7
特  集 – 147 – 特集 特殊空調機の電力低減 「業界初の外気負荷リニア制御の実現」 * Electric Power Reduction of Special Air Conditioner; “The First Realization in the Industry; Linear Control of the Load of Air Conditioners in an External Hygrothermal Environment” 森 島 弘 Hiroshi MORISHIMA The Diesel Injection Manufacturing Department has as many as 11 special large air conditioners in processing and assembling rooms (constant temperature rooms) for ultra precision parts. Consequently, the energy cost of air conditioning accounts for a significantly high percentage, 27% of the total energy cost. To address this situation, by using the know-how accumulated through the maintenance of air conditioners, we have promoted energy- saving activities and set a goal of a 30% reduction in energy costs within three years: “EcoPlan 330 for Special Air Conditioners”. This article introduces one of these activities; the “linear control of the load of air conditioners in an external hygrothermal environment”. It was the first realization of its kind in the industry and yielded significant energy savings. Key words: Energy saving, CO 2 emission reduction, Special air conditioning (clean room), Air conditioning system, Load control, Introduction of open air *(財)省エネルギーセンターの了承を得て「経済産業省主催 20 年度 省エネルギー優秀事例全国大会応募事例  資源エネルギー庁長官賞」より, 一部加筆して転載 1.はじめに 本件は 2005 年から 2007 年にかけて自動車部品用燃 料噴射ポンプを生産する西尾製作所で実施した, ディー ゼル噴射製造部の省エネ活動に関するものである. 本事例の対象設備であるノズル特殊空調機の概略は Fig. 1 に示すとおりで, 研削と組付室の二つの大きな部 屋を, 各々の空調機で「冷却」「過熱」「加湿」に, 室内 の温湿度を制御している. いずれも超精密部品の生産 用で, 極めて重要な設備である. 特徴は外気を 100%取 り入れる空調システムで, 大型の空調機器を持ち, 年間 7800 万円ものエネルギーを消費する設備である. Fig. 1 Characteristics of the special air conditioning of the nozzle room 60 m 60 m MD M/M FAN 370 kW x 2 75 kW x 2 37 kW x 2 1 2 M/M T TIC ON 20±1°C 55±10% 23±2°C 20±2°C 30 60% X 2 2 7,800 (1,849 t-CO2) 100% 100% 26

Electric Power Reduction of Special Air Conditioner; …...特 集 – 147 – – 148 – 特集特殊空調機の電力低減 「業界初の外気負荷リニア制御の実現」*

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Page 1: Electric Power Reduction of Special Air Conditioner; …...特 集 – 147 – – 148 – 特集特殊空調機の電力低減 「業界初の外気負荷リニア制御の実現」*

特  集

– 147 – – 148 –

特集 特殊空調機の電力低減「業界初の外気負荷リニア制御の実現」*

Electric Power Reduction of Special Air Conditioner; “The First Realization in the Industry; Linear Control of the Load of Air Conditioners in an External Hygrothermal Environment”

森 島 弘Hiroshi MORISHIMA

The Diesel Injection Manufacturing Department has as many as 11 special large air conditioners in processing

and assembling rooms (constant temperature rooms) for ultra precision parts. Consequently, the energy cost of air

conditioning accounts for a significantly high percentage, 27% of the total energy cost. To address this situation,

by using the know-how accumulated through the maintenance of air conditioners, we have promoted energy-

saving activities and set a goal of a 30% reduction in energy costs within three years: “EcoPlan 330 for Special Air

Conditioners”. This article introduces one of these activities; the “linear control of the load of air conditioners in an

external hygrothermal environment”. It was the first realization of its kind in the industry and yielded significant

energy savings.

Key words: Energy saving, CO2 emission reduction, Special air conditioning (clean room), Air conditioning

system, Load control, Introduction of open air

*(財)省エネルギーセンターの了承を得て「経済産業省主催 20 年度 省エネルギー優秀事例全国大会応募事例 

資源エネルギー庁長官賞」より, 一部加筆して転載

1.はじめに

 本件は 2005 年から 2007 年にかけて自動車部品用燃

料噴射ポンプを生産する西尾製作所で実施した, ディー

ゼル噴射製造部の省エネ活動に関するものである.

 本事例の対象設備であるノズル特殊空調機の概略は

Fig. 1 に示すとおりで, 研削と組付室の二つの大きな部

屋を, 各々の空調機で「冷却」「過熱」「加湿」に, 室内

の温湿度を制御している. いずれも超精密部品の生産

用で, 極めて重要な設備である. 特徴は外気を 100%取

り入れる空調システムで, 大型の空調機器を持ち, 年間

7800 万円ものエネルギーを消費する設備である.

Fig. 1 Characteristics of the special air conditioning of the nozzle room

60 m

60 m

MD

M/M

FAN

370 kW x 2

75 kW x 2

37 kW x 2

1 2

M/M

T

TIC

ON

20±1°C 55±10%

23±2°C20±2°C

30 60%

X 2

2

7,800(1,849 t-CO2)

100%

100%

26

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– 147 –

デンソーテクニカルレビュー Vol. 14 2009

– 148 –

2.テーマの選定理由

 当社の環境方針「エコビジョン 2005」では, CO2 排

出量を 2010 年までに 1990 年比 10%削減することを目

標としており, 全社で取り組んでいる. 当部ではこれを

受け, CO2 とリンクしているエネルギー費の低減活動

として, 私達の利益創出グループを発足させた. グルー

プは従来の空調メンテチームに省エネチームが合体

したもので, 今までの空調ノウハウと技能検定特級と

いったメンバーの高い技能スキルを活かし, 04 年度よ

り従来活動に加え, 省エネ活動も推進することになっ

た.

 04 年度のエネルギー費は Fig. 2 で示すように全体の

8割が電気であり, その中で空調設備は全社平均を上

回る 27%を使っていることが分かった. 更にその内容

を見ると特殊空調機の保有台数が全社一多く, 特殊空

調のエネルギー費が全体の 52%と非常に多いことが分

かった.

 そこで, これまでの空調省エネ活動を振り返ってみ

ると, 一般空調では主にインバータ化によって, 25%低

減と大きな効果をあげてきたが, 特殊空調については

従来の省エネチームでは空調ノウハウがないため, ほ

とんど手付かずの状態であった. そこで今回, 私たちの

総力で特殊空調の省エネに取り組むことにした.

 次に部内の特殊空調機を見てみると四つの工場に 11

台もの空調機を所有しており, その空調機毎のエネル

ギー費を調べてみると Fig. 3 で示すように, ノズル空

調機が一番多いことが分かった.

 またエネルギー効率という観点で, 空調室の容積当

りのエネルギー費を調べてみると, やはりノズル空調

の効率が悪く, その影響で 405 工場の空調のエネルギー

比率が最も高く, 夏場の原単位悪化の要因にもなって

いた.

 以上の二つのことから, 今回のテーマを「ノズル室

特殊空調機の電力低減」と掲げ, 取り組んでいくこと

にした.

3.活動の経過と内容

 3.1 省エネ切り口の抽出

 ノズル空調のエネルギー効率の悪化要因を調べてみ

ると Fig. 4 で示すように, 一つ目として外気 100%の

空調システムが挙げられる. 一般的に冷房の空調負荷

は外気を冷やすための外気負荷が半分以上を占めるが,

ノズル空調は 100%外気を入れるため, 更に冷房負荷が

アップすることになる.

 二つ目は設備の老朽化で, ノズルだけが使用年数 25

年を超え最も古く, 老朽化等により効率の悪化につな

がっている.

 更に三つ目として, インバータ化の改善実績を一般

空調と比較してみると, ノズル空調の展開率は 16%と

非常に低く, また, 周波数の設定も甘くて低減率も悪い

状態であった. 以上のことより, 私はこの「外気負荷の

Fig. 2 Analysis of the current situation

Fig. 3 Selection of target equipment for energy activities

Fig. 4 Selection of key items for energy saving

50

2000 100

01 02 03

0

65

14

34 52

11

D

7

G

1.5

1134

471

14

52%(2.4 )

( )1

27

2

25

01 03

01 03

66

1000

0

469

1744

1%22

21%

78%

( )

( )

( )

(%)

100%

100%

(03 )

11 10

10

5

9

7

4

4 1 6

10 3 1 5

6

3

2 1 8

4 11

1201

408

407

5390

/

3930

2600

100

50

1350

32%

17% 16% 12%

1200

960 1140

2950

4330

408 407

405

7800

405( )

405

405

( m3)

( )

32%(7800 )

405

%

%

( : COP )

58%

100%

100%

30 50%

: 3%

29%

1

6

10 15 20 25 30COP:

( : 10 kW )

4

100%

: 10%

100%

45 50 Hz 50 40

53 58 Hz

(%)

16% (2/12 )

12 25

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特  集

– 149 – – 150 –

低減」と「省エネタイプへの更新」, 更には「改善のラ

ンクアップと全面展開」の三つの切り口で省エネを展

開すれば, 必ず大幅低減できると判断した.

 3.2 活動の進め方

 そして Fig. 5 で示すようにノズル空調と全体の計画

を立案した. 先ずノズル空調では, 三つの切り口から出

された図のような改善案・日程で進めて行く. ここで私

は, 次のような戦略を立てた. 先ずは効率の悪いノズル

空調にメスを入れ, 成功させた後, 残る 10 台の特殊空

調機に全面展開して行く. そして特殊空調全体のエネル

ギー費を3年間で 30%低減させる「ディーゼル特殊空

調エコプラン 330」という, 大きな目標を掲げ活動を展

開していくことにした. その中より今回は, 一番効果の

大きい「外気負荷の低減」についての改善事例を以後

説明していく.

 3.3 対策案の検討

 最初に, 外気負荷を低減させる対策案として関係部

署を交え検討したところ, 予測どおり三つの案が出た.

空調メーカからは, ノズルは昔の空調機で省エネが考

慮されてないため, 最近の空調機で採用されている内

気循環方式や全熱交換機といった改造案が出され期待

をしたが, いずれも見積金額, 投資回収年ともに予想を

はるに上回り, 今回は見送りとなってしまった. そこで

私たちが提案した「空調スペックを見直し設定温度を

上げる」案を, チームで進めて行くことにした. Fig. 6

で示すように空気線図を使い現状のエネルギー状態を

みてみると, 外気 33℃の空気が冷却され, 先ず温度が変

化し, 更に冷却を続けていくと空気中の水分が凝縮し

除湿され湿度も変化する. そしてその冷却エネルギー

が今回のキーワードとなるエンタルピー, 即ち冷凍機

の電気代に直結する.

 ここでのポイントは, この除湿のエネルギーが温度

の3倍と非常に大きいことである.

 そこで今回の対策案を確認してみると, 例えば, 室内

の温度を3̊C 上げた場合の省エネ効果は, 夏場では平

均 30%低減と推測される. 即ち, この対策案を成功させ

れば大幅な省エネが図れることが分かった. しかし, 温

度を上げるには空調スペックの変更が必要なため, 早

速 , 上司の了解を得て, 生技を交えスペックの見直しを

行なった. そして加工精度等の項目を検討した結果, 研

削・組付室ともに設定温度をそれぞれのレベルに上げ

ることの了解を得た. その見直し結果を基に取り組ん

だ活動として, 先ずステップ1の「段階制御」があるが,

これは Fig. 7 で示すように従来は外気温度に関係なく

設定温度が一定であったものを, 外気温度に合わせ設Fig. 5 Schedule and targets of activities

Fig. 6 Check of planned measures

( )

2.44 (5821 t)

04( )

07(3 )

1.71 (4086 t)

1:2:

1

2

3 30%( )

7,3201.735 t-CO2

330

( )

( )

( ) 05

05 06 07

1,140

: 2340

( )670

530

06

33°C60%23°C60%

100%FAN

kJ/kg

80

60

40

10

20

30 80%

60%

40%

20%

10%

40 50

(°C)

kJ/kg

(°C)

0

0 10 20 30 40 50

DFS

No

3 8kJ 30%( ) (1 /1°C)

( )10kJ

30kJ

( )40kJ

( )32kJ

23°C60%( )

23°C60%

( )26°C60%

33°C60% 33°C60%

(°C) (°C)

( )

23°C( )

26°C( )( )

(°C) (°C)

(%) (%)

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– 149 –

デンソーテクニカルレビュー Vol. 14 2009

– 150 –

昼・夜の温度差が図のように大きく, 冷暖房ともにム

ダな電力が発生していることである. そこで, ステップ

1の研削室には, 温度切替に制限がありこの対策は不

可能であったが, 今回の組付室は対策が可能というこ

とで, 私たちは, この一日の外気温度の変化に対して設

定温度をリニアに追従させ, 「段階制御」の効果から

定温度を季節毎に段階的に切り替えることにより, 冷

暖房負荷が減り省エネとなる制御である.

 この「段階制御」を組付室へ応用した事例について

説明する. ここでの課題は Fig. 8 で示すように「段階

制御」を実施すれば効果は出るが, 更に細かく, 春秋と

いった中間期一日のエネルギー状態を調べてみると,

Fig. 7 Introduction of step control

Fig. 8 Expansion to the assembling room

(°C)

30

23

20

(°C) 2100

21°C

ON

( 1w) ( 1w)( )

ON

OFF

22°C

1644 30

23

20

20°C 30°C( )

: SL

( )

21%(456 ) : 325 /

( 2 )

: : ( ) ( ): 05.4/8 7/7: 85 / ( )

8H/ ( )

( 1)

( 2)

( 2 )

(

(°C)

28

24

20

(°C)

28

24

20

(°C)

30

24

15

(°C)

30

24

15

1

( )

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特  集

– 151 – – 152 –

更なる省エネを図りたいと考え, 具体的な制御方法を

検討することにした.

 チームで検討する中 , Fig. 9 で示すように電気専門

の A さんから比例制御の案が出された. それは, スペッ

クの見直しで決定された 20̊C から 26̊C の設定温度を

外気温度基準で比例変化させ, ロスを抑える制御であ

る. しかし, 前に説明したように除湿のエネルギーは温

度の3倍必要であるため, この温度基準だけでなく, 湿

度も考慮した基準の選定が必要と判断し, その選定方

法について, 更に年間のシミュレーションで検討した.

 その方法は, Fig. 10 で示すように空気線図を使い,

Fig. 9 Study of planned measures

( )

(°C)

26

20

(kJ/kg)40 60

0

0 10 20 30 40 50

10

40 kJ/kg

60 kJ/kg

20

30

80%

60%

40%

20%

10%

( )

40 50

(°C)

(°C)

(kJ/kg)

Fig. 10 Study of simulation 1 Fig. 11 Study of simulation 2

先ず年間の外気の温湿度と目標値である室内の条件を

図のようにプロットする. 次に, 今回の検討項目である

湿度に関係のある基準を四つ選んだ.

 例えば, エンタルピーはこのラインになる. そして,

四つの基準の中で年間を通して, この必要エネルギー

が最も少なくなる基準を選択した.

 その結果, Fig. 11 で示すように, 例えば梅雨時の温

度は低いが湿度は高いといったAゾーンをみてみると,

温度基準では外気 22̊C に対する設定は 22.5̊C となり

20kJ のエネルギーになるが, エンタルピー基準では設

定が 26̊C と上がるため, エネルギーも半分になるので,

(2 )

A : B : C :

(°C)

(°C)

(°C)

26

18 28

24

20

( )10kJ

30kJ

23°C60%

33°C60%

(°C)

( )

(%)

(°C)

3

3

:

22.5°C

26°C

26°C

23°C

: 22°C: 92%

A

B : 28°C: 35%

(°C)

26

62

20 20 kJ10 kJ

(kJ/kg)60 40

0

0 10 18°C

20°C 28°C

22.5°C

26°C

A

28°C 40 50

10

40 kJ/kg

60 kJ/kg

30

80%

60%

40%

30%

22°C 92%

20%

10%

40 50

(°C)

(°C)

(kJ/kg)

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– 151 –

デンソーテクニカルレビュー Vol. 14 2009

– 152 –

この A ゾーンではエンタルピー基準を選択する.

 しかし, Fig. 12 で示すように, 春秋といった湿度の低

い B ゾーンでは, エンタルピー基準では8kJ, 温度では

半分の4kJ となるため, A ゾーンとは逆の温度基準の

選択となる.

 以上 Fig. 13 で示すように, 年間の評価結果から, 私

たちは外気温度とエンタルピーの二つの基準を使い,

設定温度の高い方を選択, 即ちエネルギーロスを最小

限におさえる制御方法を考案した.

 3.4 事前テストの実施

 そこで早速, この考え方を空調メーカへ打診したと

ころ, 理論的には良いが過去に前例がなく, 「本当にで

きますか?」と不安を示されたが, 私たちは「必ず実

現させる」という強い思いから事前テストで検証する

ことにした. そのテスト内容は Fig. 14 で示すように,

チームのノウハウでこのようなテストシステムを組

み, この二つの項目をデータにて検証することである.

その結果, 例えば外気 23̊C90%の入力条件のエンタル

ピーの演算値・設定温度ともに理論どおりの制御出力

で, 判定は「〇」といった, 私達の予測どおりの検証デー

タを得ることができた.

 早速データを基に再度メーカへ確認し, メーカも納

得のもと, 自信を持って対策に踏み切ることにした.

 3.5 対策の実施

 その対策は Fig. 15 で示すとおりで, 私達が作成した

改造図面をもとに図のような制御フローで, 中間期の

エネルギーロスを最小限におさえることができた. そ

の効果はノズル室では予想を上回る 38%の低減, 更に

6台の横展開で, トータル 3292 万円と大きな効果を上

げることができた. そして今回の改善を全て内製で実

施し成功させたことにより, 空調メーカからは, 今まで

に例の無い画期的な省エネ改善と称賛を頂き, 業界初

の「外気負荷リニア制御」を完成させることができた.

Fig. 12 Study of simulation 3

Fig. 13 Study of simulation 4

Fig. 14 Preliminary test

Fig. 15 Implementation of measures

0

0

10

10

30 80%

40%

20%

10%

60%

30%

26°C

28°C35%

20°C

18°C 28°C40

40kJ/kg

4kJ8kJ

60kJ/kg

40

50

50

23°C

26°C26°C

B

(°C)

(°C)

18 28

26

20

A

B

: 22°C: 92%

: 28°C: 35%

22.5°C

26°C

26°C

23°C

(°C)

(°C)

(kJ/kg)

0

0

10

10

30

30 80%

40%

20%

60%

30%

26°C20°C

40

40

50

50

(°C)

(°C)

26

20

18 28

(°C)

(kJ/kg)

26

20

40 60

(°C)

(°C)

(kJ/kg)

4 8 10

23°C 32%

23

0

20

4

18°C 92%

20

14

22.5

8

33°C 60%

26

34

26

34

23°C 90%

23

20

26

13

28°C 35%

26

4

23

8

17°C 90%

20

11

21

8

(18~28°C)

(40~60kJ/kg)

23°C 90%64.8 kJ

26°C

06.4.15

:

: 21°C

NO

23 32 38.2 23.0 20.0 1

18 92 48.4 20.0 22.5 2

33 60 81.9 26.0 26.0 3

23 90 64.8 23.0 26.0 4

7

: : : : 06.5.15~07.6.15

: 25 /24H/

(°C)

28

18

(kJ/kg)

60

40

0 6 12 18

2200 /

1364

38%836 /

2,456 /6

3,292 /781 t-CO2/

36%7

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特  集

– 153 –

<著 者>

森島 弘

(もりしま ひろし)

ディーゼル噴射製造部

空調設備の保全と省エネ推進業務

に従事

Fig. 16 Results of Ecoplan 330

4.省エネ効果のまとめ

 以上, エコプラン 330 の効果をまとめてみると, Fig.

16 で示すように, 今回の事例を始め, ほとんど内製で取

り組み, 特許も3件申請し, 計 59 台の改善で, 年間 9000

万円を超える効果を上げることができた.

 その結果 CO2 の低減を含めエコプランの目標を大幅

に達成させることができた.

5.今後の計画

 最後に今回の活動を振り返ってみると, 私たちの強

みである特殊空調のノウハウを活かし, 高度な省エネ

改善を実現させたことにより, チームのレベルアップ

が更に図れた.

 今後は, 今回の改善内容を省エネ仕様書としてまと

め, 施設部へ反映し, 施設部から全社へ展開していく.

私たちは空調の省エネにおいて, 常に全社のリーダ役

を目指して行きたいと考えている.

PAC

(AC-1.2)

2

2 1,292

12

15 2,456

231

873

254 2

2

1

18

6

1

/ 06 05 07

2.44

04 07

1.51

330

: 59 : 9,272 /

30%

38%9,272

2,198 t-CO2