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「ナリターミナルカード」~成田空港を国際化せよ~
東京経済大学 経済学部 経済学科 渡邊瑛彦経済学部 国際経済学科 熊倉佳彦経営学部 経営学科 笹本正盛
1
要約
2
目次
①現状分析
②提案
③今後の課題
④おわりに
3
①現状分析
外貨は余る
外貨両替の現状
なぜ外国硬貨は両替できないのか
余った外貨の現状
2つの必要性
私たちの考える真の意味の国際化
4
外貨は余る
海外旅行をした際、帰国時に外貨が余ってしまう。
5
※外貨とは・・・今回は外国紙幣、外国硬貨を指す。
外貨両替の現状
成田空港には外国硬貨を両替できるところは無い。
外国紙幣には両替手数料がかかる。
6
外国紙幣は両替に手数料がかかるし、外国硬貨は両替できないし、外貨を持って帰るの
も負担だし、困ったなぁ。
両替をせずに持ち帰った。
外貨を持ち帰る負担があった。
なぜ外国硬貨は両替所で両替できないのか
7
コストが大きい!!
運送コスト 保管コスト
余った外貨の現状
8
出典:株式会社旅行綜研 2012年7月~2013年6月 日本人海外旅行者の直近1年間の「余らせ外貨」より筆者作成
90%以上の人が外貨を余らせている。
余った外貨の現状
9
この内の80%以上の人は余った外貨を両替する内手数料を二度取られることにより、損をしたと回答している。
出典:株式会社旅行綜研 2012年7月~2013年6月 日本人海外旅行者の直近1年間の「余らせ外貨」より筆者作成
大半の人が両替をしていない
n=1000
10
年間4000億円余っているが、どうやったら有効活用で
きるだろうか。
⇒結果、推計で年間約4000億円
外貨が余るとされている。
2つの必要性
この2つが私たちが考える真の意味の国際化に必要である。
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① 外国紙幣、硬貨ともに余らせないこと。
② 外国紙幣を両替する際、現在よりも、両替手数料がかからないこと。
私たちが考える真の意味の国際化
成田空港は、外国人旅行者が多く、様々な国と関わっていて国際化されているように見える。
しかし、真の意味で国際化はされていない。
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⇒通貨の面で国際化されていない。
国内の通貨だけではなく、他国の通貨も使用できる。
②提案
1. 「ナリターミナルカード」
2. 「余らせ硬貨サービス」
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14
1. 「ナリターミナルカード」
「ナリターミナルカード」とは
ドルとユーロの外国紙幣、外国硬貨をポイントに変換してチャージできる。
そのポイントを使用して、空港内の店舗でいつでも商品の購入ができる。
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ナリターミナルカード チャージ
△△ポイント
○○ユーロ
××ドル
イメージ図
表 裏
ドルとユーロのみチャージ可能 利用できる加盟店の表示
タッチ式機能
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加盟権の取得
17
「ナリターミナルカード」の加盟権が欲しい。
売上向上に繋がるかも
加盟料
加盟権
空港内の店舗
加盟店
両替所
「ナリターミナルカード」システム
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△△ポイント
日本人海外旅行者
両替所
加盟店
ポイント分の売り上げ
初回のみ
ポイント付与
外貨のポイントへの変換ルール
外国紙幣をチャージする場合
為替レートは日付毎のレート。
為替レートの小数は切り捨て。
– 例 1ドル=100.50円
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1ポイント=1円
両替所の利益
外貨のポイントへの変換ルール
外国硬貨をチャージする場合
硬貨1枚につき1ポイント。
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硬貨の種類も多いし、金額の計算も大変だけど、硬貨の枚数を数えるだけなら
負担は少ないのかな。
具体例
21
※1ドル=100.50円(仮に、本日11月30日の日本全体の為替レートとする)
硬貨は全部で29枚
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合計1629ポイント
1600ポイント 29ポイント
計16ドル 計29枚
5ドル札×1枚 1ドル札×11枚25¢×5枚 10¢×8枚5¢×7枚 1¢×9枚
※1ドル=100.50円
「ナリターミナルカード」の場合
両替する場合
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合計1559円
1559.76円 0円
計16ドル-両替手数料 両替できない
5ドル札×1枚 1ドル札×11枚25¢×5枚 10¢×8枚5¢×7枚 1¢×9枚
※1ドル=100.50円※両替手数料3%の場合
「ナリターミナルカード」
を使用した場合両替した場合
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両替の比較
1629ポイント使える。
手数料は両替よりも取られないため、使用できるポイントが多い。
硬貨も使用できて、持ち帰る負担がない。
1559円使える。
両替に手数料が取られるため、使用できるお金が少ない。
硬貨が両替できず余り、持ち帰る負担がある。
「ナリターミナルカード」の方が外貨を有効活用できる!
「ナリターミナルカード」のメリット
日本人海外旅行者
• 余った外貨を持ち帰る負担が無い。• 成田空港内の加盟店で商品の購入が可能。• 両替するよりも手数料がかからない。
加盟店• 普段行かなかったお店が加盟店になることで、新規顧客が増
える。• ポイントが消費され、売上の向上につながる。
両替所• 加盟店から加盟料が取れる。• 「ナリターミナルカード」の利用により、新規顧客が増える。
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しかし、両替所には外国硬貨がたまってしまう!⇒解決方法が必要!
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2. 「余らせ硬貨サービス」
「余らせ硬貨サービス」とは
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外国硬貨を取ってもらえる箱を「ナリターミナルカード」の加盟店のカウンターに設置する。
外国人旅行者が加盟店で商品を購入する。
加盟店のサービスとして外国人旅行者がその箱から外国硬貨をつかみ取れる。
「余らせ硬貨サービス」システム
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外国人旅行者
加盟店$
外国硬貨
€
外国硬貨
外国硬貨
商品つかみ取る
「余らせ硬貨サービス」のメリット
両替所 外国硬貨を加盟店に渡せる。
外国人旅行者
外国硬貨が貰える。
加盟店 外国人旅行者から商品が購入されやすくなる。
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両替所に外国硬貨がたまらなくなる!
③今後の課題
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④おわりに通貨の壁を乗り越え、余った外貨を活用することで
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真の意味の国際化に一歩でも近づくことを願っている。
ご清聴ありがとうございました
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資料
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2012年7月~2013年6月の海外旅行において、使いきれず余った現地通貨は総額いくらありましたか?
34出典:株式会社旅行綜研 2012年7月~2013年6月 日本人海外旅行者の直近1年間の「余らせ外貨」より筆者作成
n=1000
2012年7月~2013年6月の海外旅行において、総額いくら両替をしましたか?
35
出典:株式会社旅行綜研 2012年7月~2013年6月 日本人海外旅行者の直近1年間の「余らせ外貨」より筆者作成
n=1000
外国人旅行者比率
36
出典:成田空港株式会社「成田空港運用状況」より筆者作成
外貨両替の手数料
米ドル 約3円
(約3%)
ユーロ 約4円
(約3%)
37
2013年11月15日日本円→外貨
(手数料の割合)外貨→日本円
(手数料の割合)
千葉銀行
米ドル 3円(3%) 3円(3%)
ユーロ 4円(3%) 4円(3%)
GPA
米ドル 2.34円(2.33%) 2.71円(2.70%)
ユーロ 3.98円(2.95%) 4.02円(2.98%)
三菱東京UFJ
米ドル 2.8円(2.8%) 3円(3%)
ユーロ 3.99円(2.96%) 4.01円(2.97%)
1ドル=100.27円 1ユーロ=134.90円
0.0% 10.0% 20.0% 30.0%
1位 その他のヨーロッパ
2位 オーストラリア
3位 ハワイ
4位 フランス
5位 米国本土
今後、日本人が海外旅行に行きたい場所
ドルとユーロを選んだ理由
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出典:国土交通省総合政策局 平成20年7月 海外旅行者満足度・意識調査より筆者作成
出典:一般社団法人 日本旅行業協会 2013年度 海外旅行者の旅行先トップ50(受入国統計)より筆者作成
0 1,000 2,000 3,000 4,000 5,000
1位 USドル
2位 元
3位 ウォン
4位 ユーロ
5位 台湾ドル
千人
日本人海外旅行者が行った国で使用されている通貨
2つのグラフの重なったところからドルとユーロを選択した。
電子マネーの発行枚数、端末台数
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出典:日本銀行決済機構局 最近の電子マネーの動向について(2012年)より筆者作成
ポイントカードの売上UP効果
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出典:株式会社矢野経済研究所 ポイントサービス市場に関する調査結果 2011より筆者作成
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アンケート調査 10代から60代以上の海外旅行に行った男女90人を対象に調査
調査場所 成田国際空港第2ターミナル東京経済大学中央大学
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海外旅行のリピーターが多いと思われる。
海外旅行に2回以上行ったことがある 83.3%海外旅行にまた行きたい 96.7%
アンケート調査 10代から60代以上の海外旅行に行った男女90人を対象に調査
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余った外貨に不満を抱いている人は少なくない。
日本に帰国した際、余った外貨の扱いに困った 66.7%
アンケート調査 10代から60代以上の海外旅行に行った男女90人を対象に調査
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「ナリターミナルカード」に需要がある。
「ナリターミナルカード」を利用したい 90.0%
アンケート調査
外貨を両替できない環境にある。
10代から60代以上の海外旅行に行った男女90人を対象に調査