令和2年3月1日朝刊 デザイン：森口友也、菊田知比呂

聖火リレーのルートや歴史は？聖火リレーのルートや歴史は？

日本での五輪開催にはどんな意味がある？日本での五輪開催にはどんな意味がある？

五輪聖火が日本にやってくる今週のテーマ

聖火リレーでは、

１万人ものランナーが富士山

など名所を走ると聞いたわ

「復興五輪」に

ふさわしく、

聖火は被災地の人々を

勇気づけそうね

７月24日に開幕する

東京五輪で使われる聖火の

採火式が12日、ギリシャで

行われるよ

聖火は約１週間後に

日本にやってくるね

野口さんが日本人最初 神聖な儀式

被災地に元気を

被災地３県を重点的に

　

聖火はギリシャ・オリンピア

のヘラ神殿跡で、古代の衣装

に身を包んだ巫女が太陽光か

ら採火するのが決まりだよ。

とても神聖なもので、12日の

儀式を一般人は見ることがで

きないんだ。

　

採火式のあと、ギリシャでの

リレーで日本人最初のラン

ナー（全体２番目）は、２００４

年アテネ五輪マラソン金メダ

リストの野口みずきさんね。

アテネでの聖火引き継ぎ式

後、いよいよ日本にくるわ。

ギリシャの

採火式

「復興五輪」の

象徴

　　聖火の歴史　ギリシャ神話によるとプロメテウスがゼウスから天界の火を盗み出したことで人類が火を使い始め、古代五輪の期間中、オリンピアで灯された。近代五輪の聖火は1928年アムステ

ルダム五輪で初登場。リレーでつなぎ、開会式の聖火台で点火する形は36年ベルリン五輪から。

　 東京五輪聖火リレーのトーチ　日本人になじみ深い桜の花がモチーフ。素材の一部には、東日本大震災に伴い建てられた仮設住宅のアルミサッシ廃材が再利用されている。長さ71㌢、本体重量１.２㌔。

主にＬＰガスを燃料とするが、福島、愛知、東京の一部区間では水素燃料も使われる。

計約１万人のランナー名所を回る 日

本到着は20日

　

聖火は20日、宮城県の航空

自衛隊松島基地に到着する

よ。26日に福島県を出発し、

計約１万人のランナーが

１２１日間かけて、全国の自

治体の半数近い47都道府県

８５９市区町村を回るんだ。

　『復興五輪』ということで、

東日本大震災で大きな被害を

受けた宮城、岩手、福島の３県

を重点的に回るよ。原発事故

への対応拠点「Ｊヴィレッジ」

を国内の出発地としたのは、

その象徴だね。

　

３県ではリレーの前に２日

間ずつ、『復興の火』として展

示されるそうよ。五輪の歴史

上初めてのことで、復興に向

けて今も頑張っている被災地

の人々に元気を与えられると

いいわね。

　

富士山や伊勢神宮、瀬戸大

橋など名所を巡るね。スキー

やロープウエー、カヌー、また

日本泳法でリレーするユニー

クな区間もあるそうよ。過去

大会では海の中をリレーした

こともあったんだって。

聖火は人々の心も鼓舞する

　「平和の祭典」といわれる

五輪において、聖火リレーは

「平和の使者」として五輪の

理念を伝える存在です。世界

各地で紛争がなおも続く中、

各民族・人種が競技を通じ、

正々堂々と対峙するという

貴重な場を体現する崇高な

シンボルといえます。

　五輪聖火はまた、開催国に

特別な意味をもたらす存在

でもあります。１９６４年東

京五輪の際、「火」は日本人を

敗戦の痛みから脱却させ、高

度経済成長の坂を駆け上が

らせる強力なエネルギーの

一つとなりました。56年の時

空を経て今回、東京で再び五

輪を開く意味、聖火を灯す意

味をみんなで考えてみま

しょう。

　　

み　

こ

たい

とも

じ

宮城県へ

ギリシャトルコ

イタリア

広島市・原爆ドーム

岩手県陸前高田市・奇跡の一本松

日本での計４大会聖火リレー規模

34日間 35日間 33日間 121日間

6755㌔ 4800㌔ 未公表（1162区間） 未定

10万713人

1万6299人 6901人 約1万人

※ＪＯＣ、北海道、長野県の資料から

東京五輪 今後の主なスケジュール

主な聖火ランナー古坂大魔王（青森）

のん（岩手）

開会式（国立競技場）で聖火台に点火選手村（東京・晴海）が開村

福島・Ｊヴィレッジから聖火リレー開始（７月２４日まで）

東日本大震災被災３県（宮城、岩手、福島）で「復興の火」展示

航空自衛隊松島基地（宮城県東松島市）に聖火到着

聖火引き継ぎ式（アテネ）ギリシャ国内をリレー聖火採火式（ギリシャ・オリンピア）

熊本市・熊本城

スタート（3月26日）福島県・Ｊヴィレッジ

聖火リレーのルート

堀江翔太（群馬）

出川哲朗（神奈川）

笑福亭鶴瓶（兵庫）笑福亭鶴瓶（兵庫）

指原莉乃（大分）

具志堅用高（沖縄）

野口みずき

※敬称略

開会式（7月24日）東京都・国立競技場

日本選手団結団式・壮行会

３月

７月

12日～19日19日20日

20～25日

26日

14日4日

24日

1

1

2

32

3

総走行距離総走行距離参加人数参加人数

１９７２年冬季札幌五輪

１９７２年冬季札幌五輪

１９９８年冬季長野五輪

１９９８年冬季長野五輪

２０２０年東京五輪２０２０年東京五輪

１９６４年東京五輪１９６４年東京五輪

日数日数

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