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大学アドミニストレーターの 新しい役割と可能性
-日本版NCAA創設に向けた行政の取り組み-
配付資料は以下のサイトからダウンロードできます。 全国大学体育連合ホームページ「最新情報」 http://daitairen.or.jp/
2017.6.10
日本版NCAA創設に向けた行政の取り組みと 大学アドミニストレーターのあらたな役割
小林勝法
文教大学教授、全国大学体育連合専務理事
2017.6.10
大学事務職員
魅力ある大学を体現する大学の「顔」として、個々の大学持つミッションを具現化するための施策をより戦略的に立案し・実践し、高等教育界の明日を拓く「英知とタフさ」を兼ね備えた人材。(私大連「アドミニストレーター研修募集要項」)
大学経営職
各分野の専門職
定型業務を行うスタッフ
2000年 スポーツ振興基本計画
2010年 スポーツ立国戦略
2011年 スポーツ基本法
2012年 スポーツ基本計画
2015年 スポーツ庁発足
2016年 スポーツ未来開拓会議(2月)
大学スポーツの振興に関する検討会議(4月)
日本再興戦略2016(6月)
2017年 第2期スポーツ基本計画(3月)
日本版NCAA創設事業
近年のスポーツ行政
大学スポーツ振興関西地区検討会
発起人
上田滋夢(追手門学院大学)
坂東隆男(大阪大学)
齋藤好史(大阪産業大学)
藤本淳也(大阪体育大学)
涌井忠昭(関西大学)
米山直樹(関西学院大学)
神崎素樹(京都大学)
佐川和則(近畿大学)
高田義弘(神戸大学)
井澤鉄也(同志社大学)
伊坂忠夫(立命館大学)
松永敬子(龍谷大学)
1月14日 立命館大学 2月 5日 立命館大学 3月11日 立命館大学 4月23日 立命館大学 6月11日 立命館大学
大学スポーツコンソーシアム
設立
大学スポーツ振興関東地区検討会
発起人
井上直子(青山学院大学)
小林 至(江戸川大学)
植田史生(慶應義塾大学)
中川 昭(筑波大学)
森 正明(中央大学)
小林勝法(文教大学)
平野裕一(法政大学)
柳澤敏勝(明治大学)
沼澤秀雄(立教大学)
土屋 純(早稲田大学)
1月22日 明治大学 3月17日 筑波大学 4月22日 立教大学 7月22日 中央大学 ? 青山学院大学
大学スポーツ基準の制定
今後の関連行事予定
6月11日 関西地区検討会(立命館大学)
7月 1日 大学スポーツマネジメント研究会(福岡) 7月 1日 『IDE』特集:大学とスポーツ
7月15日 大学スポーツマネジメント研究会 (筑波大学) 7月15日 私大連『大学時報』 安西祐一郎「大学スポーツ改革の意義」
7月22日 関東地区検討会(中央大学)
大学横断的かつ競技横断的統括組織(日本版NCAA)創設事業( 新 規 )
29年度予算額:100,000千円
我が国の大学スポーツの持つ潜在力(人材輩出、経済活性化、地域貢献等)を生かすため、大学スポーツに係る体制の充実を図る必要がある。そのため、適切な組織運営管理や健全な大学スポーツビジネスの確立等をめざす大学横断的かつ競技横断的統括組織(日本版NCAA(National College Athletic Association)の創設に向けて、日本版NCAAの具体的な在り方について検討する学産官連携の協議会を開催するとともに、大学スポーツの活性化に全学的体制で取り組む各大学において、専門人材の配置や先進的モデル事業を展開する。
大学スポーツの活性化大学横断的かつ競技横断的統括組織(日本版NCAA)の創設
① 日本版NCAAの組織の充実
大学スポーツを全学的に推進する体制を整える大学や学生競技連盟を中核として、関係者による学産官連携協議会を設置し、我が国を取り巻く環境に合致した日本版NCAAの在り方をとりまとめる。
学産官連携協議会(日本版NCAAの担うべき役割や
課題等を検討)
スポーツ関係企業
スポーツ関連団体
学生競技連盟
大学
文部科学省スポーツ庁 報道関係者
② 大学スポーツ振興の推進
大学スポーツを全学的に推進する体制を整える大学に対して、「大学スポーツ・アドミニストレータ―」の配置等のスポーツ活動を支援し、大学横断的かつ競技横断的統括組織(日本版NCAA)の中核となる大学群の形成につなげる。
収益力の向上に向けた取組
大学スポーツ・アドミニストレータ―の配置
健康・食 ・観光 ・ファッション等の多分野と融合したスポーツイベントの開催等。
学生アスリートへの学修支援やキャリア形成に配慮したプログラムの実施。
スポーツボランティアの育成と普及啓発のための研修会の実施等。
自治体や地元企業、スポーツ団体、地域住民等と連携した大学スポーツ施設の開放の在り方に関する連携体制の構築。
小中高の体育活動や運動部活動を支援する学生の派遣やプログラムの開発等の支援体制の在り方の実践研究。
学生アスリートのキャリア形成支援
大学スポーツを通じた地域貢献、地域活性化
スポーツ教育の推進スポーツボランティアの普及啓発
各大学において全学的にスポーツ分野の取組を一体的に行う部局を持つ大学に、大学スポーツのブランド力向上を担う大学スポーツ・アドミニストレータ―を配置する。
企画立案、コーディネート、資金調達を担う
大学スポーツの振興に関する検討会議最終とりまとめ 概要
<3>大学横断的かつ競技横断的統括組織(日本版NCAA)の在り方
日本版NCAAの在り方について、検討会議の下にタスクフォースを設置し検討
<1>大学スポーツの振興に向けた基本的考え方(方針)について
<2>個別テーマの目標・達成に向けた取組について
大学スポーツ振興の意義
大学におけるスポーツの振興には、国民の健康増進や地域・経済の活性化等に資する可能性を有するなど、公共的役割を担う可能性 大学には、アスリートや指導者等の貴重な人材、体育・スポーツ施設が存在
大学スポーツ資源の潜在力を発揮するための方向性
スポーツの社会的効用を理解することは社会発展を促進に資することから、大学においてスポーツ分野を学ぶことが重要 大学や学生競技連盟を核とした大学横断的かつ競技横断的統括組織(日本版NCAA)の創設に向けた議論が必要
1.大学トップ層の理解の醸成
大学が部活動を含めて大学スポーツに関与することを推進するため、大学トップ層の理解の醸成を図ることが重要
2.スポーツマネジメント人材育成・部局の設置
各大学におけるスポーツ分野の取組を戦略的に推進するため、スポーツ分野を一体的に行う部局や当該部局を担う人材(大学スポーツ・アドミニストレーター)の配置を進めることが必要
3.大学スポーツ振興の資金調達力の向上
する・観る・支えるの好循環を大学スポーツでも形成し、その振興のための資金調達力を向上ことが重要であり、民間資金等を活用した大学スポーツ施設の充実を図るほか、大学部活動の管理体制の明確化と会計等の透明性を確保することが重要
4.スポーツ教育・研究の充実や小学校・中学校・高等学校等への学生派遣
大学体育の充実と学生スポーツの環境の整備、スポーツ科学研究の
促進と成果の社会還元、学校への学生派遣を推進することが必要。
5.学生アスリートのデュアルキャリア支援
学業とスポーツを両立するための修学上の配慮をするとともに、キャリア形成支援を行うことが重要
6.スポーツボランティアの育成
大学におけるスポーツボランティアへの関心を一層高め、大学が組織的に学生の活動の機会を拡充することが必要
7.大学スポーツ資源を活用した地域貢献・地域活性化
総合型地域スポーツクラブ等との連携や合宿等を活用したスポーツツーリズムの推進、スポーツ施設の開放を進めることが重要
<2>個別テーマの目標・達成に向けた取組について
<4>今後の進め方
「産学官連携協議会」を設置し、日本版NCAAの具体的な制度設計を進め、平成30年度中の日本版NCAAの創設を目指す。 関係者の意識の醸成や大学内の体制整備、大学間・学連間の連携、スポーツ団体との連携の強化を図る。
大学スポーツの振興に関する検討会議タスクフォース とりまとめ概要
~日本版N C A Aの創設に向けて~
現状・課題
社会的諸課題への解決を求められる大学において、人格の形成や地域コミュニティの形成等に寄与する大学における運動部活動等のスポーツに期待される役割は大きい。また、「観る」スポーツとしての可能性も高い。 運動部活動は、学生を中心とする自主的・自律的な課外活動とされ、大学の広報等に寄与する一方、大学の関与は限定的な場合が多い。 大学の競技団体(学連)は、競技・地域ごとの組織で、法人格を有しない組織も存在。
⇒ 学生アスリートの学業環境への支援、運動部局の運営(指導者や資金の確保、責任体制、事故・事件時の対応)、大学の教育・研究との連携、学連間の連携等の課題が山積し、抜本的な改革が求められている。
日本版NCAAの在り方
大学スポーツ全体を総括し、その発展を戦略的に推進する組織が必要
• 学生アスリートの学業環境の充実を図るとともに、学業とスポーツの両立を目指し、大学スポーツの発展を実現する
• 事故防止など運動部活動の安全性を向上させ、本人や関係者にとって安心できるものとする
• 我が国のスポーツの文化、歴史を尊重しつつ、大学、学連等が協調・連携するためのプラットフォームとしての役割を担う
• 「観る」スポーツとしての価値を高め、収益を大学スポーツに還元する好循環を創造し、我が国全体の雇用の創出、経済成長につなげる
• 競技種目、大学の立地、性別、障害の有無などにより不利益を被ることがないように取り組む
理
念
【期待される役割】
①学生アスリートの育成
(学業成績要件の統一、デュアルキャリア支援、インテグリティ教育等)
②学生スポーツ環境の充実
(スポーツ活動への支援、保険制度の充実、不祥事・勧誘等に係るルール作り等)
③地域・社会・企業との連携 (地域貢献活動の総括、会計等のガイドライン整備・相談窓口、権利関係の調整等)
【組織体制】
• 民間の法人として設立し、民間資金による運営を基本とする。 • 原則大学、学連の自主参加(任意)とする。 • 大学、学連が加盟のメリットを実感できるものとする。 • 大学、学連等の従来の活動を阻害せず、調和のとれたものとする。
• 安定した収入源を得るため、様々な手法の開拓を図る。 • 当初は実行可能な分野、規模からスタートする。
スポーツを通じた学生の人格形成を図るとともに、母校や地域の一体感を醸成し、地域・経済の活性化や人材の輩出に貢献する
スポーツアドミニストレーターの可能性
長倉 富貴
山梨学院大学
(全国大学体育連合大学スポーツ推進特別委員会委員長)
2017.6.10 大学教育学会
ラウンドテーブル発表資料
大学スポーツアドミニストレーターの配置
平成29年度のスポーツ庁予算
-12-
スポーツ庁の考える大学スポーツアドミニストレーターの役割
「各大学において全学的にスポーツ分野の取組を一体的に行う部局を持つ大学に、大学スポーツのブランド力向上を狙う大学スポーツ・アドミニストレーターを配置する。」
収益力の向上に向けた取組
学生アスリートのキャリア形成支援
大学スポーツを通じた地域貢献、地域活性化
スポーツ教育の推進
スポーツボランティアの普及啓発
スポーツに特化したリサーチアドミニストレーター
スポーツアドミニストレーターは、大学等において、スポーツ指導者とともにスポーツ活動の企画・マネジメント、スポーツ成果活用促進を行うことにより、スポーツ指導者の活動の専念化や環境の整備等を支える業務に従事する人材を指します。例えば、スポーツ指導者とともに行う環境整備の企画、計画等に関する関係法令等対応状況の精査、スポンサー、サプライヤーについての提案・交渉、会計・財務・設備管理、選手育成の進捗管理、商標登録等のまとめ・活用促進などがスポーツアドミニストレーターの業務として考えられます。
トレーニング
スポーツ
スポーツ
外部
スポーツ SA 指導者
スポーツ
運営
運営
外部
指導者
東京大学HPより
連携
スポーツアドミニストレーターの役割(学内)
施設課
スポーツセンター
学生課
就職キャリアセン
ター
【職員】
クラブ
強化部
【指導者】
学部(カリキュラム)
【教員】
SA
連携 連携
大学スポーツの発展
する
みる ささえる
SA
循環 循環
スポーツアドミニストレーターになりうる人材
スポーツ部局の大学職員
地域のスポーツマネジメント人材
スポーツ科学大学院生(スポーツマネジメント、ビジネス系)
関連企業人材
共同研究
大学体育連合と電通とで、「大学スポーツアドミニストレーター」設置共同研究をスタートしています。
-18-
※注意 スポーツ庁の予算とは別です。
共同研究
-19-
-20-
共同研究
-21-
応募状況(6/5時点)
-22-
3
12
国公立
私立
全国15大学から応募
7
3
5 1万人以上
3000~
9999 2999以下
地域別参加状況
北海
道, 1 東北,
1
関東, 7
関西, 4
中部, 0
中国, 0
四国, 0
九州・沖縄, 2
課題
-24-
「大学」と「体育会」の関係性
「学生自治」
「コンプライアンス・ガバナンス」
「大学ブランド」
「OB会」
「大学スポーツ施設」の維持管理
「外部資金」の獲得
*各大学の個別の事例は守秘義務あり
全国大学体育連合の大学スポーツ推進事業
1.大学スポーツ推進宣言
2017年5月1日現在、172大学の学長が署名している。
宣言の要点は以下の3点。
健やかで活気に満ちたキャンパスを実現するために、以下のように、大学スポーツの推進に取り組み、高等教育の充実を図り、社会に有為な人材を輩出することを宣言します。
1.学生の自主性を尊重しつつ、民主的で公明正大な組織運営、科学的・人道的コーチングや練習ができるように支援します。
2.運動部学生への学修支援やキャリア支援、リーダーシップ養成の充実に取り組みます。
3.上記の取り組みに対し、大学間で連携して取り組むとともに、行政や企業団体などへの協力要請を行います。
2.調査研究
「大学の地域住民向けスポーツイベントに関するアンケート」(今年度予定)
会員大学が行うスポーツ関係の住民参加型の地域貢献イベントを調査し、結果をプレスリリースをすることを検討中。
過去の調査
「大学スポーツの推進に関するアンケート」(2016年)
「スポーツ・クラブ統括組織と学修支援・キャリア支援に関する調査」(2015年)
「運動部学生の修学に対する学生競技連盟の取り組みに関する調査」(2015年)
「課外活動支援に関する調査」(2014年)
全国大学体育連合の大学スポーツ推進事業
4.大学スポーツ局長全国協議会の開催 第1回 2017年5月26日(金)、立命館大学びわこ・くさつキャンパスで開催。
5.カレッジ・スポーツ・シンポジウムの開催 第3回 2017年11月26日(日)於立命館大学大阪いばらきキャンパスにて開催予定。
6.大学スポーツ国際デーの推進 (新規) FIUS(The International University Sports Federation)が推奨する、ユネスコが制定した大学スポーツ国際デー(IDUS:International Day of University Sport)についての周知を図り9月20日開催への協力を呼び掛けFIUSと連携した事業を推進する。
7.大学スポーツ推進校表彰制度(新規) 運動部学生へのデュアルキャリア支援や健康管理、安全対策、インテグリティ教育、会計管理などに取り組んでいる大学を「大学スポーツ推進校」として認定し、プレスリリースすることを検討中。
全国大学体育連合の大学スポーツ推進事業