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近い未来のエネルギーいま変わり行く形態
中部大学・大学院工学研究科 田中基彦
PDF http://dphysique.isc.chubu.ac.jp/Energy_of_mirai.pdf
“近い未来のエネルギー” [目次]
はじめに
1. 未来のエネルギー
化石資源から再生可能エネルギーへ
*石油はいつまで使えるのか?
2. 人類活動のためのエネルギー
風力,太陽光,水力,バイオマス
3. エネルギーの移動手段
水素自動車 vs,電気自動車,電気鉄道
4. 風力と太陽発電:リンクの確立
5. 鉄とレアメタル等消費の問題
近い未来のエネルギー:100年後
総まとめ
人類の未来のエネルギーについて,風力,太陽光,水力発電
が指し示す 「再生可能エネルギー」 を軸にして,
1. 未来エネルギーの予想,2. 人類活動のためのエネルギー,
3.省エネルギーの移動手段,4. 風力,太陽発電どうしのリンク,
5. 今後:鉄とレアメタル等の消費量,最後に結論,で考えたい。
未来エネルギーは,当然のことながら自然界に求められる。
1.風力 -> 電磁誘導 -> 電気に,また風力 -> 機械力の利用,
2.太陽光である太陽電池により蓄電して,利用,
3.水力発電。その他,バイオマスなどの活用。
石油,天然ガス,原子力は枯渇。他の選択をすべきである。
近い未来のエネルギー (総まとめ)
結論:総まとめにジャンプ
目次へ
はじめに
私たちは豊かなネット情報を受けとり,チャットを楽しみ,コンピュータにより決済を行う。海外へ仕事や旅行のため,飛行機に乗って出かける。新しいFCV(水素),EV(電気)自動車が国道を走り,国産ジェット機が日本の空に加わる21世紀である。
しかし,石油・天然ガスなどが急騰,マーケットから姿を消してゆくのは今から50年(~100年)後だろう。それは地殻が含む石油,天然ガス,原子力エネルギーが有限資源であるため,いつかは訪れる未来である。石油文明が始まってまだ2世紀のことであり,アメリカ,ロシア,アジア,ヨーロッパ,アフリカなど固有の問題ではない。
そのとき独裁者が力をもち統制経済が始まるという説,それと対照的に,理性により正しい道を選ぶという考え方がある。実際には,未来エネルギーの道標ははっきりと記されている。ここでは,近い未来の人たちがどう対処すべきか考えよう。
目次へ
もし30年後 (いま 20歳 -> 50歳)のとき,“化石燃料は,終わりが近づいている…”
資源寿命の試算⚫ 化石資源の消費
資源は2020年に減少に転じ,2040年にかけて石油,天然ガス,原子力などは急速に凋落する
European Renewable Energy Council
⚫ いまの予測では,“石油 40年,天然ガス 60年,原子力 80年,石炭 150年“,とされている
「資源エネルギー庁」(日本政府) 2008年予測 *)
*) 前後に2倍の誤差は生じる:要因:新規開発 (+) –新しい油田,採掘法など
浪費による枯渇 (--) –どんどん使う考えかたの人たち
「未来エネルギーの予想」 (第1部)へ続く
◆いまの石油,天然ガス,原子力エネルギーが残りわずか
とすると… 例えば
飛行機は空を自由に飛べない (石油の賜物だから)..…
外国の人と会って仕事ができない,友達と逢えない.….
夜は長く,その道は自警団がパトロール..…等々
つまり,
「石油による電気,天然ガス,水素エネルギーは
もう無くなる」 (地殻の内部が起源だった資源)
ガソリン,軽油,天然ガスの自動車,はなくなる?
飛行機,ロケットや,化学工業は使えない?
しかし,その未来の社会は,どうなっているのか….?
第1部 未来のエネルギー
◆ 新しい未来のエネルギー
有限資源(石油,天然ガス,原子力)は残量僅かとなっても,「再生可能エネルギー」は十分にある!○ 風力,太陽光,水力による電気エネルギー
○ Si(シリコン)の太陽セル
○ 電気自動車(風力,太陽光)
○ 電気鉄道,帆船
○ インターネットによるネットワーク社会
○ 自転車…
気を付けて使うべきもの.....
△ 鉄鋼業(石炭…,水力,電気) <- 世界で浪費を小さく
× 化学産業・石油薬品 <- これは節約(替えがない!)
目次へ
◆近未来のエネルギー
いま第3位
いま第2位
水力,風力,太陽光
石油,天然ガス
いま第1位
出典:Renewable energy scenario to 2040, European Renewable Energy Council, http://www.erec.org/ (有機薄膜太陽電池の科学,図1.3,松尾豊より転載)
案)2020年(25PWh)の消費をベースにして,それを維持できないか?
“2020年ころから化石資源は減少に転じ,2040年に半減”
“風力,太陽光は今後大きく成長していくのか,見守ろう
緑の縦線が2020年全世界
いま
◆化学工業:地球の賜物
「高分子(化学)」の発展石油の存在は,あらゆる応用化学を可能にした自然のゴム(World War-1で枯渇) -> 合成ラバーの発明
プラスチック,タイヤ,品質改良剤,バイオ,医薬品,…..
<-石油の産物である !
石油は無くて済まぬ生命線であり,今のところ替えるものは
見当たらない(20世紀からおなじ状況)
原料を温存すべき (燃やすのは NG) !!
「自然世界の高分子」(Grosberg & Khokholov著)田中基彦,鴇田昌之 監訳,吉岡書店 (2016)
○ 石油:寿命は延びる傾向にある
新しい油田(石油抽出法が進化して,取り出せ
る技術)
×化石燃料は有限であり,かつ地球温暖化が世界で加速している
産業革命以来,温暖化が続く(11年周期で変動して増加)
石油,石炭,天然ガス(メタンハイドレートは
その場凌ぎであり,急速な温暖化を帰結)
気候変動(寒暖が激しい)
暑い夏/寒い冬,ブロック現象
ハリケーン,豪雨,洪水 /or 寒波
温帯で,熱帯の伝染病,鳥類の病気
◼温度の上限を決める:今より +2 C以内に収める?
◆ 石油は,いつまで使える?
核反応: 235U + n -> Sr, Xc + n +Energy
資源: 547万トン -> これなら約60-80年で尽きる…(2007年)
核分裂炉:通常の核分裂物質の寿命は40年?
事故:Chernobyl--不注意の事故,福島原発--津波対策を無視
次世代の転換炉(プルトニウム使用)は技術的に未知である
-炉心で,重水 -> ナトリウムが十分に扱えない
保存期間(無害化まで) これから100,000年以上は危険物
静かで安定な保存場所はどこか?
地下の岩塩鉱山が候補(フィンランド)
日本は,火山,地震が多く,長期安全な保管場所はあるか?
<-長い期間,地震,火山噴火によらない(原子力発電所に臨時に保管)
◆原子力エネルギーの是非
第2部人類活動のためのエネルギー
◆ 未来の人類は,何によるべきか
石油,天然ガス,原子力は枯れていく資源になる!
宇宙からエネルギーを伝送する方法。可能か? --量的にはNo.
未来で使える,確実な主動力源は,
電気自動車-太陽光で太陽電池 (蓄電に時間がかかる)
風力・水力による電気,および機械力の動力
電気鉄道
海外には:
帆船(風力+電気発電) 日本-USAへ1週間?
飛行船
(石油,天然ガス,原子力がなくなっても OK)
目次へ
◆ 未来の自然エネルギーは
主要エネルギー源としては 現在の予測では
1.風力発電 Wind factory 5割
風車は単価あたり設備費が安い。メガ風力発電所
1日24時間で運転可能
2.太陽電池 Solar power 3割
潤沢な Si (シリコン)太陽発電,2400 H/年の稼働(太平洋側)-> Ga-In-As, CdTeなどの新規太陽電池は活躍しているが,
21世紀にはガリウム(半導体)などの資源が枯渇? (稀少資源)
3.水力発電 Hydraulic power 1割
小さい水力発電(KWからMW,p.9で下から2番目),を活用
風力発電,太陽光,水力発電
12 MW (2MW*6) 風力発電機せたな町,北海道
70,000 solar panels, generates 14 MW of solar power, Nevada, United States
黒部川第4発電所、富山小さな水力発電も多い
海上風力発電京都大学など(カーボンファイバ)
4.バイオマス,その他 残り:1割
バイオ燃料、バイオマス
コーン廃油から油脂 -> 自動車に使う メキシコ、南米で
落葉、糞尿、食品廃材を肥料にして使う
生物微生物 -> メタン、CO2 を発生する
バイオマス・ガス化発電
潮汐発電,地熱発電など
(発電量は小さいので,その地域で消費)
◆ 太陽電池の設備が多い日本…
その理由はなぜか?エネルギー危機を経験した –中東戦争(1970年台に)
石油がない,パニックに!太陽電池の「補助金」で,研究がブームになった
特徴
太陽発電:ハイテク,運転実績がある,節約の志向風力発電は少ない:設置場所が少ない,騒音が嫌い?
しかし,発電のコストが安い -> 風力発電は世界での潮流太陽発電だけては足りない。
->風力発電とペアで発電するべき
<-第4部に
◆木質バイオマス
日本の現況:間伐材は未利用
山のなかは手が回らない(放置)
◆動力源として,水素はあり?
石油から,水素社会へ移行するか?現在:石油の副産物として,水素がある
<-ただし,有限:無くなるまで約40年後か?
未来: 「太陽光」を使って,水素発生するプラントが必要
太陽光を利用した効率的な触媒が必要…III-V族セミコンダクタ (IV族Siの両隣)は優秀だが,今世紀には
資源の Ga etc.が尽きる? -> 第5部に詳細
-> 水素は固定利用に限り,おもに電気自動車による×原油,天然ガス-> ○風力,水力,太陽光発電で水素を得るため
◼ 貿易統計(2016年1‐3月,中部電力)
原油24,242円/kl,液化天然ガス46,038円/t,石炭8,135円/t;
平均燃料価格 26,200円/kl
火力発電 現在まで,資源(地殻)で輸入に頼る天然ガス --いつかは循環サイクルが回らない!原子力エネルギー 約60-80年の資源寿命,運転は安全?
水素ガスプラント 太陽光で水素を作ることは可能
風力発電 陸上発電;海上発電 スペースがとれる太陽発電 シリコン太陽電池 (III-V族は特殊,限定?)水力発電 面積大きな水力発電;小さな水力発電バイオマスその他
太陽光による水素(未来)を支えるには,良い触媒が必須!また,化学工業には,原料が不可欠 (原料を変える?)
第3部 省エネルギーの移動手段
◆まず自動車のPreviewをしよう
◆高分子・燃料電池
◆電気自動車
◆電気鉄道
◆ 未来の自動車 A la carte
◆エタノール(C2H5OH) 自動車穀類を原料—食糧危機になった。
現在は,サトウキビ廃油や廃棄物を利用 (中,南アメリカで)
-> 再生可能なサトウキビを使用している
パワーはやや不足か? 触媒(ミドリ虫)は?
◆ PHV(Plug-in Hybrid Vehicle) <- トヨタが開発
「ガソリン+電気」で走る自動車,燃費を改良した。
電気は補助(低速の時,非常バックアップ用に)
-> ガソリンがなくなると,PHVの存在理由は消滅 !
(太古の昔,軽い水素は宇宙へと消えたから!)
目次へ
◆水素自動車 <- ドイツ,日本など
水素で運搬,使用 -> 長距離1000 - 1500km
高圧に圧縮して使用。希少資源Pt,Dyが必要
石油の副産物である地下の水素を使用している
(燃量:いずれ枯渇する)
◆今から30年後の未来ガソリン車 -> ハイブリッド車(Plug in Hybrid)。現在
-> 電気自動車 (10年後) へ一大変遷が起きている!ガソリン,Plug in Hybrid車は消える方向に?
理由 --燃費の良さ,燃料の枯渇,大気汚染,を考えると …
◆電気自動車
「石油によらず」,太陽光エネルギーで走れる自動車!
➢ 風力,水力,太陽発電を用いて,「電池」に蓄電・使用。
モーターで発電 --電磁誘導 -> 蓄電
➢ 太陽電池では,そのときに発電
ただし,短時間での畜電量(運転しながら)はわずか
シリコン(Si) で十分か? 触媒は?
-いまは火力,夜間電力(原子力)を
使用しているが,…
Honda ソーラーカー飛行機に似ている?
◆固体高分子・燃料電池
水素で動く自動車
いまはガソリンと水素が産出 <-石油精製に
高炉で,水素を燃やす(不要)代わりならば…
水素を使うと,
⚫ CO2などゼロ・エミッション 水ができる
1モル(2 g): H2+1/2 O2 = H2O + 287 KJ
⚫航続距離が長い > EV(電気自動車)より長い利点
1000-1500 km
TOYOTA FCV
cf. 据え置き型:固体酸化物 (SOFC)-エネファーム(効率52%, 750oC)– 高温なので固定した動作になる。
(PEFC)
しかし,問題が山積している:
⚫高圧タンクを使用
(気体で) 700気圧に圧縮,1/700の体積にして運搬
H21モル:NTP(常温常圧)で 22.4L <- 大きすぎる!
-> 超圧縮は,液体水素(ロケットで)は使っている
この3割のエネルギーは,もともと使えない!
燃焼エネルギー 287kJのうち,81kJは圧縮エネルギー
<-この圧縮のために,石油・天然ガスなど余分なエネルギー
を使って(コンビナートで燃やすよりはよいが)
⚫圧縮のため,燃焼でレアメタルを使用
固体高分子:高分子イオン交換膜
Pt(白金)電極の触媒層: 各車で約50gは必要
-> 200トン/年で,残りは約1万トン(50年)?
⚫ 「有限な資源」
地球(地殻)起源のものを使っている
〔宇宙からは「大量」にはもって来れない!]
-> その後,FCVの未来は?
エタノール自動車に復帰する?
電気自動車が主要であるだろう。
◆ほかの利用法
太陽光:電気分解により水素を発生H2O + 287 kJ = H2 + ½ O2 熱量を蓄える
原理:試験管で H2O -> H2,O2 -> 電流
太陽電池+水素発生:ボンベに備蓄して,使用 !!集光型:3つの波長を利用: 0.7-1.3, 1.3-1.5, 1.5-3 eV
エネルギー効率 (太陽光,水素発生) 24.4%
*触媒:Pt -> 貴金属でない物Ta3N5 UV, 可視光で (東大堂免教授)
-> 太陽光の「水素プラント」生産に向いている
*「3層型・集光型太陽電池」 はよく知られる
宇宙では,実績がある半導体の太陽電池
しかし,レアメタル種を使用(III-V族のGa-In など)
31Ga, 49In III族
15P, 33As V族
-> いまの元素では,将来は限界になる !? (第5章参照)
◼ 仕事: 2原子分子(1 mol)を,700気圧に圧縮
理想気体との違い(5/2*R)
2 1
4
5ln( / )
25
1mol 8.31J/K mol 297K ln7002
8.08 10 J
80.8kJ
W nRT V V=
=
=
=
◼ Ptの産出量(2004,kg)
白金族元素
白金 78Pt,パラジウム 46Pd,イリジウム 77Ir
1 kgあたり5.2万ドル(2010)
• 南アフリカ共和国 160,013 (74.8 %) 北東部に鉱山ある
• ロシア 36,000 (16.8 %) 中央北部に鉱山
• カナダ 7,000 (3.3 %)
• ジンバブエ 4,438(2.1%)
• アメリカ 4,040 (1.9%)
水素自動車は約200トン/年 使用
-> 残りは,約1万トン/1年消費200トン = 約 50年に?
◆電気自動車 Electric Vehicle
「未来」の乗り物 (であるはず…)
石油,原子力の電気では,いずれ過去の遺産になる。未来は,電気を太陽光,風力(電磁誘導)で蓄電する
⚫ 簡単な機構クラッチが不要 ->静か,よいレスポンス
⚫ 効率がよい
試算:ガソリン車7%,燃料電池車15%,電気自動車27%
⚫ 停電のとき,緊急に使える
-> 蓄電して,もとに戻せる
日産,リーフ
⚫航続距離は中距離
テスラ モデルS 90kWh,500km <-高い!
日産リーフ 400km 40KWh(2017年)
リチウムイオン電池
⚫急速充電(80%のレベル) 40分(日産)
- 「2,3時間に1回の休憩」にあわせて!
高速道路で,320km 程度
EVの充填箇所 日本:28,500か所(2017年)
-> 賢い乗り方を知るべき!(自然の太陽光,太陽電池ではランコストが高くなる)
◆車載用の電池
◆ リチウム・イオン電池
いまの方法 40 kWh – 100 kWh
◆ レドックスフロー電池
600 km/回 <-ただし,500 L の液体タンクで!
将来性あるのか?
据え付け(装置)用には向いている
◆ 電気鉄道
電車は,普通に使える「陸上の」乗り物
網の目に発達: デンマーク,メルボルン,パリ,日本, …
毎日には,自転車を活用する--デンマーク
◆高速鉄道は,多くの電気を消費する。
例)新幹線,超伝導リニア(新幹線の3倍の電力 !!)
リニアのため原子力発電の増設が必要か?
◆電気自動車:便利だが,コストは高くなる(?)
シェアリングで,必要なときに運転する (借りる)
◆君たちの町,の交通体系シミュレーション…
デンマーク
メルボルン
◆航空機の未来は?外国への旅,留学,商談… 夢は膨らむ
• 大量輸送の鍵は,人・貨物において,燃料(軽油)が続けば,確かに航空機は可能である。
• しかし,成層圏(下部)をジェット機が汚染している
(NOAAのデータを見るとで,1970年から急速に進む。
地球温暖化を加速化に)
-> ガソリン車と同じ未来構図では?
では,何が輸送でできるか?… 海を帆船で行く。未来の帆船で!
cf. アメリカ海洋大気庁
http://www.airbusjapan.com
第4部 風力と太陽発電
自然のエネルギーを賢くリンクして
◆ 風力発電,太陽発電: それぞれ長所を生かす
⚫風力発電
1日24時間,運転できる可能性 (A)
一部だけ休止して,システムを交換することができる
風がよわいときは休止 <-地域連携で風力を確保する
騒音の問題 -> 沖合風力発電を活用する
⚫太陽発電
1日 8-12時間程度で運転(季節による) (B)
夜は休止,昼間でも曇り/雨では休止
熱い機器:効率がさがる(半導体の特性) -- 30%ダウン ?
目次へ
◆ (A),(B)の良いところを使って発電する
その他に,長距離送電による利用⚫南北方向のエネルギーの輸送
比較的容易:山を越えるケーブルライン >1000km
実証がいる(中継地点,信頼性/バイパス,海峡…)
ときに,南北2国間の政治問題,治安(テロリスト)
⚫東西方向のエネルギーの輸送
大きな海の存在:必然に,ブロックごとに分ける?
国のあいだで,東(give)—西(take)で,力関係に?
大容量の海底ケーブルが必然
例)アメリカ(本土)-ハワイー日本,韓国,
一時(朝まで),開始を遅らす(どこかで蓄電)ことが必要
【考察】⚫太陽発電は,人間の営みに近い (夜は休み,など)
南北方向において,エネルギー輸送に威力を発揮
--例)北アフリカ -> ヨーロッパ
⚫風力発電は,東西方向の「夜」にエネルギーを輸送
早朝・深夜で,かつ両近隣へエネルギー輸送に
理由:昼の送電は,同じ経度での消費で一杯か?
交流送電 近場(設備が安い;送電ロス大きい) <- NG !
直流送電 欧米 50万kV (電流遮断が難しい -> 設備がいる)
高温超電導 (-196 ℃以下に保つ)
システムを極端に冷却,Leak(液体N2の漏れ)の対策が必要
第5部 残った問題:鉄とレアメタルの消費量の増加
◆鉄,レアメタル等の消費
青銅器そして鉄器への発達は,歴史が示すヨーロッパ、中東、インド、中国などは段階的;日本は特殊
ヒッタイト: BC 15C
秦:青銅器,春秋時代:BC 8C 鉄器
日本:青銅器と鉄器が一緒に(AD 1C-7C 外から輸入)
鉄:戦争武器,農工具,いまは橋・建物・機械・自動車紀元2050年までに,「資源が掘り尽くされる !?」
生活が向上,自由な消費行動が活性化消費国 Top 3:中国,インド,アメリカ (予想:全体の80%以上)
必要な元素で
埋蔵量の2倍以上必要:Mn, Zn, Pb, Cu, Ni, Sn, Sb, Ag, In, Au, Ga
埋蔵量の1~2倍必要: Fe, Al, Cr, Mo, W, Co, Li, Pt, Pd(予想:2005-2050年に,日本NIMS)
目次へ
既存採掘量 ,2005年から2050年の累積需要(出典:物質・材料研究機構 (NIMS))
現有の埋蔵量を各1(規格化)として (横軸は一切無関係)
1. 以上(赤い線)は,2050年までに埋蔵量を超える…
現在の結論として
◆風力発電,太陽電池,水力発電,そしてバイオマス等あらゆるものを利用していく石油,天然ガス,原子力,石炭,…は必ず枯渇する。地球の温暖化をもたらす(異常気象が多発)
◆近いところ:電気自動車 (シェアリングを活用)人間が動くより,電子ネットワークを活用自転車:ヨーロッパ(中北欧)は先進国!
◆遠いところ:電気鉄道 損失の少ない移動手段として高速移動手段はいずれ前世紀のものに。
帆船(風力+電気) 国内,外国に使える飛行船 <-容量が少ない
近い未来のエネルギー: 100年後 目次へ
風力,太陽光,水力発電が指し示す 「再生可能エネルギー」
を軸にして,この未来エネルギーを,
1. 未来エネルギーの予想,2. 人類活動のためのエネルギー,
3.省エネルギーの移動手段,4. 風力,太陽発電どうしのリンク,
5. 今後:鉄とレアメタル等の消費量,そして総括,で考えた。
未来のエネルギーは,自然のなかに求められる。
1.風力 -> 電磁誘導 -> 電気に,また風力 -> 機械力の利用,
2.太陽光である太陽電池により蓄電して,利用,
3.水力発電。その他,バイオマスなどの活用。
石油,天然ガス,原子力エネルギーは枯渇する。
他の選択をすべきである。資源の浪費は解決すべき課題。
近い未来のエネルギー (総まとめ)
The Netherlands is making moves to ban all non-electric vehicles by 2025 –ScienceAlert http://www.sciencealert.com/the-netherlands-is-making-moves-to-ban-all-non-electric-vehicles-by-2025
オランダ:電気自動車以外は10年で禁止 !? (2016)Below-0m island…(多くが水面より低い国土)
山の夕昏はるか
Photo: M.Tanaka ,Tsurugi (Nagano)