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タイ消費者調査 2017 Onset of the digital consumer

タイ消費者調査 2017 Onset of the digital consumer...原文:「Consumer Insights Thailand 2017」 注意事項:本レポートはDeloitte Consulting Pte Ltdが2017年11月に発表した内容をもとに、

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タイ消費者調査 2017

Onset of the digital consumer

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目的

第2回となるデロイトのタイ消費者調査:

Onset of the digital consumer(デジタル・コンシューマー時代の幕開け)の紹介

タイ人の消費行動に影響を与える要因のご紹介

タイの消費者に関するデロイトの調査で得られた

ハイレベルな洞察とトレンドの共有

タイ市場への参入・投資機会に関する考察

2

原文:「Consumer Insights Thailand 2017」注意事項:本レポートはDeloitte Consulting Pte Ltdが2017年11月に発表した内容をもとに、

デロイト トーマツ コンサルティング合同会社が翻訳したものです。和訳版と原文(英語)に差異が発生した場合には、原文を優先します。

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タイ ファクト・シート

本消費者調査の方法

主な洞察

今後の展望

アジェンダ

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タイ ファクト・シート

本消費者調査の方法

主な洞察

今後の展望

アジェンダ

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タイの人口はASEANでインドネシア、フィリピン、ベトナムに次いで4番目に多く、GDP

は同地域でインドネシアに次ぐ2番目の規模を持つ

出所:中央情報局(CIA)、世界銀行、世界経済フォーラム

タイの概要

タイ ファクト・シート

人口6,880万人(2016年)(ASEANで4位, 世界で40位)

都市部の人口比率 52.7%

総面積 513,120 km2

(世界で50位)

GDP4,068億米ドル(2016年名目値)(ASEANで2位, 世界で28位)

1人当たりGDP5,908米ドル(ASEANで4位, 世界で86位)

GDP 成長率 3.8%(2017年予測)

識字率 93.5%(世界で117位)

近隣諸国との国境線

ミャンマー(2,415km)

ラオス(1,845km)

カンボジア(817km)

マレーシア(595km)

タイ:

「微笑みの国」と呼ばれるタイは立憲君主制を敷く。正式名称はタイ王国で、かつてはシャムと呼ばれていた

主な宗教は仏教で、タイの人口のほぼ95%が仏教徒

公用語はタイ語で、第二公用語は英語

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タイの経済成長は、世界経済の改善を背景とした輸出の拡大に支えられ、勢いを増している

出所:中央情報局(CIA)、世界銀行、世界経済フォーラム

タイのGDP成長率(2006~2018年の予測)

タイ ファクト・シート

0.8%

2016

3.2%

2013

7.2%

2015

3.8%

2.7%

20122011

0.8%

2010

3.8%

2018

予測2017

予測

2.8%

20142008

5.4%

-0.7%

2007

5.0%

2006

1.7%

2009

7.5%

2017年のGDP成長率予測が3.8%に上方修正される

• タイの経済成長は、世界経済情勢、自然災害、社会・政治的緊張、相対的に低調な投資によって阻害されていたが、最近ではGDP成長率の勢いが増している。

• タイ財務省は2017年10月、2017年GDP成長率予測を3.6%から3.8%に上方修正した。民間投資が改善する中で力強さを増す輸出と観光が主に牽引していると予想される。

• タイの経済成長の主な原動力である輸出の2017年の伸び率は8.5%増となる見通しである(2017年7月時点の予想は4.7%増)。

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可処分所得は年平均2.5%の伸びが予想され、上位所得層に移行する消費者の増加が見込まれる

出所:中央情報局(CIA)、世界銀行、世界経済フォーラム

2017年を基準とした場合の家計の実質可処分所得(2002~2020年、2017年以降は予測値)

タイ ファクト・シート

2017予測-2020予測

8,346

2012-2016

7,501

2007-2011

6,505

5,677

2002-2006

CAGR

5.2%

CAGR

2.3%

CAGR

1.7%

CAGR

2.5%十億タイバーツ

各世帯収入階層の割合(2000~2020年)

200

250

150

100

0

50

2005

21%

16%

2020

予測

19%

36%

24%

2015

6%

2010

27%

17%12%

2000

22%

中所得層(350,001~525,000タイバーツ)

低所得層(35,000~175,000タイバーツ)

高中所得層(525,001~875,000タイバーツ)

低中所得層(175,001~350,000タイバーツ)

高所得層(875,000タイバーツ超)

世帯数(千)

可処分所得と上位所得層に属する家計の比率は増加している

• 家計の平均可処分所得は2017~2020年に年率2.5%で増加すると予測されている。

• 上位所得層(年間87万5,000タイバーツ超)の割合は2000年の17%から2020年に27%へと増加する見通し。

• だが、所得格差は近い将来も継続し、かなりの人口の生活水準が貧困ラインを下回ると予想される。

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タイは、経済成長を底上げする国家デジタル・エコノミー20ヶ年基本計画を策定するため、デジタル経済社会省を設立

出所:Thailand Digital Economy and Society Development Plan、デジタル経済社会省

タイ ファクト・シート

国家デジタル・エコノミー20ヶ年基本計画は、ハード・インフラの開発、デジタル経済の加速、デジタル社会の促進、デジタル政府、労働力開発、法律・規制・セキュリティなどのソフト・インフラに焦点を当てる予定

デジタル・ファウンデーション

18か月

インクルージョン 全面的な変革世界におけるデジタル・

リーダーシップ

投資とデジタル・ファウンデーション構築に注力

5年 10年 20年

インクルーシブな成長と開発に注力し、デジタル・テクノロジーを

完全に使いこなす

デジタル・テクノロジーとイノベーションによって牽引されることを

目指す

長期的かつ持続可能な形での価値創造を目指す

国家デジタル・エコノミー基本計画の一環として立ち上げられた主な取り組み:

• デジタル・タイランド: 政府の運営、ビジネス慣行、国民のライフスタイルの変革に向けたデジタル化計画。

• タイランド4.0:創造性/イノベーション/新技術/高度サービスを基盤とする経済モデル。国内の既存基幹産業の再編と新規セクターの開発規模拡大によって国家を価値ベースの経済に変革する。

• 東部経済回廊(EEC):バンコクの東側に位置する3県(チョンブリー、ラヨーン、チャチュンサオ)を対象とした投資優遇経済特区。スマート・エレクトロニクスからバイオテクノロジー、およびロボット技術から航空技術まで、10の産業の育成を目指している。EECは中国の野心的な一帯一路プロジェクトとの接続にも期待している。

• デジタル政府:タイ政府は経済と社会の発展に向け、あらゆるセクターにおいてデジタル機能を開発する方針を掲げ、そのために公共サービスにデジタル・テクノロジーを導入する計画。

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東部経済回廊(EEC)はタイランド4.0政策の下で開発ペースの加速を目指している

出所: タイ投資委員会- Opportunity Thailand

タイ ファクト・シート

東部経済回廊:

• タイ内閣は2016年、イースタンシーボード工業団地をASEAN有数の経済地域に発展させることを目的とした東部経済回廊開発プロジェクトを承認した。

• EECが対象とするのはチャチュンサオ、チョンブリー、ラヨーンの3県で、総面積は1万3,285平方キロメートルに及ぶ。タイ政府は、主に海外直接投資を通じて今後5年間で430億米ドルの投資を見込む。

• このプロジェクトの狙いは、タイランド4.0政策の下で開発を加速させ、タイ経済を価値ベースのイノベーション主導経済に移行させることである。

EECで提案されている投資案件

タイ

主な対象産業:I. 既存産業の底上げ

1. 次世代自動車2. スマート・エレクトロニクス3. 富裕層向け医療・健康ツーリズム4. 農業とバイオテクノロジー5. 将来の食料

II.新産業の育成6. ロボット技術7. 航空・物流8. バイオ燃料とバイオ化学9. デジタル10.医療ハブ

バンコク

チャチュンサオ

チョンブリー

ラヨーン

高速道路353億タイバーツ

レムチャバン港深海港

353億タイバーツ

工業団地5,000億タイバーツ

観光産業2,000億タイバーツ

高速鉄道1,580億タイバーツ

新都市4兆100億タイバーツ

複線鉄道643億タイバーツ

ウタパオ国際空港2,150億タイバーツ

マープタープット工業港101億5千万タイバーツ

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タイのeコマース市場規模は年率17%の成長が見込まれており、ソーシャルメディアを通じたC2Cの存在感も大きい

出所: Deloitte Research

タイ ファクト・シート

2,418 2,962

3,544

4,147

4,745

5,312 CAGR+17%

2020

予測2019

予測2021

予測2018

予測2016 2017

予測

384

152

387 394 340

855

1.101

衣料品

1.309

玩具、ホビー、DIY

1.028

家具と家電機器

食品とパーソナルケア

電子機器とメディア

1.780

2016 2021予測

タイのeコマース売上高予測(百万米ドル) タイのセグメント別eコマース売上高予測(百万米ドル)

133%モバイル普及率 インターネット

普及率

47

89%モバイル・ユーザー

51%スマートフォン ・ユーザー

67%

百万ユーザー

33百万ユーザー

11百万ユーザー

9百万ユーザー

C2C eコマース市場シェア30%

50% ソーシャルメディアを通じて購入する人の割合

タイのソーシャルメディアとモバイル・コマースのシェア

10

LINE

TwitterInstagram

Facebook

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タイ ファクト・シート

本消費者調査の方法

主な洞察

今後の展望

アジェンダ

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今回のタイ消費者調査は、地理的な相違を反映させるため、バンコク、チェンマイ、ソンクラー、コーンケンで実施した

2017年タイ消費者調査の方法

タイは東南アジアのインドシナ半島中央部に位置し、総面積は約51万3,000平方キロメートルと世界で50番目の広さを

有する。人口は6,800万人で、世界で20番目に多い。製造業、農業、観光の3つのセクターが経済を牽引する。

バンコク• タイの首都であり、人口の最も多い都市である

• バンコク首都圏の人口は約1,500万人(総人口の22.0%)

• バンコク首都圏はタイのGDPの約50%を占める

チェンマイ• タイ北部最大の都市• 都市部の人口は約100万人• 文化・創作活動が社会・経済機能の不可欠な部分となっているクリエイティブ都市と位置づけられている

• 主要産業は観光、手工芸、食品/農産業、医療など

コーンケン• タイ北東部における商業、行政、教育の中心地

• 県の総人口は約170万人

• タイ政府はコーンケンをインドシナ地域との

貿易のための輸出センターの候補地に挙げて

いる

ソンクラー• タイ南部の県

• 県の人口は約140万人

• タイ政府は同県のゴム産業関連投資を促進する

意向

チェンマイ

バンコク

ソンクラー

コーンケン

12

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調査回答者の世帯月収分布(タイバーツ)調査回答者の年齢分布(%)

調査回答者の性別分布調査回答者の地理的分布

1,000世帯に対面インタビューを実施し、サンプル構成と調査分析はタイの全体的な消費者市場を反映させるように設計している

50%男性

50%女性

20%

バンコク

ソンクラー 20%

コーンケンチェンマイ

40%

20%

10%

25%

30%

35%

35-44

20-24

25-34

45以上

19%

24%

18%

8%

6%

25%

50,001~85,000

85,000超

24,001~35,000

18,000未満

18,000~24,000

35,001~50,000

2017年タイ消費者調査の方法

Confectionery

12 の製品カテゴリー

菓子類 加工食品 ノンアルコール系飲料 アルコール系飲料

タバコ 衣類・靴 パーソナルケア・衛生用品 家庭用清掃用品

AV機器デジタルカメラ・その他携帯機器

大型白物家電 小型白物家電

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1.消費者マインド 2.支出構成 3.購買行動とブランド選択

5.購買チャネル6. デジタル・ディスラプ

ション

調査結果は様々な分野ごとに分析されている:

• 都市• 所得• 年齢• 性別• 商品カテゴリー

4.情報入手経路

調査は消費者に関する様々な角度から洞察を得ることを目的としており、本稿では主な洞察の一部を紹介する

調査が対象とする主なトピックス

2017年タイ消費者調査の方法

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タイ ファクト・シート

本消費者調査の方法

主な洞察1. 消費者マインド2. 支出構成3. 購買行動とブランド選択4. 情報入手経路5. 購買チャネル6. デジタル・ディスラプション

今後の展望

アジェンダ

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1.消費者マインド

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32%

54%

41%

35%

27%

11%

タイの消費者の同国経済に対する見方は、2016年よりも2017年の方が楽観的になっている

主な洞察> 1. 消費者マインド

調査回答者に占める割合

経済に関する消費者マインド 都市別の消費者マインド

2016 2017

悲観的楽観的 やや楽観的

出所: デロイトによるミャンマー消費者調査(2016 年と 2017年); Thailand rubber industry, タイ投資委員会2017年

楽観的な見方は強まっており、消費者の54%がタイ経済に楽観的• 2017年は、農業生産と観光の改善を背景に、経済に楽観的な見方を示す回答者の割合が大幅に上昇した。

• 経済に悲観的な見通しを示す消費者は11%にとどまった。

消費者マインドは4つの都市のいずれでも前向きで、中でもソンクラーが最も楽観的

• いずれの都市でも、経済について楽観的またはやや楽観的な見方をする回答者の割合が85%を超えた。

• ゴム製品製造の経済特区指定が予定されているソンクラーでは、楽観的な見方をする人の割合が64%と最も高かった。

楽観的 やや楽観的

悲観的

バンコク

チェンマイ

コーンケン

ソンクラー

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前向きなマインドにもかかわらず、支出を増やす意向の回答者の割合は42%にすぎず、そのうち支出を25%超増やすと答えた人の割合は26%にとどまった

10%

37%

2017

37%

16%

12%

16%

42%

30%

2016

50%超

10%未満

10~25%

26~50%

42%58%

はい

いいえ

支出を増やす意向(回答者に占める割合)

意図している支出増加率の内訳(回答者に占める割合)

主な洞察> 1. 消費者マインド

出所: デロイトによるタイ消費者調査(2016 年と 2017年)

大半の消費者は楽観的ながらも慎重な見方をしており、支出の増加に対して依然として慎重である• 回答者の58%が、経済に関する前向きな見方にもかかわらず、2017年中に支出を増やす予定はないと回答。

• 2017年中に支出を増やす意向を示した42%の回答者のうち、増加幅を25%以下とした人の割合は4分の3に上る。このことは消費者が前向きながらも慎重であることを示している。

• 消費者向け事業に携わる企業は、短期的な事業計画の策定に際し、楽観的要素と悲観的要素を同程度に織り込む必要がある。

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2.支出構成

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消費者は生活必需品への支出を増やす一方、福祉・レジャーへの支出を減らしている

*食品には菓子類と加工食品が含まれる出所: デロイトによるタイ消費者調査(2017年); 新クレジットカード規則、タイ銀行、2017年

主な洞察> 2. 支出構成

3つの消費財グループの全体的な支出構成(支出の割合)

6% 5%

23%

38%

33%

17%

+15%

20172016食品*

非アルコール系飲料

7%7%

-1%17%

2017

10%

18%

11%

2016

9%

4%

3%

8%

3%

14%

-14%

2017

15%

2016

28%

生活必需品 福祉・レジャー住居・交通

交通

住居・電気・ガス・水道

レジャー・余暇

福利・貯蓄

クレジットカードの分割払い

消費者は支出先の選択に関して慎重になっている• 食品やノンアルコール系飲料など生活必需品への支出の割合は2017年に15%増加した。• 福祉、貯蓄、クレジットカード分割払い、レジャー、余暇など、生活必需品以外への支出の比率は2017年に14%減少した。

20

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低所得層では生活必需品への支出比率が相対的に高く、反対に高所得層では生活必需品以外への支出比率が高い

*食品には菓子類と加工食品が含まれる出所: デロイトによるタイ消費者調査(2017年)

世帯収入別の月間支出額の内訳(支出に占める割合)

主な洞察> 2. 支出構成

食品・飲料 食品以外世帯月収(千タイバーツ)

18未満

食品*

24~35

35~50

50~85

85超

世帯収入の最上位層と最下位層の格差(%)

生活必需品 福利・レジャーライフスタイル 住宅・交通 家電機器余暇

18~24

タバコ 家庭用清掃用品 住居・電気・ガス・水道 レジャー・余暇

ノンアルコール系飲料 衣類・靴 通信・メディア 福利・貯蓄 AV機器 小型白物家電

アルコール系飲料 パーソナルケア・衛生用品

交通 クレジットカード分割払い

デジタルカメラ・その他携帯機器

大型白物家電

21

全体

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10

15

5

20

0

35 -

50

24 -

35

50 -

85

> 8

5

< 1

8

18 -

24

0

5

10

15

20

18 -

24

< 1

8

50 -

85

24 -

35

35 -

50

> 8

5

5

0

10

15

20

35 -

50

24 -

35

> 8

5

50 -

85

< 1

8

18 -

24

10

0

20

15

5>

85

35 -

50

< 1

8

50 -

85

24 -

35

18 -

24

以下4つのカテゴリーにおいては、プレミアムなライフスタイルにフィットしたサービス・商品へのニーズが見て取れる

出所: デロイトによるタイ消費者調査(2017年)

パターン 1:収入レベルとともに支出の割合が増加

主な洞察> 2. 支出構成

レジャー・余暇 福利・貯蓄

クレジットカード分割払い 家電機器

世帯月収レベルの増加とともに支出の比率が増加

• これは中・高所得層をターゲットとするプレミアム・ライフスタイル商品の可能性を示している。

• 好例は、家電機器製品カテゴリーに属する携帯電話だ。様々な価格帯でスマートフォンの選択肢が増え、消費者は予算に応じて製品を選ぶことができる。

• JMARTやBanana ITなどの近代的な大手IT小売業者の2017年上半期の増収率は2桁台となった。

タイバーツ

(千)

タイバーツ

(千)

支出の割合(%

)

22

支出の割合(%

)

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0

5

15

20

10

35 -

50

> 8

5

18 -

24

24 -

35

< 1

8

50 -

85

10

15

5

20

0

35 -

50

> 8

5

< 1

8

24 -

35

18 -

24

50 -

85

5

10

15

0

20>

85

35 -

50

24 -

35

< 1

8

18 -

24

50 -

85

0

5

20

10

15

18 -

24

< 1

8

> 8

5

50 -

85

35 -

50

24 -

35

0

15

20

5

10

> 8

5

24 -

35

50 -

85

18 -

24

35 -

50

< 1

8手が届く贅沢品の市場機会を期待できる製品カテゴリーとして以下が挙げられる

パターン2:収入レベルによらず支出の比率は一定

主な洞察> 2. 支出構成

世帯月収レベルによらず支出の比率は一定

• 消費者は新たな収入レベルで購入できるより良質の製品を探している。支出の比率は一定だが、絶対額は増加している。

• 非アルコール系飲料とアルコール系飲料はこのパターンの好例である。消費者は健康志向を強め、高級な低糖飲料を選択する傾向がある一方で、人によっては高級なビールや蒸留酒を好むからだ。

出所: デロイトによるタイ消費者調査(2017年)

非アルコール系飲料

0

20

5

10

15

> 8

5

35 -

50

50 -

85

24 -

35

< 1

8

18 -

24

アルコール系飲料パーソナルケア・衛生用品

衣類・靴 交通 通信・メディア

タイバーツ

(千)

タイバーツ

(千)

23

支出の割合(%

)

支出の割合(%

)

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© 2018. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC.

0

5

20

10

15

50 -

85

< 1

8

24 -

35

35 -

50

> 8

5

18 -

24

5

15

0

20

10

24 -

35

18 -

24

> 8

5

35 -

50

50 -

85

< 1

8

10

15

0

5

20

> 8

5

50 -

85

18 -

24

< 1

8

24 -

35

35 -

50

10

20

40

0

30

> 8

5

24 -

35

35 -

50

< 1

8

50 -

85

18 -

24

残る4つのカテゴリーは、全体的な収入の増加、および中間層の台頭とともに成長する可能性がある

出所: デロイトによるタイ消費者調査(2017年)

パターン3:収入レベルとともに支出割合が低下

主な洞察> 2. 支出構成

世帯収入レベルの上昇とともに支出の比率が低下

• このグループでは、収入レベルが上昇するにつれて支出の比率が低下する。この原因は、収入が増加する中で全体的な消費を減少させた、または収入全体に占める支出の比率を低下させようとして支出を控えた、のいずれかである。

• 食品、住居・電気・ガス・水道、家庭用清掃用品はタバコとともにこのパターンが当てはまる必需品である。一方、世帯月収が最も高い階層(8万5,000タイバーツ超)はより良いライフスタイルを提供する製品に積極的に支出している。

食品 タバコ

家庭用清掃用品住居・電気・ガス・水道

タイバーツ

(千)

タイバーツ

(千)

24

支出の割合(%

)

支出の割合(%

)

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3. 購買行動とブランド選択

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タイの消費者は依然として食品・飲料製品の味などの実用的な要素を重視している一方で、価格がますます重要な考慮事項となっている

製品カテゴリー別:購買行動に影響を及ぼす主な要素

主な洞察> 3. 購買行動とブランド選択

価格の重要性が増している

• タイの消費者はバリュー・バイヤーであり、価格に対して過度に敏感ではなく、大半の製品カテゴリーで価格以外の製品要素を重視している。

• とはいえ、2017年の調査では、2016年の調査に比べて、商品の選択に際しては価格がますます重要な要因となっていることが示されている。

• 個人向け事業に携わる企業は、消費者を引き付けるため、同じ価格でより多くの価値を提供することが必要になってくる。

菓子類

加工食品

非アルコール系飲料

アルコール系飲料

29%

11%

10%

10%

安全性

健康

価格

価格

12%

14%

11%

信頼

安全性

27%

安全性

15%

21%

価格

15%健康

10%

2016年 2017年

28%

16%

13%

11%安全性

価格

香り

20%

味 24%

安全性

12%

価格

健康

15%

15%

価格

15%

15%

健康

味 20%

安全性

N/A

7%品質

13%

価格

香り

19%

味 26%

出所: デロイトによるタイ消費者調査(2017年)

+4%

+5%

+6%

26

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タバコ、パーソナルケア・衛生用品、家庭用清掃用品に関しては、香りと価格の重要性が増している一方、ブランドの信頼性の重要度は低下している

タバコ

パーソナルケア・衛生用品

家庭用清掃用品

衣類・靴

14%

15%

16%

25%

信頼

価格

香り

16%

17%安全性

香り 13%

品質 13%

信頼

20%

14%

16%

12%

品質

信頼

安全性

価格

2016年 2017年

9%

香り

20%価格

18%

信頼

18%

9%品質

安全性 12%

価格

18%

17%

香り

香り

価格 19%

安全性

11%

13%

18%

品質

フィット感 14%

価格 17%

18%

19%耐久性

使用感

価格 18%

使用感

フィット感

耐久性 14%

18%

19%

主な洞察> 3. 購買行動とブランド選択

出所: デロイトによるタイ消費者調査(2016年と2017年)

+5%

+7%

製品カテゴリー別:購買行動に影響を及ぼす主な要素

価格の重要性が増している

• タイの消費者はバリュー・バイヤーであり、価格に対して過度に敏感ではなく、大半の製品カテゴリーで価格以外の製品要素を重視している。

• とはいえ、2017年の調査では、2016年の調査に比べて、商品の選択に際しては価格がますます重要な要因となっていることが示されている。

• 消費者向け事業に携わる企業は、消費者を引き付けるため、同じ価格でより多くの価値を提供することが必要になってくる。

27

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家電機器の場合、あらゆる年齢層の消費者が技術とブランドの信頼性を重視しており、また若い消費者にとって価格の重要性は低下している

家電機器にとってブランドの信頼性と技術が重要

• ブランドの信頼性と技術は依然として、あらゆる年齢層で家電機器*を購入する際の重要な要因となっている。

• だが、調査結果からは、若年層は価格の影響を比較的受けにくく、商品の選択に際してはデザインやイノベーションなど他の要素を重視していることが示されている。

年齢層別:購買行動に影響を及ぼす主な要素*

*家電機器はAV機器、デジタルカメラ・その他携帯機器、大型白物家電、小型白物家電で構成される出所: デロイトによるタイ消費者調査(2017年)

主な洞察> 3. 購買行動とブランド選択

30%

6%

11%

13%

39%

30%

28%

23%

13%

43%

38%

43%

14%

11%

14%

10% 8%

5%

5%

45~2%

1%

年齢層(歳)

1%

1%

35~44

3%25~34

2%

0%3%

3%

20~24

PR活動デザイン

品揃えの豊富さ

技術

価格 ブランドの信頼性 イノベーション

28

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© 2018. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC.出所: デロイトによるタイ消費者調査(2017年)

背景

• スマート機器を保有するとした回答者の割合は、いずれの都市でも10%を下回っている(最も普及している製品はスマートテレビ)ことから、スマート機器はまだ黎明期にある。

• スマート機器を今後12か月以内に購入すると表明した回答者の割合は12%にとどまり、その62%がスマートテレビの所有を検討している。

• 消費者はスマートウォッチ、電気掃除機、その他の家電機器の利便性をまだあまり認めていない。そのため、「高価である」や「持つ必要がない」がスマート機器を保有しない主な理由となっている。

• スマート機器に注力している家電機器メーカーが市場を獲得するには、価値を重視するタイの消費者に対してスマート機器の利便性を明確に説明する必要がある。

57%

55%

29%

9%

13%

48%

28%

48%

8%

18%

8%

10%

37% 7%

22%チェンマイ

ソンクラー

コーンケン

バンコク

4%

その他

高価 持つ必要性を感じない

使い方が分からない

スマート機器を保有しない理由

ネットワーク接続機器を12か月以内に購入する計画はありますか。どのような種類の機器を購入したいと思いますか?

1%

1%

6%

8%

9%

その他

スマートコネクター

スマート照明/冷房

スマートテレビ

10%

74%

スマート家電機器

ロボット電気掃除機

スマートウォッチ

11%

フィットビットいいえ

はい

88%

12%

主な洞察> 3. 購買行動とブランド選択

ケーススタディ:スマート機器はまだタイに根付いていない

29

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9%

9%

12%

15%

19%

55%

57%

55%

57%

54%

56%

39%

34%

36%

31%

31%

25%

7%

世帯月収(タイバーツ)

18,000~24,000

24,001~35,000

85,000超

50,001~85,000

35,001~50,000

18,000未満

高所得層の消費者は、製品の適切な要素により多くのお金を払うことに積極的だが、より高い価格製品の購入意向は全体的に低下している

消費者が選択する価格帯(世帯収入別)(価格に関して、第1に選択したブランドを他のブランドと比べてどう評価していますか?)

消費者が各価格帯で購買を決定する際に重視する要因の順位(全体)

10%

2017

34%

2016

16%

68%

56%

16%

高価格

一般価格

低価格

回答者に占める割合

高所得層では適切な要素に対する支払い意欲は高い

• 高所得層の消費者には、自分のニーズを満たす特定の製品要素に対してより高い金額を支払う意欲があり、こうした意欲は世帯月収が増加するにつれて一貫して高まっている。

• 低所得層のうち、より高価な製品の購入を検討すると答えた人の割合は7%にとどまった(高所得層では19%)。

• だが、昨年の調査と比べると、この割合は低下している。消費者は支出に対してより慎重になっており、34%が低価格の製品を選択すると回答している(2016年は16%)。

主な洞察> 3. 購買行動とブランド選択

出所: デロイトによるタイ消費者調査(2016年と2017年)30

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タイの消費者は、様々なカテゴリーにおける国内と外国のブランドの選択に関して、所得階層によらず、固有の好みを持っている

国内ブランドと外国ブランドの選択には明確な傾向がある

• 菓子類、加工食品、飲料、タバコ、衣類・靴のカテゴリーに関しては、タイの消費者は地域の味とスタイルを好むため、国内ブランドが選択されている(唯一の例外は高所得階層のタバコ)。

• 多国籍企業に競争優位性があるパーソナルケア・衛生用品と家庭用清掃用品については、外国ブランドが支持されている。

• 全般的に、世帯収入レベルが上がるにつれて外国ブランド嗜好が高まる傾向がある。

主な洞察> 3. 購買行動とブランド選択

出所: デロイトによるタイ消費者調査(2017年)

国内ブランド 外国ブランド

外国ブランド 国内ブランド

菓子類 加工食品非アルコール系

飲料アルコール系

飲料タバコ 衣類・靴

パーソナルケア・衛生用品

家庭用清掃用品

18,000未満

18,000~24,000

24,001~35,000

35,001~50,000

50,001~85,000

85,000超

世帯月収(タイバーツ)

家電機器以外のカテゴリーにおける世帯収入別のブランド選択

(回答者に占める割合)

31

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家電機器のカテゴリーでは、日本と韓国のブランドが他の国のブランドよりも選択されている

家電機器*のカテゴリーにおける世帯収入レベル別のブランド選択

(回答者に占める割合)

家電では日本と韓国のブランドが明らかに優位に立っている

• すべての家電機器カテゴリーと収入レベルで日本と韓国のブランドが他の国のブランドよりも選択されていることは明らか。

• 小型白物家電では日本のブランドが明確にリードしているが、他のカテゴリーでは日本と韓国のブランドが同程度に選択されている。

• デジタルカメラとその他の携帯機器のカテゴリーでは、欧米のブランドがある程度選択されている。

*家電機器はAV機器、デジタルカメラ・その他携帯機器、大型白物家電、小型白物家電で構成される出所: デロイトによるタイ消費者調査(2017年)

主な洞察> 3. 購買行動とブランド選択

18,000未満

18,000~24,000

24,001~35,000

35,001~50,000

50,001~85,000

AV機器デジタルカメラ・その他携帯機器

大型白物家電 小型白物家電

日本 韓国 中国 欧米 国内 プライベート・ラベル

世帯月収(タイバーツ)

85,000超

32

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4. 情報入手経路

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店頭のPR活動とテレビは依然として最もよく利用されている情報源だが、タイの消費者にとって口コミも重要である

主な洞察> 4. 情報入手経路

よく利用する情報入手経路:全体(上位3つの情報源)

37%

23%

34%

34%

19%

10%

32%

23%

13%

30%

18%

20%

13%

31%

13%

21%

2%

7% 5% 4%

2%

2%

バンコク 2%

コーンケン

2%

1%

チェンマイ

2%

ソンクラー

全体 27% 20%21% 4%4%

15% 6%2%

1%

店頭のPR活動

テレビ 親類

友人・同僚

専門家

ラジオ屋外広告

デジタルメディア

印刷媒体

店頭のPR活動とテレビ - 48% 口コミ - 35%

店頭のPR活動とテレビは最もよく利用されている情報源• 店頭のPR活動はタイの消費者が最もよく利用する情報源であり、テレビは2番目であることが判明した。• コーンケンやソンクラーといった小規模な都市ではテレビの方がよく利用されている。このことは、より成熟した都市でのテレビの人気の低下を示唆している。

• タバコとアルコール系飲料のカテゴリーでは、口コミが最もよく使用される情報源となっている。

その他 17%

*家電機器はAV機器、デジタルカメラ・その他携帯機器、大型白物家電、小型白物家電で構成される出所: デロイトによるタイ消費者調査(2017年)

よく利用する情報入手経路:都市別(最もよく利用する情報源)

34

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消費者は、特に高価格の商品に関してデジタルメディアの情報を参考にしている

顧客が各価格帯で選択している情報源としてのテレビ対デジタル

高価格商品ではデジタルメディア志向が高まっている

• 消費者の間では高価格商品の情報をデジタルメディアで探す傾向が強くなっている。

• このことは、高価格の商品を購入する消費者が購入前にデジタルメディアで商品を調査する時間が長くなっていることを示している。

• 情報源としては依然としてテレビの方が選択されているものの、デジタルメディア志向が強まっており、高価格の「デジタルカメラ・その他携帯機器」カテゴリーではテレビに取って代わっている。

18%

22%

テレビ

7%

デジタルメディア

3%

菓子類

11%

8%

3%

23%

加工食品

11%

17%

11%

3%

衣類・靴パーソナルケア・衛生用品

21%

14%

9%

21%

AV機器

20%

9%

17%18%

デジタルカメラ・その他携帯機器

15%

11%

21%

4%

大型白物家電

5%

12%

19%

2%

小型白物家電

高価格

低価格

7%

3%

20%

24%

主な洞察> 4. 情報入手経路

出所: デロイトによるタイ消費者調査(2017年)

テレビ デジタルメディア

テレビ デジタルメディア

テレビデジタルメディア

テレビ デジタルメディア

テレビ デジタルメディア

テレビ デジタルメディア

テレビ デジタルメディア

35

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デジタルメディアは若い世代に選択されており、中でもソーシャルメディアは情報源として最もよく利用されている

各年齢層の顧客が選択している情報源としてのテレビ対デジタル若い世代はデジタルメディアに対してより積極的

• 技術に詳しい若い世代はデジタルメディアを探し求める傾向が強く、この傾向は年齢層が上がるにつれて弱まる。

• 20~24歳の年齢層では24%の消費者がテレビよりデジタルメディアを選択するのに対し、45歳超の年齢層ではデジタルメディアを選択する人の割合は7%にとどまる。

• デジタルメディアの中ではソーシャルメディアが最も好まれる情報源となっており、60%の消費者がソーシャルメディア・ウェブサイトを通じて情報を得たいと考えている。

76%

81%

85%

93%

24%

19%

15%

7%

年齢層(歳)テレビ デジタルメディア

60%

16%

9%

15%

モバイルアプリ

ブログ・ブロガー

企業ウェブサイト

ソーシャルメディア

デジタルメディアの種類別の内訳

主な洞察> 4. 情報入手経路

出所: デロイトによるタイ消費者調査(2017年)

45~

35~44

25~34

20~24

36

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5. 購買チャネル

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個人経営の商店は最も好まれている購買チャネルであり、ハイパーマーケットとコンビニエンスストアがそれに続く

主な洞察 > 5.購買チャネル

個人商店 ハイパーマーケット コンビニエンスストア

露天商 生鮮市場

調査回答者の間で選択されている購買チャネルの順位

デパート

専門店 スーパーマーケット オンラインストア

トラディショナルトレードは依然として主流

• 2017年の調査では、ソンクラーとコーンケンという比較的規模の小さい都市を対象に含めたため、最も好まれる購買チャネルの種類としてトラディショナルトレードである個人商店(25%)が浮上した。

• ハイパーマーケット(21%)とコンビニエンスストア(18%)もタイの消費者の大多数によく利用されている。

• オンラインストアを選択する回答者の割合は比較的小さいものの、成長している。

25%

1

21%

2

18%

3

14% 10% 5%

4 5 6

3% 3% 1%

7 8 9

出所: デロイトによるタイ消費者調査(2017年)38

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バンコクでモダンリテールの人気が高まっている一方、より規模の小さい都市ではトラディショナルリテールが選択されている

トラディショナルトレード対モダントレード、および各都市で人気の高い購買チャネル

成熟した都市では将来的にモダントレードが最も選択されるチャネルとなるだろう

• バンコクの消費者は至る所にあるコンビニエンスストアを最も支持しており、モダントレードの比率が6割を超えている

• 他の都市でもコンビニエンスは着実に店舗を増やしており、モダントレードの比率が徐々に高まっていくと見込まれている

16%

26%

43%

22%

16%

14%

9%

13%

6%

14%

12%

15%

23%

19%

14%

30%

24%

14%

15%

13%

6%

5%

5%

3%

4%

5%

1%

4%

2%

1%

バンコク1%

ソンクラー

コーンケン1%

2%

1%

1%

チェンマイ

露天商

オンラインストア

デパート

コンビニエンスストア生鮮市場

スーパーマーケット

専門店個人商店

ハイパーマーケット

トラディショナルトレード モダントレード

主な洞察 > 5.購買チャネル

出所: デロイトによるタイ消費者調査(2017年)39

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消費者は家電製品についてはモダントレードでの購入を選択しているが、他のカテゴリーの製品の購入に際してはトラディショナルトレードを選択している

製品カテゴリー別および都市別にみたトラディショナルトレードとモダントレードの選択

明確な支持

• いずれの都市でも、家電製品の購買チャネルとしてモダンチャネルの支持が明確である。

• その他の消費財カテゴリーでは、衣類・靴、パーソナルケア・衛生用品、家庭用清掃用品の購買チャネルとしてモダンチャネルの支持が高まっている。

• 菓子類、加工食品、飲料については、「タイ」の固有の味を楽しめるトラディショナルチャネルでの購入の支持が依然として高い。

• バンコクではモダントレードで購入する傾向が強い。

主な洞察 > 5.購買チャネル

出所: デロイトによるタイ消費者調査(2017年)

菓子類 加工食品非アルコール系

飲料

パーソナルケア・衛生用品 AV機器

デジタルカメラ・その他携帯機器 大型白物家電 小型白物家電

アルコール系飲料 タバコ 衣類・靴

家庭用清掃用品

バンコク

チェンマイ

コーンケン

ソンクラー

バンコク

チェンマイ

コーンケン

ソンクラー

トラディショナルトレード モダントレード

40

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トラディショナルトレードで購入する最大の理由が価格である一方、消費者はより多彩な商品を求めてモダントレードにも足繁く通っている

トラディショナルトレード・チャネルとモダントレード・チャネルで購入する理由

65%

52%

21%

6%

9%

10%

36%

23%

16%

9%

10%

7%

38%

7%

11%

26%

10%

5%

6%

27%

9%

13%

13%

40%

38%

39%

18%

13%

9%

7%

17%

30%

12%

6%

12%

10%

9%

34%

4%

4%

4%

12%

20%

23%

12%

20%

8%

4%

5%

5%

5%

7%

5%1%

専門店

3%オンラインストア

デパート 3%

ハイパーマーケット

スーパーマーケット

3%

3% 3%

2%

3%

個人商店

1%コンビニエンスストア

1%露天商

3%

1%

1%

3% 3%

1%1%

2%

生鮮市場

PR活動

営業時間

商品の入手可能性

サービス価格 場所

商品の品揃え利便性

主な洞察 > 5.購買チャネル

出所: デロイトによるタイ消費者調査(2017年)

トラディショナル

トレード

モダントレード

41

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モダントレードにおける1回当たりの平均購入金額は昨年より増加している。一方で訪問頻度はモダンよりもトラディショナルの方がすべてのカテゴリーで多い

2016

69%

17%

25%

2017

63%

20%6%

1回当たりの平均購入金額

20172016

2%

8%

1%

89% 91%

9%

1,001~5,000

タイバーツ500~1,000

タイバーツ500タイバーツ未満

トラディショナルトレード モダントレード

消費者はモダントレードでの支出を増やしている

• モダントレードにおける1回当たりの平均購入金額は増加しており、1,001~5,000タイバーツのレンジでは2016年は6%に過ぎなかったのに対し、2017年は20%に達した。

• このことは、まとめ買いあるいは大容量品や家電機器など単価の高い商品の購入時にはモダントレードが好まれていることを示唆している。

消費者は購入間隔が短い商品を購入する際は、トラディショナルリテールをより頻繁に訪れている

• パーソナルケア・衛生用品と家庭用清掃用品に関しては、大半の消費者がまとめ買いを選択していると推定される。

• 他の3つのカテゴリーについては、1週間に必要な分を少しずつ購入することを選択している。

56%

72%

96%98%92%

12%18%

86%

77%82%

家庭用清掃用品

パーソナルケア・衛生用品

非アルコール系飲料

加工食品菓子類

モダントレードトラディショナルトレード

各店舗に少なくとも週に1回訪れる割合

主な洞察 > 5.購買チャネル

出所: デロイトによるタイ消費者調査(2016年と2017年)42

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6. デジタル・ディスラプション

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調査回答者の3分の1超が最近オンラインで買い物をしており、これはタイにおけるeコマースの人気の高まりを示している

オンラインで買い物をする主な理由は利便性

• オンラインで買い物をする最大の理由は依然として利便性であり、それに次ぐ理由は価格、種類の多さ、PR活動、商品レビューとなっている。

• オンラインで買い物をしないと回答した消費者のうち47%もの人がその最大の理由として「セキュリティの問題」を挙げ、それに次ぐ理由として「オンラインでの買い物の方法がわからない」を挙げた。

• タイ政府と民間企業がともにキャッシュレス社会に向けて取り組み、PromptPayなど複数の支払いサービスが開始される中、こうした懸念は緩和されると予想される。

主な洞察> 6. デジタル・ディスラプション

37%

いいえ

はい

63%

12%

31%

42%42%

79%

PR活動 商品レビュー種類の多さ価格利便性

2%2%6%6%7%7%

22%

47%

返品ポリシー

価格が割高

種類が限定的

利用方法がわからない

セキュリティの問題

イ ンターネット環境がない

クレジットカードを持っていない

物理的接触の欠如

オンラインで買い物をする理由

オンラインで買い物をしない理由

出所: デロイトによるタイ消費者調査(2017年)

オンラインで買い物をする主な理由と

しない主な理由(回答者に占める割合)

オンラインで買い物をした回答者の割合(過去12か月)

44

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大都市の消費者はオンラインで買い物をする傾向が強いものの、オンラインでの買い物を敬遠する主な理由はいずれの都市でも共通している

都市別のオンラインショッピング行動(回答者に占める割合)

主な洞察> 6. デジタル・ディスラプション

48%

38%

11%

33%

52%

62%

89%

67%

コーンケン

はい いいえ

ソンクラー

バンコク

チェンマイ

43%

51%

45%

54%

26%

22%

15%

22%

6%

6%

10%

7%

5%

11%

12%

6%

5%

8%

5%

8%

5%

2%

5%

4%

3%

1%

4%

2%

3%

2%

コーンケン

ソンクラー

2%

チェンマイ

バンコク

返品ポリシーセキュリティの問題 物理的接触の欠如 クレジットカードを持っていない

価格が割高 種類が限定的利用方法がわからない イ ンターネット環境がない

オンラインで買い物をしていますか?

オンラインで買い物を

しない理由は何ですか?

バンコクはオンラインショッピングで先行しているが、セキュリティの問題がいずれの都市でも敬遠する最大の理由となっている

• 過去12か月にオンラインで買い物をした回答者の割合は、バンコクが48%、チェンマイが38%となっており、相対的に規模の大きな都市で多い。

• ソンクラーの回答者の3分の1が過去12か月にオンラインで買い物をしており、同市はオンライン化の流れに急速に追いつこうとしている。

• オンラインで買い物をしない最大の理由には、いずれの都市でも「セキュリティの問題」と「利用方法がわからない」が挙げられている。

出所: デロイトによるタイ消費者調査(2017年)45

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若年層はオンラインでの買い物により積極的であるが、オンラインでの買い物を敬遠する主な理由が「セキュリティの問題」である点はすべての年齢層で共通している

年齢層別のオンラインショッピング行動(回答者に占める割合)

主な洞察> 6. デジタル・ディスラプション

37%

27%

19%

63%

73%

81%

95%5%

はい いいえ

47%

54%

55%

39%

8%

11%

16%

35%

10%

10%

6%

7%

11%

7%

6%

6%

10%

9%

5%

5%

9%

6%

6%

5%

1%

3%

5%

2%

0%

0%

2%

4%

オンラインで買い物をしていますか?

オンラインで買い物を

しない理由は何ですか?

出所: デロイトによるタイ消費者調査(2017年)

オンラインの最大の買い手は若い消費者

• 20~24歳の年齢層に属する回答者の3分の1以上がオンラインで買い物をしたことがあると回答しており、この割合は年齢層が上がるにつれて低下する。

• 「セキュリティの問題」はすべての年齢層に共通して、オンラインでの買い物をしない理由となっている。

• 年齢層が上がるにつれて「利用方法がわからない」がオンラインでの買い物をしない主な理由となっている。

• 個人向け事業に携わる企業は、セキュリティ対策および認知度・使い方の改善を通じてセキュリティの問題を緩和する必要がある。

45~

35~44

25~34

20~24

35~44

25~34

20~24

45~

返品ポリシーセキュリティの問題 物理的接触の欠如 クレジットカードを持っていない

価格が割高 種類が限定的利用方法がわからない イ ンターネット環境がない

46

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27%チケット(航空機、映画、コンサート)

26% 衣類・靴 12% 書籍

8%デジタルカメラ・その他携帯機器

6% 家庭用清掃用品 6% 飲料

5% 小型白物家電 5% 菓子類 5% 加工食品

4% AV機器 4% 大型白物家電 2%パーソナルケア・衛生用品

タイでは、デジタルチャネルを使用し、情報収集と購買決定を行う消費者が増えている

オンラインで購入されることが最も多い製品カテゴリー(オンラインショッピングを使用している回答者に占める割合)

主な洞察> 6. デジタル・ディスラプション

出所: デロイトによるタイ消費者調査(2017年)

最もよく利用されているeコマース・プラットフォーム(オンラインショッピング・プラットフォームを使用している回答者に占める割合)

64%Eコマース市場

ソーシャルメディア・ウェブサイト

ブリック・アンド・クリック

6% 1%

8% 3%

60% 25%

6% 4% 4%

47

Lazada Shopee ShopSpot

Kaidee 11street

Facebook InstagramLINE 13%

Central Tesco Lotus Big C

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• フェイスブックは2016年に、南アジアのフィンテック企業2C2P が運営する決済システムQwikを使用したソーシャルコマース決済の試験を開始した。

• 最近では、販売業者が売り上げを計上するまでの期間を短縮して売上高拡大を支援する狙いでFacebook

Paymentがタイで立ち上げられた。顧客はFacebook

Payを利用して、ソーシャルメディアから離れることなく商品の代金を支払える。

出所: 公式ウェブサイト、デロイトによる分析

• LINEは2014年12月、モバイル決済および資金移動サービスのLINE Payを立ち上げた。ユーザーはこのサービスを使用することで、LINE経由で相互に簡便に送金したり、提携先店舗で代金を支払ったりできる。

• このサービスのユーザーは現在1,000万人で、LINE Payで実行された取引総額は前年比13.8倍に成長している。

背景

• タイの消費者間取引はeコマース市場の30%以上を占め、オンライン買物客の約50%がソーシャルメディアを通じてオンラインショッピングを行っており、タイは世界最大のソーシャルコマースとなっていると推定される(出所:www.acommerce.as

ia)。

企業の施策例

主な洞察> 6. デジタル・ディスラプション

ケーススタディ:消費者間取引(C2C)がeコマースの30%以上を占める

48

Facebook

LINE Pay

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• タイの大手百貨店であるセントラルデパートメントストア・グループはオフラインとオムニチャネルの両方での販売に注力する戦略を採用している。

• 同グループは「セントラル4.0」戦略の一貫として、「劇場としての店舗」コンセプトを通じてすべての店舗にデジタル世界で出店させる計画。イノベーションとテクノロジーを組み合わせ、顧客にデジタル店舗で買い物をしながらより多くの楽しみを提供できるようにする狙いである。

• 実店舗の改革も実行する。伝統的なデパート型アプロ―チに従うのではなく、消費者のライフスタイルと嗜好に基づく商品とサービスをそろえる計画である。

出所: ニュースソース、デロイトによる分析

同グループは、商業複合施設でQRコードを利用したキャッシュレス・ショッピングを立ち上げるため、サイアム商業銀行(SCB)と提携している。さらに同グループは、海外からの顧客の利便性向上を目的に、タイで初めてとなるスマート・タックス・キオスク(通関手続き専用端末)を導入する予定である。

背景

• 消費者の間では、単に商品とサービスを求めるだけでなく、時代の流れに乗り、流行をつくるパーソナライズされた体験を探し求める傾向が世界的に強まっており、消費者はそれを簡便かつスピーディに実現したいと考えている。

主な洞察> 6. デジタル・ディスラプション

ケーススタディ:小売業者はシームレスなオムニチャネル、O2O、顧客体験の提供に向かってシフトする

49

Central THE MALL

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オンラインショッピングでの支払い手段として最もよく利用されているのは銀行振込で、代引きがそれに続く

最も選択されているオンライン決済プラットフォーム(オンラインショッピングを行っている調査回答者に占める割合)

タイの消費者が最もよく使用している支払い方法は銀行振込

• 回答者の59%がオンラインでの買い物の代金支払い方法として銀行振込を選択。

• 代引きを選択した回答者の割合は28%となった(代引きはクレジットカードの普及率が比較的低い国で最もよく使用されている支払い手段となっている)。クレジットカードおよびモバイル決済を選択した回答者の割合はそれぞれ8%、5%であった。

主な洞察> 6. デジタル・ディスラプション

5%

8%

28%

59%

クレジットカード

代引き

銀行振込

モバイル決済

• 銀行間モバイル決済システムの「PromptPay」が2017年1月にサービスを開始。登録済みの顧客は携帯電話を使用し、受取人の電話番号または市民IDを入力するだけで送金できる。

• Mastercard、UnionPay、Visaの決済カードの保有者であれば、標準規格であるQRコードを利用したモバイル・アプリを使用して、支払いを簡単に実行できる。

• この支払いサービスの場合、店頭で消費者が複数のQRコードをスキャンする必要はなく、店舗は1つのQRコードを表示するだけで済む。タイ銀行はこのサービスを2017年第4四半期までにタイ全土で開始する計画。

出所: デロイトによるタイ消費者調査(2017年)

キャッシュレス社会に向けた動き…

50

PromptPay

Bank of Thailand

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• Alipayとタイのカシコン銀行は、タイを訪れる中国人観光客を対象としたQR

コード決済の共同推進強化を計画している。支払いの際、店舗側でカシコン・モバイルアプリを使ってQRコードを生成し、それを中国人観光客が持つスマートフォンのAlipayアプリで読み取ると、決済が完了する仕組みである。

• Alipayはタイの大手自動販売機運営事業者であるSun 108とも提携しており、中国人顧客がAlipayアプリを通じて支払える24台の自動販売機を全国に設置した。

出所: 公式ウェブサイト、 Tech in Asia 、デロイトによる分析

背景

• 中国人観光客の「爆買い」はよく知られている。中国のハイテク企業にとって、世界各国を旅行する消費者は海外市場に参入するためのエントリーポイントとなる。

• 中国のAlipayは中国以外では普及率が低いものの、中国人観光客の取り込みに熱心な国際的なブランド、小売業者、空港と提携している。同社は特にタイで成功を収めている。タイでは2016年の国際観光収入のほぼ3分の1を中国人観光客が占めている。

施策QR コードを利用するAlipayアプリ

アプリで支払える自動販売機

主な洞察> 6. デジタル・ディスラプション

ケーススタディ:中国のAlipayがタイの商業銀行と協業

51

Kasikorn Bank Alipay Sun 108

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タイのファクトシート

本消費者調査の方法

主な洞察

今後の展望

アジェンダ

52 © 2018. For information, contact Deloitte Tohmatsu Consulting LLC.

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2017年タイ消費者調査からは、タイで成功するための4つの重要なポイントが浮き彫りになった

今後の展望

出所: デロイトによるタイ消費者調査(2017年)

慎重だが楽観的なタイの中所得層の消費者

価値志向のタイの消費者の要求に応える

消費者行動を左右するのは依然として、価格、利便性、ロケーション

タイのデジタル消費者に合わせた

ポジショニング

• タイの消費者は経済全体に関して楽観的な見方を強めている。

• すべての収入レベルの人が経済について明るい見通しを持ちつつも、支出の増額には慎重であり、収入の範囲内でしか支出しないことが多い。

2018年の計画は、楽観的要素と悲観的要素を同等に配慮したものとすべきである

• タイの消費者は昨年に比べて生活必需品への支出を増やしており、価値志向を強めている。

• 価格により敏感になっている一方、好みに合った要素を備えた適切な商品を見つけることにも価値を見いだしている。

タイの消費者の様々な階層に固有の嗜好に対応すべきである

• モダントレードがバンコクで支配的だが、より規模の小さい都市ではトラディショナルトレードが依然として支配的。

• コンビニエンスストアは比較的規模の小さい都市で個人商店に取ってて代わる見通しで、この動きは利便性、年中無休のアクセス性、価格の優位性が相まって加速すると予想される。

トラディショナルトレードが依然として支配的だが、都市部ではモダントレードへのシフトが予想される

デジタル指向を強めるタイの消費者を捉えるには、独自のデジタル活用策と(B2CおよびC2C)戦略を備えるべきである

• 小売業者がオムニチャネル体験の提供に着手していることと相まって、eコマース(B2CとC2C)は引き続き成長する見通し。

• ソーシャルメディアは、購買決定への影響を及ぼす情報入手経路としての重要性を増している。

• 簡単な支払い手段とより高い利便性を提供する新たなプラットフォームの出現は、こうした成長を支え続けるだろう。

1 2

3 4

53

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コンタクト

松尾 淳

パートナー/コンシューマービジネスリーダー

[email protected]

高橋 俊成

シニアマネジャー/シンガポール駐在

[email protected]

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デロイト トーマツ グループは日本におけるデロイト トウシュ トーマツ リミテッド(英国の法令に基づく保証有限責任会社)のメンバーファームであるデロイト トーマツ合

同会社およびそのグループ法人(有限責任監査法人トーマツ、デロイト トーマツ コンサルティング合同会社、デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会

社、デロイト トーマツ税理士法人、DT弁護士法人およびデロイト トーマツ コーポレート ソリューション合同会社を含む)の総称です。デロイト トーマツ グループは日本

で最大級のビジネスプロフェッショナルグループのひとつであり、各法人がそれぞれの適用法令に従い、監査・保証業務、リスクアドバイザリー、コンサルティング、ファ

イナンシャルアドバイザリー、税務、法務等を提供しています。また、国内約40都市に約11,000名の専門家を擁し、多国籍企業や主要な日本企業をクライアントとして

います。詳細はデロイト トーマツ グループWebサイト( www.deloitte.com/jp )をご覧ください。

Deloitte(デロイト)は、監査・保証業務、コンサルティング、ファイナンシャルアドバイザリーサービス、リスクアドバイザリー、税務およびこれらに関連するサービスを、

さまざまな業種にわたる上場・非上場のクライアントに提供しています。全世界150を超える国・地域のメンバーファームのネットワークを通じ、デロイトは、高度に複合

化されたビジネスに取り組むクライアントに向けて、深い洞察に基づき、世界最高水準の陣容をもって高品質なサービスをFortune Global 500® の8割の企業に提供

しています。“Making an impact that matters”を自らの使命とするデロイトの約245,000名の専門家については、Facebook、LinkedIn、Twitterもご覧ください。

Deloitte(デロイト)とは、英国の法令に基づく保証有限責任会社であるデロイト トウシュ トーマツ リミテッド(“DTTL”)ならびにそのネットワーク組織を構成するメン

バーファームおよびその関係会社のひとつまたは複数を指します。DTTLおよび各メンバーファームはそれぞれ法的に独立した別個の組織体です。DTTL(または

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