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カーミージー周辺海域環境調査業務委託
報 告 書
令和 2 年 2 月
EAC “「地域と文化を育む環境」を考える”企業をめざして
株 式 会 社 イーエーシー
〒901-2127 沖縄県浦添市屋富祖 3 丁目 34 番 17 号 EACビル T E L 098(942)0085 F A X 098(942)0089
目次
第 1 章 業務概要
1.1 業務名称等・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1-1
1.2 業務目的・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1-1
1.3 履行期間・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1-1
1.4 履行場所・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1-1
1.5 業務数量・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1-4
1.6 調査項目・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1-5
1.7 業務工程・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1-7
第2章 環境調査 水質調査
2.1 水質調査
2.1.1 調査目的・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2-1
2.1.2 調査位置・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2-1
2.1.3 調査実施日・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2-1
2.1.4 調査方法・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2-3
2.1.5 調査結果・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2-4
2.1.6 監視基準との比較・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2-7
第3章 環境調査 重要種の移動
3.1 重要種の移動
3.1.1 調査目的・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3-1
3.1.2 重要種・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3-1
3.1.3 調査位置・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3-3
3.1.4 調査実施日・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3-3
3.1.5 調査方法・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3-3
3.1.6 調査結果・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3-5
第4章 まとめ
4.1 水質調査・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4-1
4.2 重要種の移動調査・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4-1
目次
第1章 業務概要
1. 業務名称 ·································································1-1
2. 業務目的 ·································································1-1
3. 履行期間 ·································································1-1
4. 履行場所 ·································································1-1
5. 調査項目 ·································································1-3
6. 業務実施工程 ·····························································1-7
第2章 定点調査
1. 調査目的 ·································································2-1
2. 調査位置 ·································································2-1
3. 調査実施日 ·······························································2-1
4. 調査方法 ·································································2-3
5. 調査結果 ·································································2-3
第 3章 生物相調査
1.調査目的 ··································································3-1
2.調査位置 ··································································3-1
3.調査実施日 ································································3-1
4.調査方法 ··································································3-4
5.調査結果 ··································································3-7
第 4章 空寿崎調査
1. 調査目的 ·································································4-1
2. 調査位置 ·································································4-1
3. 調査実施日 ·······························································4-1
4. 調査方法 ·································································4-3
5. 調査結果 ·································································4-5
第 5章 水質調査
1. 調査目的 ·································································5-1
2. 調査位置 ·································································5-1
3. 調査実施日 ·······························································5-1
4. 調査方法 ·································································5-3
5. 調査結果 ·································································5-4
第 6章 まとめ
1. 調査結果の評価 ························································6-1
2. 今後の提案 ····························································6-4
1-1
第1章 業務概要
1.1 業務名称等
業務名 :カーミージー周辺海域環境調査業務委託
委託者名:浦添市市民部環境保全課
受託者名:株式会社イーエーシー
受託額 :\2,090,000 円(税込み)
1.2 業務目的
本業務は、浦添市里浜の保全及び活用の促進に関する条例第 4 条第 2 項に基づく里浜の
状態及び利活用についての調査を実施することを目的とする。
1.3 履行期間
自:令和元年 9 月 25 日
至:令和 2 年 2 月 28 日
1.4 履行場所
浦添市地内:カーミージー及び周辺海域(図 1.4-1)
1-2
図 1.4-1 業務履行場所
1-3
1.5 調査項目
1.5.1 環境調査
環境調査として定点調査、生物相調査(環境別代表点調査)、任意踏査、空寿崎調査(測
線調査、インベントリー調査)、水質調査の 5 項目を実施した。調査地点・範囲を図 1.4-1
(前掲)に示し、本報告書内での調査名と仕様書内での調査名との対応を表 1.5-1 に示す。
表 1.5-1 仕様書と本報告書内での対応(調査名・地点名)
仕様書内名称 本報告書内での名称 地点・範囲(図 1.4-1)
1 定点調査 定点調査 カーミージー及び周辺海域
2 生物相調査 (環境別代表点調査) 生物相調査
環境別代表点調査 任意踏査
St.a~St.d (5m 方形枠内)
3 任意踏査法 St.a~St.d の周辺概ね 20mの範囲
4 測線調査 空寿崎調査(測線調査、インベントリー調査)
測線調査:240m インベントリー調査:直径300m の円内
5 水質調査 水質調査 水質調査地点 St.1:リーフ内 St.2:リーフ外
各調査の内容を表 1.5-2~表 1.5-6 に示す。
表 1.5-2 定点調査
内容
調査項目 ドローンを用いての空撮
調査地点 カーミージーの浜及び周辺海域
調査内容
(経緯)
・10 月 17 日に第 1 回目の空撮を実施するも、普天間飛行場の飛行禁止空域に
あるとの表示が出たので限定的な空撮にとどまった。
・ドローン販売会社に飛行禁止空域について再確認し、ドローン販売会社が
独自に設定した飛行禁止空域であることを確認した。
・ドローン販売会社に飛行禁止空域解除を申請し 11 月 13 日にドローン撮影
を実施した(沖縄防衛局宛てに米軍への問い合わせ用書類の提出を行った)。
調査時期 令和元年、10 月 17 日、11 月 11、13 日
1-4
表 1.5-3 生物相調査(環境別代表点調査)
内容
調査項目 環境別代表点での海草・藻類、魚類、大型底生動物、サンゴ類調査
調査箇所 St.a から St.d(前掲図 1.4-1)に設定した 5m×5m 枠内
調査内容
・St.a:海草・藻類の生育する環境
・St.b:底質が砂礫質の環境
・St.c:底質が岩盤で干潮時に干出する環境
・St.d:底質が岩盤で干出しない環境
・枠内にて海草・藻類、魚類、大型底生動物(甲殻類、軟体動物門、棘皮
動物門、その他)、サンゴ類の種名を記録した。
・各種の個体数・被度は CR 記号(下表)を用いて記録した。
調査時期
・海草・藻類、魚類、大型底生動物(甲殻類、軟体動物門、棘皮動物門、
その他)は秋季と冬季の 2 季調査を実施した。サンゴ類は秋季に調査を実
施し、冬季に補足調査を行った。
調査実施日 秋季調査:令和元年 10 月 10 日、30 日、31 日
冬季調査:令和 2 年 1 月 7 日、8 日
個体数表示 個体数
rr 1~4 個体
r 5~19 個体
+ 20~49 個体
c 50~99 個体
cc 100 個体以上
被度表示 被度(枠内の何%を占めるか)
r 1%未満
+ 1%以上 5%未満
5%以上の被度は実数で記録。記録は 5%刻みで行う。
1-5
表 1.5-4 生物相調査(任意踏査法)
内容
調査項目 環境別代表点周辺での海草・藻類、魚類、大型底生動物、サンゴ類調査
調査箇所 St.a から St.d(前掲図 1.4-1)の各地点周辺概ね 20m の範囲
調査内容 ・St.a から St.d の範囲内にて海草・藻類、魚類、大型底生動物(甲殻類、
軟体動物門、棘皮動物門、その他)、サンゴ類の種名を記録した。
調査時期
・海草・藻類、魚類、大型底生動物(甲殻類、軟体動物門、棘皮動物門、
その他)は秋季と冬季の 2 季調査を実施した。サンゴ類は秋季調査を実施
した。
調査実施日 秋季調査:令和元年 10 月 10 日、30 日、31 日
冬季調査:令和 2 年 1 月 7 日、8 日
表 1.5-5 空寿崎調査(測線調査、インベントリー調査)
内容
調査項目 空寿崎周辺での海草・藻類、魚類、大型底生動物、サンゴ類調査
調査箇所 調査測線:270m(前掲図 1.4-1。)
インベントリー範囲:半径 150m の円内(前掲図 1.4-1)。
調査内容
・調査測線の始点は潮位表基準面(那覇)0cmDL とした。終点はリーフ崖の
下、水深 8m の地点とした。
・調査測線の始点から終点に向かって 10m 刻みで、測線を中心に両側 1m の
範囲(20 ㎡)に出現する海草・藻類、魚類、大型底生動物、サンゴ類の
種名を記録した。
・各種の個体数(被度)は CR 記号を用いて記録した(表 1.5-3 参照)。
・インベントリー調査は範囲内にて確認された海草・藻類、魚類、大型底
生動物、サンゴ類の種名を記録した。
調査時期 ・海草・藻類、魚類、大型底生動物(甲殻類、軟体動物門、棘皮動物門、
その他)、サンゴ類調査を秋季に実施した。
調査実施日 測線調査:令和元年 11 月 18 日
インベントリー調査:令和元年 11 月 22 日
1-6
表 1.5-6 水質調査
内容
調査項目 水温等現地観測項目:4 項目、pH 等分析項目:5 項目(下表参照)。
調査箇所 ・調査地点:2 地点
St.1:リーフ内代表点として設定。St.2:リーフ外代表点として設定。
調査内容 ・船舶を用いて各調査地点にて現地観測・採水を行い、試料は実験室に持
ち帰って分析を行った。
調査時期 ・秋季と冬季の各 1 回
調査実施日 ・秋季調査:令和元年 10 月 30 日
・冬季調査:令和 2 年 1 月 7 日
調査項目 単位 備考
気温 ℃ ガラス製棒状温度計による直読法
水温 ℃ 海面下 0.5m、ガラス製棒状温度計による直読法
色相(水色) - フォーレル・ウーレ水色計との比較
臭気 -
pH - JIS K 0102 12.1(ガラス電極法)
DO mg/L JIS K 0102 32.1(よう素滴定法)
COD mg/L JIS K 0102 17
n-ヘキサン抽出物 mg/L 昭和 46 年環告第 59 号 付表 14
大腸菌群数 MPN/100mL 昭和 46 年環告第 59 号 付表 2.1.1 備考 4(最確数法)
1-7
1.6 業務工程
業務工程を表 1.7-1 に示す。
表 1.7-1 業務工程表
工程 令和元年
令和
2 年
9 月 10 月 11 月 12 月 1 月 2 月
計画準備
打合せ協議
定点調査
生物相調査
環境別代表点
任意踏査
空寿崎調査
測線調査
インベントリー調査
水質調査
調査結果の評価
報告書作成
9/25~
10/3 1/20
10/17 11/11、13
10/30 1/7
10/30、31 10/10 1/7、8
10/10 10/30、31 1/7、8
11/22
11/18
2-1
第 2 章 定点調査
2.1 定点調査(ドローンを用いた空撮)
2.1 調査目的
本調査はドローンを用いて空寿崎およびその周辺の空撮を行うことを目的とした。
2.2 調査位置
調査位置(ドローン操縦者の地点)を図 2-1 に示す。(次項)
ドローン操縦地点:北緯 26°16′26.0″、東経 127°42′30.0″
2.3 調査実施日
調査実施日を表 2-1 に示す。
表 2-1 調査実施日
調査内容 調査実施日
ドローンを用いた空撮
第 1 回目 令和元年 10 月 17 日
第 2 回目
令和元年 11 月 13 日
12:00 から 13:00(大潮干潮)
(予備的に 11 月 11 日も実施)
調査の状況(令和元年 11 月 11 日撮影)
2-2
図 2-1 調査位置図(ドローンによる空撮)
:ドローン操縦地点
2-3
2.4 調査方法
ドローンによる空撮は、令和元年 11 月 13 日に実施した。空撮にいたるまでの経緯を表
2-2 に示した。
表 2-2 調査方法
調査項目 ドローンを用いての空撮
調査地点 カーミージーの浜及び周辺海域
調査方法
・10 月 17 日に第 1 回目の空撮を実施するも、普天間飛行場の飛行禁止空域
にあるとの表示が出たので限定的な空撮にとどまった。
・ドローン販売会社に飛行禁止空域について再確認し、ドローン販売会社が
独自に設定した飛行禁止空域であることを確認した。
・ドローン販売会社に飛行禁止空域解除を申請し 11 月 13 日にドローン撮
影を実施した(沖縄防衛局宛てに米軍への問い合わせ用書類の提出を行っ
た)。
2.5 調査結果
調査結果は資料編 I.定点調査に示した。
3-1
第 3 章 生物相調査
3.1 生物相調査(環境別代表点調査・任意踏査)
3.1 調査目的
本調査は、カーミージー周辺海域における代表的な環境において動植物調査を行うこと
を目的とする。
3.2 調査位置
調査位置を図 3-1 に示す。(次頁)
3.3 調査実施日
調査実施日を表 3.1-1 に示す。
表 3-1 調査実施日
調査内容 調査実施日
生物相調査
秋季調査 令和元年 10 月 10 日、30 日、31 日
冬季調査 令和 2 年 1 月 7 日、8 日
秋季調査時に撮影(方形枠設置作業) 冬季調査時に撮影(潜水目視観察)
3-2
図 3-1 調査位置図(生物相調査)
3-3
3.4 調査方法
ドローン空撮写真による各環境別代表点を図 3-2~図 3-5 に示す。
図 3-2 環境別代表点(海草・藻場)
:北緯 26°16′33.2″,東経 127°42′24.5″
3-4
図 3-3 環境別代表点(砂礫底)
:北緯 26°16′29.5″,東経 127°42′25.9″
3-5
図 3-4 環境別代表点(干潮時に干出する岩盤底)
:北緯 26°16′32.8″,東経 127°42′29.3″
3-6
図 3-5 環境別代表点(干出しない岩盤底)
:北緯 26°16′26.9″,東経 127°42′32.9″
3-7
3.5 調査結果
季節別出現種数を表 3-2 に示し、詳細結果は資料編 II.生物相調査に示す。
表 3-2(1) 出現種数一覧(季節別)
秋季調査 冬季調査 2 季合計出現種数
海草・藻類 66 種 67 種 78 種
魚類 48 種 31 種 55 種
大型底生動物 108 種 114 種 158 種
サンゴ類 30 種 ― 30 種
表 3-2(1) 出現種数一覧(環境別)
海草・藻場 砂礫底 岩盤底
干潮時干出する 干出しない
海草・藻類 34 種 28 種 32 種 41 種
37 種 31 種 32 種 49 種
魚類 21 種 9 種 3 種 26 種
13 種 5 種 2 種 21 種
大型底生動物 27 種 22 種 48 種 36 種
34 種 33 種 35 種 43 種
サンゴ類 4 種 0 0 28 種
※ 上段:秋季. 下段:冬季
4-1
第 4 章 空寿崎調査
4.1 空寿崎調査
4.1 調査目的
本調査は、空寿崎の潮間帯~潮下帯までの動植物調査を行うことを目的とする。
4.2 調査位置
調査位置を図 4-1 に示す。(次頁)
4.3 調査実施日
調査実施日を表 4-1 に示す。
表 4-1 調査実施日
調査内容 調査実施日
生物相調査
測線調査 令和元年 11 月 22 日
インベントリー調査 令和元年 11 月 15 日
測線調査状況(潮間帯) インベントリー調査状況
4-2
図 4-1 調査位置図(空寿崎調査)
調査測線起点:北緯 26°16′26.2″,東経 127°42′30.3″
終点:北緯 26°16′31.5″,東経 127°42′37.5″
インベントリー調査範囲:直径 300m の円内、70650 ㎡
4-3
4.4 調査方法
調査測線の始点から終点に向かって 10m 刻みで、測線を中心に両側 1m の範囲を 1 区画
とし(1 区画:20 ㎡)に出現する海草・藻類、魚類、大型底生動物、サンゴ類の種名を記
録した。測線の地形・底質等の状況は 10m 刻みで写真撮影を行い記録した。50m ごとの写
真を次ページに示し、詳細は写真集にて示す。個体数・被度の記録は CR 法を用いて行っ
た。
インベントリー調査は範囲内にて確認された海草・藻類、魚類、大型底生動物、サンゴ
類の種名を記録した。
4-4
測線始点部(海上方向) 始点部(水中)
50m地点 100m地点
150m地点 200m地点
250m地点 終点
4-5
4.5 調査結果
測線調査の結果を表4-2に示し、詳細は資料編III.空寿崎調査に示す。
表4-2 調査結果(測線)
測線調査 インベントリー調査 潮間帯
海草・藻類 48 種 73 種 17 種
魚類 53 種 88 種 ―
大型底生動物 67 種 121 種 15 種
サンゴ類 48 種 51 種 ―
5-1
第 5 章 水質調査
5.1 水質調査
5.1 調査目的
本調査はカーミージー周辺の水質を調査することを目的とする。
5.2 調査位置
調査位置を図 5-1 に示す。(次頁)
5.3 調査実施日
調査実施日を表 5-1 に示す。
表 5-1 調査実施日
調査内容 調査実施日
水質調査
秋季調査 令和元年 10 月 30 日
冬季調査 令和 2 年 1 月 7 日
秋季調査:St.1 秋季調査:St.2
冬季調査:St.1 冬季調査:St.2
5-2
図 5-1 調査位置図(水質調査)
St.1:リーフ内調査地点.北緯 26°16′28.3″,東経 127°42′29.4″
St.2:リーフ外調査地点.北緯 26°16′30.1″,東経 127°42′37.0″
5-3
5.4 調査方法
水質調査における現地調査項目、使用器具を表 5-2 に示す。
5-2 調査方法
現地調査項目 気温、水温、水色、臭気
調査地点 2 地点(St.1:リーフ内、St.2:リーフ外)
調査方法
・ 気温:ガラス製棒状温度計による測定
・ 水温:海面下 0.5m、ガラス製棒状温度計による測定
・ 水色:フォーレル・ウーレ水色計との比較
・ 臭気:臭気を記録する
気温・水温測定(ポータブル濁度計) 採水(バンドーン採水器)
フォーレル・ウーレ水色計 使用船舶
5-4
5.5 調査結果
現地調査結果を表5-3に示す。
比較のため環境基準(海域A類型)と水浴場水質判定基準(水質AA)を表5-3に付した。
秋季・冬季ともに、環境基準(海域A類型)と水浴場水質判定基準(水質AA)の基準を満た
していた。
表5-3(1) 調査結果(秋季)
表 5-3(2) 調査結果(冬季)
St.1 St.2
天候 - 晴 晴 - -
気温 ℃ 26.0 26.0 - -
水温 ℃ 26.0 26.5 - -
色相(水色) (フォーレル) 6 5 - -
水深 m 2.4 2.7 - -
透明度 m 着底 着底 - 全透(または1m以上)
臭気 - 無 無 - -
油膜の有無 - - - - 油膜が認められない
水素イオン濃度(pH) - 8.2 8.2 7.8以上8.3以下 -
化学的酸素要求量(COD) mg/L <0.5 0.5 2 mg/L以下 2 mg/L以下
溶存酸素量(DO) mg/L 6.7 6.6 7.5 mg/L以上 -
(DO飽和度) % 100 99.5 - -
大腸菌群数 MPN/100mL 4.5 4.5 1,000MPN/100mL以下 -
n-ヘキサン抽出物質 mg/L <0.5 <0.5 検出されないこと -
ふん便性大腸菌群数 個/100mL - - -不検出
(検出限界2個/100mL)
注)表中の「<」は定量下限値未満を示す。
調 査 項 目 単位
調査結果環境基準
(海域A類型)水浴場水質判定基準
(水質AA)(2019/10/30)
現場測定項目
室内分析項目
St.1 St.2
天候 - 晴 晴 - -
気温 ℃ 22.0 22.0 - -
水温 ℃ 21.5 21.5 - -
色相(水色) (フォーレル) 6 6 - -
水深 m 1.8 3.6 - -
透明度 m 着底 着底 - 全透(または1m以上)
臭気 - 無 無 - -
油膜の有無 - - - - 油膜が認められない
水素イオン濃度(pH) - 8.0 8.1 7.8以上8.3以下 -
化学的酸素要求量(COD) mg/L 1.2 1.4 2 mg/L以下 2 mg/L以下
溶存酸素量(DO) mg/L 7.3 7.5 7.5 mg/L以上 -
(DO飽和度) % 101 104 - -
大腸菌群数 MPN/100mL 6.1 4.5 1,000MPN/100mL以下 -
n-ヘキサン抽出物質 mg/L <0.5 <0.5 検出されないこと -
ふん便性大腸菌群数 個/100mL - - -不検出
(検出限界2個/100mL)
注)表中の「<」は定量下限値未満を示す。
調 査 項 目 単位
調査結果環境基準
(海域A類型)水浴場水質判定基準
(水質AA)(2020/1/7)
現場測定項目
室内分析項目
6-1
第 6 章 まとめ
6.1 調査結果の評価
調査結果を確認種リストの形でとりまとめ、資料編II(生物相調査)と資料編III(空
寿崎調査)に詳細を示した。
本調査結果を既存の公開資料と比較を行い現在のカーミージーの環境について評価を
行う。比較する資料を表6.1-1に示す。
表6.1-1 比較の資料
名称 発行年月日 発行元 備考
カーミージーの海の
生きものたち 2015 年 12 月 8 日 カーミージーの海で遊び隊 非売品
比較結果を表 6.1-2~表 6.1-5 に示す。
表 6.1-2 比較結果(海草・藻類)
種名 確認 備考
1 アナアオサ ○
2 ヒトエグサ ×
3 カゴメノリ ×
4 フクロノリ ×
5 ホンダワラ類 ○ 本業務ではホンダワラ属として掲載
6 カイメンソウ ○
7 ウスユキウチワ ○
8 キッコウグサ ○
9 フデノホ ○
10 イソスギナ ○
11 ラッパモク ○
12 センナリヅタ ○
13 オキナワモズク ×
14 カサノリ × 近縁種(リュウキュウカサノリ)は確認
15 リュウキュウスガモ ○
16 ウミヒルモ ○
17 マツバウミジグサ ×
6-2
表 6.1-3 比較結果(魚類)
種名 確認 備考
1 ルリスズメダイ ○
2 カクレクマノミ × 近縁種(同属種)は 2 種確認
3 ゴンズイ ×
4 ハナミノカサゴ ×
5 オニダルマオコゼ ×
6 オオウミウマ ×
7 トゲヨウジ ×
表 6.1-4(1) 比較結果(大型底生動物・甲殻類)
種名 確認 備考
1 ルリマダラシオマネキ ×
2 オキナワハクセンシオマネキ ×
3 トゲアナエビ ×
4 ソデガラッパ ×
5 フトユビジャコ ×
6 ケブカガニ ×
7 ベニツケガニ ×
8 スベスベマンジュウガニ ×
9 コモンヤドカリ ○
表 6.1-4(2) 比較結果(大型底生動物・二枚貝・巻貝類)
種名 確認 備考
10 ヘリトリアオリガイ ×
11 ゴマフニナ ×
12 オニヒザラガイ ×
13 キイロダカラ ×
14 ハナビラダカラ ×
15 イモガイ類 ○ 総称で掲載されている。複数種確認
16 イワカワハゴロモ ×
17 クモガイ ○
18 マガキガイ(ティラジャー) ○
6-3
表 6.1-4(3) 比較結果(大型底生動物:ウニ・ナマコ・ヒトデ類)
種名 確認 備考
19 クロナマコ ○
20 ニセクロナマコ ×
21 オオイカリナマコ ×
22 ナガウニ × 近縁種(ツマジロナガウニ)は確認
23 ガンガゼ × 近縁種(アオスジガンガゼ)は確認
24 アオヒトデ ○
25 クロクモヒトデ ○
26 オニヒトデ ×
表 6.1-4(4) 比較結果(大型底生動物:その他)
種名 確認 備考
27 イソアワモチ ○
28 タツナミガイ ×
29 チドリミドリガイ ○
30 アメフラシ ×
31 ケヤリムシ × 近縁種(ホンケヤリムシ)は確認
32 ウミケムシ ×
33 ヒラムシ ×
34 クロスジヒモムシ ×
35 タコ類 × 総称で掲載
36 ヒョウモンダコ ×
表 6.1-5 比較結果(サンゴ類)
種名 確認 備考
1 キクメイシ類 ○ 総称で掲載
2 ミドリイシ類 ○ 総称で掲載
3 ハマサンゴ類 ○ 総称で掲載
表 6.1-6 比較結果(全分類群)
種名 既存資料掲載種数 本調査での確認種数 備考
海草・藻類 17 種 11 種 掲載種の 64.7%を確認
魚類 7 種 1 種 掲載種の 14.3%を確認
大型底生動物 36 種 9 種 掲載種の 25.0%を確認
サンゴ類 3 種 3 種 掲載種の 100%確認
6-4
6.2 今後の提案
6.2.1 「カーミージーの海の生きもの」との比較
カーミージーの海で遊び隊発行の「カーミージーの海の生きもの」に掲載されている海
草・藻類、魚類、大型底生動物、サンゴ類のうち、本業務にて確認された種に関して比較
を行った。
海草・藻類は 64.7%が確認された。沖縄島における海藻類の繁茂期(春季)に調査を実
施すればさらに確認種数は増加すると考えられる。
魚類は 14.3%が確認された。魚類の調査に適した時期(夏季)に調査を実施すればさら
に確認種数は増加すると考えられる。
大型底生動物は 25.0%が確認された。大型底生動物の調査に適した時期(夏季)に調査
を実施すればさらに確認種数は増加すると考えられる。
サンゴ類は全種が確認された。
以上より、今後の海生生物調査は各分類群の調査に適した時期に調査を実施する必要が
あると考えられる。表 6.2-1 に各分類群の調査に適した時期を示す。
表 6.2-1 調査に適した時期
調査に適した時期 備考
海草 夏季 海草・藻類として調査を実施
藻類 春季
魚類 夏季
大型底生動物 夏季
サンゴ類 夏季
6.2.2 今後カーミージーでの調査実施を検討すべき項目
浦添市里浜の保全及び活用の促進に関する条例の趣旨を踏まえ、カーミージーにおける利用
状況実態調査が必要であると考えられる。これは、カーミージーの浜やイノーがどのように利
用されているかを調査することを目的とする調査である。この調査結果から年間を通してのカ
ーミージーの利用人数・利用形態を明らかにすることができる。この結果はカーミージーの自
然環境の保全にとって重要な基礎資料となると考えられる。
表 6.2-2 にカーミージー利用実態調査(案)の概要を示す。
表 6.2-2 カーミージー利用実態調査(案)概要
内容
調査時期 夏季、冬季
調査時の潮時 大潮期、小潮期
調査の時間帯 24 時間調査
調査内容・備考 1 時間ごとの利用人数を記録する。利用形態(散歩、水浴、釣り等)区分ご
との人数を記録する。夜間でのイザリ(漁)もあるので終日調査とする。
6-5