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~ソーシャルキャピタルあふれる持続可能な付加価値創造都市を目指して~
富 山 市
コンパクトシティ戦略による富山型都市経営の構築
東京
横浜 大阪
富山県
京都
▲ 水晶岳
●
富山市役所 人口:421,953人(H22国勢調査)
面積:1,241.85km 海抜0m(富山湾)から
2986m(北アルプス・水晶岳▲ )までの
多様な地形のほか、急流河川や
田園地帯にも恵まれ、
水と緑に囲まれた自然豊かな都市
富山市
富山市の概要
-1- FUTURE CITY TOYAMA
(CHINA)
日本
(INDIA)
AFRICA PACIFIC
OCEAN
INDIAN OCEAN
ASIA
(JAPAN)
○富山平野の平坦な地形(可住地面積2位 H22※1)
○高い道路整備率(全国1位 H22※2)
○強い戸建志向(持ち家率全国2位 H20 ※3 )
○1世帯当たりの実収入が多い(全国2位 H22※4)
○郊外での安い地価 (相対的に割高な集合住宅)
過去35年間で DID面積は、2倍に増え、 DID人口密度は、2/3に低下
現在のトレンドで人口の減少が進むと、市街地の低密度化はさらに進展
出典
※1総務省統計で見る市町村のすがた2011(大都市を除く県庁所在都市中)、※2道路統計年報2010、※3総務省住宅・土地統計調査H20、 ※4家計調査報告書H22
市街地の外延化により、市街地の人口密度は県庁所在都市の中で最も低密度(40.3人/ha)
54.3 54.2 50.7 40.4 26.4
59.9
40.3 40.8 42.5 47.2
0
10
20
30
40
50
60
1970 1980 1990 2000 2005 0
10
20
30
40
50
60
70
(人口密度:人/ha)
DID人口密度 人口集中地区面積
(面積 :k㎡)
※DID:一定以上の人口密度地区(4000人/k㎡)
都市の特性 ~低密度な市街地~
■ 富山市の概況と人口密度 ■ 市街地の面積の拡大と人口密度の推移
-2- FUTURE CITY TOYAMA
都市の特性 ~交通特性~
<利用者の減少率>1989年→2010年(22年間)
JR 29%減(2006年JR富山港線廃止)
私鉄 43%減
路面電車 38%減
路線バス 70%減
⇒路線バスの系統数は過去20年で約4割減少
中核都市圏では全国で最も高い自動車分担率 (資料:富山高岡広域都市圏第3回PT調査)
全目的の72.2% 通勤目的の83.8%が自動車利用
富山市の自動車保有台数の推移
(出典:富山市統計書H23,国土交通白書H22)
普通車は1.4倍に増加(全国平均1.2倍) 軽自動車は7.6倍に増加(全国平均6.4倍)
全目的
通勤目的
1.72(台)/1世帯当たり 全国第2位(富山県) (自動車検査登録情報協会[平成23年3月末現在])
1990年 2010年
普通車 127,276台 174,954台
軽自動車 10,826台 82,570台
-3- FUTURE CITY TOYAMA
■ 世帯あたりの自家用車保有台数
■ 乗用車保有台数の増加
■ 交通手段分担率
0
10,000
20,000
30,000
40,000
50,000
60,000
1989年
1990年
1991年
1992年
1993年
1994年
1995年
1996年
1997年
1998年
1999年
2000年
2001年
2002年
2003年
2004年
2005年
2006年
2007年
2008年
2009年
2010年
人/日
0
50
100
150
200
250
300路線バス系統数
JR
私鉄
路面電車
路線バス
■ 衰退する公共交通
人口減少、超高齢化、厳しい財政運営、維持管理費等行政コストの増大 etc
・中心市街地の活性化 ・歩いて暮らせるまちづくり ・ソーシャルキャピタルの醸成 など
富山市は、これらに対応できる地方都市の1つの未来像を提示
<地方都市の現状>
1.公共交通を軸としたコンパクトなまちづくり ・公共交通の活性化 ・中心市街地や公共交通沿線での都市機能の集積 など
2.質の高い魅力的な市民生活づくり
3.地域特性を充分に活かした産業振興 ・地場産業である薬業の最大限の活用 ・再生可能エネルギーの活用、企業誘致 など
-4-
地方都市における持続可能な未来像を目指して
→ 市税(固定資産税 及び都市計画税)の獲得
→ 市税(市民税)の獲得
→ 市税(事業所税)の獲得
中心市街地や公共交通沿線における都市活動の活発化
人々に選ばれる質の高い都市
産業振興、就業機会の向上
独自財源の確保
FUTURE CITY TOYAMA
鉄軌道をはじめとする公共交通を活性化させ、その沿線に居住、商業などの
都市の諸機能を集積
公共交通の活性化を図るとともに、まちなかや公共交通沿線への居住を推進
するため、市民や事業者の建設費などを支援
富山市の都市像(コンパクトなまちづくり)
公共交通を軸とした拠点集中型のコンパクトなまちづくり
まちなか・公共交通沿線居住の推進
市民向け支援 (戸建住宅等の取得費補助)
事業者向け支援 (共同住宅建設費補助)
30万円/戸
100万円/戸 50万円/戸
70万円/戸
乗車人員の変化 年代別利用者数の変化(平日)
5,780
3,430
0
1,000
2,000
3,000
4,000
5,000
6,000
7,000
JR富山港線 富山ライトレール
利用者数(人/日)
357
189287
399
610
260164
520
280
673
814
1,210
925
566
0
200
400
600
800
1,000
1,200
1,400
10代 20代 30代 40代 50代 60代 70代~
(人)
H17(JR) H18(ポートラム)
公共交通の活性化事例:富山ライトレール
コミュニティバス
【公共交通沿線】
【まちなか】
FUTURE CITY TOYAMA -5-
JR富山港線のLRT化
フィーダーバス
フィーダーバス
全国初の本格的LRTとして再生
利用者の減少が続くJR富山港線、公設民営の考え方を導入し、全国初の本格的LRTシステムに蘇らせた取組
-6-
■運行サービスの向上
■制振軌道、芝生軌道の採用
■ICカード乗車券の採用
■トータルデザインの導入
■車両の低床化と電停のバリアフリー化
■アテンダントの配置
FUTURE CITY TOYAMA
南北接続を予定
環状線化事業
○開 業 日 : 平成21年12月23日(水) ○延 長 : 約0.9km(環状区間 約3.4km) ○電 停 : 延伸区間に3箇所新設 ○運行計画 : 既存2系統に反時計周りの 片方向循環運行を追加 ○車 両 : 新型低床車両を3編成導入 ○愛 称 : 車両の愛称は「セントラム」
目的:都心地区の回遊性強化などの公共交通活性化
と中心市街地活性化
・魅力ある都市景観の構築に向けた道路空間との
一体的な整備
・日本初の上下分離方式の導入
大手モールを走るセントラム
市内電車環状線化
-7- FUTURE CITY TOYAMA
■富山ライトレール開業前と比較して、利用者数は平日で約2.1倍、休日で約3.6倍に増加
■利用者のうち、約12%が自動車からの転換
平日 4,815人/日 (開業前2,266人/日) 休日 3,717人/日 (開業前1,045人/日)
平成24年3月31日現在(1日平均利用者数) 富山ライトレール利用者の以前の利用交通手段
(約74t-CO2/年の削減)
将来的にLRTネットワークが構築されることにより、 利便性の向上等による各路線間の相乗効果が発揮され、 より多くの温室効果ガスの削減効果が期待される
■日中の高齢者の利用が増加
■市内電車環状線利用者数 平日:1,959人/日 土日祝日:2,805人 (開業からH23.3月末までの1日平均乗降客数)
公共交通の活性化ともに、都心エリアの回遊性が向上し、
まちなかの賑わいにも寄与している
■市内電車環状線開業後、市内電車全体の利用者数が前年比10.4%増加
市内電車環状線化
富山港線のLRT化
LRTの整備効果
-8- FUTURE CITY TOYAMA
人 と 環境 に優しく ‘絆’ を育むLRTネットワーク
富山ライトレール(H18.4開業) 市内電車環状線(H21.12開業)
富山駅高架下電停イメージ
LRTネットワークの形成
FUTURE CITY TOYAMA -9-
南北LRTの接続
平成26年度末 北陸新幹線開業 数年後の北陸本線等の高架化を踏まえ、 南北のLRT(富山ライトレール・市内電車環状線)を接続
世界に類を見ない、新幹線と平面LRTの接続を計画
富山ライトレールと市内電車の接続(富山駅南口駅前広場全景)
-10- FUTURE CITY TOYAMA
西町・総曲輪地区 駐車台数:630台
H17.4完成
グランドプラザ 面積:約1,400㎡
H19.9完成
総曲輪通り南地区 延べ面積:約44,200㎡
H19.9完成
総曲輪四丁目・旅籠町地区優良建築物等整備事業 地区面積約0.4ha 用途 商業・業務・住宅 H22.2完成 52戸(2~7階)
中央通り商店街
中央通り地区D北街区市街地再開発準備組合 H20.4設立
総曲輪西地区市街地再開発準備組合 H20.3設立 堤町通り一丁目地区
西町南地区第一種 市街地再開発事業 地区面積約0.7ha 用途 業務・公益 H27.3完成予定
西町東南地区第一種 市街地再開発事業 地区面積約0.4ha 用途 商業・業務・住宅 H24.4完成予定 北棟40戸(3~10階) 南棟76戸(3~14階)
中心市街地における再開発事業等の動き
中央通りf地区第一種 市街地再開発事業 地区面積約0.4ha 用途 商業・業務・住宅 H24.3完成予定 125戸(3~18階)
総曲輪通り商店街
市内電車環状線
(セントラム)
市内電車環状線(セントラム)開業の影響もあり、中心市街地において、 新たな再開発事業の実施や計画が活発化している
FUTURE CITY TOYAMA -11-
富山市型都市計画分析モデル
住民基本台帳情報等を地理情報システム(GIS)に展開することで、都市構造やその変化等を
把握・分析・可視化し、まちづくり施策の立案や効果検証などを行う都市計画分析モデル。
<住基データ展開図(H23)>
住基情報を持つ点
<人口分布図(H23)>
集計・加工・表示
<セキュリティポリシー>
●セキュリティポリシーを定め、物理的、人的、技術的及び運用の観点から万全の 情報管理を行う
●持続可能な都市経営、まちづくりに関する調査・研究・施策立案においてのみ使用
科学的な知見に基づくまちづくり施策の立案・効果の検証等が可能となる
●詳細な人口分布や人口移動、高齢化の状況などを把握・可視化
●多彩な情報の重ね合わせ分析が可能
富山市型都市計画分析モデル
情報の重ね合わせ・集計・分析
住民基本台帳、都市施設、地価調査などの多様なデータをGIS上に展開
ミクロな視点での、人口変化や高齢化地区の状況等に基づき、 ①道路、公園等の社会資本整備計画の見直し ②高齢化地区での買い物や交通支援 ③福祉、医療、教育施設等の適正配置 など、福祉施策等と連携した新たな都市計画の検討が可能。
人口減少、超高齢化、低炭素化等に対応した 持続可能な都市経営を推進 -12- FUTURE CITY TOYAMA
富山地域
婦中地域
八尾地域
大沢野地域 大山地域 山田地域
JR北陸本線
高山本線
JR
市内電車環状線
富山駅
角川介護予防センター
市内電車環状線化事業
富山ライトレール
250mメッシュ
高齢者の分布(H23)
-13- FUTURE CITY TOYAMA
高齢者単独世帯の分布(H23)
-14-
富山地域
婦中地域
八尾地域
大沢野地域 大山地域 山田地域
JR北陸本線
高山本線
JR
富山駅
250mメッシュ
市内電車環状線化事業
富山ライトレール
角川介護予防センター
FUTURE CITY TOYAMA
要介護・要支援認定者の分布(H23)
-15-
富山地域
婦中地域
八尾地域
大沢野地域 大山地域 山田地域
JR北陸本線
高山本線
JR
市内電車環状線
富山駅
富山型デイサービス事業
43事業所(H23.12月末現在)
角川介護予防センター
250mメッシュ
FUTURE CITY TOYAMA
高齢者向け交通サービス
高齢化等に対応したまちづくり
■おでかけ定期券事業
■シルバーパスカ事業
■シルバータクシー事業
公共交通の活性化
■富山ライトレール
■市内環状線化事業(H21.12)
■バス路線の整備・活性化
イメージリーダーバス
介護予防施設等の整備
■角川介護予防センター
■高齢者優良賃貸住宅
まいどはやバス
富山駅
都心地区
公共交通沿線居住推進地区
JR北陸本線
高山本線
JR
【人口分布図(H23)】
-16- FUTURE CITY TOYAMA
FUTURE CITY TOYAMA -17-
再生可能エネルギーの活用
太陽光発電所 木質ペレット製造施設
常西公園小水力発電所 東町・東新町公民館小水力発電所
-18-
セーフ&環境スマートモデル街区の整備
環境に優しく、安全・安心で快適な生活を享受できるモデル街区を公共交通沿線に形成
①住宅 ・・・ 環境配慮型住宅、自然エネルギーの活用 等 ②社会資本 ・・・ バリアフリー・ユニバーサルデザイン、歩行者優先道路 等 ③利便施設 ・・・ 商業・医療・福祉施設などの生活に必要な施設を適切に配置 等 ④その他 ・・・ 住民同士の交流の場となるオープンスペースの整備 等
歩行者優先道路
環境配慮型住宅
住民交流の場 福祉施設
FUTURE CITY TOYAMA
薬業の集積を活用し、「植物工場」の発展型として、最先端のバイオ技術生産管理システムや再生可能エネルギーを導入した薬用植物生産システムを構築
○地域特性を活かした小水力発電等を導入し、 工場へ電力を供給 ○工場におけるエネルギーコストの縮減
○バイオ技術の導入による高付加価値化 (有効成分のアップ) ○無農薬で安全・安心 ○品質と供給の安定化
電力供給
○くすりの富山としての300年以上の歴史と伝統 ○医薬品関連産業や研究機関の集積 ○医薬品研究開発や研究活動の調査などで、 スイス、イタリアとの連携
小水力発電 太陽光発電
甘草
提供:鹿島建設、医薬基盤研、千葉大学
伝統的産業の復活による地域の活性化
再生可能エネルギーの活用
薬用植物生産の高度化
-19-
「薬都とやま」薬用植物を中心とした産業振興
FUTURE CITY TOYAMA
環境・社会・経済のイノベーションによる未来に開かれた都市へ
CO2排出削減
中心市街地活性化 循環
ソーシャルキャピタルの醸成
地域医療 安全安心 健康 介護
行政コストの抑制
地場産業の発展
税収増加
新産業の創設
農山村社会の再生
雇用創出
FUTURE CITY TOYAMA -20-
ソーシャルキャピタルあふれる持続可能な付加価値創造都市を目指して
生活の質と環境が調和した「満足度の高い暮らし」の創生により、 持続型社会を実現
コンパクトシティ戦略による富山型都市経営の構築
環境価値の創造
社会的価値の創造 経済的価値の創造
等 等
等