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アンチ・ドーピング について 一般社団法人日本ゴルフツアー機構 1

アンチ・ドーピング について - JAPAN GOLF TOUR · •JGA: 2009年の日本オープンからJADA規程を 適用し検査を開始。 (アジアパシフィックオープンでの適用

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Page 1: アンチ・ドーピング について - JAPAN GOLF TOUR · •JGA: 2009年の日本オープンからJADA規程を 適用し検査を開始。 (アジアパシフィックオープンでの適用

アンチ・ドーピング について

一般社団法人日本ゴルフツアー機構

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検査実施の目的

1. 選手自身の健康への害

2. フェアプレー

3. 社会悪 (プロ選手が青少年や一般の人に与える影響)

4. スポーツ固有の価値の維持 (ゴルフのみならず全てのスポーツのイメージ維持)

※取り締まりではなく自身のクリーンさを証明する場となる

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アンチ・ドーピングに関する 文部科学省の見解

「プロスポーツについては、青少年のスポーツへの関心を高め、スポーツの裾野を広げる役割を果たすなど、社会に与える影響が大きいこと、また、国際的な規模のスポーツ競技大会において、プロスポーツの競技者が参加できる競技が増加しているなどの状況に鑑み、各プロスポーツ団体においては、ドーピング防止に関する適切な行動範囲などを定め、ドーピング防止活動に努める。」

※ドーピング検査はオリンピックと連携してアマチュアを対象に行われてきた

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実施に関するJGTOのシステム (実施内容、制裁内容等)

インターナショナルフェデレーションオブPGAツアーズの一員として、国際スタンダードに基づいた規程及び検査方法にて実施する。

<施行期日>

• 2009年度より実施

<適用競技>

• ツアートーナメント、チャレンジトーナメント • クォリファイングトーナメント

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<検査実施トーナメント>

• ランダムに選考。

<検査対象選手>

• トーナメント出場全選手が対象。

(検査対象選手はランダムに選考される)

<禁止薬物等の禁止内容>

• WADA(世界アンチ・ドーピング機構)が定める「禁止表」を適用する。

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<制裁内容>

禁止内容に違反した場合、下記の制裁を科す。

• 初回: けん責を含む1年以下の出場停止 (WADA規程の場合は2年間の資格停止が基本となる)

• 2回目: 5年以下の出場停止 (WADA規程の場合は永久を含む資格停止)

• 3回目: 永久出場停止

※上記の罰則内容はUSPGAツアー、ヨーロピアンツアーも同様

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USPGAツアー、ヨーロピアンツアー、WADA規程の制裁内容

USPGAツアー ヨーロピアンツアー WADA規程

(オリンピック等)

施行期日 2008年7月1日 2008年7月1日 1968年メキシコ

禁止表 WADA禁止表 WADA禁止表 WADA禁止表

初回の違反 けん責を含む1年以下の出場停止

けん責を含む1年以下の出場停止

2年間の資格停止が基本

2回目の違反 5年以下の出場停止 5年以下の出場停止 永久を含む資格

停止

3回目の違反 永久出場停止 永久出場停止 永久資格停止

制裁金 $500,000以下 £250,000以下 無し

* ジャパンゴルフツアーでの制裁金は5,000万円以下

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<優勝者が違反した場合について>

• 優勝者の成績は失効され、賞及び賞金は剥奪される。

• 2位の選手が単独の場合は繰り上がり優勝者となり、優勝者としての権利も付与される。

• 2位の選手が複数いる場合、複数優勝者とし、優勝者としての権利(出場資格や日本シリーズへの出

場権など)は付与しない。

※USPGAツアー、ヨーロピアンツアーも同じ。

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<治療目的に係る除外措置(TUE)の申請>

TUE= Therapeutic Use Exemptions

• TUEとは、禁止物質・禁止方法を治療目的で使用したい競技者が申請して、認められれば、その禁止物質・禁止方法が使用できる手続き。

• 承認が必要な日の30日前までに、競技者がJGTO医事委員会へ申請。尚、救急治療や急性病状の場合には速やかな事後申請が必要。

• JGTO医事委員会は競技者へ可・不可を通知。

• TUEの承認期間は1年間を基本とする。 ※日本オープンなどJGA競技はJADA日本アンチドーピング機構へ申請

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TUE審査の基準

• 当該の禁止物質、禁止方法を使用しないとその競技者が深刻な障害を受ける。

• 当該の禁止物質、禁止方法の使用によって、選手が健康状態にもどる以上には競技能力が増強されない。

• 当該の禁止物質、禁止方法を使用する以外に適正な治療法がない。

• 原則として禁止物質、禁止方法を使用する前の申請であること。

※承認されない場合の例:

• 許可された物質で代替治療ができる場合。

• 診断根拠を観客的に証明する書類が不足している場合など。

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TUEの例 ■糖質コルチコイド(一般にステロイドという)

■吸入ベータ2作用薬(気管支喘息などの治療薬)

• 病歴、診察所見、検査結果などの医療的資料が必要。

• 病状の重さによる基準が設けられている。(但し、ホルモテロール、サルブタロール、サルメテロールの使用はTUE申請の必要なし)

使用方法・使用経路 TUE

経口、経直腸、静脈注射、筋肉注射 TUE 必要

関節内注射、関節周囲注射、腱周囲注射、硬膜外注射、皮内注射、吸入

TUE 必要なし

皮膚疾患、耳疾患、鼻疾患、眼疾患、口腔内疾患、歯肉疾患、および肛門周囲の疾患に対する局所的使用

TUE 必要なし

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JGAとPGAの状況

• JGA: 2009年の日本オープンからJADA規程を適用し検査を開始。(アジアパシフィックオープンでの適用は未定)

• PGA: 日本プロゴルフ選手権はJGTO方式により実施の計画。

• シニアツアーでの導入については未定。

• オリンピックでのゴルフ競技は、WADA規程により検査が実施される。(TUEはJADAに申請)

• オリンピックの13週間前まではJGTOルールを適用し、13週間前からはWADA規程を適用する。

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海外のメジャートーナメント

• マスターズ、全米オープン、全米プロは、USPGAツアーの方式により実施されている。

• 全英オープンはヨーロピアンツアーの方式により実施される。

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栄養補助食品やサプリメント

• 栄養補助食品やサプリメントと呼ばれているものは、医薬品ではなくあくまでも「食品」です。

• 医薬品ではないので製造・販売の規制が厳しくなく、成分表示が信頼できるものばかりではありません。実際に表示されていない禁止薬物が混入されている場合もあります。

• JADA認定商品以外の栄養補助食品やサプリメントを利用する場合は、自己責任となる。

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漢方や生薬について

• 漢方薬を構成する生薬には、それぞれたくさんの成分が含まれており、1つ1つの成分を禁止物質にあたるかどうかを特定するのは困難。

• 成分の名前が同じでも製造会社、原料の産地、収穫の時期などで成分が違うこともあり、カタカナ表記で西洋薬と間違えてしまうような漢方薬もある。また、成分が全て記載されていない。

• 漢方薬も基本的にはドクターのチェックを受けて、成分のはっきりしないものは使用を避けたほうがよい。

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静脈内注入について

• 静脈に直接注入することは、「正当な医療行為を除く静脈内注入(注射)」は認められないので注意。

• ビタミンBを主成分とした俗に言う「ニンニク注射」には、禁止薬物は含まれていないが、静脈内注入の行為が禁止行為となる。

• 自身の血液を保存して静脈注入することも禁止行為となる。

• 医療機関の受診過程及び臨床的検査において正当に受ける静脈内注入は認められる場合がある。

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花粉症の治療薬について

• 抗ヒスタミン剤、抗アレルギー剤は問題ない。

• スポーツ選手には眠気やパフォーマンスの低下が少ない、「アレジオン」「ジルテック」「クラリオン」などが多く使われている。但し、良く効く薬には「セレスタミン」など副賢皮質ステロイドが入っている薬があるので注意が必要。

• 点眼、点鼻薬の場合はステロイド剤でも使用できる。(適量を守ることが要件)

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医事委員会と アンチ・ドーピング委員会

• 医事委員会とは

TUE(治療目的のための申請)と、検査対象選手を決定し、検査を実行する機関

• アンチ・ドーピング委員会とは

検査対象トーナメントと制裁内容を決定する機関

※責任の所在を明確にし、外部から見て透明性のある医事委員会と

アンチ・ドーピング委員会を、それぞれJGTO内に設置。

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医事委員会とアンチ・ドーピング委員会の位置づけ

理事会

運営委員会

など

アンチ・ドーピング委員会

医事委員会

検査対象トーナメントと 制裁内容を決定する機関

TUE(治療目的のための申請)と、検査対象選手を決定し、検査を実行する機関

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ご不明な点はJGTOオフィスまで

JGTO 宮内・北田

TEL03-3585-7381

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