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電気電子材料工学CH2#1: 序論、材料の基礎
材料の分類、物質の構造
#2: 誘電体・絶縁体材料1誘電体・分極
#3: 誘電体・絶縁体材料2絶縁体・絶縁材料
#4: 誘電体・絶縁体材料3その他機能性誘電・絶縁材料
#5: 磁性体材料1磁性体・磁化曲線
#6: 磁性体材料2高透磁率・高保磁力材料
#7: 磁性体材料3記録・記憶用磁性材料
#8: 中間テスト
VCQ 00 = CVQQQ i =+= 0
dS
C 00
e=
dS
dS
CVQC r
reee
e ==== 00
iQQQ += 0
0
0
0 QQQ
QQ i
r+
==e
平⾏平板間の電界により誘電体に分極が⽣じ、表⾯に微⼩な電荷が誘起→電極に蓄えられる電荷量が増加
⽐誘電率(relative permittivity)
復習:キャパシタ(コンデンサ)は二枚必要な理由:
電子がある程度プレートに貯まると、電子と電子の間に斥力が働き、これ以上入らないように、やってくる電子を 外に “追い出す”、
、
電子をプレートにさらに貯めるためには、電子と電子の間の斥力を弱くする必要がある。一つの方法としては、プレートにある電子に別の仕事を振ってあげ
る!ガードマンの例えを使うと、別のことでガードマンの注意力をそらすこと!
もっとわかりやすくするための動画
方法は: もう一枚の金属プレートを現在のプレートの近くに設置する。そうすると、プレートAにある電子がプレートBの電子にも斥力を働かせることになる。これによって、プレートAにやってくる電子に働く斥力が弱くなり、電子がプレ
ートAに更に貯まる!!
なぜキャパシタが電荷を貯めれるか?: 原理
なぜキャパシタが電荷を貯めれるか?: 原理
もっとわかりやすくするための動画
分極P︓単位⾯に誘起された電荷量に相当
𝑃 =𝑄$𝑆 𝑃 =
(𝜀( − 1)𝑄,𝑆
𝑃 =(𝜀( − 1)𝐶,𝑉
𝑆 𝐶, =𝜀,𝑆𝑑
𝑃 =(𝜀( − 1)
𝑆𝜀,𝑆𝑑 𝑉 𝑃 = 𝜀,(𝜀( − 1)𝐸
𝑃 = 𝜀,𝜒𝐸 𝜒 = 𝜀( − 1
𝑃 :分極の大きさは電界強度𝐸に比例
𝝌: 電気感受率
電束密度𝐷
iQQQ += 0
𝐷 =𝑄𝑆=𝑄, + 𝑄$
𝑆=𝑄,𝑆+ 𝑃
𝑃 =𝑄$𝑆
𝑄,𝑆 =
𝐶,𝑉𝑆 =
𝜀,𝑆𝑑𝐶,𝑉𝑆 = 𝜀,𝐸
𝐷 = 𝜀,𝐸 + 𝑃 = 𝜀,𝐸 + 𝜀, 𝜀( − 1 𝐸 = 𝜀,𝜀(𝐸
分極の微視的な要因・・・双極子モーメント(dipole moment)
rμ q=
誘起される双極子モーメントの大きさは電界に比例
Eμ a=a :分極 (polarizabilty)
単位体積内にN個の向きが揃った双極子があれば、分極
μP N=
電子分極 全ての物質で起こる
原子分極(イオン分極) イオン性結晶で顕著
配向分極 永久双極子を含む材料で起こる
空間電荷分極 電極近傍、異種材料界面の影響
分極の種類
(1) 電子分極
Zeq =
𝑟
+―
外部電界︓原⼦を構成する正負電荷を引き離す
クーロン⼒︓ 原⼦を構成する正負電荷を引き寄せる
𝐸
―
―――――――
――――
―
――
―
―
―
+
原子
𝐸
+
―――
―
――
――
――
―
―
原子
𝐸
―
原子
𝐸
―
にあるすべての電荷が ここに集中
𝑞8 𝑞9
・外部電界による力𝑓8𝑓8 = 𝑞𝐸
仮定電⼦雲内の電⼦密度は、半径R内で⼀様と仮定
3/4 3Rq
pr =
中心点から半径r外にある電子雲の影響はキャンセルされる
・クーロン力𝑓9
中心点から半径半径r内にある電子雲は、中心に集中
―
( )3
0
2
20
3
2 443/4
Rrq
rrqf
pepepr
=××
=
にあるすべての電荷が ここに集中
( )3
0
2
20
3
2 443/4
Rrq
rrqf
pepepr
=××
=
・クーロン力𝑓9
クーロン力
𝑞8 𝑞9
21 ff =定常状態では
30
2
4 RrqqE
pe=
双極子モーメント
ERrq 304peµ =×=
304 Re pea =
双極子の分極率
原子半径が大きいほど、分極率は大きい。
(2) 原子分極(イオン分極)印加電界でイオン間の相対位置が変化することにより生じる分極。イオン間距離、結晶対称性、イオン種などに依存。
(3)配向分極永久双極子(permanent dipole)を持つ物質で現れる。
無電界のとき:熱じょう乱により永久双極子は無秩序な方向を向く。全体として分極0外部電界印加時;電界に沿った方向に揃おうとする力が働く
分極の大きさは、電界による分極を促進する力と熱的な分極の抑止力のつり合いで決まる。
○自由回転モデル双極子の密度が希薄で、自由に向きを変えることが出来る電界印加時の双極子のポテンシャルエネルギー
qµ cosEU -=×-= Eμ
q :電界と双極子モーメントの成す角
( )kTU /exp -µ
平衡状態では、多数の粒子はマクスウェル―ボルツマンの統計に従い分布する
dNqqq d+~ の方向を向く分子数
( )( ) qqpqµ dkTEA
dkTUAdNsin2/cosexp
/exp=
W-=
方向を向いた双極子の双極子モーメントの電界方向成分
q
qµ cos全双極子の密度をNとすると、平均の双極子モーメントは
( )
( )òòò == p
p
qqµqp
qqµqqµpqµµ
0
0
/cosexpsin2
/cosexpsincos2cos
dkTEA
dkTEA
N
dN
kTExt µq == ,cos
qqddt sin=-
従って
)(1coth1sinhcosh
sinh2
sinh2cosh22
xLx
xxx
x
xx
xx
xx µµµ
µµ
µ =÷øö
çèæ -=÷
øö
çèæ -=
-=
)(xL :ランジュバン関数
全体の双極子モーメントは、密度Nをかけて
)(xLNPd µ=
熱エネルギーが十分大きい場合
EkT µ>> x<<1
= 𝐿(𝑥) ≈13𝑥
𝑦 =13𝑥
𝑦 =
𝑦 =
𝑦 =13𝑥
x<<1
ENEkT
NP dd aµ=
3~
2
kTd 3
2µa =温度依存性がある。
空間電荷分極
漏れ電流による電極近傍、異種誘電体界面への電荷の蓄積により生じる。応
答が遅い。
2.2内部電界
iNN EμP a==
rr EP )1(0 -= eeiE :物質内部で個々の原子・分子に作用する局所的な電界
(local electric field)
rE :外部の平均的な電界(external electric field)
一般に
ir EE ¹
ミクロな分極率とマクロな比誘電率の関係は?誘電体内の着目する原子・分子を中心とした半径Rの球を考える。
・球の外側は一様な誘電体、外部電界Er
・球内部の個々の双極子のつくる電界
21 EEEE ri ++=Er:誘電体内の電界(外部電界)E1:球内部の双極子が作る電界E2:球外の表面に誘起された電荷が作る電界
)1(0 -=
rr
PEee
1E 等方性の材料(立方晶など)では、
対称性から個々の双極子のつくる電界の総和は0
01 ==å球内
kEE
2E球表面の電荷密度:
qqs cos)( P=
リング(面積dS)上の電荷が中心につくるz方向の電界強度:
204cosR
dSdEZ peqs
=qqp dRdS sin2 2=
𝐸 =𝜎A𝑅9 : (cgs)
𝐸 =𝜎A
4𝜋𝜀𝑅9 : (𝑆𝐼)
( )
000
000
2
0
20
2
3cos3cos
31
8
sin3sin8
sincos2
4cos
eqq
e
qqqe
qqqe
peqs
p
pp
PP
dPdPR
dSdEE Z
=úûù
êëé --=
+==
==
òò
òò
SI
cgs
𝑪𝐠𝐬 ∗𝟏
𝟒𝝅𝜺𝟎= 𝐒𝐈
従って、局所電界は、
000 3)1(3 eeeePPPEE
rri +
-=+=
iENP a=
・・・ローレンツの局所電界
0321
ea
ee N
r
r =+-
・・・Clausius-Mosottiの式
11<<-re
31
3)1(1 -
=+-
- r
r
r eee
aee Nr =- )1(0
ir EE =
分極の影響が小さいとき・・・
左辺=
つまり
とみなせる。
一般に、
01 ¹E
の場合でも、
0egPEE ri +=
g :内部電界係数
304 Re pea =
kTd 3
2µa =
𝑃 = 𝜀,(𝜀( − 1)𝐸
𝑃 = 𝜀,𝜒𝐸