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-1- 情報を正しく安全に活用する能力の育成を目指した 情報教育の在り方 -自ら考え,調査し解決していく探究型学習を通して- 研究の概要 インターネットを利用して情報のやりとりが日常生活の中で重要性を増してきた現在,とかく情報 モラル教育というと有害情報に接しない,迷惑メール(チェーンメール)を送らない,不正アクセス の禁止等々,インターネットの負の部分を取り上げたモデル授業になりがちである。本研究は高等学 校教科「情報」において,インターネットを有効に正しく積極的に使うための情報モラルモデル指導 案を作成し,検証授業を行い,その有効性について検証したものである。 キーワード 情報モラル指導モデルカリキュラム表 インターネット メディア・リテラシー 情報の信憑性 知識・技能のリレー 情報のクロスチェック 主題設定の理由 情報モラル教育に関する県下の状況 当センターで情報モラルの研究を行うようになって3年目を迎える。これまで情報モラル指導モデ ルカリキュラム表(国及び当センターで作成した山梨県版)の項目に対応させて,モデル指導案を作 成していくという方針で取り組んできた。今年の夏に当センターで行ったアンケートで,この「情報 モラル指導モデルカリキュラム表を御存じですか」という問いに対して,「はい」と答えたのが小学 校で55.3%,中学校36.9%,高等学校で23.7%,特別支援40.0%,全体で46.1%であった。さらに, 知っていると答えた学校に「情報モラル指導モデルカリキュラム表を参考にしていますか」と尋ねた ところ「はい」と答えたのは,小学校で41.3%,中学校21.4%,高等学校で13.2%,特別支援20.0%, 全体で32.0%とその割合はさらに低下した。また,「当センターでも情報モラル教育の研究をし,そ の授業案も公開していますが,授業や研修等で使ったり,参考にしたことがありますか」という質問 に「はい」と答えたのは,小学校34.6%,中学校33.3%,高校26.3%,特別支援60.0%,全体で33.7 %という結果であった(資料1)。 今年度は情報モラル指導モデルカリキュラム表の中の「情報の信憑性を吟味し,適切に対応できる」 という項目に,昨年度取り組んだ言語活動の充実に関する研究の成果である“知識・技術のリレー” (注1)という視点から探究型学習を取り入れた授業の創造を試みることにした。 高等学校における情報教育の意義 我々は,日々テレビ・新聞などのメディアが伝える情報を受け取り,そしてメディアを活用して情 報を発信している。パソコン・携帯電話の爆発的な普及により,インターネットを通してテレビ・ラ ジオ以上に情報が瞬時に伝わり,しかも大量の情報がやりとりされている。 辞書や図書館がなくてもパソコンが一つあれば必要なものはほとんど調べられる現在,インターネ ットのない世界は考えられなくなっている。「インターネット上にない情報はない」と言われるほど,

情報を正しく安全に活用する能力の育成を目指した 情報教育の在 … · われる」(注3)とあり,学校教育には,情報社会の進展に応じたメディア・リテラシー教育の普及

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情報を正しく安全に活用する能力の育成を目指した

情報教育の在り方

-自ら考え,調査し解決していく探究型学習を通して-

研究の概要

インターネットを利用して情報のやりとりが日常生活の中で重要性を増してきた現在,とかく情報

モラル教育というと有害情報に接しない,迷惑メール(チェーンメール)を送らない,不正アクセス

の禁止等々,インターネットの負の部分を取り上げたモデル授業になりがちである。本研究は高等学

校教科「情報」において,インターネットを有効に正しく積極的に使うための情報モラルモデル指導

案を作成し,検証授業を行い,その有効性について検証したものである。

キーワード

情報モラル指導モデルカリキュラム表 インターネット メディア・リテラシー

情報の信憑性 知識・技能のリレー 情報のクロスチェック

Ⅰ 主題設定の理由

1 情報モラル教育に関する県下の状況

当センターで情報モラルの研究を行うようになって3年目を迎える。これまで情報モラル指導モデ

ルカリキュラム表(国及び当センターで作成した山梨県版)の項目に対応させて,モデル指導案を作

成していくという方針で取り組んできた。今年の夏に当センターで行ったアンケートで,この「情報

モラル指導モデルカリキュラム表を御存じですか」という問いに対して,「はい」と答えたのが小学

校で55.3%,中学校36.9%,高等学校で23.7%,特別支援40.0%,全体で46.1%であった。さらに,

知っていると答えた学校に「情報モラル指導モデルカリキュラム表を参考にしていますか」と尋ねた

ところ「はい」と答えたのは,小学校で41.3%,中学校21.4%,高等学校で13.2%,特別支援20.0%,

全体で32.0%とその割合はさらに低下した。また,「当センターでも情報モラル教育の研究をし,そ

の授業案も公開していますが,授業や研修等で使ったり,参考にしたことがありますか」という質問

に「はい」と答えたのは,小学校34.6%,中学校33.3%,高校26.3%,特別支援60.0%,全体で33.7

%という結果であった(資料1)。

今年度は情報モラル指導モデルカリキュラム表の中の「情報の信憑性を吟味し,適切に対応できる」

という項目に,昨年度取り組んだ言語活動の充実に関する研究の成果である“知識・技術のリレー”

(注1)という視点から探究型学習を取り入れた授業の創造を試みることにした。

2 高等学校における情報教育の意義

我々は,日々テレビ・新聞などのメディアが伝える情報を受け取り,そしてメディアを活用して情

報を発信している。パソコン・携帯電話の爆発的な普及により,インターネットを通してテレビ・ラ

ジオ以上に情報が瞬時に伝わり,しかも大量の情報がやりとりされている。

辞書や図書館がなくてもパソコンが一つあれば必要なものはほとんど調べられる現在,インターネ

ットのない世界は考えられなくなっている。「インターネット上にない情報はない」と言われるほど,

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多くの情報が行き交っており,今回の東日本大震災後にも様々な情報が発信され,その中にはデマ情

報も多数飛び交った。インターネット上の情報を取り出したり,加工したりするのは簡単だが,「ど

こにその情報の信憑性があるか?」と問われれば明快に回答できない人が多いのではないだろうか。

1997年,天文学者クリフォード・ストール氏が書いた『インターネットはからっぽの洞窟』という

本が話題になった。インターネットが爆発的なブームを迎えようとしたとき,著者はあえてインター

ネットの信憑性にスポットをあて,ユーザーに警鐘を鳴らした。いわくユーザーは「コンピュータ画

面に表示されるものを内容の吟味もせずに無条件に受け入れている」と。

一方,チェニジアで2010年12月から始まったジャスミン革命は,瞬く間に北アフリカ・中東にまで

拡大しアラブの春と呼ばれる民主化運動につながった。これらの革命の背景にはインターネットとソ

ーシャルメディアの存在が大きいと言われ,政権側の報道や情報操作を覆す強い手段を一般市民側が

もち始めている。

このような時代にあって,Web サイトはだれでも閲覧できると同時に,だれでも公開できる。そ

こに内容のチェック機能はないので,正しいものであれ誤ったものであれ,全て受け付けられる状態

である。テレビや新聞・雑誌のように,公開前に編集者がいて,何人かの目を通して内容を確認して

いるわけではない。インターネットで得た情報を鵜呑みすることは危険性をはらんでいる。ユーザー

の常識として,その情報がどれくらい信頼できるものか,最低限のチェックが必要となってきている。

以上のような状況の下,高等学校への進学者が98%を超えほぼ義務教育化している現在,生徒に正

しい情報教育を身に付けさせ社会に送り出す最後の砦が高校教育の場であると考える。

3 国の施策との関連

高度に発達した情報社会を生きていくためには,情報の受け手・送り手双方に必要な資質・能力を

身に付けることが肝心である。郵政省の『放送分野における青少年とメディア・リテラシーに関する

調査研究会報告書』(2000)には,「今日、放送のデジタル化やインターネットの普及による情報源の

多様化、共働き世帯の増加やテレビ受像器の複数所有等、青少年と放送を囲む状況に変化が生じてき

ており、また、情報化時代に生きる我々現代人は、メディアから隔離された生活はもはや考えられな

いことから、メディアときちんと向き合い、賢く利用していくことの重要性が高まってきている。(中

略)放送事業者と視聴者の間の健全な緊張関係を醸成するためには、視聴者が自らのメディア・リテ

ラシーを向上させ、『主体的な視聴者』(active audience)となることが重要である。」(注2)と記さ

れている。

また,PISA調査と関連して文部科学省『読解力向上に関する指導資料』(2005)には,読解力を

高める指導例として,「メディア・リテラシー(メディアが形作る『現実』を批判的(クリティカル)

に読み取るとともに、メディアを使って表現していく能力)にかかわる指導も必要となってくると思

われる」(注3)とあり,学校教育には,情報社会の進展に応じたメディア・リテラシー教育の普及

が求められている。ただ,学習指導要領には,メディア・リテラシー教育の位置付けは明記されてお

らず,メディア・リテラシー教育の取組が一般化するまでには至っていない。

しかし,『教育の情報化に関する手引』(2010)の第4章の小学校,中学校及び高等学校において身

に付けさせたい情報活用能力の表4-1において,高等学校のA情報活用の実践力の欄に(注4)

・直面する課題や目的に適した情報手段を主体的に選択する

・自ら課題を設定して課題の解決に必要な情報を判断し,適切な情報手段を選択して情報を収集する

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・収集した情報の客観性・信頼性について考察する

・考察の結果を踏まえて,様々な情報を結び付けて多面的に分析・整理したり新たな情報を創造し

たり発信したりする

・相手や目的に応じて情報の特性をとらえて効果的に表現する

と明記されており,高校現場としても真剣に取り組まねばならない課題の一つである。

4 生徒の実態と授業のねらい (図1)メディアに関する事前アンケート結果

平成23年7月上旬,生徒に「メディアに関する事

前アンケート」(有効回答数272名)を行った(図1)。

自分専用のパソコンを持つ生徒が38名(14.0%),

自分専用ではないが(家族用など),自分がかなり

自由に使えるパソコンがある生徒が215名(79.0%)

で,自分専用かどうかを区別しなければ93.0%の生

徒が自宅でパソコンを使える環境にある。携帯電話

に至っては98.2%の生徒が保持している(保持して

いない生徒が5名だけ)。

「社会の出来事に関する情報(いわゆるニュース

と呼ばれる情報)をどういうメディアから手に入れ

るか」という問い(複数回答可)に対しては,テレ

ビが95.2%,ラジオが14.0%,新聞47.1%,インタ

ーネット(パソコン・携帯電話)68.4%,口コミ50.

7%という結果であった。

「手に入れた情報(ニュース)は常に正しいと思

っているか」という問いに対しては,常に正しいが

1.7%,たまに正しくない情報もあるように感じる

が57.3%,情報を隠すことも含めて情報は常に操作

されていると思うが25.4%,よく間違いがあるが

2.2%という結果であった。

また,「東日本大震災・福島第一原発事故以降,

情報に関するあなたの見方・考え方が変わりました

か」という質問に対しては,変わらないが126人

(46.3%),変わったが146人(53.7%)という結果

であり,変わったという生徒にどのように変わった

か質問したところ,複数のメディアの情報を調べる

ようになったが51人(34.9%),情報を批判的に見

るようになったが14人(9.6%),情報を何か隠して

いるんではないかと疑うようになったが80人(54.8

%)と,3月11日の東日本大震災以降生徒の思考に

も影響が出てきていることが伺われた。

情報は常に正しいと思うか

11%

57%

25%

4%

2%

1%

常に正しい たまに正しくない 常に操作されている

わからない よく間違いがある その他

東日本大震災・福島第一原発事故後、情報に関する見方・考え方が変わったか

46%

54%

変わらない

変わった

どのように変わったか

35%

10%

54%

1%

複数のメディアを調べる 批判的に見るようになった

何か隠しているのでは その他

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さらにインターネット,本,新聞,テレビに関す (図2)

る先有知覚調査(情報の新しい順,情報の正しい順,

情報の習得の簡単順,メディアの好きな順)をした

ところ,情報の新しい順の順位付けでインターネッ

ト→テレビ→新聞→本と答えた生徒が213人(78.3%)

であった。情報の正しい順を答えさせたところ,生

徒181人(66.5%)がインターネットを4番目と答えた

(図2)。このことから,3分の2以上の生徒はメ

ディアに対する基本的な考え方・姿勢は身に付いていると思われるが,前述の「情報は常に正しいと

思うか」の質問結果と併せて考えると,情報は操作されていると常に意識して情報に接している生徒

は4人に1人にすぎない実態が浮かび上がってきた。

ちなみにメディアの好み(1番目に挙げたもの)は,テレビ133人(48.9%) ,インターネット108

名(39.7%),本22名(8.1%),新聞8名(2.9%)という結果であった。

このような現状において,メディアから伝わる情報の全てが正しいと鵜呑みにせず,常に情報の信

憑性を問う意識の育成と,情報に適切に対応する方法を身に付けることの重要性について考えさせ,

深める指導を行い,生徒の変容を検証した。

Ⅱ 研究の目標

高校の教科「情報」で,生徒にメディアからの情報を批判的に読み解く力を育成するための教材を

開発・実践し,その効果を確かめる。

Ⅲ 研究の基本的な考え方

生徒が身に付けるべきメディアからの情報を批判的に読み解くための知識について先行事例(注5)

を参考にして次のように考える。ここで用いる「批判的」とは,「否定的に批判する態度・立場とい

ったネガティブな意味合いではなく,適切な基準や根拠に基づく,論理的で偏りのない建設的で前向

きな思考」という意味であるのは言うまでもない。

1 メディアからの情報は全て構成されたものである。

(1)情報は送り手側の意図により構成されたものである。

(2)情報は単なる現実の反映ではなく,一部分を切り取り,又は強調して作られたものであ

る。

2 受け手が情報の価値を決める。

(1)受け手の興味や価値観で情報の価値は変化する(情報には伝えたい相手がある)。

(2)受け手の経験やものの見方・考え方で同じ情報でも受け取る意味が変化する。

3 メディアからの情報は商業的意味をもつ。

(1)情報には制作される経済的基盤がある。

(2)情報を送る目的は商売であり,利益を上げなければならない。

4 メディアからの情報はものの考え方や価値観を伝える。

(1)登場人物又はシチュエーションのイメージや価値観が伝えようとするものに投影されて

いる。

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(2)情報は物事やライフスタイルなどの価値観を宣伝している。

(3)情報はあらかじめ解釈の仕方や,結論が決められている。

5 メディアからの情報は社会的な意味をもつ。

(1)情報は社会の変化やその時代を反映している。

(2)情報には政治的,文化的,経済的,歴史的背景などがある。

6 メディアはそれぞれ独自の芸術様式をもち,メディアの様式と内容は密接に関連している。

Ⅳ 研究の内容と方法

1 教材と単元

最新情報 A(実教出版)第2章ネットワークの活用 第3節ネットワーク利用の心がまえ

2 対象

県立高等学校1学年

3 方法

授業研究

4 検証方法

事前アンケート,授業観察,事後アンケート,ワークシート等の分析を通して行う。その際,事後

アンケートで授業内容がよかったかどうか,有意義であったかどうかを尋ねる質問紙法だけでなく,

生徒に実際にメディアに対する批判的な思考力が身に付いたかどうかを測る尺度を作成・研究してい

る新潟大学の後藤康志のアンケート項目や尺度(注6)を利用して,数値的にも効果を検証した。

5 日程

7月上旬 研究協力校での事前アンケートと予備授業

8月下旬~9月中旬 情報モラル教育に関する全県調査

10 月中旬~ 11 月 検証授業の指導案の作成

12 月上旬 検証授業と事後アンケート

6 検証授業

(1)目 標 情報の信憑性を吟味し,主体的かつ適切に対応 (図3)使用したスライド

できる能力を身に付ける(情報モラル指導モデ

ルカリキュラム表のe5-1に対応)

(2)実 施 日 平成23年12月5日(月)

(3)実 施 校 県立普通科高校1年生2クラス(78名)

(4)実施方法 授業は,パソコン室で各生徒のモニター画面に

PowerPoint で作成したスライドを見せながら,

情報の信憑性について

山梨県総合教育センター

石原 学

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質問内容の回答をワークシートに記述する,隣の生徒と話しあっ

たり,生徒の答えを発表させたり・議論をするという言語活動を

重視した形態をとった。また,途中インターネットを使って既存

の知識や他の情報と比較対照して情報の信憑性を確認する探究活

動(情報のクロスチェック)を取り入れた(図3)(資料2)。

学習指導案(教科「情報」)

学 習 内 容 学 習 活 動 指導上の留意点等

1 本時の学習のねらいを

導 確認する。 ・文部科学省・財団法人インタ ・情報モラル教育というと情

入 2 情報モラル教育の別の ーネット協会が作成した「ちょ 報化社会の負の面を扱うこと

10 例に触れさせる。 っと待って携帯」のプリントを が多いことに気付かせる。

分 読ませる。

3 情報化社会の特徴を振 ・ 情報化社会の特徴をワークシ ・今までの学習や経験を振り

り返りをさせる。 ートに記入する。 返って書くように 指導する。

4 大量に情報が流れる現 ・正しい情報とは何か。事実と ・日常よく使っている事実・

在,常に正しい情報が 真実と真理の違いについて考え,真実・真理という言葉の違い

流されているとは限ら ワークシートに記入・発表する。について考えさせる。

展 ないことを理解する。 ・3・11東日本大震災,福島第 ・自分で経験したデマや隣り

一原発事故後に流れたデマ(流 同士の意見交換により,多種

言)で,知っているものをワー 多様なデマがあったことに気

クシートに記入・発表する。 付かせる。

開 5 デマ情報が拡散する理 ・デマ(流言)情報が拡散する ・まず身の回りのことで,自

由とデマ情報を拡散さ 理由とデマ情報を拡散させない 分に怪しいメールが送られて

せない対策を理解する。ためにはどうしたらよいか考え 来た時のことを想像して考え

ワークシートに記入・発表する。させ,隣の人と話し合わせる。

6 インターネットを使っ ・3・11東日本大震災後に流れ ・短時間で調べても情報の真

て,情報が正しいかど た2つの情報のうちどちらか一 偽はなかなか判断できないこ

40 うかを吟味する。 つを選択して,その情報が正し とから,デマ情報を拡散させ

分 いかどうかインターネットを利 てはいけないことに気付かせ

用して調べる。 る。

7 情報が正しいかどうか ・正しい情報かデマ情報かはど ・自分が情報を手にした時,

をチェックする方法と う調べたらよいか,またインタ その情報が本当か間違った情

インターネット上の情 ーネット上の情報が正しいかど 報かをどう判断しているかを

報が正しいかどうかを うかを判断するには何に注意し 考察させ,隣の人と話し合わ

判断する目安を理解す たらよいか,ワークシートに記 せる。

る。 入・発表する。

今日の授業は情報モラルモデルカリキュラムの一つの例

情報モラル教育と言うと

• 有害情報(出会い系サイト等)にアクセスしない

• いじめ・誹謗・中傷のメールを送らない、掲示板等に書き込みをしない

• 迷惑メール(チェーンメール)を送らない

• 不正アクセスの禁止

• 著作権や知的所有権の侵害をしない など

負の面を強調した内容が多いが

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8 マスコミからの情報は ・旧マスコミ(テレビ,新聞, ・マスコミは情報を隠してい

全て構成されたもので 本など)は社会の公器であるか, るのではという意見が東日本

あることを理解する。 またインターネットは社会を変 大震災後にあったことと,ア

える力があると思うかどうかワ ラブの春の例を挙げて生徒に

ークシートに記入・発表する。 考えさせる。

9 情報を批判的に読み解 ・パワーポイントのスライドを ・ただ字面を読むだけでなく,

くための知識を理解す 見て,理解を深める。 具体例などを挙げながら解説

る。 をする。

10 情報リテラシーを身に ・ワークシートの問い「今後, ・オープンキャンパスに参加

付けることが大切であ あなたが自分の進路等を考える したり,大学や企業のパンフ

ることを理解する。文 時,いろいろな情報を取得する レット等を手にした時のこと

部科学省が出している と予想されるが,どんなことに などを想定して考えるように

情報活用の実践力を身 注意し接していったらよいでし 指導する。

に付けることが大事で ょうか? 家族や友達等にどう

あることを理解する。 その情報を伝えていったらよい

でしょうか」に記入・発表する。

まと 11 今後メディアと情報に ・パワーポイントの画面や本日 ・流れてくる情報に振り回さ

め どう向き合っていくべ のまとめプリントを見ながら, れることなく,しかも正しい

1 5 きかを理解する。 今日の学習を振り返る。重要な 情報の発信者になるように指

分 12 事後アンケートの実施。ポイントをおさえる。 導する。

Ⅴ 研究の結果と考察

前述した先行研究の新潟大学後藤康志のアンケート項目と尺度をお借りして,以下のようなアンケ

ートを事前(7月上旬)と事後(12月上旬)に行い変化を調べた。

【アンケート内容1】

次の「2ちゃんねる」掲示板の内容を読んで質問に答えてください。

■掲示板に戻る■ 関連ページ 全部 1-最新 50 書き込みをする

A島釣り情報

1 名前:つり人 投稿日:04/05/21 10:53

A島のつりについて情報を書きこもう

2 名前:つり好き 投稿日: 04/05/21 11:02

A島でイカつりをしたいのですが?

3 名前:名なしさん 投稿日:04/05/21 13:54

5 月くらいからイカがつれるよ。ホテルにたのむとイカつり体験をさせてくれるホテルもあるよ。

B町のホテルの近くがすごくつれるよ。

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質問 1 「名なしさん」について,あっていると思うもの一つに○をつけてください。

①「つり人」の知り合い

②「つり好き」の知り合い

③「つり人」と「つり好き」両方の知り合い

④「つり人」,「つり好き」どちらの知り合いでもない (正解は④)

質問 2 「名なしさん」の情報について,一番あっていると思うもの一つに○をつけてください。

①この情報は「つり人」が正しいかチェックしてから書き込まれた

②この情報は特にだれのチェックもされていない

③この情報はA島の市役所の人がチェックしてから書き込まれた

④この情報はホームページのある会社の人がチェックしてから書き込まれた (正解は②)

(表1)2ちゃんねる掲示板の問題の正答率

【考察】質問1・2では,事後の方が少し正答率が上がっているが 事 前 事 後

事前と事後でほとんど差がない(表1)。この数字の差は正解者が 質問1 92.4% 97.3%

一人か二人増えた程度で,統計的にみても有意の差はない。正答率 質問2 95.8% 96.4%

の高さからみて調査時点(高校1年の7月)までに,生徒はパソコ

ン・携帯のインターネットの掲示板をよく理解している実態が見えてきた。

質問3 Web 掲示板のよいところ,悪いところについて自由に記述してください。

【考察】質問3で,Web 掲示板のよいところ,悪いところに

ついて自由記述をさせたものを新潟大学後藤康志にならい利 (表2)Web 掲示板の利点・注意点

点について4項目,注意点を3項目で分析し,何人の生徒が 項 目 事 前 事 後

指摘していたかを百分率(%)に直した 結果である(表2)。 簡 便 63.4% 29.5%

簡便性についての記述が事後で大きく落ち込んでいる。また, 利 対 話 14.3% 6.3%

相手を意識しないで対話・コミュニケーションができるとい 点 多様性 21.4% 30.4%

う項目も事後の方が大きく減少した。逆に信憑性,攻撃性, 情報量 53.6% 70.5%

匿名性について注意すべきだと数値が増加しているのも,掲 注 信憑性 79.5% 93.4%

示板等を利用するようになっての経験値が高まったのと同時 意 攻撃性 14.3% 18.8%

に今回の検証授業の効果によるものと考えられる。つまり, 点 匿名性 16.1% 31.3%

経験値の高まりとともにうすうす感じていた Web 掲示板の

本質に,今回の検証授業が裏付けを与えることになったと考

えられる。

また,新潟大後藤の分析では「本音で語れる」という項目がなかったが,今回の調査では相手を気

にしないで本音で語れるということに Web 掲示板の利点を感じている生徒が何名かいて,相手の気

持ちを読んだり察したりすることにかなり気を遣っている昨今の生徒の重苦しい雰囲気が垣間見られ

たような気がした。

【アンケート内容2】 あなたがインターネットのホームページを検索したとき,検索結果について

気になる点はどこですか。

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(表3)ホームページ検索で気になる点

項目 内 容 事前 事後 差

1 ホームページを作った人はだれか 2.89 1.76 -1.13

2 いつ頃作られたホームページか 2.56 2.03 -0.53

3 ホームページのドメインはどこか 3.29 2.15 -1.14

4 ホームページに作った人の住所や連絡先が書いてあるか 3.36 1.88 -1.48

5 何のために作られたホームページなのか 2.35 1.54 -0.81

6 企業や官庁など団体が作ったものか,個人が作ったものか 2.51 1.62 -0.89

各アンケート項目について,「とても気になる」,「少し気になる」,「あまり気にならない」,「全く

気にならない」の4段階で回答したものを1~4に数値化して平均値を出したものである(表3)。

事前(7月)と事後(12月)の調査結果を比較すると,全ての項目において検証授業による効果があ

らわれており,危険率5%のt検定でも有意の差が認められた。検証授業の中で,インターネットで

検索する際に押さえるべき重要ポイントとしてしっかり教えた結果である。注目すべきは,事前アン

ケートで全ての項目が平均値が2を超えていることである。このことは,ふだん生徒はホームページ

の裏側にある作成者の素性や作成意図などにあまり注意を払わないで使っていること意味し,授業等

でインターネットを使って情報を検索する機会がある毎に生徒に指導していかなければいけない。

【アンケート内容3】

(表4)メディアの内容に関するアンケート

項目 内 容 事前 事後 差

1 テレビの情報でもそのまま信じるよりも他のテレビ局や新聞,インターネ 1.97 1.64 -0.33

ットで確かめた方がよい

2 新聞記者が集めた情報は,全てが記事になる 4.12 4.33 +0.21

3 テレビの同じ場面で,音楽(BGM)が変わっても受ける感じはそれほど変 4.06 4.19 +0.13

わらない

4 ニュースを作る人は,見る人を楽しませることは考えていない 3.38 3.55 +0.17

5 同じ番組は,だれが見ても同じように理解される 4.27 4.42 +0.15

6 テレビや新聞がどう情報を伝えるかによって,人々の物の考え方は大きく 1.55 1.49 -0.06

変わる

7 コマーシャルでは,よく売れるように商品のイメージを強調している 1.42 1.28 -0.14

8 テレビを見ていて,大げさな表現をしていると感じるときがある 1.56 1.45 -0.11

9 テレビや新聞を見ていて伝えかたが公平でないと思うことがある 2.02 2.01 -0.01

10 本に書いてあったことで大げさだと思ったことがある 2.74 2.53 -0.21

各アンケート項目について,「そう思う」,「ややそう思う」,「どちらでもない」,「あまりそう思わ

ない」,「そう思わない」の5段階で回答したものを1~5に数値化して平均値を出したものである

(表4)。事前(7月)と事後(12月)調査結果を比較すると,検証授業によって効果があった方向

へ数字は変化しているが,危険率5%でt検定を行うと有意の差が出たのは,検証授業で何度も触れ

た事項である項目1だけであった。項目6あたりも有意の差が出て欲しかったところであるが,同じ

内容を新聞各社がどう報道しているか比較対照するなどの作業を入れなかったためか,インターネッ

トでの情報検索による内容比較だけでは,生徒にはいま一つ浸透しなかったようである。他の項目に

ついては検証授業で直接触れたり強調した項目ではないので,有意な差は出なかった。

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【アンケート内容4】 次のような情報があったとき,この情報が正しいかどうかを確認するために

必要な情報と調べる方法を答えてください。

あるホームページでダイエット食品が紹介されていた。そのホームページでは,ある医学者の

紹介文として「この食品は非常に手の込んだ方法で作られているため高価だが,効果もある」と

書いてあった。さらに実際にこの食品でダイエットに成功した3人の体験談ものせられていた。

確認項目としては,「このホーム (図4)アンケート4の結果

ページの作成主体」,「ある医学者」,

「手の込んだ方法」,「3人 の体験

談」等,確認内容としては医学者

の所属,専攻分野,栄養学会での

評価,3人の体験談に関しては,

ダイエットを行った全員に対する

成功した人の割合,他のダイエッ

ト法(絶食など)と併用していな

いか,なぜその3人が選ばれたの

かなどである。確認する手段・方

法としては,学会機関誌・業界の人などが考えられ,これらの記述があるかどうかを調べた(図4)。

事前調査の平均記述項目数が1.83で事後調査の平均記述項目数が1.92となり,検証授業の有効性が危

険率5%で確かめられた。

ただし,新潟大後藤の研究では,Web 情報に対する技能傾向性上位群では一人平均6.38項目,中

位群が5.04項目,下位群が4.71項目記述できたとしており,記述項目数の低さは単にアンケートの回

答時間が足りなかっただけでは説明が付かない。今回のような総論的な授業ではなく,例を示してホ

ームページを見る際に注意すべき視点・観点について具体的に指導することを授業に取り入れる必要

があるように感じた。

最後に,この検証授業を受けての (図5)生徒の感想

生徒の感想をまとめると,大変良か

ったが31.3%,良かったが55.6%で約

9割弱の生徒が好意的な反応を示し

た(図5)。また,研究の基本的な考

え方のところで述べた「情報を批判

的に読み解くための知識は役立った

か」という問いに対しても,大変役

立つが34.0%,役立つが58.3%で9割

を超える生徒が役立つと回答してお

り,今回の検証授業が有効であった

ことが分かった。

0.0%

0.0%

13.2%

55.6%

31.3%

大変悪かった

悪かった

普通

良かった

大変良かった

授業を受けての感想

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それから,今回の授業で扱った「情

報リテラシー(情報のニーズを把握

する能力,情報を獲得する能力,情

報を評価する能力,情報を利用して

新たなものを生み出す能力,情報の

背景にある問題を感知する能力)に

ついてどのように感じたか」という

問いに対して,約8割の生徒がこれ

からしっかり身に付けていかなけれ

ばいけないと感じたと答えており,

生徒を情意面で身に付けようと思わ

せただけでも今回の授業の意義があ

った。

この検証授業後に生徒の様子を何

人かの先生に伺ったところ,教師が

教えたり話したりする内容について,

裏付けとなる資料や根拠となる数字

を求めるなど,少しずつだが良い意

味で批判的に考え主体的に判断して

いるように感じられる。また,議論

などをさせても積極的に質問したり

意見を言うようになったと話してい

たので,今回の検証授業は言語活動

の充実という面でも効果があった。

最後に生徒の記述した感想を一部紹介しておく(資料3)。

・私は今までテレビ,インターネット,新聞などで得た情報をそのまま信じていたけれど,それ

ではいけないと思った。これからはしっかり情報の正確さを確かめて,情報を扱っていきたい。

・情報の真偽をよく見極めることが大切だと分かった(多数)。

・インターネット,テレビなど様々なメディアの特徴を理解する必要があると思った。

・デマが流布するわけなど,いろいろな視点から情報を考えられて良かった。

・流言の心理はとても興味深かったです。自分の情報との関わり方を考えていきたいと思いました。

・身の回りにあふれている情報は、必ずしも正しいものではないと再認識した。

・私は恐がりなので、ネットではニュースや作った人わかる(一般の人ではなく、歌手などの)ホ

ームページしか見ません。ですが、私にも関係していることも今日の授業であったので、情報リ

テラシーを身に付け、正しい情報を見極めていけるようにしたいです。

・ニュースを見ればすぐに正しい情報だという自分がいたと思った。

・私は日頃よくインターネットを利用しているのですが、今日の授業を受け、ネットを利用する時、

また、情報に触れるときの自分の意識の持ち方をもう一度考えなければならないと思いました。

これからも、この経験を生かして安全に、そして効率的にネットを使っていきたいです。

0.7%

0.0%

6.9%

58.3%

34.0%

全然役立たなかった

役立たなかった

わからない

役立った

大変役立った

情報を批判的に読み解くための

知識は役立ったか

0.0%

4.2%

2.1%

11.8%

80.6%

1

情報リテラシーについて

どのように感じたかしっかり身につけていか

なければいけない

何となく身につけなけれ

ばいけないと感じた

わからない

生きていくうちにそれなり

に身につくと感じた

特に身につける必要性は

感じなかった

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ワークシート記述例

Ⅵ 研究のまとめ

1 成果と反省

今回の検証授業を実施することにより,昨年度の言語活動の充実に関する研究の成果である“知識

・技術のリレー”という視点に,既存の知識や他の情報と比較対照して情報の信憑性を確認する言語

活動(情報のクロスチェック)という新たな型を付け加えることができた。さらに,情報を批判的に

読み解く力を付けるのに効果のあったことを数値的にも示すことできた。

また,記述式の生徒の感想も良好のものがほとんどであり,8割の生徒に情報リテラシーをしっか

り身に付けなくてはいけないと気付かせたことは,今後の教師の教える内容を始め,あらゆる生活面

で情報に敏感になったり積極的に情報に関わることにより,学習の質的な変容を促すことになると思

われる。

検証授業を行った私と研究協力員の感想と反省点を以下にまとめてみる。

・パワーポイントを使ってモニター画面に質問を映し出し,生徒に発表させた後でまとめや先生の考

えをモニターに出して授業を進めていたのは,ふだんの授業の進め方と違っていて生徒には新鮮に

感じられていたようでよかった。

・ワークシートへの記入と,隣同士で話合いをし,生徒に発表させる言語活動やインターネットでデ

マ情報かどうかを調べる探究活動がうまく機能しており,生徒はいつも以上に楽しく積極的に授業

に参加していた。

・1コマ65分の授業でも今回の内容をやるのは大変であった。事後アンケートへの記入時間がほとん

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どなく(昼休みや放課後に実施),事後アンケート記入も考えると 50 分授業で2時間は必要なボリ

ュームであった。

・インターネットを使って情報の信憑性を調べるということに主眼が置かれていたようだが,インタ

ーネットより新聞・雑誌・本などの活字の方が信頼が置けるという生徒もおり,新聞・雑誌・本と

の比較をするメディアリテラシーにも目を向けさせればもっと効果があったと思う。

・情報の信憑性を確かめるのにいろいろなメディアを比較することの大切さは言っていたが,長期に

わたって一つのテーマを追い続けることの大切さや,同じメディアを定点観測することの大切さも

教えるべきではなかったか。

・東日本大震災と福島第一原発事故の例を取り上げ,生徒には分かりやすい質問になっていた。7月

の予備授業の時は生徒も東日本大震災と福島第一原発事故に関心をもっていたが,12月の検証授業

の時には生徒の興味関心も薄れがちで残念であった。その時点時点で一番タイムリーな話題を取り

挙げることが肝心である。

・福島第一原発事故の例を扱ったので,日本と海外のメディアの取り上げ方の比較をすると,生徒は

もっとメディアに興味関心を抱いたのではないだろうか。

・授業開始前の休み時間に配付しておいた『ちょっと待って携帯』のプリントに生徒は結構興味をも

って読んでいたところを見ると,情報機器を巡る負の面を強調した情報モラル指導も必要である。

・中高生の興味関心は今や掲示板より動画サイトやゲームサイトに移行していることを考えると,ア

ンケート項目を全て新潟大学の後藤のものを使って行ったが,後藤の研究は5年以上前に行われた

ものであり,情報通信関係はハード・ソフト両面で変化が激しいので,時代に即応した内容に直す

必要があるのではないだろうか。

2 今後の課題

この研究は,情報モラル指導モデルカリキュラム表の各項目に対応してモデル指導案を開発したも

のである。情報モラルの指導に関わる全国各地の取組や文部科学省が音頭を取って行った取組が,イ

ンターネット上に多数紹介されている。これからは,全国各地の取組を調査して情報を収集し発信す

ることも重要である。

今回のモデル指導案は一応の成果はあったが,改良の余地もあり今後も継続して取り組んでいく必

要がある。また,学校現場で役立ててもらえるよう広めていく努力も求められる。

最後に,2年続けて研究協力校を受け入れていただいた研究協力校の校長先生を始め,研究協力員

の先生にはアンケートの実施から検証授業等において多大な御協力をいただき,心から感謝申し上げ

たい。

【引用・参考文献】

(注1)山梨県総合教育センター(2011)「平成 22 【研究協力校】

年度研究紀要」 山梨県立甲府西高等学校

(注2)郵政省(2000)「放送分野における青少年と 校長 八巻 良一

メディア・リテラシーに関する調査研究会報告書」 【研究協力員】

(注3)文部科学省(2005)「読解力向上に関する指 赤池 紗生理

導資料」 山梨県立甲府西高等学校非常勤講師

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(注4)文部科学省(2010)「教育の情報化に関する

手引」

(注5)平成19年度 岡山県総合教育センター長期

研修員報告書「メディアからの情報を批判的に読み

解く力を育成する単元の開発」

岡山県立勝間田高等学校 井上 博

(注6)「メディア・リテラシーの発達と構造に関す

る研究」(2006) 平成23年度 山梨県総合教育センター

新潟大学大学院現代社会文化研究科 後藤 康志 執 筆 者 主幹・研修主事 石原 学

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番号 小学校 中学校 高等学校 特別支援 全体

質問1 56.4% 53.6% 57.9% 60.0% 55.9%

質問2 55.3% 36.9% 23.7% 40.0% 46.1%

質問3 41.3% 21.4% 13.2% 20.0% 32.0%

質問4 57.5% 56.0% 65.8% 80.0% 58.5%

質問5 26.8% 40.5% 42.1% 40.0% 32.7%

質問6 50.8% 40.5% 36.8% 80.0% 46.7%

質問7 34.6% 33.3% 26.3% 60.0% 33.7%

回答数 小学校179校、中学校84校、高校38校、特別支援5校 合計306校

(資料1)情報モラル教育に関するアンケート結果 H23.9.16

情報モラル教育を行うにあたって、外部の講師(例 NTTドコモのケータイ安全教室)等に依頼することがありますか

情報モラル教育を行うにあたって、国・全国各地でやられた授業案や教材等を参考にしたり、借用することがありますか

山梨県総合教育センターでも情報モラル教育の研究をし、その授業案も公開していますが、授業や研修等で使ったり、参考にしたことがありますか

  質  問  内  容

質問2で知っていると答えた方におききしますが、情報モラル教育を行う上で、文部科学省が作成した情報モラル指導モデルカリキュラム表を参考にしていますか

情報モラル教育を行うにあたって、あなたの学校では授業担当者だけで展開していますか

あなたの学校では情報モラル教育についての指導計画が作成されていますか

情報モラル教育を行う上で、文部科学省が作成した情報モラル指導モデルカリキュラム表というものがあるのをご存じですか

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情報の信憑性について

山梨県総合教育センター 石原 学

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今日の授業は情報モラル モデルカリキュラムの一つの例

情報モラル教育と言うと • 有害情報(出会い系サイト等)にアクセスしない • いじめ・誹謗・中傷のメールを送らない、掲示板等に書き込みをしない

• 迷惑メール(チェーンメール)を送らない • 不正アクセスの禁止 • 著作権や知的所有権の侵害をしない など 負の面を強調した内容が多いが

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インターネット上に無い情報はないと言われる現在

今日の授業は、インターネットを有効に正しく積極的に使う方法を勉強します

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みなさんに質問

パソコン・携帯電話等の情報機器の急速な発展により、いわゆる情報社会がもたらされましたが、その特徴は何だとあなたは考えますか?

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情報社会の特徴

• 昔に比べ扱う情報量が飛躍的に増えた(情報の氾濫も) インターネット上に無い情報はない • リアルタイムに情報が飛び交うようになった 新聞・雑誌等がかなわない点 • 誰でも情報を発信することが可能になった 素人と専門家の区別が付かない • 情報の加工が簡単になった コピー&ペースト • パソコンがあれば、専門用語でもすぐに検索できる 辞書や図書館がいらない

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では情報の中身はどうか

非常に役立つ情報もあれば、 ゴミのような情報も、時には 悪意のある有害情報も、デマ 情報もある

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正しい情報とは何だと思いますか? 事実と真実と真理の違いは何?

• 「事実(fact)」とは何か 客観的に本当に起こった事 • 「真実(truth)」とは何か 主観的に本当に起こった事 • 「真理」とは何か 事の本質的ありよう。自然科学のように 誰が何度実験しても同じ結果が出ること

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•3・11 東日本大震災、福島第一原発事故後に流れたデマ(流言)で、あなたが知っているものを挙げてください

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デマ(流言)情報?

• 3・11 東日本大震災、福島第一原発事故後に流れたデマ(流言)を色々挙げてもらいましたが、デマ(流言)情報はどうして拡散するのでしょうか?

• あなたが得た情報がデマ(流言)だと判断したら、デマ情報を拡散させないためにはどうしたらよいか?

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デマ(流言)はどうして広がるのか

• 流言が広がる理由 1.重要であること。たとえば、命や財産にかかわるような重要なことほど、流言は発生しやすい

2.あいまいさ。はっきりわかっていることは流言が起きにくいが、良く分からない事柄に流言は発生しやすい

3.不安。人々の不安が高いほど、流言は発生し、広がる

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流言の心理

• 1.情報欲求の高まり。人々は災害の中で、危険を避け、そして役立つ情報を欲しがる。情報要求の高まりが、正確な情報の収集にとどまらないで、不正確な情報を広げてしまう。

• 2.伝達欲求の高まり。人は自分が知った新しい情報を人に伝えたいと思う。人は不安を共有したいと思う。おしゃべりは、ストレス解消になる。しかし時に、伝達要求による行為が、流言を広める。

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流言の心理(2)

• 不安感情の正当化。大災害が発生し、人々は不安がっています。この自分の「不安」を、不安がっていても良いのだと人は思いたい。そこで、 自分が不安がっても当然だと思えるような、不安になる話(流言)を広めてしまうことがある。

• 興奮状態によるチェック不足。災害発生時人々は普段よりも冷静さを失い、一種の興奮状態になる。普段なら、疑ったり、真偽をチェックできたりするのに、その心の余裕がないままに、きいた話をすぐに人に伝えてしまい、流言が広まる。

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流言を防止するための対策

• 政府、行政が、災害発生後できるだけ早く、マスメディアを使って、正しい情報を発信し続けること。情報の真偽の確かめ方を明示すること。情報が遅い、少ない場合に、流言は広がりやすい。

• 避難所など、人々が集まる場所では、心が安らぐような、明るく、前向きな、癒しの情報を伝える。

• 普段から正しい防災情報を学んでおくこと。 • 電子メールやツイッターなどインターネットを使う人は、特に情報をチェックしてから人に伝えることの大切さを、考えましょう。

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みなさんはどう考える?

例1 東日本大震災で今年の米の収穫量は減ることは明らかなのに、新潟県の農民に対して国は減反を進めているという情報が、インターネットで流れたがこれは正しい情報か、デマ情報か?

どう調べたらよいか?

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みなさんはどう考える?

例2 3月11日の東日本大震災は、地震 兵器によって起こされたものだという説があるが、この情報は正しい情報か、デマ情報か?

どう調べたらよいか?

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ここで課題です

•例1か例2の興味のある方に ついてインテーネットを利用して、正しい情報かデマ情報かを調べてみよう

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正しい情報かデマ情報かの判断

• 2つの問題から1つを選択してインターネットを使って、正しい情報化どうかを調べてもらいましたが、難しい問題は10分程度の検索では判断がつきません。

• 正しい情報化デマ情報かはどう調べたらよいでしょうか。インターネット上の情報が、正しいかどうかを判断するには何に注意したらよいでしょうか?

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情報が正しいかどうかのチェック方法

• 情報発信源(ソース)は誰で、その信頼度は? • 複数のメディアと情報を付き合わせる(同じ内容を別の新聞・雑誌・テレビではどう報道しているか確認する)

• 直接当事者(担当者)に取材する • 報道している者と報道される者との間に利害関係はないのか調査する

• 調査をしても確認が取れないことは、「未確認情報だが」、「という話もあるが」、「一説には」とか、断定しないで他者に伝える

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インターネット上の情報が正しいかどうかを判断する目安は?

• ホームページを作った人は誰か(作成主体) • いつ頃作られたホームページか(作成時期) • ホームページのドメイン(co、ac、goなど)は何(ドメイン) • ホームページに作った人の住所や連絡先が書いてあるか(連絡先の明記)

• 何のために作られたホームページなのか(作成目的) • 企業や官庁など団体が作ったものか、個人が作ったものか(作成主体の属性)

インターネットには情報の中身をチェックする機関なし

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マスコミは社会の公器かマスゴミか?

• マスコミ(テレビ・新聞・インターネット等)は 正しい情報を伝えているか? アラブの春を知っている?

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インターネットは社会を変える?

マスコミと呼ばれるテレビ・新聞・雑誌・本などの古いメディアとインターネットを起点とする新しいメディアの関係を

あなたは どう考えますか?

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情報を批判的に読み解くための知識

ここで用いる「批判的」とは、「否定的に批判する態度・ 立場といったネガティブな意味合いではなく、適切な規準や根拠に基づく、論理的で偏りのない建設的で前向きな思考」という意味

• 1 メディアからの情報はすべて構成されたものである (1)情報は送り手側の意図により構成されたものである (2)情報は単なる現実の反映ではなく、一部分を切り取り、又は強調して作られたものである

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続き

• 2 受け手が情報の価値を決める (1)受け手の興味や価値観で情報の価値は変化する(情報には伝えたい相手がある)

(2)受け手の経験やものの見方・考え方で同じ情報 でも受け取る意味が変化する

• 3 メディアからの情報は商業的意味を持つ (1)情報には制作される経済的基盤がある (2)情報を送る目的は商売であり、利益をあげなければならない

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続き(2)

• 4 メディアからの情報はものの考え方や価値観を伝える

(1)登場人物又はシチュエーションのイメージや価値観が伝えようとするものに投影されている

(2)情報は物事やライフスタイルなどの価値観を宣伝している

(3)情報はあらかじめ解釈の仕方や、結論が 決められている

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続き(3)

• 5 メディアからの情報は社会的・政治的意味を持つ

(1)情報は社会の変化やその時代を反映している

(2)情報には政治的、文化的、経済的、歴史的背景などがある

6 メディアはそれぞれ独自の芸術様式を持ち、メディアの様式と内容は密接に関連

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今後の実践上での課題

今後、あなたが自分の進路を考える時に色々な情報にアクセスすると思うが、どのようなことに注意したらよいでしょうか?

たとえば、大学や企業のパンフレットを手にした時など

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情報リテラシーを身に付ける

• 情報のニーズを把握する能力 • 情報を獲得する能力 • 情報を評価する能力 • 情報を管理する能力 • 情報を利用して新たなものを生み出す能力 • 情報の背景にある問題を感知する能力

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情報活用の実践力を身に付ける (文部科学省)

1.直面する課題や目的に適した情報手段を主体的に選択

2.課題の解決に必要な情報を判断し、適切な情報手段を選択して情報を収集する

3.収集した情報の客観性・信頼性について考察 4.考察の結果を踏まえて、様々な情報を結び付けて多面的に分析・整理したり新たな情報を創造したり発信したりする

5.相手や目的に応じて情報の特性をとらえて効果的に表現する

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まとめ

• 情報を制する者が世界を制する 情報を持つ者は力を持ち、情報は金になる

• 情報を獲得する自分なりの情報網の確立を • 情報をうのみにしない(一旦は疑ってかかれ) • 情報の正誤をチェックする手段・方法を持て • 正しい情報の発信者になろう

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資料3- 1

(資料3)

生徒の感想(自由記述)

・ネットの怖さが実感できた(2)。

・これからしっかりしようと思った。

・多くの情報のピースが流れる現代、私はピースを集め「正しい情報」のパズルを完成させたい。

・「情報」は奥が深いと思った(2)。

・情報について正しく理解していく必要があると思いました。また、情報をしっかりと評価する能力

を身につけていき、これからも“情報”と上手に付き合っていきたいと思います。

・情報は便利であると同時に危険なものでもあるので、その情報の正誤を確認したりすることが重要

だと思う。

・今後のネットの活用の仕方についてとても考えさせられた。

・情報と正しく向き合うことが必要だと思った。

・情報はしっかりと正しいか調べてから使うようにしたい。

・今まで以上に情報に注意していかなければならない。

・情報を簡単には信じてはいけない。

・情報の大切さは正しさだと感じた。

・情報社会には非常に大きな危険性がある!!

・東日本大震災で情報を鵜呑みにしていたことに気付けた。

・ケータイのiモードなどの使い方を少し見直そうと思った。

・自分に必要な情報を得るためには、多少時間がかかっても正しい情報を得たいと思った。

・情報社会でとても便利だが、必要なのか正しいのかをはっきりと見分けて、情報を集められるよう

にしたい。

・自分で調べないと情報にのまれてしまうと思った。

・情報があふれる社会の中で、どれが正しいのか、ということをきちんと見分けられるようにならな

いといけないと思った。

・危険なこともしばしば見受けられるインターネットだが、上手に使えばとても便利だと思うので、

これからも上手く付き合っていきたい。

・情報が正しいのかを判断できる力が必要だと強く感じた(4)。

・情報社会を生きていく上での心構えができました。目の前の情報を単純にそのまま受け入れないよ

うにします。

・情報はそれが必ずしも正しいとは限らないから、情報源を調べたり、他のホームページと比べたり

して、確実なものを得られるようにしたい。

・情報を制して世界を制しようと思ってみたりした。社会に疑いの目を持つようになった。

・情報はしっかりと確かめて、本当なのか確認しないといけないと思った(2)。

・情報とは自分がしっかりしていなければ、惑わされるものなので、これからも情報に対して冷静に

対応していきたい。

・もっと情報について考えるべきなんだと思った。情報の正誤をはっきり判断できる力を付けたいと

思った(2)。

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資料3- 2

・情報が本当に正しいものなのか、確認することができるようにならなければいけないと感じた。

・結構すぐに何でも情報に惑わされるから、しっかりと正しい情報か見極めていきたい。

・情報は慎重に取り扱わなければならないと思いました。何でも信じるのではなく、少しでも疑う心

を持った方が良いと感じました。

・あらためて情報の信憑性について考えた。これから少しずついろいろメディアについて考えたい。

・情報に関しての考えが自分は軽く考えていすぎたと思う。もっと重く、深く考えたい。

・今まで情報は1回得たら、うのみにしていた。だから、今回学んだ“得た情報は1回疑う”という

ことを心がけたい。

・これから先、情報を提供する立場になるかもしれないので、そのときは、提供される側はどのよう

に感じるのかを考えることも必要になってくるのかな、と思った。

・情報の正確さをしっかり見極めてから、自分に役立てたい。

・情報化社会で生きていくのが大変だと思った。

・しっかり正しい情報と正しくない情報を見分けられるようにしていきたい。

・情報を得る方法としてそれぞれの長所・短所を理解していきたい。

・情報の信憑性を確かめるのは難しい。

・正しい情報を手に入れるために、デマに振り回されないようによく確認したい。

・情報はうのみにせず、また理由がしっかりしていないものは信じない。

・普段インターネットをしているとき、あまり今日の授業でやったことは考えなかったけれど、この

機に考えることが増えると思います。

・情報を今ではとても簡単なものとして扱っているが、もっと注意して扱うべきだと思った。

・現在、私たちは情報化社会の中で生活している。その中で生きていくには、やはり情報リテラシー

が必要であると感じた(2)。

・ 一つの考え・口コミをすぐに信じるのではなく、一度疑ってそのことについて考えてみることが大

切だというのが分かったので、そのことを実際に活かしていけるように頑張っていきたい。

・情報化社会の闇の部分が理解できた。

・情報化の進展に応じて、一人ひとりが情報に関する正しい知識を理解しておくべきだと思う。

・情報の取り扱いは難しく、大変だと思った。情報の正しさを見極めるのも、難しいと思った。だま

されないようにしたい。

・身の回りにあふれている情報は、必ずしも正しいものではないと再確認した。

・情報は頼れるときと頼れないときがあることについて分かった。

・情報の正しさは世の中の状態にも少なからず影響を与え、正しいことが重要であり、それを確認し

た上で広まっていくことがいいと思いました。

・今の世の中情報なしには暮らしていけないので、その情報に振り回されないように知識を身につけ

たいと思いました。

・情報をうのみにしないことは、現代社会でとても大切なことだと思った(2)。

・コンピュータ上の情報には、よりいっそう注意しなければいけないと思いました。

・私は恐がりなので、ネットではニュースや作った人(一般の人ではなく、歌手などの)のわかるホ

ームページしか見ません。ですが、わたしにも関係してくることも今日の授業であったので、情報

リテラシーを身につけ、正しい情報を見極めていけるようにしたいです。

・流言の心理はとても興味深かったです。自分の情報との関わり方を考えていきたいと思いました。

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資料3- 3

・とてもためになった。これから気をつけることがよくわかった(2)。

・情報があふれている今の世の中、今日学んだことを生かし、情報を扱っていかなければならないと

思った。

・情報は一見便利だが、危険がたくさんはらんでいることがわかった。

・これから、自分で正しいか正しくないかをしっかり判断して、情報を集めていこうと思った(2)。

・情報は便利であると同時に、非常に危険であるということを改めて感じた。今後は、正しい情報か

そうでないかをしっかり判断できる人になっていきたい。

・情報は常に正しいものとは限らないので、正しいかどうかを考えながら見なければと思った。

・情報は全て正しいわけではないから、注意して理解する(2)。

・情報化社会を上手に乗りきっていこうと思った。

・最初は難しいと思ったが、わかりやすい授業だったので情報についてよくわかった。

・正しい情報を得ることは楽ではないと思った。

・情報の真偽はよく確かめるべきだと思った(2)。

・情報の取捨選択は最終的に自分の判断にかかっていると思った。

・間違った情報を信じてしまうことは自分たちを苦しめるので、そのようなことがないように必要な

力を付けたいと思った。

・一人一人の意見を大切にしている授業で、とてもわかりやすかったです(2)。

・情報があふれていて(私はあまり情報を扱うのが得意でないので)困ることもある。今日の授業の

内容を役立てたい。

・情報は正しいかどうかを本当に注意深く意識して一回は必ず疑わなければならないということを改

めて確認できた。今日はありがとうございました。

・便利なものには悪いところもある。

・便利なものほど、注意深く扱った方が良いと感じた。

・情報を上手に活用したい。

・私は今までテレビ・インターネット・新聞などで得た情報をそのまま信じていたけれど、それでは

いけないと思った。これからはしっかり情報の正確さを確かめて、情報を扱っていきたい。

・機械にふりまわされないようにするために、知識を付けなければならないと思った。

・自分の情報の受け取り方を見直し、今後に役立てていきたいと思った。

・情報化社会を生きる上で、情報リテラシーはとても重要だと思いました。

・情報の信頼性を考えさせられた。

・情報がたくさん飛び交う中、どれが正しいかを自分で判断していくことが大切だと思った。

・情報化社会はどんどん複雑化してきているので、今回の学習にとどまらず、もっと深い所まで常日

頃知識を身につける必要があると思った。

・デマをしっかり判断できるようになりたい。

・情報を全て信用しないようにしないと思った。

・情報の重要性と信憑性について考えるようになった。

・ニュースを見ればすぐに正しい情報だという自分がいたと思った。

・デマが流布するわけなど色々な視点から情報を考えられた。ありがとうございました。

・これから情報をしっかり見極めます。

・情報をうまく見極めることが大切だとわかった。

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資料3- 4

・インターネット・テレビなど様々なメディアの特徴を理解する必要があると思った。

・ケータイやパソコンなどもあるので、しっかり対策を立てたい。

・今からは情報を読み解く力がとても大切になると思う。そのためにも情報リテラシーを身につけた

いと思った。

・今日の授業はたくさんの人が知るべきだと思った。しっかり意識していきたい。

・情報を扱う上で注意すべきこと、特にその情報の正誤をしっかり確認することが大事だと思いまし

た。ありがとうございました。

・自分が見たり。聞いたりした情報を簡単に信じないで、確認するようにしたい。

・情報にはまず疑いをかけてから信じるべきだと思った。

・私は日頃よくインターネットを利用しているのですが、今日の授業を受け、ネットを利用する時、

又、情報に触れるときの自分の意識の持ち方をもう一度考えなければ成らないと思いました。これ

からも、この経験を生かして安全に、そして効率的にネットを使っていきたいです。

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「情報の信憑性について」の授業 1年( )組( )番【 】

(1)パソコン・携帯電話等の情報機器の急速な発展により、 (4)デマ(流言)はどうして広まるのか? また、デマ (6)正しい情報かデマ情報かはどう調べればよいか?いわゆる情報化社会がもたらされましたが、その特徴 情報を拡散させないためにはどうしたらよいか? また、インターネット上の情報が、正しいかどうかをは何だとあなたは考えますか? 判断するにはどこに注意したらよいか?

(2)正しい情報とは何だと思いますか? 事実と真実と (5)ネットに流れた情報が正しい情報か、それともデマ (7)旧マスコミは社会の公器(公共の機関)かマスゴミ真理の違いは何だと思いますか? 情報かをインターネットを使って調べてみよう。 (大きなごみ)か? インターネットは社会を変える

あなたが調べた課題番号( ) と思いますか?

(3)3・11東日本大震災、福島第一原発事故後に流れた (8)今後、あなたが自分の進路等を考える時、色々な情報デマ(流言)であなたが知っているものを挙げてくだ を取得すると予想されるが、どんなことに注意し接していっさい。 たらよいでしょうか? 家族・友達等にどうその情報を伝え

ていったらよいでしょうか?

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教科「情報」の授業 事前アンケート

1年( )組 男・女

1.次の問い対して、1位から4位の順位を付けてください。

イ ンタ 新 テ

ー ネッ 本 レ

ト 聞 ビ

情報が新しいと思う順番

情報が正しいと思う順番

簡単に情報が得られると思う順番

好きな順番

2.あなたがインターネットでホームページを検索したとき、検索結果について気になる点はどこか、

あてはまるものに○をしてください。

とても 少し あまり 全く

気にな 気に 気にな 気に

る なる らない なら

ない

ホームページを作った人は誰か

いつ頃作られたホームページか

ホームページのドメイン(co、ac、goなど)はどこか

ホームページに作った人の住所や連絡先が書いてあるか

何のために作られたホームページなのか

企業や官庁など団体が作ったものか、個人がつくったものか

3.次の問いに対して、あてはまるものに○をしてください

そう やや どちら あまり そう

思う そう でもな そう思 思わ

思う い わない ない

テレビをみていて、大げさな表現をしていると感じるときがある

テレビや新聞をみていて伝えかたが公平でないと思うことがある

本に書いてあったことでおおげさだと思ったことがある

新聞記者が集めた情報は、全てが記事になる

ニュースを作る人は、見る人を楽しませることは考えていない

同じ番組は、だれが見ても同じように理解される

テレビや新聞がどう情報を伝えるかによって、人々のものの考え方は

大きく変わる

コマーシャルでは、よく売れるように商品のイメージを強調している

テレビの情報でもそのまま信じるよりも他のテレビ局や新聞、インター

ネットで確かめた方がよい

テレビの同じ場面で、音楽(BGM)が変わっても受ける感じはそれ

ほど変わらない

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4.次の「2ちゃんねる」掲示板の内容を読んで質問に答えてください。

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A島釣り情報

1 名前:つり人 投稿日:04/05/21 10:53

A島のつりについて情報を書きこもう

2 名前:つり好き 投稿日: 04/05/21 11:02

A島でイカつりをしたいのですが?

3 名前:名なしさん 投稿日:04/05/21 13:54

5 月くらいからイカがつれるよ。ホテルにたのむとイカつり体験をさせてくれるホテルもあるよ。

B町のホテルの近くがすごくつれるよ。

質問 1 「名なしさん」について、あっていると思うもの一つに○をつけて下さい。

①「つり人」の知り合い

②「つり好き」の知り合い

③「つり人」と「つり好き」両方の知り合い

④「つり人」、「つり好き」どちらの知り合いでもない」

質問 2 「名なしさん」の情報について、一番あっていると思うもの一つに○をつけて下さい。

①この情報は「つり人」が正しいかチェックしてから書き込まれた

②この情報はとくにだれのチェックもされていない

③この情報はA島の市役所の人がチェックしてから書き込まれた

④この情報はホームページのある会社の人がチェックしてから書き込まれた

質問3 Web掲示板のよいところ、悪いところについて自由に記述して下さい。

5.次の情報が正しいかどうかを確認するために必要な情報と調べる方法を答えてください。

あるホームページでダイエット食品が紹介されていた。そのホームページでは、ある医学者の紹

介文として「この食品は非常に手の込んだ方法で作られているため高価だが、効果もある」と書

いてあった。さらに実際にこの食品でダイエットに成功した3人の体験談ものせられていた。

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授業後アンケート

1年( )組 男・女

1.次の「2ちゃんねる」掲示板の内容を読んで質問に答えてください。

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A島釣り情報

1 名前:つり人 投稿日:04/05/21 10:53

A島のつりについて情報を書きこもう

2 名前:つり好き 投稿日: 04/05/21 11:02

A島でイカつりをしたいのですが?

3 名前:名なしさん 投稿日:04/05/21 13:54

5 月くらいからイカがつれるよ。ホテルにたのむとイカつり体験をさせてくれるホテルもあるよ。

B町のホテルの近くがすごくつれるよ。

質問 1 「名なしさん」について、あっていると思うもの一つに○をつけて下さい。

①「つり人」の知り合い

②「つり好き」の知り合い

③「つり人」と「つり好き」両方の知り合い

④「つり人」、「つり好き」どちらの知り合いでもない」

質問 2 「名なしさん」の情報について、一番あっていると思うもの一つに○をつけて下さい。

①この情報は「つり人」が正しいかチェックしてから書き込まれた

②この情報はとくにだれのチェックもされていない

③この情報はA島の市役所の人がチェックしてから書き込まれた

④この情報はホームページのある会社の人がチェックしてから書き込まれた

質問3 Web掲示板のよいところ、悪いところについて自由に記述して下さい。

2.次の情報が正しいかどうかを確認するために必要な情報と調べる方法を答えてください。

あるホームページでダイエット食品が紹介されていた。そのホームページでは、ある医学者の紹

介文として「この食品は非常に手の込んだ方法で作られているため高価だが、効果もある」と書

いてあった。さらに実際にこの食品でダイエットに成功した3人の体験談ものせられていた。

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3.あなたがインターネットでホームページを検索したとき、検索結果について気になる点はどこか、

あてはまるものに○をしてください。

とても 少し あまり 全く

気にな 気に 気にな 気に

る なる らない なら

ない

ホームページを作った人は誰か

いつ頃作られたホームページか

ホームページのドメイン(co、ac、goなど)はどこか

ホームページに作った人の住所や連絡先が書いてあるか

何のために作られたホームページなのか

企業や官庁など団体が作ったものか、個人がつくったものか

4.次の問いに対して、あてはまるものに○をしてください

そう やや どちら あまり そう

思う そう でもな そう思 思わ

思う い わない ない

テレビの情報でもそのまま信じるよりも他のテレビ局や新聞、インター

ネットで確かめた方がよい

新聞記者が集めた情報は、全てが記事になる

テレビの同じ場面で、音楽(BGM)が変わっても受ける感じはそれ

ほど変わらない

ニュースを作る人は、見る人を楽しませることは考えていない

同じ番組は、だれが見ても同じように理解される

テレビや新聞がどう情報を伝えるかによって、人々のものの考え方は

大きく変わる

コマーシャルでは、よく売れるように商品のイメージを強調している

テレビをみていて、大げさな表現をしていると感じるときがある

テレビや新聞をみていて伝えかたが公平でないと思うことがある

本に書いてあったことでおおげさだと思ったことがある

5.今回の授業を受けてあなたはどのように感じましたか

①大変良かった ②良かった ③普通 ④悪かった ⑤大変悪かった

6.今回の授業で扱った「情報を批判的に読み解くための知識」は役立ちましたか

①大変役立った ②役立った ③わからない ④役立たなかった ⑤全然役立たなかった

7.今回の授業で扱った、情報リテラシー(情報のニーズを把握する能力・情報を獲得する能力・情報を

評価する能力・情報を利用して新たなものを生み出す能力・情報の背景にある問題の感知する能力)

について、あなたはどのように感じましたか。

①これからしっかり身に付けていかなければいけないと感じた

②何となく身に付けなければいけないと感じた

③わからない

④これから生きていくうちにそれなりに身につくと感じた

⑤特に身に付ける必要性は感じなかった

⑥その他(具体的に記述

8.今回の授業を通して、あなたが感じたり、考えたことを自由に記述してください