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造血幹細胞事業の現状と課題
・造血幹細胞提供支援機関 ・臍帯血供給事業者
平成29年8月7日(月)
第49回厚生科学審議会 疾病対策部会造血幹細胞移植委員会
第49回 造血幹細胞移植委員会 (平成29年8月7日)資料1-2
日本赤十字社(4バンク)、中部さい帯血バンク、兵庫さい帯血バンク
1. 移植に用いる臍帯血の採取、調製保存、提供
2. 移植に用いる臍帯血の品質の確保
造血幹細胞事業の概要
2
日本赤十字社
1. 骨髄又は末梢血幹細胞提供希望者の登録、その他造血幹細胞提供関係事業者への必要な協力
2. 造血幹細胞提供関係事業者に必要な連絡調整
3. 移植に用いる造血幹細胞に関する情報の一元的な管理と提供
4. 移植に用いる造血幹細胞の提供に関する普及啓発
平成26年1月「移植に用いる造血幹細胞の適切な提供の推進に関する法律」施行
◎造血幹細胞提供支援機関(平成25年10月指定)
◎臍帯血供給事業者(平成26年4月許可)
法施行後3年経過
3
集計内容 人 数 等
ドナー登録者総数 696,041人
有効ドナー登録者数 470,270人
保留者数 103,535人(有効ドナー登録者の約22%)
うち住所不明保留数 71,462人
登録取消者数 225,771人
(参考)
患者登録有効数 3,483人※1
検索適合率 約99%※2
移植数(JMDP値) 20,547例
※1 患者登録者総数から登録取消者、移植実施者を除いた患者登録数である。
※2 5抗原または6抗原適合した国内患者の適合率(H20年以降)。
初回検索時ではなく、患者登録時から集計日(H29.1.18)までの適合率である。
骨髄ドナー登録の現状(平成29年3月末時点)
骨髄又は末梢血幹細胞提供希望者の登録
1 日本骨髄バンクが行うドナー登録希望者募集への協力
・献血併行型登録会の実施 ・献血ルーム等におけるポスターの掲示
2 リタイピング検査実施
・平成17年2月以降導入したHLA検査を実施していない ドナー登録者を対象にリタイピング検査を実施し、 コーディネートを支援
3 各種統計資料の作成
・地方自治体向けの統計資料等の作成
4 全国骨髄ドナー登録担当者研修会
・各血液センター骨髄登録担当職員への教育研修と情報共有 4
骨髄ドナー登録事業への取り組み
骨髄又は末梢血幹細胞提供希望者の登録
ドナー登録者数推移
470,270
696,041
0
100,000
200,000
300,000
400,000
500,000
600,000
700,000
0
10,000
20,000
30,000
40,000
50,000
60,000
70,000
H4 H5 H6 H7 H8 H9 H10H11H12H13H14H15H16H17H18H19H20H21H22H23H24H25H26H27H28H29
登録総数(人) 年間登録数(人)
年 (平成29年3月末現在)
年間ドナー登録数
有効ドナー登録数
ドナー登録総数
133 累133 累133 累
7,159
5
骨髄又は末梢血幹細胞提供希望者の登録
年代別ドナー登録者の構成比の推移
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%
H18年度 H19年度 H20年度 H21年度 H22年度 H23年度 H24年度 H25年度 H26年度 H27年度 H28年度
50代
40代
30代
20代
10代
年度 (平成29年3月末現在) 6
骨髄又は末梢血幹細胞提供希望者の登録
2,356 2,201 2,258 2,385 2,580 2,788 3,172 3,015 2,489 3,237 3,883
13,951 12,460 12,010 10,666 10,982
12,168 11,134 10,165
7,879 8,345
9,242
15,006
13,827 13,899
11,745 12,561
13,521
11,404
9,457
7,128 7,487
8,258
8,365
8,018 8,214
7,616
8,761
10,996
10,000
8,154
7,140
7,687
8,716
1,883
1,588 1,593
1,572
1,844
2,447
2,352
1,973
1,753
1,944
2,167
0
5,000
10,000
15,000
20,000
25,000
30,000
35,000
40,000
45,000
H18年度 H19年度 H20年度 H21年度 H22年度 H23年度 H24年度 H25年度 H26年度 H27年度 H28年度
50代
40代
30代
20代
10代
年代別新規ドナー登録数の推移
年度 (平成29年3月末現在) 7
骨髄又は末梢血幹細胞提供希望者の登録
年代別新規ドナー構成比の推移
年度 (平成29年3月末現在)
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%
H18年度 H19年度 H20年度 H21年度 H22年度 H23年度 H24年度 H25年度 H26年度 H27年度 H28年度
50代
40代
30代
20代
10代
12%
29%
26%
27%
7%
6%
36%
20%
5%
34%
6% 6% 7% 7% 7% 8% 9% 9% 11%
33% 32% 31%
30% 29% 29% 31% 30% 29%
36% 37% 35% 34% 32% 30% 29% 26% 27%
27% 27% 25% 26% 26% 24% 22% 22% 21%
7% 7% 6% 6% 6% 5% 5% 4% 4%
8
骨髄又は末梢血幹細胞提供希望者の登録
1 連絡会議 各事業に必要な連絡調整 (1)骨髄・末梢血幹細胞提供あっせん事業者連絡会議 日本骨髄バンク、日本赤十字社 (2)臍帯血供給事業者連絡会議 各臍帯血バンク、日本赤十字社 (3)情報一元化連絡会議 日本骨髄バンク、各臍帯血バンク、日本赤十字社 その他、必要に応じて関連団体に出席を依頼
2 委員会 支援機関業務について有識者から意見を聴取 (1)造血幹細胞事業検討委員会 (2)HLA委員会 (3)臍帯血技術委員会
9
主な連絡会議・委員会
造血幹細胞提供関係事業者に必要な連絡調整
Q&Aを目的別にわかりやすく再編集
広報誌やSNS等
の情報、動画の掲載
◎骨髄バンク及び臍帯血バンクに関する情報の 掲載を目的として平成26年4月から運用を開始 関連団体等の
各種イベントを掲載
URL:http://www.bmdc.jrc.or.jp/
造血幹細胞移植情報サービス(ウェブサイト)
造血幹細胞移植情報サービス(ポータルサイト)
パンフレット・広報誌
10
移植に用いる造血幹細胞に関する情報の一元的な管理と提供
造血幹細胞移植にかかわる主なシステム
(1)骨髄適合検索システム ・骨髄ドナー登録者情報の登録・管理及び適合検索 (2)HLA検査業務管理システム ・骨髄ドナー登録者のHLA検査情報の管理 (3)さい帯血情報公開システム ・臍帯血の検索、申込から提供までの管理 (4)コーディネート支援システム(日本骨髄バンク) ・骨髄・末梢血幹細胞移植にかかるコーディネート管理 (5)移植登録一元管理プログラム(日本造血細胞移植データセンター) ・造血幹細胞移植実施結果等の管理
11
移植に用いる造血幹細胞に関する情報の一元的な管理と提供
骨髄適合検索 システム
HLA検査業務 管理システム
コーディネート 支援システム
さい帯血情報 公開システム
移植医療機関
TRUMP 日本赤十字社
日本骨髄バンク
臍帯血バンク
日本造血細胞移植 データセンター
移植報告
検査情報
ドナー情報
患者登録 臍帯血申込
患者情報
臍帯血情報 患者情報
臍帯血出庫
患者登録 コーディネート申込
◎各事業者の業務管理システムは 複数存在し、各システム間は連携運用
ドナー コーディネート
凡例
システム連携
提供業務にかかる
関係者間のやり取り
造血幹細胞提供業務に関連する現状のシステム
12
移植に用いる造血幹細胞に関する情報の一元的な管理と提供
データ
HLA 適合検索
移植報告
移植報告
HLA検査業務 管理システム
コーディネート 申込 患者登録
臍帯血 申込
臍帯血 出庫 ドナー
コーディネート
骨髄ドナー登録者 / 医療機関 など
HLA検査結果
「造血幹細胞移植支援システム」
TRUMP
凡例
システム連携
ドナー情報
登録情報 確認/更新
日本造血細胞移植 データセンター
提供業務にかかる
関係者間のやり取り
◎各事業のシステムを一元的に管理し、窓口を統一
骨髄ドナー登録者 管理機能
コーディネート 支援機能
臍帯血管理機能
患者情報 臍帯血情報
造血幹細胞移植支援システム(構築中)
13
移植に用いる造血幹細胞に関する情報の一元的な管理と提供
普及啓発への取り組み
1 普及啓発媒体の制作と活用 (1)若年層を対象としたマンガ冊子・アニメーション 等 (2)広報誌「BANK! BANK!」 (3)Facebookページの開設 (4)ポータルサイトの活用(イベント情報、体験談 等) (5)「日赤看護大」「日赤看護専門学校」へのアプローチ
2 各種イベントでのブース出展 (1)子ども霞が関見学デー (2)各種学会(日本造血細胞移植学会 等)
3 学校教育への取り組み (1)草加市教育委員会「豊かな心推進事業」への協力 (2)授業で使える教材作成の検討
14
移植に用いる造血幹細胞の提供に関する普及啓発
日本赤十字社 近畿さい帯血バンク
日本赤十字社 九州さい帯血バンク
日本赤十字社 北海道さい帯血バンク
日本赤十字社 関東甲信越さい帯血バンク
臍帯血供給事業者(臍帯血バンク)
一般社団法人 中部さい帯血バンク
認定特定非営利活動法人兵庫さい帯血バンク 15
バンク名 本数 比率
日 赤
北海道バンク 1,339 12%
71%
関東甲信越バンク 4,056 37%
近 畿バンク 1,253 11%
九 州バンク 1,175 11%
中 部バンク 2,667 24%
兵 庫バンク 597 5%
合 計 11,087 100%
(平成29年7月20日現在)
臍帯血の公開本数 移植に用いられた臍帯血の数
バンク名 本数 比率
日 赤
北海道バンク 1,301 9%
81%
関東甲信越バンク 5,990 40%
近 畿バンク 3,645 24%
九 州バンク 1,174 8%
中 部バンク 1,127 8%
兵 庫バンク 1,698 11%
合 計 14,935 100%
(平成29年6月末までの累計)
臍帯血バンクの現状
※1 北海道、関東甲信越、九州は事業終了したバンクから移管された臍帯血を含む
※2 平成15年~平成22年に実施された複数臍帯血移植(72例)を含む 16
移植に用いる臍帯血の採取、調製保存、提供
年度別公開臍帯血数
公開臍帯血数
年間新規登録臍帯血数
0
5,000
10,000
15,000
20,000
25,000
30,000
35,000
0
500
1,000
1,500
2,000
2,500
3,000
3,500
4,000
H22年度 H23年度 H24年度 H25年度 H26年度 H27年度 H28年度
2,293 2,173 2,227 2,124 1,829 1,918 2,410
1,204 895 614 463 353 315 187
公開臍帯血数 32,994 29,560 25,385 13,281 11,645 11,182 11,287
公開臍帯血数
≪公開中臍帯血≫
10×108個未満
≪有核細胞数≫
10×108個以上
10×108個未満
10×108個以上
17
「東京臍帯血バンク」と「東海大学さい帯血バンク」が事業終了
移植に用いる臍帯血の採取、調製保存、提供
0
1,000
2,000
3,000
4,000
5,000
6,000
7,000
8,000
9,000
10,000
~1年 ~2年 ~3年 ~4年 ~5年 ~6年 ~7年 ~8年 8年以上
20~
18~
16~
14~
12~
10~
10未満
1 公開から提供までの割合 1年以内 71% 5年以内 96%
2 有核細胞数が少ないものは 提供までの期間が長い
(×108)
臍帯血数
対象:平成16年以降に提供した12,095本 平成28年12月19日時点
公開から提供までの期間
0
100
200
300
400
500
~4年 ~5年 ~6年 ~7年 ~8年 8年以上
18
移植に用いる臍帯血の採取、調製保存、提供
19
臍帯血の品質向上に向けた取り組み
<支援機関が開催する各種研修会への参加>
1 採取技術向上のための研修会
対象:臍帯血採取施設 内容:講演 グループディスカッション
2 調製保存技術向上のための研修会
対象:臍帯血バンク 内容:検査方法の統一、習熟度試験 各バンクの調製保存、品質管理等の評価 機器の知識、使用方法の習得 検査技術の均質化
移植に用いる臍帯血の品質の確保
造血幹細胞移植数の推移(非血縁者間)
123
20
骨髄・末梢血幹細胞移植 1,250件
【参考】
21
骨髄ドナー登録における課題等
<骨髄ドナー登録における課題>
1 住所不明により保留となっているドナー登録者への対応
(1)献血会場での登録内容変更促進(広報資材等の活用) (2)メール配信による登録内容変更依頼 (3)ウェブサイトを利用した登録内容変更手段の検討 (4)献血者情報の利用
<日本骨髄バンクとの協議>
1 ドナー登録者の応諾率向上について
(1)コーディネート終了理由の検証(日本骨髄バンク) (2)応諾率の高いドナープールの確保に向けた募集(日本 骨髄バンク)や登録方法の検討 2 若年層に向けたドナー募集(日本骨髄バンク)や普及啓発
臍帯血バンクにおける課題等
1 公開する臍帯血の品質
移植医療の現場に求められる臍帯血をより多く公開していく必要 があるが、公開されるのは採取された臍帯血の1~2割程度となる。 今後、公開に至る割合を高めるための研修会等の充実を図る。
2 臍帯血公開数の維持
移植に必要な公開数(現状約10,000本)を維持するためには、 提供数を1,300件/年として年間約2,300本以上の公開が必要となる。
◎平成28年度の(公開数2,597本-提供数1,389本)は1,208本
※ 毎年1,000本保存×10年で恒常的に10,000本を維持
3 臍帯血採取施設の認知度向上
採取施設が臍帯血移植において重要な役割を担っていることを 内外にアピールし、採取施設の意識向上を図るとともに上記1の 品質向上につなげていく。
22