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クリエイティブで飛躍する企業経営 「第4次産業革命クリエイティブ研究会」調査報告会 平成2939経済産業省

クリエイティブで飛躍する企業経営 · 本研究会・調査の背景:問題意識. 産業の垣根がなくなり、現在の市場を一変させるようなビジネスが生み出される時代

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クリエイティブで飛躍する企業経営 「第4次産業革命クリエイティブ研究会」調査報告会

平成29年3月9日

経済産業省

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技術のブレークスルーと第四次産業革命

第1次産業革命 第2次産業革命 第3次産業革命 第4次産業革命 動力を獲得 (蒸気機関)

動力が革新 (電力・モーター)

自動化が進む (コンピュータ)

自律的な最適化が可能に (大量の情報を基にした人工知能)

(資料)経済産業省 「新産業構造ビジョン」 ~第4次産業革命をリードする日本の戦略~ 産業構造審議会 中間整理を元に作成

世界のデータ量は 2年ごとに倍増

ハードウェアの性能は、 指数関数的に進化

ディープラーニング等により AI技術が非連続的に発展

データ量の増加 処理性能の向上 AIの非連続的進化

45年間で、性能3500倍、消費電力9万分の1、コスト6万分の1

これまで実現不可能と思われていた社会の実現が可能になり、 産業構造や就業構造が劇的に変わる可能性

実社会のあらゆる事業・情報が、データ化・ネットワークを通じて自由にやりとり可(IoT)

集まった大量のデータを分析し、新たな価値を生む形で利用可能に(ビッグデータ)

機械が自ら学習し、人間を超える高度な判断が可能に(人工知能、AI)

多様かつ複雑な作業についても自動化が可能に(ロボット)

本研究会・調査の背景:我が国を取り巻く経済動向

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2 (資料)経済産業省 「新産業構造ビジョン」 ~第4次産業革命をリードする日本の戦略~ 産業構造審議会 中間整理を元に作成

① 大量生産・画一的 ⇒ 個々のニーズに合わせたカスタマイズ (例:即時オーダーメイド服、各人の理解度に合わせた教育、個別化医療)

② 社会に眠っている資産と、個々のニーズを、コストゼロでマッチング (例:Uber、Airbnb)

③ 人間の役割、認識・学習機能のサポートや代替 (例:自動走行、ドローンによる測量・点検・配送)

④ 新たなサービスの創出、製品やモノのサービス化 (例:機器を販売するだけでなく、最適稼働・予知保全などのサービスを提供)

⑤ サプライチェーン全体での効率性の飛躍的向上 (例:生産設備と物流・発送・決済システムの統合・データ共有)

第4次産業革命の技術は全ての産業における革新のための共通の基盤技術。 様々な分野の技術革新・ビジネスモデルと結びつくことで、全く新たなニーズを充足。

Society5.0: 「狩猟社会」「農耕社会」「工業社会」「情報社会」に続く、新たな経済社会で ① サイバー空間とフィジカル空間を高度に融合させることにより、 ② 地域、年齢、性別、言語等による格差なく、多様なニーズ、 潜在的なニーズにきめ細かに対応したモノやサー

ビスを提供することで経済的発展と社会的課題の解決を両立し、 ③ 人々が快適で活力に満ちた質の高い生活を送ることのできる、人間中心の社会を実現する

本研究会・調査の背景:我が国を取り巻く経済動向

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本研究会・調査の背景:問題意識

産業の垣根がなくなり、現在の市場を一変させるようなビジネスが生み出される時代 デザインシンキングやクリエイティビティを用いた課題の解決や、UXを重視したユーザー視点での問題解決が重要

第4次産業革命 顧客価値

時間

非連続の技術やビジネスモデル イノベーション

(Disruptive)

UBER

Facebook

世界最大のタクシー会社 →車両を保有していない

世界で最も普及したメディア →コンテンツを作っていない

Alibaba

airbnb

世界最大の小売業 →在庫を持っていない

世界最大の宿泊サービス会社 →物件を持っていない

既存の技術やビジネスモデル 改良型イノベーション(Incremental) インダストリー3.0

インダストリー4.0 デジタルエコノミー

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本研究会・各種調査の全体像 研究会・調査を通じて3つの項目について検討

1. クリエイティブと企業成長性の相関について

2. クリエイティブを担う人材像と育成方法について

3. クリエイティブを活用するための企業組織のあり方について

※研究会でのディスカッションの様子

■研究会委員(敬称略) 鷲田 祐一 (座長)一橋大学大学院 商学研究科 教授 澤谷 由里子 東京工科大学大学院 アントレプレナー専攻 教授 柴田 尚希 三菱重工業(株) 先進デザイングループ グループ長 土屋 尚史 (株)グッドパッチ 代表取締役社長 / CEO 西村 真里子 (株)HEART CATCH 代表取締役 林 千晶 (株)ロフトワーク 代表取締役 山中 俊治 東京大学大学院情報学環 / 東京大学生産技術研究所 教授

■研究会・調査事業全体像

11月 12月 1月 2月 2016年 2017年

●第1回 11月14日

●第2回 12月13日

●第3回 1月13日

●第4回 2月6日

●第5回 2月24日

● ヒアリング・・・23機関(企業、大学等、招聘委員含) ● アンケート・・・102社(有効回答)

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本研究会・調査の趣旨:クリエイティブ、デザインの対象範囲

「デザイン」や「クリエイティブ」の定義は様々であるため、本事業では、デザインは行為であり、クリエイティブは能力であるとし、デザインを対象の違いにより3階層に分類。

企業における個々の最終製品・サービスのみならず、それを生み出すプロセスに焦点を当てるために、本研究会では「広義のデザイン」までを対象範囲とした。

狭義のデザイン:意匠(製品やパッケージの装飾)、ユーザーインターフェースなど主に表層的な姿を対象とする設計。従来から主に(日本語としての)デザインと認知されている領域である。

広義のデザイン:ユーザー体験(UX=User eXperience)を含む製品・サービス全体を対象とする。製品やサービスの提供者側だけでなく、ユーザーまで含めた価値創造プロセス全体が設計領域である。

経営のデザイン:製品やサービスの提供を通じた価値創造をするために必要となるビジネスモデル、エコシステム、会社組織、マネジメントなどの設計を対象とする。

狭義のデザイン (意匠、ユーザーインターフェース等)

経営のデザイン (ビジネスモデル設計、エコシステムの設計)

広義のデザイン (ユーザー体験の設計、製品/サービスの全体設計)

デザインの定義(カッコ内はデザインの対象)

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国内企業の平均属性(設立年別)

14%

17%

18% 17%

13%

9%

10%

2%

1948年以前

1949年~58年

1959年~68年

1969年~78年

1979年~88年

1989年~98年

1999~08年

2009年~

6

アンケート調査前提:回答企業概要①

回答企業のうち、2000年以降設立、1949年以前創業の企業の回答が全体の60%を占める(全国統計では25%)

アンケート回答企業の属性(設立年別)

6.22.5

1.2

13.6

6.2

8.6

3.7

9.96.2

9.9

13.6

18.5

1900~1909年

1910~1919年

1920~1929年

1930~1939年

1940~1949年

1950~1959年

1960~1969年

1970~1979年

1980~1989年

1990~1999年

2000~2009年

2010年以降

「経済産業省平成27年企業活動基本調査」より

29.7

(N=95)

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アンケート調査前提:回答企業概要②

企業規模は小規模から大規模まで多様な規模の企業からほぼ偏り無く回答を回収

16.0

14.8

8.6

19.8

9.9

14.8

3.7

12.3

直近5年の平均売上高増加率

1~10人以下

11~50人以下

51~100人以下

101~500人以下

501~1000人以下

1001~5000人以下

5001~10000人以下

10001人以上

アンケート回答企業の属性(従業員数別) 国内企業の平均属性(従業員数別)

「総務省平成26年経済センサス調査」より

85.81%

11.26%

1.50% 1.33% 0.09%

0.01%

0~9人

10~49人

50~99人

100~999人

1000~4999人

5000人以上

16.0

(N=95)

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0.6%

0.1%

0.0%

11.1%

10.2%0.0%

1.1%1.8%

22.2%

0.8%

7.9%4.8%

13.3%

9.4%

2.9% 7.3%

0.2%

6.2%

A 農業,林業

B 漁業

C 鉱業,採石業,砂利採取業

D 建設業

E 製造業

F 電気・ガス・熱供給・水道業

G 情報通信業

H 運輸業,郵便業

I 卸売業,小売業

J 金融業,保険業

K 不動産業,物品賃貸業

L 学術研究,専門・技術サー

M 宿泊業,飲食サービス業

N 生活関連サービス業,娯楽

O 教育,学習支援業

P 医療,福祉

Q 複合サービス事業

R サービス業(他に分類され

アンケート調査前提:回答企業概要③

回答企業の半数弱(国内企業割合は10.2%)が製造業、約4分の1(国内企業割合は1.1%)が情報通信業

アンケート回答企業の業種 国内企業の業種

(N=82)

「総務省平成26年経済センサス調査」より 8

2.4%

45.1%

23.2%

1.2%

7.3%

1.2%

1.2% 13.4%

1.2% 3.7%

D:建設業

E:製造業

G:情報通信業

H:運輸業、郵便業

I:卸売業、小売業

J:金融業、保険業

K:不動産業、物品賃貸業 L:学術研究、専門 技術サービス業 Q:複合サービス事業 R:サービス業 (他に分類されないもの)

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成果報告1:クリエイティブと企業成長性の相関

デザインの役割を広く捉えている企業は多く、幅広い領域で活用できると認識

21.0%

34.0%

45.0%

(N=100)

企業内でのデザインの定義

【経営のデザイン】

【広義のデザイン】

【狭義のデザイン】

新製品/サービス設計で重視する項目

26.2

71.4

45.2

27.3

87.9

42.4

57.1

61.9

19.0

0.0 20.0 40.0 60.0 80.0 100.0

【経営のデザイン】(例:ビジネスモデル設計、エコシステムの設計) 【広義のデザイン】(例:ユーザー体験の設計、製品/サービスの全体設計) 【狭義のデザイン】(例:意匠、ユーザーインターフェース)

低価格での製品/ サービス提供

顧客にとっての 使いやすい製品/ サービス提供

新製品/サービスと 全顧客接点との

一貫性

(%)

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成果報告1:クリエイティブと企業成長性の相関

デザインの役割への期待は強く、デザインを広く捉えているほど営業利益は増加傾向

デザイン活用上の期待

5.4

5.4

4.3

4.2

20

6.5

4.3

6.5

3.1

20

18.3

11.8

15.2

16

20

25.8

34.4

28.3

23.4

20

44.1

44.1

45.7

54.3

20

0% 20% 40% 60% 80% 100%

(%)

企業・ブランド イメージの向上

顧客満足度の向上

他社と差別化された サービス/製品の開発

企業全体の 売上げの向上

弱 強 中

(N=93)

37.5

52.5

10.0

41.9

41.9

16.1

21.1

63.2

15.8

0.0 20.0 40.0 60.0 80.0

6%以上 (N=33)

0%~6% (

N=45)

0%以下 (N=12)

■直近5年の平均営業利益額増加率

デザインの定義と営業利益率との関係

(%)

【経営のデザイン】(N=40) 【広義のデザイン】(N=31) 【狭義のデザイン】(N=19)

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成果報告2:クリエイティブを担う人材像と育成方法

多様な能力が求められる高度デザイン人材の育成は、企業においてはOJTが中心

68.9

46.7

33.3

48.9

52.9

58.8

20.6

58.8

14.3

19.0

4.8

28.6

0.0 20.0 40.0 60.0 80.0

人の持つ、潜在的な課題や気持ち

(インサイト)を発…

マーケティングの知識・スキル

マネジメントの知識・スキル

IT・Webに関する知識・スキル

高度デザイン人材に求める能力

人の持つ潜在的な課や 気持ち(インサイト)を発見する能力

マーケティングの 知識・スキル

マネジメントの 知識・スキル

IT・WEBに関する 知識・スキル

(%)

【経営のデザイン】(N=45) 【広義のデザイン】(N=34) 【狭義のデザイン】(N=21)

高度デザイン人材の育成方法

(%)

11.8

16.1

21.5

36.6

53.8

0 20 40 60

希望者に対する補助 (金銭・機会)

OJTなど現場の業務を 通した習得

何もおこなっていない

外部に委託 (講師招聘、研修派遣など)

独自のカリキュラムなどを用意し集中的に研修

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成果報告2:クリエイティブを担う人材像と育成方法 研究会での議論内容、ヒアリング内容: 外部のクリエイティブファームを用いて3年目くらいの若手を派遣して、デザインシンキング

やデジタルものづくりの作り方を学ばせている。(大手製造メーカー)

理系学生は初年度にアクティブラーニングの授業を受講する。ケースメソッドワークショップを一般学生のカリキュラムに組み込んでいる。(第4回研究会)

教育研修の仕組みを構築する際に、新しいビジネスを作ることがより良くできるような人材開発を行うこと、中でも新需要を見つけてくる部分をきちんとカバーしたいと思い、クリエイティブファームに依頼してワークショップを数回行った。(大手電機メーカー)

デザインシンキングのファシリテーションもできる人材を育成

ワークショップ、アクティブラーニング、アンラーニング等が有効

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成果報告3:クリエイティブを活用するためのプロジェクトのすすめ方 研究会での議論内容、ヒアリング内容: クリエイティブが実現されるためには、初期段階から多様な知見をもった人たちがチームとし

て活動していくことが必要である。(第3回研究会)

プロダクト/サービスの構築プロセスに意思決定者が参加している度合い(ミーティングのみ、顧客ヒアリングに参加しているか等)、ユーザーインサイトを大切にしている文化・スタイルか(どの程度、顧客を巻き込みながらプロダクト/サービスデザインを行っているか)も重要である。(第1回研究会)

プロセスの初期段階(プロジェクト立ち上げ)からビジネスモデルの議論にデザイナーを入れることが重要である。どうしてもデザイナーの配置は後工程になりがちである。(第5回研究会)

プロジェクトの初期段階からデザイナーを入れてプロジェクトを開始

プロダクト/サービスを開発プロセスに顧客を巻き込む

ビジネスモデル構築の上流から多様な職域を持った人材を配置

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成果報告3:クリエイティブを活用するための企業組織のあり方

デザインに理解のある人材を経営層に配置(CCO(Creative)/CDO(Design)等)

フォーチュン100のうち14%の企業、 ユニコーンスタートアップ(企業としての評価額が10億ドル)のうち21%は「デザインエグゼクティブ」を設置

CCO・CDO設置の動き

ユニコーンスタートアップの21% フォーチュン100の14%

デザインファームの買収・業務提携の動き

社内で人材の確保が難しい場合、柔軟に外部クリエイティブファームなどを活用

14 (出典)John Maeda(Design in Tech 2015, 2016) (出典)2016年2月23日 日本経済新聞

研究会での議論内容、ヒアリング内容: 経営層は、企業としてクリエイティブでなくなるとビジネスが成立し得なくなることは理解しており、悩みながらクリエイティブと企業経営のバランスをとっている。(第2回研究会)

中小企業では内部にクリエイティブな取組を促したり起こす人材が少ない。(第3回研究会)

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社会

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まとめ クリエイティブの活用を前提として組織設計が不可欠

企業

新事業部門

高度人材育成機関 (大学/大学院等)

社会科学系 学生

(経営等)

芸術系学生

応用科学系 学生

(工学等)

既存事業部門 開発プロジェクト

(オープン/アジャイル/共創型)

クリエイティブファーム等 イノベーション 支援職

エコシステム形成 (社会・ユーザー・ビジネス パートナーとの連携)

経営層

CCO CDO

中長期成長貢献の説明・合意

その他学生

具体化

検証

評価

修正

ビジネスでの実践を通じた 相互共感共鳴

・実プロジェクト ・企業インターン ・ワークショップ

など

若手へのインストール 中堅のアンラーニング

・実プロジェクト ・他社インターン ・ワークショップ

など

ユーザー・ ビジネスパートナー

プロジェクトマネージャー デザイナー エンジニア

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今後に向けて:

第四次産業革命の進展にあわせ、ユーザーの本質的に求める価値を探り、最適な商品・サービス化に向け徹底的に洗練するといったプロセスで開発することが重要となる。

これには従来からのデザインと捉えられていた領域を超えた高度デザイン人材を創出すること、また併せて、企業経営においてもデザインの重要性の理解促進、デザイン人材を活用できる企業体制の構築が不可欠であると考えられる。

これらは都心部の大企業のみならず地方都市、そこにおける中小企業にあっても同様に企業活動の上で重要な取組となりうる。

高度デザイン人材育成の取組を推進するとともに、 これらの人材が企業で活躍するための取組として、 より横断的・広範囲な領域でのデザイン活用を啓蒙

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今後に向けて:

3.産学連携強化 ⇒ 産学でのデザイン重視型プロジェクトの組成推進 ⇒ 高度デザイン教育で先行している大学等高等教育機関相互の連携を促すと ともに、モデルとなる教育カリキュラム(産学連携を含む)策定を推進

1.表彰制度 ⇒ 価値提供プロセス全体をデザインした取組みを表彰

2.中小企業・地方のクリエイティブ活用支援 ⇒ 地方中小企業が新たな開発を行う際の、外部デザイナー等との連携を支援

4.デザイン領域の拡大に沿ったデザイナーの再教育支援が必要となる ⇒ 企業での教育機会向上に向けた啓発を図る