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補助金を活用して低温設備をR22からR410Aへ。 AFSV形で庫内の着氷抑制と大幅な省エネを実現! 水産物の卸売業を営む株式会社小林冷蔵様は、1988年の設立。本 社のある出雲市と米子・鳥取・境港の3市を営業拠点として、全国に 高品質の水産物を提供しています。総容量8,000トン超の自社冷凍 倉庫を有し、出雲と米子では営業倉庫事業も展開する同社にとって、 HCFC冷媒2020年問題 ※1 は喫緊の課題です。対策の一環として、出 雲営業所第2倉庫の低温設備をR22仕様からR410A仕様へと更新。 省エネ率を重視した更新計画により、平成30年度エネ合 ※2 が適用さ れました。 第2倉庫の冷凍庫では、冷凍のすり身やサバ、サケ、カニなどを保 管しています。既設熱源機は一定速の水冷機でしたが、経年劣化もあ り、庫内の着氷が大きな問題でした。後継機に選ばれたのは三菱電機 の空冷式インバータ二段スクリュークーリングユニットAFSV形で す。先進のホットガスデフロスト制御とダンパ組込等により、庫内着 氷の悩みを一掃。隣接する鮮魚冷蔵庫に採用されたR410Aコンデン シングユニット等とともに、大幅な省エネ効果にも寄与しています。 DATA ▲一定速・R22水冷スクリュー 冷凍機24kW×2(他社製) ▲冷却塔のメンテナ ンスも大変だった ▲第2倉庫冷凍庫の前に設置された AFSV形クーリングユニットの熱源 機。耐重塩害仕様 ▲右が今回設備更新した第2倉庫で1991年竣工。 左は1988年会社設立時からの第1倉庫 ▲更新前の庫内は冷却器の経年劣化や散水デフロストの影響などで着氷が多かった。 氷片が落下するため床面にも注意が必要だった ▲冷凍水産物を保管する第2倉庫冷凍庫。設備更新後は着氷がほとんどなくなった。冷却器はホットガスデフロスト方式で、 吹出し側・吸込み側ともダンパ仕様とし、除霜時の庫内温度上昇を抑制 出雲市内にある本社外観。同じ敷地内に 出雲営業所倉庫やショップがある ▲出雲営業所の大谷主任。「庫内の着氷がなく なり、床面の安全性も増した」と喜ぶ ▲直営の小売店舗「かにかに家」は 地元のお客様にも人気 ▲島根・鳥取の主要漁港4港に 買参権を持ち、新鮮な魚介類 を提供 株式会社下田冷機 取締役工務部長 湯浅 俊也 (写真左) 工務部主任 中山 太郎 (写真右) 当社のお客様は大半が創業時(1955年)からのおつ きあいで、長い年月を乗り越えて今に至ります。現在、冷 凍事業はHCFC冷媒2020年問題を抱えており、顧客 にとって費用負担が重くなっています。そこで何かいい 提案はできないだろうかと山陰三菱電機機器販売さん に相談したところ、補助金制度があるとのこと、コンサ ルの会社も教えていただき、小林冷蔵様にご紹介しま した。設備は長年稼働しているとメンテナンスの費用が かさみがちです。山陰地区ではまだ低温分野での補助 金適用例は少ないのですが、今後も補助金を活用して 更新していけば顧客の負担は減らせると思います。 また、冷凍庫に関しては、「デフロスト時の庫内温度 上昇の抑制」はポイントです。当社はだいぶ以前から取 り組んでいますが、AFSV形はそこに強みがあるのでい い製品だと思います。冷凍庫か凍結庫か、負荷変動は激 しいか等、低温設備の特長に合わせた機器選定も重要 ですね。 当初は冷媒転換用の補助金を探しており、下田冷機 さんに相談して初めて省エネ型の補助金の存在を知り ました。紹介していただいたコンサルの助言で、「省エネ 率を上げて補助金を得て、設備を更新する」という方向 性を理解できたので、冷凍庫だけでなく、鮮魚冷蔵庫や 照明を含めた更新としています。更新後5ヶ月で第2倉 庫の省エネ率は45.6%(実績値)です。補助金申請時は 24.3%で、目安とされる20%はクリアしたものの採択 されるか不安でしたが、実際に補助金がおりて、期待を 上回る省エネ効果もあり、とても満足しています。 以前は庫内の着氷・着霜に苦労し、高所作業や氷片が 落下する床面の状態など、安全面で不安なこともあり ました。また、水冷機なのでクーリングタワーの清掃も あり、冷凍機と併せてメンテナンスコストは年々増大し ていました。AFSV形に更新した今、庫内に霜や氷は全 く見られず、保守の手間もかかりません。作業の安全性 が増して現場からも好評です。 更新後の省エネ率は45.6%となり 大変満足しています。 補助金を活用し 設備更新の負担を減らす提案を。 提案者 提案者 お客様 評 価 評 価 更新前 更新後 更新前 更新後 ▲第2倉庫鮮魚冷蔵庫の熱源機。R22一定 速機からR410Aインバータ機に更新した ▲AE - 200Jで低温設備を 集中管理 ▲高調波対策の アクティブフィルター ※1 R22の新規生産は2019年末で終了 ※2 エネルギー使用合理化等事業者支援補助金 株式会社小林冷蔵 専務取締役 小林 功人 あつ ひと デフロスト時の庫内への影響を抑える 冷却器ダンパ仕様 (吹出し側/吸込み側) とは? 吹出し側ダンパ (シャッター式) 複数枚のシャッターが上下に開閉。冷却運転時には風の力で開 き、デフロスト時(ファン停止時)は閉じる。 吸込み側ダンパ (電動開閉) 電動で自動開閉するダンパ。庫 内と冷却器を遮断するので吸 込みフードに比べて除霜時間 の短縮にもなる。 (オプション) 吸込み側 ダンパ ■設置見取図 (第2倉庫とキュービクル) N ECOV-EN55WB-BSG×2 AFSV-SN50H-BSG×2 既設コンデンシングユニット(撤去)×2 UCL-N10BHA-BKN×2 冷却器 (吹出し側・吸込み側ともダンパ仕様)×2 冷凍庫 鮮魚 冷蔵庫 22,000 6,500 7,000 40,000 新設キュービクル 機械室 (mm) 島根県出雲市高岡町450 【R410A一体空冷式 インバータ二段スクリュークーリングユニット】 AFSV-SN50FGH-PD-BSG×2 【R410A一体空冷式 インバータスクロールコンデンシングユニット】 ECOV-EN55WB-BSG×2 【冷却器】UCL-N10BHA-BKN×2 【空調冷熱総合管理システム】AE-200J×1 水産物・水産加工品の低温保管 株式会社下田冷機 2018年12月 所在地 納入機種 設備用途 設備施工 設備更新 納入機器 インバータクーリングユニット・インバータコンデンシングユニット・AE-200J 株式会社 小林冷蔵 様 冷熱システム製作所 和歌山県和歌山市手平 6- 5-66 冷 凍・冷 蔵 倉 庫

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補助金を活用して低温設備をR22からR410Aへ。AFSV形で庫内の着氷抑制と大幅な省エネを実現!

 水産物の卸売業を営む株式会社小林冷蔵様は、1988年の設立。本社のある出雲市と米子・鳥取・境港の3市を営業拠点として、全国に高品質の水産物を提供しています。総容量8,000トン超の自社冷凍倉庫を有し、出雲と米子では営業倉庫事業も展開する同社にとって、HCFC冷媒2020年問題※1は喫緊の課題です。対策の一環として、出雲営業所第2倉庫の低温設備をR22仕様からR410A仕様へと更新。省エネ率を重視した更新計画により、平成30年度エネ合※2が適用されました。 第2倉庫の冷凍庫では、冷凍のすり身やサバ、サケ、カニなどを保管しています。既設熱源機は一定速の水冷機でしたが、経年劣化もあり、庫内の着氷が大きな問題でした。後継機に選ばれたのは三菱電機の空冷式インバータ二段スクリュークーリングユニットAFSV形です。先進のホットガスデフロスト制御とダンパ組込等により、庫内着氷の悩みを一掃。隣接する鮮魚冷蔵庫に採用されたR410Aコンデンシングユニット等とともに、大幅な省エネ効果にも寄与しています。

DATA

▲一定速・R22水冷スクリュー冷凍機24kW×2(他社製)

▲冷却塔のメンテナンスも大変だった

▲第2倉庫冷凍庫の前に設置されたAFSV形クーリングユニットの熱源機。耐重塩害仕様

▲右が今回設備更新した第2倉庫で1991年竣工。 左は1988年会社設立時からの第1倉庫

▲更新前の庫内は冷却器の経年劣化や散水デフロストの影響などで着氷が多かった。 氷片が落下するため床面にも注意が必要だった

▲冷凍水産物を保管する第2倉庫冷凍庫。設備更新後は着氷がほとんどなくなった。冷却器はホットガスデフロスト方式で、 吹出し側・吸込み側ともダンパ仕様とし、除霜時の庫内温度上昇を抑制

▲出雲市内にある本社外観。同じ敷地内に 出雲営業所倉庫やショップがある

▲出雲営業所の大谷主任。「庫内の着氷がなくなり、床面の安全性も増した」と喜ぶ

▲直営の小売店舗「かにかに家」は 地元のお客様にも人気

▲島根・鳥取の主要漁港4港に 買参権を持ち、新鮮な魚介類 を提供

株式会社下田冷機取締役工務部長

湯浅 俊也 様(写真左)工務部主任

中山 太郎 様(写真右)

 当社のお客様は大半が創業時(1955年)からのおつきあいで、長い年月を乗り越えて今に至ります。現在、冷凍事業はHCFC冷媒2020年問題を抱えており、顧客にとって費用負担が重くなっています。そこで何かいい提案はできないだろうかと山陰三菱電機機器販売さんに相談したところ、補助金制度があるとのこと、コンサルの会社も教えていただき、小林冷蔵様にご紹介しました。設備は長年稼働しているとメンテナンスの費用がかさみがちです。山陰地区ではまだ低温分野での補助金適用例は少ないのですが、今後も補助金を活用して更新していけば顧客の負担は減らせると思います。 また、冷凍庫に関しては、「デフロスト時の庫内温度上昇の抑制」はポイントです。当社はだいぶ以前から取り組んでいますが、AFSV形はそこに強みがあるのでいい製品だと思います。冷凍庫か凍結庫か、負荷変動は激しいか等、低温設備の特長に合わせた機器選定も重要ですね。

 当初は冷媒転換用の補助金を探しており、下田冷機さんに相談して初めて省エネ型の補助金の存在を知りました。紹介していただいたコンサルの助言で、「省エネ率を上げて補助金を得て、設備を更新する」という方向性を理解できたので、冷凍庫だけでなく、鮮魚冷蔵庫や照明を含めた更新としています。更新後5ヶ月で第2倉庫の省エネ率は45.6%(実績値)です。補助金申請時は24.3%で、目安とされる20%はクリアしたものの採択されるか不安でしたが、実際に補助金がおりて、期待を上回る省エネ効果もあり、とても満足しています。 以前は庫内の着氷・着霜に苦労し、高所作業や氷片が落下する床面の状態など、安全面で不安なこともありました。また、水冷機なのでクーリングタワーの清掃もあり、冷凍機と併せてメンテナンスコストは年々増大していました。AFSV形に更新した今、庫内に霜や氷は全く見られず、保守の手間もかかりません。作業の安全性が増して現場からも好評です。

更新後の省エネ率は45.6%となり大変満足しています。

補助金を活用し設備更新の負担を減らす提案を。

提案者提案者の声の声お客様の評 価の評 価

更新前

更新後

更新前

更新後

▲第2倉庫鮮魚冷蔵庫の熱源機。R22一定速機からR410Aインバータ機に更新した

▲AE-200Jで低温設備を集中管理

▲高調波対策の アクティブフィルター

※1 R22の新規生産は2019年末で終了 ※2 エネルギー使用合理化等事業者支援補助金

株式会社小林冷蔵専務取締役

小林 功人 様あつ ひと

デフロスト時の庫内への影響を抑える冷却器ダンパ仕様(吹出し側/吸込み側)とは?

吹出し側ダンパ(シャッター式)

複数枚のシャッターが上下に開閉。冷却運転時には風の力で開き、デフロスト時(ファン停止時)は閉じる。

吸込み側ダンパ(電動開閉)

電動で自動開閉するダンパ。庫内と冷却器を遮断するので吸込みフードに比べて除霜時間の短縮にもなる。(オプション)

吸込み側ダンパ

■設置見取図(第2倉庫とキュービクル) N

ECOV-EN55WB-BSG×2

AFSV-SN50H-BSG×2

既設コンデンシングユニット(撤去)×2

UCL-N10BHA-BKN×2

冷却器(吹出し側・吸込み側ともダンパ仕様)×2

冷凍庫

鮮魚冷蔵庫

22,00

0

6,500

7,000

40,000新設キュービクル

機械室

(mm)

島根県出雲市高岡町450【R410A一体空冷式インバータ二段スクリュークーリングユニット】AFSV-SN50FGH-PD-BSG×2【R410A一体空冷式インバータスクロールコンデンシングユニット】ECOV-EN55WB-BSG×2【冷却器】UCL-N10BHA-BKN×2【空調冷熱総合管理システム】AE-200J×1水産物・水産加工品の低温保管株式会社下田冷機2018年12月

所 在 地納入機種

設備用途設備施工設備更新

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納入機器 インバータクーリングユニット・インバータコンデンシングユニット・AE-200J

株式会社 小林冷蔵 様

冷熱システム製作所 和歌山県和歌山市手平6-5-66

冷凍・冷蔵倉庫