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Cadence® Automotive Ethernet Media Access Controller(MAC)IPを活用すれば、先進運転支援システム(ADAS)、 インフォテイメント、カメラ、その他の電子制御ユニット(ECU)間に高速車載イーサネット通信リンクを設計できます。 Cadence Ethernet MAC IP は 、 3 つ の 異 な る 動 作 速 度(10/100/1000M)、Audio-Video Bridging Transport Protocol規格(AVB)、Time Sensitive Networking(TSN)をサポートし、ISO 26262 ASIL-Bに対応しています。 概要 自動車業界は、IEEEオープン規格に基づき、車載ネットワーク(IVN)にイーサネットを標準化する傾向にあります。OPEN Alliance SIGの促進により、このような規格は、よりシンプルで強力な車両用電子/電気アーキテクチャを開発することを目的としています。決定的に高性能な帯域機能と低コストの配線ソリューションへの需要が、イーサネットベースのネットワークの普及を 促進しています。IVN用イーサネット(図1)は、軽量、単一ペア、シールドなしのツイストペア線を用いて最低コストの配線ソリューションを提供します。
図1:車載イーサネットアプリケーションにおけるケイデンスのIP適合箇所
車載イーサネットMAC設計IP
イーサネットベースで高度に統合されたSoCを構築するため、ケイデンスはCadence Automotive Ethernet MACをはじめとする主要設計IPを提供します。
AVBとTSNは、車載アプリケーションでイーサネットを実現する主要な2つの機能です。AVBは、帯域を保証し、イーサネット上でデータ同期を可能にする方法を提供して、高いサービス品質(QoS)を実現します。その一方、ブレーキ、ステアリングなどの基幹システムの安全性と低レイテンシーの要件を満たすため、Time Sensitive Networking(TSN)と総称される新しいオープン規格群が開発されています。TSNは、堅牢、低レイテンシー、かつ決定論的な同期パケット伝送を可能にする、AVB規格の上位集合です。
Cadence Ethernet MAC IPは、大量生産向けに幅広くライセンスされており、以下をサポートします。 • 3つの異なる動作速度(10/100/1000Mbps) • AVB規格
– 高精度時刻同期(IEEE 1588) – IEEE 802.1AS規格およびIEEE 802.1Qav規格のサポートに よる、広いデータ帯域およびマルチメディアストリームの高精度同期に基づく、高いサービス品質(QoS)のサポート
• カメラベースの運転支援システムをはじめとするセーフティ・ クリティカル・アプリケーション向けに、信頼性の高い決定論的リアルタイムデータ伝送を提供するTSN – 車載要件に対応する、割り込み、IEEE 802.1CB等の安全メカニズムのサポート
• 包括的なソフトウェアスタック
ホスト インターフェース
設定 インターフェース
RGMII GMII SGMII MDIO
RGMII MII
SoC
GbE PHY
10/100M PHY
CPU1 CPU2
アプリケーション
プロセッサ
10/ 1
00/ 1
000M
MA
1000
BASE
-X P
CS
車載イーサネット 車載イーサネットネットへの移行促進
IEEE 802.1仕様
規格 説明
IEEE 802.1AS-Rev 時間精度重視のアプリケーションのタイミングと同期
IEEE 802.1Qbu/IEEE
フレーム割り込み
IEEE 802.1Qbv スケジュールトラフィックの拡張
IEEE 802.1Qcc Stream Reservations Protocol(SRP)の拡張と性能改善
IEEE 802.1CB 信頼性のためのフレームの複製と除去
IEEE 802.1Qch 周期的なキューと転送
IEEE 802.1Qci ストリームごとのフィルタリングとポリシング
Automotive Ethernet MAC IPは、標準インターフェースを介して他社のIPやデバイスと組み合わせることができます。付随するフィジカル・コーディング・サブレイヤ(PCS)とコネクティビティIPによりCadence MACとサードパーティのIPをインターフェースさせることができます。1GのIEEE 802.3仕様に準拠しています。
機能
• AVBのサポート • TSNのハードウェアサポートでセーフティ・クリティカル制御システムに対応
• ISO 26262 ASIL-B対応 • 100Mbpsおよび1GbpsのイーサネットPHYとのシームレスな相互運用性
• 全2重通信のフロー制御 • IEEE 802.1Qbb優先度フロー制御 • IEEE 802.1p優先度キュー • IEEE 802.3az高エネルギー効率イーサネット • RMON/MIBの統計カウンタ • プログラム可能な長さのジャンボ・フレーム • 高性能スキャッタギャザーDMA • MII、RMII、GMII、RGMII、SGMII、QSGMIIインターフェース
• LSO、RSC、割り込み調整 • テスト済みUNH
10/100/1000Mフル対応車載イーサネットMACには、以下が含まれます。 • 埋め込み型リアルタイムクロックとタイムスタンプユニット
• 優先度キューとトラフィックシェーピングのハードウェアサポートを含むAVB/TSN
• ARM® AMBA® 4 AHBまたはAXI準拠のDMAオンチップバスマスタインターフェース
• SGMII用のPCS • Open AllianceおよびIEEE 802.3メンバー
設定インターフェース
PHY 管理
図2:IPレベルのブロック図
Sigrity SystemSIの車載イーサネットネットチャネルシミュレーション
車載イーサネットネットワークを実装し、Cadence Sigrity™
SystemSI™テクノロジのチップ間シグナル・インテグリティの自動解析機能により、物理イーサネットチャネル経由のECU間通信性能を解析します。
全物理チャネルを以下のようにシミュレートすることで、 イーサネットを準拠させることができます。 • 異なるPHY、コネクタ、ケーブルの組み合わせでのテスト • ケーブルセグメンテーションのサポート (異なるケーブル長)
• ジャケット、シールドの有無 • シミュレーションベースのEMI検証、ECU間における最適化 • ケーブル劣化影響の解析 • PCBにおけるパワー・インテグリティ解析 • 車載イーサネットの対100Base-T1 PHY準拠チェックの サポート
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TX
TX
RX
RX
ホストインターフェース
GEM DMA
ブロック DMA
ブロック
TX コントローラ
RX コントローラ
TXエンジン RXエンジン
1000BASE-X PCS
8b/10b エンコーディング
8b/10b デコーディング
MDIO
設定 レジスター
機能安全性機能
IEEE 1588 TSU
オートネゴシエーション
図3:物理イーサネットチャネルの主要コンポーネント
車載イーサネットの100Base-T1 PHY準拠テスト
• ケーブルトポロジにかかわらず動作するPHYのIBIS AMI モデル – TXおよびRXモデル
• Sigrity SystemSIテクノロジによる物理チャネル・シミュ レーション
• サポートされるコンプライアンステスト: – トランスミッタの出力垂下 – トランスミッタのパワースペクトル密度 – トランスミッタのジッタ(マスタ/スレーブ) – トランスミッタのクロック周波数(PAM3) – トランスミッタの歪み – リターンロスの測定
図4:100Base-TI準拠カーブ
イーサネットのプロトタイプを迅速に作成
ケイデンスは、高速なFPGAベースのプロトタイピングで、Cadence Protium™プロトタイピングシステムにプラグイン 可能なBroadR-Reach PHYインターフェースカードを開発しました。これにより、イーサネットカメラ、インフォテイメント・ヘッドユニット、その他のデバイスなどの外部ハードウェアを、シールドなしのツイストペア線を使ってFPGAシステムに直接接続することが可能になります。
図5:100Base-TI準拠カーブ
このように、当初FPGAプロトタイプとして実装されたSoCでも、Protiumソリューションを活用してソフトウェアを実行し、システムのハードウェア/ソフトウェア検証を行えます。 この構成では、異なるケーブル、コネクタ、その他のハードウェア構成の使用がシステム全体のパフォーマンスに与える影響の解析もサポートします。
イーサネットのプロトタイプの迅速な作成が期待されるのは、駐車支援システムのトップビューやリアビューにカメラを使用するアプリケーションです。エンジニアは、ハードウェア/ ソフトウェアの同時設計メソドロジを活用することで、SoCなどのハードウェアが使えない段階で車載イーサネットアプリケーション(ハードウェア/ソフトウェア)を開発、試験運転できます。
ケイデンスBroadR-Reachインターフェースカードは、Cadence Automotive Ethernet MACを介して任意の外部 イーサネットデバイスをECUやその他の制御ユニットに接続できます。
ケイデンスの車載用IPのオプションについて詳しくは、
www.cadence.com/automotiveをご覧ください。
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日本ケイデンス・デザイン・システムズ社 本社/〒222-0033 神奈川県横浜市港北区新横浜 2-100-45 営業本部 TEL.(045)475-8410
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