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関東大震災における橋の被害と死者 東京理科大学 工学部第二部 建築学科 辻本研究室 5108018 大野 哲生 5108056 谷岡 伊織

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関東大震災における橋の被害と死者

東京理科大学 工学部第二部 建築学科

辻本研究室

5108018 大野 哲生

5108056 谷岡 伊織

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目次

第一章 序説 ・・・・・21.1 研究目的と背景 31.2 研究方法 41.3 橋の定義 5

第二章 東京市の橋について ・・・・・62.1 橋の概要 72.2 明治・大正時代の橋 182.3 東京市の橋の分類 23

第三章 関東大震災における橋の被害と死者 ・・・・・273.1 関東大震災の被害 283.2 橋の被害の概要 293.3 火災による被害 353.4 人的被害の概要 433.5 橋の被害と死者の関係 47

第四章 まとめ ・・・・・734.1 まとめと今後の課題 744.2 謝辞 75

付録 76

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第一章 序説

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1.1 研究目的と背景

橋は人々の生活のためにはなくてはならないものであり、災害時は避難において重要で

ある。江戸時代の東京の橋は木造であり大火のたびに焼失したり、洪水による流失や破損

が多かった。明治時代以降、鉄造、石造やコンクリート造の橋が増えてきたが、関東大震

災において発生した火災では、木造の橋の大半は焼失し、鉄造の橋などにおいても焼失や

破損等の被害が出た。そのため、避難等に大きな問題が生じたと考えられる。

本研究では、関東大震災における東京市の橋の火災被害について、どのような状況で燃

え死者が発生したのか等、橋の被害と死者の関係について調査することを目的とする。

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1.2 研究方法

橋の概要・東京市の明治大正時代の橋および、関東大震災時の橋の被害と死者に関して、

以下の文献により調査をした。この文献調査を基に、

(1)橋の被害については、記載されている橋の名称・区名・所在・構造・破損状況をエ

クセルに入力をし、それを基に表・グラフを作成した。

(2)橋における死者については、震災豫防調査會報告より橋際で死者が発生したものを

ピックアップし、延焼動態図上に位置を落とし込んだ。そして、動態図に記載されている

延焼時刻や気象台の風向データ等を利用し考察をした。

これらから、橋の火災被害と死者の関係について検証する。

表1-1 主な参考文献

書名 著者 出版年

第二十回東京市統計年表 東京市役所 1924

東京の橋 伊藤孝 1986日本の橋 社団法人日本橋梁建設協会編 1994

橋のはなし 吉田厳 1985

東京震災録 中輯 東京市編 1926

死者

震災豫防調査會報告 第百號(戊)関東大地震調査報文火災編

震災豫防調査會 1925

橋の被害

1998

2000

1925

1926

震災豫防調査會報告 第百號(戊)関東大地震調査報文 火災編

震災豫防調査會

震災豫防調査會報告 第百號(丁)関東大地震調査報文建築物以外ノ工作物編

震災豫防評議會

中央区の橋・橋詰広場東京都中央区教育委員会社会教育課文化財係

橋梁技術の変遷道路穂算技術者のために

多田宏行

橋の概要

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1.3 橋の定義

本研究で取り扱う橋は、「河川や水路などの水面上を通過するための構造物である」とす

る。本文中の引用等で「橋梁」という言葉が出てくるが、これも同等の意味である。

また、当時の橋には「市設」と「私設」があり、本研究では「市設」の橋の被害を対象

にしている。

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第二章 東京市の橋梁について

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2.1 橋の概要

橋の種類には、材料(鉄橋、木橋)、用途(鉄道橋、道路橋)、平面形(直線橋、曲線橋)、

構造(トラス橋、アーチ橋)、通路位置(上路、下路)などにより分類される。

ここでは材料、構造、通路位置について示す。

2.1.1 橋の材料について

ここでは材料による分類を、「橋のはなしⅠ」及びインターネットを引用しまとめたもの

を示す。

・木

古来より幾多の木橋が造られ、戦前までは「木橋」が、架橋の本流であった。しかし、

戦後、木橋は「永久橋」ではないと判断され、昭和 30 年代以降、まったくかえりみられな

くなった。 その木橋が、工業化された木材(構造用集成木材)という新しい資材と技術

を得て、再び登場したのが平成元年頃である。以来、約 700 以上の新しい木橋が、全国に

建設されている。これらの木橋は、以前の伝統的木橋と区別して「近代木橋」と呼ばれて

いる。このほか、鉄筋コンクリートや鋼材、繊維強化プラスチックなどとの複合橋も架設

されている。構造としては、桁橋、トラス橋、アーチ橋を中心に各種の構造がある。

・石

石橋の構造形式にはアーチ橋や桁橋などがあるが、そのほとんどは小規模なものを除き

アーチ橋である。石材は古くから橋の材料として用いられてきたが、現在では他の材料の

開発も進み、新しく材料として用いられることは少なくなった。日本では、長崎の眼鏡橋

や諫早の眼鏡橋などが知られている。

・鉄

鉄は加工がしやすく、強度が大きいなどの特徴から比較的支間長の長い橋によく見られ

る。また、複雑な形状にも対応できる。その一方で錆びが生じたり、揺れやすいといった

短所もあるので、表面の塗装などの対策も必要となる。

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・コンクリート

コンクリートは圧縮強度に比べて引張強度がおよそ 1/10 と低いため、近年はアーチ橋や

ごく小規模なものでしか使用されない。

・鉄筋コンクリート

鉄筋コンクリートは、セメントが発明された 40 数年後の慶応 3 年(1867)にフランスの

植木職人が鉄の網で補強したセメントモルタルで植木鉢を作ったのがその最初といわれ、

特許も取ってある。そして、鉄筋コンクリート桁の特許が取られたのが明治 25 年(1892)、橋梁に適した T 字形桁の特許が取られたのが明治 31 年(1898)のことである。鉄筋コン

クリー橋の揺籃期は、わが国が江戸幕府の鎖国から解き放された明治維新前の文明開化期

を経て、明治期も後半に入ろうとした時期と重なっており、その導入は極めて早く行われ

た。

参考文献

橋のはなしⅠ 吉田厳 技報堂出版

日本木橋協会 http://www.j-timberbridge.com/

未来を創ろう!地球を救う科学技術を学ぼう!

http://www.mirai-kougaku.jp/imagesearch/3rd/bridge_02.php

Wikipedia http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A9%8B

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2.1.2 構造について

ここでは構造による分類を、「橋のはなしⅠ」、「橋梁技術の変遷 道路保全技術者のため

に」及びインターネットを引用しまとめたものを示す。

・桁橋

いわゆる桁を水平に架けわたした最も基本的な橋。この桁を主桁といい、主桁の断面形

状によって I 桁橋、箱桁橋などとよばれている。また、複数の主桁を横桁で結び格子状にし

た格子桁橋、コンクリート床版に主桁之受け持つ力の一部を分担させる合成桁橋などもあ

る。この形式の橋は、通常鉛直荷重による鉛直反力しか受けないため、曲げモーメントお

よびせん断力によって設計される。ただし実際には横桁を配置した格子桁構造が多いため

主桁や横桁の剛度、あるいは連結法にもよるが、主桁がねじられることになり、曲げモー

メントおよびせん断力のほかにねじりモーメントという力を考慮する場合もある。

写真1 栃木県 鬼怒川橋

http://www.jbsi.co.jp/works/04.html

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・トラス橋

細長い部材の両端をヒンジ結合して三角形状に組み立てたものをトラスとよんでいるが、

桁橋の主桁の代わりにこのトラスを用いたのがトラス橋である。

トラスには部材の組み方を考案した人の名前を取った、ハウトラス、プラットトラス、

ワーレントラスなど、多くの形がある。

トラス橋は各部材の結合点に荷重が作用し、しかも格点(注)はヒンジと仮定するため、各

部材には軸力のみが作用するとして設計されていた。最近のトラス橋は、格点がガゼット

プレートとよばれる部材で剛に連結されているため、必ずしも本来のトラス橋と同じでは

ないが、剛結合の影響による力の補正や、あらかじめ曲げモーメントとせん断力を考慮し

て設計されているのが実情である。

写真2 中央区 相生橋

http://www.panoramio.com/photo/60777919

(注)格点・・・部材と部材との交点、節点のこと

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・アーチ橋

古代ローマの水道橋、長崎の眼鏡橋などに代表されるような、きわめて優美な曲線をも

った形の橋である。

アーチは軸力のほかに曲げモーメントとせん断力が作用するが、アーチを比較的細い部

材にして、アーチに軸力のみを受け持たせ、曲げモーメントとせん断力は別に設けた桁(あ

るいはトラス)に受け持たせる形の橋をランガー橋という。さらに、アーチと桁(あるい

はトラス)にそれぞれ軸力、曲げモーメント、せん断力を分担させる形式のアーチ橋をロ

ーゼ橋という。これらは補剛アーチあるいは複合アーチと名づけられているが、本来は桁

橋あるいはトラス橋をアーチ部材によって補剛した形式の橋とも考えられる。

また、アーチの曲線としては、一般的に円、多心円、放物線、楕円などが用いられる。

写真3 八王子市 長池見附橋(旧四谷見附橋)

http://m-collection.blog.so-net.ne.jp/2011-09-16

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・ラーメン橋

桁と橋脚を剛結合した形の橋で、アーチと同様、支点に水平反力あるいは固定モーメン

トが作用する。各部材も軸力曲げモーメントせん断力に対して設計され、角ばったアーチ

橋のようなものである。

写真4 長野県 岡谷高架橋

http://www.jbsi.co.jp/works/01.html

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・斜張橋

斜張橋は、支間が大きくなって主桁だけでは荷重を支えきれない桁橋を塔から直線状に

張ったケーブルで支え、見かけ上支間を小さくした連続桁橋である。桁橋であるので、当

然主桁には曲げモーメントとせん断力が作用するが、ケーブルが斜めに張られているため、

ケーブルに作用する軸力の水平分力がさらに軸力として主桁に作用することになる。また、

ケーブル軸力の鉛直分力は塔に軸力として作用する。

最近の斜張橋は、一種の補助材であったケーブルを主部材として用い、主桁の断面ある

いは重量を減らし、ますます長大化の傾向のある橋といえるであろう。

写真5 神奈川県 横浜ベイブリッジ

http://www.shutoko.jp/database/route/o_yokohane.html

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・吊橋

吊橋は放射線状のケーブルからハンガーロープを介して床を吊った形の橋で、ケーブル

が主部材としてほとんどの荷重を分担する。ただし、床を吊っただけの吊橋は、変形が大

きく、地震や風などによる振動も激しいため、補剛桁あるいは補剛トラスという橋桁を設

けるのが一般的である。

ケーブルの両端は、一般にアンカーレイジとよばれる巨大なコンクリートブロックに定

着されるが、全長にわたって連続した補剛桁を用い、ケーブルの両端を補剛桁の両端と結

合して、ケーブル軸力の水平分力をつり合わせた形もある。

写真6 港区 レインボーブリッジ

http://blogs.dion.ne.jp/odaiba_diary/archives/2751424.html

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2.1.3 通路位置について

ここでは通路位置による分類を、「橋のはなしⅠ」、「橋梁技術の変遷 道路保全技術者の

ために」及びインターネットを引用しまとめたものを示す。

・上路式

デッキトラスともいう。上弦が載荷弦となっているもので、桁内を通行することがない

ため、主構(上・下弦材およびそれらを結ぶ垂直材・斜材。即ち桁の側面)同士をつなぐ

対傾構を設置することで強度を増すことができる。また桁の高さの分だけ橋脚の高さを抑

えることができるため、経済的である。桁下に十分な空間がある場合などに採用される。

道路橋の場合は、下路式に比べてトラスが自動車運転者の視界を妨げないという利点があ

る。

写真7 栃木県 黒鉄橋 http://tabikappa.blog55.fc2.com/blog-entry-1439.html

写真8 稲城市 上谷戸大橋 http://hwm2.gyao.ne.jp/kappaclub/bridge-index.html

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・下路式

スルートラスともいう。下弦が載荷弦となっていて、主構の内部を通行する。跨線橋や

跨道橋、河川横断部など桁下の空間に余裕が少ない場合に採用される。道路橋の場合、ト

ラス内部を自動車が通行することになるため、運転者の視界を狭めてしまう短所がある。

鉄道橋の場合は考慮されない。

写真9 品川区 天王洲ふれあい橋

http://tabikappa.blog55.fc2.com/blog-entry-128.html

写真10 中央区 永代橋

http://hwm2.gyao.ne.jp/kappaclub/bridge-index.html

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参考文献

橋のはなしⅠ 吉田厳 技報堂出版 1985

橋梁技術の変遷 道路保全技術者のために 多田宏行 鹿島出版会 2000

Wikipedia

写真

鬼怒川橋 http://www.jbsi.co.jp/works/04.html

相生橋 http://www.panoramio.com/photo/60777919

長池見附橋 http://m-collection.blog.so-net.ne.jp/2011-09-16

岡谷高架橋 http://www.jbsi.co.jp/works/01.html

横浜ベイブリッジ http://www.shutoko.jp/database/route/o_yokohane.html

レインボーブリッジ http://blogs.dion.ne.jp/odaiba_diary/archives/2751424.html

黒鉄橋 http://tabikappa.blog55.fc2.com/blog-entry-1439.html

上谷戸大橋 http://hwm2.gyao.ne.jp/kappaclub/bridge-index.html

天王洲ふれあい橋 http://tabikappa.blog55.fc2.com/blog-entry-128.html

永代橋 http://hwm2.gyao.ne.jp/kappaclub/bridge-index.html

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2.2 明治・大正時代の橋

関東大震災時に存在した多くの橋は、明治・大正時代に架けられた橋である。その時期

の橋の材料・構造等の概要を示す。

明治時代の橋について「東京の橋」より引用すると、以下の通りである。

明治維新政府の技術輸入政策は、木や石を用いて架橋していた日本の在来橋梁技術にも、

大きな影響をもたらした。それを一言でいうと、新しい橋梁材「鉄」の導入と新しい橋梁

タイプ「トラス橋」の登場である。材料が鉄であることは、明治初期の銀座の煉瓦街建設

が不燃化都市をめざしたごとく、火災で燃えてしまう木橋にかわって不燃化橋梁を目指し

たものであると言えよう。トラス橋は、日本在来の木橋タイプにはない新しい橋梁タイプ

の出現である。これはやがて伝統的な木工技術と結びつき、「洋式木橋」と言われる木造ト

ラスや木鉄混合トラスへと発展し、在来の木造橋梁よりも長い橋を架けられるようになっ

た。明治の中頃より、市街地には鋼アーチ橋が架けられたが、スパンは短く、隅田川に架

かる大橋梁になると、やはり外国より鋼材を輸入して造った鋼トラスであった。

以降、明治・大正期(震災前)の東京に架設された橋を、「東京の橋」・「中央区の橋・橋

詰広場」を参考にして、次の 4 つの時期に分類し詳細を見ていく。

① 技術・材料・設計・架設などの面で外国人に依存した明治初期

② 日本人技術者によって設計が始められるようになった明治中期

③ 地域環境との調和を考慮し始めた明治後期

④ 「装飾橋梁」の普及やRC橋が登場した震災前大正期

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2.2.1 明治初期(明治元年~明治12年頃)

この時期、全国的には外国人設計者による鉄橋の架設と輸入橋梁が中心である。明治3

年(1870 年)、東京でも皇居内の山里の御庭(現吹上御苑内)に山里の吊橋が架設されてい

る。また人目にふれる所では、東京における最初の鉄橋として知られる新橋(錬鉄桁橋)

が、明治4年に架設されている。木橋が中心であった江戸期とくらべ、材料が鉄という不

燃橋であることが大きな特徴である。

この流れで考えると、明治初期の石造アーチ橋も、同じ趣旨に基づくと考えられる。明

治6年11月、東京市に架設された最初の石造アーチ橋である万世橋(旧名・万代橋)を

はじめとし、明治12年頃までに12の石造アーチ橋が建設されことがわかっている。

石造アーチ技術は、九州地方を中心として17世紀より存在していた。しかし、その技術

は、「一子相伝」という封建時代特有の技術継承方式のために、全国に広がらなかった。そ

れが維新政府になり、九州より技術者をよびよせ、架設したのが、前掲の石造アーチ橋で

ある。材料の石は、見附撤去後の石材を利用したと言われている。

ただし、石造アーチ橋の架設は明治10年代の前半で打ち切られた。それは、浅草橋(明

治7年)において、東京下町の河口部という軟弱地盤に重い石橋を架設したため、地盤沈

下を起こし橋の真ん中部分が下がってしまったためである。そのため、自重の軽い鉄橋が

架設されるようになった。

そして、明治11年(1878 年)11月、日本最初の国産橋梁として有名な弾正橋が楓川に

架設された。

木橋に関しては、日本橋が明治6年に、歩車分離・トラス補強構造・青ペンキ塗りの洋風

木橋に架け替えられた。特徴としては、それまでの反り橋に変わり、路面が平らな橋が架

けられた点である。反り橋は舟運交通を考えてのことであったが、平らな橋は人力車や馬

車の便を考えてのことである。日本橋はその第一号であった。

また、三十間堀川に架かる出雲橋(明治12年)は木造トラス橋で、明治時代に架けら

れた木造トラス橋の中で最初のものである。

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2.2.2 明治中期(明治15年~明治30年)

この時期から、本格的に鉄橋が架けられるようになっていった。そのほとんどが錬鉄製

である。また邦人技術者による設計の道路橋が現れてくるのもこの時期である。

明治15年10月竣工の錬鉄製ワーレントラスの高橋は、邦人技術者、原口要によって

初めて設計された橋である。その後もボウストリングトラスの浅草橋(明治17年1月)、

隅田川にかかる長さ148メートルの吾妻橋(明治20年12月)等を設計している。

以後、邦人技術者による架橋が続くが、その中心は原口要であり、他には、倉田吉嗣、

原竜太、岡田武五郎らが挙げられる。橋のタイプは、トラス橋がほとんどである。

明治30年(1897年)には、道路橋としては初めての鋼橋が永代橋に架けられた。

当時のトラス橋の装飾をみると、橋門構の上に設置された橋名板とエンド・ポスト、お

よび親柱に設置された橋灯デザインに工夫が見られる。

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2.2.3 明治後期(明治31年~明治45年)

この時期になると、地域環境との調和に配慮した橋が登場する。新しく登場した橋のタ

イプは上路式の鋼アーチである。注目すべきは、市街地環境と調和する、という理由でア

ーチ橋が用いられた点にある。橋上に部材の骨組みがあらわれる下路式トラス橋と違い、

上路式アーチ橋は橋上での眺望を360度楽しむことができる。

この間の事情を、日本橋や旧新大橋などを設計した、東京市の橋梁課長樺島正義は以下

のように述べている。

「明治の中期になってからは、市街橋として架設地の条件が許すならば大抵拱橋(キョウ

キョウ)とした。彼の拱の優雅なる曲線は概して環境と調和し、殊に上路橋型が多いので、

彼の構桁の下路橋に見るが如き、橋上の展望を阻害し、狭隘を感ぜしむるような欠点が無

いので、此種の橋梁は其後続々建設せられた」(拱とはアーチのこと、構とはトラスとこと

である)

明治31年(1898 年)7月竣工の浅草橋をはじめ、新橋(同32年)、江戸橋(同34年)、

京橋(同年)、万代橋(同年)は、この主旨で作られた上路式アーチである。

一方、隅田川に架かる大橋梁は、依然としてトラス橋が用いられている。それでも明治

45年(1912 年)に架設された新大橋の正面景には、それ以前の橋にくらべると華麗さが

感じられる。橋名板の上にあるつる状の樹枝装飾、エンド・ポストの灯具と装飾、大きく

とった高欄親柱の上には橋灯を配し、トラス橋の中でも全体的に装飾性を高くしているこ

とが特徴である。

加えて、木鉄混用の洋式混合木橋が登場したのもこの時期の特徴である。市民から美観

に配慮した橋の要望が多くなり、苦肉の策として考えられたのが、混合木橋であったとい

う。外観は鉄橋にみえても、内部の桁や床部は木材である。鉄を併用した木橋は、引っ張

り材を鉄棒で、圧縮材を木造で造ることになるが、必ずしも構造的に合理的な橋ばかりと

は限らなかったという。なかには、千代田橋や親慈橋のように高欄だけを鉄製にした様式

木橋もあった。

また、明治44年(1911年)竣工の日本橋は、主桁の構造設計と橋の装飾設計とは別で、

土木家と建築家との共同作品である。構造設計は樺島正義・米元晋一、装飾設計は建築家

妻木頼黄である。橋のタイプと装飾とが初めて総合的に取り組まれ完成したものである。

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2.2.4 震災前大正期

この時期の特徴は、新しい材料であるコンクリートを利用した橋が登場したことである。

大正3年、東京で最初の鉄筋コンクリートアーチ橋である鍛冶橋が竣工した。その後も大

正4年に九重橋、大正8年には亀島川に架かる高橋など、震災前までに約10のコンクリ

ート橋が架けられた。その他に、三原橋(大正5年)・新常盤橋(大正9年)など無筋のコ

ンクリート橋も架けられた。

また明治後期から継続して装飾性の高い橋が架けられており、親柱・橋灯・高欄はもち

ろんのこと、橋詰や橋脚にも装飾がなされていた。この時期の設計も土木家と建築家とが

共同作業行っており、現存するものでは旧・四谷見附橋(現・長池見附橋:八王子市)が

ある。

参考文献

「東京の橋」 伊藤孝 鹿島出版会 1986

「中央区の橋・橋詰広場」 東京都中央区教育委員会社会教育課文化財係 1998

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2.3 東京市の橋の分類

2.3.1 東京市の橋梁数及び面積坪数

ここでは第二十回東京市統計年表 P802~803 より、1922 年(大正 11 年)12 月 31 日時点

の東京市の橋梁数及び面積坪数を、引用しまとめたものを示す。

表2-1 東京市の橋梁数,面積坪数

材料別 橋梁数 面積坪数

鉄橋 46 9053

木鉄混合橋 8 586

木橋 346 12988コンクリート橋 14 521

鉄筋コンクリート橋 30 1551

石橋 148 1623

計 592 26322

(出典 第二十回東京市統計年表)

2.3.2 材料及び構造別、東京市の橋の例

ここでは中央区の橋・橋詰広場より、材料及び構造をもとに東京市の橋の例を示す。

表2-2 東京市の橋の例

材料 構造 例 形式 竣工年

トラス 出雲橋 - 1879

アーチ 新川橋 - 1917桁 有楽橋 - 1915

木鉄混合橋 トラス 今戸橋 ボウストリングトラス 1915永代橋 曲弦プラットトラス 1897吾妻橋 直弦プラットトラス 1887鎧橋 ホイップルトラス 1887厩橋 ホイプルトラス プラットトラス 1893旧弾正橋 ボウストリングトラス 1878高橋 ワーレントラス 1882柳橋 垂直材つきダブルワーレントラス 1888呉服橋 2ヒンジアーチ 1879皇居正門鉄橋 3ヒンジアーチ 1888和泉橋 スパンドレルブレースドアーチ 1892靈岸橋 - 1916数寄屋橋 I形桁 1904

コンクリート橋 アーチ 新常盤橋 - 1920アーチ 鍛冶橋 - 1914桁 神宮橋 - 1920

石橋 アーチ 日本橋 - 1911

RC橋

トラス

アーチ

木橋

鉄橋

-は不明

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2.3.3 形式の概要

それぞれの形式についての概要を、「橋のはなしⅠ」及びインターネットを引用しまとめ

たものを説明する。

・ボウストリングトラス

ボウストリングトラスとは、上弦と下弦がそれぞれ弓(ボウ)と弦(ストリング)のよ

うな形状となっているもの。特に下路式の場合には端部が大きな開口部となり端部の強度

に難が生じるため、現在ではほとんど採用されない。

図2-1 ボウストリングトラス

・プラットトラス

プラットトラスとは、斜材を橋中央部から端部に向けて「逆ハ」の字形状に配置したも

のである。垂直材に圧縮力、斜材に引張力が生じる。

図2-2 プラットトラス

・曲弦プラットトラス

上記のプラットトラスの弦が曲がっているもの。

・直弦プラットトラス

上記のプラットトラスの弦が真っ直ぐなもの。

・ホイップルトラス

ホイップルトラスは、プラットトラスの一種で、斜材にはすべて引張力がかかる。特徴

的なのは、引張力を受ける部材が長く、多くの場合には細いことである。また、トラス部

分は斜材の角度が浅く、二つ以上の支柱間を跨いでいる。

図2-3 ホイップルトラス

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・ワーレントラス

ワーレントラスとは、斜材の向きを交互にしたトラス橋。プラットトラスと異なり垂直

材がないため鋼材が節約でき、安価で軽量となる。斜材は橋中央部から端部に向けて「ハ」

の字にあたる部分が圧縮力を、「逆ハ」の字にあたる部分が引張力を負担する。中央の「V」

字形になる部分では活加重に応じて両者を負担する。

図2-4 ワーレントラス

・垂直材つきダブルワーレントラス

ダブルワーレントラスとは、斜材をすべて「X 字形」に交差したもの。斜材への負担のか

かり方は、通常のワーレントラスと変わらない。これはそれに垂直材を加えたもの。

・2 ヒンジアーチ

支点部に蝶番の役割を果たすヒンジ支承を設け、支点部に働くモーメントを逃がすよう

に働くアーチ橋である。鋼ソリッドリブアーチに多く見られる形式である。

図2-5 2 ヒンジアーチ

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・3 ヒンジアーチ

支点部のほか、アーチクラウン部(アーチの最高点)にもヒンジを設けた形式である。

この形式は静定構造と呼ばれ、アーチ支点が仮に移動したとしても、アーチに不利な 2 次

力が働かない形式である。

図2-6 3 ヒンジアーチ

・スパンドレルブレースドアーチ

桁とアーチ材の間の部分をスパンドレルというが、ここにトラスを配置した形式の橋で、

これはトラスの一種である。

図2-7 スパンドレルブレースドアーチ

・I 形桁

I 形鋼を使用した桁橋。

参考文献

第ニ十回東京市統計年表 東京市役所 1924

中央区の橋・橋詰広場 東京都中央区教育委員会社会教育課文化財係 1998

橋のはなしⅠ 吉田厳 技報堂出版 1985

Wikipedia

http://www.pref.miyazaki.lg.jp/contents/org/chiiki/shityoson/nishiusuki_shityo/bridge/informat

ion/index.html

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第三章 関東大震災における橋の被害と死者

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3.1 関東大震災の被害

関東大震災は、1923年(大正 12 年)9 月 1 日 11 時 58 分、神奈川県相模湾北西沖を震源

として発生したマグニチュード 7.9 の大正関東地震による地震災害である。

この地震によって全半潰・焼失・流失・埋没の被害を受けた住家は総計37 万棟以上にの

ぼり、全体で 10 万 5000 余名の死者・行方不明者が発生した。被害要因別の死者数(行方

不明含む)を見ると、火災による死者は言うに及ばず、揺れによる住家全潰や流失・埋没

被害からも膨大な数の犠牲者が発生したことが分かる。火災による死者は全体の 9 割近く

を占める 9 万 1781 名であり、関東地震による巨大な人的被害を決定づけた第一の原因は、

大規模火災であったと考えて間違いはない。

東京市 15 区(現在の東京都心部、山手線の内側と隅田川の両岸に相当)について見ると、

住家の全潰(全潰後焼失含む)が 1万 2192 棟に対して焼失は 16 万 6191 棟と膨大な数であ

り、火災被害のおよそ 8 割が東京市に集中した。このような東京市の大規模火災による犠

牲者は 6 万 5902 名に達し、住家全潰による 2758 名を加えると人的被害の約 65%が東京市

で生じている。

表3-1は東京市における焼失面積の割合である。区別に焼失面積の割合をみると、神

田、日本橋、京橋、浅草、本所、深川と 15 区中、6区で 80%を超える。ほとんど燃やし尽

くされた区も存在した。

表3-1 各区の面積と焼失面積

(出典 1923 関東大震災報告書【第1編】)

参考文献

1923 関東大震災報告書【第1編】中央防災会議 災害教訓の継承に関する専門調査会 2005

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3.2 橋の被害の概要

「東京震災録」(震災豫防調査會報告を基に修正を加えたもの)の P331~P340、「大正十

二年九月一日震火災燒失橋梁調」に記載されている被害橋梁をデータ化し表にまとめた。

また、基になっている「震災豫防調査會報告 第百號(戊)関東大地震調査報文火災編」、

P52~P60 の「大震火災燒燬大破橋梁調査」も参考にした。(これらの被害橋梁一覧は、付録

に記載)

鉄橋に関しては、木材をほとんど使用しない耐火性の高いものは、新大橋・呉服橋・京

橋の他、少数しかなく、多くは仕上げや構造部に木材を使用しており、木鉄混合橋との線

引きが難しいため、これらは数字上、鉄橋として同じものとみなした。

第二十回東京市統計年表 P802~803 より、1922 年(大正 11 年)12 月 31日時点の東京市

の橋梁数及び面積坪数を表3-2に示す。

表3-2 材料別、全橋梁数・面積坪数

材料別 橋梁数 面積坪数

鉄橋 54 9639

木橋 346 12988コンクリート橋 14 521鉄筋コンクリート橋 30 1551石橋 148 1623

計 592 26322 (出典 第二十回東京市統計年表)

図3-1 東京市の橋梁数 図3-2 東京市の橋の面積坪数

図3-1,2からわかるように、橋梁数及び面積坪数の半数は木造である。一方石橋は、

橋梁数では 1/4 を占めるが面積坪数では全体の 6%に過ぎない。これは、石橋は主に「大下

水」と呼ばれる下水に架けられており、あまり大きなものではなかったと考えられる。鉄

橋は、橋梁数自体は少ないものの、隅田川など大きな川に架けられていたため面積坪数の

約 4 割を占めている。

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3.2.1 材料別、橋の被害

次に橋の被害について、材料別にまとめたものを示す。

表3-3 材料別、焼失破損橋梁数

材料別 橋梁数 面積坪数 焼失数 破損数 焼失破損合計

鉄橋 54 9639 18 32 50

木橋 346 12988 195 16 211コンクリート橋 14 521 0 3 3鉄筋コンクリート橋 30 1551 0 8 8石橋 148 1623 0 7 7

計 592 26322 213 66 279

(出典 第二十回東京市統計年表,東京震災録 中輯)

図3-3 材料別、被害橋梁の割合

焼失は木橋が多く、焼失総数 213 ヵ所のうち 195 ヵ所(約 92%)が木橋である。鉄橋は焼

失・破損合わせると橋梁数 54 ヵ所のうち 50 ヵ所(約 93%)が何らかの被害を受けている

ことがわかる。また、RC 橋・石橋など耐火性の高い橋は焼失範囲内にありながら焼失の被

害はなかった。

なお、ここで言う破損には、火害および震害両方含まれている。ただし、震害は火害に

比べ少数であり、火災区域内にあった多くの橋は何かしら火災の影響を受けている。その

ため、震害を受けていても火害として分類されているものが多い。また、被害橋梁一覧で

は、破損は 70 ヵ所あるが、焼失と重複している橋があり、ここでは 66 ヵ所とした。

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3.2.2 区別、橋の被害

次に橋の被害について、区別にまとめたものを示す。

表3-5 区別、橋梁数・面積坪数、及び焼失破損橋梁数

区名 橋梁数 面積坪数 焼失数 破損数 焼失破損合計

麹町 23 1998 2 7 9

神田 21 1563 9 6 15日本橋 43 3481 31 11 42京橋 63 3570 43 14 57芝 62 2691 5 14 19赤坂 21 227 3 1 4小石川 53 1033 1 1 2

淺草 46 852 11 7 18

本所 56 3893 36 2 38深川 74 5376 72 2 74麻布 20 434 0 0 0四谷 14 399 0 0 0牛込 52 547 0 1 1

本郷 22 106 0 0 0

下谷 22 152 0 0 0

計 592 26322 213 66 279

(出典 第二十回東京市統計年表,東京震災録 中輯)

図3-4 区別橋梁数・焼失破損数

図は区別に橋梁数・焼失数・破損数をまとめたグラフである。神田・日本橋・京橋・本

所・深川区ではほとんどの橋が焼失範囲内にあり被害が多く、特に日本橋・京橋・深川区

は 9 割以上に被害が出ている。一方、浅草区も多くの橋は焼失範囲内にあったが、被害率

は橋梁 18 ヶ所で 4 割となっている。

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表3-5より、各区の被害橋梁の割合を算出したものを示す。

表3-6 区別、被害橋梁の割合

区名 割合(焼失数/橋梁数) 割合(破損数/橋梁数) 割合(合計/橋梁数)

麹町 8.7% 30.4% 39.1%

神田 42.9% 28.6% 71.4%日本橋 72.1% 25.6% 97.7%京橋 68.3% 22.2% 90.5%芝 8.1% 22.6% 30.6%赤坂 14.3% 4.8% 19.0%小石川 1.9% 1.9% 3.8%淺草 23.9% 15.2% 39.1%本所 64.3% 3.6% 67.9%深川 97.3% 2.7% 100.0%麻布 0.0% 0.0% 0.0%四谷 0.0% 0.0% 0.0%牛込 0.0% 1.9% 1.9%本郷 0.0% 0.0% 0.0%下谷 0.0% 0.0% 0.0%

計 36.0% 11.1% 47.1%

図3-5 区別、被害橋梁の割合

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3.2.3 焼失範囲内外の分類

各区の焼失割合(表3-1)と、区別の橋の焼失破損割合(表3-6)を参考に、東京

市の橋 592 ヶ所について、焼失範囲内外の分類をした。焼失範囲内に在りながら焼失して

いない橋の状況を知ることが目的である。作業手順は以下の通りである。

A)区の面積の焼失割合が 90%以上、または、橋の被害割合が 90%以上の区

(神田区・日本橋区・京橋区・浅草区・本所区・深川区)

に関しては、延焼動態図よりわかる範囲で、焼失区域外にある橋を探し、その数を焼失範

囲外の橋とする。

B)区の面積の焼失割合が 10%以下、または、橋の被害割合が 10%以下の区

(麻布区・赤坂区・四谷区・牛込区・小石川区・本郷区・下谷区)

に関しては、延焼動態図よりわかる範囲で、焼失区域内にある橋を探し、その数を焼失範

囲内の橋とする。

C)それ以外の区

(麹町区・芝区)

に関しては、延焼動態図よりわかる範囲で、焼失区域内にある橋を探し、その数を焼失範

囲内の橋とする。

この方法により分類したものを示す。

表3-7 焼失範囲内外の分類と焼失数

区名 範囲外 範囲内 橋梁数 焼失数

麹町 14 9 23 2

神田 0 21 21 9

日本橋 0 43 43 31

京橋 2 61 63 43

芝 31 31 62 5赤坂 21 0 21 3小石川 51 2 53 1淺草 2 44 46 11本所 5 51 56 36深川 0 74 74 72麻布 20 0 20 0四谷 12 2 14 0

牛込 52 0 52 0本郷 22 0 22 0下谷 22 0 22 0

計 254 338 592 213

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表3-7より、焼失範囲内には橋が 338 ヶ所あり、そこから焼失した橋 213 ヶ所を引く

と、焼失範囲内に在りながら焼失していない橋は 125 ヶ所ある。今回の方法では、問題点

として以下の3つ、

ⅰ.「市設」なのか、または「私設」なのかの判断ができない

ⅱ.橋の材料は何かということも分からない

ⅲ.区をまたいでいる橋がどちらの区に属するのかに関しては、被害橋梁一覧の区分けを

参考にしたが、判断しかねる橋もあった

が挙げられるが、A に分類した区についてみると、焼失範囲内 294 ヶ所のうち 202 ヶ所が

焼失、92 ヶ所が残存となっており、これは焼失範囲内に在りながら焼失の被害が少ない石

橋や鉄筋コンクリート橋といった耐火性のある橋 91 ヶ所(表3-8の黄色部分)と、ほぼ

同じ数であることが分かる。他の区でも焼失範囲内にこのような耐火性の高い橋があり、

したがって、焼失範囲内に在りながら焼失していない橋の多くは、石橋や鉄筋コンクリー

ト橋であると考えられる。

表3-8 区別・材料別の橋梁数

区名/材料 石橋 鉄橋 木橋 木鉄混合橋 コンクリート橋 鉄筋コンクリート橋 計

麹町 12 2 6 1 1 1 23

神田 2 6 11 0 0 2 21日本橋 5 8 28 0 0 2 43京橋 1 9 50 1 1 1 63芝 23 2 34 1 0 2 62赤坂 13 0 7 0 0 1 21小石川 12 1 34 0 1 5 53淺草 10 6 13 2 7 8 46本所 8 5 36 1 1 5 56深川 0 3 69 1 0 1 74麻布 7 0 12 0 1 0 20四谷 9 2 3 0 0 0 14牛込 31 1 17 0 2 1 52本郷 6 1 14 1 0 0 22下谷 9 0 12 0 0 1 22

計 148 46 346 8 14 30 592

(出典 第二十回東京市統計年表)

参考文献

第二十回東京市統計年表 東京市役所 1924

東京震災録 中輯 東京市編 1926

震災豫防調査會報告第百號(戊)関東大地震調査報文火災編 震災豫防調査會 1925

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3.3 火災による被害

橋の火害について、「震災豫防調査會報告 第百號(丁) 関東大地震調査報文建築物以外

ノ工作物編」の P49~P53 を引用し、それを現代文に訳し、被害状況をまとめたものを示

す。耐火性の分類に関しても文献を参考にした。

3.3.1 耐火橋梁

この種の橋梁は主要部に鋼鉄、コンクリート、石材、煉瓦等を用い木材は僅かに路面舗

装に使用するかほぼこれを用いない程度のもの。付近家屋の火災、橋下船舶または橋上家

財の燃焼等によりその主体に損害を被るものはなかった。新大橋、日本橋、呉服橋、鍛冶

橋、京橋、高橋等はこの種類に属し火災区域に在りながらその主体には異常はなかった。

表面に御影石を用いているものに関しては船舶または家財の火炎に接触し高温のため石材

の表面変質、剥落があった。例えば日本橋においては主体、両側面及び高欄回りに御影石

が用いられており、下面は水上船舶の火炎により表面剥落した部分がある。(写真1)高欄

及び路面、隅石等は橋上に放置された家財の燃焼により表面特に突角部が著しく剥落した。

(写真2)また、鉄材に関して橋上家財の燃焼、橋下焼船の流過等短時間火炎に接触した

ものにおいては表面に塗装した防腐用ペンキが剥落した程度で鉄材の本質には大きな影響

はなかった。これらは何れも橋梁自体の耐力には関係なく震災前と同様の交通に耐え危険

を感じさせるものではなかった。ただし、鉄材であっても橋下に繋留された大船の火災に

より長時間火炎にさらされたものは湾曲変質等が生じ取換を要するものが多かった。

写真1 日本橋起拱部付近の火害状況 写真2 日本橋(高欄,隅石等の表面突角部の剝落)

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3.3.2 半耐火橋梁

この種の橋梁は不燃質の材料と木材とを混用したものでその混用の程度並びに方法は多

種多様でありその耐火性においても著しい差がある。例えば・構または桁には鋼鉄または

錬鉄を用い小桁、敷板等に木材を用いたもの・桁も橋床も鉄またはコンクリートなどの不

燃材を用いるも橋脚に木杭を用いるもの等。小桁、敷板等全て木材であるがその上にコン

クリートアスファルト等で舗装し高欄に鉄材を用いたものは渡橋者に対しては一見耐火構

造のように見え、事実橋上家財の燃焼、飛火等により延焼する恐れはなく敷板の露出して

いるものに比べて耐火性は高いが下面より来る火炎に対しては何の耐抗力もない。震災前

は大半がこのような半耐火橋梁であり何れも船舶その他下面より襲来した火炎により焼失

したものが多い。

・両国橋

橋台はコンクリート造表面煉瓦張り、橋脚は煉瓦井筒に粗コンクリートを充填したもの

で橋体は鋼製プラット3連よりなり各径間は車道と両側歩道との間に鋼構1條宛を架して

これに直角に多数の床桁を取り付け更にその上に多数の縦桁を置き橋床を支えるもので、

車道下においては縦桁は全部鋼鉄でその上にバックル鈑を張りその上にコンクリートを敷

き石塊をもって舗装したもので耐火的構造である。しかし両側歩道に関しては工費の関係

上木材の縦桁を用い敷板を張りその上にコンクリートを敷き表面にコンクリートのタイル

を張ったもので、上面よりこれを見れば車道と同様の耐火構造に見えるが下面は木材の縦

桁と敷板が露出しているため上流側の歩道は橋下船舶の火炎より引火し大半が焼け落ちた。

(写真3)だが、使用木材が少量だったため床桁及び構桁にはほとんど影響なく強度も震

災前と変わらなかった。

写真3 両国橋(上流側歩道が焼け落ちた状況)

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・吾妻橋、厩橋、永代橋

両国橋に比べて著しく多量に木材を使用していたためその燃焼により何れも致命的損害

を被った。これらの橋においても橋台、橋脚は煉瓦及びコンクリートからなり構桁及び床

桁も両国橋同様鉄材(厩橋は錬鉄で他は鋼鉄)で不燃性であるが、縦桁は軌道直下を除く

と外車道歩道共に全て木材を用いこれに檜敷板を張り車道においてはその上に木塊を釘着

したもので橋床は上面下面共に木材が露出しているため上面は付近家屋からの飛火、橋上

の家財の延焼等より、下面は水上の船舶の火災等より引火し何れも橋床は全部焼け落ちた。

(写真4,5)これに接近する鉄材は長時間高熱にさらされたため著しい火害を被り場所

によっては甚だしく屈曲し床桁の突縁は波状を呈し中央部が垂れ下がったものが多かった。

写真4 吾妻橋(木製床板が焼け落ち、臨時に角材を張り応急措置を行っている)

写真5 厩橋

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38

・御茶ノ水橋

主構は鉄製プラット構上路橋で床桁は鉄製、その上に木材の縦小桁を架けこれに直角に

厚3寸の敷板を張り車道においては敷板上に厚2寸のコンクリートを敷き路面は相当の耐

火性を有していたが、橋床の下面は縦小桁、敷板等露出していたため上流右岸下方にあっ

た木造建築物の火災により下面に引火し橋床の大半が焼失した。)(写真6,7)

図3-6(御茶ノ水橋・橋床図)

写真6 御茶ノ水橋(炎上中の御茶ノ水橋)

写真7 御茶ノ水橋

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39

・神田橋

橋脚は欅丸太杭を打込んだもので水面付近は防腐のため鉄網コンクリートによって被覆。

主桁は欅の丸太及び角材にし、その上に檜の敷板を張りその上面に厚1.5寸位の細コン

クリートを敷き車道においてはその上に木塊を張り、歩道においては細コンクリートのタ

イルを敷いたもの。路面下は柱、桁、敷板共に全部木材が露出しているため橋下船舶の火

災により引火し全部焼け落ち電車軌道の片側及び橋柱のコンクリートにより被覆した部分

のみ残存した。(写真8,9)

写真8 神田橋(焼落直後の状況)

写真9 神田橋(数日後下流より撮影したもの)

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40

・一ツ橋 橋脚は松杭を打ちコンクリートを敷いたものを基礎としその上に鉄筋コンクリート柱を建

て込みその上部を鋼材綾構によって互いに連結させたもの。上体の材料及び構造は神田橋

とほぼ同様。橋床下面より引火し焼け落ち、鉄筋柱のみ残った。柱上に帯のように掛って

いるものは鋼製電話線受。(写真10)

・千代田橋 橋脚欅丸太杭、桁欅角材、敷板檜材でその上に細コンクリートを敷き車道はその上に敷石

を、歩道にはコンクリートタイルを張ったもの。矢張り下面より引火し橋脚、橋体全部焼

け落ちた。軌道周りの枕木、コンクリート、敷石等は4條の軌條と共に残存し軌條があた

かも吊り橋の鉄索のような作用をなした。(写真11)

写真10 一ツ橋(鉄筋柱のみ残留した状況)

写真11 千代田橋

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・相生橋

橋脚は松杭を基礎とし鉄筋コンクリート柱を建並べたもの。主桁は檜材と鋼釬とを混用し

たハウ式上路構で、径間48尺、桁高4尺を有し床は檜板を張りコンクリートを敷きその

上に木塊を張ったものだが、橋脚を残して他は全部焼け落ちた。(写真12)

写真12 相生橋

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3.3.3 非耐火橋梁

この種の橋梁は橋脚、主桁、橋床共に全部木造にして何れの表面からも容易に引火する

もので火災区域内にあったこの種の橋梁はほとんど全部焼失した。

写真13は吾妻橋(右側鉄橋)及びその上流に隣接して架けられている電車橋(中間4條

の軌條の見える部分)及び道路仮橋(左端に一部現る)の火災後の状況を示しているもの。

両仮橋は何れも米松杭の橋脚上に同材桁を架けたもので内3径間は舟通しのため鋼板を用

い、電車橋はその上に枕木を並べ軌條を敷設し道路橋は米松敷板を張ったものであるが、

何れも橋脚、主桁、敷板、枕木等を焼失し鉄桁は墜落した。

写真14は永代橋(後方鉄橋)及びこれに隣接する電車仮橋(前方)の火災後の状況を示

すものであるが、電車仮橋は吾妻橋上流のものとほぼ同一構造である。

写真13

写真14

参考文献

震災豫防調査會報告 第百號(丁) 関東大地震調査報文建築物以外ノ工作物編 震災豫防評議會 1926

日本の橋 社団法人日本橋梁建設協会編 1994

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3.4 人的被害の概要

震災豫防調査會報告 第百號(戊)関東大地震調査報文火災編の P242~P256「震火災ニ

因ル死者調」より、各区の焼死者数をまとめた。ここでの死者とは各警察署が検視したも

ので、その大部分は死者が発生した場所と一致している。しかし例外として、多数の死者

が発生した所では、死者を一定の場所に集め検視をしているため、必ずしもその場所での

死者とは限らない。なお、これ以降、本所区の被服廠跡空地における死者数(44030 人)

は、他と比べて大きいため除外した。

表3-9 各区の焼死者数

男 女 性不詳

麹町 14 2 0 16

神田 340 365 96 801日本橋 108 80 41 229京橋 141 77 36 254芝 64 28 23 115赤坂 3 12 0 15小石川 2 0 0 2浅草 219 540 1215 1974本所 1258 840 857 2955深川 584 568 470 1586麻布 0 0 0 0四谷 0 1 0 1牛込 0 0 0 0本郷 22 2 10 34下谷 86 69 11 166

合計 2841 2584 2759 8148

区名性別

合計

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震災豫防調査會報告 第百號(戊)関東大地震調査報文火災編の P242~P256「震火災ニ

因ル死者調」より、100 名以上の焼死者が発生した場所を表3-10に示す。

表3-10 100 名以上の焼死者が発生した場所

男 女 性不詳

本所区 相生署 本所区被服本廠跡空地 焼死 2574 2179 39277 44030

浅草区 日本堤署 田中町小学校敷地内 焼死 40 4 1037 1081本所区 太平署 太平町1-46先横川橋北詰 焼死 217 126 430 773本所区 太平署 錦絲町206錦絲町停車場構内 焼死 392 228 620浅草区 日本堤署 吉原公園内地 焼死 52 435 3 490深川区 西平野署 東森下町109先道路 焼死 42 42 153 237深川区 扇橋署 富田町36伊豫橋際 焼死 157 43 9 209本所区 向島署 本所枕橋際 焼死 51 74 32 157本所区 相生署 緑町3-1堅川岸石置場 焼死 65 60 125深川区 扇橋署 東大工町566廣原 焼死 86 27 113神田区 錦町署 神田驛ガード下 焼死 27 7 74 108下谷区 坂本署 金杉上町66活動寫眞館裏 焼死 68 33 101

計区名 署名 死者ヲ出シタル場所 死因性別

本所区被服本廠跡空地を除き、それ以外の死者数を合計すると、4014 人である。またこ

の中での橋際における焼死者数は1139人であり、約3割が橋際で亡くなったことがわかる。

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震災豫防調査會報告 第百號(戊)関東大地震調査報文火災編の P242~P256「震火災ニ

因ル死者調」に記載されていた橋際での死者をピックアップし、まとめたものを示す。

表3-11 橋際での死者

男 女 性不詳

1 本所区 太平署 太平町1-46先横川橋北詰 焼死 217 126 430 773

2(1(2(3 深川区 扇橋署 富川町36伊豫橋際 焼死 157 43 9 209

3(2 本所区 向島署 本所枕橋際 焼死 51 74 32 157

4(4 深川区 西平野署 東元町高橋際 焼死 2 36 38

5(3 本所区 相生署 林町伊豫橋際 焼死 18 12 30

6 本所区 太平署 江東橋際 焼死 16 8 247 深川区 西平野署 永代橋際 焼死 16 3 198 本所区 太平署 柳島町源森橋 焼死 5 8 4 179 深川区 西平野署 西平野町海邊橋際 焼死 13 13

10(5 深川区 洲崎署 澤海橋際 焼死 7 4 11

11 日本橋区 堀留署 呉服橋際 焼死 2 212 日本橋区 新場橋署 霊岸橋際 焼死 2 213 日本橋区 新場橋署 四日市町江戸橋際 焼死 2 214 日本橋区 新場橋署 鎧橋際 焼死 2 2

15 小石川区 富坂署 水道橋際 焼死 2 2

16 神田区 西神田署 三崎町新川橋際 焼死 1 1

合計  498 280 524 1302

※ 日本橋区 久松署 隅田川岸両国通運会社棧橋際 焼死 6 22 28

計番号 区名 署名 死者ヲ出シタルタル場所 死因性別

1)2 の富田町 36 伊豫橋際→富川町 36 伊豫橋際

地図で確認したところ、伊豫橋付近に富田町はなく富川町があったため変更した。

2)2 伊豫橋の死者の合計が「震火災ニ因ル死者調」では 290 と記されていたが、計算する

と 209 の誤りであった。

3)2 の富田町伊豫橋と 5 の林町伊豫橋

地図で確認したところ、伊豫橋右側の北側が林町、南側が富川町のため、これらは同じ橋

である。

4)4 東元町高橋際に関して

大震火災焼燬大破橋梁調査には記載がなかったが、延焼動態図において東元町付近に高橋

があったため存在は確認できた。

5)10 源海橋→澤海橋

東京震災録や震災豫防調査會報告に記載されている被害橋梁の中に「源海橋」はなく、地

図で探しても見当たらなかった。そのため、区や署名を参考にそのエリア内にある「澤海

橋」を源海橋とみなすことにした。

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※隅田川岸両国通運会社棧橋際について

大震火災焼燬大破橋梁調査・延焼動態図ともに記載がなかったため、中央区沿革図集(日

本橋編)やインターネットをもとに調べた。それらの資料より棧橋とは両国通運会社が運

航する船に乗船するための橋と考えられる。そのため本研究の橋の定義から外れるため、

除外した。

図3-7 両国通運会社の絵(絵中央左にある橋が棧橋であると思われる)

図3-8 両国通運会社の位置 図3-9 両国通運会社の位置

参考文献

震災豫防調査會報告第百號(戊)関東大地震調査報文火災編 震災豫防調査會 1925

中央区沿革図集[日本橋] 東京都中央区立京橋図書館 1995

明治大正東京散歩 人文社編集部 2003

両国通運会社の絵 http://www.funenokagakukan.or.jp/sc_02/s/genre/shu/data/D86007.html

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3.5 橋の被害と死者の関係

表3-11に載っている 15 ヶ所の橋について、その構造材料・焼失破損状況・延焼が橋

に到達した時間帯・通行の不可をまとめ一覧にした。これらを参考に死者数の比較をして

いく。

表3-12 死者が発生した橋15ヶ所

橋梁名 区名 死者数 材料 状況 時間帯 通行 エリア

横川橋 本所区 773 木造 焼失 昼 不 B

伊豫橋 深川区 239 木造 一部破損 夕 可 C

枕橋 本所区 157 木造 焼失 夕 不 A高橋 深川区 38 鉄造 (記載なし) 夕 不 C江東橋 本所区 24 木造 焼失 夕 不 B永代橋 深川区 19 鉄造 鉄部残在木部焼失 昼,夜 不 E源森橋 本所区 17 木造 焼失 昼~夕 不 A海邊橋 深川区 13 木造 焼失 夜 不 C澤海橋 深川区 11 鉄造 鉄部残在木部焼失 昼,夜 不 D呉服橋 日本橋区 2 鉄造 上部一小部分破損 夜 可 F靈岸橋 日本橋区 2 鉄造 一部破損 夜 可 F

江戸橋 日本橋区 2 鉄造 一部破損 夜 可 F

鎧橋 日本橋区 2 鉄造 鉄部残在木部焼失 夜 不 F水道橋 小石川区 2 鉄造 (記載なし) 昼~夕 可 G新川橋 神田区 1 木造 焼失 夕 不 G

※材料・状況に関しては、作成した被害橋梁一覧より

※高橋・水道橋は作成した被害橋梁一覧には記載されておらず、材料については文献「中

央区の橋・橋詰広場」内の橋梁年表より判断

※時間帯は 9 月 1 日の、昼:12 時~15 時、夕:15 時~18 時、夜:18 時~とする

※通行の不可に関しては、延焼動態図上に、焼失または破損のため交通不能となった橋が

濃赤色で示されており、それを参考にした

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3.5.1 区別による比較

表3-11より、橋際で死者が発生した場所 16 ヶ所(伊豫橋が 2 つの区に分かれている

ため)を基に死者数を区別に分類した。結果は以下の通りである。

表3-13 区別の焼死者数

区名 他の区全死者数 2575

橋梁数 0

横川橋 773 伊豫橋 209 呉服橋 2 水道橋 2 新川橋 1伊豫橋 30 高橋 38 靈岸橋 2枕橋 157 永代橋 19 江戸橋 2江東橋 24 海邊橋 13 鎧橋 2源森橋 17 澤海橋 11

死者数計 0

死者数

1282901001

5 5 4 1 1

801222915862955

本所区 深川区 日本橋区 小石川区 神田区

図3-10 区別の焼死者数と橋の被害率

図3-10は区別の全焼死者数,橋際での焼死者数と橋の被害率の関係を表したもので

ある。本所区は、全ての項目において高い数値であった。深川区は、被害率が最も高く焼

死者数も 2 番目に多いが、被害率の割には橋際での焼死者は少なかった。神田区は、焼死

者数は 3 番目に多く、橋の被害率も 7 割だが、焼死者数は 1 名であった。日本橋・京橋区

は、橋の被害率は高いが、焼死者数は少なく、橋際での焼死者数も日本橋区は 8 名、京橋

区は 0 名であった。浅草区は焼死者数が 2 番目に多いが、橋際では 0 名であった。

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3.5.2 橋の材料による比較

表3-12より、15 ヶ所の橋について材料別に死者数を分類した。結果は以下の通りで

ある。

表3-14 材料別の死者数

材料

橋梁数

横川橋 773 高橋 38

伊豫橋 239 永代橋 19枕橋 157 澤海橋 11江東橋 24 呉服橋 2源森橋 17 靈岸橋 2

海邊橋 13 江戸橋 2

新川橋 1 鎧橋 2水道橋 2

死者数計

死者数

木橋

7

鉄橋

8

781224

表3-14より、明らかに木橋においての死者数が多いことが分かる。東京市の橋梁数

における木橋の割合が 6 割であり、焼失数も圧倒的に多いためであると考えられる。

3.5.3 延焼の時間帯による比較

表3-12より、15 ヶ所の橋について、橋に延焼が到達した時間帯別に死者数を分類し

た。結果は以下の通りである。

表3-15 時間帯別の死者数

時間帯

橋梁数

横川橋 773 伊豫橋 239 海邊橋 13

永代橋 19 枕橋 157 呉服橋 2源森橋 17 高橋 38 靈岸橋 2澤海橋 11 江東橋 24 江戸橋 2水道橋 2 新川橋 1 鎧橋 2

死者数計

5

5

5

21459822

死者数

※「昼~夕」「昼,夜」に関しては、最初に橋に延焼が到達した前者の時間帯に入れる

表3-15より、昼から夕方にかけての死者数が多いことが分かる。橋での焼死者の大

半は本所区・深川区であり、この地域は19 時頃の時点でほぼ全域が焼失範囲内にあるため、

このような分布になったと考えられる。

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3.5.4 通行の不可による比較

表3-12より、15 ヶ所の橋について、通行の不可により死者数を分類した。結果は以

下の通りである。

表3-16 通行の不可による死者数

通行の不可

橋梁数

横川橋 773 伊豫橋 239

枕橋 157 呉服橋 2高橋 38 靈岸橋 2江東橋 24 江戸橋 2永代橋 19 水道橋 2

源森橋 17海邊橋 13澤海橋 11鎧橋 2

新川橋 1

死者数計

死者数計

不能 可能

10 5

1055 247

表3-16より、通行不能の方が、件数・死者数共に多いことが分かる。一方で、通行

可能にも関わらず 239 名の死者が発生している場所(伊豫橋)があり、橋の被害は少なく

ても死者が多く発生する場合があるとも考えられる。

橋際での焼死者の大半が本所区・深川区であり、これらの区は地震発生直後から夜まで

に区のほとんどが焼失した場所である。そのため以上の比較でも、時間帯や通行の不可で

その影響が見られた。

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3.5.5 出火点および飛火点密度による比較

ここでは、15 ヶ所の橋について、各区の出火点・飛火点密度と橋周辺での出火点・飛火

点密度の大小を比較し、死者数を分類した。まずは、各区の出火点・飛火点密度について

示す。

表3-17 各区の出火点および飛火点密度

麹町 8.16 7 0.86 26 3.19

神田 3.07 10 3.25 22 7.16日本橋 2.96 2 0.67 21 7.08京橋 4.55 3 0.66 37 8.14 芝  9.39 2 0.21 16 1.70麻布 3.97 0 0.00 0 0.00赤坂 4.23 3 0.71 3 0.71四谷 2.77 1 0.36 0 0.00牛込 5.21 1 0.19 0 0.00小石川 6.49 2 0.31 12 1.85本郷 4.83 2 0.41 13 2.69下谷 5.05 3 0.59 8 1.59浅草 4.81 19 3.95 21 4.37本所 6.08 13 2.14 30 4.94深川 7.93 8 1.01 25 3.15

計 79.50 76 0.96 234 2.94

飛火点 単位面積(km2)当たり

の飛火点密度単位面積(km

2)当たり

の出火点密度区名 全面積(k㎡) 出火点

表3-18 2 つの区の出火点および飛火点密度

深川 本所 1.50 3.93

深川 京橋 0.88 4.97日本橋 麹町 0.81 4.23日本橋 京橋 0.67 7.72神田 小石川 1.25 3.55神田 麹町 1.51 4.27

単位面積(km2)当たり

の飛火点密度単位面積(km

2)当たり

の出火点密度区名

表3-17は、「震災豫防調査會報告 第百號(戊)第二篇 起災火元」P90~P91 より、

延焼動態図上に示されている出火点の数を調べ、各区の全面積を基に単位面積(km2)当たり

の出火点を算出したものである。飛火点に関しては、上記の文献に飛火点の一覧が記載さ

れておらず、延焼動態図上に示されている飛火点を数え、飛火点密度の算出に使用した。

また、表3-18は2つの区にまたがる橋を比較するため、2つの区の面積と出火点を加え、

単位面積(km2)当たりの出火点を算出したものである。飛火点についても同様。

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52

次に、橋周辺の出火点および飛火点密度について示す。

表3-19 橋別の出火点および飛火点密度

1 横川橋 本所 773 14時 2 2.55 4 5.10

2 伊豫橋 深川 本所 239 16時 2 2.55 4 5.10

3 枕橋 本所 157 15時 0 0.00 2 2.55

4 高橋 深川 38 17時 1 1.27 1 1.27

5 江東橋 本所 24 15時 4 5.10 6 7.646 永代橋 深川 京橋 19 13時 2 2.55 6 7.64

7 源森橋 本所 17 14時 1 1.27 6 7.64

8 海邊橋 深川 13 19時 0 0.00 2 2.55

9 澤海橋 深川 11 13時 4 5.10 2 2.5510 呉服橋 日本橋 麹町 2 19時 0 0.00 13 16.56

11 靈岸橋 日本橋 京橋 2 18時 2 2.55 7 8.92

12 江戸橋 日本橋 2 20時 1 1.27 3 3.82

13 鎧橋 日本橋 2 20時 0 0.00 3 3.8214 水道橋 小石川 神田 2 15時 2 2.55 13 16.56

15 新川橋 神田 麹町 1 15時 4 5.10 9 11.46

番号 橋梁名 区名 焼死者数火炎到達

時刻

円内の

出火点

単位面積(km2)

当たりの出火点

密度

円内の

飛火点

単位面積(km2)

当たりの飛火点

密度

表3-19は、延焼動態図上で、死者が発生した橋を中心に半径 500m の円を描き、そ

の円内の出火点を数え、円の面積(0.785km2)を基に単位面積(km2)当たりの出火点を算出

したものである。飛火点についても同様。

火炎の到達時刻と出火点および飛火点の関係をみると、出火点については、円内の出火

点が 4 ヵ所の橋が 13 時~15 時に集まっており、地震発生直後に多いことが分かった。一

方で、夜になると、円内の出火点が 0 ヵ所の橋が増え、出火点は少ない傾向にある。飛火

点については、時間による傾向はあまりみられず、風などの気象条件が影響していると考

えられる。

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53

各区の出火点および飛火点密度と橋周辺での出火点および飛火点密度の大小を比較し、

死者数を分類した結果は以下の通りである。

表3-20 出火点密度の大小による死者数

橋梁数

横川橋 773 枕橋 157

伊豫橋 239 源森橋 17高橋 38 海邊橋 13江東橋 24 呉服橋 2永代橋 19 鎧橋 2澤海橋 11靈岸橋 2江戸橋 2水道橋 2新川橋 1

死者数計

大きい 小さい

死者数

単位面積(km2)当たり

の出火点密度

510

1911111

表3-21 飛火点密度の大小による死者数

橋梁数

横川橋 773 枕橋 157

伊豫橋 239 高橋 38江東橋 24 海邊橋 13永代橋 19 澤海橋 11源森橋 17 江戸橋 2呉服橋 2 鎧橋 2靈岸橋 2水道橋 2新川橋 1

死者数計 1079 223

単位面積(km2)当たりの飛火点密度

大きい 小さい

9 6

死者数

表3-17,18,19の結果より、橋での出火点密度がその区の出火点密度より大き

いか小さいかで、死者の分類をしたものが表3-20、同様に飛火点密度で死者を分類し

たものが表3-21である。

表3-20より、橋での出火点密度が大きい場所の方が、死者数が圧倒的に多いことが

分かる。周辺に出火点が多い場所ほど死者が発生しやすいと言える。また出火点密度が小

さい場所に関して、そのうちの4つは円内に出火点がないが、それは速度の速い延焼によ

って死者が発生したと考えられる。枕橋・海邊橋・鎧橋においては、表3-21より、飛

火点密度についても区の飛火点密度より小さく、火炎の延焼速度や風の影響が大きい場所

だったと考えられる。

そのため、出火点密度が小さいからと言って安全であるとは言い切れず、気象条件など

も考慮する必要がある。

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54

3.5.6 延焼方向と橋の位置による比較

橋における死者の発生パターンを以下の方法で分類した。

A橋の両側に火炎が迫った

a.川と平行

b.川と直角

c.両方

B橋の片側に火炎が迫った

a.川と平行

b.川と直角

c.両方

結果は以下の通りである。(A-b,B-a,B-cは該当するものがなかった)

表3-22 延焼方向と橋の位置による焼死者数

火炎が迫っている方向火炎が川に対して

橋梁数

横川橋 773 枕橋 157 高橋 38

伊豫橋 239 江東橋 24 永代橋 19澤海橋 11 源森橋 17 呉服橋 2鎧橋 2 海邊橋 13 江戸橋 2新川橋 1 靈岸橋 2 水道橋 2

死者数計

死者数

片側両側

2131026 63

平行 平行&直角 直角

5 5 5

表3-22より、橋に対して、両側から火炎が迫ったパターンの方が、死者数は多い事

が分かった。中でも、火炎が川に対して平行(火炎が橋の両側を通り抜ける)の方が、死

者数は多い。火炎が橋の片側からのみの場合は、避難できる可能性が高いため、死者数は

少なかったと考えられる。

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55

3.5.7 死者発生エリアによる分類

図3-11 死者が発生した橋の集まるエリア分布

この図は、死者が発生した 15 ヶ所の橋について、位置が近いものを一つのエリアとして

まとめたもの、またはその橋の位置を記したものである。各エリアの死者発生の特徴は以

下の通りである。

A エリアには枕橋と源森橋が含まれている。このエリアは、西側に隅田川があるため逃げ道

がなく、そこに東,南側から火炎が迫り死者が発生した。いずれの橋も焼失し通行不能と

なっている。

B エリアには横川橋と江東橋が含まれている。このエリアは、橋の四周に出火点があり、全

方位炎に囲まれ死者が発生した。もっとも死者が多いエリアである。

C エリアには伊豫橋、高橋と海邊橋が含まれている。このエリアは、西側に隅田川、東側に

は出火点があり、その状況の中で、南北から火災延焼が迫り死者が発生した。

D は澤海橋である。個別の状況については3.5.8で説明する。

E は永代橋である。個別の状況については3.5.8で説明する。

F エリアには呉服橋、霊岸橋、江戸橋と鎧橋が含まれている。このエリアは、火災延焼が橋

に到達した時間が夜で、死者数は少ない。鎧橋以外は通行可能であり、逃げ遅れた人が焼

死したと予想される。

G エリアには水道橋と新川橋が含まれている。このエリアは、地震発生直後に火災が発生

し出火および飛火点が非常に多いが、死者数は1~2人と少ない。

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56

3.5.8 個別の死者発生パターン例

この項では、15 ヶ所の橋について、それぞれの死者発生状況を分析していく。

※図の説明

・図は延焼動態図を切り取ったものである

・中心の黒い太い円は橋の位置を示す

・外側の黒い細い円は半径500mの円で、出火密度を算出するのに用いた

・黄色の矢印は延焼速度を算出するためのもで、算出方法は以下のとおりである

(ⅰ)橋に到達した火炎、及び橋の近くを通過している火炎を選択

(ⅱ)それらの火炎から、時間を特定できるポイントを 2 点選び、線で結ぶ

(ⅲ)距離を測り、速度を算出する

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57

参考文献

震災豫防調査會報告第百號(戊)関東大地震調査報文火災編 震災豫防調査會 1925

1923 関東大震災報告書【第1編】中央防災会議 災害教訓の継承に関する専門調査会 平成 18 年 7 月

大震火災時の焼失範囲の推計に関する調査研究 その2 東京都防災会議

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58

第四章 まとめ

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59

4.1 まとめと今後の課題

15ヵ所の橋の被害と死者の関係をみると、以下の傾向があることがわかった。

・橋の火災被害は木橋が多く、橋際での死者数も木橋が圧倒的に多い

・地震発生直後から夕方までの火災被害の大きい時間帯での死者が多い

・焼失し通行不可の橋での死者が多い

また、個別にみると、

・隣の橋では死者が発生していない所がある

・木橋で死者が多く発生しているにも関わらず、焼失せず通行可能な橋もあった

・夜で橋の被害は少ないのに、気象条件や逃げ遅れで死者が発生している

等、立地や火災状況の影響が大きく、橋の被害が直接、死者発生と結びついているとは言

い切れないこともわかった。

現代では木橋はほとんどなく、材料の観点から見れば、仮に都市大火が発生しても橋

での焼死者は少ないと考えられる。ただし、気象条件により風の影響で隅田川を超える飛

火が発生し、延焼速度も速くなる。そのため耐火性のある橋でも橋の周囲や両側が火炎に

囲まれ、避難できなくなる可能性もあると言える。今後の課題としては、避難時の人間の

心理や住宅地・商業地等の違いによる橋への人の密集度を調べることで、橋と避難の関係

を検証すること、などが考えられる。

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60

4.2 謝辞

本研究を進めるにあたり、辻本誠教授、西田幸夫先生には大変お世話になりました。

辻本教授には、いつも鋭い指摘をして頂き、回答に困惑することが多々ありましたが、

そこには多くのヒントがあり、研究の幅を広げることができたと思っております。

そして西田先生には、多くのアドバイスや細かい添削をして頂きました。どのように作

業を進めれば良いのかわからない私達に、やさしく手を差し伸べてくださり、心から感謝

しています。

最後になりますが、この研究に携わってくださった辻本研究室の先輩方、仲間たち、そ

して全ての人に、厚く御礼申し上げます。

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61

付録

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62

・被害橋梁一覧

東京震災録 中輯 P331~P340 の、

「大正十二年九月一日震火災焼失橋梁調」

「大正拾貳年九月一日震火災ノ爲被害ヲ受ケタル橋梁調」

「大正拾貳年九月一日震火災(私設橋)焼失調」

を以下のルールに則り表にまとめた。

・住所の漢数字は算用数字に書き直した。

・「同」と書いてあるものは直前のものに書き直した。

・区及び町名が記載されてないものは、町名、前後関係から推測した。

・住所のフォーマットが所々異なっているため、住所のみに統一した。「~(ヨリ)~(ニ

架ス)」

※修正点

・「大正十二年九月一日震火災焼失橋梁調」の No.106,184,185 に関して

いずれも木造と記されていたが、被害状況の説明の部分で、「鐵部殘在木部焼失」と記さ

れていたため、木鐡を混合していたと判断し、鐵造と書き換えた。

・「大正十二年九月一日震火災焼失橋梁調」の No. 138 に関して、

二個目の住所が、「本所区押上町向島押上町」と記されていたため、誤字と判断し、「本

所区向島押上町」に書き換えた。(向島押上町は実在した。)

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63

震災豫防調査會報告 第百號(戊)関東大地震調査報文火災編 P52~P60 の、

「大震火災燒燬大破橋梁調査」

を以下のルールに則り表にまとめた。

・住所の漢数字は算用数字に書き直した。

・「同」と書いてあるものは直前のものに書き直した。

・区及び町名が記載されてないものは、町名、前後関係から推測した。

・住所のフォーマットが所々異なっているため、住所のみに統一した。

※修正点

No199 に関して

範田橋 深川区茂森町 1 深川区木場町 18 木造 燒燬

範田橋 深川区茂森町 1 深川区木場町 19 木造 燒燬墜落

No236 に関して

猿江橋 深川区西町 1 深川区猿江町 2 木骨石造 燒燬墜落

猿江橋 深川区猿江町 2 深川区西町 1 木造 燒燬墜落

No237 に関して

扇橋 深川区扇橋町 1-2 深川区東扇橋町 6 木造 燒燬墜落

扇橋 深川区東扇橋町 6 深川区扇町 2 木造 燒燬墜落

No253 に関して

大榮橋 深川区久永町 15 深川区石島町 15 木造 燒燬墜落

大榮橋 深川区石島町 14 深川区久永町 15 木造 燒燬墜落

について、同じ橋を指すものであると思われるので、先に出てきたほうを優先して記載す

る。

No83,84 に関して、

No83 濱前橋 京橋区西河岸通り 11-8 同区日出町 3 號地

No84 新月島橋 京橋区月島通り 11-7 同区日出町 3 號地

No83 濱前橋 京橋区西河岸通り 11-8 京橋区月島通り 12 丁目 3 號地

No84 新島橋 京橋区月島通り 11-7 京橋区月島通り 12 丁目 3 號地

に書き換えた。中央区沿革図集[月島篇]に記載されている地図で確認したところ、新月島橋

は存在せず、新島橋の間違いと思われたため。また住所の後半も間違いと思われたため。

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79

番号 名称 区 所在 構造別 破損別麹町区大手町神田区美土代町麹町区元衛町竹平町ノ境神田区一ツ橋通リ神田区駿河薹西紅海町本郷区湯島3丁目神田区今川小路1丁目麹町区飯田町1丁目神田区三崎町3丁目麹町区飯田町4丁目神田区三崎町3丁目麹町区飯田町4丁目31番神田区西小川町2丁目麹町区飯田町4丁目23番神田区材木町神田区橋本町1丁目神田区三崎町3丁目麹町区飯田町4丁目31番神田区元岩井町神田区豐島町神田区佐久間町神田区岩本町日本橋区西河岸町日本橋区北鞘町日本橋区伊勢町日本橋区小船町日本橋区久松町日本橋区富澤町日本橋区橘町1丁目日本橋区元濱町日本橋区高砂町日本橋区久松町日本橋区橘町1丁目日本橋区元濱町日本橋区材木町2丁目日本橋区坂本町日本橋区兜町日本橋区本材木町1丁目日本橋区箱崎町1丁目日本橋区蠣殻町一丁目日本橋区濱町3丁目日本橋区中洲町日本橋区箱崎浪花町日本橋区久松町日本橋区箱崎町1丁目日本橋区小綱町3丁目日本橋区濱町3丁目日本橋区中洲町日本橋区新葭町日本橋区堀江町日本橋区新材木町日本橋区堀江町日本橋区小綱町1丁目日本橋区小綱町2丁目日本橋区本銀町3丁目神田区東今川町日本橋区本銀町1丁目神田区西今川町日本橋区本銀町4丁目神田区東今川町日本橋区本銀町1丁目神田区西今川町日本橋区大傳馬鹽町神田区東今川町日本橋区南茅場町日本橋区小綱町2丁目日本橋区蠣殻町3丁目日本橋区濱町3丁目日本橋区小傳馬上町神田区東今川町日本橋区龜井町神田区材木町日本橋区北新堀町京橋区南新堀町2丁目日本橋区久松町38番地先

日本橋区本材木町河岸日本橋区楓河岸日本橋区龜井町神田区橋本町

大正十二年九月一日震火災焼失橋梁調

神田

神田

神田

神田

神田

神田

40 竹森橋 木造 焼失

日本橋

日本橋

39 千代田橋 木造 焼失

38 久松橋 木造 焼失

日本橋

日本橋

36 玉出橋 木造 焼失

日本橋

日本橋

35 甚兵衛橋 木造 焼失

鐵造 鐵部殘在木部焼失37 豊海橋

34 中之橋 木造 焼失

日本橋

日本橋

33 鎧橋

32 火除橋 木造 焼失

日本橋

日本橋

31 西仲之橋 木造 焼失

鐵造 鐵部殘在木部焼失

30 地藏橋 木造 焼失

日本橋

日本橋

29 白旗橋

28 東仲橋 木造 焼失

日本橋

日本橋

27 思案橋 木造 焼失

木造 焼失

26 萬橋 木造 焼失

日本橋

日本橋

24 女橋 木造 焼失

日本橋

日本橋

23 箱崎橋 木造 焼失

木造 焼失25 親父橋

22 小川橋 木造 焼失

日本橋

日本橋

21 男橋

20 永久橋 木造 焼失

日本橋

日本橋

19 兜橋 木造 焼失

木造 焼失

18 新場橋 木造 焼失

日本橋

日本橋

17 汐見橋

16 高砂橋 木造 焼失

日本橋

日本橋

15 千鳥橋 木造 焼失

木造 焼失

14 榮橋 木造 焼失

日本橋

日本橋

12 西河岸橋 鐵造 鐵部殘在木部焼失

神田

日本橋

11 和泉橋 鐵造 鐵部殘存部電車軌道巾殘他焼失

木造 焼失13 中之橋

10 岩井橋 木造 焼失

神田

神田

9 三崎橋 木造 焼失

8 橋本橋 木造 焼失

7 新川橋 木造 焼失

6 新飯田橋 木造 焼失

5 新三崎橋

4 俎橋 木造 焼失

3 御茶ノ水橋

木造 焼失

木造 焼失

鐵造 鐵部殘存木部焼失

2 一ツ橋 木造 焼失

1 神田橋 麹町

麹町

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80

番号 名称 区 所在 構造別 破損別日本橋区蠣殻町3丁目日本橋区濱町2丁目京橋区炭谷町京橋区水谷町京橋区材木町3丁目京橋区金六町京橋区南新堀町1丁目日本橋区箱崎町京橋区靈岸島町京橋区富島町京橋区靈岸島四日市町京橋区靈岸島銀町京橋区靈岸島銀町京橋区大川端銀町京橋区川口町日本橋区龜島町1丁目京橋区川口町日本橋区龜島町2丁目京橋区本湊町1丁目京橋区本八丁堀町5丁目京橋区本八丁堀5丁目京橋区南八丁堀3丁目京橋区本八丁堀3丁目京橋区南八丁堀2丁目京橋区采女町京橋区築地3丁目京橋区木挽町3丁目京橋区築地2丁目京橋区築地1丁目京橋区新富町3丁目京橋区築地1丁目京橋区新富町6丁目京橋区築地3丁目京橋区南小田原町1丁目京橋区入舟町8丁目京橋区南小田原町4丁目京橋区南飯田町京橋区明石町京橋区木挽町2丁目京橋区築地1丁目京橋区三十間堀3丁目京橋区木挽町5丁目京橋区銀座2丁目京橋区木挽町京橋区銀座2丁目京橋区木挽町1丁目京橋区本材木町京橋区高代町京橋区中橋和泉町京橋区松屋町京橋区新富町4丁目京橋区入船町3丁目京橋区新富町4丁目京橋区入船町3丁目京橋区新富町7丁目京橋区入船町6丁目京橋区南八丁堀1丁目京橋区南八丁堀2丁目京橋区本湊町京橋区船松町京橋区船松町京橋区本湊町京橋区明石町18番地先京橋区明石町28番地京橋区新榮町7丁目京橋区南小田原町3丁目京橋区新湊町5丁目京橋区船松町京橋区銀座1丁目京橋区水谷町京橋区越前堀2丁目京橋区新船松町京橋区佃島京橋区月島京橋区東湊町1丁目京橋区本八丁堀5丁目京橋区木挽町9丁目2930地先

京橋区越前堀2丁目京橋区靈岸島銀町

80 囘漕橋 木造 焼失

京橋

京橋

79 明大橋 木造 焼失

78 元彈正橋 鐵造 鐵部及木部中央ノ一部殘在他ハ焼失

京橋

京橋

77 佃橋

76 榮橋 木造 焼失

京橋

京橋

75 水谷橋 木造 焼失

木造 焼失

74 見富橋 木造 焼失 震災後廢橋トナル

京橋

京橋

72 浦堀橋 木造 焼失 震災後廢橋トナル

京橋

京橋

71 鐵砲洲橋 木造 焼失 震災後廢橋トナル

木造 焼失73 新榮橋

70 小橋 木造 焼失 震災後廢橋トナル

京橋

京橋

69 北船見橋

68 南新富橋 木造 焼失

京橋

京橋

67 船見橋 木造 焼失

木造 焼失

66 新富橋 木造 焼失

京橋

京橋

65 久安橋

64 松幡橋 木造 焼失

京橋

京橋

63 紀伊國橋 木造 焼失

木造 焼失

62 豊國橋 木造 焼失

京橋

京橋

60 龜井橋 木造 焼失

京橋

京橋

59 明石橋 木造 焼失

木造 焼失61 木挽橋

58 堺橋 木造 焼失

京橋

京橋

57 小田原橋

56 築地橋 木造 焼失 改良中假橋

京橋

京橋

55 合引橋 木造 焼失

木造 焼失

54 祝橋 木造 焼失

京橋

京橋

53 采女橋

52 中之橋 木造 焼失

京橋

京橋

51 稲荷橋 木造 焼失

木造 焼失

50 元高橋 鐵造 鐵部殘在木部焼失

京橋

京橋

48 龜島橋 木造 焼失

京橋

京橋

47 三ノ橋 木造 焼失

木造 焼失49 新龜島橋

46 新川橋 木造 焼失

京橋

京橋

45 一ノ橋

44 湊橋 鐵造 鐵部殘在木部焼失

京橋

京橋

43 白魚橋 木造 焼失

木造 焼失

42 炭谷橋 木造 焼失

日本橋

日本橋

41 蠣濱橋 木造 焼失

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81

番号 名称 区 所在 構造別 破損別京橋区木挽町8丁目芝区芝口汐留町2丁目京橋区月島西河岸通り11丁目第一號埋立地

京橋区西河岸通り11丁目第一號埋立地

京橋区本材木町3丁目京橋区高代町京橋区明石町22番京橋区明石町23番芝区汐留町1丁目2丁目芝区汐留川ニ流落スル入堀口芝区新錢座

芝区新錢座5番地

芝区南濱町

芝区南濱町芝区日之出町赤坂区田町5丁目赤坂区田町6丁目赤坂区田町5丁目18番地赤坂区田町6丁目18番地赤坂区田町2丁目赤坂区田町3丁目小石川区小石川町麹町区飯田町5丁目淺草区老松町淺草区新旅籠町淺草区東三筋町淺草区榮久町淺草区東三筋町淺草区富坂町淺草区今戸町淺草区金龍山下瓦町淺草区地方今戸町26淺草区地方今戸町61番地淺草区吉野町淺草区日本堤町淺草区吉野町淺草区地方今戸町淺草区玉姫町81番地

淺草区地方今戸町84番地先

淺草区玉姫町玉姫神社裏淺草区淺草町100番地先淺草区地方今戸町1淺草区日本堤本所区外手町淺草区黑船町本所区中ノ鄕瓦町本所区新小梅町本所区中ノ鄕瓦町本所区新小梅町本所区柳原町1丁目本所区柳原町3丁目本所区林町2丁目本所区綠町2丁目本所区相生町1丁目本所区千歳町本所区綠町5丁目本所区德右衛門町本所区茅場町3丁目深川区本村町本所区花町本所区柳原町1丁目本所区花町本所区柳原町1丁目本所区長崎町本所区錦糸堀町本所区小梅業平町本所区中ノ鄕業平町本所区入江町本所区柳原町本所区中ノ鄕竹町淺草区花川戸町本所区中ノ鄕竹町淺草区花川戸町

120 吾妻板橋 木造 焼失

本所

本所

119 吾妻橋 鐵造 鐵部殘在木部焼失

118 江東橋 木造 焼失

本所

本所

117 業平橋

116 長崎橋 木造 焼失

本所

本所

115 南辻橋 木造 焼失

木造 焼失

114 北辻橋 木造 焼失

本所

本所

113 四ノ橋

112 三之橋 鐵造 木部ハ少部分焼失他ハ殘在

本所

本所

111 一之橋 木造 焼失

木造 焼失

110 堅川橋 木造 焼失

本所

本所

108 源森橋 木造 焼失

本所

本所

107 枕橋 木造 焼失

木造 焼失109 新辻橋

106 厩橋 鐵造 鐵部殘在木部焼失

淺草

本所

105 雲母橋

104 内沼橋 木造 焼失

淺草

淺草

103 地方橋 木造 焼失

木造 焼失

102 玉姫橋 木造 焼失

淺草

淺草

101 正法寺橋

100 紙洗橋 鐵造 鐵部殘在木部焼失

淺草

淺草

99 地方小橋 木造 焼失

鐵造 鐵部殘在木部焼失

98 今戸橋 木造 焼失

淺草

淺草

96 三筋橋 木造 焼失

淺草

淺草

95 老松橋 木造 焼失

木造 焼失97 富坂橋

94 小石川橋 木造 焼失

赤坂

小石川

93 土橋

92 土橋 木造 焼失

赤坂

赤坂

91 桐畑橋 木造 焼失

木造 焼失

90 新濱橋 木造 焼失

89 生洲橋

88 芝濱橋 木造 焼失

87 新錢座橋 木造 焼失

木造 焼失

86 會仙橋 木造 焼失

京橋

84 彈正橋 鐵造 中央電車軌道殘在他ハ焼失

京橋

京橋

83 新島橋 木造 焼失

木造 焼失 震災後廢橋トナル85 新湊橋

82 濱前橋 木造 焼失

京橋

京橋

81 汐先橋 木造 焼失

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82

番号 名称 区 所在 構造別 破損別本所区林町3丁目深川区東森下町本所区中ノ鄕横川町本所区大手町本所区小梅町

本所区中ノ鄕小梅瓦町

本所区松井町1丁目本所区松井町2丁目本所区松井町1丁目本所区松井町3丁目本所区綠町2、3丁目本所区南二葉町本所区綠町3丁目本所区南二葉町本所区菊川町深川区東町本所区綠町4丁目本所区南二葉町本所区長崎町本所区淸水町本所区松倉町2丁目27番地本所区横川町本所区松倉町1丁目本所区若宮町本所区柳島横川町131番地

本所区柳島梅森町138本所区押上町本所区中ノ鄕業平町本所区小梅瓦町本所区押上町237本所区柳島梅森町92本所区押上町本所区向島押上町本所区業平町本所区小梅町瓦町本所区南二葉町本所区綠町公園本所区押上町本所区向島押上町深川区相川町京橋区大川端町深川区相川町京橋区大川端町深川区松賀町深川区一色町深川区佐賀町1丁目深川区佐賀町2丁目深川区堀川町深川区松賀町深川区大和町深川区數矢町深川区堀川町深川区材木町深川区永堀町1丁目深川区萬年町1丁目深川区中島町深川区大島町深川区蛤町1丁目深川区蛤町2丁目深川区富岡門前町深川区佃町深川区入船町深川区平久町深川区大島町深川区越中島町深川区材木町深川区龜住町深川区數矢町深川区入船町深川区入船町深川区島田町深川区吉永町深川区三好町深川区佐賀町1丁目深川区淸住町深川区吉永町深川区扇町

160 要橋 木造 焼失

深川

深川

159 上之橋 木造 焼失

158 富島橋 木造 焼失

深川

深川

156 汐見橋 木造 焼失

深川

深川

155 丸太橋 木造 焼失

木造 焼失157 入船橋

154 越中島橋 木造 焼失

深川

深川

153 平野橋

152 蓬萊橋 木造 焼失

深川

深川

151 松島橋 木造 焼失

木造 焼失

150 中島橋 木造 焼失

深川

深川

149 相生橋

148 元木橋 木造 焼失

深川

深川

147 永居橋 木造 焼失

木造 焼失

146 千鳥橋 木造 焼失

深川

深川

144 綠橋 木造 焼失

深川

深川

143 永代假橋 木造 焼失

木造 焼失145 下之橋

142 永代橋 鐵造 鐵部殘在木部焼失

本所

深川

141 京成橋

140 美登利橋 木造 焼失

本所

本所

139 小梅橋 木造 焼失

木造 焼失

138 押上橋 木造 焼失

本所

本所

137 土橋

136 水門橋 木造 焼失

本所

本所

135 六萬橋 木造 焼失

木造 焼失

134 木橋 木造 焼失

本所

本所

132 松下橋 木造 焼失

本所

本所

131 箕龜橋 木造 焼失

木造 焼失133 若松橋

130 若葉橋 木造 焼失

本所

本所

129 菊川橋

128 千歳橋 木造 焼失

本所

本所

127 松花橋 木造 焼失

鐵造 鐵部殘在木部焼失

126 山城橋 木造 焼失

本所

本所

125 松井橋

124 庚申塚橋 木造 焼失

本所

本所

123 八反目橋 木造 焼失

木造 焼失

122 横川橋 木造 焼失

本所

本所

木造 焼失121 彌勒寺橋

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83

番号 名称 区 所在 構造別 破損別深川区茂森町深川区久永町深川区萬年町深川区伊勢崎町深川区龜久町深川区東平野町深川区東平野町深川区吉永町深川区山本町深川区西永町深川区吉永町深川区久永町深川区山本町深川区靈岸町深川区扇町深川区茂森町深川区島崎町深川区扇橋町深川区西町深川区猿江町深川区茂森町深川区豐住町深川区久永町深川区石島町深川区扇橋町深川区東扇橋町深川区佐賀町1丁目

深川区堀川町深川区西永代町深川区西大工町深川区西元町深川区西町深川区扇橋町深川区東六間堀町深川区西六間堀町深川区西元町深川区常磐町深川区東六間堀町深川区西六間堀町深川区西平井町60番地先

深川区洲崎町西平井町

深川区龜住町深川区黑江町深川区入船町深川区木場町深川区木場町深川区西平井町深川区越中島町京橋区新佃島深川区伊勢崎町深川区淸住町深川区古石場町11番地先

深川区蛤町深川区古石場町深川区東元町

深川区東扇橋町深川区猿江町深川区千田町79番地先深川区千田町93深川区西森下町深川区松町3丁目五間堀川深川区辧天河岸第一號地深川区第二號地深川区木場町5番地先

深川区木場町8番地

深川区扇町深川区吉永町深川区平久町埋立地

深川区平久町埋立地

深川区平久町埋立地200 芦洲橋 木造 焼失

深川

深川

199 矢竹橋 木造 焼失

198 時雨橋 木造 焼失

深川

深川

197 末廣橋

196 龜井橋 木造 焼失

深川

深川

195 繁榮橋 木造 焼失

木造 焼失

194 平久橋 木造 焼失

深川

深川

192 千田橋 木造 焼失

深川

深川

191 小名木川橋 木造 焼失

木造 焼失193 大塚橋

190 入船橋 木造 焼失

深川

深川

189 黑船橋

188 古石場橋 木造 焼失

深川

深川

187 孝慈橋 木造 焼失

木造 焼失

186 相生橋 木造 焼失

深川

深川

185 澤海橋

184 船木橋 鐵造 鐵部殘在木部焼失

深川

深川

183 黑龜橋 木造 焼失

鐵造 鐵部殘在木部焼失

182 辨天橋 木造 焼失

深川

深川

180 北之橋 木造 焼失

深川

深川

179 猿子橋 木造 焼失

木造 焼失181 富士見橋

178 中之橋 木造 焼失

深川

深川

177 新高橋

176 萬年橋 木造 焼失

深川

深川

175 豐島橋 木造 焼失

木造 焼失

174 中之橋 木造 焼失

深川

深川

173 扇橋

172 大榮橋 木造 焼失

深川

深川

171 嘉留橋 木造 焼失

木造 焼失

170 猿江橋 木造 焼失

深川

深川

168 幾世橋 木造 焼失

深川

深川

167 山本橋 木造 焼失

木造 焼失169 福永橋

166 靑海橋 木造 焼失

深川

深川

165 永本橋

164 吉岡橋 木造 焼失

深川

深川

163 龜久橋 木造 焼失

木造 焼失

162 海邊橋 木造 焼失

深川

深川

161 崎川橋 木造 焼失

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84

番号 名称 区 所在 構造別 破損別深川区平久町埋立地

深川区和倉町一番地先深川区和倉町深川公園深川区東大工町深川区富川町深川区諸町深川区中島町深川区福住町深川区伊澤町深川区富岡門前町深川区牡丹町深川区猿江裏町134深川区猿江裏町106番地深川区平久町1-1深川区平富町2-3 古石場2-3深川区井島町深川区諸町深川区海邊町府下南葛飾砂町字永田町深川区木村町188南葛飾群大島町字深川本村84深川区深川公園深川区富岡門前東仲町

深川213 東仲之橋

212 淸水橋 木造 焼失

深川

深川

211 岩井橋 木造 焼失

木造 焼失

210 福島橋 木造 焼失

深川

深川

209 共同橋

208 木橋 木造 焼失

深川

深川

207 石島橋 木造 焼失

木造 焼失

206 坂田橋 木造 焼失

深川

深川

204 大富橋 木造 焼失

深川

深川

203 和倉橋 木造 焼失

木造 焼失205 巽橋

202 江川場橋 木造 焼失

深川

深川

201 千船橋 木造 焼失

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85

番号 名称 区 所在 構造別 破損別麹町区大手町と錢瓶町境日本橋区本町1丁目麹町区有樂町京橋区西紺屋町麹町区八重洲町2丁目と有樂町1丁目京橋区五郎兵衛町麹町区大手町2丁目日本橋区本石町1丁目麹町区有樂町3丁目京橋区元數寄屋町麹町区永樂町2丁目日本橋区呉服町麹町区元千代田町麹町区永樂町1丁目神田区東龍閑町神田区豊島町神田区小柳町神田区花房町神田区淡路町2丁目神田区旅籠町神田区豊島町神田区大和町神田区元久右衛門町1丁目神田区豊島町神田区佐久間町38神田区佐久間町1丁目3番地神田区佐久間町神田区岩本町日本橋区本銀町1丁目神田区千代田町日本橋区北鞘町日本橋区西河岸町日本橋区本船町日本橋区四日市河岸日本橋区本船町日本橋区小船町3丁目日本橋区小傳馬上町神田区東今川町日本橋区箱崎町4丁目日本橋区蠣殻町3丁目日本橋区通油町日本橋区通鹽町日本橋区通1丁目日本橋区室町1丁目日本橋区本銀町2丁目神田区西今川町日本橋区小傳馬町3丁目日本橋区馬喰町1丁目日本橋区兜町日本橋区本材木町1丁目京橋区北紺屋町京橋区南紺屋町京橋区南八丁堀1丁目京橋区本八丁堀1丁目京橋区采女町京橋区築地3丁目京橋区築地1丁目京橋区入船町7丁目京橋区竹川町京橋区木挽町京橋区銀座3丁目京橋区木挽町3丁目京橋区月島通6丁目京橋区月島通7丁目京橋区震佃町京橋区月島町1丁目1番地京橋区富島町日本橋区南茅場町京橋区本湊町1丁目京橋区本八丁堀及日比谷町京橋区30間堀1丁目京橋区木挽町4丁目京橋区新佃町1丁目京橋区月島西仲通1丁目京橋区銀座1丁目京橋区南傳馬町3丁目京橋区築地2丁目京橋区南小田原町4丁目芝区芝口1丁目京橋区日吉町

大正拾貳年九月一日震火災ノ爲被害ヲ受ケタル橋梁調

芝40 難波橋

39 備前橋 木造 小部分焼失

京橋

京橋

38 京橋 鐵造 一部破損

鐡造 一部破損

37 新月橋 木造 小部分焼失

京橋

京橋

35 高橋 鐡筋造 一部破損

京橋

京橋

34 靈岸橋 鐡造 一部破損

コンクリート造 一部破損36 三原橋

33 初見橋 鐡造 一部破損

京橋

京橋

32 月島橋

31 朝日橋 鐡造 一部破損

京橋

京橋

30 出雲橋 鐡造 一部破損

鐡造 一部破損

29 輕子橋 木造 一部破損

京橋

京橋

28 萬年橋

27 櫻橋 鐡造 一部破損

京橋

京橋

26 比丘尼橋 鐡造 一部破損

鐡造 一部破損

25 海運橋 石造 一部破損

日本橋

日本橋

23 今川橋 鐡造 一部破損

日本橋

日本橋

22 日本橋 石造 一部破損

鐡造 一部破損24 鞍掛橋

21 錄橋 石造 一部破損

日本橋

日本橋

20 土州橋

19 九道橋 鐡造 一部破損

日本橋

日本橋

18 荒布橋 石造 一部破損

鐡造 一部破損

17 江戸橋 鐡造 一部破損

日本橋

日本橋

16 一石橋

15 龍閑橋 鐡筋コンクリート造 一部破損

神田

日本橋

14 和泉橋 鐡造 上部半焼失

鐡筋コンクリート造 一部破損

13 佐久間橋 鐡造 一部破損

神田

神田

11 大和橋 鐡造 一部破損

神田

神田

10 昌平橋 鐡筋コンクリート造 一部破損

鐡造 一部破損12 美倉橋

9 萬世橋 鐡造 一部破損

神田

神田

8 柳原橋

7 和田倉橋 木造 一部墜落

麹町

麹町

6 呉服橋 鐡造 上部一小部分破損

鐡筋コンクリート造 一部破損

5 數寄屋橋 鐡造 上部一部焼失

麹町

麹町

4 新常磐橋

3 鍛冶橋 鐡筋コンクリート造 上部高欄破損

麹町

麹町

2 有樂橋 木鐡混合造 小部分破損

コンクリート造 上部高欄破損

1 常磐橋 石造 上部一小部分破損麹町

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86

番号 名称 区 所在 構造別 破損別芝区汐留町1丁目京橋区木挽町7丁目芝区芝土手跡町芝区新堀町芝区宇田川町

芝区新堀町芝区芝公園芝区南濱町芝区芝浦町2丁目芝区南濱町芝区芝浦町2丁目芝区芝浦町1丁目芝区芝浦町2丁目芝区芝浦町1丁目芝区芝浦町2丁目芝区日之出町芝区芝浦町1丁目芝区土手跡町芝区金杉町1丁目芝区芝口1丁目京橋区南金六町芝区二葉町京橋区丸屋町芝区新芝町芝区芝浦3丁目赤坂区溜池町14番地先

牛込区八幡町麹町区三番町小石川区富坂下新坂内柳町下水流

淺草区左衛門町日本橋区馬喰町4丁目淺草区北三筋町淺草区榮久町淺草区須賀町淺草区藏前片町淺草区茅町日本橋区馬喰町4丁目淺草区御藏前片町淺草区福富町淺草区松葉町淺草区田島町淺草区下平右衛門町日本橋区元柳町本所区元町日本橋区米澤町本所区龜澤町1丁目本所区龜澤町2丁目本所区外手町淺草区黑船町本所区中ノ鄕竹町淺草区花川戸町深川区東森下町深川区富川町深川区西元町日本橋区濱町深川区相川町京橋区大川端町

深川70 永代橋 鐡造 木造部分焼失

69 新大橋 鐡造 一部破損

深川

深川

68 伊豫橋

67 吾妻橋 鐡造 木造部分焼失

本所

本所

66 厩橋 鐡造 木造部分焼失

木造 一部破損

65 御竹橋 鐡筋造 上部一部分焼失

本所

本所

64 兩國橋

63 柳橋 鐡造 一部破損

浅草

浅草

62 松田橋 木造 一部破損

鐡造 上部一部分焼失

61 新堀橋 木造 一部破損

浅草

浅草

59 須賀橋 鐡造 一部破損

浅草

浅草

58 榮久橋 コンクリート造 一部破損

鐡造 一部破損60 浅草橋

57 左衛門橋 鐡造 一部破損

小石川

浅草

56 富坂橋

55 市ヶ谷橋 木造 一部破損

赤坂

牛込

54 下柳堤橋 木造 一部破損

木造 一部破損

53 藻鹽橋 鐡造 一部破損

52 土橋

51 新橋 鐡造 一部破損

50 金杉橋 鐡筋造 一部破損

鐡造 上部一部分焼失

49 日出橋 木造 一部破損

47 浦島橋 木造 一部破損

46 香取橋 木造 一部破損

木造 一部破損48 潮路橋

45 竹芝橋 鐡造 一部破損

44 芝園橋

43 宇田川橋 石造 一部破損

42 將監橋 木造 一部破損

木造 一部破損

41 蓬萊橋 石造 一部破損芝

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87

番号 名称 区 所在 構造別 破損別深川区木場町14深川区木場町15深川区木場町16深川区木場町17深川区木場町17

深川区西町2深川区西町3深川区山本町3深川区山本町4深川区豊住町149深川区豊住町156深川区扇橋町25深川区扇橋町16深川区石島町14

深川区蛤町1丁目4番地深川区黑江町14深川区古石場町12

深川区古石場町21深川区古石場町22深川区木場町10深川区木場町16深川区木場町8深川区木場町18深川区和倉町35

深川区和倉町33深川区和倉町34深川区和倉町30深川区和倉町31深川区大和町1深川区大和町2深川区大和町2

深川区大和町深川区鶴歩町2深川区鶴歩町2

深川区鶴歩町2深川区扇町深川区扇町1深川区扇町2深川区木場町深川区島田町7深川区入舟町2

深川区數矢町14深川区數矢町15深川区久永町2

深川区三好町4深川区三好町5深川区三好町3深川区三好町4深川区三好町2

深川区西永町1深川区靈岸町168深川区山本町1

深川区東平野町1深川区西平野町17深川区冬木町10

深川区冬木町10深川区冬木町11深川区西平井町71深川区西平井町62深川区西平井町77深川区西平井町96深川区西平井町78深川区西平井町468深川区東平井町44深川区東平井町46深川区東平井町441深川区東平井町426深川区東平井町419深川区豊住町289

大正拾貳年九月一日震火災(私設橋)焼失調

深川

39 石小田橋 木造 焼失

深川

深川

38 平井橋 木造 焼失

木造 焼失40 豊平橋

37 久榮橋 木造 焼失

深川

深川

36 古川橋

35 太田橋 木造 焼失

深川

深川

34 小川橋 木造 焼失

木造 焼失

33 野口橋 木造 焼失

深川

深川

32 西平野橋

31 萬代橋 木造 焼失

深川

深川

30 西永橋 木造 焼失

木造 焼失

29 山水橋 木造 焼失

深川

深川

27 栗谷橋 木造 焼失

深川

深川

26 太田橋 木造 焼失

木造 焼失28 美芳橋

25 恵比須橋 木造 焼失

深川

深川

24 淸水橋

23 築島橋 木造 焼失

深川

深川

22 坂田橋 木造 焼失

木造 焼失

21 鶴壽橋 木造 焼失

深川

深川

20 鶴立橋

19 大和橋 木造 焼失

深川

深川

18 龜壽橋 木造 焼失

木造 焼失

17 武田橋 木造 焼失

深川

深川

15 睦橋 木造 焼失

深川

深川

14 伊豆美橋 木造 焼失

木造 焼失16 永喜橋

13 正平橋 木造 焼失

深川

深川

12 中ノ橋

11 琴平橋 木造 焼失

深川

深川

10 寶橋 木造 焼失

木造 焼失

9 關口橋 木造 焼失

深川

深川

8 新木橋

7 和泉橋 木造 焼失

深川

深川

6 松枝橋 木造 焼失

木造 焼失

5 靑山橋 木造 焼失

深川

深川

3 鹿ノ子橋 木造 焼失

深川

深川

2 若木橋 木造 焼失

木造 焼失4 徳永橋

1 近海橋 木造 焼失深川

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88

番号 名称 区 所在 構造別 破損別深川区豊住町156

深川区豊住町136

深川区東平井町46深川区豊住町66深川区千田町614深川区千田町610深川区千田町1

深川区石島町16

深川区千田町69、川南小學校前

深川区東扇橋町16深川区東扇橋町10深川区石島町7

深川区石島町12

深川区扇橋町2丁目2

深川区東大工町1深川区東大工町48深川区淸住町1深川区淺野セメント製造所前深川区常盤町1丁目7深川区西元町1深川区富川町2深川区富川町3深川区富川町1深川区富川町2深川区鶴歩町深川区大和町深川区豊住町269深川区千田町614深川区木場町15

深川区西平井町197

深川区豊住町269

深川区木場町15深川区木場町16深川区豊住町208深川区豊住町269深川区豊住町195

深川区豊住町136

深川区東大工町6深川区東大工町9神田区佐久間町1丁目15神田区佐久間町1丁目11本所区東森下町22本所区林町本所区柳島梅森町84本所区押上町228本所区小絲町35本所区横綱町1丁目本所区柳原町3丁目10

本所区柳原町3丁目17本所区柳原町3丁目18本所区錦絲町295本所区太平町1丁目京橋区新富町4丁目9

日本橋区蠣殻町3丁目10

深川区豊住町131深川区千田町1

深川

75 汐入橋 木造 焼失

京橋

日本橋

74 伊藤橋 木造 焼失

木造 焼失76 豊住橋

73 中ノ橋 木造 焼失

本所

本所

72 山名橋

71 堺橋 木造 焼失

本所

本所

70 板橋 木造 焼失

木造 焼失

69 板橋 木造 焼失

本所

本所

68 大久保橋

67 板橋 木造 焼失

深川

神田

66 銚子場橋 木造 焼失

木造 焼失

65 丸木橋 木造 焼失

深川

深川

63 横相橋 木造 焼失

深川

深川

62 住吉橋 木造 焼失

木造 焼失64 加藤橋

61 長谷川橋 木造 焼失

深川

深川

60 岡吉橋

59 中鹿橋 木造 焼失

深川

深川

58 豊榮橋 木造 焼失

木造 焼失

57 鶴歩橋 木造 焼失

深川

深川

56 通運橋

55 櫻橋 木造 焼失

深川

深川

54 細川橋 木造 焼失

木造 焼失

53 宮城橋 木造 焼失

深川

深川

51 友田橋 木造 焼失

深川

深川

50 石島橋 木造 焼失

木造 焼失52 製鋼橋

49 入水橋 木造 焼失

深川

深川

48 山下橋

47 板橋 木造 焼失

深川

深川

46 榮祿橋 木造 焼失

木造 焼失

45 長島橋 木造 焼失

深川

深川

44 巽橋

43 井住橋 木造 焼失

深川

深川

42 舞鶴橋 木造 焼失

木造 焼失

41 板橋 木造 焼失深川

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89

番号 名称 所在 構造別 破損別

1 神田橋 麹町区大手町2-1 神田区美土代町1-23 木骨アスファルト 燒燬2 常磐橋 麹町区錢瓶町1 日本橋区本石町1-1 石造 左右歩道大破

3 數寄屋橋 麹町区有樂町3-1 京橋区元數寄屋町1 鐵骨造 南寄歩道大破4 一ツ橋 麹町区元衞町1 神田区一ツ橋町1 木造 燒燬5 御茶ノ水橋 神田区駿河台鈴木町21 本鄕区湯島町3丁目 鐵骨造 一部燒燬及大破

6 和泉橋 神田区柳原河岸 神田区佐久間町2-1 鐵骨造 两歩道燒燬及大破7 岩井橋 神田区岩井河岸 神田区江川町42 木造 燒燬

8 橋本橋 神田区材木町17 神田区本町1-14 木造 燒燬9 玉出橋 神田区材木町17 日本橋区龜井町12 木造 燒燬

10 甚兵衛橋 神田区東今川町9 神田区小槫馬上町10 木造 燒燬

11 火除橋 神田区東今川町1 日本橋区大傳馬鹽町2 木造 燒燬12 地藏橋 神田区美倉町14 日本橋区本銀町4-16 木造 燒燬

13 東仲ノ橋 神田区東乘物町14 日本橋区本銀町3-13 木造 燒燬14 西仲橋 神田区西今川町4 日本橋区本銀町2-12 木造 燒燬15 白旗橋 神田区西今川町2 日本橋区本銀町1-18 木造 燒燬

16 西河岸橋 日本橋区西河岸 日本橋区裏河岸 鐵及木造 燒燬17 兜橋 日本橋区本材木町1-1 日本橋区兜町2 鐵及木造 燒燬

18 新場橋 日本橋区楓河岸 日本橋区本材木河岸 木造 燒燬19 千代田橋 日本橋区楓河岸 日本橋区本材木河岸 鐵及木造 燒燬

20 鎧橋 日本橋区兜町6 日本橋区鎧河岸 鐵骨木石造 燒燬21 思案橋 日本橋区小綱町2-1 日本橋区小綱町1-11 木造 燒燬22 親父橋 日本橋区西萬河岸 日本橋区東萬河岸 木造 燒燬

23 萬橋 日本橋区西萬河岸 日本橋区東萬河岸 木造 燒燬24 中之橋 日本橋区 日本橋区小舟河岸 木造 燒燬

25 箱崎橋 日本橋区永久河岸 日本橋区小綱3-28 木造 燒燬26 永久橋 日本橋区箱崎町2-10 日本橋区蠣殻町1-1 木造 燒燬27 汐入橋 日本橋区蠣殻町3-10 日本橋区蠣殻町3-11 木造 燒燬

28 川口橋 日本橋区蠣殻町3-11 日本橋区濱町3-1 木造 燒燬29 女橋 日本橋区濱町3-1 日本橋区中洲町1號 木造 燒燬

30 男橋 日本橋区菖蒲河岸 日本橋区中洲町23 木造 燒燬31 仲ノ橋 日本橋区蠣殻町3-12 日本橋区濱町3-1 鐵骨木造 燒燬32 蠣濱橋 日本橋区蠣殻町2-13 日本橋区濱町2-17 木造 燒燬

33 久松橋 日本橋区浪花町6 日本橋区久松町38 木造 燒燬34 小川橋 日本橋区浪花町6 日本橋区久松町40 鐵骨 左右人道燒燬

35 高砂橋 日本橋区高砂町8 日本橋区久松町45 木造 燒燬墜落36 榮橋 日本橋区富澤町11 日本橋区久松町14 木造 燒燬墜落37 千鳥橋 日本橋区元濱町7 日本橋区橘町1-6 木造 燒燬墜落

38 汐見橋 日本橋区元濱町1 日本橋区橘町1-1 木造 燒燬墜落39 竹森橋 日本橋区龜井町12 日本橋区馬喰町1-20 木造 燒燬墜落

40 木挽橋 京橋区東豊玉河岸28 京橋区西豊玉河岸28 木造 燒燬墜落41 朝日橋 京橋区東豊玉河岸48 京橋区西豊玉河岸53 木造 燒燬墜落42 豊玉橋 京橋区東豊玉河岸54 京橋区西豊玉河岸54 木造 燒燬墜落

43 紀ノ國橋 京橋区東豊玉河岸59 京橋区東豊玉河岸59 木造 燒燬墜落44 水谷橋 京橋区白魚河岸4 京橋区銀座1-16 木造 燒燬墜落

45 炭橋 京橋区白魚河岸6 京橋区竹河岸26 木造 燒燬墜落46 白魚橋 京橋区白魚河岸28 京橋区竹河岸26 木造 燒燬墜落47 仲ノ橋 京橋区南櫻河岸38 京橋区北櫻河岸37 木造 燒燬墜落

48 稲荷橋 京橋区南櫻河岸62 京橋区北櫻河岸64 木造 燒燬墜落49 新船見橋 京橋区南櫻河岸27 京橋区南櫻河岸28 木造 燒燬墜落

50 船見橋 京橋区新富町45 京橋区新富河岸12 木造 燒燬墜落51 新富橋 京橋区新富町7-3 京橋区新富河岸9號 木造 燒燬墜落

52 南新富橋 京橋区新富町7-6 京橋区新富河岸1號 木造 燒燬墜落53 合引橋 京橋区築地1-1 京橋区新富町5-13 木造 燒燬墜落54 龜井橋 京橋区築地2-1 京橋区木挽町2-13 木造 燒燬墜落

55 祝橋 京橋区築地2-6 京橋区木挽町3-16 木造 燒燬墜落56 采女橋 京橋区采女町33 京橋区築地3-15 木造 燒燬墜落

57 汐先橋 京橋区木挽町8-2 京橋区汐留町1丁目 木造 燒燬墜落58 起生橋 京橋区築地3-109 京橋区築地町施療病院前 木造 燒燬墜落59 南小田原橋 京橋区築地3-109 京橋区築地小田原町1-5 木造 燒燬墜落

60 新榮橋 京橋区小田原町3-10 京橋区明石町62 木造 燒燬墜落61 堺橋 京橋区小田原町4-1 京橋区明石町61 木造 燒燬墜落

62 明石橋 京橋区南飯田町1 京橋区明石河岸 木造 燒燬墜落63 浦堀橋 京橋区明石町27 京橋区明石町28 木造 燒燬墜落64 見當橋 京橋区新湊町5-1 京橋区新船松町15 木造 燒燬墜落

65 小橋 京橋区新湊町1 京橋区本湊町21 木造 燒燬墜落66 高橋 京橋区日比谷河岸37 京橋区將監河岸35 木造 燒燬墜落

67 龜島橋 京橋区川口町1 京橋区龜島河岸5 木造 燒燬墜落68 新龜島橋 京橋区川口町10 京橋区龜島河岸 木造 燒燬墜落69 一ノ橋 京橋区靈岸島町5 京橋区富島町1 木造 燒燬墜落

70 二ノ橋 京橋区南新川河岸19 京橋区北新川河岸14 木造 燒燬墜落71 三ノ橋 京橋区南新川河岸18 京橋区北新川河岸28 木造 燒燬墜落

72 廻漕橋 京橋区銀町2-14 京橋区越前堀町2-7 木造 燒燬墜落73 榮橋 京橋区銀町2-2 京橋区新船松町4 木造 燒燬墜落74 湊橋 京橋区南新堀河岸2 京橋区北新堀河岸 木造 燒燬墜落

75 豊海橋 京橋区新南堀河岸26 京橋区北新堀町21 木造 燒燬墜落76 永代橋 深川区稲荷河岸9 深川区古川河岸 鐵骨木造 燒燬墜落

77 彈正橋 京橋区本材木河岸1 京橋区高代町1 鐵骨木造 燒燬墜落78 新彈正橋 京橋区本材木町河岸11 京橋区高代町4 鐵骨 歩道两側墜落79 松幡橋 京橋区本材木河岸14 京橋区高代町6 木造 燒燬墜落

80 久安橋 京橋区本材木河岸44 京橋区楓河岸10 木造 燒燬墜落81 相生橋 京橋区新佃島町3-6 深川区越中島町 木造 燒燬墜落

82 佃橋 京橋区佃島町42 京橋区西河岸通り1-1 木造 燒燬墜落83 濱前橋 京橋区西河岸通り11-8 京橋区月島通り12丁目3號地 木造 燒燬墜落84 新島橋 京橋区月島通り11-7 京橋区月島通り12丁目3號地 木造 燒燬墜落

85 新濱橋 芝区芝浦製作所 日ノ出町8番地 木造 燒燬86 汐留驛貨物搬出專用橋 芝区汐留驛構内 京橋区木挽町8丁目 木造 燒燬

87 汐留驛貨物搬出專用橋 芝区汐留驛構内 京橋区木挽町8丁目 木造 燒燬88 濱離宮ヘ通スル橋名不詳 芝区汐留2丁目 濱離宮 木造 燒燬

89 私道ニ架スル無名橋 芝区汐留2丁目1番地 木造 燒燬90 新錢座橋 芝区新錢座町1番組 芝区宇田川町10番地 木造 燒燬91 爼橋 麹町区飯田町1-10 神田区今川小路3-1 鐵骨木造表面コンクリート叩 燒燬

大震火災焼燬大破橋梁調査

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90

番号 名称 所在 構造別 破損別92 新川橋 麹町区飯田町4-12 神田区西小川町1-8 木造 燒燬93 新飯田橋 麹町区飯田町4-30 神田区三崎町1 木造 燒燬

94 新三崎橋 麹町区飯田町4-30 神田区三崎町1 木造 燒燬95 三崎橋 麹町区飯田河岸32號地 神田区三崎河岸16號地 木造 燒燬

96 小石川橋 麹町区飯田河岸32號地 小石川区市兵衛河岸8號河岸 木造 燒燬97 吾妻橋 淺草区材木町 本所区竹町 鐵骨造 木部焼失98 厩橋 淺草区諏訪町 本所区外手町 鐵骨造 木部焼失

99 今戸橋 淺草区金龍山瓦町17 淺草区今戸町1 鐵骨造 木部焼失100 正法寺橋 淺草区地方今戸町75 淺草区吉野町8 木造 燒燬

101 髪洗橋 淺草区地方今戸町57 淺草区吉野町70 木造 燒燬102 地方橋 淺草区地方今戸町85 淺草区地方今戸町26 土造 墜落103 富坂橋 淺草区榮久町11 淺草区東三筋町15 木造 燒燬

104 三筋橋 淺草区東三筋町28 淺草区榮久町17 木造 燒燬105 無名橋 淺草区榮久町64 淺草区阿部川町43 木造 燒燬

106 一ノ橋 本所区千歳町川岸23號地 本所区相生町1-3 木造 燒燬107 三ノ橋 本所区花町1 本所区南堅川河岸29 木造 燒燬大破108 堅川橋 本所区林町2丁目堅川河岸2 本所区綠町2-6 木造 燒燬大破

109 松井橋 本所区松井町2-1 本所区松井町1-8 木造 燒燬110 山城橋 本所区松井町2-1 本所区松井町1-24 木造 燒燬

111 彌勒寺橋 深川区東森下町19 本所区松井町3-20 木造 燒燬墜落112 菊川橋 本所区菊川町2-6 本所区柳原町3-20 鐵骨コンクリート造 燒燬大破113 松花橋 本所区南二葉町22 本所区綠町4-3 木造 燒燬

114 千歳橋 本所区南二葉町35 本所区綠町4-3 木造 燒燬115 若葉橋 本所区三笠町1 本所区綠町5-28 木造 燒燬

116 箕龜橋 本所区淸水町1 本所区長崎町8 木造 燒燬117 長崎橋 本所区淸水町2 本所区太平町1-12 木造 燒燬118 新山城橋 深川区西森下町52 本所区松井町3-2 木造 燒燬

119 北ノ橋 深川区森下町51 本所区松井町3-2 木造 大破墜落120 新橋 本所区太平町1-13 本所区錦糸町1 木造 大破墜落

121 江東橋 本所区柳原町1-145 本所区長崎町14 木造 大破墜落122 北辻橋 本所区花町17 本所区柳原町1-1 木造 大破墜落

123 新辻橋 本所区柳原町1-1 本所区柳原町3-2 木造 大破墜落124 南辻橋 本所区柳原町3-1 本所区菊川町1-5 木造 大破墜落125 四ノ橋 本所区松代町1-2 本所区木村町 木造 大破墜落

126 旅所橋 本所区松代町3-5 本所区府下龜戸 木造 大破墜落127 源森橋 本所区新小梅町2 本所区中ノ鄕瓦町30 木造 燒燬

128 枕橋 本所区中ノ鄕瓦町 本所区新小梅町1 木造 燒燬129 八反目橋 本所区小梅瓦町42 本所区小梅瓦町72 木造 燒燬130 庚申塚橋 本所区向島中ノ鄕町15 本所区向島中ノ鄕町1 木造 燒燬

131 小梅橋 本所区小梅瓦町52 本所区中ノ鄕業平町18 木造 燒燬132 押上橋 本所区向島押上町141 本所区向島押上町25 木造 燒燬

133 法恩寺橋 本所区太平町1-69 本所区淸水町2 鐵骨石造 人道車道两側墜落134 六下橋 本所区柳島梅森町127 本所区中ノ鄕業平町183 木造 燒燬135 無名橋 本所区柳島梅森町109 本所区中ノ鄕業平町283 木造 燒燬

136 無名橋 本所区柳島横川町35 本所区柳島元町1 木造 燒燬137 横川橋 本所区太平町1-45 本所区中ノ鄕横川町1 木造 燒燬

138 業平橋 本所区中ノ鄕業平町171 本所区中ノ鄕八軒町52 鐵骨木造 燒燬139 無名橋 本所区松倉町2-58 本所区横川町38 木造 燒燬140 無名橋 本所区松倉町2-26 本所区横川町60 木造 燒燬

141 無名橋 本所区松倉町2-51 本所区横川町64 木造 燒燬142 平久橋 深川区平久町1-1 深川区平久町1-1 木造 燒燬墜落

143 共同橋 深川区平久町1-1 深川区平富町2-4 木造 燒燬墜落144 汐見橋 深川区入舟町7 深川区數矢町7 石造 大破145 金比羅橋 深川区古石場町21 深川区古石場町22 木造 燒燬墜落

146 關口橋 深川区古石場町15 深川区古石場町17 木造 燒燬墜落147 古石場橋 深川区古石場町13 深川区古石場町11 木造 燒燬墜落

148 寶橋 深川区古石場町13 深川区古石場町12 木造 燒燬墜落149 石島橋 深川区古石場町13 深川区蛤町2-13 木造 燒燬墜落150 蓬萊橋 深川区富岡門前町31 深川区佃町1 木造 燒燬墜落

151 黒舟橋 深川区蛤町2-7 深川区古石場町5 木造 燒燬墜落152 越中島橋 深川区越中島町1 深川区大島町9 木造 燒燬墜落

153 松島橋 深川区大島町7 深川区蛤町2-1 木造 燒燬154 中島橋 深川区大島町6 深川区中島町23 木造 燒燬155 巽橋 深川区中島町2 深川区諸町8 木造 燒燬

156 福島橋 深川区諸町3 深川区中島町1 鐵筋コンクリート造 燒燬大破157 坂田橋 深川区福生町7 深川区伊澤町1 木造 燒燬

158 外記殿橋 深川区黒江町14 深川区蛤町1-8 木造 燒燬159 無名橋 深川区數矢町13 深川区數矢町16 木造 燒燬160 永居橋 深川区數矢町16 深川区大和町3 木造 燒燬

161 武田橋 深川区大和町2 深川区大和町1 木造 燒燬162 和倉橋 深川区和倉町23 深川区深川公園 木造 燒燬

163 龜住橋 深川区大和町3 深川区大和町2 木造 燒燬164 永喜橋 深川区和倉町33 深川区和倉町31 木造 燒燬165 陸橋 深川区和倉町33 深川区和倉町34 木造 燒燬

166 湊橋 深川区和倉町35 深川区和倉町34 木造 燒燬167 無名橋 深川区和倉町35 深川区和倉町35 木造 燒燬

168 江川場橋 深川区和倉町1 深川区龜井町30 木造 燒燬169 丸太橋 深川区龜住町11 深川区材木町16 木造 燒燬170 元木橋 深川区材木町1 深川区堀川町3 木造 燒燬

171 千鳥橋 深川区堀川町5 深川区松賀町8 木造 燒燬172 綠橋 深川区松賀町7 深川区一色町23 木造 燒燬

173 豊島橋 深川区西永代町7 深川区松賀町3 木造 燒燬174 下ノ橋 深川区松賀町1-21 深川区松賀町2-18 木造 燒燬175 中ノ橋 深川区加賀町1-1 深川区加賀町12 木造 燒燬

176 相生橋 深川区永堀町7 深川区萬年町1-14 木造 燒燬177 海邊橋 深川区萬年町2-6 深川区西平野町1 木造 燒燬

178 小川橋 深川区冬木町10 深川区冬木町10 木造 燒燬179 野口橋 深川区冬木町10番地 木造 燒燬

180 大和橋 深川区大和町22 深川区鶴歩町2 木造 燒燬181 岡田橋 深川区西平井町197 深川区西平井町197 木造 燒燬182 里三橋 深川区東平井町19 深川区豊住町289 木造 燒燬

Page 77: 関東大震災における橋の被害と死者tsujimoto.sub.jp/TUS-SOTSU/OHNO-TANI2011.pdf · 2020. 1. 7. · アーチは軸力のほかに曲げモーメントとせん断力が作用するが、アーチを比較的細い部

91

番号 名称 所在 構造別 破損別183 石小田橋 深川区東平井町422 深川区東平井町441 木造 燒燬184 平井橋 深川区東平井町451 深川区東平井町466 木造 燒燬

185 井住橋 深川区西平井町446 深川区豊住町137 木造 燒燬186 久永橋 深川区西平井町78 深川区東平井町48 木造 燒燬

187 古川橋 深川区西平井町77 深川区西平井町96 木造 燒燬188 太田橋 深川区西平井町71 深川区西平井町63 木造 燒燬

189 長谷川橋 深川区豊住町431 深川区豊住町438 木造 燒燬190 加藤橋 深川区豊住町128 深川区豊住町136 木造 燒燬191 豊住橋 深川区豊住町465 深川区千田町1 木造 燒燬

192 武市橋 深川区豊住町1 深川区豊住町1 木造 燒燬193 龜井橋 深川区扇町3 深川区木場町8 木造 燒燬

194 豊榮橋 深川区豊住町465 深川区海邊町668 木造 燒燬195 鶴壽橋 深川区鶴歩町3 深川区扇町2 木造 燒燬196 鶴立橋 深川区鶴歩町3 深川区鶴歩町3 木造 燒燬

197 坂田橋 深川区扇町1 深川区扇町2 木造 燒燬198 幾世橋 深川区茂森町1 深川区扇町5 木造 燒燬

199 範田橋 深川区茂森町1 深川区木場町18 木造 燒燬200 カル橋 深川区茂森町1 深川区豊住町1 木造 燒燬201 無名橋 深川区木場町19 深川区木場町19 木造 燒燬

202 無名橋 深川区木場町19番地 木造 燒燬203 無名橋 深川区木場町19番地 木造 燒燬

204 富士見橋 深川区豊住町1 深川区西平井町62 木造 燒燬205 武市橋 深川区西平井町56 深川区木場町23 木造 燒燬

206 辨天橋 深川区洲崎町4 深川区西平井町1 木造 燒燬207 平野橋 深川区入舟町14 深川区平久町2-1 木造 燒燬208 千船橋 深川区平久町2-16 深川区鹽濱町1 木造 燒燬

209 時雨橋 深川区數矢町1 深川区古石場町22 木造 燒燬210 雲雀橋 深川区鹽濱町13 深川区鹽崎町1 木造 燒燬

211 芦洲橋 深川区平久町2-18 深川区鹽濱町4 木造 燒燬212 矢竹橋 深川区平久町2-2 深川区鹽濱町1 木造 燒燬213 入船橋 深川区入舟町6 深川区島田町9 木造 燒燬

214 淸水橋 深川区入舟町6 深川区入舟町13 木造 燒燬215 舟木橋 深川区入舟町2 深川区木場町 鐵骨木煉瓦 燒燬墜落

216 島田橋 深川区島田町7 深川区島田町7 木造 燒燬217 澤海橋 深川区木場町30 深川区西平井町2 鐵骨コンクリート造 燒燬墜落

218 きんかい橋 深川区木場町14 深川区木場町19 木造 燒燬219 中鹿橋 深川区木場町15 深川区木場町15 木造 燒燬220 住吉橋 深川区木場町15 深川区木場町16 木造 燒燬

221 中ノ橋 深川区木場町16 深川区木場町10 木造 燒燬222 若木橋 深川区木場町10 深川区木場町17 木造 燒燬

223 松ノ橋 深川区木場町17 深川区木場町18 木造 燒燬224 繁榮橋 深川区木場町17 深川区木場町18 木造 燒燬225 鶴歩橋 深川区鶴歩町1 深川区大和町1 木造 燒燬

226 無名橋 深川区木場町17 木造 燒燬227 萬年橋 深川区西元町1 深川区西大工町54 石造 燒燬墜落

228 北ノ橋 深川区西六間堀35 深川区東六間堀28 鐵骨コンクリート造 燒燬墜落229 中ノ橋 深川区西六間堀2 深川区東六間堀11 鐵骨コンクリート造 燒燬墜落230 猿子橋 深川区西元町8 深川区常盤町7 鐵骨石造 燒燬墜落

231 細川橋 深川区西元町 深川区常盤町7 木造 燒燬墜落232 入船橋 深川区東元町13 深川区東元町14 木骨石造 燒燬墜落

233 淺野橋 深川区富川町2 深川区富川町2 木造 燒燬墜落234 通運橋 深川区富川町1 深川区富川町2 鐵骨石造 燒燬大破

235 菊川橋 本所区菊川町 深川区東町27 鐵骨石造 燒燬大破236 猿江橋 深川区西町1 深川区猿江町2 木骨石造 燒燬墜落237 扇橋 深川区扇橋町1-2 深川区東扇橋町6 木造 燒燬墜落

238 新高橋 深川区西町1 深川区扇橋町1-2 木骨石造 燒燬墜落239 大富橋 深川区富川町3 深川区東大工町46 木骨石造 燒燬墜落

240 榎本橋 深川区東大工町47 深川区東大工町48 木造 大破241 銚子場橋 深川区東大工町8 深川区東大工町9 木造 大破242 上ノ橋 深川区淸住町1 深川区佐賀町1-1 木造 燒燬墜落

243 宮城橋 深川区淸住町1 深川区淸住町1 木造 燒燬墜落244 孝慈橋 深川区淸住町1 深川区伊勢崎町35 石造 燒燬墜落

245 川島橋 深川区西平野町17 深川区東平野町1 石造 燒燬墜落246 龜久橋 深川区東平野町34 深川区龜住町17 木造 燒燬墜落

247 吉岡橋 深川区東平野町1 深川区吉永町1 石造 石造大破248 要橋 深川区吉永町11 深川区扇町12 木造 燒燬墜落249 末廣橋 深川区吉永町6 深川区扇町9 木造 燒燬墜落

250 靑海橋 深川区吉永町6 深川区久永町7 木造 燒燬墜落251 太田橋 深川区久永町14 深川区茂森町2 木造 燒燬墜落

252 崎川橋 深川区久永町14 深川区茂森町2 木造 燒燬墜落253 大榮橋 深川区久永町15 深川区石島町15 木造 燒燬墜落254 福永橋 深川区扇橋2-8 深川区島崎町4 木造 燒燬墜落

255 栗谷橋 深川区三好町4 深川区三好町5 木造 燒燬墜落256 三好橋 深川区三好町1 深川区三好町2 木造 燒燬墜落

257 山本橋 深川区三好町1 深川区三好町2 木造 燒燬墜落258 宮島橋 深川区西永町1 深川区吉永町7 木造 燒燬墜落

259 永木橋 深川区山本町6 深川区西永町1 木造 燒燬墜落260 靑山橋 深川区山本町7 深川区山本町8 木造 燒燬墜落261 德永橋 深川区西永町2番地 木造 燒燬墜落

262 榮録橋 深川区石島町14 深川区石島町14 木造 燒燬墜落263 長島橋 深川区千田町1番地 木造 燒燬墜落

264 千田橋 深川区千田町1番地 木造 燒燬墜落265 タツミ橋 深川区千田町614 木造 燒燬墜落266 石島橋 深川区石島町13 木造 燒燬墜落

267 入水橋 深川区石島町8 木造 燒燬墜落268 山下橋 深川区東扇橋町6 深川区扇町2 木造 燒燬墜落

269 泉橋 深川区東扇橋町25 木造 燒燬墜落270 小名木川橋 深川区東扇橋町32 深川区猿江町67 木造 燒燬墜落271 岩井橋 深川区海邊町10 深川区郡部 木造 燒燬墜落

272 三島橋 深川区東扇橋町158 深川区郡部 木造 燒燬墜落273 大島橋 深川区上大島町19 深川区郡部 木造 燒燬墜落