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仙台・宮城 スポーツと地域密着 東北大学 村松淳司

仙台・宮城 スポーツと地域密着...プロスポーツ主要3球団の地域密着 • ベガルタ仙台 –1994年秋 東北電力からブランメル仙台へ – 1997年

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仙台・宮城スポーツと地域密着

東北大学 村松淳司

3つの視点

• プロスポーツ主要3球団の地域密着

– 東北電力⇒ブランメル仙台⇒ベガルタ仙台

– ロッテショック⇒新球団⇒楽天イーグルス

– プロバスケットbjリーグ⇒仙台89ERS• 東日本大震災からの復興におけるスポーツの役割

– 『「こころ」の復興』に貢献するスポーツ

– 『スポーツで笑顔を未来へ』

• 第三のスポーツ = 『ささえる』

– ボランティアで地域密着

3つの視点で紹介します

• プロスポーツ主要3球団の地域密着

– 東北電力⇒ブランメル仙台⇒ベガルタ仙台

– ロッテショック⇒新球団⇒楽天イーグルス

– プロバスケットbjリーグ⇒仙台89ERS• 東日本大震災からの復興におけるスポーツの役割

– 『「こころ」の復興』に貢献するスポーツ

– 『スポーツで笑顔を未来へ』

• 第三のスポーツ = 『ささえる』

– ボランティアで地域密着

プロスポーツ主要3球団の地域密着

• ベガルタ仙台

– 1994年秋 東北電力からブランメル仙台へ

– 1997年 仙台スタジアム開場 (泉区)

– 1999年 J2 ベガルタ仙台として、Jリーグ参戦

• 同時に、市民後援会 発足!

– 2002年 FIFA WorldCup Korea/Japan• 仙台市はイタリアのキャンプ地

• 隣接する宮城スタジアムは、試合会場に

• 宮城スタジアムでは、日本-トルコ戦開催!

– 2002年から、官民によるホームタウン協議会

– ベガルタ仙台の運営の主体は、ボランティア

3つの視点の一番目

プロスポーツ主要3球団の地域密着

• 仙台89ERS– 2004年春 仙台89ERS設立

– 2005年 日本プロバスケットボールリーグ bjリーグ発足とともに、参加

– 2005年から、官民によるホームタウン協議会

– 2011.3.11震災でチームは解散の危機

• 危機を救ったのはブースターとボランティア

– 最初から、カメイアリーナ仙台(仙台市体育館)がホームアリーナとして登録。

• 仙台市体育館は太白区

東北楽天ゴールデンイーグルス

• ロッテショック

– 1974~1977 ロッテ 仙台本拠地

– 1974年リーグ優勝するも、日本シリーズは、仙台で、開催されず、後楽園で開催。

– 日本一になっても、仙台で、パレードはなかった。

– 次の年から、準本拠地化し、9,10月の試合が中心となり、次第に動員数が減少

– そして、ロッテは去る

東北楽天ゴールデンイーグルス

• 新球団設立へ

– 2004年春 大阪近鉄バファローズとオリックス・ブルーウェーブの球団合併問題

– 8月 ライブドアフェニックス、東北楽天ゴールデンイーグルス、ともに、仙台本拠地で申請

– 11月2日 楽天イーグルス参入許可

– 11月3日 宮城県知事との調印式実施

– その日から、宮城球場改築などの準備が急ピッチで始まる

• 宮城球場は、宮城野区内 (ただし、若林区に隣接)

プロ野球誘致

• 最初から地域密着だった– プロ野球球団は、フランチャイズという考え方

• ホームタウンという考え方ではなかった– プロ野球誘致を支える人たちにとって,仙台本拠地のチームは悲願だった

– ロッテショック– 地域で支えるプロ野球チーム– 「東北のプロ野球を応援する市民の会・宮城」

• 応援部会と,市民支援部会に分かれて討議• 応援には,試合の応援と運営の応援がある.• 試合の応援に,地元の応援団が行う• 運営の応援に,ボランティア制度設置すべき

「東北のプロ野球を応援する市民の会・宮城」の提言

• Ⅰ: 新球団(東北楽天ゴールデンイーグルス)の「地域密着・市民球団」化の実現に向けて

• 1.地域密着とは何か。• (1)宮城球場を「フランチャイズ」ではなく「ホームタウン」に!• I 球 団: 「(仮称)ホームタウン推進協議会」「(仮称)地域密着推進部」といった地域密着を進めるための専門の部局を球団の組織に設けていただき、行政・経済界からだけではなくの市民からの声にも耳を傾けていただけることを望みます。このような今までのプロ野球の球団になかった取り組みを行い、新しいプロ野球球団のモデルとなっていくことを願います。

• II 市 民: 市民後援会型組織(当市民の会)、ボランティア型組織(新組織)、育成型組織(独立リーグ構想)の面から協力することにより、効率的な球団運営、ファン層の拡大が可能になると考えます。仙台には、これまでにベガルタ仙台・その他のスポーツでのボランティア活動の実績があり(5.ベガルタ仙台におけるボランティア活動を参照願います)、充分に機能できると考えています。また、球団の選手・スタッフとの距離感をなくし身近に感じるためにも、後援会ボランティア活動は有効と考えています。

球団の地域密着の方針

島田亨 球団社長「三木谷オーナーはプロ野球界全体の改革と底上げを目指しているのに対し、球団を黒字化させていくのが私の使命。最も重要なのが『地域密着』と考えている。

地域に根差すことで、子どもたちや家族連れら新たなファンを獲得できる。それは、東北をマーケットに考えるスポンサーのアプローチにもつながり、球団経営上で、二重のプラスになる。

Jリーグの試みは参考になる。登録ボランティア制度を設けるか、ボランティア団体と提携するか、方法はこれから検討するが、開幕までには形にしたい。」

マイチーム協議会を設置「地域振興」「スポーツ・文化振興」「住民参加(ボランティア・応援)」「広報」の4専門部会の設置を決めた。

4月1日のホーム開幕戦(西武戦)のプロ野球として初めてのボランティア活動開始を目指す。ボランティアと連携する事業は「環境」「施設」「医療」の3分野を想定。環境ではキャンペーンなどを展開し、球場内のごみの減量化と、球場外へのごみ持ち出しを阻止。

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3つの視点で紹介します

• プロスポーツ主要3球団の地域密着

– 東北電力⇒ブランメル仙台⇒ベガルタ仙台

– ロッテショック⇒新球団⇒楽天イーグルス

– プロバスケットbjリーグ⇒仙台89ERS• 東日本大震災からの復興におけるスポーツの役割

– 『「こころ」の復興』に貢献するスポーツ

– 『スポーツで笑顔を未来へ』

• 第三のスポーツ = 『ささえる』

– ボランティアで地域密着

東日本大震災からの復興におけるスポーツの役割

• アスリートによる被災者への激励

– 多くのアスリートが被災地に入った

– アスリートの中には被災した人(羽生結弦選手など)や家族や家を失った人が多くいた

• チャリティ試合等による、経済的支援

– 試合の利益や募金が被災者へ

• 「こころの復興」への支援

– 被災地を忘れないための試み

– 『スポーツで笑顔を未来へ』 スローガン採択

3つの視点の二番目

スポーツで笑顔を未来へ

東北スポーツボランティアサミット宣言

私たちはこの度の東日本大震災からの復興に向け、スポーツを通じてたくさんの笑顔が取り戻せるよう、協力して活動することを宣言します。

2011年5月2日 『宮城県総合運動公園グランディ・21』にて、採択

3つの活動目標1.未来をになう子供たちに、スポーツの楽しさを伝える活動をします。2.スポーツを通じて震災復興のための支援活動を行います。3.地域に根ざすスポーツ組織を支援する活動をします。

スポーツで笑顔を未来へ

東北スポーツボランティアサミット宣言2011.5.2

スポーツで笑顔を未来へ

東北スポーツボランティアサミット宣言

活動目標

1.未来をになう子供たちに、スポーツの楽しさを伝える活動をします。

(1) 子供を対象にしたスポーツを楽しむ活動支援

(2) スポーツ組織と連携した子供向けイベントの開催

(3) 子供達へのスポーツ用具の寄贈支援

2011.5.2

スポーツで笑顔を未来へ

東北スポーツボランティアサミット宣言

活動目標

2.スポーツを通じて震災復興のための支援活動を行います。

(1) スポーツネットワークによる復興ボラの支援

(2) 復興支援のための募金活動の支援

(3) スポーツを通じた楽しむ場の提供

2011.5.2

スポーツで笑顔を未来へ

東北スポーツボランティアサミット宣言

活動目標

3.地域に根ざすスポーツ組織を支援する活動をします。

(1) 震災により継続が困難なスポーツチームの支援

(2) 被災地域でのチャリティスポーツイベント開催

(3) 被災地のスポーツに関する情報発信

2011.5.2

∗ たとえば、仙台89ERSが復活して元気になる!

∗ たとえば、野球のAll Star Gameが来て元気になる!

∗ たとえば、サッカー日本代表戦で元気になる!

∗ たとえば・・・・

∗僕たちにできることは、きっと、ある!

スポーツで、まちが元気になる!

2011.5.2

スポーツは何ができるのだろうか。

被災地は未だ先が見えない・・・

心を明るくし、やる気をだすような、

精神的な支援が必要な、いま・・・

「支える」スポーツの役割東日本大震災から、もうすぐ6年

今こそ、スポーツの出番!復旧,復興のスピードは市町村,地域によって違う

したがって支援活動も異なる

災害弱者である,子どもたちやお年寄りに対するケアが不十分な場合がある

今後はそうした災害弱者や行き届かない部分へ,各被災地に応じた対処が必要

スポーツが果たす役割

それは、心の復興を支援すること

笑顔があれば、吹っ切れるし、頑張れる!

3つの視点で紹介します

• プロスポーツ主要3球団の地域密着

– 東北電力⇒ブランメル仙台⇒ベガルタ仙台

– ロッテショック⇒新球団⇒楽天イーグルス

– プロバスケットbjリーグ⇒仙台89ERS• 東日本大震災からの復興におけるスポーツの役割

– 『「こころ」の復興』に貢献するスポーツ

– 『スポーツで笑顔を未来へ』

• 第三のスポーツ = 『ささえる』

– ボランティアで地域密着

第三のスポーツ = 『ささえる』

3つの視点の三番目 する

みる ささえる

スポーツに、興味が

なくても参加できる

• スポーツボランティア– 地域のスポーツ活動の現場から、大小さまざまなスポーツ

イベントの運営まで、スポーツイベントを成功に導く「縁の下の力持ち」

– 参加するスポーツボランティアは、「イベントを盛り上げたい」、「参加者に喜んでもらいたい」という気持ちを持ち、わが国のスポーツ振興に不可欠の役割を果たす

– また、「するスポーツ」、「みるスポーツ」と同様、スポーツへの関わり方の一つである「ささえるスポーツ」【スポーツボランティア】が広く普及・浸透することにより、一人ひとりのスポーツライフが豊かになる

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多岐にわたるスポーツボランティア活動

• スポーツボランティア活動は、イベントの運営支援ばかりでなく、スポーツに関わる活動を支えています。地域の少年野球やサッカー教室など、スポーツクラブ・団体の活動も、スポーツボランティアによって支えられています。

• スポーツボランティアは、その役割と範囲から大きく3つに分けられます。定期的な「クラブ・団体ボランティア」、不定期な「イベントボランティア」、トップアスリートやプロスポーツ選手による「アスリートボランティア」です。

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クラブ・団体ボランティア(クラブ・スポーツ団体)

• 地域スポーツクラブやスポーツ団体におけるボランティアで、日常的に行われる活動といえます。

• 監督やコーチ、アシスタントスタッフを務める「ボランティア指導者」と、クラブや団体の役員や幹事、送迎する運転手、道具を準備する父兄などの「運営ボランティア」などもあります。

• ベガルタ仙台,楽天イーグルス,仙台89ERS,仙台ベルフィーユなどのチームボランティアもここに入ります。

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イベントボランティア(地域スポーツ大会、国際・全国スポーツ大会)

• 地域における市民マラソンや運動会、更には、国体や国際大会を支えるボランティアで、不定期に行われる活動です。

• 専門的な知識や技術が必要な「専門ボランティア」と、特別な技術や知識を必要とせず誰もが参加できる「一般ボランティア」に分けられます。

• サッカー日本代表戦,バレーボール国際大会,大相撲地方巡業などが,ここに入ります。

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アスリートボランティア

• 現役・OBのプロスポーツ選手やトップアスリートによるボランティア活動です。オフシーズンに福祉施設を訪ねたり、ジュニアのスポーツ指導や地域のイベントに参加するなどの社会貢献活動が挙げられます。

• 東日本大震災では、「心の復興」に大きな効果を与えた、アスリートによる、震災ボランティア(傾聴や、訪問)が、多く、行われました。

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2001国体、2002 FIFA WorldCup開催、グランディ・21ボランティア設立からの 波及効果

ベガルタ仙台ボランティアクラブ だけだった仙台,みやぎの,スポーツボランティア事情を大きく変えた・・・

2005年春,東北楽天ゴールデンイーグルス・ボランティア設立

プロ野球で初めてのボランティア制度導入!

2005年秋,プロバスケットボールbjリーグ「仙台89ERS」ボランティア設立

仙台・みやぎの主なスポーツボランティア組織

– 老舗! 1988年から組織化。チームボランティア。– ベガルタ仙台ホームゲームのほか、ユアテックスタジアム仙台のスポーツイベントのボランティア活動

• 東北楽天ゴールデンイーグルスボランティア

– 2005年設立。チームボランティア。– イーグルス主催ゲームや、スタジアムのボランティア活動

– 2005年設立。チームボランティア。– 89ERS主催ゲームや、ホーム周辺地域のボランティア活動

– 2003年設立。施設型ボランティア。– 宮城県総合運動公園グランディ・21を中心に活動

– 2004年設立。総合スポーツボランティア組織。– スポーツイベント一般のボランティア活動。研修などの中心的組織。 39

仙台・みやぎのスポーツボランティア共通で行っていること(仙台圏では常時千人以上のスポーツボランティアが活動!)

ゴミの分別収集 啓発活動

ユアテックスタジアム仙台,楽天Koboパーク宮城,ひとめぼれスタジアム宮城,カメイアリーナ仙台,富谷体育館などで,全く同じ方法の,ゴミの分別収集を実施。

訪れる人に,ゴミ分別収集の啓発を目的に活動

ボランティア研修会を共同で実施

防災・減災,救命救急,おもてなし,など

障害者スポーツ研修を共同で実施

スペシャルオリンピックス(知的障害者),障害者サッカー,障害者ラグビー,障害者バスケ など

ボラ活動の相互認識・意見交換

グランディ・21ボランティアは、リオ五輪閉会式の人文字パフォーマンスに協力しました

リオオリンピック閉会式で被災地の子供達の人文字パフォーマンスとして、利府町の子供たちは、2016/7/5、ひとめぼれスタジアム宮城で

「FROM JAPAN」の人文字を描きました。

参加した子供達は、利府町の小学校、中学校全部と、利府高校、利府支援学校の子供達4,000人でした。

グランディ・21ボランティアは、

大型映像装置操作で、お手伝いしました。

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そして、スポーツボランティアをベースに・・・

ベガルタ仙台、東北楽天ゴールデンイーグルス、仙台89ERS3つのプロスポーツの支援組織の連携と市民からのサポート

「仙台市スポーツ推進計画」に基づき,スポーツイベントの誘致と開催支援を通じて,交流人口の拡大と地域経済の活性化を図り,人とまちの元気をはぐくむ「スポーツシティ仙台」の実現を目指す