マンホールカードを活用した観光連携強化について

～目指せ！君もマンホールマスター！～

Ｄ班：沖本，松本，錦戸，北野，木原

概要

広島県に訪れる観光客は毎年増加している一方で…

●観光消費額単価は中国地方の他県と

比較すると低い...（´Д｀;

●県内訪問地点数は２箇所以下...（TへT）

【原因】①広島市，廿日市市以外の市町の認知度の偏りや

低さ②市町間共通コンテンツ・連携の不足

周遊性がなく，長期滞在に結び付いていないと分析

○H２８年度観光消費額単価ランキング（観光客数）

１位 島根県 9,942円 （1,380万人）２位 岡山県 9,782円 （1,741万人）３位 鳥取県 6,382円 （1,013万人）４位 広島県 5,994円 （6,777万人）

※ 山口県 不明 （3,125万人）平成28～29年各県観光動態調査のデータを分析

取組の必要性①観光消費額単価の低さ，市町の認知度・訪問地点の偏り

○平成２８年度県内市町観光客数ランキング

１位 広島市 14,653千人

２位 廿日市市 8,212千人

３位 福山市 7,293千人

１９位 大竹市 394千人

0

5,000

10,000

15,000

観光客数※平成29(2017)年広島県観光客数の動向による

○観光客の県内観光地への訪問箇所数（広島県調べ）

H25年度 １．７１箇所

H26年度 １．７０箇所

H27年度 １．７５箇所

②周遊させるための共通コンテンツ不足

【現状】

連携できるコンテンツが不足し，

各市町で観光施策を展開

⇒ 観光客の取り合い

周遊の動機付けができないことで，

訪問地点数が伸び悩む

取組の必要性

【解決策】

訪問地点数の増加

滞在時間の長期化

観光消費額単価の増加

観光資源の認知度の向上

各自治体の「周遊」素材の主な事例

東北・北海道 関東甲信越 関西 中四国 九州

海岸線めぐり 富士山 絶景 ロケツーリズム 活火山 ダム

もみじ・花見 湧水 琵琶湖 水の都 温泉 堰

流氷 アルプス 千畳敷 四万十川・渓谷 パワースポット 登山

海鮮丼 お茶 地元パン お好み焼き 麺 ご当地グルメ

地酒 かに 食いだおれ 牡蠣 焼酎 ラーメン

うに カフェ（リノベ） ウイスキー うどん 焼き鳥 駅弁

奥の細道 アートめぐり 神社・仏閣・廃寺 世界遺産 坂本竜馬 お城

祭り（ねぶた） 万葉集 歴史めぐり アニメ連携 路地裏

ロケ地 産業技術 聖徳太子 寺院 博物館めぐり

工芸 アクティビティ 忍者 SUP 陶芸 鉄道めぐり

田舎体験 登山 サイクリング お遍路 気球 ゆるキャラめぐり

ディズニーグッズ ご朱印 公共配布系カード

ご当地ストラップ・キーホルダー

地方ジャンル その他コンテンツ

コレクション

体験

文化・歴史

グルメ

自然

各ツールの成功事例を調査

各ツールの活用メリット等ツール SNS スタンプラリー ツアー パンフレット カード

メリット

・手軽に発信できる

・実際に現地まで来てもらえる

・運転不要なので飲酒が可能

・発地・着地ともに活用できる

・ゲーム性がある

・拡散性が高い・子どもから大人まで対象としやすい

・効率良く回れる ・分かりやすい・コレクション性が高い

・達成感がある・名所・名物の案内をしてもらえる

・タイアップしやすい ・年齢問わず

・話題性がある（流行りやすい）

・種類増やしやすい・形に残る

コスト 低い 高い 高い 高い 低い

自由度 高い 高い 低い 高い 高い

デメリット

・誤発信・スタンプの維持管理が必要

・日程が限られる・在庫管理に手間がかかる

・マニアック

・炎上・協力体制が必要（お店他）

・旅行会社等へのコストが高い

・見て満足して終わってしまう

・飽きやすい

・埋もれる ・テーマが絞られる・行く場所が制限される

・内容を更新する必要がある

・転売されやすい

・配布協力が必要・捨てられやすい（環境に良くない）

各ツールの評価

評価結果

コスト 自由度 話題性 手間 協力 年齢 達成感 合計SNS 5 4.8 4 4 4.2 1.8 1.2 25スタンプ 2.8 3 3.4 2.4 1.8 3.4 4.4 21ツアー 1 2 2.6 1.2 1.2 3.2 2.8 14パンフ 2.8 3.4 2.2 2.2 2.8 3.6 2 19カード 3.6 4.4 4.6 3.6 3.8 4.4 5 29

• 評価した結果，一番点数が高かったツールは

カードとなった

公共配布カードについて

• 他県成功事例より公共配布カードが本県に導入可能か検討する。

検討する公共配布カード

①トンネルカード

②発電所カード

③ダムカード

④マンホールカード

①トンネルカード

・概要：横須賀市（神奈川県）、横須賀商工会議所、京急電鉄

で構成する横須賀集客促進実行委員会で市内にある

100カ所を超えるトンネルのうち厳選したものをカード化

したもの。

※横浜市ホームページより

①トンネルカード

・カード発行範囲：神奈川県横須賀市のみ

・種類（平成３０年１０月現在）：２０種類（～第２弾）

・配布方法：該当の店舗で「トンネルグルメ（カードを配布する

店舗が企画したオリジナル商品）」を購入すると

入手可能。（土・日・祝日配布：有）

②発電所カード

・概要：県営電気事業を行っている山口県，秋田県等が

発電への理解啓発を図ることを目的に県内発電所を

カード化したもの。

※山口県ホームページより

②発電所カード

・カード発行範囲：山口県，秋田県

（県営電気事業を行っている県のみ）

・種類（平成３０年１０月現在）：１２種類+コンプカード（山口県）

１５種類+コンプカード（秋田県）

・配布方法：各発電所を訪問したことの証明（写真等）を最寄り

の管理事務所等に提示することで入手可能。

（土・日・祝日配布：無し）

③ダムカード

・概要：国土交通省と独立行政法人水資源機構の管理する

全国のダム、一部の都道府県や発電事業者の

管理するダムをカード化したもの。

※国土交通省ホームページより

③ダムカード

・カード発行範囲：全国の各ダム管理事務所

・種類（平成３０年１０月現在）：公式３６５種類

非公式４９種類以上

・配布方法：ダムの管理所などで現地を訪れることで入手可能。

（土・日・祝日配布：配布場所によっては無し）

④マンホールカード

・概要：下水道広報プラットホーム（下水道関連の企業や国土

交通省などでつくるＰＲ団体）とマンホールを管理する

全国の都道府県や市町村との共同で行うマンホール蓋

をカード化したもの。

※廿日市市ホームページより

④マンホールカード

・カード発行範囲：全国の各自治体

・種類（平成３０年１０月現在）：４１８種類３６４自治体

（～第８弾）

・配布方法：下水道に関連した場所（下水道担当部署，下水処

理場等），観光施設を訪れることで入手可能。

※配布場所は各自治体によって異なる

（土・日・祝日配布：配布場所によっては無し）

公共配布カード比較・評価

評価項目 トンネル 発電所 ダム マンホール

県内全市町にあるか？○

　（ある）×

（全市町にはなし）×

（全市町にはなし）○

（ある）

県内設置数（種類の多さ）

○　（多い）

×（少ない）

×　（少ない）

○　（多い）

カードにする際の素材に対するデザイン制限

△　（自由）（周辺環境のみ）

×（設計にしばられる）

×　（設計にしばられる）

○（蓋のデザインは自由）

県内でのカード発行実績（基盤の有無）

△　（無し）（全国１ヶ所のみ）

△　（無し）（全国でも限られる）

○　（有り）（国土交通省等）

○　（有り）（国土交通省等）

県内発行済み種類 ０ ０ １９１０

（８自治体）

新カード発行導入しやすさ

△ △ × ○

公共配布カード比較・評価

マンホールカードは周遊コンテンツに向いている

評　　　価 ○ △ × ◎

具体的な目標

県内訪問地点数

「２箇所以上」

県内訪問地点数

「２箇所以上」

県内観光消費額単価

「７，０００円以上」

県内観光消費額単価

「７，０００円以上」

目標

ターゲット分析（エリア）

【取組の目的】

• 観光資源の認知度向上による訪問地点数の増加

• 周遊化による県内全域の観光消費額単価の増加

県外観光客の呼び込み

Ａエリア （東京都，大阪府，福岡県）※

※ひろしま観光立県推進基本計画に基づくエリア区分人口が多く，来訪者の絶対数を確保できるとともに，ブランド力の向上につながるエリア

ターゲット分析（年齢層）

世代別 15歳～25歳 25歳～35歳 35歳～45歳 45歳～55歳 55歳～70歳

特徴

・デジタルツールは一通り使いこなす・安全，安心，安定志向・社会貢献欲が高い

・出世欲が低い・プライベート重視・周囲の評価を気にする・倹約

・ポジティブ思考・上司には従うが、一定の距離感を保つ ・やりたいことのためにスキルを磨く意識が高い

・親世代の生活を重視・SNS等流行には敏感な傾向・他人との違いを重視

・面白いものが好き、ノリも軽めで派手好き・プライベート重視・楽しむこと重視

消費行動に関わる価値観

・口コミ等様々な評価を調べてから購入・実用性重視

・現金よりカードか電子マネー・「所有する」という意識が低い・物よりも体験を重視

・レトロなものを好む傾向・コンセプト重視・自分への投資意欲が高い

・高ブランドに興味がない・「コスパ」「時短」「効率」を重視・商品の見た目重視

・遊び等センス重視・シンプルで定番（ブランド）が好き・独自思考

消費意欲 低 中 中 高 高人口比率 低 中 高 高 高貯蓄率 低 低 低 中 高

車保有率 低 中 中 高 高

ターゲット分析（具体例）

祖父・祖母（年齢：60歳）

職：非常勤職員・パート，趣味：ドライブ（観光地巡り），コレクター

家庭状況：孫の育児に協力的

子・配偶者（年齢：34歳）

職：正社員・パート，趣味：野球観戦，ＳＮＳへの投稿

家庭状況：親の近くに住む

孫（年齢：6歳）

幼稚園児

好きなこと：カード収集，テレビ（アニメ，ヒーロー系）

祖父・祖母世帯が現地ドライブ旅行を企画 ⇒ ３世代で周遊旅行

① 共通コンテンツ整備～作製～

• マンホールの作製・設置

（テーマ：観光資源）

マンホール蓋のデザインを一般公募し，

各地に埋もれている観光資源を発掘！

→採用されたものを実際に作製

→公募に限らず，各自治体独自でアニメやキャラクターでの作製も可能

①共通コンテンツ整備～設置～

【設置場所】

下水道事務所の他，道の駅や観光施設，観光案内所等，車で立ち寄れ「お金の消費が見込まれる施設」付近にマンホール及びカード配布窓口を設置

① 共通コンテンツ整備～発行・配布～

まだ発行していない市町でも

マンホールカードを発行し，

県内全市町で

足並みをそろえる

【県内発行済】 ８自治体１０種類

県流域下水道，広島市，呉市(２種類)，竹原市，東広島市，廿日市市，坂町，三原市（２種類）

②仕掛け ～情報発信～

【メディア発信】

• 新聞記事・広告・折り込みチラシに掲載

⇒全国紙，地方紙合わせて県内全体の活動を周知

• TV番組での紹介

⇒「全国初!県内全自治体カード発行」を特集

• 有名ユーチューバーを起用しPR

• 広島県マンホール大使の任命

（例：アンガールズ山根）

⇒ゆくゆくはマンホール芸人として全国発信

②仕掛け ～情報発信～【イベント】

• 全国マンホールサミットの誘致

⇒過去7回開催され，2017年岡山県倉敷市で開催されたイベントでは，全国から3,500人の来場者を記録。

• カープの試合とコラボ

• Aエリアで開催されるイベントへの出展（大相撲等）

【集客施設】

• 集客力の高い場所にチラシ設置（駅，アンテナショップ，SA，郊外大型ショッピングモール，旅行代理店，車のディーラー，ゴルフ場）

②仕掛け ～周遊モデルコース ～

来広する動機づけのため，周遊モデルコースの提案

→ ジャンルごとの周遊ルート（例）

・夫婦で県北部の花巡りコース

（ 〇〇市 → △□市）

・子，孫としまなみ沿線コース

（ □△市 → 〇△市）

②仕掛け ～スタンプラリー ～

周遊モデルコースで

スタンプラリーを企画

→アプリ（ＧＰＳ観光スタンプ搭載）

→収集数ランキング

→好きなデザインマンホールに投票

（Ｍ－１グランプリ）

②仕掛け ～特典 ～

【達成特典】

• 段階ごとの特典（県産品，宿泊券など）

• グランドスラム（豪華県産品，超レアカード，マンホール・カープコラボグッズ）

【各観光地での料金の割引】

• 土産物店，飲食店，観光施設

• ガソリンスタンド（燃料代）

• 高速道路料金（ドライブパス）

Ａエリア

認知度向上

デザインマンホールに興味！

マンホールカード収集のため来広！

車や公共交通機関で県内周遊！

≪プロモーション効果≫

≪観光客訪問地点数の増加≫

カード収集をきっかけとした県内

周遊

収集数を上げるため，複数市町を周遊！

周遊先の市町で

観光・食事・お土産を購入！

周遊で滞在が長期化され，観光消費額単価が増加！

≪他エリアへの波及≫

各世代

他エリアへの波及

ＳＮＳ，口コミ等により

拡散！

家族旅行をきっかけに

若い世代に波及！

各世代がカード収集チャンスを求め，来広！

ＰＤＣＡサイクルの確立

整 備全市町でカード配布し，県内周遊性の確立

改善・強化①配布・消費額単価の増加

が少ない地域の改善②ターゲットの新規開拓

（年代・エリア）

効果測定①配布動向チェック（数・地域）②消費額単価動向チェック③配布時アンケート

（動機・年代・住所）※①，②は半年毎に実施

仕 掛 け①情報発信 ②周遊モデルコースの提案③割引等特典 ④アプリ作成

ＰＬＡＮ ＤＯ

ＣＨＥＣＫＡＣＴＩＯＮ

～Ｄ班発表のまとめ～マンホールカードを活用して観光連携を強化

【目 的】県内周遊を促し，観光消費額単価を増加【対 象】Aエリア・シニア層【仕 掛け】①情報発信

②周遊モデルコースの提案③割引等特典④アプリ作成

【効 果】①県内市町の認知度向上②観光客増加③観光消費額単価増加

【継 続性】効果測定し，改善・強化（ＰＤＣＡサイクル）