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部門別紹介 事務部 直轄部門 診療支援部 診療部 看護部 総務課 医事課 DMAT 医療安全管理室 システム管理室 薬剤室 中央放射線室 中央検査室 臨床工学室 栄養管理室 リハビリテーション地域医療連携室 外科(消化器・乳腺・甲状腺) 総合内科 循環器内科 消化器内科 眼科 整形外科 脳神経外科 小児科 麻酔科 泌尿器科 肝臓内科 看護部 外来看護 手術室・中央材料室 2階病棟 (外科・脳外・整形病棟) 3階西病棟 (内科・眼科・小児科病棟) 3階東病棟 (地域包括ケア病棟) 4階病棟 回復期リハビリテーション病棟透析室

部門別紹介 診療部 看護部 診療支援部 · 診療部 外科(消化器・乳腺・甲状腺) 平成28年度から「地域がん診療病院」に指 定されました。これは二次医療圏のがん診療

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Page 1: 部門別紹介 診療部 看護部 診療支援部 · 診療部 外科(消化器・乳腺・甲状腺) 平成28年度から「地域がん診療病院」に指 定されました。これは二次医療圏のがん診療

部門別紹介事務部 直轄部門診療支援部診療部 看護部

総務課医事課

DMAT医療安全管理室システム管理室

薬剤室中央放射線室中央検査室臨床工学室栄養管理室リハビリテーション室地域医療連携室

外科(消化器・乳腺・甲状腺)総合内科循環器内科消化器内科眼科整形外科脳神経外科小児科麻酔科泌尿器科肝臓内科

看護部外来看護手術室・中央材料室2階病棟

(外科・脳外・整形病棟)3階西病棟

(内科・眼科・小児科病棟)3階東病棟

(地域包括ケア病棟)4階病棟

(回復期リハビリテーション病棟)透析室

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診 療 部

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診療部

外科(消化器・乳腺・甲状腺)

 平成 28 年度から「地域がん診療病院」に指定されました。これは二次医療圏のがん診療を担当する医療機関で、国が指定します。それに伴い、今後より一層がん診療への対応が重要となります。 当科は、髙尾院長、花園、萩原の三名で診療にあたっています。鹿児島大学医学部保健学科教授の新地洋之教授も毎月上旬に診療と手術応援に来られ、専門分野である肝胆膵疾患を中心に診療を行っています。消化器の悪性腫瘍、鼠径ヘルニア、胆石症、急性虫垂炎、胃潰瘍穿孔等の良性疾患、痔核等の肛門疾患、甲状腺や乳腺といった専門的知識を要する疾患を中心に、腹部、胸部、頭部の外傷や、腹部救急疾患、マムシ咬傷等の診療を担当しています。消化器の手術治療に関し、基本的に標準術式を採用していますが、年齢や合併症を考慮し、「患者さまに優しい」手術を心がけています。内視鏡手術も積極的に採用し、胆のう摘出術、急性虫垂炎、鼠径ヘルニアは腹腔鏡で施行しています。胃がんや大腸がんも病状に応じて、積極的に内視鏡手術を採用しています。従来の開腹手術と比較して、早期離床、早期退院が可能となり、術後疼痛が少なく、創が小さいことで患者さんから大変喜ばれます。    「がん診療」の中心的役割をも担うことが多くなり、胃がん、大腸がん、膵臓がん、胆管がん等の消化器がん、乳がん、肺がんの化学療法(抗がん剤治療)を行っています。島内のみでなく、県外からも治療の依頼が来ることがあり、連携室を通じて対応しています。「外来化学療法室」での通院治療を整備し、QOLを維持した治療継続をするため、毎朝「外来化学療法カンファレンス」、不定期(1 ~ 2 回/ 月)ですが「症例カンファレンス」を開催しています。 「緩和医療」も疼痛、嘔気等の身体症状を中心に行っており、多職種による「緩和ケアカ

外科部長 花園 幸一ンファレンス」で「途切れない緩和ケア」を提供できるように体制を整えています。 当院は日本外科学会と日本消化器外科学会の専門医制度指定修練施設(関連施設)に認定されていますが、本年度から日本がん治療認定医機構の認定修練施設となりました。鹿児島大学の外科専門医プログラムに加入しており、外科を志望する研修医も安心して勤務できるようになりました。 離島医療や種子島に興味がある外科志望の若手医師が研修期間を気にすることなく勤務できる体制になりました。これからも種子島だけでなく熊毛郡全体の診療に貢献できるよう研鑽を積んでいきたいと思います。

個人業績

花園 幸一2015 年1.Koichi Hanazono, Yasunori Emi, Akihito Tsuji, Fumiaki Kishihara, Eiji Oki, Masahiro Hamanoue, Hideo Baba, Shoji Natsugoe, Yutaka Ogata, Kenji Sakai, Yoshihiko Maehara,, Kyushu Study group of Clinical Cancer (KSCC), A prospective study of XELIRI plus bevacizumab as the first-line therapy in Japanese patients with unresectable or recurrent colorectal cancer (KSCC1101), Sanfrancisco, Jan. 20152. 花園幸一、帆北修一、中馬 豊、松本正隆、高取寛之、前田真一、鮎川卓朗、佐藤昌之、西田博利、井上裕喜、奥村 浩、夏越祥次、切除不能食道癌患者の消化管出血に対し、IVRでの止血術が奏功した一例、第 20 回緩和医療学会学術集会、パシフィコ横浜、2015 年 6 月20 日、講演会2015 年1. がんのことをもっと知ろう講演会「がんの

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実 績

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講 演

研究・研修

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診療部

治療(手術治療、化学療法、緩和医療)について」、NPO 法人がんサポートかごしま主催、社会医療法人田上病院会議室、2015 年 11 月8 日講師2015 年1. 松山赤十字病院緩和ケア講習会、講師、ファシリテーター、2015 年 6 月 27 日、28 日、松山赤十字病院、愛媛県2016 年1. 鹿児島大学病院緩和ケア研修会、ファシリテーター、2016 年 3 月 5 日、3 月 6 日、鹿児島大学病院、鹿児島県

萩原 貴彦1. 萩原貴彦、花園幸一、前田真一、野口智弘、新地洋之、髙尾尊身、魚骨による急性腹症 6 例の経験、第 71 回鹿児島臨床外科学会医学会、第 57 回日本臨床外科学会地方会、鹿児島県医師会館 3 階中ホール、2016 年 3 月 12 日

件数 鏡視下手術

全麻 胃癌 幽門側胃切除 2上行結腸癌 回盲部切除 1 (1)下行結腸癌 左結腸切除 3 (2)S 状結腸癌 S状結腸切除 3 (1)S 状結腸癌 人工肛門造設 1直腸癌 直腸切断(Miles) 1直腸癌 ハルトマン 1直腸癌 人工肛門造設 2盲腸癌 回盲部切除 1乳癌 全切除 1

部分切除 1胃潰瘍穿孔 大網充填 1十二指腸潰瘍穿孔 大網充填 1胆石症 胆嚢摘出 17 (17)急性虫垂炎 虫垂切除 14 (12)急性虫垂炎 回盲部切 1絞扼性イレウス 小腸切除 1絞扼性イレウス 人工肛門閉鎖 1癒着性イレウス イレウス解除術 2虚血性腸炎 人工肛門造設 1直腸憩室穿孔 人工肛門造設 1直腸憩室穿孔 ハルトマン 1腹腔内膿瘍 ドレナージ 4鼠径ヘルニア 修復術 25 (11)腹壁瘢痕ヘルニア 修復術 2閉鎖孔ヘルニア 根治術 1臍ヘルニア 修復術 1外傷性脾損傷 脾臓摘出 1外傷性下行結腸穿孔 人工肛門造設 1脳梗塞後遺症 開腹胃瘻造設 1

腸瘻造設 2子宮出血 止血術 1子宮内膿瘍 子宮全摘 1子宮筋腫 子宮全摘 1卵巣捻転他 卵巣摘出 5 (2)

104 (46)

腰麻、局麻 内痔核 根治術 8ALTA 注 1止血術 1

肛門周囲膿瘍 切開排膿 3直腸脱 根治術 3

CVポート 25PEG 24PTCD 4PTGBD 5気管切開 5

胆管癌 ステント挿入 1表皮嚢胞、粉瘤 切除 19

リンパ節生検 3102

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診療部

総合内科

 小生は田上病院にお世話になり三年目に入りますが、当院は種子島医療センターと名称を替えて大きく飛躍しようとしています。先ずは、田上容正会長の長期にわたる基盤造りともいえるご努力に心からの敬意を表したいと思います。 御令息様を始めとして、多くの各科の先生方のレベルの高い医療行為、信頼おける医療機器を揃えておられることにも敬意を表します。 誠に良い医療環境の中で、当医療センターの内科の交通整理係とも言える「一般内科」の担当を委嘱されて、緊張して、誤診をしてはならないと心を引き締めているところです。 オリンピックの聖火みたいなもので、それをかかげて走り続けているのだ。辺りを照らし自分の目標として、幅広い医学的な知識の取得に努めている。 地域の医療を高度なレベルに保ち続けよう。立場に応じて、謙虚な気持ちで、病に悩める人々に接しよう。患者が不満や不安を抱かないように、医療事故を起こさないように努力している。 完全な内科の臓器別化は地域に密着した当医療センターでは不可能だ。病気の性質上、完全な臓器別化は出来ない場合も多いと思う。

一般内科は結構忙しい。 定期処方も多い。介護保険の主治医意見書提出依頼書や健康診断書を書いたり、風疹、麻疹、流行性耳下腺炎、インフルエンザ、肝炎のワクチンを打ったりと場面も絶えず替わり飽きない。 内科は人間全体を診ると思う。当医療センターは患者が多くて、いろんな病気があり、医学的興味が湧きおこり楽しい毎日である。 一般内科医のありがたさは、重症の患者を入院と決めると、後は専門の先生が主治医となり治療してくれることだろう。この体制は理想的だ。 今季のインフルテスト施行は、2300名で、半数が陽性だった。ワクチンを打ち冷水摩擦をして、生姜入り本葛湯を呑んだせいか、罹らなかった。 心に留めている養老孟司の言葉がある。紹介しよう。

「医師は白髪になってはじめて的確な医療行為が出来る」

 これからも、豊かな自然の中で、診療に勤めようと思う。

内科医長 島田 紘一

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循環器内科循環器内科部長 北園 和成

 当院のような僻地の中核病院には派手さはなくても着実な診療が求められていると思いますが最近の当科はそれなりに安定した成績を維持しています。 そして多くの先生方の協力によって以前とすると種子島全体の循環器のレベルが上がっていると感じています。 目指している姿は紹介された患者をしっかりと精査し丁寧な回答でその後の治療をサポートしつつ島内で最後の砦として機能する病院です。 この目標は徐々に達成されていますがこれからも役割分担をしながら地域医療に貢献したいと思います 。 手に負えない重症例は鹿児島市内の病院と緊密に連携しており急患搬送のヘリにも頻繁にお世話になっています。 救命された患者が回復した姿を見ると安堵すると同時に関係各位に対する感謝の気持ちは毎回高まるばかりです。 こうして総合的に当科は島民の信頼を得られていると自負していますが必ずしも現状に満足はしていません。 術者は定期的に鹿児島市内で手技を施行し

ており一定のレベルを保っていますが新しい知見にアップデートしているかも常に考えていなければなりません。 メディカルスタッフはもっと努力しステップアップする必要があります。 基本的なスキルや緊急時の対応をお互いに助け合いながら習得すべきです。 非侵襲的検査や心臓リハビリテーションの体制が進捗していないのも相変わらずの課題です。 重要であるのは認識しているのですが急性期にばかり目を向けてしまう傾向があり有効な解決策を持ち合わせていません。 それでも地道な作業を後回しにせず理想の医療と現実とのギャップを埋め今後の方向性を示す責任を感じています。 立ち止まってゆっくり将来を見据えたプランを練りたいのですが結局はこれまでと変わらず走りながら考え日々の対処に精一杯の状況が続きそうです。 それはそれで充実しているのだと前向きに捉えたいと思います。 引き続き当科をどうぞ宜しくお願いします。

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診療部

消化器内科

 消化器内科は、胸焼けや腹部不快感、腹痛や便秘、吐血や下血と、症状が非常に多彩です。 そんな中、当院消化器内科としての大きな柱は、内視鏡検査あるいは内視鏡治療です。食道・胃・十二指腸といった上部消化管分野、そして、胆嚢や胆管、膵臓といった胆膵分野。また、肝臓分野についても肝臓内科の先生方と連携をとりながら診療を行っています。いずれの分野でも、当院の特徴である、腹部超音波検査や腹部 CT/MRI といった優れた画像を頼りとし、そこに内視鏡検査を加え、慎重かつ迅速に正確な早期診断を心がけています。そして、得られた診断に対して、あるいは鑑別診断に対して、更なる精査や適切な治療を選択していくこととなります。その中でも、特に悪性疾患(癌)が疑われる患者様に関しては、外科の先生方と相談しながら、患者様とよくお話をし、その方にとって最も納得できるような、最適な治療ができるように取り組んでいます。 このほか、当科で行っている診療の一部です。

○早期胃癌に対する癌摘出○黄疸に対する、黄疸治療(減黄術)○胆管内に落下した胆石に対する、採石術○胃潰瘍出血や大腸出血などに対する 止血術○魚骨や内服薬シート等誤嚥に対する 異物摘出術○胃癌の原因であるピロリ菌除菌治療○炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン 病等)治療    

「おなかの事で困った事があれば、いつでも何でもお任せください」

消化器内科部長 田中 啓仁

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眼科副院長・眼科部長 田上 純真

 今年度は、手術件数 518 例でした。うちわけは白内障 440、硝子体 25、緑内障 10、翼状片 30、眼瞼が 5 となっております。硝子体切除術には、新しい広角眼底観察システムを導入しましたので、さらに手術のクオリティを高めていきたいと考えています。入院については包括医療の規定の変更があり、これまでよりも在院日数を 1 ~ 2 日短縮させることができ、両眼手術の患者さまは月曜日入院、火 . 木に手術、土曜日退院、というスケジュールが標準になりました。またそれに伴い月曜日の午後も、診察や注射、レーザー治療に充てることができました。なにしろ医師が 1 人ですので、さまざまな業務がスムーズにこなせる工夫や努力が必要ですが、幸い眼科はフットワークが軽く、責任感のある頼もしいスタッフばかりで助かります!今後の課題としてはコンタクトレンズ診療の充実を主に取り組んでいきたいと思います。

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診療部

整形外科

 当院整形外科を長年支えてこられた田上容祥先生が百合砂診療所を開設され、現在整形外科は2名の常勤医師と鹿児島大学整形外科医局からの応援をいただきながら、外来診療、手術、病棟管理を行っています。 平成27年8月までは外来診療は、来院された順番で診察をしており、順番を早くとるためにかなり早い時間から並ぶ方も多く、8時30分の受付開始とともに、あっという間に80人から多い時は100人近く受付がされており、どれだけ診療を急いでも3~4時間待ちの患者さんも多いのが現状でした。さらにこれだけ多くの患者さんの診療となると、なかなか一人の方を十分に診療できないという問題もありました。また、午後からの定期の手術も入っており、外来が終了せず、手術時間を遅らせることも多々ありました。この現状を改善するため、平成27年9月から予約制を導入しました。この予約制を導入するにあたり、予約外の患者さんをどうするかということで悩みましたが、当然明らかな骨折や外傷など当院でないと対処できない方は受け入れておりますが、それ以外の方は、百合砂診療所の田上先生にもご協力いただき、受け入れていただくことで対応することといた

しました。予約制でも患者さんによっては、1時間以上待つこともありますが、以前よりは余裕のある診療ができるようになったと感じております。また、今年2月より土曜日が休診となりましたが、こちらも、百合砂診療所を土曜日の午前中に診療していただくことによって対応させていただいております。手術に関しては、高齢者の大腿骨近位部骨折、手関節骨折の手術を中心に、年間約300例の手術を行っております。これまで平日の午後から1日、1~2例の手術を行っていましたが、手術適応患者が多い時は骨折でもかなり待つことが多かったため、水曜日を手術日として外来を休診として朝から夕方まで手術を行っています。こうすることによって、多くの患者さんの手術を比較的早く行うことができるようになっていると感じております。島民の方々には、外来診療や入院手術において、いろいろとご迷惑をおかけしいると思いますが、種子島の方々の健康を願い、毎日頑張っております。4 月からは、私の後任に高野先生が赴任されますので、今後ともよろしくお願いいたします。

整形外科部長 廣津 匡隆

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脳神経外科

 2015 年 4 月より鹿児島大学脳外科の常勤撤退により、2015 年 10 月より鹿児島大学と無関係の自分が赴任することになりました。  当院の脳神経外科は、常勤1名、非常勤4~5名で診療を行っております。診療内容は、外来診療・入院診療・手術を行っており、外来においては、常勤医(月~木)、非常勤医(火、木、金、土:不定期)で診療しております。 脳神経外科領域の疾患には、脳血管障害・脳腫瘍・頭部外傷・機能性神経疾患といった様々な疾患があり、それぞれの疾患に対して診療を行っております。脳外科疾患の大部分が緊急対応や高度な診断・治療技術を要求されるものです。当院でも脳血管障害(脳出血、くも膜下出血)、頭部外傷(急性硬膜下血腫、硬膜外血腫など)の急性疾患の外科的手術の対応が可能です。 また、良性腫瘍や機能的神経疾患(三叉神経痛など)の手術も可能です。ただし、悪性脳腫瘍においては、後療法(放射線療法や化学療法)が必要な場合が予想されますので本土(鹿児島市内の病院)をお勧めしたいと思います。 脳虚血疾患(脳梗塞)の治療においては血栓溶解療法(t -PA)のみならず、血栓回収術(ステント型血栓除去デバイスを用いた急性期脳

梗塞治療)も神経内科医(1名)の協力下で可能であり、脳梗塞の原因となり得る、主血管狭窄(頸部内頸動脈狭窄)に対して脳梗塞予防治療として頸動脈ステント留置術も行っております。 そして、くも膜下出血の原因である脳動脈瘤の治療法においては、開頭手術によるネッククリッピング術と血管内手術による動脈瘤塞栓術の両者の治療を個々の条件により治療選択可能です。また、入院時よりリハビリテーション室と連携し、急性期から回復期リハビリテーションの提供をスムーズに行っております。

師長 脳神経外科 科長 盛満 人之

診療部

個人紹介盛満 人之卒 年 度:平成3年専門分野:脳神経外科全般、脳血管障害認  定:医学博士     日本脳神経外科学会(専門医)     日本脳卒中学会(専門医)     日本脳神経血管内治療学会(専門医)     日本心血管脳卒中学会     日本脳神経外科コングレス     日本脳卒中の外科学会

(病名):内頚動脈狭窄症(症候性)(術名):頚動脈ステント留置術

術前 術後

a

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診療部

小児科

 現在医師 2 名 摺木伸隆(平成 13 年鹿児島大学卒)と棈松貴成(平成 23 年産業医科大学卒)が担当しております。外来は月から土曜の午前、午後に設けておりまして、予防接種については午後行っております。 一般外来が主ですが、小児循環器や内分泌疾患、腎疾患、神経疾患といった専門性の高い疾患につきましても鹿児島大学病院、鹿児島市立病院、鹿児島医療センター、南九州病院などと連携をとり当地でのフォローアップを行っております。 また、2 か月に 1 回ですが鹿児島大学小児科河野嘉文教授にご来院いただき、血液、腫瘍性疾患のお子さんの診察も行っております。

 種子島の乳幼児健診についてはすべて当院医師が担当し、発達のフォローが必要なお子様については当院リハビリスタッフと連携し療育を進めております。 また、昨今相談の多い食物アレルギーについても積極的に取り組んでおり、経口負荷試験も実施しております。 種子島島民の皆様に可能な限り最良かつ利便性の良い医療を提供できるよう、活動してまいります。

小児科部長 摺木 伸隆

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麻酔科

 種子島医療センターの麻酔科は、2005 年の1月から常勤体制となりました。  年々、手術症例も増加し、2016 年の年間症例数は、8 月 31 日現在で 176 例(延麻酔時間611 時間、高山個人で 411 時間)となりました。2015 年は、301 例(延麻酔時間 1054 時間、高山個人では 727 時間)でした。2005 年からの総症例数は、4500 例を超えています。 高度救命救急士の挿管実習も 2006 年より開始し、患者さんの協力も引続き 97%を越える協力を戴き、年間 2 名のペースで順調に進んでいます(現在20人目)。社会復帰率も、年々上昇してきています。10%まで、後一息です。2007 年より、MC 協議会の作業部会長を務めることになり、事後検証・症例検討会が定期化されました。2・3 ヶ月に一回のペースです。 ところで、当病院は、島内、唯一の総合的病院として、2008 年より引き続き、種子島産婦人科医療に深く寄与しております。産婦人科のバックアップに当たっているからです。 産婦人科業務のバックアップ体制については、鹿児島大学病院産婦人科・麻酔科と種子島医療センター(204 床:常勤医 18 名:島内唯一の総合的病院)が協力して行っております。バックアップ体制としては、1. 隔週、土日と祭日は、産婦人科代診医が大学より派遣され、完全休養日となる。2. 定期の待期手術は、原則隔週水曜日。麻酔担当は、大学麻酔科の救援を受けて、種子島医療センターと総合分担。( 術前診察の関係で、ほとんど私が担当しています。)帝王切開等の小侵襲手術は、産婦人科医院で行い、腹腔鏡手術や侵襲度の高い手術は、種子島医療センターで、外科医介助の元行う。

(オープンシステム)待機手術の術前の麻酔科診察は、全例、種子島医療センターで、私が行っております。3. 緊急手術時の麻酔は、種子島医療センター

が 24 時間対応。月二回、土日は、高山医師の代診医が、大学より種子島医療センターへ派遣していただいております。4. 新生児診察を、毎週、火 ・ 金の午後、田上病院小児科医が出張応援。 以上のとおり、産科医の孤立した医療体制に、陥らないように計画・実施されています。一時期、助産師不足の危機に陥りましたが、住民・行政・医療者一体となった対応にて、現在 5 ~ 6 人体制を維持しています。保健センターとの相互協力も進んできました。将来的には、院内助産師外来の充実・院外助産院の設立・助産師研修医院を目指していこうと考えています。 なお、現体制下、開院当初より、8 年 8 ヶ月の産婦人科の業務実績は総出生数:1974 件

(今年も増加傾向です。)これだけの数の産声が、守られました。近年、里帰り出産も増えています。 麻酔科の直接関連では、帝王切開手術:241件 オープンシステム手術:180 件です。 変わったところでは、2011 年から、“ 命の授業 ”( 青少年に命の大切さを感じてもらう講演 ) を、熊毛地区の中高生対象 ( 延べ 1850 名 )に行っております。自分自身にとってもとても価値ある社会的活動です。 今後とも、種子島地区の地域医療の中核として、地域麻酔科医として、頑張っていきたいと考えています。

麻酔科部長 高山 千史

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診療部

泌尿器科宮元 一隆

 平素より皆様のご協力のもと診療させていただきありがとうございます。 泌尿器科は、以前は月曜日の限られた時間で慌ただしく診療しておりましたが、現在は1 週目と 3 週目に前立腺針生検を中心とした検査ができるようになりました。島民の方が検査のために遠方まで足を運ぶ負担を少しでも減らせるよう努力しております。 泌尿器科疾患などにつきましては、前回号で山根先生が紹介しておりますので、今回は最近のトピックについて少し紹介させていただきます。泌尿器科といえば、ロボット手術をイメージされる方が多いと思いますが、現在は先進国ではブームが過ぎつつあり、最近はやはり免疫チェックポイント治療薬がよく話題に上がります。免疫チェックポイント治療薬のメカニズムは T 細胞のブレーキにかかわる受容体である PD-1 や PD-L1 を抑制することで、長く T 細胞の抗腫瘍効果を得るものであり、PD-1 や PD-L1 についての更なる分子メカニズムの研究も多く行われております。ご存知の方も多いと思いますが、現在は抗PD-1 抗体のニボルマブが脚光をあびており、泌尿器科領域でも腎細胞癌において従来の分子標的薬との比較試験をベースとしてニボルマブの効果が立証されており、現在実用化をすすめているところです。しかしこれら免疫チェックポイント治療薬は非常に高額であり、先に承認された非小細胞肺癌では医療費が 2兆円にも及ぶのではないかと言われており大きな課題と言えます。腎細胞癌においてはこれまで治療の主役であった分子標的薬治療が効かなくなった患者様の次の治療手段として効果が期待できる薬剤でもあり、腎細胞癌の治療の幅が広がると思います。これまで当院外来でも腎細胞癌の分子標的薬治療を行ってきましたので、今後これら免疫チェックポイント治療薬の動向が気になるところです。

 私個人としては現在大学院生なので日々研究生活を送っており、種子島医療センターでの外来診療が患者様と接することができる貴重な時間と感じております。時々診療の際に種子島の方のイントネーションが独特で分からないことがあり不愉快な思いをさせていまっているのではないかと思いますが、島民の方は穏やかな方が多く非常に診療しやすいです。仕事量はかなり多いですが、スタッフの方々や他科の先生方のご協力もあり、何とかこなすことができております。また現在は私と同世代の先生方が常勤の部長を勤めておられ、そのことも刺激になっております。 種子島は一度ゆっくり訪れたい場所の一つですが、なかなか時間がなく実現できておりません。宇宙センターからのロケット打ち上げは鹿児島市からも見ることができ、非常に興味を持っております。いつか機会があればゆっくり訪れたいと考えておりますので、おすすめスポットなど教えていただけると幸です。 今後とも泌尿器科をよろしくお願い申し上げます。

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診療部

肝臓内科小田 耕平

 当院肝臓外来科は、第 1-4 週土曜日に鹿児島大学病院消化器内科から椨、森内、馬渡、小田の 4 名の医師で診療を行っています。血液検査、腹部超音波検査、CT、MRI 検査を用いて、肝機能障害や肝内占拠性病変の精査、慢性肝炎や肝硬変の管理を中心に行っています。また、原因不明の肝疾患の精査や肝細胞癌の治療など、入院での精査・加療が必要な患者様につきましては、鹿児島大学病院、鹿児島市立病院、鹿児島逓信病院など鹿児島市内の肝疾患専門医療機関と連携して診療しております。肝臓は「沈黙の臓器」と言われ、進行した病態でないと症状が出現しないことも多く、重要な疾患が見逃される可能性があります。軽度の肝機能障害であっても、お気軽に御紹介いただけましたら幸いです。 さて、当科では多くの肝疾患患者様を診療しておりますが、特に B・C 型肝炎に対する最近の治療の進歩には目覚ましいものがありますので、以下に御紹介させていただきます。まず B 型肝炎に関してですが、主な治療法には核酸アナログ製剤の内服とペグインターフェロン製剤の皮下注射があります。35 歳以上、肝線維化進展例、肝硬変症例等は、核酸アナログ製剤が第一選択とされています。2006 年以降はエンテカビルという核酸アナログ製剤が多く使用されてきましたが、2014 年にテノホビルが新しく認可されました。テノホビルは強力なウイルス増殖抑制作用を有しており、エンテカビルと比較して妊婦に対する安全性が高いとされています。したがって、妊娠を希望する場合あるいは妊娠中に核酸アナログ製剤を使用する場合は、テノホビルを選択することとなっています。ただし、核酸アナログ製剤はインターフェロン製剤と異なり、投与中止後の肝炎再燃が多いため、基本的には長期間の内服継続が必要となることに留意しなければなりません。

 次に C 型肝炎に関してですが、2014 年 7月にセログループ 1(ジェノタイプ 1)の C型慢性肝炎又は C 型代償性肝硬変の患者様に対する初めてのインターフェロンフリー治療が認可されました。NS5A 阻害剤のダクラタスビルと NS3/4A プロテアーゼ阻害剤のアスナプレビル併用療法であり、24 週間の治療でウイルス消失率は 80% 以上となっています。その後、2015 年 7 月にはソホスブビル+レジパスビル療法、2015 年 9 月にはオムビタスビル+パリタプレビル+リトナビル療法が認可され、12 週間の治療でウイルス消失率は 95%以上となりました。また、セログループ 2(ジェノタイプ 2)の C 型慢性肝炎又は C 型代償性肝硬変に対しても 2015 年 3 月にソホスブビル+リバビリン療法が認可され、12 週間の治療でウイルス消失率は 90% 以上となっています。C 型肝炎ウイルスの薬剤耐性変異、抗ウイルス薬と他の薬剤との相互作用、治療開始前の腎機能など、いくつかの注意点はありますが、C 型肝炎は治癒する時代へとなってきています。副作用も少なくなり、御高齢の患者様でも導入できるようになってきたため、ぜひ御紹介の程よろしくお願い致します。

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看 護 部

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看護部

看護部

看護部年間目標1、専門職として向上心を持ち、確かな知 識と技術で心のこもった看護を提供する。2、職場環境を整え、看護職員の満足度を 高める。3、看護部として病院経営に参画する。

看護部年間目標評価1、人材確保と育成①看護知識・技術の向上・部署単位での計画的な院外研修参加推進 今年度より各部署の研修予算が組まれ、各部署で強化したい内容の研修会に計画的に参加する体制へ変更した。看護部全体の院外研修件数としては63件であり、前年度より25件減少となった。これは、看護師減少に伴い長期研修への参加が難しかった事があげられる。今後も職員が専門職として学ぶ姿勢を維持出来るように取り組みたい。 ・感染認定看護師育成・認定管理者育成・各エキスパート看護師育成 人材育成においては、念願の感染管理認定看護師育成研修を 1 名終了する事が出来た。H28年7月の試験結果を待つのみであるが、今後も病院独自の奨学金制度を利用して認定看護師取得に意欲のある方々の育成を図っていきたい。 その他の認定・資格においては、日本医療機器学会認定の第2種滅菌技師を2名育成し、3学会合同呼吸療法認定の呼吸療法認定士1名の更新も出来た。これらの認定看護師・資格者育成により、専門的な知識とスキルを備えたスタッフの活躍により、看護部全体のレベルアップを図っていきたい。・専門性の高いスタッフの採用 平成27年度の採用者は17名であったが、専門・専任看護師を採用する事は出来なかった。現在、21分野の認定看護師が、全国で活躍しているが、当院でも地域の方が安心して医療・看護を受けられるように、ホームページでの専門性の高い看護師の求人情報をもっと充実させて、看護部を活気づけていきたい。

看護局長 山口 智代子②看護管理体制の構築・適切な人員による看護管理者体制の見直し 看護管理者の体制を変更してから 2 年が経過し、それぞれの役職者が自分の役割を自覚し、委員会活動や部署運営に関わりを持つようになってきた。 また、今年度、部署責任者の移動をした事で、新たな取り組みを開始した部署や部署間の連携強化を図れた事は、病床稼働率UPに繋がったと考える。・目標管理の面接実施 自己管理シートに各自の年度目標と具体的な計画を記載し、9 月の中間評価、3 月の年度末評価を記載してもらい各師長との面談を実施した。 責任者面談により、各自の目標確認と本人のやる気を引き出すことが出来たのではないかと思う。・人事考課の適正評価 病院全体の人事考課実施がなされなかった。人事考課表に則って「自分自身が病院にとって役立っている。評価されている。」と思えるように職員の意欲につなげていきたい。

2、安全管理①倫理に基づいた看護の実践・倫理研修会の開催は、実施できなかった。来年度は年間計画として実施したい。 また、接遇改善に向けて、接遇院内研修会を年1回実施した。形だけの研修会ではなく隣の方と実技を通しながら学ぶ事により接遇という事を各自が自覚出来たのではないかと思う。ご意見箱の件数47件、うち感謝のメッセージは3件だった。(待ち時間6件、説明不足1件、環境9件、対応・言葉づかい23件、受付時間3件、その他2件、感謝3件)・看護の基礎、基本の徹底 手順・基準の見直し、転倒転落時の報告体制、コードブルー体制、ヘパロックの基準、ポータブル便器設置検討内容の記載や看護計画の変更など、曖昧になっていた事柄の見直しが

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看護部

図られた。②事故報告制度への対応・事故報告制度に関する研修会参加及び職員への周知 H27年10月からの事故調査委員会への報告が義務化されたことにより、全職員を対象にした研修会を2回にわたり実施した。予期しなかった死亡の理解と管理者への死亡報告体制が徹底された。③医療安全管理室の充実転倒転落ワーキンググループが設置され、積極的に報告書が出されるようになった為、転倒転落を含む療養上の世話の件数は164件

(前年より53件増加)となった。インシデント・アクシデント報告総数419件と増加しており、医療安全室の月1回の医療安全院内ラウンドや事故件数の定期的な報告、安全情報の周知など活発な活動により、職員の意識が高まったと思われる。

3、 職場環境改善①元気の出る職場づくり・H27年4月より週休2日が開始された。前年度年間休日 96 日から 105 日に増えた為、時間外勤務が増加するのではないかと危惧されたが月平均 3 時間 20 分と前年度と変わらなかった。ワークライフバランスを意識した業務の遂行を心がけるようになり、有給休暇取得日数は一人平均 6.2 日と昨年度を上回った。一年を通して4日以上の連休取得率は 69.6%であつた。・退職率(平成 26 年度10%、平成 27 年度12%)と増加し、目標の10%以下を達成できなかった。今後は、職員満足度調査実施、退職理由の把握や退職者のデーター分析を強化し離職防止に役立てていきたい。

4、看護の生産性向上①空床利用に積極的に取り組む・病床利用率(H26 年度 87.84%、H27 年度88.3%)は、目標の 88%を維持する事が出来た。

 また、平均在院日数も一般 12.25 日、地域包括ケア病棟 28.05 日、回復期リハ病棟48.82 日と基準より短い日数となっている。②算定可能な加算の洗い出し・地域包括ケア病棟の助手加算 25 対1では、4 月よりみなし看護助手を含めず計算しなければならない為、基準の看護助手確保に追われた。また、各職種の加算要件である研修が終了し、栄養サポートチーム加算を 6 月より算定開始した。その他、H28年度より地域がん診療病院の指定を受けることが出来た為、来年度はDPC係数UPに繋がると思われる。③物品管理システムの運用により、医療コスト意識をもつ・物品管理ゼロシステムが本格的に稼働し、SPDカードでの払い出しが開始された。カードの紛失により在庫管理が上手く運用されない事があったが、各自がコスト意識を持って医療材料や消耗品を使用するようになり、経費を抑えることに繋がった。

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外来看護部

看護師長/山之内信副看護師長/小山田恵主  任/野久保逸代、美坂さとみスタッフ/大谷常樹、田上義生、田上幸二、山下ひとみ、大谷清美、砂坂正崇、塰河夏子、牧瀬佐和子、荒木敦、鎌田照枝、川口文代、田上俊輔、鮫島理枝子、本城ゆかり、江口美香、羽生秀之、永田理恵、中野美千代、平原景子、中本利律子、柳希美、白尾雪子、山之内英子、砂坂江美子、荒木舞、荒河咲子、木串きみ子、成田優子、坂下紀子、浦元かよ子、武田まゆみ、 園田由美子、長田裕子、日高明美、折口ゆかり、榎本祥恵、徳本藍、砂坂恵里香、榎本綾美、日高奈津美、大田芳子、中目美由紀、恒吉朝代、追立みゆき、岡澤多真実、永井珠美

1.看護実践能力の向上、患者さんが安心し て受けられる看護の提供に努める。①院内研修会の参加を促し、参加率のアップに

努める。②院外研修会後の伝達講習を必ず実施する。③看護師・クラーク別に部署勉強会を2か月に

一度実施 昨年度は「肝疾患診療連携ネットワーク」「循環器エキスパートナース」等、院外での研修に積極的に参加することが出来た。研修内容は他のスタッフへ伝達し、外来全体のスキルアップにつなげることが出来たのではないかと考えている。 又、外来部では看護部勉強会を計画立案し、それに基づいて毎月実施し、看護実践能力の向上に努めている。

2.環境を整えることで、受診しやすい雰囲 気作りに努める①救急室の整理を行い、救急患者さんの対応が

スムーズにできるようにする②待合室・診察室の整理を行い、受診しやすい

環境を提供する③待ち時間の表示・短縮に対して対策を行う④掲示物の管理を行い、適切な情報提供に努め

る 外来では昨年度、1000 件を超える救急搬送患者を受け入れた。搬送されてくる患者様の症状は様々で、その全てに対応可能な体制をとっ

ている。状態によってはドクターヘリや防災ヘリを利用し、他施設との連携をとることで救命率アップを目指している。又、一般の患者様の診察中に、急に具合が悪くなった方の救急室への移送、救急スタッフとの連携等、対応がスムーズにできるように心がけている。 救急室には処置マニュアルを作成し、対応する全てのスタッフが統一した医療を提供できるよう努めることが出来た。診察待ち時間に対しては予約制の導入等、待ち時間軽減に努めている。効率よく診療をすすめる為に、各関連部署との調整、診療を円滑に進行させるための状況判断、外来のラウンドを行い具合が悪い患者の診療調整を行う、などの対応をとっているが、患者数の増加、救急患者への緊急対応等により、なかなか解消できていないのが現状である。今後は更に外来スタッフ間の連携・協力をスムーズに行い、工夫が必要であると考えている。

3.WLB(ワークライフバランス)の充実①昼休みの取得が出来るように、対策を立てる。②希望する休みが取得できるように、スタッフ

で協力する③有給休暇取得を6日以上出来るように協力

する 昼休みの取得は、午前の診察時間の延長や救急患者の対応により、休憩時間の確保が難しい事があった。 有給休暇取得については昨年度平均 7.2 日間の取得ができたので目標は達成できたと考える。又、昨年度は男性の育児休暇を取得し、モチベーションアップにつながったという意見も聞かれた。本年度も1名取得中である。 今後もスタッフ間で協力しながら働きやすい職場を目指し、WLB の充実を図っていきたい。

師長 山之内 信

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手術室・中央材料室

室  長/大谷常樹  主  任/田上義生スタッフ/田上幸二、亀田勇樹、小野優美、新藤美津子、山崎光彦、濱元加奈 

1.スタッフの充実人数の増員を図り安全・安心な手術を行う各勉強会を定期的に行う(DR 依頼等)⇒ ME は3人へ増員されたが看護師の増員はなく、次年度も継続して人員を確保していきたい。

2.整理整頓医療器械の整理整頓の工夫滅菌物の整理・期限確認滅菌方法の確認(ステラッド 100NS 購入予定)⇒手術後の片づけや整理が出来ていないので、今後も継続目標とする。

3.各職種との連携を強化していく特に放射線技師に搬入時間等の変更時の連絡ME との機器の点検等⇒連携を取りながら業務を遂行出来た。ME の医療機器類の点検も定着化しており、今後も継続していきたい。

室長 大谷 常樹

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看護部

2 階病棟(外科・脳外・整形病棟)

看護師長/橋口みゆき副看護師長/射場和枝主 任/久田香澄、日髙靖浩副主任/中村英仁、持田大樹スタッフ/安本由希子、荒河貴子、能野明美、古市恵奈、山口千夏、中村英仁、能野信枝、上妻幸枝、奥村洋子、濱元果奈、鮫島ますみ、長瀬りえ、古石綾女、阿部美里、金城まり子、鎌田江里、濱川恵子、高木祐回、日高亜登夢、日高光知子、鷲尾志保、辻美紀、登ゆみ、沖吉絵里子、川井田しのぶ、岩屋かおる、三瀬祐子、濱尾優子、横山夢乃、牧内久美子

病棟年間目標 ホットな(温かい・心温まる)看護、介護を提供する活動目標1、安全管理の徹底①5S の実施(整理・整頓・清潔・清掃・躾)②ベッドサイドでのバーコード実施(採血・ 点滴・輸血)③指さし呼称の徹底④転倒・転落事故防止⑤報告・連絡・相談を円滑に行う

(評価)繁忙の時は、気持ち、時間に余裕がなく、整理、整頓が出来ていないが、余裕のある時は、各自、整頓が出来ていた。今後、どんな時でも、同じように整理・整頓が出来るように取り組んでいきたい。バーコード実施は、再三の声かけにも関わらず、未実施が起きていた。事故には至っていないが、更に、個々の認識を深め、事故が起きないように努めたい。転倒、転落事故防止の意識が高まっているので、今後も、環境整備、患者様の把握、ケア、家族協力体制など取り組んでいきたい。2、診療部、看護部、他職種と協働しチーム医療を円滑に行う。①症例カンファレンスの実施と継続(1 回 / 月)②リハビリカンファレンスを充実させる ・リハビリ総合実施計画書の入力を確実に 行う ・担当看護師またはチームのメンバーはリ ハビリカンファレンスに参加する③薬剤部との連携の強化 ・薬剤部との情報(患者様のことも含む)  共有、勉強会の実施

(評価)症例カンファレンスは、年度初め、1,2

回しかできず、継続することが出来なかった。リハビリカンファレンスは、週 1 回を継続しているが、担当看護師の参加が少ないため、参加を促していきたい。 薬剤部による、化学療法、麻薬などの勉強会は、定期的に行い、参加することが出来ていた。3、知識・技術の向上①病棟勉強会の実施(1 回 / 月)②全職員対象・看護部対象の勉強会への参加 

(参加率50%以上)③自分の目標達成のために学習する

(評価)日々の業務に追われ、時間内に終わらないため、夕方からの勉強会参加が少ない。個々に促すが、なかなか参加率が上昇しないのが現状である。病棟の勉強会も、月 1 回は継続できていないため、来年度は、年度初めに計画を立て、実行して行きたい。4、クレーム0を目指す①丁寧な言葉づかい、態度で接する。②ベッドサイド、ナースステーション内で無 駄話をしない

(評価) 患者さま、家族より、言葉づかい、対応が悪いと指摘があった。ベッドサイド、ローカ、詰所内での私語が多い。各自、責任と自覚を持って、臨んでいかなければと思う。5、終末期患者・家族のサポート①療養できる環境を作る②患者、家族の心理的サポート③他職種と連携を図り、自宅療養環境を整え る(可能な患者様)④情報の共有(カンファレンスの実施)

(評価)緩和委員による緩和ケアカンファレンスも行われ、スタッフの意識も高くなって来ており、終末期を静かに見守る姿勢が出来ている。ご家族への支援も MSW に入ってもらうことにより、以前より、家族の負担も軽減しているようである。今後、更に、患者様、家族へのケアを充実できるよう取り組んでいきたい。

師長 橋口 みゆき

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3 階西病棟(内科・眼科・小児科病棟)

師 長/瀬古まゆみ副師長/平山靖子 主 任/小川智浩、西川友美子副主任/迫田かおり、鮫島昇樹看護師/大石美波、本東真理絵、南栄作、中村英仁、石井大輔、堂園桃子、後迫究、下江理沙、渡辺由香、蔵元陽子、小坂めぐみ、西田ひずり橋本さおり、鈴木英恵、石井智子、小脇天美、園山愛美、川下貴子、長瀬まゆみ、日高貴久美、中崎希、山之内英子病棟医事/荒河真奈美病棟クラーク/池下由紀看護助手/倉橋かおり、原田玲子、徳浦則子、前田沙希、原崎清美、塰河淳子、小牧愛子

年間目標1、知識・技術の向上をはかり、患者様が安心・  信頼できる看護を提供する2、仲間と協力し、やりがいと誇りを持てる   病棟にする3、病院という組織の一部であることを自覚   する

1、知識・技術の向上をはかり、患者様が安心・ 信頼できる看護を提供する。①自ら学ぶ姿勢を持ち、勉強会・研修への積 極的な参加をする②研修参加後は振り返りを行い、病棟スタッ フに伝達する③特殊なルーチンをチーム間で共有する →小児科・眼科・心カテ・AMI 緊急入院時 のマニュアルを作成する④入院時の説明を丁寧に行い、患者様が入院 生活に戸惑わないよう配慮する⑤看護師であることを自覚し、身だしなみを 整える2、仲間と協力し、やりがいと誇りを持てる 病棟にする①年 2 回面接を行う②ワーク・ライフバランスを整える ・勤務希望入力時の約束を守る ・勤務交代や欠員時は譲り合いの心をもつ

 ・新勤務体制が導入できるよう理解する  ・8 回 / 月の休日が確実に確保できる③委員会を一人一つは受け持つ 責任を持って出席する④愚痴は楽しく言う3、病院という組織の一部であることを自覚 する①コスト意識をもつ ・診療報酬改定に伴う変更を理解し、協力 する ・使用している機器・消耗品は、病院の持 ち物を借りているのだと分かる②病院の理念を理解し、実現に向けて努力す る姿勢を持つ ・病院変更後の名称を名乗ることに慣れる ・退院調整に必要な情報を家族や援助者と 活発に意見交換できる

 今年 2 月より新病棟師長となりました。まだまだ勉強不足で、病棟管理のノウハウも先輩師長様方にお聞きしながらどうにか病棟運営を行っているところです。 3 階西病棟は内科・眼科・小児科の混合病棟で、泌尿器科や耳鼻科の患者様も一部受け入れています。H26 年度より病棟編成が変更となり、急性期患者様の受け入れが 2 階病棟と当病棟の 2 病棟のみとなりました。平均在院日数が短縮され、眼科手術・心臓カテーテル検査の件数も急増しています。それに伴い入院の受け入れが増加し、ベッドコントロールのためかなり業務が煩雑となっている状況にあります。そのような中でも、通常の看護業務を怠るわけにはいきません。スタッフ一人一人の自覚や、やる気・自主的な行動、報告・連絡・相談が必須となってきます。ただただ激務をこなし日々を乗り切るだけではいつか燃え尽きてしまいます。達成感や自己価値を見いだせるようスタッフのケアも行っていかなくてはならないと考えております。

師長 瀬古 まゆみ

平成 26 年度 平成 27 年度病床稼働率 86.27% 86.27%平均在院日数 11.13 日 10.17 日眼科手術件数 287 件 438 件心臓カテーテル件数 142 件 138 件

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看護部

3 階東病棟(地域包括ケア病棟)

看護師長/園田満治副看護師長/榎本親子主  任/丸野嘉行副 主 任/羽生泰子スタッフ/西川秋代、中山君代、関志穂、木藤洋子、 飯田ゆりえ、山口一江、田中優子、眞田由香利、下江理沙、赤木みどり、伊東正子、武田まゆみ、砂坂知美、 山下育代、前田紗希、山口保美、河野鈴子、河野幸子、 岩崎良子、杉田笑子、三宅京美、阿世知修子、池濱悦子

1、患者様が安心して退院できるような退院 支援を行う。2、患者様の心身の回復をめざし、心のこもっ た看護サービスを提供する。

評価活動計画 1転入早期より、他部門との連携を図りながら退院支援を実施する。・在宅復帰率 70%以上、転入後2か月以内の退院については目標達成でいているが、患者カンファレンスを全患者様には実施出来ておらず、定期的な開催も出来ていない、個別な退院支援・疾患別の支援も確立できておらず、来年度に取り組みたい。達成度 50%

活動計画 2様々な診療科の患者様に対応するため、個々の看護技術・知識の向上をはかる。・院内勉強会の参加回数の増加無く、病棟内の勉強会も開催出来ておらず、目標達成は出来ていない状態。看護研究に関しては、包括ケア病棟開設1年の問題点や今後取り組むことを明確にすることが出来た。達成度 50%

活動計画 3医療事故防止・医療事故発生は無く、転倒転落の事例が多数を占めた。今後も医療事故発生0を目指し活動を続けたい。事例検討会は実施が出来ておらず、小さな事例も取り上げて対策を今後は検討したい。達成度 70%

活動計画 4院内感染防止・マニュアルに沿った対策はとれていた。今後もマニュアルに沿って感染対策を進めて行きたい。達成度 80%

師長 園田 満治

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4 階病棟(回復期リハビリテーション病棟)

看護師長/山口さつき副看護師長/ 矢野順子主  任/牛野文泰スタッフ/三山靖迪、井上功巳、新井理恵子、永浜みや子、江口貴子、岩屋ともみ、山田こず恵、門脇照子、春村美智枝、大崎路代、上妻てるみ、長野香奈、日高なぎさ、堀切ひとみ、大石きよみ、塰川淳子、大田英子、二宮順子、笹川美知枝、南香織、木原真子

1.退院時指導の充実・リハスタッフと情報を共有し、早期に転帰先を検討、退院に向けて本人及び家族指導を行う。(達成率;60%) 医師・PT・OT・ST・MSWと共に転入時カンファレンスを行い、リハビリ目標・退院先・入院期間の検討を行い退院準備がスムーズにできた。指導内容については食事・内服について充実する必要がある。・月 1 回以上のカンファレンスを行い、定期的な計画評価・見直しを行う。(90%)各プライマリーナースが主導し、全患者について実施できた。2.医療事故の減少・リハビリ申し送りノートを活用し、病棟全体で介助方法を統一する。 (70%) 安静度の変更を中心に、セラピストと看護職員の間で情報共有できた。時々、休日明けなどで情報を把握していないメンバーがいた。

転倒転落の件数は、昨年と比べてあまり変わらない。・リスク発生後 48 時間以内にリスクカンファを行い、対策を立てる。(70%) 事故発生の翌朝の申し送り時に全体への周知を図ると共に、カンファレンスを行った。・丁寧な言葉使い、誠意ある態度で対応する。 (60%) 言葉使いが荒い、入浴時の対応が乱雑などの苦情が 4 件あり、全体での話し合いを実施して接遇改善に努めた。また、不適当な言葉使いなど気づいた時に注意しあえるような人間関係も作る必要がある。3.業務改善・月 1 回の勉強会を継続する。実施できない月もあり、6 回 / 年の実施だった。・週 3 回の病棟レクレーションを実施する。 (30%) マンパワー不足のため、1 回 / 週の実施がやっとであった。3回の設定に無理があった。

師長 山口 さつき

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透析室

看護師長/上妻智子主  任/門脇輝尚副 主 任/羽嶋民子スタッフ/中原美智子、橋元昭子、宮原和子、濱尾悦子、中脇妙子、延時ゆかり、上妻さゆみ、阿部渚、鮫島秀子

年間目標1. 緊急時、災害時の対応ができるようにな る!2. 導入期の患者指導ができるようになる!3. 医療事故0の継続!

行動目標○緊急時、災害時の対応1. 緊急時の災害対応に関しては、近年日本各地で地震災害等が発生した事や、最近では熊本地震などの影響もあり、災害を特に身近に感じる年になり、災害についてより深く考えさせられました。その為災害時の対応に備えた備品や患者情報の更新については、各担当を中心に、プライマリー看護師が実施しました。評価としては個人差があり、11%が出来た、44%がまあまあ、44%がやや不十分との評価でした。この結果については実際に患者様と共に、災害をイメージしながら災害時の読み合わせなど計画に上げながら、実際出来なかった事が影響したと思われます。その事から、災害対応マニュアルのチャート化継続と、共に実際の災害をイメージし患者さんを含む訓練を今年度は実際に計画していきたいと思います。

○透析看護実践能力の向上1. 透析室独自の勉強会や業者主催の勉強会は、昨年度は 12 回実施し、年間計画に基づき各テーマを上げて実施しましたが評価としては、まあまあ出来たが 55%、あまり出来なかったが 44%という結果でした。患者指導については、導入期の看護や個人指導に関して、出来たが88%不十分が11%でした。水分管理指導、体重管理指導を今年度も継続し、導入期・維持期共に個々の状況に応じた指導強化を実施

して行きたいと思います。 ○医療事故防止への取り組み1、ひやりはっと報告と周知に関しては、出来た 20% まあまあ出来た 77%という結果でした。その都度カンファレンスや申し送りで話し合いを持ち、話し合った内容に関しては、メールやノートで情報を共有する事が出来たのではないかと思います。

○職場環境の改善1. 患者様の増加に伴い、ベットコントロールの困難やマンパワー不足・業務の繁雑化が問題となる状況から、限られた人員で、事故防止に努め、安全、安心な透析治療を患者様に提供出来る様、勤務体制の見直しや、時間差出勤増設の検討を継続してきましたが、今後も改善に向けてスタッフ全員で努力して行こうと考えます。

師長 上妻 智子

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薬剤室

薬剤師:渡辺祥馬、佐藤麻人薬剤部助手:日高清美、横山ゆきえ、山内良子

1.DI 情報の充実 これまで薬剤部や病棟・外来に掲示してあった資料を電子カルテのトップページの薬剤部タブにまとめた。(患者様に説明時使用できる写真入りの資料、抗凝固薬術前休薬一覧、経口 DM 薬インシュリン製剤一覧、小児薬用量一覧、抗インフルエンザウィルス薬一覧、NOAC 一覧等)2. 抗がん剤の無菌調剤数 使用レジメン数の増加、入院の化学療法の増加にスムーズに対応することができた。外来化学療法件数は減少傾向。(入院化学療法:493 件 / 年)(外来化学療法加算:233 件 / 年) 今後も入院、外来化学療法に積極的に取り組んでいきたい。3. 服薬指導件数

 各診療科別に担当薬剤師を置きチーム医療の一員として薬剤指導を行っている。マンパワー不足により昨年度に比べ 20% 減となった、厳しい状況である。(1450 件 / 年) 4. 持参薬の管理 入院時、持参薬を検薬しこれまでの薬歴と継続の有無の確認などを行い、継続の場合、持参薬科で入力し有効利用を行った。(1100万 / 年)5. 在庫管理 剤購入費の予算を念頭に不良在庫がないよう採用薬の見直しなど医薬品の在庫管理を適切に行った。化学療法の増加に伴い高価な医薬品購入も増加しているため、なかなか難しいところである。

薬剤師 佐藤 麻人

平成 27 年 平成 28 年4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月 10 月 11 月 12 月 1 月 2 月 3 月 合計

件数 223 171 162 116 99 121 122 105 84 67 110 70 1,450

H27 年度 服薬指導件数

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中央放射線室

 当画像診断室スタッフは、放射線技師6名 補助スタッフ 3 名 で運営し、放射線科読影医は2名(非常勤)で運営しております。夜間・休日等はオンコール対応で基本 365 日検査可能な体制を整えております。読影環境については、土曜のみ非常勤にお願いしており、その他は遠隔画像診断システム(かごしま救急医療画像診断システム等)を利用し365日24時間対応で読影環境を整えております。

《年間目標評価 (2015 年度)》目標① 一般撮影領域、再撮影率 1.5%以下に抑える実態)再撮影率:1.59%(再撮影回数:659 回)評価)前年度 1.88%に比べ減少傾向であるが、

予防可能な異物未確認が再撮影が20%を占めることから何らかの対策を講じる必要がある。

目標② 新人 (2 名 ) のCT・MR技術的強化方法)CT 装置 新人 1 名  MRI 装置 新人1

名 専属化し CT/MRI 主任者が全検査において指導を行う。

評価)ルーチン化された検査においては、総合的にほぼ検査可能な状態である。

   また、患者の状態・病変等に応じて適切なプロトコルの選択が可能となり、診断

目的に適した検査の実施が出来つつあるが、 撮像・画質的な理論や造影理論を理解を深める必要があり、より幅広く技術的に向上していく必要性あり、配置の移動も考えていく必要性がある。

   今後は、技術的以外の運用面やコミュニケーションも強化していかなければならない。

目標③ CT 検査の効率化  CT 検査における技術的強化や補助スタッフの配置により、 2014 年度 5,927 件 から 2015 年度 7,317 件と増加した。 検査効率性の向上や、さまざまな検査に対応できるスタッフが整ったためと考える。 また、脳神経内科・外科の常勤化も要因と考えられる。総括)諸事情による人員不足の期間などもあ

り、日々の検査業務・教育に時間をとられ、診断画像の向上のための検証・設定・勉強会等や被ばく低減の評価等が不十分であり、 今年度は重要な課題として取り組んでいかなければならない。

放射線技師 長瀬 ゆかり

写真上 : 能野 井上 田上室長 桑原写真下 : 江口 川畑主任 宮城

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中央放射線室平成27年度 実績

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中央放射線室主要検査装置紹介

CT 東芝メディカル社の Aqilion ONE(320 列 ) を導入。体軸方向に 320 列の検出器を備えているため、1 回転で 16cmの範囲が撮影可能法なのが特徴です。この撮像方法を利用することで、頭部は 0.5 ~ 1.5 秒、冠動脈は最短 0.35 秒という短い時間で撮影を行うことができます。

MRI 東芝メディカル社の VantageTitan 1.5T を導入。検査空間の開口部を従来より 1.3 倍広くすることで画質を犠牲にすることなく、今まで検査の出来なかった体の大きい方、閉所恐怖症の方などさらに多くの方に快適な検査環境を提供しています。

DR 東芝メディカル社の ZEXIRA を導入。          FPD( フラッパネル ) の搭載により、黒 / 白つぶれがなく、奥行きのある画像を実現する。常に最適な画質調整を可能にする最新鋭の画像処理テクノロジーを搭載しています。また、システムの可動範囲が 139cm と広く、被検者の動きを最小限に抑え頭頂かあら足先まで、より安全な検査が可能です。  可動域が広いため嚥下造影等が無理なく検査可能となりました。

マンモグラフィー 富士フィルムメディカル社の AMULET を導入。     直接変換 FPD( フラットパネル ) を搭載しており、画素サイズ世界最小の 50 μ m の高精細な画像で乳腺内の微小石灰化も鮮明に描出することが可能です。また、女性技師もおりますので安心して検査を受けられる環境になっています。

アンギオ 東芝メディカル社の Infinix Celeve-i を導入。主に心臓の検査・治療を行っています。Infinix Celeve-i は FPDを搭載しており、高画質で検査を行うことができることに加え、きめ細やかなパルス透視レートを設定し必要最低限の線量設定で検査・治療を行えるので、長時間に亘る検査・治療で問題となる、患者様への医療被曝や術者への職業被被曝の低減を実現しています。

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中央検査室

室長/遠藤禎幸主任/宮里浩一臨床検査技師/遠藤友加里、高田忠雄、河野和也非常勤/原由美子、荒井伸代助手/鮫島由紀

 現在、当院の臨床検査室は常勤技師5名、パート技師2名、検査助手1名が在籍しています。検体検査 ( 血液検査・尿検査など ) や生理検査 ( エコー検査・心電図・肺機能検査など )の幅広い業務をこなしており、夜間や休日はオンコールで対応しております。 今年から、当検査室に社会人1年目の新人検査技師が配属されました。ベテラン技師は新人技師に負けないように、新人技師は経験を積んで早く一人前になれるように、互いの相乗効果で種子島の地域医療に貢献できるよう、検査室一同頑張っていきます。

<平成27年度 臨床検査室目標の反省>○平成27年度 臨床検査室目標①臨床検査技師の正規職員増員②日本医師会精度管理への参加と評価の向 上

③医療事故防止の継続 臨床検査技師の増員に関しましては、常勤技師1名、パート技師1名を増員することができました。今までは人員不足によって研修会などに参加するのが厳しい状況でしたが、これからは積極的に各研修会や勉強会に参加し、個々人のスキルアップに力を注いでいきたいと考えております。 日本医師会精度管理の成績評価は、95点( 100点満点中 ) でした。今後も検査機器のメンテナンスや精度管理を厳密に行い、迅速かつ高精度な検査結果を出すように努力していきます。 医療事故防止の対策として、当検査室では些細な事例も検査室専用事例報告書に記載し、検査室全体的に伝達するようにしています。事例報告書には、事例の経緯・原因・今後の対策を記入してもらい、同じミスを繰り返さないように全員で気を付けています。平成27年度は、検査室内では大きな医療事故は起きておりません。引き続き、検査室内事例報告を行っていきたいと思います。

室長 検査技師 宮里 浩一

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中央検査室診療支援部 病

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臨床工学室

室長/細山田 重樹(平成 19 年度入職)主任/芝  英樹(平成 19 年度 11 月入職)   亀田 勇樹(平成 26 年度入職)   上妻 友紀(平成 26 年度入職)   西  伸夫(平成 27 年度入職)   小野 優美(平成 27 年度 9 月入職)   下村 和也(平成 28 年度入職)

 臨床工学技士室の平成 27 年度の実績評価等患者様に治療を行う上で必要不可欠なものに医療機器が挙げられます。 臨床工学技士室(通称ME室)では医療機器の中央管理化を進め、患者様に使用する前に安全に使用できるように始業点検を行い、終了後に清掃及び異常がないかの終業点検を行い、また使用中や定期的に点検を行うことで、安全に患者様に使用できるように日々精進しています。 また院内で使用中の装置に不具合、故障などが起きてしまった場合にトラブルの対処、及びメーカーとの連絡を取り合い、祝日、夜間時の緊急体制をとることで、トラブルが最小限にとどまるように業務を行っています。 ME 室の平成 27 年度の目標として、今年度メンバーが増員したことにより、『より一層、臨床業務や点検業務を手厚くし充実を図る』を目標として掲げていましたが、重大なトラブルもなく、またトラブルを未然に防ぐことができた等、目標は達成できたと考えています。

平成 2 7年度の実績としては、(平成 27 年4月~ 28 年 3 月集計)

高気圧酸素治療の件数において救急疾患は 138 件、非救急疾患は 166 件。計 304 件。院内の点検、修理依頼数は 148 件。中央管理機器の始業点検数は 1560 件。中央管理機器の保有台数は 118 台。夜間、祝日の緊急連絡は 9 件。(緊急透析、手術は除く)以上となっています。  患者様に使用する医療機器は生命に重大な影響を及ぼします。安全にまた安心して使用することができるように技術、知識を習得し日々の業務に努めたいと思います。

主任 臨床工学技士 細山田 重樹

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栄養管理室

病院管理栄養士 / 渡邉里美、川地歩淀川食品株式会社(給食委託会社)管理栄養士/高木智郷栄養士/平野彩、内山桃子、田邉梓調理師/大崎安子、濱川スミ子、錨通子、山下朋昌、榎本修司調理員/中村壽子、田上みなみ、船本育枝、芝みゆき、橋口未来、向井美奈子洗浄パート/梶浦智穂乃、福元ナルミ、長野佐喜代

<主な業務内容>〇食事提供:朝食7時 30 分 、昼食 12 時、 夕食 18 時以降(分食:10 時、15 時)※入院患者様以外に、外来透析の食事希望の方、託児所にも食事提供しております〇備蓄食品の管理〇栄養管理委員会:年 3 回、喫食嗜好調査などの実施とその結果を発表し、それを基に委員会内で病院食に関して検討を行っております。〇栄養指導:医師の指示の下で入院中と外来にて実施(図 2)〇栄養管理:入院時~退院までの間、SGA(主観的包括的評価)を用いて栄養状態をチェックし、食事内容の検討や関連職種へ連絡相談を実施〇 NST 委員会:多職種にて患者様のサポート

について毎週金曜日にカンファレンスと回診< H27 年度の評価>平成 27 年度の病院食に関するデータは図1の通りです。食数は、特に大きな変動もなく、例年通り推移していました。 当院では、平成 27 年 6 月から栄養サポートチーム加算が施設基準に追加されましたが、栄養指導に関しては、NST 専従と栄養指導業務を分担している為、H27 年度から減少傾向です。(図2) 現在、全国的にも高齢化社会が進む中で、当院における入院の高齢患者割合は、【約83%:(前期高齢者 14%、後期高齢者 69%)】と多く、食事提供に関する【咀嚼・嚥下・味覚の変化など】への個別対応も増加傾向です。これらを踏まえて、【嚥下調整食分類 2013】を基に、言語聴覚士と当院の食事形態などの見直しを図っております。

室長 管理栄養士 渡邉 里美

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リハビリテーション室

リハビリテーション室理念 「尊重」「会話」「発信」「共歓」リハビリテーション室 平成 27 年度目標 役割の自覚と役割の発揮 ~ひとりはみんなのために       みんなはひとりのために~

 リハビリテーション室では、入院・外来患者様、急性期から回復期・生活期の患者様、こどもさんから高齢者まで、様々な年代、様々な疾患・病期の患者様を対象に日々、リハビリテーション介入をさせていただいております。 スタッフは、理学療法士(PT)25 名、作業療法士(OT)14 名、言語聴覚士(ST)6 名、鍼灸指圧マッサージ師 1 名、指圧マッサージ師 1 名、助手 2 名の 49 名で構成しています。 今年度は、療法士(PT、OT、ST)の病棟担当制を導入し、患者様に関わる職種とより密に連携をとりやすい体制としました。その結果、各科医師による回診への帯同、患者様おひとりおひとりのカンファレンスの開催、リハビリテーション総合実施計画書に基づいて患者様やご家族様へ丁寧な説明と同意を得た上でリハビリテーション実施をさせていただいております。

<年間目標の振り返り> 療法士それぞれの「役割」、例えば患者様やご家族様にとっては「担当療法士」、医療者間では「チーム医療推進メンバーのひとり」、新

入職員にとっては「プリセプター」、実習生にとっては「バイザー」等、私たち療法士には様々な「役割」があります。その「役割」を自身が自覚し、最大限の力が発揮できるようにしていくこと、また、私たちリハビリテーション室のメンバーが互いのメンバーのために考え動く事ができれば、患者様への治療還元に繋がると考え、上記目標としました。 目標は 70%達成したのではないかと考えます。ひとつの「役割」の自覚、発揮については達成できてきているものの、複数の「役割」に対してはまだまだ発揮していく際に時間がかかる事や、他療法士との力が更に合わせあう事が重要と考えます。

<院外活動> 毎年、要請に応じて島内や屋久島へ療法士を派遣しています。主な活動としては、屋久島地区障害児等療育支援、中種子養護学校、保健センター主催のコスモス教室、乳幼児検診、介護支援センターでの講習会、種子島地区障害者自立支援協議会構成委員、せいざん病院、屋久島町栗生診療所への講師派遣、種子島難病患者地域支援ネットワーク事業(医療相談)等です。これからも、熊毛圏域のリハビリテーション(地域包括ケアシステム)の一助となりますよう、可能な限り地域の要請に応じて参りたいと思います。

リハビリテーション室部長兼室長 早川 亜津子

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リハビリテーション室<リハビリテーション室研究発表会> リハビリテーション室内教育係りの計画により、6 月から稼動しました。研究メンバーやテーマを検討し研究計画書の提出、中間報告、最終報告、資料提出、プレ発表(①②)、最終資料提出(抄録、発表データ)、2 月に研究発表会開催となりました。

私たち療法士が研究した上記演題を院外の学会等で発表できるように、研究を重ねていきたいと思います。

 各所属士会の新人教育プログラムの履修・修了や学会発表も継続し、各認定・専門療法士の取得・育成を目指していきたいと考えます。<求人活動> 療法士の8割は島外出身者であり、全国から種子島へ集まってきています。求人活動については関東、関西、九州を中心に経験者や新規卒業者の採用を目指し、今年度は PT5 名(うち経験者 1 名)、OT3 名(うち経験者 1 名)の採用へ繋げることができました。 今後も戦略的な採用計画を立て、種子島のリハビリテーションの魅力をアピールし療法士の確保を継続していきたいと考えます。<管理者> スタッフが増加したリハビリテーション室では、これまで管理者は室長と主任のみであったが、今年度新たに管理者候補者を増員しました。役職としては、副室長 2 名(酒井宣政・濱添信人)、主任 2 名(川原亮・土田由香里)、副主任 7 名(荒木潮彦・中村裕二・中原愼次朗・門脇淳一・立花悟・大橋みなみ・小脇尚代)の 11 名が拝命となった。 種子島のリハビリテーションのためには管理者候補者の成長がリハビリテーション室の鍵となると考えております。これからも管理者候補者の成長を援助していきたいと考えます。

診療支援部

発表者 共同研究者 演    題

PT 門脇淳一 是石裕介(PT)、平安山航志(PT) 当院入院となった患者様における骨折要因―なぜ?どこで受傷するのか?―

PT 吉武寛朗立花悟(OT)、荒木潮彦(ST)川原亮(OT)、上妻早織(OT)大坪正拓(PT)、大城栄太(PT)武石久雄(ST)

人工呼吸器管理を要する患者と家族へのリハビリテーションチームの関わり方~アギュララの問題解決危機モデルを用いて~

PT 中村裕二西愛美(OT)、八木通博(ST)田島拓実(PT)、福島佑(PT)前田徳亮(PT)、田上めぐみ(OT)

地域包括ケア病棟 離床への取り組み~「病気に勝動!」を通して見えてきたもの~

OT 上野瞬

中原愼次朗(PT)、梅田裕美(PT)山本大介(PT)、畠本裕一(PT)井上大介(PT)、宿利佳史(PT)大津留麻子(PT)、土田由香里(OT)川畑真由子(OT)、八嶋真(OT)宮崎一成(OT)、馬場優香(ST)

より良い退院支援を目指して~家屋訪問前カンファレンスを実施して~

PT 新福晃基 坂口淑子(PT)、濱添信人(OT)松尾あやの(ST)

島内のリハビリテーションサービスに対する認識についてのアンケート調査

<院外発表>発表者 発表学会名 演    題

ST 八木通博 リハビリテーション・ケア学会2015in 神戸(10.1 ~ 2)

種子島における急性肺炎・誤嚥性肺炎による再入院数とその関連要因に関する一考察

PT 平安山航志 理学療法士協会新人教育プログラム症例報告会(12.5) 左心原性脳塞栓症を呈した症例の機能的姿勢に着目して

PT 梅田裕美 理学療法士協会新人教育プログラム症例報告会(12.5)

右視床出血により重度感覚障害を呈した症例~歩行に着目して~

OT 宮﨑一成 回復期リハビリテーション病棟協会研究大会 in 沖縄(3.4 ~ 5)

退院患者から振り返る回復期リハビリテーション~回復期リハビリテーションスタッフ意識調査~

PT 早川亜津子 回復期リハビリテーション病棟協会研究大会 in 沖縄(3.4 ~ 5) 脳卒中後遺症者における「長座位殿筋歩行」に関する検討

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 当センターでは通院患者様への外来リハビリテーションを実施しています。骨折後や脳卒中後のリハビリテーションや地域で肩や腰、膝などに障害をもって暮らされている方、スポーツ等で靱帯損傷など怪我をされた患者様に対して、理学療法、作業療法、言語聴覚療法、さらにあん摩マッサージと物理療法を提供しています。外来リハビリチームでは、平成 27 年度の目標として「在宅を見据えた身体機能の底上げ」を挙げておりました。外来リハビリに来られる患者様は実際の生活場面で障害や機能的に困っている等あり、それに対して、各療法を提供することで自宅での生活をよりよいものにして頂きたいと考えております。その為、身体機能を底上げすることで、生活場面だけではなく、趣味、余暇活動が充実できるようにアプローチを行ってきました。今後も自宅での練習等を行い、患者様と一緒に障害を改善して行っていきます。また、当センターでは療育に対しても、積極的な関わりを行っています。「運動発達に遅れがある」

「落ち着きのない」「集団場面への参加が苦手」など、お子様にとって、保護者様とって、困り感がある方に対して、遊びを通して、身体の発達、心の発達、コミュニケーションの発達を促すアプローチを行っています。

 種子島に住むお子様から高齢者の方々に対して、よりよい生活を送れるよう、一つの支えとして、リハビリテーションの提供を行っています。

チームリーダー 理学療法士 山口 純平

 一般外来チームリハビリテーション室

疾患名 件数変形性関節症 34下肢骨折 33上肢骨折 26腰部脊柱管狭窄症 22脳梗塞 21肩関節周囲炎 17脳出血 11肩腱板損傷・断裂 10椎間板ヘルニア 8靱帯損傷・断裂 7手指腱断裂 5半月板損傷 5アキレス腱断裂 3脊椎圧迫骨折 3骨盤骨折 1鎖骨骨折 1脳腫瘍 1その他 82合計 290

疾患別療法 件数 単位数(1単位 20 分)脳血管疾患等リハビリテーション料(1)

(廃用症候群以外) 3009 6445

脳血管疾患等リハビリテーション料(1)(廃用症候群) 1 2

脳血管疾患等リハビリテーション料(1)(要介護・廃用症候群以外)基準外 662 814

運動器リハビリテーション料(1) 6534 7315運動器リハビリテーション料(1)

(要介護)基準外 367 410

物理療法 11881 算定なし

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診療支援部

 2階病棟チームでは脳外科・整形外科・外科の急性期のリハビリテーションを行うチームとして受傷・発症間もない患者様に対してリハビリテーションを提供してきました。急性期病棟では、全身状態をみながらリハビリテーションを進め、同時に精神面もケアできるリハビリテーション介入が必要となると考え、平成 27 年度は『患者さんの土台をチームで作る』という目標を掲げ取り組んできました。“ 土台 ” の意味には身体面・精神面を含めた生活という意味を込め、チームとは理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などのリハビリテーション室スタッフだけでなく、医師や病棟看護師、本人様やご家族様までを含めたチームを考えていました。昨年1年間取り組んできましたが、リハビリテーション室スタッフ同士での連携も不十分なことが多く、そこからの基盤作成に時間を要し、病棟も含めたチームでの連携に対する取り組みは、まだまだ不十分である現状です。 平成 27 年度は病棟ごとのチーム制になり、セラピスト間でも話しをする機会が増えたことで自分の担当患者様だけでなく、チーム全体で患者様をみていけるように勧めてきました。少しではありますが、セラピストそれぞれが担当患者様以外にも目を向けることが増えてきたと感じています。これからも島民のみなさまのためによりよいリハビリテーショ

ンが提供できるように知識面はもちろん、多職種との連携も強化していけるように考え行動していきたいと思います。

チームリーダー 副主任 作業療法士 大橋 みなみ

 2 階病棟チームリハビリテーション室

疾患名 件数下肢骨折 172脊椎圧迫骨折 110脳梗塞 104全身性筋萎縮 95上肢骨折 49脳出血 34肺炎による廃用症候群 26骨盤骨折 15外科術後による廃用症候群 14硬膜外(下)血腫 12癌術後による廃用症候群 12人工関節置換術 11膝関節(靭帯・半月板)損傷 10くも膜下出血 10てんかん重積状態 8腰部脊柱管狭窄症 7脳挫傷 6パーキンソン病 5手指腱断裂 5脊髄損傷 5下肢切断 5脳腫瘍 4頚椎症性脊髄症 4肋骨骨折 3椎間板ヘルニア 3鎖骨骨折 2その他 25合計 756

疾患別療法 件数 単位数 (1 単位 20 分 )脳血管疾患等リハビリテーション料 (1) 廃用症候群以外 6961 12206脳血管疾患等リハビリテーション料 (1) 廃用症候群 1051 1592運動器リハビリテーション料 (1) 7129 12586消炎鎮痛等処置(マッサージ) 159 159退院時リハビリテーション指導料 175 175退院前訪問指導料 5 5

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診療支援部

 3 階西病棟は、内科・眼科・小児科を主とする病棟です。その中で、リハビリテーションを提供するのは、主に内科で入院された患者様となります。平成 27 年度リハビリテーション室 3 階西病棟チームは、理学療法士(以下PT)3 名、作業療法士(以下 OT)3 名、言語聴覚士(以下 ST)2 名の 8 名が所属しております。平成 27 年度の年間目標を「その人らしい生活獲得のための援助」とし、リハビリテーションの提供に努めてまいりました。年間目標を念頭に①「リスク管理」②「PT・OT・ST の専門性を活かす」③「その人らしさと何かを常に考え行動する」の行動目標を掲げ、業務に励んでまいりました。①リスク管理 急性期病棟であり、病状が安定していない患者様に対しても早期から、リハビリテーションを提供するためには、内科疾患に対するリスク管理は必須です。その内科疾患へのアプローチの基本を持って、PT・OT・ST はサービスの提供に努める必要があります。②「PT・OT・ST の専門性を活かす」 PT・OT・ST は専門職であり、その専門性を持ってリハビリテーションの提供を行います。③「その人らしさとは何か?常に考え行動する」

 そもそもリハビリテーションとは、「復権」を意味し、「病気や障害によって失われた人生を取り戻すこと」です。人生とは人それぞれであり、人生は人によって当然異なるものです。ただ疾患のみを診るのではなく、退院後へと続く患者様の人生を視ることが必要となります。我々が接するのは「病気」ではなく「人」であることを忘れないように業務に取り組みました。

 病院に入院し退院をする患者さんは大きく分けて、3 つの転機を迎えます。①自宅への退院、②転院・施設への退院、③死亡退院です。 ①②に対しては、廃用症候群(安静臥床によって引き起こされる心身機能の低下)の予防や、低下した心身機能を向上し入院前のレベルへと戻すことを念頭に介入しました。③に対しては少しでも苦痛を取り除き、安楽に過ごしてもらう直接的なアプローチを行います。残された時間を家族と過ごす中で、家族が患者様に対して出来ることへの指導等の間接的アプローチを中心に介入しました。 今後とも、「その人らしさ」を取り戻せるよう、リハビリスタッフ一同取り組んでいきたいと思います。

チームリーダー 主任 作業療法士 川原 亮

 3 階西病棟チームリハビリテーション室

疾患名 件 数急性肺炎による廃用症候群 229全身性筋萎縮 320誤嚥性肺炎による廃用症候群 38骨折 17その他 64合計 668

疾患別療法 件数 単位数脳血管疾患等リハビリテーション料(1)廃用症候群以外 22 2313運動器リハビリテーション料(1) 345 6381脳血管疾患等リハビリテーション料(1)廃用症候群以外 292 9053

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診療支援部

 当院地域包括ケア病棟は、平成 27 年 1 月より稼働を開始して 1 年を過ぎました。平成26 年 4 月より、地域包括ケア病棟を開設するため、看護師や看護助手など病棟スタッフと協力しながら、様々な準備を行ってきました。開設するまで苦労もありましたが、当病棟のリハビリスタッフも、地域包括ケア病棟の一員として様々な活動を行ってきました。 平成 26 年の診療報酬改正より、地域包括ケア病棟が新設され、地域包括ケアシステムの中の重要な機関として位置づけられています。地域包括ケアシステムは、「住み慣れた地域でその人らしい暮らしを最後まで続けられる社会の実現」という目標を念頭に置いています。 当病棟では、リハビリテーションの対象となる方に対し、疾患別リハビリテーションの提供はもちろん、「病気に勝動」といった集団活動での取り組みや、病棟でのケースカンファレンスなど、様々な取り組みを行ってきました。患者様が安心して退院できるように、入院・転入初期から患者様の目標を共有し、院内、地域内の他職種協働による支援を行います。 他職種と一体になった支援を行うために、まず、平成 27 年度の年間目標として「直接会って、言葉で伝える」という目標を立て、患者様が退院した後、どのような生活を送られるのか、介護保険サービスや、訪問看護・リハビリなど、どのような支援が必要なのかということを、患者様を取り囲む医師、看護師、

薬剤師、栄養管理士などによる他職種間で情報共有を行い、ケアマネジャーや MSW などとも連携を取りながら、より良い退院支援を目指してきました。これまで様々な取り組みを行ってきましたが、「住み慣れた地域でその人らしい暮らしを最後まで続けられる社会の実現」という点で、もっと病棟スタッフとして全体での意識統一が必要だと考えています。患者様の退院先での生活をより詳しくイメージすることや、共通の目標をしっかり設定することなど、課題は残されています。 今後、患者様がより快適な入院生活を送れるように、また、退院後のより良い支援を目指せるよう、院内外での他職種間で積極的な情報交換や共有、また現在提供している「病気に勝動」をより地域での社会参加に向けた変化が必要であると感じています。

チームリーダー 副主任 理学療法士 中村 裕二

 地域包括ケア病棟(3 階東病棟)チームリハビリテーション室

疾患名  件数全身性筋萎縮 243肺炎による廃用症候群 201外科的術後による廃用症候群 7骨折:下腿 42骨折:上腕 33骨折:その他(圧迫等) 19筋腱断裂 4その他整形疾患 12脳血管疾患 3パーキンソン病 4症候性てんかん 2その他 7合計 577

疾患別療法 件数 単位運動器リハビリテーション料(1) 7135 20083脳血管疾患等リハビリテーション料(1)廃用症候群以外 370 1453脳血管疾患等リハビリテーション料(1)廃用症候群 3299 10459

リハビリテーション総合計画評価料 676退院時リハビリテーション指導料 264退院前訪問指導料 24消炎鎮痛 375

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診療支援部

 地域包括ケア病棟 「病気に勝動」についてリハビリテーション室

 当病棟では開設当初より、症状を早期に改善させ在宅復帰率を高める為には患者様の臥床傾向を軽減させる事がまず、第一に必要だと考え、病棟内での集団レクリエーションを開始し、個別訓練以外での離床を促す事を始めました。このようなレクリエーションを実施することにより、患者様の一日の物理的な離床時間増大を図ることが出来ました。 しかしレクリエーションを実施していく中で,単に離床し楽しんでいただくだけではなく、専門職による目的を持った集団活動が必要と考えられました。平成 27 年 11 月よりレクリエーションを目的のある活動、現在の「病気に勝動」へと変化させ取り組みを行っております。 病気に勝動は月曜日 ~ 土曜日の午前 10 時と午後 3 時からの 1 日 2 回実施しています。患者様の誘導も含め、1 回につき約 40 分間行っています。 午前 10 時からの嚥下体操は昼食前の嚥下機能の向上などを目的に、早口言葉や歌などの発声練習を行います。午後 3 時からは上下肢の運動や ADL 要素を取り入れた運動、また脳トレーニング、ST による勉強会を開催しています。曜日ごとのスケジュールを掲示し、内容がわかるようになっています。 また患者様の誘導中に車椅子への移乗動作を行ったり、杖や歩行器での移動も実施したりと基本動作能力や ADL 能力向上に向けた要素も含まれます。 患者様同士のコミュニケーションを図ることにより、身体機能面の向上も含め認知機能面やコミュニケーション能力の向上など幅広い要素が取り入れられた活動の内容で行っています。 さらに退院後の意欲的な社会参加を含めた生活を応援するため、活動に参加された患者様には退院時に表彰状を授与しています。 現在、病気に勝動には病棟全体の 1/3 以上の方が参加しています。御自分で起き上がるこ

とが困難な方の中でも、1 日に最大で約 1 時間20 分の離床時間の増加した方もいらっしゃいました。 また「病気に勝動」によって、「元気になってきた」、「自発性が出てきた」、「笑顔が増えた」などの変化が起こりました。患者様からは「無いと寂しい」、「毎日参加したい」など肯定的な意見が多く、「病気に勝動」が始まる時間を気にして座って待っている方もいるなど入院生活の一部として定着してきています。 今後も、患者様が退院後も住み慣れた地域で、その人らしい生活ができるよう病気に勝動を行っていきます。

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診療支援部

平成 27 年度 年間目標 「安全に、安心に、いきいきと」 回復期リハビリテーション病棟チームでは、患者様やご家族様に対し、退院後の生活において、種子島の住み慣れた地域で再び安全に安心していきいきと、その人らしい生活を送って頂きたいという想いがあります。そこで、平成 27 年度は「安全に、安心に、いきいきと」という年間目標を掲げ、メンバーが安全チーム、安心チーム、いきいきチームの 3 つに分かれて取り組みを行って参りました。 安全チームでは、情報共有を丁寧に行っていくことで患者様の安全に繋がると考えました。そこで、病棟スタッフへの申し送り時は、口頭での報告やノートへの記載だけでなく、病室で使用している自立度や禁忌事項が記載された表や札をその都度変更し、Ns. に確認してもらうことを挙げました。また、セラピスト間での申し送り時間を朝に設け、コミュニケーションを密に行っていくことを挙げました。結果として、セラピスト間だけでなく病棟スタッフとのコミュニケーションも増え、特に病棟スタッフから声をかけてもらえる頻度が増えたと感じます。これらの取り組みが、患者様の安全に繋がったかどうかを判断することはできませんでしたが、学んだことは多くありました。「安全」とはどこまでいっても保障することが難しく、だからこそ考え意識し続けることが重要であり、情報共有は大切ですが、なにを共有すべきかがもっとも重要であると感じました。 安心チームでは、研究発表のテーマとしても取り上げ、セラピストが退院後の生活をよりイメージできるようになることで、患者様・ご家族様の抱える不安とその要因となる問題を見極めることができるのではないかと考えました。具体的な行動目標として、①家屋情報問診票の活用、②家屋訪問前カンファレンスの実施、③家屋訪問後報告会の実施を挙げ

ました。セラピストからは、「様々な視点からのアドバイスがもらえてよかった」、「セラピストごとの情報収集における量や質のバラつきが少なくなった」、「以前より家屋調査へ行く目的がはっきりした」など実施してよかったという意見が多く聞かれました。また、必ずしもこれらの取り組みが必要なのではなく、何の為に行うかが重要であり、退院支援における一つの手段として実施していけたらよいのではないかという意見もありました。全体的には、実施する以前に比べ、ご家族様と早期からお話しさせて頂く機会も増え、患者様・ご家族様を中心に据えて、問題解決に取り組んでいけたのではないかと考えます。研究発表後には、病棟スタッフから、セラピストだけでなく一緒に取り組めたらいいですねと言って頂けました。病棟スタッフと協力し合って、より良いものが提供できるよう今後の取り組みも検討させて頂きたいです。 いきいきチームでは、病棟夏祭りを企画しました。入院生活は、在宅生活に比べて日々の活動量が少なく、安全管理の為行動を制限されることもあり、集団生活においてストレスを感じる場面も多くあると考えました。そこで、病棟夏祭りを開催することで、「懐かしい」「楽しい」「嬉しい」などの感情を刺激し精神活動の賦活を図ることで、日々のストレスを少しの間でも忘れて頂き、楽しみを持てる離床時間を提供しようと考えました。また、その効果として、離床意欲の向上や活動性向上への良いきっかけとなり、日々の病棟生活にも活気がでるのではと考え取り組みを行いました。内容としては、お神輿を担いだスタッフが病棟を練り歩き、4 階大会議室では金魚すくいや輪入れ、カラオケなどを実施しました。また、1 ヶ月前からこの日に向けて、患者様と大きな貼り絵を完成させ展示もしておりました。患者様からは「本当に楽しかった。」「こんな息抜きも必要やな。」と好評を頂き、患者

チームリーダー 副主任 理学療法士 中原 愼次朗

 回復期リハビリテーション病棟(4 階病棟)チームリハビリテーション室

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診療支援部

様と一緒に夏祭りを作り上げることができたのではないかと思います。また、今年度以降も機会があれば行事を行っていきたいと考えておりますので、張り紙を見つけた際には是非、覗いていただけると嬉しいです。 種子島唯一の回復期リハビリテーション病

棟として、今後さらに役割を明確にし、皆様と協力し合って、より質の高いサービスをより多くの島民の皆様へ提供していけるよう励んでいきたいです。これからも宜しくお願い致します。

 回復期リハビリテーション病棟(4 階病棟)チームリハビリテーション室

〈回復期リハビリテーション病棟実績データ〉件数 単位数

脳血管疾患等リハビリテーション(1)廃用症候群以外 95 21313脳血管疾患等リハビリテーション(1)廃用症候群 8 344運動器リハビリテーション(1) 237 29264家屋調査実施件数 86入院時訪問指導加算 4リハビリテーション総合計画評価料 702一日当たりのリハビリテーション提供単位数 休日以外 : 3.87

〈転帰先別件数〉件数

自宅 230わらび苑 21その他施設 31転棟 25転院 11

〈疾患別入院患者数 ・平均在院日数〉患者数 平均在院日数

脳血管疾患・脊髄損傷等の発症若しくは手術後2ヶ月以内、又は義肢装着訓練を要する状態

41 45.6

外部位外傷または高次脳機能障害 59 57.4大腿骨、 骨盤、 脊椎、 股関節若しくは膝関節又は、二肢以上の多発骨折の発症後又は発症後 2 ヶ月以内の状態

202 46.1

外科手術又は肺炎等の治療時の安静により生じた廃用症候群を有しており、 手術後又は発症後 2 ヶ月以内の状態

6 22.5

大腿骨、骨盤、脊椎、股関節又は膝関節の神経・筋・靱帯損傷後1ヶ月以内の状態

2 35.0

股関節又は膝関節の置換術後(損傷後1ヶ月以内)の状態 8 36.1合計 :  318 47.4

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 訪問リハビリテーションリハビリテーション室

 訪問リハビリテーション事業所は平成 24 年から当院にて開所し、今年で 4 年目を迎えています。現在、種子島全域でサービスを提供させて頂き、専門療法士も理学療法士、作業療法士、言語聴覚士とリハビリテーション職種全てが従事しています。 昨年度は、南種子町へ言語聴覚士の訪問を行うようになり、3 職種が種子島全域で提供できる体制を構築できることができました。また、これまではマンパワー不足の理由で、一人の利用者に一人の専門療法士のみで担当する体制で、量と質ともに限られたサービスになっていましたが、訪問リハビリテーションスタッフを増員することで、利用者に対して複数の療法士が担当できるようになり、サービスの幅や頻度の拡大を実現することができました。今年度も、島民の皆様が、病気や障がいがあっても、自分らしく、より良い生活を送れるように訪問リハビリテーション事業所一丸になって支援していきたいと思います。

訪問リハビリテーションとは 日常生活に何らかの不自由を感じる方や外出が困難になった方、退院後の在宅生活が不安な方のために、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士がご自宅に訪問させて頂き、リハビリテーションを提供します。

サービス提供地域:通常提供地域 西之表市※交通費がかかりますが、中種子町・南種子 町へのサービス実施可。

職員体制:管理者 1 名、理学療法士 2 名、作業療法士 1 名、言語聴覚士 1 名

サービス利用の条件1 介護認定を受けている方  (要支援の方も可)2 当院を受診し、医師からの指示書が必要3 3 か月に 1 回、訪問リハビリ指示医の診 察を受けられる方※介護認定を受けている方は、担当ケアマネ ジャーや当事業所へ相談してください。※医療保険の場合は、当院主治医から直接指 示になります。1 か月に 1 回の診察が必要 です

訪問リハビリテーションの内容・目的1 体力低下、筋力低下の改善や予防2 日常生活動作の改善や予防3 精神機能、認知機能の改善や予防4 生活や運動、介助法などのアドバイス5 嚥下機能の改善や予防6 コミュニケーション能力の向上や予防   (失語症、構音障害など)7 福祉用具や補装具、自助具、住宅改修の アドバイス

副室長 作業療法士 濱添 信人

診療支援部 病院概要

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診療支援部

 組織図リハビリテーション室

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地域医療連携室室長 坂口 健

診療支援部 病院概要

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院内委員会

関連施設

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研究・研修

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診療支援部

地域医療連携室病院概要

実 績

寄 稿

部門紹介

院内委員会

関連施設

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講 演

研究・研修

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診療支援部

地域医療連携室病院概要

実 績

寄 稿

部門紹介

院内委員会

関連施設

活動紹介

講 演

研究・研修

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地域医療連携室病院概要

実 績

寄 稿

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院内委員会

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研究・研修

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事 務 部

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事務部

総務課

事務長 / 古元康徳主 任 / 濱田純一、上原きよみ副主任 / 池島亮飯田雄治、塩崎光治、吉井健一、渡瀬幸子、山田加奈子

 田上容正内科医院から田上病院まで、46 年間の長い間、地域の皆様に親しんで頂いた名称でしたが、今年 4 月より種子島医療センターに名称を変更しました。 現在、救急医療や島内外からの紹介患者の受け入れや学校健診・人間ドッグ・企業健診等、様々な健診の充実化を図るために検査機器やエックス線機器等の整備を行っています。 また、少子高齢化が進み若者も徐々に減少し、医師・看護師不足といったなか人材確保は深刻な問題になっています。しかし、当病院では、鹿児島大学医学部からの医学生の実習・県内外の医療機関からの臨床研修医の受け入れや、派遣社員の導入、住宅の整備等を行い人材確保に努めています。

 各部署の整備等においても仕事が滞りなく行えるように、職員のサポートが出来ればと思っています。 病院の理念は、変わる事無く「島民の皆様に愛され信頼される病院」(私たちは思いやりの心と技術を研鑚する真摯な姿勢で、豊かな地域医療の向上に努めます。)今後も島民の皆様に安心・安全で最適な医療を提供して行かなくてはなりません。

事務長 古元 康徳

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事務部

医事課

医事課長 白尾隆幸入院担当 (常勤6名)主任 西川正樹(診療情報管理室 兼)   上妻保幸、荒河 真奈美、大平このみ、福   山龍巳、石原白百合外来担当 (常勤9名・非常勤2名)主任 赤木文   野元かおり、隈原佑奈、長野さゆり、小   脇宏之、長野加奈子、濱元桃子、浮田愛子、   熊野亜衣里、植村三枝、大仁田多恵予約センター(非常勤2名)   西村智子、馬越小百合外来フロア (非常勤6名)   大迫けい子、上妻由夏、柳えり子、松元   尚美、深田佳代、今西李奈

1.平成27年度目標 1)レセプト査定の減少に努める。 2)病院の窓口として、丁寧で気持ちの良い

対応を心掛ける。 3)正確な請求、分かりやすい説明を心掛け、

各制度を紹介しながら患者様の負担を少しでも軽減できるように努める。

 4)専門知識の向上と業務に必要な情報収集に努める。

2.平成27年度評価 1)レセプト査定目標を前年度の0.16%

に対し0.15%と目標達成できた。来年度も医師との連携を強化し査定減少に努める。

 2)笑顔と思いやりの心で対応するよう心掛けた。しかし患者様すべての方に満足して頂くことはできず、ご指摘を受けることもあった。今後は、指摘事項を改善しより一層、親切丁寧な対応に努めていきたい。

 3)入院時に入院医事担当が患者様のもとに赴き説明や紹介を行った。今後も継続して患者様の手助けできるよう努めていきたい。

 4)新人職員は、接遇や診療報酬などの基礎

知識の知識習得に努めた。    医事課全体としては、幅広い知識向上

を目標に院内外の研修、勉強会に積極的に参加した。

3.学会研究会発表 1)第 59 回 全日本病院学会 2015 年9月   北海道    一般演題(病院経営・地域包括ケア)   地域包括ケア病棟が病院に与えた影響   西川正樹 2)院内勉強会   5月 地域包括ケア病棟について      福山龍巳   6月 詳細な傷病名の選択とコーディ

    ング 荒河真奈美   8月 診療報酬改定について      白尾隆幸   9月 消化器、循環器領域における保険

    診療請求上の留意点      長野加奈子   10 月 がん登録について 上妻保幸   11 月 医療資源病名を「疑い」とする場

    合(診断未確定)への対応      石原白百合   12 月 COPD、保険診療におけるリハ

    ビリテーションについて      小脇宏之   2月 平成28年度診療報酬改定につ

    いて 白尾隆幸   3月 平成28年度診療報酬改定に係

    る疑義解釈について 白尾隆幸

医事課長 白尾 隆幸

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直 轄 部 門

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直轄部門

DMAT

隊長 髙山千史隊員 園田満治、安本由希子、牧瀬佐和子、   池島亮

 種子島医療センター DMAT 隊は、麻酔科医師 1 名・看護師 3 名・業務調整員 1 名の 5 名で活動しています。27 年度は技能維持訓練とDMAT 実働訓練に参加しました。 9 月に熊本赤十字病院で行われた平成 27年度第 2 回九州・沖縄ブロック DMAT 技能維持訓練に 4 名参加し、「広域災害におけるDMAT 活動と EMIS」「EMIS 実習」「本部運営と記録」「広域災害時の医療搬送」の講義を受け、グループワークでは 11 月実施予定の九州・沖縄実働訓練に合わせて被害想定を地図に落とし、機能している病院・機能していない病院を想定し DMAT 本部や SCU の設置場所を検討しました。この技能維持訓練に参加して、実働時の取るべき情報やその整理、取るべき行動を再認識できた。11月に行われた大分の DMAT 実働訓練では、実際に必要とされる装備を持参して鹿児島よりレンタカーで大分へ向かった。この参集訓練で装備を携帯して災害現場に向かうことの大変さを理解が出来、日頃の準備の大切さも感じた。翌日は現場活動で、橋梁崩落現場の救護所で、宮崎大学・竹田医師会病院・北九州八幡病院のDMAT 隊と協力して救助者の1次トリアージを行い拠点救護所へ搬送を行う訓練を行った。この訓練では、CSCA - TTT(指揮系統の確立)MTTHANE(収集すべき情報)を実際に考え行動する機会となりました。 さて本年度になりますが、4月14日に発生した熊本地方地震で出動要請があり、4月15 日に病院マイクロ車に資材を搭載 11:00発のフェリーはいびすかすに乗船し種子島を出発、初めての出動となりました。20:21 に熊本赤十字病院に到着、22:21 宇土市の精神科 A 病院の状況確認の任務を受け島根 DMAT松江生協病院と共に出発、A 病院は液状化で

少し建物が傾いており、食糧などの物資も不足している状態であり、熊本赤十字病院の本部に報告を行いました。本部より病院避難の必要性がありと判断され、更に 4 隊の DMATが追加されました。明け方になり受け入れ病院が決定し、種子島医療センター DMAT 隊は島根 DMAT 隊と 15 名の患者さんを自衛隊車両 5 台に配車し鹿児島県の 6 病院まで搬送を行いました。今回種子島医療センター DMAT隊として初めての出動となりました。機材や薬剤の準備、食糧の調達、移動手段の確保など戸惑う事が多くありました。今回の経験を生かし短時間で出動態勢が取れるように日々準備を行いたいと考えています。また今回の熊本の状況を目の当たりにして、当病院が災害にあったらと考えると、DMAT 隊が中心となり災害対策を進めないといけないと感じました。まず種子島が一番被災する確率の高い巨大台風対策を進めていきたいと考えています。

園田 満治

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直轄部門

看護部長 戸川 英子

医療安全管理室

 【医療安全における基本理念】 医療安全管理のために具体的方法及び重大事故発生時の対処方法等について職員個人レベルの対策とともに病院全体の組織的な安全管理対策を推進することにより、医療事故を防止し、島民のみな様が安心して安全な医療が受けられる環境を整えることを目標とする。  病院及び全職員は、それぞれの立場から医療安全管理の必要性と重要性を自分の課題として積極的に取り組み、自己研鑽と組織の医療の質の向上に努めるものである。

 2014年「地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律」が成立し、これに基づいて医療法が改正され、2015年10月から助産所、診療所、病院には医療事故報告制度に則った作業が課せられることになった。本制度は医療の安全を向上させることが目的であり、患者家族との信頼関係が基盤であることが強調されているところであるが、事故に関与した医療者の責任追及の懸念等も払拭出来ておらず、今後も動向を注視していくべき制度と言われている。 医療安全管理室は、病院長が責任者であり、本院における医療安全管理の実務的運営を指示している。本年度は上記制度も視野に入れた報告体制の整備、説明と同意に関する手続きの整備、業務運用に関する規則や手順の整備を急務とし、医療安全推進のためにの症例検討会の開催、医療安全管理室を中心とした院内ラウンドの実施と医療安全管理委員、リスクマネージメント委員との連携は無論、院

内委員会活動や部署運営会議等積極的に参加し、現場レベルでの問題を掬い上げ、推進と改善に取り組んできたが、即改善されることばかりでなく、継続された問題も少なくはない。    活動していく中で常に念頭に置くべきは、患者家族の目線で考えることであり、家族や患者も巻き込んだチームで取り組む良質な医療の提供を志すことである。職員からも同じ視点で様々な意見や実態を報告して頂く機会も増えてていると感じる。今後も全職員とともに医療安全活動を展開し、島民の皆様に愛され信頼されることを理念として掲げる病院であり続けたいと思う。

医療安全管理責任者 / 病院長 髙尾 尊身医療安全管理委員 / 看護局長 山口智代子医療安全管理者 / 看護部長  戸川 英子

病院概要

実 績

寄 稿

部門紹介

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講 演

研究・研修

Page 58: 部門別紹介 診療部 看護部 診療支援部 · 診療部 外科(消化器・乳腺・甲状腺) 平成28年度から「地域がん診療病院」に指 定されました。これは二次医療圏のがん診療

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直轄部門

システム管理室

 システム管理室では前年度、「病理迅速診断システム導入」「外来基本表運用」「ホームページ改定」という主だったシステム導入・運用がありましたので、上記3点についてご紹介したいと思います。

『病理迅速診断システム』 鹿児島大学病院との病理迅速診断環境構築を行いました。大学病院間との VPN 回線を構築し、情報のやり取りをスムーズに行えるようになっております。設置している装置についてはデジタルスキャナとして使用する「スキャンモード」、デジタル顕微鏡として使用する「ライブモード」の2つがあり、ライブモードでは機器にセットした標本をリアルタイムに確認・診断できるようになっています。セキュリティ面においても VPN( バーチャルプライベートネットワーク ) 回線を使用しているためセキュアな通信サービスが利用可能です。

『外来基本表』 外来での混雑回避の為、受付にて患者様に渡される受付表を 2 枚から 1 枚に変更し紙のコスト削減、及び受付にかかる時間の短縮を図りました。加えて、オーダー漏れや数値の入力ミス等を防止するためにこの基本票自体に身長・体重などを書き込めるようになっております。現在、運用を開始していますが大幅な時間短縮までに至っておりません。問題として印刷時間がかかってしまっていることなどがあり、今後の課題としたいと思っています。

『ホームページ改定』 種子島医療センターのホームページでは、診療案内、担当医師紹介、施設案内、最新医療器の導入、求人情報など、さまざまな情報を提供しております。

 今後も単に一方的な情報の配信にとどまらず、広くユーザーからの問い合わせや情報収集に役立てられるよう最新の情報を掲載してまいります。

 前年度後半より、システム管理室の人員に変更がありました。現在は私と週数日契約している派遣の技術者の 2 名で業務を行っております。 人数が減ったことで今までできていたこと、対応できていたことが思うようにできず、時間がかかってしまうことが多々ありますが、各部署の方々に助けていただき完璧とは言えないまでも何とか今まで業務を行ってきています。 本部署は、職員の業務負担の軽減・システム保守が主な業務内容になっています。今年度は診療報酬改定、病院名変更などシステムにも大きく係る案件もあり、業務改善案などの提案ができていませんでしたが、今後は訪問看護システムの変更をはじめとしたシステム的な部分での改善を提案していければと考えています。

主任 吉内 剛

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