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寿都町人口ビジョン
平成28年2月
寿都町
目 次
寿都町人口ビジョン
第1章 人口ビジョンの位置づけ
1 寿都町人口ビジョンの位置づけ ............................................................... 1 2 寿都町人口ビジョンの対象期間 ............................................................... 1
第2章 人口動向分析
1 時系列による人口動向分析 ...................................................................... 2 (1)総人口の推移と推計 ........................................................................................... 2 (2)年齢3区分別人口の推移 .................................................................................... 3 (3)年齢3区分別人口割合の推移 ............................................................................. 4 (4)人口ピラミッドの推移 ........................................................................................ 5 (5)地区別人口の推移 ............................................................................................... 6 (6)自然増減と社会増減の影響 ................................................................................. 7
2 自然増減に関する分析 ............................................................................. 8 (1)出生・死亡数の推移 ........................................................................................... 8 (2)合計特殊出生率の推移 ........................................................................................ 9 (3)20~39 歳の女性人口と未婚率 .......................................................................... 10 (4)20~39 歳の女性人口と子どもの数 ................................................................... 11
3 社会増減に関する分析 ............................................................................ 12 (1)転入・転出の推移 ............................................................................................. 12 (2)性別・年齢階級別の人口移動の推移 ................................................................. 13 (3)年齢階級別の純移動数の他市町村との比較 ...................................................... 14 (4)道内市町村との人口移動の状況 ........................................................................ 15
4 産業別就業人口の分析 ........................................................................... 16 (1)産業別就業人口の推移 ...................................................................................... 16 (2)男女別産業人口 ................................................................................................ 17 (3)修正特化係数 .................................................................................................... 18 (4)男女別年齢階級別就業人口割合 ........................................................................ 19 (5)事業所数と従業者数の推移 ............................................................................... 20
第 3 章 将来人口推計
1 社人研、日本創生会議による人口推計とシミュレーション ................... 21 (1)社人研、日本創生会議による人口推計 ......................................................... 21 (2)社人研のシミュレーション結果 .................................................................. 22 2 寿都町独自の人口推計とシミュレーション ........................................... 24 (1)2パターンの独自推計の結果...................................................................... 24 (2)寿都町独自推計①のシミュレーション結果 ................................................... 26 (3)寿都町独自推計②のシミュレーション結果 ................................................... 27
第 4 章 人口の変化が地域に与える影響
1 産業に与える影響 .................................................................................... 28 (1)雇用への影響 .................................................................................................... 28 (2)漁業への影響 .................................................................................................... 29
2 教育に与える影響 .................................................................................... 30 3 財政に関わる影響 .................................................................................... 31
第 5 章 寿都町の人口の将来展望
1 寿都町の人口減少の現状や要因の整理 .................................................... 32 2 寿都町の人口減少に対する基本目標 ........................................................ 33 3 将来展望における目標人口 ...................................................................... 34
1
第1章 人口ビジョンの位置づけ
1 寿都町人口ビジョンの位置づけ
寿都町人口ビジョンは、国の「まち・ひと・しごと創生長期ビジョン」の趣旨を勘案し、寿
都町における人口と人口に関連する事項の現状分析、および人口の将来推計を行い、寿都町の
認識を共有し、今後の寿都町の目指すべき将来の方向性と人口の将来展望を示すものです。 また、寿都町が人口減少対策などの具体的な施策を示す「寿都町まち・ひと・しごと創生総
合戦略」の策定にあたり、基礎となる資料として策定するものです。 【参考】国の長期ビジョン(まち・ひと・しごと創生長期ビジョン) ■目指すべき将来の方向 「活力ある日本社会」の維持のため、人口減少に歯止めをかけ、2060 年(50 年後)に 1 億人程度の人口を維持することを目指す。
■3 つの基本的視点 ①「東京一極集中」の是正 ②若い世代の就労・結婚・子
育ての希望の実現 ③地域の特性に即した地域課
題の解決
2 寿都町人口ビジョンの対象期間
国の「まち・ひと・しごと創生長期ビジョン」の期間は平成 72 年(2060 年)となっており、
人口減少対策には長期的な視点が必要であるという点や、地方版人口ビジョンの対象期間につ
いても同様にすることが基本とされていることから、寿都町人口ビジョンの対象期間は平成 72年(2060 年)とします。
出典:内閣官房
2
59255497
48584405
41143710
3443 3128
2850 2583
2331 2100 1885 1683 1505 1351 1214
0
1,000
2,000
3,000
4,000
5,000
6,000
7,000
S551980
S601985
H21990
H71995
H122000
H172005
H222010
H272015
H322020
H372025
H422030
H472035
H522040
H572045
H622050
H672055
H722060
人口(人)
総人口の推移
出典:総務省「国勢調査」、社人研の推計値 (年)
社人研の推計値
このままでは50年後人口が4割に
5年で人口が約300~600人減少
第 2 章 人口動向分析
1 時系列による人口動向分析
(1)総人口の推移と推計
【現状】
寿都町の人口は、昭和 55年(1980年)以降、5年で約 300~600人程度の減少数で推移して
います。直近の平成 12年(2000年)から平成 22年(2010年)までの 10年間では、人口が 671
人減少し、1年毎に約 70人の人口が減っていることになります。
【今後の見通し】
社人研による推計では、今後もこのまま人口減少が続く見通しであり、5年毎に約 10%の減
少率で人口が減っていくと推計されています。
このままの人口減少だと、平成 22年(2010年)には 3,443人だった人口が、平成 52年(2040
年)には 1,885 人、平成 72 年(2060 年)には 1,214 人と予測されており、平成 22 年(2010
年)からの 50年間で 4割以下まで減少する推計となっています。
3
5,925 5,497
4,858 4,405
4,114 3,710
3,443
1,305 1,090
821 641 467 376 336
3,794 3,510
2,995 2,616 2,419
2,123 1,892
826 897
1,042 1,148 1,228 1,211 1,215
0
1,000
2,000
3,000
4,000
5,000
6,000
7,000
S 5 51 9 8 0
S 6 01 9 8 5
H 21 9 9 0
H 71 9 9 5
H 1 22 0 0 0
H 1 72 0 0 5
H 2 22 0 1 0
人口(
人)
年齢3区分別人口の推移
総人口 年少人口(0~14歳)
生産年齢人口(15~64歳) 老年人口(65歳以上)
出典:総務省「国勢調査」
(年)
(2)年齢 3 区分別人口の推移
年少人口と生産年齢人口が徐々に減少し、老年人口が増加しています。 昭和 55 年(1980 年)から平成 22 年(2010 年)の 30 年間で、年少人口は 1,305 人から約
7 割減の 336 人になり、生産年齢人口は、3,794 人から約 5 割減の 1,892 人へと減少していま
す。一方、老年人口は 826 人から約 1.5 倍の 1,215 人に増加しています。 平成 2 年(1990 年)の時点で、老年人口の数が年少人口の数を上回っています。
人口の減少段階 第一段階:若年人口減少・老年人口増加 第二段階:老年人口維持・微減 第三段階:老年人口減少
高齢者が子どもの3倍以上
4
22.0%14.6% 9.8%
64.0%
59.4%55.0%
13.9%26.1%
35.3%
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%
S551980
H71995
H222010
年齢3区分別人口の推移
年少人口(0~14歳) 生産年齢人口(15~64歳) 老年人口(65歳以上)
出典:総務省「国勢調査」
(3)年齢 3 区分別人口割合の推移
総人口における年齢 3区分別人口割合では、年少人口と生産年齢人口の割合が減少し、老年
人口の割合が高くなっています。
平成 22年(2010年)の寿都町の老年人口割合(高齢化率)は、35.3%となっており、全国(23.0%)
と北海道(24.7%)よりも高くなっています。全国や北海道よりも高齢化が進行している状態
です。
現在の老年人口と生産年齢人口の状態は、65歳以上の高齢者 1人を生産年齢人口 1.5人で支
えていることになります。
出典:総務省「国勢調査」
全国 北海道 寿都町
13.2% 12.0% 9.8%
63.8% 63.3% 55.0%
23.0% 24.7% 35.3%
年少人口(0~14歳)
生産年齢人口(15~64歳)
老年人口(65歳以上)
平成 22年(2010年)の年齢 3区分別人口割合
65歳以上の高齢者1人を生産年齢人口 1.5人で支えていることになる。
5
175226
281180
123172
208159
191213
224198
169124
10371
356
2
163222
238168
132181
209193
205218
240229
182182
123106
41249
50 150 250
50150250
0~4歳
5~9歳
10~14歳
15~19歳
20~24歳
25~29歳
30~34歳
35~39歳
40~44歳
45~49歳
50~54歳
55~59歳
60~64歳
65~69歳
70~74歳
75~79歳
80~84歳
85~89歳
90歳以上
昭和55年(1980年)
男性 女性
(人)
6999
164120
8177
87116
161178
143156
172149
13297
5330
5
83105
12199
7880
95123
153160
186170
181193196
11896
5326
50 150 250
50150250
0~4歳
5~9歳
10~14歳
15~19歳
20~24歳
25~29歳
30~34歳
35~39歳
40~44歳
45~49歳
50~54歳
55~59歳
60~64歳
65~69歳
70~74歳
75~79歳
80~84歳
85~89歳
90歳以上
平成7年(1995年)
男性 女性
(人)
5554
7853
3178
105122
7584
112160
152125
114127
7438
19
3941
6955
8261
79797679
113140
156158
150131
13796
46
50 150 250
50150250
0~4歳
5~9歳
10~14歳
15~19歳
20~24歳
25~29歳
30~34歳
35~39歳
40~44歳
45~49歳
50~54歳
55~59歳
60~64歳
65~69歳
70~74歳
75~79歳
80~84歳
85~89歳
90歳以上
平成22年(2010年)
男性 女性
(人)
(4)人口ピラミッドの推移
昭和 55 年(1980 年)の時点で、
20~24 歳を中心として、若い世代
の人口が少なくなっています。こ
れは、就職による転出の影響によ
るものと考えられます。 0~4 歳人口が大幅に減少してい
ます。昭和 55 年(1980 年)は、0~4 歳人口が 338 人でしたが、平
成 22 年(2010 年)には 94 人にな
り、30 年間で 224 人減少していま
す。 年少人口と生産年齢人口は人口
規模が縮小し、老年人口は増加を
続けています。現在、増加してい
る老年人口も、今後は減少してい
くため、人口がさらに減少してい
くことが考えられます。
6
H162004
H262014
寿都地区 29.7% 34.8%樽岸・湯別地区 41.4% 47.0%歌棄地区 34.7% 36.5%磯谷地区 43.3% 47.1%町全体 33.2% 37.2%
2,286 2,158 2,077
428320 251
625594
537
427369
306
3,766
3,441 3,171
0
500
1,000
1,500
2,000
2,500
3,000
3,500
4,000
H162004
H212009
H262014
地区別人口の推移
寿都地区 樽岸・湯別地区 歌棄地区 磯谷地区
人口減少率(H16→H26)
寿都地区 9.1%樽岸・湯別地区 41.4%歌棄地区 14.1%磯谷地区 28.3%総人口 15.8%
(5)地区別人口の推移
地区別人口については、どの地区でも人口減少の傾向にあります。
特に「樽岸・湯別地区」の人口減少率が高く、平成 16 年(2004 年)から平成 26 年(2014
年)までの 10年間で、人口が約 4割減少しています。次に多いのが、「磯谷地区」で人口が約
3 割減少しています。歌棄地区は総人口の減少率と同程度、寿都地区は人口減少率が約 1 割と
他の地域と比べると維持されています。
地区別の高齢化率については、全ての地区で高齢化が進んでいます。特に高齢化率が高い地
区が、「樽岸・湯別地区」と「磯谷地区」で、地区人口の約 5割が 65歳以上の高齢者となって
います。
人口(人)
出典:総務省「国勢調査」
10年間の人口減少率 地区別高齢化率の推移
7
-1
-91
-46
-14
-37-49
-28
-2
-49-38
-84
-53
0
-27
-60
-36
-59
8 8-4
-28
-25
-44
-23
-40
-23
-41
-40
-30
-40
-34
-31
-39
-23
-37
-52
-45-28
-5
-119
-71
-58
-60
-89
-51-43
-89
-68
-124
-87
-31
-66
-83-73
-111
-37
-20
-130
-110
-90
-70
-50
-30
-10
10
H71995
H81996
H91997
H101998
H111999
H122000
H132001
H142002
H152003
H162004
H172005
H182006
H192007
H202008
H212009
H222010
H232011
H242012
H252013
社会増減数 自然増減数 人口増減 (年)
出典:総務省「国勢調査」「住民基本台帳人口移動報告」
(6)自然増減と社会増減の影響
人口に変化を与える要因として、出生や死亡による人口増減の影響(自然増減)と、転出や
転入による人口移動の影響(社会増減)があります。
自然増減数については、負の状態が続いています。社会増減数も概ね負の値で推移してきま
したが、平成 24年(2012年)以降は正の値になり、社会増となっています。
寿都町では、常に 30人程度が自然減となっており、それに加え、年ごとに変動がある社会増
減の影響を受けながら人口が減少してきました。自然増減と社会増減のどちらにも対策が必要
です。
自然増減と社会増減の影響について (人)
8
3622
3120 26 29 23 17 21 27
15 21 2715 23 18 18 17
26
-40-50
-56-64
-49
-69
-46
-58 -61 -57 -55 -55 -58 -54-46
-55
-70-62
-54
-4
-28 -25
-44
-23
-40
-23
-41 -40-30
-40-34 -31
-39
-23
-37
-52-45
-28
-80
-60
-40
-20
0
20
40
H71995
H81996
H91997
H101998
H111999
H122000
H132001
H142002
H152003
H162004
H172005
H182006
H192007
H202008
H212009
H222010
H232011
H242012
H252013
出生・死亡数(
人)
出生・死亡数の推移
出生 死亡 自然増減数
出典:総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数に関する調査」
(年)
2 自然増減に関する分析
(1)出生・死亡数の推移
出生数は徐々に減少傾向となっています。
死亡者数は、約 50 人の死亡数で推移していましたが、平成 23 年(2011 年)の 70 人など、
近年増加している傾向があり、高齢化による影響が考えられます。
自然増減数(出生数-死亡数)は、負の値で大きくなっており、死亡数が出生数を上回る自
然減の状態が進行しています。
9
1.48
1.44
1.6 1.6
1.35 1.35 1.35
1.64 1.64
1.26
1.2
1.23
1.21
1.22 1.21.19
1.15 1.18
1.19 1.21.19
1.261.25 1.26
1.38
1.34
1.361.33
1.321.29
1.291.26
1.321.34
1.37 1.371.39
1.39
1.41
1.1
1.15
1.2
1.25
1.3
1.35
1.4
1.45
1.5
1.55
1.6
1.65
1.7
H101998
H111999
H122000
H132001
H142002
H152003
H162004
H172005
H182006
H192007
H202008
H212009
H222010
H232011
H242012
寿都町の合計特殊出生率
寿都町 北海道 全国
(%)
(年)
出典:厚生労働省「人口動態調査」
(2)合計特殊出生率の推移
寿都町の合計特殊出生率については、変動が大きくなっています。平成 18(2006年)~平成
19 年(2007 年)では合計特殊出生率が 1.6、平成 23 年(2010 年)~平成 24 年(2012 年)に
は合計特殊出生率が 1.64と高くなっています。
平成 15 年(2003 年)からの合計特殊出生率の平均は約 1.5 となっており、北海道や全国と
比べて低い値とはなっていませんが、人口を維持できるとされている人口置換水準の 2.07を下
回っているため、人口維持できる出生数とはなっていません。
※合計特殊出生率とは、一人の女性が、一生の間に生むであろう子どもの数を表
しています。15~49 歳の女性の年齢ごとの出生率を合計した数字です。
10
304 291 255
4,114 3,710
3,443
7.4% 7.8% 7.4%
0
500
1000
1500
2000
2500
3000
3500
4000
4500
H122000
H172005
H222010
0.0%5.0%10.0%15.0%20.0%25.0%30.0%35.0%40.0%45.0%50.0%
総人口と20~39歳女性数の推移
20-39歳歳女性人口 総人口(外国人含む)
20-39歳女性人口/総人口
304 291 255
38.2% 41.9% 45.1%
0.0%10.0%20.0%30.0%40.0%50.0%60.0%70.0%80.0%90.0%100.0%
0
50
100
150
200
250
300
350
H122000
H172005
H222010
女性の未婚率
20-39歳歳女性人口 20-39歳未婚数 20-39歳未婚率
(3)20~39 歳の女性人口と未婚率
総人口の減少とともに、子どもを産み育てる世代である 20~39 歳人口も徐々に減少してい
ます。
女性の未婚率については、やや増加している傾向があります。出生数の低下の要因の一つに
なることが考えられます。
出典:総務省「国勢調査」
出典:総務省「国勢調査」
人口(人)
人口(人)
11
170151
173
12590 94
0.74 0.60
0.54
0.000.100.200.300.400.500.600.700.800.901.00
020406080
100120140160180200
H122000
H172005
H222010
20~39歳女性の有配偶者数と0~4歳子ども数
20-39歳有配偶
0-4歳人口(男女)
0-4歳人口(男女)/20-39歳有配偶(女性)
366
290238
0.34 0.31 0.39
0.000.100.200.300.400.500.600.700.800.901.00
0
50
100
150
200
250
300
350
400
H122000
H172005
H222010
15~49歳女性の有配偶者数と0~4歳子ども数
15-49歳有配偶
0-4歳人口(男女)
0-4歳人口(男女)/15-49歳有配偶(女性)
(4)20~39 歳の女性人口と子どもの数
20~39 歳の女性数に対する 0~4 歳の子ども数の比が、徐々に減少しています。一方で、15
~49 歳の女性数に対する 0~4 歳の子ども数の比についてはあまり変化がありません。このこ
とから、子どもを生む年齢が上昇していることが考えられます。
出典:総務省「国勢調査」
(人)
出典:総務省「国勢調査」
(人)
12
253177
228 228 194 171 207 199 191 187 180 195 197 219155 145 137
150 198
-254 -268 -274 -242 -231 -220 -235 -201-240 -225
-264 -248-197
-246 -215 -181 -196 -142 -190
-1
-91 -46
-14 -37 -49
-28 -2
-49 -38 -84
-53
0 -27
-60 -36
-59
8 8
-300
-200
-100
0
100
200
300
H71995
H81996
H91997
H101998
H111999
H122000
H132001
H142002
H152003
H162004
H172005
H182006
H192007
H202008
H212009
H222010
H232011
H242012
H252013
転出・転入数(
人)
転出数・転入数の推移
転入 転出 社会増減数
出典:総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数に関する調査」
(年)
3 社会増減に関する分析
(1)転入・転出の推移
転出数、転入数ともに徐々に減少傾向であり、人口移動が徐々に収束しています。
社会増減数(転入数-転出数)は、転出数が転入数を上回る社会減の状態が続いていました
が、社会減が徐々に改善しています。平成 24 年(2012 年)以降は転入が転出を上回る社会増
となりました。
13
-140
-120
-100
-80
-60
-40
-20
0
20
40
60
0~4歳
→5~
9歳
5~9歳
→10
~14
歳
10~
14歳
→15
~19
歳
15~
19歳
→20
~24
歳
20~
24歳
→25
~29
歳
25~
29歳
→30
~34
歳
30~
34歳
→35
~39
歳
35~
39歳
→40
~44
歳
40~
44歳
→45
~49
歳
45~
49歳
→50
~54
歳
50~
54歳
→55
~59
歳
55~
59歳
→60
~64
歳
60~
64歳
→65
~69
歳
65~
69歳
→70
~74
歳
70~
74歳
→75
~79
歳
75~
79歳
→80
~84
歳
80~
84歳
→85
~89
歳
85歳
~→
90歳
~
年齢階級別人口移動の推移(男性)
1980年→1985年1985年→1990年1990年→1995年1995年→2000年2000年→2005年2005年→2010年
-120
-100
-80
-60
-40
-20
0
20
40
0~4歳
→5~
9歳
5~9歳
→10
~14
歳
10~
14歳
→15
~19
歳
15~
19歳
→20
~24
歳
20~
24歳
→25
~29
歳
25~
29歳
→30
~34
歳
30~
34歳
→35
~39
歳
35~
39歳
→40
~44
歳
40~
44歳
→45
~49
歳
45~
49歳
→50
~54
歳
50~
54歳
→55
~59
歳
55~
59歳
→60
~64
歳
60~
64歳
→65
~69
歳
65~
69歳
→70
~74
歳
70~
74歳
→75
~79
歳
75~
79歳
→80
~84
歳
80~
84歳
→85
~89
歳
85歳~
→90
歳~
年齢階級別人口移動の推移(女性)
1980年→1985年1985年→1990年1990年→1995年1995年→2000年2000年→2005年2005年→2010年
(2)性別・年齢階級別の人口移動の推移
年齢階級別人口移動では、男女ともに 10~14 歳が 15~19 歳になる階級で、転出超過数が増
え始め、15~19 歳が 20~24 歳になる階級で大幅な転出超過となっています。これは、高校進
学や高校卒業後の進学、就職の影響と考えられます。転出超過数は減少傾向となっています。
20~24 歳が 25~29 歳になる時に転入超過数が増加する傾向が見られます。これは、就職によ
る転入の影響が考えられます。25 歳以上の年代では、女性はやや転出超過の傾向があります。
純移動数(人)
純移動数(人)
進学・就職による転出
出典:総務省「国勢調査」「住民基本台帳人口移動報告」に基づきまち・ひと・しごと創生本部作成
進学・就職による転出
14
出典:国からの提供データ(総務省「国勢調査」における2時点の人口データから、性別、年齢階級別の純移動数を推計している)
-0.7
-0.6
-0.5
-0.4
-0.3
-0.2
-0.1
0
0.1
0.2
0.3他市町村との人口移動率の比較(2005年→2010年)
島牧村 黒松内町 蘭越町 寿都町
出典:総務省「国勢調査」「住民基本台帳人口移動報告」に基づきまち・ひと・しごと創生本部作成
高齢者の転出【進学・就職による転出】人口移動率:-0.26
10~14歳が15~19歳になる時に26%が転出
黒松内町高齢者の転入
転出が少ない
(3)年齢階級別の純移動数の他市町村との比較
近隣の市町村においても若い世代の転出超過の傾向があります。近隣市町村と比較すると、
寿都町の 15~24 歳間の転出超過の割合は低くなっています。 2005 年から 2010 年の 5 年間では、寿都町の 85 歳以上の人口移動率が負になっており、高
齢者の転出が多くなっている状況となっています。一方で黒松内町は高齢者の転入が多くなっ
ている状況です。
15
八雲町(12人の転入超過)・働く世代の転入
公務員が家族で転入
札幌市(106人の転出超過)・子どもの転出超過(約40人)
進学・就職、親の転出に伴い転出
・働く世代の転出超過(約20人)民間企業の雇用減、転勤族がやや転出超過
・高齢単身・夫婦世帯の転出(約50人)医療・福祉等の老後の暮らしの心配のための転出
小樽市(7人の転入超過)・20代の転入が多い
警察・教員などの転入
・10代の転入児童養護施設の入所者の転入
旭川市(11人の転入超過)・世帯での転入
警察・教員などが家族で転入
黒松内町(10人の転出超過)・65歳以上の高齢者の転出
老人福祉施設入所のための転出
島牧村(25人の転入超過)・働く世代の転入
漁業従事者の転入
・65歳以上の高齢者の転入老人福祉施設入所のための転入
(4)道内市町村との人口移動の状況
転出超過については、札幌市が最も多くなっており、4 年間で 106 人の転出超過となってい
ます。その次に多かったのは黒松内町となっています。
直近 4 年間(H23~26)主な転出・転入超過の状況のまとめ
主な他都市との人口移動の状況(直近4年間(H23~26)の合計)
旭川市11人(出7、入18)
札幌市-106人(出252、入146)
小樽市7人(出29、入36)
島牧村25人(出6、入31)
黒松内町-10人(出23、入13)
八雲町12人(出3、入15)
●教員、警察など転勤族の勤務地による人口移動(収支は変わらない)
●札幌への働く世代の転出とそれに伴う子どもの転出(民間企業等の雇用減の可能性)
●札幌への若い世代の進学と就職による転出(それに対する UターンやIターンの不足)
●老人福祉施設入所のための転出
●近隣市町村からの水産業の従事者の転入
16
419317 273 205 204 174
698 660 663573 515
411
1,2421,125 1102 1,071 1,010
927
2359
2102 20381,849
1,729
1,512
0
500
1,000
1,500
2,000
2,500
S601985
H21990
H71995
H122000
H172005
H222010
産業別就業者の推移
第1次産業 第2次産業 第3次産業 総数出典:総務省「国勢調査」
(人)
(年)
4 産業別就業人口の分析
(1)産業別就業人口の推移
総就業者数については、昭和 60年(1985年)の 2,359人から徐々に減少し、平成 22年(2010
年)には約 850人減の 1,512人となりました。
寿都町の就業者は第 3次産業が一番多く、次いで第 2次産業、第 1次産業となっています。
第 1次産業の就業者は、昭和 60年(1985年)から平成 2年(1990年)の 5年間で約 100人
が減るなど減少が大きい時期がありましたが、近年は減少が緩やかになっています。
第 2 次産業の就業者数については、平成 7 年(1995 年)までは横ばいとなっていましたが、
それ以降は減少し、平成 22年(2010年)には 411人にまで減少しました。
第 3 次産業の就業者数についても緩やかに減少しており、平成 22 年(2010 年)には 927 人
となりました。
17
30
1
106
0
149
89
5 0
43
70
100 2
21 2337
96
19
42
94
010
0
27
2
22
149
0 010
136
120 1
31 3223
165
823 23
10
5
10
15
20
25
30
35
0
20
40
60
80
100
120
140
160
180
特化係数
人口(人)
男女別産業人口
男 女 特化係数(男) 特化係数(女) 出典:平成22年国勢調査出典:平成22年国勢調査
(2)男女別産業人口
男性の従事者数については「建設業」が最も多く、次いで「漁業」、「医療・福祉」となって
います。女性の従事者数については「医療・福祉」が最も多く、次いで「製造業」、「卸売・小
売業」となっています。 第 1 次産業と第 2 次産業は男性の就業者が多く、第 3 次産業では女性の就業者数が多くなっ
ています。基幹産業である漁業について特化係数が高くなっています。
18
03漁業(水産養殖業を除く)
05鉱業,採石業,砂利採取業
06総合工事業
07職別工事業(設備工事業を除く)08設備工事業
09食料品製造業
10飲料・たばこ・飼料製造業 13家具・装備品製造業
15印刷・同関連業
21窯業・土石製品製造業22鉄鋼業
33電気業
36水道業
43道路旅客運送業
44道路貨物運
送業
49郵便業(信書便事業を含む)
52飲食料品卸売業
53建築材料,鉱物・金属材料等卸売業
57織物・衣服・身の
回り品小売業
58飲食料品小売業
59機械器具小売業
60その他の小売業
62銀行業
63協同組織金融業
67保険業(保険媒介代理業,
保険サービス業を含む)
69不動産賃貸業・管理業
75宿泊業
76飲食店
77持ち帰り・配達飲食サービス業
78洗濯・理容・美容・浴場業
79その他の生活関連サービス業
80娯楽業
81学校教育
82その他の教育,
学習支援業
83医療業
85社会保険・社会福祉・介護事業
86郵便局
88廃棄物処理業
89自動車整備業
92その他の事業サービス業
93政治・経済・文化団体
94宗教
95その他のサービス業
97国家公務
98地方公務
0
2
4
6
8
10
12
14
16
-3 -2 -1 0 1 2 3 4 5
(3)修正特化係数
特化係数は以下の計算で求めることができ、ある産業の従事者数が全体の産業に占める割合
について、全国と比較することができ、基幹産業を特定することができます。
修正特化係数とは、ある産業の国内の自給率も考慮して比較することで、ある産業の世界に
おける強みも比較することができるものです。
寿都町の稼ぐ産業としては「漁業」が圧倒的です。また、従事者比率の多い「社会保険・社
会福祉・介護事業」、「食料品製造業」、「総合工事業」は雇用吸収力のある産業として分類され
ます。水産加工業が盛んなことから「食料品製造業」の従事者比率も高く、寿都町の基幹産業
が漁業とそれに関わる水産加工業であることがわかります。
雇用吸収力のある産業
特化係数:地域の産業の日本国内における強みを表したもの
修正特化係数:地域の産業の世界における強みを表したもの
稼ぐ力のある産業
平成 24年経済センサスにおける修正特化係数の分布
雇用力(従事者比率)
高
高
稼ぐ力(修正特化係数の対数変換値) 低
19
出典:平成 22年国勢調査
(4)男女別年齢階級別就業人口割合
農業の就業者については男女ともに 7 割以上が 60 歳以上であり、高齢化が進んでいます。 漁業の就業者については 50 歳以上の割合が高く、男性に関しては約 6 割、女性については 7
割以上を占めています。また、10~20 代の女性については、農業と漁業の就業者がいない状
況です。 建設業、製造業においては 50 歳以上の就業者が 5~6 割を占めている状況です。 第 3 次産業については、第 1 次産業と第 2 次産業に比べると 10~30 代が比較的多い傾向が
見られます。
0% 20% 40% 60% 80% 100%
総数(男性)(N=837)総数(女性)(N=675)農業(男性)(N=30)農業(女性)(N=10)
漁業(男性)(N=106)漁業(女性)(N=27)
建設業(男性)(N=149)建設業(女性)(N=22)製造業(男性)(N=89)
製造業(女性)(N=149)運輸業,郵便業(男性)(N=43)運輸業,郵便業(女性)(N=10)卸売業,小売業(男性)(N=70)
卸売業,小売業(女性)(N=136)金融業,保険業(男性)(N=10)金融業,保険業(女性)(N=12)
宿泊業,飲食サービス業(男性)(N=21)宿泊業,飲食サービス業(女性)(N=31)
生活関連サービス業,娯楽業(男性)(N=23)生活関連サービス業,娯楽業(女性)(N=32)
教育,学習支援業(男性)(N=37)教育,学習支援業(女性)(N=23)
医療,福祉(男性)(N=96)医療,福祉(女性)(N=165)
公務(他に分類されるものを除く)(男性)(N=94)公務(他に分類されるものを除く)(女性)(N=23)
男女別年齢階級別就業人口
15~29歳 30~39歳 40~49歳 50~59歳 60~69歳 70歳以上
20
385 353 321 301 277 266 235196
2,3432,170
2,595
1,9261,805 1,709
1,5201,261
0
500
1,000
1,500
2,000
2,500
3,000
0
50
100
150
200
250
300
350
400
450
S56 S61 H3 H8 H13 H18 H21 H24
1981 1986 1991 1996 2001 2006 2009 2012
事業所数と従事者数
事業所数
従業者数
出典:平成18年まで総務省「事業所・企業統計調査」、
平成21年以降総務省「経済センサス」
(所) (人)
(年)
(5)事業所数と従業者数の推移
事業所数と従業者数について、徐々に減少しています。昭和 56 年(1981 年)には 385 事業
所だったところ、平成 24年(2012年)には 196事業所へと半減しました。
従業者数についても、昭和 56年(1981年)の 2,343人から平成 24年(2012年)では 1,261
人となり、約半数となっています。
21
3,443
3,128
2,850
2,583
2,331
2,1001,885
1,683
1,5051,351
1,214
3,128
2,813
2,502
2,207
1,937
1,685
500
1,000
1,500
2,000
2,500
3,000
3,500
H222010
H272015
H322020
H372025
H422030
H472035
H522040
H572045
H622050
H672055
H722060
(人)
(年)
寿都町の将来人口推計
社人研推計 日本創生会議推計
日本創生会議推計
社人研推計
第 3 章 将来人口推計
1 社人研、日本創生会議による人口推計とシミュレーション
(1)社人研、日本創生会議による人口推計
社人研による推計では、平成 52 年(2040 年)には 1,885 人(人口変化率約 55%)、平成 72
年(2060年)には 1,214人(人口変化率約 35%)まで減少する見込みです。
日本創生会議による推計では、平成 52年(2040年)には 1,685人(人口変化率約 50%)ま
で減少する見込みとなっています。
【社人研及び日本創生会議による人口推計の仮定】
○社人研推計
・平成 22 年(2010 年)の全国の子ども女性比(0~4 歳人口/15~49 歳女性人口)と寿都町の子ども女性比との比をとり、その比が平成 27 年(2015 年)以降も一定に推移すると仮定。
・55~59歳→60~64歳以下では、全国と北海道の平成 17年(2005年)→平成 22年(2010年)の生存率の比から算出される生存率を道内市町村に対して一律に適用。60~64 歳→65~69 歳以上では、前述に加えて、北海道と本町の平成 12 年(2000 年)→平成 17年(2005年)の生存率の比から算出される生存率を適用。
・平成 17年(2005年)~平成 22年(2010年)の国勢調査に基づいて算出された純移動率が、平成 27年(2015年)~平成 32年(2020年)までに定率で 0.5倍に縮小し、その後は一定に推移すると仮定。
○日本創生会議推計
・社人研推計をベースに、移動に関して異なる仮定を設定。 ・全国の移動総数が、社人研の平成 22年(2010年)~平成 27年(2005年)の推計値から縮
小せずに、平成 47年(2035年)~平成 52年(2040年)まで概ね同水準で推移すると仮定(社人研推計に比べて純移動率(の絶対値)が大きな値となる)。
22
3,443
3,128
2,850
2,583
2,331
2,100
1,885
1,683
1,505
1,351 1,214
2,864
2,626
2,415
2,2232,044
1,8771,734
1,6181,521
3,443
3,231
3,020
2,826
2,6542,492
2,3362,195
2,0741,981
1,908
1,000
1,500
2,000
2,500
3,000
3,500
H222010
H272015
H322020
H372025
H422030
H472035
H522040
H572045
H622050
H672055
H722060
社人研推計におけるシミュレーション分析
社人研推計 シミュレーション1
(社人研+出生率上昇)
シミュレーション2(社人研+出生率上昇+移動ゼロ)
(2)社人研のシミュレーション結果 他市町村でも一律に用いられている仮定を用いて、社人研推計に対してシミュレーション分
析を行いました。 【シミュレーションで用いた仮定】
出生の仮定 移動の仮定
シミュレーション1
合計特殊出生率が平成 42年(2030年)までに人口置換水準 2.1程度に上昇する
ベースとする推計と同じ仮定
シミュレーション 2
合計特殊出生率が平成 42年(2030年)
までに人口置換水準 2.1程度に上昇す
る
人口移動がゼロで推移する(転入と転出が均衡する)
上記の仮定において、社人研推計に対し、シミュレーションを行ったところ、平成 52 年(2040年)では、出生率を上昇させたシミュレーション1においては 159 人の増加、出生率の上昇に
加え人口移動をゼロと仮定したシミュレーション2においては、さらに 292 人増加となりまし
た。
23
シミュレーションの結果を、以下の影響度分析の分類基準を用いて分析を行い、近隣の市町
村と比較を行いました。 以下の影響度分析により、寿都町の人口減少においては、自然増減の影響度と社会増減の影
響度が同じく3となり、自然増減と人口移動(社会増減)がどちらも人口減少に影響を与えて
おり、どちらの対策も重要だということがわかりました。 【近隣市町村との影響度の比較】
【分類基準】 自然増減の影響度について 「1」=100%未満、「2」=100~105%、「3」=105~110% 「4」=110~115%、「5」=115%以上の増加 社会増減の影響度について 「1」=100%未満、「2」=100~110%、「3」=110~120% 「4」=120~130%、「5」=130%以上の増加
シミュレーション 1:2,044
寿都町独自推計:1,885 = 自然増減
の影響度 =108.4%
シミュレーション 2:2,336
シミュレーション 1:2,044 = 社会増減
の影響度 =114.3%
影響度
3
影響度
3
自然増減の影響度(2040年)
1 2 3 4 5
社会増減の影響(2040年)
1
2 北海道
3 黒松内町 寿都町
4島牧村
蘭越町
5
出典:「地域人口減少白書」(一般社団法人北海道総合研究調査会、平成 26(2014)年)
※主な他市町村は、社人研準拠の人口推計による影響度
24
3,443
3,128
2,850
2,583
2,3312,100
1,885
1,6831,505
1,351
1,214
3,393 3,083
2,801
2,535
2,2782,039
1,8151,608
1,4271,270
1,128
2,813
2,502
2,207
1,937 1,685
3,053
2,716
2,405
2,106
1,835
1,5831,356
1,161995
845500
1,000
1,500
2,000
2,500
3,000
3,500
H222010
H272015
H322020
H372025
H422030
H472035
H522040
H572045
H622050
H672055
H722060
(人)
(年)
寿都町の将来人口推計
寿都町独自①
(移動が収束する)
日本創生会議推計
寿都町独自②
(移動が収束しない)
社人研推計
2 寿都町独自の人口推計とシミュレーション
(1)2パターンの独自推計の結果
寿都町では、独自で 2パターンの人口推計を行いました。どちらも、基準としている平成 22
年の国勢調査における人口から外国人を除いた人口を基にして推計を行っており、①では人口
移動が収束する場合、②では人口移動が収束しない場合として、人口推計を行いました。
寿都町独自推計①では、社人研の人口よりも、平成 52 年(2040 年)で人口が 70 人少なく、
平成 72年(2060年)には人口が 86人少ない結果となりました。
寿都町独自推計②では、日本創生会議の結果より、平成 52 年(2040 年)で人口が 102 人少
なく、平成 72 年(2060 年)には人口が 283 人少ない結果となりました。また、推計結果の中
では、一番人口が少ない結果となり、約 50年後には、約 2500人もの人口が減少するという結
果になりました。
25
【寿都町独自による人口推計の仮定と社人研及び日本創生会議による人口推計の仮定】
○寿都町独自推計①
・平成 22年国勢調査の日本人人口を基に推計を行った。(寿都町在住の外国人は、外国人実習生であり、通常は 3年程度で帰国することから除外した。)
・平成 12・17・22年の子ども女性比の平均値から算出される合計特殊出生率が今後も一定で推移する。(出生率がこのまま一定と仮定)
・平成 12~17年間(2000-2005年間)、平成 17~22年間(2005-2010年間)の人口移動率の平均値を算出し、その値が平成 27~32年(2015~2020年)までに直線的に 0.5倍に減少すると仮定。(人口移動が半数に収束する。)
○寿都町独自推計②
・平成 22年国勢調査の日本人人口を基に推計を行った。(寿都町在住の外国人は、外国人実習生であり、通常は 3年程度で帰国することから除外した。)
・平成 12・17・22年の子ども女性比の平均値から算出される合計特殊出生率が今後も一定で推移する。(出生率がこのまま一定と仮定)
・平成 12~17年間(2000-2005年間)、平成 17~22年間(2005-2010年間)の人口移動率の平均値で推移。(人口移動が今の状態が今後も続くと仮定)
○社人研推計
・平成 22 年(2010 年)の全国の子ども女性比(0~4 歳人口/15~49 歳女性人口)と寿都町の子ども女性比との比をとり、その比が平成 27 年(2015 年)以降も一定に推移すると仮定。
・55~59 歳→60~64 歳以下では、全国と北海道の平成 17 年(2005 年)→平成 22 年(2010年)の生存率の比から算出される生存率を道内市町村に対して一律に適用。60~64 歳→65~69歳以上では、前述に加えて、北海道と本町の平成 12年(2000年)→平成 17年(2005年)の生存率の比から算出される生存率を適用。
・平成 17年(2005年)~平成 22年(2010年)の国勢調査に基づいて算出された純移動率が、平成 27年(2015年)~平成 32年(2020年)までに定率で 0.5倍に縮小し、その後は一定に推移すると仮定。
○日本創生会議推計
・社人研推計をベースに、移動に関して異なる仮定を設定。 ・全国の移動総数が、社人研の平成 22年(2010年)~平成 27年(2005年)の推計値から縮小
せずに、平成 47年(2035年)~平成 52年(2040年)まで概ね同水準で推移すると仮定(社人研推計に比べて純移動率(の絶対値)が大きな値となる)。
26
自然増減の影響度(2040年)
1 2 3 4 5
社会増減の影響(2040年)
1
2 北海道
3 黒松内町 寿都町
4島牧村
蘭越町
5
3,393
3,083
2,801
2,535
2,278
2,039
1,815
1,608
1,427
1,2701,128
3,083
2,809
2,564
2,338
2,129
1,930
1,7461,587
1,4551,340
3,175
2,955
2,750
2,564
2,388
2,2282,081
1,9541,854
1,773
1,000
1,500
2,000
2,500
3,000
3,500
H222010
H272015
H322020
H372025
H422030
H472035
H522040
H572045
H622050
H672055
H722060
独自推計①(人口移動が収束すると仮定)におけるシミュレーション分析
寿都町独自① シミュレーション1
(独自推計①+出生率上昇)
シミュレーション2(独自推計①+出生率上昇+移動ゼロ)
独自推計①:外国人人口を除き、社人研推計と同様の仮定で推計【出生】平成12・17・22年の子ども女性比の平均値から換算される合計特殊出生率が今後も一定で推移すると仮定【移動】平成12年~17年、平成17年~22年の純移動率の平均値を算出し、その値が、平成27~32年までに直線的に0.5倍に減少する
(2)寿都町独自推計①のシミュレーション結果
人口移動が収束すると仮定した寿都町独自推計①について、シミュレーションによる分析を
行ったところ、自然増減の影響度が3、社会増減の影響度が3となり、影響度は社人研のシミ
ュレーションの結果と変わりませんでした。
シミュレーション1:1,930
寿都町独自推計①:1,815 =
自然増減
の影響度 =106.3%
シミュレーション 2:2,228
シミュレーション 1:1,930 =
社会増減
の影響度 =115.4%
影響度
3
影響度
3
【分類基準】 自然増減の影響度について 「1」=100%未満 「2」=100~105% 「3」=105~110% 「4」=110~115% 「5」=115%以上の増加 社会増減の影響度について 「1」=100%未満 「2」=100~110% 「3」=110~120% 「4」=120~130% 「5」=130%以上の増加
出典:「地域人口減少白書」(一般社団法人北海道総合研究調査会、平成 26(2014)年)
※主な他市町村は、社人研準拠の人口推計による影響度
27
3,393
3,053
2,716
2,405
2,106
1,835
1,583
1,356
1,161995
845
3,393
2,723
2,432
2,161
1,914
1,678
1,460
1,2721,114
975
3,393
3,175
2,955
2,750
2,5642,388
2,2282,081
1,9541,854
1,773
500
1,000
1,500
2,000
2,500
3,000
3,500
H222010
H272015
H322020
H372025
H422030
H472035
H522040
H572045
H622050
H672055
H722060
独自推計②(人口移動が収束しないと仮定)におけるシミュレーション分析
寿都町独自② シミュレーション1
(独自推計②+出生率上昇)
シミュレーション2(独自推計②+出生率上昇+移動ゼロ)
独自推計②:外国人人口を除き、日本創生会議と同様の仮定で推計【出生】平成12・17・22年の子ども女性比の平均値から換算される合計特殊出生率が今後も一定で推移すると仮定
【移動】平成12年~17年、平成17年~22年の純移動率の平均値を算出し、この傾向が今後も続くと仮定
(3)寿都町独自推計②のシミュレーション結果
人口移動が収束しないと仮定した寿都町独自推計②について、シミュレーションを行ったと
ころ、自然増減の影響度が3、社会増減の影響度が5となり、社会増減の影響度が大きい結果
となりました。
シミュレーション1:1,678
寿都町独自推計②:1,583 =
自然増減
の影響度 =106.3%
シミュレーション 2:2,228
シミュレーション 1:1,678 =
社会増減
の影響度 =132.8%
影響度
3
影響度
5
自然増減の影響度(2040年)
1 2 3 4 5
社会増減の影響(2040年)
1
2 北海道
3 黒松内町
4島牧村
蘭越町
5 寿都町
出典:「地域人口減少白書」(一般社団法人北海道総合研究調査会、平成 26(2014)年)
※主な他市町村は、社人研準拠の人口推計による影響度
【分類基準】 自然増減の影響度について 「1」=100%未満 「2」=100~105% 「3」=105~110% 「4」=110~115% 「5」=115%以上の増加 社会増減の影響度について 「1」=100%未満 「2」=100~110% 「3」=110~120% 「4」=120~130% 「5」=130%以上の増加
28
0.53 0.53 0.510.43
0.35 0.41 0.460.57
0.740.86
0.660.61
0.530.44
0.34 0.360.43
0.58
0.820.98
0.64
0.850.95 0.96
0.74 0.7 0.640.8
1.25
1.56
0
0.2
0.4
0.6
0.8
1
1.2
1.4
1.6
1.8
H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26
安定所別有効求人倍率
全道 札幌 岩内
31
1,916
1,129
2,677
5,273
125
198
1,347
1,092
344
2,012
0
15
915
2,640
1,080
1,989
89
243
703
619
359
2,109
41
0 1000 2000 3000 4000 5000 6000
A管理的職業
B専門的・技術的職業
C事務的職業
D販売の職業
Eサービスの職業
F保安の職業
G農林漁業の職業
H生産工程の職業
I輸送・機械運転の職業
J建設・採掘の職業
K運搬・清掃等の職業
分類不能の職業
岩内公職業安定所における有効求人数と有効求職者数
有効求人数 有効求職者数
第 4 章 人口の変化が地域に与える影響
1 産業に与える影響
(1)雇用への影響
寿都を管轄とする岩内公共職業安定所の有効求人倍率については、全道や札幌よりも高く、
また近年では、1.0 を超えていることから求職者よりも求人数が多くなっています。 特に専門的・技術的職業、販売の職業、サービスの職業で求職者数よりも求人数が上回って
いる状態です。一方、事務的職業では、求人に対し、求職者が上回っている状態です。今後、
人口減少が進むに連れ、技術職員やサービス・販売に携わる人材が一層不足することが考えら
れます。
※岩内公共職業安定所では、岩内町、共和町、蘭越町、黒松内町、寿都町、島牧村、神恵内
村、泊村を管轄している。
29
0% 20% 40% 60% 80% 100%
2003(N=145)
2008(N=151)
2013(N=145)
漁業就業者の年齢構成
15~19歳 20~24 25~29 30~34 35~39
40~44 45~49 50~54 55~59 60~64
65~69 70~74 75歳以上
20
0
3
1
0
1
5
0
1
1
0
2
5
2
2
3
0
6
16
0
4
9
1
29
0 5 10 15 20 25 30 35 40 45 50
定置底建網漁業
イカ釣・篭漁業
刺網漁業
敷網漁業
養殖漁業
浅海漁業
40歳未満 40代 50代 60歳以上
1,394,067
1,154,571
861,776
761,785
886,892
820,828
870,415
716,025
865,468
909,383
883,945
780,271
993,113
812,147
891,930
1,229,106
976,917
1,457,884
1,005,201
1,292,580
1,066,260
781,634 787,592
968,267
4,553
3,9102,858
3,296
4,057
4,8916,400
4,616
5,870
5,766
9,257
7,326
12,202
5,245 5,351
9,652
6,618
11,574
8,636
8,463
3,994
3,790
2,775
2,456
0
5,000
10,000
15,000
20,000
25,000
0
200,000
400,000
600,000
800,000
1,000,000
1,200,000
1,400,000
1,600,000
1991
年
1992
年
1993
年
1994
年
1995
年
1996
年
1997
年
1998
年
1999
年
2000
年
2001
年
2002
年
2003
年
2004
年
2005
年
2006
年
2007
年
2008
年
2009
年
2010
年
2011
年
2012
年
2013
年
2014
年
漁獲量・漁獲金額の推移
漁獲金額(千円) 漁獲量(トン)
(千円) (トン)
(2)漁業への影響
漁獲金額については 2000 年代の増加傾向から一転して、2012 年と 2013 年は低い金額とな
り、2014 年にふたたび上昇しました。漁獲量については、2008 年以降減少傾向が続いていま
す。
漁業就業者については、65 歳以上の割合が少なくなっており、徐々に若返りしていますが、
依然として、75 歳以上の割合が最も多くなっています。漁業形態別では、定置底建網漁業では、
40 歳未満が多くなっていますが、浅海漁業では 7 割以上が 60 歳以上となっており、高齢化が
目立ちます。今後の産業の維持のためには、漁業の若返りと人手の確保が必要です。
漁業形態別の従事者数
30
出典:北海道教育委員会「学校基本調査」
出典:北海道教育委員会「学校基本調査」
出典:北海道教育委員会「学校基本調査」
出典:北海道教育委員会「学校基本調査」
511
52544451412211
178
6106496576958
343
1312
1111713
1010131513121312
8186
16
1518
16111815141721
15162324163015
20
21
1917
122115132220
18
1624
27182921
1925
29
6966
5055
5149
595762
54
63
72
6267
63
5355
69
0人
10人
20人
30人
40人
50人
60人
70人
80人
保育園園児数の推移
1歳児 2歳児 3歳児 4歳児 5歳児 合 計
103 104 99 91 96 87 81 87 83 84
58 55 5959 50
4439 38 39 31
0
20
40
60
80
100
120
140
160
180
H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26 H27
小学生の児童数
寿都小学校 潮路小学校
93 89 93 8983 81
88 84 85
6777
0102030405060708090
100
中学校の生徒数
6 6 65
43 3 3 3 3
136
118108
94 8981 80 81
90 87
0
1
2
3
4
5
6
7
8
9
0
20
40
60
80
100
120
140
160
H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26
寿都高校の学級数と生徒数
学級数 生徒数
2 教育に与える影響
保育園園児数について、年ごとに変
動がありますが、横ばいで推移してい
ます。園児の年齢について、低年齢児
の保育が増えています。 今後、人手不足に伴い、共働きの家
庭が増えることが懸念され、低年齢児
保育の体制の強化の必要があります。 小学校の児童数については、減少傾
向になっています。潮路小学校の人数
が減少しています。 中学校の生徒数も僅かに減少してい
ます。 寿都高校の学級数については、平成
20~22 年にかけて、3 学級が減少しま
した。また、平成 17 年と比較すると、
50 人程度生徒数が減少しています。 寿都高校の維持の検討が必要です。
(年)
(人)
(人)
(年)
小学校の児童数
中学生の生徒数
保育園園児数の推移
(年)
(人) 寿都高校の学級数と生徒数
(年)
(学級)
31
71,735
53,889 59,926 58,600 57,871 62,042
77,892
95,439 92,353 98,864
0
20,000
40,000
60,000
80,000
100,000
120,000
H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 H26
維持補修費(千円)
3 財政に関わる影響
財政においては、施設にかかる維持補修費が増加傾向となっています。
推計の中では、30 年後の人口が 6 割程度になる見込みであり、維持補修費が現状で維持され
たとしても、今後一人あたりの負担が 1.8 倍に増加する見込みです。
(例)平成 22 年の一人あたりの負担金額= 98,864,000(円)÷3443(人)≒28,700 円 平成 52 年の一人あたりの負担金額= 98,864,000(円)÷1885(人)≒52,500 円 (※維持補修費が現状と同程度であると仮定)
用途別の延床面積については、公営住宅や宿舎などの住宅としての用途が最も多く、次いで
教育・子育て関係が多くなっています。 今後ますます、維持補修費の増加、人口減少による税収減が進む中で公共施設の維持管理に
かかる負担は増してくることが考えられます。また、住宅に関しては、人口減少により、住む
人が少なくなり、空家が一層増える可能性があり、空き家対策が重要だと考えられます。
住宅32%
教育・子育て24%
スポーツ施設7%
行政施設3%
コミュニティ施設10%
観光3%
医療・福祉施設5%
水道4%
その他12%
用途別の延床面積の割合
(年)
32
第 5 章 寿都町の人口の将来展望
1 寿都町の人口減少の現状や要因の整理
寿都町の人口減少において、大きな要因となっているのが、転出超過による人口の減少です。
転出は、進学や就職による若い世代(10~20 代)の転出が特に大きくなっています。その他に、
働く親の転出に伴う家族の転出や、単身・夫婦での高齢者の転出も多くなっています。 一方自然増減については、合計特殊出生率は低下していないことから、子どもを産む割合が
減っているのではなく、子どもを産み育てる世代の人口減少に加え、未婚率が上昇しているこ
とが主要な原因であることが考えられます。出生数増加や転出超過による人口減少に歯止めを
かける対策が重要であると考えられます。
未婚率の上昇
(出産年齢の上昇)
子どもを
産み育てる
世代の減少
寿都町の人口減少
さらなる
人口減少
●死亡数の増加
自然減による人口減少
人口減少の背景となる要因
・就業人口(雇用)の減少 ・雇用環境の要因 ・大学・専門学校への進学
・高齢者の住みやすさ ・高齢者の健康問題 ・出産・子育ての環境
●若い世代の転出
●働く世代と
その家族の転出
●転入の不足
●高齢者の転出
社会減による人口減少
人口減少が与える影響
・高齢化の進行 ・人口減少地域への対応 ・人材不足
・産業の後継者不足 ・空家の増加 ・小・中・高の生徒数の減少
・税収の減少 ・公共施設の維持管理の負担増
●出生数の減少
33
2 寿都町の人口減少に対する基本目標
寿都町の将来を展望するにあたり、今後も継続する人口減少をいかに抑制していくかが重要
です。人口減少の要因も踏まえ、寿都町として以下の4つの視点を重要ととらえます。
以上の視点を踏まえ、人口減少に対する基本方向を提示します。
①雇用創出と産業振興
【解決すべき主な課題】
・就業人口(雇用)の減少 ・雇用環境改善 ・若い世代・働く世代の転出
【取組の視点】
雇用の減少は、人口減少とも密接に関係しており、産業の振興は非常に重要です。産業振
興による雇用の創出により、寿都町で働きたい人の転出を抑制し、U ターン・I ターンとい
った転入も推進していきます。
②交流人口の増加と移住定住の促進
【解決すべき主な課題】
・転入の不足 ・就業人口(雇用)の減少
【取組の視点】
将来的な移住定住の推進においては、雇用の創出に加え、地域に訪れるきっかけや居住体
験、また、住居の確保が非常に重要となります。交流人口の増加により、産業のさらなる振
興や雇用の創出を行いながら、移住定住のきっかけづくりを行います。また、定住者用の住
宅など居住環境の整備を行うことで、将来的な移住定住を促進していくことが重要です。
③出産・子育てしやすい環境づくり
【解決すべき主な課題】
・出生数の減少 ・若い世代の転出 ・働く世代の転出
【取組の視点】
寿都町は出産・子育て世代の減少により出生数が減少しています。子育て環境の充実に
より子育て支援を行い、子育て環境を要因に転出することがないようにし、子育て世代の
定着を進めます。
④高齢者の元気づくりと住みよい環境づくり
【解決すべき主な課題】
・高齢者の転出 ・高齢者の健康問題
【取組の視点】
寿都町は高い高齢化率であり、高齢者の転出も多くなっています。高齢者が可能な限り健
康で生活でき、また生きがいも感じられる環境づくりを行うことで、高齢者も住みやすい、
安心して住み続けられる町にしていきます。
・産業振興 ・移住定住(転入)の促進 ・子育て支援 ・高齢者支援
34
3 将来展望における目標人口
寿都町が目指すべき将来の方向を踏まえ、また、総合戦略における施策の効果を勘案し、将
来的な人口規模を展望します。 出生については、総合戦略の対象期間である平成 27 年~31 年(2015~2019 年)の間では、
5 年後に出生数 20 人の確保を目標とし、それ以降は国の長期ビジョンの目標値に基づいていま
す。 人口移動については、総合戦略の対象期間である平成 27 年~31 年(2015~2019 年)の間
では、以下の純移動数の目標値を用い、それ以降は純移動率が一定で推移すると仮定していま
す。
区分 将来展望における推計 社人研推計
出生 平成 27 年(2015 年)までは、社人研の子ども女性比・
合計特殊出生率と同様とする。 合計特殊出生率 約 1.29 平成 32 年(2020 年)については、平成 27 年~31 年
(2015~2019 年)間の総合戦略の施策を勘案し、以下
の出生を目標とする。 ◯出生数の維持 平成 32 年(2020 年)に 20 人の出生数の確保 合計特殊出生率 約 1.75
平成 33 年以降は国の目標値と同様とする。
平成 42 年(2030 年)で 1.8 平成 52 年(2040 年)で 2.07
平成 22 年(2010 年)の子ど
も女性比が今後も一定で推
移すると仮定。
移動 平成 27 年(2015 年)までは、社人研推計で用いた現
状値で純移動率が推移。 平成 32 年(2020 年)については、平成 27 年~31 年
(2015~2019 年)間の総合戦略の施策を勘案し、以下
の純移動数を目標とする。 【純移動数の目標値】 ◯移住者の増加
5 年間で若年層の移住者が 10 人増加すると仮定 ◯高校入学者数の維持 5 年後に 30 人の維持 ◯新規雇用の増加による人口増 5 年後に 34 人の人口増加
平成 33 年以降は、平成 27 年(2015 年)から平成 32年(2020 年)の純移動数を基に算出された純移動率で
推移すると仮定。
平成 17年(2005年)~平成22 年(2010 年)の国勢調査に基づいて算出された純移動率が、平成 27年(2015年)~平成 31 年(2019 年)までに定率で 0.5 倍に縮小し、その後は一定に推移すると仮定。
35
3,443
3,1282,923
2,7312,551
2,3912,245
2,1152,008 1,926 1,862
3,443
3,128
2,850
2,5832,331
2,1001,885
1,6831,505
1,3511,214
0
500
1,000
1,500
2,000
2,500
3,000
3,500
4,000
H222010
H272015
H322020
H372025
H422030
H472035
H522040
H572045
H622050
H672055
H722060
人口の将来展望
将来展望における人口推計 社人研推計
将来展望における人口推計による仮定が実現すると、総人口は平成 52 年(2040 年)に 2,245人となり、社人研推計より 360 人の増加、平成 72 年(2060 年)には、648 人の増加が見込ま
れます。
36
35.3%38.2%
41.4% 42.4% 41.7% 40.4% 41.9% 43.1% 42.9% 42.6% 42.0%
35.3%38.2%
40.7% 40.8%39.2%
37.0% 36.9% 36.5%34.7%
32.9%31.0%
0.0%
5.0%
10.0%
15.0%
20.0%
25.0%
30.0%
35.0%
40.0%
45.0%
50.0%
H222010
H272015
H322020
H372025
H422030
H472035
H522040
H572045
H622050
H672055
H722060 (年)
高齢化率の長期的な見通し
社人研推計 将来展望における人口推計
3,443
3,128 2,923
2,731 2,551
2,391 2,245
2,115 2,008 1,926 1,862
336 280 288 293 305 304 305 308 303 299 299
1,8921,654
1,446 1,324 1,246 1,203 1,110 1,035 1,008 992 9861,215 1,194 1,188 1,114 1,000 884 830 772 697 634 576
0
500
1,000
1,500
2,000
2,500
3,000
3,500
4,000
H222010
H272015
H322020
H372025
H422030
H472035
H522040
H572045
H622050
H672055
H722060
(人)
(年)
年齢3区分別人口の見通し
人口推計
(将来展望)
年少人口
(0~14歳)
生産年齢人口
(15~64歳)
老年人口
(65歳以上)
将来展望の年齢 3 区分別人口では、年少人口が平成 27 年(2015)に 280 人に減少しますが、
それ以降は、変動しながら 300人程度で推移していきます。生産年齢人口は減少を続けますが、
減少率は徐々に緩やかになっていき、平成 72 年(2060 年)に 986 人となります。老年人口は、
平成 32 年(2020 年)までは 1,200 人程度で維持しますが、それ以降は減少を続け、平成 72年(2060 年)に 576 人にまで減少します。
高齢化率については、平成 72 年(2060 年)に社人研推計では、42.0%のところ、将来展望
における人口推計では、31.0%まで改善されます。
37
この人口目標に向かって、4 つの基本目標にもとづき取組みますが、国の長期ビジョンが指
摘するように、人口減少を抑制していくことは難しい課題となっており、町民一人ひとりの協
力が必要不可欠です。また、今後特に人口減少が進行するかもしれない地域があり、まちのコ
ンパクト化など、寿都町全体のまちのあり方についても視野に入れながらの取組が必要です。
寿都町の強みを活かして取組を推進
寿都町は自然環境が豊かで水産資源に恵まれた町であり、漁業の発展に由来した歴史ある町
でもあります。このような寿都町にある既存の資源を活かし、漁業、観光業などの産業振興に
いかに結びつけていくかが重要です。 寿都では早くから再生可能エネルギーに着目して風力発電に取組むなど、戦略的な政策に取
組んできた実績や、歴史的な資源を活かしたまちづくりの推進における外部専門家との連携、
町内委員会への外部有識者の招聘など、町外の人や組織と積極的に連携してきた実績を有して
います。 これらの行政による戦略的な政策立案や実行力、コーディネート力を発揮し、町内の人や組
織が主役になりながら、補うべき部分は積極的に町外の人材と連携して取組み、寿都町の強み
である既存の資源を産業振興に結びつけ、町の豊かさを高めていくことで、人口流出の抑制に
つなげていきます。
寿都町の目指す人口目標
将来展望の人口推計の結果を基に、寿都町の目指す人口目標は、
平成 52年(2040年)で 2,245人、平成 72年(2060年)で 1,862人とします。
戦略的な政策と取組で 結びつけることが重要
既存の資源
・水産資源
・歴史資源
・自然環境 など
寿都の産業
・漁業
・水産加工業
・観光業 など
行政の戦略的な政策立案・実行力・
コーディネート力を活かす
町内の人材・組織 町外の人材・組織
連携
人口減少対策に向けた強みを活かしたまちづくり