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一般社団法人 シルバーサービス振興会 Copyright(C)Elderly Service Providers Association. All Rights Reserved 一般社団法人 シルバーサービス振興会 キャリア段位事業部 2019年度 東京都介護職員キャリアパス導入促進事業 2019年5月21日 キャリアパスの構築と介護キャリア段位制度

キャリアパスの構築と介護キャリア段位制度 · パッケージ化された介護キャリア段位制度 介護キャリア段位制度をキャリアパス導入パッケージとして活用!

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一般社団法人 シルバーサービス振興会キャリア段位事業部

2019年度 東京都介護職員キャリアパス導入促進事業

2019年5月21日

キャリアパスの構築と介護キャリア段位制度

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⚫ 介護スキルを適切に評価する仕組みを作り、自らの介護スキルに対する不安を払拭

⚫ OJTを通じた人材育成を推進し、コミュニケーション増による人間関係の問題を低減

⚫ 保有する介護スキルを段階別に認定することで、介護事業所におけるキャリア・アップの仕組み(キャリアパス)導入を促進

介護キャリア段位制度の創設

介護プロフェッショナルキャリア段位制度 創設(平成24年)

平成24年11月 平成27年4月 平成30年4月

内閣府実践キャリアアップ戦略

厚生労働省介護職員資質向上促進事業

厚生労働省地域医療介護総合確保基金対象(アセッサー講習)

介護職員の人材定着に向けた国レベルの施策として

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介護プロフェッショナルキャリア段位制度とは?

介護施設・事業所ごとにバラバラに行われている職業能力評価

「共通のものさし」を導入、これに基づいて人材育成を目指すプログラム

「わかる(資格)」と「できる(技術)」の両面を評価レベル2~レベル4についてレベル認定

実際に何が出来るのかの「能力」を評価・証明

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介護サービスにおける雇用状況

4

不足感:66.6%

平成29年度介護労働実態調査

従事する従業員の過不足状況

所在地別採用率・離職率

政令指定都市・23区で採用率、離職率が高い離職率17.6%

離職者の勤務年数

1年未満の離職者:約4割

1年未満

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訪問系:70.7% 施設系(入所型):61.1% 施設系(通所型):62.6%

平成29年度介護労働実態調査

従業員の勤続年数と人件費

1年以上:87.3% 平均5.6年

介護事業収入に占める人件費の割合

勤続年数

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介護サービスを運営する上での問題点

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• 良質な人材の確保が難しい: 55.2%• 人材確保・定着のために十分な賃金を支払えない:48.9%• 経営が苦しく労働条件・環境改善ができない:30.7%

平成29年度介護労働実態調査

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介護職員処遇改善加算

平成30年度介護従事者処遇状況等調査結果より

今後廃止予定

・昇給の仕組みづくり・基準の策定・評価の仕組み

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介護職員処遇改善加算を算定した事業所の対応

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• 一時金の支給:61.9%• 昇進・昇格要件の明確化:28.0%

平成29年度介護労働実態調査

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• 働きがいのある仕事だと思ったから:50.1%• 資格・技能が活かせるから:35.5%

現在の仕事を選んだ理由

• キャリアアップの機会• 人事評価・処遇のあり方• 賃金• 教育訓練・能力開発のあり方

介護労働者の就業意識

現在の仕事の満足度

仕事の内容・やりがい 53.3%

平成29年度介護労働実態調査

満足度高い 不満度高い

約8割が不満

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介護関係の仕事を辞めた理由

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介護職員の人材定着の鍵は?

平成29年度介護労働実態調査

離職理由:法人や事業所の理念や運営のあり方に不満将来の見込みが立たなかった ⇒ 不安処遇に不満

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介護職員のキャリアパスがない事業体

新人職員

管理者・経営層

チームリーダーベテラン職員

⚫キャリアのコースが明示されていない

⚫ 職員のスキルの実態は把握されていない

(評価・測定の仕組みがない)✓ 熟達者なのか、非熟達者か?✓ 経験年数と資格がスキルの

目安✓ 役職と処遇と介護スキルの関係

⚫ 職種と役職が混同⚫ 非役職者の階層なし⚫ スキルアップの方向性

が不明瞭

3年目以降職員

熟達者?

2年目職員

主任

副主任

一人前?

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■項目毎経験年数別 できていない率 10%~19% 20%~29% 30%~39% 40%~49% 50%以上

期首評価分析(介護福祉士)

認知症ケア

介護過程の展開

終末期ケア

地域包括ケアシステム

指導者

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経験年数に応じた介護技術習得

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介護職員のキャリアパス構築にむけて

出典:介護職員キャリアパス構築・運用マニュアル(日経BP社)

制度 目的

資格等級制度 役職と業務によって規定される「マス目」ごとに求められる要件を明らかにする

教育訓練制度 職員に仕事に必要な知識や技術、能力を身に着けさせ、磨く

人事評価制度 求める水準とその評価基準を明確にし、達成度を判定する

昇格制度、昇進・任用制度 評価の結果を踏まえ、ワンランク上にあげる条件や基準を定める

配置、異動制度 職員の能力発揮や能力開発のため、意図的に職員を動かす

給与制度 役割と業務によって規定される「マス目」に応じた給与水準を定める

キャリアパスの構築にあたり整備が必要な制度とその目的

キャリアパス構築の壁

• 昇給の仕組みを設けるための事務作業が煩雑• 介護職員の昇給の仕組みを設けることにより、職種間・事業所間の賃金のバランスがとれなくなる• 介護職員の任用の際における職位、職責、又は職務内容等に応じた任用等の要件を定めることが難しい• 資質向上のための計画に沿って、研修機会の提供又は技術指導等を実施するとともに介護職員の能力評価を行うことが難しい 等

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介護スキルの評価指標を用いた評価制度を取り込み、年功型の人事制度から脱却する

事例 経験年数に基づく年功型の人事制度が定着した事業体での改革

⚫ 【人事】経験年数に基づく年功序列型のキャリアラダーが組織に定着。法人の年功序列型のラダーは、職員定着率に寄与してきた。定期スキル評価を伴わない、年功型経営。スキルの実態は測定せず。

⚫ 【教育】スキルアップを図らずに、温存する組織風土が発生。ベテラン職員による我流ケアが尊重。⚫ 【従業員の不満】職員のスキル、業務内容、処遇(給与、役職、職務)が比例していないこと、公平な評価がなされていないことの職員の不平・不満が発生。

⚫ 【若手・中堅職員の離職】処遇の変化がない中堅職員の離職、指導できる職員の不在、若手職員の離職。職員高齢化、高人件費率

⚫ 【業績】事業収支と人件費のバランスについて、近年の理事会で指摘を受け続けることに。

明確化された「介護技術の評価基準(介護キャリア段位制度の評価基準)」を用いて、明瞭な能力評価制度を導入することで、納得感のある人事評価を行うように改革をはかるため、導入。「介護技術評価基準」を用いて、全職員平等にトレーニングの機会を与えるとともに、全職員でスキルアップが図かりつつ、公正・公平感のある「人事制度」へと変革を目指す

➢ ケアの質向上につながる方法で、人事制度改革を行う➢ 職員の納得感の得られる公平な評価を行う。主観ではない、客観的評価指標を用いる

年功序列型のキャリアラダーの影響

経験年数

給与等

2 5 10 20

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東京都介護職員キャリアパス導入促進事業 取組事例より

介護キャリア段位制度の活用

①キャリアパスモデルの活用②評価基準の活用③アセッサーの養成、配置(都事業活用)④評価の仕組みの活用・実施(都事業活用)

取組の目的

キャリアパス構築のため

キャリアパス導入

・能力評価の実施 ・能力評価に応じた賃金テーブルの作成、運用

・マネジメントコース ・・・従来より・プロフェッショナルコース創設 ・・・一般専門職の上位概念・一般専門職コース ・・・従来より

・レベル認定者への手当 (キャリア段位手当の創設と支給)・アセッサーへの手当 (キャリア段位手当の創設と支給)・研修経費充当

人材育成

導入促進事業の活用

・基本給ベースアップ (不足分は事業者が負担)

キャリアパス構築 人材育成

人材定着

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キャリアパスの複線化の例

出典:介護職員キャリアパス構築・運用マニュアル 日経BP社 P112

高い

組織性(マネジメント能力)

高い

専門性(専門能力)

イ ロ

経営職管理職指導職 単線型のキャリアパス⇒役職に就かなければ先に進めない

複線型のキャリアパス⇒役職に就かずに専門性を高め、組織に貢献するキャリアパスの設定

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• 階層を設け、個人の成長・習熟の目標を設定し、スキルアップのプロセスを明らかにする

• スキルアップの具体的な内容を「評価基準」に落とし込む

• 「評価」の仕組みに落とし込む・評価の仕組みの設計・評価者の養成

職員の能力・意欲・努力(行動)の方法を組織にとって望ましい方向に伸長、誘導していく

パッケージ化された介護キャリア段位制度

介護キャリア段位制度をキャリアパス導入パッケージとして活用!

①キャリアパス (⇒ 4段階)

②評価基準 (⇒ 介護スキルの評価)

③アセッサーの養成 (⇒ アセッサー養成講習)

④評価の仕組み (⇒ OJTの仕組み、レベル認定)

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地域包括ケアシステム&リーダーシップ

を実践できる人材介護過程の展開、終末期ケア等、

専門性と多職種連携等を伴う的確な介護

を実践できる人材

利用者ニーズや状況の変化に応じた介護

を実践できる人材

基本介護技術 を実践できる人材

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①キャリア パス

⚫ 介護キャリア段位制度の評価基準では、レベルアップ=職域の拡大と整理⚫ 4段階別に、その業務を行うに必要なスキルを設定⚫ スキルアップの道筋(キャリア・パス)として活用する

レベル3

レベル4

レベル2②

レベル2①

介護職員のスキルアップの道筋、スキルラダーの見える化

・段階(階層)を設ける・段階(階層)ごとでの求められる業務を抽出・その業務を行うに必要なスキルを抽出

介護キャリア段位制度を活用

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介護キャリア段位制度を用いた階層別 求められる能力の例

指導職員

一般職員中堅~上級クラス

一般職員初任~中堅クラス

管理・経営職員

対象層

①キャリア パス

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介護サービスの質の評価の難しさ

1. サービスは一過性であり、再現性がないため、質の評価の正しさが評価できない

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2. サービスを受ける人によって、同じサービスでも評価の度合いが異なる

3. 同じ人が同じサービスを受けても、その人の置かれているTPOによって評価が異なる

4. 付帯サービスによって、評価対象となっているサービス本体の評価が変わる

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介護技術評価基準の設定

⚫ 介護は学際的。(家政学、医学、看護学、社会福祉学、臨床心理学 etc)。体系化は課題。

⚫ 24時間タイムスタディ調査で介護行為を数量化⚫ どんな人にも必要と考えられる介護技術を統計的に選定⚫ 介護技術評価基準(項目化)

介護キャリア段位制度の評価基準開発のケース

② 評価基準

介護スキルの可視化

⚫ 介護スキルの測定・評価ができる⚫ 現状のスキルの「みえる化」ができる

➢ 自身の介護行為が正しいのか、確認できる➢ 自身がどの程度のレベルなのか、確認できる➢ 職員のスキルレベルが把握できる(リスクマネジメント)

⚫ できていないことのOJTができる (リスクマネジメント)⚫ 指導方法・内容の標準化に向かう (OJTの標準化)⚫ ケアの標準化がはかられる

ものさし

みえる化

活用

人材育成

質向上21

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たとえば、入浴介助と言っても・・・

多くの介護行為に分解することができる。

この介護行為ごとの発生率と発生時間を計測したものとして、タイムスタディ調査

がある。

介護キャリア段位制度の評価基準開発

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② 評価基準

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声かけ

職員間の連絡・指示・調整、記録の確認

ニーズの把握

衣服の着脱

移乗の介助

移動介助

記録

水分補給

衣服の着脱

移乗の介助

移動介助

衣服の着脱

移乗の介助

移動介助

衣服の着脱

整容

移動介助

移動介助

衣服の着脱

整容

移動介助

衣服の着脱

整容

移乗

移動介助

入浴介助における介護行為内容とチェック項目

感染防止

洗面・洗体 洗面・洗体 洗面・洗体

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② 評価基準

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評価項目の例 (食事介助・食事の準備)

(1)食事前の準備を行うことができる

①声を掛けたり肩を叩いたりするなどして、利用者の覚醒状態を確認したか

② 嚥下障害のある利用者の食事にとろみをつけたか

③ 禁忌食の確認をしたか

④ 飲み込むことができる食べ物の形態かどうか確認したか

⑤食べやすい座位の位置や体幹の傾きはないか等座位の安定を確認したか

⑥ 顎が引けている状態で食事が取れるようにしたか

安全な食事介助を行うために必要な準備

・利用者状態の確認・適切な食器の選択と配置・食物の形態の選択・誤嚥を防ぐ座位姿勢・意識状態の確認のための声掛け・意欲の確認のための声掛け

介護キャリア段位制度の評価項目

具体的に示された評価項目事業者や評価者(アセッサー)ごとに評価がバラバラにならないよう、○×(できる・できていない)で評価できる基準に基づいて、客観的な評価を実施。

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② 評価基準

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「できる(実践的スキル)」の評価基準の概要⚫ サービス(在宅・施設など)に偏らないサービス共通の評価項目⚫ 「適切に~できる」「確実に~できる」といった抽象的な項目ではなく、○×(できる・できない)で客観的に評価できる評価項目

⚫ 日頃のケアや業務の内容に即した評価項目

大項目(3) → 中項目(13) → 小項目(41) → チェック項目(148)

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② 評価基準

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スキルの評価:所定の講習を修了したアセッサーが行う

評価

アセッサー(評価者)

⚫ 介護現場において、介護職員(被評価者)に対し、同じ介護事業所内の介護職員がアセッサー(評価者)となって介護の実践スキルを評価

⚫ アセッサー養成講習:

利用者の状態に応じた介護ができているか?

自立支援に向けた取り組みとなっている?

介護記録を残しているか?

介護

利用者の状態を確認しているか?

尊厳に配慮?

介護職員(被評価者)

③ アセッサーの養成

利用者

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東京都介護職員キャリアパス導入促進事業:アセッサー講習受講に必要な経費(1人あたり22,810円)を助成

③ アセッサーの養成

2019年度開催情報は近々HPに掲載予定

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OJT 介護職員 対 アセッサー

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根拠を確認するトレーニング

➢ 評価基準の意図するあるべきケアとのギャップを見出し、問題として整理し、課題解決に向けていく。何が問題か、何が課題なのか、OJT指導にあたる「アセッサー」の支援のもとで見出し、どうすればよいのかを考えていく。

記録力のトレーニング

➢ 5W1Hを意識した記録化を図ることで、報告視点を鍛える➢ 記録のつけ方は、「どのような観点に着眼し、情報として残すべきか」、アセスメントの観点、情報連携の観点からも、重要なスキルとなる。

➢ 記録によって、自身のケアの検証をすることができ、振り返りと改善の取組につなげることができる。

➢ チームケア、他職種連携、事業所のアカウンタビリティ(説明責任)、リスク管理につながる。介護職員本人にとっても、事業所にとっても財産。

③アセッサーの養成 ④評価の仕組み

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介護分野のOJT で身に着けるスキル(一例)

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基本介護技術の評価: 排泄介助トイレ(ポータブルトイレ)での排泄介助ができる

トイレ(ポータブルトイレ)で、利用者の足底

がついているか、前屈姿勢がとれているか等座

位の安定を確認したか。

トイレ(ポータブルトイレ)での排泄の際、カー

テンやスクリーンを使用したり、排泄時にはその

場を離れ、排泄終了時には教えてくださいと

説明する等してプライバシーに配慮したか。

③ズボン、下着を下ろす了承を得て、支えながら

下ろしたか。

排泄後、利用者にトイレットペーパー等で拭い

てもらい、拭き残しがあれば清拭を行うとともに、

利用者の手洗いを見守る等により清潔保持

をしたか。

⑤失禁かトイレでの排泄か、排泄物の量や性状

について記録をしたか。

⑥ 排泄後、利用者の体調確認を行ったか。

身体機能を踏まえたケア、

利用者状態アセスメント、安全確保

利用者の尊厳に配慮したケア

利用者の尊厳に配慮したケア、自己決定尊

重、利用者状態アセスメント、安全確保

利用者の自立支援、身体機能

を踏まえたケア、利用者状態ア

セスメント、清潔保持

利用者状態アセスメント

利用者状態アセスメント

ケアの根拠の確認

記録力(アセ

スメント力、

記録化、報

告・連携の着

眼点)

③アセッサーの養成 ④評価の仕組み

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• OJTを事業所内に取り込むためには、法人・事業所の人材育成の研修体系の中で、「仕組み(システム)」として組み込むことが必要。

• システム化されていない場合:導入の目標、OJTの内容が決められず、実施手順がバラバラ。⇒場当たり的な指導で終わってしまう

• 介護スキルOJT:業務とトレーニングの場面の「調整」が必要となる。➢ 組織の統率機能として、トップ―ボトムの縦ラインのマネジメント

➢ 部署、チーム、スタッフ間を横断する、横ラインのマネジメント

• 法人・事業所のOJTを通じた人材育成の目標、育成内容、OJTの実施手順を決めていく

OJTシステムの稼働

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日常業務をトレーニングの場と捉える

介護キャリア段位制度の手法を活用

③アセッサーの養成 ④評価の仕組み

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振り返り

「利用者の状態」に応じた「根拠に基づくケア」を習慣化

⇒ 介護キャリア段位制度の評価基準を活用し、観察力、実践力、分析力、改善力を磨くOJTを実施

実践

改善

OJT

記録

根拠に基づくケアの実践・OJT

技術の定着

どのような状態の利用者に?

どのようなケアを提供すべきか?

観察

視点の定着 向上

分析

アセッサーによる気付き支援

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③アセッサーの養成 ④評価の仕組み

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アセッサーによる指導を通じたOJT育成サイクル

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③アセッサーの養成 ④評価の仕組み

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OJTの体系化

評価において「できていない」と評価された項目

具体的なOJT指導ポイント例えば…

OJT指導計画への盛り込み

OJTを通じて介護の実践スキル「できていない」から「できる」へ

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資質向上状況(基本介護技術の評価)

大項目 中項目 小項目

1 入浴前の確認ができる 645 6.7%

2 衣服の着脱ができる 645 5.4%

3 洗体ができる 645 7.6%

4 清拭ができる 643 15.7%

1 食事前の準備を行うことができる 645 5.1%

2 食事介助ができる 645 9.9%

3 口腔ケアができる 645 10.5%

1 排泄の準備を行うことができる 645 3.4%

2 トイレ(ポータブルトイレ)での排泄介助ができる 645 8.1%

3 おむつ交換を行うことができる 645 9.3%

1 起居の介助ができる 644 8.4%

2 一部介助が必要な利用者の車いすへの移乗ができる 644 8.9%

3 全介助が必要な利用者の車いすへの移乗ができる 643 14.6%

4 杖歩行の介助ができる 640 12.8%

5 体位変換ができる 643 11.0%

1 咳やむせこみに対応ができる 366 9.0%

2 便・尿の異常に対応ができる 366 14.8%

3 皮膚の異常に対応ができる 366 14.5%

4 認知症の方がいつもと違う行動を行った場合に対応できる 365 24.7%

評価項目総数

できない

⇒できる

Ⅰ.基本介護技術の

評価

1.入浴介助

2.食事介助

3.排泄介助

4.移乗・移動・体位

変換

5.状況の変化に応じ

た対応

できない (期首) できる (期末)OJT・内部評価

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資質向上状況(利用者視点での評価・地域包括ケアシステム&リーダーシップ)

大項目 中項目 小項目

1 相談・苦情対応ができる 373 28.4%

2 利用者特性に応じたコミュニケーションができる 373 9.4%

1 利用者に関する情報を収集できる 211 8.1%

2 個別介護計画を立案できる 210 21.9%

3 個別介護計画に基づく支援の実践・モニタリングができる 211 19.0%

4 個別介護計画の評価ができる 211 19.9%

1 感染症予防対策ができる 374 15.0%

2 感染症発生時に対応できる 374 20.1%

1 ヒヤリハットの視点を持っている 372 9.4%

2 事故発生時の対応ができる 371 13.5%

3 事故報告書を作成できる 211 11.4%

1 身体拘束廃止に向けた対応ができる 209 16.7%

2 身体拘束を行わざるを得ない場合の手続ができる 61 29.5%

1 終末期の利用者や家族の状況を把握できる 208 28.8%

2 終末期に医療機関または医療職との連携ができる 208 33.2%

1 地域内の社会資源との情報共有 92 30.4%

2 地域内の社会資源との業務協力 92 43.5%

3 地域内の関係職種との交流 92 38.0%

4 地域包括ケアの管理業務 92 51.1%

1 現場で適切な技術指導ができる 92 17.4%

2 部下の業務支援を適切に行っている 92 23.9%

3 評価者として適切に評価できる 92 32.6%

Ⅲ.地域包括ケアシ

ステム&リーダー

シップ

1.地域包括ケアシス

テム

2.リーダーシップ

Ⅱ.利用者視点での

評価

1.利用者家族とのコ

ミュニケーション

2.介護過程の展開

3.感染症対策・衛生

管理

4.事故発生防止

5.身体拘束廃止

6.終末期ケア

評価項目総数

できない

⇒できる

できない (期首) できる (期末)OJT・内部評価

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レベル認定

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④評価の仕組み