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1 困り事・問題・課題
◆現 状◆
会計課では、毎月一般会計と特別会計合せて 6,000 件~7,000 件の支出調書を審査し、そ
の他市民病院事業と渡船事業の企業会計も併せの支出処理を行っている。件数が増大なた
め、各所管課においても会計処理を担当する職員が数人にわたることと、職員に異動がある
ことから、多種多様な問い合わせが会計課にある。そのことから会計課職員の会計事務の適
正且つ統一的指導が必要とされる。
◆問題点◆
・ 支払期日に支払いできなくなる可能性
指導内容の法的根拠等を確認する事に時間を費やすことにより、支払期日に遅れが生
じた場合債権者に重大な迷惑をかけることとなる。
・ 指導に統一性を欠いた場合
法に基づく明確な根拠がなく、いずれの対応も間違っていない事例が生じたとき、会
計課職員に共通認識がない場合、統一した指導が出来なくなる。
・ 所管課の会計担当者の異動
前任者の会計事務を踏襲するあまり、前年は債権者に迷惑のかからないよう例外とし
て今回に限り認めた処理であっても、引継ぎがうまくされず翌年も同様の処理が行なわ
れる事例がある。その時の会計課の指導時期と所管課の担当者が不明になってしまって
しまう場合がある。
◆課 題◆
会計課職員の迅速な指導及び助言や知識・情報の共有を図ることにより、より適正な会計
事務を遂行するにはどうすべきか。
マネージャー、リーダー始め7人 会計グループ
適正適正適正適正なななな会計事務会計事務会計事務会計事務をををを遂行遂行遂行遂行するにはするにはするにはするには
改善テーマ
経営品質グループ名 経営品質グループメンバー
2 改善案
◆改善点◆
(1) 多課に周知すべきことは、マニュアル化する。
・今年度は、決算時の支出調書の閲覧事務をマニュアル化した。
(2) 所管課の会計事務担当者へ指導・助言したことは、データにまとめ詳細に記録する。
・データの集約方法を見直す事で会計課職員相互の情報の共有を図ることが出来、会
計事務が適正且つ効率的になる。
(3) 会計課職員の共通認識および情報を統一するため、定期的に話し合いの時間を設けた。
・毎週冒頭に一週間の予定と所管課からの質問・疑問等に関し会計課内で調整が必要
な事案の確認をする。
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決 算決 算決 算決 算 にににに 係係係係 るるるる 支 出 調 書 閲 覧支 出 調 書 閲 覧支 出 調 書 閲 覧支 出 調 書 閲 覧 マ ニ ュ ア ルマ ニ ュ ア ルマ ニ ュ ア ルマ ニ ュ ア ル
調書閲覧に関する根拠
対応フローチャート作成
会 場 写 真
3 改善効果
(1) 会計課職員の考え方を統一し各課への対応ができ、課内の職員自身も法的根拠等を再
確認することにより、スキルアップにもつながった。
(2) ファイルにまとめ詳細に記録することで、課内の職員が同一事案について同様の助言
が出来た。
以前に例外的指導をした場合であっても、所管課にその時の経緯の説明が可能となっ
た。
(3) 会計課職員の抱えている問題の確認とサポートの必要性を事前に把握し、各自の週内
の業務の調整が可能となる。
4 マネージャーからの言葉
会計課の重要な業務の一つに、支払調書の審査事務があります。これは、毎日、所管課か
ら提出される支出命令(書)にかかる支出負担行為が法令又は予算等に違反していないこと
を正確に、かつ効率的に審査するとともに、公金を適正に支出するための事務です。
現在、年間を通して、その審査件数は月平均で 6,000 件から 7,000 件と実に多くなってき
ています。また、このほかにも、市民病院事業及び渡船事業の各企業会計の支払審査の事務
も行っており、これら企業会計における調書様式も様々なものとなっています。
このような状況の中、会計課が行う審査事務に対しては、まず、会計課職員が同一の判定
基準を持つことが最も大切なことと考えています。このことは、所管課の会計事務担当者を
指導するうえでの信頼性や正確性に直結しています。会計課の職員によって、異なる認識に
基づく異なる指導をしていては、信頼性や正確性は確保されません。そのためにも、会計課
職員は日頃から法的根拠はもちろんのこと、それ以外の細部にわたる事柄についても共通の
認識や理解を共有し合うことが重要と考えます。
合併から 2 年が経過しようとしています。合併前は、それぞれの団体にそれぞれのルール
や決め事がつくられ、それらに基づいて調書が作成されてきたと思います。そこには、長所
も短所もあったかと思います。幸いなことに、当課には旧西尾市、旧三町のほか、広域連合
に在籍していた職員もいます。各職員が合併前の経験等の情報を共有することで、旧西尾市
のルールや決め事をそのまま引き継ぐのではなく、それぞれの団体が有していた長所を上手
く取り入れていくことで、経験に基づいたより実践的かつ適正な審査事務に変えていくこと
ができるのではないかと考えます。
今回の事務改善では、会計課内でこれらの点の重要性が改めて認識されたとともに、マニ
ュアルの作成や定期的な情報交換・協議の場が設けられたことで、これまで以上に、課内の
職員間での共通した審査技術や審査のための知識の蓄積が図られ、より一層適正で効率的な
審査事務が可能となると考えています。
以上の効果が期待できる今回の事務改善は、とても有効であり、今後とも、継続していく
ことが重要と思いますので、さらなる改善を加えながら、継続していってほしいと思います。