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インラインキュア炉IN-700 のご紹介-透明ポリイミドフィルム-株式会社 ラボ大村研究所
2018 01 23
ポリイミドフィルム製膜の難しさ1.カール2.膜割れ3.ヘイズ、透明性4.カラー(YI, b*)5.線膨張係数6.Tg7.残留溶剤8.分子配向による複屈折
膜割れ、クラック ヘイズ、透明性
透明ポリイミド単膜成型の実績開発事例
特性 条件 物性値厚み 触針式膜厚計 20micHaze 0.6%>
全光線透過率 88%<YI値 E313 2.9>b* 1.6>
残留溶剤 TGA, 200-350度C 0.5%>
CTE TMA, 100-200度C 15ppm>
Tg TMA 280℃<
• 数年の委託加工実績あり• 銅・ポリイミドラミネートの脱溶媒処理(ロール処理)
• ポリアミック酸のポリイミド化および脱溶媒処理(枚葉およびロール処理)
• 5-100mic 透明ポリイミドフィルム製膜
IN-700 装置レイアウト 1. 塗工室はクラス100以下の実績、それ以外のユニットはクラス1000以下のCR内に設置されています。(稼働条件により異なります)
2. イミド化を完結させ、残留溶剤を除去するためのキュア炉はN2パージ雰囲気下400度C迄上げることが可能です。
3. IRキュア炉は16m 、ライン速度は0.1m/minが下限になりますので、160minの滞留時間を確保することが可能です。
4. 巻出し、巻取り側のアキュムレータにより連続加工が可能のため原反切り替えロスを最小限に留めます。
ヘッド 塗工巾(mm) 必要液量 速度(m/min) 基材関連 原反コア内径 最大張力(kg) 乾燥炉・温度 キュア炉ナイフ 630 1.5L 0.2~5.65 R-R:74m 3,6インチ 巻取20.0 4m/6ゾーン:24m キュア炉:4m/4ゾーン16m
出:500mmφ 巻出20.0 max:200℃ max:400℃取:500mmφ 炉内20.0 N2パージ有巾:650mmMAX 酸素濃度:300ppm
IN-700 塗工装置ナイフ塗工 特徴
• ナイフロールとバックロールのギャップで塗布量調整し金属またはフィルムに塗工するコートするコーティング方式
• 主に中粘度~高粘度の塗工液を厚塗りする際にこの方式を用いることが多い
• 低速領域では塗工幅方向の厚み精度が高く、調整も容易である
• 塗工前準備が容易でメンテナンスもしやすい利点がある
IRキュア炉の特徴
• IRキュア炉• 400℃迄昇温可能な16分割温度制御
• 酸素濃度• IR炉の入り口Aと出口Y:
• 700ppm以下• IR炉中間に位置するB, Xゾーン:
• 300ppm以下
• ポリイミドの着色要因である酸素濃度の影響を最小化するため、熱処理ピーク温度をB, Xゾーンに合わせることが重要である。
54321
0.30%
0.25%
0.20%
0.15%
0.10%
0.05%
0.00%
キュア炉フロー
酸素濃度
パネルヒータ側面走行面
条件
IR_YIR_X
IR_B/X下部IR_B
IR_A
IR_Y
IR_XIR_B
IR_A酸素濃度対キュア炉フローの散布図
透明ポリイミドの開発事例のご紹介• 着色に影響する要因分析
• ポリイミドワニス:厚み、粘度• IN-700工程:温度、N2パージ、ライン速度• ベストサブセット分析による工程条件最適化
YI値と厚み
• PIの厚みは薄い方がYI値は低い
11010090807060504030
4.0
3.5
3.0
2.5
2.0
平均厚み(μ)
YI_平均 USL=3
YI_平均対平均厚み(μ)の散布図
YI値と粘度
1600001500001400001300001200001100001000009000080000
4.00
3.75
3.50
3.25
3.00
2.75
2.50
スタート粘度 (cp)
YI_平均
3
YI_平均対スタート粘度 (cp)の散布図
• PIワニス粘度が高い方がフィルムのYI値は低い• 回帰適合,YI_平均 = 4.225 - 0.000010 粘度 (cp)• R二乗=40.9%
YI値とN2パージ
3.53.02.52.01.5
4.0
3.8
3.6
3.4
3.2
3.0
2.8
2.6
酸素濃度_max
YI_平均
3
YI_平均対酸素濃度_maxの散布図
• 酸素濃度が低い方がフィルムのYI値は低い• 回帰適合,YI_平均 = 2.188 + 0.4752 酸素濃度_max• R二乗=91.3%
YI値とライン速度
0.600.550.500.450.400.350.30
4.0
3.8
3.6
3.4
3.2
3.0
2.8
2.6
速度(m/min)
YI_平均
3
YI_平均対速度(m/min)の散布図
• ライン速度が遅く、ゆっくりとキュアした方がYI値は低い• 回帰適合,YI_平均 = 2.194 + 2.007 速度(m/min)• R二乗=46.5%
YI値に影響する主要因分析まとめ(1)
7880
82
3.0
3.5
1.8
84
3.0
2.4
3.6
0
4.0
均平_IY
度濃素酸
mμ_み厚均平
mμ_み厚均平 ,度濃素酸対均平_IY :トッロプ面曲
100000125000
1
3.0
3.5
1.8
50000
3.0
2.4
3.6
0
4.0
均平_IY
度濃素酸
pc_度粘
pc_度粘 ,度濃素酸対均平_IY :トッロプ面曲
YI値を下げる条件厚み↓、粘度↑、酸素濃度↓、ライン速度↓
YI値のIR加工ゾーン毎の温度依存性
4002000 4002000
4.0
3.5
3.0
4.0
3.5
3.0
4.0
3.5
3.0
4002000
4.0
3.5
3.0
4002000
A1
YI_平均
3
A2 A3 A4
B1 B2 B3 B4
3
X1
3
X2 X3 X4
Y1 Y2 Y3 Y4
3
YI_平均対A1, A2, A3, A4, B1, B2, B3, B4, ...の散布図
IRキュア炉X-Yの温度設定の影響が大きいYI値↓の条件として、Xゾーン温度↓、Yゾーン温度↑が効果的
YI値に影響する主要因分析(2)IR炉の活用
• YI値を下げる条件• N2濃度の高いB 及びXゾーンの温度設定の仕方が重要である
• Bゾーン温度↓、X3ゾーン↑方向が効果的である
まとめIN-700装置によるポリイミドフィルム製膜
ポリイミドワニスのポリマーフィルム上へのキャスティング製膜方法をご紹介いたしました。
IN-700高温キュア炉の概略1. インラインで塗布、乾燥、イミド化の一貫処理2. イミド化を完結させるためのキュア炉はN2パージ雰囲気下400度C迄上げることが可能3. IRキュア炉内では160minの滞留時間を確保することが可能4. 温度プロファイル設計の自由度が広い5. YI↓のため厚み↓、粘度↑、ライン速度↓が有効6. イミド化するためのIR炉の高温ピークゾーンでは、特に酸素濃度を下げることが有効である7. 過剰なIR加熱はYIを悪化させる場合がある
株式会社ラボの加工サービス1. ラボ独自の装置を用いた枚葉サンプルからロールサンプルまで2. 販売促進用のサンプル作成、社内物性評価サンプル作成のための少量の試作もお手伝いさせて頂きます。
3. 何なりとご用命頂けましたら幸いでございます。
システムフロー
※お客様立ち合い無しの材料のみ送付による試作も承っております
・基材や塗料の情報共有・条件、テストフローについて・前回テストでの課題への対策
・枚葉サンプル等での少量試作・実機でのテスト・広幅化へスケールアップ
・粘度、固形分・TG-DTA、TMA・加熱収縮率測定・表面抵抗・色差計・イナートオーブン 等
試作検討・打ち合わせ
テスト・試作
サンプル評価
株式会社ラボ 大村研究所〒856-0022 長崎県大村市雄ヶ原町1313-69℡ 0957-49-6015http://www.labojapan.co.jp/
16
各種評価装置【評価装置】○熱分析測定器(DMA・TG-DTA・TMA)○2次元測定器○分光色差計○B型粘度計○表面・体積抵抗測定器○破壊電圧測定器○剥離試験測定器○MIT屈曲試験測定器○半田耐熱測定器
【その他】○イナートオーブン○循環式オーブン○大型冷蔵庫○小型インキュベータ
【熱分析測定器】【TMA】【TG-DTA】【DMA】
【2次元測定器】 【分光色差計】【評価装置】
【B型粘度計】