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1 概要 新しいデジタル時代で求められるデータ保護戦略は、基本的なバックアップと リカバリの領域を超えたものである必要があります。データセンターの要件は 絶えず変化します。管理者には、ビジネスも自分のキャリアも安心して任せら れるデータ保護ソリューションが必要です。 データ保護を適切に実践できれば、企業にとって大きな差別化要因となりま す。その結果、以下のメリットをもたらします。 運用の複雑さと IT サービスへのアクセスの中断をなくす スタッフの業務効率を向上させ、運用コストを削減する 戦略的な思考に基づくより迅速な意思決定を実現する 投資回収までの期間を短縮する 一方、データ保護を適切に実践できなければ、貴重なスタッフの時間が浪費さ れ、重要なサービスレベル契約 (SLA) を満たせなくなります。物理、仮想から プライベート/パブリッククラウドにわたるさまざまなデータ保護ソリューショ ンを駆使して拡張性を確保することは、容易ではありません。落とし穴も隠さ れています。ここでは、優れたデータ保護戦略を立案するにあたり避けるべき 重大な 5 つの落とし穴について説明します。 1. 順応できなければ、ビジネスは破綻する IT 部門がコストセンターを脱してビジネスの推進者として転換するためには、絶えず変化するビジネス要件に対して柔軟か つ俊敏に対応する必要があります。新しい要件に素早く対応する方法の 1 つは、仮想マシンやクラウドなどの新しいテクノ ロジを迅速に導入することです。しかし、データ保護に複数の単体ソリューションを使用していると、新しいテクノロジの導 入がかえって非効率をもたらすことがあります。 「企業は、多大なコストと時間をかけて異なる多数の単体ソリューションを統合するのではなく、単一のプラットフォームまたはソリューションを 基盤とする総合的な保護戦略を導入する必要がある」と、 Gartner 社は提唱しています。 1 ここで大切なのは、現在と将来とにわたるビジネスのニーズにも対応する柔軟性と拡張性を備えた、統合データ保護プラットフォームを選択す ることです。進化するテクノロジをサポートしてきた実績を持ち、従来のオンプレミス環境と仮想/クラウド環境の両方に対応するプロバイダのサ ポートを確保しましょう。 データ保護で避けるべき 5 つの落とし穴 順応できなければ、 ビジネスは 破綻する 見えないものは 保護できない 不必要な 支払いをやめる すべてのデータを 一律に保護しよう としない 1 スタッフの 生産性を妨げない 2 3 4 5 1. IT Briefing Center ビデオ: Managing and Reducing Costs of Enterprise Data Protection (エンタープライズデータ保護の管理とコスト削減)」、 Dave Russell (Gartner )Brian Dye (シマンテック)2013 http://www.itbriefingcenter.com/programs/gartner_1371_Veritas.html データ保護戦略で避けるべき 5 つの落とし穴

データ保護戦略で避けるべき つの落とし穴Veritas NetBackup: The business value of a Veritas NetBackup ソリューションデータシート Document ID 21290454,

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概要新しいデジタル時代で求められるデータ保護戦略は、基本的なバックアップとリカバリの領域を超えたものである必要があります。データセンターの要件は絶えず変化します。管理者には、ビジネスも自分のキャリアも安心して任せられるデータ保護ソリューションが必要です。

データ保護を適切に実践できれば、企業にとって大きな差別化要因となります。その結果、以下のメリットをもたらします。

• 運用の複雑さと IT サービスへのアクセスの中断をなくす

• スタッフの業務効率を向上させ、運用コストを削減する

• 戦略的な思考に基づくより迅速な意思決定を実現する

• 投資回収までの期間を短縮する

一方、データ保護を適切に実践できなければ、貴重なスタッフの時間が浪費され、重要なサービスレベル契約 (SLA) を満たせなくなります。物理、仮想からプライベート/パブリッククラウドにわたるさまざまなデータ保護ソリューションを駆使して拡張性を確保することは、容易ではありません。落とし穴も隠されています。ここでは、優れたデータ保護戦略を立案するにあたり避けるべき重大な 5 つの落とし穴について説明します。

1. 順応できなければ、ビジネスは破綻するIT 部門がコストセンターを脱してビジネスの推進者として転換するためには、絶えず変化するビジネス要件に対して柔軟かつ俊敏に対応する必要があります。新しい要件に素早く対応する方法の 1 つは、仮想マシンやクラウドなどの新しいテクノロジを迅速に導入することです。しかし、データ保護に複数の単体ソリューションを使用していると、新しいテクノロジの導入がかえって非効率をもたらすことがあります。

「企業は、多大なコストと時間をかけて異なる多数の単体ソリューションを統合するのではなく、単一のプラットフォームまたはソリューションを基盤とする総合的な保護戦略を導入する必要がある」と、Gartner 社は提唱しています。1

ここで大切なのは、現在と将来とにわたるビジネスのニーズにも対応する柔軟性と拡張性を備えた、統合データ保護プラットフォームを選択することです。進化するテクノロジをサポートしてきた実績を持ち、従来のオンプレミス環境と仮想/クラウド環境の両方に対応するプロバイダのサポートを確保しましょう。

データ保護で避けるべき5 つの落とし穴

順応できなければ、ビジネスは破綻する

見えないものは保護できない

不必要な支払いをやめる

すべてのデータを一律に保護しようとしない

1 スタッフの生産性を妨げない

2

3

4

5

1. IT Briefing Center ビデオ: 「Managing and Reducing Costs of Enterprise Data Protection (エンタープライズデータ保護の管理とコスト削減)」、Dave Russell (Gartner 社)、Brian Dye (シマンテック)、2013 年 http://www.itbriefingcenter.com/programs/gartner_1371_Veritas.html

データ保護戦略で避けるべき 5 つの落とし穴

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データ保護戦略で避けるべき 5 つの落とし穴

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2. スタッフの生産性を妨げない企業ではデータの急増とインフラの継続的な拡張への対応に苦慮しています。予算は厳しく、スタッフは日々の作業に追われています。ESG 社によると、「IT 予算の 64% は既存業務のサポートに使われ、イノベーションにはほとんど力が注がれていない」状況です。2

既存のビジネスプロセスに多大な時間が費やされていれば、新しいビジネス要求に応えることは困難です。IT 部門が必要な時間を確保する手段の 1 つは、メディアサーバーを自社で構築することを脱して統合バックアップアプライアンスへと移行することです。自社構築のメディアサーバーを使用する従来の方法では、スタッフの作業時間が必要でした。購入、インストール、統合、管理、パッチの適用、アップデートという作業があるからです。しかも、問題が発生した場合、どのベンダーに問い合わせるべきかもわかりません。統合アプライアンスを使用すれば、複数の異なる単体製品を統合できます。これにより、スタッフの作業の効率化やリソース使用率の向上も実現します。

専用バックアップアプライアンス (PBBA) は、この数年で大きな人気を博しています。統合型 PBBA は 2 桁の成長を示しています。IDC 社は次の見解を示しています。「PBBA は導入と管理を簡易化して大幅なコスト削減を実現している。こうしたシステムは、既存のバックアップツールやアプリケーションソフトウェアツールとの統合が可能である。多くの場合、導入してすぐに運用コストの削減を達成することができる」3

統合アプライアンスを提供するベンダーを選択しましょう。そうすれば、スタッフの貴重な時間を節約して、戦略的なプロジェクトにあてられます。調査によると、通常は導入により運用コスト (OPEX) を 30% 削減でき、初期投資から 15 カ月以内に投資を回収できます。4

3. 見えないものは保護できない多くの企業にとって、Oracle® は非常に重要なデータベースです。しかし、多くの場合は、Oracle アプリケーションチームとデータ保護チームは、相手チームのプロセスを知らずに業務を進めている状態です。アプリケーションとデータ保護ソフトウェアが緊密に統合されていなければ、お互いに何をしているかを把握できません。データ保護チームにとっては、バックアップは完了したか、バックアップはどこに保管されているかなどが見えない状況です。どちらのグループも、データ保護を

エンドツーエンドで管理できていません。

ESG 社でシニアアナリストを務める Jason Buffington 氏は、「Oracle データベースには企業データが格納されています。そのため、保持、コピーなど、あらゆる企業標準に従って保護する必要があります」と述べています。5

こうした障害を解消するのが、統合ソリューションです。バックアップ管理者とデータベース管理者の両方に、データ保護について同じ視点で同じ情報を提供します。さらに、セルフサービス機能により、作業効率を最大限に高められます。Oracle 管理者には使い慣れたツールを引き続き利用してもらい、バックアップ管理者には包括的な可視性を提供する。この両方を実現できるソリューションを探しましょう。バックアップグループ、Oracle グループ双方にメリットをもたらしながら、柔軟性、拡張性、信頼性に優れた高速なアプリケーション保護を実現することができます。

4. 不必要なライセンス料の支払いをやめる現代は ATM からクレジットカード、当座預金口座まで、あらゆるトランザクションに手数料がかかっているようです。実際、一部の企業では、データのコピーを作成するためのソフトウェアライセンス料まで支払っています。ライセンス料はデータ保護に対してのみ支払うのが合理的です。データのコピーは、ペナルティなしで必要な数だけ作成できるべきです。残念ながら、多くのベンダーはバックエンド容量に基づいた料金を請求しています。バックアップコピーを作成したり別の場所にコ

ピーを作成したりするたびに、ソフトウェアライセンス料が発生します。バックアップの目的は複数の場所に複数のコピーを作成することです。これを考えると、おかしな話です。

保護データのフロントエンドの容量に基づいたソフトウェアライセンスをリクエストしましょう。同時に、投資を最大限に保護するために、ソフトウェアライセンスとハードウェアライセンスを個別に取得していることを確認してください。独立したソフトウェアライセンスを取得していれば、ライセンスを自社構築のメディアサーバーからアプライアンスへ移行したり、その逆方向に移行したりできます。あるいは、新しい大規模なアプライアンスに移行することもできます。このようにすれば、不要なソフトウェアライセンス料を支払う必要や、ハードウェアプラットフォームをアップグレードするたびにソフトウェアライセンスを購入しなおす必要がなくなります。

2. 『2013 IT Spending Intentions Survey (2013 年 IT 支出目的調査)』Enterprise Strategy Group、Bill Lundell、John McKnight、Jennifer Gahm 著、2013 年 1 月3. IDC 社『Market Analysis, Worldwide Purpose-Built Backup Appliances 2012 – -2016 Forecast and 2011 Vendor Shares (市場分析、世界の専用バックアップアプライアンス 2012 年~2016 年の予測と 2011 年の ベンダーシェア)』、#234489、Robert Amatruda 著、2012 年 4 月

4. Veritas NetBackup: The business value of a Veritas NetBackup™ソリューションデータシート Document ID 21290454, 07/15. 5. ESG ビデオ: 『Introduction of NetBackup Copilot for Oracle (NetBackup Copilot for Oracle のご紹介)』、シニアアナリスト Jason Buffington 氏発行日: 2015 年 12 月 16 日

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データ保護戦略で避けるべき 5 つの落とし穴

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5. すべてのデータを一律に保護しようとしない現在、企業はデータインフラに関する可視性をほとんど得られず、重要なデータを識別できていません。顧客データであろうと従業員のペットの動画であろうと、すべてのデータを同様に扱わざるをえないため、きわめて非効率です。すべてのデータを一律に同じレベルで保護するという前提では、戦略的な思考やデータ保護の効率化は非常に困難です。

企業には、データに対する可視性とインサイトの確保が求められます。これにより、データの管理方法と保護方法についてより適切な意思決定を行うためです。データの保管場所、データのタイプ、データの所有者、データの作成日などはすべて重要な情報であり、それらを把握できることが大切です。そうすれば、スタッフの作業を効率化し、特にプライマリストレージとデータ保護ストレージのコストを削減することができます。

所有するデータのタイプに対するインサイトを引き出してくれるソリューションを探しましょう。そうすれば、索引付けに高い費用をかける必要もなくなります。また、既存のバックアップソリューションと統合し、アプリケーションやデータがさらに増大しても容易に対応できる製品を選択してください。

まとめベリタスは、このような課題にソリューションレベルのアプローチで対応します。これは、単体製品のベンダーには難しいことです。これを、「将来を見越したバックアップ」と呼んでいます。ベリタスは、信頼性の高いソリューション、革新的な技術、プロフェッショナルサービスを結集して、お客様のデータ保護要件に対応します。ベリタスは、新しいデータ保護ソリューションを導入する場合でも、既存のソリューションをアップグレードする場合でも、変化が激しいデータセンターの要件を把握しています。

市場をリードする Veritas NetBackup™ ソフトウェアは、お客様に信頼され、パフォーマンスとエンタープライズクラスの拡張性を備えたデータ保護機能を提供します。6 オンプレミス、仮想、クラウドを含む環境をこれほど幅広くサポートしているソリューションは、他に存在しません。

Veritas NetBackup™ アプライアンスは、NetBackup ソフトウェアの強力な機能を基盤として構築された、データ保護環境の容易な導入と保守を実現するターンキーソリューションです。NetBackup アプライアンスは、バックアップインフラの設置、構成、保守にかかる作業と時間が不要の、データセンター、リモートオフィス、仮想環境に最適なソリューションです。

Veritas NetBackup™ Copilot for Oracle® は、Oracle® データベースのバックアップとリカバリに大きな変革をもたらします。このソリューションは、NetBackup ソフトウェアと NetBackup アプライアンスを組み合わせることによって、セルフサービス運用モデルで画期的なパフォーマンスを実現します。NetBackup Copilot では、データベース管理者が各バックアップのスケジュールを個別に管理して、すべてのストレージ階層を可視化し、利用可能なコピーからリカバリできます。バックアップ管理者は、ポリシーを実装すると、ディスク、テープ、またはクラウドストレージ階層へのデータベースバックアップコピーの保存、保持、移動を管理できます。

NetBackup のインデックス機能を活用する Veritas™ Information Map は、企業のバックアップデータの視覚的なマッピングを提供します。このインサイトによって、ストレージ環境、リカバリ、その用途を最適化できます。

「将来を見越したバックアップ」は、データの管理と保護について、どのような状況でも費用対効果に優れた方法で的確に実行する手段を提供します。

詳細情報

© 2016 Veritas Technologies LLC.All rights reserved. Veritas、Veritas ロゴ、NetBackup は、 Veritas Technologies LLC または同社の米国およびその他の国における関連会社の商標または登録商標です。その他の会社名、製品名は各社の登録商標または商標です。

6. Gartner 社、『Magic Quadrant for Enterprise Backup Software and Integrated Appliances (マジック・クアドラント エンタープライズバックアップソフトウェアおよび統合アプライアンス部門)』2015 年 6 月 15 日、ID:G00266742、アナリスト: Dave Russell、Pushan Rinnen、Robert Rhame 著

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Veritas Technologies LLC についてVeritas Technologies LLC は、世界最大規模の複雑なヘテロジニアス環境にも対応できるソリューションをご提供することで、企業が情報の力を活用できるようお手伝いいたします。現在、Fortune 500 の 86% の企業にご利用いただき、競争力強化に欠かせないデータ可用性の向上、インサイトの獲得にお役立ていただいています。

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