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アマリリスの会 現状報告
内観療法課 伊藤恵理
多職種による拡大症例検討会・カンファレンス H25.5.21
摂食障害自助グループの変遷
ECの会 柊の会 アマリリスの会
開催
1995年~ 1996年
2003年~ 2004年
2009年~ 現在
回数 35回 25回 163回
平均(参加延べ人数)
3.60名(126名)
4.58名(95名)
5.00名(815名)
(2013.4.19現在)
アマリリスの会(摂食障害の自助グループ)
体験談を通した受容と共感、自信の回復、自己肯定感の獲
得、再発予防を目標としている。対象は、摂食障害の他、食
行動異常で苦しむ女性で、入院者、デイケアメンバ-、外来
患者、一般の方。
【院外開催】
と き:第3金曜日 15時30分~17時
場 所:三光カサノビル3階
参加費:100円
【院内開催】
と き:第1・2・4金曜日 15時30分~16時30分
場 所:札幌太田病院 2Fデイケア内
参加費:無料
アンケート結果
大変良い
普通
N=126(延べ人数)
感想
【当事者】私だけではなく、みんなが路頭に迷い、摂食障害の出口を探していると感じた。
今日は、本音が言えた。前進するような話ではないが、共感し合えて良かった。
顔見知りの方が多くなり、前より安心して話ができるようになった。【家族】皆さんの話を聞いて、親として自分の子どもの気持ちを代弁されているように感じ、娘の辛さを理解していなかったことがわかった。
摂食障害という病気の事をよくわかっていなかったが、知ることができて良かった。
自分の娘だけではなく、たくさんの人が、悩みを抱え、苦しんでいることがわかりました。
ミーティングの様子
多職種からの意見①
太田会長太田会長
退院後、予後が良好な人は、過去に内観療法を受けている場合が多い。摂食障害は、背景が複雑で問題が多様。症状を抱えながらも通院やデイケア通所していることを褒めたい。
種畑看護師種畑看護師
摂食障害の入院は、摂食対応があるため、待機や指導に苦労している。食事のみではなく、待機時間外の嘔吐や過活動の把握をすることが難しい。内科疾患の個別対応も増えるため、手間がかかる。
多職種からの意見②
中村栄養士中村栄養士
食事のことよりも自分の体を健康に保つために、どうしたらよいかを伝えている。食べ過ぎの人に食べないよう指導するより、食べない人に食べるように指導するのは、難しい。H23年の国民健康調査ではBMI18.5未満(痩せ)が20代の5人に1人。成長期の低体重は、中性脂肪が減少し、出産できなくなるリスクが高くなる⇒少子化へ
奥村心理士奥村心理士
一般の人がアマリリスの会を通して、当院の受診に繋がっている。早期発見に役立っていると思う。
さらに、広報活動に力を入れ、ピア・サポーターを育成したい。
まとめ
院外開催では、新規参加者26人、内10人が継続的に参加した。当会を通じて、未治療者3名が当院受診に至り、通院や入院に至った。市街地のビル内開催は、一般参加者の抵抗を軽減する。家族の体験談は、当時者が客観的に病気を直面する契機になり有効である。
問題点
摂食障害は、低体重、低栄養、病識の欠如などから命に関わる重篤な疾患にも関わらず、深刻さの否認が強い。
近年は、多様かつ複雑な心的外傷の症例が多い。
課題
医療機関の未受診、受診までの年数の長期化を防止するため、相談会の充実、治療に関する情報提供などを強化したい。今後は、ピア・サポーターの育成、参加率、継続参加率の向上、広報活動などに努めたい。
ご清聴ありがとうございました