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「都市空間部門」「景観まちづくり活動・教育部門」 受賞地区・活動の紹介 平成28年度は、「都市空間部門」に加え、昨年度、景観法10周年記念として実施した「景観づくり活動部門」と 「景観教育・普及啓発部門」を統合し、新たに「景観まちづくり活動・教育部門」 として 実施しました! 平成28年度 都市景観大賞 今年度の国土交通大臣賞 の表彰式は、「まちづくり月間」期間中に国土交通省の後援のもと、「都市景観の日実行委員会」と「まちづくり月間全 国的行事実行委員会」との共催で開催致しました「まちづくりと景観を考える全国大会」にて採り行われました。 本大会では国土交通大臣表彰状授与の他、受賞者による事例発表、隈研吾氏(株式会社隈研吾建築都市設計事務所主宰)による特別講演を 行いました。 特別講演の様子: テーマ:「大災害と景観」 師:建築家・株式会社隈研吾 建築都市設計事務所 主宰 東京大学 教授 研吾 氏 主催・来賓挨拶 事例発表 事例発表の様子: 「景観まちづくり活動・教育部門」大賞 発表者:福島県立喜多方桐桜高等学校 34一條 日菜乃 氏、木戸 香琳 氏 半澤 美羽 氏、 渡部 眞歩 氏 会場の様子: 下:受賞地区のパネルを展示 表彰式授与の様子: 石井啓一国土交通大臣から表彰状 を授与 会場の様子 特別講演 表彰式授与 上:主催挨拶 (「都市景観の日」実行委員会 会長 小澤 一郎) 下:来賓挨拶 (国土交通大臣 石井 啓一)

受賞地区・活動の紹介 · 受賞地区・活動の紹介. 平成. 28. 年度は、「都市空間部門」に加え、昨年度、景観法10周年記念として実施した「景観づくり活動部門」と

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Page 1: 受賞地区・活動の紹介 · 受賞地区・活動の紹介. 平成. 28. 年度は、「都市空間部門」に加え、昨年度、景観法10周年記念として実施した「景観づくり活動部門」と

「都市空間部門」「景観まちづくり活動・教育部門」受賞地区・活動の紹介

平成28年度は、「都市空間部門」に加え、昨年度、景観法10周年記念として実施した「景観づくり活動部門」と「景観教育・普及啓発部門」を統合し、新たに「景観まちづくり活動・教育部門」として実施しました!

平成28年度 都市景観大賞

今年度の国土交通大臣賞の表彰式は、「まちづくり月間」期間中に国土交通省の後援のもと、「都市景観の日実行委員会」と「まちづくり月間全

国的行事実行委員会」との共催で開催致しました「まちづくりと景観を考える全国大会」にて採り行われました。

本大会では国土交通大臣表彰状授与の他、受賞者による事例発表、隈研吾氏(株式会社隈研吾建築都市設計事務所主宰)による特別講演を

行いました。

特別講演の様子:テーマ:「大災害と景観」講 師:建築家・株式会社隈研吾

建築都市設計事務所 主宰東京大学 教授隈 研吾 氏

主催・来賓挨拶 事例発表

事例発表の様子:「景観まちづくり活動・教育部門」大賞発表者:福島県立喜多方桐桜高等学校

3年4組一條 日菜乃氏、木戸 香琳 氏半澤 美羽氏、 渡部 眞歩 氏

会場の様子:下:受賞地区のパネルを展示

表彰式授与の様子:

石井啓一国土交通大臣から表彰状を授与

会場の様子特別講演表彰式授与

上:主催挨拶(「都市景観の日」実行委員会

会長 小澤 一郎)下:来賓挨拶

(国土交通大臣 石井 啓一)

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■地区名:越谷レイクタウン地区

■応募者:埼玉県越谷県土整備事務所、越谷市、(一財)越谷市観光協会、

(独)都市再生機構首都圏ニュータウン本部

■面 積:約225.6 ha ■所在地:埼玉県越谷市

地区概要

平成28年度 都市景観大賞(都市空間部門) 受賞地区の紹介大 賞(国土交通大臣賞)

NO.1

「越谷レイクタウン特定土地区画整理事業」により、大相模調整池と新市街地を一体的に整備。JR武蔵野線の新駅設置による鉄道利便性を活かしながら、水辺空間と共生する住宅地や商業・業務施設、公共施設の整備を図った。調整池周辺では、様々な市民団体による多彩な活動が展開されている。

●「総合治水対策としての調整池の整備と、新市街地整備を一体的な事業として行った当地区のまちづくりが評価され、大変うれしい。」

(越谷市・鈴木功都市計画課長)(新聞記事より抜粋)

報道記事等

↑表彰式の様子(UR都市機構HPより)

審査講評(委員の講評等から抜粋)

治水という公共事業を景観重視の地域づくりに結び付ける発送の転換で、スケールの大きな水の風景を創造したと評価。また、大相模調整池周辺では、小型ヨットを使ったレクリエーションはじめ、様々な市民団体による多彩な活動が展開されている点でも高く評価された。

受賞者の声

↑観光ガイドブックに受賞記事掲載(越谷市HPより)

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■地区名:新川千本桜沿川地区

■応募者:新川千本桜の会、江戸川区

■面 積:約39.0 ha ■所在地:東京都江戸川区

平成28年度 都市景観大賞(都市空間部門) 受賞地区の紹介大 賞(国土交通大臣賞)

NO.2

地区概要

かさ上げしたコンクリート護岸で囲まれた川沿いの一帯を、桜並木の遊歩道や人道橋、水辺交流施設がある水辺空間に作り変えた。計画や工事段階で「新川千本桜の会」が大きく関わった点が特徴的であり、「桜基金」約8600万円を活用して植えられた718本の桜は新しい名所となり、開花時期は祭りが開催されるなど、賑わいを見せている。

●「住民と一体となって整備してきた町づくりの集大成が評価されうれしい限り。これを機に、さらなるにぎわいにつながれば。」

(江戸川区・担当者)(新聞記事より抜粋)

報道記事等

↑表彰式の様子(江戸川区HPより)

審査講評(委員の講評等から抜粋)

地域の手で再生された水辺は心地よい場として普段の環境の豊かさを保証している。沿川の個人や企業も自主的に景観形成に協力し、この場所を縁とした市民生活が展開するなどポジティブな連関が生まれた点が評価された。

受賞者の声

受賞や表彰式の様子は江戸川区の広報等で掲載されています。

Page 4: 受賞地区・活動の紹介 · 受賞地区・活動の紹介. 平成. 28. 年度は、「都市空間部門」に加え、昨年度、景観法10周年記念として実施した「景観づくり活動部門」と

■地区名:旧調布富士見町住宅地区

■応募者:調布富士見町住宅マンション建替組合、調布市株式会社 NEXT ARCHITECT&ASSOCIATES

■面 積:約1.6ha ■所在地:東京都調布市

地区概要

平成28年度 都市景観大賞(都市空間部門) 受賞地区の紹介大 賞(国土交通大臣賞)

NO.3

団地住民が地域との関わりの中で持っていた課題(交差点の危険性や公園へのアプローチの悪さ等)を住民と調布市で共有化し、団地の建替えと同時に市道を付け替え、「コミュニティ街路」として再生することで整備。敷地全体が一体的にデザインされた心地よいコミュニティ空間を実現している。

●「昭和40年代に建設された大規模団地において建替え時期が到来しているが、街の再生を街路空間を含めて行う事による先駆的な事例である。今後も都市の再生事業を中心に美しい景観を生み出していけるよう努力して参ります。」

(旭化成不動産レジデンス株式会社HPより抜粋)

報道記事等

↑表彰式の様子(調布市HPより)

審査講評(委員の講評等から抜粋)

近年大きな課題となっている団地の建替えを、単に建物更新に終わらせず、住民、事業者、設計者、市で検討や議論を重ね成し遂げたプロセスと、地区の中央に魅力的なコミュニティ街路を生み出し、美しい景観を創造したアイディアが高く評価された。

受賞者の声

↑アトラス調布の広告(上と下)

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■地区名:旧東海道二川宿地区

■応募者:豊橋市、‘二川宿’まちづくり会、大岩町東まちづくり会、大岩中まちづくり会、NPO法人二川宿、二川・大岩まちづくり協議会、岩屋緑地に親しむ会、二川リンケージ、二川つるし飾りの会、国立大学法人豊橋技術科学大学

■面 積:約35.5 ha ■所在地:愛知県豊橋市

地区概要

平成28年度 都市景観大賞(都市空間部門) 受賞地区の紹介大 賞(国土交通大臣賞)

NO.4

旧東海道33番目の宿場町。市は、83年に大学と共に歴史的資源の調査を開始、07年に旧宿場町沿道を「二川宿景観形成地区」に指定。本陣や旅籠屋「清明屋」、商家「駒屋」等の地域財産を順次復元し、公開するほか、建物や工作物のデザイン統一、更には市民団体のイベントや街道沿いのつるし飾り等により風情ある街並みを形成している。

●「受賞で二川宿という名前を世間に知ってもらういい機会。交通量の多さや電柱の地中化、団体の高齢化などの課題もあるが、JR二川駅まで景観形成を進めたい。」と意欲を燃やす。(NPO法人二川宿・山本忠義理事長)

(新聞記事より抜粋)

報道記事等

↑表彰式の様子 参加者の集合写真(豊橋市HPより)

審査講評(委員の講評等から抜粋)

重伝建地区のような連続した町並みが残るわけではないが、受け継がれた本陣、旅籠屋、商家などの地域財産を活かし、自治体と住民、大学が長年一体となり進めてきた歴史的町並み整備が評価された。住民活動が年々広がりを見せている点も評価された。

受賞者の声↑受賞記念パネルがされ、イベント時には、まちなかにて展示されている

Page 6: 受賞地区・活動の紹介 · 受賞地区・活動の紹介. 平成. 28. 年度は、「都市空間部門」に加え、昨年度、景観法10周年記念として実施した「景観づくり活動部門」と

■地区名:ロープウェー街・大街道周辺地区

■応募者:松山ロープウェー商店街振興組合、松山ロープウェー中央商店街振興組合、松山大街道商店街振興組合、森ビル株式会社、国土交通省松山河川国道事務所、松山市

■面 積:約5.6 ha ■所在地:愛媛県松山市

平成28年度 都市景観大賞(都市空間部門) 受賞地区の紹介大 賞(国土交通大臣賞)

NO.5

地区概要

国道11号を中心に北側が松山城へ続く観光エリア「ロープウェー街」、南側には市内最大のアーケード街がある商業エリア「大街道」が隣接する地区で、ロープウェー街は民間による任意の「まちづくりガイドライン」に基づく沿道建物のファサード整備、大街道では再開発ビルの建設やアーケード整備等、官民連携で景観整備により組んでいる。

●「今後も市民や関係者と 連携しながら全国に誇れる景観まちづくりを進めていきたい。」(野志克仁市長)

●「ガイドラインを13年間守り続けた、まちづくり気概が評価された。観光客にも地元にも愛されるまちであり続けたい。」(松山ロープウェー商店街振興組合・藤島副理事長)(新聞記事より抜粋)

報道記事等

審査講評(委員の講評等から抜粋)

商店街組合作成の「まちづくりガイドライン」に基づいてファサードを整備したロープウェー街の取組みのほか、電柱の地中化や舗装材の色彩を統一した市の道路整備等、地域と行政が一体となって景観を形成されており、手づくり的な景観・街づくりの手本といえると評価された。

受賞者の声

↑上:愛媛新聞 右:毎日新聞 左:朝日新聞から写真抜粋

Page 7: 受賞地区・活動の紹介 · 受賞地区・活動の紹介. 平成. 28. 年度は、「都市空間部門」に加え、昨年度、景観法10周年記念として実施した「景観づくり活動部門」と

■地区名:警固公園周辺地区

■応募者:福岡市、福岡大学工学部景観まちづくり研究室、アーバンデザインコンサルタント、警固公園対策会議

■面 積:約 1.1ha ■所在地:福岡県福岡市

平成28年度 都市景観大賞(都市空間部門) 受賞地区の紹介優秀賞((公財)都市づくりパブリックデザインセンター理事長賞)

NO.6

地区概要

防犯と景観の両立を目指して産官学民連携で景観整備に取り組んでいる。実施設計にあたっては、アドバイザーである福岡大学によるヒアリング調査や利用行動調査が実施され、デザイン提案に反映されている。結果、隣接する商業施設が同公園のデザインに合わせ、壁面をガラス張りにする等、調和のとれた景観づくりに協力している。

●「素晴らしい地域まちづくりに参加できたこととともに皆さまのご指導、ご支援に感謝申し上げます。」

(アーバンデザインコンサルタントHPより抜粋)

報道記事等

審査講評(委員の講評等から抜粋)

負の遺産となっていた公園が、世代を超えた市民の憩いの場として生まれ変わり、「地域の資産価値を高める」という公園本来の力を引き出し、地域活性化につながった事例として波及効果が高い。十分な動線・実態調査に基づいて設計され、利活用されている様子は、公園再生の在り方を示すものであり、優秀賞にふさわしいと評価された。

受賞者の声

↑NETIB-NEWS

Page 8: 受賞地区・活動の紹介 · 受賞地区・活動の紹介. 平成. 28. 年度は、「都市空間部門」に加え、昨年度、景観法10周年記念として実施した「景観づくり活動部門」と

■地区名:新蛇田地区

■応募者:石巻市

■面 積:46.5 ha ■所在地:宮城県石巻市

平成28年度 都市景観大賞(都市空間部門) 受賞地区の紹介特別賞((公財)都市づくりパブリックデザインセンター理事長賞)

NO.7

地区概要

石巻市が東日本大震災の被災者向けに整備を進める復興モデルニュータウン地区。14年1月に第1期の宅地供給を開始、15年3月に災害公営住宅の入居が始まり、同年11月に「まちびらき」を実施した。JR仙石線に新駅を設置し、駅へ続く歩行者専用空間を軸に「憩いの空間」や「水辺の空間」を配置。住民が心穏やかに過ごせるスペースを整備した。

●「新蛇田に住む人の交流やコミュニティ創出が重要。受賞を契機に更なる復興の加速化を図り、良好な住環境づくりを進めたい。スマートコミュニティ事業についても発信していく。」(亀山紘市長)

(新聞記事より抜粋)

報道記事等

審査講評(委員の講評等から抜粋)

被災者への早期住宅供給に加え、住民の交流を促しコミュニティ創出につなげる魅力ある景観形成を目指し整備を図り、復興のシンボルとして快適な住環境を創造。居住者の健康や防災、ライフスタイルを意識した空間づくり等、次世代につながる取組みも評価された。

受賞者の声

↑上:石巻日日新聞左:石巻かほく新聞から

写真抜粋

Page 9: 受賞地区・活動の紹介 · 受賞地区・活動の紹介. 平成. 28. 年度は、「都市空間部門」に加え、昨年度、景観法10周年記念として実施した「景観づくり活動部門」と

■活動名:南町2850プロジェクト ~喜多方市小田付地区 空き家・空き地の再生~

■応募者:会津北方小田付郷町衆会、福島県立喜多方桐桜高等学校、株式会社ワークヴィジョンズ、福島県建築士会 喜多方支部、株式会社 光進都市コンサルタント、福島県喜多方建設事務所、喜多方市、公益財団法人 福島県区画整理協会

■所在地:福島県喜多方市(小田付地区)

平成28年度 都市景観大賞(景観まちづくり活動・教育部門)受賞活動の紹介大 賞(国土交通大臣賞)

NO.1

↑喜多方桐桜高等学校の生徒代表の4名が表彰式にて、活動の事例発表を行った。

↑福島民友新聞

活動概要

東日本大震災で蔵の壁が一部崩壊した事をきっかけに、町衆会が中心となり桐桜高校などの協力を得て、南町2850プロジェクトが始まった。喜多方の蔵文化の継承を目的に、壁の塗り替えや屋内の改修、芝やレンガ敷きの路地等を整備した。高校生が地元や職人と一緒にワークショップを積み重ねて施工まで実施し、貴重な経験を積んでいる。

●「受賞は励みになる。蔵などの昔ながらの景観を守り、残しながら活気に満ちた地域をつくっていきたい。」

(会津北方小田付郷町衆会・伊関会長)(新聞記事より抜粋)

審査講評(委員の講評等から抜粋)

高校生がまちに出て、まち歩き、施工ワークショップを通じて、地元の人や職人等との交流を行い、実際にまちを変える事により、まちの人の刺激を与えている。さらに高校生が考えたプランをもとに実際に施工した現場が、将来もまちの風景として残っていく活動は、人材育成としても独自性のある取組みであり、大賞としてふさわしいと評価された。

受賞者の声

報道記事等

↑受賞祝賀会の様子(福島民報社)

↑表彰式(事例発表)の様子(福島民報社)

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■活動名:景観まちづくり 街のみんなでおもてなし「福江*つるし飾りロード」

■応募者:清田・福江校区まちづくり推進協議会

■所在地:愛知県田原市(福江地区)

平成28年度 都市景観大賞(景観まちづくり活動・教育部門)受賞活動の紹介大 賞(国土交通大臣賞)

NO.2

↑受賞を市長に報告した記事が「広報たわら」に掲載。(活動の様子の写真を抜粋)

東愛知新聞→

活動概要

地区を流れる免々川を中心に商店街の軒先を統一の暖簾やつるし飾りなどの装飾で彩り、地域への来訪者を“おもてなし”しようと活動を開始。地域衰退が不安視される中、誘客性や周遊性を高めるため3年程前から本格的に始動し、今では地元住民から園児、小中高生までは活動に加わる等、地域全体へ波及するまでに発展している。

●「活動が評価されとても光栄。地元全体で街を盛り上げる共通意識が生まれた。」(山下政良市長)

● 「地道に続けてきた活動が評価され、うれしい。子どもが愛着を持つことができる街にしていきたい。」(協議会・宮川敏彦会長)

(新聞記事より抜粋)

審査講評(委員の講評等から抜粋)

子供たちや地域住民、関係団体が協力して、早咲きの河津桜や菜の花とマッチしたつるし飾りやひな人形で景観を形成し、まちおこしにつなげており、地域内の教育機関がそれぞれの特色を出しながら、「まちの人々のつながり」が生まれている点が評価された。箱モノにとらわれないソフト事業が先行する活動の継続にも期待している。

受賞者の声

報道記事等

↓来春のイベントに向け、田原市立福江中学校1年生70人が民家の軒先に飾るつるし飾りづくりを実施。(東日新聞)

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■活動名:西鉄柳川駅周辺に於ける市民・事業者・行政・専門家による景観まちづくりの取り組み

■応募者:柳川市、西日本鉄道株式会社、西鉄柳川駅周辺地区デザイン検討会議、

柳川市立藤吉小学校 育友会 父親委員会

■所在地:福岡県柳川市(西鉄柳川駅周辺地区)

平成28年度 都市景観大賞(景観まちづくり活動・教育部門)受賞活動の紹介大 賞(国土交通大臣賞)

NO.3

↑受賞報告(藤吉小学校育友会新聞より)

活動概要

平成23年に西鉄柳川駅や周辺地区の整備に合わせ、有識者や西鉄、市からなる検討会議を発足。地区の機能やデザイン等、27年度までに9回に渡り検討。同時に市民ワークショップや地元の藤吉小学校の児童と保護者による「モノづくりワークショップ」も開催、参画した市民が主体となり、駅前利活用や活性化へ向けた新たな景観まちづくりの取り組みが生まれている。

●「今回の受賞は素晴らしい事。今後も市民と一緒に景観づくりをやっていきたい。」(金子健次市長)

●「ローカルな町から何かを日本一にしようという意気込みで取り組んだ結果の大賞。うれしい。」(育友会・橋本憲之会長)

(新聞記事より抜粋)

審査講評(委員の講評等から抜粋)

本プロジェクトの実施によって、まちの構造・空間の問題が解決されたのみならず、地域を担う人材のネットワークが新たに形成されている。これまで地域に関わることが少なかった父親の役割や存在感が増し、子供たちがそこに関わることで、次世代の種もまかれている。これは景観まちづくりがめざす理想型のひとつであるといえよう。

受賞者の声

報道記事等

有明新報→

↑柳川市の市政功労表彰者(25人、2団体)に

西鉄柳川駅周辺の整備と合わせた市民参画

の取り組みに積極的に参加・協力した藤吉小

学校育友会父親委員会も「市民の模範と認め

られる行為」として表彰された。

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■活動名:高校生と共に進めるイザベラ・バードの古道復元活動

■応募者:諏訪峠古道保存会

■所在地:山形県川西町(小松地区)

平成28年度 都市景観大賞(景観まちづくり活動・教育部門)受賞活動の紹介 NO.4

活動概要

単なる古道整備に終わる活動ではなく、バードが辿った道をトータルな景観として完成させながら、歴史教育やまちづくり活動の生きた教材として古道を復元。地域の宝物を次世代に残し、その自覚と誇りを、自らの行動によって体得させようとするもので、高校生等の若者と地元住民が一体となった地域創生につながる景観活動である。

審査講評(委員の講評等から抜粋)

イザベラ・バードが明治時代に日本奥地紀行に記した諏訪峠に注目し、彼女が旅した古道を復元させようという発想はユニークである。特に、地元置賜農業高校の生徒が課題研究という授業の一貫として、山道を切り開きながら古道を歩ける形に整備し、彼女が「東洋のアルカディア」と評した場所といわれる山頂にアクセスできるようになったことは大変素晴らしい。現在でも、そのポイントから美しい眺望景観を楽しむことができる。また、生徒がこの活動を通じて、郷土の歴史や魅力を学習した点も評価できる。

優秀賞((公財)都市づくりパブリックデザインセンター理事長賞)

↑次世代継承事業として、地元農業高校生ガイドの養成講座を開講。

→整備された頂上付近。丸太で椅子も製作した。

←JR駅からハイキングに参加した観光客と高校生や小学生のガイド

Page 13: 受賞地区・活動の紹介 · 受賞地区・活動の紹介. 平成. 28. 年度は、「都市空間部門」に加え、昨年度、景観法10周年記念として実施した「景観づくり活動部門」と

■活動名:まちづくり総合学習

■応募者:いわき市立久之浜第一小学校、久之浜大久地区まちづくりサポートチーム

■所在地:福島県いわき市(久之浜・大久地区)

平成28年度 都市景観大賞(景観まちづくり活動・教育部門)受賞活動の紹介 NO.5

活動概要

震災復興が進む中、地元の小学校である久之浜第一小学校と、建築家が多く在籍する久之浜大久地区まちづくりサポートチームが震災後のまちづくり教育で連携し、「未来のまちづくりの担い手を育てること」「まちづくりを通して考える力を育むこと」を目標に授業やワークショップを共同で運営。最終成果は地域住民に向けて子ども達が発表した。

審査講評(委員の講評等から抜粋)

当地区は先の震災で甚大な被害を受けた地域であり、まさに現在進行形で復興が進められている地域でもある。本団体の活動はその地域にある久之浜第一小学校に於いて、総合的な学習を通してまちづくりへの提案を視野に入れた活動を展開している。カリキュラムを見てみると確かに随所にユニークな工夫が見られ興味深い。子どもたちの表現力を様々な形で表出させる試みもその一つである。

優秀賞((公財)都市づくりパブリックデザインセンター理事長賞)

↑ファシリテーター(サポートチーム&地元の方)と共にアイデアを出し合う 子どもたち。

→作成した地図をもとに模型を製作。

←子供たちが作成した模型。現在造成中の防災緑地をどの様にデザインするかの提案

●「受賞をきっかけに久之浜・大久地区の復興が進み、子供たちの思い描いた夢が実現する事を願う。」(鈴木広美校長)

(新聞記事より抜粋)

受賞者の声

Page 14: 受賞地区・活動の紹介 · 受賞地区・活動の紹介. 平成. 28. 年度は、「都市空間部門」に加え、昨年度、景観法10周年記念として実施した「景観づくり活動部門」と

■活動名:栗山みどりの保全事業(たろやまの郷)

■応募者:四街道市、栗山みどりの保全事業実行委員会

■所在地:千葉県四街道市(たろやまの郷)

平成28年度 都市景観大賞(景観まちづくり活動・教育部門)受賞活動の紹介 NO.6

↑市政だより「よつかいどう」より、受賞報告記事が掲載。

活動概要

首都圏の住宅都市に残る里山は手入れが行き届かず、荒れた休耕地になる事が少なくないが、たろやまの郷は、土地所有者のご厚意により土地を借り受け、市と栗山みどりの保全事業実行委員会の協働により、昭和30年代の里山風景の再生を目指した保全、整備を実施。市内外から自然と触れ合う憩いの場として再生、生物多様性も回復しつつある。

●「評価されたように、たろやまの郷は、市民団体の特徴が感じられるエリア分けがされている。27年5月に全面供用が開始され、誰もが散策を楽しめるようになった。ぜひ身近な自然を感じてほしい。」 (市政だよりより抜粋)

審査講評(委員の講評等から抜粋)

市内にある自然保護団体6団体がそれぞれ自分たちの得意分野を担当し、日々の活動を行っている点が活動の魅力であり、活動の持続も期待できる。また、土地所有者、地元自治会、6つの組織からなる実行委員会の円滑な仲介や連絡を担ってきた行政サポートもしっかりと整えられている等、総合的に判断した結果から優秀賞にふさわしいと評価された。

受賞者の声

報道記事等

優秀賞((公財)都市づくりパブリックデザインセンター理事長賞)

Page 15: 受賞地区・活動の紹介 · 受賞地区・活動の紹介. 平成. 28. 年度は、「都市空間部門」に加え、昨年度、景観法10周年記念として実施した「景観づくり活動部門」と

■活動名:ふじさわこどもまちづくり会議

■応募者:ふじさわこどもまちづくり会議実行委員会

■所在地:神奈川県藤沢市(藤沢市内全区)

平成28年度 都市景観大賞(景観まちづくり活動・教育部門)受賞活動の紹介 NO.7

活動概要

藤沢市内の小学生を対象にした『自分たちの30年後のまち』について考える体験型ワークショップであり、毎年1回、市内1地区を選定し、地元公民館を中心に活動を実施している。スタッフは、市民と市内外の大学生ボランティアが中心となっており、近年では参加した子ども達が中学生・社会人スタッフとして活動を支えるようになり、継続される理念・まちづくりの基盤が生まれている。

審査講評(委員の講評等から抜粋)

小学生を対象に、「自分たちの30年後のまち」を考え、最終的には縮尺1/500で畳3帖程度の大きな模型を製作するプログラムは、大変興味深い。毎年市内の地域を変えながら、本年19年目を迎えるこの継続的な活動は、他都市にも広がりを見せ、高く評価できる。また実施にあたって、地元住民はもちろん、藤沢市教育委員会、スタッフとして多くの大学生が連携、協力している点もすばらしい。

優秀賞((公財)都市づくりパブリックデザインセンター理事長賞)

↑完成写真。こども達が考えた1/500の都市計画模型を前にスタッフと一緒に記念撮影。

→まちのルールは子どもたち全員で決めました。

←クイズやスタンプラリーを用いた 探検手帳をもとに、まちの理解を深めている。

Page 16: 受賞地区・活動の紹介 · 受賞地区・活動の紹介. 平成. 28. 年度は、「都市空間部門」に加え、昨年度、景観法10周年記念として実施した「景観づくり活動部門」と

■活動名:懐島プロジェクト―歴史・地形・生活から読み解く―

■応募者:まち景まち観フォーラム・茅ケ崎

■所在地:神奈川県茅ケ崎市(懐島エリア)

平成28年度 都市景観大賞(景観まちづくり活動・教育部門)受賞活動の紹介 NO.8

↑市長に受賞を報告(まち景まち観フォーラム・茅ケ崎より)

活動概要

会員有志と協力者11人で始めた景観資源調査の結果をもとに、「景観まち歩きマップ」を制作。これをきっかけに、地元自治会、小学校、祭囃子保存会、環境保護団体、生産組合へと人の輪が広がり、まち歩きが「まち歩き音声ガイドサービス」の事業に、住民主体となって作成した広場の計画案の手ごたえが「「景観まちづくりセンター・茅ヶ崎」実証実験」の事業へと繋がりを見せている。

●「鶴峰小学校の橋本校長先生からの「まち景(受賞団体)は、本物を見る視点を提供してきたのではないか」という言葉に本当に嬉しく 思いました。」(まち景まち観フォーラム茅ケ崎)

(茅ケ崎プロジェクト活動報告20号より抜粋)

審査講評(委員の講評等から抜粋)

様々なグループが連携して行政の推進する市民発意の総合景観まちづくりにも位置づけられ、長年継続されている活動であり、発展する事業として活動に広がりを見せながら展開している。さらに地元小学生に地域の歴史や景観の要素の解説などの啓発活動の実践により教員を巻き込んでいくなどの次のステップを構想していることは評価したい。

受賞者の声

報道記事等

優秀賞((公財)都市づくりパブリックデザインセンター理事長賞)

まち景まち観フォーラム・茅

ケ崎は今年度中に発展的

解散をし、今後は同メンバ

ーを中心としたNPO法人「

アーバンデザインセンター・

茅ケ崎」を設立して、活動

の中でまち歩き音声ガイド

の製作・貸出活動事業を継

続していく事も報告

Page 17: 受賞地区・活動の紹介 · 受賞地区・活動の紹介. 平成. 28. 年度は、「都市空間部門」に加え、昨年度、景観法10周年記念として実施した「景観づくり活動部門」と

■活動名:中山道中津川宿の景観まちづくり

■応募者:本町中山道景観協議会+中津川市+名古屋工業大学景観研究会、中津川市、

名古屋工業大学景観研究会

■所在地:岐阜県中津川市(中山道中津川宿)

平成28年度 都市景観大賞(景観まちづくり活動・教育部門)受賞活動の紹介優秀賞((公財)都市づくりパブリックデザインセンター理事長賞)

NO.9

活動概要

本町は江戸時代からの町割りが残り、伝統的な民家が軒を連ねる商業の中心地。市の景観計画重点区域に指定され、住民は本町中山道景観協議会を8年前に設立。名古屋工業大学の協力で課題の解決策を探るワークショップを重ね、電線の地中化や広場の整備など、宿場町の風情を活かしたまちづくりを官民協働で進めている。

●「本町をモデルに、東美濃路を一連の地区としてまちづくりに取り組めると良い。」(名古屋工業大学景観研究会・松本名誉教授)

● 「整備完了を記念して5月に開いたイベントが集大成でありスタート。今後も連携し、もっと良いまちにしていきたい。」(協議会・原達朗会長)

(新聞記事より抜粋)

審査講評(委員の講評等から抜粋)

民間建築の修景・公共空間の整備と維持・花木の飾りなど、住民の皆さんの愛着と熱意を濃厚に感じることができる。官民学の協働は珍しくないが、各主体が実に活発に動いている。また、景観計画の運用による民間規制に留まらず、住民の皆さんの活動によって、中山道の歴史的風景の再創造につながっていることが評価された。

受賞者の声

報道記事等

原達朗氏(協議会長)と松本直司氏(名古屋工業大学名誉教授)が青山節児市長を訪ね受賞を報告した。

↑ 岐阜新聞

←朝日新聞(写真抜粋)