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日本製薬工業協会 医薬品評価委員会 3 統計・DM 部会シンポジウム Electronic Data Capture の課題と今後の展望 日時:2005 9 2 日(金)13:00-17:30 場所:経団連会館 14 経団連ホール 13:00 13:10 1.開会挨拶 医薬品評価委員会委員長 中島 和彦 13:10 13:40 2.オーバービュー グラクソ・スミスクライン㈱ 小林 章弘 13:40 14:10 3.問題点の整理 アステラス製薬㈱ 狩野 昌子 14:10 15:10 4.EDC の経験から(信頼性、セキュリティの確保) 日本イーライリリー㈱ 小川 直子 ファイザー㈱ 柴崎 嘉之 20 分) 15:30 16:00 5.医療機関から 金沢大学医学部付属病院 古川 裕之 16:00 16:30 6.モニタリング現場における EDC 臨床評価部会副部会長 修嗣 16:30 16:45 7.指定討論 厚生労働省審査管理課 紀平 哲也 16:4517:25 8.パネルディスカッション(講演者、指定討論者) 司会: グラクソ・スミスクライン㈱ 小林 章弘 統計・DM 部会副部会長 小宮山 靖 17:2517:30 9.閉会挨拶 統計・DM 部会長 東宮 秀夫 総合司会: 統計・DM 部会 副部会長 上坂 浩之

Electronic Data Capture の課題と今後の展望 - 日本製 … · 2016-04-06 · Electronic Data Capture オーバービュー 統計・DM部会情報担当推進委員 小林章弘(GSK)

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日本製薬工業協会 医薬品評価委員会

第 3 回 統計・DM 部会シンポジウム

Electronic Data Capture の課題と今後の展望

日時:2005 年 9 月 2 日(金)13:00-17:30 場所:経団連会館 14 階 経団連ホール

13:00 − 13:10 1.開会挨拶 医薬品評価委員会委員長 中島 和彦 13:10 − 13:40 2.オーバービュー グラクソ・スミスクライン㈱ 小林 章弘 13:40 − 14:10 3.問題点の整理 アステラス製薬㈱ 狩野 昌子 14:10 − 15:10 4.EDC の経験から(信頼性、セキュリティの確保) 日本イーライリリー㈱ 小川 直子 ファイザー㈱ 柴崎 嘉之

休 憩 (20 分) 15:30 − 16:00 5.医療機関から 金沢大学医学部付属病院 古川 裕之 16:00 − 16:30 6.モニタリング現場における EDC 臨床評価部会副部会長 林 修嗣 16:30 − 16:45 7.指定討論 厚生労働省審査管理課 紀平 哲也 16:45− 17:25 8.パネルディスカッション(講演者、指定討論者)

司会: グラクソ・スミスクライン㈱ 小林 章弘 統計・DM 部会副部会長 小宮山 靖 17:25− 17:30 9.閉会挨拶 統計・DM 部会長 東宮 秀夫

総合司会: 統計・DM 部会 副部会長 上坂 浩之

Electronic Data Captureオーバービュー

統計・DM部会 情報担当推進委員

小林章弘(GSK)

2005/9/2 統計・DM部会EDCシンポジウム

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本シンポジウムの構成

• 全体像を把握するためのオーバービュー

• タスクフォースでの検討から見えた問題点

• 実際の現場でどう対処したか

• 医療機関での実際

• モニタリング現場での実際

• 行政側からのコメント

• パネルディスカッション

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本シンポジウム開催の動機

• なぜEDCが必要か

– 入手の早さ・対応の早さ

GCP文書としての症例報告書

事前準備

クエリとSDV

確認

電子データだけで大丈夫?電子署名?

紙の報告書自筆署名

完全性、十分性が要求される

(問題が出ても後から何とか吸収可能!?)

個別処理も可能事前の十分な検討と準備が可能

ある程度まとめて処理

データ入力後確認開始逐次もしくはまとめて回収してから確認できる

EDC紙のCRF

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治験のために必要なデータの種類

• CRFのデータ

• CRF以外のデータ

– 患者日誌のデータ

– 被験者登録関連情報 他

– 検査データ

• 中央臨床検査施設からの検査データの取り込みも多く行われてきている

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Remote Data EntryからElectronic Data Captureへ

• RDE– 治験実施施設でCRFに記入する代わりにコンピュータにデータ入力

• 背景– タイプライタ文化– 手書き文字はきわめて読みにくい(タイプライタ文化の育った背景でもある)

– 技術革新の波(PCの普及、医療分野でも急ピッチでコンピュータ普及、インターネット技術)

• 今EDCと言っているものは実質上RDEが中心だが、もっと範囲を広げようとしている

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EDCの定義と適用範囲

• あらゆる(治験に)必要なデータを電子的に取得

• 電子データとして直接取得+外部の検査受託機関からの電子データ転送

• 電子カルテや各種病院内システム、コンピュータ化された医療機器からのデータ取得も視野に入っている

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EDCの目的

• 即時性– 人による転記プロセスをなくす

– 発生から短期間にデータ取得、処理(データクリーニングを含む)・対応を迅速に行う

• モニターがSDVの前にデータ内容を把握、対応を準備できる

• 前倒しで準備→処理方針を決めてSDVに臨む

• 問題に素早く対応できる– 治験のスピードアップ(治験運営、安全性モニタリング)

• コスト削減

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国内外の状況

• 海外:すでに本格化

– すでに全面移行している企業もある

– 現在全面的な導入の途上にある

– 組織名、プロジェクト名• Data ManagementからeDMとかData Acquisition & …へ

• 国内:数社は本格的に開始

– 外資系企業だけではない

– 手始めに実施しやすいところから大規模なものへ

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ベースとなるテクノロジー

• 近の方向性:ウェブベース– 医療機関からサーバーへのダイアルアップ接続からインターネット経

由のデータ通信へ

– インターネット関連技術の利用• オープンな環境だからこそ危険に備える必要がある

– 情報セキュリティは重要ポイント• 暗号化通信、認証など

• もしセキュリティに問題があれば悪意のある第3者によるデータ改竄を受けた可能性が否定できないことになりかねない

• ホスティングサービスなど新しいコンピュータ利用形態(ヘルプデスクなども外注)

• コンピュータシステムバリデーションが 重要– 米国における 21CFR Part11

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e-文書法

– 「民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する法律」(平成16年法律

第149号)• http://www.cas.go.jp/jp/hourei/houritu/e-bunsyo_h.html

– 「厚生労働省の所管する法令の規定に基づく民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する省令」(平成十七年三月二十五

日 厚生労働省令第四十四号)• http://www.mhlw.go.jp/topics/2005/03/tp0328-1.html

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ER/ESガイドライン

• 「医薬品等の承認又は許可に係る申請に関する電磁的記録・電子署名利用のための指針」(薬食発第0401022号平成17年4月1日)– いわゆる日本版Part11(従来の紙による記録や手書きの署名に代

えて、電子記録・電子署名を使用する場合の要件を定めたもの)– ER/ESガイドライン と呼ばれるようになってきている

(Electronic Records/Electronic Signature)– パブリックコメント募集結果 http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public

• 紙の報告書でなく電子データによる報告書として通用させるためにはGCPと他の法的要件を満たす必要がある

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ER/ESガイドラインの概要• 対象

– 厚生労働省の所管している法令により保存を義務づけている書類等

– コンピュータを用いて直接作成したファイル、スキャナーで読み取って作成したファイル

• 要件

「明瞭かつ整然とした形式」で出力、表示、書面を作成できる

• 「電磁的記録による作成をした場合においては、当該書面に記載すべきとされている記名押印に代わるものは、電子署名(電子署名及び認証業務に関する法律第2条第1項の電子署名)とする」

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「明瞭かつ整然とした形式」

• 紙による出力に限らない。電子データの利便性を生かす方向性があるはず。

• 電子データ提出のベネフィット– Case Report Tabulationの可能性

• 米国ではeCTDと共に、提出されたデータのレビューに次スライドのようなブラウザを使用し始めようとしている(WebSDM)– WebSDM

• http://www.fda.gov/cder/regulatory/ersr/2003_10_02_websdm/

– Electronic Regulatory Submissions and Review• http://www.fda.gov/cder/regulatory/ersr/

• こうしたものが日本でも使われれば様相が変わる可能性があるのではないか

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Vital Sign: 1 Record per Visit

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Make Selections/Display Graph

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Graphical Patient Profile

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EDC導入が治験実施体制にもたらす変化

• データマネジメントとモニタリング– 担当者間の境界がなくなる方向へ

– 海外の場合:DM担当者・業務外注は削減方向へ• DM業務を丸ごと外注していた場合も多い

– 業務プロセスと実施体制• 医療現場での業務内容の変化:実施施設、現場のドクター、CRCの理解と協力を得ることが必須

• データモニタリング(社内外)とその支援システム開発・維持・管理

• 標準化を全面に適用する必要性– システムの再利用によりコスト削減=毎回新しく作っていると却って高

コスト

– 標準化DB構造と運用

– 入力・ロジカルチェックシステムの開発・維持・管理

– 効率的なデータレビューを支援するシステム

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データ構造と入力・操作画面

• 標準化が求められる– 治験実施施設での操作性

• 各社各様では品質低下につながる

– データ標準化による生産性・品質向上• データ構造と運用の詳細の両面での標準化

• システムを高品質・低コストで構築するために必須

• =コスト削減とスピードアップ

• 標準化ができないとバリデーションの嵐になってしまう

• CDISC– Clinical Data Interchange Standards Consortium– 施設~企業~審査当局 治験データの標準データ交換形式

– さらに大きな視野:HL7、Electronic Medical Record (EHR)

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CDISCのデータモデル、検討グループ

http://www.cdisc.org/standards/index.html

CT PKG 1SDTM Controlled Terminology Package 1 Draft for Comment

CRT-DDS V1.0Case Report Tabulation Data Definition Specification

SEND V2.2Standard for Exchange of Non-clinical Data

PRGProtocol Representation Group

LABLaboratory Standards Team

ADaMAnalysis Dataset Model Team

SDTM/SDS V3.1, SDTM V1.1, SDTM IG V3.1.1 Draft

Submissions Data Standards Team

ODMOperational Data Modeling Team

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Source: Randy Levin at http://www.cdisc.org/publications/hl7presentations.html

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業務の流れ

データセンター

eCRF

Central Labo.

電子カルテ等

承認審査用データセット

解析用データセット

解析結果

CSR

eCTD

標準ツール

標準ツール

承認審査

個別データ

電子レポート

モニタリング 標準ツール 標準ツール

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重要ポイント:品質

• コンピュータシステムバリデーションと十分なトレーニングが必須

• 入力データの正確性– ダブルエントリの必要性は?– 医師側で入力、確認、署名→報告– モニタリング担当者によるSDV

• このような点も含めタスクフォースで検討を行ってきた

• ロジカルチェック 範囲と程度– 目視チェックに替わるチェック方法の必要性も考えられる

• 現在人の目で見ているチェック内容を盛り込んだロジカルチェックを如何に実現できるか

• データ検索、探索のアルゴリズムの開発

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重要ポイント:セキュリティ• システムのセキュリティ

– 不正アクセス対策

– ユーザ管理、認証(アクセス権、ID・パスワード管理、指紋などを利用したバイオメトリクス認証など)

– 安全なデータ通信(暗号化など)

– 不正ソフトウェア(ウィルス、ワーム、トロイの木馬、スパイウェアなど)対策

– セキュリティホールへの対応

– 物理的なセキュリティ確保

– ユーザ教育・サポート体制

– 行政関係の情報セキュリティ情報• 情報処理推進機構セキュリティセンター http://www.ipa.go.jp/security/• 内閣官房情報セキュリティセンター http://www.bits.go.jp/ など

参考:セキュリティ用語辞典 http://www.atmarkit.co.jp/fsecurity/dictionary/indexpage/securityindex.html

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まとめ

• EDC導入の土台となるもの

– 品質確保

– コンピュータシステムバリデーション

– 情報セキュリティ

– 新しい業務プロセスと社内体制

– 標準化が出来て初めてスピードアップとコストダウンが可能となる

– 審査当局での電子システム利用も視野に入れる必要性

2005/9/2 EDCシンポジウム問題点整理 1

統計DM部会TF5「EDC要件と実装に関す

る研究」検討過程で上がってきた問題点

アステラス製薬(株)

狩野昌子E-mail [email protected]

2005/9/2 EDCシンポジウム問題点整理 2

アウトライン

統計DM部会タスクフォース5の活動

浮かび上がってきた問題点規制要件(特にGCP)に関わる問題点

EDC導入上の問題点

まとめ

2005/9/2 EDCシンポジウム問題点整理 3

統計DM部会

タスクフォース5の活動

2005/9/2 EDCシンポジウム問題点整理 4

活動目的

EDCシステムの要件分析と実際の運用に必要となる体制等の検討

Web based EDCシステム

電子CRFの取り扱いを中心に検討

質が高く、効率良く、出来るだけ低コストな方法を考えよう

規制当局への働きかけ電子データがオリジナル-紙ベースのCRFから脱却

運用にあたってGCPおよび他の規制上で考慮すべき事項

2005/9/2 EDCシンポジウム問題点整理 5

活動内容

活動期間:2002年6月~2005年3月2002年11月 EDCアンケートの実施

2004年9月 統計連合大会DM関連チュートリアルセミナー

2005年1月 DIA第8回DM年会

2005年3月 部会資料「EDC要件と実装に関する研究」出版

2005年9月 EDCシンポジウム

2005/9/2 EDCシンポジウム問題点整理 6

要件検討要件検討

ビジネスプロセス再検討 ソフト・ハードウェア検討 システム導入

医療機関の選定と契約

EDCシステムへの症例登録 データ入力 DCF SDV データ修正

DB保守

治験終了時の作業

EDCの評価

変更管理

導入

準備

運用

終了

要件検討要件検討

ビジネスプロセス再検討 ソフト・ハードウェア検討 システム導入

EDC試験実施準備 EDCシステムのプロトコルセットアップ

医療機関の選定と契約 医療機関側のセッティング

ユーザートレーニングの実施

CRF固定

データ修正

DB固定

DB保守

治験終了時の作業

文書類の保存EDCの評価

統計解析

変更管理

導入

準備

運用

終了

EDC入力データのステータス管理

報告書概要

2005/9/2 EDCシンポジウム問題点整理 7

浮かび上がってきた問題点

規制要件(特にGCP)に関わる問題点

2005/9/2 EDCシンポジウム問題点整理 8

電子CRF

現実には紙CRFを印刷して署名しているEDCが多いCRF とは、

<省令GCP第2条13項>原資料のデータ及びそれに対する治験責任医師若しくは治験分担医師の評価を被験者ごとに記載した文書をいう。

電子CRFが原本と認められるためには電子データの持つ改ざんの容易性とその発見の困難性の克服電子データが紙上データと同じ品質を保持する事の保証

セキュリティの確保ユーザー管理と権限設定、個人認証監査証跡電子的な署名閲覧性の確保保存及び写しの提供信頼性を確保できる電子CRF作成プロセス

2005/9/2 EDCシンポジウム問題点整理 9

保存用電子CRF

保存用電子CRF-構成要素と形式-

最終データとそれに紐づいた監査証跡

治験責任医師の電子署名が確認できる

改竄不可で、あらゆる環境で閲覧可能な形式

例えばPDFファイル

写しは、 医療機関に必須文書として提供

申請時の信頼性調査に供する

電子DCF問い合わせ内容と対応

必須文書ではないが、CRFデータ信頼性確保の裏づけ

電子CRFが原本として認められれば

ペーパーレス化、保存場所の減少・・・医療機関にとっての大きなメリット

2005/9/2 EDCシンポジウム問題点整理 10

治験依頼者のCRFデータ閲覧

治験責任医師確認署名前から治験依頼者はCRFデータを閲覧していいか?

<省令GCP第47条3項の解説>

治験責任医師は、治験分担医師が作成した症例報告書について、それらが治験依頼者に提出される前にその内容を点検し、内容を確認した上で、これに記名なつ印し、又は署名しなければならない

治験責任医師確認署名前から治験依頼者がCRFデータを閲覧するには

ユーザー管理と権限設定、監査証跡

CRCへの権限委譲

最終的には全てを治験責任医師が確認し、保証するセントラルラボを含む入力データ、修正履歴

問い合わせの内容と回答

2005/9/2 EDCシンポジウム問題点整理 11

セントラルラボデータの入力

治験依頼者がセントラルラボデータをEDCへ取り込むのはCRFの作成にあたる?

紙CRFでは伝票を貼付割り印医師やCRCが取り込みを行うのは非現実的CROなど第三者に委託必要?

セントラルラボデータは第3者機関で作成されたデータ治験依頼者が電子CRFの一部を作成することを妥当とするためには

セキュリティの確保個人認証、権限設定、監査証跡プロトコルで定義信頼性を確保できる手順

報告される両データ(医療機関とEDC)が同一である事の臨床検査機関による保証SDVによる保証

2005/9/2 EDCシンポジウム問題点整理 12

DMによる医療機関側への問合わせ

CRFデータに関して医療機関へ問い合わせできるのはモニターだけ?

<省令GCP第21条1項>

治験依頼者は、モニタリングに関する手順書を作成し、当該手順書に従ってモニタリングを実施しなければならない。

<その解説8-14)>(モニターは、)治験責任医師に、症例報告書の記載ミス、記載漏れ又は判読不能事項を全て知らせること。

DMが直接医療機関とやり取りすることを妥当とするためにはモニタリングを医療機関を直接訪問する行為に限定して手順書に定義

問い合わせ等の行為に関する監査証跡(モニタリング記録と同等の情報)の取得

2005/9/2 EDCシンポジウム問題点整理 13

浮かび上がってきた問題点

EDC導入上の問題点

2005/9/2 EDCシンポジウム問題点整理 14

社内体制

新しい役割

医療機関のインフラ調査、医療機関側セッティング担当者

ヘルプデスク担当者

トレーニング担当者

ユーザーアカウント管理者、サーバー管理者

EDCシステムベンダー・CRO等の窓口担当者

変化する役割モニター、DM

2005/9/2 EDCシンポジウム問題点整理 15

標準業務手順書・プロトコル

標準業務手順書役割、権限の範囲プロトコル変更時の電子CRF、EDCシステム変更手順重篤有害事象等の治験依頼者情報確認日はどの時点?SDVの実施方法、タイミング有害事象コーディングハイブリッド型試験

プロトコル権限設定(CRCの入力可能範囲)セントラルラボデータ取得方法重篤有害事象報告手順SDVのタイミング電子DCF発行・返答手順治験責任医師による電子CRF承認手順

2005/9/2 EDCシンポジウム問題点整理 16

EDC実施準備

EDCシステムのセットアップ

CRF設計がDB設計と入力画面設計

ロジカルチェックプログラミング(入力時、DCF作成前)

インストラクション機能、登録センター機能

帳票(進捗管理、時系列データ推移)

トレーニング

トレーナートレーニング

ユーザートレーニング(治験依頼者側、医療機関側)

集合・個別

資料(マニュアル類)、ツール、E-learningEDCシステム概要、個人情報保護など規制要件、セキュリティーポリシー、操作方法、運用規則の遵守(パスワード管理、タイムリーな入力、入力時の注意事項)

トレーニング記録

2005/9/2 EDCシンポジウム問題点整理 17

まとめ

2005/9/2 EDCシンポジウム問題点整理 18

論点

規制(GCP解釈、ER/ESガイドライン)

総合機構の考え方

EDCシステム

セキュリティー確保

システムの信頼性

プロセスの信頼性を確保できる機能

プロセス・体制医療機関との連携

モニター、DMの役割変化

標準化

2005/9/2 EDCシンポジウム問題点整理 19

提案 (働きかけ)

規制当局への働きかけ

時代に即した柔軟な規制解釈

関連業界(ベンダーなど)への働きかけユーザー本位のEDCの開発、改訂

医療関係者への働きかけ

新しい実施体制、連携

2005/9/2 EDCシンポジウム問題点整理 20

忘れてはならないのは・・・

産官学ともほしいものは同じ

タイムリーな被験者の安全性確保

信頼できるデータ、有効性、安全性を見極められるデータ

早く、安く

そのための規制

そのためのシステム

2005/9/2 EDCシンポジウム問題点整理 21

Special Thanks興和株式会社 KOWA 藤澤 健司 K. FUJISAWA参天製薬株式会社 SANTEN 後藤 干城 T. GOTO株式会社 三和化学研究所 SANWA 臼田 久人 H. USUDA大鵬薬品工業株式会社 TAIHO 竹田 孝一 K. TAKEDA武田薬品工業株式会社 TAKEDA 永田 由紀子 Y. NAGATA第一製薬株式会社 DAIICHI 水本 マリコ M. MIZUMOTO中外製薬株式会社 CHUGAI 市瀬 真紀子 M. ICHISE富山化学工業株式会社 TOYAMA 永松 真 M. NAGAMATSU日本イーライリリー株式会社 Eli Lilly 永谷 憲司 K. NAGAYA日本オルガノン株式会社 Organon 大和 昭一 A. YAMATO日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社 枝連 正人 M. SHIRENBoehringer Ingelheim 池田 利恵 R. IKEDAノボノルディスクファーマ株式会社 Novo Nordisk 張 微 Zhang WEIバイエル薬品株式会社 Bayer 實 雅昭 M. JITSU萬有製薬株式会社 BANYU 山口 裕志 H. YAMAGUCHIファイザー株式会社 Phizer 小柳 秀彦 H. KOYANAGI

星野 朗 A. HOSHINO明治製菓株式会社 Meiji 西村 章彦 A. NISHIMURAワイス株式会社 Wyeth 野村 和外 K. NOMURAグラクソ・スミスクライン株式会社 Glaxo SmithKline 小林 章弘 A. KOBAYASHI

EDC経験に基づくデータの信頼性及びセキュリティーの確保

日本イーライリリー株式会社臨床開発部 臨床データマネジメント 担当課長小川 直子

第3回 統計・DM部会シンポジウム2005年9月2日

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発表内容

EDCプロジェクト

信頼性・セキュリティーの確保

試験準備期間

試験実施期間

試験終了時

アーカイブ

EDCシステム要件

EDC経験より

ベネフィット

ラーニングポイント

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EDCプロジェクト (e-DM) Global Data Standards

データ収集

データ集積

データ編集

集計・解析/報告

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EDCプロジェクト (e-DM)Electronic Data Capturing

依頼者データマネジャーモニター

InForm

Firewall InFormServer

実施医療機関治験協力者治験医師

InForm

- データ確認

- Queryの発行/クローズ

- データの固定

- Data Monitoring- Query案の作成

- 直接閲覧(SDV)の実施

- データ入力・修正

- Queryへの回答

- 直接閲覧(SDV)の準備

- データ入力・修正

- Queryへの回答

- データ確認

- 署名

インターネット(暗号化通信)

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信頼性・セキュリティー

試験準備期間 (1)

データ収集方法治験実施計画書、データタイプ実施医療機関、第三者機関(臨床検査・PK測定機関など)技術面での対応能力、質・コスト、PCワークステーション、ITインフラ等

一般的なデータ収集方法• 紙又は他の電子媒体の原データからのEDCシステムへのマニュアル入力

• EDCシステムへの直接入力• 第三者機関 (臨床検査測定機関など) からのデータ転送• 施設の自動装置からのデータ収集 (Holter monitor など)• 被験者による個人用携帯端末などへの直接入力

第3回 統計・DM部会シンポジウム2005年9月2日

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信頼性・セキュリティー

試験準備期間 (2)

治験実施計画書へのコンピュータシステムの特定試験毎に、データ作成、変更、保管、抽出又は転送のためにコンピュータシステムがどの段階で使用されるか特定する

トレーニング社内、社外ユーザーデータ入力方法のみでなくEDC試験プロセス全体のトレーニングが必要トレーニング記録の作成・保管

サポートトラブル内容に応じた役割分担の明確化サポート対応時間

プライバシー

個人情報保護法を遵守したデータ収集

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信頼性・セキュリティー

試験準備期間 (3)EDC試験に対応した標準業務手順書の整備

EDCシステムの構築

入力画面のデザインコンピュータチェックEDCシステムのカスタマイズシステムテスティング

実施医療機関選定EDCシステム環境(通信手段、ハードウェア、ソフトウェア)EDC・PC使用経験、CRC体制

実施医療機関側の準備実施医療機関側の責任範囲の周知徹底標準業務手順書 の整備ユーザートレーニング

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信頼性・セキュリティー

試験実施期間 (1)

実施医療機関におけるデータ入力

実施医療機関スタッフによる入力データチェック(データ転写エラー)

EDCシステムの入力時コンピュータチェックによるエラー制御

依頼者による原資料とのSDV(EDCツールによるサポート機能)

必要に応じ、入力項目に応じた権限設定(CRC vs 治験責任医師)

Safety monitoring早期の Safety monitoring EDCシステムを通して、早期のAEレビューが可能

従来とは異なる依頼者へのSAE報告のプロセスの確立も可能

コンピュータチェック機能により email でスポンサーへのSAE報告

→ 自動的にSAE報告のemail が依頼者に送付される

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信頼性・セキュリティー試験実施期間 (2)

Query の発行

Query 発行プロセス

• Auto-query: コンピュータチェックに基づく(eCRF 入力時)

• Manual-query: モニターによるSDV、依頼者によるデータレビューに基づく

Query のアクセス管理

• Query ステータス( Open、Answered、Closed )毎のアクセス設定

被験者データへの治験責任医師の署名eCRFに対する電子署名

• ER/ES指針の自社の解釈により使用も可能

CRF出力に対する手書き署名

• 紙の出力が膨大! → e-Japan戦略、ペーパレスに逆行

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信頼性・セキュリティー

試験終了後

最終データベース固定後のデータ変更の防止措置

その他、以下のポイントでデータ変更防止措置が必要・・・・

SDVによる eCRF データ点検後

中間解析前

アーカイブ用 eCRF作成時EDCデータの変更は恒久的に行ってはならない

アーカイブ用 eCRFデータ項目にリンクした全ての変更履歴を含める

PDFファイルとして作成

長期保存可能な記録媒体、記録方式

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信頼性・セキュリティー

アーカイブ

EDCシステムを使用した場合でも、実施医療機関及び治験依頼者で保管すべき文書は基本的には変わらない

EDC試験では以下の文書の保管が必要

実施医療機関アーカイブ用eCRF(当該施設)

EDCシステム (治験総括報告書承認まで)

EDCユーザーマニュアル など.......

治験依頼者アーカイブ用eCRF (全施設)

EDCシステムセットアップ時のバリデーション記録

データ送信/転送のバリデーション記録

ユーザーリスト(ユーザーID、ユーザー権限、ユーザー/施設の追加・削除・アクセス権変更の履歴) など.......

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EDCシステム要件 (1)

ユーザー認証機能

ユーザー認証方法が各自にユニークな設定が可能

認証コードと独自のパスワード、又はバイオメトリックな認証

ユーザー認証の履歴管理

データ入力中のユーザー名(ユーザーID)の表示

自動監査証跡

パスワードリセット機能 有効期限設定が可能

セキュリティー自動ログアウト機能

ユニークなユーザー認証、アクセス権限が設定可能

実施医療機関への教育(データ真正性の重要性の理解、セキュリーティ確保のための手順の遵守)

システム設置場所のセキュリティー

第3回 統計・DM部会シンポジウム2005年9月2日

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EDCシステム要件 (2)

オープンシステムを介するデータ送信・転送の真正性及び機密性暗号化通信(https)、ファイアウォール

システムバリデーションシステムのバリデーション

システム設置環境の適格性

試験毎のセットアップのテスティング

バックアップ管理

電子署名機能ER/ES 指針 ・ Part11準拠

• 電子署名管理、運用のための手順書の整備

• 個人を特定できる唯一のもので、他者へ再使用・再割り当てを行わない

• 電磁的記録とリンクし、削除・コピー不可であること

第3回 統計・DM部会シンポジウム2005年9月2日

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EDC経験より ベネフィット (1)

最終来院日からCRFクリーン終了 までの期間短縮

データ固定

データクリーニングCRF入力

CRF回収

データクリーニング 約1~2ヵ月短縮

紙のCRF

eCRF

eCRF入力

紙のCRF記入

データ固定

最終来院日

第3回 統計・DM部会シンポジウム2005年9月2日

Company ConfidentialCopyright © 2002 Eli Lilly and Company

15

EDC経験より ベネフィット (2)

Data Monitoringリアルタイムでのデータモニタリングによる問題点早期発見

(GCP/プロトコール違反例、有害事象例)

実施医療機関へのビジット回数の減少

Quality の向上

コンピュータチェック制御による初回収集データの品質向上

リアルタイムでのデータモニタリングによる試験の質の向上

第3回 統計・DM部会シンポジウム2005年9月2日

Company ConfidentialCopyright © 2002 Eli Lilly and Company

16

EDC経験より ベネフィット (3)

Global Data Standardに基づいた業務の標準化・効率化

eCRF入力システム構築CRF設計

紙のCRF

eCRF

治験実施

計画書作成

初回来院予定日

CRF回収システム構築治験実施計画書作成

初回CRF回収

CRF設計

標準化 約1ヶ月

第3回 統計・DM部会シンポジウム2005年9月2日

Company ConfidentialCopyright © 2002 Eli Lilly and Company

17

EDC経験より ラーニングポイント

新しい責務・手順への理解、意識改革

実施医療機関側でのデータ入力など

データマネジャーによる施設トレーニング

モニターによるモニタリング時のシステムサポート能力

サーバーダウン等のシステムトラブル

いざという時の危機管理プラン!

CRF署名のための膨大な出力

電子署名のみで対応する場合の信頼性・セキュリティー保証

1

ファイザージャパンの治験におけるEDC第3回 統計・DM部会シンポジウム

Electronic Data Captureの課題と今後の展望

2005年9月2日

ファイザー株式会社

臨床開発部門

2

議題

ファイザーにおけるEDC日本におけるEDCの課題

(なぜ日本は遅れているのか?)

ファイザージャパンでのEDCへの取り組み• 現行のEDC試験

• 課題と経験

• 現在のファイザーの方向性

• 現在の実行計画

要約と結論

3

ファイザーにおけるEDCへの取り組み

データは、すべて2005年7月時点

欧米 日本

RDEのスタート 1992 2003EDC 1999 2004現在までの進捗状況 290試験 2試験

73,700人 340人3000施設 12施設

現行試験 106 12005年 ゴール アメリカ 75%

ヨーロッパ 80% 2試験

4

44カ国でEDCを実施オーストラリア

ベルギー

カナダ *中南米

• コスタリカ、グアテマラ、

メキシコ、パナマ、プエルトリコ

中国

チェコ共和国

デンマーク

エストニア

フィンランド

フランス

ドイツ *ハンガリー

リトアニア共和国

マレーシア

インド *アイルランド

イスラエル

イタリア

オランダ *ノルウェー

ポーランド

ポルトガル

ルーマニア

ロシア

シンガポール

スロバキア

南アフリカ

南アメリカ *• ベネズエラ、ブラジ

ル、アルゼンチン、チリ、ペルー

スペイン *スウェーデン

スイス

タイ

トルコ

ウクライナ

イギリス *アメリカ *

* 40施設以上が実施

As of July, 2005

5

多くの疾患領域でEDCを実施

中枢神経系

癌領域

心臓血管系

代謝性疾患*関節リウマチ

抗炎症

感染症

消化器

泌尿生殖器

皮膚疾患

方法論

*日本で実施

6

日本でのEDCにおける課題

考えられる課題:

1. 言語

• 他国に比べ限られた英語の使用率

• 日本語のEDCアプリケーションが存在しなかった

• 影響:

• 既存のglobal EDC solutionの使用が難しい

• 将来の国際共同試験への参加が難しい

(なぜ日本は遅れているのか?)

7

日本でのEDCにおける課題

考えられる課題:

2. コスト

• システムにかかる費用が高い

• 投資回収率が明白でない

• 試験数が少ない → 投資を回収するために時間がかかる

• 影響:

• EDCの治験環境への導入に時間がかかる;

電子カルテ (EMR)と連携させるのに時間がかかる

(なぜ日本は遅れているのか?)

8

日本でのEDCにおける課題

考えられる課題:

3. 施設の受け入れ

• 大きな施設(大学・国公立病院)への専用電話回線の設置が困難

• 影響:

• 重篤な疾患の治験でのEDC実施が難しい

4. 規制の状況• ER/ESが2005年4月1日に公布されたばかり

• J-GCPは、主として紙のCRFを想定している

(なぜ日本は遅れているのか?)

9

ファイザージャパンのEDCへの取り組み

第II相試験• 国際共同試験 : アジア3カ国

• 11施設(日本)

• 日本人被験者340人

英語版CRF(日本語のデータなし)

ファイザーのGlobal Standard application • 社内システム(自社製)

現行のEDC試験

10

⑧ 医師署名(署名陳述書)

今回採用のプロセス

① データ入力

② データチェック

④ データロック

⑤ データロード

③ SDV

現在のシステム

⑥ 社内データベース

⑦ DCF

ファイザーのEDCへの取り組み

11

Q: Global standard English EDCの使用は可能?Yes. BUT…

• 病院の大半がSMO施設(費用が高くなる)

• 国際共同試験

• 英語使用に関して施設担当者のモチベーションが上がる

• 日本語での適切なサポートが必要

• 英日医学用語辞典

• CRAの資質(語学)

• 補足の日本語資料(トレーニング・ガイダンス)

• 日本語ヘルプデスク

課題: our experiences1. 他国に比べ限られた英語の使用率

12

Q: 全体的な投資効果を得られるか?• 既存のグローバルファイザーシステムの使用→少ない投資

• 試験にかかる時間を短縮→新薬が患者に届くまでの時間短縮

• 社内の作業量が軽減

BUT…• グローバルファイザーシステムの使用が不可能な場合(日本

語の処理が必要な場合等)初期費用が増加

→ 投資の回収に時間がかかる

• 未だ学習段階であり、いくつかの分野では初期プロセスに

かかる費用が高くなる可能性がある

課題: our experiences2. コスト:直接経費

13

課題: our experiences2. コスト:生産性メトリクス

Metric ペーパーと比較したEDC被験者来院からO/Cまで 21.7% ↓LSLV*からDB ロックまで **N/A

Metric ペーパーと比較したEDCDCF's 42.7% ↓自明の修正 44.9% ↓* LSLV: 最終被験者の最終来院

** 試験が未完了

注: このデータは一部ペーパーCRF、一部EDC仕様による同一試験のもの

スピード

クオリティ

14

課題: our experiences

システムのセットアップが必要↑セットアップ

=

=

自明の修正の軽減

施設にて実施

電子CRFにより自動的に行われるため、CRFライブラリに取り込むためのペーパー

スキャンが少なくなる

トレーニングやEDCサポートで増加

EDCでの変更点

Query Resolution

データ修正

DCF

データチェック

Paper Management(電子CRFライブラリへのスキャンと取り込みを含む)

施設とのやり取り (トレーニング、サポート)

SDV

データ入力

DM

QC

Site InitiationCRA

アクティビティ役割

2. コスト:作業量

15

Q: 施設からどのようなフィードバックがあったか?• コピー&ペーストによりスペルミスを減らせる

• 被験者の来院からデータ回収までの時間短縮

• タイムリーなデータ入力へのモチベーション(リアルタイムでのモニタリング)

• CRCの大半がEDCを好む

• データ回収の際にPIのサインをもらう手間が省ける

• CRFにアクセスしやすい

• ペーパーレス:CRFの保管スペースの省略 / CRF紛失の心配がない

BUT…• 速く安定したシステムが必要(ADSLが最低条件)

• 使いやすいシステムが必要

• トレーニングとサポートが必要

課題: our experiences3. 施設の受け入れ

16

J-GCP:弾力的な運用・解釈が求められる

• 公式CRFとしての電子データ

• ファイザーでは現在、電子データを「公式」と見なしている

• 治験医師のCRF電子コピー• ファイザーでは現在、治験医師のCRFコピーの電子化を検討中である

• CRFへの治験責任医師の署名• 治験責任医師の責任とはeCRFの妥当性や正確性などを保証すること

であり、この目的のための署名は一度でよいとファイザーは考えている。

ER/ESUS Part11の要求事項は本質的に同じ

GlobalでのUS Part11対応を実行

課題: our experiences4. 規制の状況

17

現在のファイザーの方向性

Global EDC (英語)

• OC/RDC

Global EDC (英語)

• OC/RDC

国際共同試験

国内試験 第I相試験

Global EDC (英語)

• OC/RDC

Global EDC (英語)

• OC/RDC

Global EDC (英語)

• OC/RDC

Local EDC (日本語)

• 検討中

Global EDC (英語)

• OC/RDC

Local EDC (日本語)

• 検討中

EDC Solutionの選択における戦略

18

現在の実行計画

2005年• 小規模な試験へのOC/RDCの導入

• 英語での第I相試験

• 経験を得る

• OC/RDCに関わる問題点を特定し解決

• RDCプロセスと作業分担の実現の可能性の立証

• トレーニングのニーズを確認

2006年• より大規模な試験への導入

• 第II・III相試験• 英語: OC/RDC• 日本語システムの使用開始

• 経験を積む

19

現時点での重大な問題はない。しかし・・・

施設へ英語の使用を促すという大きな課題があるが・・・• 現時点ではスタンダードの日本語solutionがない

• 英語を使わないのであればlocal EDC solutionを選択すべき

→ 使用実績のないシステム、より高い費用

SMO施設での受け入れ体制は整っているが・・・• 大きな病院での受け入れ体制が課題

スピードやリソース要件の点で製薬会社にメリットがあるが・・・• 高い費用で相殺 / 高額な初期投資

• 投資の回収に長期に渡って多くの試験が必要

規制の状況• EDC実行の基本的な規制は整っている

要約と結論

20

重要なのは、

新薬を可能な限り早く患者さんの元へ届けること

テクノロジーの効果を最大限に生かす

EDC導入を妨げるものは何も無い

要約と結論

The work of this committee will facilitate the development of common standards for clinical research information management across a variety of organizations -- including government agencies (FDA, CDC, NIH), private research efforts, and sponsored research -- and thus the availability of safe and effective therapies by improving the processes and efficiencies associated with regulated clinical research.

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

CDISC HL7 EDC ISCR SMAP

know ever heard never heard

0%

10%

20%

30%

40%

50%

60%

70%

80%

90%

100%

CDISC HL7 EDC ISCR SMAP

know ever heard never heard

J. Smith, FDA (1996) 1st joint CDER/CBER/DIA Workshop www.fda.gov/cder/elsub.htm

The use of an electronic devise/software that enables a physician or physician’s assistant to enter patient data directly into an electronic CRF, its content being maintained in an electronic database.... The source data may be electronic.

e-CRF

Input patient dataData correction

Confirmation of progressData management

1. Because it is checked at the time of data input, 1. Because it is checked at the time of data input, high quality CRF is prepared. high quality CRF is prepared.

2.The whole quality improvement of clinical trial is 2.The whole quality improvement of clinical trial is expected by checking in real time (e.g. decrease of expected by checking in real time (e.g. decrease of the protocol derogation).the protocol derogation).

3.Realtime management becomes possible to the 3.Realtime management becomes possible to the data loss and protocol derogation of trial subject. data loss and protocol derogation of trial subject.

4. The monitor of trial progress and adverse 4. The monitor of trial progress and adverse event is made adequately and efficiently.event is made adequately and efficiently.

physician or physician’s assistant (CRC) to enter patient data directly into an electronic CRF

100-299床

(24施設)

-99床(12施設)

300-499床

(59施設)500床*-

(50施設)

500床-(68施設)

SMO(3施設)

その他(2施設)

168施設・企業,2005年7月調査

特定機能

(18施設)

事務職22%

管理職7%

その他18%

無記入5%

CRC48%

はい29%

いいえ70%

無記入1%

少し知っていた19%

知らなかった75%

よく知っていた4%

その他1%

無記入1%

経験あり3%

その他5%

無記入1%

別の人が経験あり

8%

経験無し83%

よく理解できた14%

まあまあ理解できた43%

あまり理解できなかった

2%

少し理解できた39%

ほとんど理解できなかった

1%

無記入1%

はい92%

その他2%

無記入1%いいえ

5%

とても感じる26%

無記入2%

そうは感じない6%

その他6%

少し感じる60%

少し感じる58%

そうは感じない8%

その他5%

無記入1%

とても感じる28%

受け入れられない29%

その他5%

無記入1%

将来的には仕方がない65%

受け入れられない23%

将来的には仕方がない

69%

その他7%

無記入1%

不明1%

無記入4%なし

19% あり76%

医療現場の解釈を知ってください

11

モニタリング現場におけるモニタリング現場におけるEDCEDC

臨床評価部会臨床評価部会

林林 修嗣修嗣

22

本日のお話本日のお話

EDCに期待されていることEDCに期待されていること

EDCの実際とモニターの関与(典型フロー)EDCの実際とモニターの関与(典型フロー)

EDCの実態(アンケート調査より)EDCの実態(アンケート調査より)

モニターにとって理想的なEDCとはモニターにとって理想的なEDCとは

EDCの信頼性確保方策の提言EDCの信頼性確保方策の提言

33

EDCに期待されていることEDCに期待されていること

44

EDCEDCは治験の何に寄与するかは治験の何に寄与するか(商業キャッチフレーズより)(商業キャッチフレーズより)

品質向上品質向上医師の直接入力ができる。医師の直接入力ができる。入力時にロジカルチェックがかかる入力時にロジカルチェックがかかる。。検査データなどを直接インポートできる。検査データなどを直接インポートできる。

スピードアップスピードアップ回収、問い合わせがネットからできる。回収、問い合わせがネットからできる。データを離れた複数箇所から即時に確認できる。データを離れた複数箇所から即時に確認できる。

コスト削減コスト削減モニターの移動コストを削減できるモニターの移動コストを削減できる。。資料の保存場所を削減できる資料の保存場所を削減できる。。

55

EDCEDCに期待することに期待すること

一般的な一般的な期待期待

DMDM業務の効率化業務の効率化

CRFCRFの品質向上の品質向上

データベースロックまでの期間短縮データベースロックまでの期間短縮

モニタリング現場からの期待モニタリング現場からの期待

モニタリング・直接閲覧の容易さモニタリング・直接閲覧の容易さ

CRFCRFデータの信頼性確保データの信頼性確保

66

EDCEDCの実際とモニターの関与の実際とモニターの関与

準備準備

医療機関への協力依頼医療機関への協力依頼

医療機関のインフラ調査医療機関のインフラ調査

医療機関関係者トレーニング医療機関関係者トレーニング

システムへの接続システムへの接続

データ入力データ入力

データ修正データ修正

SDVSDV後、後、DMDMレビュー後レビュー後

データ固定データ固定

77

EDCEDCの実際とモニターの関与(準備)の実際とモニターの関与(準備)

説明・調査

OS(バージョン)

ブラウザ(バージョン)PC機種

通信回線(ADSL,LAN)

必要ソフト利用場所

IT担当者の有無

電源 等

対応・接続

トレーニング

接続テスト

88

EDCEDCの実際とモニターの関与(入力)の実際とモニターの関与(入力)

原資料(紙、画像)

原資料(電子データ)

原資料(電子データ)

打出し

手入力

直接入力

ヘルプデスク

論理チェック

留意事項・指示事項表示

一次固定

一次固定データ

ワークシート

99

EDCEDCの実際とモニターの関与(修正)の実際とモニターの関与(修正)

一次固定データ

原資料(紙データ)

原資料(電子データ)

修正・

固定解除

SDV

二次固定データ

ヘルプデスク

1010

EDCEDCの実際とモニターの関与(修正・固定)の実際とモニターの関与(修正・固定)

二次固定データ 修正・

固定解除

e-DCF

三次固定データ

DMレビュー

論理チェック

e-CRF(固定データ)

治験責任医師電子署名

ヘルプデスク

1111

EDCEDCの実態の実態

アンケート調査(1):アンケート調査(1):

電子データ利用状況実態調査(電子データ利用状況実態調査(20032003年年1111月)月)

医療機関から電子データとして治験依頼者側へ取り込む際の信頼性確保医療機関から電子データとして治験依頼者側へ取り込む際の信頼性確保方策方策20042004年年44月(臨床評価部会月(臨床評価部会TF7TF7))

榎本ら,医薬品研究,榎本ら,医薬品研究,3636((88),),327327~~346346((20052005))

アンケート調査(2):アンケート調査(2):

臨床評価部会運営幹事会内臨床評価部会運営幹事会内EDCEDCアンケート(アンケート(20052005年年88月)月)

1212

電子データの利用状況実態調査電子データの利用状況実態調査

対象対象 臨床評価部会参加臨床評価部会参加 8686社社

回収回収 6868社(社(7575件)件)

回答事例回答事例 6363件件

事例なし事例なし 3535社社、、事例あり事例あり 3333社社

調査時期調査時期 20032003年年1111月月44日~日~1212月月11日日

1313

会社別での利用事例の内訳会社別での利用事例の内訳

66 ((PPⅠⅠや医療機関での経験あり)や医療機関での経験あり)

1313 ((PPⅠⅠや医療機関での経験なし)や医療機関での経験なし)1919

検査検査施設施設

11 ((CROCROによる被験者登録結果)による被験者登録結果)

77 ((PPⅠⅠ施設のみ)施設のみ)88

CRFCRF

一部一部

99 (一般医療機関)(一般医療機関)

88 ((PPⅠⅠ施設のみ)施設のみ)1717

CRFCRF

全部全部

プロトコール数プロトコール数会社数会社数対象対象データデータ

1414

運用のメリットは?運用のメリットは?

0 10 20 30 40 50 60 70 80

その他

CRF等の標準化の推進

中間解析等の早期の実施

SDVの効率化

医療機関への問合せ回数の減少

モニタリングの効率化(交通費減少)

治験期間の短縮

LPOからDBロックまでの期間短縮

CRFの品質向上(早期に間違い発見)

DMでのデータ入力業務の効率化

経験会社から上位3つの選択(重複集計) %

1515

運用のデメリットは?運用のデメリットは?

0 20 40 60 80

経験会社から上位3つの選択(重複集計) %

運用の教育に労力がかかる

システムバリデーションに労力がかかる

仕様が医療機関により異なるため、準備に労力がかかる

ハード・ソフトの導入及びメンテに労力・費用がかかる

最終的にはCRFとDBの整合性を依頼者が保証するため労力は減らない

システム運用の質問への対応に労力がかかる

想定されていないデータの取扱いが煩雑

医療機関のメリットが少ないため協力を得にくい

想定されていないデータのチェックが煩雑

その他

1616

導入しない理由は?導入しない理由は?

0 10 20 30 40 50

経験なし会社から上位3つの選択(重複集計)

電子データの仕様が医療機関によって異なる

医療機関側の協力が得にくい

運用に要する労力が多く省力化が期待できない

社内に電子データの運用を検討する部門がない

既存の運用方法で十分

入手できる電子データの信頼性が不十分

モニタリング部門の協力が得られない

その他

1717

多施設共同治験での経験と評価の調査多施設共同治験での経験と評価の調査

対象:臨床評価部会運営幹事会対象:臨床評価部会運営幹事会1717社のモニ社のモニ

タリング部門タリング部門

回収回収 1717社社経験経験 55社社 未経験未経験 1212社社調査時期調査時期 20052005年年88月月

1818

調査結果(1)準備調査結果(1)準備

医療機関との交渉に時間がかかった。医療機関との交渉に時間がかかった。

多大な準備の工数多大な準備の工数。。(システム構築、バリデー(システム構築、バリデーション、教育)ション、教育)

電子カルテとの互換性について要望が多かっ電子カルテとの互換性について要望が多かったた

施設側の通信環境に依存施設側の通信環境に依存

LANLANに問題がある施設ではオフラインでの実に問題がある施設ではオフラインでの実

施も可能としたい。施も可能としたい。

1919

調査結果(2)入力調査結果(2)入力

データ入力・修正:データ入力・修正:問題あり4社問題あり4社、、問題なし1社問題なし1社

入力等の操作に慣れるまでかなり大変入力等の操作に慣れるまでかなり大変

LANLAN動作不安定動作不安定、、スピードにストレス(医療機スピードにストレス(医療機

関のシステムに依存)関のシステムに依存)

データクリーニングまでのフローが整っていなデータクリーニングまでのフローが整っていなかったかった。。(初めての導入)(初めての導入)

2020

調査結果(3)負担調査結果(3)負担

医師の負担医師の負担 ::変わらない~減少変わらない~減少CRCCRCの負担の負担 ::変わらない~増加変わらない~増加モニターの負担:モニターの負担:変わらない~増加(変わらない~増加(11社減少)社減少)

軌道に乗ればモニターの負担は減るが、軌道に乗軌道に乗ればモニターの負担は減るが、軌道に乗せるまで(せるまで(CRCCRCややDRDRが操作に慣れるまで)はかなりが操作に慣れるまで)はかなり大変。誤操作が非常に多かった。大変。誤操作が非常に多かった。

DRDRややCRCCRCに理解いただくためのトレーニング、初期に理解いただくためのトレーニング、初期の入力フォロー等が非常に大変、モニターにとっての入力フォロー等が非常に大変、モニターにとって大きな負担。ヘルプデスクだけでは対応できない。大きな負担。ヘルプデスクだけでは対応できない。

2121

調査結果(4)スピード調査結果(4)スピード

訪問回数:訪問回数:変わらない~減少変わらない~減少

CRFCRF回収速度:回収速度:速くなった速くなった33社社、、変わらない変わらない11社社、、増加増加11社社治験期間:治験期間:変わらない変わらない33社、増加社、増加11社社、、短縮短縮11社社

他社との共同試験では大きなメリットあり(状況他社との共同試験では大きなメリットあり(状況把握の即時性把握の即時性、、質の平準化)質の平準化)

CRFCRF入手期間は変わらないが、入手期間は変わらないが、DMDMのデータ固のデータ固定までの期間は短縮できる(トータルは短縮)定までの期間は短縮できる(トータルは短縮)

2222

調査結果(5)信頼性調査結果(5)信頼性

原資料との整合性:原資料との整合性:問題なし(問題あり1社)問題なし(問題あり1社)

SDVSDVの容易さの容易さ ::楽になった楽になった33社~変わらない社~変わらない22社社データの信頼性データの信頼性 ::高まった高まった11社~変わらない社~変わらない33社~社~問題が多く解決に苦労した問題が多く解決に苦労した11社社

症例の途中経過を直ぐにグラフ化できるのでデータ症例の途中経過を直ぐにグラフ化できるのでデータを逐次施設側にフィードバックすることが可能となる。を逐次施設側にフィードバックすることが可能となる。特に長期投与試験でのメリットは大きい。特に長期投与試験でのメリットは大きい。

簡易な修正のための訪問は削減された。閲覧性の簡易な修正のための訪問は削減された。閲覧性の向上があった向上があった。。

2323

調査結果(6)総合評価調査結果(6)総合評価

総合評価:総合評価:モニターにとって良いモニターにとって良い22社社、、問題がある問題がある11社社

活用方法をもう少し工夫すれば便利活用方法をもう少し工夫すれば便利手順書等が整備されればメリットがでる手順書等が整備されればメリットがでるシステム開発の情熱と実践できる機会が絶対的に不システム開発の情熱と実践できる機会が絶対的に不足している足している想定外のデータの取扱いやアクシデントの対応が大想定外のデータの取扱いやアクシデントの対応が大変であった(事前の設計若しくはリスク管理の問題)変であった(事前の設計若しくはリスク管理の問題)突発的事項に対する対処に融通性がない突発的事項に対する対処に融通性がないソフトが100%理想どおりでなく、運用でカバーするソフトが100%理想どおりでなく、運用でカバーするためシステムが複雑化する。ためシステムが複雑化する。

2424

経験モニターからのコメント経験モニターからのコメント

現時点ではモニタリングの手間が減少したとは思えな現時点ではモニタリングの手間が減少したとは思えない。い。

試験期間試験期間44ヶ月以上ヶ月以上11年以内の治験で年以内の治験でVisitVisit型の型のCRFCRFの場合がの場合がBetter Better と思う。と思う。

特に主要評価項目等が施設で十分に評価できる場特に主要評価項目等が施設で十分に評価できる場合もメリットになると思う。合もメリットになると思う。

EDCEDCが標準化され、規格が統一化されが標準化され、規格が統一化され、、施設が慣施設が慣れることを期待。れることを期待。

eCRFeCRFの共通シート(臨床検査、有害事象、併用薬の共通シート(臨床検査、有害事象、併用薬等)は標準化してもらいたい。等)は標準化してもらいたい。

2525

モニターにとって理想的なモニターにとって理想的なEDCEDCとはとは

最小限の努力で導入できる最小限の努力で導入できる

医療機関の負担が最小医療機関の負担が最小、、メリットが最大メリットが最大

モニタリングの負担が減少するモニタリングの負担が減少する

画面から当日すべき必要事項が理解できる画面から当日すべき必要事項が理解できる

(観察、検査、被験者への指示等)(観察、検査、被験者への指示等)

ロジカルチェックが有効に働くロジカルチェックが有効に働く

入力ミスや問合せが少ない設計入力ミスや問合せが少ない設計、、操作が簡単操作が簡単

インポート可能なデータが多いインポート可能なデータが多い、、照合の省略照合の省略

重篤な重篤な有害事象報告書が容易に作成できる有害事象報告書が容易に作成できる

直接閲覧は原資料と直接閲覧は原資料とDBDBの打出し(電子の打出し(電子CRF)CRF)

こなれた手順書こなれた手順書

2626

EDCEDCの信頼性確保方策の提言の信頼性確保方策の提言

臨床評価部会臨床評価部会TFTF7報告書(7報告書(20042004年年44月)月)榎本ら,医薬品研究,榎本ら,医薬品研究,3636((88),),327327~~346346((20052005))

準備段階準備段階

データ発生段階データ発生段階

データ受け渡し段階データ受け渡し段階

取り込み段階取り込み段階

DBDB修正段階修正段階

2727

信頼性確保方策の提言(1)信頼性確保方策の提言(1)

準備段階準備段階

電子データの入手方法は、治験のデザインを検討電子データの入手方法は、治験のデザインを検討する段階からする段階からDMDM部門やモニタリング部門が協力し部門やモニタリング部門が協力し

て構築すること。て構築すること。

電子データの発生元となる医療機関電子データの発生元となる医療機関//検査施設にお検査施設にお

ける信頼性確保の方策を事前に確認しておくこと。ける信頼性確保の方策を事前に確認しておくこと。

原データの定義及び入手する電子データの位置付原データの定義及び入手する電子データの位置付けを明確にし、治験にかかわるスタッフがその内容けを明確にし、治験にかかわるスタッフがその内容を十分に理解していること。を十分に理解していること。

2828

信頼性確保方策の提言(2)信頼性確保方策の提言(2)

データ発生段階データ発生段階

電子データ、症例報告書、原データの三者の関係を電子データ、症例報告書、原データの三者の関係を明確にし、モニターによる明確にし、モニターによるSDVSDVが効果的に実施されが効果的に実施されるようにその方法を検討すること。るようにその方法を検討すること。

データ受け渡し段階データ受け渡し段階

医療機関医療機関//検査施設から治験依頼者に電子データ検査施設から治験依頼者に電子データ

が受け渡される過程で電子データが変更されていが受け渡される過程で電子データが変更されていないことを確認できること。(送信元と受信先で不一ないことを確認できること。(送信元と受信先で不一致の場合に、それを検出できること)致の場合に、それを検出できること)

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信頼性確保方策提言(3)信頼性確保方策提言(3)

取り込み段階取り込み段階

入手した電子データを社内データベースに正入手した電子データを社内データベースに正確に取り込んだことを確認できる方策をとるこ確に取り込んだことを確認できる方策をとること。と。

DBDB修正段階修正段階

社内データベースに取り込んだ後に、データ社内データベースに取り込んだ後に、データを修正する必要が生じた場合の手順を明確を修正する必要が生じた場合の手順を明確にしておくこと。にしておくこと。

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まとめまとめ

EDCEDCはスピードアップに寄与するはスピードアップに寄与する

準備には数ヶ月必要準備には数ヶ月必要、、軌道に乗れば短縮できる軌道に乗れば短縮できる

現状で克服すべき運用上の課題は多い現状で克服すべき運用上の課題は多い

医療機関の通信環境医療機関の通信環境

データの標準化データの標準化、、運用の標準化運用の標準化

手順書の整備手順書の整備

モニター、医療機関教育モニター、医療機関教育

想定外事項への速やかな対応想定外事項への速やかな対応

電子カルテデータの直接利用が望まれる電子カルテデータの直接利用が望まれる

電子ワークシートの組み込みが必要電子ワークシートの組み込みが必要

電子カルテに使用されるデータの標準化が律速?電子カルテに使用されるデータの標準化が律速?

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謝辞謝辞

臨床評価部会運営幹事会臨床評価部会運営幹事会

臨床評価部会平成臨床評価部会平成1515年度TF7年度TF7

K社DMK社DM

M社DMM社DM

ご協力いただいたすべての皆様ご協力いただいたすべての皆様

ご協力ありがとうございましたご協力ありがとうございました