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- 36 - スーパー耐久シリーズ2013 技術規則2013年版 目  次 第 1 章 参加車両………………………………………………… 37 第 2 章 スーパー耐久シリーズ・技術規則…………………… 37 第 1 条 参加車両の基本定義………………………… 37 第 2 条 最低重量……………………………………… 38 第 3 条 エンジン……………………………………… 39 第 4 条 シャシー……………………………………… 43 第 5 条 車体…………………………………………… 48 第 6 条 配管・他……………………………………… 51 第 7 条 特認部品……………………………………… 53 第 8 条 ポルシェ 911…GT3…JGN特別規定… ……… 55 第 3 章 STO認定部品、空力部品(エアロパーツ)規定… … 58 第 1 条 STO認定部品の定義… ……………………… 58 第 2 条 空力部品の基本定義………………………… 58 第 3 条 空力部品……………………………………… 58 第 4 条 空力部品の指定登録規定…………………… 61 第 4 章 STO認定クラッチ、フライホイール規定… ………… 62 第1条 STO認定クラッチ、フライホイールの定義… 62 第2条 クラッチ、フライホイールに関する認定の定義… 63 第3条 クラッチ、フライホイールのSTO認定部品申請… 63 第 4 条 申請の期限、及び方法……………………… 63 第 5 章 STO認定部品、ブレーキ規定… ……………………… 64 第 1 条 STO認定ブレーキの定義… ………………… 64 第 2 条 ブレーキに関する認定の定義……………… 64 第 3 条 ブレーキのSTO認定部品申請… …………… 64 第 4 条 申請の期限、及び方法……………………… 64 第 6 章 GT3クラス(FIA…GT3)の車両規定… ……………… 64 第 1 条 参加車両の基本定義………………………… 64 第 2 条 参加車両……………………………………… 65 第3条 消音器の装着と触媒式排気ガス浄化装置の装着… 66 第 7 章 STO特認車両… ………………………………………… 66 第 1 条 特認車両の要件……………………………… 66 第 2 条 特認車両申請………………………………… 67 第 8 章 STO特認部品規定… …………………………………… 67 第 1 条 STO特認部品の定義… ……………………… 67 第 2 条 STO特認部品申請… ………………………… 67 第 3 条 申請の期限、及び方法……………………… 68 第 9 章 ハイブリッド車両に対する特別規定………………… 68 第10章 STOブルテン… ………………………………………… 69

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スーパー耐久シリーズ2013技術規則2013年版

目  次第1章 参加車両………………………………………………… 37第2章 スーパー耐久シリーズ・技術規則…………………… 37    第1条 参加車両の基本定義………………………… 37    第2条 最低重量……………………………………… 38    第3条 エンジン……………………………………… 39    第4条 シャシー……………………………………… 43    第5条 車体…………………………………………… 48    第6条 配管・他……………………………………… 51    第7条 特認部品……………………………………… 53    第8条 ポルシェ911…GT3…JGN特別規定………… 55第3章 STO認定部品、空力部品(エアロパーツ)規定… … 58    第1条 STO認定部品の定義… ……………………… 58    第2条 空力部品の基本定義………………………… 58    第3条 空力部品……………………………………… 58    第4条 空力部品の指定登録規定…………………… 61第4章 STO認定クラッチ、フライホイール規定… ………… 62    第1条 STO認定クラッチ、フライホイールの定義…… 62    第2条 クラッチ、フライホイールに関する認定の定義…… 63    第3条 クラッチ、フライホイールのSTO認定部品申請…… 63    第4条 申請の期限、及び方法……………………… 63第5章 STO認定部品、ブレーキ規定… ……………………… 64    第1条 STO認定ブレーキの定義… ………………… 64    第2条 ブレーキに関する認定の定義……………… 64    第3条 ブレーキのSTO認定部品申請… …………… 64    第4条 申請の期限、及び方法……………………… 64第6章 GT3クラス(FIA…GT3)の車両規定………………… 64    第1条 参加車両の基本定義………………………… 64    第2条 参加車両……………………………………… 65    第3条 消音器の装着と触媒式排気ガス浄化装置の装着…… 66第7章 STO特認車両… ………………………………………… 66    第1条 特認車両の要件……………………………… 66    第2条 特認車両申請………………………………… 67第8章 STO特認部品規定… …………………………………… 67    第1条 STO特認部品の定義… ……………………… 67    第2条 STO特認部品申請… ………………………… 67    第3条 申請の期限、及び方法……………………… 68第9章 ハイブリッド車両に対する特別規定………………… 68第10章 STOブルテン…………………………………………… 69

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第1章 参加車両 本シリーズ゙に参加する車両は、2013年JAF国内競技車両規則、第1編、第2章(競技車両の排気音量規制)、第3章(一般規定)、第4章(安全規定)に従い、更に以下に規定される「スーパー耐久シリーズ・技術規則」に合致した車両とする。 ただし、GT3クラスに参加する車両は、FIA国際スポーツ規則[THE…INTERNATIONAL…SPORTING…CODE]の付則J[APPENDIX-J]、257A項-2013[Article257A-2013]、GTカーカップ技術規則[Technical…Regulation…for…Cup…Grand…Touring…Cars]、のグループGT3[Group…GT3]の規定に準拠し、本規則第8章の規定に従った車両とする。これには、SRO、およびFIA…GT…Committeeの決定事項も含まれる。

第2章 スーパー耐久シリーズ・技術規則

第1条 参加車両の基本定義本基本定義には、GT3クラス参戦車両は含まれない。特に認められたものを除き2座席以上を有する車両とする。また車両はFIAグループN、A(、ただし、1992年までに公認されたスポーツ進化を除く)、JAF量産ツーリングカーとして公認されているか、JAF登録車両又はSTOが認めた車両として登録されていなければならない。本規定によって許されていない全ての変更及び調整仕上げは厳禁される。車両に対して行うことのできる作業は、通常の整備に必要な作業または使用による摩耗、事故によって損傷した、部品の交換に必要な作業のみである。許可されている変更及び付加物の制限については、後記で規定される。これら以外に、使用による摩耗、事故によって損傷した部品は、いずれも、損傷した部品と全く同一の日本国内で販売されている部品によってのみ交換が許される。本車両は厳密に量産車であり、基本車両(同一車両型式)の資料と同一でなければならない。マニュアルミッションを搭載するために、同一車種のオートマチック車両の車体を使用することが許され、当該車体を最小限の範囲で改造してもよい。本規則に定めていない事項であっても一般規定、安全規定は守らなければならない。なお、自動車製造者から国土交通省認定番号のない車両用の純正部品が販売、または追加された場合、事前にSTOへ当該部品の使用に関する許諾申請をし、STOに承認さ

れた場合のみ、その部品は純正部品と同等の扱いで使用が認められる。

第2条 参加車両の基本定義2)-1…最低重量は、次の通りとする。

ST-1クラス 5,500㏄以上 1,550㎏以上

5,500㏄以下 1,480㎏以上

5,000㏄以下 1,410㎏以上

4,500㏄以下 1,340㎏以上

4,000㏄以下 1,260㎏以上

ST-2クラス 一律 1,260㎏以上

ST-3クラス 3,500㏄以下 1,180㎏以上

3,000㏄以下 1,100㎏以上

2,500㏄以下 1,020㎏以上

ST-4クラス 2,000㏄以下 940㎏以上

1,600㏄以下 850㎏以上

ST-5クラス 一律 850㎏以上

2)-1-1… GT3クラスの車両最低重量は、SRO/FIA…GT…Committeeの指定する重量とする。

2)-1-2… ST-Aクラスの車両最低重量は、クラス開設時にSTOから発表される。

2)-2… 次の車両は、2)-1の規定にかかわらず最低重量を次の通りとする。

●ST-1Chevrolet…Corvette…C6…Coupe…:1,470㎏BMW…Z4…M…Race…:1,320㎏PORSCHE…GT3…JGN…Type996:1,230㎏PORSCHE…GT3…JGN…Type997:1,260㎏(シーケンシャルトランスミッション付き車両)PORSCHE…GT3…JGN…Type997:1,260㎏(Hパターン式トランスミッション付き車両)ニッサンフェアレディZ…NISMO380RS(Z33):1,250㎏●ST-3BMW…M3(E36型):1,180㎏BMW…M3(E46型):1,300㎏ニッサンフェアレディZ(Z33):1,180㎏ニッサンフェアレディZ(Z34):1,320㎏ホンダNSX(NA1、NA2):1,200㎏マツダRX-7(FD3S):1,140㎏

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ロータスエクシージ:875㎏●ST-4ホンダS2000(AP-1):1,150㎏ホンダインテグラTypeR(DC5):1,050㎏Alfa…Romeo…147GTA…cup:1,050㎏

2)-3…最低重量は、全クラスに渡りシーズン途中で加重、軽減の見直しが行われる場合がある。ただし、軽減の場合は2013JAF…国内競技車両規則、第1編、第3章3-2)に規定された「N2」の最低重量を下回ることはない。

2)-4…本規則発行以後に最低重量が変更された場合、ブルテンにて通知される。

第3条 エンジン3-1)気筒容積

変更は許されない。3-2)サーモスタット

自由。3-3)クーリングファンおよびファンシュラウド

取外し及び変更が許される。クーリングファンの変更に伴うファンシュラウドの最小限の改造は許される。

3-4)エアクリーナーエアフィルターは自由。ただし、エアフィルターボックスは当初のままでなければならない。フィルターボックス前部に位置するボルトあるいはバンド等により装着されたパイプ、ダクト及びフィルターボックスとキャブレター、あるいはスロットルボディ間のホースに補助的に取り付けられている装置(吸気音防止レゾネーター、ブローバイガス循環ホース等)を取り外すことができる。ただし、取り外した後の穴は完全に塞がなくてはならない。又ラジエターアッパーパネルエンジン側及び外側にダクトを取り付けることができる。

3-5)オイルポンプシム及びスペーサーによる油圧の調整機構に限り変更が許される。

3-6)オイルフィルター自由。ただし、取付け位置の著しい変更は許されない。

3-7)インジェクションシステムオリジナルのインジェクションシステムが保持され、機能していなければならない。ベンチュリーの直径あるいはスロットル開口部を変更することができない。エンジンに供給される燃料の量を調整しているフュー

エルインジェクション装置の部品(ECU、インジェクター、コネクター、プレッシャーレギュレター、エアフロメーター等を含む)は流入する空気の量に影響なければ、改造又は交換することが許される。

3-8)燃料ポンプ安全燃料タンクを装着した場合に限り、燃料ポンプを電気式ポンプに変更することが認められ、もとのポンプを取り除くことが許される。

3-9)バルブスプリングバルブスプリングは自動車製造者の定めた数と取付け部を変更することなく取り付けられることを条件に他のものと交換することができる。

3-10)バルブ及びバルブシートバルブガイド、バルブシートは基本車両に設定されている純正部品への変更は許される。

3-11)カムシャフト基本車両に設定されている純正部品への変更は許される。

3-12)ピストン及びコンロッドピストン及びコンロッドはバランス調整のみ許されるが、それぞれ1個が未加工品であること。

3-13)ヘッドガスケットヘッドガスケットの変更は許される。

3-14)オイルパン3-20)の場合を除きオイルパンの外観変更は許されない。ただし、エンジンオイルの片寄り防止、及び温度センサー取り付けのための追加加工は許される。また、エンジンへの取り付け位置及び取り付け方法/作動原理を変えなければ、オイルストレーナーの位置を変更することもできる。

3-15)フライホイール基本車両に設定されている純正部品への変更を除き、変更はSTOが認定した部品(スチール製)に限り自由。STOの認定部品は本規則第5章に規定される。

3-16)電気系統●電気的に諸装置を調整できる調整装置(ECU等全てのコンピューター類のコントローラーを含む)は当初から装着されているものを除き車室内に設置されてはならない。

●点火装置は、装着ブラケットを含み、改造が許される。デイストリビューター方式を同時点火方式(マルチコイル方式等)に変更することは許される。

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●取付け位置を除き、バッテリーは自由。取付けブラケット、ボルトの変更も許される。

3-17)吸・排気系統吸入・排気マニホールドは国内向けの当初の部品と同一な純正部品との交換が許される。ただし、ポート内面に段付修正を行う場合、取付け面より5㎜の奥行の範囲に限り、シリンダーヘッド側を含み許される。

3-17.1)吸気系統取付け位置について、取付け穴の修正によりポート合わせを行うことも許される。インタークーラーのホースの変更は許される。

3-17.2)排気系統排気マニホールドは防熱措置を施すことは許されるが、確認作業のため全面的に覆うことはできない。排気マニホールド後方(過給装置付の場合、過給装置の後方)の部分は材質を除き自由とするが、取り外した場合、2013JAF国内競技車両規則、第1編、第3章“公認車両及び登録車両に関する一般規定”4-6.1)、4-6.2)に従って処理されていなければならない。触媒装置装着に関しては、本条3-17.2.3)、並びに3-17.2.3)-1に従うものとする。

3-17.2.1)排気口排気口はホイールベースの中央を通る垂直面の後方なければならない。

3-17.2.2)消音器を取り付ける場合ブラケットの取付けを除き、車体の改造は許されない。

3-17.2.2)-1…消音器の保持当該大会の公式車検を通過した車両に取り付けられている消音器は、当該大会が終了するまで同車両の元の位置で保持されていなければならない。このことは、競技中に脱落などが生じた場合、直ちに修復されなければならない事を意味する。

3-17.2.3)触媒式排気ガス浄化装置参加車両は、触媒式排気ガス浄化装置を装着しなければならない。排気ガスは常に触媒式排気ガス浄化装置を通過しなければならない。取り付け位置は自由。ただし、取り付け位置は車体下部に着色マーキングにより明示されなければならない。STOは、特に車両製造者などから競技用の触媒式排気ガス浄化装置が販売されている場合を除き、藤壺技研工業株式会社製の競技専用触媒(キャタライ

ザー・部品番号001176)の使用を推奨する。3-17.2.3)-1…触媒式排気ガス浄化装置の保持

当該大会の公式車検を通過した車両に取り付けられている触媒式排気ガス浄化装置は、当該大会が終了するまで同車両の元の位置で保持されていなければならい。このことは、競技中に触媒、或いは触媒式排気ガス浄化装置本体に脱落などが生じた場合、直ちに修復されなければならない事を意味する。ただし、競技終了後の再車両検査にて、同装置が内蔵する触媒に当初の体積より明らかに減少が認められた場合、不可抗力と思われる場合を除き、その処置は大会審査委員会に委ねられる。

3-18)ウォーターラジエター車体側取付け部の変更がなければ容量及びラジエターキャップ圧力の変更が許される。ホース類の変更は許される。ラジエターに空気を取り入れる為の導風板をグリルとラジエターとの間に取り付けることは許される。

3-19)エンジンオイルクーラーオイルクーラーの取付け及び変更は許される。もとのオイルクーラーを取り外すことも許される。ただし、車体外部への取付けは認められない。

3-20)オイルキャッチ装置オイルキャッチ装置は、2013JAF国内競技車両規則、第1編、第4章、第19条に従って備えられていなければならない。

3-20-1)複数のオイルキャッチ装置を併用する場合、少なくとも1個のオイルキャッチ装置が前項の規定を満たしていなければならない。

3-20-2)オイルキャッチ装置に回収されたオイルを自然重力によってオイルパンへ還流させる装置の取付けは認められる。ただし、その為のホース、パイプ、金具類は確実な方法で取り付けられていなければならず、また、取付けの為のエンジンへの加工はヘッドカバー、及びオイルパンのみとし、最小限に限り認められる。

3-21)オイルポンプ取り付け位置に関する特別事項ニッサンFAIRLADY…Z(Z33)のオイルポンプ取り付け位置は、その搭載位置をボックス型遮蔽装置による外部との遮断を条件にトランクルーム内の搭載を認める、これに伴う最小限の改造は認められる。

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第4条 シャシー4-1)クラッチ

第5章の規定に基づきSTOが認定した部品に限り自由。ただし、ツインプレートを最大とする。なお、レリーズアーム機構の変更取り付けは認められる。カーボンの使用は禁止される。

4-2)トランスミッション、ディファレンシャル4-2-1)基本車両に設定されている純正部品への変更は

許される。シフトレバーはボルトオンでのみ取り付けられる変更及び改造が許される。リミテッドスリップデフは、いかなる改造も伴わずボルトオンでの取付けのみが許される。

4-2-2)オイルクーラー空冷式オイルクーラー及び電動オイルポンプを取り付けることができる。ただし、車体外部への取り付けは認められない。オイルクーラーの導風板は前後を含め20㎝以内とする。

4-3)ホイール4-3.1)基本車両の資料に記載された以外への径の変更

は許されない。ただし、基本車両で使用が認められている当初のタイヤサイズを基準としてJATMA…YEAR…BOOK(タイヤ協会規格)に許容された範囲におけるリムの幅が適用される。また、量産時に設定されていた場合を除き、直径の異なるホイールは同時に装着できない。ただし、ハブボルトは当初の材質を変えなければ著しく長いものを除き、長さは自由。

4-3.2)ホイールの材質は、スチール製以外のものはアルミ合金製とし、JWL、又はJWL及びVIAマークのあるものとする。

4-3.3)タイヤ及びホイールは、いかなる場合も車両の他の部分と接触してはならず、かつ、フェンダーからはみだしてはならない。ホイールのオフセットは自由。ただし、スペーサーは禁止される。

4-3.4)タイヤ交換の迅速化と安全性向上を目的として、ハブナットをホイールのハブボルト穴部分に固定する装置…の取り付ける場合、次の通り規定する。1)ホイールにハブナットを固定する固定器具を、「ハブナット固定装置」と言う。2)ハブナット固定装置は、JWL又はJWL/VIA取得ホイールに一切の加工なしに取り付けられていなければならない。当初からホイールにハブボル

ト用以外のボルト穴が開いている場合も、理由の如何を問わずこのボルト穴を使用してハブナット固定装置を取り付けてはならない。3)ハブナット固定装置の材質は、軽質量なプラスチック、またはそれと同等の物とし、金属性のものであってはならない。また、形状は鋭角な断面を持っていてはならない。4)ハブナット固定装置は、ホイールのハブボルト穴1個に対し1個の取り付けが認められる。よって、ホイールのハブボルト穴全体、または一部を連結するような方式のハブナット固定装置は認められない。5)ハブナット固定装置をホイールに取り付ける場合は、当初のハブボルト穴に直接取り付けられる接着、圧入などの方法に限られる。よって、前記方法で取り付けが出来ない場合、或いは何らかの補助具を使用しないと取り付けが出来ない場合などは、ハブナット固定装置の使用は禁止される。6)ハブナット固定装置を使用するチームは、自チームのテクニカルパスポートに装置の構造を説明する構造図、機能を解説する原理図、及び装置の材質を記載した「ハブナット固定装置説明書」を自チームにて作成し、これを添付しなければならない。

4-4)タイヤ(ワンメイクタイヤ)STOは、タイヤの供給先を1社、或いは特定の複数社に限定する権限を有する。2013年シーズンは、横浜ゴム株式会社を全クラスに渡る独占的タイヤ供給先(ワンメイクタイヤ)とし、同社がスーパー耐久シーズン2013…向けに製造販売したタイヤ(指定タイヤ)以外は、使用が禁止される。

4-4.1)装着できるタイヤは、横浜ゴム株式会社の申請に基づき、STOの発表する「車種別使用タイヤ一覧」に記載されたタイヤのみとする。また、ST-5クラスの使用タイヤは、特に認められた場合を除き、195/55R15のワンサイズとされる。

4-4.3)指定タイヤは、STOより特に指定された場合を除き、シーズンを通じて車種ごとにドライ用1種類、ウェット用1種類とする。また、シーズン中に種類の変更が生じた場合、その都度STOより発表される。

4-4.4)指定タイヤには、事前に指定タイヤであることを証明する刻印が各サーキットの横浜ゴム㈱タイヤ

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ガレージにて施される。この刻印の無いタイヤは指定タイヤとはみなされない。指定タイヤ刻印の無いタイヤを使用した場合、本技術規則違反として相応の罰則対象となる。横浜ゴム㈱指定刻印:使用タイヤサイドウォールに、ブルーの文字で[YH]と刻印される。

4-4.5)タイヤには,いかなる場合もリグルーブを含み一切の加工も許されない。

4-4.6)指定タイヤ導入に伴い、次図に示すステッカー表示が参加各車に義務付けられる。添付位置は、前後バンパーの右端、及び左端部分。

4-5)ストラット及びショックアブソーバ車体の取付け位置と取付け方法、数及び作動原理を変えなければ変更は許される。走行中に減衰力を変更できるシステムの搭載は許されない。ストラットとナックルアームが一体構造となっている場合は、当初のナックルアームのタイロッドとの連結点の座標及び材質が保持されていることを条件に、ナックルアームの変更が許される。

4-5,1)次の条件を満たすピロボール式アッパーマウント部品は使用が認められる。条件1、 オートスポーツ・アンド・スペシャル・

エクイップメント・アソシエーション(ASEA)基準の認定を受けた部品であること。

条件2、 ASEA基準認定部品であることは、使用するエントラントの責任で第3者に対し常時証明できるものであること。

条件3、 フロント用、及びリア用を問わず、前記条件1、及び2、を満たせた部品であること。

本規則は、第8条、8-4)②項に対しても適用される。注:ASEA基準認定部品に関しては、次のASEAホームページ参照。http://www.asea-jp.org/

幅:200mm

Front view Rear view

ASEA基準認定部品に関する詳細のお問い 合 わ せ 先:NAPAC(ASEA) 事 務 局 TEL.03-5487-8188

4-6)ストラットタワーバーストラットアッパー取付けボルト(或いは当初の取り付け部分)のみを利用して取り付けることを条件に材質を含め自由。

4-7)スプリング車体への取付け位置、取付け方法、主要な形式及び作動原理を変えなければ変更は許される。補助スプリングの付加は許される。ただし、同一形式、同一中心で直列に取り付けられていなければならない。車高調整式への変更に伴うスプリングシート変更、及び挿入物の追加も認められる。

4-8)スタビライザー及びスタビライザーブッシュスタビライザーは径の変更が許される。また、連結を含み、その取り外しも許される。スタビライザーが当初から取り付けられていない車両については、基本車両に設定されている場合に限り、取付けが許される。スタビライザーブッシュは、形状及び寸法の変更が無ければ、金属を除き他の材質に変更することが許される。スタビライザーの径の変更にともなうブッシュ内径の変更は許される。ただし、可変スタビライザーへの変更は認められない。

4-9)ブレーキ4-9-1)ブレーキシュー、ライニングパット、及びブレー

キホースの交換、変更が許される。ただし、本規則第6章の規定に基づく場合は、ブレーキローター、ブレーキキャリパー、及びプロポーショニングバルブの変更も認められる。この場合、サイドブレーキの取り付けはレバーを含め任意とされる。

4-9-2)ディスクブレーキのバックプレートの取り外しは許される。サーボブレーキとの接続を外すことはできるが、取り外してはならない。

4-9-3)アンチロック装置との接続を外すこと、及びアンチロック装置を取り外すことは許される。また、取外しに伴うパイプの修正及び変更は許される。

4-9-4)ブレーキの冷却は空気による場合に限り認められる。ブレーキに冷却用の空気を送り込むフレキシブルダクトを設置することはフロントブレーキに限り認められる。

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空気の取り入れ口は当初の車体形状を利用して(補助ランプ穴等)空気を取り入れるものとするが、最小限の範囲でフロントバンパー部に穴をあけることが認められる。取付けに伴うボディへの改造は最小限とすること。冷却用ダクトの断面は少なくともダクト全長の1/3が内径10㎝以下で、左右それぞれ1本以下とする。ただし、STO認定エアロパーツとして認められたものは、リアブレーキ用を含めこの限りではない。

4-10)ステアリングホイール及びステアリングステアリングホイールとボスは自由。ただし、ステアリングシャフトの変更又は改造を行うこと無く取り付けられなければならない。パワーステアリングのポンプと配管の接続を外すこと、及びそれらを取り外すことは許される。ステアリングホイールの上下位置の調整は許される。ステアリングロックは機能を解除しなければならない。なお、ドライバーの救出を容易にするため、ステアリングホイールにはクイックリリースシステムか、チルトアップ機能(ステリングホイールが90°以上の角度で上部に跳ねあげられる機能)を持たせなければならない。クイックリリース機構は、ステアリングホイール軸と同中心の黄色に着色されたフランジにより構成され、ステアリングホイール裏側のステアリングコラムに取り付けられていること。その操作は、ステアリングの軸に沿ってフランジを引くことによりリリースが行われるものであること。また、チルトアップ装置の場合はボスとステアリングホイールの間に取り付けられていること。取り付けが認められるクイックリリース装置、或いはチルトアップ装置は、安全性の見地からASEA基準認定品であるか、それと同等以上の強度が実証された試験結果をSTO事務局に提出し、使用が許可されたものに限られる。ただし、身体障害者用のハンドドライブ装置の装着により、クイックリリース装置、或いはチルトアップ装置の装着が不能とSTO…に判断された場合、装着は任意とされる。注:ASEA…基準認定部品に関しては、下記ASEA…ホームページを参照。http://www.asea-jp.org/

また、ASEA基準認定部品に関する詳細のお問い合わせは、NAPAC(ASEA)事務局 TEL.03-5487-8188

4-11)ペダル類安全性、操作性を向上させる目的でペダルパッドを変更することは許される。ペダル剛性向上のため、マスターシリンダーまたはマスターバックに対してのみ、ロッド及びプレートをボディ構造部へ連結した簡易補強が許され、ストラットタワーバーと一体化することも許される。

4-12)ラバーマウント及びブッシュ類形状及び寸法を変えなければ、金属への変更を除き、材質及び硬度の変更が許される。また、スグリタイプのものをソリッドタイプに変更することも許される。

4-13)ドライブシャフトドライブシャフトのブーツの材質を変更する事が認められる。

第5条 車体5-1)外観、形状

車体の外観や形状は当初のままが保持されていなければならない。ただし、安全燃料タンク及び漏出防止カップリングの取付けによるボディへの最小限の付加、切除等は許される。アンダーカバーを取り外すことは許される。

5-2)板厚車両の全ての車体パネルは常に基本車両の当初の材質と肉厚を含め同一でなければならない。また、当初の車両の材質と同一の厚さでなければならない、(±10%の許容公差を認める。計測は平面もしくは大きな半径を有する部分で行われる)。

5-3)座席ドライビングポジションを改善する目的で運転座席を交換してもよい。シートを交換する場合、シートレールの強度は当初のものと同等以上でなければならず、車体側の取付け部の変更は許されない。シートレールは全体が「ロ」の字に固定され車体に取り付けられていることが望ましい。また、シートスライドは、ドライバーの救出を容易にするため、外部から専用工具無しにスライドロックを解除できる構造になっていなければならない。

5-4)材質

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当初より取り付けられている場合、エキゾーストパイプ、ストラットタワーバーを除きチタニウ製部品、及びマグネシウム製部品への変更は禁止される。また、車両に取り付けられているボルト、ナットは、アルミニウム材への変更を除き、当初の材質を変更してはならない。

5-4.1)室内ミラー室内ミラーは、STOが特に認めた場合を除き、追加を含め変更は許されない。

5-4.2)外部ミラー外部の後方視界ミラーは自由。しかし、車両の両サイドにそれぞれ1個、最大2個の後方視界用ミラーが取り付けられているものとする。室内冷却用の空気取り入れ口の併設を除き他の機能を有してはならない。各々の後方視界ミラーは、1個につき最低90㎠以上の反射面積を有していることが望ましい。

5-5)窓ガラス変更は許されない。サイドウインドウに対し無色透明なフィルム等での飛散防止対策を施すことを推奨する。ただし、次に示す新型車両に関しては、フロントガラスを除き他の軽量な材質のものに交換が認められる。この場合、色は原形と同等か無色透明の何れか、とする。交換が認められる新型車両:三菱ランサー・エボリューションⅩ(CZ4A)ホンダシビックTYPE…R(FD2)スバル…インプレッサWRX…STI(GRB・GVB)LEXUS…IS350ホンダシビックTYPE…R…EURO(FN2)※1.上記以外の新型車両認定に関しては、その都度ブルテンにて発表される。

※2.交換に際しては、材質交換申請書をSTO事務局に提出し、使用の許可を得なければならない。

5-6)ドア防音材を取り外すことは許される。ただし、取り外すことにより、ドアの形状に変更をもたらすものであってはならない。ウェザーストリップ等の保護材を取り除くことは許されない。衝撃緩衝装置であるドアビームの取外しは認められない。ドア内部に衝撃吸収用の難燃性の衝撃吸収材を充填することが許される。電気式巻き上げ装置を手動式巻き上げ装置に取り替えることが許される。取り付けのための最小限の改造は許される。

ただし、次に示す新型車両に関しては、運転席用ドアを除き、他のドアを軽量な材質のものに交換が認められる。この場合、外観形状は原形と同一でなければならない。ドアビームの取り外しは認められる。また、トランクフードの材質も交換が認められる。交換が認められる新型車両:三菱ランサー・エボリューションⅩ(CZ4A)ホンダシビックTYPE…R(FD2)ホンダシビックTYPE…R…EURO(FN2)※上記FN2+に限り、ガラス部分を除くリアハッチゲート全体をトランクフードと看做す。スバルインプレッサWRX…STI(GRB・GVB)※上記GRBに限り、ガラス部分を除くリアハッチゲート全体をトランクフードと看做す。LEXUS IS350※1.上記以外の新型車両認定に関しては、その都度ブルテンにて発表される。※2.交換に際しては、材質交換申請書をSTO事務局に提出し、使用の許可を得なければならない。

5-7)ライト前照灯、尾灯、制動灯、方向指示灯は正常に作動しなければならない。ガラス製のライト類は無色透明のガラス飛散防止を必ず実施すること。

5-8)補助前照灯補助前照灯は4個まで取付けが認められる。ただし、点灯は夜間競技を除き特に点灯許可が出ている場合に限られる。この場合の取付け位置は、前照灯の中心を含む水平面以下とし、車体の全幅を逸脱するものであってはならない。補助前照灯の取付けに伴う車体の改造は、そのステー取付け部のみ最小限に限り認められる。また、補助前照灯を点滅させる装置の取付けは禁止される。補助前照灯取付けの場合に限りオルタネーター容量の変更が認められる。

5-9)補強車体の補強は、使用される材料が当初の形状に沿い、またそれと接触していれば許される。複合材料による補強は下図のように、その厚さに関係なく、本条項に従って許される。また、車体(排気系を含み)、ならびにサイドシル・各メンバー等の空洞部を充填することにより補強することが出来る。補強によって標準部品の取付けに影響があってはならない。

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5-10)補助的付加物必要ならば、補助的付加物の取外しは、その配線も含み許される(例えば、マットガード、アンダーガード、ストンガード、室内照明、ラジオ、ヒーター、エアコン、モール類、ホーン、リアワイパー等)。計器類の取付け、取り外しが認められる。絶縁材を車両の床下、エンジン室、トランク内やホイール格納アーチから除去することは許される。シャシー、車体部にあって、ボルトオンで取り付けられてある使用していない支持体は、それらが移動あるいは取り除くことのできない機械的な部品を支持していない限り、取り外すことができる。データロガーの搭載は認められる。ただし、取付けに際しては安全性に十分留意し、必要最小限の改造で取り付けられていなければならない。

5-10-1)エアコンディショニングシステムの取り付けに伴う、ボディへの改造は認められる。また、当該車両用のエアコンディショニングシステムが、FIA/JAF公認部品として設定されている場合は、同公認部品の使用が推奨される。

5-11)身体障害者の運転に伴う特殊装置の装着は認められる。ただし、事前にその特殊装置の機能と動作、操作方法を明記し、図面を添付してSTOに参加大会の1カ月前までに申請され、許可されたものに限る。また、この申請には障害者が運転している事を外部から確認できる装置の取り付けも含まれる。

5-12)エアジャッキエアジャッキの使用は許される。ただし、圧搾気体の容器を搭載することは許されない。

第6条 配管・他6-1)配管

オイルキャッチタンク等の取付けに伴う最小限の変更のみ許される。

6-2)安全燃料タンク2013年JAF国内競技車両規則、第1編、第4章(公認車両及び登録車両に関する安全規定)第12条に基づく安全燃料タンクの装着が義務付けられる。取付け

に伴う燃料は配管の変更は許される。タンク下部の最低地上高は10㎝以上であること。ただし、ST-Aクラスに関しては、2013年JAF国内競技車両規則、第1編、レース車両規定第1条、第5章 量産ツーリングカー(N1)に準拠した車両の場合、安全タンク装着は任意とされる。

6-3)燃料搭載量車両に搭載できる燃料の総容量を次の通りとする。

6-3-1)排気量1400㏄を超える車両:95㍑6-3-2)排気量1001㏄以上、1400㏄以下の車両:80㍑6-3-3)排気量701㏄以上、1000㏄以下の車両:70㍑6-3-4)排気量700㏄以下の車両:60㍑6-3-5)上記排気量に関係なく、ST-5クラスの参加車両

は45㍑以下でなければならない。6-3-6)ST-Aクラスは別途STOより発表される。

6-4)燃料補給装置6-4-1)競技中の燃料補給は、2013年JAF国内競技車両

規則、第1編、第3章(一般規定)、第10条…10-3)燃料補給装置、に従ったものでなければならない。

6-4-2)燃料補給タンクは同条、10.3.2)に規定された第3-2図に従ったものに限られる。

6-4-3)燃料漏出防止カップリングは、車外より直接給油できるよう取り付けられていなければならない。

6-4-4)組み合わせタイプの漏出防止カップリングを使用する場合、車体側給油口(2個の並列したカップリング)の総幅左右から下された垂直線の面の中に、排気管があってはならない。

6-4-5)ST-5クラスに関しては、上記規定にかかわらず2013JAF国内競技車両規則、第1編、第3章、第10条、10.4による簡易燃料補給方法に限られる。ただし、この場合の燃料補給量は1回の燃料補給に対し最大20リットルまでとされる。また、燃料給油方法として、リアハッチを開放し安全燃料タンクに直接給油する以外に、当初の燃料給油口を使用すること、あるいは同様の場所に給油口を新たに最小限の加工で設けることも認められる。ただし、この場合は燃料の流出防止策が施されていること。

6-5)室内冷却用ダクトドライバー及び室内補機類のための冷却ダクトを設置してもよい。ただし、外観形状の変更を伴うものは許されない。フレキシブルダクトをピラー等に簡易的に固定することなどは、外観形状の変更とは見なされな

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い。

第7条 特認部品STOは、特認部品を次の規定に基づき認める。本条に記載された特認部品は、STOが継続使用を認めた特認部品を除き2013年をもって有効期限切れとし廃止される。2013年以降の新規特認部品に関しては、第8章に従って申請されるものとする。7-1)特認部品は、本技術規則に合致しない部品に対し、そ

の使用を認める場合に適用される。7-2)特認部品の使用は、STOに特認部品申請をし、認め

られた場合に限られる。7-3-1)特認部品申請は、参加エントラントによりSTO指

定申請書に基づき、部品ごとに申請されるものとする。7-3-2)申請の期限は、使用希望大会の30日前までとする。7-3-3) 申 請 料 は、 申 請 部 品1件(1部 品 ) に つ き…

¥10,500とする。ただし、軽量化部品で左右が対となっている部品に関しては、左右1対で1部品とされる。

7-4)特認済みの特認部品は以下の通りである。なお、新規特認部品はブルテンにて公示される。

特認部品:M-TEC製インテグラ(DC5)用ブレーキキャリパー(品番745010-XK5-SONO)は特認される。

特認部品:ニッサンフェアレディー Z(Z33)Type-E…ST1用 フ ロ ン ト タ イ ヤ は、9.5J×18サイズのホイールを使用することを条件に「280/680R18」サイズのタイヤが特認される。

特認部品:スバルインプレッサ(GDB)、及び三菱ランサーEVOLUTION…Ⅶ~Ⅸ(CT9A)に限り、直径18インチのホイールの使用が認められる。ただし、この場合4-3.1)でいう当初のタイヤサイズは「235/40R18」を基準とする。

特認部品:株式会社ラリーアート製「リアホイールハブベアリングASSY」(品番OT30692)は使用が認められる。

特認部品:ST-1仕様ニッサンフェアレディ Z(Z33)用NISMO製3,797㏄エンジン、及びフロントホイル18×10JJ(280/680R18)の使用が認められる。

特認部品:三菱ランサーエボリューション・ワゴン(CT9W)に同CT9A用5速マニュアルミッションを使用すること、及び18インチホイル(基準のタイヤサ

イズ235/40R18)の使用は認められる。特認部品:ホンダNSX(NA2)に、ホンダ純正部品として

販売されるホンダNSX(NA1)用スロットルボディ(機械式)の使用が認められる。また、取り付けに対する最小限の改造は、ファーストアイドル機能の取り付けを含み認められる。

特認部品:ホンダNSX(NA1&2)のリアホイルに、18インチ(9.5J×18)の使用が認められる。これに伴い、使用タイヤは250/660R18(外形660㎜、巾266㎜、リム9.5J×18)の使用も認められる。

特認部品:三菱ランサーエボリューションⅩ(CZ4A)用、株式会社ラリーアート製「リアホイールベアリングASSY」(部品番号:OT33787、ベアリング径φ64㎜)の使用が認められる。

特認部品:ニッサンフェアレディZ(Z33/380RSC)用、ENDLESS…SPORS製フロントアッパーアーム(部品番号TF003)の使用が認められる。

特認部品:本田技研工業株式会社製CIVIC…TYPE…R…EURO(FN2)に対し、CIVIC…TYPE…R(FD2)用エンジン(K20A)に設定されている以下表の部品転用を認める。

特認部品名 部品番号

1 ピストン 13010-PRB-A01…→…13010-RRC-000

2 カムシャフトIN 14110-RSP-G00…→…14110-RRC-030

3 カムシャフトEX 14120-RSP-G00…→…14120-RRC-030

4 オイルポンプ 15100-RSP-006…→…15100-RRC-003

5 オイルパン 11200-RSP-000…→…11200-RRC-000

6 EX.マニホールド 18100-RSP-E00…→…18100-RRC-000

7 IN.マニホールド 17100-RSP-G00…→…17100-RRC-000

8 スロットルボデー 16400-RSP-G01…→…16400-RRC-003

9 オイルパンバッフルプレート 11221-RSP-…000…→…11221-RNC-000

特認部品:ニッサンフェアレディZ(Z34)用、藤壺技研工業株式会社製エキゾーストマニフォールド(品番620-15481)の使用が認められる。製品名:Super…EX…BASIC…VERSION、JASMA番 号:09E001

特認部品:ニ ッ サ ン フ ェ ア レ デ ィ Z(Z34) 用、 ニッ サ ン モ ー タ ー ス ポ ー ツ イ ン タ ー ナ ショ ナ ル 株 式 会 社 製 エ ア イ ン テ ー ク セ ッ

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ト(13部 品 構 成、 品 番16500X7100~ 16509X7100、62820X7100、62820RSZ30,16510X7100)の使用が認められる。

特認部品:トヨタヴィッツ(NCP91)用、トヨタテクノクラフト株式会社TRD製ローラーロッカーストッパー(品番:11107ZE400)、およびTRD製エキゾーストマニホールド(品番:17100-NP900)の使用が認められる。

特認部品:LEXUS IS350…用① 軽 量 ト ラ ン ク フ ー ド(C-WEST社 製、CGS01-STHFR、GSE20/21…IS250/350スーパートランクFRP)

②軽量ルーフ(C-WEST社製、CGS01-ROD㏄、GSE20/21…IS250/350ルーフD㏄)

③軽量フロントフェンダー(C-WEST社製、CGS1A-FFCF、GSE20/21…IS250/350フロントフェンダーCFRP…R/L)

④アルミサンクションパイプ(TRACYSPORTS社製、Sunction…pipe…for…IS350)

⑤エキゾーストマニフォールド(トレーシースポーツ製・品番TR-IS350-EX-001)

⑥ギアボックスキット(SARD製… 品番TR-IS350-GB-001)

⑦フロントホイル9.5Jの使用特認部品:ホンダ FIT…RS用ワイドリアビュールームミラ

ー(アメリカ・ロングエーカー社製…17インチミラー)

特認部品:ホンダCIVIC…TYPE…R…EURO(FN2)用軽量ドア(ファーストモールディング社製)軽量トランクフード(イタリヤJASモーター社製)

特認部品:ホンダS2000用…キャパシティーアップ・デファレンシャルケース(SPOON製…品番41170-AP1-000)

第8条 ポルシェ911GT3 Club Sports (Japanese Group N Version)に対する特別規定

8-1) 本特認車両は、ポルシェ 911GT3…Club…Sport(Japanese… Group… N… Version)Type996-MY2003、2004.…Type997-MY2008として製造され、出荷された状態の仕様を保持した車両を基本車

両とし、同仕様として日本に輸入された車両に限られる。ただし、ポルシェ 911GT3…Type997…2010に装着されている「フロントフェンダー・アーチモール」の使用は認められる。

8-2)この基本車両への改造、改良、変更、交換、及び追加は、次の各項に示されたものを除き、一切認められない。

8-3)改造、または追加が認められるのは、スーパー耐久シリーズ・技術規則2013年版、第3章に規定された空力部品規定に合致したエアロパーツの取付け、及び第2章、第4条、4-9、4)に規定されたSTO認定ブレーキダクトの取付けのみに限られる。

8-4)交換が認められるのは、次の条件に従った部品交換のみとする。①スタビライザー:径の異なるスタビライザーへの交換は認められる。また、これに伴うスタビライザーブッシュ内径の変更も認められる。ただし、可変スタビライザーは認められない。

②スプリング、及びショックアブソーバ:車体への取付け位置、取付け方法、主要な形式、及び作動原理を変えなければ他の部品に交換が認められる。

③ステアリングホイール、シート、シートベルト、ペダル、バッテリー、ブレーキパッド、及びブレーキホース:他の部品に交換が認められる。

④排気管:他の部品に交換が認められる。ただし、当初の長さと著しく異なるものは認められない。また、当初の最終排気位置からの外部排気が保持されていること。

⑤ホイール、及びタイヤ:スーパー耐久シリーズ・技術規則2013年版、第2章、第4条の規定が適用される。

⑥外部後方ミラーは、スーパー耐久シリーズ・技術規則2013年版第2章、第5条、5-4,2)に従って交換が認められる。

⑦エアフィルターハウジングをPorsche…Motor…Sports社製のエアフィルターハウジングに変更することは認められる。

⑧ドアをPorsche…Motor…Sports社製のプラスチックドアに変更することは認められる。

⑨サスペンションに関しPorsche…Motor…Sports社製996RSR車両用フロント・ロアーアーム、リア・アッパーアーム、リア・ロアーアームに変更することは認められる。

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8-5)データロガーの搭載、室内冷却用ダクトの取付け、及び夜間競技の場合に追加される補助前照灯の取付けは、スーパー耐久シリーズ・技術規則2013年版、第2章、第5条、及び6条の当該規定の範囲内で許される。

8-6)その他、使用による磨耗、変形、及び事故等により損傷した部品は、いずれも当初の部品とのみ交換が認められる。ここでいう当初の部品とは、8-1)に定義した基本車両に使用されている部品を指す。

8-7)ポルシェのリアホイルは、11J×18を標準サイズとする。

8-8)リアホイルを他のものと交換する(リム幅を変更する)場合、リアタイヤサイズの285/30ZR18に適合するJATMAイヤーブック記載のリム幅までとする。

8-9)よってポルシェの場合、標準リアホイルのリム幅が使用可能最大幅となる。

8-10)燃料給油口の位置は変更できる。また、それに伴う配管の変更も必要最小限で認められる。但し、搭載燃料タンクの本来の搭載位置、配管取付け位置、及び他の配管類は変更してはならない。

8-11)搭載エアジャッキは他の物への交換を含み、変更、及び改造が認められる。また、それに伴う配管も変更が認められる。ただし、本来の取付け箇所は保持されていること。

8-12)車載消火器の搭載位置は、移動が認められる。8-13)前面ガラス用ワイパーは、擦動面積確保に限り必要

最小限の範囲でボディの改造が認められる。ワイパーブレードは自由。

8-14)データロガー搭載に伴うメーターパネルの交換は認められる。

8-15)ブレーキダクトの取付けは、スーパー耐久シリーズ2013技術規則、第4条、4-9.4)に基づいて取付けが認められる。

8-16)車両の主要部分を除き、安全性向上を目的としたN1改造(JAF国内競技車両規則、第1編、第5章に規定された範囲の改造)は認められる。また、その為に必要最小限でのボディの改造は認められる。

8-16.1)車両の主要部分とは、つぎの部分を指す。補器類を含むエンジン。リンケージ系統、及びデフ、ギアボッツクスアッセンブリ(ギヤ比含む)。サスペンション構成部分。ロールケージ及びロールケージ取り付け箇所。

8-17)ウォーターラジエター車体側取付け部の変更がなければ容量、及びラジエターキャップ圧力の変更が許される。ホース類の変更は許される。ラジエターに空気を取り入れる為の導風板をグリルとラジエターとの間に取り付けることは許される。

8-18)クラッチPorsche…Motor…Sports純正部品、もしくはSTOが認定したクラッチ関連部品への変更は(スチール製)許される。

8-19)Type997のシーケンシャルトランスミッションは市販車997GT3車両のHパターンギアボックスに変更する事は許される。

8-20)Type996の最低重量は1,230㎏とする。Type997車両のシーケンシャルトランスミッション搭載の最低重量は1,260㎏とする。Type997車両のHパターン式トランスミッション搭載の最低重量は1,260㎏とする。

第3章 STO認定部品、空力部品(エアロパーツ)規定(STO Authorized Aero dynamics Parts)

第1条 STO認定部品の定義スーパー耐久機構(STO)は、次の規定の基づきSTO認定部品を規定する。認定は、「スーパー耐久機構(STO)部品認定委員会」にて行われる。認定部品はブルテンにて公表される。大会での使用は、承認後、最初の大会から使用が可能となる。

第2条 空力部品の基本定義当初より設定されている空力部品を除き、本条項で新規取付け、または交換が認められる空力部品(エアロパーツ)は、公道走行の許される一般市販のカーアクセサリー部品(運輸省令道路運送車両法の保安基準に適合した、空気流調整用部品)とし、次の各項に適合したSTOの指定部品でなければならない。STOの指定に関する詳細は、別記される。

第3条 空力部品本条項でいう空力部品とは、フロントエアースポイラー、ボンネット、左右サイドスカート、リアエアースポイラー、リアスカート、ブレーキダクト、及び左右フロントフェンダーの7種類とする。

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3-1)ロードクリアランスロードクリアランスは、如何なる状態でも確保されていなければならない。

3-2)バンバーバンバーの外観・形状の変更は許されない。ただし、エアロパーツがバンバーと一体式の場合は材質を含め変更が認められる。また、この場合、形状は当初の外観を大きく逸脱するものであってはならない。

3-3)ラジエターグリルラジエターグリルの変更は認められない。ただし、バンバーと一体式のフロントエアロパーツにラジエターグリルも組み込まれている場合、または、フロントエアロパーツとセット販売されているラジエターグリルの場合は、材質を含め交換が認められる。

3-4)ボンネット空気整流を目的に、フードスクープ、ルーバー等を取り付けたボンネットは、当初の形状を大幅に逸脱しない限り、材質の変更を含め認められる。ただし、ボンネット裏面の処理は、ダクト形状(構造)があってはならず、かつその裏面形状に沿って50㎜以上の突起があってはならない。

3-5)灯火類の機能保持前照灯、リアコンビネーションランプの変更はバルブを除き認められない。ただし、ハイマウントストップランプの取外しは自由。

3-6)アンダーパネルアンダーパネルの取付けは、本来取り付けられているものを除き禁止される。ただし、強度保持のため、フロント部分に限りフロントフェンダーホイルアーチ前端左右を結ぶ直線より前の部分は、平面パネルで覆うことが認められる。

3-7)可変式の部品走行中に可動させることのできる如何なる空力部品も禁止される。また、一個の空力部品に対し、交換式により複数の角度及び形状を設定できるものは、その全ての部品についてスーパー耐久機構(STO)の指定を取得しなければならない。

3-8)外観形状3-8-1)全ての空力部品は、基本車両の全長、全幅、車体

高を逸脱するものであってはならない。また、車両上部より投影された当初の外形投影形状から逸脱していてはならない。ただし、正しく取り付けている

場合に限り、一般公道使用に許されている範囲の誤差は許される。

3-8-2)エアロパーツ装着後の車両全長は、基本車両全長に対し±30㎜以内を限度とする。

3-8-3)基本車両におけるフロントホイルアーチ前端左右を結ぶ直線と、これにフロントバンパー最前端を通る平行直線までに形成される左右の三角形状空間、及び同様にリアホイルアーチ後端を結ぶ直線と、これにリアバンパー最後端を通る平行直線までに形成される左右の三角形状空間に関しては、その三角形状空間域を逸脱しない範囲で車体側から最大80㎜までの形状変更が認められる。

3-9)空力部品(エアロパーツ)に関する特別規定3-9-1)本規定で使用が認められている空力部品(エア

ロパーツ)は、一般市販品であることを条件に材質、製造方法は自由とする。ただし、著しく高価な部品は一般市販品であっても、レースへの使用が認められない。

3-9-2)カナードは、使用が禁止される。これには、2011年以前に申請されたものも含まれる。

3-9-3)エアロパーツに大きな開口部がある場合、適切なる網目構造を取り付けることにより、外部からの異物の混入、或いは内部からの異物の放出を防ぐ構造になっていなければならない。

3-10)エアロパーツに関する特認事項3-10-1)ホンダS2000用、㈱無限製ハードトップ

86000-XGS-K0S0、 ま た は86000-XGS-K1S0のいずれかの使用は認められる。

3-10-2)ホンダS2000用、アメリカンレーシング株式会社製「チームスパルコハードトップ」(形式AP-1)の使用は認められる。

3-10-3)ホンダS2000用、ムーン・クラフト株式会社製ハードトップ、部品番号MCSR-S2A-001の使用は認められる。

3-10-4)ホンダNSXに設定されるエンジンフードは、色を含め後方の視界を確保し、外気を吸入する装置ではなく、かつ当初の開閉機構が保持されている場合に限りエアロパーツ(ボンネット扱い)として申請が認められる。

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第4条 空力部品(エアロパーツ)指定登録規定本指定登録規定は、スーパー耐久シリーズに使用される空気力学部品(エアロパーツ)を、スーパー耐久シリーズ技術規則、第3章に従い指定登録を行うものである。指定部品としての認定は、「スーパー耐久機構部品認定委員会」によって行われる。同委員会は、指定部品認定取得に関する登録手続きを次の通りとする。

4-1)申請に必要なエアロパーツの条件スーパー耐久シリーズ技術規則2013年版、第3章の要件に準拠した部品であること。通常の国内流通手段により、一般消費者が常識的範囲で平等に購入可能な商品であること。販売価格が、上市された他の同種商品の平均価格に対し、常識の範囲を超える大幅な価格差が無いこと。車両量産時の特徴的車体形状が適度に保たれ、容易に当初の車両は認識できること。申請は、1車種に対しフロントスポイラー、ボンネット、両サイドスカート、リアウィング/スポイラー、リアスカート、ブレーキダクト・フロントフェンダーの7種類までが、同時に申請することができる。1車種に対し複数の部品(セット)を申請する場合は、それぞれに申請が必要とされる。

4-2)申請者の条件申請者は、エアロパーツ製造者とする。ただし、競技参加者が手続きを代行することは認められる。

4-3)申請の手続き①所定の申請用紙に必要な写真、図面等を添付し、必要事項を記入の上、申請書3部を使用される競技会の16日前までにスーパー耐久機構(STO)事務局内のスーパー耐久機構部品認定委員会宛に申請しなければならない。②申請料は、1申請(1車種につき6種類まで)につき¥52,500とする。申請料は、申請部品が承認された後にSTO事務局よりの請求に基づき支払われるものとする。③当委員会は、申請内容を審査し指定部品認定を行った部品については申請書に認定証明の捺印を行い、1部を申請者に返却する。ただし、認定の最終決定は大会現地にて申請された部品そのものを実測確認されてからとなるので、レース参加者は申請中の部品が認定却下されることを念頭において参加しなければならない。また、申請者は申請部品に対し修正

の条件が付されることがある事を了承していなければならない。

④申請が却下された場合は、申請料が返還される。4-4)申請書類

スーパー耐久シリーズ・エアロパーツ指定登録申請書……3部(当委員会用、申請者返却用、及び競技会技術委員会用の3部を作成して申請してください。)

4-5)競技会での認定部品表示(認定シール)①指定部品の認定を受けた部品には、指定部品を表す表示物(認定シール)が当委員会より発行される。

②認定シールは、最初の認定時に20枚が発行される。また、追加発行は1枚に付き¥500とし、10枚単位で発行される。

③競技参加者は、競技会中いかなる場合も指定部品であることが示されるよう、その部品に表示していなければならない。指定登録認定証明書のコピーを携帯しいかなる時も照合できること。

4-6)特別事項本申請に関する申請料は、ASEA会員団体一括申請の場合、特別優遇措置として申請料1件¥31,500とされる。

4-7)有効期限認定されたエアロパーツは、認定された年を含めて3年間を有効期限とする。有効期限が切れたエアロパーツを使用する場合、当該エアロパーツの製造者による再申請(新規扱いとなる)が必要となる。※2013年シーズンは、2010年を含みそれ以前に認定されたエアロパーツは有効期限切れとなる。

4-8)本規定の施行本スーパー耐久シリーズ・エアロパーツ指定登録規定は、1997年3月1日制定、2013年2月25日改定、施行される。

第4章 STO認定クラッチ、フライホイール規定

第1条 STO認定クラッチ、フライホイールの定義スーパー耐久機構(STO)は、次の規定の基づきクラッチ、フライホイールのSTO認定部品を規定する。認定は、「スーパー耐久機構(STO)部品認定委員会」にて行われる。認定部品は本技術規則書、もしくはブルテンにて公表される。大会での使用は、公表後、最初の大会から使用が可能となる。

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第2条 クラッチ、フライホイールに関する認定の定義クラッチ、及びフライホイールは、製造者からの申請に基づき、STOの認定を受ける事により純正部品以外の部品の使用が認められる。ただし、STO認定を受けるには、「クラッチ(ツインプレートまで)」のみ、または「クラッチ(ツインプレートまで)+フライホイール(スチール製のみ)」のセット、の何れかで申請されることを条件とする。フライホイール単独での申請は認められない。

第3条 クラッチ、フライホイールのSTO認定部品申請3-1)申請は、当該申請部品の製造者により申請されるもの

とする。3-2)申請料及び登録料

①申請料:クラッチ&フライホイールの場合は、申請1回につき¥21,000とする。ただし、申請1回はクラッチ、またはクラッチ及びフライホイールのセットが5件までとする。5件を超える場合は、以後5件を単位に申請回数が増加され、増加申請料が追加される。②登録料:クラッチ&フライホイールの場合は、登録1件につき¥10,500とする。登録するクラッチ、またはクラッチ及びフライホイールのセットが登録される数に対し1件あたりの登録料が加算される。

[例]3種類のクラッチ、またはクラッチ及びフライホイールのセットを認定部品申請する場合。1)申請料:¥21,000(1回3件なので規定内申請料となります)

2)登録料:¥31,500(登録が3件なので登録料は3件分となります)

なお、申請料、及び登録料は申請部品が承認された後にSTO事務局よりの請求に基づき支払われるものとする。

第4条 申請の期限及び方法申請は、少なくとも使用希望大会の16日前までにスーパー耐久機構(STO)事務局へ申請料を添えて申し込まれるものとする。申請は専用の申請書に必要事項を記入し、スーパー耐久機構(STO)事務局へ申請されるものとする。(消印有効)

第5章 STO認定部品、ブレーキ規定

第1条 STO認定ブレーキの定義スーパー耐久機構(STO)は、次の規定の基づきブレーキのSTO認定部品を規定する。認定は、「スーパー耐久機構(STO)部品認定委員会」にて行われる。認定部品はSTO認定書が該当車両のテクニカルパスポートに添付される事で有効となる。

第2条 ブレーキに関する認定の定義ブレーキの関するSTO認定は、ブレーキキャリパー(取り付け用部品含む)、ブレーキローター(ベルハウジング含む)、及びプロポーショニングバルブの3点とする。申請する部品は、第2章、第4条4-9)に規定された要件を満たしていることが条件となる。

第3条 ブレーキのSTO認定部品申請3-1)申請は使用する車両ごとに、参加エントラントが行う

ものとする。3-2)申請料は、申請1件につき¥10,500とする。この場

合の1件とは、フロント用左右で1件、リア用左右で1件とカウントされる。

第4条 申請の期限及び方法申請は、少なくとも使用希望大会の16…日前までにスーパー耐久機構(STO)事務局へ申請料を添えて申し込まれるものとする。申請は専用の申請書に必要事項を記入し、申請料を添えて現金書留郵便にてスーパー耐久機構(STO)事務局へ申請されるものとする。(消印有効)

第6章 GT3クラス(FIA GT3)の車両規定

第1条 参加車両の基本定義FIA国 際 ス ポ ー ツ 規 則[THE…INTERNATIONAL…SPORTING…CODE] の 付 則J[APPENDIX-J]、257A項[Article257A-2013]GTカ ー カ ッ プ 技術 規 則[Technical…Regulation…for…Cup…Grand…Touring…Cars]のグループGT3[Group…GT3]の規定に準拠し、本8章の各条項に従った車両とする。また、シーズン前、或いはシーズン途中にてSRO(Stephane…Ratel…Organization)、またはFIA…GT…Committeeに

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おいて決定され公示された事項に関しても、随時車両規定として採択される。よって、本技術規則、第2章、第3章、第4章、第5章、第6章、および第7章は適用されない。

第2条 参加車両1.参加車両は、FIAにより公表されたグループGT3ホモロゲーションリストに記載された車両に限られ、以下に規定される車両のみとする。また、当該参加車両が前記FIAグループGT3ホモロゲーションリストに記載された車両である事は、参加者によって証明されなければばらない。①最新のFIAホモロゲーションに従った車両。この場合、STOによって選択された最新のBOPが適用される。

②2012年FIAホモロゲーションに従った車両。この場合、STOによって選択された最新のBOPが適用される。

③2011年FIAホモロゲーションに従った車両。この場合、STOによって選択された最新のBOPが適用される。

ただし、SRO(Stephane…Ratel…Organization)がテスト参戦車両として参加を認めた車両は、前記に拘わらず参加が認められる。この場合の参加条件は、別途STOより発表される。

2.参加車両には、STOが指定するデータロガーの搭載が義務づけられる。①STOが指定するデータロガーは、「FIA…GT3…専用SROデータロガー」であり、STOが各GT3クラスチームに貸与するものとする。

②STOはSTO指定データロガー担当者を設け、各大会に派遣する。よって、STOデータロガーの取り扱いは、STO指定データロガー担当者の指示に従わなければならない。

③STO指定データロガーにて抽出された各チームのロガーデータは、STOによって適切に管理されると共に、FIA、及び/或いはSROの要求がある場合は情報提供されることをエントラントは承諾しているものとする。

④エントラントが、STO指定データロガー担当者の指示に従わなかった場合、或いは指示に反した配線の創作、操作、およびデータ抽出等を

行った場合、競技結果の抹消を含めた罰則の対象となる。

第3条 消音器の装着と触媒式排気ガス浄化装置の装着参加車両は、2013国内競技車両規則、第4編 付則「レース車両の排気音量測定に関する指導要綱」に則った方法で排気音量を計測した場合、各大会が指定する最大音量以下に音量を規制できる消音器を装着していなければならない。また、各車両は触媒式排気ガス浄化装置を装着しなければならない。車両が排出する全ての排気ガスは、常に触媒式排気ガス浄化装置を通過しなければならない。触媒式排気ガス浄化装置取り付け位置は自由。ただし、取り付け位置は車体下部に着色マーキングにより明示されなければならない。

3-1)消音器の保持当該大会の公式車検を通過した車両に取り付けられている消音器は、当該大会が終了するまで同車両の元の位置で保持されていなければならい。このことは、競技中に脱落などが生じた場合、直ちに修復されなければならない事を意味する。

3-2)触媒式排気ガス浄化装置の保持当該大会の公式車検を通過した車両に取り付けられている触媒式排気ガス浄化装置は、当該大会が終了するまで同車両の元の位置で保持されていなければならい。このことは、競技中に触媒、或いは触媒式排気ガス浄化装置本体に脱落などが生じた場合、直ちに修復されなければならない事を意味する。ただし、競技終了後の再車両検査にて、同装置が内蔵する触媒に当初の体積より明らかに減少が認められた場合、不可抗力と思われる場合を除き、その処置は大会審査委員会に委ねられる。

第7章 STO特認車両規定

STOは、スーパー耐久シリーズに参加することを目的とする車両を、次の各項にしたがってSTO特認車両として認めることができる。

第1条 STO特認車両の要件自動車製造者により製造され、一般市販された車両(モータースポーツ専用車など)を原則とする。よって、独自のフレーム構造などに他社製エンジンを換装するなど

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で制作された車両は含まれない。

第2条 特認車両申請STO特認車両は、次の手続きにより特認申請がなされ、STOによって承認されたものに限られる。

2-1)STO指定の特認申請書に必要事項を記入し、必要なる資料を添えて参加対象大会の少なくとも3か月前までにSTO事務局へ特認車両申請を行わなければならない。

2-2)①新規申請料は、1件(1台)¥105,000とする。②継続申請料は、1件(1台)¥73,500とする。③仕様変更申請料は、1件(1箇所)¥52,500とする。

2-3)STO特認車両の有効期限は3年間とする。ただし、継続申請をすることにより更に2年間の有効期限が延長される。

2-4)2012年を含み、それ以前に特認された車両の有効期限は、少なくとも2013年の時点で過去2年間に渡り参戦休止された車両は有効期限切れとされる。ただし、参戦継続中の車両に関しては特に有効期限は設けられない。

第8章 STO特認部品規定

スーパー耐久機構(STO)は、次の規定の基づきSTO特認部品を規定する。認定は、「スーパー耐久機構(STO)部品認定委員会」にて行われる。特認部品はSTO…特認書が該当車両のテクニカルパスポートに添付される事で有効となる。

第1条 STO特認部品の定義STO特認部品は、原則として2010年時点において日本国内で新車販売が行われていた車両を最古年式とし、それ以降に販売された車両を対象に、レースに使用するにあたり耐久性の向上、車両重量の軽減、及び整備性の向上等を目的に、当初より設定されている純正部品に替えて、他の市販部品に交換する事を認めた、交換部品を言う。また交換部品は、原則としてNAPAC・ASEA事業部による「ASEA基準」認定品であることが求められる。

第2条 STO特認部品申請2-1)申請は使用する車両ごとに、参加エントラントが行う

ものとする。

2-2)申請料は、申請部品1件(1部品)につき¥10,500とする。ただし、軽量化部品で左右が対となっている部品に関しては、左右1対で1部品とされる。

第3条 申請の期限及び方法申請は、少なくとも使用希望大会の30日前までにスーパー耐久機構(STO)事務局へ申請されるものとする。申請は専用の申請書に必要事項を記入し、原則としてEメールでスーパー耐久機構(STO)事務局へ申請されるものとする。申請料は、特認申請部品が承認された後、STO事務局より請求され、20日以内に指定銀行口座へ振込によって行われなければならない。

第9章 ハイブリッド車両に対する特別規定

本特別規定は、スーパー耐久シリーズ2013に参戦するハイブリッド車両に適用される規定である。以下に示す特別規定は、スーパー耐久シリーズ2013技術規則に付加して規定され、適用されるものとする。

第1条 基本車両、及びその改造範囲1)基本車両は、量産車両としてカーメーカーより製造販売された車両であり、出荷された状態の仕様を保持した車両とする。

2)基本車両への改造、改良、変更、交換、及び追加は、第2章スーパー耐久シリーズ・技術規則および以下の各項に示されたものとする。基本車両に当初から搭載されている装置、装備、パーツ等は電子制御を含み当初のままを保持することを原則とする。

3)基本車両の換算総排気量は、次の換算方式にて算定される。①搭載されているガソリンエンジンの最大出力(kW)に基づき、そのエンジン出力1kWあたりの排気量を算定する。

②搭載されているモーターの最大出力(kW)に対し、前項で求められた数値を乗算しモーターの換算排気量を求める。

③当初のエンジン排気量と前項で求められたモーターの換算排気量を合算し、換算総排気量数を求め、その換算総排気量数に対するN1重量を最低重量とする。ただし、このN1重量が基本車両の量産重量を上回る場合、当初の量産重量を最低重量とする。

④ST-5クラス参加のハイブリッド車両に関しては、同クラス専用の統一最低重量が適用される。

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4)基本車両の参加クラスは、特に認められた場合を除き、前項3)により求められた換算総排気量に従って求められる該当クラスとする。

5)基本車両の最低重量は、シーズン途中に見直しが行われる場合がある。

6)電気系統当初から搭載されているエンジン、及びモーターを制御する電子機器(センサー類を含む)は、当初の状態が保持されていなければならない。

7)バッテリーは、当初から取り付けられている場合に限り、その搭載位置が車室内であっても認められる。ただし、当初の搭載位置に強固な方法で取り付けられ、有効な絶縁体でカバーが施されていること。また、バッテリーのみを冷却する目的での冷却装置の追加、及びオルタネーターの変更は認められる。

8)サスペンション当初から搭載されている電子制御システムを一部、または全面的に解除することは認められる。当初から搭載されている電子制可変式サスペンションシステムは、自動調整を除き走行中にドライバーが調整できるものであってはならない。

9)高電圧発生装置(パワーコントロールユニット等)サーキットブレーカーを作動させた場合、パワーコントロールユニット、及び内蔵の昇圧コンバーターへの電力供給が即座に遮断できる機能であること。また、パワーコントロールユニットを確認しやすくするため、黄色で「高電圧」のマーキングを施しておく事。

10)窓ガラスフロイントウィンドウを除き、多機能なセンサー類を有する窓ガラスは、当初のものと同等の透明度を保持できこことを条件に、他の材質のものと交換が認められる。

第10章 STOブルテン(STO BULLETIN)

第1条 STOブルテンSTOは、シーズン途中における規則の追加、訂正、修正などが生じた場合は、STOブルテンとして公示、発布される。ブルテンとして公示された内容は、翌年の規則に反映される。

以上2013年2月25日

スーパー耐久機構(STO)制定スーパー耐久機構(STO)事務局発行

■触媒式排気ガス浄化装置推奨先  藤壺技研工業株式会社 裾野総合工場  開発部 開発企画 担当 久野 修司  TEL.055-998-1600 FAX.055-998-1611

■ASEA基準認定クイックリリース、チルトアップステアリング  株式会社ワークスベル  担当 佐藤  純  TEL.0266-79-3761 FAX.0266-79-4706