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2016年(平成28年)7月30日 土曜日 j費冨 39 E宣! 13版 愛する息子隠していられない 裏▲i 一.T/‾ __ノ“二 ∴子 ノ∴ ’牽 霧二 で∴.ン1 -〆 �一.I ′∵∴ 1年′ 丁 目 �ー 1-ノ ∴十二ノ I 丁子上、、ノ∴_仁子 附し__-_____、__ �。_慶 �揺 差別や偏見に苦しんできた もしヱia,,0 101員10,0104{一 つ(Iu\ iぉ宣黛r Ol l鳩1奥∴01。缶と∴_iQl(口\_1(畠\ 被害 今回の事件で、神 蜜は犠牲者やけが人 を公表していない。当事 たちの思いは複雑だ。 胸を刺されて入院中の森 真書さん(51)の母の悦子さ ん(79)は、園で16年前に開 かれた運動会で笑顔を見せ る真書さんの写真 した。「これ、よく見 さい。うちの墓口です、 わいいでしょう」 真書さんは一時意識不明 になった。29日も入院中だ が、手を握ると瞳り返すほ どに回復してきたという。 2009年9月の交流食事会での森さん一家。手前左から、 母悦子さん、真吾さん。後ろが父の正英さん=悦子さん提供 (画像の一部を修整しています) 園に 障害があ ことが困難 近所の人や親戚 ど伝えずにいた。 それが事件で変わった 事件当日、園を訪れた際 に父の正英さん(82)の テレビに映った。翌27日の 朝日新聞の取材では名を伏 せるよう求め、匿名で報じ られた。報道で気付いた親 戚などから、安否を案じる 電話が入り始めた。他メデ ィアの取材に実名で応じる と、色々な所から連絡があ った。「これまで家族で十 分愛し合って、ひっそり生 きてきた。事件で急に表舞 台に引っ張り出された」 事件後に心境変化 一人ひとりの声を聞くう ちに、「息子が生きていて くれただけでいい。恥ずか しいなんて言っていられな い。隠してもいられない」 と思うようになった。29日 の朝日新聞の再度の取材に 実名を承諾した。 これまで隠してきたこ と、そして急に取り上げら れたことには「恥ずかしさ や戸惑い、複雑な感情があ る」という。実名への抵抗 がなくなったわけではな い。障害者を侮辱する発言 をし 疑者(2 感じる。「 もできないかも でもかわいい、い 私たちの息子なんです 各地の醤祭は事件の犠牲 者の氏名を原則公表してい を神奈川県蜜は非公表と する今回の対応は「例外 的」と認めたうえで、「施 設の特性があり、遺族のプ ライバシー保護の強い要望 があった事情を踏まえた」 と説明している。県聾幹部 は「事件が起きた26日、犠 牲者19人の遺族全員に集ま ってもらったが、その際に 全員が氏名の公表を拒否し た」と説明する。 被害者の姿が見えにくい 事件に、各地の障害者らの 思いも揺れる。 横浜市の三宅浩子さん (46)は知的障害者。グルー プホームで暮らし、作業所 で豆腐の製造や販売をして いる。「殺された人たち も、私と同じように目標や 楽しみがあったはず。こん な人たちがいたということ を知 前や顔を 三宅さんが 運営する社会福 務理事、岩山み (57)は、利用者の を機関譲に載せるがでい も悩む。意思を持った大穴 である一方、家族の支援事 不可欠だ。本人が「名前を 出したい」といっても、家 族が反対することもある司 「年配の親たちは差別や偏 見にさらされたという思す が強い。親の気持ちも大事 にしたい」 理解進まなけれ 全国知的障害者施設家族 ゆ∴会)とおる 会連合会の由岐透理事長 (76)=神戸市=には、高校 諮露繕藷 「蛮祭が障害があるかない かで区別して、名前を出さ ないのほおかしいと ただ、会の中には色 貝がある。「理解し って普通に暮らせる 圏園田悶圏 〜-脊SMy 」.〞同日・1・I/ lん なるために、表に出て運動 していくしかない。でも社 会の理解が進まない中で は、嫌がる親がいるのも事 実。教育の場で理解を広め てほしい」 (国奏番、斉藤撃、牡

愛する息子隠していられない · 2020-04-10 · 39 E宣! 菌 13版 2016年(平成28年)7月30日 土曜日 j費冨 田 愛する息子隠していられない 裏

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Page 1: 愛する息子隠していられない · 2020-04-10 · 39 E宣! 菌 13版 2016年(平成28年)7月30日 土曜日 j費冨 田 愛する息子隠していられない 裏

2016年(平成28年)7月30日  土曜日    j費冨    田39  E宣! 菌 13版

愛する息子隠していられない

裏▲i 一.T/‾ __ノ“二 ∴子 ノ∴ ’牽 霧二 で∴.ン1 -〆 �一.I ′∵∴ 1年′ 丁 目 �ー 1-ノ ∴十二ノ I

丁子上、、ノ∴_仁子

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差別や偏見に苦しんできた

もしヱia,,0 101員10,0104{一  01/ロつ(Iu\iぉ宣黛r Ol l鳩1奥∴01。缶と∴_iQl(口\_1(畠\

被害者匿名家族ら葛藤

今回の事件で、神奈川県

蜜は犠牲者やけが人の氏名

を公表していない。当事者

たちの思いは複雑だ。

胸を刺されて入院中の森

真書さん(51)の母の悦子さ

ん(79)は、園で16年前に開

かれた運動会で笑顔を見せ

る真書さんの写真を取り出

した。「これ、よく見て下

さい。うちの墓口です、か

わいいでしょう」

真書さんは一時意識不明

になった。29日も入院中だ

が、手を握ると瞳り返すほ

どに回復してきたという。

2009年9月の交流食事会での森さん一家。手前左から、

母悦子さん、真吾さん。後ろが父の正英さん=悦子さん提供

(画像の一部を修整しています)

園に入って約20年。重い

障害があり、言葉を発する

ことが困難だ。これまで、

近所の人や親戚にもほとん

ど伝えずにいた。

それが事件で変わった。

事件当日、園を訪れた際

に父の正英さん(82)の姿が

テレビに映った。翌27日の

朝日新聞の取材では名を伏

せるよう求め、匿名で報じ

られた。報道で気付いた親

戚などから、安否を案じる

電話が入り始めた。他メデ

ィアの取材に実名で応じる

と、色々な所から連絡があ

った。「これまで家族で十

分愛し合って、ひっそり生

きてきた。事件で急に表舞

台に引っ張り出された」

事件後に心境変化

一人ひとりの声を聞くう

ちに、「息子が生きていて

くれただけでいい。恥ずか

しいなんて言っていられな

い。隠してもいられない」

と思うようになった。29日

の朝日新聞の再度の取材に

実名を承諾した。

これまで隠してきたこ

と、そして急に取り上げら

れたことには「恥ずかしさ

や戸惑い、複雑な感情があ

る」という。実名への抵抗

がなくなったわけではな

い。障害者を侮辱する発言

をしていたという植松聖容

疑者(26)には明確な怒りを

感じる。「真書は障害で何

もできないかもしれない。

でもかわいい、いとおしい

私たちの息子なんです」

各地の醤祭は事件の犠牲

者の氏名を原則公表してい

を神奈川県蜜は非公表と

する今回の対応は「例外

的」と認めたうえで、「施

設の特性があり、遺族のプ

ライバシー保護の強い要望

があった事情を踏まえた」

と説明している。県聾幹部

は「事件が起きた26日、犠

牲者19人の遺族全員に集ま

ってもらったが、その際に

全員が氏名の公表を拒否し

た」と説明する。

被害者の姿が見えにくい

事件に、各地の障害者らの

思いも揺れる。

横浜市の三宅浩子さん

(46)は知的障害者。グルー

プホームで暮らし、作業所

で豆腐の製造や販売をして

いる。「殺された人たち

も、私と同じように目標や

楽しみがあったはず。こん

な人たちがいたということ

を知ってもらうために、

前や顔を出してほしい」

三宅さんが通う作業所を

運営する社会福祉法人の常

務理事、岩山みどりさ希

(57)は、利用者の名前や

を機関譲に載せるがでい

も悩む。意思を持った大穴

である一方、家族の支援事

不可欠だ。本人が「名前を

出したい」といっても、家

族が反対することもある司

「年配の親たちは差別や偏

見にさらされたという思す

が強い。親の気持ちも大事

にしたい」

理解進まなけれ

全国知的障害者施設家族

ゆ∴会)とおる

会連合会の由岐透理事長

(76)=神戸市=には、高校

諮露繕藷

「蛮祭が障害があるかない

かで区別して、名前を出さ

ないのほおかしいと

ただ、会の中には色

貝がある。「理解し

って普通に暮らせる

圏園田悶圏

~-脊SMy

」.〟同日・1・I/

lんさ子浩宅三

なるために、表に出て運動

していくしかない。でも社

会の理解が進まない中で

は、嫌がる親がいるのも事

実。教育の場で理解を広め

てほしい」     一

(国奏番、斉藤撃、牡

和代)