124
第1部 入院基本料における施設基準 平成29年2月 関東信越厚生局東京事務所

入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

  • Upload
    others

  • View
    2

  • Download
    0

Embed Size (px)

Citation preview

Page 1: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

第1部

入院基本料における施設基準

平成29年2月

関東信越厚生局東京事務所

Page 2: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

入院基本料の施設基準

1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

等の費用を総合的に評価したものであり、医療機関及び病棟の機能別により設定さ

れている。入院基本料に係る施設基準として看護職員の配置、看護師比率、平均在

院日数、重症度、医療・看護必要度、月平均夜勤時間数等を統合し評価する。なお

入院基本料算定上の留意点として、五つの医療提供体制が厚生労働大臣の定める一

定の基準に適合していることが必要である。

(1)入院診療計画に関する基準 ① 当該保険医療機関において、入院診療計画が策定され、説明が行われているこ

と。

② 入院の際に、医師、看護師、その他必要に応じ関係職種が共同して総合的な診

療計画を策定し、患者に対し、別紙2(P18)又は別紙2の3(精神病棟における

医療保護入院)(P19)を参考として、文書により病名、症状、治療計画、検査内

容及び日程、手術内容及び日程、推定される入院期間、特別な栄養管理の必要性

の有無等について、入院後7日以内に説明を行うこと。ただし、高齢者医療確保

法の規定による療養の給付を提供する場合の療養病棟における入院診療計画につ

いては、別紙2の2(P20)を参考にすること。なお、当該様式にかかわらず、入

院中から退院後の生活がイメージできるような内容であり、年月日、経過、達成

目標、日ごとの治療、処置、検査、活動・安静度、リハビリ、食事、清潔、排泄、

特別な栄養管理の必要性の有無、教育・指導(栄養・服薬)・説明、退院後の治

療計画、退院後の療養上の留意点が電子カルテなどに組み込まれ、これらを活用

し、患者に対し、文書により説明が行われている場合には、各保険医療機関が使

用している様式で差し支えない。

※ 地域包括ケア病棟入院料、地域包括ケア病棟入院医療管理料を算定する場合は、

別紙2において、在宅復帰支援担当者名および在宅復帰支援計画を記載すること。

※ 同一保険医療機関の他の病室から地域包括ケア病棟入院料等を算定する病室へ

移動した場合、すでに交付されている入院診療計画書に記載した診療計画に変更

がなければ「別紙様式7」(P21)を参考に在宅復帰支援に係る文書のみを交付す

るとともに、その写しを診療録に添付することでも可とする。

③ 入院時に治療上の必要性から患者に対し、病名について情報提供し難い場合に

あっては、可能な範囲において情報提供を行い、その旨を診療録に記載すること。

④ 医師の病名等の説明に対して理解できないと認められる患者(例えば小児、意

識障害患者)については、その家族等に対して行ってもよい。

※ 患者が昏睡状態であるなど、入院後7日以内に説明ができず、また説明できる

家族等もいない場合には、その旨をカルテに記載することで、入院に係る入院基

本料又は特定入院料を算定することができる。なお患者の状態が改善し、説明が

行える状態になった場合又は家族等が現れた場合等には、速やかに説明を行い、

その旨をカルテに記載すること。

⑤ 説明に用いた文書は、患者(説明に対して理解できないと認められる患者につ

いてはその家族等)に交付するとともに、その写しを診療録に貼付するものとす

る。

1

Page 3: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

⑥ 入院期間が通算される場合の再入院については、患者の病態により当初作成し

た入院診療計画書に変更等が必要な場合においては、新たな入院診療計画書を作

成し、説明を行う必要がある。

(2)院内感染防止対策に関する基準

① 当該保険医療機関において、院内感染防止対策が行われていること。 ② 設置要綱を基に当該保険医療機関において、院内感染防止対策委員会が設置さ

れ当該委員会が月1回程度、定期的に開催されていること。

③ 院内感染防止対策委員会は、病院長又は診療所長、看護部長、薬剤部門の責任

者、検査部門の責任者、事務部門の責任者、感染症対策に関し相当の経験を有す

る医師等の職員から構成されていること。(診療所においては各部門の責任者を

兼務した者で差し支えない。)

④ 当該保険医療機関内において(病院である保険医療機関においては、当該病院

にある検査部において)、各病棟(有床診療所においては、当該有床診療所の有

するすべての病床。以下この項において同じ。)の微生物学的検査に係る状況等

を記した「感染情報レポート」が週1回程度作成されており、当該レポートが院

内感染防止対策委員会において十分に活用される体制がとられていること。当該

レポートは、入院中の患者からの各種細菌の検出状況や薬剤感受性成績のパター

ン等が病院又は有床診療所の疫学情報として把握、活用されることを目的として

作成されるものであり、各病棟からの拭き取り等による各種細菌の検出状況を記

すものではない。

⑤ 院内感染防止対策として、職員等に対し流水による手洗いの励行を徹底させる

とともに、各病室に水道又は速乾式手洗い液等の消毒液が設置されていること。

ただし、精神病棟、小児病棟等においては、患者の特性から病室に前項の消毒液

を設置することが適切でないと判断される場合においては、携帯用の速乾式消毒

液等を用いても差し支えないものとする。また、手洗いの励行は職員の他に家族

の面会者など患者に接する人も対象と考える。

(3)医療安全管理体制に関する基準 ① 当該保険医療機関において、医療安全管理体制が整備されていること。

② 安全管理のための指針が整備されていること。

安全管理に関する基本的な考え方、医療事故発生時の対応方法等が文書化され

ていること。

③ 安全管理のための医療事故等の事故報告制度が整備されていること。

院内で発生した医療事故、インシデント等が報告され、その分析を通した改善

策が実施される体制が整備されていること。

④ 安全管理のための委員会が開催されていること。

安全管理の責任者等で構成される委員会が月1回程度開催されていること。

⑤ 安全管理の体制確保のための職員研修が開催されていること。

安全管理のための基本的考え方及び具体的方策について全職員に周知徹底を図

ることを目的とするものであり、研修計画に基づき、年2回程度実施されること

が必要である。

(4)褥瘡対策に関する基準

① 当該保険医療機関において、褥瘡対策が行われていること。

2

Page 4: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

② 当該保険医療機関において、褥瘡対策に係る専任の医師及び褥瘡看護に関する

臨床経験を有する専任の看護職員から構成される褥瘡対策チームが設置されてい

ること。

③ 当該保険医療機関における日常生活の自立度が低い入院患者につき、別紙3

(P22)を参考として褥瘡に関する危険因子の評価を行い、褥瘡に関する危険因子

のある患者及び既に褥瘡を有する患者については、②に掲げる専任の医師及び専

任の看護職員が適切な褥瘡対策の診療計画の作成、実施及び評価を行うこと。た

だし、当該医師及び当該看護職員が作成した診療計画に基づくものであれば、褥

瘡対策の実施は、当該医師又は当該看護職員以外であっても差し支えない。また、

様式については褥瘡に関する危険因子評価票と診療計画書が別紙3(P22)のよう

に1つの様式ではなく、それぞれ独立した様式となっていても構わない。

④ 褥瘡対策チームの構成メンバー等による褥瘡対策に係る委員会が定期的に開催

されていることが望ましい。

⑤ 患者の状態に応じて、褥瘡対策に必要な体圧分散式マットレス等を適切に選択

し使用する体制が整えられていること。

(5)栄養管理体制の基準 ① 当該保険医療機関内に、栄養管理を担当する常勤の管理栄養士が1名以上配置

されていること。

② 管理栄養士をはじめとして、医師、看護師、その他医療従事者が共同して栄養

管理を行う体制を整備し、あらかじめ栄養管理手順(栄養スクリーニングを含む

栄養状態の評価、栄養管理計画、定期的な評価等)を作成すること。

③ 入院時に患者の栄養状態を医師、看護職員、管理栄養士が共同して確認し、特

別な栄養管理の必要性の有無について入院診療計画書に記載していること。

④ ③において、特別な栄養管理が必要と医学的に判断される患者について、栄養

状態の評価を行い、医師、管理栄養士、看護師その他の医療従事者が共同して、

当該患者ごとの栄養状態、摂食機能及び食形態を考慮した栄養管理計画(第2部

「入院時食事療養における基準」参照)を作成していること。なお、救急患者や

休日に入院した患者など、入院日に策定できない場合の栄養管理計画は、入院後

7日以内に策定することとする。

⑤ 栄養管理計画には、栄養補給に関する事項(栄養補給量、補給方法、特別食の

有無等)、栄養食事相談に関する事項(入院時栄養食事指導、退院時の指導の計

画等)、その他栄養管理上の課題に関する事項、栄養状態の評価の間隔等を記載

すること。また、当該計画書の写しを診療録に貼付すること。

⑥ 当該患者について、栄養管理計画に基づいた栄養管理を行うとともに、栄養状

態を定期的に記録していること。

⑦ 当該患者の栄養状態を定期的に評価し、必要に応じて栄養管理計画を見直して

いること。

⑧ 特別入院基本料及び短期滞在手術基本料1を算定する場合は、①から⑦までの

体制を満たしていることが望ましい。

⑨ ①に規定する管理栄養士は、1か月以内の欠勤については、欠勤期間中も①に

規定する管理栄養士に算入することができる。なお、管理栄養士が欠勤している

間も栄養管理のための適切な体制を確保していること。

⑩ 当該保険医療機関(診療所を除く)において、管理栄養士の離職又は長期欠勤

のため、①に係る基準が満たせなくなった場合、地方厚生(支)局長に届け出た場

3

Page 5: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

合に限り、当該届出を行った日の属する月を含む3か月間に限り、従前の入院基

本料等を算定できる。

2.病院の入院基本料の施設基準等について 施設基準においては、原則として病棟単位の看護体制を基準として看護要員の数、

平均在院日数等により算定する入院基本料の区分が定められる。 【参考】病棟区分別の入院基本料の点数・基準一覧(P23)参照

① 一般病棟、療養病棟、結核病棟又は精神病棟をそれぞれ単位(特定入院料に係

る入院医療を病棟単位で行う場合には、当該病棟を除く。)として看護を行うもの

であること。 ② 夜勤を行う看護職員(病棟単位で特別入院基本料を算定する場合の看護職員を

除く)又は療養病棟の看護要員(療養病棟入院基本料1の施設基準に係る届出を

行った病棟及び特別入院基本料を算定する病棟の看護要員を除く)の 1 人当たり

の月平均夜勤時間数が、72 時間以下であること等、看護職員等の労働時間が適切

なものであること。 ③ 7 対1入院基本料、10 対1入院基本料、13 対1入院基本料を算定する病棟にお

ける夜勤については、看護師1人を含む2人以上の看護職員が行うこと。 ④ 7 対1入院基本料、10 対1入院基本料、13 対1入院基本料、15 対1入院基本料

(特定機能病院入院基本料の結核病棟及び精神病棟に限る)を算定する病棟にお

ける看護職員の最小必要数の 70%以上が看護師であること。 ⑤ 現に看護を行っている病棟ごとの看護職員の数と当該病棟の入院患者の数との

割合を当該病棟の見やすい場所に掲示していること。 (掲示例)

入院患者数42人の一般病棟で、一般病棟入院基本料の10対1入院基本料を算定し

ている病院の例

「当病棟では、1日に13人以上の看護職員(看護師及び准看護師)が勤務して

います。なお、時間帯毎の配置は次のとおりです。」

・朝9時~夕方17時まで、看護職員1人当たりの受け持ち数は6人以内です。

・夕方17時~深夜1時まで、看護職員1人当たりの受け持ち数は14人以内です。

・深夜1時~朝9時まで、看護職員1人当たりの受け持ち数は14人以内です。

(1)病棟の概念 1病棟当たりの病床数の決定は、①効率的な看護管理、②夜間における適正な

看護の確保、③当該病棟に係る建物等の構造の観点から、 ① 病棟における看護体制の1単位をもって病棟として取り扱う。 ② 一病棟あたりの病床数は原則として 60 床以下を標準とする。ただし、精神病棟

については 70 床まではやむを得ないものとする。 ③ 高層建築等の場合は、複数階(原則として二つの階)を1病棟として差し支え

ない。ただし、三つ以上の階を1病棟とする場合は、サブナース・ステーション

の設置や看護要員の配置を工夫すること。

(2)平均在院日数 ① 入院基本料の施設基準に係る平均在院日数の算定は、次の式による。(病棟の種

4

Page 6: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

別ごとに、保険診療に係る入院患者(生活保護、労災、自費等の患者を除く)を

基礎に計算する。)

アに掲げる数 イに掲げる数

ア 当該病棟における直近3か月間の在院患者延日数 イ (当該病棟における当該3か月間の新入棟患者数+当該病棟における当該3

か月間の新退棟患者数)/2 なお、小数点以下は切り上げる。

② 上記算定式において、在院患者とは、毎日 24 時現在当該病棟に在院中の患者を

いい、当該病棟に入院してその日のうちに退院又は死亡した者を含むものである。 なお、患者が当該病棟から他の病棟へ移動したときは、当該移動した日は当該

病棟における入院日として在院患者延日数に含める。 ③ 上記算定式において、新入棟患者数とは、当該3か月間に新たに当該病棟に入

院した患者の数(以下「新入院患者」という。)及び他の病棟から当該病棟に移動

した患者数の合計をいうが、当該入院における 1 回目の入棟のみ数え、再入棟は

数えない。 また、病棟種別の異なる病棟が 2 つ以上ある場合において、当該 2 以上の病棟

間を同一の患者が移動した場合は、1 回目の入棟のみを新入棟患者として数える。 当該3か月以前から当該病棟に入院していた患者は、新入棟患者に算入しない。

当該病院を退院後、当該病棟に再入院した患者は新入院患者として取り扱う。 ④ 上記算定式において、新退棟患者数とは、当該3か月間に当該病棟から退院(死

亡を含む。)した患者数と当該病棟から他の病棟に移動した患者数をいう。 ただし、当該入院における 1 回目の当該病棟からの退棟のみを数え、再退棟は

数えないこととする。 病棟種別の異なる病棟が 2 以上ある場合において、当該 2 以上の病棟間を同一

の患者が移動した場合は、1 回目の退棟のみを新退棟患者として数えるものとする。 ⑤ 「基本診療料の施設基準等」の別表第二に規定する入院患者は ①のア及びイ から除く。 ⑥ 短期滞在手術等基本料3を算定した患者であって6日以降も入院する場合は、

ア及びイに含めるものとし、入院日から起算した日数を含めて平均在院日数を計

算すること。 【別表第二 平均在院日数の計算対象としない患者】

一 精神科身体合併症管理加算を算定する患者

二 救命救急入院料(広範囲熱傷特定集中治療管理料に限る。)を算定する患者

三 特定集中治療室管理料(広範囲熱傷特定集中治療管理料に限る。)を算定する

患者

四 小児特定集中治療室管理料を算定する患者

五 新生児特定集中治療室管理料を算定する患者

六 総合周産期特定集中治療室管理料を算定する患者

七 新生児治療回復室入院医療管理料を算定する患者

八 一類感染症患者入院医療管理料を算定する患者

九 特殊疾患入院医療管理料を算定する患者

十 回復期リハビリテーション病棟入院料を算定する患者

十一 地域包括ケア病棟入院料を算定する患者

5

Page 7: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

十二 特殊疾患病棟入院料を算定する患者

十三 緩和ケア病棟入院料を算定する患者

十四 精神科救急入院料を算定する患者

十五 精神科救急・合併症入院料を算定する患者

十六 精神科急性期治療病棟入院料を算定する患者

十七 児童・思春期精神科入院医療管理料を算定する患者

十八 精神療養病棟入院料を算定する患者

十八の二 地域移行機能強化病棟入院料を算定する患者

十九 一般病棟(一般病棟入院基本料、特定機能病院入院基本料(一般病棟に限る。)

又は専門病院入院基本料を算定する病棟を除く。)に入院した日から起算して9

0日を超えて入院している患者であって、医科点数表第1章第2部第1節障害者

施設等入院基本料の注5に規定する厚生労働大臣の定める状態等にあるもの

二十 一般病棟に入院した日から起算して90日を超えて入院している患者であっ

て、医科点数表第1章第2部第1節一般病棟入院基本料の注11、特定機能病院

入院基本料の注9又は専門病院入院基本料の注8の規定により療養病棟入院基本

料1の例により算定している患者

二十一 認知症治療病棟入院料を算定している患者

二十二 短期滞在手術基本料1及び3(入院日から起算して5日までの期間に限る)

を算定している患者

⑦ 一般病棟入院基本料、特定機能病院入院基本料(一般病棟に限る)及び専門病

院入院基本料を算定する病棟に90日を超えて入院する患者について、療養病棟

入院基本料1の例により算定を行うことを地方厚生(支)局長へ届け出た病棟に

ついては、平均在院日数の計算対象から除外する。

(3)入院患者数

① 届出時の直近1年間の延入院患者数を延日数で除した数とし、小数点以下は切

り上げる。 ② 届出前1年から6か月の間に開設又は増床があった場合は直近6か月間とする。 ③ 届出前6か月の間に開設又は増床があった場合は、開設又は増床した病床数に

対し、一般病棟にあっては一般病棟の病床数の 80%、療養病棟にあっては療養病

棟の病床数の 90%、結核病棟にあっては結核病棟の病床数の 80%、精神病棟にあ

っては精神病棟の病床数の 100%を、実績の値に加えた数とする。 (例)一般病棟100床の病院が20床増床した場合 既存の100床にかかる届出前1年間の平均入院患者数+(20床×0.8) ④ 減床があった場合、減床後の実績が3か月以上あれば減床後の平均入院患者数

とする。 ⑤ 入院患者数には新生児、正常の妊産婦、保険患者以外の自費患者(人間ドック

により入院した者を含む。)、労災患者、生活保護等公費負担患者であって、看護

要員を保険診療を担当する者と保険外診療を担当する者とに明確に区分できない

場合の患者を含むものであること。

(4)看護要員の数 ① 当該届出病棟に配置されている看護要員の数は、1勤務帯8時間で1日3勤務

帯を標準として、月平均1日当たりの要件を満たしていること。なお、出産、育

児又は家族介護に関する休業等が確保されるよう配慮を行うこと。 ② 看護要員の数は、病棟において実際に入院患者の看護に当たっている看護要員

の数であり、その算定に当たっては、看護部長等(専ら、病院全体の看護管理に

6

Page 8: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

従事する者をいう)、当該保険医療機関附属の看護師養成所等の専任教員、外来勤

務、手術室勤務又は中央材料室勤務等の看護要員の数は算入しない。 ③ 病棟勤務と外来勤務、手術室勤務、中央材料室勤務又は集中治療室勤務等を兼

務する場合は、勤務実績表による病棟勤務の時間のみを看護要員の数に算入する

ことができる。 ④ 病棟単位で算定する特定入院料に係る病棟並びに「基本診療料の施設基準等」

の別表第三に規定する治療室、病室、短期滞在手術基本料1に係る回復室及び外

来化学療法に係る専用施設に勤務する看護要員の数は兼務者を除き算入できない。 【別表第三 看護配置基準の計算対象としない治療室、病室又は専用施設】

一 救命救急入院料に係る治療室

二 特定集中治療室管理料に係る治療室

三 ハイケアユニット入院医療管理料に係る治療室

四 脳卒中ケアユニット入院医療管理料に係る治療室

五 小児特定集中治療室管理料に係る治療室

六 新生児特定集中治療室管理料に係る治療室

七 総合周産期特定集中治療室管理料に係る治療室

八 新生児治療回復室入院医療管理料に係る治療室

九 一類感染症患者入院医療管理料に係る治療室

十 短期滞在手術基本料1に係る回復室

十一 外来化学療法加算に係る専用施設

⑤ 派遣看護師は一部を除いて法令上認められていないため、採用に当たっては関係

機関に確認されるとともに、充分ご留意いただきたい。 ⑥ 新たに看護師等の試験に合格した者は、登録済証に記載された登録日から看護師

等として認められる。 ⑦ 看護補助者の数については、次の点に留意する。

ア 看護補助者の数を算出するに当たっては、看護職員を看護補助者とみなして差

し支えない。なお、入院基本料等の施設基準に定める必要な数を超えて配置して

いる看護職員を看護補助者とみなす場合には、看護職員の勤務実績に基づいて、

実際に勤務した看護職員の総勤務時間数から、当該届出区分において勤務するこ

とが必要となる看護職員数の総勤務時間数を差し引いた数を、看護補助者の勤務

時間数として算入する。 イ 小児病棟又は特殊疾患入院施設管理加算を算定している病棟等において小児

患者の保護に当たっている保育士は、看護補助者の数に算入することができる。

ただし、小児入院医療管理料の加算の届出に係る保育士については、看護補助者

として算入することはできない。 ウ 主として事務的業務を行う看護補助者を配置する場合は、常時、当該病棟の入

院患者の数が 200 又はその端数を増すごとに1以下であること。主として事務的

業務を行う看護補助者の数の算出に当たっては、当該保険医療機関の院内規程に

おいて、看護補助者が行う事務的業務の内容を定めた上で、1人の看護補助者の

延べ勤務時間数のうち事務的業務が5割以上を占める看護補助者を、「主として

事務的業務を行う看護補助者」として算入すること。また、主として事務的業務

を行う看護補助者については、当該病棟において事務的業務以外の業務を行った

時間数も含めて、当該看護補助者の勤務時間数を算入すること。

7

Page 9: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

(5)夜間における勤務(夜勤) ① 夜間における勤務(以下「夜勤」という。)については、次の点について留意

する。

ア 「夜勤」とは、各保険医療機関が定める午後10時から翌日の午前5時までの

時間を含めた連続する16時間(以下「夜勤時間帯」という。)の間において、

現に勤務することをいい、当該夜勤時間帯に現に勤務した時間数を「夜勤時間

数」という。なお、各保険医療機関において、当該夜勤時間帯を定める場合に

は、夜勤時間帯以外の時間帯(以下「日勤帯」という。)が、夜勤時間帯と重

なる時間が、当該日勤帯の2分の1以下とすること。

イ 看護要員の名簿及び勤務実績表により、各病棟(精神病棟入院基本料の特別

入院基本料以外の特別入院基本料を算定する病棟を除く。)ごとに次の要件が

満たされていること。

(イ) 看護要員は、常時2人以上であること。

(ロ) 一般病棟、結核病棟及び精神病棟においては、看護職員を2人以上配置し

ていること。(精神病棟入院基本料の特別入院基本料を除く。)

(ハ) 療養病棟においては、看護職員1人と看護補助者1人の計2人以上の配置

であっても差し支えない。

(ニ) 一般病棟、結核病棟及び精神病棟において、看護職員を2人以上配置して

いる場合にあっては、緊急時等やむを得ないときは、看護補助者が夜勤を行

うことができる。

(ホ) (イ)から(ニ)までの要件を満たしている場合は、曜日や時間帯によって、

夜勤の従事者が変動することは差し支えない。

ウ 特定入院料(地域包括ケア入院医療管理料を除く。また、小児入院医療管理

料4、特殊疾患入院医療管理料又は児童・思春期精神科入院医療管理料につい

ては、病棟単位で算定する場合に限る。)を算定している病棟に係る看護要員

は、夜勤時間数の計算対象としないこと。

エ 夜勤に従事する看護職員(療養病棟入院基本料を算定する病棟にあっては看

護要員)の月当たり延夜勤時間数は、1か月又は4週間の当該夜勤時間帯に従

事した時間数をいう。

オ 月平均夜勤時間数は、同一の入院基本料を算定する病棟全体(同一の入院基

本料を算定する複数の病棟(看護単位)を持つ病院にあっては、当該複数の病

棟を合わせた全体)で届出前1か月又は4週間の夜勤時間帯に従事する看護職

員(療養病棟入院基本料を算定する病棟にあっては看護要員)の延夜勤時間数

を夜勤時間帯に従事した実人員数で除して得た数とし、当該月当たりの平均夜

勤時間数の直近1か月又は直近4週間の実績の平均値により、72時間以下であ

ること。すなわち、月平均夜勤時間数は、同一の入院基本料を算定する病棟全

体で計算するものであり、病棟(看護単位)ごとに計算するものではないため、

病棟(看護単位)ごとに月平均夜勤時間数が72時間以下である必要はないもの

であること。

また、新規届出直後においては、当該病棟の直近3か月間又は12週間の実績

の平均値が要件を満たしていれば差し支えない。

なお、療養病棟入院基本料1を算定する病棟の看護要員については、この限

りではないこと。

カ 月平均夜勤時間数の計算に含まれる実人員数及び延夜勤時間数については、

次の点に留意すること。

8

Page 10: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

(イ) 専ら夜勤時間帯に従事する者(以下「夜勤専従者」という。)は、実人員

数及び延べ夜勤時間数に含まないこと。

(ロ) 夜勤時間帯に看護要員が病棟勤務と外来勤務等を兼務する場合は、当該看

護要員が夜勤時間帯に当該病棟で勤務した月当たりの延べ時間を、当該看護

要員の月当たりの延べ夜勤時間(病棟と病棟以外の勤務の時間を含む)で除

して得た数を、夜勤時間帯に従事した実人員数として算入すること。

(ハ) 7対1入院基本料及び10対1入院基本料の病棟の実人員数及び延べ夜勤

時間数には、月当たりの夜勤時間数が16時間未満の者は含まないこと。ただ

し、短時間正職員制度を導入している保険医療機関の短時間正職員について

は、月当たりの夜勤時間数が12時間以上のものを含む。

(ニ) 7対1入院基本料及び10対1入院基本料以外の病棟の実人員数及び延べ

夜勤時間数には、月当たりの夜勤時間数が8時間未満の者は含まないこと。

キ 週当たりの所定労働時間は、40時間以内であること。

ク 夜勤専従者の夜勤時間については、夜勤による勤務負担が過重とならないよ

う十分配慮すること。

ケ 上記「(4)看護要員の数」及び「(5)夜間における勤務」に係る看護要

員の配置数、人員構成及び夜間勤務に係る具体的な算出方法等については、別

紙5(P24~P26)の例を参考とすること。夜間における勤務については、次の

点について留意する。

【補足】

1.入院基本料13対1以上の区分を算定する病棟においては、看護師1名以上を

含む複数の看護職員が配置された夜勤体制とする。 2.15 対1以下の区分を算定する病棟の場合、夜間勤務体制は看護職員による

複数体制とする。 准看護師だけであるときは、緊急時等の連絡方法について明記し周知を図る。 3.平成28年度より緩和措置として減算処置が設けられた。(夜勤時間特別

入院基本料)

(6)看護要員の勤務形態 ① 看護要員の勤務形態は、保険医療機関の実情に応じて病棟ごとに交代制の勤務

形態(二交代・三交代・変則三交代など)をとること。(通し勤務は不可)

② 同一の入院基本料を算定する病棟全体で1日当たり勤務する看護要員の数が所

定の要件を満たす場合は、24時間一定の範囲で傾斜配置することができる。すな

わち、1日当たり勤務する看護要員の数の要件は、同一の入院基本料を算定する

病棟全体で要件を満たしていればよく、病棟(看護単位)ごとに要件を満たす必

要はないため、病棟(看護単位)ごとに異なる看護要員の配置を行うことができ

るとともに、1つの病棟の中でも24時間の範囲で各勤務帯において異なる看護要

員の配置を行うことができるものであること。なお、各勤務帯に配置する看護職

員の数については、各病棟における入院患者の状態(看護必要度等)について評

価を行い、実情に合わせた適正な配置数が確保されるよう管理すること。

③ 特別入院基本料を算定している保険医療機関については、各病棟の看護要員数

の2割を看護師とすることが望ましい。

9

Page 11: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

(7)看護の実施 ① 看護は、当該保険医療機関の看護要員のみによって行われるものであり、当該保

険医療機関において患者の負担による付添看護が行われてはならない。ただし、患

者の病状により、又は治療に対する理解が困難な小児患者又は知的障害を有する患

者等の場合は、医師の許可を得て家族等患者の負担によらない者が付き添うことは

差し支えない。また患者の負担によらない家族等による付添いであっても、それら

が当該保険医療機関の看護要員による看護を代替し、又は当該保険医療機関の看護

要員の看護力を補充するようなことがあってはならない。

※ 聴覚、言語機能、音声機能、視覚等の障害のため、看護にあたり特別なコミュニ

ケーション技術が必要な障害者の入院において、コミュニケーション支援に熟知し

ている支援者が、当該患者の負担により付き添うことは差し支えない。(障害者の

入院に係る支援に関する確認書(P27~P28))

② ①病状の観察、②病状の報告、③身体の清拭、食事、排泄等の世話等療養上の

世話、④診察の介補、⑤与薬・注射・包帯交換等の治療の介助及び処置、⑥検温、

血圧測定、検査検体の採取・測定、検査の介助、⑦患者、家族に対する療養上の

指導等患者の病状に直接影響のある看護は、看護師又は看護師の指示を受けた准

看護師が行うものである。看護補助者は、看護師長及び看護職員の指導の下に、

原則として療養生活上の世話(食事、清潔、排泄、入浴、移動等)、病室内の環

境整備やベッドメーキングのほか、病棟内において、看護用品及び消耗品の整理

整頓、看護職員が行う書類・伝票の整理及び作成の代行、診療録の準備等の業務

を行うこととする。なお、看護補助者の業務範囲について、「医師及び医療関係

職と事務職員等との間等での役割分担の推進について」(平成19年12月28日医政

発第1228001号)にある、「2 役割分担の具体例(1)医師、看護師等の医療関係

職と事務職員等との役割分担」に基づく院内規程を定めており、個別の業務内容

を文書で整備していること。

③ 個々の患者の病状にあった適切な看護が実施されていること。また、効果的な

医療が提供できるよう患者ごとに看護計画が立てられ、その計画に沿って看護が

実施されるよう配慮すること。

④ 看護に関する記録としては、看護体制の1単位ごとに別紙6(P29)に掲げる記

録がなされている必要がある。なお、これらの記録の様式・名称等は各病院が適

当とする方法で差し支えないが、記録の作成に際しては、重複を避け簡潔明瞭を

旨とすること。

⑤ 当該届出に係る各病棟の看護単位ごとに看護の責任者が配置され、看護チーム

による交代制勤務等の看護が実施されている。また、ナース・ステーション等の

設備を有し、看護に必要な器具器械が備え付けられていること。

【看護の実施に関連する参考事項】

1.付添い

看護の実施①を遵守して行われること。

(1)付添は本人又は家族の希望によるものであって、病院側から要求しない。

(2)主治医が付添いについて患者の状況を考慮して許可し、その旨を記載して

おく。(参考:家族付添許可申請書(P30))

2.寝具の基準

寝具等について次の基準のいずれかに該当しない場合には、入院基本料、特定 入院料、短期滞在手術基本料は算定できない。(入院・通則1留意事項通知)

10

Page 12: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

(1)患者の状態に応じて寝具類が随時利用できるよう用意されていること。なお、

具備されるべき寝具は、敷布団(マットレスパッドを含む)、掛布団(毛布、タ

オルケット、綿毛布を含む)、シーツ類、枕、枕覆等である。 (2)寝具類が常時清潔な状態で確保されていること。シーツ類は、週1回以上の交

換がなされていること。 (3)消毒は必要の都度行われていること。 3.外出・外泊

外泊期間中の入院料等については、入院基本料の算定に制限がある。(入院・通

則1留意事項通知参照)従って患者の不在(外出・外泊)については、明確にし

ておく必要がある。下記に留意して管理、記録する。

(1)医師の許可を得て行われている。

(2)出かけた時間及び帰院時間が把握されている。

(3)記録類は適切に管理されていること。

(参考:外出・外泊許可申請書、許可書(P31~P32))

4.病棟管理日誌

看護業務の管理に関する記録(別紙6(P29))として位置づけられる。下記に留意

して記録する。

(1)病棟ごとに作成する。

(2)一日の集計は、0時~24時で区切る。

(3)看護要員の勤務状況は、リリーフの状況等正確に記録する。

(4)入院基本料に係る患者の病棟内移動の状況は正確に記録する。(例えば重症

者等療養環境特別加算対象病室から一般病室、地域包括ケア入院医療管理料対

象病室から一般病室への移動等)(参考:病棟管理日誌(P33~P36))

5.勤務計画表

看護要員配置の根拠となることから、下記に留意して、適切に作成、記録する。

(1)各病棟単位に1か月又は4週間の暦日にそって作成する。 (2)勤務予定と実施がそれぞれ書き分けられ、適切に管理する。 (3)勤務変更の場合の修正は、変更した箇所のみ実施欄に修正する。 (4)各個人の1か月の日勤日数・夜勤日数・休み等の計、各日の日勤者・夜勤者・

休日者の計を明記する。 (5)配置人員、夜勤時間等を毎日検証して勤務計画に活かす。

(参考:月間勤務計画表(P37))

(8)7対1及び10対1入院基本料の留意点

7対1入院基本料及び10対1入院基本料を算定する病棟については、次の点に留

意する。

① 7対1入院基本料(一般病棟入院基本料、結核病棟入院基本料、専門病院入院

基本料及び特定機能病院入院基本料(精神病棟を除く。)及び専門病棟入院基本

料)並びに10対1入院基本料(一般病棟入院基本料、特定機能病院入院基本料(一

般病棟に限る。)及び専門病院入院基本料)を算定する病棟は、当該入院基本料

を算定するものとして届け出た病床に入院している全ての患者の状態を別紙7

(P38~P39)の一般病棟用の重症度、医療・看護必要度に係る評価票を用いて測

定を行い、その結果に基づいて評価を行っていること。

② 一般病棟入院基本料、特定機能病院入院基本料(一般病棟に限る。)及び専門

病院入院基本料の7対1入院基本料については、測定の結果、当該入院基本料を

11

Page 13: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

算定するものとして届け出た病床に入院している患者全体(延べ患者数)に占め

る一般病棟用の重症度、医療・看護必要度の基準を満たす患者(別紙7(P38~P39)

による測定の結果、A得点が2点以上、かつB得点が3点以上の患者、A得点が

3点以上の患者又はC得点が1点以上の患者をいう。)の割合が、2割5分以上

であること。ただし、許可病床数が200床未満の保険医療機関(病棟群単位による

届出を行わないものに限る。)にあっては、平成30年3月31日までに限り、一般

病棟用の重症度、医療・看護必要度の基準を満たす患者が、2割3分以上である

こと。また、結核病棟入院基本料の7対1入院基本料については、従前通り1割

以上であること。

③ 小規模な結核病棟を有し、一般病棟と併せて1看護単位としている病棟におい

て、7対1入院基本料又は10対1入院基本料を算定している場合、一般病棟用の

重症度、医療・看護必要度の評価は一般病棟と結核病棟とで別々に行い、それぞ

れの病棟において②の割合を満たすものとする。ただし、7対1入院基本料の結

核病棟のみで一般病棟用の重症度、医療・看護必要度の基準を満たせない場合に

限り、両病棟の一般病棟用の重症度、医療・看護必要度の評価を合わせて行い、

一般病棟における一般病棟用の重症度、医療・看護必要度の基準を満たすことで

差し支えないものとする。

④ 測定にあたっては、産科患者、15歳未満の小児患者及び短期滞在手術等基本料

を算定する患者は、対象から除外すること。

⑤ 10対1入院基本料であっても、結核病棟入院基本料、精神病棟入院基本料、障

害者施設等入院基本料、特定機能病院入院基本料(結核病棟及び精神病棟に限る。)

については、測定を行っていなくても差し支えない。

⑥ 一般病棟用の重症度、医療・看護必要度に係る評価票の記入は、院内研修を受

けたものが行うものであること。なお、院内研修は、次に掲げる所定の研修を修

了したもの(修了証が交付されているもの)又は評価に習熟したものが行う研修

であることが望ましい。

ア 国及び医療関係団体等が主催する研修であること(1日程度)

イ 講義及び演習により、次の項目を行う研修であること

(イ)重症度、医療・看護必要度の考え方、重症度、医療・看護必要度に係る評価

票の構成と評価方法

(ロ)重症度、医療・看護必要度に係る院内研修の企画・実施・評価方法

実際に、患者の重症度、医療・看護必要度が正確に測定されているか定期的に

院内で検証を行うこと。

⑦ 7対1入院基本料及び10対1入院基本料(一般病棟入院基本料、特定機能病院

入院基本料(一般病棟に限る。)及び専門病院入院基本料)を算定する病棟(10

対1入院基本料については、医療法上の許可病床における一般病床が200床以上の

病院に限る。)においては、データ提出加算の届出を行っていること。ただし、

平成28年3月31日において、現に平成28年度改定前の一般病棟入院基本料、特定

機能病院入院基本料(一般病棟に限る。)又は専門病院入院基本料の10対1入院

基本料の届出を行っている医療機関については、平成29年3月31日までの間、当

該基準を満たしているものとする。

⑧ 毎年7月において、1年間(前年7月から6月までの間)の測定結果を、地方

厚生(支)局長に報告すること。

12

Page 14: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

(9)7対1入院基本料に係る入院患者数及び医師数

7対1入院基本料(特定機能病院入院基本料及び障害者施設等入院基本料を除

く。)に係る入院患者数及び医師の数について

① 7対1入院基本料に係る患者数(平成28年度版医科点数表の解釈P1384の4(1)参

照)

② 常勤の医師の数

ア 医師数は、常勤(週4日以上常態として勤務しており、かつ、所定労働時間が

週32時間以上であることをいう。ただし、正職員として勤務する者について、育

児・介護休業法第23条第1項、同条第3項又は同法第24条の規定による措置が講

じられ、当該労働者の所定労働時間が短縮された場合にあっては、所定労働時間

が週30時間以上であること)の医師の他、非常勤医師の実労働時間数を常勤換算

し算入することができる。

イ ウの医師数の計算方法における医師数は、届出時の医師数とする。

ウ 7対1入院基本料に係る医師数の計算方法

(イ)一般病棟入院基本料及び専門病院入院基本料の7対1入院基本料に係る医師

医療法上の一般病床(感染症病床を含む。)に入院する患者数から7対1入院

基本料を算定する病棟に入院する患者数を減じた数を16で除した数、結核病床

に入院する患者数を16で除した数、療養病床に入院する患者数を48で除した数

及び精神病床に入院する患者数を48で除した数を合計した数を病院全体の医

師数から減じた数

(ロ)結核病棟入院基本料の7対1入院基本料に係る医師数

医療法上の一般病床(感染症病床を含む。)に入院する患者数を16で除した数、

療養病床に入院する患者数を48で除した数及び精神病床に入院する患者数を

48で除した数を合計した数を病院全体の医師数から減じた数

③ 7対1での医師数は当該病棟患者数に100分の10を乗じた数以上。

ただし、当該病棟に係る入院患者数が30人未満の場合は、3人以上。

(10)7対1入院基本料に係る自宅等に退院するものの割合

7対1入院基本料(一般病棟入院基本料、特定機能病院入院基本料(一般病

棟に限る)及び専門病棟入院基本料)に係る自宅等に退院するものの割合につ

いて

① 7対1入院基本料(一般病棟入院基本料、特定機能病院入院基本料(一般病棟

に限る。)及び専門病院入院基本料)に係る自宅等に退院するものとは次のア、

イいずれにも該当しない患者をいう。

ア 他の保険医療機関(地域包括ケア病棟入院料(入院医療管理料を含む。)、回

復期リハビリテーション病棟入院料、療養病棟入院基本料1(在宅復帰機能強化

加算を算定するものに限る。)、有床診療所入院基本料(在宅復帰機能強化加算

を算定するものに限る。)及び有床診療所療養病床入院基本料(在宅復帰機能強

化加算を算定するものに限る。)を算定する病棟及び病室を除く)に転院した患

イ 介護老人保健施設(介護保健施設サービス費(Ⅰ)の(ⅱ)若しくは(ⅳ)、ユニッ

ト型介護保健施設サービス費(Ⅰ)の(ⅱ)若しくは(ⅳ)又は在宅復帰・在宅療養支

援機能加算の届出を行っているものを除く)に入所した患者

② 当該病棟から退院した患者数に占める自宅等に退院するものの割合は、次のア

13

Page 15: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

に掲げる数をイに掲げる数で除して算出する。

ア 直近6か月間において、当該病棟から退院した患者数(第2部「通則5」に規

定する入院期間が通算される再入院患者、同一の保険医療機関の当該入院料にか

かる病棟以外の病棟への転棟患者及び死亡退院した患者を除く)のうち、自宅等

に退院するものの数

イ 直近6か月間に退院した患者数(第2部「通則5」に規定する入院期間が通算

される再入院患者、同一の保険医療機関の当該入院料にかかる病棟以外の病棟へ

の転棟患者及び死亡退院した患者を除き、①のア及びイに該当する患者を含む)

(11)月平均夜勤時間超過減算による入院基本料及び夜勤時間特別入院基本料を算定

する病棟について

月平均夜勤時間超過減算による入院基本料及び夜勤時間特別入院基本料を算定

する病棟については、次の点に留意する。

ア 月平均夜勤時間超過減算による入院基本料

① 一般病棟入院基本料、療養病棟入院基本料2、結核病棟入院基本料、精神病棟

入院基本料及び障害者施設等入院基本料を算定する病棟において、別に厚生労働

大臣が定める基準(夜勤を行う看護職員(療養病棟入院基本料を算定する病棟に

あっては看護要員)の1人当たりの月平均夜勤時間数が72時間以下であること。)

のみを満たせなくなった場合、当該基準を満たせなくなってから直近3月に限り、

算定できるものであること。ただし、病棟の種別にかかわらず、月平均夜勤時間

超過減算による入院基本料又は夜勤時間特別入院基本料を最後に算定した月から

起算して1年以内は、当該減算による入院基本料を算定できないものであること。

② 平均夜勤時間数については、通知の第3の1の(1) (平成28年度版医科点数表

の解釈P1375参照)に規定する一時的な変動に該当する場合には、当該一時的な変

動に該当しなくなってから直近3月に限り、算定できるものであること。

③ 月平均夜勤時間超過減算により入院基本料を算定する場合は、看護職員の採用

活動状況等に関する書類を毎月10日までに地方厚生(支)局長に提出すること。

イ 夜勤時間特別入院基本料

① 一般病棟入院基本料、療養病棟入院基本料2、結核病棟入院基本料及び精神病

棟入院基本料を算定する病棟において、別に厚生労働大臣が定める基準(夜勤を行

う看護職員(療養病棟入院基本料を算定する病棟にあっては看護要員)の1人当た

りの月平均夜勤時間数が72時間以下であること)のみを満たせなくなった場合、当

分の間、算定できるものであること。

② 夜勤時間特別入院基本料を算定する場合は、医療勤務環境改善支援センターに

相談し、その相談状況に関する書類及び看護職員の採用活動状況等に関する書類を

毎月10日までに地方厚生(支)局長に提出すること。

ウ 月平均夜勤時間超過減算による入院基本料又は夜勤時間特別入院基本料を算定

する保険医療機関においては、保険医療機関及び保険医療養担当規則第11条の2に

規定されているように、保険医療機関は、看護を実施するに当たって必要な看護職

員の確保に努めなければならないこととされており、看護職員定着のための処遇改

善等についてなお一層の努力をすること。また、月平均夜勤時間超過減算による入

院基本料又は夜勤時間特別入院基本料の算定期間中は、看護職員の夜勤時間につい

て規定がないため、特定の看護職員に夜勤時間が偏重することがないように配慮す

ること。

14

Page 16: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

(12)看護必要度加算及び一般病棟看護必要度評価加算の留意点

看護必要度加算及び一般病棟看護必要度評価加算を算定する病棟について

は、次の点に留意する。

① 10対1入院基本料(一般病棟入院基本料、専門病院入院基本料及び特定機能病

院入院基本料(一般病棟に限る。))又は13対1入院基本料(一般病棟入院基本

料及び専門病院入院基本料に限る。)を算定するものとして届け出た病床に入院

している全ての患者の状態を、別紙7(P38~P39)の一般病棟用の重症度、医療・

看護必要度に係る評価票を用いて継続的に測定し、その結果、当該入院基本料を

算定するものとして届け出た病床に入院している患者全体(延べ患者数)に占め

る基準を満たす患者(別紙7(P38~P39)による測定の結果、A得点が2点以上、

かつB得点が3点以上の患者、A得点が3点以上の患者又はC得点が1点以上の

患者をいう。)の割合を基に評価を行っていること。なお、10対1入院基本料(一

般病棟入院基本料、専門病院入院基本料及び特定機能病院入院基本料(一般病棟

に限る。))を算定する病棟については、測定の結果、その割合が2割4分以上

の場合には看護必要度加算1を算定し、1割8分以上の場合は看護必要度加算2

を算定し、1割2分以上の場合には看護必要度加算3を算定するものであること。

ただし、産科患者、15歳未満の小児患者及び短期滞在手術等基本料を算定する患

者は測定対象から除外する。

② 一般病棟用の重症度、医療・看護必要度に係る評価票の記入は、院内研修を受

けたものが行うものであること。なお、院内研修は、次に掲げる所定の研修を修

了したもの(修了証が交付されているもの)又は評価に習熟したものが行う研修

であることが望ましい。

ア 国及び医療関係団体等が主催する研修であること(1日程度)

イ 講義及び演習により、次の項目を行う研修であること

(イ)看護必要度の考え方、重症度、医療・看護必要度に係る評価票の構成と評価

方法

(ロ)重症度、医療・看護必要度に係る院内研修の企画・実施・評価方法

実際に、患者の重症度、医療・看護必要度が正確に測定されているか定期的に

院内で検証を行うこと。

③ 毎年7月において、1年間(前年7月から6月までの間)の測定結果を、地方

厚生(支)局長に報告すること。

(13)障害者施設等入院基本料に係る7対1入院基本料

障害者施設等入院基本料に係る7対1入院基本料を算定する病棟について

「基本診療料の施設基準等」第五の七の(2)のイの③については、直近1か

月における当該病棟に入院する超重症児(者)及び準超重症児(者)の数の和の1

日平均を、直近1か月における当該病棟に入院する患者数の1日平均で除して

算出する。 【第五 病院の入院基本料の施設基準等】

七 障害者施設等入院基本料の施設基準

(2) 障害者施設等入院基本料の注1に規定する入院基本料の施設基準

イ 7対1入院基本料の施設基準

③ 当該病棟の入院患者のうち、第8の10の(2)(平成28年度版医科点数表

の解釈P1341参照)に規定する超重症の状態の患者と同(3)に規定する準超

重症の状態の患者との合計が3割以上であること。

15

Page 17: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

(14)精神病棟入院基本料及び特定機能病院入院基本料(精神病棟に限る。)

精神病棟入院基本料及び特定機能病院入院基本料(精神病棟に限る。)を算

定する病棟について

① 7対1入院基本料(特定機能病院の精神病棟に限る。)又は10対1入院基本料

を算定する病棟については、以下の基準を満たすこと。

ア 当該病棟の直近3か月間の新規入院患者の5割以上が入院時においてGA

F尺度30以下であること。

② 13対1入院基本料を算定する病棟については、以下の基準を満たすこと。

ア 当該病棟の直近3か月間の新規入院患者の4割以上が、入院時においてG

AF尺度30以下又は区分番号A230-3に掲げる精神科身体合併症管理加

算の対象となる患者であること。

イ 身体合併症を有する患者の治療が行えるよう、必要に応じて、当該保険医

療機関の精神科以外の医師が治療を行う体制が確保されていること。

(15)療養病棟入院基本料(留意事項通知)

・療養病棟入院基本料1 看護職員20:1 看護補助者20:1

医療区分2または3の患者 8割以上

・療養病棟入院基本料2 看護職員25:1 看護補助者25:1

医療区分2または3の患者 5割以上

【留意事項通知抜粋】

(3) 「注1」の入院基本料のうち、入院基本料Aから入院基本料Fまでのいずれ

かの算定に当たっては、定期的(少なくとも月に1回)に患者又はその家族に

対して、当該患者の病状や治療内容等の入院療養の状況及び各区分への該当状

況について、別紙様式2(P40)又はこれに準ずる様式により作成した書面又は

その写しを交付のうえ十分な説明を行うとともに診療録に貼付しておくこと。

また、やむを得ない理由により説明を行うことが困難な場合であっても、患者

又はその家族の求めに応じ、当該書面又はその写を交付するとともに診療録に

貼付しておくこと。なお、患者又はその家族への説明に当たり、特に悪性腫瘍

等の患者に対しては、患者本人の治療方針に関する理解状況を踏まえ、療養上

著しく不適切なことが生じないよう配慮すること。

(6) 療養病棟入院基本料を算定するに当たっては、次の点に留意する。

ア 定期的(少なくとも月に1回)に患者の状態の評価及び入院療養の計画を

見直し、その要点を診療録に記載する。なお、入院時と退院時のADLの程

度を診療録に記載する。

イ 患者の状態に著しい変化がみられた場合には、その都度、患者の状態を評

価した上で、治療ケアを見直し、その要点を診療録に記載する。

(16)医療区分・ADL区分に係る評価票 評価の手引き

「医療区分・ADL区分に係る評価票」の記入に当たっては、各項目の「項目

の定義」に該当するか否かを判定すること。また、各項目の評価の単位について

は、「評価の単位」及び「留意点」に従うこと。

なお、「該当する」と判定した場合には、診療録にその根拠を記載すること。

ただし、判定以降に患者の状態等の変化がない場合には、診療録に記載しなくて

も良いが、状態等の変化が見られた場合には診療録にその根拠を記載すること。

16

Page 18: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

(17)療養病棟入院基本料の褥瘡評価実施加算について

療養病棟入院基本料の注4に規定する褥瘡評価実施加算について

「基本診療料の施設基準等」の別表第五の四に掲げる状態の患者について、1日

につき15点を所定点数に加算する。また、別紙8(P41~P43)のADL区分の判定

が23点以上の状態の患者は、褥瘡等を特に生じやすい状態であることを踏まえ、現

に褥瘡等が発生した患者又は身体抑制を実施せざるを得ない状況が生じた患者に

ついては、別紙10(P44~P46)の「治療・ケアの確認リスト」を用いて現在の治療・

ケアの内容を確認すること。また、当該患者に係る「治療・ケアの確認リスト」の

写しを診療録に添付し、今後の治療・看護の計画を見直した場合には、その内容を

診療録等に記載すること。 【別表第五の四】

療養病棟入院基本料及び有床診療所療養病床入院基本料の注4に規定する厚生労働大

臣が定める状態

ADL区分3の状態

(18)療養病棟入院基本料の褥瘡の発生割合等についての継続的な測定及び評価

「基本診療料の施設基準等」の第五の三の(1)のイの⑤及びロの④に規定する

褥瘡の発生割合等の継続的な測定及び評価

当該療養病棟に入院する個々の患者について、褥瘡又は尿路感染症の発生状況

や身体抑制の実施状況を継続的に把握し、その結果を「診療報酬の算定方法の一

部改正に伴う実施上の留意事項について」の別紙様式2(P40)の「医療区分・A

DL区分に係る評価票」の所定の欄に記載すること。 【第五 病院の入院基本料の施設基準等】 三 療養病棟入院基本料の施設基準等

(1)療養病棟入院基本料の注1本文に規定する入院基本料の施設基準

イ療養病棟入院基本料1の施設基準

⑤ 当該病棟に入院している患者に係る褥瘡の発生割合等について継続的に測

定を行い、その結果に基づき評価を行っていること。

17

Page 19: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

18

Page 20: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

19

Page 21: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

20

Page 22: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

(別紙様式7)

地域包括ケア病棟入院診療計画書(在宅復帰支援に関する事項)

(患者氏名) 殿

平成 年 月 日

病 棟 ( 病 室 )

在宅復帰支援担当者名

病 名(他に考え得る病名)

推定される入院期間

在宅復帰支援計画

注1) 病名等は、現時点で考えられるものであり、今後の状態の変化等に応じて変わりうるものである。

注2) 入院期間については、現時点で予想されるものである。

(主治医氏名) 印

21

Page 23: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

別紙3

氏 名 殿   男  女 計画作成日 . .記入医師名             

(    歳) 記入看護師名             

1.現在 なし  あり (仙骨部、坐骨部、尾骨部、腸骨部、大転子部、踵部、その他(   )) 褥瘡発生日 . .

2.過去 なし  あり (仙骨部、坐骨部、尾骨部、腸骨部、大転子部、踵部、その他(   ))

<日常生活自立度の低い入院患者>

日常生活自立度 J(1,2) A(1,2) B(1,2) C(1,2) 対処

・基本的動作能力 (ベッド上 自力体位変換) できる できない

(イス上 坐位姿勢の保持、除圧) できる できない

・病的骨突出 なし あり

・関節拘縮 なし あり

・栄養状態低下 なし あり

・皮膚湿潤(多汗、尿失禁、便失禁) なし あり

・浮腫(局所以外の部位) なし あり

<褥瘡に関する危険因子のある患者及びすでに褥瘡を有する患者>

深さ(0)なし (1)持続する発赤 (2)真皮まで

の損傷(3)皮下組織ま  での損傷

(4)皮下組織を  こえる損傷

(5)関節腔、体腔に至る損傷

(U)深さ判定が不能の場合

滲出液(0)なし

(0)皮膚損傷  なし

(3)4未満 (6)4以上 16未満

(8)16以上 36未満

(9)36以上 64未満

(12)64以上 100未満

(15)100以上

炎症・感染

(0)局所の炎  症徴候な  し

(0)創閉鎖又  は創が浅  い為評価  不可能

(1)創面の90%  以上を占める

(3)創面の50% 以上90%未 満を占める

(4)創面の10% 以上50%未 満を占める

(5)創面の10%  未満を占め  る

(6)全く形成さ  れていない

壊死組織(0)なし (6)硬く厚い密着した壊死組織あり

(0)なし (6)4未満 (9)4以上16未満 (12)16以上36未満 (24)36以上

計画の内容

圧迫,ズレ力の排除 ベッド上

イス上

スキンケア

栄養状態改善

リハビリテーション

  2 日常生活自立度がJ1~A2である患者については、当該評価票の作成を要しないものであること。

褥瘡の状態の評価

(

DESIGN|R

)

危険因子の評価

褥瘡対策に関する診療計画書

病 棟

明・大・昭・平    年   月   日 生

褥瘡の有無

「あり」もしくは「できない」が1つ以上の場合、看護計画を立案し実施する

ポケット(㎝2)(ポケットの長径×長径に直交する

最大径)-潰瘍面積

(1)少量:毎日の交換を要しない (3)中等量:1日1回の交換 (6)多量:1日2回以上の交換

合計点

看護計画

留意する項目

(体位変換、体圧分散寝具、頭部 挙上方法、車椅子姿勢保持等)

[記載上の注意]  1 日常生活自立度の判定に当たっては「「障害老人の日常生活自立度(寝たきり度)判定基準」の活用について」    (平成3年11月18日 厚生省大臣官房老人保健福祉部長通知 老健第102-2号)を参照のこと。

大きさ(㎝2)長径×長径に直交する最大径

肉芽形成良性肉芽が占める割合

(1)局所の炎症徴候あり (創周辺の発赤、腫脹、熱感、 疼痛)

(3)局所の明らかな感染徴候 あり(炎症徴候、膿、悪 臭)

(9)全身的影響あり  (発熱など)

(3)柔らかい壊死組織あり

22

Page 24: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

23

NMOFT
テキストボックス
NMOFT
テキストボックス
NMOFT
テキストボックス
NMOFT
テキストボックス
Page 25: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

別紙5

看護要員(看護職員及び看護補助者をいう)の配置状況(例)

1 一般病棟の場合

【 1病棟(1看護単位)入院患者数40人で一般病棟入院基本料の10対1入院基本料の届出を行う

場合 】

○ 1勤務帯8時間、1日3勤務帯を標準として、月平均1日当たり必要となる看護職員の数

が12人以上であること。

○ 当該届出区分において、月平均1日当たり勤務することが必要となる看護職員(看護師及

び准看護師をいう)の数に対する実際に勤務した月平均1日当たりの看護師の比率が70%以

上であること。

○ 当該病棟が交代制の勤務形態であること。

○ 夜間勤務の看護職員配置については、看護師1人を含む2人以上であること。

○ 当該病棟の平均在院日数が21日以内であること。

(1) 看護職員配置の算出方法

① 各勤務帯に従事している看護職員の1人当たりの受け持ち患者数が10人以内であること。

(40人×1/10)×3=当該病棟に1日当たり12人(小数点以下切り上げ)以上の看護職員

が勤務していること。

② 月平均1日当たり勤務することが必要となる看護職員の数に対する実際に勤務した月平均1

日当たりの看護師の比率が70%を満たすこと。

当該病棟の月平均1日当たり勤務することが必要となる看護職員の数が12人の場合、

実際に勤務する月平均1日当たりの看護師は8.4人以上であること。

12人×70%=8.4人

(2) 看護職員1人当たりの月平均夜勤時間数の算出方法

○ 各病棟において、夜勤時間帯に従事した看護職員1人当たりの月平均夜勤時間数が72時間

以下であること。

当該病棟の看護職員の月延夜勤時間数

月平均夜勤時間数=

夜勤時間帯の従事者数

※ 夜勤専従者及び夜勤16時間未満の看護職員を除く

① 当該保険医療機関で夜勤時間帯を設定:16時から翌朝8時まで(16時間)

② 夜勤時間と従事者数:2人以上の看護職員が配置されている。

16時~24時30分(看護師3人、計3人)

0時~8時30分(看護師2人、准看護師1人 計3人)

③ 1月当たり夜勤時間帯に従事する実人員数:23人(8人+11人+4人)

8人×72時間 = 576時間 (a)

11人×64時間 = 704時間 (b)

4人×40時間 = 160時間 (c)

※ 夜勤時間帯の中で申し送りに要した時間(24時から24時30分)は

24

Page 26: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

申し送った従事者の夜勤時間には含めない。

④ 月延夜勤時間数:1,440時間((a)~(c)の合計)

⑤ 月平均夜勤時間数:72時間以下である。

1,440時間 ÷ 23人 = 62.6時間(小数点2位以下切り捨て)

2 療養病棟の場合

【 1病棟(1看護単位)入院患者数40人で療養病棟入院基本料2の届出を行う場合 】

○ 1勤務帯8時間、1日3勤務帯を標準として、月平均1日当たり必要となる看護職員の数

が5人以上であって、かつ、看護補助業務を行う看護補助者の数が5人以上であること。

○ 当該届出区分において、月平均1日当たり勤務することが必要となる看護職員の数に対す

る実際に勤務した月平均1日当たりの看護師の比率が20%以上であること。

○ 当該病棟が交代制の勤務形態であること。

○ 夜間勤務の看護職員配置については、看護職員1人と看護補助者1人の計2人以上であっ

てもよい。

(1) 看護要員配置の算出方法

① 各勤務帯に従事している看護職員の1人当たりの受け持ち患者数が25人以内であること。

(40人×1/25)×3=当該病棟に1日当たり5人(小数点以下切り上げ)以上の看護職員

が勤務していること。

② 月平均1日当たり勤務することが必要となる看護職員の数に対する実際に勤務した月平均1

日当たりの看護師の比率が20%を満たすこと。

当該病棟の月平均1日当たり勤務することが必要となる看護職員の数が5人の場合、実際に

勤務する月平均1日当たりの看護師は1人以上であること。

5人×20%=1人

③ 1日に従事している看護補助者の1人当たりの受け持ち患者数が25人以内であること。

(40人×1/25)×3 =5人(小数点以下切り上げ)

(2) 看護要員1人当たりの月平均夜勤時間数の算出方法

○ 各病棟において、夜勤時間帯に従事した看護要員1人当たりの月平均夜勤時間数が72時間

以下であること。

① 当該保険医療機関で夜勤時間帯を設定:17時から翌朝9時まで (16時間)

② 夜勤時間と従事者数:2人以上の看護要員が配置されている。

17時~23時30分 (准看護師1人、看護補助者1人 計2人)

23時~9時30分 (看護師1人、看護補助者1人 計2人)

7時~12時(夜勤は7時~9時)(准看護師1人 看護補助者1人 計2人)

17時~9時 (夜勤専従者1人、月64時間勤務)

③ 1月当たり夜勤時間帯に従事する実人員数:18人(2人+7人+8人+1人)

2人×72時間 = 144時間 (a)

7人×68時間 = 476時間 (b)

8人×54時間 = 432時間 (c)

1人×28時間 = 28時間 (d)

※ 夜勤時間帯の中で申し送りに要した時間(23時から23時30分)は

25

Page 27: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

申し送った従事者の夜勤時間には含めない。

※ 夜勤専従者及び夜勤8時間未満の者を除く。

④ 月延夜勤時間数:1,080時間((a)~(d)の合計)

⑤ 月平均夜勤時間数:72時間以下である。

1,080時間 ÷ 18人 = 60.0時間(小数点2位以下切り捨て)

26

Page 28: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

障害者の入院に係る支援に関する確認書(患者用)

平成 年 月 日

入院患者名: 推定される入院期間: 日(平成 年 月 日~平成 年 月 日) コミュニケーションに係る支援を行う支援者: 氏名 (事業所名 ) 氏名 (事業所名 ) 氏名 (事業所名 ) ※ 入院前から当該患者を支援していたことが明らかとなる書類又は

当該患者のコミュニケーション支援を行うことが可能なことが明ら

かになる書類を添付すること。 上記の支援者の支援は、保険医療機関から強要されたものではありません。

(患者氏名) 印 (家族等氏名) 印

※患者の署名がある場合には家族等の署名は不要 ※ コミュニケーション支援以外は、医療機関の看護要員が行うことと

されており、上記の支援者がこれを行うことはできません。

別添

27

NMOFT
テキストボックス
Page 29: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

障害者の入院に係る支援に関する確認書(支援者用)

平成 年 月 日

入院患者名: 推定される入院期間: 日(平成 年 月 日~平成 年 月 日) コミュニケーション支援を行う支援者: 氏名 (事業所名 ) 氏名 (事業所名 ) 氏名 (事業所名 ) ※ 入院前から当該患者を支援していたことが明らかとなる書類又は

当該患者のコミュニケーション支援を行うことが可能なことが明ら

かになる書類を添付すること。 上記の支援に当たっては、コミュニケーション支援以外の支援を行いません。

(支援者代表者氏名) 印 (事業者名)

28

Page 30: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

別紙6

入院基本料に係る看護記録

入院基本料の届出を行った病棟においては、看護体制の1単位ごとに次に掲

げる記録がなされている必要がある。ただし、その様式、名称等は各保険医療

機関が適当とする方法で差し支えない。

1 患者の個人記録

(1) 経過記録

個々の患者について観察した事項及び実施した看護の内容等を看護要員

が記録するもの。

ただし、病状安定期においては診療録の温度表等に状態の記載欄を設け、

その要点を記録する程度でもよい。

(2) 看護計画に関する記録

個々の患者について、計画的に適切な看護を行うため、看護の目標、具

体的な看護の方法及び評価等を記録するもの。

なお、重症度、医療・看護必要度に係る評価を行う入院料を算定する病

棟の患者については、モニタリング及び処置等、あるいは、患者の状態等

の項目の評価に関する根拠等について、(1)、(2)またはその他診療

録等のいずれかに記録すること。

2 看護業務の計画に関する記録

(1) 看護業務の管理に関する記録

患者の移動、特別な問題を持つ患者の状態及び特に行われた診療等に関す

る概要、看護要員の勤務状況並びに勤務交代に際して申し送る必要のある事

項等を各勤務帯ごとに記録するもの。

(2) 看護業務の計画に関する記録

看護要員の勤務計画及び業務分担並びに看護師、准看護師の受け持ち患者

割当等について看護チームごとに掲げておくもの。看護職員を適正に配置す

るための患者の状態に関する評価の記録。

29

Page 31: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

決院 主 看 看護 護部 師

裁長 医 長 長

入 院 病 棟 病 棟 号 室

患 者 氏 名

付 添 者 氏 名

付 添 者 の 住 所

患 者 と の 続 柄

付 添 の 理 由

入 院 年 月 日 平成    年    月    日

自 平成    年    月    日

至 平成    年    月    日

最初の付添年月日 平成    年    月    日

備 考

上記のとおり家族の付添について許可くださるよう申請します。

平成  年  月  日

病  院  長   殿

住  所

氏  名 ㊞

患者との続  柄

病 名

主治医の

主治医氏名

家族付添許可申請書〈様式例〉

意  見

申請者

付 添 期 間

30

Page 32: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

科 月 日

氏 名 様 ※ 食 事 区 分

出 平成 年 月 日 時 分 から

予 平成 年 月 日 時 分 まで

目 的

行 先TEL

病 棟

午前午後

午前午後

平成   年   月   日 時 分まで

朝食 ( 要 ・ 不要 )

昼食 ( 要 ・ 不要 )

夕食 ( 要 ・ 不要 )

朝食 ( 要 ・ 不要 )

帰 院 ㊞

同伴者名

院 時 分平成   年   月   日

昼食 ( 要 ・ 不要 )

責任者

夕食 ( 要 ・ 不要 )

午前午後

午前午後

主治医師

外出・外泊許可申請書

病棟

上記のとおり許可します。

から

31

Page 33: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

科 月 日

氏 名 様 ※ 食 事 区 分

出 平成 年 月 日 時 分 から

予 平成 年 月 日 時 分 まで

TEL

( )

○ ○ 病 院

TEL 03(○○○○)○○○○

病棟

1.外出及び帰院の際、警備員にお見せください。

2.外出・外泊時の注意事項。(食事、薬、運動等)

3.緊急連絡先は下記のとおりです。

緊 急 連 絡 先

朝食 ( 要 ・ 不要 )

昼食 ( 要 ・ 不要 )

4.同伴者名

〒○○○-○○○○

東京都○○区○○町○-○-○

午前午後

行 先

夕食 ( 要 ・ 不要 )

朝食 ( 要 ・ 不要 )

昼食 ( 要 ・ 不要 )

夕食 ( 要 ・ 不要 )

外出・外泊許可書

午前午後

32

Page 34: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

外出者氏名 外泊者氏名 家族付き添い

計 名 計 名 計  名 名 ( % )

決裁

定 前 入 転

日在

床 越 院 入

病 棟 管 理 日 誌

記  事(主症状、他)

(      病棟)平成   年   月   日    曜日

要 褥 手

意 術

送 送

介護区分

担 護

退 転 死 現

院 出 歩 瘡亡 数

患者数

看護部長 看護師長

移動区分 科別 病室 時間 患 者 氏 名

重症度、医療・看護必要度該当患者数と割合

   年令性別

病  名

→ →

→ →

→ →

参 考

患 者 氏 名 号 室 → 号 室 患 者 氏 名 号 室 → 号 室

入院・退院・転入・転出・死亡

病棟内移動

33

Page 35: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

○印各勤務帯の責任者

類別 病室 時間 患 者 氏 名

特記事項(人事・行事・研修・その他)

巡 視 看護師サイン

管理師長サイン

時  刻 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23

   年令性別

病   名 記  事(主症状・転帰等)

常勤

非常勤

合計

日   勤

看 准合計

休・その他

有休公休 小計補補 准看 准 補

看 護 職 員 状 況

小計

準 夜 勤

深 夜 勤

重 症 ・ 要 注 意 ・ 手 術 ・ そ の 他

34

Page 36: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

天候平成   年   月   日   曜日

夜勤明け 日  勤

看 護 職 員 状 況

小計

夜勤入り    区分単位

     科患者

内科(時間外) 外科(時間外) 整形(時間外) 科(時間外)

初診患者数

再診患者数

救急患者数

時間外患者数

総  計

(病棟管理日誌と兼用)

科(時間外) 合 計

  年令

病室

OR・中材

決裁

院長 看護師長

合計

外  来

看准

記事(主症状・転帰・転院先など)

休  等

看 准 公  休看准計 補看 准 補

看護管理事項(人事・行事・研修・出張など)

院 送

入 院 患 者 状 況

看護師長

入院・転入・退院・転出

科別区分 患 者 氏 名 病  名時間

計担 護

送 歩出

    区分単位

病棟

注 付  添

外出患者 外泊患者

氏  名 氏  名

褥 手

看 護 管 理 日 誌

記   事

外  来  患  者

家  族

氏  名意

病棟

病棟

病棟

非常勤勤務者を()書きで記入する

配  属

有休補 小計

越 入 院

介護区分 重 要

参 考

入 転 退 転

35

Page 37: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

申し送り事項時 時時 時0  時 時

時  刻

看 護 師

サ イ ン

→ →

→ →

→ →

患 者 氏 名 号 室 → 号 室

類別 科別 時間

巡視

フロア内の移動

病室 患 者 氏 名   年令性別

病  名 記  事(主症状等)

病 棟 患 者 状 況

患 者 氏 名 号 室 → 号 室

36

Page 38: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

年 月 勤 務 計 画 表

職 日付 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 日 準 深 公 有 研

種 曜日 勤 夜 夜 休 休 修

予定

実施

予定

実施

予定

実施

予定

実施

予定

実施

予定

実施

予定

実施

予定

実施

予定

実施

予定

実施

予定

実施

その他

氏   名

計 常勤換算

11

10

看護師

常勤換算数

職種記載例 看護師=看 准看護師=准 看護補助者=補   記入記載例 日勤=○ 準夜=△ 深夜=× 公休=休 有休=有 研修=研

深 夜 勤 計

その他(公休等)

日 勤 者 計

準 夜 勤 計

准看護師

決裁病棟名

補助者

院 長 看護部長 病棟看護師長

37

Page 39: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

別紙7

( 配点 )

A  モニタリング及び処置等 0点 1点 2点

1創傷処置(①創傷の処置(褥瘡の処置を除く)、②褥瘡の処置)

なし あり

2 呼吸ケア(喀痰吸引のみの場合を除く) なし あり

3 点滴ライン同時3本以上の管理 なし あり

4 心電図モニターの管理 なし あり

5 シリンジポンプの管理 なし あり

6 輸血や血液製剤の管理 なし あり

7

専門的な治療・処置(① 抗悪性腫瘍剤の使用(注射剤のみ)、 ② 抗悪性腫瘍剤の内服の管理、 ③ 麻薬の使用(注射剤のみ)、 ④ 麻薬の内服、貼付、坐剤の管理、 ⑤ 放射線治療、⑥ 免疫抑制剤の管理、 ⑦ 昇圧剤の使用(注射剤のみ)、 ⑧ 抗不整脈剤の使用(注射剤のみ)、 ⑨ 抗血栓塞栓薬の持続点滴の使用、 ⑩ ドレナージの管理、⑪ 無菌治療室での治療)

なし あり

8 救急搬送後の入院 なし あり

A得点

B 患者の状況等 0点 1点 2点

9 寝返り できる何かにつかまれば

できる できない

10 移乗 介助なし 一部介助 全介助

11 口腔清潔 介助なし 介助あり

12 食事摂取 介助なし 一部介助 全介助

13 衣服の着脱 介助なし 一部介助 全介助

14 診療・療養上の指示が通じる はい いいえ

15 危険行動 ない ある

B得点

C 手術等の医学的状況 0点 1点

16 開頭手術(7日間) なし あり

17 開胸手術(7日間) なし あり

18 開腹手術(5日間) なし あり

19 骨の手術(5日間) なし あり

一般病棟用の重症度、医療・看護必要度に係る評価票

38

Page 40: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

20 胸腔鏡・腹腔鏡手術(3日間) なし あり

21 全身麻酔・脊椎麻酔の手術(2日間) なし あり

22救命等に係る内科的治療(2日間)(①経皮的血管内治療、②経皮的心筋焼灼術等の治療、③侵襲的な消化器治療)

なし あり

C得点

注) 一般病棟用の重症度、医療・看護必要度に係る評価票の記入にあたっては、

   「一般病棟用の重症度、医療・看護必要度に係る評価票 評価の手引き」に基づき行うこと。

   Aについては、評価日において実施されたモニタリング及び処置等の合計点数を記載する。

   Bについては、評価日の患者の状況等に基づき判断した点数を合計して記載する。

Cについては、評価日において実施された手術等の合計点数を記載する。

 <一般病棟用の重症度、医療・看護必要度に係る基準>

   モニタリング及び処置等に係る得点(A得点)が2点以上かつ患者の状況等に係る得点

   (B得点)が3点以上、A得点3点以上又は手術等の医学的状況に係る得点(C得点)が 1点以上。 <地域包括ケア病棟入院料(地域包括ケア入院医療管理料を算定する場合も含む)  における一般病棟用の重症度、医療・看護必要度に係る基準>   モニタリング及び処置等に係る得点(A得点)が1点以上、又は手術等の医学的状況に係る   得点が(C得点)が1点以上。

 <回復期リハビリテーション病棟入院料1における一般病棟用の重症度、医療・看護必要度に係る基準>  モニタリング及び処置等に係る得点(A得点)が1点以上。

 <総合入院体制加算における一般病棟用の重症度、医療・看護必要度に係る基準>  モニタリング及び処置等に係る得点(A得点)が2点以上、又は手術等の医学的状況に係る得点  (C得点)が1点以上。

39

INMKD
テキストボックス
Page 41: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

入院元(入院した月に限り記載) 退院先(退院した月に限り記載)□ 一般病棟(自院以外の急性期病院からの転院) □ 一般病棟(急性期病棟への転院・転棟)

1明 2大 3昭 4平 . . 生 □ 一般病棟(自院の急性期病棟からの転棟) □ 他の病棟(急性期医療を担う保険医療機関の一般病棟以外)□ □ 介護老人保健施設□ 介護老人保健施設 □ 特別養護老人ホーム□ 特別養護老人ホーム □ 有料老人ホーム等

□ 有料老人ホーム等 □ 自宅

□ 自宅 □ 死亡

【留意事項】

Ⅰ 算定期間に限りがある区分 

期間 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31

1 7

期間 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31

2 14

3 30

4 7

5 7

6 3

7 7

8 7

9 3

Ⅱ 算定期間に限りがない区分

10

11

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31

12

13

14

15

16

17

18

19

20

21

22

23

24

25

26

27

28

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31

29

30

31

32

33

34

35

36

37

38

☆ 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31

91

感染症の治療の必要性から隔離室での管理を実施している状態

基本診療料の施設基準等の別表第五の三の三の患者

褥瘡に対する治療を実施している状態(皮膚層の部分的喪失が認められる場合又は褥瘡が2ヵ所以上に認められる場合に限る。)

うつ症状に対する治療を実施している状態

悪性腫瘍(医療用麻薬等の薬剤投与による疼痛コントロールが必要な場合に限る。)

医療区分2

筋ジストロフィー

人工腎臓、持続緩徐式血液濾過、腹膜灌流又は血漿交換療法を実施している状態

パーキンソン病関連疾患(進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症、パーキンソン病(ホーエン・ヤールの重症度分類がステージ3以上であって生活機能障害度がⅡ度又はⅢ度の状態に限る。))

医療区分2の該当有無

筋萎縮性側索硬化症

医療区分3・2いずれも0(医療区分1)

気管切開又は気管内挿管が行われている状態(発熱を伴う状態を除く。)

創傷(手術創や感染創を含む。)、皮膚潰瘍又は下腿若しくは足部の蜂巣炎、膿等の感染症に対する治療を実施している状態

医療区分3の該当有無

肺炎に対する治療を実施している状態

その他の指定難病等 (10及び19~22までを除く。)

脊髄損傷(頸椎損傷を原因とする麻痺が四肢すべてに認められる場合に限る。)

慢性閉塞性肺疾患(ヒュー・ジョーンズの分類がⅤ度の状態に該当する場合に限る。)

医療区分・ADL区分に係る評価票(別紙様式2)

1男 2女

医療区分3

傷病等によりリハビリテーションが必要な状態

医療区分2

せん妄に対する治療を実施している状態

他の病棟(急性期医療を担う保険医療機関の一般病棟以外)

24時間持続して点滴を実施している状態

身体抑制を実施している(注3を参照)

注2を参照

他者に対する暴行が毎日認められる場合

1日8回以上の喀痰吸引を実施している状態

多発性硬化症

頻回の嘔吐に対する治療を実施している状態、かつ、発熱を伴う状態

スモン

人工呼吸器を使用している状態

経鼻胃管や胃瘻等の経腸栄養が行われており、かつ、発熱又は嘔吐を伴う状態

頻回の血糖検査を実施している状態

消化管等の体内からの出血が反復継続している状態

医療区分3

中心静脈栄養を実施している状態

注1を参照

医師及び看護職員により、常時、監視及び管理を実施している状態

酸素療法を実施している状態(密度の高い治療を要する状態に限る。)

酸素療法を実施している状態(17を除く。)

末梢循環障害による下肢末端の開放創に対する治療を実施している状態

月分平成

脱水に対する治療を実施している状態、かつ、発熱を伴う状態

氏名

1 療養病棟に入院する患者については、別添6の別紙8の「医療区分・ADL区分に係る評価票 評価の手引き」を用いて毎日評価を行い、患者の状態像に応じて、該当する区分に「○」を記入すること。その際、該当する全ての項目に記載すること。 また、頻度が定められていない項目については☆に「○」を記入すること。2 当該判定結果については、療養に要する費用の請求の際に、併せて提出すること(診療所はこの限りでない)。ただし、電子レセプトの場合は、電子レセプトの中で記録すること。

尿路感染症に対する治療を実施している状態

ドレーン法又は胸腔若しくは腹腔の洗浄を実施している状態

気管切開又は気管内挿管が行われており、かつ、発熱を伴う状態

40

Page 42: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

41

MYWWP
テキストボックス
※以下評価の手引きについては、平成28年版医科点数表の解釈P1479参照
Page 43: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

42

Page 44: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

43

Page 45: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

44

Page 46: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

45

Page 47: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

46

Page 48: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

平成27年度施設基準適時調査の指摘事項

1 入院診療計画・院内感染防止対策・医療安全管理体制・褥瘡対策及び栄養管

理体制

【入院診療計画】

○ 入院診療計画書の書式について、特別な栄養管理の必要性の有無の記載

欄がないので改めること。

○ 医師、看護師、その他必要に応じ関係職種が共同して総合的な診療計画

を策定すること。

○ 病名、症状及び特別な栄養管理の必要性の有無の記載が不備なものが見

られるので適切に記載すること。

○ 検査及び推定入院期間の記載が不備なものが見られるので適切に記載す

ること。

○ 看護計画について、個々の患者の症状等に応じた具体的なものとするこ

と。(初期の看護計画と連動していること)

○ 入院診療計画について、日付が入院年月日か交付年月日か不明確なため、

入院後 7日以内に患者等に対して説明していることを明確にすること。

○ 患者の病態により当初作成した入院診療計画に変更等の必要が生じた場

合は、新たな入院診療計画を作成し、患者等に対して説明等を行うこと。

【院内感染防止対策】

○ 院内感染対策委員会について、病院長、事務部門の責任者が出席してい

ないため、適切な開催に努めること。

○ 院内感染対策委員会は、検査部門の責任者を含めた適切な職員で構成す

ること。

【褥瘡対策】

○ 褥瘡対策に係る専任の医師及び褥瘡看護に関する臨床経験を有する専任

の看護職員を明確にすること。

○ 褥瘡対策に係る褥瘡看護に関する臨床経験を有する専任の看護職員を明

確にすること。

○ 患者に対して日常生活の自立度の判定を行い、その自立度が低い患者に

ついては、褥瘡に関する危険因子の評価を行うこと。

○ 日常生活の自立度の低い、褥瘡に関する危険因子のある患者及び既に褥

瘡を有する患者について、褥瘡対策に係る専任の医師及び褥瘡看護に関す

る臨床経験を有する専任の看護職員により、適切な褥瘡対策の診療計画の

作成及び評価を行うこと。

47

Page 49: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

【栄養管理体制】

○ 栄養管理手順に不備がみられるので、具体的な内容を整備すること。

○ 栄養管理手順は、各担当職種を明記し適切に作成すること。

○ 特別な栄養管理が必要と医学的に判断された患者について作成する栄養

管理計画について、栄養管理上の課題に関する事項を適切に記載すること。

○ 特別な栄養管理が必要と医学的に判断された患者について作成する栄養

管理計画について、栄養食事相談に関する事項、栄養管理上の課題に関す

る事項及び栄養状態の評価の間隔等の記載がないものが見られるので適切

に記載すること。また、栄養状態を定期的に記載及び評価するとともに必

要に応じて栄養管理計画を見直すこと。

2 病院の入院基本料(通則)

【看護の実施及び看護に関する記録】

○ 看護記録における看護計画は、治療方針や看護目標等に沿って具体的に

作成すること。

○ 看護記録は、看護計画に沿った実践とその結果を記録すること。

○ 看護記録は、個々の患者について実施した看護の内容等(寝具交換・清

潔に関する事項)を適切に記録すること。

○ 病棟看護管理日誌は、入院患者の状況及び看護要員の勤務状況等を適切

に記載すること。

3 一般病棟入院基本料

○ 看護配置数の算出における平均入院患者数の算出が誤っているので適切

に算出すること。

○ 看護配置数の算出(「入院基本料等の施設基準に係る届出書添付書類(様

式9)」の作成)にあたっては、病棟において実際に入院患者の看護にあた

っている看護職員の勤務時間を基に行うこと。

・日勤帯及び夜勤帯の勤務時間の算入が適切でない。

・勤務計画・実績表の勤務実績と実際の勤務に一部相違が見られる。

・病棟業務以外に従事した時間が、病棟勤務時間から除かれていない。

・勤務変更があった場合等について、勤務計画・実績表等から適切に転記

が行われていない例が見られる。

○ 看護職員の月平均夜勤時間数について、72 時間を超え、施設基準を満た

していない月が見られるので、看護配置基準等を確認するための「入院基

本料等の施設基準に係る届出書添付書類(様式9)」等により毎月確認を行

うとともに、適切な看護職員配置を行うこと。

○ 重症度、医療・看護必要度に係る評価について、その評価の根拠となる

事跡等を明確に記録すること。

48

Page 50: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

4 療養病棟入院基本料

○ 褥瘡評価実施加算について、現に褥瘡等が発生した患者又は身体抑制を

実施せざるを得ない状況が生じた患者については、「治療・ケアの確認リス

ト」を用いて現在の治療・ケアの内容を確認するとともに、その写を診療

録に添付すること。

○ 医療区分・ADL区分に係る評価について、その評価の根拠となる事跡

等を明確に記録すること。

○ 定期的(少なくても月に1回)に患者の状態の評価及び入院療養の計画

を見直し、その要点を診療録に記載すること。

○ 患者の状態に著しい変化が見られた場合には、その都度、患者の状態を

評価した上で、治療やケアを見直し、その要点を診療録に記載すること。

○ 褥瘡の発生割合等について継続的な測定を行い、その結果に基づき評価

を行うこと。

49

Page 51: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

第2部

入院時食事療養における基準

平成29年2月

関東信越厚生局東京事務所

Page 52: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

Ⅰ 食事療養及び生活療養に係る費用の額の算定に関する基準 1 食事療養

(1)入院時食事療養(Ⅰ)(1 食につき)

ア イ以外の食事療養を行う場合 640円

イ 流動食のみを提供する場合 575円

① アについては、別に厚生労働大臣が定める基準に適合しているものとし

て地方厚生局長等に届け出て当該基準による食事療養を行う保険医療機関

に入院している患者について、当該食事療養を行ったときに、1 日につき3

食を限度として算定する。

② イについては、別に厚生労働大臣が定める基準に適合しているものとし

て地方厚生局長等に届け出て当該基準による食事療養を行う保険医療機関

に入院している患者について、当該食事療養として流動食(市販されてい

るものに限る。)のみを経管栄養法により提供したときに、1 日に3食を限

度として算定する。

③ 別に厚生労働大臣が定める特別食を提供したときは、1食につき76円

を、1日につき3食を限度として加算する。ただしイを算定する患者につ

いては、算定しない。

④ 当該患者(療養病棟に入院する患者を除く。)について、食堂における食

事療養を行ったときは、1日につき50円を加算する。

(2)入院時食事療養(Ⅱ)(1 食につき)

ア イ以外の食事療養を行う場合 506円

イ 流動食のみを提供する場合 455円

① 入院時食事療養(Ⅰ)を算定する保険医療機関以外の保険医療機関に入

院している患者について、食事療養を行ったときに、1 日につき3食を限度

として算定する。

② イについては、入院時食事療養(Ⅰ)を算定する保険医療機関以外の保

険医療機関に入院している患者について、食事療養として流動食のみを経

管栄養法により提供したときに、1 日につき3食を限度として算定する。

2 生活療養

(1)入院時生活療養(Ⅰ)

ア 食事の提供たる療養(1食につき) 554円

イ 流動食のみを提供する場合(1食につき) 500円

ウ 適切な療養環境の形成たる療養(1日につき) 398円

① アについては、別に厚生労働大臣が定める基準に適合しているものとし

て地方厚生局長等に届け出て当該基準による生活療養を行う保険医療機関

に入院している患者について、当該生活療養を行ったときに、ア、イに掲

げる療養については 1 日につき3食を限度として算定する。

② イについては、別に厚生労働大臣が定める基準に適合しているものとし

て地方厚生局長等に届け出て当該基準による生活療養を行う保険医療機関

に入院している患者について、当該生活療養として流動食のみを経管栄養

法により提供したときに、1 日に3食を限度として算定する。

1

Page 53: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

③ 別に厚生労働大臣が定める特別食を提供したときは、アに掲げる療養に

ついて、1食につき76円を、1日につき3食を限度として加算する。

イを算定する患者については、算定しない。

④ 当該患者(療養病棟に入院する患者を除く。)について、食堂におけるア、

イに掲げる療養を行ったときは、1日につき50円を加算する。

(2)入院時生活療養(Ⅱ)

ア 食事の提供たる療養(1食につき) 420円

イ 適切な療養環境の形成たる療養(1日につき) 398円

① 入院時生活療養(Ⅰ)を算定する保険医療機関以外の保険医療機関に入

院している患者について、生活療養を行ったときに、アに掲げる療養につ

いては 1 日につき3食を限度として算定する。

2

Page 54: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

Ⅱ 入院時食事療養費に係る食事療養及び入院時生活療養費に係る

生活療養の実施上の留意事項

1 一般的事項

(1)食事は医療の一環として提供されるべきものであり、それぞれ患者の病

状に応じて必要とする栄養量が与えられ、食事の質の向上と患者サービス

の改善をめざして行われるべきものである。

また、生活療養の温度、照明及び給水に関する療養環境は医療の一環と

して形成されるべきものであり、それぞれの患者の病状に応じて適切に行

われるべきものである。

(2)食事の提供に関する業務は保険医療機関自らが行うことが望ましいが、

保険医療機関の管理者が業務遂行上必要な注意を果たし得るような体制と

契約内容により、食事療養の質が確保される場合には、保険医療機関の最

終的責任の下で第三者に委託することができる。なお、業務の委託にあた

っては、医療法(昭和 23 年法律第 205 号)及び医療法施行規則(昭和 23

年厚生省令第 50 号)の規定によること。食事提供業務の第三者への一部委

託については「医療法の一部を改正する法律の一部の施行について」(平成

5年2月 15 日健政発第 98 号厚生省健康政策局長通知)の第3及び「病院

診療所の業務委託について」(平成5年2月 15 日指第 14 号厚生省健康政策

局指導課長通知)に基づき行う。

(3)患者への食事提供については、病棟関連部門と食事療養部門との連絡が

十分とられていることが必要である。

(4)入院患者の栄養補給量は、本来、性、年齢、体位、身体活動レベル、病

状等によって個々に適正量が算定されるべき性質のものである。従って、

一般食を提供している患者の栄養補給量についても、患者個々に算定され

た医師の食事せんによる栄養補給量又は栄養管理計画に基づく栄養補給量

を用いることを原則とするが、これらによらない場合には、次により算定

するものとする。なお、医師の食事せんとは、医師の署名捺印がされたも

のを原則とするが、オーダリングシステム等により、医師本人の指示によ

るものであることが確認できるものについても認めるものとする。

① 一般食患者の推定エネルギー必要量及び栄養素(脂質、たんぱく質、ビタ

ミン A、ビタミン B₁、ビタミン B₂、ビタミンC、カルシウム、鉄、ナトリ

ウム(食塩)及び食物繊維)の食事摂取基準については、健康増進法(平成 14年法律第 103 号)第 16 条の 2 に基づき定められた食事摂取基準の数値を適

切に用いるものとする。

なお、患者の体位、病状、身体活動レベル等を考慮する。

また、推定エネルギー必要量は治療方針にそって身体活動レベルや体重

の増減等を考慮して適宜増減することが望ましい。

② ①に示した食事摂取基準についてはあくまでも献立作成の目安であるが、

食事の提供に際しては、病状、身体活動レベル、アレルギー等個々の患者

の特性について十分考慮する。

(5)調理方法、味付け、盛り付け、配膳等について患者の嗜好を配慮した食

事が提供されており、嗜好品以外の飲食物の摂取(補食)は、原則として

3

Page 55: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

認められない。なお、果物類、菓子類等病状に影響しない程度の嗜好品を

適当量摂取することは差し支えない。

(6)当該保険医療機関における療養の実態、当該地域における日常の生活サ

イクル、患者の希望等を総合的に勘案し、適切な時刻に食事提供が行われ

ている。

(7)適切な温度の食事が提供されている。

(8)食事療養に伴う衛生は、医療法及び医療法施行規則の基準並びに食品衛

生法(昭和 22 年法律第 233 号)に定める基準以上のものである。

なお、食事の提供に使用する食器等の消毒も適正に行われている。

(9)食事療養の内容については、当該保険医療機関の医師を含む会議におい

て検討が加えられている。

(10)入院時食事療養及び入院時生活療養の食事の提供たる療養は1食単位で

評価するものであることから、食事提供数は、入院患者ごとに実際に提供

された食数を記録している。

(11)患者から食事療養標準負担額又は生活療養標準負担額(入院時生活療養

の食事の提供たる療養に係るものに限る。以下同じ)を超える費用を徴収

する場合は、あらかじめ食事の内容及び特別の料金が患者に説明され、患

者の同意を得て行っている。

(12)実際に患者に食事を提供した場合に1食単位で、1日につき3食を限度

として算定するものである。

(13)1日の必要量を数回に分けて提供した場合は、提供された回数に相当す

る食数として算定して差し支えない(ただし、食事時間外に提供されたお

やつを除き、1日に3食を限度とする。)。

2 入院時食事療養(Ⅰ)又は入院時生活療養(Ⅰ)

(1)入院時食事療養(Ⅰ)又は入院時生活療養(Ⅰ)の届出を行っている保

険医療機関においては、次の点に留意する。

① 医師、管理栄養士又は栄養士による検食が毎食行われ、その所見が検食

簿に記入されている。

② 普通食(常食)患者年齢構成表及び給与栄養目標量については、必要に

応じて見直しを行っている。

③ 食事の提供に当たっては、喫食調査等を踏まえて、また必要に応じて食

事せん、献立表、患者入退院簿及び食料品消費日計表等の食事療養関係帳

簿を使用して食事の質の向上に努める。

④ 患者の病状等により、特別食を必要とする患者については、医師の発行

する食事せんに基づき、適切な特別食が提供されている。

⑤ 適時の食事の提供に関しては、実際に病棟で患者に夕食が配膳される時

間が、原則として午後6時以降とする。ただし、病床数が概ね 500 床以上

であって、かつ、当該保険医療機関の構造上、厨房から病棟への配膳車の

移動にかなりの時間を要するなどの当該保険医療機関の構造上等の特別

な理由により、やむを得ず午後6時以降の病棟配膳を厳守すると不都合が

生じると認められる場合には、午後6時を中心として各病棟で若干のばら

つきを生じることはやむを得ない。この場合においても、最初に病棟にお

4

Page 56: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

いて患者に夕食が配膳される時間は午後5時 30 分より後である必要があ

る。また、全ての病棟で速やかに午後6時以降に配膳できる体制を整備す

るよう指導に努められたい。

⑥ 保温食器等を用いた適温の食事の提供については、中央配膳に限らず、

病棟において盛り付けを行っている場合であっても差しつかえない。

⑦ 医師の指示の下、医療の一環として、患者に十分な栄養指導を行うこと。

(2)流動食

「流動食のみを経管栄養法により提供したとき」とは、当該食事療養又は

当該食事の提供たる療養として食事の大半を経管栄養法による流動食(市販

されているものに限る。以下この項において同じ。)により提供した場合を

指すものであり、栄養管理が概ね経管栄養法による流動食によって行われて

いる患者に対し、流動食とは別に又は流動食と混合して、少量の食品又は飲

料を提供した場合(経口摂取か経管栄養の別を問わない。)を含むものであ

る。

3 特別食加算

(1)特別食加算は、入院時食事療養(Ⅰ)又は入院時生活療養(Ⅰ)の届出を行

った保険医療機関において、患者の病状等に対応して医師の発行する食事

せんに基づき、「入院時食事療養及び入院時生活療養の食事の提供たる療養

の基準等」(平成6年厚生省告示第 238 号)の第2号に示された特別食が提

供された場合に、1食単位で1日3食を限度として算定する。ただし、流

動食(市販されているものに限る。)のみを経管栄養法により提供したとき

は、算定しない。なお、当該加算を行う場合は、特別食の献立表が作成さ

れている必要がある。

(2)加算の対象となる特別食は、疾病治療の直接手段として、医師の発行す

る食事せんに基づいて提供される患者の年齢、病状等に対応した栄養量及

び内容を有する治療食、無菌食及び特別な場合の検査食をいうものであり、

治療乳を除く乳児の人工栄養のための調乳、離乳食、幼児食等並びに治療

食のうちで単なる流動食及び軟食は除かれる。

(3)治療食とは、腎臓食、肝臓食、糖尿食、胃潰瘍食、貧血食、膵臓食、脂

質異常症食、痛風食、てんかん食、フェニールケトン尿症食、楓糖尿症食、

ホモシスチン尿症食、ガラクトース血症食及び治療乳をいうが、胃潰瘍食

については流動食を除くものである。また治療乳とは、いわゆる乳児栄養

障害(離乳を終らない者の栄養障害)に対する直接調製する治療乳をいい、

治療乳既製品(プレミルク等)を用いる場合及び添加含水炭素の選定使用

等は含まない。ここでは努めて一般的な名称を用いたが、各医療機関での

呼称が異なっていてもその実質内容が告示したものと同等である場合は加

算の対象となる。ただし、混乱を避けるため、できる限り告示の名称を用

いることが望ましい。

(4)心臓疾患、妊娠高血圧症候群等に対して減塩食療法を行う場合は、腎臓

食に準じて取り扱うことができるものである。なお、高血圧症に対して減

塩食療法を行う場合は、このような取り扱いは認められない。

(5)腎臓食に準じて取り扱うことができる心臓疾患等の減塩食については、

食塩相当量が総量(1日量)6g未満の減塩食をいう。ただし、妊娠高血圧

5

Page 57: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

症候群の減塩食の場合は、日本高血圧学会、日本妊娠高血圧学会等の基準

に準じていること。

(6)肝臓食とは、肝庇護食、肝炎食、肝硬変食、閉鎖性黄疸食(胆石症及び

胆嚢炎による閉鎖性黄疸の場合も含む)等をいう。

(7)十二指腸潰瘍の場合も胃潰瘍食として取り扱って差し支えない。手術前

後に与える高カロリー食は加算の対象としないが、侵襲の大きな消化管手

術の術後において胃潰瘍食に準ずる食事を提供する場合は、特別食の加算

が認められる。また、クローン病、潰瘍性大腸炎等により腸管の機能が低

下している患者に対する低残渣食については、特別食として取り扱って差

し支えない。

(8)高度肥満症(肥満度が+70%以上又はBMIが 35 以上)に対して食事療

法を行う場合は、脂質異常症食に準じて取り扱うことができる。

(9)特別な場合の検査食とは、潜血食をいう。

(10)大腸 X 線検査・大腸内視鏡検査のために、特に残渣の少ない調理済食品

を使用した場合は、「特別な場合の検査食」として取り扱って差し支えない。

ただし、外来患者に提供した場合は、保険給付の対象外である。

(11)てんかん食とは、難治性てんかん(外傷性のものを含む。)の患者に対し、

グルコースに代わりケトン体を熱量源として供給することを目的に炭水化

物量の制限及び脂質量の増加が厳格に行われた治療食をいう。ただし、グ

ルコーストランスポーター1欠損症又はミトコンドリア脳筋症の患者に対

し、治療食として当該食事を提供した場合は、「てんかん食」として取り扱

って差し支えない。

(12)特別食として提供される脂質異常症食の対象となる患者は、空腹時定常

状態における LDL-コレステロール値が 140mg/dL 以上である者又は HDL-コ

レステロール値が 40mg/dL 未満である者若しくは中性脂肪値が 150mg/dL

以上である者である。

(13)特別食として提供される貧血食の対象となる患者は、血中ヘモグロビン

濃度が 10g/dL 以下であり、その原因が鉄分の欠乏に由来する患者である。

(14)特別食として提供される無菌食の対象となる患者は、無菌治療室管理加

算を算定している患者である。

(15) 経管栄養であっても、特別食加算の対象となる食事として提供される場

合は、当該特別食に準じて算定することができる。

4 食堂加算

(1)食堂加算は、入院時食事療養(I)又は入院時生活療養(Ⅰ)の届出を

行っている保険医療機関であって、下記(2)の要件を満たす食堂を備え

ている病棟又は診療所に入院している患者(療養病棟に入院している患者

を除く。)について、食事の提供が行われた時に1日につき、病棟又は診療

所単位で算定する。

(2)他の病棟に入院する患者との共用、談話室等との兼用は差し支えない。

ただし、当該加算の算定に該当する食堂の床面積は、内法で当該食堂を利

用する病棟又は診療所に係る病床1床当たり 0.5 平方メートル以上とする。

(3)診療所療養病床療養環境加算1、精神療養病棟入院料等の食堂の設置が

要件の一つとなっている点数を算定している場合は、食堂加算をあわせて

6

Page 58: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

算定することはできない。

(4)食堂加算を算定する病棟を有する保険医療機関は、当該病棟に入院して

いる患者のうち、食堂における食事が可能な患者については、食堂におい

て食事を提供するように努める。

5 鼻腔栄養との関係

(1)患者が経口摂取不能のために鼻腔栄養を行った場合は下記のとおり算定

する。

ア 薬価基準に収載されている高カロリー薬を経鼻経管的に投与した場合は、

診療報酬の算定方法(平成 20 年厚生労働省告示第 59 号)医科診療報酬点

数表区分番号「J120」鼻腔栄養の手技料及び薬剤料を算定し、食事療養に

係る費用又は生活療養の食事の提供たる療養にかかる費用及び投薬料は別

に算定しない。

イ 薬価基準に収載されていない流動食を提供した場合は、区分番号「J120」

鼻腔栄養の手技料及び食事療養に係る費用又は生活療養の食事の提供たる

療養にかかる費用を算定する。

ウ イの場合において、流動食(市販されているものを除く。)が特別食の算

定要件を満たしているときは特別食の加算を算定して差し支えない。薬価

基準に収載されている高カロリー薬及び薬価基準に収載されていない流動

食を併せて投与及び提供した場合は、ア又はイのいずれかのみにより算定

する。

(2)食道癌を手術した後、胃瘻より流動食を点滴注入した場合は、鼻腔栄養

に準じて取り扱う。

6 特別料金の支払を受けることによる食事の提供

(1)入院患者に提供される食事に関して、多様なニーズがあることに対応し

て、患者から特別の料金の支払いを受ける特別メニューの食事(以下「特

別メニューの食事」という。)を別に用意し、提供した場合は、下記の要件

を満たした場合に、妥当な範囲内の患者の負担は差し支えない。

ア 特別メニューの食事の提供に際しては、患者への十分な情報提供を行い、

患者の自由な選択と同意に基づいて行われる必要があり、患者の意に反し

て特別メニューの食事が提供されることのないようにしなければならない

ものであり、患者の同意がない場合は食事療養標準負担額及び生活療養標

準負担額の支払を受けることによる食事(以下「標準食」という。)を提供

しなければならない。また、あらかじめ提示した金額以上に患者から徴収

してはならない。なお、同意書による同意の確認を行う場合の様式は、各

医療機関で定めたもので差しつかえない。

イ 患者の選択に資するために、各病棟内等の見やすい場所に特別メニュー

の食事のメニュー及び料金を掲示するとともに、文書を交付し、わかりやす

く説明するなど、患者が自己の選択に基づき特定の日にあらかじめ特別のメ

ニューの食事を選択できるようにする。

ウ 特別メニューの食事は、通常の入院時食事療養又は入院時生活療養の食

事の提供たる療養の費用では提供が困難な高価な材料を使用し特別な調理

7

Page 59: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

を行う場合や標準食の材料と同程度の価格であるが、異なる材料を用いる

ため別途費用が掛かる場合などであって、その内容が入院時食事療養又は

入院時生活療養の食事の提供たる療養の費用の額を超える特別の料金の支

払いを受けるのにふさわしいものでなければならない。また、特別メニュ

ーの食事を提供する場合は、当該患者の療養上支障がないことについて、

当該患者の診療を担う保険医の確認を得る必要がある。なお、複数のメニ

ューの選択については、あらかじめ決められた基本となるメニューと患者

の選択により代替可能なメニューのうち、患者が後者を選択した場合に限

り、基本メニュー以外のメニューを準備するためにかかる追加的な費用と

して、1食あたり17円を標準として社会的に妥当な額の支払を受けるこ

とができること。この場合においても、入院時食事療養又は入院時生活療

養の食事の提供たる療養に当たる部分については、入院時食事療養費及び

入院時生活療養費が支給されること。

エ 当該保険医療機関は、特別メニューの食事を提供することにより、それ

以外の食事の内容及び質を損なうことがないように配慮する。

オ 栄養補給量については、当該保険医療機関においては、患者ごとに栄養

記録を作成し、医師との連携の下に管理栄養士又は栄養士により個別的な

医学的・栄養学的管理が行われることが望ましい。また、食堂の設置、食

器への配慮等食事の提供を行う環境の整備についてもあわせて配慮がなさ

れていることが望ましい。

カ 特別メニューの食事の提供を行っている保険医療機関は、毎年7月1日

現在で、その内容及び料金などを入院時食事療養及び入院時生活療養に関

する報告とあわせて地方厚生(支)局長に報告する。

7 掲示

特別メニューの食事を提供している保険医療機関は、各々次に掲げる事項

を病棟内等の患者に見えやすい場所に掲示するものとする。

(1)当該保険医療機関においては毎日、又は予め定められた日に、予め患者

に提示したメニューから、患者の自己負担により特別メニューの食事を患

者の希望により選択できること。 (2)特別メニューの食事の内容及び特別料金

具体的には、例えば 1 週間分の食事のメニューの一覧表(複数メニュー

を含む特別のメニューの食事については、基本メニューと区分して、特別

料金を示したもの等)。あわせて、文書等を交付しわかりやすく説明するこ

と。

8 その他

(1) 一般病床と療養病床を有する保険医療機関において、一般病床から療養

病床に転床した日は、療養病棟入院基本料等を算定し、生活療養を受ける

こととなることから、転床前の食事も含め、全ての食事について入院時生

活療養費(食事の提供たる療養に係るもの)が支給され、食事の提供たる

療養に係る生活療養標準負担額(患者負担額)を徴収する。一方、療養病

8

Page 60: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

床から一般病床に転床した日は、転床前の食事も含め、全ての食事につい

て入院時食事療養費が支給され、食事療養標準負担額(患者負担額)を徴

収する。

(2)医療療養病床と介護療養病床を有する保険医療機関において、介護療養

病床から医療療養病床へ転床し生活療養を受ける場合においては、転床し

た日の転床後の食事は、医療保険における入院時生活療養費(食事の提供

たる療養に係るもの)が支給され、食事の提供たる療養に係る生活療養標

準負担額(患者負担額)を徴収する。一方、医療療養病床から介護療養病

床へ転床した場合には、転床した日の転床前の食事は、医療保険における

入院時生活療養費(食事の提供たる療養に係るもの)が支給され、食事の

提供たる療養に係る生活療養標準負担額(患者負担額)を徴収する。

(3)転床した場合の入院時生活療養に係る生活療養(温度、照明及び給水に

関する適切な療養環境の提供たる療養に係るもの)の支給は次のとおりと

する。

ア 一般病床から療養病床へ転床した日は、療養病棟入院基本料等を算定す

ることとなることから、入院時生活療養に係る生活療養(温度、照明及び

給水に関する適切な療養環境の提供たる療養に係るもの)が支給され、温

度、照明及び給水に関する適切な療養環境の提供たる療養に係る生活療養

標準負担額(患者負担額)を徴収する。

イ 療養病床から一般病床へ転床した日は、一般病棟入院基本料等を算定す

ることとなることから、入院時生活療養に係る生活療養(温度、照明及び

給水に関する適切な療養環境の提供たる療養に係るもの)は支給されず、

温度、照明及び給水に関する適切な療養環境の提供たる療養に係る生活療

養標準負担額(患者負担額)は徴収しない。

ウ 医療療養病床から介護療養病床へ転床した日又は介護療養病床から医療

療養病床へ転床した日は、療養病棟入院基本料等を算定することとなるこ

とから、入院時生活療養に係る生活療養(温度、照明及び給水に関する適

切な療養環境の提供たる療養に係るもの)が支給され、温度、照明及び給

水に関する適切な療養環境の提供たる療養に係る生活療養標準負担額(患

者負担額)を徴収する。

9 食品衛生

食事療養に伴う衛生は、医療法(昭和 23 年法律第 205 号)及び同法施行規

則(昭和 23 年厚生省令第 50 号)の基準並びに食品衛生法(昭和 22 年法律第

233 号)に定める基準以上のものである。なお、食事の提供に使用する食器等

の消毒も適正に行われていること。

9

Page 61: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

Ⅲ 入院時食事療養(Ⅰ)を算定すべき食事療養及び入院時生活療養

(Ⅰ)を算定すべき生活療養の基準 1 共通事項 (1)原則として、当該保険医療機関を単位として行うものであること。 (2)入院時食事療養及び入院時生活療養の食事の提供たる療養は、管理栄養

士又は栄養士によって行われていること。 (3)患者の年齢、病状によって適切な栄養量及び内容の入院時食事療養及び

入院時生活療養の食事の提供たる療養が適時に、かつ適温で行われている

こと。 2 届出ができない保険医療機関 (1)当該届出を行う前6か月間において、当該届出にかかる事項に関し、不

正又は不当な届出を行ったことがある保険医療機関。 (2)当該届出を行う前6か月間において、療担規則及び薬担規則並びに療担

基準に基づき厚生労働大臣が定める掲示事項等(平成 18 年厚生労働省告示

第 107 号)第三に規定する基準に違反したことがあり、かつ現に違反して

いる保険医療機関。 (3)厚生労働大臣の定める入院患者数の基準及び医師等の員数の基準並びに

入院基本料の算出方法(平成 18 年厚生労働省告示第 104 号)に規定する

入院患者数の基準に該当している保険医療機関又は医師等の員数の基準

に該当している保険医療機関。 (4)当該届出を行う前6か月間において、健康保険法(大正 11 年法律第 70

号)第 78 条第 1 項の規定に基づく検査等の結果、診療内容又は診療報酬

の請求に関し、不正又は不当な行為が認められた保険医療機関。

Ⅳ 入院時食事療養及び入院時生活療養の食事の提供たる療養に

係る施設基準等

1 一般的事項

(1)届出は、当該保険医療機関の全病棟について包括的に行うことを原則と

する。

(2)届出を行う時点において、厚生労働大臣の定める入院患者数の基準及び

医師等の員数の基準並びに入院基本料の算定方法(平成 18 年厚生労働省告

示第 104 号)に規定する入院患者数の基準に該当する保険医療機関又は医

師等の員数の基準に該当する保険医療機関については、入院時食事療養

(Ⅰ)又は入院時生活療養(Ⅰ)の届出を行うことはできない。

ただし、離島等所在保険医療機関のうち、医師又は歯科医師の確保に関

する具体的な計画が定められているものにあっては、この限りでない。

なお、この取扱いについては、医政局指導課と調整済であるので、医務

10

Page 62: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

関係主管課と十分連携を図り、運用されたい。

(3)入院時食事療養(Ⅰ)又は入院時生活療養(Ⅰ)の届出を行わない保険

医療機関は、入院時食事療養(Ⅱ)又は入院時生活療養(Ⅱ)を算定する。

2 入院時食事療養(Ⅰ)又は入院時生活療養(Ⅰ)等の届出

(1)入院時食事療養(Ⅰ)又は入院時生活療養(Ⅰ)の届出に当たっては、下

記の全ての事項を満たすものであること。

ア 病院である保険医療機関にあっては入院時食事療養及び入院時生活療

養の食事の提供たる療養を担当する部門が組織化されており、常勤の管

理栄養士又は栄養士が入院時食事療養及び入院時生活療養の食事の提供

たる療養部門の指導者又は責任者となっている。また、診療所にあって

は管理栄養士又は栄養士が入院時食事療養及び入院時生活療養の食事の

提供たる療養の指導を行っている。

イ 入院時食事療養及び入院時生活療養の食事の提供たる療養に関する業

務は、質の向上と患者サービスの向上をめざして行われるべきものであ

るが、当該業務を保険医療機関が自ら行うほか、保険医療機関の管理者

が業務上必要な注意を果たしうるような体制と契約内容により、入院時

食事療養及び入院時生活療養の食事の提供たる療養の質が確保される場

合には、保険医療機関の最終的な責任の下で第三者に委託することがで

きるものである。

ウ 一般食を提供している患者の栄養補給量については、患者個々に算定

された医師の食事せん又は栄養管理計画による栄養補給量を用いること

を原則とするが、これらによらない場合には、推定エネルギー必要量及

び栄養素(脂質、タンパク質、ビタミン A、ビタミン B₁、ビタミン B₂、

ビタミン C、カルシウム、鉄、ナトリウム(食塩)及び食物繊維)につい

ては、健康増進法(平成 14 年法律第 103 号)第 16 条の 2 に基づき定めら

れた食事摂取基準の数値を適切に用いるものとする。

なお、患者の体位、病状、身体活動レベル等を考慮する。

また、推定エネルギー必要量は治療方針にそって身体活動レベルや体

重の増減等を考慮して適宜増減することが望ましい。

エ 患者の病状等により、特別食を必要とする患者については、適切な特

別食が提供されている。

オ 当該保険医療機関の療養の実態、当該地域における日常の生活サイク

ル、患者の希望等を総合的に勘案し、適切な時間に適切な温度の食事が

提供されている。

この場合においては、それぞれの患者の病状に応じて必要とする栄養

量が与えられている。

カ 提供食数(日報、月報)、食事せん、献立表、患者入退院簿、食料品消

費日計表等の入院時食事療養及び入院時生活療養の食事の提供たる療養

関係の帳簿が整備されている。ただし、これらの名称及び様式について

は当該保険医療機関の実情に適したものを採用して差し支えない。なお、

関係事務業務の省力化を図るために、食品納入・消費・在庫等に関する

諸帳簿は、各保険医療機関の実情を勘案しできる限り一本化を図るなど

して、簡素合理化に努める。

11

Page 63: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

キ 適時の食事の提供が行われている。

なお、夕食に関しては午後6時以降に提供されている。

ク 保温食器等を用いた適温の食事の提供が行われている。

即ち、適温の食事の提供のために、保温・保冷配膳車、保温配膳車、保

温トレイ、保温食器、食堂のいずれかを用いており、入院患者全員に提

供する体制が整っている。

なお、電子レンジ等で一度冷えた食事を温めた場合は含まない。また、

食堂における適温の食事の提供とは、その場で調理を行っているか、又

は保温庫等を使用している場合をいう。保温食器は名称・材質の如何を問

わず、保温機能を有する食器であれば差し支えない。

また、クックチル、クックフリーズ、真空調理(真空パック)法によ

り料理を行う過程において急速冷却し、提供する際に再度過熱する場合

は、電子レンジ等で一度冷えた食事を温めた場合にはあたらない。

ケ 職員に提供される食事と患者に提供される食事との区分が明確になっ

ている。なお、患者に提供される食事とそれ以外の食事の提供を同一の

組織で行っている場合においては、その帳簿類、出納及び献立盛りつけ

などが明確に区別されている。

コ 入院時食事療養及び入院時生活療養の食事の提供たる療養に伴う衛生

管理は、医療法(昭和 23 年法律第 205 号)及び同法施行規則(昭和 23

年厚生省令第 50 号)の基準並びに食品衛生法(昭和 22 年法律第 233 号)

に定める基準以上のものである。

サ 障害者施設等入院基本料を算定している病棟、又は特殊疾患入院施設

管理加算若しくは特殊疾患病棟入院料を算定している病棟については、

個々の患者の病状に応じた食事の提供が行われている場合には、必ずし

もキの要件を満たす必要はないものとする。

Ⅴ 入院基本料等にかかる栄養管理体制の基準

(1) 当該保険医療機関内(診療所を除く。)に、栄養管理を担当する管理栄

養士が1名以上配置されていること。

(2) 管理栄養士をはじめとして、歯科医師、看護職員、その他医療従事者が

共同して栄養管理を行う体制を整備し、あらかじめ栄養管理手順(栄養ス

クリーニングを含む栄養状態の評価、栄養管理計画、定期的な評価等)を

作成すること。

(3) 入院時に患者の栄養状態を歯科医師、看護師、管理栄養士が共同して確

認し、特別な栄養管理の必要性の有無について入院診療計画書に記載して

いること。

(4) (3)において、特別な栄養管理が必要と医学的に判断される患者につい

て、栄養状態の評価を行い、歯科医師、管理栄養士、看護師その他の医療

従事者が共同して、当該患者ごとの栄養状態、摂食機能及び食形態を考慮

した栄養管理計画(別添6の別紙23又はこれに準じた様式とする。)を作

成していること。なお、救急患者や休日に入院した患者など、入院日に策

定できない場合の栄養管理計画は、入院後7日以内に策定することとする。

12

Page 64: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

(5) 栄養管理計画には、栄養補給に関する事項(栄養補給量、補給方法、特

別食の有無等)、栄養食事相談に関する事項(入院時栄養食事指導、退院

時の指導の計画等)、その他栄養管理上の課題に関する事項、栄養状態の

評価の間隔等を記載すること。また、当該計画書又はその写しを診療録に

貼付すること。

(6) 当該患者について、栄養管理計画に基づいた栄養管理を行うとともに、

栄養状態を定期的に記録していること。

(7) 当該患者の栄養状態を定期的に評価し、必要に応じて栄養管理計画を見

直していること。

(8) 特別入院基本料等及び短期滞在手術等基本料1を算定する場合は、(1)

から(7)までの体制を満たしていることが望ましい。

(9) (1)に規定する管理栄養士は、1か月以内の欠勤については、欠勤期間

中も(1)に規定する管理栄養士に算入することができる。なお、管理栄養

士が欠勤している間も栄養管理のための適切な体制を確保していること。

(10) 当該保険医療機関(診療所を除く。)において、管理栄養士の離職又は

長期欠勤のため、(1)に係る基準が満たせなくなった場合、地方厚生(支)

局長に届け出た場合に限り、当該届出を行った日の属する月を含む3か月

間に限り、従前の入院基本料等を算定できる。

Ⅵ 食事療養部門に関係する施設基準

1 糖尿病透析予防指導管理料

Ⅰ 糖尿病透析予防指導管理料の施設基準

(平成28年3月31日 厚生労働省告示第127号)

イ 当該療養を行うにつき十分な体制が整備されていること。

ロ 当該保険医療機関内に糖尿病に関する指導について十分な経験を有す

る専任の医師及び看護師又は保健師並びに管理栄養士が適切に配置され

ていること。

ハ 当該保険医療機関が病院の場合にあっては、病院勤務医の負担の軽減及

び処遇の改善に資する体制が整備されていること。

Ⅱ 糖尿病透析予防指導管理料に関する施設基準

(平成28年3月4日 保医発0304第2号)

(1) 当該保険医療機関内に、以下から構成される透析予防診療チームが設

置されていること。

ア 糖尿病指導の経験を有する専任の医師

イ 糖尿病指導の経験を有する専任の看護師又は保健師

ウ 糖尿病指導の経験を有する専任の管理栄養士

(2) (1)のアに掲げる医師は、糖尿病及び糖尿病性腎症の予防指導に従事

した経験を5年以上有する者であること。

(3) (1)のイに掲げる看護師は、次のいずれかに該当する者であること。

ア 糖尿病及び糖尿病性腎症の予防指導に従事した経験を2年以上有し、か

つ、この間に通算1,000時間以上糖尿病患者の療養指導を行った者であっ

13

Page 65: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

て、適切な研修を修了した者

なお、ここでいう適切な研修とは、次の要件を満たすものをいうこと。

① 国及び医療関係団体等が主催する研修であること。

② 糖尿病患者への生活習慣改善の意義・基礎知識、評価方法、セルフケ

ア支援及び事例分析・評価等の内容が含まれるものであること。

③ 糖尿病患者の療養指導について十分な知識及び経験のある医師、看護

師等が行う演習が含まれるものであること。

④ 通算して10時間以上のものであること。

イ 糖尿病及び糖尿病性腎症の予防指導に従事した経験を5年以上有する

(4) (1)のイに掲げる保健師は、糖尿病及び糖尿病性腎症の予防指導に従

事した経験を2年以上有する者であること。

(5) (1)のウに掲げる管理栄養士は、糖尿病及び糖尿病性腎症の栄養指導

に従事した経験を5年以上有する者であること。

(6) (2)から(4)までに規定する医師、看護師又は保健師のうち、少なくと

も1名以上は常勤であること。

(7) (2)から(5)までに規定する医師、看護師又は保健師及び管理栄養士の

ほか、薬剤師、理学療法士が配置されていることが望ましいこと。

(8)「注4」に規定する点数を算定する場合は、以下から構成される透析予

防診療チームにより、透析予防に係る専門的な診療が行われていること。

ア 糖尿病指導の経験を有する医師((2)を満たすこと。)

イ 糖尿病指導の経験を有する看護師又は保健師(看護師にあっては、(3)

のアを満たすこと。保健師にあっては、(4)を満たすこと。)

ウ糖尿病指導の経験を有する管理栄養士((5)を満たすこと。)

(9) 「注5」に規定する腎不全期患者指導加算を算定する場合は、次に掲げ

るイのアに対する割合が5割を超えていること。

ア 4月前までの3か月間に糖尿病透析予防指導管理料を算定した患者で、

同期間内に測定したeGFRCr又はeGFRCys(ml/分/1.73㎡)が30未満であっ

たもの(死亡したもの、透析を導入したもの及び腎臓移植を受けたものを

除き6人以上が該当する場合に限る。)

イ アの算定時点(複数ある場合は最も早いもの。以下同じ。)から3月以

上経過した時点で以下のいずれかに該当している患者。

(イ) 血清クレアチニン又はシスタチンCがアの算定時点から不変又は低下

していること。

(ロ) 尿たんぱく排泄量がアの算定時点から20%以上低下していること。

(ハ) アでeGFRCr又はeGFRCysを測定した時点から前後3月時点のeGFRCr又

はeGFRCysを比較し、その1月当たりの低下が30%以上軽減しているこ

と。

(10) 糖尿病教室を定期的に実施すること等により、糖尿病について患者及び

その家族に対して説明が行われていること。

(11) 病院については、病院勤務医の負担の軽減及び処遇の改善に資する体制

が整備されていること。当該体制については、「基本診療料の施設基準

等及びその届出に関する手続きの取扱いについて」の別添3の第1の1

の(7)と同様であること。

14

Page 66: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

(12) 糖尿病透析予防指導管理料を算定した患者の状態の変化等について、別

添2の様式5の7を用いて、地方厚生(支)局長に報告していること。

届出に関する事項

(1) 糖尿病透析予防指導管理料の施設基準に係る届出は、別添2の様式5

の6及び「基本診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱

いについて」の別添7の様式13の2を用いること。

(2) 毎年7月において、前年度における病院勤務医の負担の軽減及び処遇

の改善に資する計画の成果を評価するため、「基本診療料の施設基準等

及びその届出に関する手続きの取扱いについて」の別添7の様式13の2

により届け出ること。

(3) 1の(2)に掲げる医師、(3)又は(4)に掲げる看護師又は保健師及び(5)

に掲げる管理栄養士の経験が確認できる文書を添付すること。

Ⅲ 留意事項

(1) 糖尿病透析予防指導管理料は、入院中以外の糖尿病患者(通院する患者

のことをいい、在宅での療養を行う患者を除く。)のうち、ヘモグロビン

A1c(HbA1c)がJDS値で6.1%以上(NGSP値で6.5%以上)又は内服

薬やインスリン製剤を使用している者であって、糖尿病性腎症第2期以上

の患者(現に透析療法を行っている者を除く。)に対し、医師が糖尿病透

析予防に関する指導の必要性があると認めた場合に、月1回に限り算定す

る。

(2) 当該指導管理料は、専任の医師、当該医師の指示を受けた専任の看護師

(又は保健師)及び管理栄養士(以下「透析予防診療チーム」という。)

が、(1)の患者に対し、日本糖尿病学会の「糖尿病治療ガイド」等に基づ

き、患者の病期分類、食塩制限及びタンパク制限等の食事指導、運動指導、

その他生活習慣に関する指導等を必要に応じて個別に実施した場合に算

定する。

(3) 当該指導管理料を算定すべき指導の実施に当たっては、透析予防診療チ

ームは、糖尿病性腎症のリスク要因に関する評価を行い、その結果に基づ

いて、指導計画を作成すること。

(4) 看護師(又は保健師)及び管理栄養士に対して指示を行った医師は、診

療録に指示事項を記載すること。

(5) 当該管理を実施する透析予防診療チームは、糖尿病性腎症のリスク要因

に関する評価結果、指導計画及び実施した指導内容を診療録、療養指導記

録及び栄養指導記録に記載すること。

(6) 「注4」に規定する点数を算定する場合は、指導管理の内容について、

透析予防診療チームの医師、看護師(又は保健師)及び管理栄養士の全て

が診療録に記載すること。

(7) 同一月又は同一日においても、「注2」及び「注3」に規定するものを

除き、第2章第1部の各区分に規定する他の医学管理等及び第2部第2節

第1款の各区分に規定する在宅療養指導管理料は併算定できる。

(8) 当該管理料を算定する場合は、「特掲診療料の施設基準等及びその届出

に関する手続きの取扱いについて」別添2の様式5の7に基づき、一年間

15

Page 67: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

に当該指導管理料を算定した患者の人数、状態の変化等について報告を行

うこと。

(9) 「注5」に規定する腎不全期患者指導加算は、腎不全期(eGFR (ml/分

/1.73㎡)が30未満)の患者に対し、専任の医師が、当該患者が腎機能を

維持する観点から必要と考えられる運動について、その種類、頻度、強度、

時間、留意すべき点等について指導し、また既に運動を開始している患者

についてはその状況を確認し、必要に応じて更なる指導を行った場合に算

定する。なお、指導については日本腎臓リハビリテーション学会から「保

存期CKD患者に対する腎臓リハビリテーションの手引き」が示されてい

るので、指導が適切になされるよう留意されたい。

(10) 本管理料を算定する患者について、保険者から保健指導を行う目的で情

報提供等の協力の求めがある場合には、患者の同意を得て、必要な協力を

行うこと。

2 栄養サポートチーム加算

Ⅰ 栄養サポートチーム加算の施設基準

(平成28年3月4日 厚生労働省告示第 53号)

イ 栄養管理に係る診療を行うにつき十分な体制が整備されていること。

ロ 当該加算の対象患者について栄養治療実施計画を作成するとともに、当

該患者に対して当該計画が文書により交付され、説明がなされるものであ

ること。

ハ 当該患者の栄養管理に係る診療の終了時に栄養治療実施報告書を作成

するとともに、当該患者に対して当該報告書が文書により交付され、説明

がなされるものであること。

ニ 病院勤務医の負担の軽減及び処遇の改善に資する体制が整備されてい

ること。

Ⅱ 栄養サポートチーム加算の施設基準

(平成28年3月4日 保医発0304第1号)

(1) 当該保険医療機関内に、以下から構成される栄養管理に係るチーム(以

下「栄養サポートチーム」という。)が設置されていること。また、以

下のうちのいずれか1人は専従であること。

ア 栄養管理に係る所定の研修を修了した専任の常勤医師

イ 栄養管理に係る所定の研修を修了した専任の常勤看護師

ウ 栄養管理に係る所定の研修を修了した専任の常勤薬剤師

エ 栄養管理に係る所定の研修を修了した専任の常勤管理栄養士

なお、アからエまでのほか、歯科医師、歯科衛生士、臨床検査技師、

理学療法士、作業療法士、社会福祉士、言語聴覚士が配置されているこ

とが望ましい。

「注2」に規定する点数を算定する場合は、以下から構成される栄養サ

ポートチームにより、栄養管理に係る専門的な診療が行われていること。

ア 栄養管理に係る所定の研修を修了した専任の常勤医師

イ 栄養管理に係る所定の研修を修了した専任の常勤看護師

16

Page 68: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

ウ 栄養管理に係る所定の研修を修了した専任の常勤薬剤師

エ 栄養管理に係る所定の研修を修了した専任の管理栄養士

(2) (1)のアにおける栄養管理に係る所定の研修とは、医療関係団体等が

実施する栄養管理のための専門的な知識・技術を有する医師の養成を目

的とした10時間以上を要する研修であること。なお、当該研修には、次

の内容を含むものであること。

ア 栄養不良がもたらす影響

イ 栄養評価法と栄養スクリーニング

ウ 栄養補給ルートの選択と栄養管理プランニング

エ 中心静脈栄養法の実施と合併症及びその対策

オ 末梢静脈栄養法の実施と合併症及びその対策

カ 経腸栄養法の実施と合併症及びその対策

キ 栄養サポートチームの運営方法と活動の実際

(3) (1)のイ、ウ及びエにおける栄養管理に係る所定の研修とは、次の事

項に該当する研修であること。

ア 医療関係団体等が認定する教育施設において実施され、40時間以上を

要し、当該団体より修了証が交付される研修であること。

イ 栄養管理のための専門的な知識・技術を有する看護師、薬剤師及び管

理栄養士等の養成を目的とした研修であること。なお、当該研修には、

次の内容を含むものであること。

(イ)栄養障害例の抽出・早期対応(スクリーニング法)

(ロ)栄養薬剤・栄養剤・食品の選択・適正使用法の指導

(ハ)経静脈栄養剤の側管投与法・薬剤配合変化の指摘

(ニ)経静脈輸液適正調剤法の取得

(ホ)経静脈栄養のプランニングとモニタリング

(ヘ)経腸栄養剤の衛生管理・適正調剤法の指導

(ト)経腸栄養・経口栄養のプランニングとモニタリング

(チ)簡易懸濁法の実施と有用性の理解

(リ)栄養療法に関する合併症の予防・発症時の対応

(ヌ)栄養療法に関する問題点・リスクの抽出

(ル)栄養管理についての患者・家族への説明・指導

(ヲ)在宅栄養・院外施設での栄養管理法の指導

(4) 当該保険医療機関において、栄養サポートチームが組織上明確に位置

づけられていること。

(5) 算定対象となる病棟の見やすい場所に栄養サポートチームによる診療

が行われている旨の掲示をするなど、患者に対して必要な情報提供がな

されていること。

(6) 病院勤務医の負担の軽減及び処遇の改善に資する体制が整備されてい

ること。当該体制については、第1の1の(7)と同様であること。

届出に関する事項

栄養サポートチーム加算の施設基準に係る届出は、別添7の様式34及び様

式13の2を用いること。

なお、当該加算の届出については実績を要しない。

また、毎年7月において、前年度における病院勤務医の負担の軽減及び処

17

Page 69: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

遇の改善に資する計画の成果を評価するため、別添7の様式13の2により届

け出ること。

Ⅲ 留意事項

(1) 栄養サポートチーム加算は、栄養障害の状態にある患者や栄養管理をし

なければ栄養障害の状態になることが見込まれる患者に対し、患者の生活

の質の向上、原疾患の治癒促進及び感染症等の合併症予防等を目的として、

栄養管理に係る専門的知識を有した多職種からなるチームが診療すること

を評価したものである。

(2) 栄養サポートチーム加算は、栄養管理計画を策定している患者のうち、

次のアからエのいずれかに該当する者について算定できる。

ア 栄養管理計画の策定に係る栄養スクリーニングの結果、血中アルブミン

値が3.0g/dL以下であって、栄養障害を有すると判定された患者

イ 経口摂取又は経腸栄養への移行を目的として、現に静脈栄養法を実施し

ている患者

ウ 経口摂取への移行を目的として、現に経腸栄養法を実施している患者

エ 栄養サポートチームが、栄養治療により改善が見込めると判断した患者

(3) 1日当たりの算定患者数は、1チームにつき概ね30人以内とする。ただ

し、「注2」に規定する点数を算定する場合、1日当たりの算定患者数は、

1チームにつき概ね15人以内とする。

(4) 療養病棟においては栄養サポートチーム加算は入院日から起算して180

日以内に限り算定可能とするが、180日を超えても定期的に栄養サポートチ

ームによる栄養管理を行うことが望ましい。

(5) 栄養サポートチームは、以下の診療を通じ、栄養状態を改善させ、また、

必要に応じて経口摂取への円滑な移行を促進することが必要である。

ア 栄養状態の改善に係るカンファレンス及び回診が週1回程度開催され

ており、栄養サポートチームの構成員及び必要に応じて、当該患者の診

療を担当する保険医、看護師等が参加している。

イ カンファレンス及び回診の結果を踏まえて、当該患者の診療を担当する

保険医、看護師等と共同の上で、別紙様式5又はこれに準じた栄養治療

実施計画を作成し、その内容を患者等に説明の上交付するとともに、そ

の写しを診療録に添付する。

ウ 栄養治療実施計画に基づいて適切な治療を実施し、適宜フォローアップ

を行う。

エ 治療終了時又は退院・転院時に、治療結果の評価を行い、それを踏まえ

てチームで終了時指導又は退院時等指導を行い、その内容を別紙様式5

又はこれに準じた栄養治療実施報告書として記録し、その写しを患者等

に交付するとともに診療録に添付する。

オ 当該患者の退院・転院時に、紹介先保険医療機関等に対して診療情報提

供書を作成した場合は、当該報告書を添付する。

(6) 栄養サポートチームは、以下の診療を通じ、当該保険医療機関における

栄養管理体制を充実させるとともに、当該保険医療機関において展開され

ている様々なチーム医療の連携を図ることが必要である。

ア 現に当該加算の算定対象となっていない患者の診療を担当する保険医、

看護師等からの相談に速やかに応じ、必要に応じて栄養評価等を実施す

18

Page 70: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

る。

イ 褥瘡対策チーム、感染対策チーム、緩和ケアチーム、摂食・嚥下対策チ

ーム等、当該保険医療機関において活動している他チームとの合同カン

ファレンスを、必要に応じて開催し、患者に対する治療及びケアの連携

に努めること。

Ⅶ 医学管理等

1 外来栄養食事指導料

入院中の患者以外の患者であって、別に厚生労働大臣が定める特別食を必

要とするものに対して、医師の指示に基づき管理栄養士が具体的な献立によ

って指導を行った場合に算定する。

(1) 外来栄養食事指導料は、入院中の患者以外の患者であって、別に厚生労

働大臣が定める特別食を医師が必要と認めた者又は次のいずれかに該当す

る者に対し、当該保険医療機関の管理栄養士が医師の指示に基づき、患者

ごとにその生活条件、嗜好を勘案した食事計画案等を必要に応じて交付し、

初回にあっては概ね30分以上、2回目以降にあっては概ね20分以上、療養

のため必要な栄養の指導を行った場合に算定する。

ア がん患者

イ 摂食機能又は嚥下機能が低下した患者

ウ 低栄養状態にある患者

(2) 管理栄養士への指示事項は、当該患者ごとに適切なものとし、熱量・熱

量構成、蛋白質、脂質その他の栄養素の量、病態に応じた食事の形態等に

係る情報のうち医師が必要と認めるものに関する具体的な指示を含まなけ

ればならない。

(3) 管理栄養士は常勤である必要はなく、要件に適合した指導が行われてい

れば算定できる。

(4) 外来栄養食事指導料は初回の指導を行った月にあっては1月に2回を限

度として、その他の月にあっては1月に1回を限度として算定する。ただ

し、初回の指導を行った月の翌月に2回指導を行った場合であって、初回

と2回目の指導の間隔が30日以内の場合は、初回の指導を行った翌月に2

回算定することができる。

(5) 特別食には、心臓疾患及び妊娠高血圧症候群等の患者に対する減塩食、

十二指腸潰瘍の患者に対する潰瘍食、侵襲の大きな消化管手術後の患者に

対する潰瘍食、クローン病及び潰瘍性大腸炎等により腸管の機能が低下し

ている患者に対する低残渣食、高度肥満症(肥満度が+40%以上又はBM

Iが30以上)の患者に対する治療食並びにてんかん食(難治性てんかん(外

傷性のものを含む。)、グルコーストランスポーター1欠損症又はミトコ

ンドリア脳筋症の患者に対する治療食であって、グルコースに代わりケト

ン体を熱量源として供給することを目的に炭水化物量の制限と脂質量の増

加が厳格に行われたものに限る。)を含む。ただし、高血圧症の患者に対

する減塩食(塩分の総量が6g未満のものに限る。)及び小児食物アレル

19

Page 71: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

ギー患者(食物アレルギー検査の結果(他の保険医療機関から提供を受け

た食物アレルギー検査の結果を含む。)、食物アレルギーを持つことが明

らかな9歳未満の小児に限る。)に対する小児食物アレルギー食について

は、入院時食事療養(Ⅰ)又は入院時生活療養(Ⅰ)の特別食加算の場合と異

なり、特別食に含まれる。なお、妊娠高血圧症候群の患者に対する減塩食

は、日本高血圧学会、日本妊娠高血圧学会等の基準に準じていること。

(6) 摂食機能又は嚥下機能が低下した患者とは、医師が、硬さ、付着性、凝

集性などに配慮した嚥下調整食(日本摂食嚥下リハビリテーション学会の

分類に基づく。)に相当する食事を要すると判断した患者をいう。

(7) 低栄養状態にある患者とは、次のいずれかを満たす患者をいう。

ア 血中アルブミンが3.0g/dL以下である患者

イ 医師が栄養管理により低栄養状態の改善を要すると判断した患者

(8) 医師は、診療録に管理栄養士への指示事項を記載する。また、管理栄養

士は、患者ごとに栄養指導記録を作成するとともに、指導内容の要点及び

指導時間を記載する。

2 入院栄養食事指導料

(1) 入院栄養食事指導料1は、入院中の患者であって、別に厚生労働大臣が

定める特別食を医師が必要と認めた者又は次のいずれかに該当する者に対

し、当該保険医療機関の管理栄養士が医師の指示に基づき、患者ごとにそ

の生活条件、嗜好を勘案した食事計画案等を必要に応じて交付し、初回に

あっては概ね30分以上、2回目にあっては概ね20分以上、療養のため必要

な栄養の指導を行った場合に入院中2回を限度として算定する。ただし、

1週間に1回を限度とする。また、入院栄養食事指導料2は、有床診療所

において、当該診療所以外(栄養ケア・ステーション及び他の保険医療機

関に限る。)の管理栄養士が当該診療所の医師の指示に基づき、指導(対

面に限る。)を行った場合に算定する。

ア がん患者

イ 摂食機能又は嚥下機能が低下した患者

ウ 低栄養状態にある患者

(2) 入院栄養食事指導料を算定するに当たって、上記以外の事項は区分番号

「B001」の「9」外来栄養食事指導料における留意事項の(2)、(3)

(入院栄養食事指導料1に限る。)、(5)から(8)までの例による。

3 集団栄養食事指導料

(1) 集団栄養食事指導料は、別に厚生労働大臣が定める特別食を医師が必要

と認めた者に対し、当該保険医療機関の管理栄養士が医師の指示に基づき、

複数の患者を対象に指導を行った場合に患者1人につき月1回に限り所定

点数を算定する。

(2) 集団栄養食事指導料は、入院中の患者については、入院期間が2か月を

超える場合であっても、入院期間中に2回を限度として算定する。

(3) 入院中の患者と入院中の患者以外の患者が混在して指導が行われた場合

であっても算定できる。

20

Page 72: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

(4) 1回の指導における患者の人数は15人以下を標準とする。

(5) 1回の指導時間は40分を超えるものとする。

(6) それぞれの算定要件を満たしていれば、区分番号「B001」の「11」

集団栄養食事指導料と区分番号「B001」の「9」外来栄養食事指導料

又は区分番号「B001」の「10」入院栄養食事指導料を同一日に併せて

算定することができる。

(7) 集団栄養食事指導料を算定する医療機関にあっては、集団による指導を

行うのに十分なスペースをもつ指導室を備えるものとする。ただし、指導

室が専用であることを要しない。

(8) 医師は、診療録に管理栄養士への指示事項を記載する。また、管理栄養

士は、患者ごとに栄養指導記録を作成するとともに、指導内容の要点及び

指導時間を記載する。

(9) 集団栄養食事指導料を算定するに当たって、上記以外の事項は区分番号

「B001」の「9」外来栄養食事指導料における留意事項の(2)、(3)

及び(5)の例による。ただし、同留意事項の(5)の小児食物アレルギー患

者(9歳未満の小児に限る。)に対する特別食の取扱いを除く。

21

Page 73: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

1

日本人の食事摂取基準(2015 年版)の概要

1.策定の目的

日本人の食事摂取基準は、健康増進法(平成 14 年法律第 103 号)第 30 条の2に基づき厚

生労働大臣が定めるものとされ、国民の健康の保持・増進を図る上で摂取することが望ましい

エネルギー及び栄養素の量の基準を示すものである。

2.使用期間

使用期間は、平成 27(2015)年度から平成 31(2019)年度の5年間である。

3.策定方針

・日本人の食事摂取基準(2015 年版)では、策定目的として、生活習慣病の発症予防とともに、

重症化予防を加えた(図1)。

・対象については、健康な個人並びに集団とし、高血圧、脂質異常、高血糖、腎機能低下に

関して保健指導レベルにある者までを含むものとした。

・科学的根拠に基づく策定を行うことを基本とし、現時点で根拠は十分ではないが、重要な課

題については、研究課題の整理も行うこととした。

図1 日本人の食事摂取基準(2015 年版)策定の方向性

22

HTAUA
テキストボックス
Page 74: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

2

4.策定の基本的事項

1)指標

エネルギーの指標

エネルギーの摂取量及び消費量のバランス(エネルギー収支バランス)の維持を示す指標

として、「体格(BMI : body mass index)」を採用することとした。

BMI=体重(kg)÷(身長(m))2

栄養素の指標

栄養素の指標は、従前のとおり、3つの目的から成る指標で構成した(図2)。 摂取不足の回避を目的として、「推定平均必要量」(estimated average requirement:

EAR)を設定した。推定平均必要量は、半数の人が必要量を満たす量である。推定平均

必要量を補助する目的で「推奨量」(recommended dietary allowance:RDA)を設定し

た。推奨量はほとんどの人が充足している量である。 十分な科学的根拠が得られず、推定平均必要量と推奨量が設定できない場合は、「目安

量」(adequate intake:AI)を設定した。一定の栄養状態を維持するのに十分な量であ

り、目安量以上を摂取している場合は不足のリスクはほとんどない。 過剰摂取による健康障害の回避を目的として、「耐容上限量」(tolerable upper intake

level:UL)を設定した。 生活習慣病の予防を目的に、「生活習慣病の予防のために現在の日本人が当面の目標とす

べき摂取量」として「目標量」(tentative dietary goal for preventing life-style related diseases:DG)を設定した。

< 目 的 > < 種 類 >

図2 栄養素の指標の目的と種類

摂取不足の回避

過剰摂取による健康障害の回避

生活習慣病の予防

推定平均必要量、推奨量*これらを推定できない場合の代替指標:目安量

耐容上限量

目標量

23

HTAUA
テキストボックス
Page 75: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

3

1歳以上について基準を策定した栄養素と指標を表1に示した。

表1 基準を策定した栄養素と設定した指標(1歳以上)1

栄養素 推定平均必要量

(EAR) 推奨量

(RDA) 目安量

(AI) 耐容上限量

(UL) 目標量

(DG) たんぱく質 ○ ○ — — ○2

脂 質

脂質 — — — — ○2

飽和脂肪酸 — — — — ○ n—6系脂肪酸 — — ○ — — n—3系脂肪酸 — — ○ — —

炭水化物 炭水化物 — — — — ○2

食物繊維 — — — — ○ エネルギー産生栄養素バランス2 — — — — ○

脂 溶 性

ビタミン A ○ ○ — ○ — ビタミン D — — ○ ○ — ビタミン E — — ○ ○ — ビタミン K — — ○ — —

水溶性

ビタミン B1 ○ ○ — — — ビタミン B2 ○ ○ — — — ナイアシン ○ ○ — ○ — ビタミン B6 ○ ○ — ○ — ビタミン B12 ○ ○ — — — 葉酸 ○ ○ — ○ 3 — パントテン酸 — — ○ — — ビオチン — — ○ — — ビタミン C ○ ○ — — —

ミネラル

多量

ナトリウム ○ — — — ○ カリウム — — ○ — ○ カルシウム ○ ○ — ○ — マグネシウム ○ ○ — ○ 3 — リン — — ○ ○ —

微量

鉄 ○ ○ — ○ — 亜鉛 ○ ○ — ○ — 銅 ○ ○ — ○ — マンガン — — ○ ○ — ヨウ素 ○ ○ — ○ — セレン ○ ○ — ○ — クロム — — ○ — — モリブデン ○ ○ — ○ —

1 一部の年齢階級についてだけ設定した場合も含む。 2 たんぱく質、脂質、炭水化物(アルコール含む)が、総エネルギー摂取量に占めるべき割合(%エネルギー)。

3 通常の食品以外からの摂取について定めた。

24

HTAUA
テキストボックス
Page 76: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

4

2)レビューの方法、基準改定の採択方針

・エネルギー及び栄養素の基本的なレビューでは、前回の食事摂取基準(2010 年版)の策定

において課題となっていた部分について重点的にレビューを行った。とりわけ、エネルギーに

ついては、エネルギー収支バランスと体格、体重管理に関するレビューを行った。

・また、エネルギー及び栄養素と生活習慣病(高血圧、脂質異常症、糖尿病、慢性腎臓病)の

発症予防・重症化予防との関係についてのレビューを行った。

・基準改定の採択方針を明確に記述した。

3)年齢区分

・従前のとおりの年齢区分とした(表2の表側「年齢」参照)。

4)参照体位

・従前は、基準体位と表現していたが、望ましい体位ということではなく、日本人の平均的な体

位であることから、その表現を参照体位と改めた。

表2 参照体位(参照身長、参照体重)1

性別

年齢 参照身長(cm) 参照体重(kg) 参照身長(cm) 参照体重(kg)

0~5(月) 61.5 6.3 60.1 5.9

6~11(月) 71.6 8.8 70.2 8.1

6~8(月) 69.8 8.4 68.3 7.8

9~11(月) 73.2 9.1 71.9 8.4

1~2(歳) 85.8 11.5 84.6 11.0

3~5(歳) 103.6 16.5 103.2 16.1

6~7(歳) 119.5 22.2 118.3 21.9

8~9(歳) 130.4 28.0 130.4 27.4

10~11(歳) 142.0 35.6 144.0 36.3

12~14(歳) 160.5 49.0 155.1 47.5

15~17(歳) 170.1 59.7 157.7 51.9

18~29(歳) 170.3 63.2 158.0 50.0

30~49(歳) 170.7 68.5 158.0 53.1

50~69(歳) 166.6 65.3 153.5 53.0

70以上(歳) 160.8 60.0 148.0 49.5

2 妊婦、授乳婦を除く。

男性 女性2

1 0~17歳は、日本小児内分泌学会・日本成長学会合同標準値委員会による小児の体格評価に用いる身長、体重の標準値をもとに、

年齢区分に応じて、当該月齢並びに年齢階級の中央時点における中央値を引用した。ただし、公表数値が年齢区分と合致しない場合

は、同様の方法で算出した値を用いた。18歳以上は、平成22年、23年国民健康・栄養調査における当該の性及び年齢階級における身長・体重の中央値を用いた。

25

HTAUA
テキストボックス
Page 77: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

5

5.活用に関する基本的事項

・健康な個人又は集団を対象として、健康の保持・増進、生活習慣病の予防のための食事改

善に、食事摂取基準を活用する場合は、PDCAサイクルに基づく活用を基本とし(図3)、各プ

ロセスの実際について分かりやすく図で示した。特に活用においては、食事摂取状況のアセ

スメントに基づき評価を行うこととし、活用上の留意点についての詳細を示した。

図3 食事摂取基準の活用とPDCAサイクル

6.対象特性、生活習慣病とエネルギー・栄養素との関連

・妊婦・授乳婦、乳児・小児、高齢者については、その特性上、特に着目すべき事項について、

参考資料として示した。

・妊婦、授乳婦について、推定平均必要量、推奨量の設定が可能な栄養素については、付加

量を示した。また、目安量の設定に留まる栄養素については、付加量ではなく、ある一定

の栄養状態を維持するのに十分な量として想定される摂取量としての値を示した。

・高齢者については、過栄養だけではなく、低栄養、栄養欠乏の問題の重要性を鑑み、フレイ

ルティ(虚弱)やサルコペニア(加齢に伴う筋力の減少)などとエネルギー・栄養素との関連に

ついてレビューし、最新の知見をまとめた。

・栄養素摂取と高血圧、脂質異常症、糖尿病、慢性腎臓病(CKD)との関連について、レビュ

ーした結果をもとに特に重要なものについて図にまとめ、解説と共に参考資料として示した。

26

HTAUA
テキストボックス
Page 78: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

( 参 考 通 知 )

病 院 、 診 療 所 等 の 業 務 委 託 に つ い て ( 抄 )

(平 成 5 年 2 月 1 5 日 指 第 1 4 号 )

(平 成 2 0 年 8 月 2 9 日 医 政 経 第 0829 0 03 号 )

標 記 に つ い て は 、本 年 4 月 1 日 よ り 、医 療 法 (昭 和 23 年 法 律 第 205 号 )第 15 条 の 2、

医 療 法 施 行 令 (昭 和 23 年 政 令 第 326 号 。 以 下 「 令 」 と い う 。 )第 4 条 の 7、 医 療 法 施 行

規 則 (昭 和 23 年 厚 生 省 令 第 50 号 。 以 下「 規 則 」と い う 。 )第 9 条 の 7 か ら 第 9 条 の 15

及 び 「 医 療 法 の 一 部 を 改 正 す る 法 律 の 一 部 の 施 行 に つ い て (平 成 5 年 2 月 15 日 付 け 健

政 発 第 98 号 厚 生 省 健 康 政 策 局 長 通 知 )」 第 3 に よ り 取 り 扱 わ れ る こ と と な る が 、 施 行

に 当 た っ て は 、 下 記 の 事 項 に 留 意 の 上 、 そ の 運 用 に 遺 憾 な き を 期 さ れ た い 。

第 一 受 託 者 の 選 定 に つ い て

令 第 4 条 の 7 の 各 号 に 掲 げ ら れ た 業 務 に つ い て は 、 財 団 法 人 医 療 関 連 サ ー ビ ス 振 興

会 が 医 療 関 連 サ ー ビ ス マ ー ク 制 度 を 設 け 、 財 団 法 人 医 療 関 連 サ ー ビ ス 振 興 会 が 定 め る

認 定 基 準 を 満 た し た 者 に 対 し て 、 医 療 関 連 サ ー ビ ス マ ー ク を 交 付 す る こ と と し て い る

と こ ろ で あ る が 、 厚 生 労 働 省 令 で 定 め る 基 準 に 適 合 し て い る 者 で あ れ ば 、 医 療 機 関 等

が 同 サ ー ビ ス マ ー ク の 交 付 を 受 け て い な い も の に 委 託 す る こ と は 差 し 支 え な い も の で

あ る こ と 。

第 四 患 者 等 の 食 事 の 提 供 の 業 務 に つ い て (令 第 4 条 の 7 第 3 号 関 係 )

1 受 託 者 の 業 務 の 一 般 的 な 実 施 方 法

(1) 受 託 責 任 者

備 え る べ き 帳 票

受 託 責 任 者 が 業 務 を 行 う 場 所 に 備 え 、開 示 で き る よ う に 整 え て お く べ き 帳 票 は 、

以 下 の と お り で あ る こ と 。

① 業 務 の 標 準 作 業 計 画 書

② 受 託 業 務 従 事 者 名 簿 及 び 勤 務 表

③ 受 託 業 務 日 誌

④ 受 託 し て い る 業 務 に 関 し て 行 政 に よ る 病 院 へ の 立 入 検 査 の 際 、 病 院 が 提 出 を

求 め ら れ る 帳 票

⑤ 調 理 等 の 機 器 の 取 り 扱 い 要 領 及 び 緊 急 修 理 案 内 書

⑥ 病 院 か ら の 指 示 と 、 そ の 指 示 へ の 対 応 結 果 を 示 す 帳 票

(参 考 )講 習

規 則 第 9 条 の 10 第 一 号 別 表 第 1 の 3 の 2 に 掲 げ る 講 習 と し て 、 社 団 法 人 日 本

メ デ ィ カ ル 給 食 協 会 が 行 う「 財 団 法 人 医 療 関 連 サ ー ビ ス 振 興 会 認 定 患 者 給 食 受 託

責 任 者 資 格 認 定 講 習 」が 認 定 さ れ て い る が 、講 習 を 認 定 す る 場 合 の 考 え 方 等 に つ

い て は 「 医 療 法 施 行 規 則 の 一 部 を 改 正 す る 省 令 に つ い て 」( 平 成 13 年 3 月 13 日

付 け 医 政 発 第 227 号 ) に よ り 示 さ れ て い る と こ ろ で あ る 。

ま た 、こ の 講 習 に お い て は HACC P に 関 す る 専 門 的 な 知 識 に つ い て も 行 わ れ る も

27

Page 79: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

の で あ る こ と 。

(2) 従 事 者 の 研 修

従 事 者 の 研 修 と し て 実 施 す べ き 事 項 で あ る「 食 中 毒 と 感 染 症 の 予 防 に 関 す る 基 礎

知 識 」 の 中 に は 、 HACCP に 関 す る 基 礎 知 識 も 含 ま れ る も の で あ る こ と 。

ま た 、「 従 事 者 の 日 常 的 な 健 康 の 自 己 管 理 」 の 中 に は 、 A 型 肝 炎 、 腸 管 出 血 性 大 腸

菌 等 比 較 的 最 近 見 ら れ る よ う に な っ た 食 品 に 起 因 す る 疾 病 の 予 防 方 法 に 関 す る 知

識 も 含 ま れ る も の で あ る こ と 。

2 院 外 調 理 に お け る 衛 生 管 理

(1) 衛 生 面 で の 安 全 確 保

食 事 の 運 搬 方 式 に つ い て 、原 則 と し て 、冷 蔵 (3℃ 以 下 )若 し く は 冷 凍 (マ イ ナ ス 18℃

以 下 )状 態 を 保 つ こ と と さ れ て い る の は 、食 中 毒 等 、食 品 に 起 因 す る 危 害 の 発 生 を 防

止 す る た め で あ る こ と 。 し た が っ て 、 運 搬 時 に 限 ら ず 、 調 理 時 か ら 喫 食 時 ま で 衛 生

管 理 に は 万 全 を 期 す べ く 努 め る 必 要 が あ る こ と 。

(2) 調 理 方 式

患 者 等 の 食 事 の 提 供 の 業 務 (以 下 「 患 者 給 食 業 務 」 と い う 。 )を 病 院 外 の 調 理 加 工

施 設 を 使 用 し て 行 う 場 合 の 調 理 方 式 と し て は 、 ク ッ ク チ ル 、 ク ッ ク フ リ ー ズ 、 ク ッ

ク サ ー ブ 及 び 真 空 調 理 (真 空 パ ッ ク )の 四 方 式 が あ る こ と 。

な お 、院 外 調 理 に よ る 患 者 給 食 業 務 を 行 う 場 合 に あ っ て は 、常 温 (10℃ 以 上 、60℃

未 満 )で の 運 搬 は 衛 生 面 で の 不 安 が 払 拭 で き な い こ と か ら 、ク ッ ク チ ル 、ク ッ ク フ リ

ー ズ 又 は 真 空 調 理 (真 空 パ ッ ク )が 原 則 で あ り 、 ク ッ ク サ ー ブ を 行 う 場 合 に は 、 調 理

加 工 施 設 が 病 院 に 近 接 し て い る こ と が 原 則 で あ る が 、 こ の 場 合 に あ っ て も HACC P の

概 念 に 基 づ く 適 切 な 衛 生 管 理 が 行 わ れ て い る 必 要 が あ る こ と 。

ア ク ッ ク チ ル

ク ッ ク チ ル と は 、食 材 を 加 熱 調 理 後 、冷 水 又 は 冷 風 に よ り 急 速 冷 却 (90 分 以 内 に

中 心 温 度 3℃ 以 下 ま で 冷 却 )を 行 い 、冷 蔵 (3℃ 以 下 )に よ り 運 搬 、保 管 し 、提 供 時 に

再 加 熱 (中 心 温 度 75℃ 以 上 で 1 分 間 以 上 )し て 提 供 す る こ と を 前 提 と し た 調 理 方 法

又 は こ れ と 同 等 以 上 の 衛 生 管 理 の 配 慮 が さ れ た 調 理 方 法 で あ る こ と 。

イ ク ッ ク フ リ ー ズ

ク ッ ク フ リ ー ズ と は 、食 材 を 加 熱 調 理 後 、急 速 に 冷 凍 し 、冷 凍 (マ イ ナ ス 18℃ 以

下 )に よ り 運 搬 、 保 管 の う え 、 提 供 時 に 再 加 熱 (中 心 温 度 75℃ 以 上 で 一 分 間 以 上 )

し て 提 供 す る こ と を 前 提 と し た 調 理 方 法 又 は こ れ と 同 等 以 上 の 衛 生 管 理 の 配 慮 が

な さ れ た 調 理 方 法 で あ る こ と 。

ウ ク ッ ク サ ー ブ

ク ッ ク サ ー ブ と は 、 食 材 を 加 熱 調 理 後 、 冷 凍 又 は 冷 蔵 せ ず に 運 搬 し 、 速 や か に

提 供 す る こ と を 前 提 と し た 調 理 方 法 で あ る こ と 。

エ 真 空 調 理 (真 空 パ ッ ク )

真 空 調 理 (真 空 パ ッ ク )と は 、 食 材 を 真 空 包 装 の う え 低 温 に て 加 熱 調 理 後 、 急 速 に

冷 却 又 は 冷 凍 し て 、 冷 蔵 又 は 冷 凍 に よ り 運 搬 、 保 管 し 、 提 供 時 に 再 加 熱 (中 心 温 度

75℃ 以 上 で 1 分 間 以 上 )し て 提 供 す る こ と を 前 提 と し た 調 理 方 法 又 は こ れ と 同 等 以

上 の 衛 生 管 理 の 配 慮 が な さ れ た 調 理 方 法 で あ る こ と 。

(3) HA C C P の 概 念 に 基 づ く 衛 生 管 理

ア HAC CP

H A C C P (危 害 分 析 重 要 管 理 点 )と は 、衛 生 管 理 を 行 う た め の 手 法 で あ り 、事 業 者 自

ら が 食 品 の 製 造 (調 理 )工 程 で 衛 生 上 の 危 害 の 発 生 す る お そ れ の あ る す べ て の 工 程

を 特 定 し 、 必 要 な 安 全 対 策 を 重 点 的 に 講 じ る こ と を い う も の で あ る こ と 。

28

Page 80: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

イ HAC CP に よ る 適 切 な 衛 生 管 理 の 実 施

患 者 給 食 業 務 に お い て は 、 院 外 調 理 に 限 ら ず 、 常 に 適 切 な 衛 生 管 理 が 行 わ れ て

い る 必 要 が あ る が 、 患 者 給 食 の 特 殊 性 に 鑑 み 、 特 に 大 量 調 理 を 行 う 場 合 に つ い て

は 、 食 中 毒 の 大 量 発 生 等 を 危 惧 さ れ る こ と か ら 、 よ り 厳 密 な 衛 生 管 理 が 求 め ら れ

る も の で あ る こ と 。こ の た め 、院 外 調 理 に お い て は 、HAC CP の 概 念 に 基 づ く 衛 生 管

理 が 重 要 で あ る こ と 。

HACC P の 概 念 に 基 づ く 衛 生 管 理 を 行 う に 当 た っ て は 、「 大 規 模 食 中 毒 対 策 等 に つ

い て 」(平 成 9 年 3 月 24 日 付 け 衛 食 第 8 5 号 生 活 衛 生 局 長 通 知 )が 通 知 さ れ た と こ

ろ で あ り 、 こ れ に 留 意 す る 必 要 が あ る が 、 前 記 通 知 に 定 め ら れ た 重 要 管 理 事 項 以

外 に 、 危 害 分 析 の 結 果 、 重 要 管 理 点 を 必 要 に 応 じ て 定 め る こ と 。 こ の 場 合 に は 、

HACC P に 基 づ き 必 要 な 衛 生 管 理 を 行 う こ と 。

な お 、 院 外 調 理 に 限 ら ず 、 病 院 内 の 給 食 施 設 を 用 い て 調 理 を 行 う 従 前 の 業 務 形

態 に お い て も 、HACC P の 導 入 に よ る 衛 生 管 理 の 充 実 は 望 ま し い も の で あ る こ と に 留

意 さ れ た い こ と 。

ウ 標 準 作 業 書

適 切 な 衛 生 管 理 の 実 施 を 図 る た め に は 、 標 準 作 業 書 は HAC CP の 概 念 に 基 づ い て

作 成 さ れ た も の で あ る こ と 。

(4) 食 事 の 運 搬 及 び 保 管 方 法

ア 食 品 の 保 存

運 搬 及 び 保 管 中 の 食 品 に つ い て は 、 次 の ① か ら ④ の 基 準 に よ り 保 存 す る こ と 。

① 生 鮮 品 、 解 凍 品 及 び 調 理 加 工 後 に 冷 蔵 し た 食 品 に つ い て は 、 中 心 温 度 3 ℃ 以

下 で 保 存 す る こ と 。

② 冷 凍 さ れ た 食 品 に つ い て は 、 中 心 温 度 マ イ ナ ス 1 8 ℃ 以 下 の 均 一 な 温 度 で 保

存 す る こ と 。 な お 、 運 搬 途 中 に お け る 3 ℃ 以 内 の 変 動 は 差 し 支 え な い も の と す

る こ と 。

③ 調 理 加 工 さ れ た 食 品 は 、冷 蔵 (3℃ 以 下 )又 は 冷 凍 (マ イ ナ ス 18℃ 以 下 )状 態 で 保

存 す る こ と が 原 則 で あ る が 、 中 心 温 度 が 65℃ 以 上 に 保 た れ て い る 場 合 に は 、 こ

の 限 り で は な い こ と 。た だ し 、こ の 場 合 に は 調 理 終 了 後 か ら 喫 食 ま で の 時 間 が 2

時 間 を 超 え て は な ら な い こ と 。

④ 常 温 で の 保 存 が 可 能 な 食 品 に つ い て は 、 製 造 者 は あ ら か じ め 保 存 す べ き 温 度

を 定 め 、 そ の 温 度 で 保 存 す る こ と 。

イ 包 装

十 分 に 保 護 す る よ う な 包 装 が な さ れ て い な い 限 り 、 食 品 を 汚 染 さ せ る 可 能 性 が

あ る も の 又 は 衛 生 上 影 響 を 与 え る 可 能 性 が あ る も の と 共 に 食 品 を 保 管 又 は 運 搬 し

て は な ら な い こ と 。

ウ 容 器 及 び 器 具

食 品 の 運 搬 に 用 い る 容 器 及 び 器 具 は 清 潔 な も の を 用 い る こ と 。 容 器 の 内 面 は 、

食 品 に 悪 影 響 を 与 え な い よ う 仕 上 げ ら れ て お り 、 平 滑 か つ 洗 浄 消 毒 が 容 易 な 構 造

で あ る こ と 。

ま た 、 食 品 を 損 傷 又 は 汚 染 す る お そ れ の あ る も の の 運 搬 に 使 用 し た 容 器 及 び 器

具 は 、 十 分 に 洗 浄 消 毒 し な い 限 り 用 い て は な ら な い こ と 。

エ 車 両

食 品 の 運 搬 に 用 い る 車 両 は 、 清 潔 な も の で あ っ て 、 運 搬 中 の 全 期 間 を 通 じ て 各

食 品 毎 に 規 定 さ れ た 温 度 で 維 持 で き る 設 備 が 備 え ら れ て い る こ と 。 ま た 、 冷 却 に

氷 を 使 用 し て い る 場 合 に あ っ て は 、 そ の 氷 か ら 解 け た 水 が 食 品 に 接 触 し な い よ う

29

Page 81: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

排 水 装 置 が 設 け ら れ て い る こ と 。

3 病 院 の 対 応

(1) 担 当 者

病 院 は 、患 者 等 の 食 事 の 提 供 が 治 療 の 一 環 で あ り 、患 者 の 栄 養 管 理 が 医 学 的 管 理

の 基 礎 で あ る こ と を 踏 ま え た 上 で 、 当 該 業 務 の 重 要 性 を 認 識 し 、 か つ 専 門 技 術 を

備 え た 者 を 担 当 者 に 選 定 し 、 業 務 の 円 滑 な 運 営 の た め に 受 託 責 任 者 と 随 時 協 議 さ

せ る 必 要 が あ る こ と 。

(2) 献 立 表 の 確 認

献 立 表 の 作 成 を 委 託 す る 場 合 に あ っ て は 、病 院 の 担 当 者 は 、受 託 責 任 者 に 献 立 表

作 成 基 準 を 明 示 す る と と も に 、 作 成 さ れ た 献 立 表 が 基 準 を 満 た し て い る こ と を 確

認 す る こ と 。

4 病 院 と の 契 約

(1) 契 約 書

契 約 書 に 記 載 す べ き 事 項 に つ い て は 、各 病 院 に お け る 個 別 の 事 情 に 応 じ て 、最 も

適 切 な 内 容 と す る こ と と し 、 全 国 あ る い は 各 都 道 府 県 毎 に 一 律 に 契 約 事 項 を 定 め

る 必 要 は な い こ と に 留 意 す る こ と 。

(2) 業 務 案 内 書 の 提 示

患 者 給 食 業 務 を 行 う 者 は 業 務 案 内 書 を 整 備 し 、患 者 給 食 業 務 に 関 し て 、病 院 に 対

し て 、 契 約 を 締 結 す る 前 に 提 示 す る も の と す る こ と 。

30

Page 82: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

医療法の一部を改正する法律の一部の施行について (抄)

(平成5年2月15日 健政発第98号)

(最終改正;平成26年3月31日 医政発第0331第4号)

第一 ~ 第二 (略)

第三 (業務委託に関する事項)

1 ~ 3 (略)

4 患者等の食事の提供の業務(新省令第9条の10関係)

( 1 ) 患者等の食事の提供の業務の範囲及び委託方法に関する事項

ア 業務の範囲

(ア)患者等給食業務の範囲

新政令第4条の7第3号に規定する食事の提供(以下「患者等給食」という。)の業務は、食材の調

達、調理、盛付け、配膳、下膳及び食器の洗浄並びにこれらの業務を行うために必要な構造設備の管

理に加えて、食器の手配、食事の運搬等をいうものであること。

(イ)病院が自ら実施しなければならない業務の範囲

患者等給食業務のうち、病院が自ら行わなければならない業務は、別表のとおりとすること。なお、

献立表の作成については、病院が定めた作成基準に基づき、病院又は患者等給食業者のいずれが作成

しても差し支えないが、実際に調理作業に従事する者の意見を十分に聴取し、調理作業に無理や支障

を来さないよう配慮する必要があること。

イ 委託の方法等

(ア)院外調理

これまでは病院内の給食施設を使用して調理を行う、いわゆる代行委託のみが認められていたが、

今後は病院外の調理加工施設を使用して調理を行う、いわゆる院外調理も認められるものであること。

ただし、喫食直前の再加熱については、病院内の給食施設において行うべきものであること。

(イ)複数業者への委託

患者等給食業務を病院が直接複数の業者に委託することも差し支えないものであること。また、業

者は受託した業務のうち、食事の運搬、食器の洗浄等の一部の業務については、新省令第9条の10

で定める基準を満たす者に再委託することも差し支えないものであること。

(ウ)受託業務を行う場所

受託業務を行う場所とは、病院内の給食施設を使用して調理を行う場合にあっては、当該病院の給

食施設のことであり、病院外の調理加工施設を使用して調理を行う場合にあっては、当該調理加工施

設のことであること。

また、受託業務の内容によっては、業務を行う場所が複数箇所の場合もあり得ること。なお、業務

を行う場所が複数箇所の場合には、主たる業務を行う場所に受託責任者を配置すること。

ウ 食品衛生法との関係

病院外の調理加工施設を使用して患者等給食の調理を行う場合には、食品衛生法(昭和22年法律

第233号)に基づく営業の許可の対象になること。したがって、これらの調理加工施設は食品衛生

法等関係法令を遵守しなければならないものであること。

なお、「大規模食中毒対策等について」 (平成9年3月24日付け衛食第85号生活衛生局長通知)

が通知されたところであるが、病院外の調理加工施設を使用して患者等給食の調理を行う場合につい

ては、通知に十分留意し、適切な衛生管理を行うこと。

また、通知で定められた以外にも、必要に応じ重要管理点を定める場合には、HACCP (危害分析重要

管理点)の概念に基づく適切な衛生管理を行うこと。

エ 調理方式

病院外の調理加工施設を使用して調理を行う場合には、患者等給食の特殊性に鑑み、その調理加工

方式として、クックチル、クックフリーズ、クックサーブ及び真空調理(真空パック)の4方式がある

31

Page 83: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

が、これらの調理方法には食味の面からそれぞれに適した食品があり、いずれか一つの調理方式に限

定することは好ましいものではないこと。したがって、これらの調理方式を適切に組み合わせて、患

者等給食業務を行うことが望ましいこと。

ただし、いずれの調理方式であっても、HACCPの概念に基づく適切な衛生管理が行われている必要

があること。

オ 食事の運搬方法

病院外の調理加工施設から病院へ食事を運搬する場合には、患者等給食の特殊性に鑑み、原則とし

て、冷蔵(3℃以下)若しくは冷凍(-18℃以下)状態を保って運搬すること。

ただし、調理・加工後の食品を、2時間以内に喫食する場合にあっては、65℃以上を保って運搬

しても差し支えないものであること。この場合であっても、食中毒の発生等がないよう、衛生管理に

十分配慮を行うこと。

なお、缶詰め等常温での保存が可能な食品については、この限りではないこと。

カ 労働関係法令の遵守

患者等給食業務の委託に際しては、病院、患者等給食業者双方とも、労働者派遣事業の適正な運営

の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律(昭和60年法律第88号)、職業安定法(昭

和22年法律第141号)、労働基準法(昭和22年法律第49号)、労働安全衛生法(昭和47年法律

第57号)等労働関係法令を遵守すること。特に、複数業者への委託や受託した業務の一部を再委託

する場合には十分留意すること。

キ 食材

患者等給食において使用される食材については、栄養面及び衛生面に留意して選択されたものであ

ることが当然の前提であるが、食味についての配慮もなされたものであること。

( 2 ) 人員に関する事項

ア 受託責任者

(ア)受託責任者について

新省令第9条の10第1号に規定する相当の知識とは、次に掲げる事項に関する知識をいうもので

あること。

① 病院の社会的役割、病院の組織、医療従事者の資格と業務

② 病院の栄養部門の現状と病院内のその他の組織との連携

③ 疾病の診療と患者等の食事の提供の役割及び治療食の必要性

④ 栄養指導の重要性

⑤ 病院における患者等に対するサービスの意義と食事の提供サーピスの課題

⑥ 栄養管理と食事の提供の評価

⑦ 食品衛生と労働安全衛生

⑧ HACCPに関する専門的知識

また、相当の経験とは、次に掲げるものをいうものであること。

① 栄養士の資格を有する者にあっては、患者等給食業務に従事した経験

② 調理師の資格を有する者にあっては、患者等給食業務に通算2年以上従事した経験

③ 学校教育法に基づく高等学校卒業以上の学歴を有する者にあっては、患者等給食業務に通算3年

以上従事した経験

④ 前各号と同等以上の技能及び学歴を有すると認められること。

(イ) 受託責任者の業務

受託責任者は、従事者の人事・労務管理、研修・訓練及び健康管理、業務の遂行管理、施設設備の

衛生管理等の業務に責任を負う者であること。また、病院の管理者、担当者等と患者等給食業務の円

滑な運営のために随時協議するとともに、必要な帳票を業務を行う場所に備え、開示できるように整

えておくこと。

32

Page 84: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

(ウ) 食品衛生責任者との関係

食品衛生責任者の配置が義務付けられている場合には、受託責任者は、これを兼務しているか、ある

いは食品衛生責任者と密接に連携することができる者であること。

(エ) 複数の病院における患者等給食業務の兼務

病院外の調理加工施設を使用して調理を行い、複数の病院から業務を受託する場合にあっては、受託

責任者を調理加工施設に設置し、同一人が兼務することも差し支えないこと。

イ 指導助言者

「医療法施行規則の一部を改正する省令」 (平成8年厚生省令第13号)による改正後の医療法施

行規則(以下「改正後の省令」という。 )第9条の10第2号に規定する指導助言者が日常的に指導

及び助言を行うことができる体制を整備しておくこと。特に、委託者である病院から食事の内容に関

して必要な改善措置を求められた場合に対応することができる体制を整備しておくこと。

ウ 栄養士

受託業務の責任者が栄養士である場合には、改正後の省令第9条の10第3号の規定を満たすもの

であること。

エ 従事者

改正後の省令第9条の10第4号に規定する必要な知識及び技能とは、食中毒の予防等受託業務の

衛生水準を確保するために必要な知識及び技能をいい、調理業務に従事する者は、常勤の調理師であ

ることが望ましいこと。

( 3 ) 施設、設備及び食器に関する事項

ア 施設、設備及び食器の衛生管理

患者等給食に係る施設、設備及び食器については、病院内の給食施設及び病院外の調理加工施設い

ずれにおいても、HACCPの概念に基づく適切な衛生管理が行われ、衛生状態が常に良好に保たれてい

る必要があること。

イ 必要な給食施設

病院内の給食施設において調理のすべてを行う必要はないが、病院外の調理加工施設を使用して調

理を行う場合であっても、加熱等の病院内での調理作業は残ると考えられるので、病院内の給食施設

のすべてが不要となることはないと考えられること。

ウ 病院と老人保健施設等とを併設する場合における病院の給食施設

病院と老人保健施設等とを併設する場合(同一敷地内にある場合又は公道を挟んで隣接している場合

をいう。)においては、併設施設の給食施設を病院の給食施設として共用することが認められること。

ただし、病院又は老人保健施設等のそれぞれの患者又は入所者等への食事の提供に支障を来すことが

ないよう十分に配慮されていなければならないこと。 また、食事の運搬については、衛生管理に特

段の留意が図られていること。

エ 食器の清潔保持

食事を盛り付ける食器は洗浄後に消毒されたものを用いること。また、食器は食事の提供に支障を

生じることがないよう必要数を備えていること。 なお、食器を運搬する場合には、食器が細菌等に

汚染されることがないよう専用の保管庫又は保管容器を用いること。

(4 ) 運営に関する事項

ア 業務案内書

改正後の省令第9条の10第9号に規定する業務案内書には、次に掲げる事項が記載されているこ

と。また、求めに応じて、常時開示することができるようにすること。

① 受託責任者、食品衛生責任者、栄養士、調理師の氏名、配置場所等

② 適切な時刻に適切な温度の食事を提供することの可否、患者がメニューを選択できる食事を提供

することの可否並びにこれらが可能な場合にあっては、その具体的な内容及び方法

③ 衛生管理方法、従事者の研修、指導助言体制、緊急時の対処方法等の業務の管理体制

33

Page 85: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

イ 患者等給食の継続的な提供

患者等給食については、その業務の特殊性にかんがみ、継続的な提供が特に重要であることから、

病院及び患者等給食業者は患者等給食の継続的かつ安定的な提供に最大限の努力を行う必要がある

こと。したがって、何らかの事由により患者等給食業者が当該業務を遂行することが困難となった場

合に備えて、患者等給食が滞ることがないよう必要な措置を講じておくこと。 なお、必要な措置と

しては、複数の調理加工施設を有する患者等給食業者と業務委託契約を結ぶこと、複数の患者等給食

業者と業務委託契約を結ぶこと、あらかじめ代行業者を定めて代行契約を結ぶこと、病院が自ら調理

を行うことができる施設及び人員を確保しておくこと等が考えられること。また、患者等給食業務に

おいては厳に衛生管理を徹底すべきであり、食中毒の発生により、患者等給食業務の遂行が困難にな

るということはあってはならないものであること。

( 5 ) 従事者の健康管理及び研修に関する事項

ア 従事者の健康管理

改正後の省令第9条の10第12号に規定する健康管理とは、従事者に対する健康教育の実施によ

って、従事者の日常的な健康の自己管理を促し、食中毒の発生と感染症の流行を予防することをいう

ものであること。

イ 従事者の研修

改正後の省令第9条の10第13号に規定する研修は、患者等給食業務を適切に行うために必要な知

識及び技能を修得することを目的としたものであり、次に掲げる事項を含むものであること。

① 標準作業書の記載事項

② 患者の秘密の保持

③ 食中毒と感染症の予防に関する基礎知識

④ 従事者の日常的な健康の自己管理

5、6、7、8、9、10 (略)

第四 ~ 第六 (略)

34

Page 86: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

別表 病院が自ら実施すべき業務

区分 業務内容 備考

栄 養 管 理 ・病院給食運営の総括 ・栄養管理委員会の開催、運営 ・院内関係部門との連絡・調整 ・献立表作成基準の作成 ・献立表の確認 ・食数の注文・管理 ・食事せんの管理 ・嗜好調査・喫食調査等の企画・実施 ・検食の実施・評価 ・関係官庁等に提出する給食関係の書類

等の確認・提出・保管管理

・受託責任者等の参加を求める こと ・治療食等を含む ・受託責任者等の参加を求める こと

調 理 管 理

・作業仕様書の確認 ・作業実施状況の確認 ・管理点検記録の確認

・治療食の調理に対する指示を 含む

材 料 管 理 ・食材の点検 ・食材の使用状況の確認

・病院外の調理加工施設を用いて 調理する場合を除く

施 設 等 管 理 ・調理加工施設、主要な設備の設置・改

修 ・使用食器の確認

・病院内の施設、設備に限る

業 務 管 理 ・業務分担・従事者配置表の確認

衛 生 管 理 ・衛生面の遵守事項の作成 ・衛生管理簿の点検・確認 ・緊急対応を要する場合の指示

労 働 衛 生 管 理 ・健康診断実施状況等の確認

35

Page 87: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

別紙23

栄養管理計画書

計画作成日 . .

フリガナ

氏 名 殿 (男・女) 病 棟

明・大・昭・平 年 月 日生( 歳) 担 当 医 師 名

入院日; 担当管理栄養士名 入院時栄養状態に関するリスク

栄養状態の評価と課題

栄養管理計画

目標

栄養補給に関する事項

栄養補給量

・エネルギー kcal ・たんぱく質 g

・水分 ・

・ ・

栄養補給方法 □経口 □経腸栄養 □静脈栄養

食事内容

留意事項

栄養食事相談に関する事項

入院時栄養食事指導の必要性 □なし□あり(内容 実施予定日: 月 日

栄養食事相談の必要性 □なし□あり(内容 実施予定日: 月 日

退院時の指導の必要性 □なし□あり(内容 実施予定日: 月 日

備考

その他栄養管理上解決すべき課題に関する事項

栄養状態の再評価の時期 実施予定日: 月 日

退院時及び終了時の総合的評価

36

Page 88: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

様式5の6

糖尿病透析予防指導管理料の施設基準に係る届出書添付書類

(□には、適合する場合「レ」を記入すること)

区 分 氏 名 経験年数 専任 常勤 研修受講

1 糖尿病指導の

経 験 を 有 す る 医

□専任 □

□専任 □

□専任 □

2 糖尿病指導の

経験を有する看

護師(又は保健

師)

□専任 □ □

□専任 □ □

□専任 □ □

3 糖尿病指導の

経 験 を 有 す る 管

理栄養士

□専任 □

□専任 □

□専任 □

[記載上の注意]

1 「1」~「3」については、医師、看護師(又は保健師)、管理栄養士の経験が確

認できる文書を添付すること。

2 「2」の看護師で研修を受講している者については、糖尿病患者の指導に係る

研修を修了していることが確認できる文書を添付すること。

3 「2」の保健師については、「氏名」の欄に保健師であることがわかるように記載

すること。

4 注4に規定する点数を算定する場合は、「1」~「3」について「専任」を記載しな

くても差し支えない。

37

Page 89: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

様式5の7

糖尿病透析予防指導管理料に係る報告書

報告年月日: 年7月 日

本指導管理料を算定した患者数

(期間: 年4月~ 年3月) ① 名

①のうち、当該期間後の6月末日までに HbA1cが改善又

は維持された者 ② 名

①のうち、当該期間後の6月末日までに血中 Cre 又は

eGFRが改善又は維持された者 ③ 名

①のうち、当該期間後の6月末日までに血圧が改善又は

維持された者 ④ 名

HbA1cが改善又は維持が認められた者の割合

= ②/① %

Cre又は eGFRが改善又は維持が認められた者の割合

= ③/① %

血圧の改善又は維持が認められた者の割合

= ④/① %

[記載上の注意点]

1 「①」の「本管理料を算定した患者数」は、糖尿病透析予防指導管理

料を算定した患者数を計上すること。

2 「②」から「④」の「改善又は維持が認められた者」については、初

回に糖尿病透析予防指導管理料を算定した日の直近の検査値と、報告時

直近の検査値を比べること。

38

Page 90: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

(別紙様式5)

患者氏名 患者ID 性 : 男・女 年齢 歳 入院日    年  月  日

病棟 主治医 NST患者担当者 初回回診日    年  月  日

NST回診実施者名

医師 看護師 薬剤師 管理栄養士

NST回診実施者名

歯科医師歯科衛生士

臨床検査技師PT・OT・STMSWほか

NST専従者氏名

現疾患 褥瘡なしあり(    )

嚥下障害なしあり(    )

前回回診日   年  月  日

その他の

合併疾患※1 感染症なしあり(    )

社会的問題点なしあり(   )

回診日   年  月  日

身長 cm 現体重浮腫 有 □ 無 □

KgBMI:

標準体重(BMI=22) Kg 通常時体重 Kg

主観的栄養評価アルブミン

(g/dL)リンパ球数( /mm3)

ヘモグロビン(g/dL)

中性脂肪(mg/dL)

トランスサイレチン

(TTR:プレアルブミン)

(mg/dL)

総合評価(栄養障害の程度)

良・普通・悪

検査日  月 日 検査日  月  日 検査日  月  日 検査日  月  日 検査日  月  日 検査日  月  日

良・軽度・中等度・高度

前回との比較 改善・不変・増悪 改善・不変・増悪 改善・不変・増悪 改善・不変・増悪 改善・不変・増悪 改善・不変・増悪 改善・不変・増悪 改善・不変・増悪

経口栄養 経腸栄養※2 経静脈栄養

水分量(ml/日)

エネルギー(kcal/日)

たんぱく質・アミノ酸(g/日)

前回栄養管理プラン※3

□無 □無 □無 □無 □無 □無 □無 □無

実投与量□無 □無 □無 □無 □無 □無 □無 □無

投与バランス※4

□無 □無 □無 □無 □無 □無 □無 □無

新規栄養管理プラン

□無 □無 □無 □無 □無 □無 □無 □無

栄養管理上の注意点・特徴

※5

他チームとの連携状況

緩和ケアチーム(あり  なし)

その他のチーム(    チーム)

治療法の

総合評価※6

【  】①改善②不変③増悪

コメント※8 【入院中・転院・退院】:

※1:褥瘡・嚥下障害・感染症以外で、栄養管理に際して重要と思われる疾患を優先的に記載すること。

※2:投与速度と形状(半固形化の有無など)を含めて記載すること。

※3:初回時には記載を要しない。

※5:栄養管理の上で特に注意を要する点や特徴的な点を記載すること。

※8:治療評価時の状況として「入院中」「転院」「退院」のうちいずれか一つを選択し、栄養治療の効果についての補足事項や詳細を記載すること。特に、「転院」又は「退院」の場合にあっては、患者及び家族に対して今後の栄養管理の留意点等(在宅での献立を含む。)について丁寧な説明を記載するとともに、転院先又は退院先で当該患者の栄養管理を担当する医師等に対し、治療継続の観点から情報提供すべき事項について記載すること。

栄養評価

□ 普通食    □ 該当無し□ 咀嚼困難食□ 嚥下障害食  (濃厚流動食・経腸栄養剤)

□ 該当無し□ 経鼻(        )□ 胃瘻(        )□ 腸瘻(        )

栄養管理法□ 末梢静脈栄養        □ 該当無し□ 中心静脈栄養

       (鎖骨下・ソケイ部・PICC・リザーバー)

投与組成・投与量(該当無しの場合□にチェックを入れること)

※6:栄養療法による効果判定を総合的に行うこと。 【  】内には、①~③のいずれかを記載すること。

※7:評価項目中変化があった項目を選択し、程度を「5:極めて改善」「4:改善」「3:不変」「2:やや悪化」「1:悪化」の5段階で記載すること。また、改善項目の詳細も記載すること。なお、必要に応じて項目を追加しても構わない。

嚥下障害チーム(あり  なし)

褥瘡対策チーム(あり  なし)

感染対策チーム(あり  なし)

※4:必要に応じ患者及び家族等に確認し、提供している食事・薬剤のみではなく、間食等の状況を把握した上で、体内へ入った栄養量を記載するよう努めること。

栄養治療実施計画 兼 栄養治療実施報告書

【評価項目】※7

1. 身体的栄養評価:  改善度 5・4・3・2・1 (改善項目:      )2. 血液学的栄養評価: 改善度 5・4・3・2・1 (改善項目:      )3. 摂食・嚥下状態:   改善度 5・4・3・2・14. 褥瘡:         改善度 5・4・3・2・15. 感染・免疫力:    改善度 5・4・3・2・16.7.

活動状況・評価

栄養投与法の推移(前回との比較)(例:経腸栄養 → 経口栄養、経口栄養 → 中心静脈栄養)

□無                    (      ) → (      )

39

Page 91: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

様式34

1 基本情報

稼働病床数

□7対1入院基本料 □10対1入院基本料

□13対1入院基本料 □15対1入院基本料

□7対1入院基本料 □10対1入院基本料 床

□7対1入院基本料 □10対1入院基本料

□13対1入院基本料

□20対1入院基本料 □25対1入院基本料 床

□ 注2に規定する点数を算定する場合

2 栄養サポートチームに係る構成員

氏 名 区 分

専従・専任

専従・専任

専従・専任

専従・専任

3 栄養管理に係るカンファレンス

開催頻度1回当たり

平均所要時間数

回/週  概ね       分

4 栄養管理に係る回診

開催頻度1日当たり平均症例数

回/週  概ね      症例

5 患者に対する情報提供体制

6 保険医等からの相談に応じる体制

7 他チームとの合同カンファレンスの実施状況

チーム 開催頻度

褥瘡対策チーム 概ね   回/月

感染対策チーム 概ね   回/月

緩和ケアチーム 概ね   回/月

摂食・嚥下対策チーム 概ね   回/月

その他(   )チーム 概ね   回/月

[記載上の注意]

3 「5」「6」については、どのような体制をとっているかを簡潔に記載すること。 

5 栄養サポートチームが、当該医療機関において組織上明確な位置づけにあることが確認できる文書を添付すること。6 第三者機関による外部評価を受けている場合は、認定証等の写しを添付すること。7 本添付書類は、1チームにつき1部作成すること。

9 注2に規定する点数を算定する場合は、「2」のアからエについて、「専従・専任」を記載しなくても差し支えない。

一般病棟入院基本料 床

専門病院入院基本料 床

構成メンバー及び職種毎の参加人数

エ 栄養管理に係る所定の研修を修了した常勤管理栄養士

区 分

オ その他の栄養サポートチーム構成員(職種及び職種毎の人数を記載)

構成メンバー及び職種毎の参加人数

構成メンバー

療養病棟入院基本料

栄養サポートチーム加算の施設基準に係る届出書添付書類

特定機能病院入院基本料(一般病棟の場合)

ア 栄養管理に係る所定の研修を修了した常勤医師

イ 栄養管理に係る所定の研修を修了した常勤看護師

ウ 栄養管理に係る所定の研修を修了した常勤薬剤師

8 注2に規定する点数は、別紙2に掲げる地域に所在する保険医療機関(特定機能病院、200床以上の病院、DPC対象病院、一般病棟7対1入院基本料及び一般病棟10対1入院基本料を算定している病院を除く)の一般病棟において、算定

2 3及び4については、当該医療機関において予定しているものについて記載することでよく、所要時間数、症例数については記載しない場合でも提出可能とする。

4 医療機関内に栄養サポートチーム以外のチームが位置づけられており、定期的にカンファレンスが行われている又は行われる予定の場合には、その頻度等について、記載すること。なお、当該項目については、届出にあたり必須ではない。

入院基本料の区分 看護配置

体制

1 「2」のア~エについて、医療関連団体等により交付された研修修了証の写しを添付すること。

40

Page 92: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

様式13の2

項目名 届出年月日 項目名 届出年月日

□ 総合入院体制加算   年  月  日 □ 救命救急入院料 注3加算   年  月  日

□ 医師事務作業補助体制加算1  (   対1補助体制加算)

  年  月  日□ 医師事務作業補助体制加算2  (   対1補助体制加算)

  年  月  日

□ ハイリスク分娩管理加算   年  月  日 □ 小児特定集中治療室管理料   年  月  日

□ 急性期看護補助体制加算   年  月  日□ 総合周産期特定集中治療室管理料

  年  月  日

□ 看護職員夜間配置加算   年  月  日□ 小児入院医療管理料1又は2(該当する方に○をつけること)

  年  月  日

□ 精神科リエゾンチーム加算   年  月  日 □ 移植後患者指導管理料   年  月  日□ 栄養サポートチーム加算   年  月  日 □ 糖尿病透析予防指導管理料   年  月  日□ 呼吸ケアチーム加算   年  月  日 □ 院内トリアージ実施料   年  月  日

□ 病棟薬剤業務実施加算   年  月  日□ 手術・処置の休日加算1、時間外加算1、深夜加算1

  年  月  日

2 新規届出時又は毎年4月時点の状況について記載する事項

病院勤務医の負担の軽減及び処遇の改善に対する体制 (新規・7月報告)

1 病院勤務医の負担の軽減及び処遇の改善を要件とする入院料等の届出状況(既に届出を行っているものについてチェックし、届出年月日を記載すること。)

平成   年   月   日時点の病院勤務医の負担の軽減に対する体制の状況

(1) 病院勤務医の負担の軽減及び処遇の改善に資する計画 (ⅰ)必ず計画に含むもの □ 医師・看護師等の業務分担(医師・助産師の業務分担を含む) (ⅱ)計画に含むことが望ましいもの □ 医師事務作業補助者の配置 □ 短時間正規雇用の医師の活用 □ 地域の他の医療機関との連携体制 □ 交代勤務制の導入(ただし、ハイリスク分娩管理加算、救命救急入院料 注3加算、小児特定集中治療室管理料、総合周産期特定集中治療室管理料及び小児入院医療管理料1の届出にあたっては、必ず計画に含むこと。) □ 外来縮小の取組み(ただし、特定機能病院及び一般病床の届出病床数が500床以上の病院の場合は、必ず計画に含むこと。)   ア 初診における選定療養の額          円   イ 診療情報提供料等を算定する割合       割 □ 予定手術等の術者の当直、夜勤に対する配慮(ただし、処置又は手術の休日加算1、時間外加算1、深夜加算1の届出にあたっては、必ず計画に含むこと。)(2) 病院勤務医の勤務時間の把握等 □ 勤務時間 (平均週       時間(うち、残業      時間)) □ 連続当直を行わない勤務シフト(平均月当たり当直回数      回) □ 当直翌日の通常勤務に係る配慮(□ 当直翌日は休日としている □当直翌日の業務内容の配慮を   行っている  □ その他(具体的に:                              )) □ 業務の量や内容を把握した上で、特定の個人に業務が集中しないような勤務体系の策定 □ その他

(3) 職員等に対する周知 ( 有      無 )  具体的な周知方法(                                                     )

(4) 役割分担推進のための委員会又は会議  ア 開催頻度  (       回/年)  イ 参加人数  (平均    人/回) 参加職種(                                   )

(5) 勤務医の負担軽減及び処遇改善に係る責任者  (名前:               職種:         )

(6) 病院勤務医の負担の軽減及び処遇の改善に資する計画について、第三者評価の有無 □ あり→(第三者評価を行った機関名: ) □ なし

41

Page 93: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

〔記載上の注意〕

すること。

及び処遇の改善の計画や評価等が分かる文書を添付すること。

2 診療情報提供料等を算定する割合とは、 ① 区分番号「B009」診療情報提供料(Ⅰ)の「注

3 勤務時間及び当直回数の算出に当たっては、常勤の医師及び週24時間以上勤務する非常勤の医師

4 前年度にも届出又は実績の報告を行っている場合には、前年度に提出した当該様式の写しを添付

5 急性期看護補助体制加算、看護職員夜間配置加算の届出を行う場合には、看護職員の負担の軽減

を行うとともに、具体的な計画についてその写し(様式自由)を添付すること。

7」の加算を算定する退院患者及び ② 転帰が治癒であり通院の必要のない退院患者の合計を、総

退院患者数(ただし、外来化学療法又は外来放射線療法に係る専門外来並びにHIV等に係る専門

外来の患者を除く。)で除したものの割合。

を対象とすること。

1 病院勤務医の負担の軽減及び処遇の改善に対する体制について、実施しているものにチェック

42

Page 94: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

明大昭平 歳

食 事 せ ん(様式例)

エネルギー

蛋白質

脂質

食    糧    名

約束食事せん以外の特別指示量

カリウム

その他

加算 ・ 非加算

炭水化物

塩分

水分

入院 /     年    月    日    朝食 ・ 昼食 ・ 夕食まで

退院 /     年    月    日    朝食 ・ 昼食 ・ 夕食まで

主食 / ご飯 ・ 全粥 ・ 七分粥 ・ 五分粥 ・ 三分粥 ・ おもゆ

副食 / 常菜 ・ 全粥菜 ・ 七分菜 ・ 五分菜 ・ 三分菜 ・ 流動

cm kg

病    名

一口大

(形態)

治療方針(希望事項)

殿

男 女 年      月      日生

年齢

身長 体重 BMI

氏    名科病棟

号室

主治医                  印

荒きざみ

きざみ

ペースト

ミキサー

(主食量)S ・ L

食止 :  外  出 ・ 外  泊 ・ 禁  食

変更 /     年    月    日    朝食 ・ 昼食 ・ 夕食から

開始 /     年    月    日    朝食 ・ 昼食 ・ 夕食から

入院 /     年    月    日    朝食 ・ 昼食 ・ 夕食から

入院 /     年    月    日    朝食 ・ 昼食 ・ 夕食 ・ のみ ・ から

43

Page 95: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

食品構成表     年     月

数量(g)

エネルギー(Kcal)

たん白質(g)

脂質(g)

炭水化物(g)

カルシウム(mg)

鉄(mg)

VA(IU)

VB₁(mg)

VB₂(mg)

VC(mg)

ナトリウム(mg)

食物繊維(g)

米(めし)

パン類

めん類

その他穀類

じゃがいも類

こんにゃく類

動物性

植物性

みそ

豆・大豆製品

生物

塩蔵・缶詰

水産ねり製品

生物

その他加工品

10.卵類 卵類

牛乳

その他乳類

緑黄色野菜

漬物

その他野菜類

(様式例) 

2.いも類

5.油脂類

6.豆類

8.魚介類

3.砂糖類

4.菓子類

7.種実類

1.穀類

9.獣鳥肉類

11.乳類

12.野菜類

穀類エネルギー比             %             脂質エネルギー比             %             動物性蛋白質比             %

合計

13.果実類

14.海藻類

15.調味料類

16.調理加工食品

44

Page 96: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

カルシウム

鉄 VA VB1 VB2 VC

ナトリウム

食物繊維

日 日 日 日 日 日 日 日 日 日 日

(Kcal)

(g) (g) (g) (mg) (mg) (IU) (mg) (mg) (mg) (mg) (g)

米(めし) ④

パン類

めん類

その他穀類

じゃがいも類

こんにゃく類

動物性

植物性

みそ

豆・大豆製品

生物 ⑤

塩蔵・缶詰

水産ねり製品

生物

その他加工品

10.卵類 卵類

牛乳

その他乳類

緑黄色野菜

漬物

その他野菜類

(様式例)  病院給食食品量表(栄養出納表)                                                年    月分     No.                                                    

食品群名

食品構成

1人1日当たりの純使用量(1.2.3)食合計

累計

平均給与量

エネルギー

たん白質

脂質

11.乳類

炭水化物

微量栄養素

1.穀類

2.いも類

3.砂糖類

4.菓子類

5.油脂類

6.豆類

7.種実類

8.魚介類

9.獣鳥肉類

12.野菜類

13.果実類

14.海藻類

15.調味料類

16.調理加工食品

基準栄養量に対する給与栄養量の比率 穀類エネルギー比 脂質エネルギー比 動物性たん白質比 ① ②

調理加工食品類を使用している場合、動物性たん白質比の算出は事業所23%、病院26%、保育所14%をXの値として⑤に加える

(エネルギー)

=  %基準栄養量

① 100 =  %

(たん白質)

基準栄養量

② 100 =  %

(脂質)

基準栄養量

③ 100 =  %①

 ④  100 =  %①

 ③ 1009 = %②

  ⑥⑤ 100X

45

Page 97: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

身長          cm  体重         kg   (BMI              )  標準体重           kg     

明 ・ 大 ・ 昭 ・ 平   年   月   日生

  生 年 月 日年  齢

歳氏  名

指導日        年     月     日             時      分  ~      時      分     

医   師   指   示   事   項

指  示  食  種 指  示  栄  養  量 特  記  事  項

熱   量 Kcal

蛋白質         %

脂 質         %

炭水化物        %

熱量構成

検 査 デ ー タ 等 蛋 白 質 g

炭水化物 

食    塩

g

g

g

栄    養    指    導    録

評価、その他

                                          管理栄養士

 (様式例)

栄 養 指 導 依 頼 せ ん   外来・入院 (      科            号室)             主治医              印

職業

 病  名

食生活内容など

指導内容

殿男 ・ 女

脂    質

46

Page 98: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

(別紙様式)

入院時食事療養・入院時生活療養等届出書

保険医療機関コード

受 理 番 号

連絡先

担当者氏名:

電 話 番 号:

届出事項 入院時食事療養(Ⅰ)・入院時生活療養(Ⅰ)

(入院時食事療養(Ⅰ)の受理番号: )

(入院時生活療養(Ⅰ)の受理番号: )

□ 当該届出を行う前6月間において当該届出に係る事項に関し、不正又は不当な届出(法令の規定

に基づくものに限る。)を行ったことがないこと。 □ 当該届出を行う前6月間において療担規則及び薬担規則並びに療担基準に基づき厚生労働大臣が

定める掲示事項等第三に規定する基準に違反したことがなく、かつ、現に違反していないこと。 □ 当該届出を行う時点において、厚生労働大臣の定める入院患者数の基準及び医師等の員数の基準

並びに入院基本料の算定方法に規定する入院患者数の基準に該当する保険医療機関又は医師等の員数の基準に該当する保険医療機関でないこと。

□ 当該届出を行う前6月間において、健康保険法第78条第1項の規定に基づく検査等の結果、診療

内容又は診療報酬の請求に関し、不正又は不当な行為が認められたことがないこと。 標記について、上記基準のすべてに適合しているので、別紙書類を添えて届け出ます。

平成 年 月 日

保険医療機関の

所在地及び名称

開設者氏名 印

関東信越厚生局長 殿

[記載上の注意]

1 「受理番号」欄は記載不要。

2 届出事項について該当する番号を○で囲むこと。

3 □には、適合する場合「 」を記入すること。

4 届出書(添付書類を含む)は正副2通を提出すること。

47

Page 99: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

(届出書添付書類)

1 保険医療機関の概要

(1)病院/診療所

(2)許可病床数 床

(3)1日平均入院患者数 人

2 入院時食事療養及び入院時生活療養の食事の提供たる療養部門の概要

(1)入院時食事療養及び入院時生活療養の食事の提供たる療養部門の名称

(2)責任者氏名(職種)※医療機関で雇用する管理栄養士又は栄養士が責任者となっていること

3 業務委託(業務委託を行っている場合に記載する。)

(1)業務委託の有無

(2)委託先

(3)病院内受託責任者氏名

(4)委託契約書(添付すること。)

(5)院外調理の有無

4 栄養士等の数 ※一覧の名簿者数と一致

(1)管理栄養士 名(常勤、非常勤)

(2)栄養士 名

(3)調理師 名

(4)給食業務従事者 名

5 適時適温の食事の状況

(1)適時の食事の提供に関する事項

夕食時刻 午後 時 分

(2)適温の食事の提供に関する事項

ア 使用器具 ※許可病床数以上の個数が必要

保温・保冷配膳車 台(社名及び製品名)

保温配膳車 台

保温トレイ 枚

保温食器

茶碗 個

汁椀 個

皿 枚

イ 食堂 ※厨房と直結している場合

方法( )

6 その他

(1)特別食の食数 ※届出日の属する月の前月分の実績食数を記載すること

(2)患者年齢構成表、給与栄養目標量及び献立表(添付すること。)

(3)職員食の提供状況:患者食と同一の給食組織、その他

[記載上の注意]

1 1日平均入院患者数については届出前1年間の数値を記載する。

2 管理栄養士又は栄養士については氏名及び勤務時間を記載した名簿を提出する。

3 夕食時刻は各病棟で配膳を開始する平均的な時刻を記入する。

4 使用器具については届出時の器具を記入する。(製造業者及び製品名を( )内に併記する。)

なお、複数の会社の複数の製品を使用している場合は、それぞれについて台数、枚数又は個数

を記入する。

5 保温・保冷配膳車、保温配膳車については何人用かを記載する。

6 食堂を同時に使用して適温の食事療養を行っている場合はその方法を記入する。

48

Page 100: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

No. 氏    名 資格職種 勤務の態様 勤務時間病院職員・

委託業者職員の別

1 常勤・非常勤 病院 ・ 委託業者

2 常勤・非常勤 病院 ・ 委託業者

3 常勤・非常勤 病院 ・ 委託業者

4 常勤・非常勤 病院 ・ 委託業者

5 常勤・非常勤 病院 ・ 委託業者

6 常勤・非常勤 病院 ・ 委託業者

7 常勤・非常勤 病院 ・ 委託業者

8 常勤・非常勤 病院 ・ 委託業者

9 常勤・非常勤 病院 ・ 委託業者

10 常勤・非常勤 病院 ・ 委託業者

11 常勤・非常勤 病院 ・ 委託業者

12 常勤・非常勤 病院 ・ 委託業者

13 常勤・非常勤 病院 ・ 委託業者

14 常勤・非常勤 病院 ・ 委託業者

15 常勤・非常勤 病院 ・ 委託業者

16 常勤・非常勤 病院 ・ 委託業者

17 常勤・非常勤 病院 ・ 委託業者

18 常勤・非常勤 病院 ・ 委託業者

19 常勤・非常勤 病院 ・ 委託業者

20 常勤・非常勤 病院 ・ 委託業者

入院時食事療養担当部門に従事する者の名簿

1.資格職種については栄養士、管理栄養士、調理師、作業員と記載してください。

3.病院職員、委託業者職員いずれかを○で囲んでください。

2.勤務の態様については常勤、非常勤いずれかを○で囲んでください。

49

Page 101: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

入院時食事療養(Ⅰ)/入院時生活療養(Ⅰ)における届出添付書類一覧

※届出日の属する月の前月分の実績で作成すること

1 管理栄養士、栄養士及び調理師等有資格者の免許証の写し及び氏名、勤務時間を記

載した名簿(別紙様式)(届出日の属する月の前月分)

(医療機関で雇用する管理栄養士又は栄養士が責任者となっていること)

2 給食従事者の届出日の属する月の前月1ヶ月の出勤簿又はタイムカードの写し

3 業務委託を行っている場合は、委託の範囲がわかる契約書の写し

(業務委託の場合は受託責任者が管理栄養士、栄養士、調理師であること)

4 業務委託を行っており、受託責任者が調理師の場合は、(社)日本メディカル給食

協会が行った患者給食受託責任者資格認定講習会の受講修了証の写し

5 院内約束食事箋

6 届出日の属する月の前々月15日作成の患者年齢構成及び給与栄養目標量

7 上記5に基づいて作成した食品構成表(届出日の属する月の前月分)

8 届出前1ヶ月の栄養出納表(届出日の属する月の前月分)

9 3日間の全ての食種別の献立表(職員食を含む)及び食数表

(届出日の属する月の前月の任意の連続する 3日分)

例)届出を4月15日に提出する場合は、3月20、21、22日の3日分

10 適温の食事の提供に関する使用器具の個数が確認できる納品書等の写し

(許可病床数以上の個数が必要)

11 入院時食事療養についての業務運営要綱及び病院組織図

(食事療養部門が診療補助部門系統の中に位置づけられ独立したものとなっている

こと)

12 「日本人の食事摂取基準 2015年版」に基づく一般治療食常食患者の給与栄養目

標量の作成のための書類は院内約束食事箋に加えて下記の①②③をご用意下さい。

① 過去1年間の年齢構成表

② 過去 1年間の食品構成表

③ 過去1年間の栄養出納表

※必要に応じて、追加で添付書類をご提出いただく場合があります。

※届出の審査は、当局の指導栄養士が担当します。指導栄養士は非常勤職員となります

ので、提出前にお早めに各市区町村担当の調査係職員までご相談ください。

関東信越厚生局東京事務所審査課調査係

03-6692-5119

50

Page 102: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

平成27年度 適時調査において改善を求めた栄養管理体制

の基準および入院時食事療養に係る主な指摘事項

○栄養管理計画書の書式について、栄養食事相談に関する事項の記載欄

がないので改めること。 ○ 栄養管理手順を適切に作成すること。 ○ 栄養管理手順は、各担当職種を明記し適切に作成すること。 ○ 特別な栄養管理が必要と医学的に判断された患者について作成する

栄養管理計画について、栄養食事相談に関する事項、栄養管理上の課

題に関する事項及び栄養状態の評価の間隔等の記載がないものが見

られるので適切に記載すること。また、栄養状態を定期的に記載及び

評価するとともに必要に応じて栄養管理計画を見直すこと。 ○ 栄養管理は、「日本人の食事摂取基準(2015 年版)」に基づき適切に

実施すること。 ○ 院内約束食事せんが適切に作成されていないので改めること。 ○ 特別食に係る食事せんについて、適応傷病名及び適合した食種名・内

容が明確に指示されていない例が見られるので改めること。 ○ 特別食に係る食事せんについて、適応傷病名が記載されていない例が

見られるので改めること。 ○ 特別食に係る加算・非加算の判定について、食事せんの内容に疑義等

が生じるものについては、食事せんを発行した医師に照会等を行い適

切に判定すること。 ○ 患者に提供される食事とそれ以外の食事とは、その帳簿類などを明確

に区別すること。 ○ 入院時食事療養/入院時生活療養(Ⅰ)に係る掲示は、適時(夕食は

6時以降)、適温で提供していることを含めた内容とすること。

51

Page 103: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

第3部

施設基準等の実施における 留意事項

平成29年2月

関東信越厚生局東京事務所

Page 104: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

目次

1 基本的事項・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1

2 関東信越厚生局東京事務所ホームページについて・・・・・・・ 3

3 経過措置が平成29年3月31日までの施設基準・・・・・・・ 7

4 施設基準等の届出に関するよくあるご質問・・・・・・・・・・ 8

5 東京事務所管内の病院に対して平成27年度に実施した

適時調査において改善を求めた主な指摘事項・・・・・・・・・ 12

Page 105: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

1 基本的事項

1 告示・通知

診療報酬点数表における「別に厚生労働大臣が定める施設基準」は、

・ 基本診療料の施設基準等(厚生労働省告示)

・ 基本診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて

(厚生労働省保険局医療課長・歯科医療管理官通知)

・ 特掲診療料の施設基準等(厚生労働省告示)

・ 特掲診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて

(厚生労働省保険局医療課長・歯科医療管理官通知)

・ 疑義解釈資料の送付について(厚生労働省保険局医療課 事務連絡)

などにより、必要な要件が定められている。

2 届出に関する手続き

・ 施設基準に係る届出を行おうとする保険医療機関の開設者は、届出書を所

在地の管轄する地方厚生(支)局長(東京都においては関東信越厚生局東京

事務所。)に正副2通提出。

・ 基本診療料は、特に規定する場合を除き、届出前1か月の実績が必要。

・ 特掲診療料は、特に定めがある場合を除き、実績期間を要しない。

・ 次のいずれかに該当する場合は届出の受理は行わない。

① 不正又は不当な届出を行ったことがある(前6か月間)。

② 厚生労働大臣が定める掲示事項等に違反したことがある(前6か月間)。

③ 診療内容又は診療報酬の請求等に関し、不正又は不当な行為が認めら

れる(前6か月間)。

④ 入院患者数の基準及び医師等の員数の基準等に該当している。

・ 各月の末日までに要件審査を終え、届出を受理された場合は、翌月の1日

から算定可能。また、月の最初の開庁日に要件審査を終え、届出を受理され

た場合には当該月の1日から算定可能。

・ 地方厚生(支)局長は、受理又は不受理を通知。

3 届出受理後の措置等

(基本診療料)

届出を受理した後において、届出の内容と異なった事情が生じた場合には、

保険医療機関の開設者は遅滞なく変更の届出等を行うものであること。ただし、

次に掲げる事項についての一時的な変動についてはこの限りではない。

(主なもの)

(1)平均在院日数及び月平均夜勤時間数

暦月で3か月を超えない期間の1割以内の一時的な変動

1

Page 106: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

(2)1日当たり勤務する看護要員(看護師及び准看護師又は看護補助者)の

数、看護要員の数と入院患者の比率並びに看護職員(看護師及び准看護師)

の数に対する看護師の比率

・暦月で1か月を超えない期間の1割以内の一時的な変動

・暦月で3か月を超えない期間の1割以内の一時的な変動(医療法上の許

可病床数(感染症病床を除く。)が 100 床未満の病院)

(3)算定要件中の該当患者の割合

暦月で3か月を超えない期間の1割以内の一時的な変動

上記による変更の届出は、ただし書の場合を除き、届出の内容と異なった事

情が生じた日の属する月の翌月に速やかに行う。

その場合においては、変更の届出を行った日の属する月の翌月(変更の届出

について、月の最初の開庁日に要件審査を終え、届出を受理された場合には当

該月の1日)から変更後の入院基本料等を算定する。

ただし、面積要件や常勤職員の配置要件のみの変更の場合など月単位で算出

する数値を用いた要件を含まない施設基準の場合には、当該施設基準を満たさ

なくなった日の属する月に速やかに変更の届出を行い、当該変更の届出を行っ

た日の属する月の翌月から変更後の入院基本料等を算定する。

・ 厚生局は、届出を受理した保険医療機関については定期的に適時調査を行

う。

・ 保険医療機関は、届出を行った後、毎年7月1日現在で届出書の記載事項

について報告。

・ 保険医療機関は、受理された施設基準の届出内容を院内の見やすい場所に

掲示。

2

Page 107: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

3

INMKD
テキストボックス
2 関東信越厚生局東京事務所ホームページについて
INMKD
テキストボックス
INMKD
四角形
Page 108: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

4

INMKD
テキストボックス
INMKD
四角形
INMKD
テキストボックス
INMKD
四角形
INMKD
テキストボックス
INMKD
四角形
INMKD
テキストボックス
INMKD
四角形
Page 109: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

5

Page 110: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

6

Page 111: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

3 経過措置が平成29年3月31日までの施設基準

1 基本診療料 (1)一般病棟入院基本料(一般病棟に限る。10 対1入院基本料、医療法上の

許可病床における一般病床が 200 床以上の病院に限る。) (2)特定機能病院入院基本料(一般病棟に限る。10 対1入院基本料、医療法

上の許可病床における一般病床が 200 床以上の病院に限る。) (3)専門病院入院基本料(10 対1入院基本料、医療法上の許可病床における

一般病床が 200 床以上の病院に限る。) (4)総合入院体制加算1(平成 28 年1月1日において現に当該点数に係る届

出を行っている保険医療機関に限る。)

(5)総合入院体制加算3(平成 28 年1月1日において現に旧算定方法別表第

一区分番号 A200 に掲げる総合入院体制加算2に係る届出を行っている保

険医療機関に限る。) (6)認知症ケア加算 2 特掲診療料 (1)ニコチン依存症管理料(平成 29 年7月1日以降に引き続き算定する場合

に限る。) (2)在宅療養支援診療所 (3)コンタクトレンズ検査料1又は3 (4)ポジトロン断層撮影、ポジトロン断層・コンピューター断層複合撮影、

ポジトロン断層・磁気共鳴コンピューター断層複合撮影及び乳房用ポジト ロン断層撮影(注3に規定する届出に限る。)

(5)在宅療養支援歯科診療所 (6)かかりつけ薬剤師指導料及びかかりつけ薬剤師包括管理料 届出は平成 29 年4月3日(月)(必着)までに提出をお願いします。(2の(1)

は7月3日(月)まで)

なお、既に新しい基準により当該届出書を提出している医療機関については、

提出不要です。

また、今後、厚生労働省保険局医療課からこの件に関する事務連絡が発出さ

れた場合は、その事務連絡に従ってください。

7

Page 112: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

4 施設基準等の届出に関するよくあるご質問【医科・歯科】

関東信越厚生局東京事務所

【質問一覧】

○全般

(問)診療報酬改定の告示や通知についてはどこで確認ができますか。

○届出書の提出

(問)届出用紙を入手するにはどうしたらよいですか。

(問)基本診療料の施設基準等に係る届出書(別添7)、特掲診療料の施設基準に係

る届出書(別添2)の「届出番号」は何を記載すればよいですか。

(問)基本診療料の別添7及び特掲診療料の別添2の続紙(「今回届出」、「既届出」

等の施設基準をチェックするリスト)を添付する必要はありますか。

○届出書の提出後

(問)届出した内容に変更が生じた場合はどうすればいいですか。

(問)施設基準の要件を満たさなくなった場合はどうすればよいですか。

(問)運動器リハビリテーション料等について、ⅡからⅠへ届出する場合(又はそ

の逆)、辞退届は必要ですか。

○その他

(問)現在、どの届出を届出しているかわからなくなってしまった場合は、どうし

たらよいですか。

(問)保険医療機関の移転(法人化、交代等)に伴い、さかのぼって保険指定を申

請すること(遡及指定)になりました。施設基準の届出は改めて必要ですか。

(問)精神科の診療に係る経験を十分に有する医師に係る届出書(別紙様式39)

は、毎年、届出する必要がありますか。

(問)向精神薬多剤投与に係る報告書(別紙様式40)の提出期限は、いつですか。

(問)施設基準の届出以外に必要な届出や報告はありますか。

(問)酸素を使用していますが、届出は必要ですか。

8

Page 113: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

4 施設基準等の届出に関するよくあるご質問【医科・歯科】

関東信越厚生局東京事務所

(答) 関東信越厚生局のホームページ(④)から確認ができます。

(答) 関東信越厚生局ホームページ(②)からダウンロードできます。

(答) 厚生局で番号を記載するので、空欄のままで結構です。

(答) 平成 28 年度の改定により、添付は不要になりました。届出時の確認に使用

してください。

(答) 新規で届け出た方法と同様に変更の届出をしてください。

(答) 辞退届を提出してください。届出書は関東信越厚生局ホームページ(②)

からダウンロードできます。

(答) (運Ⅱ)から(運Ⅰ)のように届出番号が変わる施設基準ついては、辞退

届が必要です。なお、急性期看護補助体制加算を50対1から25対1へ届

出するように届出番号が変わらないものについては、辞退届は不要です。

(問)診療報酬改定の告示や通知についてはどこで確認ができますか。

(問)届出用紙を入手するにはどうしたらよいですか。

(問)基本診療料の施設基準等に係る届出書(別添7)、特掲診療料の施設基準に

係る届出書(別添2)の「届出番号」は何を記載すればよいですか。

(問)基本診療料の別添7及び特掲診療料の別添2の続紙(「今回届出」、「既届出」

等の施設基準をチェックするリスト)を添付する必要はありますか。

(問)届出した内容に変更が生じた場合はどうすればいいですか。

(問)施設基準の要件を満たさなくなった場合はどうすればよいですか。

(問)運動器リハビリテーション料等について、ⅡからⅠへ届出する場合(又はそ

の逆)、辞退届は必要ですか。

9

Page 114: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

4 施設基準等の届出に関するよくあるご質問【医科・歯科】

関東信越厚生局東京事務所

(答) 関東信越厚生局の「届出受理医療機関名簿」で確認できます。関東信越厚

生局ホームページ(⑤)の「施設基準の届出状況(全体)(届出受理医療機関

名簿)」→「東京都」をご覧ください。

(答) 遡及指定日以降も同様に算定する場合は、届出が必要です。届出の方法に

ついては、指定通知書に案内を同封しますので、確認のうえ届出をお願いし

ます。

(答) 医師の追加等がない場合は、届出不要です。

(答) 4月~6月分→7月末日、7月~9月分→10月末日、10月~12月分

→1月末日、1月~3月分→4月末日になります。

(答) 届出・報告の必要があるものは次のものがあります。(③)

・保険医療機関の指定等に関する申請・届出

・保険医の登録等に関する申請・届出

・保険外併用療養費の報告(差額ベッド、予約診療等)

・酸素の購入価格の届出(毎年2月)

・明細書発行について「正当な理由」に該当する旨の届出

・初診料及び外来診療料の注2に規定する施設基準に係る報告(紹介率・逆

(問)現在、どの届出を届出しているかわからなくなってしまった場合は、どうし

たらよいですか。

(問)保険医療機関の移転(法人化、交代等)に伴い、さかのぼって保険指定を申

請すること(遡及指定)になりました。施設基準の届出は改めて必要ですか。

(問)精神科の診療に係る経験を十分に有する医師に係る届出書(別紙様式39)

は、毎年、届出する必要がありますか。

(問)向精神薬多剤投与に係る報告書(別紙様式40)の提出期限は、いつですか。

(問)施設基準の届出以外に必要な届出や報告はありますか。

10

Page 115: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

4 施設基準等の届出に関するよくあるご質問【医科・歯科】

関東信越厚生局東京事務所

紹介率)(毎年 10 月)

・施設基準の届出状況等の報告(毎年7月の定例報告)(対象医療機関には厚

生局から通知をお送りします。)

・精神科の診療に係る経験を十分に有する医師に係る届出

・向精神薬多剤投与の状況の報告(毎年4月、7月、10 月、1月)

・妥結率に係る報告(毎年 10 月)

・保険医療機関におけるコンタクトレンズ交付に係る報告(毎年 10 月)

→ 廃止になりました。

・回復期リハビリテーション病棟入院料における実績指数等に係る報告書

(毎年4月、7月、10 月、1月等)

・精神科デイ・ケア等の実施状況に係る報告書(毎年 10 月)

・ブリッジの事前申請書(歯科)

・小児義歯の事前申請書(歯科)

(答) 保険医療機関で4月1日以降に酸素を使用する場合、その年の2月15日

までに届出をする必要があります。 酸素の購入価格に関する届出書を1部提

出してください。届出書は関東信越厚生局ホームページ(③)からダウンロ

ードできます。この届出は、毎年、必ず提出していただく必要があります。(酸

素を使用しない場合は、届出は不要です。)

(問)酸素を使用していますが、届出は必要ですか。

11

Page 116: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

5 平成27年度施設基準適時調査の指摘事項

Ⅰ 入院基本料等に係る入院診療計画等の基準

1 入院診療計画・院内感染防止対策・医療安全管理体制・褥瘡対策及び栄養管理

体制

【入院診療計画】

○ 入院診療計画書の書式について、特別な栄養管理の必要性の有無の記載欄

がないので改めること。

○ 医師、看護師、その他必要に応じ関係職種が共同して総合的な診療計画を

策定すること。

○ 病名、症状及び特別な栄養管理の必要性の有無の記載が不備なものが見ら

れるので適切に記載すること。

○ 検査及び推定入院期間の記載が不備なものが見られるので適切に記載す

ること。

○ 看護計画について、個々の患者の症状等に応じた具体的なものとすること。

(初期の看護計画と連動していること)

○ 入院診療計画について、日付が入院年月日か交付年月日か不明確なため、

入院後 7日以内に患者等に対して説明していることを明確にすること。

○ 患者の病態により当初作成した入院診療計画に変更等の必要が生じた場

合は、新たな入院診療計画を作成し、患者等に対して説明等を行うこと。

【院内感染防止対策】

○ 院内感染対策委員会について、病院長、事務部門の責任者が出席していな

いため、適切な開催に努めること。

○ 院内感染対策委員会は、検査部門の責任者を含めた適切な職員で構成する

こと。

【褥瘡対策】

○ 褥瘡対策に係る専任の医師及び褥瘡看護に関する臨床経験を有する専任

の看護職員を明確にすること。

○ 褥瘡対策に係る褥瘡看護に関する臨床経験を有する専任の看護職員を明

確にすること。

○ 患者に対して日常生活の自立度の判定を行い、その自立度が低い患者に

ついては、褥瘡に関する危険因子の評価を行うこと。

○ 日常生活の自立度の低い、褥瘡に関する危険因子のある患者及び既に褥瘡

を有する患者に対する褥瘡対策に係る診療計画の作成及び評価について、

褥瘡対策に係る専任の医師及び褥瘡看護に関する臨床経験を有する専任の

看護職員により、適切に行うこと。

12

Page 117: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

【栄養管理体制】

○ 栄養管理手順に不備がみられるので、具体的な内容を整備すること。

○ 栄養管理手順は、各担当職種を明記し適切に作成すること。

○ 特別な栄養管理が必要と医学的に判断された患者について作成する栄養

管理計画について、栄養管理上の課題に関する事項を適切に記載すること。

○ 特別な栄養管理が必要と医学的に判断された患者について作成する栄養

管理計画について、栄養食事相談に関する事項、栄養管理上の課題に関する

事項及び栄養状態の評価の間隔等の記載がないものが見られるので適切に

記載すること。また、栄養状態を定期的に記載及び評価するとともに必要に

応じて栄養管理計画を見直すこと。

Ⅱ 病院の入院基本料等に関する施設基準

1 病院の入院基本料(通則)

【看護の実施及び看護に関する記録】

○ 看護記録における看護計画は、治療方針や看護目標等に沿って具体的に

作成すること。

○ 看護記録は、看護計画に沿った実践とその結果を記録すること。

○ 看護記録は、個々の患者について実施した看護の内容等(寝具交換・清潔

に関する事項)を適切に記録すること。

○ 病棟看護管理日誌は、入院患者の状況及び看護要員の勤務状況等を適切に

記載すること。

2 一般病棟入院基本料

○ 看護配置数の算出における平均入院患者数の算出が誤っているので適切

に算出すること。

○ 看護配置数の算出(「入院基本料等の施設基準に係る届出書添付書類(様

式9)」の作成)にあたっては、病棟において実際に入院患者の看護にあた

っている看護職員の勤務時間を基に行うこと。

・日勤帯及び夜勤帯の勤務時間の算入が適切でない。

・勤務計画・実績表の勤務実績と実際の勤務に一部相違が見られる。

・病棟業務以外に従事した時間が、病棟勤務時間から除かれていない。

・勤務変更があった場合等について、勤務計画・実績表等から適切に転記が

行われていない例が見られる。

○ 看護職員の月平均夜勤時間数について、72 時間を超え、施設基準を満たし

ていない月が見られるので、看護配置基準等を確認するための「入院基本料

等の施設基準に係る届出書添付書類(様式9)」等により毎月確認を行うと

ともに、適切な看護職員配置を行うこと。

○ 重症度、医療・看護必要度に係る評価について、その評価の根拠となる

事跡等を明確に記録すること。

13

Page 118: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

3 療養病棟入院基本料

○ 褥瘡評価実施加算について、現に褥瘡等が発生した患者又は身体抑制を

実施せざるを得ない状況が生じた患者については、「治療・ケアの確認リス

ト」を用いて現在の治療・ケアの内容を確認するとともに、その写を診療録

に添付すること。

○ 医療区分・ADL区分に係る評価について、その評価の根拠となる事跡等

を明確に記録すること。

○ 定期的(少なくても月に1回)に患者の状態の評価及び入院療養の計画を

見直し、その要点を診療録に記載すること。

○ 患者の状態に著しい変化が見られた場合には、その都度、患者の状態を

評価した上で、治療やケアを見直し、その要点を診療録に記載すること。

○ 褥瘡の発生割合等について継続的な測定を行い、その結果に基づき評価を

行うこと。

Ⅲ 入院基本料等加算に関する施設基準

1 診療録管理体制加算

○ 診療記録管理者が行う診療記録の保管・管理業務を明確にすること。

2 医師事務作業補助体制加算

○ 医師事務作業補助者に対して実施した必要な研修について、実施内容等を明

確に記録すること。

3 急性期看護補助体制加算

○ 看護補助者に対して適切な院内研修を年1回以上開催し受講させること。

○ 看護補助者に対して実施する院内研修は、守秘義務・個人情報の保護に関

する講義を含め適切に開催すること。

○ 勤務医の負担軽減のために設置された委員会における検討内容等を明確に

記録すること。

4 看護補助加算

○ 看護職員の負担の軽減及び処遇の改善に資する計画等を行い、毎年7月に

その実績を報告すること。

5 看護補助加算1

○ 重症度、医療・看護必要度の基準を満たす患者の割合が1割未満のため、

届出区分の変更の届出を行うこと。

○ 月平均1日当たり看護補助者配置数が要件を満たしていない。

6 特殊疾患入院施設管理加算

○ 入院患者について、概ね 7割以上が重度の意識障害者である旨の判定に係る

14

Page 119: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

根拠を明確にすること。

7 療養病棟療養環境改善加算

○ 療養環境の改善状況を毎年7月に報告すること。

8 栄養サポートチーム加算

○ 栄養治療実施報告書に退院時指導を行った旨を明確に記載すること。

9 医療安全対策加算

○ 医療安全管理部門の位置づけを組織図等で明確にすること。

○ 医療安全管理部門は、診療部門、薬剤部門、看護部門、事務部門等のすべて

の部門の専任の職員を配置すること。

○ 医療安全管理部門は、医療安全に係る取組の評価等を行うカンファレンスを

週1回程度開催すること。

○ 院内の見やすい場所に医療安全管理者等による相談及び支援が受けられる

旨を掲示するなど、患者に対して必要な情報提供を行うこと。

○ 医療安全に関する実績を明確にすること。

10 感染防止対策加算

○ 感染防止対策部門の位置づけを組織図等で明確にすること。

○ 感染防止対策の業務指針及び院内感染管理者又は感染制御チームの具体的

な業務内容を整備すること。

○ 感染制御チームが、1週間に1回程度、定期的に院内を巡回し、院内感染

事例の把握を行っていることを明確にすること。

○ 感染制御チームは、1週間に1回程度、定期的に院内を巡回し、院内感染

事例の把握を行うとともに、院内感染防止対策の実施状況の把握・指導を行う

こと。また、巡回、院内感染に関する情報を記録に残すこと。

○ 院内の見やすい場所に感染防止対策に関する取組事項を掲示すること。

11 患者サポート体制充実加算

○ 患者等からの疾病に関する医学的な質問並びに生活上及び入院上の不安等、

様々な相談に対応する相談窓口に専任の看護師等の医療有資格者が標榜時間

内において常時1名以上配置されておらず、施設基準を満たしていないので適

切な体制を確保すること。

○ 疾病に対する医学的な質問並びに生活上及び入院上の不安等、様々な相談に

対応する内容について、入院患者に対し、入院時に文書等を用いて説明するこ

と。

○ 患者支援に係る取組の評価等を行うカンファレンスを週1回程度開催する

こと。

○ 定期的に患者支援体制に関する取組みの見直しを行うこと。

15

Page 120: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

○ 院内の見やすい場所に、疾病に関する医学的な質問並びに生活上及び入院上

の不安等、様々な相談に対応する窓口が設置されていること及び患者等に対す

る支援のため実施している取組を掲示すること。

○ 患者支援に関する実績を明確にすること。

○ 各部門において、患者等から相談を受けた場合の対応体制及び報告体制をマ

ニュアルとして整備すること。

12 総合評価加算

○ 高齢者の総合的な機能評価のための職員研修を計画的に実施していること。

13 後発医薬品体制加算

○ 入院及び外来において後発医薬品の使用に積極的に取り組んでいる旨を入

院受付、外来受付及び支払窓口の見やすい場所に掲示すること。

14 病棟薬剤業務実施加算

○ 病棟専任の薬剤師による病棟薬剤業務の直近1ヶ月の実施時間が、合算して

1週間につき 20 時間相当でないため、施設基準を満たしていないので適切な

体制を確保すること。

○ 医薬品情報の収集及び伝達を行うための専用施設である医薬品情報管理室

を適切に活用する体制を整備すること。

○ 病棟薬剤業務と薬剤管理指導等の業務は、明確に区分して病棟における薬剤

関連業務とすること。

Ⅳ 特定入院料に関する施設基準

1 特定集中治療室管理料(3)

○ 重症度、医療・看護必要度に係る評価について、その評価の根拠となる事跡

等を明確に記録すること。

○ 当該治療室に勤務する専任の常勤医師として届出されている医師が、当該治

療室の勤務時間帯において、当該治療室以外での勤務(手術)を行っており、

その間、代わりの当該治療室に勤務する専任の常勤医師が配置されておらず、

当該治療室に専任の医師が常時勤務していないので改めること。

○ 当該管理を行うために必要な装置及び器具を常時備えること。

2 回復期リハビリテーション病棟入院料

○ 入院時又は転院時及び退院時に日常生活機能評価の測定を行い、その結果に

ついて診療録に記載すること。

○ 日常生活機能評価の測定について、その評価の根拠となる事跡等を明確に記

録すること。

○ 日常生活機能評価票の記入は、適切な院内研修を受講した看護師等が行うこ

と。

16

Page 121: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

Ⅴ 特掲診療料に関する施設基準

1 尿病合併症管理料

○ 糖尿病治療及び糖尿病足病変の治療に従事した経験を5年以上有する専任

の常勤医師が1名以上配置されておらず、施設基準を満たしていないので適切

な体制を確保すること。

2 地域連携診療計画管理料

○ 一般病棟の入院患者の平均在院日数が 17 日を1割以上超えている月が見ら

れるため、施設基準を満たしていないので適切な体制を確保すること。なお、

必要な体制が確保できない場合は、当該施設基準の辞退を行うこと。

3 がん治療連携指導料

○ 院内の見やすい場所に屋内禁煙を行っている旨を掲示すること。

4 薬剤管理指導料

○ 医薬品情報管理室が、医薬品情報の収集及び伝達を行う専用施設となってい

ないので改めること。

○ 医薬品情報管理室に常勤の薬剤師が配置されていないため、施設基準を満た

していないので適切な体制を確保すること。

○ 薬剤管理指導記録に、患者への薬学的管理、指導内容など必要事項を明確に

記載すること。

○ 医師等に対する情報提供を行っていることを明確にすること。

5 検体検査管理加算(Ⅳ)

○ 臨床検査を専ら担当する常勤の医師が1名以上配置されていないため、施設

基準を満たしていないので適切な体制を確保すること。なお、必要な体制が

確保できない場合は、当該施設基準の辞退を行うこと。

○ 臨床検査を専ら担当する常勤の医師が配置されていないため、施設基準を満

たしていないので適切な体制を確保すること。なお、必要な体制が確保できな

い場合は、当該施設基準の辞退を行うこと。

○ 臨床検査を専ら担当する常勤の医師として届出されている医師が、検体検査

の判断の補助、検体検査全般の管理・運営並びに院内検査に用いる検査機器及

び試薬の管理以外に、他の診療等を行っており、施設基準を満たしていないの

で、適切に配置すること。

6 外来化学療法加算(1)(2)

○ 化学療法の経験を有する専任の常勤看護師が、休暇等により、化学療法を実

施している時間帯において当該治療室に勤務しておらず、非常勤看護師が勤務

している例が見られ施設基準を満たしていないので適切な体制を確保するこ

と。

17

Page 122: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

7 疾患別リハビリテーション料

○ 個人別の訓練記録について、機能訓練の実施時間(開始時刻及び終了時刻)

が画一的に記載されているので、実際の実施時間を記載すること。

○ 定期的に担当の多職種が参加するカンファレンスを適切に開催すること。

○ 専任の常勤医師が退職したため、施設基準を満たしていないので辞退する

こと。

10 透析液水質確保加算2

○ 透析機器安全管理委員会が設置されていることを明確にすること。

11 医科点数表第2章第 10 部手術の通則の5及び6に掲げる手術

○ 区分ごとに前年(1月~12 月)の手術件数を掲示すること。

○ 手術の内容、合併症及び予後等を説明した文書を患者等に交付し、その写し

を診療録に添付すること。

12 麻酔管理料(Ⅰ)

○ 常勤の麻酔科標榜医が1名以上配置されていないため、施設基準を満たして

いないので適切な体制を確保すること。

Ⅵ 入院時食事療養/生活療養(Ⅰ)に関する施設基準

○ 管理栄養士への医師の指示せんについて、熱量構成が記載されていない例

が見られるので改めること。

○ 普通食患者年齢構成表及び給与栄養目標量を「日本人の食事摂取基準(2015

年版)」に基づき作成するなど、栄養管理を適切に実施すること。

○ 特別食に係る食事せんについて、適応傷病名に適合した食種名・内容が明確

に指示されていない例が見られるので改めること。

○ 特別食に係る加算・非加算の判定について、食事せんの内容に疑義等が生じ

るものについては、食事せんを発行した医師に照会等を行い適切に判定するこ

と。

○ 患者に提供される食事とそれ以外の食事とは、その帳簿類などを明確に区別

すること。

Ⅶ 届出に関する事項

○ すでに届け出てある施設基準の内容と異なった事情が生じた場合には、その

事情に応じた変更又は辞退の届出を行うこと。

○ 保険外併用療養費について、変更があった場合は、速やかに報告すること。

○ 勤務医に異動があった場合は、速やかに届出を行うこと。

○ 管理者、診療時間及び診療科目に変更があった場合は、速やかに届出を行う

こと。

18

Page 123: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

Ⅷ 掲示等に関する事項

○ 次の事項について、厚生労働省令等に定める院内掲示が適切に行われていな

いので改めること。

☆ 関東信越厚生局長へ届け出た施設基準に関する事項。

☆ 入院時食事療養/入院時生活療養(Ⅰ)に係る患者が受けられるサービス

等に関する事項。

☆ 保険外併用療養費に関する事項。

○ 標榜している診療科、標榜診療時間の掲示を行うこと。

○ 病棟内に入院基本料に係る届出内容の概要(看護要員の対患者割合、看護

要員の構成)を掲示すること。

○ 入院時食事療養/入院時生活療養(Ⅰ)に係る掲示は、適時(夕食は6時以

降)、適温で提供していることを含めた内容とすること。

○ 院内の見やすい場所に屋内禁煙を行っている旨の標示を行うこと。

Ⅸ 保険外併用療養費に関する事項

1 特別の療養環境の提供

○ 個人用の私物の収納設備、個人用の照明、小机等及び椅子を設置すること。

○ 特別療養環境室を変更する場合にも特別の料金等を明示した文書により患

者の同意の確認を適切に行うこと。

Ⅹ 保険外負担に関する事項

○ 患者の選択に資するような取扱いとなっていないので改めること。

○ 保険(医療)給付と重複すると思われる治療上必要な材料等が、保険外負担

として費用の徴収がされている。

○ 療養の給付と直接関係ないサービス等とはいえないものが、保険外負担とし

て費用の徴収がされている。

○ 療養の給付と直接関係ないサービス等の提供は、その内容及び料金を明示し

た文書に同意した患者等の署名を受けることにより行うこと。

19

Page 124: 入院基本料における施設基準 - 九州医事研究会 …2017/02/13  · 入院基本料の施設基準 1.入院基本料 入院医療において、寝具類を含む療養環境の提供、看護師等の確保、医学的管理

〔 メ モ 〕

20