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高圧ガスボンベと化学物質・毒劇物・水銀等の管理について
~環境ISO内部監査の確認ポイントより~
参考:高圧ガス保安法・毒物及び劇物取締法
作成:環境ISO事務局
高圧ガスボンベとは・・・
気体を貯蔵、運搬する際に用いられる完全密閉が可能な容器
(酸素、窒素、水素、アルゴン、二酸化炭素など)
<危険性>・火災などで火炎にさらされると爆発する。・強い衝撃を与えると爆発する。・ガス漏洩で室内に充満したガスが爆発する。・高濃度のガスを吸入すると,失神,即死する。
内部監査では必ず現場確認をします。• 所有者不明のボンベがないか• 使用されず放置されているボンベがないか• 大地震でも倒れないか(転倒防止措置の有無)
• 所有者がわかるタグがついているか• 管理台帳があるか
高圧ガスボンベのチェック
高圧ガスボンベを所持している場合
使用予定があるボンベ
口頭質問
使用予定がないボンベ 所有者不明のボンベ
重大な要改善点 重大な要改善点
速やかに業者に返却する。業者がわからない場合と小型(買取になるため)の場合は、総合安全衛生管理機構に連絡し廃棄業者を紹介してもらう。【連絡先】 総合安全衛生管理機構のククリス事務局
(内線:4488,e-mail: [email protected])
現場確認
高圧ガスボンベの使用状況の確認
使用中のボンベ 使用していないボンベ
1)転倒防止措置の確認 (▶ 不十分な場合は重大)2)所有者明記の工夫の確認 (▶ 無しは観察)3)管理台帳(受払簿)の確認 (▶ 無しは重大)
1)今後の使用予定の有無の確認 ( ▶ 無しは重大)2)所有者の確認 ( ▶ 不明は重大)3)転倒防止措置の確認 ( ▶ 不十分な場合は重大)4)所有者明記の工夫の確認 ( ▶ 無しは観察)5)管理台帳(受払簿)の確認 (▶ 無しは重大)
1)転倒防止措置の確認2)所有者明記の工夫の確認3)管理台帳(受払簿)の確認を行う。
高圧ガスボンベの使用状況の確認方法
観点① 装置に繋がっていたら使用中
観点② 圧力調整弁(レギレーター)が付いていたら使用中
注) 圧力調整弁がついていても、装置に繋がっていない場合は、長期間使用していない可能性が高い。(→左写真)
長期間使用しない場合は、キャップをかぶせること(→右写真)
現場確認のポイント
注) 複数のユニットが混在しているフロアでは、廊下などの共通エリアにボンベを保管している場合があるので、内部監査では共有エリアも確認する。
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使用中のボンベのチェックポイント
1) 転倒防止措置ができているか
鎖や専用バンドで、壁や固定机などに固定されており、地震で倒れないようになっているか
注) ボンベスタンドに載せている場合でも、スタンドそのものが床にビスで固定されていたり、壁に固定されていないと、転倒防止措置が十分とはいえない。ただし、壁と固定装置の間に挟まって動かないなど、固定されているのと同じ状況であればOK。→大地震が起きた時に転倒しないかどうか、監査員の目で見て判断する。
転倒防止措置が取られていない場合・不十分な場合 ▶▶▶重大な要改善点
現場確認のポイント
【現場確認のポイント】 使用中のボンベのチェックポイント
2) 所有者(=管理者)が見てわかるような工夫がされているか(名札等)
所有者名などを明記した名札等を、鎖や紐などでぶら下げる形が望ましい。(ボンベ管理上、ボンベに名札等を直接貼付するのは良くない)
※管理者が誰が見ても明確な場合(個人の実験室に所持している、誰の実験かがわかるような状態で実験中であるなど)は名札等をつけなくてもよい。
参考例)
総合安全衛生管理機構のボンベの名札の記載事項・コース名・使用・管理者氏名・内線番号・ガスの種類・緊急連絡先(教員の携帯番号)
所有者がわかる工夫がされていない場合 ▶▶▶観察
現場確認のポイント
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・ ボンベの管理台帳(受払簿)を用意して研究室で保管していること。(高圧ガス保安法
で作成義務あり)。充てん容器の記号及び番号、充てん容器ごとの高圧ガスの種類、授受先並びに授受年月日(購入した場合)、又は充てん年月日(自ら充てんした場合)を記入しておくこと。 ※高圧ガス保安法で定められている。
【現場確認のポイント】 使用中のボンベのチェックポイント
3) 管理台帳(受払簿)の確認
現場確認のポイント
ボンベの管理台帳を用意していない、記入していない場合 ▶▶▶重大
化学物質・毒劇物の管理チェック■化学物質管理のチェックポイント
①化学物質取り扱い責任者
②「化学物質等の正しい使用・管理・廃棄のためのチェックシート」 の記入
③化学物質管理システム「CUCRIS(ククリス)」の登録
④転倒防止措置
⑤化学物質安全データシート(SDS)が参照できる状態にあるか
■毒劇物管理のチェックポイント(上記①~⑤に加えて)
⑥毒劇物は専用保管庫に保管し、施錠管理する
⑦保管庫の鍵は、化学物質取扱責任者が責任をもって管理する。
⑧保管庫に指定された様式(ステッカー貼付等)で表示する。
⑨管理簿に所定の項目を記入する。
⑩毒劇物の残量と管理簿について定期的に照合する。
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①化学物質取り扱い責任者
• 必ず最新版に記入する。▼総合安全衛生管理機構のホームページからダウンロード可
http://hschome-gw.hsc.chiba-u.ac.jp/roudouanzen.html
未記入の場合 ▶▶▶重大な要改善点
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②「化学物質等の正しい使用・管理・廃棄のためのチェックシート 」
の記入
部局における化学物質管理体制
• 部局に1名 「化学物質管理責任者」
• 補佐役 「化学物質管理者」がいる場合もある
• 各研究室に「化学物質取扱責任者」
を配置して管理を行っている。
化学物質取扱責任者が不明の場合 ▶▶▶重大な要改善点
化学物質管理
2007年度以降に購入した薬品・試薬等は必ずククリスで管理(購入・廃棄)を行う。
薬品・試薬の登録は、購入時に必ず行う。
③化学物質管理システム「CUCRIS(ククリス)」の登録
ククリスが運用されていない・登録されていない薬品がある場合 ▶▶▶重大な要改善点12
化学物質管理
④転倒防止措置
観点 ・保管棚の中で個々の薬品ビンが倒れないかどうか
・大地震で保管棚ごと倒れないかどうか
棚の中でビンが倒れないように、バット等に小分けして入れている。
専用の薬品庫に入れていれば安全。
だが、薬品庫ごと倒れないように、床・壁・天井に固定する必要あり。
転倒防止バーのある、実験台の棚に並べている。
転倒防止措置が不十分の場合 ▶▶▶毒劇物:重大な要改善点その他の化学物質:軽微な要改善点
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化学物質管理
⑤化学物質安全データシート(SDS)が参照できる状態にあるか
例) SDS(Safety Data Sheet)旧名称 MSDS
化学物質安全データシート(SDS)とは、薬品・試薬の危険性や取扱い,漏れた時の対処方法など、実験者の安全と環境のために必要な知識が記載されているシートです。必要な時(新規に購入した時,新しい構成員にSDSを見るように指導するとき,etc.)にすみやかに閲覧できるのであれば、保存は紙媒体でもPC画面でも問題ありません。
SDSが参照できる状況にない場合 ▶▶▶軽微な要改善点14
化学物質管理
毒劇物管理の監査(毒物及び劇物取締法)
⑥.毒劇物は専用保管庫に保管し、施錠管理していますか。外部の人が勝手に持って行けないような工夫をする。
すぐ分かる場所に鍵を置いておくことは厳禁。
⑦.保管庫の鍵について、化学物質取扱責任者が責任をもって管理していますか。
専用保管庫ではないor施錠していないor施錠されているものの鍵が放置されている ▶▶▶重大な要改善点
鍵を化学物質取扱責任者が管理していない▶▶▶重大な要改善点
毒劇物管理
⑧.保管庫に毒劇物であることを指定された様式(ステッカー貼付等)で表示していますか。
• 緊急時に備え、保管庫に指定された様式で「医薬用外毒物」または「医薬用外劇物」の表示を貼る。
• ステッカーが必要な場合は環境ISO事務局に連絡する
(内線:西千葉3572、亥鼻5499、松戸・柏の葉8829)
表示がない ▶▶▶重大な要改善点
⑨.管理簿に品名、受入量(購入時の量)、使用年月日、使用量、残量、使用者を記入して保管していますか。
• 毒劇物について薬品瓶ごとに管理簿を備える。
• 管理簿には品名、受入量(購入時の量)、使用日、使用者、使用量、残量を記入する。
• 毎回使用するたびに、管理簿を記入し、常に在庫量を把握する。
• 定期的に残量と管理簿を照合する。
⑩.毒劇物の残量と管理簿について、化学物質取扱責任者が定期的に照合していますか。
定期的に照合していない▶▶▶重大な要改善点
毒劇物管理
※毒劇物管理簿の様式は「安全衛生管理マニュアル改訂第3版」のp.178に収録。
マニュアルは総合安全衛生管理機構のホームページからダウンロード可http://hschome-gw.hsc.chiba-u.ac.jp/roudouanzen.html (学内限定)
管理簿がないor使用量の記録がない、管理簿に所定の項目のいずれかの記載がない ▶▶▶重大な要改善点
(出典)https://www.env.go.jp/chemi/tmms/suigin_leaflet_law.pdf
水銀等=毒物なので、毒劇法に基づくステッカーが貼られているはず、そのステッカーの脇に水銀等の名称を表示してください。
2018年度
変更!