25
十九 ( 122 ) 35β ( ) 9

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一橋論 叢 第 五 十 九 巻 第 三 号 (1 2 2)

博士

論文要旨〕

計画

経済と

社会主

義企

3 5 β

論文の

課題と

論文は

社会主義経済の

計画的運営を

能率

化する

制度的

論的問題に

関す

研究で

る。

検討の

素材は

邦の

〇年代後半以

降六五

年経済改革に

経済制度と

経済

論で

る。

主論文で

は、

国民

経済計画と

業計画

との

結合関

係や

企業計画の

体系的考察を

通し

て、

計画の

斉合性と

能率性を

保証するメ

検討し

た。

副論文で

は、

主論文の

論的

提と

投資計画の

配分基準を

考究し

た。

知の

うに

社会主義経済

社会体制ほ

第二

後、

史に

影響力を

与え

世界体制の

方の

側と

して

はっ

位置づ

られ

うに

なっ

た。

連邦に

て、

プロ

政権が

樹立さ

半世

紀を

経過し

た。

時期は

世界大戦と

国内戦な

るソ

連邦に

とっ

異常な

緊張と

闘い

時期で

あっ

が、

同時に

今日の

社会主義計画経済制度の

礎を

築い

時期で

あっ

た。

社会主義経済制度ほ

産手段の

社会化を

基盤に

て、

経済の

計画化と

間労働の

搾取か

らの

放を

指すもの

る。

は、

資本主義経済の

無政府生

産と

賃労働の

揚に

応して

社会主義経済が

志向す

基本原則で

り、

原則の

追求の

上に

人間が

経済運営の

主人

会(

ゲル

)

約束され

る。

た、

社会主義経済に

する

歴史的課題に

し、

現実の

社会主義経済制度は

応え

るの

か。

社会主

義経済体制を

確立

苧三9

ば、

事は

解決され

とい

期待

は、

今日で

もは

通用し

ない

産手段の

社会化は

題解決の

前提に

すぎな

い。

可能性を

現実性に

転化する

ほ、

社会主義経済の

法則性を

踏ま

科学的な

計画

管理

度と

支え

済理

論が

構築され

ずそ

改善し

行か

ない

過程で

会主義経済に

特徴

的な

問題が

発生

する

来の

国の

社会主義経済の

研究は

経済制

度の

研究と

済理

論の

究と

ずし

十分に

結合し

かっ

うに

る。

ば、

価値法則の

存在と

作用形態を

討議の

中で

産物

般の

産を

組織する

その

実現過程

曲町

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社会主義的特殊性など

を、

論との

関わ

合い

制度的側面を

解明

する

研究方法は

かっ

た。

業会計制度や

経済制度の

詳細な

紹介ほ

あっ

も、

両者を

計画シ

テム

とし

結合し

総合的に

捉え

試み

は、

なか

われ

る。

私の

研究は

十分な

もの

が、

うし

来の

究方法上の

間隙を

少しで

埋め

たい

とい

う意

図が

あっ

た。

がっ

て、

(

イ)

連邦の

経済

経営制

きる

詳細に

跡づ

け、

それ

関連に

問題を

考え

るこ

と、

(

)

現象を

テム

全体との

関連で

置づ

るこ

(

業の

指標群の

統一

察な

ど)

(

)

企業の

機構を

国民

経済計画との

関連で

促え

るこ

どの

諸点に

留意した

知の

うに

連・

東欧圏の

経済計画

制度は

最近

発展途

上の

転換期を

迎え

る。

問題を

邦に

限っ

と、

〇年近

くの

期間に

計画

化理

論の

関心は

主と

点に

集中して

た。

(

イ)

産効率をヨ

リ一

層高め

諸理

論の

開発

労働生

産性の

測定とそ

引上

問題

投資の

部門間

域間へ

配分基準に

関する

題な

ど、

(

)

企業活動の

物的刺激制度をヨ

合理

化する

り、

経済の

基礎細胞に

リ一

層の

活力を

与える

問題

(

)

産手

段の

( 12 3) 彙

時・

適量の

律動的配置問題と

消費財市場の

動向に

見合う

誘導す

問題

流通過程の

改善問

題、

(

)

数学的手法や

情報処理の

自動化手段をヨ

広汎に

適用するこ

よっ

て、

計画指令

情報伝達を

迅速化する

問題

私の

研究ほこ

うした

最近

動き

踏ま

て、

副論文で

は(

イ)

問題と

(

)

問題の

分野を

取扱い

論文で

は、

(

)、

(

)

(

)

問題に

関連さ

問題を

展開し

る。

主論文の

内容

社会主義経済制度の

本的

特徴の

は、

国民

経済計画を

える

形で

企業計画

結合して

るこ

とで

る。

社会主義経済

は、

業国家+

り、

各企業は

支店とい

う形

る。

点で

個別

資本の

運動が

結果的に

総資本の

動と

把握さ

資本主義体制と

は、

全くその

原理

異に

する

企業国家+

は、

全体と

して

経済価値の

収を

計り

物的バ

持し、

拡大再生

産を

施錠し

ない

限り

ほ、

個別企業は

個々

価値の

収を

計る

要は

ぅに

考え

られ

る。

事実

戦時共産主義の

時期に

は、

国営企業は

その

産物を

無料で

国家に

引渡し

企業の

費用は

すべ

国家予

算に

よっ

賄わ

た。

今日に

至る

まで

欠損部門や

損企

業が

割合で

存在しっ

けて

た。

企業の

立と

発展経過を

と、

業単位の

制度は

第に

発展整備さ

し、

九六五

年の

経済改革もこ

延長

線上

考え

るこ

とが

る。

ラス

チョ

は、

通常

独立採算制と

邦訳さ

れ、

個別企業ご

利潤を

確保す

制度と

解さ

る。

し、

度の

過去四

〇年近い

発展

過程を

眺めて

みる

と、

企業単位の

利潤追求機能は

そん

なに

ない

制度の

本質は

収入の

範囲内に

支出を

規制

▲7

する

原則的努力を

各企業に

要求す

るこ

とに

り、

節約制度を

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一 橋論叢 第 五 十 九巻 第 三 号 (1 2 4)

維持し

強化する

点に

うに

思わ

る。

企業利潤は

くま

目的で

く、

節約闘争を

組織す

段で

あっ

し、

後もこ

原則は

変で

う。

に、

企業

利潤の

もつ

社会主義的特徴が

反映さ

れて

ある

社会主

義経済制度は

長期的

全体的視点か

ら、

物的生

産構

造と

成長率を

計画的に

決定する

制度で

あっ

て、

社会的価値補填

全体と

証さ

ば、

個別的に

多少の

欠損企

業が

存在し

も、

制度的に

許容さ

るべ

もの

なの

る。

第三

章と

第四

革で

は、

国民

経済計画と

企業計画

との

結合関係

を、

計画

作成

過程に

関連づ

けて

捉え

た。

経済計画を

たて

るに

たっ

ほ、

条件が

けれ

(

イ)

企業の

産・

出荷計画は

同時に

他企業の

仕入

計画と

原材

供給(

産)

計画に

結合し

れば

らな

い。

もこ

企業間の

結合関係ほ

全体と

して

最も

能率的な

ない

(

)

年々

産上の

ラン

能率を

保証

ら、

長期計画で

望まし

方向に

産構造を

誘導し

なけ

ない

軒)

級機関が

企業に

与え

産課題

は・〔

書生

産能カを

十分に

汲み

くし

その

緊張度は

企業間に

平等な

もの

い。

(

)

企業の

自発性を

尊重

し、

産性向

企業意欲を

組織し

い。

(

ホ)

産さ

費財は

住民の

需要に

量的に

質的に

応え

ない

(

)

計画指令は

分な

もっ

伝達さ

れ、

指令相互間に

斉合性が

らな

うし

諸条

件を

す生

産計画を

作成す

めに

ほ、

機関が

大枠指令を

決定し

下部

機関に

細分化する

過程で

おっ

J

全体と

部分の

要求と

可能性の

相互

流、

民主集中制が

証さ

けれ

なら

い。

条件の

とで

各企業の

産計画

ほ、

経済全体の

計画に

有機的に

結合する

業企業の

産計屑は

技術工

業財務計画+

体系

る。

計画シ

テム

は、

産高指標を

中心

て、

互に

密接

関連を

もつ

指標群か

なる

がっ

て、

指標の

変更

ほ、

他の

連の

指標に

影響を

与える

指標群は

その

管理

上の

機能に

従っ

計画指標

(

標と

算指標)

評価指標

刺激指標な

顆別

するこ

がで

きる

企業計画体

系の

察に

引継い

て、

体系の

ば一

現象と

従来か

問題視され

きた

課題

為的歪曲問題を

(

章)

問題は

来の

利潤論争+

の一

論点を

構成する

もの

り、

需要側(

業、

民)

真に

要な

産物の

産を

生産側に

どの

うに

保証さ

かに

関連した

問題で

る。

間題の

解決に

は、

(

イ)

級機関が

的確に

需要

側の

要求

捉えて

細か

く生

産企業の

品目を

する

か、

(

)

級機

関の

品目指令は

経済上

要な

大枠課題に

限定し、

その

枠内で

産企業が

需要側の

動向に

弾力的に

応するよ

うなメ

作り

げる

ずれ

要で

る。

邦で

は、

(

イ)

法(

行政

法)

沿っ

制度上の

改善が

試み

た。

しか

し、

如何に

級機関が

需要側の

動向把捉に

努力し

も、

益々

複姫化しっ

産品目をこ

とご

詳細に

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血勺

現場に

指令するこ

は、

可能で

ない

大変な

労力と

費用を

要と

する

ちが

ない

上、

詳細な

品目別生

産能

力や

その

産組

織化

方法は

産現場が

番よ

知っ

る。

がっ

て、

肝心

産上の

ラン

級機関

統制する

ば、

細目に

は、

産現場に

方が

能率的で

る。

六五

年の

革ほ

(

)

方式に

踏み

切っ

たの

る。

場合

総生

産高指標+

企業活動の

指導・

評価方式は

品目

別生

産課題の

人為的歪曲を

促進する

が、

すで

年頃か

摘さ

た。

商品生

産高指

標+

棟準加工

価値指標+

導入が

行な

れ、

最近

で一

部門や

企業で

採用さ

た。

し、

法は

度的に

複雑なこ

と、

問題の

積極的解決

策で

ない

由か

ら、

支持を

失い

六五

年改訂制度で

は、

販売高指標と

利潤額

指標とが

利潤率指標と

組合わ

れて

使

用さ

なっ

た。

第六

章で

は、

労働と

賃金計画の

察に

あて

られ

る。

計画

経済

制度で

は、

財の

産計画と

労働力の

配置計画が

要な

分野を

構成する

本来なら

経済全体の

労働力配置計画か

説き

すべ

とこ

ろで

が、

本論文で

は、

業内計画に

位置づ

( 1 25) 彙

労働と

賃金の

計画に

焦点を

絞るこ

た。

社会主義の

とで

賃金額は

労働力の

再生

産価値に

規制さ

もの

く、

社会的生

産へ

参加の

程度に

応じた

分配額

表わ

もの

れて

る。

まり

労働の

質と

量に

応じた

社会

主義的分配原則は

賃金制度に

よっ

貫徹さ

建前に

る。

その

に、

度は

(

イ)

労働必

基準量を

科学的に

決定す

度、

(

)

賃率制度(

便

覧、

賃率等

表、

賃率)、

(

)

貸金形態と

系(

高賃金

時間

貸金

ど)

部分か

板さ

れて

る。

第七

草で

ほ、

企業内部に

留保され

自律的に

その

使用が

認め

られ

利潤部分の

刺激的機能に

て、

考察し

た。

従来の

制度で

は、

業利潤が

十分に

企業活動を

刺激し

とは

ない

ば、

(

イ)

産能力と

較し

て、

産課題を

受取るこ

功し

業、

(

)

国家

算の

出が

保証さ

産手

段を

余裕を

もっ

蓄積するこ

とに

成功

企業

(

)

機械化

化の

だ、

員数が

相対

的に

少ない

企業な

ほ、

他の

条件が

等しい

ば、

業の

産努力と

無関係に

当りプレ

、、

をヨ

多く

得する

機会に

恵主れ

た。

うし

点を

六五

年改革で

は、

ぎの

方法で

改善し

うと

試み

た。

(

イ)

は、

評価指

標とプレ

、、

支払い

計算基準を

改訂し

た。

(

)

は、

使用料制

度を

新設し、

財政支軋の

代わ

りに

業の

白己

積立

資金制度と

銀行の

貸付金制度を

化し

た。

(

)

ほ、

企業利潤の

定此

率に

よる

内部留保制度を

改め

留保

利潤額を

貸金フ

額に

例させ

計算方式に

移行し

た。

うし

た一

連の

改革を

連邦の

経済学者は

完全なホ

チョ

制度の

導入

る。

改革を

成功さ

は、

上の

企業内部の

問題の

解決の

外に

企業を

外的諸条件の

整備

すな

資材-機械供給制度や

格体系

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橋論叢 第 五 十 九 巻 第 三 号 ( 1 2 6)

改善が

要不

可欠で

ある

。.こ

らの

点に

は、

.「

結語+

部分で

若干の

摘を

行なっ

る。

最近の

連の

制度改革の

潮流の

して

計画情報

報告

情報の

処理

迅速化する

に、

計画

管理

制度に

数学的手法

大幅に

導入

しょ

うとい

試み

存在する

れは

分散的決

定を

集中的決定に

結合する

伝達機構の

整備問題とし

て、

計画

済制

度に

とっ

可欠の

る。

第八

草で

は、

うし

野の

具体的事例と

して

デル

企業計画

作成方法

企業計画と

経済計画

との

結合

題を

察し

る。

問題に

は、

企業行動の

最適化

基準と

て、

指標を

採択すべ

とい

う点に

る。

種の

指標

して

(

イ)

利潤率極大

(

)

商品

高=

高最

大、

(

)

産品目比

率ベ

最大

(

)

操業度最大

基準が

提起さ

る。

改訂

度で

は、

(

イ)

(

)

混合

基準を

第一

順位と

し、

れに

(

)

(

)

基準を

追加的に

考慮する

うな

仕方で

業活動を

誘導し

うに

る。

し、

連邦の

学者の

計算例で

うに

基準が

両立

ない

とが

往々

うる

る。

場合

企業行動と

して

基準を

優先させ

るべ

きな

か。

点は

今後に

残さ

課題で

る。

副論文の

内容

副論文は

社会主義制度の

投資配分の

最適基

追求し

た一

連の

論文か

る。

研究と

主論

は、

ぎの

る。

3

第一

に、

研究は

計画

経済制度を

支え

資配分の

的根拠を

追求し

もの

で、

国民

経済上

ラン

構造

は、

種の

究を

抜き

は、

論的解決は

不可

能で

る。

て、

研究は

主論文で

取扱

た、

経済計画

企業計画の

合問題の

前提を

もの

ある

第二

に、

主論文の

論点

は、

企業行動を

有効に

刺激する

制度の

考察に

あて

たの

が、

制度を

リ一

層改善する

めに

は、

適切な

価格制度と

それ

支え

価希理

論が

要で

る。

投資効率基準の

研究は

価椿理

可分に

結合して

発展し

た。

て、

投資選択に

利用さ

計算式

e

チ1

(Q‥

取樽-

計‥

拓埼}

1‥

蒲億益蟹聾

倣)

産価

椅+

説を

支え

有力な

論拠と

して

利用さ

るの

る。

て、

社会主義計画

経済の

は、

年々

総投資は

蓄積

率の

大枠内で

決定さ

れ、

各生

産部門に

配分さ

る。

場合

その

投資に

よっ

増加を

定さ

産物相互の

は、

るバ

法で

決定さ

も、

同一

加バ

保証し、

資総額に

割当投資額の

範囲を

ない

連の

投資プロ

ジェ

かで

社会

的労働支出の

最小

保証する

ジェ

選択問題が

発生

する

(

題)

また

逆に

所与の

投資額の

囲で

投資プロ

適当に

選択するこ

よっ

産物の

率ベ

トル

極大化

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( 1 2 7) 彙

問題を

線型計画

法を

用い

解い

たの

グィ

た。

フ・

デル

て、

詳し

討しょ

う。

デル

前提は

(

イ)

諏与の

投資額

(

)

れに

よっ

保証

され

総生

産高は

定(

単一

物)

(

)

産に

し、

凝資の

割当対

象と

なる

複数の

産単位(

業)

存在する

(

)

各生

産単位は

投資量を

独立

数と

し、

社会

的労働支出量を

従属変数と

する

原点

関して

凸なる

減少曲線を

もつ

し、

曲線上の

各点

は、

すべ

同一

産高を

証す

もの

する

(

ホ)

各生

産単位で

投入さ

資の

は、

投資プ

ジェ

系に

割当て

られ

総投資額の

範囲内

り、

各生

産単位で

保証

産高の

合計は

系に

与え

産課題を

すも

する

前提の

で、

各生

産単位に

うに

投資を

割当て

ば、

系の

消費する

社会的労働支出を

最小

か。

がノ

問題設定で

る。

間題の

は、

各生

産単位の

もつ

曲線上

の一

点に

接する

接線の

勾配が

等し

うな

投資額を

記の

制約投資額の

範囲内で

探す

り、

代数的に

は、

ラン

1

未定係数簸で

解くこ

る。

種の

問題を

実際に

適用する

当っ

は、

■集中的決定

分権的決定方式の

管理

制度を

考え

る。

者の

方式に

ば、

産単位の

計算デー

すべ

中央に

集中

し、

そこ

最適解の

結果

全体と

最小

会的労働支出を

保証する

うな

投資割当

額を

各生

産単位に

告し、

れに

沿っ

各生

産単位が

行動す

るこ

とに

なる

式の

長所は

分権的決定方

式に

較して

中央と

産単位との

行錯誤過程が

省略さ

るこ

るが

その

反面

投資

プロ

系に

含ま

産単位の

数が

増大すれ

する

程、

デー

収集と

処理に

時間と

経費が

要と

なる

点を

もっ

る。

て、

分散的決定方

式は

中央で

当な

投資

打歩(

投資効

率、

)

決め

各生

産単位に

すこ

とに

よっ

て、

最適解に

近づ

くプロ

セ.

開始さ

る。

各生

産単

位で

ほ、

社会的労働支出に

投資打歩を

含む

総費用(

出)

最小

化する

点を

求め

要な

投資額を

中央に

申請

する

中央で

は、

各生

産単位か

ら上

資必

要額の

合計

を、

投入

能な

投資総額と

較し

者が

範囲をこ

えな

で、

れに

番近

なる

うに

投資打歩を

調整する

うし

て、

数回の

試行錯誤の

ちに

最通解を

保証する

投資打歩と

別的投

資額とが

同時に

決定さ

る。

方式の

長所は

産単

位が

多数の

易合に

少な

経費で

最適解に

到達し

うるこ

が、

決定に

至る

時間的

浪費を

最小

化する

情報伝達制度を

れば

らな

い。

し、

方式で

は、

最適投資配分の

決定と

最適投資打歩と

が、

同時決定で

るか

ら、

ポジ

うよ

うに

決定さ

標準投資効率γ

含む

算式Q

チ→

最小

化を

目標とし

て、

各生

産単位が

資配分を

決定する

はい

ない

カン

グィ

線型計画モ

は、

難点を

定の

限度内で

避する

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一 橋論叢 第五 十 九 巻 第 三 号 ( 1 28)

る。

ポジ

フ・

デル

実際的効用は

資プ

ジェ

内に

産単位が

多数で

ある

か、

多数の

に、

γ

値を

適当に

定める

よっ

て、

許容さ

投資額の

傍で

投資効率を

最大に

する

可能性を

もつ

点に

る。

論の

う一

特徴は

彼の

論が

産価格+

説の

支柱と

なっ

息に

ある

彼の

主張

れば

Q

+計・

計算方式こ

そ、

社会主義的な

蒋で

り、

価格の

始め

投資の

最適配分が

保証さ

う。

しか

し、

私は

説に

賛成し

ない

なん

なれ

ば、

彼の

論の

有効性は

社会的労働支出に

例し

価蒋体系(

資本

歩を

含ま

格)

存在を

抜き

して

ほ、

考えら

る。

連邦の

最近の

価格政

策は

価樽論争の

系譜か

らい

ば、

産価格+

方式に

めて

近い

政策を

打出し

とい

わね

い。

し、

企業の

ラス

チョ

制度の

強化策

関連で

採択さ

政策で

あっ

て、

ポジ

論の

政策的

帰結と

考え

るべ

ない

すなわ

ち、

従来の

産価椅+

整理

と、

早い

時期に

が、

企業内の

産手段の

凍結現

象を

除去する

めに

利潤率指標を

企業の

活動評

価指標と

利用すべ

きこ

論じ

その

系譜の

に、

有償制(

使用

料、

資金

度)

主張さ

れ、

うした

料金支払い

保証す

価格制度と

て、

産価格+

主張さ

り、

もに

う一

流れ

て、

ポジ

較差支出説+

立脚する

産価格+

説が

る。

両者が

果し

同一

産価

格+

帰着す

朗3

うか

論的検討は

行な

ない

が、

私見に

者が

致する

算は

少ない

ずれ

社会主義経済の

とで

るべ

価格形成原

理の

追求は

残さ

要な

課題で

る。

博士

文審

査要旨〕

論文

題目

計画

済と

会主

義企

業+

論文

審査

l

論文は

連の

社会主義的計画制度が

斉合

性およ

能率

性と

う観点か

どの

うに

運営さ

とい

問題に

する

研究で

る。

間題の

研究は

国で

ろん

連に

え、

全面的な

段階に

たっ

はい

ない

がっ

者は

れに

る一

梯と

て、

第一

に、

研究課題を

企業の

計画

管理が

現実に

うに

動い

具体的

制度

的に

跡づ

るこ

とに

点を

き、

第二

なか

ら、

国民経

済計画と

企業計画との

相互

関連お

計画

指標シ

テム

有機的な

関連とい

う理

論的問題を

抽出するこ

努めて

る。

資料的素材は

主と

て一

九六二

年以

降の

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潤論争+

契機と

実施さ

れた

九六

年秋の

国営企業管理

制度改革の

前後に

中して

る。

著者は

主論文の

かに

副論文

して

投資効率論争に

関連する

連の

文を

出し

が、

れら

は、

述の

第二

問題の

純理

論的側面に

直接関連す

もの

り、

らの

諸成果も

審査に

評価する

適当で

考え

た。

ソ】

主論文の

構成を

革別に

すと

次の

とお

りで

る。

第1

・社

会主義企業の

第2

企業と

国民

経済

第っ

J

国民

経済の

計画制

第4

企業計画の

第5

題と

実現問題

第6

労働と

賃金計画

第7

企業利潤の

刺激的機能

第8

企業計画へ

数学的手法の

通用

結語

ゆる

利潤論争+

政策的帰結に

関する

覚書

副論文は

次の

篇で

る。

(1 2 9) 彙

4 3 2 1

線型計画の

問題

連邦に

ける

投資効率決定法に

投資効率の

諸問題

線型計画モ

デル

投資効率測定論に

5

社会主

義の

とで

産価格説批判

主論文と

副論文の

特徴を

下要約し

る。

論文の

第1

革お

第2

草は

連邦社会主義制度の

特徴

社会主義企

業の

もつ

権限と

機能を

察し

もの

で、

全体の

概念的な

枠組を

えた

よい

記述は

本の

学者の

議論を

再整理

する

とい

形で

おこ

われ

る。

著者の

観点の

最大の

特徴は

中央計画

当局が

決定し、

それ

企業が

従属し

ない

計画

指令の

拘束

性と

企業の

主性の

助長を

うホ

制(

算制)

との

係に

見方に

ある

とい

い。

た、

トの

しい

強化を

た一

年改革の

意義

する

著者の

評価の

しか

もか

問題で

る。

著者

解釈に

ば〔

社会主義経済制度は

中央計画当局が

的視点か

ら一

定の

成長率と

産業構造の

展望の

産業を

計画

化する

制度で

あっ

て、

個別企業の

採算制は

計画的な

拡大再

産を

達成する

めの

手段で

り、

たい

目的と

なる

く、

・伽こ

採算制はあ

まで

企業の

産費節約闘争

組織化する

めの

制度で

ある

制度の

強化に

よっ

て、

別企業の

利潤追求を

台と

する

市場経済の

復活を

誘発す

るこ

警告し

ず、

その

大枠指定に

品目

産指令の

うな

計画の

拘束が

要で

る。

うな

解釈は

著者が

九六

年改革は

来の

計画方法を

(

J

本的に

もの

く、

の一

攻長を

だて

もの

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一 橋論 叢 第五 十 九 巻 第 三 号 (1 3 0)

るに

すぎ

ない

とみ

なし

るこ

唆して

る。

第3

章お

第4

章は

中央計画当局に

品目

産数量

算定方

法と

れの

業へ

伝達の

仕方お

実現の

方法に

て、

制度的記述を

おこ

なっ

もの

ある

中央計画当局に

品目

別生

産計画の

作製は

部門連関バ

表を

利用す

物財バ

ラン

方法と

詳細な

産現場の

情報に

とづ

個別

財バ

ラン

表の

積上

法の

り、

相互

点検的

進め

れる

前者の

法が

用い

うに

なっ

たの

は一

六二

年計画以

降の

とで

が、

企業の

産活動は

中央計画

当局か

指令さ

れる

承認指標と

とづ

企業自身が

制定する

計算指標との

計画的導きの

もと

遂行さ

る。

その

企業の

活動に

影響を

える

指標と

して

は、

企業の

績を

はか

ため

評価指標

その

成績い

んに

よっ

報奨を

基準

す刺激指標な

が、

著者はこ

らの

指標群に

詳細な

とづ

けを

試み

る。

第5

章ほ

中央計画の

意図が

承認指標の

欠陥の

めに

企業次

元で

実現さ

たい

仕組み

なっ

要な

ケー

の一

て、

課題の

実現問題を

げ、

らに

年以

来、

その

欠陥を

改良する

めに

逐次と

認指標改

訂の

試み

分析を

企て

もの

る。

来の

央計画に

総生

産高指標の

達成に

人為的歪曲が

ない

ちで

り、

需要(

業・

費者)

十分お

ない

うこ

ばし

生じ

が、

傾向

是正

うと

て、

年以

来とら

各種の

措置の

ち、

著者が

詳説し

るの

は、

企業の

細目

別品日生

画に

細っJ

査、

報告制度(

済会

試み)

費者の

需要動向を

反映する

商業機関の

直接注文生

産に

式(

企業

合同ポ

試み)

どの

直接的

措置の

か、

総生

高指標の

りに

採用され

新指標の

くつ

る。

その

うなも

て、

商品生

産高指標(

捻生

高よ

高の

分を

除い

額の

指標)

標準加工

価値指標(

分を

除い

額の

指標)

原価指標が

りあ

れ、

最後に

九五

年改革に

販売高指標が

上の

夫に

よっ

もい

して

解決しな

欠点を

除く

試み

代表する

もの

して

吟味さ

る。

第6

章で

れた

労働と

貸金に

する

計画は

労働

力の

国民

経済的な

適切

置を

うして

実現する

か、

その

貸金総額あ

賃率の

決定を

どの

うに

うか

う問題分野をふ

むが

主と

て一

六五

年改革以

後の

労働生

産性向上

計画

従業員数計画

賃金

計画等に

計画手続の

細目の

解明に

努めて

る。

第7

章は

集団的およ

個人的な

報奨を

用い

企業の

産活

動を

国家計画の

意図す

方向に

むか

刺激制度に

考察に

あて

られ

る。

その

点は

来の

企業フ

ド・

プレ

、、

制度の

もつ

欠点の

全面的な

改良を

かっ

た一

九六五

年改革

度の

刺激機能に

指向さ

る。

新制度で

は、

各種の

報奨は

企業利潤を

源泉と

奨励フ

ド一

本に

る。

著者

は、

さい

新しい

刺激制度が

計画意図に

う方向に

企業を

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導く

めに

は、

販売高

くに

利潤が

企業の

産活動の

評価手

段と

適切

るよ

うに

価棉形成が

おこ

れて

けれ

ない

強調する

新制度の

行的に

企て

られ

るの

企業卸売価格の

改訂で

が、

その

要旨と

原則の

考察ほ

結語+

る。

著者は

うな

利潤

中心

とし

刺激制度に

よっ

て、

社会的利益と

企業お

個人

利益と

調和が

可能

性を

認める

が、

他方で

その

どこ

価格が

競争的市場で

成立

する

価格と

異な

う点

新制度が

市場メ

カニ

経済の

運営を

もの

とい

う点で

強い

留保をつ

けて

る。

皇早

度改革と

関連して

導入さ

法に

て、

主と

リッ

デル

業計画の

作成方

介し

もの

る。

企業計画に

最適化基準と

して

利潤率最大

殿売高最大

産品日比

率ベ

トル

最大

操業度最大

など

が、

れの

基準ほ

般的に

相互に

両立

ない

指摘さ

る。

副論文は

社会主義制度の

投資配分の

最適基

を一

貫して

求し

るの

が、

主と

して

三グ

…チ

数学的方法の

紹介と

検討に

る。

( 1 3 1) 彙

副論文に

て、

くに

主論文との

関連で

要と

思わ

ほ、

ポジ

産価格+

説に

著者が

批判的

見解を

るこ

とで

ある

最近の

連の

価格政

策が

産価棉+

方式に

めて

近い

政策を

うち

るこ

認め

も、

それ

ラス

制度の

強度の

強化策との

連で

採択さ

れて

るの

あっ

て、

ポジ

論と

結合して

ちだ

もの

ない

とを

指摘し

ポジ

場で

働支出の

最小

化とい

う課題が

達成不

可能に

る。

3

国に

ける

従来の

社会主

義経済に

かん

する

研究は

など

命題か

るべ

会主義像を

作りだ

し、

観点

現実

社会主義を

論的に

検討する

とい

う方向を

多い

が、

れに

して

著者の

場は

まこ

照的で

る。

著者ほ

資本主義圏

とい

う制約さ

本の

条件

なか

で、

可能な

原資料に

あた

り、

忠実に

資料に

現実の

連の

歩み

とづ

ける

とい

う具体的な

観点の

ら、

的問題を

抽出する

とい

う方向を

とっ

る。

観的な

態度は

本の

社会主義経済研究の

水準か

らみ

とい

うこ

がで

きよ

う。

その

うな

場か

抽出さ

主要な

論的問題と

して

次の

指摘する

る。

第一

は、

国民

経済計画と

企業計

画との

相互

関連を

部門連関バ

個別物財バ

機的な

関連を

とお

とい

う問題で

ある

間題に

は、

著者は

国に

的・

体系的な

説明

る。

第二

は、

計画お

管理の

率性を

高め

に、

連に

毎年の

うに

計画

標を

改良するこ

試み

るの

が、

指楔の

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一 橋論叢 第 五 十 九 巻 第 三 号 (1 3 2)

論的な

意味と

役割ない

しは

限界とい

うもの

統一

的に

置づ

まと

うこ

る。

者の

研究がこ

ら二

題と

真剣に

取組ん

だこ

ほ、

国の

社会主義経済学の

水準を

歩前

進させ

もの

して

評価するこ

う。

著者は

連の

社会主義計画をあ

とづ

けな

ら、

要な

調を

物動計画と

主集中制の

管理

機構の

確立に

し、

基本線は

現在お

諸改

革の

かで

も一

貫し

受け

るこ

指摘して

る。

点に

は、

連に

もま

本の

研究者の

あい

だで

も、

ずし

意見の

致を

見て

あっ

て、

著者の

うな

立場は

集中制の

側面を

強調する

受け

ちで

ある

著者ほ

企業の

能率性を

高める

う意味で

分権的

傾向の

増大に

はっ

肯定的な

態度を

して

けで

だこ

うな

傾向が

自由市場の

導入に

進むこ

とに

反対の

意向を

表明

るの

ある

うい

点か

ら、

者はこ

うな

分権的傾向の

増大と

行して

価格

形成の

管理

機構も

十分に

確立さ

るこ

要で

ある

摘して

る。

価格機構は

資漁の

有効な

配分を

保証

する

もの

らな

が、

うい

う意味で

産価格+

適当で

られ

る。

場合

どの

うな

価格基準

よい

う点に

と、

著著の

見解は

ずし

ない

ふつ

う生

産価格説と

価値説と

ある

が、

著者は

甜3

ずし

価値説をと

く、

外の

基準を

指向し

うに

思われ

る。

しか

し、

点の

解明

まだ

分に

熟し

きっ

はい

たい

著者の

研究過程を

とづ

見れ

ば、

じめ

うち

は、

投資

効率を

ぐる

数学的方法の

研究に

主力が

で、

部分が

今回の

副論文を

構成し

とい

で、

うな

論的研究が

今回

主論

文の

かに

ずし

有効な

形で

りこ

れて

ると

たい

が、

社会主

義諸国そ

現に

種の

論と

政策の

結び

模索状態に

ある

思うと

ない

面も

り、

著者が

今後の

研究に

価格形成

問題等の

検討を

深化さ

るこ

期待さ

る。

うに

垂展開を

要する

問題を

はい

が、

計画

経済と

社会主業企業との

関係に

て、

著者の

主論文な

副論文

本の

学界に

すぐ

貢献を

なし

うるの

で、

審査員ほ

著者に

所定の

試験の

結果を

考え

て、

者が

橋大学経済学博士の

学位を

うける

もの

判断する

和四二

年一

〇月三

〇日

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博士

論文要旨〕

Ec

O

ロO

mi

O

D2

諾-

廿

日2

日ti

n

A∽

i

汐詔勺

gt

才の

(

視点か

らみ

経済開発)

A

1

論文は

開発途上

国の

開発初期条件+

殊性と

それ

諸国の

経済開発の

過程に

及ぼ

す影響

れに

有効に

処する

要請さ

特殊な

経済戦略の

塑に

する

研究の

中間的成果を

記述し

もの

ある

(

条件+

は、

開発途上

国が

発の

時点

て、

事実

とし

担わ

的、

的お

度的

等の

制約条

件をい

う)

2

研究対

象と

開発途上

国ほ

イン

ド・

中国お

台湾を

主と

るが

その

か、

較可

能な

統計資料の

手し

うる

限り

おい

て、

その

他諸国を

包含し

る。

( 13 3) 彙

らの

諸国の

開発初期条件+

とそ

開発過程

影響お

よび

請さ

戦略は

仔細に

検討すれ

決し

て一

様で

ない

が、

中か

開発途上

国に

共通する

もの

抽出し

定型化す

努力が

払わ

た。

他方こ

うに

化さ

開発初期条件+

等が

どの

うに

特殊で

るか

明らか

は、

それ

すで

開発を

完了

現代先

進国の

開発

段階の

開発初期条件+

等と

較し

れば

らな

い。

文で

は、

うな

もの

して

本の

明治維新以

降の

発段

階に

ける

的に

られ

た。

3

うに

研究の

経験的素材を

限定し

結果と

て、

論文は

面に

おい

て、

本の

開発経験と

較に

現代

開発途上

国の

経済開発の

考察と

う外観を

もつ

たっ

が、

論文の

含意と

して

は、

同時に

現代先進諸

国の

開発経験との

較に

お.ける

現代開発途上

国の

経済開発の

察と

う意義を

担うもの

ある

とが

期待さ

る。

より

定し

うな

ば、

論文ほ

現代開発途上

国の

開発初期条

件+

は、

現代先

進国の

去の

開発段階に

ける

較し

て、

多くの

点で

著し

異っ

る。

うな

相異の

相殺さ

結果と

して

現代の

経済開

発の

過葎は

過去の

迄かに

傾向

る。

3 βア

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一 橋論叢 第 五 十 九 巻 第 三 号 ( 1 3 4)

過去の

経済開発の

経験

ない

要約した

過去の

経済開発の

戦略方式は

現代開発途上

国が

開発過程の

困難

克服するた

めの

直接的教訓と

難い

知れ

ない

う基本的

仮説に

うて

進め

られ

が、

論文の

結論は

現代ア

開発途上

国の

済開発と

本の

経験と

較に

する

り、

仮説が

肯定さ

るこ

示唆して

る。

仮説を

開発途上

国一

般と

現代先進国の

開発経験

般と

較に

おい

検証す

るこ

は、

筆者に

残さ

今後の

課題で

ある

B

章節別構成

第1

初期条

1

序言

2

経済開発の

絵過

3

開発途上

初期条件

4

要成長率と

可能成長率

補論

現代経済開発を

記述する

単純な

構造模型

第2

基礎投資と

業開発戦略

l

農業の

初期条件

2

潅漑と

肥料

1「

先導的投入+

分析

3

基礎投資の

めの

経済的条件

4

肥料投入の

経済的条件

補論

先導的

投入の

国別検討

23+T

第4

12

加労働投入の

農業産出に

する

寄与

労働の

自家雇

用に

する

農家の

行動

農家労働力の

総雇用と

その

構造

農工

間の

純資源移転

序言

資渡移転の

照的な

3 6 ∂

第3

l

貴家

労働と

低雇用

序言

3

純資汲移転の

決定要因

補論

純資漁移転の

決定要因に

する

模型的分析

第5

技術進歩と二

構造的工

業発展

1

現代工

業開発の

初期条

2

規模構造と

経済進歩

3

家内工

業セ

産業選択

4

場工

業セ

ター

大規模生

産の

利益

5

結論

C

草別要旨

第1

現代経済開発の

諸問題をその

開発初期条件+

殊性との

関連に

解し

うと

する

本論文の

視点を

確な

らし

め、

本章で

ず経済開発の

総過程に

する

筆者

分析枠組が

る。

れほ

経済開発の

特殊初

件+

経済開発の

普遍的メ

カニ

+

発の

略+

とい

う三

本の

柱と

その

嫡互

作用に

よっ

組み

る。

(

申の

柱は

済理

論の

涜れ

産ま

済開

論が

多か

少か

れパ

接近

試み

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領域で

が、

らの

論の

前提と

開発

件+

国の

発段

階に

れ、

その

的修

ない

とこ

ろに

多く

とそ

策提

案の

界が

ある

うに

る。

)

次に

代後進諸国の

開発初期条件+

異る

もの

らし

が、

開発途上

国に

て、

項(

人あ

得、

人口

労働力

農業生

性、

技術

貿

易、

度)

絞っ

検討さ

る。

最後に

うな

発初期条

件+

相異が

開発過程に

及ぼ

影響の

がい

総合的

判定する

手段と

して

要成長率+

(

れの

得成

率)

可能成長率+

念が

案出され

現代開発途上

国で

開発途上

国に

前者が

より

高く

後者が

低く

傾向が

り、

結果

開発戦略の

新た

夫の

率+

要成長率+

それ

ある

とが

指摘さ

る。

第2

本草は

農業に

する

開発初期条件の

して

第1

革で

境の

少、

潅漑

水・

洪水防禦な

礎投資の

著しい

くれ

が、

農業生

産力の

( 1 3 5) 彙

昇を

制約する

かに

検討し

る。

耕境の

減少を

動か

難い

もの

する

なら

ば、

開発過程で

農業増産は

既存耕地の

土地

産性を

昇さ

せる

主た

段と

進むほ

ない

しか

性の

ほ、

同じ

初期条件に

よっ

与え

礎投資の

くれ

戻すこ

とに

よっ

初め

能と

なる

か、

治以

降日

本の

農業発展の

験と

して

うな

料増投

品種改良そ

他の

農法

進歩さ

行わ

ば、

基礎投資な

可能で

か。

開発途上

国の

支配的な

業生

関数の

璽お

その

転移の

型は

うな

か。

筆者は

第2

節に

うな

問題の

検討に

さい

て、

次の

うな

産関

数型を

仮定して

出発する

ずア

低生

産性

水準の

農業(

米反

収に

二・

下)

ほ、

諸投入

間の

補完性が

著し

くつ

く、

そこ

水供給が

制限

的要因に

易い

らに

産関数の

転移は

水供給の

トロ

目的と

する

基礎投資の

進展を

媒介と

して

初めて

能と

る。

諸投入

間の

補完的

結合の

が、

よっ

て、

産性の

大き

新し

補完的結合の

型に

転移する

礎投資物が

定の

水準に

増加し

後に

おい

(

米反

収二

上の

性水

準)

料増投

品種改良その

他の

歩の

措置が

産性上

昇の

先導的役割を

果し

始める

が、

諸投入

なか

ずく

水供

給と

補完的関係ほ

解消せ

ず、

肥料

増按等に

産性上

昇が

定の

段階に

到達する

と、

再び

基礎

投資が

向転移の

契機と

る。

筆者は

産性発展の

各段階に

うな

転移変数と

して

役割を

担う

投入

先導的投入+

名づ

け、

導的投入+

替に

する

仮定が

当で

うか

を、

第一

開発

途上

国の

域間

クロ

資料に

おい

て、

第二

9

本・

朝鮮

湾の

歴史的系列資料に

り、

第三に

戦後の

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一 橋論 叢 第 五 十 九 巻 第 三 号 ( 1 3 6)

発途上

国の

時系列資料

開発計画

資料に

り、

また

第四

数国の

利用可能な

肥料実験資料に

検証す

るこ

企て

た。

結論と

して

少く

もア

低生

産水準の

業発展段階に

は、

仮定が

妥当する

うに

思わ

る。

先導的投入

役割が

技術的に

はこ

うな

型で

潅漑その

他の

基礎投資

肥料増設等に

よっ

担われ

も、

その

先導的投入

要と

して

国、

域で

行わ

るか

うか

決定する

経済的条

件の

る。

基礎投

資は

般に

ほ、

経済的ベ

ネフ

との

較に

るコ

高く

また

巨額の

まと

まっ

資本投下量を

する

同一

的の

礎投資を

実現する

プロ

ジェ

技術的な

選択の

余地

残さ

れて

り、

その

選択の

国家はコ

上向と

巨額の

資本出費を

避で

きる

しか

単な

技術選択で

くて

農家部門の

組織

制度退択の

問題で

る。

着眼

が、

第3

節で

は、

政府実施の

大・

中型プロ

ト、

政府助

成・

間実施の

型プロ

ジェ

間の

選択問

題と

主と

して

分析さ

る。

他方

肥料増投の

産出効率が

かつ

速効的で

り、

また

所要資本ほ

可分割的で

ら、

配的な

農の

私的事

業と

して

実施容易で

ある

とい

れる

が、

4

節で

うに

産出効率が

高い

もか

ず(

今日

購入

価蒋の

は、

開発

国に

ける

率は理

論上は

本の

前期

高い

)

実際に

その

ある

由が

支配的な

農家の

蓄・

借入

れ・

勘定に

し、

また

農家の

行動

制度的要因に

即し

検討さ

る。

基礎的

資と

同じ

く、

肥料増投も

政府が

国民

経済的観点に

立っ

柑(

J

処理

すべ

問題で

あり

直接間接に

公共資金の

加支出を

要と

するこ

結論とし

指摘さ

る。

第3

本章は

開発途上

国の

開発初期条

件の

第1

章で

示さ

剰労働とい

う事実を

集中し

在す

るセ

農家部

門に

おい

吟味する

目的と

る。

吟味は

開発途上

国の

農家経済調査を

使用し

主と

経験的な

それ

ある

が、

最近

開発理

論の

分野で

剰労働の

定義や

その

存在の

有無が

論争的な

課題と

なっ

るこ

とを

念頭に

ば、

過剰労働とい

う事実を

初期条件の

かか

げる

白体が

問題で

り、

ずれ

よ、

本章の

実証

研究の

前提と

論争に

確に

叙述さ

れた

枠組を

もつ

要で

る。

第3

節に

主と

れる

が、

筆者の

場を

要約すれ

ばこ

うで

る。

開発途上

諸国の

過剰労

働に

経済的に

有意義な

測定指標は

家族成員が

存維

持的に

清水準の

下に

り、

労働成員の

総就業時

間が

利用可能な

就業時間に

比べ

巴g

n-

P。

呂t

低い

うか

求め

るぺ

きで

ある

含意さ

働の

ほ、

家族労

働成員の

就業可能機会が

界供

格(

述)

低く

ない

労働報酬水準に

て、

業し

たい

希望する

業時間数に

充た

ない

る。

最近

剰労働に

かん

する

議論で

は、

家族

労働成

員の

部が

家族企業を

離れ

き、

家族企業の

総生

産高が

実際に

減少す

うか

過剰労働

定義とそ

測定指標が

求め

る。

れの

単純化さ

Page 16: 博士論文要旨および審査要旨(望月喜市・石川滋) URLhermes-ir.lib.hit-u.ac.jp/rs/bitstream/10086/2648/... · 制 度 は ど の よ う に 応 え て い る の

れた

過剰労働の

論的定式ほこ

基準を

充し

も、

実際的視角か

(

兵家

業が

剰労

働の

策で

察に

て)

基準に

問題が

り、

ずれ

経済的に

有意義な

定義

測定

指標

思わ

い。

農家の

過剰労働の

有無を

件の

とし

は、

2

章で

うな

農業生

産に

制限的な

産関数の

存在

慮する

とが

決定的に

要で

る。

農家自己

労働の

供給

数に

関連して

限界生

産力がゼ

低下

点まで

労働供給が

か、

ある

水準で

供給が

停止

する

題が

が、

れは

実証の

課題で

り、

論的に

その

ずれ

労働の

ケー

排除する

件と

ない

れの

実証研究で

は、

労働供給は

限界生

産力が

正の

水準(

働く

ネル

量と

する

差額

な生

低必

準プ

低必

準)

停止

ると

方が

関連す

他の

情況と

調和的で

うに

思わ

る。

農村に

存在す

業労働市場で

賃金水準とこ

最低労働供給価希の

水準と

どの

うな

関係に

実証容易で

ない

が、

者が

後者よ

高い

とし

も、

剰労働の

存在を

直ちに

否定す

根拠とは

ない

農村の

( 1 3 7) 彙

労働市場は

般的に

著し

完全で

あっ

て、

雇用を

求め

もの

雇用獲得の

確率は1

く、

成立する

賃金は

多分に

制度

的要因をふ

むと

思わ

る。

農家労働力の

雇用が

較的

般化するの

農繁期に

限ら

る。

第3

革の

本論は

場に

う検討に

あて

る。

第2

農業生

産関数の

制限性が

労働投入

産出高

労働投

他投入の

関係に

吟味さ

れる

諸国の

国際クロ

資料で

はヘ

ター

あた

労働投入

量は

西ベ

ドラ

年間約

〇〇日

ら日

本の

〇〇日

ばり

ある

が、

他投入

なか

ずく

潅漑投入の

増大

平行し

かつ

ター

あた

農業収入の

増大を

招来して

る。

各国の

規模グル

別ク

資料を

わせ

察して

労働投入

量を

投入

伴うこ

なく

増大し

も、

限ら

産出効果しか

ない

唆さ

る。

第3

節で

農家の

自己

労働供給に

する

吟味が

行わ

が、

実証は

分に

しえ

い。

自己

労働の

限界供給価格が

正で

り、

また

水準が

くに

基礎投

資活動に

因、

政府の

補助

金支出に

よっ

変化する

る。

第4

節で

盤家の

非農業労働と

需給を

くむ

農家

労働の

体と

して

需給と

その

結果と

して

雇用規

模の

味が

行わ

る。

結論は

義し

形の

過剰労働が

存在するこ

肯定的

ある

初期条件の

他の

して

高い

人口

増加率を

考え

わせ

と、

過剰労働の

解消策はそ

自体と

開発

途上

国の

急務で

思わ

れる

が、

長期的に

は工

業化

都市化の

方向に

求め

るぺ

とは

え、

差当

型プ

礎投資の

拡大とそ

産性の

昇が

唯一

出路で

唆され

る。

第4

事は

上の

2

革で

個別

的に

吟味し

開発

一・

途上

国の

特殊開発初期条件とそ

開発過濯に

及ぼ

響、

3 7

Page 17: 博士論文要旨および審査要旨(望月喜市・石川滋) URLhermes-ir.lib.hit-u.ac.jp/rs/bitstream/10086/2648/... · 制 度 は ど の よ う に 応 え て い る の

一 橋 論叢 第 五 十九 巷 第 三 号 ( 1 3 8)

そこ

要請さ

れる

開発戦略の

問題を

畠工

間の

純資源移転

う観点か

総合的に

検討しょ

うと

試み

もの

ある

畠工

間資漁移転の

問題は

従来は

むし

機能的に

析出さ

れた

盛業セ

産み

出す

貯蓄が

国民

経済の

業化の

過程に

おい

化資金の

どの

うな

割合を

負担すべ

か、

いっ

形で

論ぜ

た。

業化資金の

主要部分が

農業に

蓄に

よっ

典的ケー

して

戦前五

年計画期の

連や

明治期の

本の

経験が

提示さ

た。

現代開発途上

国の

殊な

初期条件の

下で

果して

うな

古典的ケー

期待し

うる

か、

その

下で

逆に

業か

農業へ

資金純供与

業化の

要条件と

なる

か、

とい

うの

研究

基本的仮説で

る。

実証

的検討の

準備と

して

第2

節前半で

ず、

農業で

患家

枠と

する

純資渡移転の

概念と

定義式が

れ、

本・

台湾

中国お

イン

ドの

統計的吟味が

行わ

た。

統計

資料が

多か

少か

備で

あっ

て、

確認す

るこ

との

難な

推計に

依存して

ら、

結論は

暫定

的で

が、

本を

除い

らの

国々

開発の

進展と

農家の

純資源移転

方向

流出か

流入へ

流出額の

減少とい

傾向を

しい

とが

示さ

る。

治期の

本に

も、

利用

能な

推計資料

統計資料を

統合し

吟味の

結果と

して

定説が

ずし

確定的な

もの

唆さ

れる

第3

節はこ

帰結の

論的吟味に

る。

その

て、

第1

章に

おい

可能成長率+

要成長率+

関係を

吟味する

ため

用い

られ

単純な

構造模型を

利用する

乃3

味が

行わ

る。

模型は

農工

両セ

ター

分割し

模型で

り、

開発初期条件の

ちが

明示

的に

反映

せる

模型で

るか

ら、

数学的解析と

らに

数字例に

とづ

く一

種の

シ、

よっ

て、

開発初期条件の

ちが

農工

間純

資源移転に

うな

影響を

を、

模型の

単純化さ

れた

前提が

もた

限界の

枠内に

おい

ある

が、

究明するこ

とが

可能で

ある

結論ほ

代開発途上

国の

開発

初期条

件の

はか

開発途上

国の

れの

下に

ける

も、

業の

資渡流出の

幅は

狭く

純資源流入が

ずる

傾向が

るこ

を示

る。

模型の

前提か

除外

要因の

及ぼ

影響に

て、

追加的な

検討が

が、

上の

結論は

まま

有効で

思わ

る。

政策的示

唆と

して

現代開発諸国は

開発初期段

階に

積極

的に

業へ

純資源移転を

企て

るこ

よっ

その

性の

急速な

昇を

はか

り、

農家セ

資源移転の

向が

逆転する

可能性の

ある

次の

発展段階へ

速か

移行を

狙うぺ

摘さ

る。

第5

本章は

現代開発途上

国の

開発初期条

件が

製造工

業セ

ター

発展に

える

影響と

要請さ

戦略に

て一

考察を

企て

もの

ある

第1

埼の

序論で

は、

開発初

期条件の

中で

くに

製造工

業に

直接関係す

最近の

業技術進

歩と

界貿易構造の

変化に

吟味が

行わ

る。

前者に

くに

れが

化学工

業部門に

ける

最適設備規模の

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巨大化を

伴い

強調さ

れる

後者は

開発途上

国の

伝統的輸出生

産物で

る一

産品(

油)

相対

的な

需要の

停滞お

新興輸出品で

繊維

製晶に

する

先進国市場の

制限と

由来する

発途上

国の

業品と

くに

産財

本財分野の

輸入

代替の

傾向を

指す

が、

開発途上

国の

計資料を

本の

戦前期の

較して

ると

うな

期条件の

映は

次の

点に

顕著で

る。

第一

前者の

輸入

額に

ける

資本財輸入

重ほ

後者に

比べ

高い

(

本の

用工

業原

料を

除い

る)

第二

前者

製造工

業に

ける

機械

金属

学工

業の

構造比

率は

後者の

類似の

発展段階に

比べ

高い

(

はホ

則は

はや

適用し

くく

なっ

る)

節ま

述べ

他の

開発初期条件の

影響に

照して

考察すると

次の

含意が

らわ

る。

今日の

開発途上

国が

国際的に

競争

力を

もつ

形で

業化を

進め

うと

する

と、

その

めの

資金必

量はか

開発途上

国に

大き

なる

傾向が

あり

業開発の

所要資金と

代化セ

ター

資金需要

緊迫し

もの

うとい

うこ

る。

らに

国際競

争カを

うる

業部門の

労働吸

力は

的に

低い

ら、

業化に

伴う過剰労働問題の

決の

見通

遠の

(1 3 9) 彙

ない

業化の

過程は

時代に

家内工

と工

場工

業、

在来(

ない

れの

)

技術と

進技術

本使用的と

労働使用的の

照で

徴づ

れる

構造的発展

過程で

ある

が、

うな

現代開発途上

国の

諸条件の

下で

は、

政府は

その

結果とし

だっ

構造が

招来さ

うな

多元

的、

層的な

技術と

経済組

織の

選択を

進め

るこ

余儀な

れて

うに

思わ

る。

序論に

るこ

考察に

て、

うな

技術と

織の

選択の

基準を

明ら

るこ

問題と

なる

第2

3、

4

節は

間題を

検討す

めの

準備と

して

現実の

製造工

業に

技術の

選択が

どの

うに

して

行われ

考察する

考察は

明ら

行動様式を

異に

する

家内

業セ

ター

とエ

場工

業セ

分割し

その

各々

独立に

進め

れる

げた

国は

場統計表が

利用可能な

開発途上

諸国で

り、

現代先進諸国で

とん

本に

限ら

る。

依拠し

統計資料は

主と

場統計表で

り、

その

調査

項目で

もっ

信顧の

雇用量とそ

規模階層間分布が

りあ

られ

る。

僅か

がe

ロg

訂e

e

ユゴ

g

計r

t

P

利用さ

れ、

場統計表に

めの

不備

補っ

た。

内工

業セ

ター

分析か

は、

その

全工

業に

重が

経済

成長と

もに

減少して

傾向

家内工

業セ

内部の

業部門別構成は

経済成長に

ず比

較的安定

傾向等が

検出さ

た。

らの

後に

因と

て、

家内工

業セ

選択し

うる

技術の

型が

次の

条件

制約さ

た。

第一

技術の

採用

要な

資本量が

家族企業の

面し

うる

量をこ

えて

らぬ

と、

他方で

その

技術の

下で

得し

うる

収入が

最低限家族の

J

計維持に

役立

うる

らぬ

ある

場セ

3 7

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一 橋論叢 第 五 十 九 巻・

第 三 号 ( 1 4 0)

ター

支配的な

技術の

型が

業部門別に

異る

かに

た。

大まか

いっ

て、

資本

労働の

代替的な

技術型を

もつ

業部

門と

その

代替性が

著し

小さ

術型を

もつ

業部門に

分けら

る。

後者に

装置産業お

型加工

産業と

呼ば

すべ

業種が

含ま

れ、

設備

資本に

する

大規模生

産の

利益

顕著で

る。

がっ

らの

部門で

部門を

選択す

るこ

は、

定の

技術を

選択する

とと

同義と

傾向が

る。

上の

考察が

唆する

とこ

は、

全産業に

き一

本の

資本

労働の

著し

代替的な

産関数を

前提し

進め

今日の

発理

論に

支配的な

技術選択の

議論は

開発の

実践

的課題に

その

援用し

危険だ

とい

うこ

る。

技術選択ほ

ず家内

業・

場工

業の

両セ

分け

考究すべ

り、

業セ

ター

産業選択が

技術選択に

相通

ずる

業種を

離すべ

る。

現代開発途上

国の

資金需給

労働需給の

諸条

件を

背景と

する

ば、

うな

産業選択=

技術選択と

なる

業種は

超重

点的に

決定され

るぺ

きで

り、

その

他の

産業部門に

は、

内工

業部門の

保護

育成

発展がつ

進め

られ

けれ

い。

D

参考

論文に

1

参考論文1

2

開発初期条件と

衝撃を

中心

する

本論文の

基本的

枠組を

用い

開発過程の

国民

経済を

説明

造モ

デル

案し

中国経済の

長期展望を

試み

もの

ある

2

参考論文2

本論文第4

革の

実証部分に

採用し

筆者の

指β

中国に

ける

農工

間純資源移

転の

推計作業を

詳述し

もの

る。

資料吟味の

方迭上の

追加的考察

分析帰結の

含意に

考察がふ

まれ

る。

博士

論文事査要旨〕

論文

題目

E

8ロ○

日訂

ロe

くe-

日e

n

:ロ

A巴

冨→

葛e

?

t

-

孟(

視点か

済開

濁)

論文

審査

典一

川一

l

本論

文ほ

西欧型先進国の

異な

現代ア

的後進

国に

有な

発初期条件+

う最も

基本的な

視点か

ら、

発の

論と

政策に

関する

新なる

接近

方法と

新な

考察座標を

示せ

試みた

もの

で、

著者の

多年に

諸研究の

集大成に

もとづ

論的

実証的研究で

る。

本論文の

特色は

法的に

ば、

第一

に、

初期条件

中核と

発問題考案の

包括的な

枠覿を

構築し

とづ

個別課

題(

後述)

論的接近

仮説の

設定を

する

と、

第二

に、

初期条件を

形成する

主要因の

イン

が、

発過

程に

影響を

実証的に

追求し

て、

仮説の

テス

をお

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うこ

と、

らに

第三

に、

うし

確認さ

れた

問題に

有効に

処する

めに

要請さ

特殊な

開発戦略を

提案する

と、

三つ

相互

連関的な

作業と

て、

示さ

る。

た、

その

特色を

内容的に

ば、

研究の

方法的基礎を

初期条件の

特殊性に

関す

概念規定の

明確化と

とづ

基礎的な

枠組の

開(

第1

革)

そし

枠組に

よっ

展開さ

基礎投資と

農業開

発戦略(

第2

章)

貴家

労働と

低雇用(

第3

章)

農工

間の

資漁移

転(

第4

章)

技術

進歩と二

構造

的工

業発展(

第5

章)

とい

けた

究成果の

記述が

る。

見し

明か

に、

らの

課題は

産業別に

農業と

業の

大部門と

部門間

存関係を

とり

げ、

要素別に

雇用

投資お

よび

技術進歩を

求し

るか

ら、

問題設定は

網羅的で

ない

して

も、

囲は

広くか

点的で

る。

外国貿易ない

国際収支問

題(

助・

力を

む)

は、

独立の

課題に

なっ

ない

が、

第1

章お

第5

章で

問題の

提議と

若干の

分析の

展開の

指摘し

ない

実証的研

究の

象と

して

は、

イン

ド、

中国お

よび

台湾が

開発

途上

国と

主と

して

られ

が、

デー

タの

ゆる

( 1 4 1) 嚢

り、

他の

諸国を

包含し

開発途上

国に

通する

出・

定形化する

うに

努力さ

る。

他方

らと

先進国の

経験に

は、

本の

治維新

降の

開発段階に

それ

主と

られ

る。

著者が

本研究の

方法的視点と

て、

開発初期条件を

とり

たの

は、

開発途上

国の

と、

先進

国の

相違

が、

前者の

開発を

後者に

くらべ

逸か

難に

し、

困難を

克服す

るた

めに

は、

進国の

経験ほ

ずし

直接的な

教訓と

くい

う、

する

仮説に

とづ

る。

て、

本研究の

結論と

して

ほ、

仮説ほ

本の

経験と

較に

する

肯定さ

を、

唆し

る。

lI

本論文の

構成を

章節別に

示すと

次の

とお

りで

る。

第1

初期条件

1

序言

2

経済開発の

捻過程

3

開発途上の

初期条件

4

要成長率と

可能成長率

禰論

現代経済開発を

述す

単純な

構造模型

第2

基礎投資と

農業開発戦略

1

農業の

初期条

2

潅漑と

肥料--「

先導的投入+

分析■

3

基礎投資の

めの

経済的条件

4

肥料投入の

めの

済的条件

補論

先導的投入

国別

検討

第3

農家労働と

低雇用

1

序言

2

追加労働投入の

業産出に

する

寄与

3 7 5

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一 橋論叢 第五 十 九 巻 第 三 号 ( 1 4 2)

3

労働の

自家雇用に

する

兵家の

4

農家労働力の

総雇用と

その

構造

第4

魚工

間の

絶賛漁

移転

1

序言

2

純資漁移転の

照的な

3

純資源移転の

決定要因

補論

純資漁移転の

決定要因に

する

模型的分析

第5

技術進歩と二

構造

的工

業発展

1

現代工

業開発の

初期条件

2

規模構造と

鮭済進歩

3

内工

業セ

ター

産業選択

4

場工

業セ

ター

大規模生

産の

利益

5

結論

本論文の

特徴を

章ご

とに

要約して

述べ

る。

第1

草ほ

経済開発の

諸問題を

その

特殊な

初期条件と

関連に

分析す

るこ

論文の

視点を

確に

する

めに

経済開発の

総過准に

関する

者の

分析枠組を

示し

る。

その

基礎的な

枠組は

経済開

殊初期条件

経済開発の

普遍的メ

ズム

済開発の

特殊戦略

う三

本の

柱と

その

相互

作用に

よっ

立て

る。

初期条件と

は、

開発途上

国が

開発の

初期の

時点に

歴史

的事実と

で担わ

れて

経済的

社会的お

制度的諸条

件をい

う。

概念規定に

もと

次の

項目が

点的に

られ

る。

人あ

国民

得の

低水準

人口・

労働力の

閃(ノ

J

速い

増加率

農的農業の

低生

産性

業技術進歩に

関する

殊条件(

第5

革に

して

後述)

外国貿易

発展に

する

醍、

変化に

たい

する

制度的

社会的適応の

殊性で

ある

遍的メ

カニ

は、

経済主体の

方、

(

商品

間を

む)

物的

技術的バ

ラン

関係お

貨幣的

ラン

関係の

三つ

なる

著者に

ば、

伝統的

経済理

論の

流れ

むこ

んに

ちの

大部分の

経済理

論が

追求し

きた

領域だ

が、

多か

少な

部分的な

接近

まっ

は、

現代先進諸国の

開発段階に

期条件も

ほそ

部分的修正

基本前

経と

あっ

て、

らの

論と

導か

れた

開発戦略に

ずか

限界が

され

る。

うな

著者の

ら、

要成

率+

(

開発

それ

体を

能な

める

めに

達成

、、

長率)

可能成長率+

概念の

導入

よっ

て、

発初期条件の

特殊性が

開発過程に

響を

捻合的に

判定する

手段が

る。

うして

+

先進

国の

経験との

較に

おい

て、

開発途上

国で

は、

前者が

高く

後者が

低く

その

間の

ギヤ

大き

傾向があ

り、

した

がっ

かの

新しい

型の

開発戦略が

その

妙に

要で

るこ

が、

指摘さ

る。

補論の

デル

方式

的に

はフ

ドマ

ドマ

系統に

が、

述の

著者の

構想に

とづ

きか

賃金財供給を

制限

的要因と

して

取扱っ

う特徴を

もつ

記述

的に

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報( 1 4 3) 彙

本草で

構想を

明か

して

る。

第2

章以

下の

展開は

前述の

枠組に

依存して

精力的に

て、

くに

実証的研究の

部分は

施大で

要約する

は、

ずし

容易で

ない

し、

各章ご

■に、

著者の

歴史的考察ない

着想

論的接近

仮説の

定、

実証

的研

究に

仮説の

テス

ト、

開発戦略の

案の

点に

要約して

述べ

可能で

う。

第2

章は

農的魚業の

開発に

資(

漑、

水、

等へ

投資を

はか

ぶ)

性に

着眼

し、

その

足に

産力向

上の

制約と

事実が

農業に

する

初期条件の

最も

要な

相違と

して

周発途上

国と

本の

経験との

あい

だに

認め

られ

る、

考察を

骨子

する

治以

降日

本の

農業発展で

要な

貢献を

優良品

種の

導入

肥料増

投、

それ

うそ

他の

農法進歩とい

型の

開発途上

国の

農業へ

導入の

有性効を

主張する

考え

方が

る。

著者の

研究ほこ

考え

方の

批判と

して

生ま

た。

論的なセ

ティ

は、

農的農業に

ける

詔投入

要素間に

強い

補完性

して

うな

形の

制限的な

数を

し、

その

変数の

役割を

演ずる

を、

導的投入+

規定するこ

とに

よっ

あた

られ

る。

投入

交替に

関す

仮説を

虚業発展に

関し

段階論的含

意を

もっ

設定し

その

テス

開発途上

国の

域間

.

デー

タ、

本・

朝鮮

台湾の

時系列デー

タ、

開発途上

国の

戦後に

関す

時系列デー

等を

利用して

なっ

る。

先導的投入

は、

第一

段階で

潅漑等の

基礎投資で

り、

第二

段階で

技術進歩に

裏づ

られ

良品

種の

使用

肥料増投(

管理

)

移行す

とい

う仮説は

果ほ

妥当する

結論する

開発戦略へ

そみ

適用に

は、

経済的視点か

到な

討が

おこ

なわ

が、

くに

基礎投資の

型に

て、

政府

実施の

大中型プロ

ジェ

政府助

成・

間実施の

型プ

間の

選択の

問題と

それ

分析し

点が

注目さ

る。

基礎投資に

要す

巨額の

資本出費と

その

上向の

は、

型プロ

有効実施に

見出さ

可能性が

指摘さ

る。

第3

革は

章との

関連で

ば、

農業に

ける

追加労働投入

産出効果を

追求し

もの

第1

章との

関連で

えば

要な

初期条件の

過剰労働と

その

増加の

問題を

論じ

もの

みら

る。

剰労働は

農業に

主と

して

存在し

速い

労働力

増加率と

業の

雇用増加に

限度の

状態(

第5

章)

は、

増加の

傾向を

もつ

う。

耕地

張が

般に

度に

きて

き、

その

増加が

単位面積当り

労働投入の

増加と

なり

うる

可能性

産出効果を

うる

条件

明か

きわ

要で

る。

拘ら

ずこ

うな

研究ほ

来ほ

為さ

ない

とい

う点に

著者の

問題意識と

着限

る。

題へ

接近に

は、

ず数カ

国に

利用可能

農家経

済調査に

依る

事実の

確認の

分析か

まっ

る。

なが

ら、

過剰労働の

概念と

その

通用は

Page 23: 博士論文要旨および審査要旨(望月喜市・石川滋) URLhermes-ir.lib.hit-u.ac.jp/rs/bitstream/10086/2648/... · 制 度 は ど の よ う に 応 え て い る の

一 橋論 叢 第 五 十 九 巻 第 三 号 (1 4 4)

争的テー

あっ

とに

顧み

著者は

自の

義を

えて

よっ

剰労働の

存在自体の

検証を

試み

うと

する

族成員の

活が

存維持的水準に

く、

かつ

労働成員の

故業時間が

利用可能な

業時間に

比べ

明確に

低い

き+

在する

定義さ

る。

著者に

ばこ

定義は

広く

行わ

れて

きた

限界生

産物に

直接関連さ

定義よ

切で

り、

農家兼

業形態を

包括し

うる

有意義な

規定で

る。

第2

草で

前提し

限的生

産関数に

くて

労働投入

結合し

をつ

くる

実証的接近は

部分か

る。

第一

に、

労働投入

産出高お

非労働投入

(

潅漑

入)

間の

関係に

味、

第二

に、

農家の

自己

労働供給の

関する

追求

第三

に、

貴家の

労働を

農業と

兼業の

者を

総体と

需給関係に

おい

えて

おニ

)

雇用規模の

吟味で

る。

主な

結論は

相互に

関連し

次の

事実の

指摘に

見出さ

る。

第一

に、

開発途上

国で

本に

らぺ

単位面積

当り

労働投入が

著し

低い

が、

増大は

基礎投

資と

併行して

可能と

かつ

産出効果を

うる

第二

に、

状態との

関連に

おい

過剰

労働の

存在が

肯定さ

る。

戦略は

くて

長期

的に

業化に

求め

ない

が、

当面労働投入

多く

う小

型プロ

ジェ

推進が

有効で

する

第4

章「

農工

問の

純資漁移転+

着眼点ほ

明か

ある

著者

は、

本の

治期に

ける

経験が

貯蓄

投資の

部門間バ

農業か

らエ

業へ

流出と

う型を

り、

それ

その

初期の

経済発展を

苧乙

重要な

要因で

あっ

とい

事実ない

乃クJ

張(

著者はこ

ケー

とよ

ぷ)

対し

て、

その

計的実証が

包括的な

形で

完結し

ない

ない

か、

おこ

われ

て、

事実の

当性が

認め

して

も、

初期条件の

相違か

して

著者が

問題■と

する

国で

かる

妥当し

ない

ない

とい

う問題

識に

発す

る。

農業で

農家を

基準と

する

概念の

張とア

ウン

ティ

関する

定式化が

与え

れ、

純資源移転の

計測に

する

到に

用意さ

る。

次に

関係デー

タの

貧困とい

う実情に

ず、

本、

台湾

中国お

イン

ドに

関する

統計的吟

味が

多くの

仮定的

解釈の

とに

多大の

努力を

払っ

おこ

る。

暫定的結論は

本い

がい

国に

次の

うで

る。

発の

進展に

なっ

農家の

資源移転の

方向は

農家

外へ

出か

流入へ

ない

しほ

流出額の

減少とい

う傾向を

もっ

と。

次に

第l

章の

補論に

示さ

たモ

デル

用して

実証

的命題の

論的吟味が

る。

作業は

単純化の

めモ

デル

除外され

諸要因の

効果に

加的な

検討■

をも

含め

おこ

が、

その

結果は

前述の

命題を

持する

して

る。

最後に

開発戦略と

して

開発の

初期段

階に

は、

しろ

積極的に

農業へ

資源移転を

企て

て、

性の

急速な

昇を

る+

著者ほ

唆する

最後の

第5

章はエ

業発展に

関する

著者の

見解を

展開する

ちの

阻発途上

国の

業化をめ

ぐる

初期条件が

現代先進諸

国の

かつ

経験の

著し

相違する

う事実の

要性

Page 24: 博士論文要旨および審査要旨(望月喜市・石川滋) URLhermes-ir.lib.hit-u.ac.jp/rs/bitstream/10086/2648/... · 制 度 は ど の よ う に 応 え て い る の

報彙)-

ヽ)41(

認識か

出発する

化学工

業部門に

ける

最適設備規模の

巨大

化、

開発途上

国の

伝統的輸出品(

油を

除く

第一

品)

需要の

相対

的停滞

新興輸出品で

繊維品に

たい

する

進国の

市場制限

開発途上

国の

製造業に

ける

中間財

資本財の

輸入

代替傾向等

相互に

関連す

諸事実に

注目

する

代的工

業化の

めの

資必

要量を

大き

くし、

労働吸

収力を

低く

する

に、

他方き

しい

過剰労働問

題を

もつ

とい

う点に

問題所在の

焦点

合せ

る。

実証的研究は

技術の

選択に

閲し

家内工

業セ

ター

とエ

場工

業セ

割して

デー

許すか

詳細に

すめ

る。

易統計表に

関して

雇用量と

その

規模階層間の

分布が

主と

吟味され

る。

場工

業セ

ター

主な

摘は

本・

労働の

わめ

代替的な

技術型を

もつ

部門と

その

著し

さい

技術璽をもつ

部門に

分され

る+

と、

内工

業に

ほ、

家族企業と

制約が

技術選択に

関し

存在する+

う。

開発戦略とし

多元的

層的な

技術と

経済組識の

選択が

提案され

る。

資本

労働の

代替性の

ちじ

さい

その

意味で

産業選択=

技術選択で

ある

うな

製造工

業は

超重

的に

決定さ

るこ

と、

その

他の

部門で

内工

業の

育成

発展をつ

進め

るこ

望ま

しい

る。

ⅠⅠⅠ

上、

本論文の

主要内容と

して

要約し

著者の

論的

実証

的研究の

帰結は

ずれ

稀れ

細心

密な

討究の

成果と

て、

高く

評価すべ

もの

考え

る。

全体を

通じ

者の

げた

業績の

長所を

要括す

れば

次の

る。

1

著者は

開発途上

国の

経済開発問題へ

独創的な

接近

試み

て、

発の

論と

政策に

関する

斬新な

仮説の

設定と

その

経験的検証に

て、

固着な

成果を

た。

すなわ

著者

は、

現代先進国の

それ

とは

違っ

開発途上

国に

特有な

発初期条件の

存在を

視し

その

特殊性を

基礎的な

事実発見を

もっ

基礎づ

け、

軸と

する

論的考察の

めの

座標を

構築し

新な

分析視点と

接近

方法に

関する

法上の

革新を

げた

2

実証面の

研究の

前提と

なる

個別的なフ

仮説の

定に

て、

代理

論の

分析用具を

開発途上

国の

問題

とい

未だそ

通用不

分な

分野で

可能な

限り

有効に

とに

成功し

た。

3

研究の

実証面に

関する

綿密周

到な

努力は

抜群で

あっ

て、

開発途上

国に

関す

デー

蒐集

整理

加工

ちろ

ん、

本の

デー

タと

対比

研究に

も、

すぐ

成果を

た。

4

主要な

問題解決に

関する

有効な

開発戦略を

的コ

適合的な

形で

明確に

うち

出すこ

とに

よっ

て、

政策

面に

もユ

貢献を

なし

た。

けこ

らの

提案が

統的+

思考の

批判の

形を

とっ

点に

特徴を

∂7 9

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一 橋論 叢 第五 十 九 巻 第三 号 (1 4 6)

実の

とこ

ろ、

・本論文の

材料と

なっ

既発表の

個別研究は

内外の

専門家の

あい

注目さ

もの

多い

本論文に

体系的な

考察に

よっ

野に

著者の

歩は

ゆる

確立さ

れた

とい

与つ

けれ

著者も

自ら

認めて

うに

挑戦的課題の

性質も

深くひ

ろが

大きい

んご

なお

う拡充

発展を

期待

すべ

問題点が

残さ

るの

は、

当然の

もし

ない

本論文の

内容に

直接に

関係する

若干の

諸点に

摘すれ

次の

くで

ある

第一

に、

枠組の

中核を

して

初期条件の

概念は

著者も

述べ

うに

経済的

社会的お

制度的要因を

とこ

ろの

自体き

広汎な

内容を

もつ

開発の

起点で

前期か

所与

とし

うけとっ

条件

発途上で

じて

くる

件、

国に

とっ

内的条件と

外的条件

らに

はそ

らの

開発を

阻む

件も

あれ

ば、

開発を

促進する

条件も

ある

本論文で

は、

開発を

困難と

する

条件が

主と

れ、

農業技術に

関する

進歩

等の

条件は

ない

した

がっ

初期条件の

概念に

関する

う明

確な

規定と

らの

内的作用関連の

包括的な

考察の

に、

立ち

入っ

吟味検討が

望ま

る。

第二

に、

分野の

研究が

強い

デー

ネッ

当面し

事情は

十分に

解さ

が、

本論

文が

その

制限の

で、

的・

共通的な

もの

抽出を

らい

すぎた

感が

る。

者自身が

次の

課題と

して

もつ

類型化へ

接近の

過程に

て、

点が

将来顧慮さ

るこ

望まれ

る。

第三

に、

開発戦略に

提案は

主と

個別

題に

して

その

都度明確に

述べ

が、

個別戦略間の

相互

関係

と、

その

全体に

ける

個別戦略の

位に

関する

総合的叙述は

ずし

十分とは

えない

点に

もこ

拡充を

期待し

たい

以上

うの

解明と

拡充を

たい

点は

残さ

れて

が、

らほ

本論文がこ

分野に

ける

卓越し

業績と

して

内外の

高い

評価に

催するこ

を、

うも

-

V

著者に

たい

して

なさ

所定の

試験の

結果を

あわ

考え

て、

審査員は

著者が

橋大学経済学博士の

学位を

うける

催する

もの

と、

判断する

和四二

月一

月二

〇日

β8 ¢