％水準で有意差あり　＊＊ 　5％水準で有意差あり　＊

＊＊＊

＊

数学の好き嫌いと化学の情緒的

女子 　数学が好きであるほど， 　　化学を情緒的と感じる 　　　有意差あり 男子 　有意差なし 　　数学が嫌いでも 　　　化学に情緒を感じる割合高し

クロス集計：数学の好き嫌いと各教科の情緒的

4.1%

2.8%

3.5%

3.7%

23.1%

23.9%

12.8%

12.1%

47.9%

46.7%

54.7%

53.3%

24.8%

26.7%

29.1%

30.8%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

①

②

③

④

( )

① ② ③ ④

9.4%

8.6%

2.4%

10.0%

24.5%

24.9%

21.1%

15.0%

39.0%

43.7%

49.6%

28.3%

27.0%

22.8%

26.8%

46.7%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

①

②

③

④

( )

① ② ③ ④

■χ2検定 　1％水準で有意差あり　＊＊ 　5％水準で有意差あり　＊

＊＊＊

＊＊

数学の好き嫌いと生物の情緒的

女子 　有意差なし 男子 　有意差あり 　　数学が嫌いでも，結構 　　　生物に情緒を感じる

クロス集計：数学の好き嫌いと各教科の情緒的

4.1%

2.3%

1.8%

3.8%

17.4%

15.9%

14.8%

12.3%

49.6%

53.4%

55.0%

46.2%

28.9%

28.4%

28.4%

37.7%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

①

②

③

④

( )

① ② ③ ④

6.5%

5.6%

3.3%

3.4%

20.0%

21.5%

19.0%

10.2%

40.6%

46.2%

55.4%

44.1%

32.9%

26.7%

22.3%

42.4%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

①

②

③

④

( )

① ② ③ ④

■χ2検定 　1％水準で有意差あり　＊＊ 　5％水準で有意差あり　＊

＊＊＊

クロス集計：理科の好き嫌いと各教科の情緒的

34.0%

22.5%

20.8%

25.4%

38.1%

48.6%

50.5%

52.1%

23.7%

23.0%

25.0%

15.5%

4.1%

5.9%

3.6%

7.0%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

①

②

③

④

( )

① ② ③ ④

22.9%

18.3%

17.1%

26.7%

50.7%

46.3%

47.7%

50.0%

18.8%

28.4%

24.3%

15.0%

7.6%

7.0%

10.8%

8.3%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

①

②

③

④

( )

① ② ③ ④

■χ2検定 　1％水準で有意差あり　＊＊ 　5％水準で有意差あり　＊

＊＊＊

クロス集計：理科の好き嫌いと各教科の情緒的

5.2%

3.2%

2.6%

7.0%

28.9%

18.5%

27.6%

22.5%

44.3%

58.6%

44.8%

43.7%

21.6%

19.8%

25.0%

26.8%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

①

②

③

④

( )

① ② ③ ④

9.0%

6.1%

4.5%

15.0%

28.3%

23.2%

29.7%

25.0%

38.6%

46.5%

42.3%

35.0%

24.1%

24.1%

23.4%

25.0%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

①

②

③

④

( )

① ② ③ ④

■χ2検定 　1％水準で有意差あり　＊＊ 　5％水準で有意差あり　＊

＊＊＊

理科の好き嫌いと国語・社会の情緒的

国語 　男女とも情緒的である 　と感じている割合が高い 国語・社会 　両教科において， 　男女ともに有意差なし

クロス集計：理科の好き嫌いと各教科の情緒的

3.1%

3.2%

3.1%

4.2%

14.4%

11.3%

9.9%

8.5%

37.1%

48.2%

45.8%

46.5%

45.4%

37.4%

41.1%

40.8%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

①

②

③

④

( )

① ② ③ ④

8.3%

7.9%

2.7%

8.3%

27.6%

21.9%

21.8%

15.0%

30.3%

42.1%

35.5%

26.7%

33.8%

28.1%

40.0%

50.0%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

①

②

③

④

( )

① ② ③ ④

■χ2検定 　1％水準で有意差あり　＊＊ 　5％水準で有意差あり　＊

＊＊＊

＊

理科の好き嫌いと数学の情緒的

女子 　有意差なし 男子 　有意差あり 　　理科が嫌いでも，結構 　　　数学に情緒を感じる

クロス集計：理科の好き嫌いと各教科の情緒的

3.1%

1.8%

2.1%

0.0%

18.6%

9.0%

8.3%

11.3%

43.3%

48.6%

52.1%

45.1%

35.1%

40.5%

37.5%

43.7%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

①

②

③

④

( )

① ② ③ ④

8.3%

6.1%

3.6%

6.7%

22.2%

19.2%

18.0%

10.0%

39.6%

45.4%

43.2%

28.3%

29.9%

29.3%

35.1%

55.0%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

①

②

③

④

( )

① ② ③ ④

■χ2検定 　1％水準で有意差あり　＊＊ 　5％水準で有意差あり　＊

＊＊＊

＊

理科の好き嫌いと物理の情緒的

女子 　有意差なし 男子 　有意差あり 　　理科が嫌いでも，結構 　　　物理に情緒を感じる

クロス集計：理科の好き嫌いと各教科の情緒的

7.2%

.5%

1.6%

0.0%

16.5%

9.1%

8.9%

14.3%

42.3%

50.9%

53.1%

48.6%

34.0%

39.5%

36.5%

37.1%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

①

②

③

④

( )

① ② ③ ④

6.9%

4.4%

3.6%

8.3%

22.2%

20.6%

11.8%

18.3%

39.6%

48.2%

51.8%

26.7%

31.3%

26.8%

32.7%

46.7%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

①

②

③

④

( )

① ② ③ ④

■χ2検定 　1％水準で有意差あり　＊＊ 　5％水準で有意差あり　＊

＊＊＊

＊＊

＊

理科の好き嫌いと化学の情緒的

女子 　有意差あり 　化学に情緒を感じる割合は少ない 男子 　有意差あり 　　理科が嫌いでも，結構 　　　化学に情緒を感じる

クロス集計：理科の好き嫌いと各教科の情緒的

10.4%

2.3%

1.6%

2.8%

22.9%

21.3%

12.6%

18.3%

39.6%

54.8%

53.9%

43.7%

27.1%

21.7%

31.9%

35.2%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

①

②

③

④

( )

① ② ③ ④

10.3%

7.9%

3.7%

7.0%

26.2%

25.0%

16.5%

17.5%

36.6%

43.9%

51.4%

29.8%

26.9%

23.2%

28.4%

45.6%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

①

②

③

④

( )

① ② ③ ④

■χ2検定 　1％水準で有意差あり　＊＊ 　5％水準で有意差あり　＊

＊＊＊

＊＊

＊

理科の好き嫌いと生物の情緒的

女子 　有意差あり 　　男子と似た傾向にある 男子 　有意差あり 　　理科が嫌いでも，結構 　　　生物に情緒を感じる

クロス集計：理科の好き嫌いと各教科の情緒的

4.2%

2.8%

2.1%

2.9%

17.9%

16.6%

13.2%

12.9%

45.3%

53.9%

55.0%

45.7%

32.6%

26.7%

29.6%

38.6%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

①

②

③

④

( )

① ② ③ ④

7.7%

5.4%

1.9%

3.6%

18.3%

20.1%

18.5%

19.6%

43.0%

50.0%

49.1%

35.7%

31.0%

24.6%

30.6%

41.1%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

①

②

③

④

( )

① ② ③ ④

■χ2検定 　1％水準で有意差あり　＊＊ 　5％水準で有意差あり　＊

＊＊＊

次は 物理に情緒を感じるかと 学習したい物理の内容の関係

クロス集計：物理の情緒と学習したい物理の内容

9.1%

11.3%

5.3%

7.5%

27.3%

25.8%

24.8%

23.0%

18.2%

40.3%

51.4%

42.0%

45.5%

22.6%

18.4%

27.4%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

①

②

③

④

① ② ③ ④

35.3%

22.5%

14.2%

16.9%

38.2%

41.2%

39.4%

30.1%

11.8%

27.5%

37.2%

31.1%

14.7%

8.8%

9.3%

21.9%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

①

②

③

④

① ② ③ ④

■χ2検定 　1％水準で有意差あり　＊＊ 　5％水準で有意差あり　＊

＊＊＊

＊＊

物理の情緒と電化器具に関連した内容

女子 　有意差なし 　　全体に少し興味あり 男子 　有意差あり 　　情緒を感じるほど 　　学習したいと思う割合が高い

クロス集計：物理の情緒と学習したい物理の内容

0.0%

8.1%

5.0%

6.2%

36.4%

32.3%

33.7%

28.6%

18.2%

35.5%

44.0%

35.7%

45.5%

24.2%

17.4%

29.5%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

①

②

③

④

① ② ③ ④

44.1%

27.5%

13.7%

18.6%

23.5%

33.3%

40.3%

32.8%

14.7%

30.4%

39.4%

26.8%

17.6%

8.8%

6.6%

21.9%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

①

②

③

④

① ② ③ ④

■χ2検定 　1％水準で有意差あり　＊＊ 　5％水準で有意差あり　＊

＊＊＊

＊＊

物理の情緒と交通手段に関連した内容

女子 　有意差なし 　　全体に少し興味あり 男子 　有意差あり 　　情緒を感じるほど 　　学習したいと思う割合が高い

クロス集計：物理の情緒と学習したい物理の内容

27.3%

6.5%

6.4%

6.6%

27.3%

37.1%

20.9%

15.0%

9.1%

25.8%

49.6%

40.7%

36.4%

30.6%

23.0%

37.6%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

①

②

③

④

( )

① ② ③ ④

47.1%

22.5%

16.8%

20.3%

35.3%

30.4%

37.6%

22.5%

2.9%

32.4%

31.4%

29.7%

14.7%

14.7%

14.2%

27.5%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

①

②

③

④

( )

① ② ③ ④

■χ2検定 　1％水準で有意差あり　＊＊ 　5％水準で有意差あり　＊

＊＊＊

＊＊

＊＊

物理の情緒と工学(金属・材料)に関連した内容

女子・男子 　ともに有意差あり 　　情緒を感じるほど 　　学習したいと思う割合が高い そして 　女子より男子の方が 　　より興味を持っている

クロス集計：物理の情緒と学習したい物理の内容

9.1%

31.1%

23.4%

24.8%

27.3%

31.1%

39.0%

32.3%

9.1%

27.9%

30.1%

28.3%

54.5%

9.8%

7.4%

14.6%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

①

②

③

④

① ② ③ ④

26.5%

8.8%

1.8%

2.7%

20.6%

19.6%

10.6%

9.8%

23.5%

35.3%

45.6%

29.0%

29.4%

36.3%

42.0%

58.5%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

①

②

③

④

① ② ③ ④

■χ2検定 　1％水準で有意差あり　＊＊ 　5％水準で有意差あり　＊

＊＊＊

＊＊

＊＊

物理の情緒と化粧品に関連した内容

女子 　有意差あり 　　情緒をあまり感じない方が 　　学習したいと思う割合が高い 男子 　有意差あり 　　情緒を感じるほど 　　学習したいと思う割合が高い

クロス集計：物理の情緒と学習したい物理の内容

9.1%

26.2%

19.9%

17.3%

36.4%

37.7%

45.0%

37.2%

0.0%

27.9%

29.1%

28.3%

54.5%

8.2%

6.0%

17.3%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

①

②

③

④

① ② ③ ④

32.4%

6.9%

2.2%

4.4%

23.5%

24.5%

16.4%

14.2%

20.6%

41.2%

50.0%

38.3%

23.5%

27.5%

31.4%

43.2%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

①

②

③

④

① ② ③ ④

■χ2検定 　1％水準で有意差あり　＊＊ 　5％水準で有意差あり　＊

＊＊＊

＊＊

＊＊

物理の情緒と衣類に関連した内容

女子 　有意差あり 　　情緒をあまり感じない方が 　　学習したいと思う割合が高い 男子 　有意差あり 　　情緒を感じるほど 　　学習したいと思う割合が高い

クロス集計：物理の情緒と学習したい物理の内容

27.3%

34.4%

28.7%

28.6%

18.2%

39.3%

48.2%

37.4%

9.1%

18.0%

19.5%

20.3%

45.5%

8.2%

3.5%

13.7%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

①

②

③

④

① ② ③ ④

29.4%

11.8%

9.7%

14.8%

32.4%

38.2%

27.4%

27.9%

11.8%

31.4%

43.4%

25.1%

26.5%

18.6%

19.5%

32.2%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

①

②

③

④

① ② ③ ④

■χ2検定 　1％水準で有意差あり　＊＊ 　5％水準で有意差あり　＊

＊＊＊

＊＊

＊＊

物理の情緒と食事や食物に関連した内容

女子 　有意差あり 　　情緒をあまり感じない方が 　　学習したいと思う割合が高い 男子 　有意差あり 　　情緒を感じるほど 　　学習したいと思う割合が高い

クロス集計：物理の情緒と学習したい物理の内容

18.2%

29.5%

14.9%

16.0%

27.3%

34.4%

41.8%

32.4%

0.0%

16.4%

35.1%

33.3%

54.5%

19.7%

8.2%

18.2%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

①

②

③

④

① ② ③ ④

38.2%

18.6%

9.7%

15.3%

26.5%

28.4%

31.9%

28.4%

11.8%

36.3%

42.9%

27.3%

23.5%

16.7%

15.5%

29.0%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

①

②

③

④

① ② ③ ④

■χ2検定 　1％水準で有意差あり　＊＊ 　5％水準で有意差あり　＊

＊＊＊

＊＊

＊＊

物理の情緒と住居に関連した内容

女子 　有意差あり 　　情緒をあまり感じない方が 　　学習したいと思う割合が高い 男子 　有意差あり 　　情緒を感じるほど 　　学習したいと思う割合が高い

クロス集計：物理の情緒と学習したい物理の内容

54.5%

37.7%

20.2%

23.5%

18.2%

36.1%

47.5%

37.2%

0.0%

11.5%

23.4%

22.6%

27.3%

14.8%

8.9%

16.8%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

①

②

③

④

① ② ③ ④

55.9%

16.7%

15.9%

20.8%

29.4%

40.2%

35.0%

25.7%

0.0%

28.4%

36.3%

26.2%

14.7%

14.7%

12.8%

27.3%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

①

②

③

④

① ② ③ ④

■χ2検定 　1％水準で有意差あり　＊＊ 　5％水準で有意差あり　＊

＊＊＊

＊＊

＊＊

物理の情緒と生命に関連した内容

女子・男子 　ともに有意差あり 　　情緒を感じるほど 　　学習したいと思う割合が高い そして 　興味を持っている割合は 　　女子の方が男子より少し高い

クロス集計：物理の情緒と学習したい物理の内容

36.4%

18.0%

10.3%

13.7%

18.2%

45.9%

36.2%

25.7%

9.1%

18.0%

40.4%

38.5%

36.4%

18.0%

13.1%

22.1%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

①

②

③

④

① ② ③ ④

50.0%

20.6%

14.2%

20.8%

29.4%

37.3%

34.5%

20.8%

5.9%

28.4%

37.6%

30.6%

14.7%

13.7%

13.7%

27.9%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

①

②

③

④

① ② ③ ④

■χ2検定 　1％水準で有意差あり　＊＊ 　5％水準で有意差あり　＊

＊＊＊

＊＊

＊＊

物理の情緒と環境に関連した内容

女子・男子 　ともに有意差あり 　　情緒を感じるほど 　　学習したいと思う割合が高い しかし 　とても情緒的と感じる層では， 　男子の方がより興味を持っている

クロス集計：物理の情緒と学習したい物理の内容

36.4%

9.8%

9.2%

10.6%

9.1%

31.1%

21.6%

17.7%

9.1%

27.9%

47.2%

32.7%

45.5%

31.1%

22.0%

38.9%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

①

②

③

④

① ② ③ ④

50.0%

18.6%

11.1%

15.3%

26.5%

36.3%

30.1%

21.9%

11.8%

27.5%

44.2%

31.7%

11.8%

17.6%

14.6%

31.1%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

①

②

③

④

① ② ③ ④

■χ2検定 　1％水準で有意差あり　＊＊ 　5％水準で有意差あり　＊

＊＊＊

＊＊

＊＊

物理の情緒と化学に関連した内容

女子・男子 　ともに有意差あり 　　情緒を感じるほど 　　学習したいと思う割合が高い しかし 　とても情緒的と感じる層では， 　男子の方がより興味を持っている

クロス集計：物理の情緒と学習したい物理の内容

63.6%

19.7%

9.6%

17.3%

9.1%

34.4%

29.1%

23.5%

9.1%

23.0%

45.7%

27.9%

18.2%

23.0%

15.6%

31.4%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

①

②

③

④

① ② ③ ④

50.0%

15.7%

11.1%

14.8%

23.5%

34.3%

28.8%

20.2%

5.9%

33.3%

39.4%

31.7%

20.6%

16.7%

20.8%

33.3%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

①

②

③

④

① ② ③ ④

■χ2検定 　1％水準で有意差あり　＊＊ 　5％水準で有意差あり　＊

＊＊＊

＊＊

＊＊

物理の情緒と生物学に関連した内容

女子・男子 　ともに有意差あり 　　情緒を感じるほど 　　学習したいと思う割合が高い そして 　女子と男子の興味の持ち方は 　　ほぼ同じ傾向である

クロス集計：物理の情緒と学習したい物理の内容

45.5%

34.4%

18.4%

20.4%

18.2%

23.0%

34.8%

26.5%

9.1%

23.0%

36.2%

30.5%

27.3%

19.7%

10.6%

22.6%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

①

②

③

④

① ② ③ ④

52.9%

17.6%

21.2%

16.9%

26.5%

34.3%

34.1%

30.1%

11.8%

29.4%

31.0%

24.6%

8.8%

18.6%

13.7%

28.4%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

①

②

③

④

① ② ③ ④

■χ2検定 　1％水準で有意差あり　＊＊ 　5％水準で有意差あり　＊

＊＊＊

＊＊

＊＊

物理の情緒と天文学に関連した内容

女子・男子 　ともに有意差あり 　　情緒を感じるほど 　　学習したいと思う割合が高い しかし 　とても情緒的と感じる層では， 　男子の方がより興味を持っている

クロス集計：物理の情緒と学習したい物理の内容

45.5%

27.9%

20.6%

18.6%

27.3%

34.4%

33.3%

21.2%

0.0%

18.0%

31.9%

31.9%

27.3%

19.7%

14.2%

28.3%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

①

②

③

④

① ② ③ ④

55.9%

20.6%

11.1%

17.5%

23.5%

33.3%

30.1%

23.5%

5.9%

28.4%

41.6%

28.4%

14.7%

17.6%

17.3%

30.6%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

①

②

③

④

① ② ③ ④

■χ2検定 　1％水準で有意差あり　＊＊ 　5％水準で有意差あり　＊

＊＊＊

＊＊

＊＊

物理の情緒と医学に関連した内容

女子・男子 　ともに有意差あり 　　情緒を感じるほど 　　学習したいと思う割合が高い そして 　女子と男子の興味の持ち方は 　　ほぼ同じ傾向である

クロス集計：物理の情緒と学習したい物理の内容

18.2%

11.5%

8.9%

9.7%

27.3%

32.8%

17.0%

19.5%

0.0%

29.5%

48.9%

33.2%

54.5%

26.2%

25.2%

37.6%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

①

②

③

④

① ② ③ ④

41.2%

16.7%

10.7%

15.3%

38.2%

32.4%

28.4%

25.7%

2.9%

31.4%

42.7%

22.4%

17.6%

19.6%

18.2%

36.6%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

①

②

③

④

① ② ③ ④

■χ2検定 　1％水準で有意差あり　＊＊ 　5％水準で有意差あり　＊

＊＊＊

＊＊

＊＊

物理の情緒と科学の歴史や発見過程に関連した内容

女子・男子 　ともに有意差あり 　　情緒を感じるほど 　　学習したいと思う割合が高い しかし 　とても情緒的と感じる層では， 　男子の方がより興味を持っている

クロス集計：物理の情緒と学習したい物理の内容

36.4%

18.0%

12.8%

15.6%

27.3%

41.0%

31.6%

30.7%

9.1%

19.7%

40.4%

25.3%

27.3%

21.3%

15.2%

28.4%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

①

②

③

④

① ② ③ ④

58.8%

34.3%

27.9%

32.8%

20.6%

31.4%

42.5%

26.8%

0.0%

20.6%

23.5%

21.3%

20.6%

13.7%

6.2%

19.1%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

①

②

③

④

① ② ③ ④

■χ2検定 　1％水準で有意差あり　＊＊ 　5％水準で有意差あり　＊

＊＊＊

＊＊

＊＊

物理の情緒と先進的な科学技術に関連した内容

女子・男子 　ともに有意差あり 　　情緒を感じるほど 　　学習したいと思う割合が高い そして 　女子より男子の方が 　　より興味を持っている

クロス集計：物理の情緒と学習したい物理の内容

27.3%

14.8%

10.3%

11.5%

27.3%

31.1%

24.2%

19.0%

9.1%

27.9%

40.9%

28.8%

36.4%

26.2%

24.6%

40.7%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

①

②

③

④

① ② ③ ④

64.7%

30.4%

23.9%

33.3%

23.5%

30.4%

35.8%

18.6%

0.0%

26.5%

28.8%

23.0%

11.8%

12.7%

11.5%

25.1%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

①

②

③

④

① ② ③ ④

■χ2検定 　1％水準で有意差あり　＊＊ 　5％水準で有意差あり　＊

＊＊＊

＊＊

＊＊

物理の情緒と最先端の物理学に関連した内容

女子・男子 　ともに有意差あり 　　情緒を感じるほど 　　学習したいと思う割合が高い そして 　女子より男子の方が 　　より興味を持っている

本日のストーリー

1.高校生への「教科に関する意識調査」の結果とその分析

2.調査から考える新しい数学・物理教育のあり方

3.新しい物理のテキスト・副読本の概要

4.今後の課題

物理の学習内容(化粧品・衣類・食事や食物)

化粧品・衣類・食事や食物 文系・理系で有意差なし

24.5%

28.1%

21.4%

37.0%

33.9%

34.4%

27.4%

26.3%

31.8%

11.1%

11.7%

12.5%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

① ② ③ ④

物理の学習内容(化粧品・衣類・食事や食物)

21.6%

20.6%

14.5%

40.4%

38.8%

44.0%

25.0%

30.0%

29.5%

13.0%

10.6%

11.9%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

① ② ③ ④

23.6%

35.1%

29.5%

45.2%

38.6%

43.0%

19.7%

18.1%

20.7%

11.5%

8.2%

6.7%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

① ② ③ ④

物理の学習内容(化粧品・衣類・食事や食物)

化粧品・衣類・食事や食物

物理に情緒をあまり感じない方がこれらの内容を学習したいと思う

9.1%

31.1%

23.4%

24.8%

27.3%

31.1%

39.0%

32.3%

9.1%

27.9%

30.1%

28.3%

54.5%

9.8%

7.4%

14.6%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

①

②

③

④

① ② ③ ④

■χ2検定 　1％水準で有意差あり　＊＊ 　5％水準で有意差あり　＊

＊＊＊

＊＊

物理の学習内容(化粧品・衣類・食事や食物)

■χ2検定 　1％水準で有意差あり　＊＊ 　5％水準で有意差あり　＊

＊＊＊

9.1%

26.2%

19.9%

17.3%

36.4%

37.7%

45.0%

37.2%

0.0%

27.9%

29.1%

28.3%

54.5%

8.2%

6.0%

17.3%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

①

②

③

④

① ② ③ ④

＊＊

27.3%

34.4%

28.7%

28.6%

18.2%

39.3%

48.2%

37.4%

9.1%

18.0%

19.5%

20.3%

45.5%

8.2%

3.5%

13.7%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

①

②

③

④

① ② ③ ④

＊＊

物理の学習内容(化粧品・衣類・食事や食物)

女子生徒に，物理への興味・関心を持たせる1つのヒントでは？ 　　化粧品・衣類・食事や食物を題材にした物理のテキスト・副読本が必要

物理の学習内容(天文学)

天文学文系・理系で有意差なし

18.8%

24.1%

21.8%

29.3%

24.7%

35.2%

31.7%

35.3%

28.5%

20.2%

15.9%

14.5%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

① ② ③ ④

物理の学習内容(天文学)

やはり，物理への興味・関心を持つ女子生徒を増やすヒントか？ 「占星術」的な興味かもしれない 天文学は占星術から始まった 占星術から攻めるのも大いにあり

いままでの物理の教材は 　男子が興味・関心を持つ 　　ものが多かった 女子が学ぶ気になるような 　切り口，入り方を持った 　　教材・テキストが必要だ！

化粧品 　衣類 　　食事・食物 　　　住居 　　　　生命

本日のストーリー

1.高校生への「教科に関する意識調査」の結果とその分析

2.調査から考える新しい数学・物理教育のあり方

3.新しい物理のテキスト・副読本の概要

4.今後の課題

新しいテキスト・副読本

女子生徒が興味を持ち，物理を学んでみようと思うテキスト・副読本 例えば，「光」を学ぶのに •日焼け止め，化粧品 •虹

•ダイヤモンドの輝き •ニュートンのプリズムの実験

新しいテキスト・副読本

7

紫外線で化学変化を起こさないために構造が崩れにくく，効果が長

持ちする。また，UV-A と UV-B の両方を防ぐことができる。ただ，

白浮きしやすかったり，ベタベタするなどのデメリットもある。そ

して，紫外線が当たることで活性酸素が発生して，菌や有機物を分

解する作用(光触媒作用)があるので，肌への刺激を感じる人もいる。

(2) 紫外線吸収剤

紫外線吸収剤の代表的なものは，t-ブチルメトキシジベンゾイル

メタン，メトキシケイヒ酸エチルヘキシル，オキシベンゾン-3 など

である。これらの化合物の共通点は，構造中にベンゼン環や二重結

合を持っていて，それが紫外線を吸収するのである。 ［問5］ 紫外線を吸収するとは，具体的にどのようなことが起こ

っているのか。

8

紫外線吸収剤が皮膚の表面で紫外線を吸収すると，分子がエネル

ギーを受け取るので，分子中の電子の状態がエネルギーの低い安定

した基底状態から，エネルギーの高い不安定な励起状態になる。そ

して，電子の状態はすぐに不安定な励起状態から，安定な基底状態

に戻るのであるが，このときに差分のエネルギーを熱として放出す

る。このサイクルを繰り返して，皮膚を紫外線から守るのである。

［注］上の図は，電子の軌道をわかりやすく太陽(原子核)−惑星(電

子)モデルで描いているが，本当は電子は雲のような状態で存

在し，どこに居るかは確率的にしか分からない。これは，現

代物理学の一分野である量子力学によって示されていること

である。上の図では，いちばん外側の円が電子の雲を表して

いると思って欲しい。 このように，非常にうまい方法で紫外線吸収剤は紫外線をブロッ

クしてくれている。現代社会に生きている人間にとって，なくては

ならない存在になりつつある日焼け防止クリームの仕組みは，分子

レベルの電子の挙動によって支えられているのである。

新しいテキスト・副読本

17

『光学』の Fig.13 において，赤(T)を表す射線がプリズムを通る

経路 LI と，紫(P)を表す射線がプリズムを通る経路 KH の長さを比

較すると，LI＜KH となっている。したがって，KH を通る光は，

プリズムに含まれる「闇」とより多く混じり合うことになる。この

ように，プリズの厚さが違うところを通ることにより，光と「闇」

の混合の度合いが違うので，色が変化して映し出されると，従来の

考え方による説明ができてしまう。 そこでニュートンは，次の図のような決定的な実験を考案して実

施した。

(Sir Isaac Newton “ Opticks / Or, A Treatise of the Reflections,

Refractions, Inflections, and Colours of Light”) 太陽 S からの光を窓の穴 F から取り入れ，プリズム ABC で分散

させてから衝立 DE に空けた穴 G を通す。次に，2 つ目の衝立 deに空けた穴 g を一色だけが通り抜けるようにする。これで，プリズ

ム ABC の角度を変えることにより，任意の色の光を選んで穴 g に

通すことができる。最後に，g を通過した光を 2 つ目のプリズム abcで屈折させると，壁 MN に映し出される。この実験を観察したニュ

ートンは，次の事実を発見した。 ■第 1 のプリズムで大きく屈折した青い光は，第 2 のプリズムで

18

も大きく屈折した ■第 1 のプリズムであまり屈折しなかった赤い光は，第 2 のプリ

ズムでもあまり屈折しなかった ■第 2 のプリズムを通過しても，光の色に変化は現れなかった このような実験結果からニュートンは，光線がどのように反射さ

れるかは入射角にはよらず，屈折率(光線が屈折される大きさ)は光

線自体の性質であると結論づけた。これによって，2000 年間にわた

って信じられていた「太陽光(白色光)は混じり気のない純粋なもの

である」という説が間違っていて，ニュートンの唱える「太陽光(白色光)は屈折率の異なる様々な色が混じり合ったものである」という

新たな理論が実証されたのである。 また，ニュートンは下図のような実験も行っている。

(Sir Isaac Newton “ Opticks / Or, A Treatise of the Reflections,

Refractions, Inflections, and Colours of Light”)

［問18］ 上の図で表されている実験の意味を読み取り，説明せよ。

この実験では，太陽光が壁の穴 F から入り，まずは 1 つ目のプリ

ズム ABC で 5 つの色 p：紫，q：青，r：緑，s：黄，t：赤

新しいテキスト・副読本

23

補色には， 補色同士を混ぜ合わせると無彩色になる(色が消える)

という性質があり，これを利

用すると肌のくすみや赤み・

ニキビ，クマをうまくカバー

できる。 例えば，赤すぎるほっぺや

赤いニキビができたとき，赤

の補色である緑の下地を赤い

部分に塗り，その後にファン

デーションを塗ればよい。ま

た，目の下に紫のクマができているときは，そこに黄の下地を塗っ

て気になる色を消せばよい。 さらに，加法混色を利用す

る化粧方法もある。赤いほっ

ぺに黄の下地を塗ると，血色

がよいように見せることがで

きる。また，目の下にできた

クマにはメラニン色素の沈着

による茶色のクマもある。こ

のときも，加法混色の利用で

白色のコンシーラーを塗ると

クマの色が肌の色に近くなる

ので，うまくカバーできる。 ［問26］ 茶色のクマを化粧

でカバーするのに，

補色を利用しないのはなぜか？

24

補色は色相の差が最も大きいことから，お互いの色を目立たせる

効果がある。例えば，赤と緑，青と橙などの補色同士の配色は非常

に目立つのである。セブンイレブンはこのことを利用して，赤と緑

の補色配合の看板を作ったのである。 さて，植物の葉がどうして緑色なのかは，植物には葉緑素が含ま

れているからだと簡単に説明していた。このことを，もう少し科学

的にきちんと説明しよう。 葉緑素は光にあたると，安定した通常の原子軌道よりも外側のエ

ネルギー状態が大きい軌道に移動(励起)される。その際に吸収した

エネルギーと同じエネルギーに相当する波長を持つ光が吸収されて

光合成のためのエネルギーとして利用されるので，その波長の光は

植物の葉から反射されなくなる。ここで，葉緑素が吸収する光は，

主に青い光の領域(波長 400〜500 nm)と赤い光の領域(波長 600〜700 nm)である。すると，その間の波長 500〜600nm の緑の光の吸

収効率が悪いために緑色の光が反射されるので，植物は緑に見える

のである。もう少し簡単に言うと，植物の葉で最も吸収される光は

赤色なので，葉はその補色である緑色に見えるというわけだ。 このように，それぞれの物質は

白色光から好きな色 (吸収しやす

い色)を取り込んで離さなくなり，

その結果として補色である色が反

射されて私たちの目に飛び込んで

きて，その物質の色として認識す

るのである。光の解明を行ったニ

ュートンはリンゴの逸話でも有名

であるが，リンゴは青緑色が好き

でその光を吸収するので，その補

色である赤がリンゴの色として認識されるのである。

波長(nm) 色 補色 435〜480 青 黄 480〜490 緑青 橙 490〜500 青緑 赤 500〜560 緑 赤紫 560〜580 黄緑 紫 580〜595 黄 青 595〜610 橙 緑青 610〜750 赤 青緑

新しいテキスト・副読本

27

この様子を，コンピュータのシミュレーションで描画すると，下

図のようになる。これらは，水滴に入る太陽光線を，下から少しず

つ上に動かしたときの入射光の反射と散乱の様子である。

太陽光線が平行に，水滴の上半

分に入射すると，光がどのように

屈折し，反射するかをシミュレー

ションしたのが右図である。この

図を見ると，入射光は水滴の下半

分から外に出て，それらの光の向

きは結構，大きく変化しているこ

とが分かる。入射光は，かなり広

い範囲にばらまかれてしまうので

ある。この様子を，順を追って細かく見ると，下図のようになる。 ［問28］ 下図のシミュレーションによる入射光の動きと，水滴か

ら出てくる光の動きの変化について，特徴を述べよ。

28

入射光が水滴の上半分を上に移動するにつれて，屈折・反射して

出てくる光は水滴の下半分を広い範囲で下に移動していることが分

かる。しかし，あるところで急に向きが変わって上に向かって移動

しているようだ。それは，上の右端の図のところで射出光が重なっ

ていることから分かる。

つまり，その部分の光

はばらまかれずに，ギ

ュッと詰まって密度高

く出てくるので，他の

向きの光よりも断然目

立つのである。先のシ

ミュレーションより細

かく動かしてみると，

光の密度が高くなって

いることがより分かる

だろう。 ［問29］ 以上のことから，虹が現れる理由を説明せよ。

ニュートンが解明したように，太陽光の中の可視光線である赤・

橙・黄・緑・青・藍・紫色の光は，ほんの少しずつ屈折度合いが違

う。したがって，水滴から出てくる密度の高い光の向きは，色によ

ってほんの少しずつずれる。このために，色が帯状に並んだ虹が現

れるのである。 光の謎を追究して解明したニュートンは，著書『光学』の中で下

図のようなスケッチを描いて，虹についても論じている。

新しいテキスト・副読本

31

ら来ていて「硬い」を意味している。 地球上では，約 4000 種類の鉱物が発見されていて，その中で宝

石として流通しているのは 50〜60 種類と言われている。その中で

も，ダイヤモンドは図抜けたキラキラとした輝きで女性を魅了し続

けている。 ［問31］ ダイヤモンドが，他の宝石よりも美しい輝きを放つ理由

は何か？ ダイヤモンドの輝きの美しさは，ダイヤモンドの硬度と屈折率と

いう性質によるところが大きい。 名前の由来にもなっているダイヤモンドの硬度は 10 であり，こ

れは鉱物の中で最も高い。 ［問32］ 石が硬いと，輝きに関してどのようないい点があるか？

宝石の硬度が低い，すなわち柔らかいとカットしたときの表面に

凸凹ができやすい。これは，包丁で柔らかいものを切ったときの切

断面を想像すればわかるだろう。それに対して宝石の硬度が高いと，

宝石をカットしたときの表面が，スムーズでシャープになる。すな

わち，凸凹がない切断面が作れるのである。ダイヤモンドは硬度が

高いのでシャープなカット面が作れるので，表面で反射する光が強

く，鋭くなる。これが，「ダイヤモンド光沢」と呼ばれる強い輝きの

現れる 1 つの理由である。 ［問33］ ダイヤモンドを，喜平 2 面カット

のようにカットすると，どのよう

に輝くか？ ※右の写真は，ゴールドの喜平 2 面カ

ットのネックレスの一部。

32

ダイヤモンドを喜平の 2 面カットすると，ガラスと同じように下

まで透けて見えて，そんなに輝かないだろう(高価なダイヤモンドで，

そんなカットをしたものを見たことがないので想像だが･･･)。 現在のダイヤモンドは普通，右図のよう

な「ラウンド・ブリリアント・カット」と

呼ばれるカットが施されている。数学的に

言えば，52 面体の立体になっているこのカ

ットは，先に挙げたダイヤモンドの性質のもう 1 つである屈折率を，

最大限に利用したものである。ダイヤモンドに当たる光は，反射す

るものと内部に入射するものに分かれる。ダイヤモンドに入った光

は，内部で折れ曲がる，すなわち屈折する。屈折する理由は，空気

中とダイヤモンド内部では密度が違うからである。この屈折する度

合いを示す屈折率が，ダイヤモンドは 2.417 と大きいので，内部に

入った光が鋭く折れ曲がるのである。この折れ曲がる角度を基に，

数学的な考察を行ったのが，研磨技術の名門・トルコウスキー家の

4 代目で数学者でもあったマーセル・トルコウスキーである。 彼は右図のように，ダイ

ヤモンド内部に入った光が

何回も反射して，すべて上

部から外に出ることで素晴

らしい輝きが生まれるラウ

ンド・ブリリアント・カッ

トを，1919 年に発明したの

である。この下の三角形の

部分が深いと，内部反射し

た光が下の三角形の部分から外にもれてしまう。逆に，下の三角形

の部分が浅いと，入射した光が内部で反射せずに下の三角形の部分

から透過してしまう。いずれにしても，この場合にはダイヤモンド

本日のストーリー

1.高校生への「教科に関する意識調査」の結果とその分析

2.調査から考える新しい数学・物理教育のあり方

3.新しい物理のテキスト・副読本の概要

4.今後の課題

課題

「情緒的」であることの意味の解明 女子生徒が学びたくなる新しい物理のテキスト・副読本の完成 女性の感性に訴える教材，指導法の開発

情緒 人にある感慨をもよおさせる、その物独特の味わい。また、物事に触れて起こるさまざまな感慨。(大辞林 第三版)

情緒的

教科に「情緒」を感じるとは？ 「情緒」と好き・嫌い，得意・不得意の関係は？　相関関係？　因果関係？　無関係？

情緒的

1つの仮説

「共感」や「全体の物語の把握」がある 生活に密着している

具体的でストーリーがある

これらに女性は「情緒」を感じる？

具体的な提案は，後の講演で

本日，参加してくれた 　大学生・高校生の皆さん ぜひ 「情緒」について 　　意見・感想を下さい

新しいテキスト・副読本

流体力学ダイソンのヘアードライヤー・　　　　掃除機・扇風機，･･･

天文学占星術，音楽，NASA，･･･

熱拡散と呼吸，界面活性剤と呼吸，拡散とコンタクトレンズ，･･･

新しいテキスト・副読本

大学入試あるいは研究者養成に収斂していくカリキュラムではなく 文理の区別なく 生徒が良き市民として育つカリキュラムの創造が必要 しかし，広く浅くでは失敗する･･･

新しいテキスト・副読本

日本学術会議「これからの高校理科教育のあり方」(2016年2月8日) →「理科基礎」の創設→一部では不評(どこにそんな時間がある)

“Science for All Americans(すべてのアメリカ人のための科学)”(1989年)→日本は「科学技術の智」(2008年)をまとめた

しかし、各分野があれもこれもと詰め込み、いずれも「絵に描いた餅」に終わって失敗

女性の感性に訴える『31文字の中の科学』松村由利子(NTT出版)

女性の感性に訴える

女性の感性に訴える

科学を短歌で詠い 　短歌で科学を考える 　　そんな科学の授業を創る夢･･･

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ご質問等は，下記のメールアドレスまで shinya＠cc.nara-wu.ac.jp