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流入負荷の実態 東京理科大学理工学部土木工学科 二瓶泰雄 沿環連WS@東工大,H18.2.9

流入負荷の実態...流入負荷の実態 東京理科大学理工学部土木工学科 二瓶泰雄 沿環連WS@東工大,H18.2.9 流入負荷とは?流入負荷とは?陸域負荷,汚濁負荷,水質負荷,物質輸送量...

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流入負荷の実態

東京理科大学理工学部土木工学科 

二瓶泰雄

沿環連WS@東工大,H18.2.9

流入負荷とは?流入負荷とは?

陸域負荷,汚濁負荷,水質負荷,物質輸送量...

流入負荷=河川流量×水質濃度

「陸域から河川経由で内湾や湖沼へ流入する物質量」

「流入負荷」評価の必要性「流入負荷」評価の必要性

▼富栄養化した湖沼・内湾における水質改善・環境再生

例) 東京湾再生のための行動計画

1.陸域負荷削減策の推進

2.海域における環境改善対策の推進

3.東京湾におけるモニタリング

▼水質総量規制

※原単位法により算出

・昭和53年に導入,現在第6次水質総量規制の実施・指定項目:COD(第一次~),N,P(第六次~)

産業系

生活系

自然系

東京湾500

300

200

400

100

0

CO

D負荷量

[t/da

y]

S54 S59 H1 H6 H11 H16年度

H2 H7 H12 H14年度

CO

D負荷量

[t/da

y]

10

8

6

4

2

0

手賀沼

産業系

生活系

自然系面源負荷

流入負荷を求めるには?流入負荷を求めるには? 流入負荷=河川流量×水質濃度

・水位Hと流量Qの関係式(H-Q式)から算出される.

・自動水位観測所は数多く整備されている.

河川流量

・自動水質観測所は水位観測所と比べて非常に少ない.測定項目も限定.

・晴天時や降雨時に採水し,その後,手分析を実施する.

       データは不十分,時々刻々の実測値を得ることは困難

データは充実

水質濃度

流入負荷算定には,何らかのモデル化や推定式が必要!

流入負荷算定に求められる条件流入負荷算定に求められる条件

・どの程度の時間分解能が必要か?年間平均,季節変動,日変化,より細かな時間変動...

・どの位置における結果が必要か?理想:川と海(湖沼)の接続点現実:それより上流地点   河口域(下流域)での変化は?

受水域(湖沼や内湾)における水・生態環境を評価するときに

必要となる流入負荷算定精度が決まる

既存の流入負荷算定方法の特徴と現状を紹介する.

本講演の内容本講演の内容

1.原単位法

2.流入河川実測法

河川下流部において流量・水質調査を行い,その結果より流入負荷量Lを算出する.      流入負荷量Lと流量Qの相関関係(L-Q式)の適用性・限界    計測位置による流入負荷量の違い    流量や土砂濃度自体の計測精度

人口,土地利用などの流域環境情報に対して,汚濁負荷の「原単位」を与え,それから流入負荷量を算定する.

観測結果との比較により,原単位法の適用性を検討.

原単位法の概要と適用性

原単位とは?原単位とは?

汚濁物質(栄養塩や有機物など)の発生・排出量を単位時間・単位面積(人など)あたりに換算した値

生活系負荷=人口[人] × 原単位[g/人/日]

人間一人あたり,一日あたり排出する汚濁物の質量

単位: g/人/日

例)生活排水(家庭)の原単位

汚濁負荷発生源の分類汚濁負荷発生源の分類

~汚濁物質の排出ポイントが特定できるもの~

・生活系負荷(家庭)

・産業系負荷(工場)

①点源負荷(特定汚染源,point source)

~汚濁物質の排出ポイントが特定しにくいもの~

・市街地

・山林

②面源負荷(非特定汚染源,non-point source)

・農地(田,畑)

・降水

・畜産系負荷

各汚濁負荷の解析手順と結果各汚濁負荷の解析手順と結果

手賀沼手賀沼手賀沼手賀沼

大堀川流域大堀川流域大堀川流域大堀川流域

大堀川大堀川大堀川大堀川

手賀沼流域手賀沼流域手賀沼流域手賀沼流域

染井入落染井入落染井入落染井入落

下手賀沼下手賀沼下手賀沼下手賀沼大津川大津川大津川大津川

0 5 10 km

N

解析例:千葉県柏市大堀川(手賀沼の主要流入都市河川)

31km2

16.5万人

75%

85%

流域面積

流域人口

市街地率

下水道普及率

(合併浄化槽,単独浄化槽,下水道接続人口)

点源負荷の算定法:①生活系負荷点源負荷の算定法:①生活系負荷

生活排水処理形態別人口を算出

N

2km

下水道整備地域

手賀沼

大堀川流域界

流域下水道

単独浄化槽

合併浄化槽

0

21.5

2.7

COD排出負荷原単位

unit:g/人/日

~規制特定事業場からの排水負荷L~点源負荷の算定法:②産業系負荷点源負荷の算定法:②産業系負荷

・特定事業所の届出排水量Q・事業種別・排水量別に定められた定数a,b

L=a*Qb

A社

B社

C社

D社

E社

特定事業場

N

2km

COD N P

A社 112.3 51.5 6.9B社 30.7 54.7 11.0C社 25.0 44.8 9.0D社 10.4 4.5 0.6E社 8.5 12.7 1.7その他 82.7 117.9 19.1合計 269.6 286.2 48.2

特定事業場からの負荷[kg/day]

面源負荷の算定法面源負荷の算定法

N

2km

森林

市街地

水田

土地利用分類データと降雨より算出

(市街地,山林,田,畑)

土地利用分類図(1994年)

水田

山林

市街地

降水

11.9

3.3

3.5

10.3

4.7

面源負荷原単位(COD)

unit:kg/km2/日

COD T-N T-P合併浄化槽 2.7 3.7 0.55単独浄化槽 21.5 5.3 0.83水田 11.9 3.27 0.333畑 3.31 6.92 0.086森林 3.49 0.58 0.08市街地 10.3 3.02 1.66降雨 4.72 2.75 0.12

面源負荷量(kg/km2/day)

生活系負荷量(g/人/day)

この原単位に,対象とする面積や人数をかけることで発生する負荷量を推定することができる

本研究で使用した原単位本研究で使用した原単位

負荷量の総和

生活系 産業系 面源

-1515-2121-3030-4040-

-22-44-10

10-2020-

-11-22-44-10

10-

-1111-1212-1313-1414-

解析結果①:COD負荷量マップ解析結果①:COD負荷量マップ

unit:kg/km2/day

0 1.5 3.0km

大堀川

呼塚橋(河口部)~点源負荷の解析精度(河口部・呼塚橋)~

0

200

400

600

800

0

200

400

600

800[kg/day]

COD T-N T-P

解析値

観測値

流達率(=観測値/解析値)

COD:1.07T-N:1.08T-P:0.78

概ね一致

解析結果②-1:点源負荷の観測値と比較解析結果②-1:点源負荷の観測値と比較

400 800

800

400

0

600

200

200 600Obs. [kg/day]

Cal

. [kg

/day

]

100 200 300 400 500

500

400

100

200

300

0Obs. [kg/day]

Cal

. [kg

/day

]

20 40 60

20

40

0

60

Obs. [kg/day]

Cal

.[kg/

day]

COD T-N T-P

~点源負荷の解析精度(各小流域)~

COD,T-N,T-Pともに概ね一致

点源負荷の解析精度は小流域においても良好

解析結果②-2:点源負荷の観測値と比較解析結果②-2:点源負荷の観測値と比較

解析結果③-1:全流入負荷(点源+面源)の経年変化解析結果③-1:全流入負荷(点源+面源)の経年変化

50

150200250300350

400

100

0 2003  2004  2005

CO

D負荷量

[t/ye

ar]

2003~05年における年間流入負荷を原単位法とL-Q式の結果を比較

原単位法L-Q式

非降雨時

降雨時

点源負荷

面源負荷

・L-Q式の結果は年毎に大きく変化

・点源負荷は概ね一致

・面源負荷は両者の違 いが顕著

原単位法により面源負荷の経年変化評価に限界

解析結果③-2:全流入負荷(点源+面源)の経年変化解析結果③-2:全流入負荷(点源+面源)の経年変化

L-Q式による実測値の作成(下流部・呼塚橋)平常時と8つの洪水イベント時のデータを採用

流量Q[m3/s]

T-C

OD負荷量

L [t/

day]

0.1 1 10 1000.1

1

10

1000

100

1000

2001/9/30-10/2

2004/10/12-13

2005/7/26

2003/9/20-21

2004/5/20-21

2004/6/11-12

2003/7/3-4

2002/7/10-11

平常時

L=0.339Q1.28 (r=0.941)という相関式をL-Q式として採用

解析結果④:過去と現在の比較解析結果④:過去と現在の比較

次に,面源負荷の原単位について検討する

・下水道の整備に伴う生活系負荷量の大幅な削減・産業系負荷は増加した水質項目もある・全負荷量に対する面源負荷の寄与が相対的に増加

COD2500

2000

1500

1000

500

[kg/day]

0 1991 2002

T-N

0

[kg/day]1000

800

600

400

200

1991 2002

T-P[kg/day]

200

160

120

80

40

0 1991 2002 [年度]

面源負荷産業系負荷生活系負荷

~1991年(小林・平間)と2002年の解析結果~

排水面積 年間水量 人工密度(ha) (mm) (人/ha)

1 その他 山形県 山形市 緑町 17.6 3.0 90 1979 1,163 0.37 70.62 指定湖沼 宮城県 釜房ダム 6.8 0.97 42.53 その他 茨城県 牛久市 住宅団地 5.0 0.6 43 1994~1995 67 ―4 つくば市 飲食店街 7.8 0.8 71 1995 5.26 ―5 千葉県 千葉市 さつき 19.1 0.9 55 1982 1,460 0.19 1306 千葉県 我孫子市 住宅団地 11.6 0.9 45 1993~1994 15.88 ―7 指定湖沼 千葉県 印旛沼・手賀沼 17.16 0.58 18.837 11.97 0.61 40.888 その他 長野県 茅野市 住宅団地 39.6 3.0 222 1994 7.81 ―9 幹線道路に接した 11.1 2.7 1269 住宅団地

10 滋賀県 上流は住宅地、 6.4 0.7 3410 下流は駅前商店街11 指定湖沼 滋賀県 琵琶湖 14.09 0.73 52.5612 その他 兵庫県 神戸市 花隈 34.2 5.8 208 1980 1,385 0.35 16212 兵庫県 花隈 23.1 1.9 159 1973~1975 17.17 1,317 0.58 15713 北須磨 11.1 0.9 101 1976~1979 26.75 (S.58) 0.65 12114 志賀町 住宅団地 8.5 1.9 53 1994 46.71 ―15 指定湖沼 岡山県 児島湖 14.09 0.73 52.5615 12.30 0.56 31.4616 鳥取県 宍道湖・中海 15.70 0.80 54.5616 16.79 0.84 58.4017 その他 福岡県 北九州市 朝日ヶ丘 33.5 6.5 378 1981 1,690 0.52 13818 4.5 1.6 34 1974 13.69 1,200 71.219 14.1 1.3 102 17.17 1,367 152.2

調査地域 汚濁負荷量原単位 : kg/ha/年

県名 都市名 地区名 T-N

5.5

1995 66.18

T-P COD

神戸市

算定根拠

流総指針(H8)による。

「非特定汚染源による汚染対策防止調査」(県水保研57年)

調査年流出率

岡谷市

大津市

1995

(中都市)(大都市)

土木研究所調査岡山県調査

土木研究所調査による。

既存の原単位リスト(面源・市街地)既存の原単位リスト(面源・市街地)

(出典:国土環境)

0

5

10

15

20

25

30

35

40

45

0

2520

15

10

5

35

30

40

45

~10

40~

50

100~

200

50~

100

200~

300

20~

30

30~

40

10~

20

300~

400

500~

1000

1000~

2000

2000~

3000

3000~

4000

400~

500

COD市街地原単位 [kg/ha/year]

既存の市街地原単位(COD)の頻度分布既存の市街地原単位(COD)の頻度分布

頻度

大堀川流域

非常に幅広く原単位が分布している

(出典:国土環境)

0

800

600

400

200

050 100市

街地原単位[kg/ha/year]

不浸透面積率[%]

50

40

30

20

10

0市街地原単位

[kg/

ha/y

ear]

市街地原単位の決定要因の検討:不浸透面積市街地原単位の決定要因の検討:不浸透面積

COD

0 50 100不浸透面積率[%]

T-N

原単位は不浸透面積を含めた諸要素との明確な相関関係は存在しない!

(出典:国土環境)

原単位法のまとめ原単位法のまとめ

(長所)

・極めて簡便なやり方で汚濁負荷量(流入負荷量)を算定できる.

・点源負荷の推定精度は概ね良好である.

(短所)

・面源負荷の経年変化の評価が困難である.

・流入負荷の時間変化(季節変化,日変化)を記述できない.

・原単位の決定方法が経験的で物理的な意味が不明である.

・将来予測の適用性には疑問がある.

面源負荷(市街地)の素過程に注目

市街地の中の道路面・屋根面の堆積負荷調査を実施

降雨による流出過程を模擬

容易に多地点や多時点による路面堆積塵埃採取が可能

路面堆積負荷調査方法(模擬降雨法)路面堆積負荷調査方法(路面堆積負荷調査方法(模擬降雨模擬降雨法)法)

②蒸留水2Lを注入①円筒容器を所定の位置に設置 

③攪拌棒で攪拌しながら採水

採取作業が簡易

採取作業の様子採取作業の様子

観測値

推定値

Aug.30

Sep. Oct. Nov.,20049 19 29 9 19 29 8 18 28

2030

100

40時間雨量

[mm

/h]

30 9 19 29 9 19 29 8 18 28Aug. Sep. Oct. Nov.,2004

0.60.4

00.2

0.81.0

路面堆積塵埃量

[g/m

2 ]

路面堆積負荷調査結果路面堆積負荷調査結果路面堆積負荷調査結果

観測値と計算値の時間変動パターンは類似しているが相違点も多く,雨量の関数である既存の路面堆積負荷モデルで全てを表現できないことを示した.

)cTexp(ba

M cal −+=

1a=0.60g/m2 ,b=5.0,c=0.03h-1,T=先行晴天時間

堆積負荷モデル

屋根面堆積負荷調査屋根面堆積負荷調査

観測の様子

調査の特徴

・人工屋根を使用(理科大校舎屋上に設置)

・屋根の窪み部分に水を流し,その  

 水を採取して濁度の分析を行う.

    降雨状況を簡易に模擬するため

・ほぼ毎日調査を実施(2005年9月~). 調査で用いられた屋根群

water

1.30m

1.75m

1.25m

0

10

20

30

40

50

60

05/9/15 05/9/25 05/10/5 05/10/15 05/10/25 05/11/4 05/11/14 05/11/24 05/12/4

6040200

日雨量

[m m

]累積

SPM沈降

フラックス

[g/m2]

0

30

60

90

120

150

180

2005/9/150:00

2005/9/250:00

2005/10/50:00

2005/10/15 0:00

2005/10/25 0:00

2005/11/40:00

2005/11/14 0:00

2005/11/24 0:00

2005/12/40:00

0

0.2

0.4

0.6

0.8

1

1.2

15 25 5 15 25 4 14 24 4Sep.,2005 Oct. Nov. Dec.

0.18

0.150.12

0.090.060.03

0

1.2

1.0

0.80.6

0.40.2

0

SPM

[mg/

m3 ]

0.00

0.05

0.10

0.15

0.20

0.25

0.30

9月15日 9月25日 10月5日 10月15日 10月25日 11月4日 11月14日 11月24日 12月4日

0.300.250.200.150.100.05屋

根面

SS[g

/m2 ]

  0SPM (周辺平均値) 累積SPM 沈降フラックス

屋根面堆積負荷(SS)の時間変化屋根面堆積負荷(SS)の時間変化

y = 0.1827x0.5376

R2 = 0.69140.0000

0.0500

0.1000

0.1500

0.2000

0.2500

0.3000

0.3500

0.4000

0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2

y=0.1827x0.5378

 (r=0.831)

0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 1.2

0.40

0.35

0.300.250.20

0.150.100.05

0

屋根面

SS[g

/m2 ]

累積SPM沈降フラックス[g/m2]

9/16-10/310/4-10/1510/17-11/211/7-12/15近似曲線(10/17-11/2を除く)

屋根面SSと大気環境(SPM)の相関関係屋根面SSと大気環境(SPM)の相関関係

0

0.05

0.1

0.15

0.2

0.25

0.3

2005/9/15 0:00 2005/9/25 0:00 2005/10/5 0:00 2005/10/15 0:00 2005/10/25 0:00 2005/11/4 0:00 2005/11/14 0:00 2005/11/24 0:00 2005/12/4 0:00

観測値SPM総沈降flux 累乗近似

屋根面

SS[g

/m2 ] 0.30

0.250.200.150.100.05

000.05

0.1

0.15

0.2

0.25

0.3

2005/9/15 0:00 2005/9/25 0:00 2005/10/5 0:00 2005/10/15 0:00 2005/10/25 0:00 2005/11/4 0:00 2005/11/14 0:00 2005/11/24 0:00 2005/12/4 0:00

観測値SPM総沈降flux 累乗近似

屋根面

SS[g

/m2 ] 0.30

0.250.200.150.100.05

015 25 5 15 5 4 14 24 4Sep.,2005 Oct. Nov. Dec.

観測値 推定値

流入河川実測法について

①L-Q式の適用性や限界②計測位置による流入負荷量の違い

③流量,土砂濃度自体の計測精度

①L-Q式の適用性の検証①L-Q式の適用性の検証

江戸川

利根川

5km

野田観測所

流山観測所

N

項目:流量(野田),COD(流山)

時間間隔:1時間

期間:2002年~2004年の3年間

自動水位・水質観測所のデータ

簡易的な負荷評価法簡易的な負荷評価法

①区間代表法(毎月1個の低水時データのみに基づく方法)

②L-Qモデル(COD負荷量Lと流量Qの相関式を用いる方法)Case1

Case2

L-Q式の選定L-Q式の選定

Q [m3/s]

2000

0 500 1000 1500 2000

CO

D fl

ux[t/

day] 1500

1000

500

L=0.39Q0.92

(Case2-3)

L=0.16Q1.14

(Case2-1)

L=0.0034Q1.76

(Case2-2)

2004年

Case2-1:全データCase2-2:洪水時のみCase2-3:低水時のみCase2-4:低水時と洪水時の組み合わせ

解析結果:年間負荷量の算定解析結果:年間負荷量の算定

2002年 2003年 2004年16.1 13.3 14.8

Case1 71.0 69.8 71.0Case2-1 87.8 85.7 80.8Case2-2 86.7 51.3 51.8Case2-3 59.8 67.4 63.9Case2-4 94.6 76.7 80.4

割合

[%]

実測値[kt]

区間代表法

L-Q式(全データ)

L-Q式(洪水時)

L-Q式(低水時)

L-Q式(組み合わせ)

・L-Q式の選定により,ある程度の精度で推定可能

・区間代表法(Case1)でも30%程度の過小評価

解析結果:COD負荷量の時間変化解析結果:COD負荷量の時間変化

CO

D fl

ux [t

/day

]

500

1000

1500

0

Obs.

Case2-2Case2-1

Case1Case2-3

Oct. 5 Oct. 9     Oct. 13

Q [m

3 /s]

5001000

1500

0

Oct. 5 Oct. 9     Oct. 13

区間代表法

L-Q式(全データ)

L-Q式(洪水時)

L-Q式(低水時)

L-Q式(組み合わせ)

Case1:

Case2-1:

Case2-2:

Case2-3:

Case2-4:

洪水時における推定精度はどの手法でも著しく低下する

~通常の負荷調査点(Stn.1)と接続点(Stn.2)における土砂輸送量の比較~

[t] ∑L

June July Aug. Sep. Oct. Nov. Dec. Jan. Feb.

800700600500400300200100

0

Stn.1 Stn.2

3 17 1 15 29 12 26 9 23 7 21 4 18 2 16 30 11 25

302520151050

Q at Stn.1[m3/s]流量(Stn.1)と累積SSフラックス Σ(SS×流量)  

N

0 500m

大堀川大堀川大堀川大堀川

手賀沼手賀沼手賀沼手賀沼

Stn.1

Stn.2②計測位置による流入負荷の違い②計測位置による流入負荷の違い

10/210:00

10/220:00

10/230:00

流量 [m3/s]

0

500

1000

101112

水位 [Y.P.m]13

  棒浮子  ADCP

棒浮子: 954 m3/sADCP : 754 m3/s

平均流量

③流量・土砂濃度自体の計測精度③流量・土砂濃度自体の計測精度

~浮子とADCPの流量(新関宿橋,台風0423号)~

0 800 [mg/l]

4

9

14

200 300 4000 100[m]

30050 150右岸左岸

300

[Y.P.m]左岸 右岸

4

9

14

200 300 4000 100

10050

750

700200

低水路 高水敷>> 低水路 高水敷>

水位ピーク期 減水期

[m]

SSの横断方向変化が顕著(低水路SS>>高水敷SS)

横断面内のSSコンター(台風23号,新関宿橋)

③流量・土砂濃度自体の計測精度(その2)③流量・土砂濃度自体の計測精度(その2)

今後必要となること

▼道路,屋根等の個別原単位データの整備や非定常負荷モデルの開発

将来予測に適用分布型水・物質循環モデルの基礎データ提供

▼湖沼・沿岸環境評価の観点から,「どの程度の精度・頻度・時空間分 解能の流入負荷データが必要か」という議論を進展させる. 

▼流量や水質濃度データの計測精度(特に洪水時)を向上させる.