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救急関連ビックデータ利用の現状 PDCAを回すために
帝京大学医学部救急医学講座
坂本哲也
平成29年度第1回全国メディカルコントロール協議会連絡会 2017.5.26 東京
講演の内容
• 医療とビッグデータ
• 総務省消防庁
• 厚生労働省
• 学術団体
• 個人情報保護法等の改正
2017.1.7
ビッグデータとは何か
• 目的的定義
–社会・経済の問題解決や、業務の付加価値向上を行うためのデータ
• 量的側面
–典型的なデータベースソフトウェアの能力を超えたサイズ
• 質的側面
–データの出所が多様である
平成24年版情報通信白書
平成24年版情報通信白書
救急活動データ
• 平成17年1月から全国の消防本部で一斉に導入した「救急蘇生統計(ウツタイン様式)」を研究機関等に提供
• 平成19年からの5か年分の救急活動において救急搬送に至った傷病者に係るデータを平成25年9月から研究者等に提供開始
• 平成29年3月から救急業務のあり方に関する検討会の検討結果を踏まえ、提供可能なデータの範囲が拡大
総務省消防庁
新たに提供されるデータ
• 出場情報
–指令時刻、傷病者接触時刻、車内収容時刻、現場出発時刻、病院到着時刻、救急救命士搭乗、医師の搭乗、口頭指導実施の有無及び医師の現場出場
• 傷病者情報
–発生場所、発生階層、応急処置内容、医療機関決定までの連絡回数、傷病名(ICD10分類)、三
次救急医療機関を含む施設、転送情報及び転送元転送理由
総務省消防庁
DPC 制度(DPC/PDPS)
• DPC/PDPS(Diagnosis Procedure Combination / Per-Diem Payment System)
• 平成10年11月から国立10病院等で試行
• 平成15年度から、特定機能病院を対象に、
在院日数に応じた1日あたり定額報酬を算定する現行のDPC/PDPS が導入
• 平成26年には1,585病院、492,206床となり、全一般病床(約91万床)の半数強
厚生労働省
http://dpcri.or.jp/index.php?ようこそ
厚生労働省 http://dpcri.or.jp
伏見清秀 東京医科歯科大学大学院医療政策学講座医療政策情報学分野
厚生労働省 http://dpcri.or.jp
第1回 データヘルス時代の質の高い医療の実現に向けた有識者検討会資料 医療保険におけるICTの活用等の現状 厚生労働省保険局 平成28年4月25日
厚生労働省
レセプト情報・特定健診等情報データベース(NDB)について 厚生労働省保険局医療介護連携政策課 平成26年11月6日
学術団体 http://www.ncd.or.jp
JTDB参加施設数 256施設 (2016年3月時点)
現在の登録人数 20,325人 (2017.2.3)
研究のために情報を取得する場合
• 試料を用いず要配慮個人情報を取得する場合は、原則研究対象者等の同意が必要であるが、同意困難な場合はオプトアウト手続きによる利用が可能
• 診療情報を研究に用いる等、研究が実施されなくとも取得される情報を用いる場合は、新規試料・情報の取得ではなく既存試料・情報の自機関利用となる
既存情報の自機関利用
• 試料を用いず情報のみを用いる場合、匿名化がなされているもの(特定の個人を識別できないものに限る)又は匿名加工情報等であれば、IC手続不要
• 個人情報であってもオプトアウト手続による利用が可能(法律の適用除外や例外規定に該当する場合)
既存試料・情報の他機関提供
• IC取得が困難な場合、匿名化されているもの
(特定の個人を識別できないものに限る。)又は匿名加工情報等であれば、IC手続不要
• IC取得が困難な場合、指針の定める匿名化
(適切な対応表の管理を含む)がなされていれば、通知又は公開にて提供が可能(法律の適用除外や例外規定に該当する場合)
• 個人情報であっても、オプトアウト手続による提供が可能(法律の適用除外や例外規定に該当する場合)
法律の適用除外や例外規定
• 大学その他の学術研究を目的とする機関若しくは団体又はそれらに属する者が学術研究の用に供する目的で個人情報を取り扱うとき
• 指針に定める諸手続に沿って作成・許可された研究計画書に基づく研究者等で構成される学術研究を目的とする研究グループは、個別具体的な事例ごとに判断されるものの、上記に該当し得る。
http://www.bulsuk.com/2009/02/taking-first-step-with-pdca.html
まとめ
• PDCAサイクルを回すためにはCheck【評価】が不可欠
• 日常業務の中で蓄積されるデータが継続的な改善の鍵
• 救急医療に関連した様々なビッグデータが利用可能になりつつある
業務の実行
評価
計画
改善