22
資料1 平成18年3月 農林水産省総合食料局食品産業振興課

豆腐・納豆の現状 - maff.go.jp...-2-② 家計消費の状況 豆腐・納豆への支出額の推移を見ると、豆腐は、平成10年までは増加傾向にあったが、最近は減少傾向にある。納豆は、着実に増

  • Upload
    others

  • View
    1

  • Download
    0

Embed Size (px)

Citation preview

Page 1: 豆腐・納豆の現状 - maff.go.jp...-2-② 家計消費の状況 豆腐・納豆への支出額の推移を見ると、豆腐は、平成10年までは増加傾向にあったが、最近は減少傾向にある。納豆は、着実に増

資料1

豆 腐 ・ 納 豆 の 現 状

平 成 1 8 年 3 月

農林水産省総合食料局食品産業振興課

Page 2: 豆腐・納豆の現状 - maff.go.jp...-2-② 家計消費の状況 豆腐・納豆への支出額の推移を見ると、豆腐は、平成10年までは増加傾向にあったが、最近は減少傾向にある。納豆は、着実に増

目 次

1.豆腐・納豆の消費状況(1) 家計における豆腐・納豆の消費状況 1(2) 消費者の関心事項 3

2.生産構造(1) 豆腐製造業 4(2) 納豆製造業 6

3.大豆の需給状況(1) 需給動向 7(2) 食品用大豆の用途別利用状況 8

4.原料調達の状況と課題・ 国産大豆及び輸入大豆の流通経路 9

5.豆腐・納豆の原料原産地表示の対応状況(1) 消費者が重視する表示 10(2) 加工食品の表示 11(3) 加工食品の原料原産地表示 12(4) 豆腐・納豆の原産地表示に関する「食品の表示に関する共同会議」 14

での検討概要(5) 原産地表示の業界の自主的表示の動き 15

参考1.豆腐・納豆の歴史 162.豆腐について 173.納豆について 19

Page 3: 豆腐・納豆の現状 - maff.go.jp...-2-② 家計消費の状況 豆腐・納豆への支出額の推移を見ると、豆腐は、平成10年までは増加傾向にあったが、最近は減少傾向にある。納豆は、着実に増

- 1 -

1.豆腐・納豆の消費状況(1)家計における豆腐・納豆の消費状況

① 豆腐・納豆の購入状況

○ 豆腐・納豆は、いずれも9割以上の人が1週間に1丁(パック)以上購入するなど日常的に家庭で消費されている。○ 豆腐・納豆の購入金額を都市別にみると、豆腐については地域差があまりみられないが、納豆については東日本において購入金額が

多い傾向にある。

表-1 豆腐(1丁=約400g)の1週間の購入頻度 表-3 豆腐・納豆の購入金額の都市別上位・下位ベスト5(単位:人、%) (都道府県庁所在都市)

購入なし 1~3丁 4~7丁 8丁以上 無回答 合計 豆 腐 納 豆

5 750 252 12 1 1,020 都市名 購入金額 都市名 購入金額

( 0.5) ( 73.5) ( 24.7) ( 1.2) ( 0.1) (100) 1 鳥取市 8,023円 福島市 6,765円

資料:農林水産省「食料品消費モニター調査」(平成11年度) 上 2 盛岡市 7,945 水戸市 6,682位5 3 那覇市 7,779 青森市 5,783

表-2 納豆(1パック=約50g)の1週間の購入頻度 都(単位:人、%) 市 4 松江市 7,355 盛岡市 5,745

購入なし 1~3 4~7 8パック 無回答 合計 5 京都市 7,317 前橋市 5,710パック パック 以上

43 山口市 5,507 大阪市 2,65086 610 258 66 - 1,020

下 44 熊本市 5,409 徳島市 2,598( 8.4) ( 59.8) ( 25.3) ( 6.5) - (100) 位

5 45 津 市 5,367 高知市 2,554資料:農林水産省「食料品消費モニター調査」(平成11年度) 都

市 46 和歌山市 5,276 神戸市 2,494

47 札幌市 4,411 和歌山市 1,976

資料:総務省統計局「家計調査年報」(平成16年)

Page 4: 豆腐・納豆の現状 - maff.go.jp...-2-② 家計消費の状況 豆腐・納豆への支出額の推移を見ると、豆腐は、平成10年までは増加傾向にあったが、最近は減少傾向にある。納豆は、着実に増

- 2 -

② 家計消費の状況

○ 豆腐・納豆への支出額の推移を見ると、豆腐は、平成10年までは増加傾向にあったが、 近は減少傾向にある。納豆は、着実に増加しており、30年前の4.2倍となっている。

○ 豆腐・納豆への支出額は、大豆加工品への支出額の7割以上を占めている。

表-4 豆腐・納豆への支出額の推移(1世帯1年間) 表-5 大豆加工品支出額に占める豆腐・納豆の割合(単位:円、%)

大豆加工品

計 豆腐 納豆 その他

15,076 6,719 4,122 4,234(100) (44.6) (27.3) (28.1)

資料:総務省統計局「家計調査年報」(平成16年)

資料:総務省統計局「家計調査年報」

0

1,000

2,000

3,000

4,000

5,000

6,000

7,000

8,000

9,000

昭和50 55 60 2 7 12

豆腐

納豆

(円)

(年)

16

Page 5: 豆腐・納豆の現状 - maff.go.jp...-2-② 家計消費の状況 豆腐・納豆への支出額の推移を見ると、豆腐は、平成10年までは増加傾向にあったが、最近は減少傾向にある。納豆は、着実に増

- 3 -

(2)消費者の関心事項

○ 豆腐・納豆は、健康のために摂取している食材の上位に位置付けられている。○ 消費者の食品の安全性に関する知識の増加は、安全性の重視や表示の有無等の確認など、購買行動の変化に現れている。

表-6 健康のために摂取している食材ベスト5 表-8 食品の安全性に関する知識と食品の購買行動の変化(単位:%) (食品の安全性に関する知識)

1位 2位 3位 4位 5位

納 豆 緑 茶 豆 腐 牛 乳 ヨーグルト68.9 56.4 52.8 51.6 50.9

資料:全国納豆協同組合連合会「納豆に関するアンケート2005」(全国から2,010名の有効回答) 知識がふえた後の購買行動の変化(複数回答)

表-7 健康保持用摂取品の支出金額指数の推移(全国・全世帯)

資料:農林漁業金融公庫「食生活や食育に関するアンケート調査」(16年8月公表)

参考:総務省統計局「家計統計年報」 注:1)全国の主婦を対象として実施したインターネット調査(回答総数2,047)。注:健康保持用摂取品とは、栄養成分の補給など、健康増進のために用いる食品 2)「過去1年間で食品の安全性に関する知識がふえたかどうか」を聞いたものである。

であって、錠剤、カプセル、粉末状、粒状、液(エキス)状など、通常の医薬品に類似する形態をとるもの。

0

1 0

2 0

3 0

4 0

5 0

6 0

、安

た 新

って

、今

、内

た 信

、今

レー

ィ・

、生

った

53.7

34.5

27.025.9

12.1

3.0

0

5 0

1 0 0

1 5 0

2 0 0

2 5 0

7 8 9 1 0 1 1 1 2 1 3 1 4 1 5 1 6

指数(平成 7年= 100 )

     知 識 は ふ え た   4 9 . 8%    変 わ ら な い   4 0 . 8%

どち ら と も い え な い   9 . 3%

Page 6: 豆腐・納豆の現状 - maff.go.jp...-2-② 家計消費の状況 豆腐・納豆への支出額の推移を見ると、豆腐は、平成10年までは増加傾向にあったが、最近は減少傾向にある。納豆は、着実に増

- 4 -

2.生産構造(1)豆腐製造業

○ 豆腐製造施設数は、5年間で3割の減少。豆腐・油揚製造業の事業所数、従業者数、出荷額も減少傾向で推移している。○ 豆腐・油揚製造業の生産量は、145万トン程度の横ばいで推移している。

表-9 豆腐製造施設数の推移 表-11 豆腐・油揚製造業の生産量の推移(単位:所、%) (単位:千トン、%)

11年度 12年度 13年度 14年度 15年度 16年度 平成11年 平成12年 平成13年 平成14年 平成15年 平成16年

豆腐製造 19,569 18,861 15,028 14,487 14,016 13,452 豆腐・油揚 1,452 1,451 1,451 1,457 1,457 1,463

営業許可施設数 (100) (96) (77) (74) (72) (69) 生産量 (100) (100) (100) (100) (100) (101)

資料:食品衛生法に基づく各年度3月末現在における営業許可施設数。 大豆使用量 492 492 492 494 494 496

注:( )は平成11年度を100としたときの比率。

資料:生産量は、食品産業振興課推定であり、業界団体から聞き取った大豆使用量か

ら推計。

表-10 豆腐・油揚製造業の事業所数・従業者数・出荷額の推移 注:( )は平成11年を100としたときの比率。

(単位:所、人、億円、%)

10年度 11年度 12年度 13年度 14年度 15年度

事業所数 2,983 2,761 2,801 2,555 2,408 2,492

(100) (93) (94) (86) (84) (84)

従業者数 38,706 37,833 37,562 36,905 36,185 37,109

(100) (98) (97) (95) (93) (96)

出荷額 3,610 3,682 3,627 3,362 3,285 3,386

(100) (102) (100) (93) (91) (94)

資料:経済産業省「工業統計表(産業編)」(従業員4人以上規模)

注:( )は平成10年度を100としたときの比率。

Page 7: 豆腐・納豆の現状 - maff.go.jp...-2-② 家計消費の状況 豆腐・納豆への支出額の推移を見ると、豆腐は、平成10年までは増加傾向にあったが、最近は減少傾向にある。納豆は、着実に増

- 5 -

○ 豆腐・油揚製造業は、中小企業が99.9%を占めている。○ 豆腐製造業の流通経路は、多種多様であり、製造し自ら販売する形態もある。

表-12 豆腐・油揚製造業の従業者規模別事業所数 図-1 豆腐の流通経路(単位:所、%)

従業者 2001 2003 (参考)

規模数 (H13) (H15) 食料品製造業計 小売店製 一

事業所数 比率 事業所数 比率 事業所数 比率 造 製 問屋・市場 般業 造 百貨店 消

4~ 9人 1,652 64.7 1,635 65.7 16,163 44.7 者 小 ・量販店等 費10~ 19 450 17.6 420 16.9 8,042 22.2 売 者20~ 29 238 9.3 208 8.3 4,747 13.1 業30~ 49 91 3.6 100 4.0 2,234 6.2 者 業務用50~ 99 85 3.3 83 3.3 2,581 7.1

100~199 31 1.2 37 1.5 1,472 4.1

200~299 6 0.2 7 0.3 459 1.3 店販売・行商300~499 2 0.1 1 0.0 317 0.9

500~999 1 0.0 118 0.3

1000~ 17 0.0

合 計 2,555 100.0 2,492 100.0 36,150 100.0

中小企業比率 99.9% 99.9% 98.7%

資料:経済産業省「工業統計表(産業編)」(従業員4人以上規模)

Page 8: 豆腐・納豆の現状 - maff.go.jp...-2-② 家計消費の状況 豆腐・納豆への支出額の推移を見ると、豆腐は、平成10年までは増加傾向にあったが、最近は減少傾向にある。納豆は、着実に増

- 6 -

(2)納豆製造業

○ 納豆製造施設数は、5年間で2割の減少。○ 納豆の販売額及び納豆製造業の生産量は、増加傾向にある。

表-13 納豆製造施設数の推移 表-15 納豆製造業の生産量の推移(単位:所、%) (単位:千トン、%)

11年度 12年度 13年度 14年度 15年度 16年度 平成11年 平成12年 平成13年 平成14年 平成15年 平成16年

納豆製造 845 890 692 682 677 677 納豆生産量 229 220 232 254 247 250営業許可施設数 (100) (105) (82) (81) (80) (80) (100) (96) (101) (111) (108) (109)

資料:食品衛生法に基づく各年度3月末現在における営業許可施設数。 大豆使用量 127 122 129 141 137 139注:( )は平成11年度を100としたときの比率。

資料:生産量は、食品産業振興課推定であり、業界団体から聞き取った大豆使用量か

ら推計。

表-14 納豆の販売額の推移 注:( )は平成11年を100としたときの比率。

(単位:億円、%)

平成11年 平成12年 平成13年 平成14年 平成15年 平成16年 図-2 納豆の流通経路

総販売額 1,026 975 1,016 1,115 1,103 1,114(100) (95) (99) (109) (108) (109) 小売店

一うち業界大手 841 813 864 907 898 917 製 問屋・市場 般9社販売額 造 百貨店 消

業 ・量販店等 費資料:日刊経済通信社推定。 者 者

注:( )は平成11年を100としたときの比率。

業務用

Page 9: 豆腐・納豆の現状 - maff.go.jp...-2-② 家計消費の状況 豆腐・納豆への支出額の推移を見ると、豆腐は、平成10年までは増加傾向にあったが、最近は減少傾向にある。納豆は、着実に増

- 7 -

3.大豆の需給状況(1)需給動向

○ 需要は、500万トン前後で推移しており、うち食品用は100万トン程度で推移している。○ 供給は、約95%を輸入に依存しており、輸入先別では米国からが約70%を占めている。○ 国内生産量は、16年産大豆は作付面積の減少に加え、台風や作柄が悪かったこと等により減少。価格は、生産量の変動に伴い大き

く変動している。

表-16 我が国における大豆の需給動向 表-17 国産大豆の年産別生産量および入札販売価格(単位:千トン)

13年 14年 15年 16年 17年(概 算) (見通し)

製油用 3,813 4,024 4,011 3,419 3,420需 食品用 1,015 1,035 1,034 1,053 1,060

飼料用 100 113 124 121 120輸 出 0 0 0 0 0

要需要計 4,928 5,169 5,169 4,593 4,600

国内生産量 235 271 270 232 163

米 国 3,646 3,821 3,858 3,178供 ブラジル 706 812 890 779

輸 カナダ 252 167 189 259中 国 132 136 143 187パラグァイ 68 73 73 0その他 29 29 19 4

入 計 4,832 5,039 5,173 4,407 4,525給

減 耗 ▲125 ▲130 ▲134 ▲114 ▲90

供給計 4,942 5,180 5,309 4,525 4,598

(参考)期末在庫 284 282 350 245

注1:内訳と計の欄の数値が一致しないのはラウンドの関係。注2:期末在庫は、製油メーカーの期末在庫量と(社)大豆供給安定協会による食品用 資料: 生産量は、農林水産省統計部「作物統計」、入札販売価格は、(財)日本特産物協

大豆の備蓄数量の合計による参考値。 会入札結果(消費税含む)。注3:国内生産量(前年産収穫量)は、「作物統計」(農林水産省統計部)。注4:食品用には、農家自家消費等を含む。

187.2

235

271.4 270.2

232.2

163.2

6,780

5,936

4,726 4,815

10,013

16,628

0

50

100

150

200

250

300

11年産 12年産 13年産 14年産 15年産 16年産

生産

0

2,000

4,000

6,000

8,000

10,000

12,000

14,000

16,000

18,000

販売

価格

(千トン)(円/60㎏)

Page 10: 豆腐・納豆の現状 - maff.go.jp...-2-② 家計消費の状況 豆腐・納豆への支出額の推移を見ると、豆腐は、平成10年までは増加傾向にあったが、最近は減少傾向にある。納豆は、着実に増

- 8 -

(2)食品用大豆の用途別利用状況

○ 食品用大豆約105万トン(16年)のうち、豆腐・油揚用と納豆用で全体の約6割を占めている。○ 国産大豆のうち、約6割は豆腐用に、1割弱が納豆用に供給されている。

表-18 食品用大豆の用途別利用状況(16年) 表-19 国産大豆の用途別供給状況(単位:千トン、%) (単位:千トン、%)

内 訳 合 13年度 14年度 15年度

国産シェア

豆 腐 納 豆 味 噌 醤 油 凍豆腐 その他油 揚 計 食 品 用 264 (100) 263 (100) 224 (100) 22

496 139 138 38 33 209 1,053 豆腐・油揚 145 ( 55) 155 ( 59) 131 ( 58) 27

(47.1) (13.2) (13.1) ( 3.6) ( 3.1) (19.9) (100)煮豆・惣菜 29 ( 11) 29 ( 11) 29 ( 13) 88

資料:食品産業振興課調べ

注:その他は、豆乳、煮豆・惣菜、きなこ等である。 納 豆 17 ( 6) 18 ( 7) 17 ( 8) 12

味噌・醤油 33 ( 13) 28 ( 11) 15 ( 7) 9

資料:農産振興課推定

注:( )内は用途別供給割合。

Page 11: 豆腐・納豆の現状 - maff.go.jp...-2-② 家計消費の状況 豆腐・納豆への支出額の推移を見ると、豆腐は、平成10年までは増加傾向にあったが、最近は減少傾向にある。納豆は、着実に増

- 9 -

4.原料調達の状況と課題・ 国産大豆及び輸入大豆の流通経路

○ 国産大豆は、主に産地農協、県経済連等、全農等を経由し集荷され、問屋を通じて加工メーカーに販売。

図-3 大豆の流通

( 農 産 物 検査 )

穀 物 輸 出 業 者

・生 産 者

輸 入 商 社

生 産 者

種 子 用

自 家 消 費

( 財 ) 日 本 特 産 農 産 物 協 会( 取 引 の 場 )

製 油 業 者

そ の 他 集 荷 業 者

黒 大 豆 等高 価 格 大 豆

地 場 加 工 工 場

地 場 メ ー カ ー農 協 工 場

加 工 メ ー カ ー ( 豆 腐 ・ 油 揚 、 納 豆 、 煮 豆 、 味 噌 、 醤 油 等 )

J A 等 集 荷 団 体経 済 連 等

全 農 ・ 全 集 連

問 屋 ( 一 次 ・ 二 次 )

消 費 者

< 輸 入 大 豆 > < 国 産 大 豆 >

( は 交 付 金 対 象 大 豆 の 流 れ )

Page 12: 豆腐・納豆の現状 - maff.go.jp...-2-② 家計消費の状況 豆腐・納豆への支出額の推移を見ると、豆腐は、平成10年までは増加傾向にあったが、最近は減少傾向にある。納豆は、着実に増

- 10 -

5.豆腐・納豆の原料原産地表示の対応状況(1)消費者が重視する表示

○ 消費者は、食品の購入時に価格、量目以外に「原産国」や「国産品の産地」などに関する表示を重視している。

表-20 食品の購入時に価格や量目以外で重視する表示 表-21 食品の表示に対する不満

(複数回答)n=2121 (複数回答)n=2121

資料:国民生活センター「第33回国民生活動向調査」(平成15年)

※ 全国3,000世帯の中で、家庭生活の切り盛りと管理に責任を持つ女性を

対象に調査(回収率71%)。

資料:左に同じ

1.1

0.5

0.7

7.9

13.5

28.2

39.8

43.2

48.4

57.3

58.0

64.2

96.1

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100

原産国

国産品の産地

保存料等の食品添加物の種類

日付(賞味期限、品質保持期限、消費期限)

遺伝子組み替え食品使用の有無

農薬使用の有無

原材料

製造業者名

アレルギー物質を含むかどうか

卸業者名等の流通業者名

その他

特にない

無回答

2.7

6.1

3.4

12.2

16.9

17.2

21.5

25.0

25.3

28.9

29.4

29.4

35.5

36.6

61.9

0 10 20 30 40 50 60 70

活字が小さい

収穫後の農薬使用に関する表示がない

食品添加物の表示が原材料欄に表示されている

など、原材料と添加物の区別がしにくい

原産国や国内産地の表示がない

製造年月日が書かれていない

遺伝子組み替え食品の使用・不使用

に関する表示がわかりにくい魚介類の産地表示にある産地と漁獲海域や

水揚げ地とが異なる

家畜の産地表示にある産地と出生地や生育地とが異なる

栄養成分表示がわかりにくい

アレルギー物質の使用に関する表示がわかりにくい

不満を持ったことがない

無回答

日付表示が見にくい

抗生物質の使用・不使用に関する表示が見にくい

その他

Page 13: 豆腐・納豆の現状 - maff.go.jp...-2-② 家計消費の状況 豆腐・納豆への支出額の推移を見ると、豆腐は、平成10年までは増加傾向にあったが、最近は減少傾向にある。納豆は、着実に増

- 11 -

(2)加工食品の表示

○ 加工食品の表示については、加工食品品質表示基準に基づき、6つの事項を一括表示することが義務づけられている。

○ 加工食品の表示については、平成12年3月31日に告示され 〔加工食品の表示の具体例〕た「加工食品品質表示基準」に基づき、平成13年4月1日から一般の加工食品に適用されており、6つの事項を一括して表示す (国内で製造されたもの)ることが義務づけられている。

○ このほか、遺伝子組換え農産物を原材料とする食品に遺伝子組換え表示が義務づけられており、また、食品衛生法において、アレルギー物質を含む食品にその旨の表示が義務づけられている。

○ さらに、飲食料品の品目ごとの特性に応じ、追加的に必要な品質表示基準を定め、表示すべき事項等を義務づけている。

〔加工食品の表示事項〕

① 名称② 原材料名 (輸入されたもの)③ 内容量④ 賞味期限(消費期限)⑤ 保存方法⑥ 製造業者等の氏名又は名称及び住所

(注)なお、製品で輸入されたものにあっては、「製造業者等」を「輸入

者」とし、加えて「原産国名」を記載することとされている。

名 称 こいくちしょうゆ(本醸造)

原材料名 脱脂加工大豆、大豆、小麦、食塩、

アルコール

内 容 量 1リットル

賞味期限 04.10

保存方法 直射日光を避け、常温で保存

してください。

製 造 者 株式会社○○醤油

東京都千代田区△△町◇◇

名 称 いちごジャム

原材料名 いちご、砂糖、ゲル化剤(ペクチン)、

酸化防止剤(V.C)

内 容 量 400g

賞味期限 03.07.01

保存方法 直射日光を避け、常温で保存してください。

原産国名 アメリカ

輸 入 者 ○○商事株式会社

東京都千代田区○○町△△

Page 14: 豆腐・納豆の現状 - maff.go.jp...-2-② 家計消費の状況 豆腐・納豆への支出額の推移を見ると、豆腐は、平成10年までは増加傾向にあったが、最近は減少傾向にある。納豆は、着実に増

- 12 -

(3)加工食品の原料原産地表示① 対象品目

○ 国内で製造された加工食品については、農産物漬物等8品目に個別品質表示基準に基づき原料の原産地表示が義務づけられてきたが、平成16年9月14日から、これに加え、生鮮食品に近い加工食品(20食品群)が「加工食品品質表示基準」に基づき、原料原産地表示の対象とされた。(約2年間の移行期間を経て、平成18年10月から完全義務化。)

平 成 1 3 年 1 4 年 1 5 年 1 6 年 9 月 以 降 ~

(計 1 品 目 ) (計 7 品 目 ) (計 8 品 目 )

生 鮮 食 品 に 近 い 加 工 食 品の 大 半 を 横 断 的 に カ バ ー

生 鮮 食 品 に 近 い 加 工 食 品の 大 半 を 横 断 的 に カ バ ー

あ じ ・さ ば の 干 物 、 塩 さ ば 、う な ぎ 蒲 焼 き 、 塩 蔵 ・乾 燥わ か め 、 か つ お 削 り ぶ し 、漬 物

梅 干 し 、 ら っ き ょ う 漬 け 野 菜 冷 凍 食 品

個 別 品 目 ご と に 追 加個 別 品 目 ご と に 追 加

●● ●● ●●

表表 製製 消消

示示 造造 費費

のの 及及 者者

定定 びび のの

着着 流流 関関

状状 通通 心心

況況 のの実実

態態

を踏まえ

一 定 期 間 内の 見 直 し

今 後今 後1 . 乾 燥 き の こ 類 、 乾 燥 野 菜 及 び 乾 燥 果 実2 . 塩 蔵 し た き の こ 類 、 塩 蔵 野 菜 及 び 塩 蔵 果 実3 . ゆ で 、 又 は 蒸 し た き の こ 類 、 野 菜 及 び 豆 類

並 び に あ ん4 . 異 種 混 合 し た カ ッ ト野 菜 、異 種 混 合 し た カ ッ ト果 実 そ の 他 野 菜 、果 実 及 び き の こ 類 を 異 種 混 合 し た も の

5 . 緑 茶6 . も ち7 . い り さ や 落 花 生 、 い り 落 花 生 及 び い り 豆 類8 . こ ん に ゃ く9 . 調 味 し た 食 肉1 0 . ゆ で 、 又 は 蒸 し た 食 肉 及 び 食 用 鳥 卵1 1 . 表 面 を あ ぶ っ た 食 肉1 2 . フ ラ イ 種 と し て 衣 を 付 け た 食 肉1 3 . 合 挽 肉 そ の 他 異 種 混 合 し た 食 肉1 4 . 素 干 魚 介 類 、 塩 干 魚 介 類 、 煮 干 魚 介 類 及 び

こ ん ぶ 、 干 の り 、 焼 き の り そ の 他 干 し た 海 藻 類1 5 . 塩 蔵 魚 介 類 及 び 塩 蔵 海 藻 類1 6 . 調 味 し た 魚 介 類 及 び 海 藻 類1 7 . ゆ で 、 又 は 蒸 し た 魚 介 類 及 び 海 藻 類1 8 . 表 面 を あ ぶ っ た 魚 介 類1 9 . フ ラ イ 種 と し て 衣 を 付 け た 魚 介 類2 0 . 4 又 は 1 3に 掲 げ る も の の ほ か 、

生 鮮 食 品 を 異 種 混 合 し た も の

生 鮮 食 品 に 近 い 加 工 食 品の 大 半 を 横 断 的 に カ バ ー

生 鮮 食 品 に 近 い 加 工 食 品の 大 半 を 横 断 的 に カ バ ー

枠 組 の 抜 本 的 変 更枠 組 の 抜 本 的 変 更

(1 8 年 1 0 月 以 降 完 全 義 務 化 )

Page 15: 豆腐・納豆の現状 - maff.go.jp...-2-② 家計消費の状況 豆腐・納豆への支出額の推移を見ると、豆腐は、平成10年までは増加傾向にあったが、最近は減少傾向にある。納豆は、着実に増

- 13 -

② 具体的な表示方法

○ 主な原材料が国産の場合は国産である旨を、輸入品である場合は原産国を記載する。ただし、国産の場合は、国産に代えてその他一般に知られている地名を記載することができる(農産物の場合)。

○ また、容器又は包装に、特定の原産地のもの、有機大豆等の「特色ある原材料」について表示を行う場合は、その表示に近接した箇所または一括表示の原材料名の次に括弧を付して、そのものの割合とともに表示する。

1 .基 本 的 な 表 示 方 法 《例 1 :原 材 料 名 欄 に 括 弧 書 きで 表 記 》名 称 あ じの 開 き

原 材 料 名 真 あ じ (A国 )、食 塩   《例 4 :原 料 原 産 地 が 3箇 所 以 上 あ り、全 て 記 載 す る場 合 》内 容 量 1尾 名 称 乾 燥 ○ ○

消 費 期 限 平 成 × × 年 × × 月 × × 日 原 材 料 名 ○ ○ (A国 、B国 、C国 、D国 )、× × 、△ △

保 存 方 法 10℃ 以 下 で 保 存 して くだ さい 。 内 容 量 100 g

製 造 者 × × 株 式 会 社  × × 県 × × 市 × × 町 × - × 賞 味 期 限 平 成 × × 年 × × 月 × × 日

保 存 方 法 直 射 日 光 を避 け 、常 温 で 保 存 して くだ さい 。

  《例 2 :原 料 原 産 地 名 欄 に よる表 記 》 製 造 者 × × 株 式 会 社  × × 県 × × 市 × × 町 × - ×

名 称 あ じの 開 き

原 材 料 名 真 あ じ、食 塩

原 料 原 産 地 名 A国

内 容 量 1尾 名 称 乾 燥 ○ ○

消 費 期 限 平 成 × × 年 × × 月 × × 日 原 材 料 名 ○ ○ (A国 、B国 、そ の 他 )、× × 、△ △

保 存 方 法 10℃ 以 下 で 保 存 して くだ さい 。 内 容 量 100 g

製 造 者 × × 株 式 会 社  × × 県 × × 市 × × 町 × - × 賞 味 期 限 平 成 × × 年 × × 月 × × 日

保 存 方 法 直 射 日 光 を避 け 、常 温 で 保 存 して くだ さい 。

2 .一 括 表 示 枠 外 に 印 字 等 で 記 載 で き ま す 。 製 造 者 × × 株 式 会 社  × × 県 × × 市 × × 町 × - ×

  《例 3 :表 記 箇 所 を明 示 した 上 で 枠 外 に 事 前 に 印 刷 》名 称 乾 燥 ○ ○

原 材 料 名 ○ ○ 、× × 、・・・

原 料 原 産 地 名 商 品 名 下 部 に 記 載

内 容 量 100g

賞 味 期 限 平 成 × × 年 × × 月 × × 日

保 存 方 法 直 射 日 光 を避 け 、常 温 で 保 存 して くだ さい 。

製 造 者 × × 株 式 会 社  × × 県 × × 市 × × 町 × - × 名 称 塩 た らこ

原 材 料 名 す け とうだ らの 卵 巣 (米 国 ま た は ロシ ア )、× × 、△ △

内 容 量 100 g

賞 味 期 限 平 成 × × 年 × × 月 × × 日

保 存 方 法 10℃ 以 下 で 保 存 して くだ さい 。

製 造 者 × × 株 式 会 社  × × 県 × × 市 × × 町 × - ×

注 )す け とうだ らの 卵 巣 の 原 産 地 は 、当 社 に お け る○ ○ 年 度 の 取 扱 い 実 績 の 多 い 順に 表 示 してい ま す 。詳 細 は 弊 社 お 客 様 窓 口 (電 話 番 号 ○ ○ )に お 尋 ね 下 さい 。

3 . 2箇 所 以 上 混 合 して い る 場 合 は 多 い 順 に 記 載 しま す 。主な 原 材 料 が の 原 産 地 が 3箇 所 以 上 あ る場 合 は 、3箇 所 目 以下 を 「そ の 他 」と記 載 す る こともで き ま す 。

4.複 数 国 の 原 料 を 混 合 して 製 造 す る等 、原 産 地 の 重 量 割合 が 商 品 ご とに 特 定 で き な い 場 合 に つ い て は 、下 記 の よ うに表 示 す ることも可 能 で す 。た だ し、消 費 者 の 優 良 誤 認 を 招 かな い よ う注 意 して 下 さい 。  《例 6 :合 理 的 な 方 法 に 基 づ き重 量 順 に 表 示 し、そ の 方 法 及び 詳 細 に つ い て 回 答 で きる旨 を表 示 》

  《例 5 :原 料 原 産 地 を 2箇 所 以 上 記 載 し、そ れ 以 上 を 「そ の他 」として 記 載 す る場 合 》

Page 16: 豆腐・納豆の現状 - maff.go.jp...-2-② 家計消費の状況 豆腐・納豆への支出額の推移を見ると、豆腐は、平成10年までは増加傾向にあったが、最近は減少傾向にある。納豆は、着実に増

- 14 -

(4)豆腐・納豆の原産地表示に関する「食品の表示に関する共同会議」での検討概要

○ 義務対象品目の選定の際、豆腐・納豆については、義務表示が必要との意見がある一方で、原料の混合、切り替えが頻繁に起きること、中小零細企業が多くその都度包装を変更することは困難なこと等から、義務化表示対象品目とはならなかったものである。

以下の点から、豆腐、納豆については 、身近 な食品であり義務表示が必要との意見がある一方、原料の混合、切り替えが頻繁 に起こること、中小零細 企業が多 くその都度包装を変更することは困難なこと等から、直ちに義務化のための告示は行わず、ガイドライン又は公正競争規約などにより表示の普及に努めるとともに、実行可能な表示方 法を実証的に検討した後、おおむね2年後を目途に、表示の実施状況をふまえ、義務表示に移行するか否かについて共同会議において検討する。

・「国産大豆使用 」等の強調表示をした製品が多く存在することは、「原産地 に由来する原料の品質が製品の品質に反映されると一般的に認識されている」と言うことと置き換えられる。

・一般に消費者が食する頻度が高い、伝統的 な食品であり、他の食品と比べて特に消費者の誤認を防止する必要がある。

・原料の切替が頻繁に行われることをふまえた表示方法については 、業界の 実態を踏まえた現実的な方法を今後検討する必要がある。

・原料の混合使用や切替が頻繁に行われること、零細企業が多いこと等から、表示の実行可能性について現時点では困難と言わ ざるを得ない。

・なぜ豆腐、納豆に表示させるのか疑問であり、不公平 。これらに表示させるのなら全ての加工食品に表示させてはどうか 。(個人 )

・豆腐 、納豆、あん以外の豆製品は入らないのか。(消費者団体 )

・日本の伝統食品。安心して商品選択をしたい。表示 されているものとされていないものがありわかりに くい 。(個人 )

・食べる頻度が高い 。(消費者 )

・伝統食品であり、多 くの消費者が国産大豆を使用していると認識 しているのではないか。任意 の強調表示だけでは誤認を防止できない。国内農業の振興にもつながる。(農業者団体 )

・消費者ニーズに対応し、義務づけるべき。(事業者 )

・品質は原料の原産地よりも品種や発酵という加工技術の影響が大きい 。国産や水戸といった強調表示をルール化することが重要。原料の安定供給には、複数国からの調達が不可欠だが、表示の切り替えコストの負担が大。表示 ミスの リスクを抱え、業界にとっては死活問題。(製造者団体 )

納豆

・なぜ豆腐、納豆に表示させるのか疑問であり、不公平 。これらに表示させるのなら全ての加工食品に表示させてはどうか 。(個人 )

・豆腐 、納豆、あん以外の豆製品は入らないのか。(消費者団体 )

・品質は原料の原産地よりも品種による違いが大きい 。一定の歩留まりや硬度を確保するため原料をブレンドする場合がある。国産大豆は豊凶変動が激しく安定的に手当てすることが困難 。包材にかかるコストや管理作業の増加は、中小零細企業の多い豆腐業界には負担大 。コンタミ等意図しない表示 ミスが発生。(製造者団体 )

・日本の伝統食品。安心して商品選択をしたい。表示 されているものとされていないものがありわかりに くい 。(個人 )

・食べる頻度が高い 。(消費者 )

・伝統食品であり、多 くの消費者が国産大豆を使用していると認識 しているのではないか。任意 の強調表示だけでは誤認を防止できない。国内農業の振興にもつながる。(農業者団体 )

・消費者ニーズに対応し、義務づけるべき。(事業者 )

豆腐

考え方その他反対賛成別紙2

以下の点から、豆腐、納豆については 、身近 な食品であり義務表示が必要との意見がある一方、原料の混合、切り替えが頻繁 に起こること、中小零細 企業が多 くその都度包装を変更することは困難なこと等から、直ちに義務化のための告示は行わず、ガイドライン又は公正競争規約などにより表示の普及に努めるとともに、実行可能な表示方 法を実証的に検討した後、おおむね2年後を目途に、表示の実施状況をふまえ、義務表示に移行するか否かについて共同会議において検討する。

・「国産大豆使用 」等の強調表示をした製品が多く存在することは、「原産地 に由来する原料の品質が製品の品質に反映されると一般的に認識されている」と言うことと置き換えられる。

・一般に消費者が食する頻度が高い、伝統的 な食品であり、他の食品と比べて特に消費者の誤認を防止する必要がある。

・原料の切替が頻繁に行われることをふまえた表示方法については 、業界の 実態を踏まえた現実的な方法を今後検討する必要がある。

・原料の混合使用や切替が頻繁に行われること、零細企業が多いこと等から、表示の実行可能性について現時点では困難と言わ ざるを得ない。

・なぜ豆腐、納豆に表示させるのか疑問であり、不公平 。これらに表示させるのなら全ての加工食品に表示させてはどうか 。(個人 )

・豆腐 、納豆、あん以外の豆製品は入らないのか。(消費者団体 )

・日本の伝統食品。安心して商品選択をしたい。表示 されているものとされていないものがありわかりに くい 。(個人 )

・食べる頻度が高い 。(消費者 )

・伝統食品であり、多 くの消費者が国産大豆を使用していると認識 しているのではないか。任意 の強調表示だけでは誤認を防止できない。国内農業の振興にもつながる。(農業者団体 )

・消費者ニーズに対応し、義務づけるべき。(事業者 )

・品質は原料の原産地よりも品種や発酵という加工技術の影響が大きい 。国産や水戸といった強調表示をルール化することが重要。原料の安定供給には、複数国からの調達が不可欠だが、表示の切り替えコストの負担が大。表示 ミスの リスクを抱え、業界にとっては死活問題。(製造者団体 )

納豆

・なぜ豆腐、納豆に表示させるのか疑問であり、不公平 。これらに表示させるのなら全ての加工食品に表示させてはどうか 。(個人 )

・豆腐 、納豆、あん以外の豆製品は入らないのか。(消費者団体 )

・品質は原料の原産地よりも品種による違いが大きい 。一定の歩留まりや硬度を確保するため原料をブレンドする場合がある。国産大豆は豊凶変動が激しく安定的に手当てすることが困難 。包材にかかるコストや管理作業の増加は、中小零細企業の多い豆腐業界には負担大 。コンタミ等意図しない表示 ミスが発生。(製造者団体 )

・日本の伝統食品。安心して商品選択をしたい。表示 されているものとされていないものがありわかりに くい 。(個人 )

・食べる頻度が高い 。(消費者 )

・伝統食品であり、多 くの消費者が国産大豆を使用していると認識 しているのではないか。任意 の強調表示だけでは誤認を防止できない。国内農業の振興にもつながる。(農業者団体 )

・消費者ニーズに対応し、義務づけるべき。(事業者 )

豆腐

考え方その他反対賛成別紙2

第14回共同会議 (16年 3月 )資料より

意見の概要及び共同会議としての考え方 (抜粋 )注)以下は、公開ヒアリング、パブリックコメントにおける主な意見の概要であり、それぞれの意見の詳細については 、全てウェブ上で公開 している。h ttp ://w w w .m aff.go .jp /w w w /coun sil/counsil_ con t/sougou_syoku ryou /kyodo_kaig i/1512kakou_ken tou .h tm

Page 17: 豆腐・納豆の現状 - maff.go.jp...-2-② 家計消費の状況 豆腐・納豆への支出額の推移を見ると、豆腐は、平成10年までは増加傾向にあったが、最近は減少傾向にある。納豆は、着実に増

- 15 -

(5)原産地表示の業界の自主的表示の動き

○ 豆腐・納豆など原料原産地表示が義務付けられていない品目についても、任意で表示することは可能であり、対応可能な業者が一括表示事項欄に自主的に原産地表示をしている事例がみられる。

○ また、一括表示事項欄とは別に原料原産地の表示を行っている業者も見受けられる。

【豆 腐 の 事 例 1】 【納 豆 の 事 例 1】表示内容 表示内容

品 名 もめん豆腐 一 品 名 納豆一 原材料名 丸大豆、凝固剤(塩化マグネシウム)「にがり」)、 括 原材料名 大豆(中国産)括 グリセリン脂肪酸エステル(消泡剤) 表 内容量 80g表 内容量 350g 示 賞味期限 表面記載示 賞味期限 別途表面記載 事 保存方法 要冷蔵事 保存方法 要冷蔵(1℃~10℃未開封で保存して下さ 項 製造者 ○○納豆(株) ○○○市○○町1-1項 い) その他の表示 中国産小粒

販売者 ○○豆腐(株)○○○市○○町1-1 遺伝子組換え大豆は使用しておりませんその他の表示 国産大豆100%

遺伝子組換え大豆は使用しておりません 【納 豆 の 事 例 2】表示内容

【豆 腐 の 事 例 2】 品 名 納豆表示内容 一 原材料名 丸大豆、納豆菌、たれ/根昆布エキス、白醤

品 名 充填絹ごし豆腐 括 油、昆布酢、食塩一 原材料名 丸大豆(国産(遺伝子組換えでない))、凝固 表 ホタテエキス(○○湾産)、(原材料の一部に括 剤(塩化マグネシウム)〈にがり〉、消泡剤(グ 示 小麦を含む)表 リセリン脂肪酸エステル) 事 内容量 45g×3示 内容量 400g 項 賞味期限 枠外側面に記載事 賞味期限 表面に記載 保存方法 要冷蔵(5℃)項 保存方法 要冷蔵(1℃~10℃) 製造者 ○○食品(株) ○○○市○○町1-1

製造者 (株)○○豆腐 ○○○市○○町1-1 その他の表示 北海道○○町産大粒大豆その他の表示 国産大豆と○○の銘水・にがりづくり 国産大豆100%

遺伝子組換え大豆は使用しておりません

Page 18: 豆腐・納豆の現状 - maff.go.jp...-2-② 家計消費の状況 豆腐・納豆への支出額の推移を見ると、豆腐は、平成10年までは増加傾向にあったが、最近は減少傾向にある。納豆は、着実に増

- 16 -

< 参 考 >

1.豆腐・納豆の歴史

○ 我が国において豆腐・納豆は古くから食されているが、その歴史は古く、また、その起源には諸説があるといわれている。

~豆腐の歴史~ ~納豆の歴史~

・ 豆腐が 初に作られたのは、約2,000前の中国だと言 ・ 納豆には、歴史的に二つのタイプ(糸を引かない「寺納豆」われ、日本には奈良時代に遣唐使によってもたらされたとい と「糸引き納豆」)がある。うのが定説となっている。

・ 寺納豆については、奈良時代に大陸から伝来したとする説・ 日本では、主に仏教僧の間で食され、江戸時代になると がある。豆腐料理の専門書「豆腐百珍」が出版されるなど、庶民の貴重なタンパク源として定着してきた。 ・ 糸引き納豆の起源については、古代説、八幡太郎義家説や

加藤清正説などの「納豆発祥伝説」があると伝えられている。(小学館「納豆大全」町田忍著)

・ 江戸時代後半に醤油が一般的に広まった頃、糸引き納豆売りが登場するなど、庶民の間に広まってきた。

Page 19: 豆腐・納豆の現状 - maff.go.jp...-2-② 家計消費の状況 豆腐・納豆への支出額の推移を見ると、豆腐は、平成10年までは増加傾向にあったが、最近は減少傾向にある。納豆は、着実に増

- 17 -

2.豆腐について(1)豆腐の作り方と種類

○ 豆腐とは、原料である大豆から熱水によりタンパク質などの可溶性成分を抽出した豆乳に凝固剤を加えて凝固させたものを指す。○ 製造工程の違いにより、もめん豆腐、きぬごし豆腐、充填きぬごし豆腐、焼き豆腐、ソフト豆腐等の種類がある。

表-22 豆腐の種類と定義

大豆から熱水によりタンパク質などの可溶性もめん豆腐 成分を抽出したもの(豆乳)に凝固剤(にがり

など)を加えて凝固させたものを崩し、型箱に移し、圧縮、成型したもの

きぬごし 豆乳と凝固剤を型箱の中で混合し、全体をゲ豆 腐 ル状に凝固させたもの

充填きぬご 豆乳をいったん冷却し凝固剤を混入した後、し 豆 腐 包装容器に注入密封の上加熱し、全体をゲル状

に凝固させたもの

焼き豆腐 もめん豆腐を圧縮、水切りした後、焙焼したもの

ソフト豆腐 豆乳に凝固剤を添加して、ゲル状に凝固させたものを型箱に入れ、圧縮、成型したもの

資料:「豆腐の品質表示基準作成準則」(昭和58年食流第4333号)

Page 20: 豆腐・納豆の現状 - maff.go.jp...-2-② 家計消費の状況 豆腐・納豆への支出額の推移を見ると、豆腐は、平成10年までは増加傾向にあったが、最近は減少傾向にある。納豆は、着実に増

- 18 -

(2)豆腐の原料と主要な成分

○ 豆腐の原料・ 豆腐の主要原料である大豆は、「畑の肉」とも称され、タンパク質をはじめ多様な栄養成分や機能性成分が含まれている。・ 大豆以外には、凝固剤と大豆を加熱する際に生じる泡を消すための消泡剤が使用されている。

○ 豆腐には、タンパク質などの栄養成分のほか、骨粗しょう症などに効果がある大豆イソフラボンなどが含まれている。

表-23 大豆(乾燥大豆の可食部)に含まれている主要な成分 表-25 もめん豆腐(100g)に含まれる主要な成分

タンパク質 炭水化物 脂 質 水 分 灰 分 水 分 86.8g カルシウム 120mg

35% 28% 19% 13% 5% タンパク質 6.6g マグネシウム 31mg

資料:日本食品標準成分表(5訂) 脂 質 4.2g リ ン 110mg

炭水化物 1.6g ビタミンB1 0.07mg表-24 大豆に含まれている機能性成分

灰 分 0.8g ビタミンB2 0.03mg

タンパク質 コレステロール制御、血圧上昇抑制作用 カルシウム 140mg ビタミンK 13ugオリゴ糖 整腸作用、大腸ガン予防イソフラボン 骨粗しょう症予防、乳ガンの抑制 カロリー=72Kcalサポニン コレステロール制御レクチン 抗腫瘍作用 資料:日本食品標準成分表(5訂)

トリプシン阻害因子 糖尿病の治療予防レシチン 脂肪代謝改善作用

資料:農文協「地域資源活用食品加工総覧第5巻」大村芳正著

Page 21: 豆腐・納豆の現状 - maff.go.jp...-2-② 家計消費の状況 豆腐・納豆への支出額の推移を見ると、豆腐は、平成10年までは増加傾向にあったが、最近は減少傾向にある。納豆は、着実に増

- 19 -

3.納豆について(1)納豆の作り方と種類

○ 納豆には、大豆を蒸煮し、納豆菌により、発酵熟成させたもの(糸引き納豆)と、塩を添加し、納豆菌の繁殖を抑制しながら熟成させたもの(寺納豆)がある。

表-26 納豆の種類と定義

糸引納豆 蒸煮した丸大豆又はひきわり大豆を納豆菌により発酵熟成させたもの

(参考)蒸煮した大豆に麹カビ又は糀菌を植え付け、塩

寺納豆 を添加して納豆菌の繁殖を防止しながら熟成させたもの

注)別名:塩辛納豆、浜納豆

資料:納豆のうち、糸引納豆については、「納豆の品質表示基準作成準則」(昭和58年

年食流第4333号)。

Page 22: 豆腐・納豆の現状 - maff.go.jp...-2-② 家計消費の状況 豆腐・納豆への支出額の推移を見ると、豆腐は、平成10年までは増加傾向にあったが、最近は減少傾向にある。納豆は、着実に増

- 20 -

(2)納豆の原料と主要な成分

○ 大豆(豆腐の項を参照)と納豆菌が原料である。○ 納豆(糸引き納豆)にはタンパク質などの栄養成分のほか、大豆イソフラボンやアミラーゼなどの機能性成分が含まれている。

表-27 納豆(100g中)に含まれる主要な成分(糸引き納豆)

水 分 59.5g カルシウム 90mg

タンパク質 16.5g マグネシウム 100mg

脂 質 10.0g リ ン 190mg

炭水化物 12.1g ビタミンB1 0.07mg

灰分 1.9g ビタミンB2 0.56mg

カリウム 660mg ビタミンK 600ug

カロリー=200Kcal

資料:日本食品標準成分表(5訂)

資料:全国納豆協同組合連合会