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道を外れるための道2016年冬 東京大学大学院留学説明会パデュー大学航空宇宙工学科M.S.課程鵜飼貴也
簡単な自己紹介
経歴(省略ver) 東大薬学部 学士(2014年卒) JAXA航技研で研究インターン(9ヶ月くらい) パデュー大学航空宇宙工学科 修士課程(2015年〜) 研究分野:応用数学、機械学習、オペレーションズリサーチ
好きなこととか趣味とか飛行機(操縦する方)、宇宙、カラオケ、登山、京都、松岡茉優、コーヒー、化学、Kaggle、漫画、アニメ、アパレル、和服、現代小説、神社、松岡茉優、プログレ、ポケモン、カメラ、アイリッシュ文化、芸能人ラジオ、松岡茉優、etc…
宇宙に最も近い国、アメリカ
NASAとかめっちゃ身近です 宇宙飛行士とかNASA高官とかいっぱい遊びに来ます 共同プロジェクトもいっぱい インターンの可能性も…?
空も近いです! パデューは小空港が隣接 飛行機の免許、取れます(お金はかかるけど…)
Group photo with “Buzz”, the 2nd man on the Moon”Glory” around the shadow of C172P
夢の大地、アメリカ
At Googleplex in Mountain View(2016 spring)
黄金の大地、アメリカ
Yosemite National Park, Yosemite Fall summit (2016 summer)
なんで私が(航空宇宙で)アメリカに!? 主な動機は3つ(※大事なことはいつだって3つ)
もともと空も宇宙も好きだった 薬学での研究が残念ながら肌に合わなかった 留学欲を再燃させてくれた素晴らしい友人がいた
受かった理由(たぶん) 船井情報科学振興財団の奨学金 JAXAの人からの推薦状(パデューでPh.D.取得) 修士課程だったから
今日聞いて欲しいこと
修士課程からの留学っていう選択肢もあるんだよ、ということ
Ph.D. vs Master
修士を足がかりにしたキャリア設計 気をつけるべきこと
学位留学で分野を変えることは、できる、ということ 情報収集 百川学海 十全準備
1. 修士課程留学という道
アメリカでの修士学位(M.A., M.S., M.E.) の扱い みなさんがたぶん抱いている(かもしれない)イメージ
Qualifying Examに落ちた人に与えられる学位 それだけ持ってても就職とかには役に立たない 要は負け組の証・・・
そんなことはないです!!
修士学位取得用のコースはどんどんポピュラーに!
Ph.D.とは別枠のコースとして提供(※工学系で多いです)
キャリアアップの選択肢の一つ(就職も進学も)
※パデュー航空宇宙M.S.は毎年100人弱新入生が入ります
アメリカでの修士課程Ph.D. vs Master Ph.D.と比べた場合の大きな違い
コースワークの比重がとても大きい Thesis(修論)無しでも卒業できるコースもある 研究室は、すぐ決まらないケースが多い RA・TAのオファーが少ない(パデュー航空宇宙M.S.の約半数は自費か奨学金)
その代わり、合格率が高い
つまり修士課程は・・・
学生→(お金があれば)お手軽なキャリアアップ手段大学→収入源かつ優秀な学生のリクルートの場
修士課程から留学するメリット
Ph.D.(本命)への大きな足がかりになります!(robust career) ”アメリカのトップ大学院”でのGPA
強力な推薦状を集めるチャンス 高レベルの国際学会へのアクセス 同プログラムのPh.D.へのエスカレーター
分野変更の障壁も下げられます!(flexible career) Backgroundがなくても、Masterなら入りやすい Master → Ph.D.で分野を変える人も結構いたり
しかし甘い話ばかりでは・・・
何をするにも、先立つものが必要です RAが最初はもらえないケースを前提に 奨学金など、財源の確保は必須 学費支払い能力の証明が必要な場合も
あくまで、Ph.D.への準備の選択肢の一つとして! 日本国内で修士をやる場合としっかり比較 Ph.D.に直接応募できるならそれとも比較(直接行ける実力があるのにMasterから入る必要はない)
修士課程留学:まとめ
直接Ph.D.に行くか、Masterから始めるか?→ キャリアアップの選択肢として、情報収集をしましょう→ 目的のためには、Masterで十分である場合も
応募するなら、Ph.D.以上に金銭面に配慮を!→ RAの可能性がどれくらいあるか→ 奨学金は絶対応募、一つも可能性を漏らさない
分野を移る場合の有力な選択肢の一つでもあります→ この次の話に続く・・・
2. 分野変更留学という道
みなさんは、今やっていることをずっと続けていきたいですか?
Nooope ようこそ!
Maybe… 未来はわからない!
Yeahhh!! ごめんなさい…orz
専門分野は変えていい!
興味がいっぱいあることは悪いことじゃない(と思う
今この時点で、みなさんにキャリアを”制約”はしてほしくない(お節介かもしれませんが・・・)
自分の経歴・学位・スキルのポートフォリオを、”深める”ことも”広げる”ことも、あなた次第
大学院留学というチャンス
アメリカでは、大学院で専門を移るケースがレアではない例1:機械工学 → 物質科学例2:看護学 → 惑星地球科学例3:産業工学 → 計算機科学
Ph.D.と比べてMasterならば、分野を変えて入る障壁も低い!
コースワークの充実もあり、分野変更をする際の時間対効果は高い
道を外れるということ
正直しんどいです アピールできるバックグラウンド、業績がない そもそも手元に情報がない コネも全然ない
全然受からない(現実は厳しい)
出願校:5校MIT, Stanford, UIUC, Cornell, Purdue
合格校:1校Purdue
道を外れるために
鵜飼が具体的に出願で苦労したところ 推薦状(誰に、どう書いてもらうか?) エッセイ(アピールポイントは?分野変更の理由は?)
専攻したい分野の決定(選択肢多すぎ) 一緒に働きたい教授探し(興味 vs 自身の能力)
鵜飼が具体的にどうしたか → JAXAでのインターン 推薦状を強化(JAXAかつパデューPh.D.卒の人から) 専攻・研究したい分野をひとまず材料開発に絞れた(自分のバックグラウンドが活きる領域)
薬学のバックグラウンドを、少し”曲げて”アピール(化学物質の物性制御、デザインなど)
もし本気で学位留学で分野を移ろうと思うなら 情報収集(※やり方も重要です)
百川学海 自分が培ってきたものをいかに活かせるか? 自分がどうその分野に、研究室に貢献できるか? 話を”紡ぐ”力の重要性
十全準備 インターン、ハッカソン、コンペ、あらゆる機会を逃さず利用
”コネ”は最強の武器
分野変更留学:まとめ
(いろんなことがすべてうまくいけば)分野を変えての留学は不可能ではないです
キャリアに対して柔軟に考えましょう(Exploration vs Exploitation)
ただ、drasticに分野変更する場合は、相応の覚悟と準備を!
学位留学という「道を外れる」行為においても、実は様々な道があります
常に情報収集を怠らず、後悔のないように日々を過ごしてください!
Thank You!!