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表層すべり対策
表面保護対策
既設吹付け面、擁壁対策補修・補強
既設吹付け面対策剥落・脱落防止
落石対策
高強度ネット工法コンクリート構造物を用いない斜面対策工
1
『高強度ネット工法』 ~多様なニーズに応えます~
143
83
175
101
テコネット素線径 3.0mm
デルタックスネット素線径 2.0mm
想定すべり層厚3.0m以下を標準
想定すべり層厚1.5m以下を標準
表面保護
補修・補強
剥落・脱落防止
落石予防(原則、原位置固定)
表層すべり対策
表面保護対策
既設吹付け面・擁壁対策
既設吹付け面対策
落石対策
高強度ネット工法
高強度ネット工法のラインナップ
(目 的)
高強度ネット工法は、公称素線引張強度1,770N/mm2の硬鋼線からなる高強度ネットを主材とする柔構造の斜面対策工法です。 高強度ネットの力学的特性を十分に発揮させることで、安全かつ短かい工期で斜面対策を行うことができます。 高強度ネット工法では、用途別にネットを取りそろえ、求められる多様なニーズに対応することができます。
2
175
101
300
180
300
180
(従来技術の一例) (高強度ネット工法)
グリーンナックスネット素線径 2.0mm
スパイダーネット S3-130 素線径 3.0mm 3本より線
スパイダーネット S4-130素線径 4.0mm 3本より線
クモの巣ネット工法補強材間隔 2.0mまで
パワーネット工法補強材間隔 2.5mまで
デルタックス工法Ⅰ型
クモの巣ネット工法補強材間隔 2.0mまで
パワーネット工法補強材間隔 2.5mまで
デルタックス工法Ⅱ型
(グリーンナックスネットは、デルタックスネットに繊維状樹脂シートを装着したネットです。)
※網目の表示寸法は、交点間距離
パワーネット工法
テコネット
テコネット
テコネット
テコネット
スパイダーネット テコネット
デルタックスネット グリーンナックスネット
デルタックスネット グリーンナックスネット
(適用工法) (使用ネット)
3
高強度ネット工法の特長
高強度ネット工法
高所作業にも 大きな機械を用いないため、高所での施工にも適しています。
交通量の多い箇所にも 施工が簡便なので、多くの場合、交通規制を行うことなくバリケード程度の簡単な防護施設だけで施工できます。
施工が早い 適用範囲が広い
経 済 的 環境に優しい
4
コンクリート構造物65,806kg
高強度ネット7,028kg
コンクリート構造物
高強度ネット工法
狭い箇所やカーブ箇所、雪の中での作業にも 大きな機械が不要で、材料の大半が二次製品なので、厳しい立地条件や気象条件下での施工にも適しています。
2015年COP21においてパリ協定が採択され、地球規模での環境改善が重要となっている今、対策工も従来型から環境負荷低減型への転換が望まれております。高強度ネット工法は、コンクリート構造物に比べCO2排出量の大幅削減を始めとして、様々な環境面で向上が図れます。
今、環境への負荷を低減する対策工が強く求められています。
大気・土壌・水質の汚染減少 省エネルギー・省資源化の向上大気・土壌・水質の汚染減少
騒音・振動・粉塵の大幅削減
省エネルギー・省資源化の向上
交通規制の削減騒音・振動・粉塵の大幅削減
産業廃棄物の大幅削減
高強度ネット工法は、コンクリート構造物に比べCO環境面で向上が図れます。
CO2排出量の大幅削減
交通規制の削減
周辺景観との調和
高強度ネット工法/従来工法(吹付枠 断面200と300との材料比較)
~
1,000m2当たりのCO2排出量
65,8067,028
≒91
91
61
(材料製造段階時のみの数値)
CO2
5
00
50
100
150
200
250
300
350
400
450
500
550
600
10 20 30 40 50 60 70 80荷 重 (Load) [kN]
変 位 (Deformation) [mm]
90 100110120130140150160170
高強度ネット工法の特長
素線の引張り強度特性 高強度ネットは、素線引張り強度1,770N/mm2以上の硬鋼線です。一般的な金網は、素線引張り強度290~540N/mm2の軟鋼線です。
高強度ネットの素線引張強度は、一般的な金網の3~6倍以上あります。また高強度ネットは、破断するまで大きな荷重に耐え、ある荷重以上からは変位増加率が減少します。すなわち、地山の初期変状時点から「粘り強さ」で対応できることが試験結果に顕著に現れています。斜面安定には、この粘り強さの特性が有効です。
端部の加工 左右端部は「ねじり加工」が施されています。一般の金網は、端部加工がなされていないため、引っ掛かりなどによる変形や損傷が発生するという課題がありました。高強度ネットの端部は、外れることはないので、弱点部になりません。
高強度ネットと一般的な金網のネット面垂直引張強度特性比較
(TECCOの場合)巻末試験写真参照
一般的な金網の端部(無加工) 高強度ネットの端部(ねじり加工)
高強度ネット(TECCO)
一般的な金網
6
二重防食加工 テコネットは二重防食加工が施され、高い耐久性を有しています。
テコ(TECCO)ネットの諸元
TECCO P65/3
(外径:3.2mm)
素線公称径
金網の形状
金網の大きさ(内接円径)
標準出荷荷姿
標準出荷単位当りの寸法
単位当り重量
仕 様項 目
形状および寸法
防 食 構 造
性 質公称素線引張強度
公称引張強度
防 食
めっき量
防 食
第1層
第2層
3.0mm
ひし形
83mm×143mm、(65mm)
ロール
3.5m(ロール幅)×30m(長さ)
1.77kg/m2
亜鉛アルミ合金めっき(GEOBRUGG SUPERCOATING)
60g/m2
PET(飽和ポリエステル樹脂)
1,770N/mm2
150kN/m
硬鋼線
Zn/Alめっき
飽和ポリエステル(PET)
7
デルタックス(DELTAX)ネット、グリーンナックス(GREENAX)ネットの諸元
テコネットおよびデルタックスネット、グリーンナックスネットの左右上下の接続は、専用の接続金具T3を1網目に1個の割合で使用します。T3の素線径はネットより大きい(素線径φ4mm、公称素線引張強度1,770N/mm2)ので、接続部からは破断しません。
DELTAX G80/2
ネット専用接続金具(T3)
素線公称径
金網の形状
金網の大きさ(内接円径)
標準出荷荷姿
標準出荷単位当りの寸法
単位当り重量
防 食
めっき量
公称素線引張強度
公称引張強度
仕 様項 目
形状および寸法
防 食 構 造
性 質
2.0mm
ひし形
101mm×175mm、(80mm)
ロール
3.8m(ロール幅)×30m(長さ)
0.65kg/m2
亜鉛アルミめっき+特殊めっき(GEOBRUGG ULTRACOATING)
115g/m2
1,770N/mm2
53kN/m
GREENAX G80/2グリーンナックスネットは、デルタックスネットに繊維状樹脂シートを装着したネットです。
繊維の成形
繊維の太さ
素 材
融 点
紫外線対策
色
シートの厚さ
間隙率
単位当り重量
仕 様項 目
繊維状樹脂シート
押し出し成形
0.6mm
ポリプロピレン(PP)
152℃
UV安定剤
カーキグレイ
14mm
90%
0.4kg/m2(1.05kg/m2)※
※( )は、グリーンナックスネット重量
8
スパイダー(SPIDER)ネットの諸元
SPIDER S4-130
素線公称径
ストランド径
形 状
金網の大きさ(内接円径)
標準出荷荷姿
標準出荷単位当りの寸法
単位当り重量
防 食
めっき量
公称素線引張強度
公称引張強度
仕 様項 目
形状および寸法
防 食 構 造
性 質
4.0mm
8.6mm(構成:1×3)
ひし形
180mm×300mm、(130mm)
ロール
3.06m、3.5m(ロール幅)×20m(長さ)
5.0kg/m2
亜鉛アルミ合金めっき(GEOBRUGG SUPERCOATING)
150g/m2
1,770N/mm2
360kN/m
SPIDER S3-130
素線公称径
ストランド径
形 状
金網の大きさ(内接円径)
標準出荷荷姿
標準出荷単位当りの寸法
単位当り重量
防 食
めっき量
公称素線引張強度
公称引張強度
仕 様項 目
形状および寸法
防 食 構 造
性 質
3.0mm
6.5mm(構成:1×3)
ひし形
180mm×300mm、(130mm)
ロール
3.5m(ロール幅)×20m(長さ)
2.60kg/m2
亜鉛アルミ合金めっき(GEOBRUGG SUPERCOATING)
150g/m2
1,770N/mm2
220kN/m
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クモ用プレート
植生材
高強度ネット
高強度ネット抵抗力
想定すべり面
補強材
すべり力
移動土塊
不動地山
クモの巣ネット工法 NETIS:KT-020056-VE(活用促進技術)~想定すべり層厚3.0m以下を標準とした崩壊に対応~
クモの巣ネット工法は、高強度ネットとクモ用プレートおよび補強材などを組み合わせ、深さ3.0m以下を標準とした表層崩壊を抑止する地山補強土工法です。また、崩壊土塊の中抜けを抑止します。クモの巣ネット工法は、全体の安定については補強工で抵抗するものと考え、補強材間の中抜け(すり抜け)に対しては高強度ネットの引張力で抵抗します。また、その抵抗力は、クモ用プレートと高強度ネットの交点数が有効とします。補強材間隔は、最大2.0mです。
START
調
査
必要抑止力の算定
地表踏査、地質調査
安全率、すべり面
補強材の設計
中抜け滑動力の算定
高強度ネットのチェック(クモ用プレートの選定)
E
N
D
クモの巣ネット工法頭部の一例(クモ用プレート)
10
クモの巣ネット工法施工事例
11
パワーネット工法 建設技術審査証明(砂防技術)第1401号NETISプラス:AC-150011-P
~想定すべり層厚1.5m以下を標準とした崩壊に対応~
パワーネット工法は、テコネットを用いて表層すべり(想定すべり層厚1.5m以下を標準)に対応するものと、スパイダーネットを用いて転石や浮石の落石に対応する工法との2種類があります。テコネットを用いた表層すべり対策工については、一般財団法人砂防・地すべり技術センターにおいて建設技術審査証明(申請者:東亜グラウト工業株式会社)を受けています。
技術審査の結果
(1)斜面表層の全体すべりに対する抑止性能 1)斜面表層のすべり層厚1.5m以下の全体すべりにより生じるすべり力に対して、許容応
力度法に基づく構造の安全照査を行い、標準部材による部材構成が可能である。2)最大ネイル間隔2.5mで許容応力度法に基づく構造の安全照査を行い、標準部材による部材構成が可能である。
3)上記の安全照査に対して、実物大実験により妥当性が確認された。 (2)ネイル間における土砂の局部崩壊に対する抑止性能 1)各ネイルの局部崩壊において生じるすべり力に対して、許容応力度法に基づく構造の安
全照査を行い、標準部材による部材構成が可能である。2)上記の安全照査に対して、実物大実験により妥当性が確認された。
NETIS掲載期間は満了しました。NETISプラスで閲覧できます。
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グラウンドマット
ヘッドナット
高強度ネット(TECCO、SPIDER S4)
スパイクプレート
スペーサー
局部崩壊
全体すべり
グラウト
ネイル
パワーネット工法は、斜面表層全体において崩壊が発生する全体すべりと、全ねじ異形棒鋼のネイル(以下、「ネイル」と称する)間の狭い範囲で発生する局部崩壊を抑止する工法です。パワーネット工法は、高強度の素線を編んだテコネット、ネイル、スパイクプレートなどを連結・組合わせて表層崩壊に対して有効な部材構成としています。
パワーネット工法の概要
パワーネット工法の設計は、全体すべりにおいては、ネイル照査、およびネイル支圧力と高強度ネットの押し抜きせん断抵抗力の照査を行います。ネイル間における局部崩壊においては、ネイルの照査、および高強度ネットの平行引張抵抗力と押し抜きせん断抵抗の照査を実施します。また、ネイル頭部に一定の締付け力を付加することで、これにより高強度ネットのゆるみを取り除き、地盤の変状が始まる初期段階から、表層の緩みの進展が抑制され、表層の安定性を向上させます。さらに、ネイル間の距離を拡げる効果があります。
スパイクプレート
パワーネット工法の標準構造(技術審査証明報告書より抜粋)
13
パワーネット工法 テコネットによる表層すべり対策施工事例
14
スパイダーネットによる落石対策施工事例
15
アンカーピンD16、L=700
アンカーピンD16、L=500
アンカーピンD16、L=500
高強度ネット
高強度ネット
既設吹付材
既設吹付材セメントミルク
高強度ネット
ケミカルアンカー
デルタックス工法~表面保護と既設吹付け面の剥落・脱落に対応~
デルタックス工法は、施工目的の用途別に、Ⅰ型とⅡ型の2種類の型があります。
一 般 斜 面
既設吹付け面
※ケミカルアンカーは、急勾配でセメントミルク充填が困難な場合などに使用し、標準仕様はSEタイプ、削孔径はφ23mmで行います。
デルタックスネットまたは
グリーンナックスネットアンカーピン
デルタックスネットまたは
グリーンナックスネットアンカーピンセメントミルク
デルタックスネットまたは
グリーンナックスネットアンカーピンケミカルアンカー
デルタックスネットアンカーピン植生工
主な対象アンカーピンの仕様種 類 適用箇所 基本部材
Ⅰ型(表面保護対策型)
Ⅱ型(剥落・脱落対策型)
径:D16長さ:L=0.7m打設間隔:1本/m2頭部形状:L型加工
(J型加工)打設方法:ハンマによる
打撃打設
径:D16長さ:L=0.5m打設間隔:1本/m2頭部形状:L型加工打設方法:ハンドハンマ
による削孔
・表面付近が脆弱で小崩壊が想定される箇所。
・裸地斜面で早期保護の実施が要求される箇所。
・著しい表面剥離で層状に落下が想定される箇所。
・亀裂に沿って脱落が想定される箇所。
※
Ⅰ型(表面保護対策型)概略構造図 Ⅱ型(剥落・脱落対策型)概略構造図
急こう配箇所の施工例
16
デルタックス工法 施工事例
デルタックスネット G80/2
グリーンナックスネット G80/2
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既設吹付け面等の補修・補強~クモの巣ネット工法またはパワーネット工法~
老朽化したモルタルを取り壊して、また同じ吹付けをしますか?
老朽化した既設吹付け面の例 既設吹付け面の剥離破壊状況例(寒冷地でよく見られます。)
老朽化したモルタルを取り壊し、再吹付けする方法には、様々な課題があります。
既設吹付け箇所は、表層の風化が進行して脆弱化していることが予想され、また、吹付材でわずかに支えられていることがあります。この状態で取り壊すと、脆弱層の崩落発生もありえます。
安全性
取り壊し時の飛来防止として、H鋼などの仮設落石防護柵設置の他、新規吹付けのための吹付プラントが必要になります。また、工事完了まで、仮設備を長期間設置し続けることになります。
仮設備
取り壊し材、新規吹付の跳ね返り材等が産業廃棄物として大量に発生します。
産業廃棄物
取り壊しする時や新規に吹付けする時に、騒音・粉塵・排ガスが多く発生します。また、多くの場合、交通止めや片側交通等の規制を伴います。
騒音粉塵・排ガス交通規制
手間のかかる工種が多く、仮設備の設置から撤去まで、工事は長期化する傾向にあります。工 程
前と同じ工法を施工しますので、近い将来に、再々度の施工が必要になることが想定されます。耐久性
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高強度ネットにより、補強材間の崩落を抑止します。産業廃棄物の発生が大幅に少なくなります。
道路幅が狭い箇所等においても、施工が容易な工法です。仮設防護柵が不要になったり、交通規制の縮減・低減ができます。また、簡便な構造なので工期が短縮でき、緊急対策工事としても適しています。
2017.7.25-EPN
お問い合わせ
〒160-0004 東京都新宿区四谷2-10-3 TMSビルTEL:03-5366-9838 FAX:03-3355-1532 Eメール:[email protected]:isabou.net/epn/
試験および実験
エコ・パワーネット工法会は、工法の安全性や信頼性、部材の品質を確保するために、考えられる様々な試験および実験を行っています。
高強度ネット工法の性能確認(実物大の実証実験)
総重量約300t 、幅12.5m×長さ10.0m×厚さ1.2m、補強材間隔2.5m千鳥配置
TECCOネットプレート拘束条件下の引張試験
TECCOネットネット面垂直引張試験
パワーネット工法の模型実験締付けによる地盤拘束実験
TECCOネットネットの押し抜き試験
SPIDER S4ネット周縁ロープへの荷重分担試験
SPIDER S4ネット引張試験